アルル「あつい……あついよシェゾ……」 (65)
――――@シェゾの洞窟
アルル「あああ、あーつーいー!!」
アルル「もう! いくら夏だからって暑過ぎるよ、そう思わない!?」
シェゾ「お前は暑かったらそうやって人の家のソファーを占領するのか……」
アルル「えへへ、だって洞窟の方が多少は涼しいんだもん」
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立て直し
スマホに変えてから初めてだからURLの出し方がわからんのよ、ごめんね
じゃあ、行きます
シェゾ「そういや、あの黄色いのはどうした?」
アルル「カーくんのこと? あつすぎて家でバテてるよ」
シェゾ「あの珍獣、暑さに弱いのか?」
アルル「そんなのぼくにも分からないよ。ただ一つ分かっているのは……」
アルル「ぼくは暑すぎてもう動けないってことだけ」グダー
シェゾ「ふん……」
シェゾ「なら仕方がない。このオレ様が直々にかき氷でも作ってやろう」
アルル「かき氷……ってどんなの?」
シェゾ「なんだ、知らんのか? かき氷っていうのはな、氷を薄く……いや細かくだな……」
シェゾ「砕くというか、削る……説明しづらいな……」
アルル「長くなりそうだね。そうだ! 先にお風呂貸してよ」
シェゾ「お風呂?」
アルル「ほら、あの使わせっぱなしの回復ポイントで――」
シェゾ「ああ、あの浮いてる水の塊な。そんな言い方はないだろ……」
アルル「まあまあ。南の方に洞窟がいっぱい見つかったっていうから早速行ってたんだけどさ……」
シェゾ「あの湖のちょっと北のところか。ふふふがわざわざ知らせに来た」
アルル「そうそう。でね、帰ってきたら水不足で断水しててお風呂に入れなくなってたって訳」
アルル「仕方がないから、水浴びでもしようと湖の方に行ったんだけど……」
アルル「今日の夜まではダメってセリリとメロウに止められてさ……」
シェゾ「湖も水、減ってきてるからな。うろこさかなびとなんかは大変だろう」
シェゾ「仕方ない、じゃあ水を出してやるからちょっと待ってろ……」
――――
シェゾ「やられた……!」
アルル「え、やられたってどういうこと?」
シェゾ「オレの洞窟にはな、独自に見つけてきた地下水を引いて水を入れているのだが……」
シェゾ「なぜか地下水が流れて来ていない……という訳だ」
シェゾ「このところ使ってなかったからな。誰かに水源を奪われたのか……?」
アルル「ええっ!? どうにかしてよシェゾ!」
シェゾ「無茶言うなよ……リュンクスたちはバイトだとか言って夜まで帰ってこないし」
アルル「もー!」バタバタ
シェゾ「ソファーの上で足をバタバタするんじゃない! ただでさえ暑苦しいのに余計に暑くなる」
アルル「はあ、お風呂入りたいなぁ……」ダラー
シェゾ(む……これはチャンスじゃないか?)ソロリ
……スッ
アルル「はっ!! シェゾ何してるのよ!?」
シェゾ「チッいや、余りにも無防備だったならな……」
シェゾ「――お前(の魔導力)を少しつまみ食いしてやろうかと思ったんだ」
アルル「なっ……!?///」バキッ
シェゾ「あいた! なんてことをしやがる!」
アルル「ふん、シェゾがやらしいことを考えているのがいけないのさ!///」
シェゾ「何がやらしいことだ人聞きの悪い……」
シェゾ「大体、(魔導力を奪おうなんて)いつもやろうとしていることとじゃないか」
アルル「いつもっ!?///」
アルル「そんなんだからキミは変態なんだよ! この変態っ!!」
シェゾ「貴様言うにことかいてっ! もう許さん、風呂には入れないからな!」
アルル「風呂って……さっきないっていったところじゃないか!」
シェゾ「それがあるんだな。……どうする、聞きたいか?」
アルル「む、暑さとお風呂には変えられない。聞かせて?」
シェゾ「現金なやつめ……」
――――@洞窟に向かう道
シェゾ「お前の行っていた湖の北の洞窟な、まだまだ沢山分岐があるらしいんだ」
シェゾ「そしてそのうちの一つに温泉に向かうのがあるらしい」
アルル「詳しいね、シェゾ」
シェゾ「いやな、さっきも言ったがふふふのがわざわざ教えに来た」
アルル「え、わざわざ……?」
シェゾ「知らんがな――お、着いたぞ」
ふふふの 店がある
『ふふふ、来たのね』
シェゾ「おう、温泉に通じる洞窟ってのはどれだ?」
ふふふ「まあ待つのね。温泉に通じる洞窟は暑いから、これでも買って行くといいのね」
シェゾ「なんだこれ?」
ふふふ「小型扇風機」
シェゾ「ふふふ、まさかこれを買わせるために……」
ふふふ「ふふふ……」
シェゾ「目ざといやつめ。ほら、二つよこせ」
ふふふ「ありがとね」
アルル「シェゾ、ぼくの分も買ってくれたんだ。やっさしい~?」
シェゾ「うっせ!」
ふふふ「あ、それと。さっき美女と野獣が買わずにいったからね。中でバテてるかも――」
ふふふ「……行っちゃったのね」
――――@温泉洞窟
アルル「うう、かなり暑いよ……」
シェゾ「冬なら構わないが、ここ数日の気温にこの暑さはひどいぜ……」
『ぼぉーっ!』
闇の中に燃える炎 ウィル・オ・ウィスプだ
アルル「げげっ」
シェゾ「最悪なタイミングでこいつが……」
――――
アルル「結構簡単な洞窟なのに……」
シェゾ「温泉が近くを通ってるんだ、暑いに決まってる……」
シェゾ「しかし登りってのが……。お、誰かいるぞ!」
アルル「げ、ルルーだ。隠れようっと」ササッ
ルルー「あー、暑いわね。ちょっとミノ! なんとかしなさいよ!!」
ミノタウロス「なんとかと言われましても……」
ルルー「もうっ、こんなんだったら入り口でふふふから小型扇風機を買っとくんだったわ……」
ミノタウロス「ウモッ!? ですから自分は――」
ルルー「何よ? 私が悪いって言いたいわけ?」
ミノタウロス「い、いえいえ、とんでもない!! ルルー様のためならこんな暑さなど――むむ!」
ルルー「どうしたのミノ?」
ミノタウロス「後ろに誰かいます」
シェゾ「ちっ、ばれたか!」
ルルー「何よ変態魔導師、こそこそしちゃって……まさか覗き!?」
シェゾ「一体何を覗く必要があるんだ!」
アルル「ルルー、ただでさえ暑いんだから大声出さないでよ……」
ルルー「アルルまで……!!」
ルルー「ふん、とにかくここは通さないわ! この先で私を待つサタン様のためにもね!!」
アルル「サタン?」
ルルー「知らない振りをしてもムダよ! ミノ! あいつらを倒して、ついでに小型扇風機を奪い取るわよ!!」
アルル「ええ、扇風機は関係ないでしょ!?」
ルルー「問答無用!」
シェゾ「そういうことなら、お前の相手はオレだ」
ミノタウロス「いいだろう! 中ボスとラスボスの格の差を見せつけてやるッ!」
『行きます』
高飛車な笑みを浮かべてルルーが立ちふさがる
『ウモオオォォ』
雄叫びをあげてミノタウロスが現れた
相手にとって不足なし!
アルル「ダイアキュート!」
魔力が一気に高まった!
シェゾ「いきなり行くぜ、アレイアード!」
どおおおおん!
ミノタウロス「ぐもも……」
ダメージっ!
やるなあっ て表情
ルルー「こっちも行くわよ! 破岩掌!」
アルル「やったなー!」
痛い! あよん
まだまだぁっ
アルル「ジュジュジュゲム!」
ルルー「きゃあーっ!!」
痛いっ
やるなぁ って表情
ミノタウロス「ルルー様っ! ウモオオォッ!! 一撃ッ!」
ミノタウロス 渾身の一撃
アルル「いったぁぁぁい!!」
痛さのホームランっ!
もうだめ、あよん
ルルー「よくやったわミノ! 気合いっ!」
ルルーは 気合いをこめた
シェゾ「くそっ、ルアクウォイド!」
ミノタウロス「ぼもーっ!?」
ミノタウロスの 力が 抜ける
敵がひるんだ、今だ!
シェゾ「闇の剣よ……切り裂けっ!!」
『もほほぉぉ』
ミノタウロスを ノックアウト
ルルー「やったわね! 大・女王乱舞!」
シェゾ「おのれぇ!」
ウルトラスペシャルダメージ!
へろへろだ
アルル「ばっよえ~ん!」
おお、その言葉の響き 心が洗われる! おお
ルルーは 感動している
アルル「シェゾ、後は任せたよ……」
シェゾ「任せろ! アレイアード・スペシャル!!」
最後の力 振り絞る
どおおおおん!
大打撃だっ!!
『サタンさまぁ……』
ルルーは ばたんきゅー
シェゾ「SS魔導とは違うんだよ、なめんな!」
アルル「もう、余計に暑くなっちゃったよ……でも、ルルーたちにはちょっと悪いことしちゃったなぁ」
シェゾ「安心しろ、ほら明かりが見える。じきに出口だ」
アルル「そういう問題じゃないとおもうんだけど……」
――――
シェゾ「む、出口に結界がはってある……」
アルル「道を間違えたのかな? ちょっと戻ってみるね」トコトコ
シェゾ「……」
シェゾ「……アレイアード!」
どおおおおん!
シェゾ「なんだ、結構簡素な結界じゃないか……」ヒョイ
シェゾ「やけに見晴らしがいいと思ったら、崖の中腹に張り出してるのか?」
シェゾ「ふむ。なるほど、ここは湖のちょうど真上な訳――」
スキュラ「……」チャプーン
シェゾ「……」
スキュラ「なに覗いてんの! この変態!!」
スキュラが 口を開けて 噛み付く
シェゾ「うぐっ……」
『む、無念だ』
シェゾはばたんきゅー
アルル「ちょっとシェゾなにやってるの……あれ、スキュラ?」
スキュラ「もう、お風呂くらいゆっくり入らせてよ!」
――――
アルル「なるほど、この露天風呂はサタンが経営してるんだ! どうりでルルーが……」
スキュラ「たまたま発見したんだって。上から眺める湖の景色もなかなかだよ、どう?」
アルル「あれ? 湖畔に人が集まってるけど、何やってるのかな?」
スキュラ「あれ、知らない? 下の湖畔でお祭りやってるの」
スキュラ「サタン様が計画、うろこさかなびとたちが運営してんのよ」
アルル「ええ!? 全然知らなかったよ!」
シェゾ「そりゃそうだろ、お前が洞窟に潜っている間に決まったんだから」
シェゾ「にしてもここの温泉の水、水質からして間違いなくオレが引いてた水じゃないか……」ガックシ
スキュラ「ご愁傷さま。そろそろ出るね。夕方までの約束だし、雨乞いに巻き込まれるのも嫌だしね」
アルル「雨乞い?」
スキュラ「祭りのメインイベント。うろこたちが雨乞い出来る人を呼んできたんだってさ」
スキュラ「このところ雨不足だったから助かるよ」
アルル「折角だし、行こっか。シェゾ?」
シェゾ「そうだな。祭りならかき氷屋もあるだろうし……」
アルル「ん、なんか言った?」
シェゾ「……いや。じゃあテレポートを使うから、しっかり捕まってろよっ!」
――――@祭り会場
シェゾ「おー、やってるやってる」
アルル「カーくんもバテてないで着いて来てればよかったのに……」
シェゾ「まあ、急に来た訳だから仕方ない――」
カーバンクル「ぐーっ!」ピョン
アルル「カーくん! なんでこんな所に!?」
リュンクス「あ、いましたいました! あっちです!!」
シェゾ「リュンクス! なにやってんだお前?」
リュンクス「置き手紙したじゃないですか。ウィッチさんのお店でバイトしてるんですよ!」
シェゾ「いや、それがなんでカーバンクルを追い回すことに……」
ウィッチ「よくやりましたわ、リュンクス――アルルさん! ちょうどいいところに!!」
アルル「あれ、ウィッチ? どうしたの?」
ウィッチ「どうしたもこうしたもありませんわ! その珍獣に材料の氷を大量に食べられたのです! 弁償しなさい!!」
アルル「えぇ、どうしよう……」
シェゾ「おいおい、ふふふに金払ったからもうないぞ!?」
ウィッチ「あら。シェゾがいるなら話は別ですわ! 少し借して下さったら一人半分はまけましょう」
アルル「よ、よかった~」
シェゾ「おい」
ウィッチ「その間にアルルさんはちょっとこの祭りを見て回ってはいかが?」
シェゾ「おい……」
アルル「そうするね。行こっ、カーくん!」
カーバンクル「ぐぐーっ!」
シェゾ「おい……おい」
ウィッチ「ではシェゾは店の裏まで。ふへへへへ……」
――――
アルル「結構色んなお店があるねぇ、カーくん」
カーバンクル「ぐーっ!」
ドラコ「あ、アルルじゃん!」
アルル「ドラコか。ドラコも何か売ってるの?」
ドラコ「うん。あたしイカ焼き屋台やってるんだけど買ってかない? がおぉ」ゴオオオ
カーバンクル「ぐぐぅっ!!」キュイーン
アルル「すごく直火な気がするんだけど……。カーくん真似しちゃダメ! ゴメンね、今お金無くって」スッカラン
ドラコ「あらら……」
アルル「もう、お祭りあるって知ってたらお金持ってきてたのに!」
ドラコ「大丈夫大丈夫。メインイベントの雨乞いはどれだけ見てもタダだから」
アルル「雨乞いって、屋台は平気なの?」
ドラコ「湖の上にだけ降らせらる予定らしいから大丈夫だよ!」
アルル「はぁ~。すごいね!」
ドラコ「会場はあっちね。高台みたいなのが作ってあるから」
アルル「でも今は人を待ってるからね。来たら行ってみるよ」
さそりまん「そういうことならアルルはん、こっちでぷよ並べでもやってきまへんか?」
アルル「さそりまんか、ぼく今お金ないんだって」
さそりまん「大丈夫大丈夫、お金取るもんやあらへんから。成功させたらなんと『夏祭りサービスチケット五枚綴り』でっせ!」
アルル「おおっ!!」
カーバンクル「ぐーっ!」ピョン
ドラコ「頑張ってねアルル~」
――――
アルル「うーん。正解が一、色違い無しでライン違いが二か……」
さそりまん「苦戦してまんな」
アルル「ちょっと待ってね……」
「――――ほら、赤がここ、黄色がここじゃないのか?」
さそりまん「正解! でも人の力借りたらあきまへん、シェゾはん」
アルル「シェゾ!?」
さそりまん「まあ、六回目でっから一応景品のさそりまんバッジを贈呈します」
アルル「夏祭りサービスチケットは!?」
さそりまん「そら四回以内の景品でっせ、すけとうだらはんとか成功させていきましたから」
シェゾ「アルル、すけとうだら以下だとよ」
アルル「もう、初めてなんだから仕方ないでしょ!」
さそりまん(まあ、すけとうだらはんは三回やり直しましたけど)
シェゾ「そんな素直じゃないこという奴にはやらんぞ……。 さそりまん、前の長椅子借りるぜ」
さそりまん「かまいまへんで」
アルル「やらんって何をさ。ウィッチのとこから帰って来たばかりじゃないか」
シェゾ「驚くなよ?」
シェゾ「……ほら、かき氷だ」スッ
アルル「え?」
シェゾ「ウィッチがやってたのがちょうどかき氷屋だったんだ」
シェゾ「……それだけだぞ、他意はない」
アルル「へぇー。ぼくとかき氷の話してたの覚えててくれたんだ」
シェゾ「ふん、まあそれもある……が――――」
「――――今日はお前の誕生日、だからな……」
.
アルル「シェゾ、覚えててくれたんだ……」
シェゾ「なんのことだかな。ほら、せっかく買ってきてやったんだから。かき氷食え!」
アルル「そだね、どれどれ……」
アルル「んん~!?」キーン
シェゾ「頭がキーンとするだろ?」
アルル「知ってたなら教えてくれたらよかったじゃないか! もうっ」
カーバンクル「ぐぐっ」
アルル「あ、 カーくんさっきも氷食べたんでしょ! お腹壊すよ!」
シェゾ「……」
アルル「そうそう……」
アルル「ありがとね、シェゾっ!」
シェゾ「ふん」
シェゾ「…………たまにはこういうのも、ありかもしれないな」
アルル「シェゾなんか言った?」
シェゾ「いや……なんでもねぇよ!」
終わり
というわけで、今日7/22はアルルの誕生日です
本編は綺麗に終わったから、オマケがカオスになるくらいじゃないと魔導ぷよじゃないよね
オマケ
セリリ「あ、アルルさん。昼間は追い出してスミマセンでした」
アルル「セリリ! いいんだよ、知らなかったぼくが悪いんだし……」
セリリ「いえいえ。そうだ! 雨乞いの舞台が用意出来たんです! 近くに来て見ませんか?」
アルル「え、いいの!?」
セリリ「いいんです。実行委員の立場もありますし……私たち、その……ともだち……じゃないですか///」ボソッ
アルル「やった!」
カーバンクル「ぐぐっ!」
シェゾ「良かったじゃないか。オレはかき氷の器でも返してくるわ、ガラス皿だし」
セリリ「いえ、シェゾさんも来るのです!」ガシッ
シェゾ「おおぅ……」
アルル「まあまあ。いいじゃないのシェゾ」
シェゾ「仕方ねぇ……。さあ、行くか」
セリリ「こっちですっ」
――――@結構高い高台
アルル「うわ、結構高いねぇ」
カーバンクル「ぐぐぅ……」
シェゾ「儀式の立て方なんて人それぞれだしな。で、術者は誰なんだ?」
セリリ「ふふふ、驚きますよ」
メロウ『会場にお集まりのみなさん! お待たせしました! 本日のメインイベント、開催です!!』
メロウ『では、お呼びしましょう! 廃都の巫女、チコさんです!!』
チコ「……(私の事を知っている人はいかほどなのでしょうか)」
ざわざわ ざわざわ
チコ「あ」
アルル「ああ、なんだチコか!」
シェゾ「お前雨乞いなんて出来たのか?」
チコ「それはなんとも、魔導本編に出てませんし……。でも、連鎖ボイス的には大丈夫です」ムフー
シェゾ「魔法っぽい気もするんだが……まあ頑張れ……」
チコ「それでは……っ!」
わー! わー!
チコ「――――」
……
チコ「――――――――」
チコ「――――――」ジリッ
ぽつ ぽつ……
おおっ
チコ「――――――――っ!!!」
ザザザーッ
わーっ!!
ざわざわ
アルル「やったね!」
チコ「ええ、なんとかなって良かった……」ホッ
わー! わー!
ざわざわ ざわざわ
セリリ「凄い大盛況! 私、ちょっと皆さんのところへお手伝いしに行って来ます」
シェゾ「運営って大変なんだな」
カーバンクル「ぐ? ぐぐーっ!!」
アルル「どうしたのカーくん?」
サタン「一体なんなんだこの雨はぁ!」ドバーン
アルル「サタン!」
シェゾ「なんなんだって……貴様は主催者のはずだろ、何を驚く必要がある!」
サタン「私は主催者だが、運営に任せ切りなのでな。今日の祭りに本当に必要なのは花火とアルルだけだ」
アルル「花火?」
チコ「一体どういうことですか?」
サタン「貴様が術者か……いいだろう。なぜ私が怒っているのか教えてやる」
サタン「私が、たまたま温泉を発見したから祭りまで企画して……」
サタン「『混浴露天風呂から花火を眺めて、サタン様ステキ(はぁと)』作戦をたてたというのに!」
サタン「この雨じゃ台無しじゃないか!! さあ雨を止めろ!」
チコ「そんな……折角成功したのにぃ……」
シェゾ「待て、温泉ってあそこか!? そんな下らないことのために俺の水源を奪ったのか!?」
サタン「下らなくない! ほら見ろ、花火だって自作だ」ドドン
アルル「なんちゅう集中力のムダ遣い……」
サタン「さあカーバンクルちゃんとアルルをこちらへ渡すのだ、闇の変態よ!」
シェゾ「そうは行くか、闇の剣よ……」
サタン「させん、サタンクロス!!」
アルル「わぁ、ちょっとやめてよ二人とも!」
チコ「花火もって暴れないで下さい!」
カーバンクル「ぐ、ぐぐーっ!!」ビビビビ
サタン「ひいっ、カーバンクルちゃん怒らないで!?」
シェゾ「くっ、大打撃だ……あ、おい! 花火に引火したぞ!!」
アルル「ちょっとサタン! 何考えてるの!?」
チコ「速く捨ててくださ――――」
サタン「あ」
どどどおおおおおぉぉぉん!!
ドラコ「あれ、花火なんてやってるんだ。失敗かな?」
ウィッチ「汚い花火ですこと……」
おわりだってば
本当に終わり
落ちるまで適当に魔導ぷよ雑談にでも使ってください
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