幼馴染「ステータス異常!」 男「ん?」(76)

幼「だから、ステータス異常なんだってば!」

男「はいはい、じゃあキアリー」

幼「違う!」

男「キアリク?」

幼「それも違う!」

男「じゃあザメハ?」

幼「私、ちゃんと起きてるでしょ!」

男「じゃあ…ツッコミ?」

幼「メダパニ状態でも無いよ!」

幼「て言うか、ドラクエから離れてよ!」

幼「ゲームの話じゃないから!」

男「違うの?」

幼「ゲーム脳かっ!」

男「んー、何か面倒そうな話しっぽいしなー」

幼「面倒な事だけど、男にもすっごく関係ある話しだから!」

男「なぁ幼…面倒な事ってさ……」

幼「…何?」

男「……」

幼「……」

男「…面倒じゃん?」

幼「もうっ!面倒がらずにちゃんと聞いてっ!」

男「解った。ちゃんと聞くから、リセットボタンを押そうとしないで下さい」

男「せっかく死者の宮殿、100層クリア直前まで進めたんだから」

男「これ、超大変なんだよ?」

幼「知ってるよ、そんな事。ずっと隣りで見てたし」

男「で?面倒な話しってなんなの?」

幼「あのね、私、気付いちゃったの」

男「今回は何に気付いちゃった?」

幼「私がステータス異常だって事によ!」

男「だから…ポイゾナ?」

幼「毒とかじゃなくて!」

男「じゃあ、パラナ?」

幼「もう!そのくだりは良いから」

幼「次言ったら、マジでリセットボタン押すから」

幼「そこまで進めるのが超大変って解ってるけど、押すから!」

幼「デニムと男の冒険はこれにて終了にするから!」

男「すいません、止めて下さい」

幼「じゃあ話しますけども良いですかっ?」

男「どうぞどうぞ」

幼「私のステータス画面に異常を示すマークが付いてると思うの」

男「ステータス画面ってなんだよ、ハハハ」

男「幼も充分ゲーム脳じゃない。人の事どうこう…」

幼「……」

男「……お話しの続きをどうぞ宜しくお願い致します」

幼「あのね」

幼「ちょっとおかしい事に気付いたの」

男「だから何に気付いちゃったの?」

幼「私と男が付き合ってて当然と言う風潮に」

男「は?」

幼「家が隣り同士で、親同士が仲良くて」

幼「生まれた日が2日違いで」

幼「保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校まで一緒だったってだけで」

幼「これからもずーっと隣りに居るのが、当たり前みたいに見られている!」

幼「私たち、別に仲良くないのに!」

男「ん?俺と幼は割と仲良くないか?」

幼「別に」

男「…そうか……そうか?」

幼「そうだよ」

幼「幼馴染だからって簡単に私と付き合えるなんて思わないでよね」

男「別に簡単には思ってないけどさ…」

男「ちなみに、誰にそんな目で見られてるの?」

幼「私たちの周囲に居る色んな人達だよ」

男「例えば?」

幼「友君とか、幼友ちゃんとか、女ちゃんとか」

男「あぁ…そっか……そうなんだ…」

幼「む!またちょっと面倒だと思ってるでしょ?」

男「だってあの3人でしょ?もう名前出ただけで面倒だよ」

幼「これは男にも関係ある事なんだからね?」

男「俺は別に人からどう見られても、あんまり気にしないからなぁ…」

幼「私は違うからね?」

男「知ってるよ」

幼「一昨日ね」

男「うん?」

幼「放課後、幼友ちゃんと話してた時の事なんだけど」

男「うん」

幼「私が『サッカー部のイケメン君って格好良いよね』って言ったらさ」

男「あぁ、イケメン君な。確かに格好良いよな」

幼「だよねー?格好良いよねー?」

男「で?格好良いって言ったらどうなったの?」

幼「『浮気は駄目だよー』だって」

男「……」

幼「浮気って何の事?って聞いたらさ」

男「うん」

幼「『幼には男君が居るでしょー』だって!」

男「んー…」

幼「昨日の帰り道、女ちゃんに別の事言われたんだけど」

男「うん」

幼「『男君と幼さんってお似合いだよね』って」

男「へぇ…そんな事言ってたんだ」

幼「その後『やっぱり将来は男君のお嫁さんだよねー?』って」

男「ん…」

幼「ほら、友君もさー、事あるごとに言うじゃん」

幼「『また夫婦で仲良く出勤かよ、リア充爆発しろ!』って」

幼「家が隣りで、出る時間がたまたま一緒で」

幼「行く先も同じ学校だから、一緒に登校してるだけなのに!」

男「あー、アイツのはアレだよ」

男「リア充爆発しろって言いたいだけだよ、多分」

幼「ちなみにウチのお母さんもさー」

幼「『早く孫の顔が見たいわー』とか、たまに言うんだよ」

幼「相手が居ないんですけどって言ったら」

幼「ウチのお母さんってば、毎回何て言うと思う?」

男「…さぁ?」

幼「『隣りの家に居るじゃない、あはは』だって!」

幼「私たちの将来、決めつけられてるんだよ?」

男「軽い気持ちで言ったんだろ。そんなに気にする事じゃ…」

幼「だから!ステータス異常なんです!」

男「何が異常なの?」

幼「『幼馴染』って言う名の、ステータス異常だと思うの!」

男「お、おぅ…そうか…」

幼「大体、フィクションの世界だってさ」

幼「私たちみたいな状況だとさ」

幼「2人、くっついて当たり前な感じで」

幼「女子の方はハイスペックでツンデレだったり」

幼「穏やかで、慈愛に満ちていていたり」

男「幼はハイスペックでもツンデレでもないよな」

幼「……かたや男子の方は鈍感で難聴!」

男「俺は鈍感でも難聴でもないぞ?」

幼「…今はフィクションの話です!」

男「はい、すいません…」

幼「女子の方の幼馴染が別の誰かに恋したり、されたりしたら」

幼「寝取りとか寝取られとか言われたり」

男「……」

幼「逆に男子の方に好きな子が出来ちゃったら」

幼「急にヤンデレ扱いされたりさ」

幼「事ほど左様にですね」

幼「幼馴染同士の2人が、何の試練も無く」

幼「さらっと付き合ってて当たり前と言う風潮が、私は嫌なんですっ!」

男「フィクションの話だよね?」

幼「今は私たちの話です!」

男「えぇー?幼、相変わらず話しの切り替えが下手だなぁ」

幼「え?私、また下手だった?」

男「うん、下手だった。酷かった」

幼「そっかー…、また酷かったかー」

男「まぁ、フィクションの話しは別としてさ」

幼「うん」

男「えーっと…つまり幼はどうしたいの?」

幼「私と男が付き合って当然って流れを何とかしたい!」

男「そっかー…何とかしたいかー」

幼「男だってそうでしょ?」

男「さっきも言ったけど、俺は別に何とも思わないんだよなぁ」

幼「むー」

男「じゃ、いっその事、本当に付き合っちゃう?」

幼「えっ?」

男「んっ?」

幼「それ本気で言ってるの?」

男「だって俺、幼の事嫌いじゃないし」

男「幼も俺の事嫌いじゃない…よね?」

幼「まぁ、嫌いじゃないけど…」

男「今、好きな人いる?」

幼「……いない。男も…だよね?」

男「うん」

男「さっきイケメン君の事、格好良いって言ってたけど」

幼「あぁ、イケメン君は格好良いってだけで」

幼「お付き合いしたいなーとは全然思えないね」

男「だよね」

男「俺もウチのクラスの委員長さんってすげー美人だなーと思うけど」

幼「わかる!委員長さんって美人だよね?」

男「でも付き合えるかって言われたら…」

幼「男には似合わないね」

男「だよね」

男「だからさ、俺達付き合っちゃえば良くね?」

幼「それとこれとは話しが別じゃない?」

幼「そんな事で付き合っちゃって良いの?」

幼「幼友ちゃんや女ちゃんやウチのお母さんの思惑通りになっちゃうよ!」

男「別に良いじゃん、俺ら2人の問題だし」

幼「なんか軽いね」

男「知ってるでしょ、こんな性格なんだって」

幼「面倒くさくなって、さっさと結論だそうとしてるよね?」

男「うん」

幼「でも私、ドキドキする様な恋がしてみたいんだけど」

男「俺相手じゃドキドキしないって事?」

幼「私たちって兄妹みたいなもんじゃない?」

男「確かに。ずっと一緒だったもんな」

幼「ときめき感ゼロだねー」

男「そっかー、俺ではときめかないかー」

幼「あの、物を捨てる名人も言ってた」

幼「手に取ってみて、ときめくなら捨てない」

幼「ときめかないなら捨てるのが断捨離のコツだって」

男「手に取ってみて…か。じゃ、ちょっと手でも握ってみる?」

幼「ん?別に何も…」
ぎゅ

男「…」

幼「…」

男「握手は違うか?」

幼「違うね。どうせならこうじゃない?」
ぎゅっ

男「昔はよくこうやって手を繋いだよなー」

幼「小学生の頃まではねー」

男「やっぱりときめかない?」

幼「全然ー。もう完全に慣れちゃってるね」

男「でも、これで出歩いたら、付き合ってるように見えるだろうな」

幼「付き合ってる男女なら…こうかな?」
するっ

男「あー。これアレだ、恋人繋ぎだっけ?」

幼「呼び方は知らないけど、指を絡め合って手を繋ぐって何か…ね?」

幼「力入れなくても、ちゃんと繋がってる感じがして…」

男「うん、何か変な感じするな」

幼「…今、ちょっとだけ、ときめいたかも」

男「マジで?じゃあ付き合う?」

幼「いやいや、こんな程度のときめきじゃ、まだまだ」

男「そっかー、まだまだかー」

男「幼のステータスのときめき値って今いくつ?」

幼「え?何?急に」

男「ときめき値がいくつになれば付き合えるのかなーと思って」

幼「さっきまでゼロだったけど?」

男「そうだよね」

男「でも、この恋人繋ぎでちょっと上がったよね?」

男「いくつくらい上昇した?」

幼「うーん…3ポイントくらい?」

男「これで3ポイントかー」

男「ちなみに何ポイントで付き合える?」

幼「んー…突然そんな事言われても、なんも考えて無い」

男「だよね。そりゃそうだ」

男「それじゃ俺、頑張って幼のときめきポイント上げてみようかな」

幼「何?そんなに私と付き合いたいの?」

男「元々は幼が言い出した話しだからね?」

幼「そっか」

男「俺と幼が付き合えばさ」

幼「うん」

男「幼のステータス画面の状態異常マークは消えると思うんだ」

幼「そうかな?」

男「多分」

幼「でも中々上がらないよー?」

幼「だって、ずっと一緒に居たんだしさ」

幼「大概の事ではときめかないよ」

男「それはどうかな?」

幼「え?」
ササッ
ぎゅうっ

幼「うわわっ!」

男「どうだどうだー?」

幼「……」

男「あれ?後ろから抱きつかれるの、嫌だった?」

幼「別に嫌じゃないけど…ちょっと一旦離れて」
グイッ

男「あー、何かごめん…」

幼「いや、謝らなくていいから」

幼「別に怒ってる訳じゃないし」

男「そう?ちょっと怒ってる感じだけど?」

幼「…」

男「あれ?ひょっとしてステータス下がっちゃった?」

幼「…ううん、ちょっと上がったよ」

男「ちょっと?何ポイントくらい?」

幼「ナイショッ!」

男「えー?内緒なのかよー」

男「それじゃいつ付き合えるのかも解らないじゃん」

幼「隠しステータスだから、画面では見えないの!」

男「隠れてるかー。俺からは確認も出来ないしなー」

幼「で?もう諦めちゃうの?」

幼「私のときめき値アップさせるの」

男「もうちょっとチャレンジしてみるべきかな?」

幼「何で疑問形なの?そこは男が決めてよ」

男「じゃあもうゲームの続きしてもいい?」

幼「……」

男「あー、もうちょっと話し合ってみようか」

幼「その方がいいと思う」

幼「面倒臭い話しになると、すぐ逃げようとする性格は考え物だね」

男「すみません」

幼「一時中断して、スーファミの電源を切るべき」

男「そうします」
ピッピッ

パチン

男「はい、それじゃあ…どうしましょうかね」

男「幼馴染攻略ルートに突入?」

幼「それは男次第…だけど?」

男「よし、挑戦してみるよ」

幼「それじゃ、ここから日常会話パートに突入です」

幼「軽妙なトークで、私のときめき値を上げてみて」

男「うん…それじゃまずは………ご趣味はなんですか?」

幼「なんだと思う?」

男「天体観測と、他人がRPGやってるのを傍で見てる事?」

幼「当たりー」

男「…」

幼「…」

幼「え?会話終わり?」

男「良く考えたらさー」

幼「ん?」

男「ときめきポイントって、会話では上がらないだろ?」

幼「それはどうかな?」

男「だって俺、幼の事だいたい解ってるし」

男「幼も俺の事解ってるでしょ?」

幼「まぁ、大体」

男「そしたら…もう、ちゅーする?」

幼「なっ!?バッカじゃないの?」

男「それくらい思い切らないと、ポイント稼げないじゃんかー」

幼「それは…でもキスはダメだから!」

幼「大体キスなんて、付き合ってからするもんでしょ?」

男「そりゃそうか…」

男「じゃあ…胸、揉む?」

幼「バカッ!」
ぽかっ

男「冗談だよ、冗談」

幼「あーあ、今のでポイント下がっちゃったよ」

男「マジ?」

幼「はぁ…ダメだね。このままじゃ全然ポイントアップしないよ」

男「やっぱ会話パートは難しいな…」

男「ひょっとして幼馴染ルートって難易度ナイトメア?」

幼「そこまでじゃないけど、このままじゃ失敗エンドだね」

男「失敗だとどうなるの?」

幼「友君と、永遠の友情を誓うエンド」

男「……」

幼「…友君って、ちょっと童顔だもんね?」

男「やめろ、それ以上言うな」

幼「じゃあもうどうすんの?止める?諦めちゃう?」

男「…取り敢えず、息抜きにマリオカートでもやろうぜ?」

幼「…やろっか」

男「それじゃ…カセットどこかなー」
ガサゴソ

幼「懐かしいの一杯あるねー」

男「兄貴が買ったソフトは全部取ってあるからね」
ガサゴソ

幼「あ、これ」

男「あぁ、マザー2な。名作だよな」

幼「繰り返しやったよねー」

男「多分、今やっても泣くね、お互い」

幼「そうだね」

男「あ、マリカー発見」

幼「コントローラー発見」

男「それじゃ」

ガチャッ
パチン

男「スーファミのマリオカートは久しぶりだね」

幼「コントローラーもボロボロだよね」

男「まぁ、兄貴のお下がりだしなぁ」

幼「さんざんやったよね」

男「腕前が互角だから、勝負は運任せ!」

幼「それじゃ始めよか」

ピッ



男「バナナの皮でスリップってどんだけだよ、このカート」

幼「そのツッコミを聞くのも何度目なの…」

男「今だっ!」
パカーン
キュルキュルキュル
チャリチャリチャリチャリーン

幼「ズルい!今のはズルい!」

幼「話しの途中だったのにっ!」

男「ふふーん。勝てばよかろうなのだ!」

幼「ぐぬぬ…もう一戦だ!」

男「望む所だ!」



幼「ねぇ、ところでさ」

男「ん?」

幼「…さっきの話しさ」

男「うん?さっき?バナナの皮の話し?」

幼「違う!」

幼「その…キスとか、さ?」

男「うん」

幼「あれ、本気?」

男「えー?どうだろう」

幼「…」

男「いやまぁ、俺は割と本気で言ったんだけど」

男「幼のときめき値が上がって。正式に付き合わないとダメなんでしょ?」

幼「それはそうなんだけどさ」

男「む!閃いたっ!」

幼「何をかな?」

男「ありきたりだけどさ」

幼「うん」

男「この勝負、トータルで俺が勝ったら願いを1つ叶えてくれ」

幼「…私が勝ったら?」

男「幼の願いを可能な限り叶えるよ」

幼「フフフ、その勝負、受けてたちましょう!」

男「手加減無しだからな?」

幼「こっちの台詞ですけど?」

男「それじゃ、スタート!」



男「ふうっ…ひっさしぶりにガッツリ対戦したなー」

幼「小学生以来だね、多分」

男「桃太郎電鉄で喧嘩になってから、マリカー以外の対戦ゲームは封印してたもんな」

幼「あれは苦い思い出だよね」

男「で?今の所、勝敗は20勝20敗の引き分けなんだけど」

幼「もう疲れちゃったよ」

男「じゃあ勝負は無効かー」

幼「…引き分けだから、お互いの願いを叶え合うっていうのはどう?」

男「へ?良いの?」

幼「可能な限り叶えるよ」

男「じゃあ…どっちから行く?」

幼「男からどうぞ」

幼「あ、言っておくけど、エロいお願いは無しね。あと…キスも」

男「そんな事しないよ」

幼「だと思ったけど、一応確認の為にね」

男「俺の願いは…幼のときめきポイントが100万ポイント欲しい」

幼「ひ、100万って…」

男「これで、幼と付き合えるかな?」

幼「はぁ…足りません。お付き合いするには100万では足りません」

男「マジでー?くっそー…1億とかにすれば良かったか」

幼「……それじゃ、次、私の願いを言うよ?」

男「おう!どんと来い!」

幼「私と、正式にお付き合いして欲しいです!」

幼「お願いしますっ!」
ペコッ

男「へ?ときめきポイント足りてないのに?」

幼「ときめきポイントは足りてないけど、それはこれから上げれば良いよ」

幼「実はもう、私の中のね」

幼「『男と付き合いたい値』がマックスでさ」

男「何、その驚愕の事実」

幼「周囲に言われてそうなったんじゃなくてさ」

幼「私はとっくの昔に男に恋しちゃってたのです」

男「そうかー、恋しちゃってたかー」

幼「そうなんですけど…どうかな?」

男「それじゃやっぱ引き分けだな」

幼「え?」

男「俺もかなり前から幼と付き合いたいと思ってたぜ?」

幼「マジ?」

男「だからときめきポイント100万もお願いしたんだぜ?」

幼「それじゃ、今この瞬間から、2人は恋人同士って事で良いよね?」

男「望む所よ!」

幼「…それじゃさ」

男「ん?」

幼「さっきの後ろからぎゅってするやつ、もう一回やって欲しいな」

男「お安いご用」
ぎゅうっ

幼「相当幸せかも…」

男「俺も、超幸せ」


男「ところでさ」

幼「何?」

男「なんで最初、ときめき値が足りないから付き合えないとか言ったの?」

幼「ときめきを感じたいのは本音だよ」

幼「でもまぁ、男が行動を起こしてくれるって信じてたし」

幼「その行動にちゃんとときめいたからね」

幼「確信したんだ」

幼「只の兄妹みたいな幼馴染から、恋人になっても」

幼「まだまだ感じたことのないときめきを感じられるって」

男「そうなの?」

幼「100万ポイント欲しいって言われた時、超嬉しかった」

男「ちょっと顔に出てたよ」

幼「にやけてた?」

男「ちょっとだけね」

幼「やっぱり男に隠し事は出来ないなー」

男「それはお互い様だろ」

幼「ふふっ…これからも末永くよろしくね?」

男「こちらこそだぜ」

男「これでステータス異常は治ったな?」

幼「えへへ、そうだね」

男「…幼、大好きだぜ」

幼「う、うん…私も大好きだよ、男」

幼「大好きって言われるの、嬉しいけど…」

幼「今みたいに不意打ちで言うのはご勘弁を」

男「変な顔になっちゃうもんな」

幼「ふふふっ、お互いにね」



一週間後

幼「ステータス異常っ!」

男「あれ?解決したんじゃなかったの?」

幼「今度は前回のとは違うステータス異常だよ」

男「むー、別のやつかー」

男「じゃあ何の呪文を唱えればいい?」

男「レイズ?ザオリク?リザレクション?」

幼「そんな蘇生呪文じゃ治らないよ…私、死んでないし」

男「…取り敢えず2周目の100層クリアしていい?」

男「あと3ターン位でクリアなんだけど」

幼「一時中断のセーブして、恋人の悩みを真面目に聞いて!」

男「はい」
ピッピッ
パチン

男「で?どうすれば良いの?次はどんなステータス異常なの?」

幼「付き合い始めて一週間」

幼「男ってば、ときめきポイントを上げるの忘れてるでしょ!」

男「あぁ、それはおいおいやって行こうかと…」

幼「私の中の何かが減るよ!ステータスどんどん下がっちゃうよ!」

男「マジで?それはマズイな…」

幼「…下がるのを止めるのは簡単なんだけど、私がやっても良い?」

男「簡単なの?何すれば良いの?」

幼「…まずは、こうすれば良いと思うんだよね」



ちゅっ

男「!?」

幼「…今かかってるステータス異常は…『恋の病』だから…ね?」



おわり

これで終わりです
久々の投下で超緊張しましたが
途中、レスくださった方ありがとうございました
嬉しいです

次スレは
友「それじゃ第一回焼肉会議を始めるぜ!」
ってタイトルで立てると思います

では。

読んでくれた方、ありがとうございます!
書き貯めあるんで次スレは割とすぐ立てると思います

では!

マイスター「◆L0dG93FE2w」さんが帰ってきてたあああああああああ!!乙です!

しかし次のタイトルが友、だと……!?


マイスター、無事でなにより

ところで次スレって鍋会議SSと関係あるんかな?

ステータス異常「スランプ」治ったのか?
新作ずっと待ってたんだよ

おかえり

マイスターはやっぱり掛け合いが楽しいな
ひたすら甘いのも見たいけど

レス、ありがとうございます

>>71
友が主役のSSは2つめくらいなんですが
ちゃんと男と幼馴染と幼馴染の友も出てきます

>>72
ズバリ、関係あります
ちなみに次のお話しはクリスマス直前の話になります
もう春通り越して、夏の陽気なのにね!

>>73
待って下さってありがとうございます
自分のステータス異常は「投稿イップス」でした
酒場で一杯飲んだら治りました

>>74
ひたすら甘いもの、頑張ります!
糖尿になるくらいの甘~いの!

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