男「寝取られた幼馴染からDVDが送られてきた」 (103)

男「……」

DVD「」デーン

男「……本当に、あるんだな。こういうこと」

男(2週間前、俺は幼馴染を転校生のイケメンに寝取られた)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403443372

―2週間前

男「ZZZ……」

幼馴染「男、起きてよ」

男「……んあ」

幼馴染「朝だよ、ほら」

男「……よう」

幼馴染「朝のあいさつってそんなんだったっけ?」

男「……ごめん、おはよう」

幼馴染「はい、おはよ」

男「朝飯は?」

幼馴染「もうできてる、一緒に食べよ」

男「うい、先に下降りてて」

幼馴染「りょうかい」

男(幼馴染は隣にすむ同じ年の女の子で、幼稚園以来の付き合いだ)

男(アニメやゲームに出てくるような、テンプレートな幼馴染、と言えば言葉は悪い。だけどよくある話のように、彼女は気立てがよくて、世話焼きで、魅力的で)

男(そして、俺が好きな人だ)

通学路

男「いい天気だな、雲一つない」

幼馴染「うん、日傘がほしいくらい」

男(小中高と、俺は幼馴染と同じ学校に通っている。通学するのも一緒だ)

男「毎年そうやって紫外線気にしてるわりには、毎年夏が終わるころには真っ黒だよな」

幼馴染「仕方ないじゃん、プール行ったらはしゃいじゃうんだから」

男「日焼け止め塗るよう、忠告してるのに」

幼馴染「そう? 結局男もいっしょになってはしゃいでない? そんな冷静なポジションだったっけ」

男「……いや、それでも忠告はしてるって」

(好きな女の子とプールいってはしゃがないわけがない)

幼馴染「でも毎回結局忘れちゃうんだよな……あ、そうだ」

男「何?」

幼馴染「今年こそは、男に日焼け止め塗ってもらおうかなって」

男「……」

幼馴染「……あれ、黙った」

男「……そういうドキドキさせるような冗談、言うな」

男(こんなこと言われなくたって、いつもドキドキしてるけど)

幼馴染「……別に、冗談のつもりじゃないよ」

男「……」

幼馴染「……えへ」

男「……暑いな」

幼馴染「……うん、熱いね、朝っぱらから」

男「……帰りに薬局でも寄るか?」

幼馴染「どうせならロフトとかに行こうよ」

男「じゃあ決まりだ、予定開けとけよ」

幼馴染「うん!」

男(……幼馴染は、俺のことを好いてくれているのか。言葉でそのことを形にしてくれたことはなかった)

男(でも、彼女のふるまいは、俺を勘違いさせるのには十分だと思っていた)

学校

先生「今日は転校生を紹介します」

エーキイテナイヨー ドンナヒトダロー オトコ?オンナ?

幼馴染「転校生だって」

男「突然だな、なんも聞かされてないぞ」

友「なんでも、突然決まったことらしいぞ」

男「ほえー」

友「理由は諸説、親の転勤やら離婚やらはたまた前の学校で問題を起こしたとか……」

男「突然決まったことなのに、よくまあそんなに情報を」

友「どれもゴシップな噂だ、すぐ集まるさ」

先生「オホン……じゃあイケメンくん、入って」

……オオーッ

男(失礼な話だが、入ってきた人物を見て歓声が上がった、なぜなら)

イケメン「はじめまして、○○から来たイケメンと言います。みなさん、これからよろしくお願いします」

男(そいつは、とんでもないイケメンだったからだ)

イケメン「……」ニコッ

男(そして、イケメンが視点を向け、微笑んだ先には)

幼馴染「……!」

男(―――幼馴染が居た)

男(イケメンが来たことを受け、その日の1限はホームルームとなった)

男(案の定、イケメンの周りにはクラスの女子の人だかりが出来ていた)

男(俺は隣の席を見た。幼馴染は、頬杖をついてその人だかりの方を見ていた)

男(はじめ俺は安心していた。ぼーっとした幼馴染の視線を、退屈の表れと受け取ったからだ)

男(しかしやがて、それは誤りだと気付いた)

幼馴染「……」ポケー

イケメン「―――へえ、そうなんだ、気になるなあ」チラッ

幼馴染「!!」

イケメン「……」ニコッ

幼馴染「……///」

男(なんてことはない、幼馴染は人だかりの向こうの、イケメンを見ようとしていたのだ)

男(そして奴と目が合い、微笑みを向けられた幼馴染は、頬を真っ赤に染めた)

友「……おい、男。いいのかよあれ」

男「……良くねえ、良くないけれど」

友「……」

男(嫌な予感、なんてものじゃない。このとき俺はすでに、悪夢のような予言を授けられたような気分だった)

男(俺は、知ってる。こんな展開を。こんな話を漫画で、ssで、エロゲーで、山ほど見てきた)

男(そう、これは、俺が憎んでやまない、そしてもっとも恐れていた展開)

男「……寝取られだ」

男(そんな予感を持っていたにも関わらず、俺は何のアクションも起こせなかった)

男(事態が予想以上に早く展開していったことも要因だったかもしれない、けど、それ以上に俺の行動を鈍らせたのは)

男(あのとき、幼馴染がイケメンに見せた顔が、俺に見せたことのないような表情だった、ということなのかもしれない)

男(そして、放課後が来た。終日ぼーっとしてた幼馴染は、終業のチャイムがなると思い出したように俺の方を見た)

男「……薬局、行くか」

幼馴染「え、あ、うん」

男(そして、校門にさしかかる。そこに立っていたのは、案の定イケメンだった)

幼馴染「……あ」

男(幼馴染はその顔を見て固まる。それを見て体の半分は燃えたぎるように沸騰し、そしてもう半分は液体窒素のように冷たくなった)

イケメン「えっと、幼馴染ちゃん、だよね」

幼馴染「えっ、は、はい。そうですけれど……」

イケメン「よかった、合ってた。さっき先生に顔と名前教えてもらったばかりだったから。もっとも、こんな可愛いんだから間違えようはないけれど」

幼馴染「そ、そんな……」

男(暑い汗と、冷や汗とが同時に流れる。頭がガンガンする。踏ん張って考えようにも、地面がグルグルしているようだ)

男(まだ何も起きたわけじゃない、落ち着け。でも、ここでアクションを起こさないと、幼馴染はきっと。だが何も起きていないのに突然行動を起こしたって、変に思われるだけじゃ)

男(何も起きてない? なにバカなことを、とっくに起きてるじゃないか。幼馴染は、このイケメンに一目惚れしてるじゃないか)

男(―――でも、だったら)

男(俺に、幼馴染を止める理由はあるのか)

幼馴染「―――?」

男「え?」

幼馴染「だから、イケメン君にこの街を案内してきても良い?」

男「……なんで」

幼馴染「私がクラス委員だからだって。先生が委員会のみんなに案内してもらえって、イケメン君に言ったらしいの」

イケメン「そういうことなんだ、かまわないかな?」

男「……ああ」

イケメン「よかった、彼氏さんから許可が出たね」

幼馴染「そんな、彼氏だなんて、男とは幼馴染なんです」

イケメン「あれ、違ったのか。でもそういうことなら遠慮は要らないね」

幼馴染「じゃあ、私行ってくるから、男は先に帰ってて」

男「……ああ」

イケメン「それじゃあ」

男(……ああ)

男(……ああ)

男(被害妄想かもしれない。俺が女々しいだけかもしれない。今までの関係がそれまでのものだった、というだけだったのかもしれない)

男(理由なんてわからない。でもその時俺は、絶望からくる涙があふれるのを止めることは出来なかった)

男(次の日。幼馴染は俺を起こしに来なかった)

男(そして、イケメンと幼馴染は二人で登校して来た。幼馴染は、イケメンの腕を掴み、顔を朱に染めていた)

男(それから2週間、幼馴染はイケメンとの距離を縮めていった。朝一緒に登校するようになり、昼食を共にするようになり、下校も一緒にするようになった)

男(それに反比例するように、俺との距離は離れていった。俺は朝一人で起き、昼食は友と食べるようになり、帰るのは一人)

男(俺は、何もできなかった。何もしなかった)

男(あの幼馴染の顔を見て、すべて諦めてしまったのかもしれない。或いは、いっそ幼馴染がそれくらいに軽い女であったということにすることで、心の安定化を図っていたのかもしれない)

男(けど、そんな防衛機制はなんの役にも立たない。隣の家の幼馴染の部屋の電気が夜になっても点らないのを見るだけで、俺の心はぐちゃぐちゃにかき混ぜられた

いつも思うんだが
この手の状況は寝取られなのか?
付き合ってもいないんだし…

>>10
俺もそれ常日頃からけど、語義はともかくジャンル的にはもう寝取られの範疇かなって

>>13
常日頃から思ってたけど

男(この2週間を思い返すだけで、胸が張り裂けそうになる)

男(特にキたのが、先週の木曜日の昼休みだ)

――木曜日

男(今日の昼休みは友が部活の云々で居ない。だから昼飯は一人だ)

男(だけど、自分の机で一人弁当を広げようとした瞬間、手が止まった)

男(今まで友と一緒に飯を食べることで、心の隙間をなんとか埋めることが出来ていた)

男(しかし、今こうして一人でいると。顔を見上げても誰もいないというこの状況を認識すると)

男(まるで空間そのものが喪失感の顕在であるかのように思えてしまった)

男「……」ガタっ

男(俺は席を立った。空き教室に行こう。周囲に誰もいなければ、孤独は必然的なものとなるはずだ)

――空き教室

男(……ここなら空いてるだろう)

……ンッ……

男(!?)

男(……誰か、いる?)

男(……まさか、そんな偶然が)ゾクッ

男「……」ソーッ

「……んぅ、ダメだよ……」

「そんなこと言ってさ、全然そうは見えないけれどな」

男「!!」

男(……幼馴染と、イケメンの声だ)

イケメン「あは、すっかり準備万端って感じだね。ついこの間初めてだったなんて思えないよ」

幼馴染「もう、恥ずかしいよ……そんな風に言われたら。んっ……もう何度もしてるんだから、仕方ないじゃん……あっ」

イケメン「幼馴染ちゃんはやっぱりここが弱いみたいだね、ほらっ」

幼馴染「いっ!? そこダメ、あっ、あっ、んぅう! あぁっ!!」

男「……っ」ダッ

男(あれはやっぱり、そういうことだったんだろうな)

男(あの後何が行われたなんて、想像に難いことではない)

男(4限に遅刻してきた幼馴染の目が、どこか蕩けていたことが忘れられない)

男「……そして届いたのが、このDVD」

男(もし展開が予想通りに進んでいるというのならば、これに入っているのは十中八九イケメンが幼馴染を調教してる映像だ)

男(そんな中身だとして、俺にこれを見てやる義理はあるのか。わざわざ傷口に塩を塗り込む必要なんて、これっぽっちも無いはずだ)

男(……それでも、俺はまだ希望を捨てきれてなかった。現状は100%ではないく99.9%だ。もしかしたら、もう一つのベタな展開が起きうるかもしれないじゃないか。たとえば、二人はマッサージをしていただけ、だとか)

男(絶望の海で溺れていた俺は、そんな、藁のような希望に縋ってしまった。DVDを手に取り、そしてドライブに入れた)

男(そして)

映ったのは、誰かの部屋。幼馴染の部屋ではない。するとおそらく、イケメンの部屋なのだろう。
ベッドの上に座るのは幼馴染だ。そわそわと誰かを待っているようだ。相手は決まってる。

イケメン「よし、準備完了だ」

幼馴染「あの、やっぱり撮影するのはやめない……?」

イケメン「ええっ、でも準備しちゃったしなあ」

幼馴染「やっぱりその、恥ずかしいというか……」

イケメン「でも、幼馴染ちゃんのかわいい姿を、いつでも見れるようにしたいんだ」

幼馴染「……」

イケメン「……ダメ、かな」

イケメンは幼馴染の横に座り、彼女を抱き寄せる。幼馴染の顔が赤くなるのが、はっきりと分かった。

幼馴染「……誰にも見せちゃ、ダメだよ」

イケメン「もちろん、僕しか使わないよ」

幼馴染「……あは、使うだなんて」

イケメン「あはは」

和やかな空気に包まれる。幼馴染はすっかりリラックスしたようだ。やがて彼女は、すっと目を瞑った。
それを見ると、イケメンもまた目を瞑り、顔をゆっくりと彼女の顔へと近づけた。


見間違えのしようなんて微塵もない。完膚なきまでのディープキスだった。

幼馴染は顔を蕩けさせ、ベッドに横たわる。イケメンはそんな幼馴染の服を一枚一枚脱がし、愛撫を始めていった。
その手つきは一切のまごつきを見せない手慣れたもので、奴の経験の豊富さをうかがわせた。

幼馴染「……んっ」ぴくん

対し幼馴染は時折大きく震える様子を見せる。しかしそれは恐怖や不快感によるものではないというのは、表情を見れば明らかだった。

俺は、自分が何を考えているのか全く分からなかった。いや、何も考えてなかったのかもしれない。ただ、映像から目を離せなかったのは確かだ。
嫌なものが映ったら目をそらせばいい。単純にそう考えていた自分の愚かさを呪いたい。

イケメン「……脱がすよ」

パンツに手をかけたイケメンはそう尋ねた。頷く幼馴染。
それをみて、イケメンは一気にパンツを下した。

男「……ッ!」

反射的に目をそらした。見てはいけない、いけないものだ。幼馴染に抱いていたすべての感情を土足で踏みにじるものが、そこに映っているはずだからだ。
不幸中の幸いか、これを機に俺は目をしばらくそらすことが出来た。幼馴染の嬌声がイヤホンから聞こえた。聞いたこともない声だった。

やがて、準備が出来たらしい。

イケメン「……じゃあ、入れるよ」

イケメンはいつの間にかモノを出していたようだ。落ち着き払った声色から、幼馴染への愛情を感じることは、少なくとも俺にはできなかった。

幼馴染「……うん」

そして幼馴染は、それを受け入れる言葉を発した。



幼馴染「――男のよりもずっと逞しいイケメンくんのおちんぽ、入れてください」



男「……」


男「……は?」




俺は幼馴染に、自分のモノを見せたことなんて無いはずだ。なのに何故幼馴染はそんな――
思うよりも早く、俺は思わず映像に目を向けた。そして再び驚いた。

何故なら。

男「な……」



その画面に映るイケメンのペニスが、驚くほどに。

イケメン「よし、入れてやるぞ」


小さかったから。

男(……8センチくらいか、勃起して)

男(日本人の平均が13センチくらいだって聞いたことがあるから、まあ大体偏差の範囲内か)

男「……はは」



すでに二人の行為は始まっていた。ゆっくりと挿入するイケメン。幼馴染はその顔を淫らに歪めた。蕩けるように声を震わせ、イケメンを全身で歓迎していた。
イケメンは時折カメラに接合部が見えるよう体位を変えた。俺に見せつけるために違いないだろう。


男(――だが、悔しさは湧いてこなかった)

男(イケメンのソレは、明らかに小さく、弱弱しかった。そんなものを突っ込んで誇らしげにしているイケメン。そして嬌声を上げる幼馴染)

男(その様子は、ある種滑稽に見えて――ッ)

男(俺は、何が悔しかったんだ? 好きな女を奪われたことを、幼馴染に裏切られたことを悔しがっていたんじゃないのか?)

男(だというのにどうした、あいつのチンポが小さいからって、俺のほうが大きいからって、優越感感じて、それでスッキリってか?)

男(一人の”男”として敗北したことだけを悔しがっていたんじゃ、性欲の権化と変わらない――もっとも、その敗北は誤解だった訳だが)

男(逆に勝利したからってそれで満足しているんじゃ、獣と変わらない)

男(俺は人間なんだ、あいつら獣とは違う。俺は、人間として落とし前をつけなきゃならない)



男「……でも、勘違いされっぱなしってのも、癪だよな」

そう言って俺は、映像を見てもピクリともしなかった、それでも平常時で14センチはある自慢の息子を撫でた。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月12日 (土) 18:09:15   ID: 9xnjktEU

寝取り返し展開を期待

2 :  SS好きの774さん   2014年08月27日 (水) 14:30:53   ID: Sna7w3b8

続きないの?

3 :  SS好きの774さん   2017年12月05日 (火) 01:51:51   ID: q9YN3GFX

盲点だったし寝取り返し読みたかった

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