魔境NIPPON(11)
20xx年…
外国は未だ日本の全てを把握したことはない…
何故なら、日本の府県には狂暴すぎる民族、絶望的自然環境があるからである。
グンマー、サイタマ、ナガーノ、フクオカ、エヒメ、オーサカ、ヒッロッシマ、etc…
諸外国の連々は、これらの府県に調査隊を派遣したが、生還した者は少なく…生還した者に何があったか訪ねると発狂してしまうのだった。
このスレは、そんな府県の生活をまとめたものである。
※これはフィクションです。
実在する府県、人物には一切関係ありません。
あとは頼んだ…
青年「あー、まだ7月も半ば(や)っちゅーのに暑(あっつ)い(で)すねー」
青年の挨拶に対し老境に差し掛かりつつある男が答える
初老「この調子やったら12月はどんだけ暑(あっつ)いねん、なぁ?」
くだらない、実にくだらない一言だった
それは始まりの合図
『boke』
青年「なんっ…」ギギッギッ
次の瞬間青年の腕は膨張し、撓み、力を蓄える
青年「…でやねんっっ!!」
引き絞られた弓、否、投石器の如く放たれた裏拳は音を置き去りにする
この一撃の重さが男の価値の重さである
『tukkomi』で年寄り一人倒せぬようでは男ではなくガキと呼ばれる
初老の男は防御も回避もしなかった
その胸で超音速の裏拳を受け止めんとする
それは証明、男であることの証明
これができなくなれば男ではなく老人である
オーサカの男達の、ありふれた朝の風景である
俺の分はやったぞ
あと46人さっさと書けや
ここは聖なる力の宿る仏閣…
そこで一人の若い彫刻家が何かにいそしんでいた…
彫刻家「やっとできたでぇ…」
そう言い、彫刻家は目の前の『それ』を見上げる…
彫刻家が言葉を発したのを引き金に、『それ』は重苦しい音を上げ
地響きを起こし、勇壮に、かつ神秘的に、その体を動かし始める…
彫刻家「…やっぱ、東大寺のあの方にはかなわんか…」
『daibutu』…古来よりナッラに伝わる汎用人型決戦兵器である…
そしてまたここに、一人前の『daibutu』職人が誕生した…
おら、あと45人
一人の女性が悲鳴をあげる
今日もまた一人仲間が減った
男「弾数の確認と軽く体操をしておけ」
「わかった」
「くそ……くそ……」
「なんでこんな目に……」
ゴソ……ゴソ……
何かを引き摺る音が聞こえ、
ゆっくりと確認する
「き、来た!」
男「慌てるな! 頭に撃ち込め!」
落ち着いて銃を向ける
男「あと何体倒せばいいんだ……!」
数発の銃声が茶畑に響く
そう、ここはsilent hill
府県だったら北海道、東京はないんだよな
そこの出身者が書きたいと思えれば書けばいいんじゃないかな
和歌山出身者が書かなかったら俺が書けなくもないけど
ある小さな港町しか知らんから、和歌山県出身者からすれば不満な物しか書けんだろうな
街中を覆う分厚い雪が溶けたころ、海沿いの公園に白い家屋が建ち並びはじめる
二十を越える、鉄骨で組まれた粗末な小屋の内部には、とある人形が安置されていた
見習い「――今年も、やとかと間に合いましたね」
ねぶた師「あだりめだ。わぁが作ったんだはんでな」
見習い「師匠、今年で引退するって言ってたのに、僕の仕事取っちゃうんですから困りましたよ」
ねぶた師「まね。おめさ任せれば、からぽねやみのいたで仕事になるべや。見てらんねえじゃ」
見習い「はは、これは手厳しい」
彼らの目の前にあるのは、ヒトを遥かに凌駕する大きさを持つ人形――『nebuta』
毎年夏が盛る時期になると、『nebuta』は小屋から解き放たれ、宵闇を闊歩する
その脅威に挑まんと、毎年幾人もの人間が汗を散らしてきた
篠笛を吹き鳴らし、太鼓を轟かせ、鉦を打ちつける音は、津軽平野を越え八甲田山を跨いで、大地の隅々まで響き渡る
囃子方が奏でた音楽に合わせて、跳人(ハネト)たちは『nebuta』の周囲で踊り狂う
それは封印から解き放たれ、荒ぶる『nebuta』を鎮めるための、壮大な儀式なのだ
――血湧き肉躍る夏が、本州最北端で再び始まる
人形じゃなくて山車だけどまあいいや
青森出身で他に書きたい人いたらすまん、ていうか南部の人ごめんなさい
というわけで他の人頑張って
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