女「(あー、どこだここ?)」  神父「!!」 (26)

女「(教室にいたはずなんだけど…なんだここ)」

神父「おお!ついにこの時がきたのですね!」

修道女「ええ!神父様!!」

生贄「……」

女「(変な恰好のおじさんに女の人、それと私ぐらいの女の子……なにこの状況)」

神父「ああ神よ!我が主が私達をお見捨てにはならなかったっ!!」

女「(……教会かなここ、なんかテンションなー)」

神父「これで我が国からも一人出ることになった……!」

修道女「神父様!皆に教えてきます、我らの救世主が現れたと!」

女「(……?)」

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女「……あの」

神父「ああ我らが救世主様!今日この日にあなたと出逢えたことを神に感謝します!」

生贄「……」

女「(救世主って私のことか?)あのここどこですか?」

神父「なんと、救世主様はここをどこかご存知ではないと!?」

女「ええ、まぁ」

神父「ここはツェーンの国でございます!」

女「……いや、どこよそこ」

神父・生贄「!?」

神父「き、救世主様!?あなた様はツェーンの国を知らないと仰るのですか!?」

女「……悪いけど聞いたこともないk、…です」

神父「な、なんと……それでは、あなたは我が国の救世主様では、……ないと?」

女「(さっきから救世主って、どこのイタイ人?)その救世主ってのも身に覚えがないんです」

神父「な!?そんな、嘘でございましょう!?そのお姿は伝説の救世主様にそっくりではありませんか!!」

女「(……高校の制服のこと言ってんのかな)でも私、救世主じゃないんです」

神父「ああ!!神よ!なぜ、なぜこのようなことを!!!!」

女「っ!?」

生贄「……」ホッ

女「(……早く家に帰りたい)」

神父「それでは、あなたは【女】様ではないのですね……」

女「……名前は女だけですけど」

神父「やはり救世主様ではございませんか!!!!!!!」

女「なっ!?」ビクッ

女「(いっ、なにこのおっさん肩掴んで、!?)は、離してください!」

神父「ああ!申し訳ございません!!いやしかし、よかった!!やはり救世主様だったのですね!」

女「いや、だから違うと」

神父「いえそうに違いません!そのお姿に!そのお名前!!そして何よりも!この!儀式の!!最中に!おいでになられたではありませんかああああ!!!!」

生贄「……(……うるせーな…………)」

女「……(やっぱテンションおかしいって。それにほんと、なんなのよ、ここは)」

修道女「神父様!」

神父「おお修道女!皆の反応はどうだった」

修道女「もうそこらじゅうが大騒ぎのお祭り状態ですわ!」

神父「そうでしょうそうでしょう!!なにせ」

修道女「50年ぶりの勇者様ですもの!!!!!」

女「……(もうわけがわからないよ」)」

今更ですがファンタジーものの勇者と魔王系SSとなります

女「あのですから」

修道女「あぁ!なんでしょう救世主様、いえ!我らの勇者様!!」

女「いやだから、私は救世主でも勇者でもないんですけど!」

修道女「!!??な、なにを言って!?!?」

神父「修道女よ、さっきから救世主様そう仰っているが気にしないでよい。なにせこのお方は【女】様なのだから!!!」

女「だから!たしかに女だけれども!救世主とかなんやらじゃないんだってば!!」

神父「なーにを仰っているのか、あなた様はどっからどうみても救世sy「神父様…」……?なんだ修道女」

修道女「あなたは、またそうやって早とちりをして!!!!!!」

女・生贄「!?」

神父「い、いやまて、待ってくれ修道女、確かに私は過去に何度か【呼び】間違えたことがあったが、こ、今回はしっかr」

修道女「この方が否定しているではないですか!!」

神父「しかしどうみてm」

修道女「姿は似ていますけども違うと言っているではないですか!!」

神父「な、名前も同じだろう!?この国で【女】の名は付けないだろう!!?」

修道女「フィアの国のように文化が遅れていたら救世主伝説も知らないでしょう!!!」

女「……(なんの話だろ)」

生贄「……(結局どっちなんだよ)」

神父「そ、そうかも知れないが……修道女も救世主様だと……」

修道女「ええ、しかしどうやら人違いのようでしたね」

神父「し、しかし、もう街にまで伝えてしまったのでは?」

修道女「大丈夫ですわ、神父様の早とちりだと言えばすぐに治まります。今回が初めてではないのですから」

神父「……」

修道女「まぁ……」

生贄「っ」ビクッ

修道女「生贄を使ったのはこれで初めてですが、まぁいいでしょう」

女「……あの」

神父「……申し訳ありません、私の人違いで」

女「(……)いえ、わかってくれればいいんです」

神父「本当に、救世主様ではないのですね?」

女「……そうです」

神父「そうでしたか、それではg「神父様」……なんだ」

修道女「皆に知らせなければならないと、誤報だったと」

神父「私が行くのか」

修道女「ほかに誰が?」

神父「……行ってくる」

修道女「お気を付けて」


修道女「さて、それではお話があります」

女・生贄「?」


修道女「救世主様」

女「え、違うって言ってるじゃないですか!」

修道女「……生贄、あなたは部屋に戻りなさい」

生贄「はい……」

修道女「救世主様はこちらへ」

女「だから違うって!さっきから何の話をしてんの!」

修道女「あなたは何故ここにきたのか、何故救世主と呼ばれているか、なにも知らないのでしょう?」

女「……そうだけど」

修道女「そして勇者や魔王、モンスターや魔法の事もなにも……」

女「なに変なことばっかり……!ここはどこなの!?私は早く帰りたいの!」

修道女「ここは女神マリーアの作られし世界、あなたの住む世界とは違うのです」

女「……はは、さっきの神父といいあなたも変な病気にかかってんじゃない?」

修道女「……そうですね、そうかもしれません。……とにかくこちらの部屋に」

女「(話が進まないし、これは行くしかないの?でもこのままついていくのも……)」


安価です

1、ついていく

2、教会から逃げだす

すみません今日はここまでにします。明日また書きます

安価は次書くまでに多かった方にしようかと……

修道女「なにからお話しいたしましょうか……」

女「(結局ついて来ちゃった……)」

修道女「そうですね、まずはこの鏡の中を見てください」

女「……鏡の【中】?」

修道女「ええ、ほらここに映っているでしょう?」

女「! これ、教室で寝ているのって私!?な、なんでっ」

修道女「神父様がここにあなたを呼んだのです」

女「……いますぐ帰りたいんだけど」

修道女「できません、救世主様はお役目を果たさなければ天には帰れない」

女「……そう、わかった、いや全く理解できてないけど。ここがその女神とやらの世界だとして、

私が救世主でしかも勇者だとして、その役目を果たさないと戻れないのなら私はなにをすればいいわけ?」

修道女「勇者は人々の守り神、私達の敵は魔族。勇者は魔族の王を倒さなければなりません」

女「(魔王ってやつね)私がその勇者なのね」

修道女「そうです救世主様、人々は12に区切られた土地に分かれ住んでいます。

 女神の血を引く我らの主が住むゲッティンの地を囲むように、そして一つの国に一人勇者が生まれる。

 しかし、ツェーンの国は前勇者が死んでから50年、一人も勇者が生まれないのです」

女「勇者が誰なんてわかるもんなの?」

修道女「勇者は七歳になる日、魔翌力とは別の力を開化します。それが勇者の証となる」

女「(魔翌力も知らないし、そんな力も持ってないんだけどなぁ)」

修道女「勇者が生まれない国、つまりその土地にはもう神に見捨てられた地となり……」

女「? どうしたの?」


神父「修道女よ!皆の誤解を説いてきましたよ!!」

修道女「ああご苦労様でした神父様」

神父「それで……?修道女なぜここに偽救世主がいるのですか?」

女「……(は?)」

修道女「神父様がお間違いになって呼んでしまったのですよ?手ぶらで帰らせるわけにはいかないでしょう?」

神父「おお確かに!それはそうですね。では今夜はここでお泊まりになったらいかがでしょう?」

女「泊まる?なんでわざわざ……それに私はきゅ「それがいいですわ神父様」…はい?」

修道女「そういたしましょう女様、あなたの国に帰るための用意は明日にでもしましょう」

女「く、国?」

修道女「それでは今夜寝る部屋にご案内します」

神父「マリーア様の部屋にお連れしなさい、偶然とはいえ我が国と同じ救世主様と同じ名前なのだから」

修道女「ええ、そのつもりですわ」

女「……(どういうことなの?)」

教会内 移動中


修道女「……」

女「ねえ」

修道女「なんでしょう」

女「さっきのはなんだったの?」

修道女「あなたはフィアの国出身の女、神父様の間違いによりここに呼ばれた」

女「は?」

修道女「神父様やツェーンの国民にはそう伝えておきます」

女「なんでそんなことを……」

修道女「あなたは、あなた様は魔力が大きすぎるのです」

女「……私が魔力を持っているとして、そしてそれが大きいとして、なにか問題でもあるの?」

修道女「あなたにとっては問題だらけです」

女「……?それって__」

修道女「救世主様、この部屋でお泊まりください」

女「え?あ、うん(この人って……)」

修道女「もうあと1時間すれば夕食におよびします、その前に」

女「なに?」

修道女「ここからお逃げなさい」



35分後 地下室


生贄「(あの変な女……修道女の様子だとあれは本物か?)」

生贄「(あーあ、こんな国のために死ぬなんてな……こんな思いすんならあの時に死んでればよかったんだ)」

生贄「(…………喰われちまうんだろうなぁ……)」

女「……」

生贄「はぁ……」

女「ねぇ」

生贄「……っ(死にたくねぇな……)」

女「ちょっと聞いてる!?」

生贄「っ!?っはあ!!?っんで」

女「あーよかった起きてんのね、ちょいとここから離れてくれませんかね」

生贄「おま、何言ってんだよ……」

女「私だってよくわからないんけどさ、あなたを連れていけないらしくて」

生贄「はぁ!?連れてくって、救世主サマはカギ持ってんのか?いや、その前に誰に言われて……」

女「そこらへんは後で話すから!とにかく離れてってば!」

生贄「……おい何するつもりだ」

女「手紙の最初に爆発魔法が書いてた理由ってこれね、あなたの部屋が牢屋なんて聞いていなかったから驚いたけど」

生贄「ま、待てよ救世主サマ、今爆発魔法って言ったか?」

女「えーっとなんだっけ?対象を意識して呪文を唱える、初心者は必ず対象に向けて手をかざしてください。と、こう?」

生贄「なに手かざしてんの!?救世主のくせして初心者なのか!?」

女「離れてねー?スー、ハー、よし【爆発魔法(小)】!!」



5分後 国 ゲッティンの地への道近く 馬貸出小屋


生贄「……」

女「あのさ」

生贄「……なんだ」

女「もしかして男の子だったりする?」

生贄「俺は生まれた時から男だ!それに男の子って歳じゃねぇよ!」

女「ごめんごめん、私よりも細いし顔が整ってたから……」

生贄「悪かったな……」

女「あはは……、えと、私の名前は女、よろしく」

生贄「……俺は剣士だ」

女「じゃあ剣士はちょっとここで待ってて馬を借りてくるから」

生贄→剣士「ああ……」


「すいませーん、馬借りたいんですけどー」

「いらっしゃいお嬢さん、別嬪さんから女の子に優しい紳士まで幅広く扱ってるよ!」


剣士「(……あいつから逃げるか?いや、ここで逃げてもこの国から出ないとあそこに閉じ込められちまう)」


「えーっとですね、ザックスの国まで行ける馬を2匹お願いできますか?」

「おやすい御用よ!帰りはいつにおなりで?」

「それがいつになるか……ザックスに姉夫婦が住んでいるのですが、姉が病にかかってしまい甥の面倒を見に行かないといけないんです」

「それは大変だねぇー、しかし長期となると買取のほうが安くつくよ?」


剣士「(行先はザックスか……向かう途中で逃げてフュンフかツェーンに逃げれば何とかなるか……?)」


「そんな……馬を二匹買うお金なんて……」

「お嬢さん……そうだこれならどうだい?」


剣士「(途中で喰われそうになったら……いやあんな女なら少し休めば殺せる、魔法もろくに扱えない奴に負けるわけがねぇ……)」


「__ありがとうございます!おじさま!これで私、姉のそばにいられます!」

「いいってことよぉ!!旅の途中は気をつけなよ!」


剣士「(……なんせ俺は__)」

ツェーンの国 外 ゲッティンの地への道


女「(まずは森まで行かないと……ツェーンの国ある見張り台から見えないとこまで……)」

剣士「救世主サマ何やってんだ?」

女「いやなんにも」

剣士「……そうかよ」

女「で、あの出口でよかったのかな?立札にはゲッティンの地への道って書いているけど」

剣士「はぁ?ツェーンにはあそこしか門がないだろ?」

女「あ、そうなんだ」

剣士「(ホント何も知らねーのかよフィア生まれ並みだな)」

女「よし、じゃあ行こう!」

剣士「いや待て」

女「……なんでしょうか」

剣士「なんで馬に乗らないんだ?」

女「……馬に乗れないのよ」

剣士「……嘘だろ?」

女「ごめんマジ」

剣士「はぁ!?」

剣士「(今時馬乗れないとかどこのお嬢様か奴隷だって話だがその前に)」

剣士「じゃあなんで馬借りてんだよ!」

女「だ、だって手紙にそう書いてんだからしょうがないでしょ!」

剣士「手紙ぃ?」

女「そう修道女さんからの手紙」

剣士「っ……修道女だと?」

女「ほらここに、〈剣士を救出後、馬を二匹借りてザックスに向かいなさい(お金のやりくりはよく考えること)〉ってね?」

剣士「お金のやりくりって……」

女「これも貰ったの」ジャラ

剣士「多いな……!?これ全部金貨じゃねぇか!」

女「さっきのお釣りはこっちに入れたよー」

剣士「そういえばその服……シスターのか」

女「なんか目立つからって言われてねー、あ、制服はちゃんと持っているよ」

剣士「(違和感が半端ないな)」

女「で、やっぱ馬乗んないときつい?」

剣士「一か月はかかるな」

女「マジかー、まぁとりあえず森まで行こうよ」

剣士「……そうだな」

すいません23レス目の


剣士「(行先はザックスか……向かう途中で逃げてフュンフかツェーンに逃げれば何とかなるか……?)」



剣士「(行先はザックスか……向かう途中で逃げてフュンフかノイン に逃げれば何とかなるか……?)」


でした。

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