ニート「社畜になりたくないから畜産する」 (41)
ハロワ職員「畜産業ですか……」
カタカタ
ハロワ職員「こことかどうですか?」
ニート「えっと、畜産業で9時5時、週休二日、福利厚生完備……」
ニート「ここ行きます」
ニート「よろしくお願いします」
女「こんにちは、よろしくお願いします」
上司「早速だが、こいつを客の所に連れて行ってくれ」
ニート「はい」
車内
ニート「あの、よかったら会社の仕事とか教えてもらえません?」
女「私もこの会社今日からなんです」
ニート「じゃあ新人同士ですね。仲良くやりましょう」
女「……」
読んでる人いるのか?
まあいいやww
女「私、ずっと引き込もってて、親に家追い出されてここに来たの」
ニート「へー、俺も一緒。
でも社畜にはなりたくなくて畜産の会社に来たんだ」
ニート「毎日乳搾りするのが夢なんだ」
女「……叶うといいですね」
ニート「目的地に着いたな」
女「ありがとうございます」
ニート「これIT企業だけど、本当にうちの客?」
女「多分そうなんでしょうね」
ニート「ビジネスって複雑だな」
女「そうですね……」
ニート「こんにちは、○○畜産の者です」
IT社長「ちっ、新人か。あんたんとこの豚、すぐ死ぬぞ!
もっとマシなの持って来い!」
ニート「すみません」
IT社長「畜産業者はあんたのとこだけじゃないんだ」
ニート「すみません」
IT社長「その女は?」
ニート「ここに連れてくるように言われました」
IT社長「ぐへへ、そうかそうか
これからもあんたの所から買うよ」
女「ニートさん、同じ気持ちのわかる人がいてうれしかったです
それでは、お元気で」
IT社長「ぐへへへへへへへへへへへへへへへ」
数日後
ニート「何かおかしい」
ニート「社畜な成り下がるでもなく、ブサメン童貞で学歴も金もない俺が乳を搾る!」
ニート「そのためにここに来たというのに!」
ニート「やる事は女達を知らない会社に運ぶだけ」
ニート「何かが間違ってる!」
上司「早く仕事しろ」
さらに数日後
上司「おい、お前いつになったら数字上げてくるんだ?」
ニート「上司さん……いつになったら豚を育てられるのですか?」
上司「そんなものは飼育の知識つけてからだ!」
ニート「でも、牛や豚に触れ合わなかったら知識は……」
上司「くだらないこと言ってないでさっさと客に電話しろ!」
上司「早くここに掛けろ」
ニート「はい」
ニート「ここってブラック企業で有名な居酒屋……」
上司「早くしないとお前も豚として売り飛ばすぞ!」
ニート「はい!」
ピピピ
ニート「もしもし、○○畜産です」
ブラック社員『どうも。10程また新しいの頼むよ』
ニート「ありがとうございます」
ピッ
ニート「よし、これでノルマは達成!」
ニート「今日は飲むぞ!」
ニート「そういおば、初日の女さん、元気にしてるかな……」
上司「今日はこいつを連れて行け」
ニート「はい」
ギャル「ちーっす」
ニート「どうも。行きましょう」
ニート「行先は……あのIT会社」
目的地
IT社長「ほう、今日のは胸が大きくて私好みだグヘヘヘヘ」
ニート「そうですか」
IT社長「今日は気分がいい。ここで絞ろう」
ガバッ
ギャル「ちょっと離して!」
モミモミ
IT社長「君も一緒にどうだ?」
ニート「何やってるんですか!」
IT社長「俺が買った畜生に何しても勝手だろ」
IT社長「ぐへへへへへ」
モミモミ
ギャル「アン」
ニート「やめてください!」
バコッ
ニート「どうしよう。女さんもあんな目にあってると思ってつい手を出しちゃった……」
ニート「あの客、怒ってたな……もうクビか」
ニート「俺は社畜にならず、乳搾りするためにここに来たのに……
安い給料でこき使われて、定時も休みもなく働いて、怒鳴られるばかり
成果は全て上司に吸い上げられる」
ニート「しまった、 社 畜 になってた!」
IT社長『もしもし、お前の商品、すぐ死ぬし教育が足りないだろ!
しかもお前の所の新人が俺の邪魔をしやがった!』
上司「申し訳ございません」
IT社長『もう取引しない!』
ガチャン
上司「なんてことしてんだ!」
ボコッ
ニート「すみません!」
ニート「でも、俺はただ乳絞りがしたかっただけです!
どうして人を会社に送る仕事ばかりなんですか?」
上司「ハア? 自分の会社の会社概要ぐらいちゃんと見てこいよ」
ボコバコベキィ
ニート「だって畜産業って」
上司「社畜を研修して派遣する、畜産業だよ!」
アッパー
ニート「そ、そんな……」
プルルル
上司「もしもし、製薬会社さんですか? 被検体? 丁度良いのがいます
お代はサービスします」
ガチャ
フラフラ
ニート「俺は……乳搾りするはずだったんだ……」
ニート「毎日乳を、乳を……」
バタン
スタスタ
女「もしもし、元気だよ。転職して夢の有名企業に入れたんだ」
ニート「女さん……」
女「キャッ!」
バタン
女「何かに躓いちゃった……
電話しながら歩くのはあぶないな」
ニート「女さん……」
女「あなた誰!」
ニート「俺はただ、ただ!」
モミモミ
女「離して!」
バコッボコッ
ニート「同じ元ニート」
モミモミ
女「私は有名企業の社員よ! あなたみたいなグロニートと違うの!」
バコバコ
ニート「これが乳搾り……」
モミモミ
女「誰か!」
通行人「変質者か」
ボコバコベキベキ
警察「おい、その手を離せ」
バンバン
ニート「俺はただ……乳を搾りたかっただけなのに……」
モミモミ
グタッ
「昨日、路上で女性の胸を触ったとして人材派遣会社の元社員が警察に射殺されました」
「証言によると女性が離れた後、『本物の牛の乳絞りしながらミルクが飲める』と言いながら警察官の股を触り、咥えていたとのことです」
終
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