モバP「シンデレラガールズ デイリーステージ 190」 (457)

P「うーん」

千川ちひろ「?」

ちひろ「なにかお悩みですか?プロデューサーさん」

P「ちひろさん。ええ、その」

P「うちの事務所も、ずいぶん大所帯になってきましたよね。それで、なにかみんなを紹介する…いい方法がないかなあと」

ちひろ「なるほど」

ちひろ「…あ、プロデューサーさん、たしか、事務所でたまにカメラを回していませんでしたか?」

P「え?ええ。それこそこういう機会に、日常風景の記録があると、なにか役に立つかなあと」

P「自分でも気がついたときとか、置いておいて気が向いたら回してもらったり。…いつもじゃないですけどね」

ちひろ「それ、見返してみるといいんじゃないですか?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1599044720

・アイドルマスターシンデレラガールズのSS短編集です。
・全38話の予定で、190人のアイドル全員が登場します。
・毎回、最初にタイトル、登場アイドルの紹介を載せます。
※(台詞等はモバマス準拠です)
・初回のみ1〜3話を、それから先は一日1話で投下予定。

第一話 渋谷凛「カメラ?」

☆登場アイドル(5人)

001.渋谷凛(しぶやりん)http://i.imgur.com/4yT8cEE.jpg
「私は…渋谷凛は、ここにいるよ」
15歳 クール 趣味:犬の散歩

002.仙崎恵磨(せんざきえま)http://i.imgur.com/qt8hnR7.jpg
「歌もダンスも、上達するのってキモチイイな!!やっぱアイドル楽しーっ!!」
21歳 パッション 趣味:革小物集め

003.赤城みりあ(あかぎみりあ)http://i.imgur.com/u1qHjRb.jpg
「みりあ知ってるよ!美味しいコーヒーは、オトナのごほうびなんだって」
11歳 パッション 趣味:おしゃべり

004.奥山沙織(おくやまさおり)http://i.imgur.com/l2q3ISu.jpg
「しっかりめんこくなって、○○さんをドキッとさせます!」
19歳 キュート 趣味:読書

005.アナスタシア(あなすたしあ)http://i.imgur.com/GddTPXo.png
「プロデューサーがくれた、私ならではのお仕事…。誇らしい、ですね」
15歳 クール 趣味:ホームパーティ・天体観測

(1)

渋谷凛「……」

P「……」

凛「おはよう、プロデューサー」

P「うん」

P「あ、俺のことは気にせず」

凛「うん、いや、気にするよね」

凛「カメラ?なにしてるの」

P「そりゃ撮影」

仙崎恵磨「イエーッ!ピースッ」

赤城みりあ「わーい!みりあも撮って撮ってー」

凛「適応力が高い」

(2)

P「深い理由はないんだけど」

P「なにかあったときに見返すものがあるといいかなあと思って…。こうやってたまに撮っておこうかと」

凛「ホームビデオ感覚?」

みりあ「お父さんみたい」

恵磨「よっしゃ爪痕残すかっ凛!みりあ!」

凛「恵磨の入り込みがすごい」

みりあ「おー。がおー。みりあだよー」

凛「え?ついていけてないの、私だけ?」

P「ははは」

(3)

P「まあ自然体で。ほら。ここに置いておくから」

凛「いや、それもおかしいと思うんだけど……」

恵磨「シャッ!じゃあ一曲歌うかーっ」

みりあ「恵磨ちゃんなに歌うの?みりあも歌えるのがいいな〜」

恵磨「ン!だね!沙織はなにがいい?」

奥山沙織「はいっ。え?わ、わだすも?」

凛「あはは。沙織も巻き込まれちゃった」

沙織「い、いま事務所に帰ってきたところで、なにがなんだか……あはは」

アナスタシア「こんにちは、リン」

凛「お疲れさま。二人で仕事だったの?」

アナスタシア「そうです。えっと……テーマパークで、素敵な衣装を着ました」

沙織「いい田園風景だったねえ」

凛(あ、それはきっといい組み合わせだっただろうな…似合いそう)フフ

アナスタシア「?」ニコニコ

沙織「?」ニコニコ

(4)

恵磨「よしっじゃあ5人で歌っちゃう!歌っちゃうかッ」

凛「疑問形じゃなかったね、断定だね」

みりあ「歌っちゃおー♪」

アナスタシア「ダー…♪いいですね。きっと、パーミチ……いい思い出になります」

凛「前向き」

沙織「あの、凛ちゃん、これはどういう……?あ、新しいお仕事?だべ?」

凛「私いま沙織がいてくれてよかったなってすごく思う」

沙織「あ、ど、どうも?えへへ」

恵磨「イエーイ!叫べーッ」

みりあ「おー♪」

アナスタシア「ウラー♪」

凛「よし。沙織。あきらめて流されよう」

沙織「あはは……。ふふ、凛ちゃん、付き合うべ。いえーい」

凛「ふふ。ありがと。い、いえーい」

第2話 久川凪「どうですか、解説の久美子さん」松山久美子「そうですね。彼女にはゆっくり休んでもらいたいです」


☆登場アイドル(7人)

006.安斎都(あんざいみやこ)htto://i.imgur.com/kwQe1LC.jpg
「ハッ!○○さん、事件の予感です。この気配は…アンコール!?」
16歳 キュート 趣味:探偵ドラマ・推理小説を見ること

007.久川凪(ひさかわなぎ)htto://i.imgur.com/TcXycP9.jpg
「わーお。いえ、平常心です」
14歳 パッション 趣味:写真・ポエム・読書(新書)

008.柊志乃(ひいらぎしの)htto://i.imgur.com/sAeriia.jpg
「慌てないで…ゆっくりでいいの」
31歳 クール 趣味:ワインツーリズム(産地巡り)

009.持田亜里沙(もちだありさ)htto://i.imgur.com/0QP6BSf.jpg
「(おそろいシャツ、嬉しいウサー!)」
21歳 キュート 趣味:子供と遊ぶこと

010.脇山珠美(わきやまたまみ)htto://i.imgur.com/MgTajHh.jpg
「キレッキレですか!?そうですか、へへ…はい!珠美、キレッキレです!」
16歳 クール 趣味:剣道・時代小説を読むこと

011.松山久美子(まつやまくみこ)htto://i.imgur.com/9d95r8n.jpg
「前へ一歩ずつ歩いてくの。行き先は、旋律が案内してくれるわ」
21歳 パッション 趣味:ピアノ

012.槙原志保(まきはらしほ)htto://i.imgur.com/rxfgESR.jpg
「ご注文は悪魔ですか?」
19歳 パッション 趣味:スイーツめぐり

第2話 久川凪「どうですか、解説の久美子さん」松山久美子「そうですね。彼女にはゆっくり休んでもらいたいです」


☆登場アイドル(7人)

006.安斎都(あんざいみやこ)http://i.imgur.com/kwQe1LC.jpg
「ハッ!○○さん、事件の予感です。この気配は…アンコール!?」
16歳 キュート 趣味:探偵ドラマ・推理小説を見ること

007.久川凪(ひさかわなぎ)http://i.imgur.com/TcXycP9.jpg
「わーお。いえ、平常心です」
14歳 パッション 趣味:写真・ポエム・読書(新書)

008.柊志乃(ひいらぎしの)http://i.imgur.com/sAeriia.jpg
「慌てないで…ゆっくりでいいの」
31歳 クール 趣味:ワインツーリズム(産地巡り)

009.持田亜里沙(もちだありさ)http://i.imgur.com/0QP6BSf.jpg
「(おそろいシャツ、嬉しいウサー!)」
21歳 キュート 趣味:子供と遊ぶこと

010.脇山珠美(わきやまたまみ)http://i.imgur.com/MgTajHh.jpg
「キレッキレですか!?そうですか、へへ…はい!珠美、キレッキレです!」
16歳 クール 趣味:剣道・時代小説を読むこと

011.松山久美子(まつやまくみこ)http://i.imgur.com/9d95r8n.jpg
「前へ一歩ずつ歩いてくの。行き先は、旋律が案内してくれるわ」
21歳 パッション 趣味:ピアノ

012.槙原志保(まきはらしほ)http://i.imgur.com/rxfgESR.jpg
「ご注文は悪魔ですか?」
19歳 パッション 趣味:スイーツめぐり

(1)

安斎都「こ、これはっ」

久川凪「なんと」

柊志乃「」<バーン

持田亜里沙「」<バーン

脇山珠美「あっ…えっと」

凪「志乃さんと亜里沙さんが倒れ、その脇には竹刀をお持ちの珠美さん……これはつまり」

都「事件です!」ババーン

珠美「ち、ちが」

凪「大変なことになってまいりました」

凪「と、いうことでここからは実況が久川凪、解説は松山久美子さんでお送りしたいと思います」

松山久美子「あ、そういう感じ?」

都「残念です、珠美ちゃん…さ、詳しいことはあちらで」

珠美「ちがうのですー!」

(2)

都「凪ちゃん!現場検証をお願いします」

凪「わーお。実況とのダブルワーク。よっ名探偵。人使いが荒い」

凪「久美子さん。どうですか」

久美子「あ、やっぱりそういう感じ?」

久美子「……うーんと。おお、これは」

都「なにかわかりましたか!」

久美子「うん。志乃さんすごい。近くからみても、お肌すごくきれい」フニフニ

凪「たしかに……一見不摂生に見えますが、さすがアイドルというやつですか」フニフニ

久美子「どれどれ。亜里沙ちゃんはどうかしら」

凪「ふかふかです。おっと。これはウサコちゃん」

都「真面目にやってください!?」

珠美「それ、都ちゃんが言う?」

(3)

珠美「てい」

都「いたい」

久美子「おっ」

珠美「都ちゃん。落ち着いてください。めっ」

珠美「珠美は人の道を踏み外すようなことはしないです」

都「う、そ、それは……。ご、ごめんなさい」

珠美「ううん」

珠美「よいのです。ふふ。夢中になって前が見えなくなることは誰しもあること」

珠美「珠美は、都ちゃんのそんな熱心な姿勢は嫌いではありません」

都「た、珠美ちゃん……」

凪「久美子さん。これは」

久美子「これは」

久美子「いい話ね?」

凪「いただきました。こんな日には一杯やりたい。そんな気持ちですか」

久美子「ううん。そこまでではないかな。あと、お昼からお酒は避けましょう」

凪「なるほど。ではマスター、久美子さんに美容によい飲み物を」

槙原志保「ウェイトレスでーす♪はーい」

久美子「あ、スタンバってた感じ?」

(4)

都「た、珠美ちゃんの言う通りです……私はその、つい興奮してしまうといいますか」

珠美「わかります。わかりますとも」

珠美「あちらでゆっくり話しましょう。夢に真っ直ぐなもの同士、語り合おうではないですか」

凪「すっかり立場が逆転しましたね」

久美子「ほんと」

久美子「それで、なにがあったって?」

志保「ええと」

ウサコ「それについてはウサコが説明するウサー!」

久美子「わ。びっくりした」

亜里沙「あは。おかえりなさい、久美子ちゃん、凪ちゃん」ウサー

志乃「んん……よく寝たわ」

志保「ふふ。おはようございます、志乃さん。おはようにコーヒーはいかがですか?」

志乃「あら…いいわね。ありがとう」

(5)

凪「うさー」

ウサコ「ウサー」

亜里沙「…という感じで」

志保「みなさん、お昼寝をしていたんです」

久美子「なるほど。なるほど?」

志乃「今日のレッスンは激しかったわ……ふふ……あ、あと昨日のお酒は深かったわ……」

久美子「いろいろ問題発言です。志乃さん」

亜里沙「私はその…珠美ちゃんのお腹をぽんぽんしてたら一緒にうとうとしちゃって……つい」ウサペロ

久美子(あ、だめだ私これツッコミ間に合わないわ)

凪「うさー」

ウサコ「うさー」

(6)

久美子「あ。そうか」

久美子(ということは、珠美ちゃんはさっき、これを言うのが恥ずかしくて…都ちゃんのことをごまかしてたのね?)

久美子(……なかなかやるわね)チラ

珠美「ん〜…♪おいしい……!」

都「あっ、珠美ちゃん。私にも一口ください」

珠美「どうぞどうぞー。えへへっ珠美にも都ちゃんのぱふぇ一口ちょうだい」

久美子(パフェ食べてるわ)

志保「?」

志保「久美子さん、お疲れですか?久美子さんも何か甘いものでもどうですか?」

久美子「あ、うん。ありがと」

(7)

凪「ひょいぱく。むむ。これはいい仕事してますね」

珠美「ほんとに!志保殿のチョコパフェにかなうものはありません……!」

志乃「ふふっ。都ちゃん、パフェもいいけど、コーヒーもどうかしら」

都「あう。わ、私は、とりあえず疲労した頭脳に糖分を……」

志乃「あら残念……。目が冴えて、きっといいひらめきもあると思うけれど……」

都「む」ピク

志乃「あと、名探偵といえばコーヒーか……ふふ、お酒のたしなみもあるものね」

都「むむむっ」

都「い、いただきます!」

亜里沙「み、都ちゃん無理しちゃだめですよ〜。志乃さんったら、都ちゃんのことからかったら、めっ、ですよ」

志乃「あら。からかったつもりはないのだけど……亜里沙はお酒の方がよかったかしら?ふふ」

亜里沙「わ。そ、それはまたウサコちゃんがいないときにお願いしますっ。も、もうっ」

久美子「……」

久美子「ねえ志保。うちの事務所って……平和ね」

志保「あふ」

久美子「?」

(8)

志保「あ、えと、ごめんなさい。あはは。そうですねー」

久美子「うん……」

久美子「えっと…ねえ、志保」

志保「?はい。わっ」

久美子「良い子は寝る時間ウサー!な、なんて」

志保「……」

志保「ぷっ。な、なんですか、それ」

久美子「なんだろ。あ、あはは」

久美子「…その…みんなのこと、見ててくれたんでしょ?パフェ作ってあげたりもして…」

久美子「だから、今度は志保が休んだら?後片付けなら、しておくから」

志保「……あ」

志保「えへへ。ありがとうございます。じゃあ、その、お言葉に甘えて……」

久美子「うん」

(9)

亜里沙「はーい。じゃあみんなー、久美子おねーさんと一緒にお片付けウサー♪」

久美子「うぐ。聞いてたな」

亜里沙「うん」ニコ

亜里沙「ありがとう、久美子ちゃん」

久美子(照れくさい)

凪「ではみなさん。凪の陣頭指揮に従ってよろしくどうぞ」

久美子「はいはい。凪もやる」ペチ

凪「あう。冗談です」

珠美「はー!汚れを一刀両断です!」

都「むっ。では珠美ちゃんに対抗して!私は汚れをずばっと解決です!」

志乃「二人とも。志保ちゃんが寝ているから、静かによ」

久美子(平和ね)

志保「……くぅ」

久美子「……ふふ。おやすみ。志保」

第三話 柳清良「優しい忍ドル」


☆登場アイドル(6人)

013.ナターリア(なたーりあ)http://i.imgur.com/R9sdHZf.jpg
「次はナターリアが、素敵なトコロへアンナイする番だネ♪」
14歳 パッション 趣味:ベリーダンス

014.浜口あやめ(はまぐちあやめ)http://i.imgur.com/OHQA5AP.jpg
「これぞ忍法、幸せ招きの術!」
15歳 パッション 趣味:時代劇鑑賞、忍者グッズ収集、撮影場所巡り

015.緒方智絵里(おがたちえり)http://i.imgur.com/7vB1uE9.jpg
「みんなの期待に、応えたいから!」
16歳 キュート 趣味:四葉のクローバー集め

016.柳清良(やなぎきよら)http://i.imgur.com/UyDjGXa.jpg
「心には優しく、仕事は厳しく。そして、なにより…自分を大切に」
23歳 キュート 趣味:ドキュメンタリー番組鑑賞

017.岸部彩華(きしべあやか)http://i.imgur.com/F0b9RjJ.jpg
「あやかがお手本にならなきゃ♪」
19歳 クール 趣味:ネイルアート・エステ・岩盤浴

018.西川保奈美(にしかわほなみ)http://i.imgur.com/mxxw6r7.jpg
「アイドルも、警備員も、折り目正しく。気持ちのいい対応を、よね」
16歳 クール 趣味:オペラ鑑賞・宝塚鑑賞

(1)

ナターリア「ドンガラガッシャーン!」

浜口あやめ「」ビクッ

緒方智絵里「」ビクッ

智絵里「だ、大丈夫?ナターリアちゃん」

ナターリア「へ、ヘーキだゾー!え、エヘヘッ。掃除機のコードにひっかかっちゃった……」

ナターリア「ほらチエリ、続きだゾ!続き!」

智絵里「う、うん」

ナターリア「ドンガラガッシャーン!」

あやめ「伝統芸ですか?」

智絵里「た、たぶんちがうんじゃないかな……」

(2)

柳清良「はい。ぴと」

ナターリア「きゅう」

清良「うーん……。お熱はないわね。疲れかしら?」

ナターリア「わ、ワタシは元気いっぱいなんダけどナ」

清良「心に身体がついていかないのは、お休みのサインですよ。体調管理もアイドルの仕事よ」

ナターリア「う〜……うん……ワカッタ」

あやめ(なんだか子犬のようですな)カワイイ

あやめ「それにしても、今日のナターリア殿は気合十分ですね。なにかあったのですか?」

智絵里「えと……ふふ、メイドさんのかわいい衣装が着られて、うれしかったんじゃないかなあ」

あやめ「なるほど」

(3)

清良「仮眠室に行く?それともそこのソファで大丈夫かしら?」

ナターリア「そ、ソファでダイジョウブ……えへへ。キヨラはやさしいナ」

清良「あら……うふふ。元気のない子の心配をするのは当たり前よ」

清良「元気のない子のだけどね?」ニコ

ナターリア「え、笑顔がちょっとこわいゾ」

岸部彩華「え〜。智絵里ちゃんも保奈美ちゃんもいいなあ。あやかもメイドさんしたかったなぁ」

西川保奈美「彩華さんは、うん、意外と似合いそうね」

彩華「あらぁ?意外とってなぁにぃ?」

保奈美「深い意味はないですよ?」

智絵里「彩華さんは、ナースさんも似合いそうですね……い、意外と」

彩華「智絵里ちゃんありがと〜でもフォローになってない〜二人とも盛るよぉ〜?」

保奈美「も、盛るとは」

(4)

清良「じゃあ、はい。ゆっくり休むこと」

ナターリア「ハーイ」

ナターリア「……」シュン

あやめ「……」

保奈美「……」モコモコ

智絵里「……」モコモコ

彩華「あっはは!二人ともかわいぃ〜♪ばっちりねぇ」

智絵里「……お、重たい……です」

保奈美「あー…これある意味正装よね…今度これで観劇に行こうかしら。あ、後ろの人のじゃまかな」

智絵里「……」コレデカンゲキ…

智絵里「ぷ、ふふ」

保奈美「あ、智絵里ちゃん笑ったわね」

智絵里「あ、いや、その……だって、想像すると…ふふ」

清良「はいはーい。盛り上がっているところだけれど、ちょっとだけ静かにしてね」

あやめ「清良殿」

清良「うん?」

(5)

あやめ「なにかナターリア殿にしてあげるとよいことはありますか?」

清良「……」

清良「ふふ。そうね。うん」

清良「直接、聞いてあげてみて?お水がほしいとか、なにか甘いものが食べたいとか。看病は、真心よ」

あやめ「委細承知です」コクリ

清良「うん」

清良「優しいのね。あやめちゃん」

あやめ「いえ。あやめはナターリア殿よりお姉さんですので」

あやめ「助言感謝です!ナターリア殿ーなにかほしいものはありますかなー」

清良「……」

清良(お姉さん泣きそうなにあのいい子)

(6)

彩華「じゃじゃ〜ん♪」

智絵里「おー……似合いますね」

保奈美「ほんとね」

彩華「ご主人さまぁのために、あやか頑張っちゃうしぃ〜♪」

保奈美「言葉遣いが惜しいわ」

智絵里「ふふ…ぴしっとした言葉遣いを、保奈美ちゃんが教えてあげたら…?」

保奈美「ふふ、そうね。教え甲斐がありそう」

彩華「あれぇ?二人ともあやかより年下よねぇ〜…?」

清良「……」ニッコリ

清良「はーい。彩華ちゃん。私、ちょっと静かにって言いましたねー?」

彩華「あ、あれぇ?清良さん、どうしてあやかだけ呼ぶのぉ?」

清良「一番お姉さんだからに決まってるでしょ」

ナターリア「んふふ」

ナターリア「アリガト。じゃあちょっとだけおしゃべりシテほしいナ」

あやめ「そんなことでよいのですか?」

ナターリア「ウン」

(7)

ナターリア「あ、…あと。あとで一緒にゴハン食べに行きたいナ。エヘヘ」

あやめ「よいですな!では元気が出たら一緒に行きましょう!」

ナターリア「アリガトー」

あやめ「いえいえ」

清良「はい整列」

彩華「は、はぁい」

保奈美「はいっ」

清良「ふふ。私が三人に一からご奉仕の精神を教えてあげましょう。……腕が鳴るわ」

智絵里「ひ、ひぃー」

ナターリア(なんかスゴいことになってるナ…)

あやめ「む」

保奈美「……」ササッ

ナターリア「?」

ナターリア「アヤメ、あれは?」

あやめ「ハンドサインですね。我が忍術を頼りたいそうです。無理ですっと」ササッ

ナターリア「ソクトウだナ」

あやめ「ふふ。保奈美殿のあわてる姿はなんだか珍しくて可愛らしいですね」

ナターリア「……タシカニ」クス

清良「保奈美ちゃん?よそ見してますね?」

保奈美「し、してませんっ」

あやめ「ふふふ」

ナターリア「アハハっ」

今日はここまで
こんな感じのゆるい話で、続きます

おつ
きたい
完走頑張って


第4話 月宮雅「涼宮星花はアイスである」


☆登場アイドル(3人)

019.月宮雅(つきみやみやび)http://i.imgur.com/CFfLi65.jpg
「アイドルだもん、いつでも笑顔♪」
18歳 キュート 趣味:ママとショッピング

020.涼宮星花(すずみやせいか)http://i.imgur.com/MysYxkZ.jpg
「無理なんてしていませんわ。ただ、全力を出しておりますの♪」
19歳 キュート 趣味:バイオリン

021.砂塚あきら(すなづかあきら)http://i.imgur.com/AuS0XHN.jpg
「そっか。Pサン的に自分のコト気に入ったから、アイドルにしたいのか」
15歳 クール 趣味:ファッション、動画配信、FPS

(1)

月宮雅「……暑いねぇ」

涼宮星花「……そうですねー……」

砂塚あきら「…………」

雅「……あきらちゃん、生きてるぅ?」

あきら「#だめデス」

星花「あ、あきらちゃーん」

雅「みやびぃもだめでーす」ワカルー

(2)

雅「星花ちゃんアイスー」

星花「わ、わたくしはアイスではありませんわ」

あきら「アイス、いいデスね……食べたかっ……た……」クタリ

雅「あ、あきらちゃーん」

星花「えっと、お二人はなんだかんだまだ平気そうですわね」

雅「そんなことないよ?」

あきら「ないデス」

星花「ではなぜ目をそらしているのです?」

(3)

星花(で、でも本当にこのままでは三人とも倒れてしまうかもしれませんわ)

星花(ええと、なにかいいものは……。あ、そうですわ)

あきら「あつい……」グダー…

あきら「……雅サン……自分的にいいコト思いついたんデスけど」

雅「はいはーい。なになにー」

あきら「星花サンの涼やかなコーデを見て涼んだことにするという」

雅「うーんむちゃくちゃ。のった♪」

星花「よいしょ」

あきら「?」

雅「星花ちゃん、なにしてるのぉ?」

星花「あ、えっと……わたくし、いいものを持っているのを思い出しまして」フフン

(4)

ちりんちりーん

あきら「……」

星花「ふうりんですわ」ドヤァ

星花「ほらほら、二人とも目をつぶって……。えいえい。さあ、どうですか?これで涼やかな心地になるでしょう?」

ちりんちりーん

あきら「……」

雅「……」

雅「ふふふふ」

あきら「ふふふ」

星花「あら二人とも。さっそく癒やされまして?」

雅「そんなわけあるかー」

星花「ええっ」

(5)

雅「なにー。星花ちゃん。あつい。あついよぉ。むしろぽかぽかするからぁそれ」

星花「え、え?な、なぜですか?」

あきら「まあ気は晴れましたよね。正直。あー。アイドルってすご」

星花「??あきらちゃんもアイドルですわ?」

あきら「へへっ。そうデスねー」

雅「そうですねー」

雅「星花ちゃんアイスー」

星花「だ、だからわたくしはアイスではありませんわ!」

今日はここまで
>>28 ありがとー。まったりお付き合いください

おつおつ


第5話 相原雪乃「夕涼みのお散歩ですわよー」


☆登場アイドル(7人)

022.井村雪菜(いむらせつな)http://i.imgur.com/lqQu5AQ.jpg
「○○さんの心はわからないですけど、私の今の気持ちは…うふふっ♪一緒にのんびりできて、嬉しかったなぁって♪」
17歳 キュート 趣味:メイク小物集め

023.相原雪乃(あいはらゆきの)http://i.imgur.com/hZluVZV.jpg
「得たものすべて、糧にしますわ」
22歳 キュート 趣味:紅茶

024.イヴ・サンタクロース(いゔ・さんたくろーす)http://i.imgur.com/uGfyhjV.jpg
「あの輝きを辿っていけば…ここじゃない世界にだって、行けちゃうかもしれませんよ~♪」
19歳 パッション 趣味:煙突探し

025.棟方愛海(むなかたあつみ)http://i.imgur.com/knSgcN9.jpg
「今日の指も、ベストコンディション!」
14歳 キュート 趣味:指の運動

026.八神マキノ(やがみまきの)http://i.imgur.com/UktRNIW.jpg
「さ、アップデートを始めましょう」
18歳 クール 趣味:諜報活動

027.瀬名詩織(せなしおり)http://i.imgur.com/sRAMvGh.jpg
「川から海へ流れて…○○さんのところへ帰ってくるわ」
19歳 クール 趣味:海沿いを散歩

028.佐々木千枝(ささきちえ)http://i.imgur.com/tq9xUJI.jpg
「放課後のお仕事も、一緒なら平気です♪」
11歳 クール 趣味:裁縫

(1)

棟方愛海「ぐぬぬ」

八神マキノ「?どうしたの、愛海」

イヴ・サンタクロース「わぁ〜」

イヴ「おおきくてすてきな煙突ですね〜。どこから登るんでしょ〜」

佐々木千枝「い、イヴさん。のぼっちゃうとまずいですよ」

瀬名詩織「本当。立派な銭湯ね。う〜ん……きっと…海が描いてある、素敵な絵があるんでしょうね……」フフ…

千枝「し、詩織さーん。まっすぐ歩きましょうね」

マキノ(千枝、苦労してるわね)

愛海「この手を見て分からないかなマキノさん!あたしがいま大ピンチなのを!」

マキノ「いいカメラね。羨ましいわ」ウズ

愛海「はい0点」

マキノ「辛口ね」

相原雪乃「ふぅ…風が心地よいですわ…。夕方は少し涼やかでよいですわね」ニコニコ

井村雪菜「ですねー雪乃さん。お散歩も気持ちいいですね」ニコニコ

(2)

マキノ「どうしたの?それ」

愛海「プロデューサーから」

愛海「みんなで外に出るなら持っていってくれって言われちゃってさー…ああ!安易に頷いたあたしが馬鹿だった!まさかこんな…こんな!生殺し状態になるとは!」

マキノ(大げさね)

雪乃「?」

雪乃「ん…雪菜ちゃん、なんだか…いい香りがしますわね。事務所にいたときとは違うような…?」

雪菜「あっ、気づいてくれました?うふふ。新しい日焼け止め試してみててぇ♪」

雪乃「まあ…。ふふ、素敵な香りですね」

雪菜「わぁい。えっと、これ、種類がたくさんあってぇ…雪乃さんに似合いそうなの、塗ってみます?」

雪乃「いいんですの?まあ、ほんと、たくさん」クスクス

愛海「あたしが塗るんだい!」

マキノ「落ち着きなさい」

(3)

マキノ「私が持ってあげるから貸しなさい」

愛海「へ?」

愛海「い、いいの?」

マキノ「ええ」

千枝「せ、雪菜さんっ。イヴさんと詩織さんが好きそうなやつはありませんか」

雪菜「わ。ち、千枝ちゃん?」

イヴ「銭湯?わあ〜温泉なんですね〜。こんな町中にもあるんですか〜……うずうず」

詩織「寮の浴場も広いけれど、銭湯はもっと広くて気持ちいいわよ。……ふふ。うずうず」

雪乃「あらあら」クスクス

マキノ「正直に言うと、そのカメラを使ってみたいの」

愛海「な……」

愛海「…えへへ。ありがとうマキノさん。あとでガチで揉ませて」

マキノ「どういたしまして。いやよ。撮るのもやめなさい早く貸しなさい」

(4)

愛海「よぉーし!行っくぞー」

マキノ「はいはい。行ってらっしゃい」

マキノ(むむ、これは…やっぱり最新型ね。Pのセンスもなかなか…)フフ…

雪菜「ん〜と、そうねぇ」

雪菜「じゃあ、はい♪」

千枝「ひゃっ!?」

雪菜「うふふ。これはー、オトナっぽい千枝ちゃんにおすすめ♪お姉さんがしっかり塗ってあげる」

千枝「え、あの…」

雪菜「ちゃんとお肌のケアをしてぇ」

雪菜「千枝ちゃんも、お散歩楽しまなくっちゃ。ね?」ニコ

千枝「あ……」

千枝「…えへへ。ありがとうございます」

雪菜「どういたしましてー」

雪乃「はいはい。お二人とも、こちらに寄るのはまた今度ですわ。今日は夕涼みのお散歩ですわよー」

イヴ「あれ〜」

詩織「ふふ…また今度、準備して来ましょう?ね、イヴ」

イヴ「そうしましょう〜。ぜひ誘ってください」ニコニコ

愛海「……」

マキノ「どうかした?」

愛海「うん。尊い会話があちこちで発生していてどこから行ったもんかフリーズしてる」

マキノ「0点ね」

愛海「うえーん」

(5)

雪菜「はぁい。オッケー」

千枝「ありがとうございます!」

千枝「……」クンクン

千枝「…えへへ。オトナっぽい香りがします」

雪菜「でしょ?」ニコ

雪菜「…ね、千枝ちゃん。たぶんねぇほんとはねぇ、雪乃ちゃんも銭湯って行ってみたいんだよぉ」

千枝「え?」

雪乃「あっ。せ、雪菜ちゃん?どうしてそれを」

雪菜「雪乃ちゃんは好奇心旺盛だもん。見てれば分かるかなぁ♪」

雪乃「くぅ…。ひ、否定はしませんわ…」

雪菜「ふふふ」

(6)

雪菜「だから、今度みんなで行ったとき、二人で雪乃ちゃんに銭湯の入り方を教えてあげようねぇ」

雪乃「むぅ……。もう…ふふ。はい。そのときは、よろしくお願いいたしますわ」

千枝「わ、わかりました」

千枝「えへへ。ぜひ」

イヴ「銭湯はブリッツェンも一緒に入れるんでしょうか〜」

詩織「それは……難しそうね」

愛海「……」

マキノ「……」

愛海「マキノさん揉まれとく?」

マキノ「揉まれない」

今日はここまで。また明日
>>36 おつありおつあり


第6話 キャシー・グラハム「夏樹と菜帆はとってもお似合い!」


☆登場アイドル(3人)

029.海老原菜帆(えびはらなほ)http://i.imgur.com/ChzvzRm.jpg
「激しいのも、私の一面…○○さんは知ってますよね~」
17歳 パッション 趣味:散歩・和菓子屋さん巡り

030.木村夏樹(きむらなつき)http://i.imgur.com/ztlSlwb.jpg
「いつか言ったよな。アタシがなりたいのはトップスターなアイドルだって」
18歳 パッション 趣味:ツーリング

031.キャシー・グラハム(きゃしー・ぐらはむ)http://i.imgur.com/Fw1HatY.jpg
「これが、キャシーのハートを育てたエンターテイメントだよ!また、一緒に見に来ようねー♪」
15歳 パッション 趣味:インラインスケート・ダンス

(1)

キャシー・グラハム「たっだいまー!いやー今日もいい天気だねー」

木村夏樹「おっと」

夏樹「キャシー、お疲れ。でもちょっと…」シー

キャシー「むぐ」コク

キャシー「やっ。夏樹。どうしたの?」

夏樹「菜帆が寝てる」

海老原菜帆「…くぅ」

夏樹「悪いな。ちょっと静かにしてやってくれ」

キャシー「お、おう」

キャシー「……」

夏樹「なんだよ」

キャシー「いやあ。男前だなあと思って」

夏樹「ははっ。なんだそれ」

(2)

キャシー「了解。おとなしくね。おとなしく」

夏樹「おう。ありがと」

菜帆「……」スヤスヤ

キャシー「……」

夏樹「……?」

夏樹「どうかしたのか?」

キャシー「あたし今日お仕事でパン作った。食べる?」

夏樹「お、おう。食べるけど」

キャシー「お、やったあ。どれにする〜?えっと、菜帆にも取っといてあげないとだ」

(3)

キャシー「はい。コロッケパン」

夏樹「サンキュー」

キャシー「もぐもぐ」

キャシー「いやあね。絵になるなーってね。夏樹と菜帆」

夏樹「ん?」モグモグ

キャシー「美男美女」

夏樹「なんでだよ」

菜帆「…」スヤァ

夏樹「ったく」ナデナデ

(4)

夏樹「違うよ」

夏樹「…どっちかって言うと…あやしてるようなもんだ。せいぜい、お嬢様を、執事がな」

キャシー「ふーん」

キャシー「それじゃあついでにあたしも寝かしつけてもらおっかな?」

夏樹「なんでだよ」

キャシー「いやほら、お仕事で疲れてるし。おとなしくって夏樹が言ったしー。えいっ」

夏樹「ちょ、おい」

夏樹「……ったく」

キャシー「?…んむぅ」

夏樹「……」ナデナデ

夏樹「しょうがねえな。好きにしな。満足したら、帰るんだぞ?」

キャシー(男前か??)

キャシー「お、おう」

夏樹「おう」

(5)

キャシー「…んー…」

キャシー(あ…だめだこれ、夏樹の膝枕つよい)

夏樹「なにか言ったか?」

キャシー「ごめん寝るかも」

夏樹「あ?」

キャシー「すやぁ」

夏樹「はやっ」

菜帆「…」スヤスヤ

キャシー「すやー」

夏樹「おいおい…」

夏樹「……しょうがねえなぁ…」ナデナデ

キャシー「すや…んふ」

夏樹「はは。いい寝顔しやがって…」

夏樹「…これじゃ、アタシは寝られねえな」

菜帆「じゃあ今度は私が膝枕しよっか〜?」

夏樹「うお」

(6)

夏樹「おどろかすなよ。いつの間に」

菜帆「うふふ。いつのまにでしょ〜」

菜帆「代わる?」

夏樹「い、いや別に」

菜帆「あれ〜。もともと夏樹ちゃんが私に触ってみたいって言ったのに」

夏樹「なっ」

菜帆「うふふ。キャシーちゃんにはうまくごまかしてたね〜」

夏樹「おいばか」

キャシー「すやすや」

夏樹「誤解を招くような言い方するなって!」コソ

菜帆「うん?」

夏樹「……」ハァ

夏樹「……言ったけど。そりゃあれだ。深い意味は」

菜帆「はいはい〜。遠慮しなくていいから、交代交代」

夏樹「お、おい。引っ張るなって」

(7)

夏樹「……」

菜帆「うふふ」

菜帆「私の膝枕、ふかふかで気持ちいいでしょ〜」

夏樹「落ち着かねえ」

菜帆「ね〜んね〜よ〜ころ〜り〜よ」

夏樹「お腹ぽんぽんするな」

菜帆「お互い頼られることの方が多いもんね。たまには甘えるのもどう〜?」

夏樹「……」

夏樹「悪くねぇ」

菜帆「うふふ」

(8)

夏樹「キャシーには内緒だぞ」

菜帆「はいはい」

キャシー「…」

キャシー(こんなん目ぱちだぜぃ!)

キャシー(ま、いっか♪ん〜二人分あまえとこ〜)スヤー

菜帆「ねえ、夏樹ちゃん」

夏樹「なんだよ」

菜帆「キャシーちゃん、私たち、絵になるって」

菜帆「嬉しかった?」

夏樹「…」

夏樹「まあな」

菜帆「うふふ」

キャシー(んふふ。仲良し)

夏樹「はぁ…」

夏樹「ありがとな。菜帆」

菜帆「こちらこそ〜♪」

今日はここまで。また明日
おつありがとー


第7話 三好紗南「つづきからはじめる」


☆登場アイドル(5人)

032.小日向美穂(こひなたみほ)http://i.imgur.com/MRCYEPs.jpg
「ひとりでも大丈夫。でも、想いは揺らいで…まだ心は弱いまま?」
17歳 キュート 趣味:ひなたぼっこ

033.塩見周子(しおみしゅうこ)http://i.imgur.com/T46rHEq.jpg
「背中あずけちゃるーん」
18歳 クール 趣味:献血・ダーツ

034.龍崎薫(りゅうざきかおる)http://i.imgur.com/RYMMHyA.jpg
「かおる大発見したよ!寒い日って、お外がキレイに見えるんだー!」
9歳 パッション 趣味:料理

035.三好紗南(みよしさな)http://i.imgur.com/EprEru9.jpg
「えへへっ、ドキドキもレベルアップだ!」
14歳 パッション 趣味:TVゲーム・夜更かし

036.村上巴(むらかみともえ)http://i.imgur.com/yizn29e.jpg
「恥ずかしくはない。恥ずかしくはない、が…見られたくはない」
13歳 パッション 趣味:演歌、将棋

(1)

三好紗南「ふいー。やったったー。なかなか歯ごたえのあるやつだったぜ…」

紗南「おっと。もうこんな時間か。帰り支度しなくちゃ」

小日向美穂「巴ちゃん!」

村上巴「ち、違う!うちはそんなんじゃないわ!」

紗南「…おー。劇の練習かな?」

龍崎薫「うわーん!」

紗南「ガチ泣きじゃーん」

塩見周子「あー、えっと。薫ちゃん、落ち着いてー」

紗南「あやすの下手かよ」

周子「お、紗南いいとこに。助けていいよ」

紗南「あ、はい。何があったの」

(2)

紗南「巴ちゃんがラブレターをもらったと。へー!それはそれは」

巴「う、うむ。なにかの間違いじゃろうがな」

紗南「そんなことないんじゃない?」

美穂「そうだよ!」

紗南「おっと」

薫「うわーん。美穂ちゃんも巴ちゃんもこわいよー」

周子「あーよしよし。あーよしよし」

紗南「あやすの下手かよ」

周子「あやされるのは得意なんだけどさー」

紗南「自分でそれ言う?」

(3)

美穂「なにかの間違いなんてこと、あるはずないよ。ちゃんとお返事してあげないと」

巴「し…しかしのう」

紗南(あーなんとなくわかった)

紗南「周子さんはいまこの面子で一番年上ってことでなにかないの?」

周子「いやー。美穂ちゃんがガチだからさー。あたしほら、存在が茶化してるみたいなとこあるから口出しにくくて」

紗南「存在が茶化してる」

紗南「…えと。とりあえず、薫ちゃんはあたしと一緒にゲームしよっか」

薫「うえ。いいの?」

紗南「いいよー」

(4)

紗南「美穂さんと巴ちゃんもやるー?」

巴「いや。うちはそういうのはええ」

美穂「私もあんまり得意じゃないから…」

紗南「ふーん。そっか」

紗南「得意じゃないのをやるのが楽しいんだけどね。ゲームって」

巴「む」

薫「ぼーん」

薫「わあっ。かおるもうおわっちゃったーっ」

紗南「あはは。薫ちゃんは勢いのあるプレイングだなぁ」

(5)

紗南「貸して。ほら、ここはこうやって行くんだよ」

薫「おおおー!さなちゃんすごーい!いまのどうやったの?」

紗南「へへっ。教えてあげるから、もういっかいやってごらん」

紗南「…ゲームのいいとこはね」

紗南「何度やられたってまたやり直して上手になれるところだね。まあ、アイドルもリアルもおんなじだけどね」

薫「おーっ。かっこいー」

周子「かっこいー。あーしんだ。せんせぇここは?」

紗南「いつの間にやってた周子さん。そこはね」

美穂「……」

巴「……」

(6)

巴「…」

巴「美穂。明日、会ってくるわ。こいつと。それでちゃんと断ってくる」

巴「うちはいまアイドルじゃからな」

美穂「…うん。そうだね」

美穂「ごめんね、巴ちゃん。怒鳴ったりして」

巴「ええよ。いや、うちこそ、ほんまに。すまんかった」

美穂「うん」

美穂「……でも、ちゃんと、話をしてあげてね」

美穂「きっと、その人は、すごく勇気を出して書いてくれたと思う。それに、想いはちゃんと…言葉にしないと、伝わらないから。きっと」

巴「……おう」

巴「はは。よう身に沁みたよ。ありがとうな」

美穂「ふふ。こちらこそ」

周子「はい仲直りー♪じゃあみんなでゲームしよゲーム」

紗南「周子さんそれあたしのー」

薫「ぼーん。あー」

紗南「おっ。薫ちゃんはいいねー勢いが衰えないねー」

美穂「教えてくれる?紗南ちゃん」

巴「う、うちも…ええか?」

紗南「うん。いいよー」

(7)

周子「ぽんぽん」

紗南「ん。なに?」

周子「紗南。さっきのいい台詞だったね。さすが」

紗南「ほめてもなんも出ないよ。…それと、まあ、Pさんの受け売り」

紗南「じゃあ帰りになんかおごってよ、周子さん」

周子「おごっちゃるおごっちゃる♪よしよし♪」

紗南「へへ…。調子いいなー、もう」

薫「ぼーん」

巴「ぼーん。おわ。なんじゃあこれ。おい紗南」

美穂「わわ。ぼーん」

周子「おー。見事な三連花火だこと」

紗南「あはは。先は長そうだ」

今日はここまで。また明日
おつありがとー

おつおつ
しゅーこちゃん自己分析完璧やんけ


第8話 兵藤レナ「なつのこはるはる」


☆登場アイドル(5人)

037.結城晴(ゆうきはる)http://i.imgur.com/rbRjh2y.jpg
「カワイイヤツを使ってるって方が、ファンは喜んだりすんのかな…」
12歳 クール 趣味:サッカー

038.古賀小春(こがこはる)http://i.imgur.com/mu6msEQ.jpg
「ニガテなことも好きになれば、楽しいが増えると思うんです~」
12歳 キュート 趣味:イグアナのヒョウくんと遊ぶこと、家のお手伝い

039.兵藤レナ(ひょうどうれな)http://i.imgur.com/ymTWKq7.jpg
「これも駆け引き。楽しんで♪」
27歳 キュート 趣味:トランプ

040.福山舞(ふくやままい)http://i.imgur.com/JG5ZpaO.jpg
「私も、まだまだぐーんと伸びますよ」
10歳 キュート 趣味:一輪車

041.成宮由愛(なるみやゆめ)http://i.imgur.com/GUhTKr0.jpg
「みなさんが信じてくれるから…私は、怖がらずに描けます…」
13歳 クール 趣味:写生・水彩画

(1)

結城晴「あー」

晴「小春ー。公園行かないかー」

古賀小春「えと…ごめんね晴ちゃん。今日はちょっと〜」

晴「そっか」

晴「なんか忙しそうだな」

小春「え、えへへ…うん。ごめんね?」

晴「いや、こっちこそ」

晴「……リフティングでもすっか」

福山舞「ここは…うーんと」

成宮由愛「あ、そうそう…ふふ。合ってる合ってる」

晴「……なんか、みんな忙しそうだな…」

兵藤レナ「晴は余裕みたいね?」

晴「レナさん。なんだよそれ」

レナ「今日って何日か知ってる?」

晴「え?えっと…8月さんじゅう…いち…」

晴「あー!」

レナ「あー」

晴「れ、レナさん!」

レナ「はーい♪高くつくわよー」

(2)

晴「た、助かるぜ!ええと、よし!ポジション分けていこう!」

レナ「混乱してるわね。落ち着きなさい」

晴「レナさんは、算数は得意だよな!たぶん!これ算数のドリル!」

レナ「しれっと一教科全部やらせようとしてる?というかやってない宿題がよくすっと出てくるわね?」

晴「へへっよせよ。終業式の日に持ってきた荷物、全部事務所に置いてたからな!」

レナ「ほめてないわよ?」

晴「あーよかった。大人は夏休みとか関係ないもんな!手が空いてそうで助かった」

レナ「ちょいちょい失礼ね?」

小春「晴ちゃ〜ん?」

晴「ぎくっ」

舞「できたー!」

由愛「やりましたー。ぱちぱち。お疲れさま」

舞「えへへ。由愛ちゃんのおかげです」

(3)

小春「宿題は自分でやらなくちゃ、だめだよ?」

晴「い、いやその…」

小春「教えてあげるから、一緒にやろう?」

晴「ぐぅ…はい。ごめんなさい…」

レナ(私より小春ちゃんの言うことの方が素直に聞くのね)クス

レナ「…まあまあ。少しくらいなら私も手伝うから。さすがにいまから全部一人は無理よね」

晴「レナさん!そうだそうだー」

小春「む」

由愛「まだ時間があるから…一緒に遊ぼっか」

舞「わぁ。うん。なにしよう」

小春「じゃあヒョウくんとみんなでサッカーとかしませんか〜。晴ちゃんボール借りるね」

晴「ああー。小春ー。見捨てないでくれー」

レナ「晴は戦術を組むのはだめみたいね」クスクス

(4)

晴「マジですみませんでした」

小春「うむ」

レナ(かわいい)

小春「でも…えっと、晴ちゃん、自由研究とか、どうしよっか」

晴「どうしよう!」

レナ「元気よく答えてもね」

レナ「小春ちゃんはどうしたの?」

小春「私はヒョウくんの観察日記です〜」

レナ(好きなことのチョイスと興味深さがいいバランスね…)オモシロソウ…

由愛「私は日記にたくさん絵を書いて…えへへ。絵本みたいにして…」

舞「わぁ。すごいすごい。私も出てくるかなー?」

由愛「う、うん」

レナ(かわいい)

(5)

晴「レナさんは子どものころ、どんなのやったんだ?」

レナ「私?」

レナ「……」

レナ「……ちょっとこの場では披露しづらいようなのばかりね」

晴「おっ。それ興味ある。教えてくれよ」

小春「だ、だめです〜。晴ちゃん聞いちゃだめ〜」

レナ「や、そこまで止められるとお姉さんもちょっと傷つくわ?」

舞「これ、このまえ一緒にお仕事したときだー」

由愛「うん」

由愛「…ふふ、今日舞ちゃんの宿題のおてつだいをしたことも書いておくね」

舞「えっ」

(6)

レナ「まあ要は好きなことをやったのよ。自由研究なんだから」

晴「…好きなことか」

晴「…ん。それなら」

レナ「できそう?」

晴「時間ねーけどな!好きなことなら、ある!」

レナ「いい返事ね」

晴「よし小春っ。順番に行こうぜ!まずはドリルを片付ける!」

小春「あれ?自由研究はいいの?」

由愛「えへへ。舞ちゃんにお勉強、教えられましたって…自慢するの」ニコ

舞「わぁ。それはちょっと恥ずかしいな…」

舞「え、えっと、さぼってたわけじゃないからねっ」

由愛「知ってるよ。お仕事、忙しかったもんね」

(7)

由愛「だから…自慢だよ。しっかり者の舞ちゃんのおてつだい、できたの」

舞「…えへへ」

舞「そっかぁ。じゃあ、よかった!」

由愛「うん」

晴「好きなことなら頑張れるからな」

レナ(あーそういう…なんか大丈夫かしら)

晴「へへっ。それにいまはここに好きなもんならたくさんあるからな!もういまのオレはサッカーだけじゃねえぜ」フフン

晴「アイドルもあるし、小春もレナさんも舞も由愛もいる!」

小春「?うん…いる…」

小春「…い、いるよ?へ?は、晴ちゃん〜いまのはどういう…?」

レナ「…」

レナ(大丈夫そうね)

レナ(ふふ。ま、最悪手を出せばいいか)

(8)

舞「レナさん。由愛ちゃんと一緒にトランプしませんか?」

レナ「あら。いいわね。私は手加減しないわよー」

由愛「が、がんばります」

晴「よぅし。やるぜー。よろしくな、小春!」

小春「は、はい〜」

晴「どうしたよ。そんなかしこまって」

小春「は、晴ちゃんのせいだよ〜」

晴「ん??」

レナ「ふふふ」

レナ(…ま、宿題はともかく…いい夏休みの思い出ね。きっと。ふふ…ちょっと羨ましいわ)

レナ「……私も負けてられないわね」

舞「れ、レナさん…ほんとにほんきモードですね…」

由愛「ババ持ってるみたい…あ、あがり」

レナ「はっ」

今日はここまで。またあしたー
>>67 冷静にふざける子好き


第9話 輿水幸子「残暑カワイイ今日このごろ」


☆登場アイドル(5人)

042.財前時子(ざいぜんときこ)http://i.imgur.com/Cm1N5pW.jpg
「一度の失態で下僕を切り捨てたりはしない。で…何度目かしら?」
21歳 パッション 趣味:お仕置き、豚を料理すること

043.輿水幸子(こしみずさちこ)http://i.imgur.com/q0AwJoz.jpg
「エラくてカワイイ幸子を褒めるチャンスですよ!」
14歳 キュート 趣味:勉強ノートの清書

044.伊集院惠(いじゅういんめぐみ)http://i.imgur.com/zKeqnjU.jpg
「この鞄を私だと思って、旅先でも大事にしてね…なんて、荷物としては重い言葉かしら?ふふ、安心して。冗談よ…半分くらいは」
21歳 クール 趣味:一人旅

045.大槻唯(おおつきゆい)http://i.imgur.com/DgiyZHJ.jpg
「街も、わくわくしてるかんじ!」
17歳 パッション 趣味:カラオケ

046.若林智香(わかばやしともか)http://i.imgur.com/8VJ9mn2.jpg
「届け、貴方の心までっ!」
17歳 パッション 趣味:チアリーディング

(1)

輿水幸子「おはようございます」

大槻唯「幸子ちゃん。おはよーっす」

幸子「どうも」

幸子「……」ポス

伊集院惠「…」パラ

幸子(雑誌を読んでいる惠さんと)

若林智香「んしょ。んしょ」

幸子(ストレッチをしている智香さんと)

財前時子「…」ギリギリギリ

幸子(…ちょっと言葉で表現するにははばかられる時子さん)

幸子「それから、ソファで涼んでいる唯さん」

唯「おー。幸子ちゃんもこっちで涼むかね」

幸子「いえ。ボクはお仕事の前に今日の授業の復習をしておこうかと」

唯「わーお。まっじめー」

(2)

唯「9月になっても暑いねぃ」

幸子「まったくです」

幸子「…あの、唯さん。なんとなくなんですが」

唯「んー?」

幸子「今日は事務所が静かではありませんか?」

唯「そぉ?」

惠「…」パラ

智香「よっ。ほっ」ピョンピョン

時子「……」バリバリバリバリ

唯「あはっ。たしかに。見た目はもんのすごくさわがしいけど☆」

幸子「あ、ですね。訂正します。主に時子さん…」<アアン?

幸子「…こほん。時子サマのせいな気がしますが」<アーン

唯(時子ちゃん嘘発見器みたいでおもしろ)

(3)

幸子「あ。わかった」

唯「ほい」

幸子「プロデューサーさんがいないせいですね。どうりで。ボクに歓喜する声が聞こえないわけです」

唯「おっ。幸子ちゃんもたいがいだー」

幸子「なにか?」

唯「なんでもー☆よっカワイイ☆」

幸子「どうもどうも」

幸子「ではちょっとお勉強はカワイラレを補給してからにしましょう。行ってきます。…えっと、時子サマはさいごにしましょう」ウン

唯(おっとなかなか楽しそうだ。眺めてよ)カワイラレ…?

幸子「なにか?」

唯「なんでもー☆いってらー」

(4)

幸子「惠さん、惠さん」

惠「幸子ちゃん。こんにちは」

幸子「こんにちは。なにをしているのですか?」

惠「今度のオフはどこに行こうかなあって…雑誌でね。調べているの」

幸子「なるほど」

幸子「お仕事で、わりと色んなところに行けていると思うのですが、それとは別ですか」

惠「うん。別」

惠「いい疑問ね。ふふ…みんなで行く旅行やお仕事も楽しいけれど」

惠「一人で…知らない場所へ、知らないことを探しに行く旅も楽しいのよ?」

幸子「そういうものですか」

惠「そういうもの」

惠「幸子ちゃんは、もう少し大きくなってからかな?」

幸子「ですかね」

唯(わりと普通に話しててウケる)

(5)

幸子「智香さん、智香さん」

智香「うーん?こんにちはっ…幸子ちゃん!」

幸子「こんにちは」

幸子「柔軟ですか?」

智香「うんっそう。今日はこのあと、一緒にやるみんなを待ってからレッスンだから」

智香「ソワソワしてるんだ。先にストレッチくらいなら、一人でもいいかなー☆って」

幸子「先ほど、明らかに柔軟とは別の動きもしていた気がしますが」

智香「ぎく」

幸子「そわそわされているのはいつもと髪型が違うのとなにか理由があるのでは?」

智香「ぎくぎく」

智香「さ、幸子ちゃんするどいなー」

幸子「似合っていますね。カワイイです」

智香「ん〜…えへへ…そ、そうかなっ」

幸子「はい」

唯「ふむ」

惠「時子。今度のお仕事のときも…寄り道はまた私が決めていいかしら?」

時子「好きになさい。豚がいいならかまわないわ」

惠「ふふ。そう」

唯(時子ちゃんわりと普通に話しててウケる)

(6)

幸子「時子さん」

唯(お。いった)

時子「…なにかしら」

幸子「その髪留め、カワイイですね」

時子「…」

時子「それだけ?」

幸子「はい」

時子「フン」

時子「そう。じゃあ下がりなさい」

幸子「はい。あ、あと…今度のお仕事ご一緒させていただきます。よろしくお願いします」

時子「はいはい」

唯(普通だー)

智香「ふうっ。いい汗かいたー☆唯ちゃん、となり座ってもいい?」

唯「あいあい。レッスン前なのに智香ちゃんはしょうがないなー。ジュース飲みなよジュース。キャンディもあるぞ☆」

智香「ありがとっ」

(7)

幸子「唯さん」

唯「んー?」

唯「おー。おかえり。幸子ちゃんもいる?」

幸子「いります」

唯「あいよ」

唯「ねーねー。なんか普通に話してるだけみたいだったけど。カワイラレってなんだったの?」

幸子「あむ?」

唯(あざとい)カワイイ

智香「へえー!惠さんと時子さん、今度も一緒に遠出のお仕事なんですねー。楽しそうっ」

惠「うん。楽しいわ。ね、時子」

時子「さあ」

(8)

幸子「なにって…そのままですよ」

幸子「みんなと仲良くできるのはカワイイでしょう?」

唯「……」

唯「あー」

幸子「あー」

智香「お土産楽しみにしてますねー」

惠「うふふ。時子はセンスがいいから…よろしくね?」

時子「…………惠が選びなさいな。智香の好みなんて私には分からないわ」

智香「それを頑張って考えるのが楽しいですよ☆お土産って!ふふっ応援してます」

時子「……はっ。調子がいいこと」

時子「まあ…期待せず這いつくばって待っていなさい」

智香「はぁい☆」

唯「なるほど!」

唯「幸子ちゃんはカワイイって話か!」ワシワシ

幸子「わぷ。な、なんです急に。ふ、ふふーん。そんなことは当然で」

唯「このこの〜」

幸子「や、やりすぎです!?」

唯「はいはーいわしわしー☆」

今日はここまで。また明日。おつありです


第10話 岡崎泰葉「ここにある未来」


☆登場アイドル(2人)

047.高峯のあ(たかみねのあ)http://i.imgur.com/YvCKeKH.jpg
「貴方と同じ景色を見て、感覚を共有する。私の…変わらぬ望みよ」
24歳 クール 趣味:天体観測

048.岡崎泰葉(おかざきやすは)http://i.imgur.com/Rvjo0Hs.jpg
「夢って不思議です。ひとつ夢を叶えると、次々に違う夢が生まれてきて…また新しい夢に挑戦しましょう!」
16歳 クール 趣味:ドールハウス作り

(1)

岡崎泰葉「…」

高峯のあ「…」

のあ(泰葉がおでこを机に載せて…停止している)

のあ(…なにかあったか聞くべき?)

泰葉「あー」

のあ(驚いた)

(2)

泰葉「よいしょ。宿題しよう」

のあ(再起動。問題なさそう?)

泰葉「よしっ。やるぞー」

のあ「…」

のあ「泰葉」

泰葉「なんですか?のあさん」

のあ「教科書が逆さまよ」

泰葉「あ、あー」

のあ「古典的」

泰葉「こ、古典的はショックです…」

(3)

のあ「休みなさい。なにか、気がかりがあるのなら」

泰葉「…」

泰葉「いやあ」

泰葉「えへへ…何かしてたいんです。今日、その…お仕事で失敗をしてしまって。手を動かしていた方が、気が紛れるというか…」

のあ「失敗?」

泰葉「は、はい」

(4)

泰葉「えっと、その…」

泰葉「昨日、テストがあることをすっかり忘れていて、ちょっと遅くまで勉強していて…」

泰葉「それで、寝不足で。仕事中なのに、ぼーっとしてしちゃって…」

のあ「そう」

のあ「では」サッ

泰葉「?」

のあ「右手はハーブティー。左手は生姜湯。どっち?」

泰葉「あ、安眠させる気まんまんですねっ」

(5)

のあ「泰葉は原因が分かっている。なら」

のあ「それを排除する。それだけでしょう?そうすれば、それは失敗ではなくなる」

泰葉「……う。な、なるほど」

のあ(…失敗でなくなるは過言…まあ、いい)

泰葉「…くす。でも、のあさん。失敗ではなくなるは、ちょっと言い過ぎじゃないですか?」

のあ「……私もそう思うわ」

泰葉「はい」クス

(6)

のあ「でも」

のあ「泰葉が失敗するはず、ないもの。いつもあれほど丁寧に、美しく…準備している」

のあ「失敗というのなら、休むことを失敗した。それだけね」

泰葉「…」

泰葉「ですね。はい」

泰葉「じゃあ……ハーブティー、もらっても、いいですか?」

のあ「ええ。…泰葉」

泰葉「ふふ、大丈夫ですよ。一緒に淹れますから」

のあ「…」コクリ

のあ「一緒に香りを楽しみましょう。ありがとう。泰葉」

泰葉「こちらこそ。ありがとうございます、のあさん」

今日はここまで。またあした

第11話 丹羽仁美「河川敷、青春と見るか?合戦場と見るか?」


☆登場アイドル(8人)

049.鷹富士茄子(たかふじかこ)http://i.imgur.com/sG7OjbJ.jpg
「ちっちゃな幸せを見つけましょう。たとえば…私、とか♪ふふっ」
20歳 クール 趣味:隠し芸

050.丹羽仁美(にわひとみ)http://i.imgur.com/TEpXs1t.jpg
「これがアタシのいくさ装束!」
18歳 キュート 趣味:史跡巡り・武将グッズ収集

051.日野茜(ひのあかね)http://i.imgur.com/oZTkPhS.jpg
「タオルを振り回し続けたら、プロデューサーのもとまで飛べるのでは!?」
17歳 パッション 趣味:ラグビー観戦

052.間中美里(まなかみさと)http://i.imgur.com/xb32FOE.jpg
「練習で変わってく私も、ひとつの旅だよねぇ。まだまだいくよぉ」
20歳 キュート 趣味:旅行

053.的場梨沙(まとばりさ)http://i.imgur.com/s4S57gh.jpg
「カミサマよりも、アタシに誓いなさい♪」
12歳 パッション 趣味:ダンス、パパとデート

054.楊菲菲(やおふぇいふぇい)http://i.imgur.com/SYBQAEZ.jpg
「ふたりで掴んだ場所、しっかり心に刻みつけておくネ。忘れないヨ」
15歳 キュート 趣味:料理

055.栗原ネネ(くりはらねね)http://i.imgur.com/ATcQi2P.jpg
「魅せ方は変わっても、元気な私は変わりませんよ!」
15歳 キュート 趣味:テレビ鑑賞・健康作り

056.乙倉悠貴(おとくらゆうき)http://i.imgur.com/yfv7WbQ.jpg
「堂々といきますっ!思わず、追いかけたくなるくらいにっ♪」
13歳 キュート 趣味:ミックスジュース作り・スクラップブック作り

(1)

丹羽仁美「おや」

仁美「ねえねえ。あれって、梨沙ちゃんと悠貴ちゃんじゃない?」

間中美里「ほんとだぁ」

鷹富士茄子「私もいますよ」

仁美「わ。びっくりした」

フェイフェイ「こんにちはだヨー、カコ」

栗原ネネ「こんにちは。奇遇ですね。なにかしているんですか?」

茄子「こんにちは。私は二人の付き添いです」

仁美「…カメラを持ってると、二人のお姉さんみたいだね?どうしたの、それ」

茄子「ふふ。これは、プロデューサーが、二人の付き添いをするなら、持っていってくれって」

茄子「四人はお買い物帰りですか?」

(2)

仁美「あれ?四人じゃないよ?」

茄子「あら?」

日野茜「じゃあ!私が並走しますよ!!梨沙ちゃんも悠貴ちゃんも付いてきてください!」

乙倉悠貴「は、はいっ」

的場梨沙「はいじゃないが」

美里「三人の付き添いだった?」

茄子「みたいだね〜」

フェイフェイ「瞬間移動だネ!」

ネネ「あ、あはは…」

(3)

梨沙「ち、ちょっと待ちなさい…そもそもいま全力疾走したところなんだから…」

茜「その限界を!!超えましょう!一試合走り切るスタミナをつけましょう!!」

悠貴「はいっ」

梨沙「はいじゃないが。試合しませんー。徒競走の練習よっ徒競走!」

仁美「梨沙ちゃんって別に運動できないわけじゃなかったよね?」

美里「たぶん私よりダンス上手だよぉ」

仁美「それはまずいのでは」

美里「えへ」

フェイフェイ「今日はみんなでお料理するんダヨー。カコもどう?」

茄子「わ。いいですね〜。じゃあお呼ばれしようかな…」

ネネ「ぜひぜひ…うぅ」

フェイフェイ「?」

(4)

仁美「それにしても」

仁美「うーん。河川敷でランニング、徒競走の練習かあ…いいねえ」

仁美(合戦みたいで)

茜「いいですよね!青春です!!」

フェイフェイ「ネネー、買い物袋ならふぇいふぇい持ってるヨー」

ネネ「へ?あ…」

ネネ「いいの?」

フェイフェイ「イイヨー」

ネネ「えへへ。ありがとう、フェイフェイちゃん」

ネネ「いいですよねーっ。ね、私もまぜてください。ランニング付き合いますよ」

悠貴「わぁっ。ネネさん。はいっよろこんで!」

梨沙「わやだわ」

茄子「ふふ。優しいね。フェイフェイちゃん」

フェイフェイ「ネネってば、まざりたそうにうずうずしてたからネ!」

フェイフェイ「カコ、人数も増えそうだし、ふぇいふぇいと献立の相談しヨー」

茄子「いいよ〜。そうね〜どうしましょう」

美里「心中お察ししまぁす」

梨沙「ありがと」

(5)

梨沙「はあ…まあいいわ。悠貴、ネネ、茜に付き合えば体力もつくでしょ」

美里「徒競走の練習じゃないの?」

梨沙「徒競走の練習よ」

梨沙「走っていても、笑っていられるようにね。アタシはアイドルで、今度の運動会はパパが見に来るんだもん」

美里「ははぁ」

梨沙「なによ」

ネネ「そうだ。私たち、買い物の荷物もあるので…分担して、ジョギングで帰るというのは、どうでしょう。えっと、みんなで走れるペースで」

悠貴「いいですねっ。ダッシュじゃなくて、ゆったりっ」

ネネ「う、うん」

茜「了解です!全力で!」

ネネ「う、ううーん」

仁美「あっはっは。個性的な配下をまとめるのも武将の腕の見せ所だね♪」

ネネ「わ、私、武将さんじゃないです〜…」

(6)

美里「このあとみんなでご飯を作って食べるんだけどぉ」

美里「梨沙ちゃんも来るぅ?」

梨沙「…ん」

梨沙「い、行くけど…おいしくなかったら承知しないわよ」

美里「あ、ちなみに私は旅行先で集めた食器を使ってもらう役だから。作るのはパスなのぉ」

梨沙「ぷっ。なによそれ」

仁美「では皆の衆!おいしいご飯に向かって、いざ出陣ー」

茜「おー!!」

悠貴「おーっ」

ネネ「おお…さすがです…ありがとう、仁美ちゃん」

仁美「礼にはおよばんよー♪楽しんでるだけ楽しんでるだけ」

仁美「ほら。ネネっち、置いてかれちゃうぞー」

ネネ「は、はい」

フェイフェイ「がんばってネー。あとで追いつくヨー」

茄子「じゃあ、のんびり歩きましょうか」

フェイフェイ「そうしヨー」

梨沙「じゃ、アタシも行ってくるわ」

美里「はい。行ってらっしゃい。ふれふれ」

(7)

梨沙「はあ…はあ」

悠貴「梨沙ちゃん、大丈夫?」

梨沙「…ヘーキ」

梨沙「……付き合わせたの、アタシでしょ。アタシだけやめられるわけ、ないじゃない」

悠貴「……えへへっ」

悠貴「ありがとっ梨沙ちゃん」

梨沙「なんでお礼?」

悠貴「頑張り屋さんの梨沙ちゃんに、私も勇気っ、もらえたからっ」

梨沙「……あっそ」

悠貴「はいっ」

(8)

仁美「ほいっ。茜さん。ペース早い」

茜「へ?」

仁美「ジョギングだから、ゆっくりだよ。そう。夜半の行軍のごとく…!」

茜「???」

ネネ「ええと、全力じゃなくて、…リラックスしたペースでって感じです」

茜「…」ゼンリョクジャナク…

茜「ぜ、ぜんりょくでないを、全力で…?」

仁美「全力が標準装備かー」

(9)

茜「ぜ、全力でトライしてみますねっ」

仁美「うむ」

ネネ「い、いっそ私も茜さんのまねをしてみれば、もっともっと頑丈な体になれるんでしょうか…??」

仁美「いや、彼女はたぶん傑物というやつだから、真似はよしたまえ」


梨沙「だいぶ離されたわね」

悠貴「うん」

悠貴「でも、私たちは私たちのペースでっ。行きましょーおー」

梨沙「おー」


美里「私はこっちに合流でぇす」

フェイフェイ「ミサトダヨー」

美里「ね、茄子。買ってきたアイス食べるぅ?」

茄子「あら。いいの?」

フェイフェイ「それ、ミサトのじゃないヨ?」

美里「まあまあ♪茄子に食べてもらえればきっと当たり付きがでるでるぅ」

茄子「あら」

茄子「…うふふ。みんな頑張ってるのに、お姉さんがそんなこと言っていいのかしら〜?」

美里「あ、じ、冗談でぇす。こ、こわい」

フェイフェイ「あはは。ふたりとも面白いナー」

今日はここまで、またあした。おつありですー


第12話 一ノ瀬志希「さっきのあたし」


☆登場アイドル(3人)

057.衛藤美紗希(えとうみさき)http://i.imgur.com/GHDAQY5.jpg
「あたしも憧れる、あたしになるんですぅ。ね?キレイでしょぉ♪」
22歳 パッション 趣味:携帯小説、女子力アップ

058.一ノ瀬志希(いちのせしき)http://i.imgur.com/PljFXcX.jpg
「キミがそう望むなら、ココが天国になるよ。歌も希望もあるんだし」
18歳 キュート 趣味:観察・アヤしい科学実験・失踪

059.相馬夏美(そうまなつみ)http://i.imgur.com/GrFixUh.jpg
「〇〇さんの隣はいつだって私のファーストクラスなのっ♪」
25歳 パッション 趣味:ランニング

(1)

一ノ瀬志希「みさきちゃんさー、旅行するならどこに行きたい?」

衛藤美紗希「え?」

志希「旅行するなら、どこに行きたい?」

美紗希「唐突ねぇ」

志希「シキちゃんはいつでもとうとつなんだー」

志希「あ、過去でも未来でも、何次元でも平行世界でもいいよ」

美紗希「それって旅行…?」

美紗希「…うーん。あたしはいまのセカイが好きだしぃ」

志希「あははっ。なるほど~」

美紗希「志希ちゃんはどこかに行きたいの?」

志希「んふ。別に」

(2)

志希「外から秋の匂いがしたからかなぁ」

美紗希「秋の匂い?」

志希「うん。ほらほら。焼き芋の匂い」

美紗希「あ、ほんとだぁ。するかも」

志希「ね!」

相馬夏美「ただいまー」

夏美「あら…美紗希と志希ちゃんだけ?なんだ、ちょっと買いすぎたかしら…」

美紗希「志希ちゃん。あたしいま旅行するなら夏美さんの行きたいとこどこでもって感じ」

志希「わかる~」

夏美「え?なに?なんの話?」

美紗希「焼き芋わぁいって話ぃ♪」

志希「かがせてかがせてー」

夏美「いや食べたら?…ふふ、喜んでくれたみたいでよかったわ」

(3)

夏美「それで?旅行がなんとか」

美紗希「はふはふ」

夏美「ごめん。飲み込んでからでいいわ」

美紗希「はふぅ…。えっと、旅行するならどこに行きたいって話をしてたの」

夏美「お。興味深い話ね。志希ちゃんはどこか行きたいところがあるの?」

志希「はすはす」

夏美「ごめん、食べてから話そっか。冷めるわよ」

(4)

志希「はふはふ」

志希「もぐもぐ。えっと、なんの話だっけ??」

美紗希「あはは。志希ちゃんが振って来たくせにぃ」

夏美「旅行するなら、かー」

美紗希「夏美さんはどこかありますかぁ?」

夏美「私?」

夏美「…そうねー。いまはとくべつないかな。昔さんざん色んなところに行けたし」

夏美「今はここで、満足…ううん、まだまだだけど。まだまだだから、どこか行くわけにはいかないって感じかしら」

美紗希「おおー。かっこいい」

夏美「な、なんか照れくさいわね…。そ、そういう話じゃなかったか。ええと、美紗希はどこか旅行したいところがあるの?」

美紗希「あたしは可能世界とか興味ないんでぇ」

夏美「な、なんの話?」

(5)

美紗希「夏美さんと一緒かなぁ。いま、ここが好きだし、まだまだあたしは磨ける☆って思ってるからぁ」

美紗希「うふふ。むしろどこにも行きたくないですね♪」

夏美「うん。そうね」

志希「あ。思い出した」

夏美「お、びっくりした。どうしたの?」

志希「思い出したから言葉にしておくね」

夏美「はい」

(6)

志希「秋の匂いってなんだか…さみしくない?さみしいよね~」

志希「だからさっきのあたしはどこかに行きたくなったんじゃないかな~」

夏美「……さっきのあたし、ね」

美紗希「ふふ」

美紗希「じゃあ、どこかに行きそうになった志希ちゃんは、焼き芋の香りで戻って来られたんだねぇ」

夏美「え?そういう話?」

志希「あっなるほど。にゃははっ!そうかも~。美紗希ちゃん、そうかも~」

美紗希「そうだねぇ」

夏美「そうなの?」

(7)

志希「にゃははっ」

志希「そっかそっかー。なんだかんだ、シキちゃんもここが好きなんだな~」

夏美「?」

夏美「それはそうでしょ。志希、いつも楽しそうじゃない。アイドルも、事務所にいることも」

志希「…にゃは」

志希「そっかぁ」

夏美「うん」

志希「そっかそっかー」

美紗希「よかったねぇ。志希ちゃん」

志希「うん。よかったねー」

今日はここまで、また明日


第13話 堀裕子「いいえ、物理です」


☆登場アイドル(5人)

060.堀裕子(ほりゆうこ)http://i.imgur.com/BgtKLZI.jpg
「あなたと…大切な人と出会えたこと。これが、奇跡ですよ」
16歳 パッション 趣味:サイキックトレーニング

061.宮本フレデリカ(みやもとふれでりか)http://i.imgur.com/ArQDoxA.jpg
「解説!フレちゃん選手の気まぐれパスは、敵も味方も惑わせるぞ♪」
19歳 キュート 趣味:ファッション

062.星輝子(ほししょうこ)http://i.imgur.com/GSkJdx7.jpg
「誰かがそばにいるって…いいな」
15歳 パッション 趣味:キノコ栽培

063.土屋亜子(つちやあこ)http://i.imgur.com/NnnFJVI.jpg
「お金で幸せは買えなくても、無いよりあった方がいいじゃない?」
15歳 パッション 趣味:貯金、食べること

064.有浦柑奈(ありうらかんな)http://i.imgur.com/DKcoHST.jpg
「歌います。何度でも、いつまでも」
19歳 キュート 趣味:ラブ&ピース

(1)

宮本フレデリカ「ところでフレちゃんと言えば芸術の秋なんだけどさぁ。ハーイ公園行く人ー♪」

土屋亜子「よっしゃところでも芸術の秋と公園の関連性もわからんフレ語いただきましたー」

亜子「フレちゃん、その心は?」

フレデリカ「なんか暇だった☆」

亜子「悪いことしたときの言い訳みたいだねえ」

フレデリカ「みんなでお絵かきしよ☆キャンバスないからハートで♪」

亜子「なんて?」

堀裕子「焼き芋おいしいですね」

星輝子「うん…フヒ…」

(2)

有浦柑奈「公園に行くんですか?いいですね」

柑奈「よっ。私もいいですかー?」

亜子「おっ柑奈ちゃん、ギターをかついで準備万端だ」

柑奈「お外で歌えるチャンスかなーと。えへへ」

フレデリカ「やったー。いいね。みんなで秋を楽しもうーぜへいへい」

亜子「芸術の秋どこいったん?」

裕子「むむむ…サイキック皮むきー。とりゃ」

輝子「おおお。す、すごい、きれいに剥けてる…さすがサイキック…」

裕子「ふふふ」

(3)

フレデリカ「お歌は芸術だもんねー」

柑奈「ねー」

亜子「はいはい」

亜子「裕子ちゃんと輝子ちゃんはどうするー?」

輝子「フヒ?」

裕子「お散歩ですか?」

フレデリカ「ちっちっ。ただの散歩じゃない…ピクニックだよ☆」

亜子「なんか違うんそれ」

柑奈「秋空にラブを感じるお散歩です」

亜子「五・七・五やね」

フレデリカ「ふー♪フーリュゥー♪」

亜子「川柳やけども」

柑奈「わ、わざとじゃないですよ?」

裕子「輝子ちゃんどうします?」

輝子「フヒ…」

(4)

輝子「わ、私は、その…」

フレデリカ「うんうん。行くよね~♪」

輝子「…」フヒ…

輝子「う、うん」

フレデリカ「お土産どうしよっか。やきいもでいいかな~」

亜子「いやただの散歩にお土産て。というかいま夏美さんにもらって食べたとこだし。いややきいもはなんこでも食べれるけども」

柑奈「秋の夕暮れっていいですよねー。なんだかこう、しんみり…しんみり歌いたくなるというか…」

亜子「おっボケとツッコミの賃借とか気にせん感じ?おーい。裕子ちゃん輝子ちゃん助けてくれぇ」

裕子「あはは」

輝子「…」

裕子「えっと」

裕子「行きましょうか?輝子ちゃん」

輝子「あ」

輝子「う、うん。そうだな…」

裕子「……。うんと」

(5)

裕子「亜子ちゃん。やっぱり私たちは事務所に残りますね」

輝子「フヒ?」

亜子「ん」

亜子「了解~。じゃアタシたちで行ってくるね」

フレデリカ「えー。二人行かないのさみしいー。お土産楽しみにしててねー♪」

亜子「切り替えはや」

裕子「はーい」

(6)

亜子「なんや。フレちゃんさん、あっさりだったね」

フレデリカ「ん~?」

亜子「もっと駄々こねるかと」

フレデリカ「あっはは。亜子ちゃんはアタシのことなんだと思ってるのかなぁ」

亜子「とんでもないひと」

フレデリカ「あってる~」

柑奈「どちらかというととんでる人では?」

亜子「ああ。それな」

フレデリカ「あは♪フレちゃんまだ飛べないんだ~」

亜子「いつか飛ぶん?」

(7)

フレデリカ「フレちゃんはフレちゃん」

フレデリカ「公園に行くならみんなで行きたいって言うのがフレちゃんってハナシ~」

亜子「ああ」

亜子「それな」

フレデリカ「それ」

柑奈「なるほど」

柑奈「フレちゃんなりのラブ&ピースですね」

フレデリカ「そうそう。フレ&フーレ」

亜子「フレしかおらんやん」

(8)

フレデリカ「世の中みーんなフレデリ化ってハッピーだと思ったこともある気がするよ~フレちゃん」

亜子「やばいやんそれ。ぜったいやばいやん」

柑奈「うふふ。意外とそうでもないかも?」

フレデリカ「でしょー。いややっぱないかー」

亜子「ないんかい」

柑奈「あ、でも秋のしんみりにフレ&フーレ的な曲は合わない気がする」ハッ

亜子「そんなんわかりきってるやん」

フレデリカ「けっこうさわがしいよたぶん。フレ&フーレ」

亜子「自分で言うんかい」

柑奈「で、では。フレ&フーレを乗り越えるしっとりソングを…歌います」

亜子「え?ここで?まだ公園どころか事務所も出てないよ?ちゃんと公園で歌っておひねりもらお?というかちょっとフレ&フーレはまってきてるやろ?」

フレデリカ「え?亜子ちゃん公園行くの?夕方はもう肌寒いから気をつけてね」

亜子「なんなん」

柑奈「おひねりはちょっと」

亜子「それはほんとごめんなさい」

フレデリカ「ふふっ怒られてやんの」

亜子「なんなん」

(9)

裕子「よ、よけいなお世話でした?」

輝子「そ、そんなことない」

輝子「……ご、ごめん…裕子ちゃんに、なんか、一緒に……その…フヒ…」

裕子「あわわ」

裕子「こっちこそごめんなさい!その、別に謝らせるつもりじゃ……」

裕子「あれ?」

輝子「?」

裕子「…なにか聞こえる…」

輝子「……さ、サイキック…」

裕子「あ、物理です」

輝子「ま、まさか裕子ちゃんにもキノコの声が…?」

裕子「も?」

(10)

裕子「柑奈さんが歌ってる」

輝子「…ほ、ほんとだ」

裕子「…ぷ」

裕子「公園行ってないじゃないですか」

輝子「…ほ、ほんとだ…フフ、フヒ」

裕子「おかしいですね。あはは。笑っちゃう」

輝子「…フヒ……うん。そうだな」

裕子「……せっかくだから」

裕子「そばに聞きに行きましょうか」

輝子「……」

輝子「…う、うん。いい…かな」

裕子「いいですよー。ふふ。あ、そこまでなら、キノコさんも。私、連れて行くの手伝いますよ」

輝子「あっ…アリガト…」

輝子「…フヒ」

裕子「どうしました?」

輝子「う、ううん…えと、その……。ありがとう」

裕子「えへへ。どうってことないですよ」

裕子「ほら?行こう、輝子ちゃん」

輝子「お、おう…うん」

おつあり。今日はここまでまたあしたー


第14話 五十嵐響子「雨の日の魔法少女」


☆登場アイドル(3人)

065.五十嵐響子(いがらしきょうこ)http://i.imgur.com/WxIB2nJ.jpg
「おやすみもおはようも言える関係…素敵だなって…憧れます」
15歳 キュート 趣味:家事全般

066.綾瀬穂乃香(あやせほのか)http://i.imgur.com/kUxigWd.jpg
「夏の夕暮れ…○○さんも、気を緩めて過ごしましょう」
17歳 クール 趣味:バレエ

067.横山千佳(よこやまちか)http://i.imgur.com/hH7UjJk.jpg
「プリティーハート・チカがちゃんと守ってあげるね!」
9歳 キュート 趣味:魔法少女ごっこ

(1)

五十嵐響子「うひゃあ」

響子「ひどい大雨…けっこう濡れちゃったなぁ」

響子「?」

横山千佳「…」

千佳「れ、レイニーチカは負けないんだもん…」

響子「わ、わあわあ。千佳ちゃん!一緒に拭きましょう!ほらー大丈夫だからね。中に入ろう?」

千佳「うん…ぐす」

(2)

響子「ただいまー」

千佳「う〜…ただーー」

<ピカッ

千佳「うひゃあ」

響子「きゃっ」

綾瀬穂乃香「きゃあ!」

千佳「わあー!?」

響子「お、落ち着いて」

(3)

穂乃香「…うぅ?…きょ、響子ちゃん…?」

響子「穂乃香さん。お、お疲れさまです。ごめんなさい、驚かせて」

穂乃香「あ、いえ…私こそ…あ、あはは」

千佳「こわくないもんこわくないもんこわくないもん…」プルプル

響子(ああ、千佳ちゃんが小さくまるまってぷるぷるしてる…)

穂乃香「わ、二人とも濡れてしまっていますね…いまタオルを持ってきます」

響子「すみません」

響子「千佳ちゃーん。もう大丈夫だからね。私も穂乃香さんもいるからね」

千佳「ううー…響子ちゃーん…」

(4)

穂乃香「はい。よしよし」

千佳「ぷあ。うー。えへへ、穂乃香ちゃんくすぐったい」

穂乃香「ふふ」

響子「穂乃香さんは降られませんでしたか?」

穂乃香「うん。ちょうど、帰ろうかと思ってたころなんだけど…」

<ピカッ

千佳「うひゃう」

響子「きゃ」

穂乃香「…まだしばらく止みそうにないね」

千佳「うあ〜うあ〜」

穂乃香「よしよし。大丈夫、大丈夫」

響子「…ほ、穂乃香さん。かみなり平気なんですか」

穂乃香「さっきは二人の悲鳴で驚いてしまいましたけど…えへへ」

(5)

穂乃香「ほらほら。わしわしです」

千佳「ふあっ。あはは。くすぐったいってば」

穂乃香「風邪を引かないように、きちんと乾かしましょうね」

穂乃香「大丈夫。雨は必ず止みますから。穏やかにして、待っていれば、きっと大丈夫」

千佳「えへへ…うん。わかった」

千佳「…でも、今日はせっかくお気に入りの傘とお洋服だったのになー…」

穂乃香「そっか…それは残念…」

千佳「うん…」ショボン

響子「…」

響子「よし。穂乃香さん、千佳ちゃん。お洗濯しましょう、お洗濯」

千佳「え?」

響子「お洗濯は天気の魔法ですよ♪」

(6)

千佳「ごうんごうん」

響子「じっと見ていると目が回っちゃうよ」

千佳「わあ。目が回るー」

響子「ほら」クス

千佳「えへへ。これであたしの服、ぴっかぴかになる?」

響子「なるよー。きっと雨も、ぱーって晴れるみたいなぴかぴかになります」

千佳「やったあ」

穂乃香「ふふ」

穂乃香「さすがですね、響子ちゃん」

響子「え?…いや、そんな…大したことじゃ…えへへ」

響子「穂乃香さんこそ、ありがとうございます。千佳ちゃんのこと、落ち着かせてあげてくれて」

穂乃香「ううん」

(7)

千佳「ごうんごうん」

千佳「はっやくー♪てんきになあれっサニーチカー♪」

穂乃香「ふふ。可愛いですね」

響子「はい」

穂乃香「なんだか……私たち、二人とも千佳ちゃんのお母さんになったような気持ちですね」

響子「あ、そうかも。です」

千佳「ごうんごうん♪」

千佳「ねえねえっ響子ちゃん、穂乃香ちゃん!天気になったら三人でお外にいこっ。チカ、二人に魔法の傘見せてあげたいっ」

響子「ほんと?じゃあ楽しみにしちゃいます」

穂乃香「いいですね。ふふ。きっといまの千佳ちゃんなら、虹も出せますよ」

千佳「ほんとーっ?えっへへ。じゃあレインボーチカに変身するねっ。見ててね!」ペカー

響子「はい。ばっちり。ね、穂乃香さん」

穂乃香「はい。ちゃんと見てますよ」

千佳「やったあ」

今日はここまで、また明日ー。おつありです。


第15話 鷺沢文香「私はここにいる」


☆登場アイドル(6人)

068.和久井留美(わくいるみ)http://i.imgur.com/vKU9wVq.jpg
「私の声、聞こえているかしら?」
26歳 クール 趣味:仕事

069.藤原肇(ふじわらはじめ)http://i.imgur.com/wuDY5QY.jpg
「花を気取ってもいいですか?」
16歳 クール 趣味:陶芸、釣り

070.久川颯(ひさかわはやて)http://i.imgur.com/5pTgA2V.jpg
「年の初めは、はーで決まりっ!」
14歳 クール 趣味:ファッション・流行の店巡り

071.白坂小梅(しらさかこうめ)http://i.imgur.com/6AYuV4A.jpg
「誰にかけよっか?私たち…ここにいるよって、伝えなくちゃ」
13歳 クール 趣味:ホラー・スプラッタ映画鑑賞・心霊スポット巡り

072.篠原礼(しのはられい)http://i.imgur.com/C6SLjgi.jpg
「よそ見はダメよ。見守っていて」
27歳 クール 趣味:社交ダンス

073.鷺沢文香(さぎさわふみか)http://i.imgur.com/3U7ECH0.jpg
「すれ違う誰もが、物語を秘めています。私も…もちろん、貴方も」
19歳 クール 趣味:本屋めぐり・栞作り

(1)

和久井留美「ふー」

留美「だいぶ遅くなってしまったわね…みんな、お疲れさま」

鷺沢文香「…お疲れさまでした」

久川颯「おつかれさまー…ぱたり」

藤原肇「……」ウトウト

篠原礼「颯ちゃんと肇ちゃんは電池切れね。ふふ」

留美「小梅ちゃんは平気?」

白坂小梅「は、はい…むしろ、目が、冴えてくる時間です…ふふ…」

留美「頼もしいわね」

(2)

礼「P君が戻ってくるまで、くつろいで待っていましょうか」

留美「そうね」

小梅「あ…」

小梅「じゃあ、屋上に行っても、いいですか?」

留美「屋上?」

小梅「はい。星空を、眺めてみたい…です」

文香「では…私も行きます……小梅さん一人では、危ないかもしれませんから…」

小梅「だ、大丈夫だよ」

礼「あら。それなら私も行くわ。いいかしら?留美」

留美「ええ。颯ちゃんと肇ちゃんは私が見てるわ」

颯「くかー」

肇「……」コク…コク…

礼「ふふ」

礼「ありがとう」

小梅「えへへ。ありがとう、ございます」

礼「いいのよ」

文香「では…行きましょう」

留美(実は文香ちゃんが一番乗り気かもしれないわね)フフ

(3)

礼「わ…風はないけど、やっぱり屋上は冷えるわね…」

小梅「で、ですね…」

小梅「すー…はー。えへへ。ひんやりして、気持ち、いいですね」

礼「そ、そう?」

文香「……雨が降った日は…天体観測にいいんですよ」

礼「へえ」

文香「雨は、星空の空気清浄機だと……そんな言葉を、読んだことがあります…」

礼「ふふ。素敵ね」

小梅「わあ…」

小梅「よく見えます、ね」

文香「…うん」

礼「本当」

(4)

留美「さて」

留美「…コーヒーでも淹れようかしら。そうだ、P君の分も用意しておくのもいいわね」

颯「くかー」

颯「はっ」

颯「はー寝てた!おはよう留美さん!」

留美「おはよう。おもしろい目覚め方ね」クス

留美「ごめんなさい。起こしてしまったかしら?」

颯「ううん。ばっちり寝てた!なんか、なんだろ、ぱって目が覚めた」

留美「凪ちゃんになにかあったんじゃない?」

颯「それ、ありそう。なーもいまぱって目が覚めたのかなー」

留美「かもしれないわね」

肇「はっ」

颯「わ。ぱって目が覚めたの、肇ちゃんだったよ!」

留美「本当」クスクス

(5)

肇「…………」ポケ

肇「…夢を見ていました…うふふ…なんだか、懐かしくて、落ち着く…」

肇「……あ、留美さんが、ブランケットをかけてくれていたからかも…ふふ…ありがとう」

留美「おはよう、肇ちゃん。いいのよ。風邪を引かないようにしなくちゃね」

颯「ほんとだ、はーもだ!ありがとうっ留美さん」

留美「どういたしまして。颯ちゃんは寝起きでも元気ね」

颯「そうなんです!」

肇「うふふ……」ポケー

肇「…はっ。な、なんだか、ぽけーっとしていました…す、すみません」

留美「別にいいのよ?」クス

留美「まだゆっくりしていて大丈夫だから。P君も戻ってきていないし…」

留美「コーヒーを淹れようと思っているのだけど、二人も飲む?」

肇「わ、いえいえ…。て、手伝いますよ」

颯「あれ?そういえば、礼さんたちは?」

(6)

文香「……季節は違うかもしれませんが」

文香「私は、星空を見ると…銀河鉄道の夜を…思い出すんです」

小梅「……うん。カムパネムラのこと、私も、好きです」

文香「……はい」

小梅「…きれい、ですね」

文香「…はい」

礼「…」

礼(お仕事が終わったばかりなのに。なんというか…二人ともタフね)

礼(…私から見ても…二人とも、ふわふわしていて……。まさにアイドルって感じ…)

颯「どーん」

礼「きゃあっ」

小梅「?」

文香「…?」

(7)

礼「……ぁ…え、え?は、颯ちゃん…?」

颯「えっへへ。礼さんおどろいた!だいせーこー!」

礼「も、もう……る、留美。あなたの差し金ね」

留美「あら。鋭いわね。ふふふふ。可愛かったわよ?」

礼「だ、だれでも驚くでしょう、いまのは。もう、はーちゃん!」

颯「きゃあっ。にげろー」

肇「お疲れさまです。わあ…きれいな星空…」

文香「……おはようございます」

小梅「えへへ。肇さんも…どうですか?」

肇「はい。束の間ですが、ご一緒させてください」

(8)

肇「……」

肇「はう。空気が澄んでいて……ここだけ、田舎みたいで……気持ちいいですね」

小梅「う、うん」

小梅「…なんだか、星に呼ばれて…吸い込まれそうな、気持ちになります」

肇「わかります」

文香「……私も」

礼「…」

礼「ねえ。絵になるわね、あの三人…」

留美「?」

留美「…あら。礼も、さっきの表情。とても絵になってたわよ」

礼「も、もう。茶化さないで。…ああいうの、苦手なの…知ってるでしょ」

颯「ごめんね?嫌だった?」

礼「あ、えっと…別に、謝ることはないけど…」

留美「ふふ」

(9)

留美「颯ちゃん。三人に、そろそろ戻ろうって、声をかけてもらっていいかしら?」

颯「わかった!」

留美「ありがとう」

留美「ふふ。元気でいい子ね」

礼「そうね」

留美「…」

留美「めずらしいわね」

礼「え?」

留美「遠くから眺めているだけなんて。らしくないんじゃない?」

礼「……別に。何も珍しくもないわ」

留美「若い子はいいなあって?」

留美「格好つけて立っていてよ。あなたは私にとって、人生の先輩で、先に立つ人なんだから。礼さん」

礼「…………」

礼「ふふ…。ずるいこと言って…」

留美「ところで猫座ってあるのかしら?」

礼「昔はあったわよ。今はないけど」

留美「そ、そんな」

礼「ふふ…」

(10)

礼「ありがとう」

礼「いつも格好いいのはあなたの方よ。留美」

留美「な、なに?猫座がどこに行っちゃったのか気になって、それどころじゃないわ」

礼「なんでもないわ。しーらない」クス


颯「がしっと!」

小梅「わ、わ」

肇「颯ちゃん?」

颯「礼さんと留美さんがそろそろ行こうって」

颯「あと、三人とも、なんだかふわふわして」

颯「どこかに行ってしまいそうだったので…捕まえてみました!」

文香「……」

文香「……」ナデナデ

颯「わぷ」

(11)

文香「……大丈夫」

文香「いま、私たちは……地上で輝いていて…見つけてくれる、誰かがいますから…」

文香「私は、ここにいます」

小梅「……」

小梅「うん…こっち側で…ね。声を届けられる、から。大丈夫だね…」

文香「…」コクリ

颯「??」

颯「うん!」

肇(颯ちゃん、たぶんわからないけど頷きました……私も分からないけど。ふふ)

颯「じゃあ帰ろー」

小梅「そう、だね…行こう?文香さん、肇さん」

文香「……はい。小梅さん」

肇「はい。帰りましょう」

今日はここまで、また明日。
おつ、レスありです。


第16話 関裕美「恋する」工藤忍「アイドル」


☆登場アイドル(6人)

074.関裕美(せきひろみ)http://i.imgur.com/ZOZkXuf.jpg
「…私も、誰かを照らす星なんだ」
14歳 キュート 趣味:アクセサリー作り

075.工藤忍(くどうしのぶ)http://i.imgur.com/gDegWcL.jpg
「泥だらけでも、何度でも這い上がる!アタシのど根性見ててよねっ」
16歳 キュート 趣味:おまけ集め

076.高橋礼子(たかはしれいこ)http://i.imgur.com/Du4aE02.jpg
「ずっと笑っていた気がするわ。フフ…はしゃぐ年でもないのにね」
31歳 クール 趣味:パーティーに行くこと

077.東郷あい(とうごうあい)http://i.imgur.com/suH7AHT.jpg
「○○くんのせいで、私は変わっているんだよ」
23歳 クール 趣味:サックス

078.野々村そら(ののむらそら)http://i.imgur.com/i0xQPyS.jpg
「おつかれを、吹き飛ばそー!」
15歳 パッション 趣味:友達と電話

079.西島櫂(にしじまかい)http://i.imgur.com/9C770Cj.jpg
「おーい、プロデューサーッ! 追いっ、ついっ、たーっ!」
19歳 パッション 趣味:水族館巡り

(1)

関裕美「…」ジト

工藤忍「おはようございまーす」

忍「お」

忍「裕美ちゃん。なんだか難しい顔してるね」

裕美「忍ちゃん。あれ、ほんと?」

忍「考えごと?」

裕美「うん……ほら、今度のお仕事の」

忍「ああ、インタビューのアンケート」

忍「アタシも回答しなくちゃだ。一緒にやろ」

裕美「うん」

(2)

裕美「むー」

忍「むー」

東郷あい「おはよう」

あい「……なんだい、二人して難しい顔をして…」

裕美「あいさん」

忍「おはようございます。あいさん、もうこれ、答えました?」

あい「うん?ああ、そのアンケートか」

あい「ちょうど書いてきたところだが…なにかあったのかい?」

裕美「実は…」

忍「アタシたちに難しいところがあって…えへへ」

あい「?」

(3)

あい「『いま恋をしていますか』…ああ、その質問か」

忍「や、やっぱり、アイドルならファンに恋をしていますっくらいのこと、書いた方がいいですかね!?」

あい「ああ、まあ、うん。模範解答かな?」

裕美「恋…恋…」ジト

あい「……裕美くん。眉根が寄ってるよ」

裕美「はっ」

あい「はは」

あい「ちょっと下世話な質問という気もするけど…アイドルの私たちがどんなふうに答えるか、興味深いんだろうね。きっと」

忍「あいさんはどう答えました?」

(4)

あい「私は、ノーだ。していない。いまはアイドルという仕事に全力だからね」

野々村そら「そらちんはねー、えぶりばでぃらぶだって☆見てみてー」

裕美「わ、…びっくりした。そらさん」

あい「はは。枠をはみ出しているじゃないか。というか、挿絵付きかい?」

そら「いえす!からふるそらちんすまいるつきだぜ〜☆」

忍「すご…。ふふ、一目でわかるね。これ、そらちゃんの回答だって」

そら「でしょでしょ」

西島櫂「あたしは水にしといた!いま注目してるイルカさんがいるんだけど、でもやっぱ、水、かなあっ…て!」

忍「水」

裕美「水」

櫂「水!」

(5)

高橋礼子「ふふ」ポン

裕美「わ…礼子さん?」

礼子「みんなそれぞれの回答があるの。ね、あい」

礼子「それに悩むのはいいことよ。二人が真剣に向き合ってる証拠ね」

あい「そういうことだね」

忍「うーん…そういうもんかー」

そら「うぉーたー!どるふぃん!ざぱーん☆」

櫂「どーん!」

礼子「よくわからない意気投合の仕方はやめなさい」

裕美「あはは」

(6)

そら「ちなみに礼子ちんはー?」

礼子「うふふ…本番まで、ナ・イ・ショ♪」

櫂「おお…!大人っぽい回答ですね!気になるし、真似したい!」

そら「うふーん。しーくれっと!」

櫂「あははっ。そら、それだと気になるより可愛いってなっちゃうよ!」

そら「あれ?」

礼子「そららしいわ」

あい「ちなみに」

あい「私から見れば、二人とも十分恋をしているふうに見えるけどね」

裕美「えっ」

忍「ど、どういうことですかっ」

(7)

あい「二人は、アイドル…もしくは、アイドルをしている自分に恋をしているじゃないか」

あい「仕事だからね。当たり前かもしれないけど…アンケート一つとって、それだけ真剣に自分と向き合っているんだし、普段から見ていれば分かるさ」

あい「二人がいつも、アイドルとして輝いている自分に、自信を持っていることがね」

裕美「……」

忍「…はー」

忍「そっか…そうですかね?」

あい「そうだよ」

あい「ふふ。私が男だったなら…放っておかないさ。おっと、これは内緒だ」シー

裕美「……」

裕美「えへへ」

(8)

櫂「えっと…よし」

櫂「だめだめ。それは本番まで…ないしょっ」

そら「おー」

礼子「はい可愛い。櫂、そらのこと言えないわよ」

櫂「あれっ」

そら「みーとぅ」

櫂「そらまで!」

あい「あはは、元気だな」

あい「いまので答えは出たかな?」

忍「はい」

あい「よかった」

あい「さて…私は三人をなだめに行くとするか…全く、礼子さんまで一緒になっちゃって。困ったものだ。じゃあ」

忍「はい」

裕美「は、はい。ありがとうございます」

忍「…裕美ちゃん」

忍「あいさんって、格好いいね」

裕美「…うん」

(9)

忍「はー。ああいうのが、オトナの女性って言うのかなー。はー…」

裕美「…うん。そうだね…」

裕美「……えへへ」

裕美「あ、アイドルの私って、書いてみようかな…私」

忍「ん」

忍「うん。アタシもそう書く。へへ。約束代わりにもなるし!」

裕美「約束?」

忍「うんっ。もっともっと頑張って、もっともっと、自分に自信を持つための、未来のアタシとの約束!」

裕美「あ…いいな、それ。いいね」

忍「ふふ。ね!あ、それから、裕美ちゃんとも約束ね!アタシたち、どんどん素敵なアイドルになろう!」

裕美「うん…うん」

裕美「えへへ。約束」

今日はここまで、またあしたー。おつあり


第17話 藤本里奈「杏っち先輩かるすぎてうけるんですけど」


☆登場アイドル(2人)

080.藤本里奈(ふじもとりな)http://i.imgur.com/1dbJO9w.jpg
「アタシ、バカだけど…プロデューサーの大丈夫はマジだって、知ってるよ」
18歳 キュート 趣味:単車乗り、コンビニで立ち読み

081.双葉杏(ふたばあんず)http://i.imgur.com/STJhMsm.jpg
「時間よ、止まれ~。頼むー!」
17歳 キュート 趣味:なし

(1)

双葉杏「あー」

杏「…プロデューサーがいればおんぶしてもらえるのに…なんで駅から歩かないといけないのさぁ」

杏「……わがまま言って困らせてもしょうがないか…なんか、忙しそうだったし」

杏「でも、やだー」

杏「…」アー

杏「…………歩こ」

(2)

藤本里奈「ふんふふーん」

里奈「おっちょ。杏っち先輩ぢゃーん。ちょりーっす」

杏「あー?おー。里奈じゃん。やっほ」

里奈「まぢ?歩いてるかんぢ?うける。らしくないぢゃん」

杏「わかる」

杏「プロデューサーに置いてかれたんだよぉ。助けてくれー」

里奈「あらまあ。ざんねん☆りなぽよのは原付だから二人乗りはできない系〜♪」

杏「うげぇ」

(3)

杏「あーずるい。里奈ずるい」

里奈「あはは。がんばってちょ」

里奈「せめて横にいて一緒に行ったげる」

杏「あんがと。嬉しくないけど」

里奈「うけるー」

杏「なんもうけないぞ、こら」

(4)

里奈「杏っち先輩。今日は仕事がんばったん?」

杏「おー。やったったよ。今日もだよ」

里奈「こないだは『杏がいつも頑張ってるみたいな言い方はよすぽよ!』って激おこだったんですけど」

杏「改変するなー。そうだっけ?覚えてないや」

里奈「んふふ。えらいぢゃーん」

杏「えらいだろ。もっと褒めて。そんでおぶって」

里奈「即パクっしょー」

(5)

里奈「今日は雑誌の撮影だったっけ?発売いつ?」

杏「知らない。見本誌来るでしょ。それで見なよ」

里奈「あっはー。ファンは買わなきゃだめっしょー」

杏「…」

杏「ふん。そうだね。うんと杏の不労所得生活の礎になってくれ!」

里奈「杏っち先輩のかんぢ多そ目発言うけるー☆りょー☆」

(6)

杏「ぜえはあ」

里奈「あとちょっちがんばれちゃーん」

杏「…はあ…はいはい」

杏「事務所ついたらおぶってよ」

里奈「んっふふ。力仕事はまかせて?」

杏「荷物扱い」

里奈「お姫様扱いっす♪」

杏「ふふ。そっか」

(7)

里奈「んしょ」

杏「あんがと」

里奈「杏っち先輩マヂかる。うける。食べてる?」

杏「飴」

里奈「答えになってないぽよ〜」

杏「里奈さあ」

杏「こないだ、みたよ。ライブ」

里奈「マヂ!?どだった!?」

杏「よかった。よくやるなーって思った。杏、真似したら、死ぬ」

里奈「ん〜…そっかぁ」

杏「あ、あれ。反応にぶいな」

里奈「だってぇ」

(8)

里奈「褒められたのは、ちょぉうれしい☆」

里奈「でも、それぢゃ杏っち先輩とライブいっしょにできない系?マヂ…?つらたんなんですけど…」

杏「あー」

杏「ああ。うん」

杏「…ま、そんときは、あれだよ。里奈が杏のこと、こうやってさ。おんぶしながらやってくれればいいんじゃないかな」

里奈「あ〜」

里奈「なるなる〜!それ、いいかも!わかちょ〜それでいくっしょ!」

里奈「えへへ。楽しみぢゃん!ね、杏っち先輩!」

杏「おう。ぼちぼちね」

(9)

里奈「はいとうちゃーく」

杏「ん」

里奈「お疲れちゃーん。今日も杏っち先輩は、よくがんばった♪」

杏「うん」

杏「あの…ありがとね。里奈」

里奈「ん〜?うん?べつにいいしょ〜」

杏「ふふ。うん。ありがと」

里奈「はいはーい☆」

今日はここまで。また明日


第18話 二宮飛鳥「全部、僕の世界だ」


☆登場アイドル(6人)

082.松原早耶(まつばらさや)http://i.imgur.com/2bCwrm4.jpg
「うふふ♪見間違えましたぁ?○○さんの早耶ですよぉ」
18歳 キュート 趣味:ブログ

083.城ヶ崎莉嘉(じょうがさきりか)http://i.imgur.com/md1FGqK.jpg
「○○くんは、リカの捕まえ方、もう知ってるよね☆」
12歳 パッション 趣味:シール集め

084.首藤葵(しゅとうあおい)http://i.imgur.com/bdo784r.jpg
「○○プロデューサー、故郷に錦を飾るあたしを見とって!」
13歳 パッション 趣味:魚さばき

085.本田未央(ほんだみお)http://i.imgur.com/vkhMd87.jpg
「みんなの星も、ここにある!」
15歳 パッション 趣味:ショッピング

086.二宮飛鳥(にのみやあすか)http://i.imgur.com/YlazrFw.jpg
「こうしてまた、季節は廻る…。よく飽きないものだね、セカイのヤツは」
14歳 クール 趣味:ヘアアレンジ、ラジオを聴くこと、漫画を描くこと

087.松本紗理奈(まつもとさりな)http://i.imgur.com/a5EPm5m.jpg
「武器は磨いてこそでしょ!アタシ、妥協は一切しないの♪ウフッ」
22歳 クール 趣味:ショッピング

(1)

城ヶ崎莉嘉「くしゅんっ」

首藤葵「?」

葵「莉嘉ちゃん、風邪っちゃ?今日は冷えるよね。大丈夫?」

莉嘉「ん、えへへ。大丈夫。くしゃみだけだよ☆…くしゅん」

葵「引き始めってところかな?」

二宮飛鳥「紗理奈さん」

飛鳥「今度の仕事のことで、相談なんだけど…」

松本紗理奈「ん?はいはい。どうした、飛鳥」

(2)

葵「風邪は引き始めが肝心!」

葵「ってことで、あたしがなにか温かいものでも淹れてあげるっちゃ」

莉嘉「うあ、大丈夫ってばー」

葵「遠慮することないよ。へい!」

松原早耶「呼ばれてぇ?」

本田未央「飛び出て!おねーさんズ!」

早耶「はぁい莉嘉ちゃん。もこもこしようねぇ」

未央「はいはーい。ソファ空いてますよ、お客さん!一名様ごあんなーい」

莉嘉「わあ。ゆ、ゆうかいだあ。なんでみんなそんなに息あってるのー」

飛鳥「紗理奈さんにボクが選んだエクステをつけてもらいたいんだけど、どうかな」

紗理奈「あら。いいじゃない。どんなのか、見せて?」

(3)

莉嘉「もこもこ」

莉嘉「うぅ〜…かわいくないよぅ、こんなの」

未央「あっはは。大人しく看病されるのだー」

莉嘉「別に風邪なんて引いてないってばぁ…」

早耶「うふふ。早耶はいまの莉嘉ちゃん可愛いと思うけどなぁ」

莉嘉「かわいくなーいー」

葵「未央さんと早耶さんが大人しくって言ってるでしょ。言うこと聞かんとあかんよ」ペチ

莉嘉「あう」

飛鳥「…こんな感じ」

紗理奈「ふーん…飛鳥と対になってるんだ」

飛鳥「そうなんだ。反共鳴だけど共依存する…そんな二人をテーマにしてみたいのさ」

飛鳥「いま、いくつか持っているんだけど…さっと付けてみるかい?」

紗理奈「ほんと?頼んじゃおうかしら」

(4)

葵「はい。どーぞ」

莉嘉「……」

莉嘉「ありがと…なにこれ」

葵「生姜湯っちゃ。かぼす入れたから飲みやすいよ」

莉嘉「……」

莉嘉「おいしい」

葵「でしょ」

未央「莉嘉ちゃん今日の打合せもちょっと無理してたでしょ。まま、休みねえ休みねえ」

莉嘉「え。ば、バレてたの。はっ」

早耶「うふふ。気づいたのは早耶たちじゃないけどねぇ」

紗理奈「どう?」

飛鳥「…」

飛鳥「うん。いいね」

(5)

飛鳥「紗理奈さんの色が……背景ごと変わったみたいだ。違うセカイから来たみたいに」

紗理奈「ふふ。ありがと。ま、アタシはアタシだけどねー」

飛鳥「うん。我ながらいい選択ができたよ。紗理奈さんのセカイと、ボクのセカイ…混じり合って、でも、反発している」

紗理奈「そうね。…これ、飛鳥の香りがするし。ふふ、見えない飛鳥がそばにいるみたい」

早耶「はぁい。莉嘉ちゃん、早耶のとっておきシールあげちゃう」

莉嘉「なにこれかわいい。なんの?」

早耶「かわいいよねぇ♪さっき、帰りに買い物に寄ったとき見つけたんだぁ。莉嘉ちゃんが喜ぶかなぁって」

莉嘉「う、うん。ありがと」

未央「私からはポカリ!葵ちゃんの生姜湯と一緒に飲むと効果が二倍!たぶん!」

莉嘉「そ、そうなの?ありがと」

葵「じゃあしばらくちゃんと休んでるんだよ?帰りはプロデューサーに送ってもらってね」

莉嘉「ねえねえなにこれっ。なんでみんなそんなアタシにやさしいの?」

葵「ん?」

(6)

葵「ああ。飛鳥さんが心配してたんよ」

莉嘉「飛鳥ちゃん?」

飛鳥「ありがとう。本番、楽しみだね。じゃあ」

紗理奈「ええ。私も」

早耶「飛鳥ちゃん、周りのこと、よく見てるよねぇ」

莉嘉「…………そっか」

紗理奈「早耶ちゃん、未央ちゃん。私たちそろそろ帰らない?」

未央「おっ喜んでー」

早耶「はい喜んでぇ。帰りにどこか寄りますぅ?」

紗理奈「ご飯でも食べに行きましょうか?」

未央「ごちそーさまです!」

紗理奈「まだなにも言ってないわよ。調子いいんだから」

紗理奈「じゃあね、葵ちゃん。莉嘉ちゃんのこと、よろしくね」

葵「まかされるよ」

莉嘉「みんな、ばいばーい…ありがとう」

未央「いいってことよ☆よく食べよく眠るんだぞー!」

早耶「お大事にぃ」

(7)

飛鳥「……」


未央「そう言えば」

未央「紗理奈さん。飛鳥ちゃんは誘わなくてよかったの?」

紗理奈「ん?ええ」

紗理奈「あの子、そろそろ一人になりたいみたいだったから」

早耶「へぇ」

早耶「…ふふ。飛鳥ちゃんもするどいですけど、紗理奈さんもするどいですねぇ」

紗理奈「そう?顔を見ていれば、なんとなく、分かるじゃない」

未央「おお〜」

早耶「おぉ〜」

紗理奈「なによ」

未央「いやいやー。さっすが紗理奈さん、回答までセクシーですなぁ…!惚れちゃうぜ!」

早耶「ですなぁ」

紗理奈「てきとーなこと言ってないでしょうね?それ」

紗理奈「で、なに食べに行きたいの?」

未央「はい!紗理奈さんのセクシー講座が聞きたいので、ゆっくりできるとこがいいですっ」

紗理奈「あら。未央ちゃんにはまだ早いわよ〜?」

早耶「早耶はぁ、甘いものが食べたいなぁ」

紗理奈「…むしろ私、早耶にこの甘え方を教えてほしいわ…可愛いわね」

早耶「??」ニコニコ

未央「へへ。じゃあやっぱりゆっくりおしゃべりできるとこ、ですね!」

紗理奈「そうね」

(8)

莉嘉「葵ちゃんは紗理奈さんたちと帰らなくてよかったの?」

葵「うん。あはは、あたしにはあの三人の会話はまだ早そうっちゃけん…」

葵「それに、莉嘉ちゃんのことも心配だし。…あっ、紗理奈さんたちが心配してないって、そういう意味じゃないけんね?」

莉嘉「ふふっ。わかるってば」

莉嘉「ありがと」

葵「ううん」

ガチャ

飛鳥「葵、莉嘉。じゃあ、ボクも帰るから」

葵「うん。お疲れっちゃ。いまどこに行ってたの?」

飛鳥「うん。屋上に、ちょっとね。少しだけ…風に触れたくて」

葵「そっか。気をつけてね」

飛鳥「うん」

(9)

莉嘉「飛鳥ちゃん!」

飛鳥「なんだい?」

莉嘉「あの…その」

莉嘉「あ、アリガト。心配してくれたの?」

飛鳥「……」

飛鳥「うん。いいよ。当然のことじゃないか」

飛鳥「ボクにとって、この事務所で出会ったみんな、ボクのセカイの…大事な、新しい風だから」

飛鳥「だから、体を壊されると困るのさ。お大事に」

莉嘉「う、うん」

葵「……ふふ。飛鳥ちゃん、それ、照れ隠しでしょ?」

飛鳥「…葵、キミの言葉もまた、ボクに可能性を与えてくれる」

葵「はいはい。じゃあね」

飛鳥「うん」

莉嘉「ばいばーい」

(10)

葵「みんな元気な莉嘉ちゃんのことが見たくて、心配してくれてるっちゃ」

葵「悪くせんように、今日は帰ったら、ちゃんと休むんだよ?」

莉嘉「…ん」

莉嘉「わかったー。えへへ。今日だけ、元気いっぱいの莉嘉はお休みする☆」

莉嘉「葵ちゃんもアリガト」

葵「いいのいいの」

おつありです
今日はここまで、またあしたー


第19話 松永涼「かっこいい、かわいい、あったかい、あつい」


☆登場アイドル(3人)

088.松永涼(まつながりょう)http://i.imgur.com/czPKkk2.jpg
「歌い方は、自分のハートに聞くんだ」
18歳 クール 趣味:ホラー映画鑑賞

089.高森藍子(たかもりあいこ)http://i.imgur.com/AE0FDLW.jpg
「風のように、巡り巡って帰ります。○○さんのもとへ」
16歳 パッション 趣味:近所の公園をお散歩

090.島村卯月(しまむらうづき)http://i.imgur.com/NqaBJKm.jpg
「一歩、一歩。全部、私の宝物です」
17歳 キュート 趣味:友達と長電話

(1)

松永涼「ふんふん」

涼「おーい、卯月ー。明日のライブ、よろしくなー」

島村卯月「あ、ひゃい」

涼「ひゃい?」

高森藍子「お二人に置いてけぼりにならないよう、私もがんばりますね?」

涼「へへ、大丈夫だよ。燃えてるときの藍子は、アタシでもやけどしそうだからな」

涼「…ところで藍子のそばだけなんか日当たり良くないか?今日も寒いしそっち行ってもいいか?」

藍子「いいですよ〜」ポワポワ

(2)

涼「…うーん」

涼「不思議だぜ…なんか、とくべつなもんでもでてんじゃないか?」ポカポカ

藍子「うふふ。私、普通の女の子ですよ?」

涼「ほーう。それじゃアイコ物質が出てないアタシは普通の女の子じゃないみたいじゃないか」

藍子「涼さんは普通よりかっこいい女の子です」

涼「ははっ。そこの差なのか」

卯月「…」

涼「卯月、どうかしたのか」

卯月「ひゃい」

涼「今日の卯月はひゃいが出るな」

藍子「とっても可愛い女の子ですかね?」

涼「だな」

(3)

卯月「あ、ご、ごめんなさい」

卯月「えへへ。明日、よろしくお願いしますねっ」

涼「おう…」

涼(体調でも悪いのかな?)コソ

藍子(そう言えば…いつもと様子は違いますね)コソコソ

卯月「…」エヘー

涼(そうなのか、あれ。いつも通りの笑顔がまぶしいが)

藍子(まぶしいですね)

卯月「?」エヘー

(4)

藍子「でも、なんとなくふわふわしているというか…ほら」

涼「?」

卯月「んくんく」

藍子「炭酸のジュースをすごい勢いで飲んでます」

涼「あ、アタシのコーラ。はは、ありゃ、たしかにふわついてる」

卯月「ひっく。ひゃ」

涼「しゃっくりが出てるな」

卯月「…」プルプル

藍子「また出そうなのを我慢しているみたいですね」

涼「かわいいな」

(5)

藍子「…もしかして」

藍子「卯月ちゃん、緊張してるのかな?」

涼「緊張?」

涼「…卯月が、いまさら?」

藍子「ふふ」

藍子「涼さんと私とするライブが初めてだからじゃないですか?」

涼「ふーん」

涼「そういうもんか?」

藍子「そういうものです」

卯月「ひゃっ」

涼「出てるな」

藍子「出てますね」

涼「かわいいな」

藍子「かわいいですね」

卯月「ひゃぐ」

(6)

涼「じゃ、緊張をほぐしてやらないとな」

涼「おーい。卯月ー」

卯月「ひゃい」

涼「いまのってしゃっくりかな、返事かな?」

藍子「両方じゃないですか?」クス

卯月「な、なんですか?涼ちゃん」

涼「藍子のそば、ぽかぽかして気持ちいーぞ。卯月もこっち来なよ」

藍子「あ、私をだしにしましたね」

涼「ははっ。あったかいのは本当だよ」

卯月「えと、は、はい」

(7)

卯月「わー」

卯月「ほんとだ。なんだか…冬でも日差しであたたかいですね」

涼「な?」

藍子「涼さんが胸を張るんですか」

涼「おう。藍子の力はアタシの力だ!いまアタシら三人は同じチームだからな」

藍子「なるほどです」

卯月「あったかい」エヘー

(8)

涼「あらためて。明日、よろしくな」

卯月「は、はいっ…その、がんばります!」

涼「おう」

涼「あー!楽しみだなあ。いまから。待ちきれないな!早く三人で歌いたい」

藍子「ふふ。ピクニックの前日の子どもみたいですよ、涼さん」

涼「んふふ。間違っちゃねえかなー」

卯月「…ふふ」

卯月「…涼ちゃんは、その…緊張とかしませんか?」

涼「ん?うん。しない」

(9)

涼「だってさ」

涼「このメンバーだぜ?あついよ。ぜったい盛り上がるもんな!」

藍子「かっこいい涼さんと、かわいい卯月ちゃんと、普通の私ですね」

涼「クールであついアタシと、かわいくてあつい卯月と、あったかあつい藍子な!」

藍子「ふふ。あったかあついって、なんですか」

卯月「…」

卯月「えへへ。そうですね!私も…か、かわいく…がんばりますねっ」

涼「おう。かましてやろう。藍子も!なっ」

藍子「はい。私、涼さんの勢いに飛ばされないよう、がんばります」

涼「とかいって…ライブになるとアタシだって吹き飛ばすくらいになるくせにっ」

藍子「そんなことー」ニコニコ

卯月「えへへ」

(10)

卯月「うーん…はふっ。よしっ。私も、お二人に負けないよう!がんばります!」

卯月「涼ちゃん、藍子ちゃん。ありがとう」

涼「ん。へへ。こっちこそ負けないぜ」

藍子「うん。あ、でもライブはまだ明日なので、せっかくだから、このままもうちょっと三人でぽかぽかしましょう」

涼「お、おう。ペース乱れねえな。見習いたい」

卯月「あははっ」

藍子「それではみなさんまたあしたー。えいえいおー」

涼「おー」

卯月「おー!」

おつありです、今日はここまで。
話数的には折返しです。


第20話 櫻井桃華「不安」


☆登場アイドル(5人)

091.櫻井桃華(さくらいももか)http://i.imgur.com/hLn7KsI.jpg
「惜しみますわ。だって、○○ちゃまと過ごす夏ですもの」
12歳 キュート 趣味:ティータイム

092.ケイト(けいと)http://i.imgur.com/BGvqHAA.jpg
「私に憧れて、英語の勉強を?Wow、嬉しいデス!私も応援シマスネ♪」
20歳 クール 趣味:日本の雑誌を見るコト

093.クラリス(くらりす)http://i.imgur.com/dro3R3O.jpg
「教会を救うために、私の歌がその助けになるのであればこんなにも喜ばしいことはありません」
20歳 キュート 趣味:ボランティア

094.相葉夕美(あいばゆみ)http://i.imgur.com/aWv4gp9.jpg
「落ちる瞬間を、捕まえて…?」
18歳 パッション 趣味:ガーデニング

095.道明寺歌鈴(どうみょうじかりん)http://i.imgur.com/nKrRZl0.jpg
「宣誓ーっ!私たちは青空の下、この場に立てることをファンのみなさんに感謝して…きょ、競技を心から楽しみっ、仲間と気持ちを一つにしてっ…全力を出し切ることを、誓います!…言えた!」
17歳 キュート 趣味:境内のお掃除

(1)

櫻井桃華「ふう」

桃華「夕美さーん。こちらの方、見ていただいてもよろしいですか?」

相葉夕美「はいはーい」

夕美「お。きれいきれい。ばっちり。いえい」

桃華「ほんとですか?ふふ、よかった。い、いえいですわ」

道明寺歌鈴「クラリスさん、ケイトさん。ごみ袋、もういっぱいですよね。代えちゃいますよ」

ケイト「サンクス!助かりマス、カリン」

クラリス「ありがとうございます。運ぶときには手伝いますので、声をかけてくださいね?」

夕美「うーん。やっぱり楽しいね、このお仕事!花壇ボランティア!」

桃華「ええ。そうですわね」

夕美「うん!…そう言えば」

夕美「桃華ちゃんは自分から来たいって、プロデューサーに言ったって聞いたよ」

桃華「ええ」

(2)

桃華「…ええと…花を愛でる習慣のある者として、聞き逃がせないお仕事だと思いまして」

夕美「そっか。…だよね」

夕美「なんか、うれしいな。それ」

桃華「どうして夕美さんが嬉しく思うんですの」クス

夕美「えへへ。つい」

桃華「ふふ」

桃華「…それに、あちらの三人が参加されると聞いたから」

夕美「え?」

桃華「なんでもないですわ」

歌鈴「大丈夫です!慣れてますから!えいっ」

ケイト「Wow♪Powerfulデスネ、カリン」

クラリス「一度にそんなに抱えては危ないですよ」ハラハラ

歌鈴「へーきで…あー」

クラリス「あー」

ケイト「アー」

(3)

夕美「冬でも、ごみや落ち葉を拾ってあげて、きれいに整えてあげて…」

夕美「冬のお花を植えてあげて。うんうん。見違えるようにきれいだね!」

桃華「本当…。ふふ。やっぱり、来て正解でした」

夕美「でしょー」

桃華「だから、どうして夕美さんが誇らしげにするんですの」

夕美「花のことは他人事だと思えなくて!」

桃華「花の妖精さんみたいなこと、言うのですね」クスクス

歌鈴「ぼふっ。あ、危なかった…」

ケイト「オー。Trolley?」

歌鈴「ですです…はふ。よかったあ…。あの、重くなるかなと思って…それから、えへへ、今みたいなとき、受け皿になってくれるかなと思ったんでしゅ!」

歌鈴(噛んだ…)

クラリス「まあ…!素晴らしい準備のよさですね、歌鈴さん…ふふ」ニコ

歌鈴「!…え、えへ。は、はいっ」

(4)

桃華「それでは…一息つきましょうか。ふふ。わたくし、温かい紅茶を淹れてきていますの」

夕美「わ、それ、うれしい。じゃあ向こうのみんなにも声かけよっか」

桃華「ええ」

桃華「……」

夕美「?」

ケイト「私、じゃあ…アチラの方に、ドコに、すてたらよいか、聞いて来ますネ。日本語ガクシューのAchievement…見せるトキデス!」フンス

歌鈴「お、おねがいしますっ。がんばれです」

クラリス「では…歌鈴さんと一緒に、見守っていますよ」

ケイト「心強いネ♪アリガト!」

桃華「…」

桃華「あちらの三人も、楽しそうですわね」

夕美「へ?うん。そうだね」

(5)

クラリス「……はふ」

クラリス「ぽかぽかしますねー…ありがとうございます、桃華ちゃん」

桃華「かまいませんわ」

ケイト「ぷはー!Victoryの美酒ってヤツ!格別デスネー!」

桃華「も、もっと香りを味わって飲んでくださいまし」

夕美「あはは。ケイトさん、うまくお話できてましたね!いえーい」

ケイト「Yeah!ユミもお疲れサマネ!カリンもネー」

歌鈴「は、はい。ケイトさんも。い、いえーしゅ。あつい」

桃華「ふふ。落ち着いて飲んでくださいまし」

クラリス「歌鈴さん、いま主の名を…?」

夕美「た、たぶん気のせいですっ」

(6)

桃華「…」

夕美「花壇って、英語でフラワーベッドって言うんですよね。素敵な言葉ですよね」

ケイト「Oh,ワカリます。んふふ。私たちも飛び込んじゃいたいネ♪」

クラリス「歌鈴さんは、学校でも清掃活動をしているのでしたね。とても立派なことだと思います」

歌鈴「い、いやあ…好きでやっているだけですよ」

桃華「それですわ!」

歌鈴「わあ。びっくりした。こ、こぼしてない。こぼしてない」

桃華「あ、ご、ごめんなさい」

クラリス「…桃華さん。それ、とは?」

桃華「え、えっと」

(7)

桃華「みなさんは…すごいですわ。こうした、体を張る…ボランティアのお仕事も、自分から手をあげて」

桃華「それに、クラリスさんと歌鈴さんは、元々…家業というか…あるでしょう?」

夕美(そっか。桃華ちゃん、それで三人のこと、気にしてたのかな)

クラリス「…」

クラリス「なるほど。そうですね」

歌鈴「わ、私はドジが家業みたいなところがありますが…」エヘヘ

夕美「そ、そこまで言わなくても大丈夫だよ?」

ケイト「カリンの…えと、コセーは、アイドルとしてとってもCuteデスヨ」

歌鈴「…え、えへへ」

(8)

クラリス「桃華さん。考え方は人それぞれかもしれません。ただ、私は、それこそアイドルの素晴らしいところだと思います」

桃華「え?」

クラリス「…私自身、務めて、気づいたことですが…アイドルとは、女の子の希望の形だと思います」

クラリス「私たちの希望の形は、人それぞれでしょう?それを、それぞれのまま輝かせる。それがアイドルだと私は思うのです」

ケイト「カリン!カリンのことだネ!」

歌鈴「へあっ」

夕美「ケイトさんも、私もじゃないかな。異国で頑張るケイトさん、花が好きな私」

夕美「それから、お嬢様かわいい桃華ちゃん。ね?」

桃華「…ふふ。はい」

クラリス「はい」

(9)

クラリス「ですから…私は、アイドルになる前からなにも変わってはいません。歌が好きな私、誰かの助けになりたい私…」

クラリス「…変わらない私をいままで以上に輝かせてくれる。輝くことができる。それこそアイドルだと思います」

夕美「おー」

歌鈴「す、すごい。一言も噛まず…じゃ、ない。素敵なお話…わー、さすが神父さんです!」

夕美「神社の娘がさすが神父さんって言うの、なんか面白いね。あとクラリスさんはシスターさんじゃないかな?」

歌鈴「はっ。ほんとだっ」

クラリス「あ、あらら…ついあれこれ話してしまいました…」

ケイト「…フフ」

ケイト「とっても、とても、いい話しデシタ。私も同じ気持ちデス」

ケイト「人生、何があるかワカラない。それが面白いデスネ。それを一層楽しめるSpecialな仕事が、アイドルかなあ」

クラリス「はい」

桃華「……うん。なるほどですわ」

クラリス「…」ニコ

(10)

クラリス「桃華さん。答えは見つかりましたか?」

桃華「はい」

桃華「…ねえ。夕美さん。もう一度。やっぱり、私、このお仕事に参加できて、よかったですわ」

夕美「うん。ねっ。私も」

ケイト「私もデス」

歌鈴「わ、私もです」

クラリス「私もですよ。桃華さん」

桃華「…」

桃華「ふふ。はい。本当に。よい仕事でしたわね」

今日はここまでー、おつありです。
人数的には今日が折り返し。

例の2人が並んでるだけでトランペット吹きの休日が聞こえてしまう


第21話 依田芳乃「探しものはー」森久保乃々「なんですけど」


☆登場アイドル(10人)

096.赤西瑛梨華(あかにしえりか)http://i.imgur.com/7T6X3hi.jpg
「今日はバッキュン☆じゃなくて、シャララ~ン♪で射止めちゃおっかな!」
16歳 キュート 趣味:漫才鑑賞

097.池袋晶葉(いけぶくろあきは)http://i.imgur.com/vqaTNou.jpg
「進むべき目的地は、未来だよ」
14歳 キュート 趣味:ロボット制作

098.諸星きらり(もろぼしきらり)http://i.imgur.com/bN9w9aj.jpg
「この空の下の、みんなへっ」
17歳 パッション 趣味:かわいい物集め

099.梅木音葉(うめきおとは)http://i.imgur.com/K2tAOvB.jpg
「人の想いは生まれ…飛んで…消えていく…まるで、シャボン玉のよう。私はそんな、たくさんの想いを届ける…そのために、歌いましょう」
19歳 クール 趣味:森林浴・ピアノ

100.氏家むつみ(うじいえむつみ)http://i.imgur.com/PPP4AQ7.jpg
「いつだって心の中に冒険をっ」
13歳 クール 趣味:冒険小説を読む・冒険映画を見る事

101.大石泉(おおいしいずみ)http://i.imgur.com/YxVkwem.jpg
「幸せにしてください…じゃないね。一緒に、幸せになろうよ」
15歳 クール 趣味:プログラミング

102.松尾千鶴(まつおちづる)http://i.imgur.com/YHekf4g.jpg
「プロデューサー、見ててください…えいっ♪…って、私、浮かれてる!」

103.森久保乃々(もりくぼのの)http://i.imgur.com/qRCAvls.jpg
「推敲中です…永遠に…」
14歳 クール 趣味:ポエム作り・少女漫画集め

104.依田芳乃(よりたよしの)http://i.imgur.com/CI1acAp.jpg
「そなたに必要だから芳乃がまいったのでしてーそこに理由などー」
16歳 パッション 趣味:悩み事解決・石ころ集め・失せ物探し

105.藤居朋(ふじいとも)http://i.imgur.com/CBU0u1J.jpg
「導いてあげるわ、あなたのこと!」
19歳 クール 趣味:占い

(1)

藤居朋「見つけにくいものですかー♪」

朋「ということで、突然ですが探しもの対決かいさいでーす」

森久保乃々「ちょっとわかんないですけど」

依田芳乃「失せ物探しはー世のため人のためなのでしてー。依田の審判の芳乃でしてー」

乃々「そういう話してないですけど。芳乃さんのりのりですけど…」

朋「乃々ちゃん。蟹座の今日のラッキーイベントは失せ物探しなんだって!」

乃々「もりくぼは乙女座です」

朋「乙女座はねー、一人の時間を過ごしましょうだって」

乃々「全然だめですけど」

芳乃「ではーお困りの方いらっしゃーいーなのでしてー」

乃々「話を…話を聞いてくれる人を探してるんですけど…」

(2)

氏家むつみ「新しい冒険を探してます!」

乃々「え?そういう感じですか…?」

朋「がってんしょうち。それではむつみちゃんはこのタロットカードで占ってあげよう」

むつみ「お、お願いします」

芳乃「おおー。ちゃんぴおん、みごとなスタートダッシュを決めたのでしてー。ちゃれんじゃーは一歩出遅れというー」

乃々「もりくぼがしかけたみたいな言い方やめてほしいんですけど」

朋「はいはーい。むつみちゃん、選んで?」

むつみ「はい。では…このカードで」

朋「これは…正位置の戦車!ええと、勝利とか、野望を成し遂げる。そんな感じね!」

乃々「迷信に打ち勝つ…なんて意味もありますけど…」ボソ

芳乃「ちゃれんじゃーはこまかいぼでぃーぶろーで応戦ですねー」

乃々「芳乃ちゃん…楽しそうですね…」

芳乃「わかりましてー?」

むつみ「わっ…なんだか、ドキドキしてきました。それ、きっといいことあるかもって思ってもいいんでしょうか?」

朋「うむ。積極的な姿勢が大事ってことね。ふふ。むつみちゃんにぴったりじゃない?」

むつみ「わー。わくわく…。あ、占いをしてもらうのも、冒険だったのかも!ありがとうございます、朋さん!」

朋「ん、むつみちゃんいいこと言うねー。そのとおりだよ!」

芳乃「これはー、ちゃんぴおんに軍配ですねー」

乃々「あ、はい」

(3)

芳乃「ではー。お次の方ー」

乃々「つづけるんですか、これ…?」

池袋晶葉「いま発明中のロボがつまづいていてな…技術的なアドバイスをお願いしたい」

乃々「むーりぃ。普通に無理なんですけど。探しものじゃないですけど」

朋「ちょっと立ち止まって占いに頼ってみるのはどうかな?」

晶葉「む…非科学的だが…たまには悪くないか。お願いしてみようかな…」

乃々「占いよりそこにいる泉さんの方が有意義なアドバイスをしてくれると思いますけど…」

大石泉「ん?呼んだ?」

晶葉「なんだ。泉いたのか」

朋「ちょちょ、待った待ったー。そんなつれないこと言わないでさ!泉ちゃんもついでにどう?すぐ済むわよ!」

芳乃「おやおやー。旗色が悪いとなるとわるさのおさそいのようなー」

乃々「けっこう辛辣ですけど」

(4)

晶葉「ちなみにこれだ」

乃々「物理的につまづいてますけど…」

泉「あはは。晶葉ちゃんが中身の調整が苦手なのは相変わらずか」

晶葉「悪かったな」

泉「悪くないけど。見せて?ちゃんと立たせてあげよう」

晶葉「うん…頼む」

朋「よーし。じゃあ二人まとめて勝手に見ちゃうぞ」

芳乃「悪あがきはよすのでしてー。うぃなー」

朋「そんなー」

乃々「勝手に右手をあげないでほしいです…」

(5)

赤西瑛梨華「瑛梨華ちんの芸風にアドバイスがHO・SHI・I☆」

乃々「失せ物…」

瑛梨華「まずはこの映像を見てほしい」

芳乃「これはー、リハーの映像ですねー」

瑛梨華「現場はけっこーDO・KKAN☆でも、瑛梨華ちんとしては、もっとイケると思うんだなあ」

朋「ふむ…。おー。相変わらず体張ってるなあ」

乃々「尊敬しかないんですけど…」

晶葉「なるほどな」

晶葉「個人的には、瑛梨華がなにか小道具を使うのも面白いと思うのだが。なにか貸すぞ?」

泉「待った。ほら、瑛梨華さんのは、瑛梨華さんの体を張ることに計算された芸風では?それなら、あらためてアルゴリズムを考えなくちゃ」

乃々「……なんか増えてるんですけど」

芳乃「ライバルの登場にーちゃれんじゃーどうよう走るー」

乃々「動揺してるのは人口密度の増加にですけど…」

(6)

朋「それなら、それこそ占いグッズがおすすめ!道具には事欠かないからねー」

泉「あ、それいいかも。朋さん。瑛梨華さんの勢いに占いって、ミスマッチ具合が、いいね」

瑛梨華「おお〜。瑛梨華ちん・VERSION・フォーチュン☆新機軸!SA・I・YO・U☆」

晶葉「決断が早いな」

瑛梨華「なにごともやってみてだよねー」

晶葉「ん、全くだ」

芳乃「……」

乃々「…」

芳乃「…これは、朋さんのしょうりー…ちらー」

乃々「いや、もりくぼは勝ち負けにこだわっていないので…気を遣わなくていいですけど…」

芳乃「うふふ」

(7)

梅木音葉「…新しい音を。探しているの」

乃々「…」

乃々「…」

音葉「…」

乃々「…あ、あの」

乃々「…ここ、おすすめ…ですよ…。す、座って、耳をすますと……だれもいないと、しずかで…」

乃々「今日みたいな日は……騒々しいですけど…いろいろ聞こえますし…」

音葉「…お邪魔しても?」

乃々「は、はぃ…」

芳乃「これはーみごとな手際でしてーうぃんー」

朋「ああ!知らないうちに負けてるわ!」

芳乃「ふふー。乃々さん、勝利の秘訣はー」

乃々「あ、争わない心ですけど」

音葉「静寂も…一つの音楽、ですね。鼓動があれば、乃々さんの息遣いもあって…安らぎの音がします」

乃々「そ、それです」

朋「ま、まずい。乃々ちゃんの心に火をつけてしまったのかも!」

乃々「それはないですけど」

(8)

諸星きらり「にょわー」

むつみ「にょわわっ」

朋「あれ。むつみちゃんおかえり。きらりちゃんはいらっしゃい」

乃々「いらっしゃいはおかしいですけど」

むつみ「た、ただいまー。えへへ。冒険を探していたところ…きらりさんが肩車で一緒に探してくれることになりまして!」

きらり「うぇへへ☆むつみちゃんのはぴはぴおさがしの〜おてつだいだにぃ♪」

芳乃「はいーかちー」

朋「思わぬ方角からライバルが!」

乃々「おーぼーですけど」

きらり「乃々ちゃんもおんぶすぅ〜?」

乃々「もりくぼは大丈夫ですけど」

むつみ「楽しいですよ?普段と違う、高い視線…きらりさん、ありがとうございます。無理しないでくださいね」

きらり「ぜーんぜん。きらりもたのすぃーからーだいじょうぶだよ☆」

朋「ところで乃々ちゃん、ちょっと楽しくなってきてる?」

乃々「き、気のせいです」

芳乃「うふふー」

(9)

きらり「きらりもきらりも〜。きらりはかわいいもの、もっともっとさがしてぅー」

乃々「あくなき向上心……見習いたくないですけど……」

朋「占いにご興味は?」

乃々「この状況でぶれない朋さん…尊敬ですけど…」

音葉「…ふふ…乃々さんも、冷静なままで、ぶれていないですよ…」

乃々「お、音葉さんに言われるのは、ちょっと照れちゃいますけど」

泉「なにかいい話ぽくなってるけど、だいぶ状況はカオスよ」

乃々「泉さん含めこの場にいる全員のせいだと思います……その髪型は?」

泉「瑛梨華さんヘアー。いまは瑛梨華さんのコンビ探しに付き合っているところだから」

瑛梨華「わーおきらりちん!今日もはぴはぴDA・NE☆おっすOSSU☆」

きらり「瑛梨華ちゃーん。にょわー☆おっすおっすばっちし!」

晶葉「お、おい瑛梨華。そっちに行くなら私の髪型を直していけー」

(10)

朋「いま何勝何敗だっけ?」

芳乃「はてー。ちょっとわかりませんねー」

乃々「審判しっかりしてほしいですけど。あ、まあ、どっちでもいいんですけど…」

芳乃「ではーつぎの勝負で勝ったほうがーちゃんぴおんということでー」

乃々「ざつですけど」

朋「よしこーい」

松尾千鶴「え?私?探しもの?うーん…」

(11)

千鶴「探しもの…探しもの」

千鶴「ふふ、いまはないかな。昔はその、いろいろ…本当に、いろいろ。探したり、迷ったりしてたけど…」

千鶴「私、全部見つけたもの。楽しいこと、なりたい自分…って、あれ?なんだっけ…じゃないっいまなにか言いました!?」

乃々「言ったのは千鶴さんですけど」

芳乃「しょうしゃー千鶴ー」

乃々「もうそれでいいですけど」

きらり「にょわあああー☆かわうぃーものみーっけ!千鶴ちゃん!」

千鶴「わああ。き、きらりさん、なになにっ」

むつみ「えへへ。千鶴さん、いらっしゃい」

瑛梨華「もういっそトリオでDO・DA・RO☆ってことで」

晶葉「あ、晶葉ちんだぞ!」

泉「泉ちん。やけです」

音葉「わあ。賑やかな旋律ですね。楽しいのが、伝わってきます」

瑛梨華「大好評☆いえい」

晶葉「た、たまにはこういうのも…ありか?」

泉「自分まるごとデバックしているような気分ね…ふふ、そうね。たまにはね」

朋「うーん楽しかった!今日の占い当たったかも!」

乃々「あ、はい」

(12)

乃々「もりくぼは全然当たらなかったですし…占いはもうこりごりですけど…」

朋「えー」

朋「あれ?乃々ちゃんの今日の占いって、たしか、一人の時間を過ごしましょうだったよね?」

乃々「な、なんでもないですけど」

芳乃「うふふー」

>>219 なつかしい
おつありです、今日はここまで。100人超えたー


第22話 今井加奈「春の足音、もう少し、かなかな」


☆登場アイドル(5人)

106.今井加奈(いまいかな)http://i.imgur.com/b2hkxKe.jpg
「かなかな童話~」
16歳 キュート 趣味:友達とおしゃべり

107.吉岡沙紀(よしおかさき)http://i.imgur.com/nJZIyFQ.jpg
「アタシがどんなアイドルになっても、○○さんの前ではずっとタダの吉岡沙紀っすよ」
17歳 クール 趣味:ストリートアート

108.江上椿(えがみつばき)http://i.imgur.com/n85mJfY.jpg
「これも青春の1ページです」
19歳 キュート 趣味:写真を撮ること

109.北川真尋(きたがわまひろ)http://i.imgur.com/wJbFFF6.jpg
「走り続けて正解だったね!」
17歳 パッション 趣味:走ること・食べること・寝ること

110.及川雫(おいかわしずく)http://i.imgur.com/Bochgvv.jpg
「一番好きなのは、どこですかー?」
16歳 パッション 趣味:乳搾り、トラクターの運転

(1)

吉岡沙紀「ん」

江上椿「あら」

沙紀「こんにちは、椿さん」

椿「こんにちは、沙紀ちゃん」

沙紀「奇遇…っすね?」

椿「奇遇ですね」

椿「ふふ。同じものに引き寄せられたのかもしれませんけど」

沙紀「ですね」

(2)

今井加奈「くしゅん」

加奈「うう…春はもう少し先かなあ。お散歩がてらと思って歩いてたけど、失敗したかも…」

加奈「た、体力作りをかねて、ランニングにしよう。うん」

加奈「ほっ」

加奈「って、あれ?おーい。沙紀さん、椿さーん」

沙紀「ん?」

椿「あら。加奈ちゃん。こんにちは」

加奈「こんにちは!奇遇ですねー」

沙紀「ん」

椿「ふふ」

加奈「?」

沙紀「そうっすね?椿さん」

椿「そうですね。沙紀ちゃん」

加奈「…?な、なんだかお二人の反応に含みを感じます…」

沙紀「あははは。なんすかそれ」

(3)

椿「私と沙紀ちゃんも偶然ここで会って」

椿「ふふ。少し前に同じやり取りをしたので…つい、おかしくて」

加奈「あ、そうだったんですか」

沙紀「加奈は…その様子だと、思い立ってランニングって感じっすね」

加奈「ぎく。さ、沙紀ちゃん、するどい…」

加奈「こ、こほん。お二人も、事務所に行くところですか?」

沙紀「いや」

椿「ほら。見てください」

加奈「?」

加奈「わあ。お花だ」

(4)

加奈「椿ですか」

沙紀「椿っすね」

椿「椿ですね」

沙紀「自分のこと名前で呼んでるみたいだとか言わない方がいいっすか?」

椿「はい。沙紀ちゃんぜったい言うと思ったから言いたくなかったし」

椿「それ、子どものころからずーっと言われてるんですよ?私」

沙紀「あはは。それは失礼しました」

加奈「可愛いですね」

沙紀「可愛いっすね」

椿「沙紀ちゃん」

沙紀「椿のことだってば」

(5)

椿「もう…えっと」

椿「それで…私は、椿のお花を見つけて…せっかくなので、写真を撮ろうかなと思って」

加奈「なるほど」

椿「そうしたら沙紀ちゃんがじゃまをしてきたので」

沙紀「あ、ち、違うっすよ?もー。椿さん、そんな言い方ないなあ」

椿「ふふ。お返しです」

加奈「…ふーん」

沙紀「な、なんすか」

加奈「なんでもないですー♪あ、そうだ。メモしておこう」

沙紀「なにをっすか」

加奈「椿は可愛いっと」

椿「か、加奈ちゃん?」

加奈「冗談です♪」

(6)

沙紀「こほん」

沙紀「アタシは椿さんの撮る写真に興味があったから、見せてもらってたんすよ」

加奈「そっか。なるほど」

加奈「椿の花って、冬のあいだに咲くんですね」

椿「うん。冬のあいだに咲いて…春を告げる花ね」

加奈「春を告げる…」

加奈「えへへ。素敵ですね」

椿「ね」

(7)

加奈「春を告げる花かぁ。じゃあ、やっと暖かくなってくるのかな。ふふ」

椿「そうだね」

沙紀「加奈は冬より春の方がいいんだ?」

加奈「へ?そ、それはもちろん…あったかいし、なんだかふわふわするし…沙紀ちゃんは違うんですか?」

椿(ふわふわ…ふふ、なんだかわかる…)

沙紀「いや…」

北川真尋「おっ。なんだかめずらしいメンバーだねっ」

加奈「え?」

椿「きゃっ」

沙紀「真尋」

真尋「なにしてるの!奇遇だねー」

加奈「あー」

椿「い、言いつつ、…行ってしまいましたね」

沙紀「ははは。風のようなって真尋みたいな子を言うんすねぇ」

(8)

及川雫「あれー」

雫「みなさん、なんだか奇遇ですねー」

加奈「雫ちゃん。こんにちは」

雫「こんにちはー」

椿「うふふ。不思議とみんな集まっているみたいですね」

沙紀「ほんと」

雫「真尋ちゃんとおさんぽしながら事務所に行くところなんです」

加奈「へ?まひろーなら、ついさっきそこを駆け抜けて行きましたけど…」

雫「あれ?」

雫「ほんとだ。いつの間にかいませんねー」

真尋「あれまっ雫ちゃんとはぐれちゃってた!」

加奈「戻ってきた!」

沙紀「春って感じっすねえ」

椿「あ、それ、わかります」クスクス

(9)

真尋「こんにちはー!雫ちゃんごめんごめんっ。三人が見えてつい!ダッシュしてしまった!」

沙紀「そのわりにはアタシらのことも追い越してったっすね」

真尋「つい!」

加奈「まひろーのついはいつもでしょ」

真尋「えっへっへ」

加奈「褒めてないよ?」

雫「いいですよー」

椿「雫ちゃんののんびりしたお返事、落ち着きますね」

沙紀「わかるっす」

(10)

真尋「もしかしてみんなもランニング!?一緒に走ろうよっ」

沙紀「あ、椿さんとアタシは違うっすけど、加奈はそうだったっけ?」

加奈「ぎく」

真尋「よしっ。いちについてー」

加奈「ま、まったまひろー。私はその、まひろーみたいな本気のやつじゃ…」

真尋「よーいどん!」

加奈「あー聞いてー」

雫「どーん♪」

加奈「雫ちゃんまで!?」

雫「ついー。一緒にのんびり歩きますか?」

加奈「そ、それでお願いしますっ。えへへ。雫ちゃん、椿を見ながらまったり歩こう♪椿は春を告げる花なんですよー」

雫「ほんとだ。きれいに咲いていますねー」

沙紀「あははは」

椿「ふふ。沙紀ちゃん、楽しそうね」

沙紀「楽しいっす!」

(11)

沙紀「みんな面白いなあ」

椿「そうですね」

椿「えっと…写真の続き、しましょうか?」

沙紀「ん」

沙紀「いいんですか?」

椿「ええ」

沙紀「じゃあ」

沙紀「へへ。またとなりで見せてくださいっす」

椿「うん。どうぞ」

(12)

椿「そう言えば…沙紀ちゃん」

椿「さっき、春より冬の方が好きだって…」

沙紀「ん?…ああ」

沙紀「うん。アタシは四季全部好きっすけど…どの季節も、いろんなアートがあるしね」

沙紀「でも、たしかに冬は好きっすよ。寒いと、なんかこう、なにか残さないといけない気がして」

椿「なにか、残したくなる…」

沙紀「うん」

沙紀「…ま、さっき言いかけたのは」

沙紀「椿が見られるなら、春より冬の方がいい季節じゃんってそれだけっす」

椿「へ?そ、それは、どういう」

沙紀「へへ。そのままっすよ!」

(13)

真尋「えっほ、えっほ」

加奈「まひろー」

加奈「無理して雫ちゃんと私にあわせなくても大丈夫だよ?」

真尋「無理してないっ」

真尋「へへ。一人でぱーって走ってくのも楽しいけど、せっかく会えたんだし!並んで行きたいじゃん」

加奈「そっか」

雫「わかりますー」

加奈「雫ちゃんはやさしいなあ」

雫「えへへ。加奈ちゃんも優しいよー?」

加奈「そうかなぁ」

真尋「私、二人とも好き!」

加奈「はいはい」

(14)

加奈「そうだ」

真尋「どうしたの?」

加奈「えへへ。椿さんの真似しようと思って。えい」

雫「あ。椿さんと沙紀さんと椿、お似合いですねー」

加奈「ね。写真撮ったから…ふふふ。二人に送っちゃお。お、はやい、気づいた。きたきた」

真尋「加奈ちゃんがなんだか悪い顔してる!」

加奈「そんなことないよ?ふふふ」

(15)

椿(…保存しておこう)

沙紀「…もう。ったく」

沙紀「加奈ってば…事務所についたら、ふっふっふ…アートにしてやるっす…!」

椿「す、すごい脅し文句だね…?あはは…」

椿「…ふふ。でも、いい写真だよ?…沙紀ちゃんの好きな椿も入ってるしね♪」

沙紀「…ん」

沙紀「…そっすね」

椿「ね♪」


真尋「えっほ、えっほ」

加奈「ふふ」

加奈「うーん。春の足音が聞こえ始めたって感じだー。楽しいね、みんなで歩くの」

雫「ねー」

真尋「そうだねっ」

今日はここまで、おつありです。
季節が巡ってきた。


第23話 大西百合子「じぇんじぇんじぇんせ」


☆登場アイドル(7人)

111.榊原里美(さかきばらさとみ)http://i.imgur.com/wf7EORc.jpg
「ほぇぇ…ここ…どこでしょう?」
17歳 キュート 趣味:甘いお菓子を食べること

112.大西由里子(おおにしゆりこ)http://i.imgur.com/qYDh3Tk.jpg
「テーマは『2人を見守るモブ女子』!」
20歳 キュート 趣味:ネットサーフィン・読書

113.矢口美羽(やぐちみう)http://i.imgur.com/Kk1CJWx.jpg
「○○さんの意見は、私よりずっと考えてて、深いです!」
14歳 パッション 趣味:メール

114.神谷奈緒(かみやなお)http://i.imgur.com/qkBs84k.jpg
「いつも、ありがと。魔法はかけてあげられないけど、言葉なら…」
17歳 クール 趣味:アニメ鑑賞

115.日下部若葉(くさかべわかば)http://i.imgur.com/y8uwqIz.jpg
「お昼寝したいですね」
20歳 キュート 趣味:ジグソーパズル

116.服部瞳子(はっとりとうこ)http://i.imgur.com/L95ae07.jpg
「私ね、○○さんがくれた毎日が楽しいの。いってきますも、ただいまも…家のドアを開けるその瞬間が愛おしいほどに」
25歳 クール 趣味:熱帯魚鑑賞・温泉めぐり

117.上田鈴帆(うえだすずほ)http://i.imgur.com/vMhlkLg.jpg
「この星を…守りたか…」
14歳 パッション 趣味:裁縫

(1)

大西由里子「奈緒ちゃん」

由里子「折り入って、相談があるんですが…聞いてくれる?」

神谷奈緒「お、おう。どうした由里子さん。そんなあらたまって」

由里子「うむ。まずはあちらを見てほしい」

奈緒「ん?」

日下部若葉「もー!瞳子さん、聞いてくださいよぅ。プロデューサーさんったら、また私のことを子ども扱いしてですねえ」

服部瞳子「あら…若葉ちゃん、なんだかあれてるわね」

瞳子「まあまあ。コーヒーでも飲みながら聞くわよ?」

若葉「うええ。ありがとうございます〜」

由里子「ちゃんとオトナの若葉ちゃんにコーヒーを勧めるところがポイントだじぇ」

奈緒「なるほど。なんの話?」

(2)

若葉「こくこく」

若葉「…はふ。はあ…」

瞳子「落ち着いた?それで、なにかあったのかしら」

若葉「は、はい…ええとですね」

若葉「今日はお仕事でプロデューサーさんとご一緒しまして…それで、お仕事が終わったら、お疲れさまって」

瞳子「ええ」

若葉「すごく、優しい声で言うんですよ〜!まるで子どもに言うみたいな!こう、えらいねー若葉がんばったねーみたいな感じなんですよ〜!」

由里子「目に浮かぶじぇ」

奈緒「わかる」

若葉「もっと、こう…あるじゃないですか!お疲れ、若葉…今日もセクシーだったな…みたいな?」

瞳子「そ、そう?」

(3)

瞳子「ふふ」

瞳子「いいじゃない。若葉ちゃんが可愛いのは本当のことなんだし」

若葉「で、でもですねぇ」

瞳子「それにね?」

瞳子「若葉ちゃんの頼れるお姉さんってところは、いざというときに取っておいた方が、きっと効果があるんじゃないかしら」

若葉「いざというとき…ですか」

瞳子「うん。その方がきっと」

瞳子「プロデューサーさんもドキッとするわ。可愛い若葉ちゃんと、素敵な若葉ちゃんのギャップで、ね?」

若葉「…おお…!そ、それは…たしかに、そうかも…そうかもしれません!」

瞳子「うん」

由里子「アタシももうちょっとギャップとか意識した方がいいかな?」

奈緒「由里子さんはそのままでいいと思う」

由里子「あれま」

(4)

若葉「はー」

若葉「うん。瞳子さんに話せてすっきりしました!えへへ」

瞳子「よかった。私はなにもしていないけどね」

若葉「そんなことないです!ありがとうございました!さようならー」

瞳子「はい、さようなら」

奈緒「先生と生徒の別れのあいさつみたいだな」

由里子「言い得て妙だね」

奈緒「で?相談ってのは?」

由里子「あれ」

奈緒「あれ?」

由里子「瞳子さんの包容力がヤバいって話」

奈緒「なるほど。わからん」

由里子「はあ。どうしたらあんなに推せ…げふん。徳の高いお方になれるのかってね。前世でどんな善行を積んだのかユリユリは気になって夜も眠れないんだじぇ」

奈緒「いろいろあるけど、とりあえず言い直したとこからつっこんだ方がいいか?」

由里子「とにかく引き続き見てほしい」

奈緒「あ、はい」

(5)

由里子「みてみて!次の相手役は美羽っちだじぇ!」

奈緒「相手役いうな」

矢口美羽「瞳子さーん。お疲れさまです」

瞳子「お疲れさま」

美羽「みてみて。お仕事で使ったドール、もらっちゃいました!」

瞳子「あら。可愛いわね」

美羽「はい。おひとつどうぞ。これを使っておしゃべりしましょう!」

瞳子「あ、わざとこれを使ってね?…ふふ。こうかしら」

みうさぎ『そうだピョン♪』

瞳子「えっと…」

とうかめ『みうさぎちゃん。こんにちは。お疲れカメ〜』

瞳子「ふふ…なんだか恥ずかしいわね」

美羽「えへへっ瞳子さんばっちり!」

由里子「先生か?」

奈緒「さっきとだいたい同じ感想だな」

由里子「ほっこりするのう…」

奈緒「そうだな」

(6)

瞳子「亀は飼ったことないけど…可愛いわね。今度、うちの子と一緒に住まわせてあげられる子を探してみようかしら」

美羽「可愛いですよねー」

美羽「そうだ。瞳子さん、よかったらその子、もらってあげてくれませんか?」

瞳子「え?いいの?」

美羽「いいです!」

みうさぎ『離れていても一緒ピョン〜♪』

美羽「だそうです!」

瞳子「あら…うふふ。じゃあ…」

とうかめ『ありがとう。またね…カメ。大事にするカメ』

瞳子「…あ、これは私の気持ちか…。ふふ、ごめんなさい」

美羽「いえいえ〜。瞳子さんのお家の熱帯魚ちゃんと、仲良くさせてあげてくださいね!」

瞳子「うん。ありがとう」

由里子「瞳子さんにもらってもらえて、あの子も幸せだね」

奈緒「そうだな」

(7)

榊原里美「…」ホェー

里美「今日のレッスン、終わりましたぁ…つかれちゃいました…ほわぁ」

由里子「おっと!お次は里美ちゃんだじぇ」

奈緒「くたくたみたいだな。お疲れ」

瞳子「お疲れさま。里美ちゃん」

里美「お疲れさまです〜瞳子さんー」

みうさぎ『お疲れピョン!』

里美「ほわぁ。みうさぎさんも、おつかれさまです〜」

由里子「さらなるほっこりの予感!」

奈緒「盛り上がってんなー」

由里子「ね!」

奈緒「いや、由里子さんがな」

(8)

里美「なんだか…あまぁいものが、食べたいですね〜」

瞳子「あら。いいわね。なにかお菓子があったかしら…」

美羽「いいですね!みんなでのんびりティータイムといきましょう!」

瞳子「ティータイムにしてはいきおいがあるわね」クス

若葉「行きましょう!」

瞳子「わ。若葉ちゃん」

若葉「あ、あまーい気配につい…瞳子さんの教えに従って、ギャップの練習で!ここはひとつ、今は甘いもの好きな可愛い子ということで…えへへ」

瞳子「もう。しょうがないわね」

由里子「アタシたちもなにか食べたくなってきたね」

奈緒「いやもう交ぜてもらえよ」

(9)

上田鈴帆「やっ!みんなお疲れしゃん!」

由里子「おっ鈴帆ちゃん」

奈緒「たしか遠出だったよな。お疲れ」

由里子「奈緒ちゃんって意外と律儀なとこ可愛いよね」

奈緒「い、意外ととか可愛いとか急になんだよ、おい」

鈴帆「通りもん〜みんな大好き通りもんが通るばい〜。食べたいよい子は手をあげっとよー」

美羽「はいっ。好きです!」

若葉「はいっ。食べたいです!」

鈴帆「おお。みんないい返事たい!はーい。いい子には通りもん〜」

美羽「わーい」

若葉「わーい」

里美「あまいですかー?」

鈴帆「甘くておいしかよー。はい。どーぞ」

里美「わぁい。ありがとうございます」

瞳子「おかえりなさい、鈴帆ちゃん。お疲れさま。ちょうどみんなでお茶にしようって話をしていたところだから…いま、淹れるわね?座って待っていて?」

鈴帆「瞳子しゃん。ありがとー。でも、ご心配にはおよばんたい!」

鈴帆「うふふ。久しぶりにホームの空気を吸って元気いっぱいたい!手伝うよ」

瞳子「そう?ありがとう。でも、いつも元気なのはやっぱりえらいわ。私まで元気になっちゃうかな」

鈴帆「ん〜。その言葉がウチには一番の栄養剤やね!そういうのもっとちょうだい!」

瞳子「あら。欲張りさん」クス

由里子「尊い…」

奈緒「おーい帰ってこーい」

由里子「うふふ…尊いを眺める…コレモマタトウトイ…ぐふ」

奈緒「なにと戦ってんだ」

(10)

由里子「あー!」

由里子「もう!もう我慢ならんじぇ!直接聞いてくる!あと通りもんアタシも食べたいです!」

奈緒「欲望に忠実。行ってら」

由里子「なにいってんの。奈緒ちゃんも行くんだわ」

奈緒「へ?お、おいっ。引っ張るなって!」

由里子「瞳子さーんアタシも交ぜてー!鈴帆っちアタシも通りもんちょーだい!」

鈴帆「おー。由里子しゃん奈緒しゃんもお疲れ。どうぞどうぞ」

瞳子「交ぜてもなにも、ずっと一緒にいたじゃない」クス

由里子「え?」

瞳子「でも…そうね。せっかくだから、ええと」

瞳子「いらっしゃい」

由里子「…………ぐふ」

奈緒「あはは。とどめか」

瞳子「?」

由里子「と、瞳子さん…」

瞳子「なに?」

美羽「バナナ味もおいしい!」ワハー

若葉「いちご味もおいしい!」キャー

里美「もぐもぐ…ほわあ」

(11)

由里子「あの、その…えっと…」

瞳子「?」

奈緒(らしくなくて笑えるな)

由里子「と、とうこしゃんのじぇんせはなんですか!」

奈緒(噛んでるし)

鈴帆「ウチの真似しとう?」モグモグ

奈緒「触れないでやってくれ」

鈴帆「たは。触れないでって言われると触れたくなるのが人情ばい」

奈緒「はは。それはたしかに」

瞳子「え、と…」

瞳子「私の人生?そうね…」

奈緒(聞き間違えられてる)

由里子「は、はい」

奈緒(いいんかい)

(12)

瞳子「…そうね」

瞳子「…」

由里子「?」

奈緒「?」

里美「もぐもぐ…もぐもぐ…」

鈴帆「落ち着いて食べんと喉詰まらせるけん。気をつけなよ?」

若葉「んぐ!?」

美羽「わ、若葉さーん!お、お水持ってきます!」

奈緒「あはは…」

瞳子「…ふふ」

瞳子「…うん」

瞳子「…私の人生は、もう一度…アイドルを始めて、見つけられたの」

瞳子「そうね。だから、いまこの瞬間、全部が、私の人生かな」

奈緒「……わ」

奈緒「瞳子さん、それ…いいな。なんていうか、かっこいいよ。そんであと可愛い」

瞳子「そ、そう?」

奈緒「うん。な、由里子さん」

由里子「…………うん」

奈緒(あ、おちたなこれ)

(13)

由里子「……んふふ。ふふ」

由里子「ありがと」

由里子「瞳子さんの言うこと、分かるじぇ。アタシも同じ」

瞳子「うん」

由里子「奈緒ちゃんもっしょ?」

奈緒「ん…ま、まあな」

瞳子「うん。みんな、一緒」

由里子「うん。ありがと。瞳子さん」

瞳子「ふふ。私はなにも」

由里子「そんなことないよ」

奈緒「あー」

奈緒「オチついたか?由里子さん」

由里子「うむ。神イベだったね!」

奈緒「神イベ言うな。台無しだろ、おい」

瞳子「ふふ。私それ、よくわからないけど…よかった」

通りもんが何かわからなかった……

(14)

若葉「ぷ、ぷは…し、死んじゃうところでしたー…ぜーはー…美羽ちゃん、ありがとう…」

美羽「いえいえです!落ち着いて食べましょう!」

若葉「は、はいぃ…しゅん」

里美「もぐもぐ…もごもご…ほわほわ…」

鈴帆「若葉しゃんが無事でよかった。でも落ち着いて食べましょうと言っとるたい」

奈緒「なんで分かるんだよ」

瞳子「ふふ」

由里子「あはは」

今日はここまで、またあしたー
>>267 ど定番。おいしいよ


第24話 橘ありす「黒埼さん」黒埼ちとせ「橘さん」


☆登場アイドル(7人)

118.沢田麻理菜(さわだまりな)http://i.imgur.com/IWnazOm.jpg
「お返しはいいのよ。私と楽しく仕事してくれれば、それで充分!」
26歳 パッション 趣味:サーフィン

119.黒埼ちとせ(くろさきちとせ)http://i.imgur.com/fYgHTvz.jpg
「未来?そんなものに固執なんてしないよ。今が楽しければ、それで良いじゃない。」
19歳 キュート 趣味:美味しいものを食べること・月光浴

120.斉藤洋子(さいとうようこ)http://i.imgur.com/cEZ1Wd4.jpg
「この青空、○○プロデューサーの心の中まで広げたいな!」
20歳 パッション 趣味:半身浴

121.桐野アヤ(きりのあや)http://i.imgur.com/6jd9rcG.jpg
「…な?ビシッと化けただろ♪」
19歳 クール 趣味:格闘技観戦

122.橘ありす(たちばなありす)http://i.imgur.com/2Tg51cI.jpg
「旬だから、目を離すのはもったいないですよ、○○さん」
12歳 クール 趣味:ゲーム・読書(ミステリー)

123.浜川愛結奈(はまかわあゆな)http://i.imgur.com/KjJ6bky.jpg
「盛り上げるの、好きなのよ。楽しく、騒々しく」
22歳 パッション 趣味:乗馬

124.向井拓海(むかいたくみ)http://i.imgur.com/b1doeJL.jpg
「期待も夢も、全部、アタシが背負ってやるぜ。まとめて載っけろや!」
18歳 パッション 趣味:バイクいじり

(1)

向井拓海「…おう。橘よぉ」

橘ありす「…」

ありす「なんでしょう。拓海さん」

拓海「…ふっ」

拓海「今日のライブ、最高だったな。ま、ぐっといけよ」

ありす「あ、あふれますあふれます」

斉藤洋子「じゃあみんな、お疲れさまでしたー!かんぱーい」

浜川愛結奈「はぁい☆盛り上がって行くわよー!」

桐野アヤ「乾杯。はは。愛結奈さんってばライブより打ち上げの方が盛り上がってんじゃねーか?」

愛結奈「否定しないわ!」

沢田麻理菜「いや、否定しなさいよ」

拓海「へへ。かんぱいっ♪」

ありす「か、かんぱい。あわわ」

(2)

拓海「いやーあそこの橘がよー。宙吊りの橘がよぉ。堂々としてんだホント」

ありす「練習しましたから」

拓海「おっ。言うじゃねえか、この」

ありす「あ、頭をぐりぐりしないでください」

洋子「拓海ちゃん上機嫌だねー」

アヤ「管巻いてんな」

麻理奈「だれか拓海にお酒飲ませてないでしょうね」

愛結奈「ぐびぐび」

麻理奈「一人で煽ってないで返事する。だれかって愛結奈のことだからね」

愛結奈「ぷは。あはは。さすがに未成年に飲ませたりはしませんってば☆」

麻理奈(ほんとかしら…不安だわ…)

洋子「麻理奈さんお疲れですか!甘いものもありますよー!これ、ちゃんと美容にも気を遣ってるバーケーキですよ!」

麻理奈「あらありがと。愛結奈の口にも一つ入れといてもらえる?」

愛結奈「いやん」

(3)

アヤ「でもホント、楽しいライブだったよな。へへっ、またあんなライブしてえなあ」

アヤ「アタシ、またこのメンバーでやりたいよ。なっ麻理奈さん」

麻理奈「うん。そうね」

愛結奈「なーに言ってんの♪」

麻理奈「きゃっ」

アヤ「お、おい。愛結奈さん」

愛結奈「まだまだこれからが本番でしょー!はーい麻理奈さんはビール、アヤちゃんはコーラ♪」

アヤ「はっ。上機嫌ってならこの人の右に出るヤツはいねーな」

麻理奈「ねぇ」

愛結奈「はーい洋子♪かんぱーい」

洋子「はーい。3回目ですね!愛結奈さん!」

拓海「なんか食いたいもんあったら取ってやんぞ。遠慮すんな」

ありす「じ、自分で取れますから」

(4)

ありす「…」クピクピ

愛結奈「拓海ちゃんもやってるー?」

麻理奈「やってちゃまずいのよ」

拓海「おう、愛結奈さん。お疲れ。へへ、やってんぜ。コーラ」

麻理奈「それでいいのよ」

ありす「麻理奈さん麻理奈さん」

麻理奈「ん?お疲れさま、ありすちゃん。どうしたの?」

ありす「お疲れさまです」

ありす「黒埼さんを見ませんでしたか?」

麻理奈「ちとせちゃん?」

洋子「じー」

アヤ「……な、なんかようかよ、洋子さん。じーっと見られてると食べづれーよ」

洋子「あ、ごめん。アヤちゃんスタイルいいからさっ。食べてるもの、参考になるかなって」

アヤ「お、そっか?へへ。そう言われるのは嬉しいな。けど洋子さんだってしっかりきたえてるじゃん」

洋子「そ、そう?えへへ。私こそ、アヤちゃんがそう言ってくれるのうれしいなー。健康、気をつけてるから!」ニパー

(5)

麻理奈「そう言えば…事務所に戻ってくるまでは一緒だったと思ったけど」

ありす「じゃあ、きっと別の部屋とかにはいますよね」

ありす「ありがとうございます。私、探してみます」

麻理奈「一緒に行こうか?」

ありす「平気です」

麻理奈「そう?」

麻理奈「…ふむ」

愛結奈「どしたの麻理奈さん。こむずかしい顔して」

麻理奈「別に」

麻理奈「…どうでもいいけど、飲みすぎないようにしなさいよ。Pくんに迷惑かけるようなこと、しないでよ」

愛結奈「おやおや〜」

麻理奈「なによ」

愛結奈「なんでも〜☆」

拓海「そういや、プロデューサーはまだ戻ってこねえのか。ふん、アタシがじっくり労ってやろうと思ってんのによぉ」

麻理奈「拓海が言うと迫力があるわね」

拓海「そ、そうか?麻理奈さんに言われるとてれちまうぜ。へへ」

麻理奈(可愛い。でもなにが?)

愛結奈「ありすちゃんとちとせちゃんのこと、気になるの?」

麻理奈「へ?う、うん。まあ…」

アヤ「アタイはさ」

アヤ「格闘技、好きだから。…へへ。誰にも負けたくないからな。鍛えてるんだけど」

アヤ「洋子さんは、どうしてそんなに健康に気をつけてるんだ?」

洋子「私?うーんとね」

(6)

愛結奈「大丈夫でしょ。ありすちゃん、しっかりしてるし」

麻理奈「…」

麻理奈「…そうね。はあ。…愛結奈まで、急に私よりしっかりした目になるの、やめてくれない?もう…」

愛結奈「あはは。麻理奈さんには負けますってば」

洋子「か、考えたこともなかった」

洋子「健康で元気な方が、毎日楽しいし…えっと、いいことあるよ!というか、幸せって健康のうえにできるものじゃないかなーって、あれ、ちがう?」

アヤ「ああ」

アヤ「あーうん」

洋子「あ、アヤちゃん?」

アヤ「いや、その」

拓海「アヤ」ポン

アヤ「拓海」

拓海「アタシらと、洋子さんとじゃあ…違うんだ。ステージがよ」

アヤ「まきこむなー。というかなんで拓海が胸張ってんだよっ」

拓海「あっはっは」

洋子「あっはっは!今日はほんと拓海ちゃん楽しそうだねー。笑顔が一番だよねっ」

アヤ「ぷ。はは。まあ、そりゃそうですね」

(7)

黒埼ちとせ「……」

ありす「黒埼さん」

ちとせ「?」

ちとせ「あら。ありすちゃん。こんにちは」

ありす「こんにちは」

ありす「ここでなにを?」

ちとせ「うん?うん。千夜ちゃんに連絡してあげてたの。もうすぐお仕事終わるからって」

ありす「もうすぐ終わる…」

ちとせ「うん。私、もう帰るから。じゃあ」

ありす「ま、待ってください。打上げは」

ちとせ「うん。私、もう帰るから」

(8)

ありす「…」

ありす「そうですか。わかりました」

ちとせ「うん」

ちとせ「またね。ありすちゃん」

ありす「はい」

ありす「最後に一つ、いいですか?」

ちとせ「なぁに?」

ありす「私、名前で呼ばれるの、嫌いなんです。だから私のことは橘と呼んでください。黒埼さん」

ありす「それでは」

ちとせ「へえ」

ちとせ「ありすちゃん、怒ってるんだ」

ありす「怒ってないです」

ちとせ「どうして怒ってるの?」

ありす「黒埼さんがこっちに来てくれないからです。楽しいのに。打上げ」

ちとせ「…あはっ」

ちとせ「まだ怒ってる。やっぱり怒ってる♪」

ありす「そうですね。怒ってます」

(9)

ちとせ「あは。うふふふ」

ありす「な、なにがおかしいんですか」

ちとせ「うん。いやあ。全然、違うんだなあって。千夜ちゃんと全然違うから。面白いね」

ありす「はあ」

ちとせ「分かったよ」

ちとせ「じゃあ…私もそっち行くね。ありすちゃん」

ありす「…」

ありす「はい。どうぞ。ちとせさん」

ちとせ「千夜ちゃんも呼んであげていい?いますぐそこに来てるんだって」

ありす「ふふ。いいに決まってるじゃないですか」

(10)

ありす「ぶどうジュースでいいですか?」

ちとせ「うん♪濃いのにしてね♪」

ありす「む、無理を言わないでください。これは割ったりするものではないですから」

ちとせ「えー」

麻理奈「…」

愛結奈「よかったわね」

麻理奈「うん」

愛結奈「飲む?」

麻理奈「ありがと」

愛結奈「気の遣い方って人それぞれだと思う」

麻理奈「愛結奈が言うと説得力あるわ。ありがと」

愛結奈「まぁねー☆」

愛結奈「麻理奈さんにはほんと、いつもお世話になります」

麻理奈「…愛結奈はもうちょっと手がかからなくなってくれていいのよ」

愛結奈「いやん。そんなのワタシじゃなくなっちゃう♪」

麻理奈「あ、そ」

(11)

拓海「おう。ちとせ。お疲れ」

ちとせ「はぁい。お疲れさま、拓海ちゃん」

洋子「ちとせちゃんも増えたので、あらためて乾杯しましょっか!」

アヤ「おう。そーしよーぜ」

ちとせ「ありがと。じゃあ、かんぱーいは、ありすちゃんね」

ありす「ど、どうして私なんですか」

ちとせ「ありすちゃんだから」

ありす「論理を放棄しないでください!」

ちとせ「あはは。ありすちゃんおもしろーい」

愛結奈「ほらほら。ありすちゃん、せーのっ」

ありす「あっ、えっと、か、かんぱい」

麻理奈「かんぱーい!」

ありす「ぐぅ…ちとせさん!」

ちとせ「うふふ。ごめんごめん♪」

愛結奈「じゃあみんなっあらためて、盛り上がっていくわよー!」

拓海「おー!」

アヤ「おー」

洋子「おーっ」

おつあり
今日はここまで、あたあしたー


第25話 西園寺琴歌「そこに、あるから」


☆登場アイドル(7人)

125.白雪千夜(しらゆきちよ)http://i.imgur.com/q1EOguG.jpg
「業務を通じて恋愛感情が生まれた、と?…今までもその詭弁を?」
17歳 キュート 趣味:料理・睡眠

126.西園寺琴歌(さいおんじことか)http://i.imgur.com/55SapA8.jpg
「未来の花嫁の憧れになりますわ」
17歳 キュート 趣味:押し花作り

127.杉坂海(すぎさかうみ)http://i.imgur.com/f1pQGU5.jpg
「高嶺の花より海の花♪」
18歳 パッション 趣味:ウインドサーフィン

128.大原みちる(おおはらみちる)http://i.imgur.com/PbR4VwV.jpg
「理由?…そこにパンがあるから!」
15歳 キュート 趣味:食べること

129.メアリー・コクラン(めありー・こくらん)http://i.imgur.com/gpiXRV1.jpg
「ココが勝負どころネ!大丈夫、ダーリンにはアタシがついてるから♪」
11歳 パッション 趣味:女磨き・グルメツアー

130.村松さくら(むらまつさくら)http://i.imgur.com/VaRzL0x.jpg
「オススメは、甘ぁいピンクでぇす!」
15歳 キュート 趣味:ピンクのもの集め

131.佐城雪美(さじょうゆきみ)http://i.imgur.com/REVj2w3.jpg
「立派に…なったねって…言ってほしいから……私…がんばる…」
10歳 クール 趣味:ペット(黒猫)と会話

(1)

杉坂海「おー」

海「素敵な衣装じゃないか。似合ってるよ」

佐城雪美「……」コクコク

雪美「琴歌さん……きれい、です…」

西園寺琴歌「うふふ。ありがとうございます」

琴歌「ふー…なんというか…やっぱり、ウェディングの衣装は、身が引き締まりますわ」

海(表情がゆるきりっとしてて可愛いね)

雪美「……」コクコク

雪美「私も……いつか、そんな……立派なドレスを着る、お仕事…してみたいです……」

琴歌「あら。願わくば…ご一緒させていただきたいですね。雪美ちゃんの、ウェディング姿」ニコ

村松さくら「わぁ。ピンクのパンだ。可愛いでぇす」

大原みちる「いちごさくらパンです!フゴフゴフゴゴ」

メアリー「いったん食べるのをやめないと伝わらないわヨ」

白雪千夜「…ピンク色のパンか。お前、どうしてそんな色になったんだ?」

メアリー「パンに話しかけてもたぶん答えないわヨ?」

(2)

さくら「はいっ。千夜ちゃん、私わかるっ。きっと可愛いからでぇす!」

千夜「可愛い…?パンが…?」

さくら「そうでぇす。パンだってかわいい方がいいって思うに決まってるもん」

千夜「パンにも感情があったのか。知らなかった」

みちる「うんうん。美味しいパンからは美味シイヨー食ベテーって声がするもんねぇ」

千夜「パンお前、話せるのか…?」

メアリー「ふ、ふたりとも。チヨが真に受けるからやめてよネ」

海「でも、そうだな」

海「身が引き締まるってのは、そのとおりだね。ウチのときも、本当に力の入った衣装を着させてもらったし」

琴歌「ええ。着ている自分が負けないように。そんな気持ちになります」

海「な」

雪美「……自分が……負けないように…」

(3)

海「雪美は大丈夫さ」ポン

雪美「?」

海「へへ。ウチが保証するよ」

雪美「そう、かな……えへへ……」

琴歌(お姉さまと妹君ですわね)カワイイ

メアリー「…」ムー

さくら「?」

千夜「おいしいな。ちゃらちゃらした見た目のわりに」モグモグ

みちる「千夜さん甘いですね。パンは見た目も美味しいんですよ」

千夜「?…」

千夜「このパンならたしかに甘い。そしてパンは食べるものですが?」

千夜「メアリー。いまのみちるの発言、通訳してください」

メアリー「な、なんでアタシに聞くワケ?え、えーと」

(4)

さくら「えへへ」ポン

メアリー「サクラ?」

さくら「かんたんでぇす。目でも食べるってことでぇす」

千夜「目でも食べる?」

さくら「うん。だから、色だって大事な要素なんだよぉ?ピンクって可愛いでしょぉ?小麦色はおいしそうでぇす!」

千夜「ああ。パンは小麦色ですね。小麦粉だからな」

みちる「ま、あたしはパンって音だけでもおいしそうって思うんだけどね!」

さくら「台無しでぇす」

千夜「みちるの盲目さは尊敬に値するな」

さくら「そ、そうですかぁ?」

さくら「…メアリーちゃん、もうおなかいっぱい?向こうの方で休んで来ていいんだよぉ」

メアリー「…あ」

メアリー「そ、そう?じゃあそうさせてもらうワ」

さくら「うん」

メアリー「♪」パタパタ

千夜「…?弾んでいるな」

さくら「ねぇ。メアリーちゃん、琴歌ちゃんのドレスが気になってたみたいだから」

千夜「ほう」

(5)

メアリー「ていっ」

雪美「わぐ」

琴歌「メアリーちゃん?」

海「とんだな、いま」

メアリー「ユキミ!そのときはアタシも一緒ヨ!というか、まずこの話にアタシも交ぜてヨネ♪」

雪美「……」プルプル

雪美「……メアリー……重い…」

メアリー「なっ。れ、レディになんてこというノ!」

琴歌「あらあら。今度はおてんば姉妹ですわね」

雪美「…琴歌さん……私とメアリー……一緒にしないで…」

海「あっはっは」

メアリー「コトカっ。そのドレス、すっごく素敵ヨ!」

琴歌「うふふ。ありがとう、メアリーちゃん」

メアリー「ねぇねぇっ。ユキミはどんなドレスにするノ?アタシはセクシーなのがいいから、お揃いにしたらどうカシラ!」

雪美「……メアリーとは別のにする…もん」

海(雪美ちゃん。メアリーにはわりとはっきり言うね)

琴歌(ですわね。仲良しですわ、仲良し)

海(それ)

(6)

千夜「さくらはするどいですね。見習える」

さくら「普通でぇす」

さくら「千夜ちゃんはマジメさんですねぇ」

千夜「普通ですが」

千夜「まあ…私の関心はお嬢さまがすべてなので。ここで吸収できるものは、なんでも。それだけです」

さくら「へー」

千夜「なにか?」

さくら「なんでもないでぇす」

さくら「えへへ。千夜ちゃんもピンクでぇす」

千夜「ピンクくない」

みちる「パンですか?」

千夜「パンでない」

(7)

千夜「するどいついでに、一つ聞いても?」

さくら「なんですかぁ?」

千夜「なぜメアリーはあちらに交ざりたかったのでしょうか?」

さくら「それは」

さくら「んふふ」

千夜「んふふ?」

みちる「かんたんです」

みちる「そこに、ドレスがあったからです。パンがあるから、パンだから。食べる。おいしい。同じです」

千夜「…………」

千夜「わからん」

さくら「あははは」

(8)

さくら「直接、聞いてみるのもいいと思いまぁす」

千夜「それもそうだな。おい、メアリー」

みちる「んふふ。パンはおいしい。それでいいのにねぇ。もぐもぐ」

さくら「そうだねぇ」

さくら「みちるちゃんって、意外と深いこと、言うよねぇ」

みちる「あたしのことはいいからパンのことを褒めてほしい!」

さくら「はいはい」クスクス

千夜「ドレスは特別なのか?」

メアリー「チヨ」

メアリー「…うん。そうヨ。アタシにとっても、そうだし……アイドルのアタシに憧れてくれるミンナにとって特別なのヨ」

千夜「はあ。ファンの求めるものという論理は分かりますね」

メアリー「ふふ。じゃあそれでいいじゃナイ」

千夜「…ああ」

千夜「それはそうかもしれませんね」

メアリー「そうヨ」

メアリー「ねっユキミー♪」

雪美「……おりて」

メアリー「イ・ヤ♪」

千夜「それのなにが面白いのか。私もやってみれば分かるか?」

雪美「……千夜さん…やめてください…」

海「ふえたね」

琴歌「ふえましたわね」クスクス

(9)

メアリー「しょうがないから」

メアリー「アタシが今度ユキミとウェディングドレスを着るお仕事をするときは、チヨも誘ってあげるワ!」

千夜「そうしてください。なにか、それで、また、分かるだろう」

雪美「……私は…うんって言ってない…」

メアリー「チヨにはどんなドレスが似合うかしら?」

千夜「気が早いな」

海「…なんだか」クス

海「千夜ちゃんも含めて、ほんとの三姉妹みたいだ」

琴歌「ええ」

琴歌「…よかったですわ」

海「ふふ。うん。琴歌もな」

琴歌「え?」

海「事務所でわざわざもう一度袖を通すくらいだもんなー。緊張してたんだろ?ちょっとはリラックスできたかい?」

琴歌「……ばれてました?」

海「まあね」

琴歌「うふふ」

琴歌「おかげさまで、ずいぶん、気楽になりましたわ」ニコ

(10)

海「ま。あんまり気負わないように、楽しんできなよ」

琴歌「ありがとうございます」

琴歌「ふふ…メアリーちゃんじゃないですけど、海さん、私と一緒に行きませんか?そうしたら私、緊張せずに済みそうですわ」

海「あはは。遠慮しとく。こんなきれいな花嫁さん見てたら嫉妬しちまいそうだよ」

琴歌「あらあら」

琴歌「…本当に、ありがとうございます…ですわ。海さん」

海「いいって、いいって」

メアリー「ヤクソクね!三人でウェディング!」

雪美「……しょうがない…うん。やくそく」

千夜「約束。いいでしょう。ふふ」

みちる「おおーい。海さんと琴歌さんも、パン、どーぞ!食べませんかー?」

さくら「わたし、もうおなかぱんぱんでぇす…手伝ってほしいですぅ」

琴歌「あら、いいですわね。では遠慮なく。ね?海さん」

海「うん。はは。お疲れさくら」

さくら「がんばりましたぁ。けふぅ」

みちる「そんなことではまだパンにはなれませんよ!」

さくら「なりませぇん」

今日はここまで、またあしたー


第26話 古澤頼子「殺風景だった部屋」


☆登場アイドル(4人)

132.速水奏(はやみかなで)http://i.imgur.com/BYTBvyB.jpg
「ミステリアスでいたいと願うのは、心を惑わせたい人がいるからよ」
17歳 クール 趣味:映画鑑賞

133.桃井あずき(ももいあずき)http://i.imgur.com/JC8NkGz.jpg
「乙女心は花心…焦った? 大丈夫だよ。あずきは一途だからね♪」
15歳 キュート 趣味:金魚すくい

134.十時愛梨(とときあいり)http://i.imgur.com/svb1nSv.jpg
「怖い気持ちは脱ぎ捨てて、私と空へジャンプしましょう!えいっ!」
18歳 パッション 趣味:ケーキ作り

135.古澤頼子(ふるさわよりこ)http://i.imgur.com/mHlQ3OI.jpg
「その…でも…アイドルって…華やかな世界なんでしょうね…。うん…楽しそうだな…って…」
17歳 クール 趣味:美術展・博物展観覧

(1)

桃井あずき「おじゃましまーす!お〜。頼子さんの部屋ってば…きれい!」

十時愛梨「ほんとだ〜」

愛梨「あ、あはは…私の部屋とはちがうなぁ。見習わなくちゃ…」

あずき「愛梨さんのお部屋はどんな感じなんですか?」

愛梨「頼子さんのお部屋より、ちょっとだけ、…物が多いかな?」

速水奏(あの反応はちょっとじゃないわね)

奏「二人とも。さっそく人の部屋でリラックスしすぎよ。ちゃんと頼子に従う」

あずき「はーい」

愛梨「はーい」

古澤頼子(愛梨さんと奏ちゃん、学年が反対みたいです…)クス

頼子「気にしないで、くつろいでください」

奏「甘いわ、頼子。目を離すとどうなることか…分からないわよ」

頼子「お、おおげさじゃないかな…?」

愛梨「ふわぁ。ふわふわ気持ちよさそうなクッション…」

あずき「あ、愛梨ちゃん。まだ奏ちゃんの目が光ってるからおとなしくした方が…むぐ」

奏「ああよ」

頼子「…賑やかなのは、私は嬉しいかな?」クス…

(2)

愛梨「えへへ〜。冗談ですよー」

愛梨「おじゃまします、頼子ちゃん。じゃあ、私はさっそく、お約束のケーキの準備を…」

頼子「すみません…気を遣っていただいて」

愛梨「ふふ。私がみんなと食べたかったから、作ってきたの♪」

愛梨「せっかくみんなで集まるなら、やっぱり、真ん中にはあま〜いケーキがお似合いですよねー」

頼子「…なるほど。ふふ。そうですね」

あずき「わかる!」ハイッ

あずき「ではっフルーツ担当あずき隊長!ばっちり仕上げ大作戦!フルーツの準備は万端です!」

愛梨「おお〜」

頼子「おおー」

奏「また…たくさん買って来たわね。あずきったら」

あずき「えっへへ、つい!みんなの好みを考えてたら、たくさんになっちゃった!」

愛梨「ふふ。それ、お菓子作りの醍醐味だよねぇ。わかるなぁ」

奏「アイドルの体作りには天敵だけどね。甘いもの」

あずき「まあまあっ。この分、またみんなでレッスンがんばりましょーっということで!」

奏「うまいこと言っちゃって」ツン

あずき「あう。えへへ」

頼子「…ふふ」

(3)

愛梨「それじゃあ、キッチンをお借りしますね」

あずき「紅茶も一緒に淹れさせてもらうね!」

頼子「あ…ありがとう。お願いします」

奏「じゃあ」

奏「私は持ってきた映画のセッティングでもさせてもらおうかしら。いい?頼子」

頼子「はい。えっと…そこの」

奏「テレビ台にあるプレーヤーよね」

奏「ふふ。頼子の部屋はいつ来ても整然としていて…いいわね」

頼子「そうですか?」

頼子「…いくら整頓されていなくても、テレビがどこにあるか、分からない部屋なんてないと思うけど」

奏「あるのよね、それが。誰とは言わないけど」

頼子「そうなんだ」クス

(4)

奏「私」

奏「頼子の部屋、好きよ。古澤頼子という人間が住んでいる部屋だと、感じられるから」

頼子「…よくある、殺風景な部屋だと思う」

奏「そうね」

奏「…でも、殺風景でも、」

奏「…描きかけのキャンバス、お気に入りの絵画…そんなものがあるのはきっと、めずらしいんじゃないかしら」

頼子「うん」

奏「うん…それになにより、華やかなアイドルがいる部屋だもの。いくら殺風景を名乗っても無理があるわ」

頼子「…それって奏ちゃんのこと?」

奏「頼子のこと」

頼子「…うん。…そっか」

頼子「ありがとう」

奏「いいえ」

奏「あ、そうだ…私の部屋、そろそろDVDの置き場がないのよね。頼子の部屋に居候させてあげてもらってもいいかしら?」

頼子「さっき言ってた部屋って、まさか奏ちゃんの部屋…?」クスクス

(5)

あずき「できたよー!」

愛梨「はいはーい。ケーキ、通りますよ〜」

奏「お疲れさま。…とびきり華やかで豪勢なケーキ、って感じね」

あずき「でしょーっ。ふふーん」

奏「食べづらそうだわ」

あずき「あれっ。奏ちゃんってば塩対応!」

奏「普通の感想よ。おいしそうね」

あずき「でしょーっ。ふっふふーん」

頼子「…ふふ」

愛梨「じゃあ、頼子ちゃんに一番フルーツ盛り盛りのところを、食べたもらおうっと。はい、どーぞ」

頼子「いいんですか?」

愛梨「うん。お邪魔させてもらっているし、それに、頼子ちゃんに食べてもらいたいなぁって」

奏「あら、ずるいわ。愛梨ってば頼子に贔屓?」

愛梨「んふふ。奏ちゃんこそ、頼子ちゃんとお話しててなにも準備してないでしょ〜」

奏「あら。よく見てるわね」

愛梨「えっへん。年上ですから〜」

頼子「…えへへ」

頼子「では、遠慮なく」

(6)

頼子「はぐ…」

頼子「おいしいです」

愛梨「ね〜♪」

あずき「奏ちゃん、あずきがあーんってしてあげよっか!」

奏「逆に聞くけどあーんしてほしそうな顔してたかしら」

あずき「うん!」

奏「気のせい。頼子にしてあげなさい」

あずき「頼子さん!はい、あーん♪」

頼子「あ、あーん」

頼子「おいしい」

あずき「ね〜」

愛梨「奏ちゃん、あーん」

奏「しないわ。はい。あーん」

愛梨「ぱくっ。んー。おいしいねー。うふふ、我ながら」

奏「そうね。おいしいわ」

(7)

愛梨「…あー」

あずき「あー」

愛梨「しあわせ…」

あずき「わかる…」

奏「…」

奏「ま、準備はまかせっきりだったし。やるわよ、片付け」

愛梨「わーい。ありがとー奏ちゃん」

あずき「ありがとー。あずきは食っちゃ寝だいさくせんすやぁ」

奏「なにもいいとこない作戦ね、それ」

頼子「手伝いますよ」

奏「ううん。頼子もゆっくりしていて。まだこのあと、映画を観るんだもの」

頼子「うん」

あずき「あれー…あずきたち、頼子さんとケーキ食べに来たんだよね…?まだなにかあった…?」

愛梨「うーん…ケーキ…おいしかったから、なんでもいいかなぁ」

奏「ちょっと。それは聞き捨てならないわよ…せっかくみんなの趣味を考えて、選んできたのに」

あずき「あはは。冗談でーす。どれがいいかなって悩む奏ちゃんかわいいかも!」ハイッ

愛梨「冗談でーす♪実は感想を聞くまでちょっぴり緊張してそうな奏ちゃんかわいいでーす♪」

奏「…からかう相手は選んだ方がいいわよ。二人とも」

頼子「ふふ」

奏「…笑ってる頼子も同罪だから」

頼子「ええ?それは、困りますね」フフ

(8)

頼子「ふふふ…ごめんなさい」

奏「…いいわよ。別に」

奏「…ま、今回は…みんなと、頼子と、遊ぶ口実でもあったわけだから。構わないわ。別に」

頼子「うん。そっか」

頼子「でも、私は…奏ちゃんが選んでくれた映画、どんな映画か、楽しみだよ」

奏「…」

奏「そっか。じゃあ、私も感想、楽しみにしてるわ」

頼子「うん」

奏「うん」

奏「あずきと愛梨はなにか映画と一緒に飲みたいものがある?片付けついでに淹れるから」

あずき「おおっ。奏ちゃんごきげん大作戦?カフェオレ飲みたいですっ」

愛梨「同じくー。ありがとう、奏ちゃん」

奏「はいはい。すぐ淹れるから、観る準備、しておきなさいよ」 <ハーイ

奏「頼子はどうする?」

頼子「…私は、じゃあ」

頼子「奏ちゃんと同じで、いいかな」

奏「…そう。わかったわ」

頼子「うん」

今日はここまで。またあしたー


第27話 北条加蓮「小さな英雄」


☆登場アイドル(2人)

136.北条加蓮(ほうじょうかれん)http://i.imgur.com/A1qD51q.jpg
「私って、こんなに笑えたんだね」
16歳 クール 趣味:ネイル

137.南条光(なんじょうひかる)http://i.imgur.com/5XaNGup.jpg
「魂を込めた歌は、無敵なんだ!」
14歳 パッション 趣味:特撮番組鑑賞、特撮ごっこ

(1)

北条加蓮「…」

南条光「おっ」

光「おーい!加蓮さんじゃないか!」

加蓮「?」

加蓮「光」

加蓮「…なにしてるの?」

光「懸垂っ」

加蓮「…ぶら下がってぷるぷるしているようにしか見えないけど」

光「ぶ、ぶら下がりともいうな」プルプル

加蓮「ああ、そう」クス

(2)

光「ちょうど、いいや…いま、耐久で、やってるんだ。おしゃべりしないか?」

加蓮「いいけど」

加蓮「…降りて休憩したら?」

光「いやだっ」

加蓮「ふーん。あっそ。じゃあがんばれ」

光「あー。ほっぺをふねないでふれー」

加蓮「耐久耐久♪」

(3)

光「ふんぐ」

加蓮「あはは」

加蓮「今日、学校もお仕事もお休みなんでしょ?頑張るねえ。光は」

光「せっかくお休みだからな!こういうときこそ、きたえておかなくちゃ!」

光「それに、ヒーローに…休みはない!」

加蓮「おー。ストイック。信じらんない」

光「はぐ…ぐにぐにすんはー」

加蓮「あははは」

(4)

光「と、とはいえ…そろそろ限界かも…」

加蓮「うん。無理しない。降りなって」

光「そうする…。とうっ」

光「はー。疲れた…」

加蓮「お疲れ」

光「うん。……むむぅ」

加蓮「?」

加蓮「腕、疲れたの?揉んであげようか」

光「あ、ううん。けっこうぶら下がってたから…その…効果、あったかなって…」

加蓮「効果?」

加蓮「…ああ。身長。気にしてるんだ?」

光「き、気にはしてないけど。140cmはあるし」

加蓮「大丈夫。光はまだ子どもだから、伸びる伸びる」

光「か、加蓮さんと二歳しか変わらないんだからな、アタシ」

(5)

光「加蓮さんは、なにしてたんだ?」

加蓮「私?」

加蓮「もうすぐ仕事だから。…えっと、ちょっと、早く来ちゃったから、散歩」

光「そっか。がんばれ」

加蓮「うん。ありがと」

光「そうだっ。時間があるなら、加蓮さんも一緒にしようよ!懸垂!」

加蓮「しないかなー。私は身長気にしてないし」

光「こ、今度こそ懸垂だから!見ててよ」

加蓮「はいはい」

(6)

光「ふぐー」

加蓮「おっ。できてるできてる。すごい」

光「だろっ。へへ。まだまだ!とおー」

加蓮「…」

加蓮「ねえ。聞いてもいい?」

光「いいよ。なに?」

加蓮「うん。単純に疑問なんだけど。光はヒーローに憧れてるんだよね」

光「うん!ま、いまはPのおかげで、立派なヒーローで、アイドルだけどね!もう憧れじゃない!」

加蓮「ん、そうだね」

加蓮「でさ…ヒーローって、変身するんでしょ?じゃあ、別に光はきたえなくてもいいんじゃないの?」

光「ん?」

加蓮「違う?」

光「うん。違う。ほっ」

(7)

光「よっと」

光「加蓮さん。ヒーローは心だよ」

加蓮「…そういう、精神論みたいなこと、いう?」

光「言うっ」

光「大事なのは信念さ!いつでも守る、すぐ駆けつける、ぜったい守る、かならず守る!それがヒーローの精神だ!」

加蓮「…ぜったいとかならずは同じじゃん?」

光「とにかく守る!!」

加蓮「…ふーん。そういうもんか」

光「そういうもんだ!」

(8)

加蓮「ま…私には分からないか」

光「そんなことないだろ」

加蓮「?」

光「加蓮さんだって変身するじゃないか。勇気だって希望だって与えるじゃないか。それから、陰で努力する。アタシと同じだな!」

加蓮「…ぷ」

加蓮「はは。自分で言っちゃうんだ」

光「加蓮さんはアタシの味方だからいいんだ」

加蓮「…私はヒーローなんかじゃないよ」

光「そんなことない。アイドルだってヒーローだよ。それに、アタシは加蓮さんのシンデレラストーリーに勇気をもらった一人なんだからな」

加蓮「…ふーん」

加蓮「そっか」

光「おう」

(9)

加蓮「そうですか…はー」

光「?」

加蓮(不覚…)

光「??」ニパニパ

光「どうかしたのかー」

加蓮「どうもしてないよ」

光「ど、どうもしてないのに、にゃんでほっぺつねるんふぁ?」

加蓮「ごめんね?勇気はあげられるけど、身長はあげられないんだ」

光「よ、よけいなお世話だぞ!」

加蓮「あははは」

(10)

加蓮「ありがとね、光」

光「?なにか言ったか。加蓮さん」

加蓮「なにも言ってないよ」

加蓮「ほら、つづきやったら?応援しててあげるからさ」

光「い、いやあ。今日はちょっともう疲れちゃったからいいかな…」

加蓮「そんなことじゃまだまだヒーローには遠いんじゃない?」

光「む。むう。ひ、ヒーローは簡単に挑発に乗ったりしない!」

加蓮「ほー。そっか。えらいね」

光「撫でるなー」

おつあり
今日はここまで。また明日

おつおつ
これは珍しい組み合わせ…いい…!


第28話 三船美優「黄金色の季節」


☆登場アイドル(6人)

138.三船美優(みふねみゆ)http://i.imgur.com/fNvH2aP.jpg
「心から笑える…今、幸せです」
26歳 クール 趣味:アロマテラピー

139.小松伊吹(こまついぶき)http://i.imgur.com/MH3fkzZ.jpg
「ア、アタシだって女子なんだから…恋に憧れたりも、するよ…普通に」
19歳 パッション 趣味:ストリートダンス・スケボー・恋愛映画を見る事

140.冴島清美(さえじまきよみ)http://i.imgur.com/TTqSGob.jpg
「健全な視線でお願いします!」
15歳 パッション 趣味:掃除、整理整頓、腕章作り

141.水本ゆかり(みずもとゆかり)http://i.imgur.com/76MPBmb.jpg
「私のさらなる情熱…○○さんは見抜いてたんですね」
15歳 キュート 趣味:フルート

142.柳瀬美由紀(やなせみゆき)http://i.imgur.com/xqAmIuP.jpg
「ステージから見える景色も、みゆきと○○さんで半分こ!」
14歳 キュート 趣味:ぬいぐるみ集め

143.多田李衣菜(ただりいな)http://i.imgur.com/pSlI9H9.jpg
「お仕事帰りに寄り道して、ピンときたCDをジャケ買いして…へへ、グルーヴ感っ!ほら、アイスが溶ける前に…事務所まで競争ですよー!」
17歳 クール 趣味:音楽鑑賞

(1)

冴島清美「はい。それではみなさん。やりますよー」

水本ゆかり「おー」

柳瀬美由紀「おー!」

多田李衣菜「おっ」

李衣菜「清美ちゃん。なんか裏紙いっぱいでてきた!これで紙ヒコーキ作ったら楽しいと思う!」

清美「はい李衣菜さん。早速わかりやすい脱線ありがとうございます。マジメにやってください」

小松伊吹「ただいまー」

三船美優「あ、おかえり。伊吹ちゃん」

伊吹「うん。なにかやってるの?」

美優「えっと…もうすぐゴールデンウィークだから、その前に大掃除しようって、清美ちゃんが」

伊吹「なるほど。じゃあこそこそした方が正解っぽい」

美優「ええ?」

清美「むっ。いまどこかで近くで風紀が乱れる音が…」

伊吹「やっば」

美優「あはは…」

(2)

美由紀「あー」

清美「どうしました、美由紀ちゃん」

美由紀「これっ。前にプロデューサーさんとおそろいで買ったぬいぐるみ。えへへ。大事にしてくれてるんだぁ」

清美「なるほど。では軽くお手入れしておいてあげましょう」

美由紀「うんっ」

伊吹「んふふ。セーフ」

伊吹「美優さん。ちょうどさっき駅前でなんか屋台がいろいろ出てて、アタシいろいろ買って来たんだー。こっそりあっちで食べない?」

美優「あら…いけないお誘い…ふふ。だめだよ、伊吹ちゃんも、お手伝いしようよ」

伊吹「ありゃ。美優さんつれないー」

ゆかり「あら」

清美「どうしました、ゆかりさん」

ゆかり「このCD…手書きでタイトルが…前に私が、お外で歌ったときのものかと…ふふっ。プロデューサー、大事に取っていてくれていたんだなぁって」

清美「なるほど。お掃除が終わったら聞かせてもらいましょう」

ゆかり「ええ。それはちょっと、恥ずかしいな…」

清美「ゆかりさんの声音は美しいですからね。勉強させてもらいます」

清美「む。そこっ。紙ヒコーキしない」

李衣菜「あっバレた」

伊吹「ばれてやんの」

美優「こら。伊吹ちゃん」

(3)

李衣菜「へへっ。でももう遅いよっ清美ちゃん!じゃじゃーん」

清美「い、いつのまにそんなにたくさん」

李衣菜「いっけー」

清美「…いいでしょう。李衣菜さんのわちゃわちゃロックと私の超☆健全ロック…どっちが上か、見せてあげましょう!」

李衣菜「だれがわちゃわちゃロックだい。えいえい」

清美「よっほっ」

ゆかり「おお。全部空中でキャッチしてます」

美由紀「清美ちゃんすごい」

伊吹「あはは。清美ちゃんも浮かれてんねー」

美優「た、たしかに…」

美優「あ…それおいしそうだね。一つもらってもいいかな?」

伊吹「お、美優さんイケる口じゃん。どうぞどうぞ」

(4)

美優「ふふ」

美優「まあ…なんと言っても、ゴールデンウィークだもんね。清美ちゃんだって浮かれるんじゃないかな?」

伊吹「ま、そりゃそうだ」

伊吹「んふふ。そういう美優さんもちょっと楽しそうに見えますねー」

美優「…ふふ、そんなことないよ。もぐもぐ」

李衣菜「私、知ってるんだぞー。前にロックのお仕事で清美ちゃんが風紀を投げ出したのっ」

清美「それはそれ、これはこれ。というかあたしは連綿と積み重ねたものを突き崩すロックですから。李衣菜さんのわちゃわちゃロックとは別です」

李衣菜「だーかーらー。だれがわちゃわちゃロックだいっ」

美由紀「わちゃわちゃしてるね」

ゆかり「ええ。二人ともわちゃわちゃですね」

(5)

ゆかり「伊吹さん。私と美由紀ちゃんのぶんも、なにかもらえますか?」

伊吹「ぎく。ば、ばれてたの」

ゆかり「うふふ。清美ちゃんには内緒にしますから。ね」

伊吹「な、なかなかやるではないか…へへっと。たくさんあるよ。たこ焼き、フランク、焼きそば」

美由紀「おおー。伊吹ちゃん、お店屋さんみたいだぁ」

伊吹「ふっふっふー」

清美「むっ」

清美「李衣菜さん。だんだんスローイングが上手になってきましたね。キャッチしやすいです」

李衣菜「え?そう?」

清美「ま、あたしの上達が大きいのかもしれませんが」

李衣菜「ふふん。まだまだこっからだぞー」

美優「もぐもぐ…」

(6)

美優「…ほら」

美優「私が楽しいのは、この事務所に来て以来……こんな風景が見られる…毎日だから」

伊吹「ん?」

美由紀「りんごあめー♪えへへ。ありがとう、伊吹ちゃんっ」

伊吹「どいたまー」

ゆかり「はぐ」

ゆかり「…んん。おいしい…一思いに、こんなふうにじゃんきーなものを食べるものいいですね」

伊吹「わかるー」

伊吹「美優さん。なにか言った?」

美優「なんでもないよ」

李衣菜「そうだ。せっかくだから、なにかメッセージを書いて飛ばそうよ!せっかく紙ヒコーキなんだからさ!」

清美「ああ、それ、いいですね。ええと。ではあたしは風紀の心得を」

李衣菜「それ、私あてじゃないよね…?」

伊吹「お。李衣菜が清美を丸め込んだか」

美優「あはは」

(7)

伊吹「あれはちょっと楽しそうだな。アタシも交ぜてー」

清美「おや。伊吹さん。お疲れさまです」

李衣菜「お疲れさまです!どうぞ、伊吹さんもアツいメッセージを!」

伊吹「アツいメッセージか……ふむ」

清美「いまの逡巡、風紀の乱れを感じます」

伊吹「ばっ。なんでだー」

清美「ふふ。なにやら乙女な横顔だったもので」

美由紀「ゆかりちゃん、なんてかこー」

ゆかり「そうですね…お休みのあいだ、プロデューサーがさみしくないよう、なにかお手紙にしましょうか」

美由紀「あー。それいいね。みゆきもそうしよー」

伊吹「え、え、じゃあアタシもそうするけど」

清美「風紀?」

伊吹「乱れてない!」

李衣菜「美優さんも一枚、どうぞ」

美優「ありがとう」

(8)

美優「…よし」

伊吹「早い。もう折ってる。なんて書いたの?」

美優「ふふ。ないしょ」

伊吹「えー」

美優「伊吹ちゃんの、見せてくれるなら見せてあげる」

伊吹「や、それはほら」

美優「うふふ」

伊吹「ぐ…いじわるだね、美優さん」

美優「そんなことないよー」

美優「はーいみんな。そろそろお片付けしないと、日が暮れちゃうよ」

清美「はっ。ほんとです」

李衣菜「へへーん。清美ちゃんを遊びの道に引き込めたから、今日は私の勝ちだね!」

美由紀「なんの勝負?」

ゆかり「自分で遊びと言いましたね、いま」

清美「残念ながら!あたしも楽しかったので負けは認めません!」

ゆかり「堂々としてます。負けたのに」

美由紀「みゆきも楽しかったよ!」

李衣菜「そっか。よかった!」

(9)

清美「ではみなさん、お疲れさまでした!長期休暇もご健全に!」

李衣菜「へんなかけ声。はーい」

美由紀「はーい♪」

伊吹「だってさ。美優さん」

美優「だって。伊吹ちゃん」

ゆかり「はーい」

ゆかり「お二人とも、どんな紙ヒコーキを作ったのですか?」

伊吹「ん?ふっふ」

美優「うふふ。内緒」

伊吹「ないしょー」

今日はここまで。また明日
>>322 中身書く以上に組み合わせ考えるの時間かかったからその感想めっちゃ嬉しい。ありがとう


第29話 並木芽衣子「旅するこころ」


☆登場アイドル(4人)

144.真鍋いつき(まなべいつき)http://i.imgur.com/hWQUimP.jpg
「楽しい時間と、楽しい○○プロデューサー!あ~、幸せっ♪」
22歳 パッション 趣味:とにかく運動

145.黒川千秋(くろかわちあき)http://i.imgur.com/ro2h0bb.jpg
「孤高だけど、孤独じゃないの。誰かと一緒に歩むことはできるわ」
20歳 クール 趣味:クラシック鑑賞

146.太田優(おおたゆう)http://i.imgur.com/w0QVn1m.jpg
「あたしの話ガマンして聞ける○○くん、尊敬かもー♪」
21歳 キュート 趣味:犬のトリミング、美容

147.並木芽衣子(なみきめいこ)http://i.imgur.com/oQV3j9W.jpg
「オールシーズン駆け回っていたいんだ。こんなヤマトナデシコがいたって、いいよね?」
22歳 パッション 趣味:旅行

(1)

並木芽衣子「はい。チーズ」

黒川千秋「は」

芽衣子「お。千秋、いいね、今の表情。固まってて。可愛い」

千秋「き、急になに」

芽衣子「えい。プロデューサーさんへ、GO♪」

千秋「急になに!?」

太田優「あはっ」

優「あたし、ばっちり可愛く撮れてるかもー。ナイス芽衣子ちゃん♪」

芽衣子「でしょ」

真鍋いつき「ふぐ。不意打ちだったから私こんなにちっちゃい…め、芽衣子ちゃん。もっかい、もっかい!」

芽衣子「はーい。行くよー。はいチーズ」

千秋「は」

芽衣子「はい。もいっちょGO」

千秋「な、なんなのよ」

(2)

芽衣子「聞いてよ千秋ー」

千秋「いや。私の話、聞かないくせに」

芽衣子「ほら、いまプロデューサーさん出張中じゃない?で、私たちは事務所でお留守番じゃない?」

千秋「いいって言ってないのに勝手に話し出さないでくれる?」

優「まぁ退屈で事務所に集合しただけなんだけどね☆あたしたち」

千秋「私は元々いたから。巻き込まないでくれる?」

芽衣子「じゃあ千秋は私たちよりもっと暇だったんだね!」

千秋「本読みの準備してるの、見て分からない?」

いつき「事務所の方が落ち着くよねー。私も家とか外で体動かしてもいいんだけど、事務所ならジムもあるし」

千秋「うん」

芽衣子「でさ、せっかくのゴールデンウィークなんだしさ!写真撮った私たちをお出かけ中のプロデューサーさんに送ることで、ちょっとでも旅気分になろうかなって!」

千秋「言っててむなしくならないのかしら、それ」

芽衣子「なる」

芽衣子「うわーん。千秋ー。せっかくのゴールデンウィーク!プロデューサーさんもいない!仕事ちょこちょこ入ってて旅行もいけない!相手してよー!」

千秋「ちょっ、急に抱きつかない」

(3)

千秋「こら」

芽衣子「いたい。ひどい」

千秋「アイドルなんだから、みんなお休みのときこそ仕事があるのは、喜ぶことでしょう。何言ってるの」

芽衣子「わかる」

芽衣子「わかる…」

千秋「ほ、本気で沈まないでよ」

芽衣子「あっプロデューサーさんから返事きた♪おー。見てみてっ旅先の写真、送ってくれたよ!」

千秋「あー。よかったわねー」

優「いつきちゃん、アッキーと遊んであげてくれてありがとぉー」

いつき「うん!いいよ!ほどよい重さ!ぶーんアッキー!」

アッキー「……」フルフル

(4)

芽衣子「あー。いいなー。旅行」

千秋「旅行じゃなくて仕事でしょ」

芽衣子「まあねー」

芽衣子「でも、ほら。仕事でも、プロデューサーさんと一緒だと楽しいじゃない?」

千秋「それはそう」

千秋「…でしょ。アイドルのお仕事は、楽しいんだから」

芽衣子「?」

芽衣子「千秋、いまなんか固まった?私、写真撮ってないよ?」

千秋「なんでもない」

いつき「タッチ!へへっ。次はアッキーがおにっ。ほーら、追っておいでー」

アッキー「……」

優「やぁん。アッキーってば、いつきちゃんをどうやって捕まえようか考えてるのかも?真剣な顔が可愛いねぇ♪」

アッキー「……」フルフル

(5)

芽衣子「お。またプロデューサーさんからだ」

千秋「仕事中なんだから、あんまり困らせるんじゃないわよ」

芽衣子「分かってるってばー」

芽衣子「ん?…んふふ」

千秋「なによ。人の顔を見て」

芽衣子「千秋に。オフのときくらい、ちゃんと休めだって」

千秋「…………」

千秋「芽衣子」

芽衣子「あ、あれっ。どうして私に怒るのかなっ」

千秋「余計なことするから…。はぁ。もう…」

(6)

千秋「もう…本当に…あの人は、いなくても、私のことを困らせてくれるのね」

芽衣子「お。なんだか機嫌なおったっぽいね!」

千秋「ん?」

芽衣子「え、笑顔が怖いっ。なんでもないです!」

アッキー「…」

いつき「アッキーも動き詰めで疲れちゃったかな?」

優「そうなの?アッキー」

いつき「…ふふ」ポフ

アッキー「…?」

いつき「元気いっぱい動くのには、休むのも大事だよね。わかるよ、アッキー。お疲れさま!」

いつき「一緒に休憩しよっか」

アッキー「…」

アッキー「…」スリスリ

いつき「あはは。くすぐったい」

優「やー。いつきちゃんとアッキー可愛い☆写真撮らせてー撮るーパシャー」

(7)

千秋「分かったわよ」

千秋「ねえ、芽衣子。遠出はできないけれど、ご飯でも食べに行きましょうか」

芽衣子「ん」

芽衣子「いいね。私、おすすめのレストラン、案内しちゃうぞ」

千秋「芽衣子のおすすめってなんだか騒がしそうね」

芽衣子「な、なんだとー」

千秋「冗談よ」

芽衣子「ふふん。ペットも可なんだな、これが」

優「わぁい。ほんとぉ?よかったね、アッキー」

アッキー「…」コクコク

いつき「へへ。私、体動かしておなかすいたから楽しみ!」

芽衣子「ねー」

千秋「芽衣子はなにもしてなかったでしょ」

芽衣子「てへ」

(8)

芽衣子「ねぇねぇ。せっかくだから、今度、みんなでどこ行くか相談しない?ふっふっふ、私パンフたくさんもってるから、旅行気分、味わいながらおしゃべりしよっ」

いつき「お、いいかも。あー。なんだか、景色のいいところで、おいしい空気吸って、ランニングとかしたいなっ!」

千秋「それ、いつも通りのいつきじゃない」

芽衣子「ふふん」

千秋「なによ」

芽衣子「千秋ってば、甘い。普段と同じこと…だけど、違う場所。それもまた旅行の醍醐味でしょ♪」

千秋「…」

千秋「それは…そうかもね」

優「あとは誰と一緒か、だよね?あたし、アッキーとならどこでも行ける気がするし☆ねっアッキー♪」

アッキー「……」

芽衣子「そうそう!そういうもんだよねー」

千秋「そうね」

芽衣子「ね!」

芽衣子「んっふっふ。千秋はだれと、どこに行って、どんなことがしたいのかな?」

(9)

千秋「…」

千秋「いまそれ、答えるとあとで話すことなくなるわよ」

芽衣子「おっと。それもそっか」

いつき「じゃあ私、シャワー浴びて着替えてくるね!ビュンっと行って!すぐ戻ってくる!」

芽衣子「ゆっくりでいいよー。気をつけてー」

優「じゃあアッキーも行こっか〜。汗かいたもんねー☆」

アッキー「……」フルフル

千秋「行ってらっしゃい」

千秋「…ねえ芽衣子。ご飯って、だれかと食べるとおいしいわよね」

芽衣子「へ?うん」

千秋「私は芽衣子を誘ったわ」

芽衣子「うん。うん?」

千秋「以上」

芽衣子「はい?」

(10)

芽衣子「な、なになにっ急に。どういうこと?」

千秋「なんでもないわよ」

千秋「ふふ。急に写真を撮ってきた、お返しよ」

芽衣子「むー」

芽衣子「私はいいの!千秋より年上だから!」

千秋「子どもみたいなこと言って」

千秋「じゃあ今度からさん付けで呼びますか?ついでに敬語にしますね」

芽衣子「それはいやかな!」

千秋「はいはい。分かったわよ、芽衣子」

今日はここまで。また明日


第30話 佐藤心「思ったこと、言えんじゃん」


☆登場アイドル(7人)

148.ライラ(らいら)http://imgur.com/a/RX2yGIe
「わからないは、楽しいですね」
16歳 クール 趣味:公園で知らない人とおしゃべり

149.小室千奈美(こむらちなみ)http://i.imgur.com/zEQlyla.jpg
「本当は、少しドキドキしていたの。○○さんはこんな私を見て…なんて言うかしらって。ふふ…期待以上をありがとう」
19歳 クール 趣味:ダーツ

150.原田美世(はらだみよ)http://i.imgur.com/0H05RRB.jpg
「あたしって、女の子っぽく見えない? クルマとかバイクとか男っぽい趣味だけど、ホントは普通の女の子なんだよ?」
20歳 キュート 趣味:クルマ・バイクいじり

151.前川みく(まえかわみく)http://i.imgur.com/cgBQiFJ.jpg
「拾ってくれたお礼に、今度はみくが○○チャンを助けるにゃ!」
15歳 キュート 趣味:猫カフェ巡り

152.浅野風香(あさのふうか)http://i.imgur.com/xpsUxle.jpg
「このお花を、事務所に…(飾ってくださいって言わなきゃ!)」
16歳 キュート 趣味:小説を書くこと

153.佐藤心(さとうしん)http://i.imgur.com/vcSm8hf.jpg
「いい年にしろよ?ちゅっ☆」
26歳 パッション 趣味:ドレスアップ・衣装作り

154.姫川友紀(ひめかわゆき)http://i.imgur.com/nlfOBdm.jpg
「気分転換に、お話しよう!何の話がいい?投手?野手?コーチ陣?」
20歳 パッション 趣味:野球観戦

(1)

佐藤心「ちくちく」

心「ライラちゃん。そこの針とって☆」

ライラ「へい」

心「ありがと☆でもこれじゃないぞ☆ものすごい手慣れたふうでフェイント入れるのはだめだぞ☆」

ライラ「あら?」

浅野風香「あ、あはは…ライラちゃん、こっちじゃないかな」

心「おっ。サンキュー風香ちゃん☆」

ライラ「おー」

ライラ「フウカさん、やるでございますですねー。まずいです。ライラさん、この仕事を取られては困りますですよー」

風香「し、仕事なんだ…」

ライラ「はい。上手いことやった暁には、シンさんがごはんをごちそうしてくれるのです」

心「おう☆だからきりきり手伝うんだぞー☆はい次☆」

ライラ「へい」

心「おっ。正解☆」

ライラ「えへへ」

原田美世「…ふんぎっ。あー。また負けたー」

姫川友紀「へっへーん。姫川選手っまたまた一着!よっしゃー!じゃあ次は野球ゲームね♪」

美世「うー。はーい」

前川みく「……」

(2)

小室千奈美「おはようございまーす」

みく「千奈美さん。おはよー」

千奈美「おはよう。なにしてるの?」

みく「宿題。お仕事まで時間があるから、今のうちに終わらせちゃいたいくて」

千奈美「そっか。えらいわね」

みく「ありがと。でも普通にゃ」

千奈美「そう?」

友紀「あんぎゃー」

美世「わっ。いまの、ホームラン?う、打てたー」

友紀「や、やるじゃん、美世ちゃん…。こ、こうなったら手加減しないんだから!」

美世「お、おてやわらかに。あはは、ぜったいまぐれだから」

千奈美「えらい」

みく「どうもにゃ」

ライラ「おお。かわいいお洋服がさらにかわいいお洋服に、みるみると…。シンさんは魔法使いのようでございますですね」

心「そうだろうそうだろう☆やー。やっぱ衣装作り楽しいわー。はいっ☆ライラちゃんの衣装、いっちょあがりぃ☆」

ライラ「わーいでございますよー」

心「お次は風香ちゃんの衣装だぞ☆」

風香「お、お願いします」

(3)

風香「…その…手縫いで、こんなふうに…すごいです」

心「ま、かんたんにアレンジしてるだけだけどね☆事務所にミシンは持ってこれないし☆」

風香「で、ですよね…。その…大変なのに、…すごいです」

心「あはっ☆語彙力☆」

風香「す、すみません」

心「別にいいぞ☆」

ライラ「へい」

心「おっ。ライラちゃんはスポンジのように成長するな☆サンキュー」

ライラ「えっへんでございます」

風香「スポンジ…ふふ」

友紀「いったー!」

美世「あー。だめだー。友紀ちゃん、本気だよぉ…」

友紀「えっへっへー!勝負は本気が一番面白いってね!」

千奈美「大人げないわ」

みく「それにゃ。…む。千奈美さん、これ分かる?」

千奈美「ん?ああ。分かるわよ。えっとね」

みく「まった。とりあえず、ヒントでいいにゃ。自分で考えたい」

千奈美「あら、そう?ふふ。了解」

(4)

心「まー。手縫いは大変だけどさ。心もこもるし。心だけに☆」

心「笑うとこだぞ☆」

風香「あ、は、はい。あはは」

心「心こもってないな☆」

風香「す、すみません…」

心「いいよ☆」

心「それに、前は自分の衣装だけ気にしてたけど…。いまはみんなで舞台に上がるもんな☆」

千奈美「うん。あってる」

みく「やったー。ありがと、千奈美さん。さすがお姉さんだにゃ」

千奈美「ふふ。どういたしまして」

友紀「んっふっふ。姫川監督、名采配で大勝利!次はハンデとしてキャッツを使わせてあげよう!」

美世「ハンデになってないよー。レースゲームに戻りたいよー」

千奈美「さて。じゃあ今度は美世の手助けにでも行こうかしら」

みく「にゃふふ。そうしてあげて」

友紀「げ。ち、千奈美ちゃん」

千奈美「げ、とはなによ」

美世「わー…千奈美ちゃーん」

千奈美「はぁい美世。助っ人になるわよ」

(5)

心「やっぱ事務所で、みんなといて、考えるのが楽しいんだよなー…あ、なんか語っちゃった☆ババくさいだろ語らすなよ☆」

風香「ご、ごめんなさい」

ライラ「シンさんはみんな思いでございますねー。イイ人ですねー」

心「やめろよ☆照れる☆」

風香「うん…ね」

千奈美「かきーん」

美世「いったー」

友紀「うわーん!なんだい!き、キャッツを使ったらあたしだって負けてないんだから!」

千奈美「はいはい。負けたらゲーム交換なんでしょ。美世、サポートするわよ」

美世「ありがと!心強いな♪ふふ、でも…レースゲームは、あたし、何度も負けられないから!千奈美ちゃんにも負けないよ!」

千奈美「そう?じゃあ一緒にワンツー目指して頑張りましょう」

美世「うん!」

友紀「ず、ずるいぞー」

千奈美「先に大人気ないことしておいて何言ってるの」

友紀「こうなったら、あたしも助っ人投入だい!かもんみくちゃん!キャッツ推しだけに!」

みく「あ、みくはまだ宿題の途中だからパスにゃ。がんばって」

友紀「冷たい!」

美世「あはは」

(6)

心「ライラちゃん。もう、終わるから、あっち交ざってきていいんだぞ☆」

ライラ「う」

ライラ「えへへ。さすがでございますです。ではお言葉に甘えて…すすす」

ライラ「ユキさん。わたくし、微力ながら、お手を貸しますですよー」

友紀「おお!頼れる助っ人登場だ!わーい」

ライラ「みなさんなんだか楽しそうだったので…ライラさん、気にしてたですよー」

ライラ「このコントローラーというやつを持てばよいですか?」

友紀「不安だ!」

ライラ「あら?」

千奈美「あら。数少ない味方に冷たいのね。ライラちゃん、お手柔らかに。このレースが終わったら、私が教えてあげる」

ライラ「おおー。よろしくお願いしますですー」

友紀「ち、千奈美ちゃん、あたしの味方って少ないのー…?」

美世「えいっ」

友紀「ああ!的確な甲羅コントロール!敵ながらナイスピッチ!」

みく「ほめてどうするにゃ」

美世「えへへ〜」

心「はぁい☆風香ちゃんのぶんも完成だぞ☆」

風香「わ…。あ…と、あ、ありがとうございます」

(7)

風香「…」

風香「す、素敵です」

心「だろー☆」

風香「…でも、その……あの」

心「?」

ライラ「ばふん」

ライラ「おおっ。爆発しましたねー」

友紀「あー!ら、ライラちゃん!あたしも巻き込んでどうするのさー」

美世「ふんぎぎ。とりゃー」

千奈美「あっ。くう…ぎりぎりで抜かれたわね…さすが、美世には敵わないか」

美世「えっへん。でもほら、約束通り、揃ってゴールできましたね!やったー」

千奈美「そうね。いえい」

みく「…よしっと。おわったー」

千奈美「お疲れさま。代わる?」

みく「ううん。ふふ。これ、見てるのが楽しいから」

千奈美「そっか」

(8)

風香「こっ…ここのところ。私、ちょっと、恥ずかしくて……な、直してもらえたりとか…」

心「ん」

心「そっか。風香ちゃんはそう思う?」

風香「は、はい」

心「んっふっふ」ポンポン

風香「きゃっ…。し、心さん?」

心「思ったこと、言えんじゃん☆」

風香「あ…は、はぃ。すみません」

心「あやまるとこじゃないぞ☆」

心「ま、直すのはいやだけど☆」

風香「え、ええ?」

心「はぁとの特製アレンジだぞ☆」

心「…大丈夫。風香ちゃんなら、絶対似合うから。はぁとが保証する」

風香「……あ…」

風香「…えへへ。…心さんが、そう言うなら…その…自信、持てる…かも、です」

心「おう☆はぁとの言葉じゃなくて、自分に自信、持っていいぞ☆」

風香「は、はい」

(9)

心「よしっ☆じゃあライラちゃんとの約束だし、ごはん行こっか☆お姉さんおごっちゃうぞ☆」

風香「え、わ、私も…?だ、大丈夫ですよ」

心「おごらせろ☆」

心「さっきの風香の言葉、嬉しかったからさ。その分。安いもんだよ☆」

風香「…えへへ。では…え、遠慮なく」

心「おう☆」

心「ってことで、ごはん行く人、はぁとのこの指とーまれ♪」

ライラ「はいっ」

千奈美「ライラ、早いわね。私もいいですか?」

心「もちろん☆」

友紀「あー!心さん!ビールもいいですか!」

美世「みくちゃんも一緒にお呼ばれしよ?」

みく「ん。いいの?ありがとーはぁとにゃん」

心「いいぞいいぞー☆今日はみんなでどっかんやっちゃうぞ☆」

友紀「やったー!」

ライラ「フウカさん、ごはん、楽しみでございますですねー…じゅるり」

風香「ら、ライラちゃん、よだれよだれ…。ふふ、そうだね」

(10)

千奈美「そっか」

千奈美「ライラ、心さんと約束してたんだ」

ライラ「そうなのですよー」

心「千奈美ちゃんも遠慮すんなよ☆好きなの食べろよ☆」

千奈美「どうも」

千奈美「…ふふ。まあ、私は先輩に気を遣いますよ」

心「お。可愛くない後輩だな」

千奈美「すみません」

友紀「よしっ。そうと決まったら、すぐ行こう!やれ行こう!」

美世「あっ友紀ちゃんってば早いー。あ、あたしだって置いていかれないよっ」

みく「なんでゲーム終わってまで競ってるの」

心「可愛い後輩と言えばあんなんだよな☆」

千奈美「いや、私はああいうふうにはちょっと」

風香「あはは…」

(11)

心「ふーん。じゃあ、まああれだ」ポン

風香「?」

心「風香ちゃんもいい見本だから、見習うといいぞ☆」

風香「ふぇっ。し、…心さん!?」

心「あっはっは」

千奈美「…」

千奈美「そうですね。じゃあ風香、ご飯に行って…色々勉強させてもらおうかしら」

風香「わ、わわ、私が千奈美さんに教えられることなんて、なにもなにも」

みく「きょどりすぎにゃ」

みく「…はぁとにゃんにはみくがなにかごちそうしてあげよっか?」

心「やーん☆いい後輩ばっか☆いらねーっつってんだろ☆」

みく「そっか」

心「うん。ありがと」

心「…みくちゃんにはー、いつかはぁとのあと☆継いでくれればそれでいいぞ☆」

みく「無理にゃ」

心「いやん。いけず☆」

今日はここまで。また明日。
おつありです。


第31話 木場真奈美「光さす道となれ」


☆登場アイドル(7人)

155.上条春菜(かみじょうはるな)http://i.imgur.com/0SUbHPw.jpg
「そう、人類にとっての眼鏡のような場所です!」
18歳 クール 趣味:猫と縁側でお昼寝

156.ヘレン(へれん)http://i.imgur.com/5S3vPuM.jpg
「私の前では、誰の涙も流させない。それがたとえ、天だとしても!」
24歳 クール 趣味:DVD鑑賞

157.木場真奈美(きばまなみ)http://i.imgur.com/04El73w.jpg
「まぁ、助っ人くらいこなしてやるよ」
25歳 クール 趣味:筋トレ・料理

158.遊佐こずえ(ゆさこずえ)http://i.imgur.com/0pXe0Uf.jpg
「みんな…いっしょー…わくわく…そわそわ…うれしいねー…」
11歳 キュート 趣味:しゅみってなぁに?

159.安部菜々(あべなな)http://i.imgur.com/btCbt5F.jpg
「(アイドル楽しい…ヤバい…ヘヘ…)」
永遠の17歳 キュート 趣味:ウサミン星との交信

160.椎名法子(しいなのりこ)http://i.imgur.com/J8gN8J8.jpg
「ファンにスタッフさん、仲間たち…あたしの大好きの輪、どんどん広がってくね♪これ全部、○○プロデューサーからはじまったの!」
13歳 キュート 趣味:新作ドーナツの試食

161.難波笑美(なんばえみ)http://i.imgur.com/lLMuZUv.jpg
「○○はんに、ウチかて女の子ってとこ、見せたいやん♪」
17歳 パッション 趣味:お笑いライブ巡り、モノマネ

(1)

遊佐こずえ「ざー……」

こずえ「…あめ…やまないねー……」

難波笑美「ほんま」

笑美「朝から降り通しやなぁ。こずえちゃん、ウチとてるてる坊主でも作ろか」

こずえ「つくるー」

木場真奈美「…」

真奈美「いよいよ梅雨かもしれないな。気が滅入る季節だが…」

真奈美「笑美とこずえを見ていれば退屈はせずに済みそうだな」

笑美「おー。見てってー楽しんでってー。ほーらこずえちゃん。たこ焼き!」

こずえ「おー…おいしそー…」

真奈美「たこ焼きじゃないか」

笑美「ま、まんまるさんやったから、ついたこ焼きに見えてしもて。えへ」

こずえ「これー…あおのりー……?げいがこまかーい…」

笑美「せやろせやろ」

(2)

真奈美「…ふふ」

真奈美「和むな。さて、…私はトレーニングでもしているか」

笑美「仕事前にトレーニングとはストイックやねぇ」

真奈美「こずえのお守りさえ手を抜かない笑美にそう言ってもらえるとは、悪い気持ちはしないよ」

笑美「あっはっは。子どもはいちばんキビしいお客さんて言うからなー」

こずえ「…こずえ……やさしいよー…?」

笑美「そやね」

笑美「ほーら。今度こそてるてるさんや!さーてどこに飾ったろ」

こずえ「…こずえもー…できたのー……どやぁ」

真奈美「上手にできたな」

こずえ「うんー…」

こずえ「これで、あめ、やむー……?」

真奈美「ああ。きっとな」

ヘレン「話は聞かせてもらったわ!」

笑美「うおっ。びっくりするやん」

こずえ「…へれんじゃーん……へーい…」

ヘレン「ヘーイ。こずえ」

真奈美「雨のなか戻ってくるのは大変だったろう。お疲れさま」

ヘレン「ノープロブレッ。私レベルの世界レベルならば、雨粒から頭を垂れるわ」

真奈美「そうか」

笑美「ヘレンはんかっぱ似合うなー」

(3)

ヘレン「ふっ…雨でお困りのようね。私に任せなさい」

笑美「まあ、そんなおおげさなもんでもないけども」

こずえ「へれん……どうにかするー…?」

ヘレン「雨…やみなさい!!」

真奈美「うん。いい声だ」

笑美「声でっか。ごっつ声でっかいやん」

こずえ「ふわあー」

真奈美「こずえがヘレンの声量に負けて飛ばされてしまったようだ」

笑美「そんなに?ヘレンはんの声量もこずえちゃんの軽さもそんなに??」

ヘレン「やまないわ」

真奈美「そのようだ」

笑美「見れば分かるよ?」

(4)

ヘレン「ふっ…」

ヘレン「どうやら天は、いまはまだ泣きたい…そう言っているわ。じゃあ。シー・ユー・レイター」

こずえ「またねー…」

笑美「なんやったん?」

真奈美「うん。一言で言い表すのは難しい出来事だったな」

こずえ「…えみー…てるてるー……こずえ…やっぱりやめるー…」

笑美「え?どうしたん、こずえちゃん」

こずえ「うんー…てんはまだ…なきたがってるからー……」

笑美「あっは。そっか。せやな」

真奈美「まあ、ヘレンなりの優しさだったというところかな」

笑美「せやな。教育上ええかは微妙なところやけども」

真奈美「そうだな」

こずえ「…てんー…なんでないてるのー……こずえがはなし、きくよー…?」

笑美「ええ子やんほんま」

真奈美「そうだな」

(5)

安部菜々「ふぃー」

菜々「お、お疲れさまですー。はー。けっこう降られちゃいました…」

真奈美「おや。大変だったな。お疲れさま」

笑美「タオル持ってこよか」

菜々「あ、お気遣いなくっ。えっと、ナナよりさきに、春菜ちゃんと法子ちゃんに渡してあげてくださいっ」

笑美「ん?おおっ」ビクッ

上条春菜「……」ズーン

春菜「……前が見えません…眼鏡が濡れて、ちからが、出な…ぐふ」

椎名法子「……」グッタリ

法子「ドーナツの箱は守り切ったよ…ぐふ」

こずえ「…えい…ばさー」

春菜「…あー…ありがとう、こずえちゃん……んん…前が…見える!」

笑美「そらそうよ」

法子「ぷあー。ひどい雨でしたねー……もう梅雨かあ。油断しちゃってたかも」

笑美「お疲れさん。なんか温かいもんでも淹れよか」

法子「あ、ほんとですか?えへへ。じゃあ…ドーナツあるので!みんなで一緒に食べましょー」

こずえ「わぁい」

真奈美「ほら」

菜々「えへへ。ありがとう、真奈美ちゃん」

(6)

真奈美「災難だったな」

菜々「ほ、ほんとですよ。若い子二人と一緒に走って事務所に帰ることになって、息が上がらないようにするの、大変でしたー…はーしんど…」

真奈美(つっこまないでおいてやるか)

菜々「どうしました?」

真奈美「どうもしてないさ」

真奈美「ま、ゆっくりしているといい。いま笑美と私でなにか淹れてあげるから」

こずえ「…こずえも…てつだうんだよー……」

真奈美「おっと。そうか。それはすまなかった」

菜々「えへへ。すみません。ではえんりょなく…くたー」

笑美「へっへ。まんまるドーナツ、まんまるによそったろ」

法子「わあ。笑美ちゃん、それ、おっきなおさらだからできるやつ!いいね!」

笑美「せやろせやろ。たこ焼きしかり。まんまるさんはやっぱええこっちゃ」

法子「ねー♪」

春菜「ふー。きちんとお手入れして、と…」

こずえ「はるなはー……もういいのー…?」

春菜「こずえちゃん。ふふ。ありがとうございます」

春菜「こっちは…オフモードの眼鏡!そしてこれはクリーニングキット!予備の準備も、お手入れも余念ありませんよ!」

こずえ「おおー…なんか、すごいー…」

菜々「ううん……むにゃ」

真奈美「…なんというか、あっという間にいつもの騒々しい事務所だな」

(7)

ヘレン「それが…この事務所のスタイルなのよ」

真奈美「ヘレン」

真奈美「…忘れ物か?」

ヘレン「ドーナツが私を呼んでいた」

真奈美「そうか。じゃあしょうがないな」

ヘレン「ヘーイ、法子!私にもいただけるかしら?報酬は弾むわっ。世界払いでね!」

法子「ヘレンさん。お疲れさまです。どうぞどうぞっ。みんなで食べましょっ」

笑美「なんかヘレンはんの調子のよさ、ウチのオカンと似たものを感じる気がせんでもないわ」

ヘレン「そういうこともあるでしょう。私を縛るものはなにもないのだから…世界レベルはどこにだって現れるわ!」モグモグ

笑美「ホラーかな?」

こずえ「ななー……どーなつ、なくなっちゃうよー…」ペチペチ

菜々「あうあう」

菜々「んが…あと五分…んへへ…」

真奈美「幸せそうな寝顔だな」

春菜「菜々ちゃん、今日は私と法子ちゃんの手を引いて、たくさん走ってくれたんですよ。だからこずえちゃん、ふふ、もうちょっとだけ寝かせておいてあげて?」

こずえ「そっかー…」

こずえ「じゃあ……こずえのぶん、ななにとっておくねー……」

真奈美「ふふっ。こずえは優しいな」

(8)

春菜「そうだ」

春菜「こずえちゃん、眼鏡をかけてみませんか?」

こずえ「ふえ?」

真奈美「唐突だな」

こずえ「こずえー…めー…悪くないよー……?」

春菜「いえいえ。これ。ブルーライト、紫外線もろもろ…カットする、透明タイプのサングラスなんですけど」

春菜「はい。どうかな?雨だけど、ちょっとだけ視界がクリアにならない?」

こずえ「おー」

こずえ「おー……ほんとぉー……おそと…きらきらー…」

春菜「でしょう。えっへん」

真奈美「よかったな。こずえ」

こずえ「うんー……よかったー……えへへー…」

(9)

笑美「よっしゃ!できたでー。みんなでたこパならぬどなパとしゃれこもーや!」

法子「しゃれこむー!いえーい」

ヘレン「ヘーイ!」

笑美「ヘレンはんはさっきさきにいっこつまみ食いしてたから一旦おあずけな」

ヘレン「……分かったわ」

こずえ「あははー…おっとー…」

春菜「おっと。その眼鏡、こずえちゃんにはちょっと大きかったですかね?私が支えてあげますね」

こずえ「ふわー…ありがと、はるなー……えへへー…」

菜々「すやー…えへへ……たのし…みんなのこえ……うへへ」

真奈美(夢で遊べてるか。よかった)

真奈美「…ふふ。そうだな。楽しいな、雨でも、うちの事務所は」

菜々「…はぃ……えへ…」

今日はここまで。おつありです。また明日

バイクで決闘してそう(決闘感)


第32話 大沼くるみ「人にはヒトのにゅうしゃんきん」


☆登場アイドル(5人)

162.大沼くるみ(おおぬまくるみ)http://i.imgur.com/HOxzE6l.jpg
「○○ぷろでゅーしゃー…くるみ、かわいくなりたいな」
13歳 キュート 趣味:ポケットティッシュ収集、お風呂に入ること

163.中野有香(なかのゆか)http://i.imgur.com/OCS83bw.jpg
「○○さんを守れるくらい強いアイドルを目指しますっ!」
18歳 キュート 趣味:空手

164.早坂美玲(はやさかみれい)http://i.imgur.com/A5OOK9h.jpg
「ウチはもう迷わないぞッ!普通とはちょっと違ってても…ウチはウチらしいアイドルでいいって、みんなが教えてくれたんだ!」
14歳 キュート 趣味:ぬいぐるみ集め

165.水木聖來(みずきせいら)http://i.imgur.com/mKIvJ5Y.jpg
「○○さんも、ジャンプしてっ♪空を飛び越しちゃお!」
23歳 クール 趣味:犬の散歩

166.大和亜季(やまとあき)http://i.imgur.com/7KKwKGh.jpg
「私を育ててくれたプロデューサー殿に、この勝利を捧げるであります」
21歳 クール 趣味:サバゲー、プラモ収集

(1)

水木聖來「あら」

聖來「…くるみちゃん、大丈夫?」

大沼くるみ「…くぅ」

くるみ「だ、だいじょうぶでしゅ…ふら…ふわ」

早坂美玲「ぜったい大丈夫じゃないぞ。ふわふわしちゃってるな」

聖來「タクシー拾っちゃおうか」

大和亜季「おや。聖來殿に、美玲殿ではありませんか」

中野有香「それに、くるみちゃんも。お疲れさまです」

聖來「あら。偶然。お疲れさま」

くるみ「くぅ…」

美玲「お、おーい。そっちに行くなッ。危ないぞー」

(2)

亜季「ほっ」

くるみ「ふわ」

聖來「ありがとう。助かったわ。さすがに私と美玲じゃあ、どうにもならなかったから」

亜季「いえいえ。ちょうどよいトレーニングです」

亜季「それに経費も気をつけなければなりませんからね。財務に気を遣うのも、一兵卒の大事な任務であります」

聖來「そっか。えらいね」

有香「亜季さん!疲れたら、あたし、代わりますから!言ってくださいね!」

美玲「なんで有香はちょっと目が輝いてるんだ?」

聖來「あはは」

くるみ「…くぅ…しゅぴー…」

(3)

聖來「二人も一緒にお仕事だったの?」

有香「いえ。あたしたちは、今日はオフです。亜季さんのトレーニングに興味があって、付き合わさせてもらっていたんです」

聖來「なるほど」

亜季「私にとっても有意義な時間でした。ふふふ…有香殿にはいつか、ぜひ火器の魅力を知ってもらいたいものです」

有香「あたしはまだ道半ばですから。亜季さんこそ、どうですか?」

聖來(似たもの同士か。なるほど)

美玲「つんつん」

くるみ「……ふえ…ふあ、…しゅぴー」

美玲「よく寝てるなー」

聖來「ちょっかい出さないの」

美玲「へへ。つい…な、セーラ。今日はくるみ、頑張ってたモンなッ」

聖來「うん。現場で一度も泣かなかったもんね。ま、美玲も頑張ってたわよ?」

美玲「う、ウチはいいんだ、ウチは。くるみの話してんのッ」

(4)

亜季「空手かー…ふむ」

亜季「近接戦闘の参考にはなりますね。本格的な動きは知らないので…今度、見せてもらっても?」

有香「押忍!いつでも言ってくださいね」

聖來(うーん。二人とも会話している様子はこんなに楽しそうで可愛いのに、内容が物騒なのが残念だわ…)

有香「えへへ」

聖來(かわいい)

聖來「…有香ちゃんってちょっとわんこみたいよね」

美玲「あ、それ、わかるぞ」

聖來「お手」

美玲「ん」

美玲「って、なんでセーラはウチでためすんだーッ」

聖來「面白いから」

くるみ「ふみゅー…」

(5)

くるみ「…はっ。はれ…」

聖來「あ、気がついた?」

美玲「おはよーだぞ。くるみ」

くるみ「……ぅ?はれ……もう、事務所にいりゅ…くるみ…あれぇ…?」

聖來「帰り道で寝ちゃったのよ。亜季ちゃんがおんぶしてくれて」

くるみ「ふえぇっ」

くるみ「ご、ごめんなしゃぃ〜!く、くるみ、おもいのにぃ」

亜季「あっはっは。ぜんぜんであります。ひょいひょい。鍛えていますから!」

くるみ「ふぇぇ……。あ、亜季しゃん…やさしい…ぐす」

美玲「泣くなよ」

聖來「ふふ。お仕事で頑張っていたぶん、緊張がゆるんだのかしら?」

くるみ「ご、ごめんなしゃい」

美玲「謝るなよ」

聖來「美玲の言い方が怖いんでしょ」

美玲「そ、そうなのか?」

有香「はい。くるみちゃん、ハンカチ」

くるみ「あ、ありがと……ちーん。ああっ。く、くるみティッシュあるのにぃ。よごしちゃったよぅ」

美玲「忙しいな」

亜季「くるみ殿は義理堅いですなあ」

(6)

有香「くるみちゃん。大丈夫」

有香「実は、いま貸したのは、この前、その…か、可愛くて、勇気を出して買ってみたやつなんだ」

有香「えへへ。あたしに似合ってないかもって、まだ使う勇気が出なかったの。くるみちゃんに使ってもらえてよかった」

くるみ「……」グス

くるみ「…じ、じゃあ…よかった、でしゅ…。えへへ。ありがとう」

有香「うん。どういたしまして!」

聖來「見た?」

美玲「ウチはウチ、ユカはユカだな。うん」

聖來「ま、それはそうね」

くるみ「うー…あっ。美玲しゃん、聖來しゃん、今日のお仕事、ありがとう」

くるみ「二人のおかげで、くるみ、泣かないでできたよお!えへへ!」

美玲「ん」

聖來「うん。頑張ったね。くるみちゃん。お疲れさま」

美玲「よかったぞ。お疲れ」

くるみ「うんっ!」

亜季「さて。みんな、お疲れさまでありました」

(7)

亜季「隊のみなを労う隊長のごとく。私がなにか飲み物でも振る舞いましょう」

聖來「ん…ありがとう、亜季ちゃん。オフなのに、いいの?」

亜季「構いません。自分を強くすること以上に大事なのはチームワークですから♪」

聖來「そっか。…アイドルの話よね?それ…」

亜季「アイドルも、ですかね。ふふ」

有香「恐れ入ります!じゃあ、私はコーヒー牛乳で!」

美玲「ウチもー」

くるみ「くるみもー。えへ……あの、みるくおおめで…」

亜季「サー・イエッサー!」

聖來「…一応言っとくけど、私はやらないからね!サバゲー!」

亜季「犬向けのミリタリーグッズなんかありますが、そちらにご興味は?」

聖來「うぐ。それはあるかも!」

>>372 木場さんDホイール似合いそうよね
今日はここまで。また明日。


第33話 浅利七海「好きこそものの上手な〜れす」


☆登場アイドル(4人)

167.三村かな子(みむらかなこ)http://i.imgur.com/X2172FV.jpg
「○○さんには特別に、生クリーム増量です。ナイショですよ♪」
17歳 キュート 趣味:お菓子作り

168.浅利七海(あさりななみ)http://i.imgur.com/SW6odIW.jpg
「プロデューサーを道しるべにして、七海は光の海を進めたのれす♪」
14歳 クール 趣味:釣り・絵日記

169.桐生つかさ(きりゅうつかさ)http://i.imgur.com/K9JNvd8.jpg
「安心しなって。お前の隠れた努力、アタシはちゃんとわかってるし」
18歳 クール 趣味:異業種交流、ホットヨガ、ぬか床の世話

170.片桐早苗(かたぎりさなえ)http://i.imgur.com/21AvNUE.jpg
「迷ったら…そのときはそのときよ!楽しければ何でもアリよね♪」
28歳 パッション 趣味:マッサージ・スーパー銭湯

(1)

浅利七海「ふんふふーん」

七海「あれ?」

桐生つかさ「…んー」

七海(つかささんれすね)

七海(…なんだかむずかしいお顔をしてるれす)

つかさ「…」ンー

七海「…そっとしておきましょう」

(2)

七海「ふんふーん」

片桐早苗「おっつかれー!ありゃ?七海ちゃんだけ?」

七海「お疲れさまれす。そうれすよ〜」

早苗「なんだかご機嫌ね?」

七海「んふふ。明日のロケが楽しみなんれすー。いまからみなさん用の道具の手入れをするんれす〜♪」

早苗「あら。楽しそうでなによりだけど、ほどほどにするのよー。明日、早いし。でもありがと。明日はよろしくね!」

七海「好きでやってることれすから。こちらこそ、よろしくれす〜」

七海「ところで、早苗さんも、なんだかご機嫌れすね?」

早苗「まっあねー。今日はもうレッスンも終わったから♪んーこの音この音♪」プシュッ

七海「あはは。早苗さんこそほどほどれすよ」

(3)

三村かな子「お疲れさまでーす」

早苗「あらかな子ちゃん。お疲れさま」

かな子「お疲れさまです。早苗さん。七海ちゃん」

七海「お疲れさまれす〜」

早苗「…おや。なんか、かな子ちゃんまでご機嫌ね?」

かな子「あ、あれ?わ、私、顔に出てますか…?えへへ。今日はお仕事で作ったお菓子をもらってきたので…一緒に食べます?」

早苗「わーい」

七海「わーいれすー」

(4)

早苗「ぐびぐび…ぷはー」

かな子「さくさく…はふ」

七海「ちょうど明日お仕事で一緒のみんなが揃ってますね」サクサク

早苗「あら。たしかに」

かな子「よろしくお願いしますね。あと…つかさちゃん?」

七海「つかささんなら、さっき近くのカフェで見かけたんれすけど…むずかしい顔してました」

早苗「ほう。悩み事かな?お姉さんがあとで聞いてあげようかしら」

かな子「声かけてあげてみましょうか?…って、あれ。つかさちゃんからだ」

かな子「今から事務所に来るって」

早苗「ほ、ほんと?」

七海「ほんとれすか?じゃあみんなそろいますね〜」

かな子「どうしたんですか?早苗さん」

早苗「い、いやあ。今のうちに飲みきっておこうかと…えへ。事務所で飲むとかコンプラ意識してる?って怒られそうな気がして…」

かな子(言いそう…)

七海「さっきの威勢はどこへやられすね」

かな子「き、きびしいね、七海ちゃん…」

(5)

つかさ「お疲れー。おっ。みんな揃ってんね」

かな子「お疲れさま」

七海「お疲れさまれす〜」

早苗「お、お疲れさまです!」

つかさ「なんで敬語?」

早苗「な、なんでも…げふっ。ないよ?」

七海「もろばれれす」

かな子「あ、あはは…」

つかさ「あ、もしかして…早苗さん、もうやっちゃった?なーんだ、アタシ…つまみになると思って、ぬか漬、持って来たのに」

早苗「へ?」

つかさ「かな子に聞いたらみんな揃ってるってんじゃん。じゃ、明日の決起集会、マストっしょ」

早苗「…」

早苗「…つかさちゃん。お姉さん一生ついていくわ!」

つかさ「テンション高ぇよ。なんなん?」

かな子「あはは」

早苗「ほら!つかさちゃんもぐっと行きましょ!!」

つかさ「や。未成年飲酒はマジやべーから。これでもまだ現役JKなんで」

七海「そしたら七海秘蔵のたこわさも出しちゃおー」

つかさ「七海それ激アツ」

(6)

早苗「ぷっはー!あははは。楽しいわ!今日はとくに!ビールがおいしい!」

つかさ「早苗さんそれ毎日言ってね?」

つかさ「は?かな子これマジでロカボなん?こんなんぜったい売れんじゃん。つーかうちの会社で売るよ?」

かな子「えへへ。…つかさちゃんの会社ってお菓子売ったりしてたっけ?」

つかさ「や、それかんけーねーから。アタシは自分の目とこの事務所の仲間、信頼してっから。それだけじゃね?」

かな子「そっかぁ」

七海「今の場合は舌を信じた方がいいれす」サクサク

つかさ「あ、七海、あしたの釣りマジで頼りにしてっから。釣りの知識、インプットしたけどやっぱやってみねーとわかんねー」

七海「ふふん。任せてください。七海がついてる以上、手ぶらでは帰らせないれすよ」

かな子「ふふ。七海ちゃんがそう言ってくれると、安心しますねー」

つかさ「それな」

(7)

早苗「あっ。しまった!明日のビールの用意、P君に頼んでおかないと!」

かな子「えー…いま飲みながら明日のお酒の心配ですかー…?」クス

つかさ「それ、早苗さん的にはデフォっしょ。つーわけでもう手配してあるんで」

早苗「え?ほんとに?つかさちゃん敏腕すぎない?」

つかさ「見くびんなよ。アタシだぞ」

早苗「大好き!!」

つかさ「うぐ。…早苗さんのストレートなとこ、勉強になるわ」

かな子「つかさちゃんは早苗さんに甘いなー」

つかさ「まあ肴は自分で捕まえるんだし?こんくらいはな」

七海「寝坊はぜったいだめれすからね〜」

早苗「頑張らせてもらいます!!」

(8)

七海「んしょ。準備オーケーれす。あとはわくわくして眠れないことがないようにしなくちゃ」

早苗「お、じゃあちょっと一緒に遊ぼっか。ほどよく疲れるとよく眠れるわよ、きっと」

七海「いいんれすか?えへへ。じゃあ七海はマグロをやります〜。早苗さんはなにがいいれすか〜?」

早苗「え?なんか難易度高くない…?」

つかさ「はは」

つかさ「…あー。かな子も、明日、よろしくな」

かな子「へ?うん」

つかさ「ほら。せっかくめずらしい面子じゃん?」

つかさ「だから、なんだ。全力のパフォーマンス、魅せてえわけよ。できることは全部やらねーと気が済まないわけ」

かな子「あー」

かな子「ふふ。うん」

つかさ「なんだよ」

かな子「ううん。うんとね。わりとつかさちゃんも、ストレートだと思うよ?私」

つかさ「あー。ハズいから、それ、バカ」

かな子「ふふふ」

かな子「じゃあ…明日用のお菓子も、私、用意するつもりだから。一緒に食べようね」

つかさ「まかせろ」

今日はここまで。また明日


第34話 城ヶ崎美嘉「残心」


☆登場アイドル(4人)

171.城ヶ崎美嘉(じょうがさきみか)http://i.imgur.com/UzNRMcl.jpg
「もしプロデューサーがそこにいなかったら…寂しいに決まってるよ」
17歳 パッション 趣味:カラオケ

172.相川千夏(あいかわちなつ)http://i.imgur.com/vS4Ul2D.jpg
「大人になっても、青春はあるのね。○○さんといると、そう思えるわ」
23歳 クール 趣味:カフェで読書

173.水野翠(みずのみどり)http://i.imgur.com/O2FFk2z.jpg
「あなたの前では…いつもの水野翠のままでいさせてくださいね」
18歳 クール 趣味:弓道

174.辻野あかり(つじのあかり)http://i.imgur.com/8p2ufsZ.jpg
「今の私、都会っぽくないですか?洗練されちゃいましたかね!」
15歳 キュート 趣味:ラーメン、編み物

(1)

城ヶ崎美嘉「ふー…」

美嘉「じゃ…やってみるね」

水野翠「はい。落ち着いて…ゆっくりと」

美嘉「うん」


辻野あかり「ふー」

あかり(…未だに事務所に入るの…緊張するなぁ)

あかり「…がんばるんでしょ。あかり…」

あかり「よしっ…。お、お疲れさまでーー」


美嘉「やっ」

あかり「ひああ!」

美嘉「きゃあっ」

翠「あら…。あかりちゃん?」

(2)

相川千夏「大丈夫?あかり」

あかり「あ…」

あかり「千夏さん…あ、あはは。腰抜けちゃったんご…」

美嘉「ご、ごめんごめん。驚かせちゃって…」

翠「美嘉ちゃんまで悲鳴をあげてしまいましたね」クス

美嘉「しゅ、集中してたからだし!そこはほら、ホメるとこでしょ★」

翠「たしかに。見事な射姿でしたが…ふふ。私なら悲鳴はあげませんでしたよ」

美嘉「む。翠ちゃんと比べられても困るってば!」

あかり「ご、ごめいわくを…」

千夏「いいのよ」

(3)

あかり「二人はいま、なにを?美嘉さんも…弓道してたの?」

美嘉「ちがうちがう。アタシが興味あるって言ったら、翠ちゃんが弓貸してくれたから」

美嘉「矢はなしで、弓だけで、構えを教えてもらってたんだー」

あかり「はー。なるほど…。それにしては、迫力満点でした…はぁ」

美嘉「ほんと、ゴメンね!驚かせて」

翠「迫力があった…ということは、やはり、筋はよいようです。ぜひ、今度は弓道場で。本当のところ、残心は所作すべてから形作られるものですから」

あかり「ざんしん?」

(4)

千夏「残心。心を残すと書くわ」

美嘉「ブドーにおける、理想の精神状態?みたいなことで、あってる?」

翠「色々と考え方はありますが、そうですね」

あかり「へー」

千夏「…反撃に備え、確実に相手を仕留める実戦的な考え方でもあるわ」

あかり「ひっ!?」

翠「そ、それも間違ってはないですけどね…あはは」

美嘉「千夏さん、うっかりできそうだね」

千夏「見る?」

あかり「た、たすけてー」

翠「千夏さんっ」

千夏「…冗談よ」

(5)

あかり「はー…」

あかり「…え?それがいま、ギャルのあいだの流行りんご?」

美嘉「あー。翠ちゃんとアタシなら、流行らせられるカモね★」

翠「ええっ。そ、そういう方向は美嘉ちゃんに…お願いしますよ」

美嘉「ざーんねん」

美嘉「いや、たまたま。テレビのお仕事で聞いたの。それで、そうじゃん、事務所にアタシより詳しい子がいるじゃん。で、教えてもらおうかなーって」

千夏「その流れで教えてもらおうと思うのが、美嘉らしいわ」

美嘉「だって要はちょースゴい余韻ってコトでしょ?だったらライブでアタシもあるし!なにか参考になるかなって〜」

翠「ちょースゴいよいん、ですか。なるほど」

千夏「美嘉らしいわ」

美嘉「ヘヘッ。千夏さんってば★ホメてもなんにも出ませんよ!」

千夏「はいはい」

あかり「はー」

あかり「…美嘉さんは、なんというか…どんよくですね」

美嘉「そう?」

(6)

美嘉「アタシ、ギャルだから★」

美嘉「ギャルは常に最先端にいなくちゃ!だからなんでも吸収して、進化する責任があるワケ」

あかり「なるほど。んご」

千夏「いや、よくわからないときは否定していいのよ、あかり」

あかり「あ、な、なんとなくは分かるから…えへへ」

美嘉「それにさー。最先端と文化のユーゴーも面白いじゃん?まっやってみれば分かるっしょー★って、アタシスタイルみたいな?」

翠「ああ」

翠「それはそうかもしれません。私がアイドルをやらせてもらって…見識が広がったのと、通ずるところかと」

美嘉「それそれっ」

あかり「なるほど」

あかり「勉強になります」

千夏「あかりは真面目ね」

あかり「そ、そうですか?えへへ…」

(7)

美嘉「まっ。そういうことで」

美嘉「翠ちゃん、もういっかい、借りてもいい?」

翠「どうぞ。ゆっくり…矢がなくても、イメージして。構えから、始めましょう」

美嘉「オッケー★じゃ……すー…はー…」

あかり「…わ」

あかり(か、顔つき…変わりましたね)

千夏(ええ)

千夏(…彼女は…カリスマギャルは、きっと、あかりのいい見本だから、よく見ておくといいわ)

あかり(…はい)

あかり「えへへ。千夏さんも、翠さんもあかりに優しいし…かっこいい先輩もいるし♪私、ほんと、いい事務所に拾ってもらえたなー♪」

千夏「…そう。よかったわね」

あかり「はい」

美嘉「ひゅー…」

翠「いい集中です」

美嘉「……」

翠(…ふふ。もう聞こえてもいませんね)

(8)

美嘉「……」

翠「……」

翠「…かっこいいな。美嘉ちゃんの構え」

美嘉「やっ」

美嘉「……。ん?翠ちゃん、なにか言った?」

翠「おしい。聞こえてなければ完璧でした」

美嘉「ええっ。それ、ズルくない?も、もっかい!」

翠「弓道にもっかいはありませんので。続きは弓道場で」

美嘉「えー。ま、いっかー★じゃこんど、よろしく!♪」

翠「はい。こちらこそ」

おつあり
今日はここまで。また明日


第35話 佐久間まゆ「もしもし」神崎蘭子「もしもし」


☆登場アイドル(6人)

175.佐久間まゆ(さくままゆ)http://i.imgur.com/dgxIwjS.jpg
「恋って罪なんだ。切ないな…」
16歳 キュート 趣味:お料理、編み物

176.長富蓮実(ながとみはすみ)http://i.imgur.com/ZgivxXM.jpg
「人を元気にするのがアイドルです!」
16歳 キュート 趣味:ボウリング・古着屋巡り

177.愛野渚(あいのなぎさ)http://i.imgur.com/Q9ljSqe.jpg
「レベルアップは楽しいぞッ!」
18歳 パッション 趣味:バスケットボール

178.小関麗奈(こせきれいな)http://i.imgur.com/I1q8wzm.jpg
「普通でイイなんて寝言、言わせないからッ!」
13歳 パッション 趣味:いたずら

179.神崎蘭子(かんざきらんこ)http://i.imgur.com/C5XCdtK.jpg
「如何なる時も想っていて…?これは、貴方との物語だから」
14歳 クール 趣味:絵を描くこと

180.新田美波(にったみなみ)http://i.imgur.com/ZpGz87e.jpg
「雪が積もったら…二人で、足跡をつけながら歩きましょうか」
19歳 クール 趣味:ラクロス、資格取得

(1)

小関麗奈「ねえ美波」

新田美波「なあに、麗奈ちゃん」

麗奈「なにこれ」

美波「ああ…これ」

美波「昔のダイヤル式の電話だね」

麗奈「…ダイヤル式?電話?これが?」

美波「うん。私も使ったことはないけど…。撮影で使うのかな?」

麗奈「ふーん」

美波「なにかイタズラに使えないか、考えてるでしょ?」

麗奈「するどいわね。いいアイデアがあるなら聞かせなさい」

美波「ないってば」

(2)

愛野渚「おっはようございまーすッ」

美波「おはよう、渚ちゃん」

渚「美波さん、おはよ。今日も天気悪いねッ」

麗奈「天気が悪いときのテンションじゃないわよ、それ」

渚「麗奈ちゃんもおはよー」

麗奈「おはよう」

麗奈「そうだ」

美波「悪いこと?」

麗奈「思いついたわ!」

渚「?」

美波「もう」

麗奈「美波は黙って見てればいいのよ。そしたら共犯だから♪」

美波「…困るなあ」

渚「なんの話?」

(3)

麗奈「渚。これが何か分かる?」

渚「ああ。昔の電話だね」

麗奈「そう。でも、ただ…古いだけの電話じゃないわ」

麗奈「これは不思議な力があるのよ。小梅のお墨付きよ」

渚「ふ、不思議な力?」

美波「人の名前を騙るのはよくないよ?」

麗奈「大丈夫。アタシがすることは一から十までよくないことよ」

美波「堂々と言うことじゃないよー」

(4)

麗奈「これはね、誰とでも話せる…呪いの電話なのよ!」

渚「の、のろい?つ、使うとどうなるの…?」

麗奈「へ?あー…えっと。大変なことになるわ!」

渚「大変なこと!いやだッ」

美波「考えてなかったでしょ?」

麗奈「と、咄嗟だったんだもの!」

美波「私に怒られても…」

渚「じ、じゃあ…誰も使わないようにしとかなくちゃッ。張り紙でもしとこうよ!」

美波「そうだね。それで、えっと…麗奈ちゃんの届かないところにしまっておきましょう」

麗奈「ああっ。美波、裏切ったわね!あーやめてー。せっかく面白そうなのにー」

渚「呪いを面白がるなんて、麗奈はタフだなッ」

美波「ねー」

麗奈「ぐー。いじわるー」

美波「ごめんね?お姉さん、悪い子にはいじわるなの。よしよし」

麗奈「こ、子ども扱いするなっ」

渚「ふー…これで一安心だね。あ、美波さん、麗奈、天気悪いついでに室内で自主トレ付き合ってくれない?」

美波「いいよー」

麗奈「いやよっ」

(5)

・・・・・

長富蓮実「おはようございまーす」

蓮実「…あれ。誰もいない…」

ガタッ

蓮実「きゃっ。び、びっくりした…なんの音…?」

蓮実「…あれ?これって…わー。昔の電話…ふふ。前に撮影で使ったのを思い出すなぁ」

蓮実「…受話器だけ落ちて、伸びちゃう…よっ。んー…届かないかなー」

蓮実「あ、なにか書いてある……。これは、呪いの…誰にでも繋がる電話です…?」

蓮実「…それって呪いなのかな?」

蓮実「えっと…じゃあ、せっかくなので。こほん」

蓮実「もしもし 私 誰だかわかる?♪」

蓮実「なーんて」

佐久間まゆ「蓮実ちゃん?」

蓮実「きゃっ。ま、まゆちゃん?」

(6)

蓮実「えーっと…まゆちゃんに繋がったのかな?なんて。えへへ」

まゆ「こんにちは」

まゆ「なんですか?それ…」

蓮実「昔なつかしい電話です。というか、その受話器ですけど」

蓮実「呪いの電話だそうですよ?」

まゆ「へえ…そうなんだ」

まゆ「うふふ。じゃあ蓮実ちゃんは、まゆに繋がったので、私が呪われちゃったり…?」

蓮実「わ。そんなドキドキすること言わないでよー。私、困っちゃう」

まゆ「冗談ですよ」

(7)

蓮実「んー。なんだろう。イタズラかなぁ?」

まゆ「そうですね。きっと」

蓮実「ふふ。私、昔のだれかに繋がるなら、ちょっと興味がありましたけど…。あっ、それか、ここからしか連絡の取れない人がいるなんて言うと、ロマンチックですかね?」

まゆ「…うふふ。たしかに」

蓮実「ね」

蓮実「はっ。これ、戻さなくちゃ。まゆちゃん、私、なにか台になるものを探してくるので、ちょっと持っていてくれませんか?」

まゆ「いいですよ」

蓮実「ありがとう。すぐ戻って来ますから」

まゆ「はーい」

まゆ「……」

まゆ「呪いの電話……ね」

(8)

まゆ「…」

まゆ「…うふふ。まゆはもう、かけなくても、いいかなぁ」

まゆ「もう少し早く出会えていれば、ね…?」

神崎蘭子「まゆちゃん?」

まゆ「?」

まゆ「あら…蘭子ちゃん。こんにちは」

蘭子「闇に飲まれよー」

蘭子「…その手に抱くは古の器か?」

まゆ「うん。昔の…ふふ、呪いの電話だそうですよ?」

蘭子「呪い」

(9)

まゆ「うん。誰にでも繋がる、だけど、呪われる……そんな電話」

まゆ「かけてみる?」

蘭子「へー……ふふ」

蘭子「私は呪いを恐れない」

まゆ「うん。はい。どうぞ」

蘭子「…」

蘭子「もしもし」

蘭子「聞こえる?我が、魂の半身。我が盟友よ」

(10)

蘭子「……呪いはまだ、解けていないわ」

蘭子「このままずっと続く呪い。永遠に離れられない呪い。だから、その…」

蘭子「…こ、これからも、よろしく…」

まゆ「…」

蘭子「…」

蘭子「た、魂が還る刻!」

まゆ「蘭子ちゃん」

まゆ「呪いと聞いて、ノリノリで受け取ったはいいけど、なにを話したらいいか分からなくて」

まゆ「ほとんどまゆに向けて話してました?」

蘭子「慈悲なき鉄槌!(解説しないでください〜!)」

まゆ「うふふふ」

(11)

まゆ「嬉しいなぁ」

まゆ「ありがとう」

蘭子「……うぅ。お、思ったこと……言っちゃっただけ、だから…」

まゆ「うん」

まゆ「……ちなみに、はじめは…Pさんに向けてだったのかなぁ…?」

蘭子「……ふふ」

蘭子「それは…遥かなる時の彼方に」

まゆ「そっかぁ」

まゆ「うふふ…」

蘭子「ふふっ」

(12)

麗奈「え、えええっ。まゆと蘭子、それを使ってしまったのー!」

蘭子「わ。麗奈ちゃん?」

まゆ「あら。こんにちは」

麗奈「のんきにあいさつしてる場合じゃないわっ。大変大変っ。の、呪われちゃうわー」

蘭子「美波さん、渚さんに、蓮実さんも」

美波「こんにちは」

渚「や!」

蓮実「お疲れさまです。蘭子ちゃん」

麗奈「あーもう!も、もう一度言うわよ!」

渚「一回じゃメゲないのは麗奈のいいとこだねッ。ガッツがある!」

美波「一回でめげた方がいいのになあ」

蓮実「み、美波さん。なかなか辛口です」

麗奈「呪われちゃうわよっ二人ともっ」

まゆ「…」

蘭子「…」

まゆ「うふふ」

蘭子「あはは」

麗奈「な、なによっ。二人で笑い合っちゃって」

(13)

まゆ「まゆは…呪われたってかまわないです」

蘭子「呪いならすでに我にも、我が半身にも」

麗奈「…」

麗奈「なにそれ」

麗奈「なによそれっ。意味分かんないし、つまんないわっ」

蓮実「ふふ」

蓮実「もしかして…繋がったんですね?二人とも」

まゆ「はい」

蘭子「うん」

蓮実「そっかぁ。ふふ。いいな…よかったですね」

まゆ「うん。ね?」

蘭子「ねー」

美波「そうだ」

美波「麗奈ちゃんにとって呪いの電話、私、かけちゃおうかな♪」

麗奈「ぎゃー!や、やめなさいよっ」

渚「麗奈は抵抗するときのエネルギーをレッスンとかに使うとすごく伸びると思う!」

麗奈「うるさいわよ!冷静にうるさいわ!」

今日はここまで。また明日。


第36話 夢見りあむ「ぼくの話、聞いてくれるの?」


☆登場アイドル

181.小早川紗枝(こばやかわさえ)http://i.imgur.com/jqLyfuX.jpg
「このまま居ったら、仲良う並んで石みたいになれるやろか」
15歳 キュート 趣味:日本舞踊

182.夢見りあむ(ゆめみりあむ)http://i.imgur.com/HMwlf64.jpg
「乳以外も褒めてほしい!!」
19歳 パッション 趣味:夜中の意味深ポエム、現場参戦

(1)

夢見りあむ「…」

小早川紗枝「…」

りあむ「…あ、入道雲」

紗枝「ほんまや」

りあむ「夏かよ」

紗枝「夏やなあ」

(2)

りあむ「あー」

りあむ「プールとか行きたい。リア充よろしくノットボッチ夏したい」

紗枝「本気で言うてます?」

りあむ「本気だよ!でもうそ!楽しい思い出だけ残したい!!」

紗枝「わがままはんどすなあ」

紗枝「プールかぁ」

(3)

りあむ「蝉うるさくない?」

紗枝「季節感があってええと思うよ」

りあむ「蝉になりたい」

紗枝「うるさなりたいん?」

りあむ「太く短い人生あこがれちゃうよな!」

紗枝「蝉には蝉の苦労があるんと違うかなぁ」

(4)

りあむ「蝉に比べてひぐらしっておしとやかすぎないか?」

紗枝「虫さんにおしとやかて…りあむはんはおかしなこと言うなあ」

りあむ「ぼくが蝉で紗枝ちゃんがひぐらしってか!だれがうるさいだよ!こちとら夏は死の季節だっての!!やむ!」

紗枝「生き生きしてはるなあ」

(5)

りあむ「エアコンとエアコンだけが友達なんだ!」

紗枝「うちは違うの?」

りあむ「ちーん」

紗枝「あら涼やかな音」

(6)

りあむ「うわーん」

りあむ「いやだよー。なんでだ!?アイドルになれて友達までできたら死ぬだろ!?確実な死!ぼくはこの夏限の妖精なんだよきっと!!」

紗枝「前向きなんか後ろ向きなんかようわからんねえ」

紗枝「はい。落ち着いて」

りあむ「ちーん」

(7)

紗枝「人の生き死にはうちらにはどうしようもないよ」

りあむ「おいおい正論かよ」

紗枝「うふふ。りあむはんに友達ができたのも、どうしようもない、巡り合わせ」

紗枝「巡り合わせも、うちらには、どうしようもないものやんなあ」

りあむ「紗枝ちゃんってほんとは人生何周目なの?ずっこくない?」

紗枝「一周目やて」

(8)

紗枝「せやから、心穏やかに過ごすのがよろしいんとちゃいます?」

りあむ「うっす」

りあむ「はー。エアコンと紗枝ちゃんが友達かあ。いい人生だった」

紗枝「まだ終わってないよ」

りあむ「もう終わってもいい!!」

紗枝「だめやて」

りあむ「はい」

紗枝「うふふ」

りあむ「紗枝ちゃんってどうしてこんなぼくの話聞いてくれるの?」

紗枝「そら」

紗枝「おもろいから」

りあむ「面白がられてた!!めっちゃやむ!!でも好き!!」

紗枝「はいはい。うちも好き」

りあむ「ちーん」

紗枝「あらまあ」クスクス

(9)

紗枝「友達やから今度一緒にぷーるでも行く?」

りあむ「来世までに考えておくね!!」

今日はここまで。また明日
おつあり〜


第37話 白菊ほたる「ありがとう」


☆登場アイドル(4人)

183.川島瑞樹(かわしまみずき)http://i.imgur.com/kIDOaDP.jpg
「たくさん見てね、キレイでいるから」
28歳 クール 趣味:掃除、洗濯

184.望月聖(もちづきひじり)http://i.imgur.com/wVYmW73.jpg
「ずっと…ずーっと、こうしていたいな…。○○さん……季節がめぐっても…大切な場所に…また一緒に行きましょう…」
13歳 クール 趣味:歌を口ずさむこと

185.喜多日菜子(きたひなこ)http://i.imgur.com/0CoLMoW.jpg
「いかがですか、○○さん♪世界観には自信があります」
15歳 パッション 趣味:妄想

186.白菊ほたる(しらぎくほたる)http://i.imgur.com/Oi48AYP.jpg
「信じています。だって…○○さんが見つけた私だから」
13歳 キュート 趣味:笑顔の練習・アイドルレッスン

(1)

川島瑞樹「ほたるちゃんっ。早く早く!」

白菊ほたる「はっ」

ほたる「はいっ。…あっ」

瑞樹「おっと」

瑞樹「大丈夫?ごめんなさい、私ったら…急がせすぎたかしら」

ほたる「い、いえ…大丈夫です。す、すみません」

瑞樹「いいのよ。はい」

ほたる「?」

瑞樹「手。握って?」

ほたる「…あ」

ほたる「…は、はい」

(2)

喜多日菜子「来た来た」

日菜子「二人ともー。こっちですよ〜。早く早く」

望月聖「……だめですよ、日菜子ちゃん……暗いから、急がせてしまうと…危ないです」

日菜子「あ、そっか」

日菜子「…ふふ。でもほら、瑞樹さんが手を握っているみたいなので、大丈夫そうですよ?」

聖「……あ、ほんとだ」

ほたる「こ、これはその…」

瑞樹「お待たせ!はーい。焼きそばとたこ焼きとー」

聖「わー」

ほたる「…えへへ。りんご飴と、わたがしも」

聖「わーわー」

日菜子「…ほたるちゃんはかき氷も?ずるいですね〜」

ほたる「よ、よかったらどうぞ。みんな食べるか分からなくて…溶けちゃうかもって」

日菜子「やったぁ。むふふ。じゃあちょっと分けてください」

聖「……これは……強い、です」フンス

瑞樹「聖ちゃんたら、両手に持っても同時には食べれないわよ」

(3)

日菜子「むふ」

聖「?」

日菜子「そういう瑞樹さんとほたるちゃんは」

日奈子「手を離さないとなにも食べられなさそうですよ?」

ほたる「あー。あの、それは」

日菜子「すきありっ。ぱくっ」

ほたる「あー。そのままかじらないでください」

瑞樹「あらほんと。ごめんね?ほたるちゃん。とっさだったから」

ほたる「い、いえ…私は、全然、その…」

聖「もぐもぐ」

(4)

聖「……あ」

瑞樹「お」

日菜子「おー。あがりましたね」

ほたる「わー…」

ほたる「…きれいな花火」

瑞樹「ほんと」

瑞樹「事務所からこんなふうに見られるなんて…ふふ。アイドルになったかいがあるわね」

ほたる「そ、そんなにですか」

瑞樹「冗談よ」

聖「きれいれふ」

瑞樹「聖ちゃんは食べるか話すかどっちかにしなさい」

ほたる「あ、あはは…」

(5)

日菜子「むふふ」

日菜子「素敵ですね〜。ニヤけちゃうかも…むふ」

瑞樹「分かるわ。あー…仕事終わりに見る花火っていいわねー…」

聖「……分かります」

ほたる「…」

瑞樹「あら」

瑞樹「三人ともいい笑顔ね」

日菜子「あ、私はつい」

聖「…私も、つい……えへへ」

ほたる「わ、私も笑ってました?」

瑞樹「ええ」

ほたる「…そ、そっかぁ」

瑞樹「……ふふ」

(6)

日菜子「こんなふうにきれいな花火が見られたら」

日菜子「それはもう笑顔になっちゃいますよねぇ」

瑞樹「そうねぇ」

ほたる「…」グニグニ

聖「?…どうしたの、ほたるちゃん」

ほたる「あ、その…自然に笑えたみたいなので、表情筋の感じを覚えておこうかと…」

瑞樹「表情筋の感じ」

日菜子「シブいワードチョイスですねぇ」

聖「……私…ほたるちゃんの笑顔、覚えてるから……大丈夫」

ほたる「…う…えへへ。あ、ありがとう」

ほたる(…な、なんだか暑くなってきちゃった)パタパタ

聖「?」

(7)

聖「ほたるちゃん……暑いの?ふふ…私の手…冷たいよ。はい」

ほたる「わ。ほんとだ…えへへ」

日菜子「おやおや。瑞樹さんに、聖ちゃんに…ほたるちゃんはモテモテですねぇ」

日菜子「私も交ぜてほしいなあ」

ほたる「……ふふ。いいですよー。はい」

日菜子「むふ。では失礼して〜」

瑞樹「仲良しね」

聖「…瑞樹さんも、仲良し…です」

瑞樹「嬉しいわ。ありがとう」

ほたる「…………えへへ」

(8)

瑞樹「うーん」

瑞樹「夏って、いいわね。なんだか…センチメンタルになるわ」

日奈子「そうですねぇ」

聖「……来年も…みんなで、こんなふうに、花火……見られるといいですね」

日奈子「むふふ。聖ちゃんってば、気が早いですねぇ」

ほたる「来年も…かあ…」

ほたる「…うん。そうだね。きっと、またみんなで、来年も」

夢見さんはだれと絡んでも面白そうだからズルい
今日はここまで。また明日


第38話 高垣楓「星に願いを」


☆登場アイドル(4人)

187.荒木比奈(あらきひな)http://i.imgur.com/8xX0oTk.jpg
「さぁ、新しい夢の始まりっス!」
20歳 クール 趣味:漫画描く

188.市原仁奈(いちはらにな)http://i.imgur.com/ioZhVTH.jpg
「○○といると、毎日忙しいから淋しくならねーですよ」
9歳 パッション 趣味:着ぐるみ集め

189.喜多見柚(きたみゆず)http://i.imgur.com/iK6ntk4.jpg
「あの冬の日は運命的だったけど、こうして桜の季節も一緒に過ごせて嬉しいな」
15歳 パッション 趣味:バドミントン

190.高垣楓(たかがきかえで)http://i.imgur.com/T0qduI2.jpg
「同じ喜びを二人で感じて、笑い合って…♪私たち、幸せですね♪」
25歳 クール 趣味:温泉めぐり

(1)

喜多見柚「やー」

柚「きれいな花火だったねー」

高垣楓「ほんとに」

楓「来年も見たいなあ…」

荒木比奈「気が早いっスね。もう来年の話でスか」

柚「あ、じゃあアタシ予約しとくねっ」

比奈「なにを?」

市原仁奈「こらー。柚おねーさんに楓おねーさん」

仁奈「後片付け、比奈おねーさんだけにさせちゃだめでごぜーますよ」

柚「そういう仁奈チャンは?」

仁奈「仁奈はおなかがぽんぽこでうごけねーでごぜーます」

楓「あらかわいい。ぽんぽん」

仁奈「もふ。ぽ、ぽんぽんしねーでくだせー」

柚「ごめんね、比奈サン。いま手伝う」

比奈「あはは。別にいいっスよ」

(2)

楓「それにしても、なんだかんだ、今年もみんなで夏を満喫できたって感じがして」

楓「うふふ。花火っていいね」

比奈「あ、それ分かるっス。こう、締めって感じがしまスよね。花火」

楓「ね」

柚「え?そう?アタシ、よーしこれからもっと遊ぶぞって感じする」

柚「はい。ということで花火のご準備がありまーす♪」

仁奈「おお。柚おねーさんのてぎわのよさには仁奈も目をまるくするですよ!」

柚「アリガトっ。仁奈ちゃんのまるくなってるのはおなかだけどねー♪」

仁奈「もぷ。おさねーでー」

比奈「余韻に浸る間すらくれないかー」

楓「柚ちゃんらしいね」

柚「へへっ。そうでしょー」

(3)

柚「…」

柚「あっおちた」ポト

仁奈「へへー。仁奈の勝ちでごぜーますよ」

比奈(線香花火なんだ)

楓「…」

楓「…花火のけむりが晴れて…星が見えてきたね」

比奈「ほんとだ」

比奈「星もきれいっスね」

楓「ね」

(4)

楓「…ふふ」

楓「去年も…こんなふうに、みんなで夏を過ごしたのかな」

比奈「そうだったかもしれないっスね」

楓「ね」

楓「でも…星空は変わらない…。いつでも同じ星空…」

楓「…幸せだなあ。私」

比奈「うん」

比奈「アタシもっスよ。楓さん」

楓「ほんと?よかった」

比奈「はい」

(5)

柚「どーん」

比奈「うぐ。柚」

仁奈「もふー」

楓「わ。仁奈ちゃん」

柚「なになに二人でしんみりとっ」

仁奈「仁奈たちもまぜてくだせー!」

比奈「はいはい。そもそものけものにしてないっス」

仁奈「ほんとかなー」

比奈「ほんとだよ」

仁奈「えへへ。ならいーでごぜーます!」

柚「楓サン!よやく!」

楓「うん?」

(6)

柚「比奈サンも、仁奈チャンもだよっ」

柚「へへっ♪来年も、柚と一緒に花火見る予約♪」

比奈「ん」

比奈「…はいはい。承りました」

仁奈「仁奈もー!」

楓「…ふふ」

楓「私も。ね。約束」

柚「やったー」

柚「へへ。おほしさまが証人だからねー!ぜったいだよ!」

比奈「お、ちょっとちょっと、ロマンチックな台詞っスね、それ」

柚「キュンときた!?」

比奈「うん。わりと」

仁奈「ゆーびりげんまん」

楓「うそついたらー…ね。ふふっ」



・・・・・

P「…」

P「はっ。これもうまる一年経ったのか…」

P「…色んなことがあったなぁ。というかほんと」

P「……うーん」

ちひろ「?」

ちひろ「プロデューサーさん。どうしました?」

P「あの、ちひろさんに言ってもらった…ビデオ、見返してみてて」

ちひろ「ええ」

P「…当たり前ですけど、一人ひとり……色んな物語があるなあって」

ちひろ「…」

ちひろ「ふふ。当たり前ですね」

P「で、ですよね」

ちひろ「はい。だから」

(2)

ちひろ「その気持ちを大事にして、また明日から頑張るというのはどうでしょう」

ちひろ「うちの事務所のアイドルは、みんな可愛いんだぞ!みんなシンデレラなんだぞー!って」

ちひろ「ね?」

P「…」

P「ええ。そうですね」

ちひろ「はい」

おわりん。はー楽しかった。
お読みいただきありがとうございましたー。

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