モバP「花より瞳子」 (25)
遅くなりましたが瞳子さんSR化記念です。
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瞳子「~♪」
P「瞳子さん、ここにいたんですか」
瞳子「あら、Pさん」
P「何をしているんですか?」
瞳子「フラワーアレジメント……もう少しで完成するから待ってもらえる?」
P「ええ。まだ時間は充分ありますから大丈夫ですよ」
瞳子「ありがとう。行く前にどうしても完成させたいから……」
P「はい、わかりました」
・
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瞳子「……」
P「……」
瞳子「……ねぇ、Pさん」
P「なんですか?」
瞳子「高森さんとお茶した時もそうだったけど……再デビューするまでこんな風にゆっくりとした時間を過ごせる日が来るだなんて思ってなかったわ……」
P「それはきっと……あなたが変わったからですよ」
瞳子「私が……?」
P「はじめてあなたを見たとき、この人はまるで生き急いでるみたいだって思いました」
瞳子「あの頃の私は……夢を見るのはやめて、現実を見ようとして必死だったから……」
P「だけど……俺は、あなたの中に力強い何かが……決して折れない何かがあると感じました」
瞳子「本当?でも、あなたと出会わなかったらきっとわたしは空っぽになっていたわ……」
P「あなたをスカウトしたときは随分と苦い顔をされましたね」
瞳子「夢破れて、現実を見ようと必死だったのに、またアイドルにならないか?なんて言われたら苦い顔もするわよ……」
P「だけど、あなたは俺の手を取ってくれました」
瞳子「……最初は、半分投げやりだったわ。自信たっぷりなあなたを見て、『私がスポットライトを浴びることなんてできない』そう教えてやろうって……」
P「それでも、あなたは誰よりも必死に努力して、前に進んでいきました」
瞳子「あなたと一緒に進んでいくうちに……あなたと共に過ごしていくうちに、少しずつ思い出していったわ……」
P「何をですか?」
瞳子「はじめてアイドルになった時の楽しさ、努力の大変さ、一歩ずつ前に進んでいくことの達成感、そして……夢は見るものじゃなくて、追い求めるものだってことを……」
P「……」
瞳子「全部、あなたが思い出させてくれたのよ?」
P「それは元々あなたが持っていたものです。俺はただ、あなたの歩みを手伝っただけですよ」
瞳子「そう?でも、きっとあなたがいなければ……Pさんじゃなければ、私は何もかも忘れていったわ……」
P「……」
瞳子「ひび割れた私の心をあなたの愛が塞いでくれた……」
P「瞳子さん……」
瞳子「だから、決意したの。私は、あなたのために羽ばたいてみせようって」
P「……瞳子さん、俺がなんであなたをスカウトしたかわかります?」
瞳子「……どうしてだったの?」
P「あなたの、笑顔を見たいと思ったからです」
瞳子「……」
P「なにもかも諦めた顔をしているのに、胸の内に確かな信念を持っている。俺は……そんなあなたの笑顔はきっと素敵だと思ったからです」
瞳子「私の……笑顔……」
P「そして、俺の予感は的中しました」
瞳子「……私は……上手に笑えていた……?」
P「たくさんあなたの笑顔を見て、そのどれもが今でも思い出すことが出来ます……だけど、今ここで……あなたの笑顔を見せてくれますか?」
瞳子「……Pさん、」
「あなたのおかげで、私は大切なことを思い出すことが出来たわ……」
「辛いことも、楽しいことも、あなたと過ごした想い出なら全部大事なものになった……」
「あなたが、私の知らない私を教えてくれた」
「あなたと過ごす日々は……宝物よ……だから、」
瞳子「ありがとう、Pさん……そして、これからも一緒にいて下さい……」
P「……やっぱり、瞳子さんの笑顔は素敵です……」
瞳子「ふふ、ありがとうPさん。……それで、返事は?」
P「決まってるじゃないですか……」
「約束します、これからもあなたのそばで、共に進んでいくと誓います」
瞳子「……約束、よ」
P「はい。約束です」
瞳子「……っと。完成ね……」
P「完成したんですか?」
瞳子「ええ。初めてだったけど、丁寧に作ったわ……」
P「……凄い……本当に初めてですか?花が生き生きとして、輝いてるみたいです……」
瞳子「そう言ってもらえると自信がつくわね……でも、きっとあなたと出会う前の私ならこんな風にすることはできなかったと思うわ……」
P「そんな……」
瞳子「あなたと出会って、あなたが手を差し伸べてくれて……前を向けるようになったから……」
P「……」
瞳子「……Pさん、この花を受け取ってもらえる?」
P「いいんですか?初めて作ったものなら瞳子さんが持っている方が……」
瞳子「初めてだから、あなたに受け取って欲しいの……Pさんとの時間がずっと続くように……」
P「……なら、ありがたく……ありがとうございます」
瞳子「……さて、そろそろ行きましょう?」
P「はい。……瞳子さん」
瞳子「なに?」
P「俺は、あなたを咲き誇らせてみせます」
瞳子「……その花よりも?」
P「……はい。あなたという花が世界で一番美しいんだと、一番輝けるんだと、証明してみせます」
瞳子「……もう一度、アイドルをするって決めてから一つだけ絶対に忘れないって決めた事があるわ」
P「それは、なんですか?」
瞳子「あなたを……信じて、応えること。だから、私はあなたを信じる。最高に綺麗に咲いてみせるわ」
P「俺も、あなたを信じています、何があっても。そして、あなたの信頼に応えます」
瞳子「ええ。でも、私は散らない……あなたがそばにいるなら……」
P「そばにいます。いつまでも」
瞳子「なら、大丈夫ね……私は、目指せるわ。これから先へ続く未来を……あなたと共に……」
P「瞳子さんなら、きっとたどり着けます。輝きの先へ……」
瞳子「あなたがそう信じてくれるなら……必ず」
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瞳子「……凄い……こんなにもファンの人たちが……」
P「みんな、あなたに会いに来てくれたんですよ」
瞳子「やっと……ここまで……追い求めた舞台までこれたのね……」
P「はい。でも、これからですよ。あなたの未来は……これからです」
瞳子「わかってる。だから……しっかりと見ててね?」
P「一瞬たりとも目を離しませんよ」
瞳子「じゃあ……行ってくるわね」
P「……行ってらっしゃい」
ワー!!ワー!!
トウコサーン!!
キャー!!
P「……やっぱり、俺は間違ってなかった」
「瞳子さん、あなたは……どんな花より美しいです……」
-終-
短めですけどこれで終わりです。瞳子は30回勧誘してやっと所属してくれました。
瞳子さんSRおめでとう!!
読んでくれた方ありがとうございました。
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