こずえ「んーとねぇ…しょーかんまほうー…？」

ちひろ「召還魔法？」

こずえ「うん…こずえ…おともだちをね…よびだせるのー」

ちひろ(携帯電話でも買ってもらったのかしら？)

ちひろ「あらー、凄いわねーこずえちゃん」

こずえ「さっそく…よんでみるのー…」

ちひろ「こずえちゃんは誰を呼ぶのかな？」

こずえ「こずえ…むしさん…よぶー」

ちひろ「虫さん？」

ちひろ(まさかプロデューサーさん？　確かに働き蟻って感じだけど)

こずえ「よぶー…」ｽｯ

ちひろ「あ、やっぱり携帯電話買って貰ったのね。ピンク色でかわいい♪」

こずえ「むしさーん」ﾋﾟｯ

ちひろ「こずえちゃん？　電話掛けるならちゃんと耳に当てないと」

こずえ「もう…むしさん…きてるのー…」

ちひろ「へ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

こずえ「ふわぁ…ちひろが…きがついていない…だけなのー…」

ちひろ「え？　でも……」

ちひろ(これはどうやって乗ってあげるべきかしら？)

こずえ「しかた…ないのー…」

ちひろ「あのね、こずえちゃん？」

こずえ「もくばさんも…よぶのー」

ちひろ「木馬さん？」

こずえ「もくばさんー」ﾋﾟｯ

ちひろ「虫さんに木馬さんって…………あ、まさか!?」ｶﾞﾀｯ

こずえ「きがつくのが…おそすぎるの…ふわぁ…」

ちひろ「嘘!?　Cドライブのフォーマット?!　何で！　止まって！」

こずえ「もう…とまらないのぉー…」

ちひろ「こずえちゃん！　どうしてこんな!?　いや、そもそもどうやって……」

こずえ「こずえはねぇ…まほうつかい…なんだよぉ…」

ちひろ「それが……」

こずえ「ひのかべくらい…わけないのー」

ちひろ「なっ！　魔法使いって、ウィザード級の……」

こずえB「ふわぁ…ちひろは…りかいするのが…おそすぎるのぉー…」

ちひろ「え?!　どうして……こずえちゃんが二人!?」

こずえC「すべてはまぼろしで…」

こずえD「そのまぼろしを…」

こずえE「ひとは…げんじつとよぶの…」

ちひろ「ひいっ……どうして、どうして!?」

こずえF「ちひろも…こずえに…なるのー…」

ちひろ「なっ！　い、いやです！」

こずえ「ふわぁ…でも…しかたない、ことなのぉー…」

こずえB「きんいつかされた…いまのこずえは…」

こずえC「せいめいとして…ふかんぜんなの…」

こずえD「だから…ちひろのじょうほうが…」

こずえE「こずえには…ひつようなの…」

ちひろ「ひっ……やだっ……やだーッ！」

こずえF「こわがることは…ないの…」

こずえG「ちひろは…こずえ…」

こずえH「こずえは…ちひろ…」

こずえ「すべては…とけあうの…」

～～～～～～～～～～～～～

ちひろ「きゃああああああ」

モバＰ「うおっ！　ど、どうしたんですかちひろさん？」

ちひろ「はぁはぁはぁ……」

モバＰ「大丈夫ですか？」

ちひろ「プ、プロデューサーさん？」

モバＰ「はい」

ちひろ「こ、こずえちゃんは……？」

モバＰ「こずえですか？　今日はオフですし、この時間からまだ小学校じゃないですか？」

ちひろ「え、あ……」

モバＰ「あの、体調が良くないなら、送りましょうか？」

ちひろ「あっ、いや、違うんです！」

モバＰ「ですが……」

ちひろ「本当になんでもないですから！　ただ、ちょっと昨日は寝不足だったんで……」

モバＰ「ああ、それなら仮眠室の方に……」

ちひろ「いいんです！　さ、さあ仕事ですよ、仕事！」

モバＰ「はぁ……くれぐれも無理しないでくださいよ？」