モバP「ヤンキーちゃんとメガネちゃん」 (63)

注意事項
・モバマス
・まぁまぁ眼鏡どうぞ
・ヤンメガ要素はみじんもない、にゃ。

OKならどうぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401802977

―事務所


<ガチャ

拓海「うーっす」

春菜「あ、拓海ちゃん!」

拓海「事務所に居るのは春菜だけか?」

春菜「Pさんは営業に出てて、ちひろさんは銀行に行ったからアタシが留守番してるんです」

拓海「なるほど…ご苦労さん」

春菜「まぁしばらく帰らないからいいんですけどね。ところで拓海ちゃん」

拓海「あ?」

春菜「眼鏡どうぞ!」

拓海「脈絡ねえなオイ!?」


春菜「まぁまぁそう言わずに」ズイズイ

拓海「だからいらねぇって! アタシ視力悪くねぇし!」

春菜「まぁまぁ。最近はオシャレで眼鏡をかける人だっているんですよ?」

拓海「う…でもなぁ…」

春菜「拓海ちゃん。アイドルは常に可能性を追求しなきゃいけないお仕事です」

拓海「まぁ…そりゃあなぁ…」

春菜「ならばいつまでも元ヤンのイメージではいけないと思います!」

拓海「一理あるな」

春菜「だからこその眼鏡です! これをかけてイメージを一新しましょう!」

拓海「そこまで言うなら…かけてみるか」スチャ


拓海「ど、どうなんだ…似合ってるのか?」キラーン

春菜「………マーベラス。今日からあなたもメガネスト!」グッ

拓海「そ、そんなにか…?」

春菜「さらに良くするために…ちょっと髪触らせてね」スッ

拓海「えっ? ちょっと何を…!」

春菜「動かない動かない…それー♪」

拓海「勝手に髪をいじるなぁ…!」

春菜「あら、拓海ちゃんの髪…さわり心地がいいですね」スーッ


拓海「そ、そうか?」

春菜「これだけの武器を持ってるのに生かさないのはもったいないですよ」

拓海「…アタシ、そんなこと意識したことなかったからな」

春菜「でもこれからは意識していかなきゃ…仕事もそうだし、あと…」

拓海「あと?」

春菜「Pさんにもアピールしなきゃ!」

拓海「なっ、なんでアイツに!?」

春菜「えー? だってー…うふふ」ニッコリ

拓海「その笑顔やめろぉー!」


春菜「はい、できあがり! ほら、鏡どうぞ」スッ

拓海「………これ、アタシか?」

春菜「そうですよ、拓海ちゃんですよ」



拓海「どこの優等生だよ…黒髪お下げに黒眼鏡って…」

春菜「髪型ちょっといじるだけでこんなに印象変わるんだよ?」

拓海「ホントだな…今度から自分でも髪型いじれるようになるか」


春菜「ふふふ…あれ、電話かかってきてる」prrrr

春菜「はい、Pさん? …え、代役ですか? わかりました。出れるように準備しますね」ピッ

拓海「何かあったのか?」

春菜「ちょっと収録現場でトラブルがあったみたいで…代役が必要みたいです」

拓海「そこで春菜に白羽の矢がたったわけか」

春菜「はい…申し訳ないけど、留守番お願いしていいですか?」

拓海「おういいぜ。頑張れよ」

春菜「それじゃ行ってきます―!」



<バタン

拓海「…あれ? この髪ってどうやって解くんだ?」

拓海(ひょっとして…春菜が帰ってくるまでこのままか?)

――――――――

――――――

――――


<ガチャ

比奈「こんにちはー。あれ、拓海ちゃんだけっスか?」

拓海「あ、比奈さん。ちょうど今春菜と入れ違いだぜ」

比奈「そういうことっスか。それにしても…その髪、どうしたんでスか?」

拓海「…春菜にいじられた」

比奈「あぁ、なるほど。だから眼鏡も…ご愁傷様でス」


拓海「アイツはホント押しが強いから…全く、P共々似やがって…」

比奈「犬が飼い主に似るのと一緒でスね」

拓海「それってよく言うけどそんなに似るもんなのか?」

比奈「凛ちゃんのハナコとか結構似てるっスよ」

拓海「でも優のアッキーは…」

比奈「あぁ…まぁ例外は何でもあるってことでスね」


拓海「そういや比奈さんは何か用事があるのか?」

比奈「いや…用事があるわけじゃなくて、気分転換に来ただけっスよ」

拓海「気分転換…?」

比奈「原稿描いてたんでスけど、どうも調子が乗らなくて…」

拓海「あぁ本業の方でしたか」ニッコリ

比奈「そうでス。本業のほうでス」ニッコリ

拓海「アタシらはアイドルは副業みたいなモンだからな…」

比奈「でスね。プロデューサーに言ったら怒られまスけど」


拓海「まぁそれでも最初に比べればだいぶ意識変わったけどな…」

比奈「そうでスね…まさかここまで来るとは思ってなかったっス」

拓海「最初なんてホント強引に連れてこられたからな…」

比奈「それはアタシも同じでスよ。その辺のコンビニに居たところ、声かけられたんでスよ…」

拓海「アタシはガソリンスタンドで給油してるところを…」

比奈「あの人、いったい何者なんでスかねぇ…」

拓海「アイツ謎が多いんだよな…この間偶然着替えを見ちまったけど、身体中傷だらけだったし」

比奈「どこの傭兵上がりっスか…」




拓海「そういや比奈さんって今どんな漫画書いてるんだ?」

比奈「えっ? あー…まぁ、その…二次創作っス」

拓海「二次創作…?」

比奈「簡単に言うと、漫画のキャラを使って独自のストーリーを書くものでス」

拓海「なるほど…ちょっと見てみてぇな」

比奈「え゛っ…ま、マジっスか?」

拓海「比奈さんがどういうの描いてるのか気になったんで」

比奈「うーん…今描いているのはちょっと…」


拓海「見たいなー見てみたいなー」ピーピー

比奈「…後悔しないならいいでスけど、見まスか?」

拓海「ぜひ!」

比奈「じゃあどうぞ…はい」スッ

拓海「どれど………れっ!?」ビクッ

比奈「あー…やっぱり耐性ないでスよね…」

拓海「な、な、なァァァ!?」

拓海(え、エロい奴だったァァァ!)


拓海「こ、これはちょっと…お返しします…」スッ

比奈「拓海ちゃんって結構ウブでスよね」

拓海「そういうのはちょっと…」カァァ

比奈「今の拓海ちゃんがエッチな本で顔赤らめてるのを見ると、まさに純情乙女って感じでスね」

拓海「よくそんなの描けるな…」

比奈「まぁアタシは結構手広く描いてる方でスから。大西ちゃんはもっと狭いでス」

拓海「…一応聞くけど、あの人はどういうの描いてるんだ?」

比奈「…同性モノっス。それも男同士の」

拓海「それだけ聞けりゃ十分だ。絶対見ないんで」キッパリ

比奈「アハハ。拓海ちゃんがノーマルで安心しました」


比奈「その眼鏡って度は入ってるんでスか?」

拓海「いや、伊達だ。アタシ視力は悪くないから」

比奈「あぁ。じゃあ眼鏡とっかえっことかはできないでスね」

拓海「そういや比奈さんってライブでは眼鏡かけないけどコンタクト派なのか?」

比奈「まぁ…アタシのこの眼鏡、野暮ったいでスからね」

拓海「春菜が黙ってねえな…」

比奈「この前のライブの時も迫られましたからね。ホント春菜ちゃんは執念が足りてるっスよ…」

拓海「この間『今はメガネが微笑む時代なんだ!』とか言い出したときはどうしようかと思ったわ」

―――――――――

――――――

――――


<ガチャ

「こんにちは」

拓海「おっ………ん?」

比奈「どうも………え?」

「どうかしましたか、お二人とも?」

拓海「え、えっと…みく、で合ってるか?」



前川「はい。前川みくですよ」

比奈(く、口調も雰囲気もいつもと違うっス…)


拓海「何かいつもと雰囲気違うけど学校帰りか?」

前川「はい。流石に学校でネコミミをつけるわけにはいかないので…」

比奈「どっからどう見ても優等生でスね」

前川「こう見えて教室長を務めています」

拓海「ガチな優等生だな」

前川「そういう拓海さんも今日は眼鏡なんですね」

拓海「まぁこれは…春菜にかけさせられたんだけどな」

比奈「でも律儀にかけてるんでスね。気に入ったんでスか?」

拓海「まぁ…それなりに?」

比奈(メガネストの侵略は慎重かつ大胆…全く恐れ入りまスよ)




比奈「うーん…やっぱり慣れないでスね…」

拓海「やっぱみくって言うとネコミミに猫言葉だしなぁ」

前川「そうですか? それじゃいつものようにしますか…」スチャ



みく「…みくにゃんだにゃ!」テーレッテー

拓海「やっぱみくはこうじゃねえとな」

比奈「落ち着かないっスね」

みく「むぅ~ネコミミじゃなくてもみくはみくだよ?」

拓海「それはわかってるけど…なぁ?」

比奈「やっぱりネコミミがないとみくちゃんらしくないというか…」


みく「むー! みくはオカンムリだにゃ!」フシャー!

拓海「どうすりゃいいんだよ…」

みく「拓海チャンはセキニンをとってこのネコミミをつけるにゃ!」

拓海「なんで!? 話が飛躍しすぎだろ!」

みく「いろんな要素に挑戦することは悪いことじゃないにゃ。まぁまぁネコミミどうぞ」

拓海「春菜かテメーは!」

みく「なら強引につけさせてもらうにゃ…それー!」バッ

拓海「のわっ! 急に飛びつくな!」




みく「ふふ…ミッションコンプリートだにゃ」

拓海「ん…?」ニャーン

比奈「拓海ちゃん。ネコミミつけられてまスよ」

拓海「なっ!? あの飛びつきでどうやってつけやがった?」

みく「ふっふっふ…みくのポテンシャルを舐めてもらっては困るにゃ。アイドル猫化計画を企むみくにはその程度、朝飯前だにゃ」フンス

拓海「自己顕示欲の塊だな」


比奈「しかし拓海ちゃん、ネコミミが違和感ないでスね」

みく「ふふふ…やはり拓海チャンはみくの軍門に下るべきだにゃ!」

拓海「猫は好きだけど自分がなるのは別だ!」

みく「しかしこのたくにゃんを見ればPチャンだって放っておくわけがないにゃ」

拓海「流石にねぇよ…ねぇよな?」



<ガチャ

P「ただ今戻りましたー」

春菜「ましたー! あ、拓海ちゃんがネコミミつけてる!」




P「…………ほう」

P(黒髪お下げに眼鏡、そしてネコミミ…どっから突っ込めばいいのかわからない。しかしなぜか似合っている)

みく「どうよPチャン! たくにゃんかわいいでしょー?」

拓海「Pも言ってくれよ…流石にねーよって」

P「ネコミミメガネ…いけるな」

拓海「は?」

P「ティンと来たぞ! 企画書作るわ!」ダッ

拓海「おいウソだろ! 嘘だといってよ! 言えよ!」

春菜「ふふふ…これで拓海ちゃんも上条勢力の一員ですね!」

拓海「いつの間にアタシはカウントされてんだよ…」


―後日

拓海「…まぁ、眼鏡はわかる。アタシも新しい可能性を開拓しなきゃとは思ってたからな」





拓海「だからってなんでネコミミ眼鏡に加えてメイドなんだよ! 属性多すぎんだろ!」

P「いけるから! 絶対いけるからやろう!」

拓海「い、や、だ! せめてどれか一つにしやがれ!」

P「三つ足すからいいんだよ! ほら、コスチュームの試作品ももうあるんだぞ?」スッ

拓海「なんでこういうときだけフットワークが軽いんだよ…!」


ギャーギャー

比奈「…相変わらず騒がしいでスね」

みく「にゃにゃ? 何か面白そうだにゃ!」

春菜「どうしたんですか?」

拓海「あぁもう! お前らもなんか言ってやってくれ! コイツが執拗にネコミミメガネメイド服を着せようとして来るんだよ!」




がしっ

拓海「………は?」

春菜「それはぜひ見たいです!」

みく「見たいにゃ!」

拓海「ふざけんなお前ら! 放せ、放しやがれ!」ジタバタ

春菜「まぁまぁメガネどうぞ♪」

みく「まぁまぁネコミミどうぞ、だにゃ♪」



拓海「ふ、ふ、不幸だァァァ!!!」


つづく?

今日はここまで。
このスレはメガネストのメガネストによるメガネストのためのヤンキースレです

ところでふじりなはヤンキーにカウントされるんでしょうか?俺の中ではただのギャルなんですが

―事務所



<ガチャ

マキノ「おはよう」

里奈「ちょりーっす☆」

マキノ「…事務所に居るのは里奈だけかしら?」

里奈「そだよー☆プロデューサーはたくみんを送りに行ってるしちっひは銀行だってー」

マキノ「そう…」

マキノ(正直苦手なのよね…この子)

里奈「どしたんマキノン? 元気なさげ?」

マキノ「あなた…何というか、度し難いわね…」


里奈「???」

マキノ「その喋り方と言い、他人の呼び方と言い…どう対処していいのかわからないわ」

里奈「あり? もしかして褒められちゃってる系?」

マキノ「褒めてないわよ…はぁ」

里奈「マキノンって何かリクツーって感じだよね☆」

マキノ「私は論理的じゃないことが嫌いなの。あなたのその喋り方と言い、生き方と言い…合理的とは言えないわ」

里奈「んー? まぁそだねー。アタシなんて行き当たりばったり系だし」

マキノ「自覚はあるのね…」


里奈「だってプロデューサーに拾ってもらわなきゃこんな仕事なんて無縁だし!」

マキノ「そもそもこの仕事だって論理的ではないわ。安定とは無縁の立場…」

里奈「だからこそ面白いじゃん? 成り上がりジョートーじゃん!」

マキノ「理解できないわ…」

里奈「ねーねー? マキノンってなんでロンリテキ? にこだわんの?」

マキノ「妥当性が保証されるからよ」



里奈「てことはさ、マキノンってワケわかんないものに向き合うのが嫌いなの?」


マキノ「…確かに恐れているかもしれないわね。未知というのは私に恐怖の感情を与えるわ」

里奈「なんでそんなにビビってるん?」

マキノ「理解できないものを恐れるのは人として当然でしょう?」

里奈「んー、そう? 理屈とかショージキどうでもよくない? 楽しいか楽しくないかだけっしょ?」

マキノ「………」

里奈「正しいか正しくないかなんてショージキその場じゃわかんないっしょ? だから楽しんだもん勝ちじゃん?」

マキノ「確かに…その場の選択の正誤の判明は時間の経過を要するわ」


里奈「だっしょ? だから楽しんだもん勝ちって思うわけよ! 否定しても何も始まらないっしょ?」

マキノ「否定は物事の動きを停止させる。あなたの言うことはもっともだわ」

里奈「んじゃ今度遊びにいこーよ☆ アタシのバイクで出かけちゃう?」

マキノ「ば、バイク? 私免許は持ってないわよ?」

里奈「だいじょーぶ☆ アタシ大型免許持ってるから後ろにのせたげるよ!」

マキノ「大丈夫かしら…?」


<ガチャ

P「ただ今戻りましたー」

拓海「だぁー…疲れた」

里奈「おー、たくみんお帰り☆」

P「というか里奈とマキノか…珍しい組み合わせだな」

里奈「たくみん、今度の週末にマキノン連れてツーリングいこーよ!」

拓海「ほう…いいなそれ。バイクの良さを教えてやるよ」

マキノ「その…お手柔らかにね?」

拓海「安心しろ。ツーリングの基本は無事故無違反だ。初心者を振り回すようなマネはしねえよ」

マキノ「ふふっ…楽しみにしておくわ」

P(なんかあったみたいだな。マキノがバイクに興味を示すだなんて…里奈のせいか?)

―――――――――

―――――――

――――


<ガチャ

P「ただ今戻りましたー」

マキノ「あらプロデューサー、お疲れ様」ペラペラ

P「ん? それは…バイク雑誌か?」

マキノ「そうよ」

P「結局あの二人に感化されたのか?」


マキノ「あのツーリング…論理的とは程遠かったわ。日差しはきついし、体力は使うし…」

P「まぁ慣れないとそんなもんだよなぁ」

マキノ「でも…言葉で言い表せない、心躍る何かがあったわ」

P「…そうか」

マキノ「今度行くときは私も免許を取って行くわ」

P「里奈のおかげか?」



マキノ「そうね…度し難いけど、悪くないわ」ニコッ



つづく

短いけど今日は眠いので…
里奈に感化されてマキノもアイドルに目覚めた…とかいいと思いましたんで

次は なつきち承☆認

清美は厳密にはメガドルじゃないじゃんとか言うの禁止ね
まぁ今更か…


<ガチャ

清美「おはようございます」

夏樹「おう清美、おはよう」ポロロン…

清美「それは…アコースティックギターですか?」

夏樹「おう。こいつがアタシの原点だからな」

清美「いつもは黒色のエレキギターですよね」

夏樹「あれはアタシが小遣い叩いて買った最初のエレキギターだよ。こいつはお父さんに買ってもらったやつだ」


清美「最初からエレキではなかったんですね」

夏樹「アタシもエレキをねだったんだけどな…基礎ができてねー奴がエレキなんぞ使うんじゃねえ! って怒られたぜ」ハハハ

清美「…ということは夏樹さんも形から入る人だったんですね」

夏樹「アタシも最初はだりーと似たようなもんだったぜ。この髪型もその名残だよ」

清美「実は似た者同士…ということですか」

夏樹「根本は変わらねえな。アタシの方がギターに触れてる時間が長いだけだ」


夏樹「そういや清美のその腕章って自作なんだって?」

清美「はい。私の学校には風紀委員はありませんので」

夏樹「というかそもそもなんで風紀委員なんだ?」

清美「その…元々はとあるアニメのキャラに憧れていまして…」

夏樹「へぇ。清美も結構ミーハーなんだな」

清美「私も夏樹さんと同じで形から入るタイプですので…この眼鏡も伊達ですし」


夏樹「何か譲れないものとかあるのか?」

清美「風紀を守る…これは私の正義です」

夏樹「正義…ねぇ」

清美「何か問題でもありましたか?」

夏樹「清美。正義の反対ってなんだ?」

清美「正義の反対は…悪でしょうか?」

夏樹「アタシは正義の反対はもう一つの正義だって思ってるけどな」


清美「もう一つの正義、ですか」

夏樹「ああ。人は皆何かしらの理念を持って生きている。そのため理念が相反する者同士は衝突するんだ」

清美「正義同士の衝突ということですか」

夏樹「そうだな。今の時代、正義とされていることも昔は悪と扱われていたモノだってあるだろ?」

清美「つまり風紀委員は善の心をもって動くべき存在…ということですか」

夏樹「そうだな。そしてその行動も制約がかかる。度を過ぎれば風紀委員も悪になる…こともあるだろな」


清美「…そこまで深く考えたことはなかったです」

夏樹「まぁアタシが言うことほど深く考える必要はないけどな。ただ、自分がどうありたいかという理想像はしっかり持っておいた方がいいぜ」

清美「理想像…ためになります」

夏樹「明確な理想像があったほうが頑張れるだろ?」

清美「はい! 私はなります…超☆風紀委員に!」

夏樹(その超☆風紀委員ってなんだろうな…なーんかどことなくだりーと同じ匂いがするんだよな)

――――――――――――――

――――――――――

―――――

清美「こら、そこー! お菓子の箱を出しっぱなしにしない!」

里奈「めんごめんご☆」

夏樹(あれから清美は少し変わった。風紀を正すという根本は変わっていない。だが多少対応が柔和になった)

里奈「きよみん! はい、あーん☆」

清美「あむっ…これ、おいしいですね」

里奈「それアタシのおススメだし! 今度買ってみなよ☆」

清美「…食べた後のゴミはきちんと片づけてくださいね?」

里奈「りょーかい☆」

夏樹(以前なら問答無用でレッドカードだった行為が、今では必要悪を学んだのか知らないが多少黙認してくれる)



夏樹「しかし…アイツの風紀委員のモデルって誰なんだ?」


<ガチャ

P「ただ今戻りました」

夏樹「なぁPさん。ちょっと聞きたいんだけどさ…」

P「おう、どうした?」

夏樹「腕章をつけた風紀委員のアニメキャラって何か知ってるか?」

P「………ジャッジメントですの!」キリッ

清美「!」ビクッ

夏樹「それってどんなキャラなんだ?」

P「ババア声でツインテールでテレポーターでお姉さま大好きな女子中学生だな」

夏樹「ワケわかんねーよ!? 濃すぎだろそのキャラ!」


清美「あの、プロデューサーもあのアニメを知ってるんですか?」

P「おう。リアルタイムで見てたからな…ちょっとしたブームにもなったし」

夏樹(ひょっとしなくても…清美とだりーって同類だよな)ジーッ

李衣菜「ん? どうしたのなつきち、こっちを見ちゃって」

夏樹「なんでもねーよ。それよりお前、コードは覚えたのか?」

李衣菜「………お、オボエタヨ?」メソラシ

夏樹「よーし、じゃあ今からテストするか」

李衣菜「嘘ですごめんなさい!」

夏樹「ったく…明日までに覚えてこい、いいな?」



夏樹(似たモン同士だぜ。だりーも清美も…アタシもな)

おわり。

「上条さんマジパネェっす」というスレタイにしようか悩んだ
正直だりーと清美って同類だよね

前回書いたの
雫「しあわせいっぱい、あなたに届け」
雫「しあわせいっぱい、あなたに届け」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401767471/)

ではまた。

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