～レッスン室～
　　　
　　ガチャッ
　　　
P「よし、ちゃんと全員揃ってるな」

春香「プロデューサーさん。一体何が始まるんですか？」

千早「オーディションをやるとだけ聞かされて、ここに集まりましたけど…」

真「それってボク達だけの事務所内オーディションってことですよね！種目は歌ですか？ダンスですか？」

P「まぁまぁそう慌てるな」

P「何をするかの説明の前に、適当に二人組を作ってもらえるか？」

響「二人組？」

P「あぁ。テキトーに仲の良い者同士で作ってくれ」

雪歩「テ、テキトーに仲の良い者って言われても…これもオーディションに関係あるんですよね？」

P「まぁ一応な。でも見るのはあくまで個人のスキルだから、そんなに気にする所じゃないぞ」

P「ただ、気心が知れた間柄の方がやりやすいだろうから、それを勧めてるだけで」

亜美「ふむふむ。こんな女子だらけの空間で、一番の仲良しを選んで組めとは兄ちゃんもなかなかのことを言いますなぁ」

響「そ、そーいうこと言うなよ亜美！組みにくくなるだろ！？」

伊織「仲の良い子ねぇ…」

美希「あふぅ…」ﾑﾆｬﾑﾆｬ


　　ワイワイ　　ガヤガヤ　　ガヤガヤ　　ワイワイ

　　　

P「よし、６組決まったな。それでは今回のオーディション内容を発表する」

真美「ごくり…」ｺﾞｸﾘ…

P「見るのはズバリ『演技力』」

貴音「演技力…ということは演劇のおーでぃしょんだったのですね」

P「演劇というか、ドラマだけどな。秋からの連続ドラマのオファーが来たんだ」

亜美「ドラマ！？凄いじゃん兄ちゃんっ！」

P「まだ詳しい内容までは分かって無いんだけどな」

P「だから今から各組に、あるテーマに沿った寸劇をやってもらうことで選考の助けにしようと思う」

伊織「何かえらくふわっとした感じなのね」

春香「そのドラマって放送枠はどこなんですか？も、もしかして月９とか…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

P「放送枠は月～金だな」

春香「月～金！？帯番組ですか！？」

P「時間は多分13時から辺りになると思う」

あずさ「！そ、それって…」ｱｾ

P「で、今から皆にやってもらう寸劇のテーマは」



　　　　　「――親友との修羅場だ」



皆「」

春香「しゅ、修羅場ですか！？」

P「あぁ。恋愛事での女同士の仁義無き争いが今回のテーマだ」

亜美「ほうほうドッロドロな愛憎劇ってやつですな！」

真美「何それチョー楽しそうっ！」

P「そこに至るまでの設定とかは各組に任せる。必要があれば俺も協力するから言って来てくれ」

真「ちょ、ちょっと待って下さいよプロデューサー！ボク達同士でそんな、喧嘩の演技なんて…」

響「そうだぞ！しかも一番仲良しの子とやらせるなんて根性悪過ぎるさー！」

P「『親友との修羅場』設定なんだから、実際に仲の良い方が気持ちも入れやすいだろ？」

響「そ、それはそうかもしんないけど…」

P「それに、お前達の絆はたかが演技の修羅場をしたくらいで揺らぐ程度のものなのか？」

春香「そ、そんなこと無いですよ！765プロの絆は永遠ですっ」

やよい「そうですよ！ただのお芝居なんですから何も変わったりしないです！」

やよい「ね、伊織ちゃん！」

伊織「…そ、そうね。舐めんじゃないって話よ」

P「そうだよな。765プロは家族だもんな」ニコッ

律子（『絆』とか『家族』とか死ぬ程嫌いなくせにいけしゃあしゃあと…）

～１時間後～

P「よし、どの組も大体演技プランは固まったみたいだな」

P「小鳥さん、順番決めクジ引きの結果はどうなりました？」

小鳥「ここに」スッ

P「ありがとうございます。それじゃあエントリーナンバー１番！」

P「修羅場…開始！」

＜各組＞
春香・千早　　雪歩・真　　亜美・真美　　響・貴音　　伊織・やよい

エントリー１番→>>38　

はるちは

※あずさと美希を除いてるのは仕様です（後に出番はあります）