にこ「西木野SS総合診療所」真姫「鬱病治療よ!」 (283)
ことり「海未ちゃんごめんね...痛いよね...」
海未「こ、ことり...な、なんで...」
ことり「でも海未ちゃんが悪いんだよ...?ことりの穂乃果ちゃんを独り占めするから...」グサッ
海未「ああああっっ!!!...あああぁ...うがぁっ...」
ことり「叫んだって誰も来ないよ?
だって海未ちゃんはもう死んじゃうから...」
海未「うぅ...穂乃果ぁっ...」
ことり「海未ちゃん最後に穂乃果ちゃんにも会えないんだね、かわいそう...」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406346051
海未「ち...違うんです...ことり...
私は、私は...穂乃果を独り占めだなんて、そんなぁ...」
ことり「うるさいなぁ」ドスッ
海未「うぐぅっ!...私は...私はことりのことだって...とっても...すごく...大切な...」
ことり「もう喋らないで海未ちゃん...?どうせもう死んじゃうんだから...」
ことり「バイバイ海未ちゃん」
真姫「いやまだ助かるわ!!」バーン!!
ことり「!?」
海未「!?」
ことり「えっ!?あれっ!?
鍵閉めておいたはずなんだけど...!」
真姫「そんなものマッキーの前では無力よ」ツカツカ
海未「真、真姫...?
どうして...」
真姫「喋らないで!
うん...ナイフは急所を外してる。
内臓にも届いてないみたいね。大丈夫よ!助かるわ!」
真姫「ほらことり!
なにぼさっとしてんの救急車!」
ことり「えっ?えっ?」
真姫「ほら、ナイフは持っててあげるから!」ヒョイ
ことり「あっ...」
真姫「海未の応急処置は完了よ。次はことりね」
ことり「...この事みんなに言うんでしょ」
真姫「そういうのいいから、じっとしてなさい」
真姫「...ふむふむ。なるほどね」ジロジロ
真姫「予想通り。
ことりは重度の"ヤンデレー症候群"が発症してるわ」
ことり「ヤン...なにそれ?」
真姫「そしてそのヤンデレー症候群がこの世界に鬱病をもたらしてるわ」
ことり「せ、世界が鬱病...?」
真姫「なんだかみんな元気なくない?」
ことり「そりゃまあ...」
真姫「図星のようね」
真姫「穂乃果と海未はお腹の中からの幼馴染...仲良しといえどすこし壁を感じていたのね。」
真姫「でもことり、あなたは穂乃果や海未がどれほど自分のことを考えてくれているか忘れちゃダメよ?」
ことり「...でも私なんてなんの取り柄もないし...私は穂乃果ちゃんがいないと...」
真姫「穂乃果だってことりがいないとダメよ。もちろん海未だって。」
真姫「あなたがいなくても海未がいなくても、穂乃果は悲しむわ」
ことり「...」
ことり「私...海未ちゃんになんてこと」
真姫「ことり。憎い相手を刺すのは簡単だったでしょう?一瞬力を込めればいいものね」
真姫「でも治すのにはそれの何十倍も時間がかかる。だから人を傷つけるのは罪なのよ」
ことり「海未ちゃん...」
真姫「でも、治すことだって私にとっては簡単。真に難しいことは心の傷を治すこと。ことり、あなたが海未に投げつけた言葉は、このナイフよりよっぽど鋭利なのよ?」
真姫「海未が目を覚ましたら、真っ先にそのことを謝りなさい。それがあなたへの、そして海未への治療になるわ」
ことり「...うん!」
真姫「じゃあ私は帰るわね。
ことり、くれぐれも卑屈になっちゃダメよ。重度のヤンデレー症候群は一番鬱に繋がりやすいんだからね」
ことり「うん....。でも、真姫ちゃんどうしてここに入れたの?」
真姫「Dr.西木野はケガ人がいればどこにでも現れるのよ。じゃあね、また何かあったら来るわ」バタン
ことり「...いっちゃった」
ことり「変な真姫ちゃん...」
ことり「...」
ことり「海未ちゃん....ごめんね。
ことり、どうかしてたよ」ナデナデ
ことり「許して...くれないよね」ポロポロ
海未「ん...」
ことり「...!」
海未「穂乃果....ことり....」スースー
ことり「...」
ことり「...海未ちゃん」
◆◆
ガチャ
真姫「ただいまー」
にこ「おかえりー」
ことり「すごかったよ真姫ちゃん!
ありがとう!」
真姫「お安い御用よ、この私に任せなさい」
にこ「しかしすごいわねえ。
本当に別の世界にいって鬱ENDを変えちゃうなんて」
真姫「全てはこの真姫ちゃんと、新しく開発した時空間移転装置、"マッキーSS(ダブルエス)"の力よ!」
ことり「すご~い!」
にこ「まずその装置について説明して。
名前が紛らわしいったらありゃしないわ」
真姫「よく聞いてくれたわねにこちゃん。このマッキーSSは別の世界、すなわち別のSSに私を移動させてくれる装置よ」
真姫「違うSSとはいえ私達は同じ人間。むこうの私達がおかしいことをしたら、こっちの私達にも影響がでる。前回の海未がいい例ね」
真姫「でもマッキーSSはこうして私が別のSSに飛んでいって直接治療することを可能にしたわ!」
にこ「うーむ、何度聞いてもよく分からないわね」
ことり「つまり、こっちのことりが最近海未ちゃんにイライラしてたのは、今の鬱SSのことりの影響ってこと?」
真姫「その通りよことり。
そして今私が鬱SSを違うSSに治療してきたから、もう海未へのイライラは無いんじゃないかしら?」
ことり「うん!
ていうか、今の見てたら海未ちゃんに会いたくて仕方なくなってきたよ...」
にこ「そりゃそうよね」
真姫「うんうん、もう"海未を見てるとイライラ症候群"は完治ね。」
にこ「ネーミング」
ことり「ありがとう真姫ちゃん!
あと看護師のにこちゃん!ことり海未ちゃんの所に行って来る!」
真姫「また何かあったらこのマッキーに任せなさいね~」
にこ「だからこのマッキーってどっちのマッキーなのよ...紛らわしい...」
真姫「さあ、実際に治療に使えることも分かったし、しばらくはマッキーSSを使ってバンバン鬱治療するわよ!」
にこ「本当に大丈夫なのこの機械...?
名前とか油性マジックペンみたいじゃない...」
休診
今日の夜に少し再開します
・本SSはメタ的な要素を含んでおり、今回は鬱SSを改変していく話です。
・鬱SSを書いている方々に批判の気持ちは全くありません。
以上を踏まえて了解してくださる方のみお付き合いください。
ー西木野SS総合診療所ー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
希「真姫ちゃんやっほー」
真姫「あら、希じゃない。
どうしたの急に」
希「ちょっとね...。相談があって」
にこ「希が相談とか、超が付くほど珍しいわね」
希「あれ?なんで真姫ちゃんの診療所ににこっちがいるん?」
にこ「今週ピンチでね。住み込みで看護師としてバイトさせてもらってるのよ」
真姫「ウィンウィンの関係ってやつね」
希「にこっちはともかく真姫ちゃんのどこにウィンがあるか分からないんやけど...」
真姫「さて。で?悩みって何よ?」
にこ「誰にも言わないから安心しなさい」
希「うん...実は...最近ウチ...いじめられてるんやないかなって...」
希「全然心当たりは無いんやけど...」
にこ「いじめ!?そんな、大変じゃない!」
真姫「いじめって...!
それどっちかっていうとにこちゃんの役回りじゃないの!」
希「そうなんよ...これどっちかっていうとにこっちの役やん?」
にこ「二人ともちょっと表出なさい」
希「まあ、冗談はここらへんにしておいて本題に入るよ」
にこ「もう...」
希「そのいじめ自体は結構かわいいもんでな、まぁ靴に画鋲程度やからまだ平気なんやけど」
真姫「心当たりが全く無いのが気になる...ってことね?」
希「せや。
いじめの目的が分からないんや。
突然理由もなく起きるスピリチュアルな事象...これは真姫ちゃんの専門分野かな?って思って」
真姫「そうね。実は前から少し警戒していたのよ、希がいじめられるSSが増えてきたことをね」
希「そうなんや...。
まあウチの知らん所の話やし、そこまで気にならんけど、さすがにこっちにまで干渉されるとね」
にこ「真姫ちゃん...これって解決できるの?」
真姫「もちろんよ。
このマッキーに任せなさい!」
真姫「希、あなたは軽度だけど"虐められ症候群"の兆候が見えるわ」
希「い、虐められ症候群...!?」
にこ「またエラく適当な名前ね...」
真姫「これは他のSSで希がいじめられている可能性を示しているの。
そこで使うのがこのマッキーSSよ!」
希「マッキーSS...!?」
にこ「胡散臭いと思ったでしょ」
希「うん...」
にこ「図星のようね」
真姫「ちょっと!
セリフ取らないで!」
真姫「とりあえず、希の鬱関連のSSを探し出してこのマッキーSSのモニターに表示するわ」
にこ「あまり見たくないわね...」
希「そう?面白そうやん」
真姫「...まあメンタルに自信があるなら見てていいけど、出来れば見ない方がいいわ。」
真姫「自分が誰かに虐められる所を見るんだから」
希「ウチの病気や。
治療はちゃんとこの目で見ないとやん?」
にこ「希...あんた、強いわね...」
希「褒めてもワシワシしか出ないよ~?」
にこ「なんで出るのよ!」
真姫「さぁ、映るわよ」
希「...」
にこ「...」ゴクリ
◆◆
穂乃果『前から思ってたんだけど、希ちゃんはなんでμ'sにいるの?』
希『え...えっと...ウチは...』
ことり『ことりびっくりしちゃったよ~、希ちゃんが入ってきた日』
凛『ウチを入れて9人や』キリッ
にこ『ぶっはwwwいつ思い出しても笑えるわ!』
穂乃果『本当!面白いよね希ちゃん!』
希『...そんな』
穂乃果『面白いでしょ?』
希『は、はい!』
凛『脅されて返事するとか情けないにゃー』
希『うう...』ウルウル
◆◆
希「うわこれキッツイなぁ~...」
にこ「ちょっと...これ本当に私達なの...?」
真姫「別の世界ではあり得た本当の私達よ。今回はきっとこういうSSがこっちまで干渉してしまってるんだわ」
希「でも向こうの世界でも真姫ちゃんと花陽ちゃんはいじめに消極的な感じで嬉しいね」
にこ「にこだって!きっとアレは演技よ!!」
希「ハイハイ。で、これをどうするん?」
真姫「この世界に私が入っていって鬱を解消して来るわ」
希「...?」
希「...スピリチュアルやね...?」
にこ「嘘くさいでしょ?
本当に行っちゃうのよこれが」
真姫「にこちゃんさっきからちょっとうるさいわよ」
真姫「じゃあ私は行ってくるから。
様子はモニターで確認しててちょうだい」
希「で、でもこれ真姫ちゃんが行くの危険なんちゃう?ウチを助けたら真姫ちゃんが虐められてしまうかも...」
真姫「...」
真姫「ハァ...こんな時にも他人の心配なのね。呆れるわ」
希「えっ」
真姫「大丈夫よ。私は患者の為なら刺される覚悟だって出来てるわ。行ってくるわね」
にこ「バイバーイ」
ガチャ
バタン
希「...行ってもうた」
にこ「...」ギュ
希「...にこっち?」
にこ「...馬鹿」
にこ「...こんな時まで強がってんじゃないわよ...こっちは当人でもないのに相当ショックだってのに」
希「...にこっちは優しいね」
にこ「...真姫ちゃんがいない間はにこがそばにいるから大丈夫よ」
希「...ありがとにこっち...」
希「しかし真姫ちゃんすごいなあ。
ウチのちょっとした悩みにここまでしてくれるなんて」
にこ「...」ギュ
希「...にこっち?」
にこ「...馬鹿」
にこ「...こんな時まで強がってんじゃないわよ...こっちは当人でもないのに相当ショックだってのに」
希「...にこっちは優しいね」
にこ「...真姫ちゃんがいない間はにこがそばにいるから大丈夫よ」
希「...ありがとにこっち...」
休診
寝ます
基本的に更新は夜となります
ー西木野SS総合診療所ー
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
真姫「っと...」
真姫「ここは...希がいじめられてる教室の前みたいね」
真姫「さて...いきなり入って行っても真姫が二人になっちゃうし...どうしましょうか」
真姫「...」
ー教室ー
穂乃果『あれっ希ちゃん、なんで泣いてるの?」
希『ううっ...』
ことり『むしろ迷惑して泣きたいのはこっちなのにねー。ねぇ真姫ちゃん』
真姫『ええ...そうね』
真姫『(もう嫌...集団でいじめなんて、頭がおかしくなりそう)』
真姫『(でも希を庇ったら次は私が...ん?)』
真姫『(...教室の外にいるの...私...?)』
真姫『私ちょっとトイレ行ってくる』
にこ『そう?私も行くわ』
真姫『別にいいわよ、花陽。一緒に来て』
花陽『は、はいっ!』
穂乃果『...いってらっしゃい。真姫ちゃん』
真姫『ええ』
真姫「...!?
うわっ出てくるやばっ!」コソッ
真姫『...』ガラッ
花陽『真姫ちゃんいきなりどうして』
真姫『...味方なら屋上に来て』
花陽『えっ?』
真姫「...」
真姫『...』
真姫『いくわよ花陽』
花陽『えっ、うん...?』
真姫「...」チラ
真姫「私に言ったのよね...?」
真姫「私って...あんなにツンツンしてかしら...」
真姫「まぁいいわ。向こうからコンタクト取ってくれるなんて流石私。
何故花陽を連れて来たのかは分からないけど屋上に行こうかしらね」
真姫「...にしても、少しの時間とはいえ希を放っておくのは心が痛いわね...はやく治療してあげないと...」
真姫「...」
真姫「行きましょ」
凛『穂乃果ちゃーん、次はこいつに何する~?」
穂乃果『...』
真姫「...」ギィ...
真姫「...あれ?誰もいないじゃない屋上...」
真姫「もしもーし...」
真姫『動かないで...』ガシッ
真姫「...あー、なるほど...待ち伏せされてたのね」
真姫「安心して、何もしないわ」
真姫『あんた何なのよ...私とそっくりな格好して...』
花陽『わわ...真姫ちゃんが二人...??』
真姫「私は...あなたよ」
真姫『ハァ?』
真姫「説明が長くなるけど私は西木野真姫よ。あなたと中身も全く同じ」
真姫『...』
真姫『ふざけないでちゃんと答えて...!』グイッ
真姫「いっ!?痛い痛い!私いつのまにそんな護身術みたいなの覚えたのよ!」
真姫『ニセモノだったら早く正体を言えば許してあげるって言ってるの!得体の知れない奴を味方だなんて思えないわ!』
真姫「ニセモノじゃないわよ!あんたと同じって言ってるでしょ!」
真姫『ワケワカラナイ!!
そんなのすんなり信じれるわけないでしょ!』
花陽『真、真姫ちゃん...!!』
真姫「『なに!?』」
花陽『あわわ...紛らわしい...!』
花陽『その...もう一人の真姫ちゃんに、真姫ちゃんである証明をしてもらえばいいんじゃないかな...?』
真姫「なるほど!それナイス!ナイスよ花陽!」
花陽『えへへ...』
真姫『ニセモノにデレデレしないの!』
真姫『じゃあしてみなさいよ、あなたが私である証明』
真姫「えっと...うーん。
あっ、部屋の家具の配置は全部言えるわ!天蓋つきのベッドがあって、横に電気スタンド、それで机があって、タンスもあって」
真姫『そんなの覗けば分かるし大体どこの家も一緒じゃない!』
真姫「覗きなんてしないわよ!
あんたちょっと疑り深すぎるんじゃない!?病気よ病気!」
真姫『判断するのは私!
ほら、証明!』
真姫「じゃあ持ってる下着!
これを順から言ってくから!これでいいでしょ!」
真姫『はっ!?イ、イミワカンナイ!そんなの恥ずかしすぎるからダメ!花陽もいるのよ!?』
真姫「私だって恥ずかしいんだから我慢しなさいよ!」
花陽『(...どうしようちょっと面白い)』
真姫「分かったわ...じゃあ絶対に確実に完璧に私だけしか知らないことを言うわ...」
真姫『早く言いなさいよ、どうせハッタリでしょう』
真姫「ベッドの下にある収納の一番奥」
真姫『...え?』
真姫「そこに隠してあるにこちゃんn
真姫『ヴェエエエエ!!!!
ちょっと待ってストップ!!!なんで知ってるのよッ!?』
真姫「それは私が間違いなくあなただからよ...信じてくれた?」
真姫『...でもまだ信じるわけには
真姫「にこちゃんの写
真姫『信じる信じる!信じるから!』
花陽『(にこちゃんの何なんだろう...)』
ーーーーーー
ーーーー
ーー
真姫『...つまりその、マッキーSSっていう機械を使って、別の世界から希を助けに来た...ってこと?』
真姫「そうよ。理解が早いわね」
花陽『マッキーSSって...なんか微妙なネーミングです...』
真姫『そうかしら?結構センスいいと思うけど?』
真姫「やはり感性は同じなのね...
どう?味方って認めてくれた?」
真姫『しかしにわかには信じ難いわ。
そんな機械を発明するなんて...あり得ないもの』
真姫「確かにそれをすぐ信じるっていうのは難しいかもしれないけど、でも1つ言えるのは」
真姫「私は天才マッキーで、あなたもそうだと言うことよ。自分の言ったことなら信じれるでしょ?」
真姫『...そうね』
花陽『すごいなぁ...』
真姫『で?どうやって助けるって言うの?』
真姫『先生に言う?武力行使?それとも正論で戦うのかしら?』
真姫「それは虐めてるあの子達を打ち負かす方法じゃない。私は全員を治療しに来たのよ?」
真姫「それに、その言い方だとそれは全部出来なかったみたいだし?」
真姫『...』
真姫「図星のようね~」
真姫『...じゃあどうするって言うのよ。言っとくけどあの子達はかなり手強いしあなたが思ってるよりずっと怖いわよ』
花陽『今は言うことに従ってるから仲間側に立っていられるけど、希チャンに味方するようなことすれば、すぐにいじめの標的になっちゃう...』
真姫「安心して。方法ならあるわ。スマートかつ確実な方法がね」
真姫『スマートかつ...』
花陽『確実...な方法とは!?』
真姫「簡単よ」
真姫「一服盛るわ」
花陽真姫『...』
真姫『なにが全員治療するよ!!
[ピーーー]気マンマンじゃない!!』
花陽『ダメです!人殺しはいかなる場合でも悪ですぅ!!』
真姫「ちょっと落ち着いて。
一服盛るって言っても毒薬じゃないわよ?ちゃんとした薬」
真姫『それにしてもアウトでしょ...
何するつもりよ...』
真姫「だから治療って言ってんでしょ。私の観察からするとこの世界の
あの子達は病気にかかっているように見えるのよ」
花陽『病気...?』
真姫「病名はズバリ"集団性虐待症候群"よ」
真姫『集団性....!?』
花陽『虐待症候群....!?』
真姫「飽きもせずにずっと対象を虐め続けるのが特徴よ。特に理由も無く、体型とかを馬鹿にするの。あの子達、特に理由もなく突然あんな風になったんじゃないかしら?」
真姫『....!』
花陽『...確かに』
真姫「図星のようね」
真姫「だとすれば話が早いわ。
集団性虐待症候群に効く抗鬱薬、"ヤサシーセカ-E"これを一人ずつ飲ませて行けばいいのよ」
真姫『なるほど...
彼女達を元に戻すっていう考えは今まで無かったわ...』
花陽『もう一回...前の凛ちゃんに会えるの...?もう希ちゃんに酷いことしなくて済むの...?』
真姫「そうよ。
このマッキーに任せなさい」
真姫「ところで、今の所集団性虐待症候群に感染してないのはあなたと花陽だけってことでいいかしら?」
真姫『そうね...私が見る限り正気を保ってるのは私達だけよ』
真姫『だからトイレって言って花陽を連れてき...』
真姫『...あ』
真姫「...どうしたの?」
花陽『大変...!私達、ルールがあるの...!トイレから10分以上戻ってこなかったら』
ギィ
にこ『探しに行くのよ...変な動きされないようにね...!』
真姫「!!」
真姫『にこちゃん...!』
花陽『ひぇぇ』
にこ『やっぱり付いていくべきだったわね...トイレって言ったのに一体こんな所で何してるのか説明してもらおうかしら?』
真姫『...それは...』
花陽『...うぅ』
真姫「...なんというか」
にこ『...?』
にこ『あれ?ちょっと待って?
なんか真姫ちゃん二人いない?』
真姫「『え?』」
真姫「あっ、やばい」
真姫『ちょっ、あんた隠れときなさいよ...!』
にこ『あ...あれ?声も同じ...?
私疲れてるのかしら...これ夢...?』
真姫「...!」
真姫「真姫!さっきの護身術、にこちゃんにかけて動きを封じるのよ!』
真姫『...!』
真姫『ごめんにこちゃん!』ゴキィ
にこ『ニコォッ!!!」
にこ『』
真姫『...やっちゃったわね』
花陽『あああ...にこちゃんにこんなこと...バレたら私達いじめの対象だよぉ...』
真姫「いや...ていうか大丈夫今の...?なんかすごい音したわよ...?なんか骨折とかじゃ済まない感じの...」
真姫『緊迫してたから、つい...』
真姫「...まぁいいわ。
目を覚ますのを待ってヤサシーセカ-Eを投与するわね」
真姫『にこちゃん...ごめんね』
にこ『』
にこ『...ん』
にこ『...あれ...?にこ...』
真姫「目が覚めたようね」
にこ『...真姫ちゃん...そういえばにこ...ッ!?』
にこ『ギャアア!?痛っ!?腕痛っ!?』
真姫『副作用かしらね』
真姫「なにとぼけてるのよ』
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
にこ『そんな...私、希になんて酷いことを...!!』
真姫『にこちゃん...』
花陽『仕方ないよ...病気のせいだったんだから...』
真姫「仕方ないけど目を背けちゃダメよ。やったのは他でもないあなただし、現に希は傷ついているわ」
にこ『...うぅっ...』ポロポロ
真姫『ちょっと!言い過ぎよ。
にこちゃんだって好きでやってたんじゃないんだから』
真姫「別に責めてるわけじゃないわ。ただやったことに対しては責任を取れと言っているの」
真姫「...にこちゃん。
病気って理不尽で残酷でしょう?あなたはそれに立ち向かうことができる?」
にこ『...それが、希を助けることにつながるのなら...』
にこ『やってやるわ!
希にしたことの償い...晴らさないと!』
真姫「いいわね。
ここで一番やっちゃいけないのは自分を責めること。にこちゃんの前向きな姿勢は100点よ」
真姫「事件が解決しても自分を責め続けて自殺...なんて、鬱SSの鉄板だから...」
にこ『ところで...』
真姫「何?」
にこ『なんで真姫ちゃんが二人いるの...?』
真姫『...あっ』
真姫「あー...」
真姫「...こいつはニセモノよ」
真姫『オイ』
休診
寝ます
結構長くなりそうな予感がします
ー西木野SS総合診療所ー
真姫「さて、人数も揃ったし!
そろそろ作戦に移るわ。」
真姫「目標は希を除くメンバー全員へのヤサシーセカ-E投与」
真姫「最終目的は希の救出!
投与のためなら不意打ちでも食べ物に混入でもなんでもアリよ!」
にこ『なんか私達が悪役っぽくなってきたんだけど...』
花陽『私怖くなって来ました...』
真姫『仕方ないでしょう...どうやらこれしか方法が無いみたいだし』
真姫「流石私ね。理解がはやい!」
真姫『...私ってこんなにテンション高かったのかしら...』
にこ『あっでも仕掛けるなら今がチャンスよ、今はお昼時でみんな別行動だから』
真姫『そうね、固まってる時は私達が束になっても人数的に敵わないわ』
真姫「分かったわ、今から行きましょう。あなた達にはこれを配るわ。
ヤサシーセカ-Eの粉末タイプと注射タイプ。」
にこ『OK。混入なら粉末、直接なら注射ね』
花陽『ひぇぇぇ、やっぱりみんなに注射とか...無理...』
真姫『...花陽は私と行動しましょう。そっちの真姫は...一人で大丈夫よね』
真姫「ええ。にこちゃんは希の救出をお願い。希も一人なんでしょ?」
にこ『分かったわ。希はハブられて一人でお昼食べてるし...助けるだけなら一人で大丈夫』
真姫『じゃあ行きましょ。時間が勿体無いわ』
花陽『うぅ...怖い...』
真姫「ああ、ちょっと待って。
大事なやつ忘れてた」
にこ『大事なやつ?』
真姫「ほらほら、みんな手を合わせて...そうそう、中心に持っていって...」
真姫「マッキ~~~....オー!」
真姫『...』
にこ『...』
花陽『...お、おー?」
真姫「...」
真姫「....行くわよ!」
ー1年生教室ー
真姫『凛、隣いい?』
凛『あ、真姫ちゃん!かよちんも!』
花陽『お昼ご飯一緒に食べたいなって...』
凛『いいよ~?』
真姫『ありがと』
花陽『...』
凛『みんなで食べるなんて久しぶりにゃ~』
凛『...ところで二人とも、さっきのトイレ妙に長かったよね』
凛『なにしてたの?真姫ちゃん?』ギロリ
真姫『(...きた)』
真姫『...そんなの関係ないでしょ?』
凛『は?』
真姫『私が、花陽と、トイレでなにしてようが、凛には関係ないでしょう?って言ったの』
凛『あれ?あれ~?真姫ちゃん忘れちゃったの?階級は凛の方が上だよ?』
凛『...真姫ちゃん、前からちょっと希ちゃんいじめるのに消極的だと思ってたんだよね...穂乃果ちゃんにチクっちゃおうかにゃ~?』
真姫『勝手にしなさいよ。あんたなんて怖くないし、私はもういじめなんてしたくない』
凛『...』
凛『...チッ』
凛『...凛お弁当食べるね。
凛が食べてるうちにせいぜい謝れば?もしかしたら許してあげるかも』
凛『食べ終わったら穂乃果ちゃんの所行くから』モグモグ
真姫『...謝るわ。ちゃんと後でね』
凛『はぁ、真姫ちゃん頭よかったのに馬鹿になっちゃったんだね。穂乃果ちゃんにこの事言えば次の標的は....』
凛『...あれ...なんか...眠く...?』
凛『真...姫....何し...』
凛『...』
真姫『ごめんね凛...あのヤサシーナントカって薬は睡眠効果もあるみたい』
真姫『でかしたわ花陽。
上手く凛のお弁当に薬入れられたわね』
花陽『こ、怖かったよぉ~...』
ー生徒会室ー
真姫「絵里、入るわよ」
絵里『真姫...何しに来たの』
真姫「一緒にお弁当食べようかなって」
絵里『...好きにしなさい』
真姫「そうさせてもらうわ」
絵里『...さっきトイレに行って何してたのよ』
真姫「絵里には関係ないでしょー」
絵里『...そうね』
真姫「...(すごい元気がないわねこの絵里...恐らく一番心がやられてる)」
真姫「...」
真姫「絵里、ちょっとここすわりなさい」
絵里『...なによ急に』
真姫「具合悪いんでしょう?診てあげるわ」
絵里『...これは、この胸の痛みはそんな簡単に治るものではないわ...」
絵里『ここにいる限り...私が弱い限り...ずっと治ることはない』
真姫「治せないけど和らげることはできるわよ?」
絵里『...』
真姫「いらっしゃい」
絵里『...はぁ』
絵里『これでいい?』
真姫『いいわ。じっとしててね』
絵里『はぁ...』
真姫「ふむふむ...なるほどねぇ...」ジロジロ
真姫「集団性の虐待症候群が...
他より軽いわね」
絵里『集団性...?何を言ってるの?」
真姫「病気よ病気。ここの皆は病気にかかってるの」
絵里『病気...そうかもね。
こんな世界...普通じゃないわ』
真姫「ふむ...こっちの絵里の体内にはKKE細胞がちゃんと残ってるのね」
真姫「万能抗体のKKE細胞が虐待症候群を抑えているんだわ」
絵里『...』
真姫「絵里、あなた...抑えようとすれば抑えられるはずよ、希への虐待...
何故辞めないの...?」
絵里『そりゃ...辞められるものなら辞めてるわ』
絵里『でも...怖いのよ
自分がああなったらと思うと...それに、もう私は堕ちる所まで落ちてしまった』
絵里『...今更正義ぶっていじめを止めるなんて...できると思う?』
真姫「...なるほどね」
絵里『分かったでしょ...
真姫も、花陽を巻き込んで穂乃果に反抗しようとしてるみたいだけど、もうやめなさい』
絵里『私達はもう、最低の人間よ...』
真姫「絵里、あなたやっぱり、こっちでも希のことが大好きなんだ」
絵里『...』
絵里『...』
絵里『...えっ!!!』ガタッ
真姫「ふふ、図星のようね」
絵里『い、いきなり何よ!』
真姫「何って...診断結果よ」
絵里『そ、そんなわけないでしょ!
私は!私は希に!希に...数え切れないほど酷いことをして来たのよ!』
絵里『穂乃果の言うことにハイハイ従って、恐怖に支配されて...!
希の...希の尊厳を傷付けた...!』
絵里『そんな私が!
希のことを好きでいるわけ....
好きでいられるわけ、ないじゃない!』
真姫「そんな理由じゃ認められないわぁ!!」
絵里『...っ!?』
真姫「強い力を持った者に無理やり従わせられて、本当は反抗したい気持ちを抑えて親友を傷付けた」
真姫「それが希を好いていない理由?
あまりにおかしいわ!」
真姫「絵里は今でも希が大好き!
会いたくて、助けたくて仕方ない!違う!?」
絵里『そっ、それは...』
真姫「図星!!!」
真姫「...絵里。
そりゃ、今更いじめを辞めたって、偽善者と言われるかもしれない。希を助けたって、希はあなたを恨んでるかもしれない」
絵里『...そうよ。当たり前でしょ...』
真姫「そう。
一度いじめなんてしたら二度と善など語れない、友達をいじめたら嫌われる、こんなの当たり前」
真姫「でも、あなたはその当たり前の責任から逃げてる。希を傷付けるだけ傷付けて、穂乃果のせいと言って、遠くから希を見てるだけ」
絵里『...』
真姫「私はそれが一番、悪い行為だと思う。」
絵里『...』
絵里『私だって...』
真姫「...」
絵里『私だって...!!』
絵里『私だって!
分かってるわそんなこと!!
そうよ...やるだけやっておいて、今だに希を助けたいなんて思って、何もできない私が一番タチが悪い...!』
絵里『希に何かできるなら、とっくにしてるわよ!いじめの標的にされて一緒にいじめられた方が数倍マシ...!』
絵里『...でも、それで希が許してくれたって、私は自分を許せない...。』
絵里『こんな私じゃ、希に合わせる顔なんて...もう無い...』
絵里『...うぅ』
真姫「...」
真姫「なんか似てるわねー...
絵里がμ'sに入ってきた時と...」
絵里『...』
真姫「散々穂乃果達の邪魔して、それでもμ'sに誘ってもらえて、なのに絵里ったらなかなか来なかったわよね」
真姫「あの時、私達が、希が
どれだけあなたのこと待ってたか知ってる?」
絵里『...』
真姫「今だって、希は絵里を待ってる」
真姫「絵里、あなたの本当にやりたいことは何?顔を合わせられないなんていう自分の都合を優先させること?」
絵里『...違うわ』
真姫「...後は聞かない。
私は、希を助けに行って来る」
真姫「絵里は...自分のしたいようにしなさい」
ガチャ
バタン
絵里『...』
絵里『...希』
真姫『あ、いたいた』
真姫「あら、そっち終わったの?」
真姫『ええ、大体ね』
花陽『怖かった...』
真姫『そっちは?」
真姫「...私としたことが...完治とは言えない感じね...。まぁ障害にはならないと思うわ」
真姫『...そう。まあ絵里は...ちょっと立ち直るのは難しそうだしね』
花陽『にこちゃんは、大丈夫かな?』
真姫『大丈夫じゃない?
心配するとしたら希を運べるかどうかって話ね』
真姫「何気に深刻じゃない...?それ...」
真姫「凛は?」
真姫『屋上の見えない所で寝かせてるわ。今は気を失ってるから』
真姫「気を失...あんたまたあの護身術使ったわけ...?」
真姫『違うわよ!』
真姫「ていうか思ったんだけど、あの護身術あれば、穂乃果とかにも楽勝で勝てるんじゃないの?」
真姫『ああ、それは無理なのよ。
なんせ主犯格の穂乃果のそばにはいつも海未とことりがいて、特に海未にはあんなの通用しないから...』
真姫「なるほど...いわばボディガードね。ひと時も離れないとなると...ちょーーっとキツイかも...ね」
真姫『...とりあえず凛の所に行きましょう。もう目を覚ましてるかも』
真姫「そうね」
ー2年生階ー
にこ「...うーんと」
にこ「...希がいじめられてたのは、2年の空き教室だから...」
にこ「ここね!...っていない...」
にこ「どこかに行っちゃったのかしら...
あんな体でどこに...」
にこ「...あんな体...って。やったのはにこ達だったわね...」
にこ「今思い出しても申し訳なくて心が痛む...希の顔ちゃんと見れるかしら...」
にこ「...いや、真姫ちゃんも言ってたわね。やった分、ちゃんと謝らないと...助けないと...!」
にこ「とりあえずこの階を探して見ましょう」
ことり「...にこちゃん?」
にこ「げっ、ことり...!」
ことり「にこちゃんどうしたの?
ここ2年の階だよ?」
ことり「...穂乃果ちゃんになんか用...?」
にこ「...あっ、い、いやぁ~?
そういうわけじゃないんだけどぉ~...」
にこ「(やばい...今のは聞かれなかったみたいだけど...なんとかここにいる理由を作らないと...)」
にこ「え、えっとぉ~?
希の奴知らない?」
にこ「(こういう時は正直!正直が一番!)」
ことり「希ちゃん?なんで?」
にこ「いや、ちょっとさっきまでドタバタしてたじゃない?ちょっと殴り足りないっていうか...!」
にこ「(ごめん...ごめん...希...!
そんなこと思ってないからね...!)」
ことり「...」
ことり「なんだぁ~そうならそうと言ってくれればいいのに!」
にこ「え?」
ことり「こっち来てにこちゃん!」
にこ「えっ、ちょっと...」
ことり「穂乃果ちゃーん!海未ちゃーん!」
ことり「にこちゃんも一緒にご飯!
いいよねー?」
にこ「!?」
にこ「ちょっと、私そんなこと」
穂乃果「あ、にこちゃーん」
海未「おや、にこじゃないですか。
ちょうど私達、希と食べてたところなんです」
希「...うぅっ...」ボロボロ
にこ「あっ...」
穂乃果「座りなよ!どうぞ、にこちゃん?」
にこ「...ニ、ニコォ...」
ー休診ー
夜中に再開します
・すこし揉めてますが気にせずに続けさせていただきます。不満、指摘等最後に受け付けますので、そこで言ってもらえると幸いです
ー西木野SS総合診療所ー
ー屋上ー
真姫『...おかしいわ』
真姫「...悪い冗談はよしてよね」
花陽『凛ちゃん...!?』
真姫『違うのよ、確かにここに寝かせておいたのよ!』
花陽『いなくなっちゃったのぉ...!?』
真姫『いや、起きてどこかに行ったんだわ...きっとそうよ』
真姫「...気になってたんだけど。
凛が、薬を入れた弁当を食べた途端に眠り始めた...っていうのは本当?」
真姫『本当よ。すぐに眠ってたわ』
花陽『薬は確かに入れたよ...』
真姫「...嫌な予感がしてきたわ」
真姫「あの薬には、人を眠らせる作用なんてないわ」
花陽『えっ...!!』
真姫『でも、にこちゃんだって』
真姫「あれはあんたが護身術使って気を失わせたんでしょうが...」
真姫『じゃあ、なんで凛は寝てたのよ!』
真姫「考えられるのは、寝たフリ...
花陽が薬を入れたのに気付いてて、あえて寝たふりをして逃げる機会を伺った...」
真姫「それか、私の薬の不具合ね...
上手く作用しなかったのかも」
真姫「いずれにせよ、元の凛には戻っていない可能性が高いわ」
真姫『そんな...』
真姫「私が用意した薬だから、私のミスよ。ごめんなさい」
真姫『...いいわ、それより今の事を考えないと...!』
花陽『凛ちゃんが元に戻ってないとしたら、一番最初に行く所は...!』
真姫「主犯格の穂乃果の所...ってことね」
真姫『...行きましょう。なんだかすごく嫌な予感がするわ...!』
花陽『にこちゃんが...にこちゃんが戻って来てない!』
真姫「落ち着きなさい!
こういう時こそ冷静になるの!
クスリ!そこのハナヨ持ってきて!」
真姫『あんたが一番動揺してるじゃない!』
真姫「行くわよ!」
にこ「...」
希「...」
穂乃果「海未ちゃんこれ美味しい!」
海未「そうですねぇ」
ことり「...」
ことり「ねぇ?にこちゃんはどうしてここに来たんだっけ?」
にこ「....っ!
いやー...その....」
にこ「にっこにっこにぃ~...?」
海未「にこ」バンッ
にこ「ひっ!?」
海未「人と喋る時にふざけてはいけません。」
にこ「ごっ、ごめん...っ!!」
海未「次は無いですよ?」ニコ
ことり「確かぁ、にこちゃんはまだ希ちゃんを殴り足りないからここに来たんだよね?」
にこ「っ...!!いやっ...!!」
ことり「....いや?...いや...何?」
にこ「っいや...そうよ。
...にこは、希にまだムカついてて....殴りに来たの」
穂乃果「あはっはははは!!」
穂乃果「何それー!
にこちゃんひっどい!最高だよそれー!」
にこ「...」
穂乃果「...っはぁ、まぁそうだよねぇ?あの顔見てて、ムカつかない子いないもんねぇ?」
穂乃果「いいよ、殴りなよ」
にこ「....!!」
にこ「(耐えなきゃ...!
ここで私が反抗したら、私一人が殴られるだけじゃ済まなくなる...!)」
にこ「(真姫ちゃん達の計画も全部崩れて、みんな巻き添えになっちゃう...!!)」
にこ「(ごめんっ...希...!!)」チラッ
希「...」
希「...」ニコ
にこ「....!!」
ーーーーいいんよ?
ウチは分かっとるよ、にこっち
バチン!!
希「...!」
海未「...」
ことり「...?」
穂乃果「...にこちゃん、何それ?
なんで自分の頬叩いてんの?」
にこ「っあーー...」
にこ「....いや、さっきはちょっと言い間違えちゃったみたい。殴りたいのは希じゃなくて言いたいことも言えない自分の顔だったわ」
にこ「希!」
希「!」
希「....なに?」
にこ「あんたは悪くない!!」
にこ「悪いのは私!!」
にこ「ごめん!!」
希「に、にこっち、あかんて」
にこ「いいの!」
にこ「本当は殴りたいなんて思ってない!ムカついたこともない!
あんなことして何言ってるんだこいつって思うだろうけど...」
希「...にこっち」
にこ「さぁ、これが私の本心よ!!
希を殴るならにこを殴りなさい!あんた達に殴られる方が希を騙しているよりよっぽど清々しいわ!」
ことり「...」
穂乃果「...っはぁ」
穂乃果「にこちゃんはさぁ...
本気で殴られたことないからそういうこと言えるんだよ」
穂乃果「海未ちゃん」
海未「...」スッ
海未「...にこ。歯を食いしばってください」
にこ「...」ギリッ
希「にこっち!」
バシィン
にこ「っった....!!」
希「いやっ...!!」
海未「もう一発です」
バシィン!
ガシッ
海未「...なっ!」
にこ「...捕まえたわよ」グイッ
にこ「腕出しなさい!」シャッ
海未「っ!注射器...!?」
穂乃果「海未ちゃん!!」
ことり「っ!?海未ちゃんっ!!」
ブスッ
ことり「...っう」
海未「ことり!?」
希「にこっち...あれ...」
にこ「薬よ...
妹達の予防接種何回付き合ったと思ってんの、ちゃんと正しい場所くらいわかるわ」
にこ「庇うとは思ってなかったけどね...」
海未「っ!!!」ギロリ
にこ「ひっ...!?」
海未「ことり...に...何を刺したんです...!!」スッ
にこ「ぼ、木刀!?」
海未「もう骨の一本や二本では済ましませんよ...?」
希「あ、あかん!」
にこ「いやっ」
海未「覚悟しなさい!」
真姫「理事長...」
海未「....っ!!!」ピタッ
真姫「に、融通効かせてもらってたんでしょ?ことりを通じて、いじめの隠蔽...」
穂乃果「...どこから入ったの?」
真姫「図星のようね...」
真姫「ことりは今、ヤサシーセカ-Eの投与によってもう元に戻ったわ」
海未「ヤサ...なんですって?」
真姫「もうあなた達を守る盾は消えたのよ!これ以上にこちゃんに手は出さないことね!」
海未「...っ!」
ことり「海未ちゃん...」
海未「...ことり!平気なのですか...?」
ことり「...平気。だから、もうこんなことやめようよ...」
ことり「なんで今までこんなこと...平気だったんだろう...腕よりも...心が痛い...」ポロポロ
海未「...ことり」
穂乃果「...」
海未「だ、ダメです...私は、穂乃果の思いを裏切れません...」
海未「穂乃果の命令を拒否することを...体が拒んでいるんです...」
海未「私だって...異常だってことぐらい...とっくに...」
穂乃果「海未ちゃん...そこの真姫ちゃんのこと、痛めつけてあげて?」
海未「...あぁ...穂乃果...」
ことり「...だめっ!」
ことり「どうしてそんなこと言うの!?
こんなの穂乃果ちゃんじゃないよ!」
穂乃果「黙って」ギロリ
ことり「...ひぅっ!」
穂乃果「海未ちゃん、お願い?」ニコ
海未「...はい。
申し訳ありませんことり...そして真姫」
真姫「...」
穂乃果「絵里ちゃん、凛ちゃん。
二人とももう入ってきていいよ?」
ことり「っ!?」
にこ「あっ、そういえばまだいたの忘れてた!」
ことり「にこちゃん!もう注射無いの!?ことりにやったみたいに!真姫ちゃんが!!」
にこ「む、無理よ!
さっきは殴られるの覚悟で腕掴んだから狙いが定められただけだし...!」
真姫「それに注射針の使い回しは厳禁よ!」
にこ「あんたこの状況で何言ってんのよ!!」
穂乃果「絵里ちゃん、凛ちゃん、入ってきて」
ガラッ
絵里「...」スッ
凛「...」スッ
海未「...さぁ、真姫。
3対1です。怪我をしたく無ければ、今すぐ穂乃果に謝ってください」
海未「私ももう...意味もなく人を傷つけたくはありません」
真姫「薬よ」
海未「...はい?」
真姫「これ。ホノキチに効く特効薬。」
海未「な、何を言っているんです...?
ホ、ホノキチ...?」
真姫「穂乃果の言うことを聞いてしまう、聞きたくなくても拒めない。
立派なホノキチ症候群の症状ね。
これを飲めば楽になれるわ。どうぞ?」
海未「...そ、そんなもの」
真姫「...あなたは、間違った方向に進んで行った穂乃果を、正すんじゃなかったの?」
海未「...そんなもの...」
真姫「私達も、穂乃果を正したいの。
助けたいの!...海未の力が必要よ」
海未「...」
海未「...」キッ
海未「そんなもの!!
必要ありません!!」
海未「薬など無くとも、私は...
私は穂乃果を助けます!!」
休診
一旦休みます
sageに慣れずずっと忘れていました次回から気をつけます
また二重鍵カッコもいつの間にか外れてしまっていたので真姫ちゃんを区別するためだけに使うことにします
不備をお許しください
ー西木野SS総合診療所ー
海未「穂乃果!
あなたは...あなたは間違っています!」
海未「今すぐ薬の投与を受けなさい!」
穂乃果「...海未ちゃんまで、そんなこと言うんだ...」
穂乃果「酷いよぉ...ううっ...」
海未「あっ...穂乃果...」
海未「...っ」
海未「...いいえ!騙されません!
希だって、希だってそのように涙を流していました!」
海未「私は...!
友人を痛めつけるために鍛錬していたわけじゃない」
海未「穂乃果...
今すぐこんなことやめましょう...?
こんなことをして一番苦しむのは、あなたです...」
ことり「海未ちゃん...!」
穂乃果「...」
穂乃果「絵里ちゃん、凛ちゃん。
海未ちゃん押さえて」
絵里「...」
海未「...!」
凛「...」
希「っ!やめてえりち!」
にこ「あんた達!海未も元に戻ったのよ!?もう穂乃果に従う必要無いじゃない!」
ことり「駄目だよ...病気なんでしょ?薬を投与しない限り、海未ちゃんみたいな強い思いがない限り、元には...」
海未「...っ、駄目です。
穂乃果に逆らっているからか、体が思うように...」
海未「やめてください、絵里....!」
絵里「...」
真姫「絵里」
絵里「...」
真姫「...それが、あなたのしたいことなのね?」
絵里「...そうよ」
絵里「...」
海未「...絵里?」
絵里「...穂乃果。ごめんなさい。
もう命令には従えないわ。
私はこんなこと、したくない」
穂乃果「...絵里ちゃんまで...。
絵里ちゃんそんなこと言える身分なの?ねえ?」
絵里「そうね...私には、希を助ける資格なんて無いと思ってた。あれだけやっておいて、いきなり謝るなんてむしが良すぎるって...」
絵里「でも今のを続けた方が希が苦しむに決まってる...。真姫がそう教えてくれたのよ。私は人を傷付ける為にここまで頑張ってきたわけじゃない」
絵里「希、今はまだ私はあなたに謝れない。そんな身分じゃないからよ。でも、いつか必ず謝る。」
絵里「だから穂乃果。
私がやりたい事は、せめて今は希の助けになることなの」
絵里「友達を傷付けることじゃない」
希「えりち...」
穂乃果「...凛ちゃんはなんで泣いてるの?」
凛「うぅ~~...
凛、だめだよ...これ以上みんなを見てられない...」
凛「もうみんなやめようよ!
凛がいうのおかしいけど、こんなのもうやだ!希ちゃん、真姫ちゃん、酷いこと言って本当にごめんね...!」
絵里「...穂乃果がいると思って生徒会室に入ってきたみたいだけど、薬の投与は簡単だったわ」
絵里「薬、置いて行ってくれてありがとうね真姫」
真姫「あら、置き忘れてきちゃったのね、うっかりだわー」
にこ「なんて棒読み...どの真姫ちゃんも素直じゃないわねー...」
希「えりち...元に戻ってくれたんやね」
絵里「さぁ、穂乃果!
残っているのはあなただけよ。いい加減に考えも変わってきたんじゃない?」
穂乃果「...意味わからないよ」
穂乃果「ばっかみたい。みんなして友情ごっこだよ。穂乃果が一番嫌いなやつ」
にこ「いやいや、あんたすごい好きだったじゃない...」
穂乃果「考えが変わる?
みんな希ちゃんに今まで何してきたか分かってるの?よくそんなこと言えるね!」
真姫「そうよ。普通ならこんなこと滅多に言えない。よく言ったと褒めるべきね」
穂乃果「...!」
真姫「穂乃果、あんた"よく言えるね"って言葉の使い方間違ってるわ。そういうのは悪い事を言う時に使うのよ」
真姫「"希を虐める指揮をとってたのはあなたのくせに、よくそんなこと言えるわね?"こういう風に」
穂乃果「...」
穂乃果「...みんなもう私に勝った気でいるんでしょ?穂乃果はまだ、諦めてないよ。やるったらやる」
にこ「何言ってるの、8対1よ?」
ことり「穂乃果ちゃん!」
海未「穂乃果、辛いのは分かります、でもここは」
穂乃果「うるさいよ」
海未「うっ...」
穂乃果「薬...が無ければ真姫ちゃんはそんなに偉そうに出来ないでしょ?まだあるの?」
真姫「ええ、あるわよ。
花陽、持ってきて」
真姫「...花陽?」
花陽「...」
真姫「花陽あなた...薬は...?」
花陽「...無いよ。」
花陽「穂乃果ちゃんが言うから、捨てちゃった」
真姫「...!花陽...!」
真姫『今すぐ花陽から離れなさい!』
真姫「!?
真姫、ボロボロじゃない!どうしたの!?」
真姫『そいつよ!病気が治ってない!
最初からまともなフリしてただけよ!』
真姫『凛の弁当にも薬を入れてなかった!!』
穂乃果「あはは、花陽ちゃん。
もう好き勝手していいよ~?」
花陽「酷いよ穂乃果ちゃん...
今まで私にだけ何もさせてくれないで」
花陽「私ずっと溜まってたのに...」
穂乃果「...どう?真姫ちゃん?
理事長に融通効かなくなっても穂乃果は手を下さないからなんともない。」
穂乃果「そっちは薬もないし、病気のせいとか言って私達の体には手も出せない。これって穂乃果の勝ちじゃない?」
にこ「...まだ、真姫ちゃんの超痛い護身術が!」
花陽「真姫ちゃんは適当に痛めつけておいたよ...?立てない程度に」
にこ「っ!?あんた、何してるか分かって....!!」
希「にこっち、押さえて。
病気のせいやで」
にこ「...くっ」
真姫「しまった...花陽はまともだと決めつけて診断してなかった...」
穂乃果「もうお終いだね。真姫ちゃんの方に寝返るなんてことしなければこうならずに済んだのに...」
穂乃果「海未ちゃんは動けないし、他の皆も手は出せないし、真姫ちゃんのよく分からない護身術も使えない。オマケに薬も無い。...サンドバックがいっぱいだね」
穂乃果「ああ、そうそう。
花陽ちゃんが報告してくれたから知ってたけど、二人目の真姫ちゃん?
あなた結局役立たずだったね。何しに来たの?」
真姫「...」
真姫「決まってるでしょ?
鬱病治療よ...!」
真姫「絵里、こっちに来て」
絵里「えっ?」
花陽「ああ...もう抑えられない...
にこちゃん?殴るよ?殴るよ?」
にこ「ちょっ、あんたキャラ変わりすぎよ!ていうかなんで私?!」
花陽「だって花陽病気なのに...
こんなに誰かを虐めたかったのに、全然出来なくて...うぅぅ」
にこ「や、やばい...これはマジで...」
希「にこっち!ウチが守るよ!」
にこ「は!?何言ってるの!?
あんたもうズタボロでしょうが!」
海未「そうです!花陽、まずは私を」
ことり「だめだよ海未ちゃん!ことりだよ!ことりを先に...」
凛「あぁぁぁ!皆が傷付くのはもう嫌にゃー!凛を殴ってかよちん!」
花陽「誰でもいいよぉっぉぉお!!!!うぁああああ!!」グワッ
絵里「花陽」
花陽「!?」クルッ
絵里「...悪く思わないでね...!」
チュッ
希「っ!?えりち!!?」
海未「...ひゃっ////」
凛「...な゛っ!!」
穂乃果「...は?」
花陽「んっ、んんっ!?」
絵里「....ぷはっ」
絵里「...ファーストキスだったら、ごめんね花陽...」
花陽「...」
真姫「さっき絵里を診断した時分かったの。絵里が持つ万能細胞KKEは、集団性虐待症候群を抑える働きがある...ってね」
真姫「つまり粘膜接触すればKKE細胞によって虐待症候群を和らげられる!どう!?」
花陽「...」
花陽「...う」ジワァ...
花陽「うぁあああああん...」ポロポロ
絵里「ええっ、そんなに嫌だった!?」
真姫「図星のようね!!!」
にこ「最低...」
穂乃果「...馬鹿げてる...馬鹿げてるよ...」
真姫「まあ、馬鹿げてるように見えるでしょうね。でも私は医者なの。
治療法は選ばないわ」
穂乃果「楽しい!?
みんなで穂乃果をいじめて追い詰めて!こんなのいじめだよ!虐待だよ!」
真姫「楽しいわけないじゃない!!
あなたと一緒にしないことね、ここにいる人間は、あなたにされたことなんて微塵も気にしてない」
海未「...穂乃果」
ことり「...穂乃果ちゃん」
穂乃果「やめてよ!そんな目で見るな!」
真姫「病気だから仕方ない...人はよくそう言うけどね。私はそれを差別の言葉だと思ってるわ。だから穂乃果。私はあなたの行動に罰を与える」
穂乃果「....!!?」
真姫「...」
穂乃果「待って...」
真姫「...」
穂乃果「待ってよ...」
真姫「...いきなさい絵里」
絵里「...っええええ!!!」
穂乃果「本当に待ってぇぇぇぇえ!!!」
穂乃果「違うんだって!治ったんだって!やめて絵里ちゃん!治ったから!ごめんなさい本当に!!」
絵里「本当に!?信じるわよ!?
キスはしなくていいのね!?大丈夫なのよね!?」
穂乃果「だからそう言ってるでしょーーー!?希ちゃんごめんねみんなごめんねうぁああああーーーキスやだーー!!」
絵里「...」パッ
穂乃果「うわああああーーーん海未ちゃんことりちゃーーーん!!」
海未「穂乃果...っ!!」ギュッ
ことり「穂乃果ちゃん...!!」
穂乃果「...怒ってる?」
海未「...いいえ。しかし私達は取り返しのつかないことをしました」
穂乃果「わかってる...わかってるよ...」
絵里「...」
真姫「...ふふ、がんばったわね絵里」
絵里「...キスを嫌がられるのって...
心に来るわ...」
凛「かよちん大丈夫!?」
花陽「凛ちゃん...私...仕方なかったけど...ファーストキスが女の子だよぉ...」
凛「...ご飯大盛り食べにいくにゃ」
真姫『...なんとか収まったわね』
真姫「あ、立てる?応急処置程度だけど」
真姫『なんとかね。で、あんたこれからどうするのよ』
真姫「そりゃ、帰るわよ」
真姫『...そっか。
夢みたいな話だったけど、あなた本当に全員救ってくれたわね。文句無しに名医よ』
真姫「当然デッショー」フフン
真姫『...何人か薬なしで回復してた子がいたけど、あれは大丈夫なの?再発とか...』
真姫「私が扱う病気は言ってしまえば全て精神病みたいなものだから、本来薬とか必要無いのよ。病は気からってやつね」
真姫「再発については絶対無いとは言い切れないけど...予防はできるわ。あなたならね」
真姫『わ、私!?無理よ!』
真姫「無理ってことないでしょ。
世界が違うだけで、私もあなたも、同じ人間なのよ?」
真姫『...頑張るわ。ようはいつも通り仲良くやってりゃいいんでしょ?上等よ、やってやるわ』
真姫「そうそう、それでいいのよ。
大丈夫ね。じゃあ後は任せたわ」
真姫『ちょっと、本当に帰っちゃうの?』
真姫「帰って欲しくない?」
真姫『そ、そうは言ってないでしょ!」
真姫「ふふっ、図星のようね」
真姫「じゃあね」スタスタ
真姫『あっ....』
真姫『...』
真姫『...ありがとう』
にこ「希...あなた、本当に大丈夫なの?」
希「...うん」
希「...うん...」ポロポロ
にこ「ちょっ、泣いてるじゃない!
まだどこか痛いの!?...それともやっぱり、私の顔とか見てるだけで辛いの...?」
希「違うよ...そんなわけないやん...
そうじゃなくて...」
希「嬉しくて...
ウチ、いじめられたことよりも、何よりもこのμ'sがなくなってしまう事が怖くって...」
希「でもこうしてまた仲のいい仲間同士になれた...またこうしてみんなでお喋りができた」
希「それが...たまらなく嬉しいんよ...」
にこ「...希」
真姫『さぁみんなー
みんなの奢りで希を焼肉に連れて行くわよー』
にこ「あっ、真姫ちゃん!
今までどこいってたのよ!」
花陽「あっ、怪我....
ごめんね...大丈夫...?」
海未「焼肉ですか...真姫がそういう提案をするのは珍しいですね」
真姫『ちょっと、いっぺんに言われても分からないわよ。行って食べながら喋りましょ。ねえ希?』
希「...うん!
みんな、ウチに色々してくれた分、きっちりお肉で返してもらうからねー!覚悟するんよー!」
絵里「や、焼肉なんかでいいの...?」
希「んー?
ウチの食欲舐めたら痛い目みるよ?
みんなの財布空っぽにする勢いで食べるんやから!」
海未「それはちょっと...」
ことり「勘弁してほしいかな...」アハハ
穂乃果「よーっし、行こう!焼肉!」
凛「いっくにゃーー!」
真姫『...』
花陽「ねえ、真姫ちゃん」
真姫『...なによ」
花陽「真姫ちゃん...もう一人いたよね」
真姫『...そんなわけないでしょ』
花陽「...やっぱり、夢だったのかな」
真姫『そうかもねー』
花陽「...」
真姫『...本当に、夢みたいだったわね』
オーイ、オイテッチャウゾー
カヨチンハヤククルニャー
真姫『はいはい、さ、行くわよ花陽』
花陽「...うん」
◆◆
ーーーーー
ーーー
ーー
ガチャ
真姫「ただいまー」
にこ「おかえり、大丈夫だった?」
希「すごかったね真姫ちゃん。
ウチ、かなりハラハラしたんよ?」
真姫「...」
真姫「...」
真姫「...っ」ガバッ
にこ「うわっ」
希「おっと」
真姫「...」
真姫「...ちょっとだけ」ギュウ
真姫「ちょっとだけ二人とも、抱きしめさせて....」
にこ「...っは、しょうがないわねぇ~~。あんなにクールに振る舞って、結構メンタル来てんじゃない」ナデナデ
希「真姫ちゃん寂しがりやな」
真姫「うるはいっ...
そんなこと思ってないんだから...ぐすっ...
全然図星じゃないわっ...図星じゃないんだからっ....!!」
真姫「いくら違う世界だからって....あんな傷だらけのあんた達見せられたら...それで、こっちの...元気なあんた達を...どうしても抱きしめたくなっただけなんだから...!!」
にこ「はいはい...」
希「ウチは大丈夫やからね」
真姫「....ぅぅう....」ギュウウ
ー夜ー
にこ「じゃあね、希。
真姫ちゃんが頑張ってくれたし、多分もう学校で変なことも起きないと思うわ」
希「うん。ありがとう。
真姫ちゃんにお礼が言いたいんやけど...」
にこ「あの調子だったから...
もう泣き疲れて寝てるわ」
希「そうか。
うん、じゃあ帰るわ」
にこ「待ちなさい」
希「ん?」
にこ「...次から、なんかあったら些細なことでもにこに言いなさいよ、一番によ!」
にこ「...靴に画鋲入れられて平気な女子高生なんて、いるわけないんだから」
希「...うん。おーきに」
にこ「いいえ...また学校でね」
希「うん。また」
バタン
すいません寝落ちしました
あと少しですが続きを書きます
にこ「...まあこれで希はもう大丈夫よね」
にこ「明日は真姫ちゃんも復活して朝も早いだろうし、私ももう寝ましょう」
にこ「...ふぁ...もうそろそろバイトの期間も終わりねー」
にこ「ママにずっと二人の面倒見てもらうのも悪いしそろそろ戻らないと...」
にこ「...」スースー
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チュンチュン
チュン
にこ「...」
にこ「...ふぁ~、もう朝か...」
にこ「...ん?なんか...」
にこ「....あれ?なんか...焦げ臭いんだけど....!!」
にこ「か、火事!?
真、真姫ちゃんが!!」
ドタバタ
にこ「真姫ちゃん!!!
なんか焦げ臭いわっていうかパチパチ燃える音もするし...」
真姫「あらにこちゃん。早いわね」ゴオオオ
にこ「うわああああ庭燃えてるーーーー!!!」
にこ「真姫ちゃん何やってるのよ!
消さなきゃ!診療所無くなっちゃうわよ!?」
真姫「お、落ち着いてよ。
これは庭が燃えてるんじゃないわ」
にこ「...え」
真姫「燃やして処分してるのよ」
真姫「マッキーSSを...ね」
にこ「え...なんで!?
ていうか...これ燃えるの...?」
真姫「1人のキャラが、世界を変えようだなんておこがましい事だと思わない?」
にこ「聞き覚えのあるセリフね」
真姫「...世界を変えて人を救う。
そんな考えが間違ってたのよきっと。それぞれの世界にそれぞれの人がいる」
真姫「その世界の人達は、どんな人達だろうと受け入れるべきだわ」
にこ「...でも、真姫ちゃんは頑張ったわよ。あの子達はあなたに感謝してると思う」
真姫「そうねぇ...。
でも他の世界からこっちの世界を救えるなら、この世界をからも他の世界を救える気がするのよ」
にこ「いいこと言ってる中本当悪いんだけどマッキーSSめっちゃ臭いわ。燃やして大丈夫なやつなのこれ」
真姫「だからマッキーSSによる治療はもうお終いね。私はこの世界でベストを尽くすことにするわ」
真姫「せいぜい私達が楽しく生きれば、他の人達も幸せになるってものよ」
にこ「...そうね。じゃあ早くそれ焼ききっちゃいましょうよ」
真姫「さて、そろそろ仕事の続きを始めないと!にこちゃん、今日も忙しいわよ」
にこ「はぁ...全然話聞かない...」
ピンポーン
にこ「えっ!?まだ7時よ!?」
真姫「穂乃果でも来たんでしょ
さあ、治療よ治療。にこちゃん用意してー!」
にこ「もう...はいはい、カルテ整理しとくわねー」
真姫「はい、次の人ー!」
ーおしまいー
以上で完結です
前回からガクッとクオリティが下がった?図星のようね
正直自分でもよく分からんSSでした。
スレが揉めたりもしましたがこのようなSSにレスをくださった皆さまには感謝の念でいっぱいです。本当にありがとう、そしてごめんなさい
図星の真姫ちゃんの話はもう書かないかもしれないし書くかもしれないです
もし書く場合は次こそ面白く仕上げて見せます
では以上とさせていただきます
お付き合いいただき本当にありがとうございました
にこ「西木野SS総合診療所」真姫「鬱治療よ!」 ー完ー
このSSまとめへのコメント
また図星真姫ちゃんの話が見たいです!
乙でした!
のんたんいじめといてにこにー以外調子よすぎだろ、腹立つでもss自体は素晴らしいです
現行で見てると色々議論されてたけど結果的に落ち着いたし別に良かったんじゃないかな
読み返しても面白いです、続きも期待
もう書かなくていいです