エレン「頼む!二人ともすごく上手いって聞いたぞ」アニ「帰れ」(149)

別に書いてるSSが書けなくて仕方ないので息抜きに書く
別のSSで待たせてる人には申し訳ない

エレン「は? 何だよお前…何でライナーに乗ってんだ」

アニ「ここが私の居場所だからだよ」

アルミン(エレンが姿勢制御で失敗したので上手いと言われていた二人にコツを聞きに来たら女の子がライナーの脚に座っていた。何この子)

エレン「わけわかんねぇよ」

ライナー「すまん、エレンだったか?気分を悪くしただろ」

エレン「いや、別に気にしてねぇよ…けど、そいつは?」

アニ「私はアニだよ」

エレン「名前を聞いてるんじゃねぇよ。お前女だよな?なんで男子宿舎にいるんだ」

アニ「それはさっきも言ったはずだけど…それを言うならそいつはどうなの?」

アルミン「え?いや、僕は男だよ…こんな見た目だけど」

アニ「なら私だってそうだよ」

ベルトルト(ならって何だよ…)

ライナー「アニ、俺とベルトルトはお前が女だってわかってんだぞ」

アニ「チッ」

ライナー「良いからもう帰れ…もうすぐ消灯時間だぞ」

アニ「嫌。私は帰らない」

ライナー「いいのか?真っ暗になった所を一人で帰らなきゃいけないんだぞ?」

アニ「ここで寝るって言ってるんだよ」

ライナー「許されると思ってんのか?」

アニ「駄目なの?」

ライナー「いつまでもそんな子供みたいな真似…」

アニ「ならライナー、私達恋人になろう」

ライナー「何とち狂ってんだお前」

アニ「恋人同士なら一緒に寝ても子供っぽいなんて言われないでしょ?むしろ大人」

ベルトルト(何だ、そういうことか…良かった)

ライナー「そういう考えが既に子供っぽいんだよ…というか尚更ダメだろそれ」

アニ「いいじゃない。とりあえず私達は今から恋人同士だね」

ライナー「お前みたいなガキお断りだ」

アニ「」

エレン「……あのさ」

アルミン(そこで突っ込むか、すごいな君は)

ライナー「あ、すまん。姿勢制御のコツ、だったよな?」

エレン「あぁ、二人ともすごく上手いって聞いたぞ」

ライナー「すまんが…期待するような助言は出来そうにないな。ぶらさがるのにコツがいるとは思えん」

エレン「そうか…」

アニ「あんな風になるなんて普通ならありえないよ、よっぽど間抜けなんだろうね」

エレン「グッ…」

ライナー「オイ、アニ」

アルミン「……とにかく明日に架けるしかないよ、行こうエレン」

エレン「あぁ、邪魔したな」

ベルトルト「あ、待って!二人は…あのシガンシナ区の出身だよね?」

~中略~

エレン「それじゃぁ、邪魔したな」

アルミン「お邪魔してごめんね」

ベルトルト「そんなこ
アニ「本当にね」

ベルトルト「……そんなことないよ」

エレン「……おう、ありがとな」

ライナー「最後まですまん…また明日な」

アルミン「うん、また明日」

アニ「……あんな奴がいるなんてね」

ベルトルト「うん…正直怖かった……」

アニ「ふん、情けないね…」

ライナー(強がってんな…話題を逸らしたほうがいいか)
「……それにしてもアニ、何だあの態度は」

アニ「私は私なりに助言したつもりだよ。あれだけ立派なこと言っておきながら装備の点検を怠る奴が悪い」

ベルトルト「確かに、装備が正常ならあれはありえないね」

ライナー「だからってな…」

アニ「ライナーは…あれを聞いてどうして助言したの?」

ライナー「そうだな……ああいう奴がいた方が俺達も緊張感を持てるだろ?」

アニ「……正直、私も怖いよ。開拓地に帰って欲しい」

ライナー「……お前もいい加減に帰れ、女子宿舎にな」

アニ「……あと少しだけ居させて」ギュ

ライナー「……わかった、あと少しな」ナデナデ

~2年前~

ライナー(目が覚めちまった……明日早いから、早く寝直さねぇと…ん?)

アニ「おとうさん……」グスッ

ライナー(寝ながら泣いてやがる…こいつはここに来てたった一人の家族と離ればなれになったんだよな)ナデナデ

アニ「ん……お父さん?」

ライナー「すまん、起こしたか…」

アニ「お父さん…」ギュウ

ライナー「アニ?」
(寝ぼけてるのか?)

アニ「もっと撫でて…」

ライナー「あ、あぁ…」ナデナデ

ライナー「今日はやけに甘えたがりだな…どうした?」ナデナデ

アニ「え?……あ、ライナー…ごめん」

ライナー「いいんだぞ?ほら」ナデナデ

アニ「……うん」ギュウ

ライナー「……いつもそうやって泣いてたのか?」ナデナデ

アニ「え?私泣いてたの?」

ライナー「あぁそうか、寝ながら泣いてたらわかんねぇな」ナデナデ

アニ「……お父さんが死んだって」

ライナー「え…」

アニ「そう言って泣いてる子がいたの…その子はお父さんと二人で暮らしてたけど…そのお父さんが奪還作戦に……」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「みんなが泣いてるのを、毎日のように巨人への恨み言を言っているのを、見て見ぬふりしてた…けど、そんなことを聞いたら…」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「私、お父さんと離ればなれになった時、すごく悲しかった…でも、私のせいでそれ以上に悲しい思いをしてる人が沢山いる…それに気づいたんだ」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「これからも大勢の人たちを殺さなきゃいけない…それが、すごく怖いの。殺されるかもしれないだけじゃなくて、悲しませることが」

ライナー「……」ナデナデ

アニ「駄目だよね、こんなの…あいつらは、私達の敵なのに…私、裏切り者だ」

ライナー「そんな事ない…俺も、多分ベルトルトも同じだ」

アニ「……そうなの?」

ライナー「けど、やらなきゃいけないから俺は絶対にやり遂げる…それはお前もわかってるだろ?」

アニ「うん、わかってるよ」

ライナー「ならいいんだよ。お前は裏切り者なんかじゃない」

アニ「うん…」

ライナー「辛いなら甘えてもいいんだぞ?さっきみたいにな」ナデナデ

アニ「うん、ありがとう……ふふ、何だかお父さんみたいで安心するよ」

ライナー「13にして父親か……まぁ悪くないかもな」ナデナデ

アニ「え?」

ライナー「ん?」ナデナデ

アニ「いや、何でもないよ、お父さん…ふふっ」ギュウ

ライナー「ハハハ…」ナデナデ

今日はここまで
>>10で2年前ってなってるけど1年前です。ごめんなさい

キャラ崩壊ってどういうことを言うんでしょうね?

アニが幼すぎるそしてベルトルトが確り者すぎる…まぁいいや。書いていこう

~現在~

ライナー(やっぱりアレがきっかけだよな……あれ以来アニは俺に引っ付くようになった)ナデナデ

アニ「♪」ホッコリ

ライナー(最初のうちはよくお父さんみたいとか言ってたし、父親と俺を重ねていたんだろう)

アニ「?」チラッ

ライナー(けどアニがお父さんみたいと言うような事を意識してやっていたら怒られたんだよな)

アニ「ξ」クイッ

ライナー(それ以来お父さんみたいとは口にしなくなって…俺を俺として見てくれるようになったんだ)ナデナデ

アニ「~♪」ユラユラ

ライナー(しかしそのせいで遠慮がなくなった分、より一層俺に甘えるようになった。年の割に言動が子供っぽいんだよなこいつ)ナデナデ

アニ「zzZ」コックリ

ライナー(俺も駄目だな…こいつに求められるとどうも甘やかしちまう。…娘を甘やかす父親の気持ちがわかる気がするぜ)ポンポン

アニ「!」パチッ

ライナー(今じゃこの有様だ…本当ならこいつは俺らと一緒には…)ナデナデ

ベルトルト「ライナー、アニ…そろそろ消灯時間だ」

ライナー「おっとすまん…ありがとな、ベルトルト。ほらアニ、少しだけって言ったぞ?」

アニ「ん…わかった。ごめんねライナー、ベルトルト」

ベルトルト「いや」

ライナー「……どういたしまして」

アニ「?」

ベルトルト(…謝るだけじゃなくてお礼も言って欲しいって意味なんだろうけど…アニは不思議な顔してるよ…)

ライナー「じゃ、また明日な。おやすみ」

ベルトルト「また明日、アニ。おやすみ」

アニ「うん、また明日。おやすみ」スクッ

ライナー(足が痺れた…)


ベルトルト「……少し、甘やかし過ぎじゃないかな…前よりは良くなった方だけどさ」

ライナー「だよなぁ…」

ベルトルト「二人がああいう状態になるといつも僕は蚊帳の外みたいだし…」

ライナー「…すまん、確かにあいつの世話で手一杯でお前を疎かにしてるってのは否めない…」

ベルトルト「いや、いいんだよ。少し寂しいけど、昔の僕もアニ程じゃないけど君に甘えてばっかりだったし少しは自立できるようになったと思えば…」

ライナー「けど、釣り合ってねぇよな…アニは…今の状態じゃ一人にしておくのが危うい気がする」

ベルトルト「アニから格闘技を教われたのは大きいと思うよ?僕は教えてもらえなかったし」

ライナー「そりゃ確かにな。けど、やっぱり釣り合ってねぇよ…」

ベルトルト「…うん、やっぱり甘えすぎだよね。けど君も君だよ…甘やかしすぎだ」

ライナー「面目ない…本当に俺は駄目親父だな…」

ベルトルト「ライナー…君はすっかり、アニの父親だね…」

ライナー「あ……ハハッ…はぁあぁ……」ガクッ

ベルトルト「本来なら僕等とアニは他人同士のはずだったのに…」

ライナー「……その事については本当にすまないと思ってる…」

ベルトルト「いや、僕の方こそごめん。責めるような言い方して…結局僕もアニに甘かったからだ…」

~数ヶ月前~

ライナー「そういう訳で、入団後アニには俺達と他人として接してもらいたい」

アニ「え…いや、嘘でしょ?」

ライナー「嘘じゃぁない…」

アニ「嫌だよ。だって…それって必要なことなの?」

ライナー「それを今説明したところなんだが…」

ベルトルト「絶対必要って訳ではないけど…その方がお互いずっとやりやすくなるんだ。だから頼むよ」

アニ「私にはやりやすくないよ…別にしなくてもいいならいいでしょ?」

ライナー「アニ、我が儘言わないでくれ…」

アニ「無理だ…ライナーが居ないと、私は…」ガタガタ

ベルトルト「……」

ライナー「頼むから…」ギュ

アニ「お願い…それだけは…ひっぐ…他の事なら…何でも、するっ、から…だから…お願いだから」ブルブル

ライナー(ここまでとはな…)
「わかった、もういい」

アニ「え…?」

ベルトルト「ライナー!?何を言ってるんだよ!?」

ライナー「最初から駄目で元々だったろ?普段から散々甘やかしておきながら、こういう時だけ甘えるななんて都合が良すぎたのさ」

ベルトルト「そうだけど、もうちょっとさ…」

ライナー「はっきりわかったよ。こいつは…俺が居ないと駄目になっちまう」

アニ「ぅ……」

ベルトルト「……そうだね。確かに、そうなるよりはずっといい」

アニ「……ごめんなさい」

ライナー「……俺が、悪いんだ…無責任に甘やかして、こうなることを考えてなかった」

アニ「違う、私が悪いんだ……私が甘えてばっかりだから」

ライナー「なぁ、アニ。…少しずつ、少しづつでいいから、俺が居なくても良いようになっていこうな」ポン

アニ「うん…」コクッ

ベルトルト「……じゃぁ、この話はもう終わり。寝よっか」パンッ

~現在~

ライナー「本当にすまない…ベルトルト」

ベルトルト「…仕方ないことだと思ってるよ。誰が悪かったわけじゃない…」

ライナー「……お前は逆に何だかしっかりするようになったよな…」

ベルトルト「うん、僕もそう思うよ…アニが君にベッタリで、僕が甘えることも少なくなったからかもしれないね」

ライナー「お前が甘えたがってるのもわかってたんだが、アニが強烈でな……寂しくなかったか?」

ベルトルト「最初はね…でももう慣れたよ。もしアニがいなかったら僕がアニみたいになってたかもしれないね」フフッ

ライナー「それは困るな…ならこれでも良かったのかもしれん。これでアニも自立できるようになれば、良い事尽くめかもな」ハハッ

ベルトルト「そこが一番の問題なんだけどね…」

ライナー「あぁ……」ウ゛~ン

ベルトルト「…とりあえずこの話は今後もしていくとして、もう寝ようか」

ライナー「…そうだな、明日も早いし…おやすみベルトルト」

ベルトルト「おやすみライナー」

短いけど一旦ここまで
シリアスっぽい皮を被った何かはここでおしまいの予定
当初タイトルは『ライナー(アニがうぜぇ…)』にするつもりだったのでその通りの内容にしたいです
うざかわいいアニとつい甘やかしちゃうライナーを書きたい

キモい悪いスレだわ。

>>29
俺もそう思う

いや本人がライアニじゃないって言っても読んだ人がライアニっぽいと感じたら修正は不可能だと思う
諦めろ

一応書けてるのに投下を躊躇っちゃうのはなんでだろう
まぁ一種の露出プレイだもんね。仕方ないね
間空けると余計投下しづらくなるんだからさっさと投下しないと
というわけで露出プレイ開始。あぁ恥ずかしい

>>38
相分かった。ラストをライアニにするように修正してみる



『猫娘』

アニ「……」ペラッ

ライナー「ようアニ、何読んでるんだ?」

アニ「……」

ライナー「おーい?」

アニ「……」ペラッ

ライナー「アニ?」

アニ「……」

ライナー「無視することないd」
アニ「うるさい」ペラッ

ライナー「……フーッ」ヤレヤレ

マルコ「ちょっと酷くないか?アニのやつ…」ボソボソ

アルミン「ライナーの反応も気になるけど…あれ何かわかるかい?」ポソポソ

ベルトルト「アニのは一種の甘え。ライナーのは…何だろうね」コショコショ

アルミン「ベルトルトにもライナーの事でわからないことってあるんだ?」ポソポソ

ベルトルト「…僕は普段君達にどんな目で見られているんだい?」コショコショ

アルミン(あ、アニが本を置いていった。読み終わったのかな?いくつか積んである…何読んでたんだろう?)

ベルトルト(『ファーザー・コンプレックス』?…他のも似たようなのばっかり……ふーん…)

ライナー「……」ペラッ

アニ「何読んでるの?」

ライナー「ん~…」

アニ「……」グイグイ

ライナー「今本読んでるから後でな」ユッサユッサ

アニ「…背中なら大丈夫のはず」

ライナー「……」ゴロン

アニ「……」ドサッ

ライナー「ん゛ッ」
     (変な声出た…)

ジャン「なぁベルトルト、ありゃ何だ?」

ベルトルト「えっと…背筋枕?」

ジャン「…俺は何でアニが当然のように男子宿舎に居るのかを聞いてるんだが」

コニー「だっていつものことだろ?」

ジャン「……」

ベルトルト(ライナーが読んでる本は…『毒になる親』か…さっきは『アブラハムコンプレックス』とかいうのを読んでたっけ……
       そういう本読むだけでどうこうする気ないよね、君等…)

アニ「……」ダラン

ライナー(普段ツンとしてるくせに俺が何かしてる時に限って甘えに来んだよな…)

アニ「……」ゴロゴロ

ライナー「あ、それ気持ちいい」

アニ「……変態」

ライナー「んだよ、やめんなよ」

アニ「……」ゴロゴロ

ライナー(……なまじ可愛いのがムカつくなチクショウ)

猫娘 完

とりあえず小話を十話はやりたいかな

今日のところはもう一話だけやる



『ゴジライナー?』

ライナー「……」カカカカ

ベルトルト「……」カキカキ

エレン「アルミン、ここって…」

アルミン「あぁ、そこはね…」

アニ「何してるの?」

ライナー「この間の兵法講義で出た課題をな。お前は終わらせたのか?」カカカカ

アニ「まぁ…適当にね」

ライナー「適当じゃ駄目だろ…後で見せなさい。出来が悪かったらやり直しだからな」カカカカ

アニ「過干渉じゃないの?」スッ

エレン(ライナー筆進めんの速ぇな)ガッガッ

アルミン(自然現象の様にライナーの背中に吸い付くアニ)カリカリ

ライナー「そうか…?お前はどう思う、ベルトルト。お前の目から見てどうだ?」カカカカ

アルミン(課題用紙から目を離さないながらもアニが抱きつきやすいように姿勢を変えるライナー)カリカリ

ベルトルト「……さぁ」チラッ カキカキ

アルミン(一瞥するだけのベルトルト…慣れっこなんだなぁ…)カリカリ

アニ(血の流れる音って落ち着く…)

ライナー「……ふむ」カカカカ

アルミン(結局答えは出ずじまい…予定調和だね)カリカリ

エレン(すげぇな、一切筆を休めねぇ…何であんな話しながらで集中できるんだ)ガッガッ

エレン「…なぁアルミン、何だアレ」ボソッ

アルミン「エレン、ペンの使い方が乱暴過ぎるよ。…何だろうね?本に出てきた動物の親子に似てるな…」ポソポソ

エレン「何て動物だそれ」ボソボソ

アルミン「えっと、何だったっけ……ゴジラ?」ポソッ

ベルトルト「んグッフ!?」

ライナー「!?」ビクッ
アニ「痛っ」

ライナー「大丈夫か?」

アニ「別に…シャツが頬に擦れただけだから」

ライナー「あぁ赤くなってるな…すまん。それにしても珍しいなベルトルト、お前が失笑するなんて…何があった?」

ベルトルト「いや、何でもないよ…」プルプル
     (ゴジラの親子って何…?フフッ…可愛いかも…?クフフ…)

ライナー「そうは見えんが…」

アルミン「大丈夫?」
    (ゴジラ…は何か響きが違うんだよなぁ…何だっけ)

ベルトルト「くふっ、いや…別に…んふっ…大丈夫……」プルプル



『いいえ、コアライナーです』

ゴジライナー? いいえ、コアライナーです 完

アニの存在の御陰(せい)で作業速度がとても速くなったライナー(アニに構う時間を作るため)

書けてはいるのに投下する気が起きないのはなぜでしょう
わかってるよ。露出プレイだからだろうね。うん
書き溜め消化しないと続きかけないくせに投下躊躇うとかダメでしょうに
そういうわけで今日中に投下すると宣言します(今は投下しない)
あと今回からエピソードタイトルは名前欄に入れます

こんな時間だけどまだセーフですよね?
せっかく宣言したのに躊躇っちゃうのは良くない
投下します

クリスタ(うぅ、重い…)フラフラ

ライナー「よう、クリスタ。…かなりの量の資材だな、大丈夫か?」

クリスタ「ライナー…?大丈夫だよ…」フラフラ

ライナー「聞いておいて何だが大丈夫じゃないだろ、前も見えてねぇみたいだしよ…俺が持ってやる、貸せ」ヒョイッ

クリスタ「だ、ダメだよ!私が教官に頼まれたんだから…」

ライナー「いいんだよ、適材適所ってやつだ」ニヤッ

クリスタ「……私が力不足ってこと?」

ライナー「教官の頭が悪いんだよ。どう考えたって女の子一人に任せる量じゃねぇだろ?クリスタが無理する必要はねぇのさ」

クリスタ「…ならせめて半分だけでも持たせてくれないかな」

ライナー「ん、そうか…ほら、半分」ズイッ

クリスタ「半…分…?え、ちょっとライナー?4分の1もない…(けどそれでも重い!)」ズシッ

ライナー「そら!行くぞクリスタ!早く来ないと置いてくからな」スタスタ

クリスタ「あぁ………そんな…そんな…待ってよライナー…まだ…話したいことがあるから…」フラフラ

ライナー「……?」

クリスタ「まだ!資材を運ぶ場所!!教えてないでしょ!!」ドサッ

ライナー「あぁ…!?クリスタ!?」

ライナー「ふぅ…結構疲れたな…」

クリスタ「ごめんね…結局殆ど持ってもらっちゃって…」

ライナー「クリスタが謝ることはねぇだろ。これだけの量を一人に任せる教官がおかしいんだって」

クリスタ「ライナーは一人で持ててたんだし、私が力不足なのがいけないんだよ…」

ライナー「俺と比較すりゃ大概のやつは非力だろ。クリスタは自分が持てる分だけはちゃんと運んだんだから良いんだよ」

クリスタ「そんなことないよ…私なんてあんなちょっとの量で倒れちゃって…やっぱり私ダメな子なんだ」

ライナー「…良い子だからそんなに自分を卑下するな」ヨシヨシ

クリスタ「えぇっ!?ちょ、ちょっと…!」

ライナー「すまんすまん、ついアニみてぇに」

クリスタ「うぅん、いいの!ちょっとびっくりしただけだから」

ライナー「…本当に嫌じゃなかったか?」

クリスタ「ううん、むしろ嬉しかったな。お父さんに撫でられるとこんな感じかなって…」

ライナー「お父さん、か」

クリスタ「うん、皆がよくライナーの事をお父さんみたいって言ってるから…あ、嫌かな?」

ライナー「いや?…まぁ、俺もそう言われんのも無理ないと思ってるからな…」

クリスタ「…ねぇ、ライナー…嫌だったらいいんだけどね、一回だけお父さんって呼んでも…いいかな?」

ライナー「? 構わんが…(一回くらい別に…)」

クリスタ「………………」

ライナー「………………?」

クリスタ「……ううん、やっぱりいいや…ごめんねライナー」

ライナー「そうか?いいならそれで良いんだが…謝ることなんかないだろ」

クリスタ「私、その…お父さんと上手くいってなくて…何かライナーを代わりみたいにしようとしたから」

ライナー「そうだったのか…いや、すまんな。そんな事聞いてしまって」
     (父親と不仲なのか…こんなにいい子なのにな…)

クリスタ「私が勝手に話しただけだよ。それにしてもライナーはすごいね、あんなに重い物を軽々と持てるなんて。私もそれくらい出来たらもっと皆の役に立てるのに…」

ライナー「……クリスタ…?お前は…」

ユミル「オイオイ、よしてくれよクリスタ。女神様がライナーみてぇなムキムキオバケになったらみんなが泣くぜ?」

ライナー「ユミル…俺はオバケじゃねぇよ」

クリスタ「ユミル、失礼でしょ?……いつから居たの?」

ユミル「クリスタが教官に重い荷物運ばされてるって聞いて駆けつけて来たら、ライナーさんよ…何私のクリスタにデレデレしてんだ?」

クリスタ「デレデレなんてしてないでしょ?大体私のって」

ユミル「良いのか?ライナー父さん。浮気だと思われても知らねぇぞ~?」

ライナー「浮気ってなぁ…アニはそんなんじゃないって何度も言ってるだろ」

ユミル「私はアニなんて一度も言ってないんだがなぁ?そんなんってのは一体どんなんなんだ?ん?」

ライナー「……ハァ」

クリスタ「ユミル!からかったりしたらダメでしょ!」

ユミル「へぇへぇ悪かったよライナー。用が済んだなら帰れ」シッシッ

クリスタ「ユミル!」

ライナー「…これ以上用もないからな、そうさせてもらう」フーッ

クリスタ「あ、ライナー!本当にありがとうね!あとユミルがごめんなさい!」

ライナー「イヤ…気にしてないさ」
      (こんな娘が欲しい…)

~男子宿舎~

コニー「お、アニ来てたのか」

アニ「…邪魔させてもらってるよ」

ジャン(相変わらず我が物顔でくつろいでやがる…)

コニー「ライナーならさっきクリスタが物運んでるのを手伝ってたぞ。何かいい雰囲気だったな」

アニ「へぇ、相変わらずお人好しだねあいつは…いい雰囲気っていうのは?」

ジャン(あ?何か空気が澱んで…)

コニー「あぁ、何かうちの父ちゃんと母ちゃんみてぇだったな。何話してたのかはわかんねぇけど」

アニ「ふぅん」

コニー「いや、頭撫でたりとかしてたし母ちゃんっつうよりサニーか?」

アニ「……サニー?」ピクッ

コニー「おう、俺の妹だ」

アニ「……へぇ」

ジャン(あれ、空気が痛く感じる…)

コニー「どうした?不機嫌そうな顔して…あ、ひょっとしてクリスタずりぃとか思ってんのか?お前結構ヤキモチ焼きなんだな!」ケラケラ

アニ「……」イラッ

ジャン(馬鹿野郎)

ライナー「ただいま」

コニー「オ…アエリ…」アガガ

アニ「おかえり、邪魔してるよ」グググッ

ライナー「…アニ、俺はこんな時間から男と組んず解れつするような娘を育てた覚えはないんだが」
     (すっげぇ綺麗に極まってる…正に芸術だな)

アニ「なら問題ないね。解れてはいないから」グググッ

ライナー「…言葉遊びはいいからとりあえず離してやってくれ」

アニ「……フン」パッ

コニー「コゲェッ」ドサッ

ライナー「泡吹いてんじゃねぇかよ……」

アニ「加減はしたよ…とりあえず一発」ヒュッ

ライナー「脛はやめろ」ガッ

アニ「楽しかったかい?」

ライナー「あぁ?」

アニ「クリスタと」

ライナー「楽しいも何も、資材運ぶの手伝っただけだぞ?というか何で知ってんだお前」

アニ「頭撫でてたじゃない」

ライナー「イヤ、落ち込んでたからついな……だから何で知ってんだお前」

アニ「落ち込んでたら誰の頭でも撫でるの?お父さんって呼ばせていいの?」

ライナー「そんな訳無いだろ…あれだ、クリスタはお前と似てるし…いやだからお前何で知ってる」

アニ「どこが似てるって?」

ライナー「無視するなよ。…まぁそうだな…ブロンドとか肌が白いとか背が低」
アニ「何?聞こえなかったんだけど一度言ってくれない?正直に」

ライナー「……あー…っと…」

アニ「正直に言って」

ライナー「正直あんな娘が欲しいとか思ってた。悪い」

アニ「……まぁそれもそうだよね…どうせ私みたいな可愛げのない不愛想な奴よりクリスタみたいな可愛い子の方がいいに決まってるさ…」

ライナー「いやそれは違うぞアニ。ただクリスタもちょっと良いなって思っただけでな、一番はお前だから…」

アニ「…知らないよ」フーン

ライナー「っ…」

ベルトルト(まるで浮気を問い詰められている男の様だよ。ライナー…)

女神と浮気 完

父と母みたいよりも父と娘みたいという方に反応するアニ
ライナーは献身的だけどほんの少しだけ独り善がりな嫌いがあると思う
アニキックはコミュニケーションの一環。スキンシップのようなもの

さて、少し眠いけどもう一話投下しようかしまいか…

続きはよはよ

>>74
ごめんなさい一旦寝ます
でも今日中にもう一話投下するのでお許しを

わーいもうこんな時間だ畜生眠い
投下は少しだけ待ってください

俺が…!SSを投下できなかったのは…俺に勇気がなかったからだ…
嘘ついてすみませんでした
本当に悪いことをしたと思ってます
間開けすぎですね
今度こそ投下します

エレン「……」ボロッ

ジャン「……」ボロッ

ライナー「……お互いに少しは仲良くしようという努力をしてくれないか」

アニ「……」

ジャン「…突っかかってくるのはいつもこいつだろ」

エレン「お前が嫌味なこと言うから…!」

ライナー「原因は双方にある。そういうのをやめろと言ってるのがわからないのか?」

ジャン「言ってねぇじゃん」

エレン「じゃん」

ジャン「あぁ!?」

ライナー「やめろ」

エレン(顔こえぇ…元々強面だからちょっと怖い顔しただけですげぇこえぇ…)

ジャン(何かわざとらしい気もするけどでもこえぇ…)

ライナー「なぁジャン、今はそういうことする時じゃないよな?」

ジャン「すみません…」

ライナー「……? あとエレン、今のはお前が悪いと思うぞ」

エレン「はい…」

ライナー「(何で敬語なんだ…?)エレン、お前は熱くなるとすぐ衝動的に動く嫌いがあるな…」

エレン「はい…」

ライナー「巨人を駆逐するって言ってたが、そんな調子じゃいくら技術が高くたってな、奴らと出会い頭に食われるだけだぞ」

エレン「な…!?」

ライナー「……すまない、少し酷い言い草だった」

エレン「イヤ、いいよ…あながち間違いでもねぇと思うし…」

ライナー「…とにかく、熱くなったら何かする前に一旦落ち着くように心がけるといいだろうな」

エレン「はい…」

ライナー「お前は能力は高い方だし勇気も人一倍ある。あとはどんな時でも冷静でいられれば巨人なんて敵じゃないって」

エレン「お、おう…ありがとうな!」パァ

ライナー(おぉ、いい笑顔……)

ライナー「そしてジャン、お前は何でもかんでもずけずけと言いすぎだし、敢えて挑発的な態度をとることも多いな」

ジャン「知らねぇよ。俺は正直にものを言ってるだけだ」

ライナー「なら俺も正直言わせてもらうが、お前は大分無神経だぞ。お前のその物腰も喧嘩の大きな原因の一つだろう?」

ジャン「まぁ…」

ライナー「そうやって他人の反感を買うようなことばかりしてて、居辛くはないのか?」

ジャン「別に誰からどう思われようと俺は気にしないがね」

ライナー「お前は憲兵志望だが、あの職場で上官に嫌われると色々と面倒だと思うぞ。…良い噂は聞かんしな」

ジャン「あぁ…そりゃあ確かにそうかもな」

ライナー「だろ?ならやはり敢えて溝を作るようなことは避けるべきだと思うな。無理に仲良くしろとまでは言わんが」

ジャン「はいよ…」

ライナー「ん。言っておくが、今2人に言った事はお互いにも言えたことだぞ?」

ジャン「そうかぁ?」

ライナー「あぁ、お前ら結構似てるところがあるからな」ニヤリ

エレン「うげっ、俺がこんな馬面とかよ…」

ライナー「エレン」

エレン「あ、わりっ…」

ジャン「ったく、言われた傍から…」

ライナー「お前も俺が言ったんだから言わんでいい。言いたくなる気持ちはわかるが…」

ジャン「へいへい」

ライナー「話を戻すが…どうしても馬が合わないのなら仕方ない。お前らだけでやりあってる分には俺も何も言わん。だがな…」

エレン(馬……)チラッ

ジャン「おいてめぇ今何考えた」

エレン「はぁ?…心当たりがあったらそれで当たってるよ」チッ

ジャン「は?何だそのいやらしい言い方」イラッ

エレン「お前の真似だよ。今のいやらしい言い方はな」

ジャン「お前は自分の言葉で話せないのか?あぁん?」イライラ

ライナー「やーめーろ!言った傍から!人の話は最後まで聞け!…話が長くてすまんがな」

エレン・ジャン「……はい」

ライナー「俺だってこうやってお前らの仲に首突っ込むのはあまり良い事じゃないと思ってるんだ。けどな…」

エレン「だったら…」

ライナー「黙って聞いていられんのか」

エレン「はい…」

ライナー「お前らいっつも人の居る所で喧嘩するだろ?それでいつも誰かが迷惑を被っているわけだ」

ジャン「サシャとかか?」

ライナー「いや、サシャに関してはミカサのせいに因るところも大きいと思うが……」

ジャン「ハハッ」

ライナー「………それに、やはり仲間内で争ってるのを見るのはいい気がしないしな」

エレン「けどよ、あれで盛り上がってる奴らだっているんだぜ?」

ライナー「迷惑を被ってる奴がいるって言ったよな?そいつらの存在は無視か?ん?」

エレン「すみませんでした…」

ライナー「確かにそういう奴らもいるがな、お前らが争うことに心を痛めてる奴もいるんだ。さっきハンナが泣いてるの見ただろ」

エレン「え?」

ライナー「…気付かなかったのか?泣きながらお前らに割って入ろうとしてたってのに…」

エレン「え?そんな覚えねぇけど…」

ライナー「そうする前にフランツが止めたからな」

エレン「後で謝っとくよ…」

ジャン「…俺も、そうするよ」

ライナー「そうだな。もちろん謝るべき相手はその二人だけじゃないが」

エレン「ライナーにも迷惑かけたよな…悪い」

ジャン「…すまん」

ライナー「俺はいいって。好きでやってんだからな」

ジャン「はぁ…」

ライナー「で、お前ら…結局仲良くする気はあるのか?無いのか?」

エレン・ジャン「…………」

ライナー「何故そこで黙るんだ…」

エレン・ジャン「…………」チラッ

ライナー(お互いを見合って……)

エレン・ジャン「…………」ジーッ フイッ

ライナー(逸らした、と……)ハァ...

ライナー「もういい、もうわかった…。もうな、どうしても反りが合わないってんならせめて人前では極力関わらねぇよう努力してくれるか?」

エレン・ジャン「はい…」
エレン(馬じゃないんだ…)
ジャン(『もう』って三回も言った…)

ライナー「出来れば仲良くして欲しいが…俺も無理強いは出来ないしな」

エレン「いや、まぁ…出来るだけ仲良くするように努力はするよ…。ジャン、お前も突っかかってきたりすんなよ?」

ジャン「あぁ、なるべく気をつけるよ。お前が目に余るような言動をしなけりゃな」

エレン「お前なぁ…」

ライナー「…まぁ、今はまだ難しいかもしれんが…その内苦手な相手とも上手く付き合えるようになっていくさ」

エレン「そういうもんか?」

ライナー「そういうもんだよ。…よし、じゃあこの話は終いだ!時間取らせて悪かったな」ナデナデ

エレン「ちょっ」ワシャワシャ
ジャン「あっ」クシャクシャ

アニ「……」ゲシッ

ライナー「うぉっ!?…アニ?いきなり何を…」

アニ「別に…何でもないよ」

エレン(そういやずっと居たな)

ジャン「いきなり蹴るこたぁねぇだろうよ」

エレン「父さん、大丈夫か?」

ライナー「…は?」キョトン

アニ「……」ムッ

エレン「え?」

ジャン「ブッッハッァ!!」ブフォッ

エレン「は?」

ジャン「うくく、てめぇ今父さんって言ったよなぁ?ライナーが?お前の!?父さんん!?」ゲラゲラ

エレン「ハッ!?言ってねぇし!言ってねぇよなライナー!?」

ライナー「いや、言ってたよな?」ハハッ

アニ「言ってたね」ムスッ

エレン「い、言ったのか?いやちがっ!ちっげぇッッ!!ライナー!違うからな!」アタフタ

ライナー「うん?違うって何がだ?父さんにはよくわからんなぁ…ハハハ」ニコニコ

エレン「ぬぅううぅううううぅぅっ!」///

アニ「ふんッ!」ドカッ

ライナー「おぅ!?アニ、またか…」

アニ「……」ゲシッ

エレン「オレもかよいってぇな!あにすんだよアニ!」

アニ「へぇ、あんたってそんな事言うんだね?面黒いよ」イラッ

エレン「ちょっと舌っ足らずだっただけだろ…つうか何で蹴んだよ?」

アニ「…別に」プイッ

ライナー(ほほぅ…)ホンワカ

ジャン(ははーん?)ニタアァ

アニ「何だい?その顔は」キッ

ジャン「いや…」アセッ

ライナー「別に?」ニコニコ

エレン「?……あぁ!そういう事か!」

アニ「…何が?」ジトッ

エレン「心配すんなって!お前からライナーを盗ったりなんかしねぇからさ!」ニカッ

アニ「……………………はぁ?」プチッ

ライナー(あ~あぁ、やっちまったなエレン)

ジャン(さっすが死に急ぎ野郎。バーカ)

エレン「な、何だよ?何でそんな怖い顔してんだよ…」タジタジ

アニ「あんたさぁ、わざとやってんの?」イライラ

エレン「はぁ?何の事だよ?」タジタジ

アニ「わかんないんだね…そういう所がさ、ダメなんだよ…あんたは!」ガバッ

エレン「何だよ締めんなよ痛い痛やめっ痛!助けて!ライナー助けてくれぇ!」ギリギリ

ライナー(やべぇ、アニの奴ちょっと本気入ってる…)

ライナー「コ~ラアニ、こんな時間から男と組んず解れつして…しかもこの間とは違う男じゃないか。まったくふしだらな…」ヤレヤレ

アニ「何、言ってんの、さ!」バシッ バシッ

ライナー「ハハッ、やめなさいアニ、痛い痛い。ハハハ痣になる止めてくれ痛い」ガスッ ガスッ

アニ「…ふん!」スタスタ

エレン「うぐっ…クッソォ、何でこんな目に…イテテ」フラフラ

ジャン「いやぁ、コニーと同レベルとか逆にすげぇよお前。天才じゃねぇか?アッハハハハ!!」ゲラゲラ

ライナー「やめろジャン。エレン、アニがすまんな」

エレン「オレ、何かアニに嫌われるような事したか?」ヒョコヒョコ

ライナー「なぁに、ただの照れ隠しだよ。悪気はないんだ。後でちゃんと謝らせるから許してやってくれないか?」

エレン「まぁ、別にいいけどよ…照れ隠しって、どういうことだ?」ヒョコヒョコ

ジャン「……ったく、仕方ねぇから教えてやるよ」

エレン「え?本当か?」ヒョコヒョコ

ジャン「勘違いすんなよ?お前の為じゃねぇ。お前のその言動でミカサが傷つかねぇようにだからな」

エレン「何でミカサが出てくんだよ…まぁいいや。ありがとうな」ヒョコヒョコ

ジャン「うぉっ…お前に素直に礼を言われると鳥肌が立つぜ…」ゾワワッ

エレン「何だとてめぇ…」イラッ

ライナー(本当に馬が…相性悪いなこいつら。けど少しは仲良くなってる…のか?)

ジャン「お?やんのか?おぉ?」ニヤァア

エレン「てめぇその顔やめやがれ!!あっぐ…」フラッ

ジャン「ハッ!バーカ!自分の状態も認識できねぇのか?」ニタニタ

エレン「こんのクッソ野郎!!」ダァッ

ライナー「やーめーろ二人共ぉ!」ガシッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ライナー「ということがあってな…」

ベルトルト「それは大変だったね…」

ライナー「あぁ…あいつらにはあんな長ったらしい説教しただけ無駄だったよ…」

ベルトルト「あの二人が仲良くしてる姿なんて想像できないしね」

ライナー「しかも、一部をミカサに見られてたみたいでな…『おじさん』とか呼ばれるよくわからない嫌がらせを受けた」

ベルトルト「何それ…?」

ライナー「俺にもよくわからん…」

ベルトルト「それにしてもライナー、アニの注意を引きつけるにしてももうちょっと言葉を選べなかったの?」

ライナー「…それは俺もそう思う」

ベルトルト「まぁそれは別にいいんだけど。ライナー、少しアニに甘すぎやしないか?」

ライナー「…やはりそうか?」

ベルトルト「あぁ、甘すぎる。内地で流行りの砂糖菓子より甘いよライナー。食べたことないけど」

ライナー「言う程じゃねぇだろ」

ベルトルト「ごめん…少し大げさだった。…けどやっぱり甘いと思うよ」

ライナー「…ベルトルト、お前も物をはっきりと言うようになったんだな。俺は嬉しいぜ」ハハッ

ベルトルト「話を逸らすにしても露骨すぎるよライナー…」

ベルトルト(何ていうか…弱者に甘いんだよなぁ……)


ミカサの特に理由のない嫌がらせは三日で終わりました(飽きた)

馬が合わない 完

唐突に始まったお説教タイム。ただの気まぐれ、思いつき
長ったらしくてすみません
エレンとジャンは説教を大人しく聞けないタイプだと思います
あと娘に甘い父親はダメだと思う
ベルトルトがライナーの悪い癖(度を越した自己犠牲)を危惧し始めたのっていつ頃なんでしょうかね

やってやるよ……うおおおおおおお!!

コニー「なぁ父ちゃん…あ、わりぃ間違えた」

ライナー「何か用か五男坊。…意外と遅かったな」

コニー「ごなんぼうって何?遅いって何が?」

ライナー「男で俺のことをそう呼んだのはお前が五番目だからな、お前ならもっと早いと思ってたんだ。ちなみに娘は今の所三人いる」

コニー「ライナーの事を父ちゃんって五番目に呼ぶとごなんぼうになんのか?」

ライナー「……?」

コニー「なぁ、ごなんぼうって何なんだよ?」

ライナー(こいつまさか五男坊って言葉の意味を聞いてんのか?)

コニー「アレ?つーかお前三人も子供いんのか!?しかも今はって…まさかもう一人生まれる予定なのか?母親は誰なんだ!?」

ライナー「……イヤ、あのな…そういうことじゃなくてだな…」

サシャ「あの、お父さ…ハッ!すみませんライナー!間違えました!」

コニー「なぁおいサシャ知ってるか!ライナーのやつ三人も娘がいるんだってよ!!」

ライナー「イヤ、おま――」
サシャ「えぇ!?それは本当ですかライナー!?三人も!」

ライナー「今さっき四人になった…じゃな――」
コニー「え!?生まれたのか!?すげぇ!!」

サシャ「わぁ!おめでとうございますライナー!でも大変じゃないんですか?こんな若いうちから四人もだなんて…」

ライナー「いや、だから――」
アニ「まったく、酷い男だよライナー…私以外に本当の娘が四人もいただなんて…一体いつの間に拵えたんだい?」

ライナー「アニ!?拵えるとか言うな!ってそうじゃなくてだな…」

アニ「わかってるよ、冗談だから」

ライナー「あぁ、そうか。お前の冗談わかりにくいからやめてくれ…あと四人の内の一人はお前だよ」

アニ「そうやってどうでもいい事を一々訂正してるからさらに誤解が生まれるんじゃないの?というかそれってあんたが言えたことじゃないでしょ」

ライナー「あ、あぁ…そうか…その通りだよな…何を…考えているんだ俺は…」

コニー「ライナー?大丈夫か?具合悪いのか?」

サシャ「そうなんですか?医務室に行ったほうが良いんじゃないですか?良かったらご飯代わりに食べてあげますよ?」

ライナー「イヤ、大丈夫だ。サシャ、食べなくていいからな」

サシャ「チッ…嫌ですね、冗談ですよ!」ニコニコ

ライナー「……なら良いんだけどな」

コニー「それにしてもびっくりだな。まさかライナーに四人も子供が居るなんてよ」

ライナー「いやだからそれはな」

サシャ「ちょっと意外ですよね…ライナーって硬派なイメージあったけど意外と軟派なんですね…ちゃんと避妊しなきゃダメじゃないですか!」

ライナー「な…何を言って…」

サシャ「はい?」

コニー「ひにんって何だ?」

サシャ「え?だから避妊ですよ?」

コニー「いやだから、ひにんってどういう意味だよ?」

サシャ「え?え?やだもうコニーのえっち!」タッタッタ

コニー「はぁ?オイ!どこ行くんだよ!…意味分かんねぇ。なぁ、ライナーとアニは知ってるか?」

ライナー「いや、それは、だな…その…」

アニ「……」フイッ

コニー「どうした?顔赤いぞ?大丈夫か?」

ベルトルト「自覚なく相手を辱めるなんておそろしい子だよね、コニー…二人共赤くなっちゃって可愛いかったなぁ……」

ジャン(サシャってそういうこと知ってるんだな……)

ベルトルト「その後ライナーはコニーに色々説明したんだけど、コニーには子供を作る以外の目的で性行為をする意味がわからなかったらしくて」

ジャン「その辺も全部説明させられたって?そりゃ大変だったろうな」

ベルトルト「うん。終わったあとのライナーの顔はまるでゆでダコのようだったよ」

ジャン「ゆでダコ…?」

ベルトルト「(しまった…)いや…何でもない」

何か説明する度に根掘り葉掘り聞いてくるコニーに悪戦苦闘したライナーでした
ベルトルトはライナーとアニの事を話すのが好きでいつもアルミンやジャンあたりを捕まえて話をしています。ジャンボはうんざりです
因みにベルトルトは弟なので息子には入っていない
ライナー達って海や海産物は見たことあるんでしょうか

あ、『無知ってこわい』完 です

やまなし
おちなし
いみなし

この小話らは基本やおいですね
もう一話投下します

アルミン「あれ?ベルトルトどうしたの?こんなところでボーっとして」

ベルトルト「あぁ、アルミン…あれを見てるんだよ」

アルミン「あれ?」


ライナー「どうした!アニ!そんなもんか!?」バスッ バスッ

アニ「フッ!フッ!」ゲシッ ゲシッ

ライナー「その程度じゃ効かんぞ!本気で来てみろォ!」ボスッ ボスッ

アニ「フッ!フッ!」ゲシッ ゲシッ


ベルトルト「ローキックの練習」

アルミン「何でローキックだけ…」

ベルトルト「微笑ましいよね」

アルミン「えぇ?」


アニ「フン!フゥン!!」ドカッ ドガッ

ライナー「おい!やめろ!防具以外の所を蹴るな!痛い!」ガスッ ガスッ


アルミン「アニちょっと本気入ってるよ?痛々しいんだけど……」

ベルトルト「……ライナーもちょっと大げさに反応してるだけだから」

アルミン「そうなの?」

ベルトルト「ライナーとアニの顔見てごらん」

アルミン「…笑ってるね?」

ベルトルト「僕はアニの練習に付き合ってる時にライナーが笑顔を崩したところは見たことないよ」

アルミン「……ベルトルトはそれを見てるだけなの?」

ベルトルト「…ライナーとアニがああやって笑うのってこういう時くらいだから」

アルミン「…えっと、ベルトルトは混ざらないのかって意味だったんだけど…」

ベルトルト「あぁ、そういうこと?格闘訓練は基本一体一だと思うけど…それに二人だけの世界に入っちゃうと僕も割り込むことはできないし」

アルミン「……寂しくはないの?」

ベルトルト「え?う~ん…君は寂しいとか思うの?」

アルミン「え?えっと…エレンとミカサのこと?」

ベルトルト「うん」

アルミン「そんなことないよ。…それに僕とエレンの方が二人だけの世界に入り込むことは多いかもしれないし…」

ベルトルト「…そうだね」

アルミン「でも最近は全然ないなぁ。ちょっといけないことについて話したりとかよくしてたんだけど…あ、これ内緒だよ?」

ベルトルト(いけない事?ちょっと気になるけど別にいいか…余計な内緒事とか面倒だしなぁ)

アルミン「それで将来の夢とか語ったりもしたんだけど…忘れちゃったのかな、エレン」

ベルトルト「いけない事だから話題にするのを避けているだけなんじゃないかな?」

アルミン「そうかな……ところで、何の話をしていたんだっけ?…あぁ、そうだ、そういう訳だからちょっと寂しくはあるけどミカサは関係ないかな」

ベルトルト「そうか…僕もライナーとアニの関係の事で寂しいとは思わないかな。…そういえば僕も、最近ライナーと故郷の話をしなくなったよ…」

アルミン「ライナーとベルトルトと、アニの故郷? 確かウォールマリア南東の…山奥の村だったよね?」

ベルトルト「…まぁ、そうだね。けどアニは故郷そのものにはそこまで執着がないみたいで、もっぱらライナーと二人きりで話すことが多かったんだ」

アルミン「ライナーとアニの世界があるのと同じように、ベルトルトとライナーにも二人だけの世界があったんだ?」

ベルトルト「君とエレンみたいにね…というか過去形にしないでくれないかな」

アルミン「ごめん、そんなつもりはなかったんだけど…ベルトルトとアニの世界はないの?」

ベルトルト「…アルミンとミカサのだってないだろ?」

アルミン「あはは、確かにね…でも三人の世界っていうのはあるんだよ?」

ベルトルト「それは僕らにだってあるよ」

アルミン「そうなんだ…何だか似てるね?僕達三人組同士」

ベルトルト「ライナーとエレン、アニとミカサ、僕とアルミン、ってところかな?」

アルミン「うん、そうかな?エレンはライナーの事尊敬してるし、彼みたいになりたいと思ってるみたいだよ。まぁそれは僕もだけどエレンは特に」

ベルトルト「へぇ~、そうなんだ?そういえば、アニも何だかんだ言って一番仲のいい女の子はミカサかもしれない…」

アルミン「そうなんだ?まぁ、アニもミカサもあんな性格だから…仲の良い女の子がお互いしか居ないと言った方が正しいかもしれないけど」

ベルトルト「あはは、酷い言い草だね。…そういえば僕と君も今こうやって話し合ってるよね」

アルミン「そうだね…似た者同士仲良い、みたいな…だから何だって話だけど」クスッ

ベルトルト「うん、だから何なんだろうね?」クスクス


ライナー(俺なんか憧れる程のもんじゃねぇだろ…)

アニ「どうかしたの?」

ライナー「いいや?あいつらいつの間にか二人だけの世界に入り込んでるな…と思ってな」

アニ「ベルトルトと…アルミン?…蹴ってこようか?」

ライナー「…やめなさい」

世界 完

二人の世界に入りつつもアルミンに対して何処か距離をとるベルトルト
アニが練習意外でライナーを蹴るのは個人的な感情だけが理由ではないようです
訓練兵時代のアルミンは結構ベルトルトと似てたと思う。仲良かったらしい描写もあるし
原作でもアニの一番仲のいい女子はミカサだったと思う

投下しますわ

「クソッ!こんなんで終わるかってんだ」

思わず悪態をついてしまった。今日は早く帰らねばならないというのに、一向に仕事が終わる気配がないからだな

同僚達はいつもと同じで、自分に割り当てられた仕事もせずに見廻りという名目を使って遊び歩いている。そりゃあ悪態の一つでも吐きたくなるってもんだ

ここに来る者は殆どが不真面目な輩だというのはわかっていたが、これ程とは思いもしなかった

いや、始めこそ真面目に仕事をこなす者も居たのだ。しかし、周囲の不真面目な輩のしわ寄せを食らう毎日に耐えられなかったのだろう

一人また一人と周囲の空気に流されてゆき、今となっては真面目に仕事をして馬鹿を見るのは俺一人

俺もこんな仕事を放り出してさっさと帰ってしまおうかとも考えたが、やはりそれは俺の気性が許さない

それにこの仕事は明日までに片付けなければならないのだから放り出せるはずも無い

「ハァ…誰か手伝いに来てくれねぇかな」

そんな叶いそうもない願いを口にしてみたところで虚しくなる一方

口を動かすより手を動かす方が余程建設的だな、そう思ってまた筆を運んだ

しかしどうしたことか、まだまだ書類は残っているというのに右手が動かなくなってしまった

重みと鈍い痛みを感じる。腱鞘炎か?これはもう今日のところは使い物にならなさそうだ

途方に暮れて項垂れていると、ふと人の気配を感じたので顔を上げるとそこには同期の友人達が立っていた

「やぁ、困ってるね。僕らが手伝ってあげようか」

叶いそうもなくても口にしてみるもんだ。まさか3人もの助っ人が来てくれるとは

「お前ら違う職場だろ。どうしてここに?」

「今日は大切な日なんだろ?困ってると思って自分の仕事ほっぽり出して来ちゃったよ」

こういう時だけはここの杜撰な所も有難いなどと普段真面目な友人が笑いながら言うもんだから俺も思わず笑ってしまった

その杜撰な管理体制のおかげで俺は困っているのだがどうやらそれには気づいていないらしい

「おいおい、真面目ちゃんの癖にそんなこと言っていいのか?」

そう言いながら不真面目な友人も悪戯っぽく笑っている

しかし、俺の机に収まりきらない程の山積みの書類を目にした所で彼らの笑顔は崩れ去った

「こりゃひでぇな、一体どうやったらここまで溜まるんだ?」

不真面目な友人が信じられないといった様子で聞いてくる

「俺以外の全員が仕事をサボればこんなのあっという間だよ。片付けても片付けてもどんどん増えやがる」

「これはこの人数でも今日中に終わるかどうか、いや、正直終わるとは思えないな。君はこの量をたった一人で片付ける気だったのか?」

真面目な友人は顔を曇らせてそう言った

「あぁ、無理だと思ってもやめる訳にはいかないからな。しかし正直言ってこれ以上は厳しいと思っていたところなんだ」

俺がそう言いながら腫れ上がった右手を振ると、友人らの顔はさらに曇ってしまった

あぁ、雰囲気が悪くなった。悪いことしたかな。そんなことを考えていると、それまで黙り込んでいた無口な親友が口を開いた

「君は先に帰ってくれ。残りは僕達で何とかするから」

「何言ってんだ、俺の仕事だぞ。俺がやらんでどうする?」

「その手じゃあ今日はもう仕事なんて出来やしないだろ。それにそもそもこれは君の仕事じゃなかったはずだ」

「確かにそうかもしれんがな…いや、しかし」

「それに今日は大切な日なんだろ?

早く帰ってあげないと彼女達が可哀想じゃないか、その言葉にはっとしてちらと友人達を見ると、二人共俺を見て頷いた

三人の気持ちを無下にするのも失礼だろう、俺は彼らにしつこく感謝の言葉を述べながら帰り支度を済ませると一目散に職場から飛び出した

しかし疲れのせいか足が重い。中々前に進めない事に苛立ちと焦りが募っていった


どれくらい走ったのだろう?とにかく一心不乱で、気がつくと俺は目的地に着いていた

病室の扉を開けた先では白いベッドに美しい女性が横になっていた。落ち着いた顔を見るに事は既に終わってしまっていたようだ

彼女は俺が来たことに気づいていないらしい。それならとひとつ呼吸を整えてから彼女に声をかけた

「遅くなってすまない。もう終えてしまっていたんだな」

その言葉で彼女はこちらに気付いたようだ

起き上がった彼女の嬉しそうな顔を見て万事上手く行ったと察し、心底安心した俺はたまらず彼女を抱きしめた

少し強く抱きしめすぎたのか、彼女の口から小さなうめき声が漏れる

慌てて体を離して謝ると彼女はふふっと笑ってから俺の問いかけに答えてくれた

「遅くなったのはいいの。今日は来れないかもって思ってたから、あなたが来てくれたっていうだけでとっても嬉しい!」

「それでもすまない。一緒にいられなくて、不安だったろう?大丈夫か?体は何ともないか?いや、そんなはずないよな」

矢継ぎ早に捲し立てる俺の様子が可笑しかったのだろうか。彼女はくすりと笑った

「ううん、私は大丈夫よ。予想以上に安定していたし」

「そうか!それは良かった、本当に無事で何よりだ」

俺が顔を綻ばせると彼女もまた笑った。本当に笑顔のよく似合う人だ

「もう、他に何か言うことはないの?」

やっと俺が落ち着いてきたところで彼女が聞いてきた

そうだ、彼女がどうしてここにいると思ってるんだ俺は

「あぁ!すまん!それで、赤ん坊は?」

「フフッ、ここにいるわよ。あとごめんなさい、名前はもう決めちゃったんだけど、いい?」

「構わないさ、お前がつけるならきっといい名前だろうからな」

「もう、そんなこと言って。フフッ、でもありがと」

残念なことにお世辞だと思われてしまったらしい

「頑張って素敵なのを考えたのよ。ほら、抱いてあげて。元気な女の子なの」

「あぁ、とても可愛いな。流石お前の子だ」

「あなたの子でもあるでしょ?ほら、こことか何だかあなたに似てない?」

「よくわからないなぁ、ははは」

彼女から手渡された赤子を抱いた

ほんのりと赤みがかった透き通るような白い頬、色素の薄い柔らかな産毛、青く澄んだ水のような大きな瞳

その顔はどこか見慣れた顔で………

「この子の名前はね、アニっていうの」






ライナー「ハッ!」

ライナー「………………」チラッ

ベルトルト「……」スゥ...スゥ...

ライナー(……何であんな体勢で穏やかな寝息立ててやがるんだ)

ライナー(余りの衝撃に今見た夢の内容を忘れちまったよ……ん?何だ、右腕が痛い…)チラッ

アニ「……」スゥ...スゥ...

ライナー「」

アニ「ん、ぅん…」スゥ...スゥ...

ライナー(…腕枕っつったら二の腕だろ普通は…手首なんか下敷きにするから痛ぇじゃねぇか)

ベルトルト「そうじゃないだろ」ボソッ

ライナー「」ビクッ

ライナー(…寝言か、脅かすなよ。心を読まれたかと思った…って、確かにそうじゃないな。何でアニがいるんだ)

ライナー(……何か苦しいと思ったら呼吸止まってた)フウウゥゥ

ライナー(とりあえず手を抜こう………抜けたけど手が痺れて動かせねぇ…痛ぇなチクショウ)ズルッ

ライナー「ハァ……おい、アニ…起きろ」ペチペチ

アニ「ん…?あぁ、起きたんだ…おはよう」

ライナー「おう、おはよう。それで?お前はどうしてここにいるん」

アニ「さっき来たばっかりだから」

ライナー「それで寝るなよ…。で、何でこんな時間に来た?誰かに見られたら誤解されるだろ」

アニ「髭がさ、お父さんだから」

ライナー「……意味がわからないんだが」

アニ「ライナー髭剃ってないでしょ?」

ライナー「え?あぁ、刃を失くしちまってな。今度買いに行こうと思ってたんだが…やっぱり不潔に見えるか?」

アニ「別に、毛は色薄いし目立たないよ」

ライナー「…そうか、ならいいんだが」

アニ「けどしょっちゅう顎や上唇触ってたから…」

ライナー「わかりやすかったって?」

アニ「だから私も触りに来たんだよ」

ライナー「は…?待て、何故そうなる?」

アニ「髭剃ってるってことはさ、濃くなってんじゃないの?」

ライナー「まぁ、な。つってもそれほどじゃあねぇぞ?」

アニ「ならとりあえず触らせて?」

ライナー「いや、意味がわからん (あぁ、寝ぼけてるんだなこいつは…) 」

アニ「わかるでしょ?ジョリジョリだよ。こっちがジョリジョリならここもあそこもジョリジョリな」

ライナー「どこだよ……何がジョリジョリなんだ…ってオイ、勝手に触るな擽ったい」

アニ「ジョリジョリじゃない…」サワサワ

ライナー「もう言っても遅いだろうが、寝起きの顔は汚いと思うぞ…」

アニ「まったく、脂ってのは落ちにくいのに…後で洗わないといけないじゃないか」グニグニ

ライナー「俺はうぁるくなうぃはずだよな?」

ベルトルト「ぬごっく」グゴッ

ライナー「」ビクッ
アニ「?」

ライナー(びっくりした……寝言か?)

アニ「ライナーは夢を見てると髭が動くの?」サワサワ

ライナー「……何言ってんだお前?」

アニ「ベルトルトが猫って言ったから」サワサワ

ライナー「……猫とは言ってないと思うぞ」

アニ「ひよこみたいだね」ワサワサ

ライナー「おい、そこは髭じゃねぇよ」

アニ「もっと短いのがいいと思うよ」ワサワサ

ライナー「わかったわかった。そろそろやめてくれ、ベルトルトが起きる」

アニ「はいはい」プスッ

ライナー「そう言いつつ親指を鼻に突っ込むな。結構痛い」フガフガ

アニ「あぁ、元々そのつもりだったから」

ライナー(本当何言ってんだこいつ……)

アニ「まぁいいや」スポッ

ライナー「満足したなら帰れよ?」

アニ「うんうん」カタッ

ライナー「教官や他の奴らに見つからねぇようにな…」

アニ「え?うん、そうだねまた後で」




ライナー「はぁ……」

ライナー(夢の内容思い出した…何だアレ。変な夢見たせいか疲れが取れなかったな……)

ライナー(しかも朝っぱらから疲れるような事が起きるしよ……寝ぼけてる奴って本当面倒臭いんだな)

ライナー(しかし髭がお父さんって何だ…? 確かアニの親父さんは今の俺より髪が短かったっけ……そういう事か?)

ベルトルト「ん……ふああぁぁぁ~……」ノビノビ

ライナー「お、起きたかベルトルト。おはよう」

ベルトルト「うん、おはようライナー。……?」

ライナー「ん? どうした?」

ベルトルト「ライナーから、仄かに女の子の匂いがする…」

ライナー(……面倒くせぇ)

夢と髭 完

地の文をやってみたかった。難しいですねこれ

アニとベルトルトがおかしなこと言ってるのは寝ぼけてるから。アニが男子宿舎に来たのも寝ぼけてたからです
因みにアニの言動は寝ぼけた>>1の奇行をモデルとして色々い改変したものです

猫って夢を見てると髭が動くらしいですね
ブロンドって髪は細いけどやっぱり髭も細いんでしょうか?
髭ジョリ、皆さんは好きですか?私は嫌いじゃないです。好きでもないけど

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