八幡「奉仕部がパワフル高校へ出張?」【俺ガイル×パワプロ】 (214)

・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
・実況パワフルプロ野球(サクセスモード)

の誰得クロスSSです


ちなみに八幡ら俺ガイルのキャラクターも、この世界では二頭身(パワ体)という設定でたのんます


パワ体のゆきのんやゆいゆいの絵を書いていただける方、待ってます(切実)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397937926

スレ立てたは良いけれど、投下は今夜か明日の夜あたりになっちゃうんだなこれが



・・・・・・・・
部室



雪乃「…………………」ペラ

ガラガラ

八幡「うっす」

雪乃「あら、外気がドアを開けたのかしら……」

八幡「んなわけあるか、比企谷八幡(ひきがやはちまん)が開けて入ってきたんだろうが」

雪乃「そ」ペラ

八幡「ツッこまれて満足してんじゃねぇよ」

雪乃「そんなんじゃないわ、あなたとの会話は必要最低限まで抑えたいの」

八幡「だったら端から無言でいいんじゃないか?」

雪乃「そうすると、私の溜まったストレスのぶつけ所が無くなるでしょう?」

八幡「俺はお前のストレス処理係になったつもりないんだがな」



ガラガラ

結衣「やっはろー!」

八幡「ぶぇっくしょい!アレルギーで……」

結衣「あたしアレルギー物質じゃないから!」

八幡「(未だに由比ヶ浜結衣(ゆいがはまゆい)の言動は見て聞くたびにむず痒くなる……、今日は鼻が)」

雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」

結衣「うん!ゆきのんー♪」ギュッ

雪乃「ちょ……急に抱きつかないでほしいのだけれど」

結衣「良いじゃん、減るもんじゃないし~♪」

雪乃「ブレザーの生地が擦れて減るでしょう」

結衣「そこ!?」



雪乃「それに私の名前は雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)よ」

雪乃「いつまで、その……ゆ、ゆきのんと呼び続けるのかしら……」

結衣「? 死ぬまでだけど」

雪乃「老後も『ゆきのん』ってあなた……、痛いわよ……」

結衣「真に受けた!? 別に、歳取るごとに呼び名も変わってくと思うよ?」

結衣「でも、とりあえず二十代までの内は『ゆきのん』かなー?」

雪乃「……そう」

八幡「卒業後もちょいちょい会うことは確定なのな」

八幡「(てか雪ノ下も、満更で無さそうだな……)」



結衣「もちろん、ヒッキーも一緒にね♪」

八幡「おい、会うのはいいが、ヒッキーって呼ぶのは大人になったらやめてくれ……」

八幡「(将来、本当にヒッキーになった場合、そう呼ばれると死にたくなるから)」

雪乃「そうよ由比ヶ浜さん。そもそも、この男に比企谷八幡という名前は贅沢だわ」

雪乃「そうね……一文字取って『蛾』でいいんじゃないかしら」

八幡「お前、いま虫の『蛾』のつもりで提案したろ」

雪乃「確認するまでもあるかしら?」

八幡「もういいよ……うん、もういいんだ……」



ガラガラ

平塚「邪魔するぞ」

雪乃「先生、だから入るときにはノックを……」

平塚「あ、いやぁスマンスマン。面倒くさくて」

八幡「社会人としてどうなんだそれ……」

八幡「(この傲慢な女性は、我が奉仕部の顧問である、平塚静(ひらつかしずか)だ)」

八幡「(アラサーで結婚願望が強く、知り合いの結婚式では毎回『くたばっちまえ(重低音)』と恨めいた言葉を吐き捨てるとか【※嘘】)」

結衣「なんか用ですかー?」

平塚「ああ、今日はビッグニュースを伝えにきた」

雪乃「ビッグニュース?」

八幡「由比ヶ浜、直訳してみろ」

結衣「あえっ!? ……び、ビッグな知らせ?」

八幡「(日本語変換すら失敗してるやーん)」

雪乃「うじがやくん、黙ってなさい」

八幡「俺は腐敗箇所に沸かんわ」

雪乃「それで先生、内容はなんですか?」

平塚「うむ、君たちは『パワフル高校』を知っているか?」

結衣「パワフル高校……?」

八幡「あ、昔野球が強かったとかで有名な高校だな」

結衣「そうなの?」

雪乃「ここ総武高校からそう遠くない学校ね。偏差値はここよりか低いけれど」

結衣「へぇ……で、その高校がどうしたんですか?」

平塚「今回、君たち奉仕部員は、パワフル高校に出張へ行ってもらうことになった」

八幡「は?出張?」




八幡「(なんだ? 買取サービスでもしてくれってか?)」

八幡「(あのサービス便利そうだけど、家にスタッフ上げないとならんからイヤだわ)」

八幡「(自分の至福の空間を、面識の無いアカの他人に侵入されてたまるかってんだ)」

八幡「(ただし、戸塚がスタッフだったら心から招待するぜ!)」

雪乃「どうしてそのようなことに?」

平塚「ああ、実はここの校長とパワフル高校の校長が仲良しみたいでな」

平塚「あっちの校長に『奉仕部』なる部活を紹介したら、ぜひとも我が校にも取り入れたいと偉く絶賛したそうでな」



八幡「この活動内容を絶賛ねぇ……」

八幡「(蓋を開けてみれば、おかしなことしかやってないけどな、奉仕部って)」
平塚「そこで、パワフル高校に奉仕部を導入かつ設立すべく、まずは手本として君たちに来てもらい実際に活動してほしいそうだ」

結衣「へー!大学でいう、インカレみたいなやつですね!」

平塚「まあそうとも言うか。君たちに取っては他校との交流でもあるしな」



八幡「なんか面倒くさそうだな……」

雪乃「そうね、他校へ赴いてまで活動したくはないわね」

結衣「えー、なんか楽しそうじゃん!」

八幡「そら、お前のコミュ力を駆使すれば交流も出来て、楽しむことは可能だろうがよ……」

平塚「まあ二人ともそう言うな。校長からの提案で尚且つ、他校に奉仕部の姉妹部が生まれるんだぞ」

八幡「(姉妹部って響きはいいけど、これといって特に感動はしないな……)」

八幡「(『姉妹部』って名前のエロゲ的な部活が創設されれば入ってやらなくもな入りたいです)」



平塚「活動内容を校外に広められるチャンスなんだ。上手くいけば全国区に発展するかもしれないぞ?」

八幡「この活動内容が日本中にねぇ……」

結衣「そっか、そうなると総武高奉仕部は『元祖』ってことになるんだ!」

八幡「ということは雪ノ下は『元祖・奉仕部にして初代部長』って肩書きを得ることになるのか」

雪乃「何をばかげたことを言ってるの、惑わされないわよ。さて出向くからには手取り足取りハウツーしなければならないわね」

八幡「(惑わされまくって結果、納得してるじゃねぇか……)」

平塚「じゃ、決まりだな」

八幡「いや、俺まだ行くとは言ってな」

雪乃「あなたに拒否権はおろか、人権すら無いわよ」

八幡「お前は日本国憲法をイチから読んで出直せ」

結衣「あははー……」

平塚「では君たちは来週の一週間、午後は公欠としてパワフル高校に行ってもらう」

八幡「来週!? えらい急ですね」

平塚「あっちの高校で、君たちに相談したい悩みごとを抱えた生徒がいるかもしれないからな」

八幡「あくまで、かもですけど」



平塚「ニュースは以上だ。用が済んだから帰る」

ガラガラ ピシャッ

八幡「まじか……」

結衣「でも、午後の授業受けなくていいんだよ!ラッキー♪」

雪乃「由比ヶ浜さん……あなたはあくまで学生なのよ……」

結衣「ま、そんなお堅いことは言わずにさ、他校の人との交流も大切だよっ」

八幡「お前、部活動よりも交流することしか考えて無いだろ」

結衣「そ、そんなことないしっ! 奉仕部として真面目に楽しく活動するし!」

八幡「(楽しく、の語気が強かった気がするんですが気のせいですかねぇ?」






一方その頃
・・・・・・・・・・
パワフル高校のとある教室



先生「はい、じゃあ今日はここまで」

号令係の生徒「気をつけー礼」

「さいならっきょー」


パワプロ「よし!グラウンドへ急行だー!」ダッ

矢部「相変わらず野球バカでやんす……」

あおい「あはは、まあやる気が無いよりは良いんじゃない? ボクも行こっかな」

矢部「お、それならオイラもご一緒して……♪」

あおい「矢部くん日直でしょ、ほら仕事したした」

矢部「バレたでやんす……殺生でやんす……」



パワプロ「(俺の名前はパワプロ。プロを夢見る高校野球児だ)」

パワプロ「(パワフル高校の2年生で、言うまでもなく野球部に所属している)」

パワプロ「(パワ高野球部はかつて県下強豪と評され、夏季甲子園大会優勝に輝いたこともある)」

パワプロ「ま、それも昔の話だけどね」

パワプロ「(今では県大会決勝がいいところ。最悪、地区大会で破れることもしばしば)

パワプロ「(監督もころころ変わってるし、設備も標準クラスだから、妥当っちゃ妥当だけど……)」

パワプロ「(そして先輩たちも引退し、俺はキャプテンに選ばれた)」

パワプロ「(来週末から秋季地区大会が始まるし、てんてこ舞いだよ……)」

パワプロ「(そこにキャプテンとしてのプレッシャーも重なって、不安な毎日で……)」

パワプロ「(キャプテンが弱気でどうすんのやお前! と思って、表では熱血野球バカを演じてるけど、)」

パワプロ「(ぶっちゃけ、キツいっす)」

パワプロ「(うーむ、どうすればいいやら……)」


『あぶなーーーい!』

パワプロ「え?」

ドカッ

パワプロ「バベルっ!?」バタッ



葉川「ごめんごめん、大丈夫か?」

パワプロ「あだだ……なんだ、サッカー部の葉川か」

葉川「ごめんよ、誤って違う方向へ蹴っちまって、結果パワプロの後頭部に綺麗にヒットしたってわけ」

パワプロ「うん、聞いてもいない解説をありがとう」

葉川「すまなかった、許してくれ」

パワプロ「そう爽やかに謝られると、怒りを沸かせたくても沸かないよ」

葉川「ありがとな、パワプロ」ニカッ

パワプロ「(綺麗な歯だね。どこでそんな上手く矯正してもらえるか教えてほしいです)」



葉川「にしても、なんだか浮かない顔だな。悩みごとか?」

パワプロ「え? あー、まあちょっと……」

葉川「そうか。相談したければいつでも聞いてやるからさ? 同じクラスだし」

パワプロ「ううう……ありがとう……」

パワプロ「(矢部くんよりもこんなに有能なキャラを登場させてしまって良いのだろうか!)」

葉川「……そういや、悩みで思い出したけど」

パワプロ「ん?」

葉川「来週、総武高校っていうところの生徒が出張で悩み相談受け付けにくるらしいぞ」

パワプロ「悩み相談?」



葉川「ああ。なんだか『奉仕部』とかいう部活の活動内容がそれらしい」

パワプロ「ほ、奉仕部っっ!?」

パワプロ「(ま、まさか俺の抱えた悩みを、総武高の人たちがご奉仕して忘れさせるってか……!?)」ポワワーン

葉川「……おいパワプロ」

パワプロ「でもそれって悩みの解消よりも、性欲を解消する方の効果が強いような……?」

葉川「本当にお前思春期だな……」

パワプロ「えっ? あ、あれ、俺ってば口に出してた!?//」

葉川「包み隠さず吐露してたぞ」

パワプロ「(や、やだ……!俺の秘密のお花畑(性癖)見つかっちゃう……!)」



葉川「ま、いいや。とりあえず教えたからな? せっかくだから相談してみるのも良いと思うぞ」

パワプロ「うん、ありがとう」

あおい『あ、パワプロくんあぶなーい!』

パワプロ「え?」

ボゴッ

パワプロ「ぼだいじゅっ!!」バタッ

葉川「顔面にソフトのボール直撃……同情するわ」

あおい「ご、ごめんねパワプロくん? ソフト部に向かって投げたつもりだったんだけどさ……ズレちゃった♪」

パワプロ「(ううぅ……まずは俺の運の悪さについて相談しようかな……)」シクシク

今夜は一旦ここまで

続きは日付変わって今夜にでも

パワプロ風八幡
http://i.imgur.com/68HZkHA.jpg

アナログで書いたからいろいろおかしいのは勘弁してくださいな

おおお、ありがとう!
なかなか上手い!

八幡描いたってことは、その他のキャラも描いてくださるんですよね??
へ?

良くないわけがない
お願いしないはずがない



翌週、月曜日昼休み
・・・・・・・・・
総武高校


八幡「(ついにこの日が来たか……)」ムグムグ

八幡「(よりによって外は雨だし、行く気しねぇ……)」

八幡「(てか、そもそもどうやって行くんだ? 歩き? 電車? それとも俺だけチャリ? なにそれちっとも嬉しくない待遇)」


ティンポンパンポーン

平塚『あ゙ー、奉仕部の雪ノ下、比企谷、由比ヶ浜の三人、10分後に昇降口まで来るように』

八幡「(あ゙ーから入るとかオヤジかよ。もうちょっと女子力上げましょうよ……)」



結衣「ヒッキー」トテテ

八幡「んぁ?」ムグムグ

八幡「(アホみたいな寄ってきかただな)」

結衣「あとで一緒に行こうよ!」

八幡「ん……まぁ、いいけど」

八幡「(『行こうよ!』って誘われたら、理由も無しに断れねぇじゃんかよ)」

八幡「(これがもし『……行く?』って疑問符付けて訊いてきたら、嫌々誘ってるという可能性が十二分にあるため注意が必要ですね)」

結衣「よし、決まり!じゃまた後で」トテテ


八幡「おう……。ふぁーあ……」

八幡「(時間まで一眠りするか)」



10分後
・・・・・・・・

八幡「……………ふう」ムクッ

八幡「(あと10分、あと5分って考えてたら眠りに就けるはずないわな)」

八幡「(結局、この10分間机に突っ伏して、でこが赤く色づいただけだったわ)」

結衣「じゃああたし、そろそろ行くねー」

三浦「行ってらー。結衣はアホだから、パワ高の人たちに迷惑かけんじゃないよー?」

海老名「あっちで、男子同士がイチャイチャしてるの目撃したら、明日ノーカットで全部教えてねー?」

結衣「あはは……」



八幡「(本当、三浦は母ちゃん肌だよな。そこだけは好感持てるんだけどよ……)」

八幡「(海老名もとことん腐ってるなぁ。他校のBL事情にまで首突っ込むとか、これはガチですわ)」

葉山「ま、トラブルの起きないようにね」

結衣「大丈夫だよ、きっと。ゆきのんもヒッキーもいるし」

葉山「はは、ヒキタニくんのことも少し心配なんだけどね……」チラッ

八幡「(余計なお世話じゃ。あとお前はいつまでヒキタニって呼ぶんだ」



結衣「じゃ、ヒッキー行こっか」

八幡「おう……」

結衣「どったの、いつにも増してやる気なさげだね」

八幡「そりゃそうだろ。総武高の制服を着てる中、他校にお邪魔するなんて周りから注目されちまうだろ」

結衣「いいじゃん、なんか招かれた客人っぽくてさ!」

八幡「招いてんのは上層部の人たちくらいだろ、生徒なんかその光景を見て面白がるだけだぞ」

結衣「そうかな? 偏屈だなぁヒッキーは……」

八幡「いや、お前が無知な実際だけだ……」

あまり投下できてないけど寝る
つづきは明日の夜

支援絵いつでも待ってるヨ

うまいと言われて調子に乗った

パワプロ風ガハマさん
http://i.imgur.com/XQ66q42.jpg

あと、思いついたので
http://i.imgur.com/BKpPRDV.jpg
比企谷八幡ver守備職人のようなもの

>>62
いや普通に上手いと思うよwwww
でももう少し乳房を膨らませてくれたらso good.


平塚先生描いてくれさい

いまから投下していきやす
リアルタイムで書いてるから誤字脱字あったときは申し訳ない


>>43様のおかげで、俺ガイルのキャラがパワ体でワキャワキャしてるのを容易く脳内イメージできますわ



・・・・・・・・
昇降口前


スタスタスタ……

結衣「あ、ゆきのーん!」トテテ

雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん、蛾」

八幡「………なんだよ、接続詞かと思って言葉の続き待っちまったじゃねえか」

雪乃「きのう決めたでしょう、あなたの名前はこれから『蛾』だって」

八幡「日を跨いでも使われるとは思わなかった……」

平塚「お、全員揃ったな」ツカツカ

雪乃「はい、誠に遺憾ですが」ジー

八幡「俺を見るな俺を」

平塚「はは、それでは移動するか」

八幡「ちょっと待ってください、どうやって向かうんですか」

平塚「ああ、伝えてなかったか。私の車だ、マイカーだ」

結衣「へぇ~」

平塚「とりあえず、今日から一週間の細かな概要は、行きの車内で話すとするよ」

雪乃「わかりました」

平塚「そしたら今から車を出すから、正門近くで待っててくれるか」

結衣「はーい………あ」

八幡「どうした」

結衣「いやあ、教室に傘忘れてきちゃった……」

雪乃「今から取りに戻る時間も無さそうね」



雪乃「……そ、そしたら、私の傘に……入る?」

結衣「え、いいの!」

雪乃「濡れて風邪を引いたら、元も子も無いでしょう?」

結衣「ありがとー! 持つべきものは親友だよ~!」ギュッ

雪乃「ち、ちょっと、抱きつくことないでしょう……」

八幡「(なぜ俺は一日一回、目の前でこいつらのキマシタワーを見なあかんのだ)」

八幡「(しかも雪ノ下は特別嫌がってなさそうだし……、慣れって怖いね!)」



・・・・・・・
車内


平塚「そんじゃ、出発するぞ」

結衣「はーい!」

八幡「へい……」

八幡「(毎度恒例、俺は先生の隣なのね……)」


ブオオオオオン……


平塚「それじゃ、今日の日程について話すぞ」

雪乃「お願いします」

平塚「まず到着したら、パワ高の校長先生にご挨拶をしに行く。礼儀として必要だからな」

結衣「まあ、さすがにそれはね」

八幡「あまり楽天的な人じゃなきゃいいけどな、話すと面倒くさかったりするし」



雪乃「それには同意するわ。挨拶は手短に済ませたいものね」

結衣「ま、あたしは優しい人だったらなんでもいいよ」

平塚「まあ、そんな校長に挨拶を済ませたら、君たちの活動する部室へ案内してくれるとのことだ」

八幡「ほう、部室まで用意してくれてんのか」

八幡「(ま、当然の施しだよな。一応俺たちは招かれてるわけだし)」

平塚「そしてその後は、18時くらいまで部室で待機ってとこだな」

結衣「え、授業中でも部室にいて良いんですか!」

平塚「まあ総武高とパワ高は授業のカリキュラムが違うからな、受ける必要はない」



結衣「やった!ねえねえ、何して遊ぼっか?」

雪乃「遊ぶ前提なのね……。私は読書しようかと思ってるわ」

結衣「えー、せっかくの自由時間だしさー」

八幡「無理を言うな由比ヶ浜。俺と雪ノ下は空いた時間を一人で過ごすことしか行動選択肢が無い」

結衣「遊びの選択肢すら無いの!?」

八幡「今まで培ってきたスキルだ」

雪乃「比企蛾谷くん、一緒にしないでくれるかしら。私は自己啓発的に一人の時間を過ごしているの」

八幡「ばっか、俺だってそうだし」



雪乃「あなたの場合は共に過ごせる人間がいないから、よって独りで寂しく暇を持て余しているだけなのよ」

八幡「お、おのれ雪ノ下……」

八幡「(確かにこいつはクラスメイトから慕われてたりするからな。人望がゼロってわけではない)」

八幡「(俺? ひ、一人くらいはいるもん! 妹の小町!)」

八幡「(肉親であるうえに、近頃どんどん見放されている気がするが、あえて気づいてないフリをして心にゆとりを生んでますが何か?)」

平塚「……おい、いつまで人望多少対決してるんだ」

雪乃「ごめんなさい、この男が私を巻き込んできたもので」

八幡「あ、俺のせいってことで落ち着いちゃうんだ」



平塚「で、18時頃まで活動してもらったら、私がお前たちの迎えに上がる」

結衣「あ、よかったー。現地解散かと思った……」

平塚「そこまで無責任ではないさ。車で総武高に到着したらそこで解散する」

八幡「これを5日間も行うのか……。先生も今週は送り迎えで忙しいですね」

平塚「本当だよ……。こちとら授業の用意とか、教師としての仕事が山ほど残ってるのにな……」

八幡「(いやあ、ますます働きたく無くなるね~)」

平塚「だがしかし、これも教え子が他校で活躍してもらうためだ」

平塚「運転主の仕事も加わったのに、給料はちっとも変わらないということは決して愚痴ったりなんかしないさ」

八幡「(堂々とイヤミ吐きやがった……)」

平塚「ちなみに放課後になったら、パワ高の生徒会役員が部室を訪れるらしい」

結衣「へ? 生徒会?」

八幡「なんでですか?」

平塚「今回の目的を忘れたのか?」

雪乃「パワ高にも奉仕部に似た内容の部活動を設立すべく、私たちはそのための参考資料として向かうのよ?」

八幡「ああ、なんかそんな話だったな」

雪乃「あなたは聴覚までも満足に機能しないのかしら? どこぞのピアノ奏者のようね」

八幡「おい、さむらごっちの悪口はそこまでだ」

平塚「お前らは私が喋り出すと、毎回舌戦を繰り広げるのはどうしてなんだ……」

結衣「あはは……、仲良いなぁ、二人は」

雪乃「別に、仲なんて良くはないし、そもそもこの人面蛾が

結衣「わ、わかったからゆきのん! とりあえず、先生に続き話させてあげよ?」

雪乃「……そうね、これでは到着するまでに話が聞き終わらないもの」ジー

八幡「だから俺を睨むな、いやそもそもお前に睨まれる筋合い

結衣「ヒッキー!」ガルル

八幡「はい」

平塚「(なぜだろう、この中で由比ヶ浜が一番まともに見える……)」



平塚「そ、それでだな、雪ノ下が言ったように君らの活動を参考にしたい」

平塚「そこでパワ高の生徒会役員が、君たちに取材を行うそうだ」

結衣「えっ、取材!?」

平塚「ああ、今までどのような依頼を受けてきたのか、いかにして解決へ導いたのか等といった、過去の実績を知りたいんだろうな」

雪乃「なるほど……」

八幡「今までの活動内容って、しょーもないことしかやってねぇじゃんか……」

八幡「(そんなこと全部話さなきゃいけないの? やだ、恥ずかしい……//)」



雪乃「あなたがしょうもない解決法しか導いてこなかったから、ふざけた活動内容に思えてしまうのよ」

八幡「お前っ、俺が今までどんな思いして全力で知恵を振り絞ってきたことか」

八幡雪乃「…………………!!」クドクドクドクドクドクドクド

結衣「まーた始まった……」

平塚「由比ヶ浜、もういいんだ……とりあえず伝えたい用件は済んだから」

平塚「(明日から連絡事項は紙に書いて渡すだけにしよう……)」



ブロロロロロロロロロ……

とりあえず一旦ここまで

クロスSSなのに未だ八幡とパワプロたちが絡めてないっすね……

明日も夜中につづき書きます


支援絵引き続き受付中!



・・・・・・・
パワフル高校


「であるからにしてー、瀬戸内寂聴はかつて男を取っ替え引っ替えする、ただのビッチであった過去を持ち――」


パワプロ「(なんじゃこの授業……)」

パワプロ「(はぁーあ、早く野球したいよ)」チラッ

パワプロ「(こういうつまらない授業で退屈したときは、窓から町並みを一望するに限るね)」

パワプロ「(あ、なんか青春の一コマみたいでいいなぁ)」

パワプロ「(窓際で一番奥の席だからこそ出来る特権だね、席替えしたくねぇ……)」


……ブロロロロロロロ


パワプロ「ん?」ジー



パワプロ「(なんだろ、あの黒いワンボックス)」

パワプロ「(ただの来客かなぁ? そしたら俺には関係ないね)」


ガチャ バタン

平塚「ふう、車ってここに停めていいんだよな……?」


パワプロ「(!? な、なんだ、あのてらべっぴんなお姉さんは!?)」

パワプロ「(まさか、保健室の新しい先生……!? 加藤先生に加え、美人揃いとなるのか!?)」

パワプロ「(今日の練習、矢部くんに頼んでゼロ距離ノックでもしようかな。瀕死になるまで)」



ガチャ バタン

結衣「へぇー、ここがパワフル高校かぁ!」キョロキョロ

雪乃「見た目は、いたって普通の校舎ね」


パワプロ「(うおおおおお!? な、なんだあの可愛い女子高生二人組は!?)」

パワプロ「(一人は黒髪ロングで制服をきちんと着こなした、いわゆる清楚系ってやつか!)」

パワプロ「(対してもう一人は、赤茶色っぽい髪の毛に少し制服を着崩した、いわゆるギャル系かな?)」
パワプロ「(で、でも、なんだか大きいぞ……果実が……ぐふふ)」 ←視力3.0
パワプロ↑2「(……あ、いかん! 授業中に弾道上げてる場合じゃねぇ!)」

パワプロ↑2「(こ、こういうときは、男をじっと見つめれば……)」キョロキョロ



ガチャ バタン

八幡「なんか平凡そうな学校だな。こんな雰囲気の高校、全国に数多あることか」ドヨン



パワプロ「(……うわぁ、めっちゃ目腐ってる……」シナシナ

パワプロ「(なんだろう、ここの高校を小馬鹿にしたような眼差しに感じるのは俺だけかな……?)」

パワプロ「(ところで、何者なんだ? あの4人は……)」



平塚「さて、着いたはいいがどうしたらいいんだ?」

八幡「なぜ俺を見るんですか……。それを先導するのがあなたの役目でしょう」


「お待たせしてすみませーん!」ダッダッダ


八幡「ん?」

「いやはや申し訳ない。到着はもう少し後かと思い、待機してませんでした……」

平塚「いえ大丈夫ですよ、私たちも今さっき着いたところですから」

「そうですか……あ、申し遅れました。わたくしパワフル高校教頭の座子田といいます」

八幡「(なんじゃその苗字)」

八幡「(おそらく、小学校の頃に散々イジられたんだろうな、カワイソス)」



平塚「総武高校奉仕部顧問の平塚静です。よろしくお願い致します」

雪乃「宜しくお願いします」

八幡結衣「お、お願いします」

座子田「はい。では早速、校長室までご案内致しますね」



パワプロ「(あ、移動しはじめた)」

パワプロ「(こんな時間に、なぜ他校の生徒が……?)」

パワプロ「(……あれ? そういえば月曜日から悩み相談がどうたらって葉川が言って

ペチン

パワプロ「いって!」

先生「おい授業中にボーッとするなよ。ほら、お前の番だから教科書読め」

パワプロ「あ、は、ひゃい……」

クスクス……

あおい「(まーたエッチいことでも考えてたな、パワプロくん……)」ジトー



・・・・・・・


コンコン

『どぞ~』

座子田「校長、失礼しますー」ガチャ

平八雪結「失礼します」ゾロゾロ


座子田「こちら、総武高校奉仕部の皆様です」

校長「おやおや、わざわざお越しくださってありがとうございます」

平塚「いえ、こちらこそお招きいただいてありがとうございます」

校長「わたくし、校長の白髭(しろひげ)と申します」

八幡「(だから白髭蓄えてるのかこのオヤジ。板垣退助に匹敵するんじゃないかってレベル)」



白髭「……ところで、顧問の先生はどちらに?」

平塚「はい?」

白髭「皆さん、奉仕部の生徒さんでしょう? 若々しくて良いですねぇ」

八幡「(おいジジイまじか、何だよそのとっくに廃ってるクッサい口説き方は)」

平塚「え、あ、う………//」カアァッ

八幡「(そんな口説きに先生、隣で本気で照れないで下さい!! こんなんでいいなら俺が毎日言ってやりますから!!)」



座子田「校長……こちらの顔が真っ赤な方が、奉仕部顧問の平塚先生です」

白髭「え? あぁそうでしたか、てっきり部員だとばかり。フォッフォッフォッ」

平塚「!!//」

八幡「(もうやめて!! 静の耐久力はもうゼロよ!!)」

座子田「(このひげ野郎、また口説き落とそうとしたな……)」



・・・・・・・・
移動中


座子田「ごめんなさい、変な校長で……」

平塚「い、いえ。べ、別になにも気にしてないですからっ」

八幡「(嘘乙)」

座子田「では、こちらが奉仕部の皆さんに活動していただく部室となります」ガラッ

八幡「お?」

結衣「へぇー!広い!」

雪乃「意外と綺麗なのね……」

座子田「こちら、元は倉庫代わりとして使っていた空き教室なのですが、皆様がいらっしゃるとのことで事前に清掃しておきました」

八幡「ほう、だから広いのか」

雪乃「三人で使う分には広すぎるわね……」



雪乃「そうかしら? 私は狭い空間の方が好きだから、余るほど広いと落ち着かないのよ」

八幡「わかるわ、一人で時間を過ごすときは狭い場所にいる方が落ち着くしな」
雪乃「そうね、一度それを覚えてしまえば自ずと狭所を好んでしまうわ」

結衣「あはは……二人とも考え方似てるなぁ」

雪乃「ちょっと由比ヶ浜さん? 今回はたまたま意見が一致しただけで、思考はちっとも似てないわよ」

雪乃「大体、こんな男と同じようなことを常日頃考えているとなれば、今ごろ私はとんだ捻くれものよ?」

八幡「いや、とっくに捻くれてるだろ……」

結衣「なるほど……」

八幡「(ファッ!? 納得すんのかよ!?)」



平塚「おい、夫婦漫才もその辺りで止めてくれ」

雪乃「先生、悪態をつくタイプのいじめは止してくれますか」

八幡「夫婦と言われたことをいじめと訴えるのかお前は……」

八幡「(お、俺だって雪ノ下と夫婦だなんてごめんだい!)」

座子田「はは、変わった部員さんたちですね」

平塚「ええ、だからこそ変わった方向から悩みの解決を導くことができるんですがね」

座子田「そんな気がします。ぜひ参考にできればいいなと思っております」

平塚「ええ、期待に添えるような活動ができるかとは別ですが」

座子田「……え?」



平塚「あ、いえ。何でもありません」

座子田「そ、そうですか」

平塚「そしたら君たち、私は総武高へ戻るぞ」

雪乃「わかりました、あとは私たちで善処します」

平塚「そうか頼むぞ。では教頭先生、私はこの辺で」
座子田「はい、お疲れさまでした」

平塚「(まあ残り9.5往復しなければならないんだがな……)」ヒクヒク

八幡「(あ、いま『ちいぃ、運転かったりー』って顔したな)」



ティーンコーンカーンコーン

座子田「おや、ちょうど5時限目が終了したようですね」

八幡「(へえ、ここの授業時間の単位は『時限』なんだな)」

八幡「(小学校では『時間』だけど、未だに違いわからんな)」

座子田「今から10分間休み時間ですし、せっかくですから校内散策でもしてはどうですか?」

結衣「あ、それいい!行こっゆきのん!」

雪乃「そうね、ある程度校内を把握しておきたいし」

座子田「ちなみにここは特別棟3階です。教室棟とは各階に連絡通路があるので、そこだけは覚えといてください」

雪乃「分かりました」



結衣「それでは行ってみよー! ほら、ヒッキーも!」

八幡「は、俺も?」

結衣「当たり前じゃん! もしここの男子に絡まれたら守ってくれる人いないでしょ?」

八幡「俺にそんなスキルがあるといつから錯覚していた?」

八幡「(いや、そもそも誤解だろ。ここ三階だけどな、ハハッ!)」

雪乃「大丈夫よ由比ヶ浜さん、困ったときは私が口で勝負するから」

結衣「あ、そっちの方が頼りになりそう」

八幡「(ですよねー……はぁ…)」



・・・・・・・・
教室棟


テクテク スタスタ トボトボ


『なぁ、あの他校の生徒なんだ?』

『あれだろ?今週だけ悩み相談受け付けに来た、総武高校の生徒だって』

『まじかよ!総武高ってめっちゃ頭良いとこじゃんか!』


『あの女子2人可愛くね?』

『確かに!俺、左の黒髪の娘がいいかなー』

『ええ?俺は右側のギャルっぽい娘がタイプだな』

『お前、胸で選んだろ?wwwwwwwwww』

『ばっかお前!聞こえたらやべーだろwwwwwwwwww』


八幡「(なんじゃこいつら……)」



『ねぇねぇ、あの女子二人の後ろを歩いてる男子、目腐ってない?』

『うん、なんかキモいよね……』

『家でエロサイトばっか見てそう……』

『いや、もしかしたら私たちのこともそういう目で……!』

『『イヤーー!!』』


八幡「(失せろブス……っ!)」


雪乃「思ってた以上に偏差値の低そうな高校ね」

結衣「あはは……まあ人柄は良かったりするかもしれないよ?」

雪乃「どうかしらね……」

八幡「(こいつ将来、学歴厨になりそうだな……)」



八幡「……あ、すまん、ちょっとトイレ行ってくる」

結衣「えー?」

雪乃「行ってきていいわよ、先に行ってるから」

八幡「待ってやるという優しさは無いのか……うん、無いよね……」

八幡「(尿意と一緒に涙意も催してきた)」

雪乃「じゃあ私たちは最上階まで向かうから。行きましょ」

結衣「あ、う、うん。済んだらすぐ来てよ!」

八幡「おう……」

八幡「(まぁ、目的地を教えるだけでも優しさだよな……)」



一方その頃
・・・・・・・・
教室


パワプロ「はぁ……やっとこさ授業終わった……」

矢部「パワプロくん、さっきは怒られて災難でやんしたね」ニヤニヤ

パワプロ「うん、慰めてるのか嘲笑ってるのかはっきりしてちょうだいね」

あおい「パワプロくん、授業くらいはしっかり受けないとダメだよ?」

パワプロ「うん、そうだね……」

あおい「まったく、エッチなことばかり考えてるから」ジトー

パワプロ「なっ!? ご、誤解だよあおいちゃん! ここ三階だけど!」

あおい「うわぁ……」

矢部「引くでやんす……センス皆無でやんす……」

パワプロ「矢部くん、あとで体育館裏ね」

矢部「オイラだけでやんす!?」

あおい「まったく、そんな下らないダジャレ考えるなら、次の大会の作戦でも考えてほしいな」

パワプロ「あ、大丈夫!それなら思い付いてあるよ!」

あおい「えっ、なになに?」

パワプロ「うん! あおいちゃんが球を投げるときにバッターを誘惑する感じのエロエロなジェスチャーで

あおい「パワプロくん、あとで校舎裏ね」ゴゴゴ

パワプロ「ごめんなさいでした」

矢部「(この男、将来奥さんの尻にしかれそうでそうでやんす)」



あおい「もう……。キャプテンになったんだからしっかりしてよ」

パワプロ「そうだよね……でも俺は褒められて伸びるタイプなんだ!」

パワプロ「だから、あおいちゃんに褒めてほしいなーなんて」

あおい「? 褒める要素がひとつも無いんだけど?」

パワプロ「うわあああああん!!」ガタッ ダッダッ

矢部「心折れて逃げたでやんす……」

あおい「ああ、もうこれダメかもわからんね……」

あおい「(……もう、しょうがないなぁ)」



・・・・・・・・
♂便所


八幡「ふぅ……」

八幡「(なんだよ、ここのトイレはセンサー式じゃねぇのかよ……)」

八幡「(でもボタン式も別に悪くはないよな、押したときの感触好きだし)」


ギイッ


八幡「(くっそ……人来ちまった……)」

八幡「(ぼっちは一人で用を足している間こそ、最も心地良く過ごせるのによ……)」

八幡「(ましてや、他校の男子だろ? 気まずさ1000%スパーキングだわ……)」



パワプロ「(勢い余ってトイレへ逃げ込んでしまった……)」

パワプロ「(この前、道端で犬のウンコ踏んでから『弱気』になっちゃったからな……)」

パワプロ「(ちょっとの嫌味で多大なるダメージを食らってしまうんだなぁ……こんな大事な時期に)」

パワプロ「(いいや、ここに来たからにはついでに放尿しますか)」スタスタ

パワプロ「(……あれ?)」


八幡「(くそっ、こういう時に限って尿のキレが悪い!!)」ピョッ ピョッ

八幡「(俺にとって閉鎖的癒し空間だったのが、本来の開放的渇き便所と化してしまったからには、とっとと出て行きてぇのに!!)」ピッピ



パワプロ「(……この人、さっき車から降りた他校の生徒だよね……?)」

パワプロ「(確か……総武高だか京葉高だかのどっちかだよ、うん)」

パワプロ「(ま、いいや。俺もさっさと……)」


八幡「(………ん?)」チラッ

八幡「(なんでこいつユニフォーム姿なんだ……? 制服はどうしたんだよ……)」

八幡「(あれか、俺の高校でいう戸塚か! ジャージで登校することも許可されてるから、それと同じで……)」

八幡「(いや、にしてもユニフォームで授業受けてたら流石に浮くだろ……)」

八幡「(しかもご丁寧にキャップまで被ってらっしゃって……え、マジでいまから部活なの?)」



八幡「………………」ジー

パワプロ「(な、なぜ俺のことを凝視するんだ……!?)」

パワプロ「(なんだろ、俺の服装でもおかしいのかな……?)」

パワプロ「いやいや、まさか! そんなはずないって)」 ←ユニフォーム=制服という概念持ち

パワプロ「(!? ま、まさかこの人、俺のジュニア♂を見ようとしてるんじゃ……!」

パワプロ「(確かに、野球部員の中では一番ご立派だと自負してるけどさ。でも恥ずかしい……//)」カアァッ


八幡「(な、なんでこいつ顔真っ赤にしてるんだよ……こえぇよ……)」ピョッ ピョッ

今日は一旦ここまで
つづきは日付変わって明日の夜かな?

今夜は猫カフェSSの続きを書こうかなと思ってるのでね


今から寝て7時に起きて学校行かな……
おやすみなせう……



パワプロ「ふぅ………」チョロロロ

八幡「(やべぇ……もしかしなくても掘られる♂……)」ピョッピョッ

パワプロ「(なんだろ、横でソワソワしてる……さっきから不審な人だなぁ)」

パワプロ「(とっとと去ろっと)」ピッピッ

ポチッ ジョワァァァァ

八幡「(あれ、普通に戻るのか?)」

八幡「(あぶなかった……やおい穴の奥まで挿れられるもんだとばかり……)」

八幡「(俺も早くアイツらに合流しよう。他校の奴が一人で廊下を歩いてると最も野次馬が騒ぐからな)」




一方
・・・・・・・・・


『かわいくね?あの二人かわいくね?』

『俺、右の子かなぁ貞操ゆるそうwwwwwwww』コソッ

『やっぱりそっち目的かよwwwwwwww』


『左の人、なんかカッコかわいいよね』

『うん、なんか憧れる!』

『あたしもああいう雰囲気醸し出す女性になりたいなあ!』



雪乃「ふん、くだらない喧騒ね……」

結衣「あはは……」

結衣「(とか言いつつ、少しだけ顔ニヤけてない?)」




また一方
・・・・・・・・・


八幡「(あいつら、上へ向かうって言ってたよな)」トボトボ


『それでねーこないだ彼氏が付き合って7ヶ月記念日に……』

『マリオカートって進化しすぎててもうこれわかんねぇな』

『昨日のドリフ観た?』『お前いつの時代のやつだよwwwwww』


八幡「………………」トボトボ


『今年の[たぬき]とクレしんの映画、泣けたぜ』

『帰りにすき家よって、バイトの人励まそうぜwwwwwwww』

『ちょっと結城くん、ハレンチなっ!』


八幡「(…………あれ、野次馬は?)」

八幡「(堂々と他校の制服を着て、廊下の真ん中歩いてるんですが? チラ見されることもないんですが?)」




またまた一方

・・・・・・・・・


パワプロ「矢部くん!」ダダッ

矢部「あ、弱気球児が帰って来たでやんす」

パワプロ「やべぇ……やべぇ……」

矢部「なんでやんすか? 鬼気迫るような表情でオイラの名前連呼して」

パワプロ「ちがうよ、本当にヤバイんだってば……!」

矢部「は?でやんす」

パワプロ「他校から来た男が、ホモまつり

キーンコーンカーンコ

あおい「ほら二人とも、授業始まるよ?」

矢部「ぎゃああああああ! オイラ、移動教室だったの忘れてたでやんすううううう!!」ピューン

パワプロ「あ、矢部氏……」




・・・・・・・・・

八幡「(さーて、屋上はどこかな?)」

八幡「(飛び降りてる間に気を失えば、痛みを感じることなく[ピーーー]るってばっちゃが言ってた[ニッコリ])」

雪乃「あら、来たのね」

八幡「んぁっ?」ビクッ

結衣「もー、ヒッキー遅いよ。授業始まっちゃったよ」

八幡「あぁお前らか……忘れてた」

結衣「は、なにそれ! ちょっとムカついたんだけどー!」

雪乃「止めてさしあげなさい。独り身の寂しさで頭がおかしくなったのよ」

雪乃「例えば、ここへ来る間に生徒から他校の人間だと気づかれることが無かった、とか」




八幡「ぐふっっっ」ブハッ

結衣「わぁ……こりゃ図星だ……」

八幡「(ぅぅ……お、おめぇさん、なかなか良いパンチ持ってんじゃねぇかぁ……ニヒヒぃ)」

雪乃「ところで、あなたの来るのが遅かったから、最上階まで昇っていま下に降りてたところよ」

結衣「うん、あまり面白そうな施設は無かったよー」

八幡「いや、学校ってそんなもんだろ。なにを期待してたんだよ……」

結衣「うーん、談話室的なところでも無いかなって」

八幡「コミュニティセンターじゃねぇか」




雪乃「こんな廊下の真ん中で漫才を繰り広げるのはやめなさい。部室に戻りましょ」

結衣「そだね、授業も始まっちゃったし」

八幡「へーへー……」チラッ

八幡「ん?なんだこれ」

雪乃「どうしたの?」

八幡「いや……あ、トロフィーとかか」

結衣「わーすごい! 棚にビッシリ飾られてる!」

雪乃「剣道、陸上、バレーボール、吹奏楽……なかなか部活動においては実績があるのね」

八幡「でもこれ全部、昭和とか平成ひと桁に授与されたものだぞ」

結衣「ふーん、最近はどこも弱いのかな?」

雪乃「由比ヶ浜さん、オブラートに包みなさい……」




八幡「うぉっ! すげえこれ、甲子園優勝って彫られてるぞ」

結衣「え、どれどれ!」グイッ

八幡「(あの由比ヶ浜さん、いい匂いですじゃなかった近いです)」

雪乃「ただこれもやはり、20年以上前のトロフィーね」

八幡「ううむ、過去の栄光か……」

雪乃「ほら、早く戻るわよ。授業の邪魔になるわ」

八幡「おう……」




・・・・・・・・・
部室


結衣「にしてもあれだね、やっぱり他校に来ると変な感じになるね!」

八幡「(その表現、ちょいエロなんで妄想膨らむから改めてくれさい)」

雪乃「ましてや、奉仕部としての出張だもの。なかなか部活でこんな体験は出来ないわよね」

八幡「これがサラリーマンとかになると、当たり前のように行くハメになるんだもんなぁ」

八幡「(旅行代理店なんて専ら出張に行かされるんだろうな、このプランで客が楽しめるのか~とか調査するため)」

八幡「(え、でもそれ楽しそうじゃね? 要は旅行客目線で旅をするようなもんだろ?)」

八幡「(帰ったらJTBとかHISの求人要項調べてみるか……)」




雪乃「とりあえず、放課後までそれぞれ暇つぶししながら待ちましょ」

結衣「そだねー あ、優美子からライン」

八幡「俺は文庫本でも


コンコン


雪乃「?」チラッ

結衣「誰だろ……」

八幡「教頭じゃねぇの?」

雪乃「どうぞ」


ガチャ


「失礼しまーす」


八幡「ん?」

八幡「(誰だこの青髪娘……)」




「……失礼する」

八幡「(あ、もう一人いた)」

八幡「(入ってきたのはパワ高の制服を着けた女生徒2人)」

八幡「(薄く青みがかった髪色をしたひとりは、玉付きの赤いヘアゴムで左寄りの前髪を結い、かわいらしくピョコンと目立つように立たせていた)」

八幡「(ほんのり褐色の肌がチラッと見えるくらいに、少しだけ制服を着崩している。まず見た目で生真面目な女子とは思えない)」

八幡「(ややつり目ながらも瞳は大きく、作られた笑顔は小悪魔っぽいような魅力を感じさせる)」


八幡「(結論、顔は見紛うことなく可愛い)」




八幡「(その後ろ、小悪魔娘のあとを付いて入ってきたのは、紫色に艶めく髪の毛がポニーテールに結われた、こちらも可愛らしい女生徒)」

八幡「(ん? この娘は雪ノ下のように、赤い紐を髪留めに使っているのか)」

八幡「(ほほう、通りで淑やかさと上品さが感じられるわけだ)」

八幡「(それの相乗効果なのか、顔立ちも日本美女のように整われているように見える)」

八幡「(小悪魔娘とは違い、こちらは瞳がクリッとしていて実に愛らしい)」


八幡「(結論、二人ともめっちゃ可愛い)」

八幡「(それでも俺は小町を愛してるぞーー!!)」



雪乃「あの……ここの学生さんですよね?」

「はい!私、パワ高生徒会役員一年の、橘みずき(たちばなみずき)と言いますー!」

結衣「え、生徒会?」

みずき「はい。で、私の後ろに立つこの子は」

「六道聖(ろくどうひじり)だ。みずきと同じく一年の生徒会役員にして、今回の隣人部への取材担当だ」

八幡「え、取材? それって放課後じゃねぇのか?」

聖「ああ、元々はそういう予定だったのだが……」

みずき「放課後になったら早く帰りたいので、この時間に前倒しさせていただきましたー!」

八幡「(なるほど、この橘とかいう娘、かなりのわがままと視た)」



みずき「ま、今やってる私たちの授業は体育なんで。別に公欠になってもノート取る必要ないし、いいかなって!」

結衣「そ、そうなんだー」

八幡「(なるほど、生徒会に入って上手くいけばそんなことが出来るのか)」

八幡「(これなら材木座と嫌々ペアを組みながら授業を進めるハメも無くなるな、うん)」

雪乃「そうね。それにどのみち取材は行うのだし、遅かれ早かれ特に問題ないもの」

八幡「確かにな、早いとこ終わらすか」

みずき「よしっ、そんじゃ聖、とっとと準備したした」

聖「ボイスレコーダーとメモ帳を出すくらいじゃないか……」




八幡「(この六道って娘も、特徴的なしゃべり方するのな)」

八幡「(よくアニメでこんな口調の女キャラ出てくるよなぁ)」

八幡「(現実でそう演じるやつは単純に痛いとしか思わんが、この娘に関してはちゃんと様になってて、見事に嵌まってるな……)」

聖「? 私の顔になにか付いてるか?」

八幡「ほぇ!? い、いや、ただ見てただけですはい」

聖「そうか、あんまりジロジロ見られるのは苦手だから、できれば止してほしい」

八幡「あ、はい、サーセン……」

結衣「ぷふっ」



結衣「くすくすっ……」

八幡「(こんにゃろ由比ヶ浜、笑いやがってお前は……!)」ギリギリ

雪乃「そうよ比企谷くん。あなたはそろそろ自分の目が枯れ腐ってることを受け入れなさい?」

八幡「おい、いま目が腐ってる事情は関係ないだろ」

みずき「ん? どれどれ?」ススッ

八幡「(うお、顔近っ!?)」

みずき「あー、確かに目に栄養が渡ってないような感じですねぇ」ジー

八幡「そ、そう、でしょうか……」

八幡「(だ、だからお前いい匂いなんだよじゃなかった近いんだよ!)」




結衣「あ、み、みずきちゃんだっけ? この人、女子慣れしてないから、困ってるからさ! 離れてあげて?」

みずき「あ、そうなんですか? ごめんなさい、センパイ♪」

八幡「お、おう……」

八幡「(あ、いまのウインクしながら『センパイ♪』って、けっこうクルな……)」

八幡「(っていかんいかん! これはリトルデビルのハニートラップでしかないぞ、騙されるな八幡! 苦いのか甘いのかわからん)」

聖「みずき…他校の、しかも初対面の先輩を誘惑しようとするんじゃない」

みずき「誘惑じゃないよ。ほら、初めて会って緊張してるだろうから、ほぐしたんだよ?」

八幡「(なるほどな……ホントかよ)」




八幡「(橘みずき、これまた随分とコミュ力高いな……)」

八幡「(この明るさだけで、クラスでもトップカーストに位置してるんだろうなってのが分かるわ)」

八幡「(なんなら男も侍らせてそうだな、『みずき様ーー!!』って呼ばせたりなんかして

『みずき様ーーっっ!!』

八幡「ファッ!?」

みずき「あ、なんか来た」

侍られザコ「みずき様!教室に筆箱お忘れになさってたので、届けに参りました!」

みずき「お、気が利くじゃーん♪」

八幡「(ホントに侍ってた……てか、勝手にこの男がホイホイ喜んで使われてるだけか)」




みずき「あれ、てかアンタいま授業中でしょ?」

侍られザコ「もちろん! でも授業なんかより、困っているみずき様のサポートをすることが僕にとって最優先です!」

みずき「ふーん」

結衣「うわぁ……」

雪乃「男ってやはり馬鹿ね……」チラッ

八幡「おい、俺関係ないだろ」

先生「おい山田ーー!!授業抜け出して許さんぞーー!!」

侍られザコ「わっ、やべ。それではみずき様、また後で!」ピューン

みずき「はいはーい、今日はもう会う気ないけど」

八幡「(慣れてんなぁ扱い」


猫カフェSSに詰まってたので、気分転換に書いたとです

また気が向いたら続き書くでー

猫カフェSSってなに?

>>154
自分が書いてるSSです
こっちを今のところ主にしてます

雪乃「比企谷くんと猫カフェへ行ってきたの」
雪乃「比企谷くんと猫カフェへ行ってきたの」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1397408966/)

おひさしぶりです
とりあえず生存報告だけでも

あと、>>144で聖が『隣人部』と発していますがもちのろん、奉仕部の誤りです……
はがないと混ざっちまった

ご無沙汰してます!
もうちょいしたら久々に更新しますね

書き溜めはゼロです←

ごめんなさい
やっぱり今夜更新は無理です……

あさって以降になりそうですはい

お待たせしました
ちまちま書いてきます



みずき「そんじゃま、準備も整ったってことで、みなみなさまにインタビューしますよ~!」

聖「書記は私が務めるぞ」

八幡「は、はぁ。頼む」


みずき「では一つ目。すばり奉仕部って一体なにをするのでしょーか?」

雪乃「奉仕部とはつまり、悩みを抱えた人間の依頼を聞き、それに合った解決案を提供するという活動をするの」

みずき「んん? えーと…」

八幡「つまりは、腹ペコな人間に魚を与えるか、魚の捕り方を教えるかってことだ。俺らの場合は後者。」

みずき「ああなるほど!分かりやすい例え♪」

八幡「(雪ノ下の受け売りだけどな……)」




みずき「そしたら次はー……、具体的に今までどんな依頼がありました?」

雪乃「そうね……、クッキーの作り方を教えてほしいという」

結衣「ちょ、ゆきのん! あたしのことはいーじゃん!//」アセアセッ

八幡「(そんなこともあったな、そーいや)」

雪乃「のちに、その依頼主はここの部員になるのだけれど」

八幡「あれ、お前なんで入ったんだっけ?」

結衣「え? そ、それは、えと……って、いまそんなこといいでしょ!!」

雪乃「由比ヶ浜さん、この際だから訊くわ。どうして入部してきてしまったの?」

結衣「ゆきのん! その聞き方傷つくって!」

聖「奉仕部にはツッコミが一名いれば場が和む、と……」

結衣「あたしツッコミ要員!?」



雪乃「話が逸れたわね。他の依頼としては、文化祭やクリスマス会の手伝いとか……」

みずき「まぁ学校絡みなのはありそうですよね」

雪乃「あとは、不良の女生徒を更正させる仲介役だったり」

みずき「え! なにそれすごい!」

八幡「(まぁ実際は、世間的に不良に見えるだけでただのブラコンだったがな)」

雪乃「テニスの上達法を教えたり、自筆小説の添削なども行ったかしら」

みずき「なんでもこなすんですね、すごいなぁ……」

みずき「(もしかしたら私も依頼すれば、あれを手助けしてくれるかも?)」シメシメ




八幡「よくよく考えてみると、今まで来た依頼って濃ゆいものばかりだな」

雪乃「あなただって依頼してきた立場でしょう」

八幡「やめろ、半ば黒歴史なんだ」

聖「ほう?」

八幡「なんで突然興味引くんすかね」

聖「ああいや、言いたくないのなら無理には聞かない」

八幡「どうか聞かないでくれ……」

聖「(いつか聞き出すとしよう……)」



みずき「つぎは……週の活動時間を教えてもらえますかね?」

八幡「あれ、そんなの決まってたっけ」

雪乃「ええ、平日は毎日午後6時ごろまで。基本的に登校日以外は休みよ」

結衣「あ、6時って決まりだったんだ。ゆきのんが本を閉じたら解散すると思ってた」

八幡「俺も。だいたい6時くらいに読書終えて帰るんだとばかり」

雪乃「ただの文芸部じゃない……」

みずき「ん? 普段は読書するんですか?」

八幡「いや、仕事がないとき限定な」

雪乃「依頼が来なければすることも無いし、その間は部室で暇をもて余しているの」




八幡「で、そんなときに俺と雪ノ下は読書。この団子はケータイ弄るだけ」

結衣「ちょっ、あたしだって読書するし!」

八幡「読書っつったって、変にキラキラしてるモデル雑誌だろ?」

結衣「あれだってちゃんと文字あるもん」

八幡「あのクッソ小さい文字、よく読もうと思えるな……」

雪乃「視力低下するわよ」

結衣「あたしの趣味全否定だ!?」

みずき「私はモデルの写真だけを流し見する程度ですかねー」

結衣「うそ! 文字ていうか、解説読まないと納得できないファッションとかあるでしょ?」

聖「服装なんて客観的に見て、単純に似合っていれば良いんじゃないか?」

結衣「えっ」



雪乃「六道さんの言う通りね。わざわざファッション誌を読んでまで服装に気は遣わないわ」

結衣「で、でもゆきのんの着る私服だって、最近の流行り取り入れたりしてるじゃん?」

雪乃「そうね、まあ少しは」

結衣「したら、どっからそういう流行りとかの情報仕入れるのさ!」

雪乃「そんなことは、店頭に並んだショーケースを眺めれば把握できるもの」

八幡「あぁ確かにな」

結衣「そ、そういうもん……?」

みずき「そもそも私はファッションよりも、その服装のモデルを見て『似合うなー』って思うために読んでますよ?」

結衣「え、あたしって異端なの……?」


聖「(由比ヶ浜先輩は憐れなポジションだな)」メモメモ



みずき「あれ、なんの質問だったっけ?」

聖「すまない、私も忘れた」

結衣「てかいまの話、奉仕部関係ない……」

みずき「じゃあ次の質問!」

八幡「(そんなに訊くことあるんすか)」

みずき「えーと、さすがにこれは受けられないなって依頼は?」

雪乃「漠然とした質問ね」

八幡「そもそも、依頼を断ったケースが今まで無かったからな」

雪乃「そうね。奉仕部としては断っても、あなた一人で引き受けたものね」

八幡「だからお前、半ば黒歴史だっつの!」

聖「ほほう」

八幡「どんだけ食い付くんだよ」

聖「いや、なんでもない」

八幡「(意外とそういうネタ好きなんかね……)」




みずき「比企谷センパイ的には、そんなに恥ずかしいことだったんですか?」

八幡「なぜ掘り返す……」

結衣「まぁ、こっちも受けた方としてはちょっと恥ずかしかったね」

雪乃「部の状況も不安定だったものね」

聖「むむ?」

雪乃「でも、そんな彼の行いのおかげで初めて、私たちが向かい合えたのよね」

結衣「うんうん、良い思い出じゃん!」

八幡「お前らはそうだろうが、俺にとっちゃただ恥ずかしいだけであってだな」

聖「……」メモメモ

八幡「なに書いてんだ」

聖「つづけてくれ」

八幡「もう続けん」




雪乃「受けられない依頼、だったわよね」

結衣「そもそも、どういうのが受けることできないんだろね?」

八幡「さすがにあれじゃねえの。金持ちになりたい、とか」

結衣「時給の高いバイト紹介するとか?」

雪乃「総武高はバイト禁止でしょう」

結衣「あ、忘れてた」

八幡「まあこんなこと考えても由比ヶ浜のアホがバレるだけだから止めようぜ」

結衣「アホじゃないから!」

雪乃「? アホでしょう?」

結衣「なんであたしに訊くの!?」

みずき聖「(アホなのか……)」




一方その頃
・・・・・・・・・・


矢部「6時間目は体育でやんす」

パワプロ「しかも種目はソフトボール!血が騒ぐどおおお!」

あおい「相変わらずの野球バカだなぁ」

あおい「(授業で野球って羨ましい……)」

パワプロ「よっしゃ、今日こそアイツからホームラン頂くぞ!」

矢部「アイツというと、二組のそこそこピッチングの上手い、気比谷(きひがや)くんでやんすか」

パワプロ「そうそう、帰宅部のくせして変化球投げれたりしてさ。野球部に欲しいよ」

矢部「でも彼は家庭の事情で部活に入れないらしいでやんすよ」

パワプロ「なら仕方ないよなぁ……でも勿体ないね」



あおい「へー、そんな人がいるんだね」

パワプロ「うん、冴えない顔してすごいんだよ」

矢部「(辛辣でやんす)」

パワプロ「あおいちゃんたちは体育でなにやってるの?」

あおい「ボクたちはテニスなんだよね。ラケットで打ち返す感じがバットを振る感触と似てて好きだな♪」

パワプロ「普通に体操着でやるの?」

あおい「そだよ。テニス部の人はテニスウェア着て参加してるけどね」

矢部「(テニスウェアを着たあおいちゃん……大アリでやんす)」ニヤァ

あおい「矢部くん、余計な妄想する暇あるなら早く行った方がいいよー」

矢部「オ、オイラにとっては余計なんかじゃないでやんす!」

あおい「う……喜んでいいのか気味悪く思うべきなのか分からない……」




葉川「おーいパワプロ」

パワプロ「あれ、葉川くんだ。なんか会うの久々な感じがする」

葉川「奇遇だな、僕もなんだ」

パワプロ「4ヶ月ぶりな気がするんだけど、昨日も会ったね」

パワ葉川「アッハッハ」

矢部「(これはオフレコな会話でやんす)」

パワプロ「それでどしたの?」

葉川「ああいや、今日も打撃のコツとか教えてくれるよう頼みに来たんだ」

パワプロ「はは、もちろんだよ。葉川くんは飲み込み早いから教えがいがあるしねー?」チラッ

矢部「(この男、オイラを見ながら言ってるでやんす)」




葉川「パワプロのおかげで、ミートカーソルとパワーがたった数日でレベルDまで上がったんだ」

パワプロ「ま、マジで!?」

パワプロ「(俺どっちもレベルFだわ……はやく博士イベント来てくれ……)」

葉川「前の試合は辛勝だったからね。今回はコールド勝ちを狙おう」

パワプロ「うんもちろん!」

パワプロ「(前回はチャンスの場面で俺が打っても、全部ダブルプレーに打ち取られてしまったのは忘れてください)」


はるか「あおい、ほら行こ」

あおい「うん。じゃあボク行くね」

パワプロ「はいはーい」




パワプロ「ほれほれ、矢部くんもはやく着替えて行くよ」

矢部「」

パワプロ「どしたの?」

矢部「体操着、忘れたでやんす……」

パワプロ「ええっ! バカだなぁ矢部くんは、マヌケ!オタク!センターの恥!」

矢部「言い過ぎでやんす!! とにかく、職員室行って先生に報告してくるでやんす……」

パワプロ「しょうがない、葉川くん行こうか」

葉川「あぁ……。なあ矢部」

矢部「?」

葉川「女子更衣室を覗きに行くんじゃないよな?」

パワプロ「げ、マジか……」

矢部「ちがうでやんす!!」

葉川「なんだ、違うのか……」

矢部「(なぜ残念そうでやんすか)」


一応区切りなんで寝ます……

これの他に、並行して別の作品も書いてるんでよかったら
八幡「お前の21歳の誕生日、祝ってやるよ」雪乃「……ありがとう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1399037593/l20)
八幡「お前の21歳の誕生日、祝ってやるよ」雪乃「……ありがとう」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年05月18日 (日) 19:33:58   ID: zAbohRtQ

これはwktkが止まらない
つづきはよ

2 :  SS好きの774さん   2014年06月20日 (金) 01:25:33   ID: ruA9CY_g

まだなのか……

3 :  SS好きの774さん   2014年07月21日 (月) 14:56:01   ID: cA2ox2-m

猫カフェつまんないしこっち続けてほしいのう

4 :  SS好きの774さん   2014年09月01日 (月) 00:13:47   ID: 2NtQbGnM

総武校ってバイト禁止だったっけ?確か、比企谷は一年の時にバイトしてたよね?

5 :  SS好きの774さん   2014年10月24日 (金) 18:07:19   ID: __NjQKlX

元スレ落ちてんじゃねーか…

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