アルミン「うん、やっぱりわからないや。ところでこの本なんだけど・・」

エレン「あきらめんなよ！オレの話を聞いてくれよ！！」

ミカサ「エレン」

エレン「ミカサ！どうしてここに！？」

アルミン「もしかしてこの子が？」

エレン「あ、ああ。ミカサ、紹介する。こいつはオレの友だちで、アルミンっていうんだ」

ミカサ「はじめましてアルミン。私はミカサ。天使」

アルミン「よろしくね、ミカサ。･･････ほんとに輪っかがあるんだ･･････」

ミカサ「二人は何の話をしてたの？」

エレン「あー･･････えっと、その、ちょ、ちょっとな！」

ミカサ「･･････その本」

アルミン「え？これ？」

エレン「あ、ああ！そうだ！その本を二人で読んでーー」

ミカサ「いけない！」ﾌﾞﾝｯ

エレン「ぶべらっ！」ﾌﾞﾁｨｯ

アルミン「うわぁ！ミカサのパンチでエレンの首がもげた！」

エレン「」ﾌﾞｼｬｧｧｧｧｧｧ

アルミン「すごいなー、前に本で見た噴水って装置みたいに血がふき出てる」

ミカサ「ーーはっ！？またやってしまった･･････」

アルミン「またなんだ。エレンの言ってた通りなんだ」

ミカサ「でも今回はエレンが悪い･･････まだ幼いのに止まらずあふれる性衝動のままに大人の有害図書に手をだそうとするなんて･･････」

アルミン「これただの冒険小説だよ？」

ミカサ「･･････」

アルミン「･･････」

ミカサ「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ�・！」ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ

アルミン「何か怪しい動きでマフラー振り回してポーズとったミカサの腹筋から光が！」

エレン「う、うぅん･･････」ﾑｸﾘ

アルミン「エレン！おかえり！」

エレン「ミカサ！すぐに殺すなって言っただろ！」

アルミン「君はもう生き返りに慣れてるんだね！」

ミカサ「だって･･････」ｼｭﾝ

エレン「ったく･･････」


それからボクたちは三人で遊ぶようになった。

第一話「訓練兵団だよ！ミカサちゃん」


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ボクとエレンが訓練兵団に入団してから一週間がたったある日。


アルミン「ねぇ、エレン。本当によかったの？」

エレン「なにが？」

アルミン「ミカサのこと。黙って置いてきちゃって……」

エレン「いいに決まってるだろ！あいつがこんなところにまでついて来たら大変なことになる！」

アルミン「そうなんだけどさ……なにも言わずにっていうのはやっぱり……」

エレン「そんなことより、朝礼が始まるぞ！」

キース「貴様ら！今日は新しい仲間を紹介する！」

エレン「新しい？」

アルミン「仲間？」

キース「男子どもは喜ぶがいい！女の子だぞ！」

　＜ウォォォォォォォォォォォ！！

キース「ミカサ・アッカーマン！ここへ！」

エレン「え！？」

アルミン「は！？」

ミカサ「……」ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ…ﾋﾟﾀｯ

キース「では、名前と出身を述べてもらおう！」

ミカサ「ハッ！天界からやってきた天使、ミカサ・アッカーマンです！」ﾋﾞｼｯ

アルミン「うわぁ……」

エレン「」ﾁｰﾝ

ミカサ「ミカサちゃんって呼んでほしい！」

キース「……貴様ら！ミカサちゃんと仲良くするように！」

　＜はーい！

エレン「ちょっと待て！お前らそれでいいのかよ！？」

キース「さて、ミカサちゃんはまだわからないことだらけだろう。今日の当番は……」

トーマス「ハッ！自分であります」

キース「ワグナー訓練兵か。ではミカサちゃんはワグナー訓練兵に付き、いろいろ教わりなさい」

ミカサ「教官殿！私はエレン・イェーガー訓練兵、彼から手とり足とり学びたいと思います！」

エレン「はぁ！？」

トーマス「大丈夫だよ、俺がちゃんと説明するからさ」

ミカサ「……ぴぴるぴるぴる」ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙ

アルミン「それはダメだミカサ！！」

ミカサ「ぴぴるぴ～」ﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ

猿「」

アルミン「ああ！光線をあびたトーマスが猿に！」

ミカサ「教官殿、トーマス・ワグナー訓練兵は猿になってしまいました。ので、教わることはできません」

猿「」ｳｷｯ

キース「猿になったなら仕方がない。エレン・イェーガー訓練兵、ミカサちゃんにやさしく教えるように」

エレン「えぇー……！？」

ミカサ「よろしく、エレン」

キース「……やらしいことするなよ」

エレン「しません！」

ミカサ「や、やさしく……してほしい……」

エレン「もういい！！」


こうしてボクたち三人は、訓練兵になった。

第二話「敗北主義者だよ！ミカサちゃん！」


訓練を終えた僕たちは、食堂で夕食をとっていた。


エレン「……ああ、たしかにオレは超大型巨人も鎧の巨人も見た。だがな、あんなのは大したことねぇ。
　　　　 オレはここで訓練して調査兵団に入って、そして巨人をすべて駆逐してやる！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ジャン「はっ、笑っちまう。ビビり野郎が強がっても説得力ねぇぜ」

エレン「……何だって？」ｷﾞﾛｯ

ジャン「あー、悪い。オレは正直者なんでね。ついつい思ったことを言っちまう」

エレン「お前は……たしか楽したくて憲兵団に入るとか言ってた……」

ジャン「ああ、そうだ。わざわざ巨人に自分から喰われに行く必要なんてないからな。
　　　　 心底おびえながら勇敢気取ってるやつよりよっぽどさわやかだろ？」

エレン「てめぇ……」ｶﾞﾀｯ

ミカサ「エレン、ダメ！」ｼｭｯ

エレン「ガッ！？」ｷｭｰ ﾌﾞﾁﾌﾞﾁｨ!

アルミン「うわぁ！ミカサの伸ばしたマフラーがエレンの首に巻き付いて締まってそのままねじ切った！？」

エレン「」ﾌﾞｼｬｧｧｧｧｧｧｧｧ

ジャン「は！？え！？ち、血！？う、うわぁぁぁぁ！！！」

ミカサ「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ～」ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ

エレン「ミカサ！なんだいきなり！」

ミカサ「ケンカはいけない」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

エレン「まだ何もしてないだろ！」

カランカラーン

アルミン「あ、食事時間の終わりの鐘だ」

エレン「ったく。気をつけろよ！アルミン、いこうぜ」ｽﾀｽﾀ

アルミン「あ、待ってよ」ﾀｯ

ジャン「……」ﾊｯ

ミカサ「私も――」

ジャン「な、なぁ、あんた！」

ミカサ「？」

ジャン「――えっと、ミ、ミカサちゃんだっけか。その……とてもキレイな黒髪と腹筋だ……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

ミカサ「敗北主義者は消えて。気持ち悪い」ｽﾀｽﾀｽﾀ

ジャン「」

第三話　「姿勢制御だよ！ミカサちゃん！」


今日から立体機動の初歩の初歩、姿勢制御の訓練が始まった。


アルミン「みんな上手だね」

ダズ「けっこう余裕だな」

ミカサ「……楽しい」ﾌﾟﾗｰﾝ ﾌﾟﾗｰﾝ

アルミン「ミカサはもう使いこなして遊んでるし……だけど」ﾁﾗｯ

エレン「」ｸﾞﾙｰﾝ

キース「イェーガー訓練兵！いつまで遊んでいる！さっさと上体を起こせ！」

アルミン「まさかエレンができないなんて……」

エレン「なんだこれ……こんなのどうやって……なぁアルミン、教えてくれ！」

アルミン「そう言われても……ボクもじっとしているので精一杯なんだ」

ミカサ「私に任せるといい」ｽﾀｯ

エレン「お前は来なくていい！むしろ来るな！」

ミカサ「恥ずかしがらなくていい。私にすべてをゆだねて」ｽﾀｽﾀ

エレン「ちょ、ま……ほんとにやめ――！」

ミカサ「まずはここをこうして」 ｸﾞｨｯ

エレン「ぐぇっ」 ﾎﾞｷｯ

ミカサ「ここはこう」 ｸﾞｲｯ

エレン「うごっ」 ﾎﾞｷｯ

ミカサ「そしてこうして」 ｸﾞｲｸﾞｲ

エレン「ふぎゃ」 ﾎﾞｷﾎﾞｷ

ミカサ「とどめにこう」 ｸﾞｲｰﾝ

エレン「めきょ」 ｸﾞﾁｬ

ミカサ「これでいい。これでエレンも上手にぶらさがることができる」 ﾌｩ

エレン「」 ﾌﾟﾗｰﾝ

アルミン「エレンが肉の塊に！？」

ダズ「」ｳｪｯ！ｵﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ！

アルミン「人としてありえない姿になったエレンを見てダズが吐いた！」

ミカサ「エレン、気分はどう？」

エレンだったもの「」 ﾌﾟﾗｰﾝ

ミカサ「エレン、返事ぐらいはしてほしい」 ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

アルミン「ミカサ！エレンを元に戻してあげて！」

ミカサ「姿勢制御ができるようになったのに……」

アルミン「お願いだから！」

ミカサ「アルミンがそう言うなら……ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ～」 ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ


その後、ダズの助言でベルトの不備に気づいたエレンは、無事に姿勢制御できるようになった。

第四話　「格闘訓練だよ！ミカサちゃん」


キース「本日は格闘訓練を行う！各々相手を見つけ前回と同じ組手を行うように！」


ミカサ「エレン！私と――」

エレン「アニ！やろうぜ！」

アニ「またかい？かまわないけど」ｽﾀｽﾀ

エレン「よし、今日こそ勝つからな？」ｽﾀｽﾀ

アニ「ふん」ｽﾀｽﾀ

ミカサ「エ、エレン？私と一緒に……」ｱﾜｱﾜ

アルミン「だめだよミカサ」

ミカサ「アルミン。私はエレンと組手がしたい」

アルミン「エレンはアニに勝つのが今の目標だから、アニとさせてあげなよ」

ミカサ「でも……」ﾌﾞｰ

アルミン「また次組めばいいじゃないか。だから、ね？」ﾆｺｯ

ミカサ「わ、私は……私は――エレンと組む！」ﾀﾞｯ

アルミン「あ！ミカサ！？」

アニ「それじゃあ、来な」

エレン「よし。行くぞ――」ｽﾁｬｯ

ミカサ「エレン！」ﾀﾞｷｯ

アニ「？」

エレン「ミカサ！？いきなり後ろから――邪魔すんなよ！」ｷﾞｮｯ

ミカサ「いーやー」ｷﾞｭｩｩｩｩｩｩｩｩ

エレン「ぐぎゃっ」ﾎﾞｷｯ

アニ「！？」ﾋﾞｸｯ

アルミン「ああ！エレンの背骨が曲がっては行けない方向に！」

ミカサ「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ～」ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ


エレン「ミカサ！邪魔すんなって！！」

ミカサ「だって、私はエレンと組手がしたい」ｳｩ

アニ「……エレン、組んでやりなよ」

エレン「アニ！？」

アニ「今日は私はアルミンと組むから。いいね？アルミン」ｽﾀｽﾀ

アルミン「わ、わかった……顔色悪いけど大丈夫？」ｽﾀｽﾀ

エレン「ちょっ、まっ……あぁ行っちまった……」

ミカサ「エレン、さぁ、私と組手を」ｷﾗｷﾗ

エレン「……しょうがないな、やるか」ｽﾁｬｯ

ミカサ「それじゃあ、いく」ﾀﾞｯ

エレン「ちょ、ちょっと待てこれにはやり方が――」

ミカサ「えいっ」ｽﾞﾄﾞｫ

エレン「」ｺﾞﾎﾞｫ

アルミン「ああ！ミカサのボディーブローがエレンの身体を貫通した！！」

アニ「」ｳﾌﾟｯ

ミカサ「あれ？抜けない……」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

エレン「ミカサ、これにはやり方があるんだ」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

ミカサ「そうなの？」ｷｮﾄﾝ

エレン「ああ……説明……する、から……とりあえず、手を抜いて……」

ミカサ「わかった！」ｽﾞﾙﾝｯ

エレン「よし、それじゃあ説明を――」ﾊﾟﾀｯ

ミカサ「エレン？……ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ～」ｸﾙｸﾙｸﾙｸﾙﾋﾞｼｯ! ﾋﾟｶｰ


その日、格闘訓練場の土はエレンの血の色で染まった。

第五話　「敵対者かも！？ミカサちゃん」


エレン「あー、今日の訓練も散々だった…」

アルミン「ミカサ、すごくはしゃいでたね」

エレン「まったく、これじゃ身が持たねえよ」

アルミン「うん、実際何度も死んでるしね。あれ？」

エレン「どうした？」

アルミン「あそこ…何か…」

エレン「ん…？ひ、人が倒れてる！」

サシャ「」ｸﾞｯﾀﾘ

エレン「大丈夫か！？」

アルミン「ボク誰か呼んでくる！」ﾀﾀﾀｯ

エレン「おう、頼む！」

サシャ「んん…」

エレン「おい！しっかりしろ！…頭に輪っか？もしかしてこいつも天使か！？」

サシャ「パ…」ｳｩ

エレン「パ？」

サシャ「パァン…」ｸﾞｯﾀﾘ

エレン「パ、パン！？ちょっと待て、ちょうどあとで食べようと取っておいたのがここに…」ｺﾞｿｺﾞｿ

サシャ「……」ｽﾝｽﾝ

エレン「あった！」ﾃｯﾃﾚｰ

サシャ「パァン！」ｸﾜｯ

エレン「うわっ！？」

サシャ「パァァァン！」ｶﾞﾂｶﾞﾂｶﾞﾂｶﾞﾂ

エレン「…腹が減ってただけかよ」

サシャ「…ふぅ、助かりました！ありがとうございます！」ﾍﾟｺﾘ

エレン「あぁ、よかったな」

サシャ「……」ｼﾞｰ

エレン「な、なんだ？顔になんかついてるか？」

サシャ「あなた…エレン・イェーガーさんですよね？」

エレン「あ、ああ。お前は？」

サシャ「あ、ご挨拶が遅れました。私、サシャ・ブラウスといいます」ﾌｶﾌﾞｶ

エレン「その服着てるってことは同じ訓練兵だよな？よろしく」

サシャ「あの…助けていただいておいて申し訳ないのですが…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

エレン「？」

サシャ「私、エレンさんにお願いがあるんです！」ｼﾞｯ

エレン「エレンでいいって。お願い？」

サシャ「…実は私、天使なんです！」

エレン「うん、知ってた」

サシャ「天界からミカサちゃんを連れ戻しに来たんです！」

エレン「え！？連れ戻しに！？」

サシャ「はい！そのためにミカサちゃんの天使の輪っかをエレンさんに取ってほしいんです」

エレン「だからエレンでいいって。輪っかを？」

サシャ「エレンさん、どうかお願いします！」ｷﾞｭ

エレン「お前人の話聞いてないだろ。そんな手握って頼まれても…」

サシャ「お願いします！お願いします！」

エレン「うーん…手伝ったらミカサを連れて帰ってくれるのか？」

サシャ「はい！」

エレン「…わかった。輪っかを取ればいいんだな」

サシャ「ありがとうございます！」ｷﾞｭ

ミカサ「エーレーンー！」ﾀｯﾀｯ

エレン「！」ﾊﾟｯ

サシャ「…私が合図したらお願いしますね」

エレン「わかった」ｺｸﾘ

ミカサ「エレン！やっと見つけ…あなたは…」

サシャ「ミカサちゃん！お久しぶりです！」ﾆｺｯ

ミカサ「……」ｼﾞｰ

エレン「ミ、ミカサ？」

ミカサ「サシャ…あなたどうしてここに？エレンと何を？」ｷﾞﾛｯ

サシャ「やですね、そんな目で見ないで下さい。ミカサちゃんに会いに来たら途中でお腹すいて倒れちゃって。
そこに通りかかったエレンさんに助けてもらったんです」ﾆｺﾆｺ

ミカサ「エレン？」

エレン「本当だ」

ミカサ「……そう、久しぶりね」ｷｬｯｷｬｯ

サシャ「会いたかったですー」ｷﾞｭｰ

エレン「ああ、仲良かったんだ…」

サシャ（今です！）ｷﾞﾛｯ

エレン（！？）ｺｸｯ　ｿｰ

ミカサ「エレ――」

エレン「とった！」ﾊﾟｯ　ｻﾞｸｯ

ミカサ「エレン！？何を――うっ！」ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙ

エレン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！手が切れたぁぁぁぁぁ！」ﾌﾞｼｭｩｩｩｩｩｩ

ミカサ「エ、エレン…天使の輪っかは…んっ…超硬質スチールの…ひっ…ブレードより…んんっ切れ味が、いい…あひぃっ！」ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

エレン「いってぇぇぇぇぇぇ！」ﾋﾞｭｰ

ミカサ「そ、それより…早く…んっ…は、早く輪っかを！……も、もうダメ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

エレン「あ！ちょっと待てミカサ！これ治してくれよ！！」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

サシャ「…フフフフフ」ﾆﾔﾘ

エレン「おい、なに笑ってんだよ！お前も天使ならぴぴる何とかでこれ――」

サシャ「これで邪魔者は入りませんね」ﾆｺｯ

エレン「え？」ﾄﾞｷｯ

サシャ「これで心置きなく――」ｽｽｽ

エレン「ちょ、近――」

サシャ「死んでもらえます！」ｸﾜｯ

エレン「！」

サシャ「いっただっきまーす！」ﾊﾞｸｩ