アイドルフレンズ(モバマスSS) (23)

モバP(以下P)「……はぁ」

P「仕事うまくいかないなぁ……」

P「アイドルのやる気を出させろ、モチベーションを保てって言われても……」

P「こちとら男子校出身で、この仕事に就くまで、母ちゃん以外の女子と話したことないっつーの!」

P「先輩は『適当に褒めときゃなんとかなる』って言うけど……」

P「適当も何も、まず何を褒めればやる気が出るんだ?」

P「……うーん、考えてもわからん」

P「女の子のテンションが上がりそうな言葉か……」

P「仕方ない。ネットで調べるか」

カタカタカカタ

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P「……ん?」

P「何だこれ……アニメ? けものフレンズ?」

カチッ

P「あ、再生ボタン押しちゃったよ」

P「深夜アニメか。学生の頃はよく見てたけど、最近は見てないな」

P「アイドルの中に、アニメ好きな子もいるし、参考までに見とくか」

P「……」

P「……」

P「……」

P「……」

P「すっごい」

P「何だこのアニメ。なんかわからんけど――すっごーい!」

P「もう一回! もう一回見よーっと!」

P「わーい! あははははっ!」

☆次の日の事務所☆


卯月「……はぁ」

卯月「他の皆は凄いなぁ……」

卯月「歌やダンス、お喋りも上手で……私に出来ることなんて」

卯月「あ……鏡」

卯月「えへへ!」ニコッ

卯月「……えへ、えへへ」

卯月「……」

卯月「笑顔……笑うなんて……誰にもできるよね」

卯月「もうアイドル……止めようかな」ハァ



?「すっごーい!」

卯月「ふぇ!? だ、誰ですか!? ……って、プロデューサーさん? あ、も、もしかしてさっきの聞いて――」ワタワタ

P「すっごーい!」

卯月「へ?」

P「君は笑顔が素敵なアイドルなんだね!」

卯月「え。あ、やっぱりさっきの見て……」

P「うん、見てたよ! 可愛くて素敵な笑顔だったよー!」

卯月「す、素敵……えへへ」

卯月「はっ」

卯月「で、でも笑顔だけじゃ、ダメなんです! 歌もダンスも全然で……」

P「そんなことないよー!」

P「アイドルによって得意なことは違うんだよ!」

卯月「アイドルによって違う……」

P「うん!」

P「わーい! あはははは!」タッタッタッ

卯月「あっ、行っちゃった……」

卯月「アイドルによって違う……」

卯月「そっか……そうだよね。歌やダンスが全然でも……私には笑顔があります!」

卯月「笑顔、笑顔かぁ……」

卯月「えへへっ!」ピース

卯月「島村卯月……頑張ります! ぶいっ!」

杏「……はぁ。事務所には来たけど……だるー」グデー

杏「あー、あと5分でレッスンかー。めんどくさいなぁ」グデデー

杏「あぅー、うぁー」グデグデー

杏「……」

杏「よし、サボろう。このまま事務所でゴロゴロしとこーっと」

杏「大丈夫大丈夫。杏やればできる子だから。明日から頑張るから」

杏「そういうわけで、今日はこのままお休みー」



P「……」ジー

杏「ひっ!?」

杏「プ、プロデューサー!? い、いつからそこに……!?」

P「……」

杏「な、なにさ! 杏は一度言ったことは撤回しないからね! サボると決めたら絶対にサボってやるんだから!」

杏「杏は自分を曲げないよ!」

P「……」

杏「……な、なんか言ってよ。無言でみつめられるの、すっごい怖いから……」

P「すっごーい!」

杏「!?」

P「杏はサボるのが得意なアイドル? めずらしーねー!」

杏「うっ……いや、その……」

P「初めて見たよー! すごいなー!」

P「でも、どうしてサボるのー? 全然わからないから教えてー?」

杏「どうしてって言われても、面倒っていうか……明日から頑張るというか……」

P「明日から頑張る? すっごーい! ねえねえ! それってなーにー? どういうことー?」

杏「いや、だから……怖い! なんか今日のプロデューサー怖い!」

杏「わかった! わかったよぅ! 行くから! レッスン行くから!」

杏「ひー!?」タッタッタ

☆机の下☆

P「……」

乃々(きょ、今日のプロデューサーさん何だか変なんですけど……)

乃々(捕まったらきっと酷いいぢめに合う気がするんですけど……)

乃々(最悪パクッと食べられちゃいそうな、そんな予感をもりくぼの小動物的感覚が告げてるんですけど……)

乃々(だ、大丈夫……もりくぼは大丈夫……絶対に見つからないんですけど……)

乃々(この安全で静かな場所にいる限り、もりくぼは安全のはず……)

P「……くんくん」

P「あれー? どこからか子リスの臭いがするぞー?」

P「おかしいなー? どこかなー?」

乃々「……」ドキドキ

P「……」





P「見つけたー!」ガバッ


P「見つけたー!」

乃々「はわぁぁぁぁ!?」ガタガタガタ

乃々「ひ、ひいっ!」ジタバタ

乃々「も、もりくぼ美味しくないですから! お、お肉とかも全然ついてないし、筋ばっててマズマズですから!」

乃々「食べるなら、もっと美味しい子が他にいっぱいいるんですけど……」ガタガタ

P「食べないよー!」

P「君はどんなアイドルー? どうしてここにいるのー?」

乃々「へ? え、えっと……」

乃々「あ、あの違うんです! べ、別にこのまま隠れてお仕事サボるとか、そんな姑息なこと考えてなかったですから!」

P「へー? そうなのー?」

P「じゃー、どうして隠れてたのー? あっ、もしかして餌を獲る為に、隠れてたのー?」

P「君はどんな餌を食べるアイドルなのー? 教えてー?」

乃々「ひ、ひぃ……きょ、今日のプロデューサーさん、怖いんですけど……」

乃々「はわわ……」

乃々「も、もりくぼ、もりくぼは……逃げるんですけどっ!」タタタッ

P「あっ、狩りごっこだね! 負けないんだから! わーい」タタタッ

菜々「ナナはウサミン星から来たんですよー! キャハッ☆」

P「へー! すっごーい! ウサミンちほーってどこにあるのー?」

菜々「いや、地方じゃなくて星です……」

P「ほしー? なにそれー?」

菜々「へぇ!? ほ、星ってのは、あれですよ。えっと、地球とか火星とか、木星とか……こう、丸くて、大きい……あ、でもウサミン星はただ丸いだけじゃなくて、丸い星にウサミミが生えてるんですよ!」

P「なんかむずかしー!」

P「で、どこにあるのー?」

菜々「ど、どこって言われても……ここから電車で1時間……んんっ!? な、なんでもないですよ!?」

菜々「機密です! 機密! ウサミン星の場所は超ウルトラA級の国家機密なんです! それに触れることは死を意味するんです!」

P「そっかー。じゃあ、図書館で調べよーっと」スタスタスタ

菜々「……」

菜々「……行っちゃいました」

菜々「それにしても、今日のプロデューサーさん……何で虎柄のパンツ一丁なんでしょうか……あと獣耳」

☆モバPハウス☆

P「はー! お仕事楽しかったー」

P「今日は早く寝て、明日もがんばろーっと!」

カチッ

P「おやすみー!」

?「……うふふ」

P「誰かいるのー?」

?「はぁい。まゆですよぉ」

まゆ「Pさん、こんばんは」

P「え、どこにいるのー? 暗くて見えないよー」

まゆ「まゆからはしっかりPさんの顔が見えますよぉ。うふふ」

P「ほんとー! すごーい! まゆは夜行性のアイドルなんだね!」


まゆ「はい、そうです。あと、今まで黙ってましたけど……まゆ、実は肉食なんですよ」

P「えー! 食べないでー!」

まゆ「食べます」

P「……」

まゆ「もちろん性的な意味ですよぉ」

まゆ「……Pさん。肉食系アイドルは嫌いですかぁ?」

P「……」

P(そっかー。まゆは夜這いが得意なアイドルだったんだね!)

P「あ、明日の仕事に響かない程度でお願いします……」

まゆ「はぁい。じゃあいただきまぁす」

まゆ「がおー……なんちゃって」

P(かわいい)


このあとめちゃくちゃフレンズした。


おしまい。

あとタイトル『アイドルフレンズ』じゃなくて『あいどるフレンズ』でした。

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