蚕「私はご主人がいないと何も出来ません…」 (11)

男「蚕蛾を飼って見るか…」

男「と言っても飼い方がよく分からん」

男「ネットで調べて見るか…」カタカタカタ

男「おっ!出たでた…」

【カイコは、野生回帰能力を完全に失った唯一の家畜化動物として知られ、
餌がなくなっても逃げ出さないなど、人間による管理なしでは生育することができない。

カイコを野外の桑にとまらせても、ほぼ一昼夜のうちに捕食されるか、地面に落ち、全滅してしまう。
幼虫は腹脚の把握力が弱いため樹木に自力で付着し続けることができず、風が吹いたりすると容易に落下してしまう。】

男「なるほど…こいつは大変そうだ」

男「卵を買ってきたのはいいが、なんか見本とデカイな…まぁいいや」

ピキピキ

男「お?産まれるか?」

ニョロニョロ

男「無事生まれたか、しかし覚悟はしていたが、ちと気持ち悪いなぁ」

男「見慣ればかわいいかもしれん」

しばらくして…


男「なんとか蛹までは育てたぞ…それにしても手間がかかるなんて手間がかかる生き物だ」

男「しかも蛹になってから結構たつが一向に成虫になれん…」

男「蛹のまま死んでしまう個体もいるらしいが、こいつは大丈夫だろうか」

蛹「もぞもぞ」

男「ん?今動いたような…」

蛹「ピシッ」

男「!?」

蛹「ピシピシ」

男「おお!!羽化するか!」

蛹「バリッバリッ」

男「俺が見たかったのはこれだ。ここまで育てたかいがあるってもんだ。頑張れ頑張れ!」

蛹「バキバキッ!」

蚕「……」

男「おお!羽化したぞ!」

男「なんか感動するな…目から汁が出てくる」ウルウル

蚕「うーん……」(目をゴシゴシ)

男「しかしなんつうか……結構」

男「かわいいな!」

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