男「式神?」陰陽師「そうだ」【安価】 (113)


陰陽師「私の跡を継いでくれ」

男「え、ちょ、いきなり言われても」

陰陽師「この街で、式神を使えてまともそうなのってお前だけなんだよ」

男「消去法ですか……」

陰陽師「……本当なら私だって自分の子を正統後継者にしたいよ」グスン

男「綺麗な人なのに……」

陰陽師「!! そ、そうか! ならセック――」

男「遠慮しときます(なんか重そうだ)」

陰陽師「……しゅん」

男「陰陽師がしゅんとか言うな」

陰陽師「ちぇっ」


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男「でも、陰陽師なんてこの世界に必要なんですか?」

陰陽師「それは、科学が極まった世界なのに、ということか?」ジッ

男「そ、そんな感じです……(うわ、なんか見透かされてるかも…)」

陰陽師「それじゃあ聞くが、君はなぜシャワーの時目を閉じるのを怖れる?」

男「っ!?」ドキッ

陰陽師「なぜ、森の奥を見ようとしない」

男「っっ!?」ドキドキッ

陰陽師「なぜ、着信の知らない番号をかけなおさない? 友達かも知らんのに」

男「……うぅ…」

陰陽師「それらは、すべて君の能力の高さ故だよ」

男「……そうなんですか?」

陰陽師(半分嘘。昔の人は誰だって持ってた能力だよ)ンベ

男「………」ジトーッ

陰陽師「ど、どうしても不安ならまずはお試し期間を設けよう!」

男「お試し期間?」

陰陽師「そうだ」

陰陽師「私は陰陽師を名乗っているが、別に陰陽師でなくてもよいのだ」

男「???」

陰陽師「要は、この街は“いろんなもの”を集めやすい場所にある、ということなのだ」

男「いろんなもの……」

陰陽師「それは、良いものであったり、悪いものであったり様々だが、そのほとんどはこの街の特殊性に戸惑う」

男「意志があるということですか?」

陰陽師「いや、川の流れでも岩があるだけで流れに淀みが生まれる。この場所は意志とは無関係に迷うのだ」

男「………」

陰陽師「だから、君はその流れを正す術を覚えておいてほしいのだ。それは陰陽師でなくてもただのサラリーマンでもできる」

男「じゃあ、他の――」


陰陽師「私は君が良いんだ」


男「っ///」ドキッ

陰陽師「ふふ、どうだ。むしろ後継ぎを育てる道にす「進みません!」

男「でも、まぁ、俺はこの街を出る気はないし。……お試しくらいはやってもいいけど…」

陰陽師「ほんとかっ!?」ムギュッ

男「っ///(の、ノーブラ!?)」

陰陽師「それじゃあ、さっそく式神を呼ぼう」

男「式神?」

陰陽師「そうだ」

陰陽師「漫画やアニメで色々な表現をされているが、私の言う式神は迷い過ぎて自分を見失った“何か”に新たなる道を与えてやることだ」

男「それはさっきの――」

陰陽師「さっき言ってたのは“道を正す行為”。今からするのは“道を与える行為”だ」

男(つまり、道を造る俺にも責任ができるということか?)

陰陽師「まぁ、自分を見失った“何か”はわれわれのようなものがいなければ結局“見失い続ける”だけだ。だから気兼ねなく道を造ってやればいい」

男「道というのは……」

陰陽師「この場合はそうだな……奴隷、かな?」ニコッ

男「そ、そんなのっ!?」

陰陽師「言い方が悪かったか? だが、相棒と呼ぶにはあまりに一方的な関係だぞ」

男「え?」

陰陽師「式神にわれわれができることは道を与え続けることだけ。天国へ導くこともできなければ、消し去ることもできない。痛みを和らげることもできなければ、憎しみや恨みを晴らすこともできない」

男「………」

陰陽師「だが、誤魔化すことはできる」

男「誤魔化す?」

陰陽師「そうだ。愛情を持って接すれば、そのものは一時的に楽になるだろう」

男「だけど、根本が解決するわけではない……」

陰陽師「どうだ? 相棒や友達と呼ぶか?」

男「……今は、分かりません…」

陰陽師(優しいんだな。抱いてやりたい……)ウットリ///

男「っ!?」ゾクッ

陰陽師「やはり最初の式神は特別な奴がいいだろう」

男「いや、俺は別に……」

陰陽師「恨みや想いの強いものほど強い式神になる。そんな奴にしよう!」

男「……いや、俺は…」

陰陽師「お、ちょうどこの街にいくつかいるぞ!」

男「え、えぇ!?」

陰陽師「ふむ、両親に殺された子供、事故で死んでまだ気付かれていない女性、自殺したが死にきれず餓死した女子高生……。強盗に襲われて死んだ一般市民……」

男(お、重すぎやしませんか!?)

陰陽師「……好きなのを選んでいいぞ」ニコッ

男「………」ゲンナリ


どの“見失ったもの”にしますか?


1、両親に殺された子供
2、事故で死んでまだ気付かれない女性
3、餓死した女子高生
4、強盗に殺された一般市民


安価下1

男「じゃあ、同年代だし、自殺した女子高生……」

陰陽師「ちぃっ、やはりピチピチかぁっ!」クワッ

男「………」ジトーッ



陰陽師「……だが、まぁ……“あまり期待はするなよ”?」




男「?」

陰陽師「着いたぞ」

男「うっ!?」

死体「」

陰陽師「よく自殺をすれば霊が縛られるというが、あれは本当だ」

男「な、なんでですか?」

陰陽師「厳密にいえば、魂と霊とは違うのだが、自殺者の霊は“身体に引っ張られて動けない”」


霊「うぅううぅぅうぅぅううぅぅぅ」ガサガサ


男(人の形をした骨と皮の何かが死体の腕から逃げ出そうと必死にもがいている)

陰陽師「霊は生前のルールが適用され続ける」

男「つまり……」

陰陽師「死んでも死にきれないって奴だよ」

男(痛みとか空腹とかあるのか!?)

陰陽師「よく悪霊が通行人襲うのは、そういうことだ。こいつらは飢えてるんだよ。いろんなことに、ね」

男「………」

男(想像してたのは、もっとこう……綺麗な霊というか、まるで“生から切り離された”境界線の向こう側に立つ存在……でも…)

霊「うぅぅううぅぅぅぅ」ガサガサガサガサ

男「………」ゾクリ

陰陽師「男君、彼女がどういう気持ちでいるか想像がつくかい?」

男「……苦しい、ですか?」



陰陽師「いい加減にしなさい」



男「っ!?」

陰陽師「君は、やさしさという力を振りまわして“考えることを放棄”している。それじゃあ式神は答えてくれない」

男「………」

男(初めて……言われた…)

霊「ううぅぅううぅぅうぅぅぅぅぅ」

男(この子が……考えていること…)

陰陽師「この世界にあるものは君が思っている以上に汚いし、中途半端だし、自己中心的だ」

男「………」

陰陽師「隙があったら人を出し抜きたい。蹴落としたい、チヤホヤされたい。そんなことばかり考えている」

男「そんなこと……」

陰陽師「駄目か?」

男「人はもっとこう、互いを尊重できるというか! そういう……その……」

陰陽師「私は君のそういうところは好きだ」ギュッ

男「……うまく言えなくて…悔しいです……」

陰陽師「だがな、出し抜きたいは向上心、蹴落としたいは負けず嫌い、チヤホヤされたいは相手に好かれたい気持ちだ。何も後ろめたいことはない」

男「そうですけど……」

陰陽師「……君はまだ童貞だな」ヤレヤレ

男「っ///」

陰陽師「大丈夫! 私も処女だ!!」バーンッ

男「そ、そんなことっ///」

陰陽師「だが、少し魅力が増えただろ?」

男「………///」プイッ

陰陽師「誰だって初めてがいい。独占したい。寵愛したいされたい。……それが“人間”だ」

男「人間……」

陰陽師「それじゃあ、もう一度考えてみよう。彼女の気持ちを」

男「彼女の……気持ち…」


霊「うぅぅううぅぅぅぅぅううぅぅう」ガサガサ


男(何をそんなに焦っているんだ? おなかがすいたのか?)

霊「うぅううぅぅうぅうぅううぅうぅう」ガサガサ

男(ん? なんでおなかを押さえてるんだ?)

霊「うぅうぅううぅううぅぅううぅうううぅ」ガサガサ

男「え、もしかして……」

陰陽師「………」

男(いや、でも……まさか)




男「トイレに……行きたい?」



陰陽師「やればできるじゃないか」ナデナデ

男「いや、でも、死んでるんですよ!?」

陰陽師「だから言ったじゃないか。“死んでも死にきれない”と」

霊「うぅぅっぅうううぅぅぅぅぅ」ガサガサ

男「そんな……、この子はずっとトイレに行きたくて、でも身体が離さないから我慢を……?」

陰陽師「摂取するものがないから、尿意が増すことはないが、常に襲い続ける尿意は思考を狂わせる」

男「それじゃあ、最初は彼女も普通に?」

陰陽師「それは分からない。だけど、見た目が普通のころはここでおしっこするかどうか迷ってたんじゃないかな。だけど、だんだん思考が狂ってくると迷いが消えてくる」

男「迷いが消える……」

陰陽師「それすなわち、“見失う”ということだ」

男「それで……こんな苦しそうな…」

陰陽師「どうする? この子にするか?」

男「えっ?」

陰陽師「言っただろう。優しさは切り離せ、と」

男「それはどういう……」

陰陽師「つまりだ、この霊は君にとって式神にするに値する存在かということだ」

男「……そんなの…」

陰陽師「分からないか?」

男「この子が苦しんでるなら、取り除いてあげたい……」

陰陽師「それと式神にするかどうかは混同するな」

男「でもっ!?」

陰陽師「式神が決まったらこの子を助けてやればいいだろう!」

男「………」

陰陽師「式神の強さは様々な要因で変わってくる。君が何となくで決めればいい」

男「俺は……」



1、この子を式神にする。
2、他の子を探す。

安価下1

男「たぶん、俺他のところ行っても決められないと思うから、この子にするよ」

陰陽師「そんなこと言って、JKが良いならそうといえば良いのに」

男「そりゃ、可愛いにこしたことはないけど」

陰陽師「干からびてるけど?」

男「干からびてるね」

死体「」

霊「うぅううぅぅぅぅううぅぅぅ」ガサガサ

陰陽師「それじゃ、この子を従えようか」

男「どうやって?」

陰陽師「そりゃもう」脱ぎっ

男「はぁ!?」カァ///



陰陽師「裸の付き合いしかないでしょ」バイーンッ



男「」

陰陽師「ほら、男君も早く脱ぎなさい」

男「え、ええ?」

男(ちょ、初めて見る家族以外の裸……///)

陰陽師「ほれほれ、お姉さんが手伝ってあげるから」グイグイ

男「ちょ、へ、変なところ触らないでください!」

陰陽師「あ……///」ムニッ

男「ちょっ」

陰陽師「は、初めて触ったー!!」カンドーッ

男「そ、そんなことより早くやらなきゃ!!」

陰陽師「早くやる!?」ハァハァ



霊「うぅううぅぅうぅぅぅうぅうう」ガサガサ



男「ああもう! 脱ぎましたよ! 次は!!?」

陰陽師「次は彼女に交渉するんだ」

男「交渉?」

陰陽師「彼女の需要を満たす代わりに自分の式神になれってね」

男「それだけでいいの?」

陰陽師「それだけのことができるかやってみなさい」ドンッ

男「わわっ!」

霊「…………」ジーッ

男「!?(こっち見てる!?)」ゾクッ

霊「ううぅううぅぅぅぅううう」ジーッ

男「あ、あの……」

男(えっと、交渉だっけ)

男「はじめまして。俺は男です」

霊「うぅぅぅぅうぅううぅぅ!」ジーッ

男「君はトイレに行きたいんだね?」

霊「うぅうううぅぅぅううぅぅう」コクコク

男「いいよ。俺が何とかしてあげる」

霊「うぅぅぅううぅうう!」コクコクコクコク



男「その代わり、“俺の言うこと何でも聞く”?」



陰陽師「あ」

霊「うぅうぅぅううぅぅうう」コクコクコクコク

男「じゃあ、契約成立だね」

陰陽師(説明するの忘れてた……)アワワ

陰陽師(交渉には三種類ある。対等、使役、服従……まさか、いきなり服従させにかかるとはね)ヤレヤレ

陰陽師「ま、それも修行の内か」

男「えっと、次からどうすれば?」

陰陽師「名前を着けてあげればいいんだ」

男「名前?」

陰陽師「ああ、霊は名付くことで身体から引き離され式神となることができる」

男「名前……か」



男は霊に何という名前をつける?



安価下1

男(この子の死体を包み込むように紅葉が……)

霊「………」

男「君の名前はカエデだ」

霊「か……え…で」

男「ああ、もしくは紅葉って呼ぶかもな」

カエデ「………」コクリ

陰陽師「ああ、もたもたしてると……」

カエデ「………?」

男「カエデの身体が普通の人みたいに戻ってきてる……」

陰陽師「君の余剰エネルギーを吸い取って、生前の身体に近づいてるのよ」

男「そんなことが……」

陰陽師(それはつまり……)

カエデ「あ……」ブルルッ

男「カエデ!?」

カエデ「おし……こ…でちゃう…」プルプル

陰陽師(生理現象が促進されちゃうってことなのよね)アハハ

男「契約通り連れて行かなきゃ!」

陰陽師「これから先、あんたが世話しなくちゃいけないんだから、そこでさせたら?」

男「そんなっ!? 彼女はにんげ「式神」

男「っ!」

陰陽師「認識を間違うと、彼女が“勘違い”するぞ?」

男(なんだか……それはよくない気がする…)

カエデ「うぅ……男の人におしっこ見られてる…」チョビビッ///

男(平常心平常心平常心///)

陰陽師(おしっこぷれい……うらやましいわねっ!)

カエデ「終わりました……」

男「カエデ、状況はわかるかい?」

カエデ「えっと、私は自殺を試みて……それで…」



陰陽師「それは、あなたじゃない」



カエデ「え?」

陰陽師「あなたは男君の式神カエデ。生前の罪や過ちはすべて許される……いえ、“関係ない”の」

カエデ「………」

男「カエデ?」

カエデ「じゃあ……この恨みは?」プルプル

陰陽師(あちゃー、男君いきなり“怨霊”引き当てるなんてついてるねー)

男「陰陽師さん!?」

陰陽師「後は自分でやんなさい。大丈夫。どんなことがあっても彼女はあなたの式神だから」

男「そんな……」

男「カエデ! おちつけ!」

カエデ「………」プルプル

男(カエデの身体から黒い霧みたいなのが!?)

陰陽師(あらあら、男君エネルギー与え過ぎじゃない?)

男「カエデ!!」

カエデ「殺したい……この…てで……」

男(カエデが苦しんでる……何とかしないと!)

陰陽師(ほらもう式神のことを“人として扱ってる”……それで式神を救えると思っているのか?)

男「どうすれば……」

カエデ「あいつら……殺す」

男「ああ、もう“黙れ”よ!!」ブンッ

男(!? なんか今俺の身体から出た!?)

カエデ「ぐぅうう!?」ドサッ

陰陽師「………」フフッ

男「……カエデ?」

カエデ「お前……も、わたしを…おさえ……つけるか?」グググッ

男「お、俺は……」

陰陽師「そんなの当たり前じゃない」

男「俺は!!」


陰陽師「君は彼女に“何を期待”しているんだ?」ジッ


男「つっ///」カァ

陰陽師「仲良くデートか? 一緒にお昼寝か? 愛を語らうのか?」

男「そんなことっ! 相手は――」


陰陽師「そうだ。相手は死んでいる」


男「………」

陰陽師「君は今、犬や猫にテーブルマナーを教えようとしているのと同じだ」

男「………」

陰陽師「彼女たちは明らかに人間として接することができない状態にある。それを“見た目が人間だから”という理由だけで、無理やり型にはめ込むのは、本当の優しさなのか!?」

男「……違い…ます……」グググッ

陰陽師(やはりやさしい……そしてしなやかで強い…)ウットリ

男「……カエデ」

カエデ「!」ビクッ



男「男の名より命ずる」



カエデ「やめ、やめろぉおおお」




男「“全てを忘れて俺の式神となれ”」



カエデ「はい」

陰陽師(漫画だったら、その子の過去や記憶を知った上で魂の救済を、とかありがちだけど、現実はそんなにきれいじゃない……)

男「……陰陽師さん。式神、捕まえましたよ」

陰陽師「つらそうだな」

男「いえ、自分で選んだ道です」

陰陽師「そうか」

男「でも、この子が戦えるとは思えないんですけど」

陰陽師「ああ、このままじゃただの女子高生だ」

男「?」


陰陽師「この子を“武器”に造り変える」


陰陽師「要は、君が武器だと思うものなら何だっていい。包丁でも核弾頭でも」

男「核弾頭はいやですよ」

陰陽師「私も死にたくない」

男「武器……か」

カエデ「………?」キョトン

男(こんな可愛い女子高生が武器に変わるなんて……)ハァハァ

陰陽師「おや、性のはけ口に使うのかい?」

男「なぁっ!?」カァ///

陰陽師「まぁ、精神の安定が強さにつながる陰陽道において、性欲をつねに発散しておくことは重要だ。適度に使いなさい」

男「そ、そんなの……」チラッ

カエデ「………ぽ///」

男「………」

陰陽師「分かってると思うが、記憶を消したということは、今の彼女の人格は“君を基礎に作られている”。つまり――」

男「この子の中身を可愛いと思うことは自分を可愛いと思うってことですね」

陰陽師「そゆこと」

男(まぁ、それでもこの人を可愛いと思うよりはマシか……)ジトーッ

陰陽師「失礼な奴だな、襲っちゃうぞ」

男「心が読めるんですか?」

陰陽師「人生経験だよ」ニコッ

男(可哀想な人……)

カエデを武器に変えてください。


武器の形状(名前)


安価下1コンマ判定下一桁が武器レベル。ゾロ目で疑似神器。

男「え、なんですかこれ」ガチャッ

男(俺の右手になんか卑猥なものが……)

【ピー】「ひどいです」

陰陽師「うーむ、まさか外からの干渉が影響するとは……」

男「え?」

陰陽師「この世の中には、色んな考えの人間がいるということだ」

男(案外大人なんだなー)

陰陽師(特にこの国は、自分のどうすることもできない負の感情を他人にぶつけることで満足する輩が多い)

男「で、俺はこれで戦わないといけないんですか?」

陰陽師「お前が良いのならそれで」

男「………」

男(まぁ、使い方か?)

【ピー】「見捨てないでください」

男「ああ、たぶん」

【ピー】「」

陰陽師「式神もできた。武器にも変化させた」

男「武器……」

カエデ「カエデはまぁまぁ気に入ってます」

男「あ、……そう」

男(剥けてたからか?)

陰陽師「それじゃあ、一度だけ依頼をこなしてみようか」

男「依頼?」

陰陽師「陰陽道も金は要るからな」

男「何と夢のない」

陰陽師「バカ言うな。金が回らなければ、助けを求めようにもどこを頼っていいか分からず朽ち果てる被害者たちはいっぱいいるんだぞ」

男「………」

陰陽師「君はとことん優しさだけで生きている男だなぁ……」ヤレヤレ

男「………」

【陰陽師のぶろぐ】

男「………」

陰陽師「し、知り合いに見せるのは初めてだから緊張するな///」ドキドキ

男(三十路ババアが色んな服や水着着た写真を載せとる……)

陰陽師「コメント欄には依頼が来るように仕込んである。後、ファンからのメッセージと」

男「つまり、悪口はシャットダウン、と?」

陰陽師「まだ心を壊したくないし」ニコッ

男(とことん残念な人だな……)

陰陽師「今の依頼はこれだけ」


1、口裂け女が出る
2、貞子をどうにかしてくれ
3、ゴリラに襲われる


どの依頼を受けますか?

安価下1

題名:ゴリラに襲われるんです!

内容:陰陽師ちゃん! いつも可愛いよね!

最近ぼくちゃんゴリラに襲われて困ってるんですりんこ。

できたら陰陽師ちゃんがビキニ着て助けに来てほしいなーなんて、てへ☆

連絡先:××××ー×××ー××××



男「これ……(依頼なのか)?」

陰陽師「あ、この人いつも私を応援してくれる人だ」

男「……この人と結婚したら?」

陰陽師「嫉妬かな?」ニコニコ

男(うぜぇ……)

××町××区


男「ここに本当にゴリラが……」

陰陽師「あまり気は感じないけど……」

男「つーか、まじでビキニで来たの? あほなの?」

陰陽師「ファンサービスってやつよ」ニコッ

男「毛、はみでてますよ///」

陰陽師「……ファンサービスってやつよ///」

男(照れながら言うな恥ずかしい……)



オタク「あ、陰陽師ちゃんだぁああ!」パシャパシャ



陰陽師「君が依頼主のオタクちゃんかな?」ポーズ

オタク「う、うんっ!」

男(この人が……)

オタク「きみ誰?」

男「あ、俺は……」

陰陽師「ダーリンだよ☆」ギューッ

男「」

オタク「」

男「というわけで、全然関係ないただの陰陽師見習いです」

オタク「わ、分かった!」コクコク

陰陽師「殴られた……」イタイ…

男「で、本当にゴリラというのは出るんですか?」

オタク「出ないよ」

男「え?」

オタク「陰陽師ちゃんに会いたかったから」ニコニコ

男「………」

陰陽師「………」

男(怒ってる…?)



陰陽師「オタクちゃん……」




陰陽師「いたずらは駄目だよ。困っちゃうからね」ナデナデ

オタク「うんっ、今度からはちゃんと来てほしいってコメントするね」

陰陽師「ああ、だが、もっとかっこいい男になってからな」

オタク「うんっ!」




男「なんで怒らなかったんですか?」

陰陽師「んー?」

男「だって、あの人はだましたんですよ?」

陰陽師「……相変わらず君は優しいねー」アハハ

男「えぇ? なんでそうなるんですか?」

陰陽師「最初に言ったじゃないか。あそこにコメントできる時点で、依頼するべき人間なんだと」

男「あ……」

陰陽師「原因をきちんと表現できる人間なんてそうはいない。彼はゴリラという表現を用いただけで、何かしらの危機的状況にはあったというわけさ」

男「じゃあ、あれだけで良いんですか?」

陰陽師「どうだろう。でも、私にできることは彼を前向きにさせることぐらいだった」

男「はぁ」

陰陽師「まぁ、妖怪の類が出てこなくて残念ではあるがね」

男「俺は戦いたくないですが」

陰陽師「大丈夫、基本漫画のような命の危険にさらされるように敵はいないから」

男「そうなんですか?」

陰陽師「そりゃ、毒を持った蛇や蜘蛛がいるように、多少の危険はあるさ。けど、彼らは基本戦い方を知らない。だから大丈夫だ」

男「へぇ……」

陰陽師「これで、レクチャー終わり。後は一ヶ月後に婚姻届を持ってくるから楽しみにしててくれ」

男「破る楽しみですか?」

陰陽師「君はとことんつれないね」

男「まぁ、俺なりに考えてみます」

陰陽師「ああ」

陰陽師「あと、カエデは君と契約してる限り普通の人間のように生理現象が起きるから気をつけなさい」

男「ということは……」

陰陽師「生活費はアップだね」

男「」

翌日、学校。


男「おはよー」

女「おはよー男君」

友「よっす」

男(あれから、カエデと色々話してたら朝になってしまった)ファァ…

カエデ「睡眠不足ですか?」

男「ああ、ちょっと、……ぬぁ!?」

カエデ「………びくっ」

女「ね、ねぇ友! 男の隣でわざとらしく驚いてるのは誰!?」ぼそぼそ

友「し、知らないよ! めっちゃ可愛いのは確かだけど!」ぼそぼそ

男「か、カエデ! お前家で待ってろって――」



カエデ「カエデはご主人様のモノ。離れません」ギュッ



女「」

友「女ちゃーーーん!」

男(くっそー、こういうときは一般人には見えないのが通例だろうが!!)

校舎裏

男「くそっ」カチカチカチ


題名:男です!

内容:カエデを皆から見えなくする方法を教えろ!


男(この子の知り合いが見たらどうするんだよ……)


<ぴろりろりんっ


男「………」



題名:あなたの陰陽師です☆

内容:それなら、彼女が恥ずかしくてこの世界から消えてしまいたいって思わせればいいんじゃない?


男「え…何言って……」カチカチカチ


キスとか。



男「」

カエデ「ご主人様?」

男「………」

男(いや、式神にキスするってどうよ!?)ドキドキドキ///

カエデ「???」

男「………///」ゴクリ

男はキスを、


1、する
2、しない(生徒として誤魔化す)


安価下1

屋上

男「頼むっ、制服を貸してやってくれ!」

女「は、はぁ!?」

カエデ「……借りてやらんこともない」

女「はぁぁぁん!?」

男「お前だけが頼りなんだ!」

女「そ、そんなこと言われても……」

カエデ「……借りてやらんこともない」プイッ

女「はぁぁぁああぁぁぁぁあん!?」

男「ジャージでいい! ジャージでいいから!!」

女「……もう! 男の馬鹿!!」タタタッ



一方陰陽師

陰陽師(今頃カエデをどうにかして学校にいられるようにしてやってんだろうなー)

陰陽師(だから、式神としてタンスにでもしまっとけばいいのに……)アハハ

タンス「」ガタガタ

カエデ(ジャージ)「……胸元がきつい」ポンポン

男「///」

女「ジャージにきついもきつくないもない!」

カエデ「これで隣にいられますか?」

男「……いや、それは…」

女「無理よ! だってあなたこの学校の生徒じゃないし!」

カエデ「がーん」

男「ごめんな。ここで待っててくれよ」ブゥンッ

カエデ「はい」ピタッ

教室


男「……雨が降ってきたな…」

女「あの女、あそこで待ってるんじゃないの?」

男「いやいや、さすがに雨降ったら中に……」

男(あれ、あの時俺……命令してなかったか?)

女「男君?」

男「っ!!」ダッ

女「!?」

屋上


男「カエデ!?」バッ

男「いない……?」ビショビショ

男(まさか、“何かに食われて”!?)

カエデ「想像力豊かですねご主人様は」もぐもぐ

男「カエデ……」ホッ

カエデ「ここで待ってろと言われたので、屋根のある所まで移動しました」

男「あ、応用力ありますのね……」

カエデ「それほどでも」エヘヘ

男「んー、でもいつまでもこのままというわけにはいかねーよな……」

男(武器になれるんなら、違うもの……アクセサリーみたいなものにもなれるんじゃ……)

男「カエデ、お前アクセサリーになれるか?」

カエデ「もちろんです」コクコク

男「じゃあ、頼む」



カエデはどんなアクセサリーになりますか?


安価下1

カエデ「銃弾って、私に似ていませんか?」

男「いや、まったく」

カエデ「そうですか」

男(どっからその発想!?)ドキドキ

カエデ「でも、銃弾になろうと思います」シュンッ

男「銃弾ってアクセサリーか?」

男「おっと、ジャージを返さないと……」ヨイショ

男「これは……パンツ!?」

男(カエデは銃弾になったんだから下着があるのは当たり前か!?)


女「男君? どこに……」ジッ


男「あ、あはは……」

女「男君が……パンツ片手に笑ってる…」

男「誤解だよぅ」

女「でも、私のジャージ持ってるから許すよぉ……」

男(うれしくない……)

男「お試し期間中だし、ちょっとは事件を解決しとかないとな……」

男(問題はその情報をどこから集めるか……だな)



1、ネットから集める
2、学校の掲示板から集める
3、新聞部に頼る
4、可愛い子に声をかける



安価下1

男「可愛い子ならより重要な情報を持ってるかもしれない……」

カエデ『意味が不明です』

男「うーん、まぁ、俺もそう思う」


1、委員長に話しかける
2、生徒会長に話しかける
3、お嬢様に話しかける
4、アイドルに話しかける
5、女に話しかける



安価下1

男「生徒会長!」

生徒会長「あー、男君だー」ギューッ

男「お、お話が……」ドキドキ///

男(見た目は清楚で凛とした和風な女性であるにも関わらず、中身はふわふわした天然の生徒会長。だがゆえに男子生徒からの人気はすごい……)

生徒会長「生徒会長の私に用事ってなにかなー?」ジーッ

男「うっ……///」

カエデ『このゆるふわビッチやっちゃってもいいですか?』

男(お前急に容赦ねーな)

男「生徒会長、実は相談があって」

生徒会長「?」

生徒会室

生徒会長「つまり……お化け的な?」

男「はい。心当たりはありませんか?」

生徒会長「んー、あるよっ!」

男「え?」

生徒会長「生徒会長メモー!」ジャーン

男「………」

カエデ『狙い過ぎキモイ』

男(本当にお前どうしたんだよ……)

生徒会長「んーとね、


1、女子更衣室の幽霊
2、女子トイレの幽霊
3、女教師のストーカー幽霊


どれが聞きたい?」

男(なんで女子関係ばっかなの?)

カエデ(宿命……)



どれの話を聞く?

安価下1

生徒会長「あー、生徒会長も実は困ってたのぉ」

男「え?」

生徒会長「女教師先生にどうにかしてくれって言われてたんだけど、さすがに体育教師をどうにかするのは無理だしー」

男「えっと、つまり、ストーカー幽霊ってのは……」

生徒会長「体育の先生である体育教師のことだよ」ニコッ

男「」

男「ノらねぇ……」

カエデ『じゃあ、帰る?』

男「いや、でも陰陽師のブログみたいな感じだったら、早くしないと手遅れになるかも」

カエデ『お人よし……』

男「はいはい」


職員室


男「どっちに話しかけるか……」


1、女教師
2、体育教師


安価下1

男「先生」

体育教師「なんだ男! 珍しいじゃないか!」アハハ

男「ちょっと話が……」

体育教師「そうかそうか! うれしいぞ!」ガバッ

男「ちょっと肩組まないでください」

体育教師「なーに言ってんだ! 男同士水入らずだ!」



女教師(男君……私の為に?)ドキドキ



屋上


男「えーとつまり……?」

ストーカー霊「ぉおおぉおぉぉおぉおぉおおお」

体育教師「」

カエデ「嘘から出た真、みたいな?」

男(体育教師の身体から這い出した黒い塊……攻撃していいのか?)




1、ボキボッキで攻撃する。
2、なんか違う形状の武器に変化させる。


安価下1

男(やっぱあんな武器じゃどう攻撃していいのかわかんねーよ!!)

男「刀とか……拳銃とか……」

カエデ「中二病……」

男「うるさい」

男(でも、カエデみたいな可愛い子がかっこいい武器に変化してくれれば……ちょっとテンションあがるかも…)



カエデをどんな武器にする?



安価下1※よくわからん武器は下にするかも?

男「………え、何だこれ」

カエデバレットM82A2「何を言ってるんですか。私ですよ」

男「いや、分かってるけど」

カエデ82「カエデ82と呼んでください」

男(形状は狙撃銃みたいだけど、こんなでかいのか普通!?)

カエデ82「きますよ」


ストーカー霊「ぉおおぉおぉっぉぉおお」ブチブチ


体育教師「ぐぎゃぁああああ!!」ビクンビクン

男「なっ!?」

カエデ82「苦しんでますね」

男(は、早く倒さないと)ジャコッ

カエデ82「あぁんっ///」イクッ

男「え?」

カエデ82「/////」ハァハァ

男「き、気にしないでおこう」スッ

男(反動とか大丈夫だろうか……)ドキドキ





スト/○/ー霊「」




男(ど真ん中に風穴空けて二つに吹き飛ばした……)

カエデ82「///」ビクッビクッ

陰陽師「やれやれ、初仕事にしてはずいぶんと雑な……」ハァ

男「……何であなたがセーラー服きてるんですかねぇ……」

陰陽師「もちろんノーブラぞ?」ムギュッ

男「そ、そんなことどうでもっ///」プイッ

陰陽師「どうでも?」スリスリ

男(そ、その突起物なぁにぃいいいい!?)ハァハァ///

陰陽師(はぁはぁ、処女の血がうずくっ!)ァンッ///

カエデ82「///」ビクビクッ

陰陽師「どうやら、この男の報われない想いにとりついたみたいだね」

男「これも霊の仕業なんですか?」

陰陽師「カテゴリーなんて現実には無意味さ」

男「?」


陰陽師「私たちは生きる側代表。相手がどんな存在であろうと攻撃してくるものは反撃する。違うか?」


男「……そうですけど…」

男(彼らにだって言い分が……)

陰陽師「はいはい、若い若い」ナデナデ

男「はいはい、ババアババア」プイッ///



陰陽師「この者を屠れオーディーン」ゴゴゴゴゴ

オーディーン「………」ゴゴゴゴゴ



男「すいませんでしたー!」土下座

カエデ82「///」ビクッビクッ

陰陽師「まぁ、この子を狙撃銃にするなら、近接戦闘用にもう一人くらい式神にしてみたらどうだい?」

男「確かに今後のことを考えると……」ブツブツ

陰陽師「おやぁ?」

男「っ!」ビクッ

陰陽師「おやおやぁ?」ニヤニヤ

男「ち、違うっ! お試し期間だけは本気でやりたいんだ!」

陰陽師「はいはい、そんじゃがんばりんさい」バイバイ

男「………///」

男(なんか悔しい……)

男「陰陽師が式神には個々に特殊な能力があると聞いたんだけど……」

カエデ「?」

男「お前の特殊な能力ってなんだ?」

カエデ「はぁ……?」

男「なんか、皿の上に水を張って、その上に紙を置いて調べると良いって言ってたな」イソイソ

カエデ「カエデの……」

男「できた。さ、皿に向かって力を込めるんだ」

カエデ「うん」グッ


結果! コンマ判定

01~25 広範囲策敵レーダー

26~50 淫夢

51~75 結界

76~98 憑依

ゾロ目 神格化


安価下1

男「おお、なんか紙が浮いた」

カエデ「なんか結界っぽいね」

男(なんでフレンドリーなんだ? こいつキャラが固まらんすぎだろ……)

男「結界かー。結界張って中から狙撃すれば最強じゃね?」

カエデ「う、うん……」


試してみた。


男「……死ぬかと思った」

カエデ「そりゃ結界ですから」

男(兆弾って怖いな……)グスッ

男「じゃあ、式神候補を探しますか!」

カエデ「うん」



どの式神候補のところへ行きますか?


1、不良にリンチされて殺されたショタ
2、無理心中に巻き込まれた娘(中学生)
3、帰らぬ夫を待ち続けた未亡人

安価下1

河川敷

男「あのぐちゃぐちゃの黒い塊……も霊なのか?」

黒い塊「だぃ……だぃ……ぃだぃ」モゾモゾ

カエデ「どうしますか? カエデちゃん82バーストエンジェル出ますか?」

男「想像つかねーよ! ていうかあれ消す方がいいのかな……」

カエデ「ご、ご主人様の好きにすれば私大好きなんだからねっ///」

男(よくわかんねーよまじで……)



1、カエデ82ぶっぱなす
2、交渉してみる


安価下1

男「あのー、幽霊さん?」

黒い塊「だぃよ……ぃだ……」モゾモゾ

男(だいってなんだ……?)

男「もしよかったら、俺の式神にならないか?」

黒い塊「………」モゾモゾ

男「君の痛みを和らげる代わりに、俺の言うことを聞いてほしい」

黒い塊「………」モゾモゾ

男「どうかな?」

カエデ「近づきすぎです」

男「………」

黒い塊「もっと……ちか…く……」モゾモゾ

男「あ、ああ……」

カエデ「駄目です。今すぐ離れてください」

黒い塊「あぁ……さみ…しぃ……よぉ……」モゾモゾ

男(もしかして、この子は孤独から解放されたいのか?)

カエデ「……ご主人様!!」バッ

男「え?」

黒い塊「………」ビュッ

男「………」ハァハァ

カエデ「間一髪です」ブゥンッ

男(カエデの結界が黒い塊から放たれた棘のような一撃を防いでくれた)

黒い塊「………」

男「危害を加えてきた」

カエデ「いえ、というより自己防衛でしょう」

男「?」

カエデ「甘い言葉に惑わされた過去でもあるんじゃないですか?」

男「そうなのか……」シュン

カエデ(反省するご主人様可愛い……)

黒い塊「………」ウゴウゴ

男「なぁ、甘い言葉に自己防衛したってことは、聞こえてるんだよな?」

黒い塊「………」モゾモゾ

男(こいつはもう疑心暗鬼の塊だ。リターンのある話に乗ってくることはないだろうな……)



男「お前は今日から俺のモノだ」バーンッ



カエデ「あ……ぁああ…」プルプル

カエデ(うらやましいっ!!)ハァハァ///

黒い塊「………」

黒い塊「………」モゾゾゾゾゾ

男「!(スライムみたいな形状から人の形になった!?)」

黒ショタ「……お兄ちゃんは僕をモノにしたいの?」モジモジ

カエデ(しょ、ショタきたーっ)

男「ああ、お前は俺のものだ」

黒ショタ「……いいよ///」モジモジ

カエデ「」

男「願いは?」

黒ショタ「……僕の願いは…


1、お兄ちゃんのお嫁さん!
2、世界征服!
3、いじめっこへの復讐!


安価下1

黒ショタ「世界征服!」

男「え?」

男(苛められてたんじゃないのか?)

黒ショタ「あいつら皆僕のことを馬鹿にして……」ゴゴゴゴゴ

カエデ「それで殺されたって、一体何したんですか……」

黒ショタ「僕の考える世界に不良なんて汚い存在は必要ないから消そうとしただけだよ」ニパー

男「」

カエデ「やはりぶっ放しますか」

男(この場合はどうすればいいんだぁ!?)



1、契約する
2、ぶっ放す(黒ショタは消えます)


安価下1

男「カエデ、武器化≪カスタマイズ≫」バッ

カエデ「中二病マスター大好きです」シュンッ

黒ショタ「ちぇっ、馬鹿そーな奴だと思ったのに」ドロドロ

男(逃げる気か?)ガチャンッ

カエデ82「マスターの早漏っぷりを舐めるなぁあああ!」

男「恥ずかしいこと言うなぁああああ!」クイッ



黒○ョタ「」ドサッ



男「………」

陰陽師「意外だねぇ。君なら式神にすると思ってたんだけど」

男「世界征服なんて間違っている」

陰陽師「そうかな? 君だって誰かを踏み台にして生きてるわけだろう?」

男「そんなことっ!!」

陰陽師「それじゃあ、世界中で戦争が起きてるのに解決しようとしないのはなぜかな?」

男「俺にそんな力は――」



陰陽師「あったって君は動きやしないさ」




男「そんなことはない!!」

陰陽師「じゃあ、君が“安心”して戦争を止めにイケる力ってどんくらいさ」

男「……それは…」

陰陽師「少なくとも核をどうにかできる力がいるんだろう? 政治的な意味じゃなくてさ」

男「………」

陰陽師「でも、君がそれらをどうにかできる力を持った時、君は世界の悪になる」

男「………」

陰陽師「つまり、君の意図とは無関係に世界は君が世界を支配しようとしていると認知するわけさ」

男「そんな…の……」

陰陽師「さらに言えば、君は本当は私の質問に対して勢いだけで答えたから全く考えてなかった」

男「っ!!」カァ///

陰陽師「だから私は言っているんだ。中途半端な優しさはやめろと」



カエデ82「黙れぇええええ!!」グイッ



男「カエデ!?(勝手に動いた!?)」

陰陽師「………」

男「や、やめろっ!!」カタカタ

カエデ82「それ以上マスターを馬鹿にするな……」

陰陽師「カエデは君の精神を基盤に作られている」

カエデ82「黙れ」

陰陽師「つまり、彼女の言葉は君の言葉だ」

カエデ82「殺すぞ」

男「違う……俺はそんなこと…」

陰陽師「悲しいな。君に殺意を向けられるとは……」

カエデ82「うるせぇ、思ってもないくせに」

男「違う……違う…」



陰陽師「それ以上彼女を隠れ蓑に卑怯なことをするのはやめなさい」



男「っ!!」ドクンッ

カエデ82「……もういい」グイッ

男「や、やめろっ!!」

陰陽師(つらいなぁ……“好きな人”に喧嘩を売るのって…)ハァ…




陰陽師「君は本当は他人のことなんて何一つ考えてない自己チュー野郎なんだよ」



カエデ82「ぁあああぁああぁぁぁぁぁああ!」グググッ

男「や、めろぉおおおお!!」




――かちゃり。




 人気のない河川敷に銃声は響き、世界の終わりを知ったかのように鳥たちは羽ばたいた。




陰陽師「やっぱり、君はすごい才能を持っているよ。男君」

男「む……きず?」

カエデ82「………」

陰陽師「私の式神は優秀だからね。残念だけど君程度の攻撃じゃ一年かけても傷一つつかない」

男「よかった……」ホッ

陰陽師「本当に? 私はこれからもウザいよ?」

カエデ82「うっせーな。私だってマスターがあんたなら大丈夫って信じてたからぶっ放しただけだっての」

陰陽師「………」ピクッ

カエデ82「ちっ、どんだけ信頼されてんだよ。嫉妬しちゃうぜ」

男「お、おい……」

陰陽師「男君」

男「は、はいっ!」ビクッ

陰陽師「その子は少しばかり記憶を戻した方がいいかもしれないわね。性格が安定するから」

男「……分かりました」コクン

陰陽師「ちょっと今日は疲れたから、この続きはまたにするわ。今日のことをよく考えておいて」

男「はい……」シュン…

陰陽師「………」

路地裏


陰陽師「うっわー……ドキドキが止まらなくて逃げ出しちゃったし」カァ///

陰陽師(信頼されてるだけでどんだけ舞い上がってんのよ私……)ドキドキ

陰陽師「しかも年の差10以上あるのに……」ハァ///

陰陽師「あー男君結婚してくれないかなー」ぽーっ///

男「なぁカエデ」

カエデ「はい」

男「カエデは俺が間違ってると思うか?」

カエデ「いいえ、全然あってると思う」

男(そりゃ俺の思考を元に作ったんだから当然の返答か……)

男「………」

男(でも、確かに俺の言動は偽善的だ。力がなければ動かないというのは、目の前で死にかけている人を見捨てるということだ。もしかしたら助かるかもしれないとしても……)

男「じゃあ、俺は何を基準に行動すればいいんだよ……」

男(そういえば、陰陽師さんって……)



1、俺のこと好きだよな
2、俺のこと好きなのかな
3、俺のこと嫌いなのかな
4、俺のこと嫌いだよな


安価下1

男「俺のこと好きだよな」

カエデ「むっ」

男「ちょっとストーカーっぽいけど、いつも見守ってくれるし」

カエデ「それは許さない」

男「え?」

カエデ「三十路女と付き合うなんて許さない」

男「ちょ」

カエデ「それならピチピチJKこと私と付き合いなさい」

男「」

男「お手」

カエデ「にゃん」ポフッ

男「お座り」

カエデ「わん」サンカクズワリー

男「えーっと、“楽しかった記憶を中心に彼女の人格よ戻れ”」ブゥン

カエデ「!?」ビクッ

男「………」


カエデ「……ふぁああ!?」ビクッ


男「!?」ビクッ

カエデ「………えっと…その……///」モジモジ

男(何だ? 急にもじもじし始めたぞ?)

カエデ「わ、私……お父様以外の男の人と話したことなくて…」カァ///

男(めっちゃお嬢様きたーーーっ)

カエデ「し、しかもこんなに素敵な殿方と///」

男「///」

カエデ「ふぁぁあ!? す、すみません! 私ごときが素敵だなんて言って!」

男「い、いや、嬉しいよ!?」

カエデ「……よかったです」ホッ///

男「君は、自分の置かれている状況を分かってる?」

カエデ「置かれている状況ですか?」

男「うん」

カエデ「………」






カエデ「私、死にました!!」




男「うん! そうだね!!」

カエデ「それで、ご主人様が助け出してくれて……ご主人様?」ジーッ

男「……?」



カエデ(ご主人様だ!!)アワワ

男「カエデ?」

カエデ(記憶の数十倍かっこいい!! 何たる幸運でしょう!!)ニパーッ

男「おーい」

カエデ(来世で会ったら絶対に結婚しましょう! ご主人様!!)ポーッ

男「おい」スパァンッ

カエデ「いふぁいっ!?」バチンッ



カエデ「な、何するんですかっ!?」


男「なんか目がやばかったから、つい」

カエデ「……あー、なんか急に実感がわいてきました」プルプル

男「カエデ?(おかしいな、楽しい記憶を中心にしたはずなのに……)」

カエデ「お、お心遣いはありがとうございます。……でも、私の中の楽しい記憶があまりに少なすぎてそれ以外の記憶もないと人格形成できなかったみたいです」プルプル

男「そんな……」

カエデ「で、でも……思い出せてよかったかも…」モジモジ///

男「なんで?」



カエデ「死ぬ前の私がつらければつらいほど、今のご主人さまとの生活が光り輝くからです」ニコッ




男「……そ、そんなの保証できん///(くそっ、可愛すぎるだろ…)」

カエデ「えへへ、そうですね」

男「まぁ、これでカエデについてはひと段落ついたな」

男(次は……)

男「近接系の式神についてだけど」

カエデ「はい」

男「正直、俺は陰陽師に向いてない気がしてきた」

カエデ「えっ」

男「あ、ああいや、だからやめるとかいう話じゃなくて、ただ、なんていうか……」

カエデ「積極的に倒しにいくのが嫌ですか?」

男「そんな感じ…よくわかったね」

カエデ「ご主人様のことばかり考えてましたから、ここ最近」

男「カエデは可愛いな。(顔も含めて)」ナデナデ

カエデ「えへへ、でもやっぱり身を守るすべは必要だと思いますが」

男「そうかな……」

カエデ「カエデ82じゃ守れる自信がないです」

男「………」



1、他の式神を探しにいく
2、別の方法を考える


安価下1

男「うん、そうだね。誰かを守れる力を得られるなら、それは幸せなことだ」

カエデ「えへへ、かっこいいです」

男「ところでカエデは生前はどこの学校言ってたの?」

カエデ「○○女子です」

男「超お嬢様だった」

カエデ「でも、死んだのは十年前くらいなので皆知らないと思います」

男「そっか」

カエデ「合法ロリ……?」

男「俺の記憶共有フォルダから危険ワードを検索しないでくれ」

カエデ「……お兄ちゃん…の方がいいですか?」クイクイ

男「……っ///」ドキッ



1、妹キャラになってもらう
2、今のままお嬢様キャラでいってもらう



安価下1

男「い、いや、カエデは今のままでいいよ」ナデナデ

カエデ「優しいのですね」ニコッ

男「えぇ?」

カエデ「こんな不束者ですが、よろしくお願いします」ペコリ

男「あ、ああ」

カエデ「ちなみに、父親以外と喋ったこともないので、当然すべてが初めてです」モジモジ

男「な、何言ってんだよっ///」カァ

カエデ(あの人には負けないっ)ゴゴゴゴ




陰陽師「ひっくし……ああ、男で妄想エッチしたい…」ズバッ

悪//霊「」ドサッ

陰陽師(最近悪霊が多い、どこかで“産まれる”かもしれないな……)



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