コニー「酸っぱいのか」(170)

休日 午後 宿舎外

コニー(やることねぇ……)テクテク

コニー(寝すぎた……)クァァ

コニー「……」テクテク

コニー「お」


ベルトルト「……」

コニー「なにやってんだ?」

ベルトルト「ん?」クルッ

ベルトルト「あ、コニーおはよう」

コニー「おはよっさん。……で、なに見てんだ? んなとこでしゃがんで……」

ベルトルト「見てごらん」

コニー「おお……?」テクテク シャガミ


アリさん「」ワラワラ


コニー「……?」

コニー「……ん?」

ベルトルト「アリさんだよ。列を成しているね」

コニー「アリさんってお前。……って、お前アリ見てたのか」

ベルトルト「アリさんね。そうだよ」

コニー「……そうか」

ベルトルト「うん」

ベルトルト「列のゆく先を見てごらんよ」ユビサシ


アリ「」ワーワー

セミ「」グラグラ


コニー「セミの死骸か」

コニー「ていうか、結構スピード速いんだな。セミの」

ベルトルト「一度細かく解体して運ぶこともあるけど、今回は全身を運んでるみたいだ」

コニー「おお」

コニー「……お、羽ちぎれた」

ベルトルト「アリさんの解体力は素晴らしいね」

ベルトルト「……あれが更に細かくなって、列の先の、小さな穴に吸い込まれるんだ」

コニー「……」

ベルトルト「あの穴の先には、どんな世界が拡がってるのかなって、時々考えるんだ」

ベルトルト「自分がアリさんの大きさになって、あの穴の中に入れたとしたら……」

ベルトルト「どんな景色が見えるのかな」

コニー「……暗くて見えないんじゃねえの」

ベルトルト「……」



第二話

早朝 宿舎外

コニー(……)テクテク

コニー(ねみー……)クァ

コニー(顔洗って……)

コニー(だりぃ……)


ベルトルト「……」

コニー「お」

コニー「よぉ……、って」


ベルトルト「……」ジィーッ


コニー(なんだあの顔は……)

コニー(まるで親の仇を睨んでるみてえな……)

コニー(……花壇? 花壇睨んでんのか?)

コニー(……えっ? 花壇?)

ベルトルト「ん……?」クルッ ジロッ


コニー「」ビクッ


ベルトルト「……コニーか、おはよう」

コニー「よ、よぉ」

コニー「どうしたんだ? 機嫌悪そうじゃねえか」

ベルトルト「……どうもこうもないよ」

コニー「……」

ベルトルト「……見てごらん」ユビサシ

コニー「……」

コニー(花壇、花壇を見りゃいいんだよな)

コニー(……)

コニー「花壇だな」

ベルトルト「そうだね」

コニー「おお」

ベルトルト「水が撒かれているだろ?」

コニー「そうだな」

ベルトルト「どう思う?」

コニー「……」

コニー「……?」

コニー「……水が撒いてあるな、って思った」

ベルトルト「うん」

ベルトルト「……これを撒いたやつは情緒のかけらもない人間だよ」

コニー「おお……?」

ベルトルト「これを撒いたやつは誰だと思う?」

コニー(知らねえよ)

コニー「さあ。今日の当直だろ」

ベルトルト「そう。ライナーだよ」

コニー「おお」

ベルトルト「見てごらん」ユビサシ


アリさんの巣「」ビシャビシャ


コニー「みずびたしだな」

ベルトルト「そう。アリさんの巣がみずびたしだ」

ベルトルト「恐らく彼は、何も考えず、自然を慮ることも、敬意をもって観察することもせず、無思慮に水やりをしたんだ」

ベルトルト「だからアリさんの巣がっ……」ギリッ

ベルトルト「アサガオさんだって、水のやりすぎで苦しそうだ」

ベルトルト「こんな、こんなことをする正常な感性の欠如した人間に」

ベルトルト「当直の仕事が務まると思ってるのかよっ……!」ギリリッ

コニー「……」

コニー「あー、お前熱心にアリの巣見てたもんな」

ベルトルト「アリさんね」

コニー「ああうん。……まあ、アリ、さんも可哀想だな」

コニー「溺れちまってよ」

ベルトルト「いや、この程度ならアリさんは大丈夫だよ」

コニー「え?」

ベルトルト「入口近くの土が湿ると、そこが膨張して塞がる。だからそれ以上水が入ることはないんだ」

ベルトルト「そうじゃなかったら、雨が降るたびにアリさんが溺死しちゃうだろ?」

コニー「へー。知らんかった」

ベルトルト「良く出来てるよね。自然の淘汰をくぐり抜けてきた野生の生き物の凄さがわかるよ」

コニー「……」

コニー「……まあ、アリさん生きててよかったな」

ベルトルト「そうだね」



よかったらこっちも見てください
アルミン「こんなにおいしいさくら肉!」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1372056309/)


第三話

午後 自由時間 男子寮 室内

コニー「……」

コニー「ふーむ」


エレン「……」ソワソワ


コニー(なーんか最近あれだな。変だな)

コニー(最近あいつらつるんでんの見ねえ)

コニー(前は気持ち悪いくれーベッタリだったのによ)

コニー(今だってアルミン一人で図書室行っちまったし……)

コニー(……)

コニー(誰かなんか知ってる奴いるかなー……)テクテク

コニー(お)


ベルトルト「……」ゴソゴソ


コニー(なんか作ってる)

コニー(……)

コニー(まあ、一応……)テクテク

コニー「よお」

ベルトルト「ん? コニーじゃないか」

ベルトルト「なにか用かい?」

コニー「いや、ちっと聞きたいことがあってよ」

ベルトルト「うん」

コニー「あのよ、最近エレンとアルミンが、なんか」

コニー「変じゃね?」

ベルトルト「そうだね」ゴソゴソ

コニー「いやそうだねって、なんか知ってんのか?」

ベルトルト「別に何も」ゴソゴソ

コニー「……」

ベルトルト「当人同士の問題だよ。たぶん」ゴソゴソ

ベルトルト「彼らが泣きついてきたら別だけど、僕からは動かない、かな」ゴソゴソ

コニー「はあ……」

コニー(手ぇ止めないのな)

ベルトルト「まあ、あれだよ」ゴソゴソ

ベルトルト「各人が思うように動けばいいんじゃないかな」ゴソゴソ

ベルトルト「君はどうしたい?」ゴソゴソ

コニー「……」

コニー「……どうしたらいいかな」

ベルトルト「ふむ」ゴソゴソ

ベルトルト「君が干渉して、事が上手く転ぶかもしれないし、転ばないかもしれないね」ゴソゴソ

ベルトルト「まあ……、よりよく二人のことを見て、機を見て動けばいいんじゃないかな」ゴソゴソ

コニー「……」

ベルトルト「あー……、ひとつ付け加えておくなら」ゴソゴソ

ベルトルト「この件に関して、君に責任はないんだから」ゴソゴソ

ベルトルト「そんなに気負う必要はないんじゃないかな、っていうのが僕の意見だよ」ゴソゴソ

コニー「そ、そうか」

コニー(たぶん励まされてるんだろうけど、なんか釈然としねえ……)

コニー(せめてこっち見て言ってくれよ……)

コニー「……ところで、さっきから何作ってんだ?」

コニー「厚紙で……、なんつったらいいのか」

ベルトルト「これはね、対サシャ用の決戦兵器だよ」

コニー「決戦兵器? これがか?」

ベルトルト「うん」

ベルトルト「まず厚紙をいくつか重ね合わせて」パサパサ

ベルトルト「均一の感覚で五つ」オリオリ

ベルトルト「ノリ付け用の為に幅を小さく、もう一つ折り目をつける」オリオリ

コニー「ふん」

ベルトルト「で、円形に折り込んで、ノリを塗って」ヌリヌリ

ベルトルト「正確に貼り付けると……」ペタシ

ベルトルト「六角柱が一つ、完成だ」ババーン

コニー「おお!」

ベルトルト「厚紙は、だいたいタテ10センチ、ヨコ30センチくらいだ」クルクル

ベルトルト「六角形は、円の近似と考えて周を3とすると」ポンポン

ベルトルト「六角形の直径は周との比が1、つまり10センチくらいになる」トサッ

ベルトルト「つまり、この六角柱はタテ、ヨコの幅がおおよそ10センチになるってわけだ」コロコロ

コニー「ほ? う、うん」

コニー(何言ってんだ……? 数学……?)

コニー(頭痛くなってきた……)

ベルトルト「この六角柱を大量に作って、張り合わせる」ペタペタ

コニー「お、なんか見たことある形だ」

ベルトルト「たぶんハチさんの巣だね」ペタペタ

コニー「おお! それだ!」

ベルトルト「六角形は、四角形などと同じように隙間なく並べることができる」

ベルトルト「六角形は、こういう同じ形を沢山並べた構造の中でも、特に強度が強い」

ベルトルト「軽く横から押してごらんよ」

コニー「ふーむ」ポニポニ

ベルトルト「例えば四角柱なんかは、横からの力に弱い」

コニー「お、それはなんかわかるぞ」ポニポニ

ベルトルト「うん。力を上手く流して、分散させてくれるわけだね」

ベルトルト「円柱が最も圧力には強いんだ。なるべく面が少ないほうが強い」

コニー「ほー」ポニポニ

ベルトルト「で、六角柱なら円柱と違って、こうして並べることができる」

ベルトルト「つまりハチさんの巣は、構造的にとても強いってわけだね」

コニー「なるほど」ポニポニ

ベルトルト「やはりハチさんは素晴らしいよ。学ぶことがとても多い」

ベルトルト「自然って凄いよね」

コニー「そう……、だな」ポニポニ

コニー(どうでもいい)ポニポニ

コニー「……で、これがなんで決戦兵器なんだ?」ポニポニ

コニー「つーかどうやって使うんだ。これ」ポニポニ

コニー「……あー、あとコレ、サシャに使うんだったな」ポニポニ

ベルトルト「……」

ベルトルト「あれは、おとといの昼のことだった……」

コニー(語りだした)

ベルトルト「庭で歩いてたら、サシャが木を見上げてるのを見かけてね」

ベルトルト「凄く真剣な様子で、ハチさんの巣を見てたんだ」

コニー「ほう」

ベルトルト「これはきっと、ハチさんの赤ちゃんを食べる気だ! って思ってね」

ベルトルト「それかハチさんの蜜」

コニー「さすがにあいつでも幼虫食ったりは……」

コニー「いや、ありうるか」

コニー「つうか食いそうだな。むしろ」

ベルトルト「だろ? あと赤ちゃんね」

ベルトルト「これはいけない! と思って、急いでこれを作ったんだ」

ベルトルト「これを彼女に投げつけて、勝どきをあげる」

コニー「……」

コニー「まあ、好きにすりゃいいんじゃね」

コニー「うん」

ベルトルト「いや、実際に投げつけたりしないよ」

コニー「……」

ベルトルト「そんなことしたらサシャが可哀想じゃないか」

ベルトルト「おなかすいてるだろうに、好きにさせてあげたいよ」

コニー「……」

コニー「だよな」

ベルトルト「うん」



誤字発見しました

>>52

× ベルトルト「円柱が最も圧力には強いんだ。なるべく面が少ないほうが強い」

○ ベルトルト「円柱が最も圧力には強いんだ。なるべく面が多いほうが強い」

すげえ面倒くさそうな顔してたけど、

ライナーが「いいから教えてやれよ~」とか言いながらベルトルトをこづいて、

そんでベルトルトが無表情でライナーを15秒くらい見つめたあと、

「いいよ」って言った。よかった。

ライナーはなんか泣きそうになってた。

自由時間 廊下

コニー「ありがとなー」テクテク

ベルトルト「いや、まあ……」テクテク

ベルトルト「えーと、引き受けたからにはやるけど」テクテク

ベルトルト「……まずは、君がどれくらい理解してるかが問題だね」テクテク

コニー「ふーん」テクテク

ベルトルト「……」テクテク

ベルトルト「まあ、気長にやろう……」テクテク

ベルトルト「基本的に僕は自分の勉強をしてるから、こう……」テクテク

ベルトルト「横から指示出す感じで、ね」テクテク

ベルトルト「あとは君のやる気次第だ、頑張れ。うん」テクテク

コニー「ふーん」テクテク

ベルトルト「……」

コニー「……?」チラッ

コニー「っ!?」ビクッ

コニー(目、超こええ……)

ベルトルト「……」ジーッ

図書室

ドア「」ガラッ

ベルトルト「……」ジーッ

コニー「」ビクビク

コニー「……お」

ベルトルト「……?」


クリスタ「……」カリカリ

コニー「お、クリスター」テクテク

ベルトルト「……」テクテク


クリスタ「え……」カオアゲ


コニー「よ……」

コニー(うわ、すげえ顔暗い……)

ベルトルト「……」

クリスタ「……あ、コニーにベルトルト」

クリスタ「二人も勉強……?」ニコッ

コニー「あ、あああうん! 教えてもらいにな!」

クリスタ「……? えっと……?」

ベルトルト「僕がコニーに教えるんだ」

ベルトルト「テストがアレだったらしくて頼まれた」

クリスタ「あ、ああ……」

クリスタ「じゃあ、一緒に勉強する……?」ニコッ

コニー(……)

コニー(え!? マジで!?)

コニー「あ、ああうん! クリスタ成績いいもんな!!」

コニー「やったぁ! 超うれしいぜーー……!!」

クリスタ「ふふ……、そんなことないよ……」ニコニコ

コニー(うわぁー……、やべぇよ……)

コニー(声暗い……)

コニー(どどど、どうしよう)チラッ

ベルトルト「……?」

ベルトルト「……」ジーッ

コニー(えっ!?)ビクッ

コニー(なんでそんな目でみんの!?)

コニー「あー……。じゃあここ座っていいか?」

クリスタ「うん……」ニコニコ

コニー「……」テクテク

コニー「どっこいしょ……」ガタッ ドスン

クリスタ「ふふ……、なにその声……」ニコニコ

コニー「はは……」

ベルトルト「……」

ベルトルト「……二人とも」

クリスタ「?」

コニー「な、なんだ?」

ベルトルト「ちょっと道具を取りに行ってくる」

ベルトルト「待っててね」テクテク

コニー「おお……」


ガラッ バタン

コニー「……」

コニー(マジかよ……!?)

コニー(すげえ気まずい)

クリスタ「なんだろうね……? 忘れものかな……?」ニコニコ

コニー「さ、さあー」

コニー(ど、どうしよう)

コニー「そ、そういやさー」

クリスタ「うん……」ニコニコ

コニー「最近アルミンのやつが付き合い悪くてさー」

クリスタ「」ピクッ

コニー「なんか知らね?」

クリスタ「……さあ、私は知らないかな……」ニコッ

コニー「そ、そっかー」

数分後


ガラッ


コニー「!!」

クリスタ「……あ、おかえり」

ベルトルト「ただいま」

コニー(た、助かったーーー……!)

コニー「って、それは……」

コニー「対サシャ用決戦兵器じゃねえか!」

クリスタ「え?」

ベルトルト「まあね」

ベルトルト「こういうときのために作っておいたのさ」

コニー「な、なるほどな……」

コニー「いや、おかしいだろ」

続く

続き

ベルトルト「まあ、これは一旦置いとこう」ポイッ

ベルトルト「よし、勉強しよう」

コニー「あ、そう……」

ベルトルト「さあ、ノートと教科書を開くんだ」ガタッ ストッ

ベルトルト「ていうか、君はいままで何やってたんだ」

ベルトルト「ノートと教科書はどうしたんだ……」

コニー「あ、やべ……」

ベルトルト「……」ジーッ

クリスタ「忘れちゃった……?」

コニー「ごめんなさい……」

ベルトルト「……」ジーッ

コニー「取り行ってきます……」

数分後

ベルトルト「よし、コニーが戻ってきたので」

ベルトルト「勉強を始めたいと思います」

コニー「お願いします……」

クリスタ「あ、あんまり気にしないで」

ベルトルト「その前に、僕が今から儀式を行いますので」

ベルトルト「よく見ておいてください」

クリスタ「へ?」

コニー「……」

ベルトルト「まず1を書きます」カキカキ

ベルトルト「その下に棒をナナメに二本引いて、その下に1を一本ずつ書きます」カキカキ

クリスタ「ふんふん……」ジーッ

コニー「……」

ベルトルト「二段目のふたつの1から、また同じようにナナメに棒が二本ずつ伸びます」カキカキ

ベルトルト「この棒の下に、また数字が来るわけですが、うち二本は交差してます」

ベルトルト「で、ここで、それぞれの数字は、棒で繋がっている上の一数または二数の和と考えます」

ベルトルト「よってこの段は1、2、1となります」カキカキ

ベルトルト「この作業を連続して行います。次の段が1、3、3、1。また次は1、4、6、4、1となります」カキカキ

クリスタ「……」カキカキ

コニー「……」ボケーッ

ベルトルト「七の段くらいまででいいです。で、こういう図形ができます」ピラッ

参照 http://i.imgur.com/bm5kahz.jpg

クリスタ「……え?」

コニー「……」

コニー(……俺?)

ベルトルト「では、次にいきます」

コニー「え?」


ベルトルト「次は、奇数をすべて黒く塗りつぶしてください」カキカキ

クリスタ「あ、えーと……」カキカキ

コニー「……」

コニー(え?)

ベルトルト「このようになりました」

参照http://i.imgur.com/9mx6pcq.jpg


ベルトルト「ところで、自己相似図形、またはフラクタル図形といわれるものがあります」

ベルトルト「例えば、ひとつ正三角形を書いて」カキカキ

参照http://i.imgur.com/rsboyxe.jpg

ベルトルト「その正三角形の中に逆三角形をひとつ書きます。ちなみに面積比は4対1」カキカキ

参照http://i.imgur.com/ruleuzb.jpg

ベルトルト「この図形は、先程塗りつぶした数字をつなげた模様と一致します」

ベルトルト「この手順は何回でも繰り返せます」

参照http://i.imgur.com/ao4qjad.jpg


ベルトルト「あー、ちなみにさっきの数字いっぱい書く奴いっぱいやって、塗りつぶしても」

ベルトルト「この三角形いっぱい書く奴いっぱいやれば、そのうち形が同じになるよ」

ベルトルト「いやー、自然科学ってわけわかんなくて面白いね」

コニー「いや、おかしいだろ……」

クリスタ「……すごい!!」キラキラ

コニー「マジで!?」

コニー(あ、でもクリスタがなんか元気になった)

コニー(……)

コニー(いや、やっぱおかしいだろ……)

コニー(……)チラッ


対サシャ用決戦兵器「」


コニー「なあ、これはどうすんだ?」

ベルトルト「ああ、それね」

ベルトルト「……ここまでで儀式の準備がととのいました」

クリスタ「あ、そういえばさっき儀式って言ってたね」

コニー「対サシャ用決戦兵器は関係あんのか?」

ベルトルト「えーと、さっき書いてたのは、図形だね」

ベルトルト「要するに陣。魔方陣だ」

クリスタ「え、そうなの?」

ベルトルト「そういうことにするんだ」

コニー「……」

ベルトルト「そして、対サシャ用決戦兵器だ」ガシッ


対サシャ用決戦兵器「」


ベルトルト「これも幾何学模様によって構成されている」

ベルトルト「これであわせて、今ここには魔方陣が三つもあるわけだ」

ベルトルト「これでなんか神か悪魔みたいな、そんなのを召喚できるはずだ」

クリスタ「え、怖いよ……」

コニー(怖いか?)

ベルトルト「そして、呪文だ」

ベルトルト「言葉には意味と力が宿る。そいつをいい感じに利用する」

ベルトルト「いくよ……」カッ

クリスタ「……」ゴクリ

コニー「……」

ベルトルト「クリスタ元気になーれ!」カッ

ベルトルト「あとライナーうんこ漏らせ!」カカッ

ベルトルト「ふう……」

クリスタ「え……?」

コニー「……」

ベルトルト「まあ、そういうわけで」

ベルトルト「元気出た?」

クリスタ「……うんっ!」

コニー「そっか」

ベルトルト「じゃあ勉強しよう」

クリスタ「よし、頑張ろっ!」

コニー「あー……、そういやそうだった」



投下

第五話

夕食後 自由時間 図書室

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「……」ペラ

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「……」

コニー「……あー、次」ガサガサ

コニー「問題問題……、どこだよ……」ガサガサ

コニー「……あー、あった」ガサ

ベルトルト「……」ペラ

コニー「……」ムーン

ベルトルト「……」

コニー「……!」ピン

ベルトルト「……」ペラ

コニー「」カリカリカリ

ベルトルト「……」

コニー「……」

コニー「なあ、これで合ってるか?」ワタス

ベルトルト「うん?」カサ

ベルトルト「ふんふんふん……」

ベルトルト「いいんじゃない?」カエス

コニー「よっしゃー……」

コニー「……」ゴキゴキゴキゴキ

コニー「……あー、ックッソしんどい」

ベルトルト「勉強なんてそんなもんじゃない?」

ベルトルト「そのうち慣れるよ、たぶん」ペラ

コニー「……」

コニー「……あー」

ベルトルト「……」

コニー「……」

ベルトルト「……」ペラ

コニー「……なに読んでんの?」

ベルトルト「えー……、本」

コニー「……」

ベルトルト「ああ、医学書」

コニー「へー……」

コニー「すげえな」

ベルトルト「そう?」ペラ

コニー「うん」

ベルトルト「……」

コニー「……」

ベルトルト「……」

コニー「……」

ベルトルト「……」ペラ

コニー「あー……、次は……」ガサガサ

「ねえ」


コニー「ん……」カオアゲ

ベルトルト「……」カオアゲ


アルミン「ちょっといいかな」

コニー「……?」

ベルトルト「なんだい?」

アルミン「ちょっと尋ねたいことがあるんだけど……」

アルミン「ベルトルト、いいかな」

ベルトルト「ん? うん。構わないよ」

アルミン「ちょっとここじゃ……」

ベルトルト「あー、うん」

ベルトルト「コニー、ちょっと離れるよ」ガタッ

コニー「おう……」

アルミン「」テクテク

ベルトルト「」テクテク


コニー「……」カリカリ

コニー「……」カリ……

コニー(あー、だるい……)

コニー「……」チラッ

アルミン「」ペラペラ

ベルトルト「」ペラペラ


コニー「……」ボーッ


ベルトルト「」ペラペラ

アルミン「」ペラペラ


コニー(……なんか白熱してんな。話し合い? が)ボーッ

アルミン「」ペラペラ

ベルトルト「」ペラペラ


コニー(話なげえな……)

コニー(……)

コニー(眠くなってきた……)

ベルトルト「」テクテク

アルミン「」テクテク


コニー(お、戻ってきた)


アルミン「じゃあ、一旦台本書いてみるね」ガタッ

ベルトルト「わかった」ガタッ

コニー(……? 台本?)

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「……」パラ

アルミン「……」カリカリカリ

コニー「……しゃ、どうよ」ワタス

ベルトルト「ん……、ん?」

ベルトルト「……あー、惜しい。途中計算間違ってる」

コニー「マジで?」

アルミン「……」カリカリカリ

ベルトルト「えーと」カリカリ

ベルトルト「ここね」カエス

コニー「おー……?」

ベルトルト「要点は押さえてるから、大体いいんだけどね」

ベルトルト「不安なら一旦戻ってもいいと思うけど、今は先に進めたほうが無難かなあ」

ベルトルト「勉強量増えるし」

コニー「おー……、まあ気をつけるわ」

ベルトルト「うん」

アルミン「……」ムー ケシケシ

アルミン「……」カリカリ

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「……」ペラ

アルミン「……」ムー

アルミン「……一応、できた」ワタス

ベルトルト「うん」

コニー「……」カリカリ

コニー(気になる……)カリカリ

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「……」

ベルトルト「……ん?」

アルミン「……」

ベルトルト「……」アタマボリボリ

ベルトルト「……う~ん」

アルミン「……」

コニー「……」カリカリ

ベルトルト「えーと、なんと言えばいいのか」

アルミン「やっぱりそう思う?」

ベルトルト「うん。えーと……」

アルミン「ご都合主義?」

ベルトルト「あ、うん。あとなんか、設定がね……」

アルミン「う~ん……」

コニー「……」カリ……

ベルトルト「ごめん。いきなり台本書けは無かったかも」

アルミン「いや、やっぱりロールプレイは必要だと思ったし」

ベルトルト「う~ん……」

アルミン「……一旦、特性要因図で問題点を整理してみる」

ベルトルト「……そうだね。あと参考文献がいくつか欲しいな……」

アルミン「そうだね。いくつか買ってきたから、持ってくるよ」ガタッ

コニー(集中できねえ……)

コニー「……どうよ」ワタス

ベルトルト「……ちょっとミスが目立つな」

コニー「……」

ベルトルト「そろそろ疲れてきたかもね。別の教科に移ろうか?」

コニー「そうするわ……」

今気付いたんだけど僕のidがfbiだった

コニー「……なあ、お前ら何やってんの?」

ベルトルト「ん? んーー……」

ベルトルト「別に言ってもいいんだけど……、絶対人に言わないって約束できる?」

コニー「お? お、おう。わかった」

ベルトルト「じゃあ、アルミンが戻ってきたときにでも、ね」

ベルトルト「一応本人に確認とっときたいから、今は待っててね」

コニー「おう……」

ドア「」ガラッ

アルミン「よいしょ……」フラフラ

アルミン「……っと」ドサッ

アルミン「重かった……」

ベルトルト「アルミン。コニーが協力してくれるそうだよ」

コニー「え?」

コニー(協力?)

アルミン「……いいの?」

コニー「あ、ああ。よくわかんねえけど……」

アルミン「そ、そっか」

アルミン「じゃあ、た、頼むよ。よろしくね……」モジ

コニー(え?)

コニー(……?)

コニー「な、なあ。それで結局なにしてんだお前ら」

アルミン「え? ベルトルト……」

ベルトルト「ああ、僕たちが調べてるのはね」

ベルトルト「アナルセックスについてのことだよ」


コニー「」

ベルトルト「前からちょこちょこ話してたんだけどね」

アルミン「ベルトルトは基本どんな話にでも付き合ってくれるから……」

アルミン「君を巻き込むのは正直気が引けるんだけど。僕も恥ずかしいし……」

ベルトルト「まあここにちょうどコニーがいたし、彼はこう見えて義理堅いから」

ベルトルト「彼ならちょうどいいだろ? 僕じゃ体格的に無理だ」

コニー「お、おい。なんの話してんだお前ら」

ベルトルト「まあまあ。えーと、どれ?」

アルミン「あ、これの……、ここ」ホンパラパラ

ベルトルト「……ふむ、よし」

ベルトルト「ここじゃあれだから、一旦医務室に移ろうか」

アルミン「そうだね」

コニー(え? え?)

コニー(俺なにされんの?)

医務室

ベルトルト「」ガチャ

ベルトルト「よし、施錠オーケーだ」

ベルトルト「じゃあ、早速始めようか」

ベルトルト「とりあえずコニー、ベッドで横になってくれ」

コニー「え? いやオイ。マジで何する気なの?」

ベルトルト「大丈夫だよ。服は着たままでいいから」

ベルトルト「ここに載ってる体位で実際に組んでみて、感触を確かめてみたいだけだよ」

コニー「感触ってオイ……」

ベルトルト「実際に挿入したりはないから。ほら早く早く」

コニー「……」

コニー「……」ゴソゴソ

ベルトルト「なにからいけばいい?」

アルミン「……とりあえず」ユビサシ

ベルトルト「わかった。じゃあコニー、まずうつぶせになって」

コニー「……」ゴロン

ベルトルト「……よしアルミン」

アルミン「わかった」テクテク

アルミン「……」ノシ

アルミン「下半身持ち上げるから、ちょっと太もも軽く上げてくれる?」

コニー「……」ヒョイ

アルミン「」ガシッ

コニー「……」

コニー(うわっ……、なんかきめえ……)

コニー(体温が……)

ベルトルト「よしコニー。せーの、でこう、両手で体を持ち上げてみてくれ」ジェスチャー

ベルトルト「せーの」

コニー「……」グイッ

アルミン「よいしょぉ!」グイッ

参考
http://i.imgur.com/btu5ssy.jpg

ベルトルト「うーん……。ちょっと高いな」

ベルトルト「アルミン、そのまま肘伸ばせる?」

アルミン「……」ス

ベルトルト「よし、だいたい一致したね」


ベルトルト「どう? アルミン」

アルミン「……このまま動くとなると、結構キツそうだね」

ベルトルト「コニーは?」

コニー「え? ……えーと」

コニー「じ、時間によるんじゃねえの……?」

ベルトルト「そうか、そうだね。肘立てっぱなしじゃ体力使うよね」

アルミン「うーん……。とりあえず次いってみよう」

数十分後

コニー(……)

コニー(俺なんでここに居んだろ)

アルミン「やっぱり課題は基礎体力か……」

ベルトルト「だいたいのことは想定できたと思うし、あとは実践じゃない?」

アルミン「……そうだね」

図書室

アルミン「二人ともありがとう! この埋め合わせは必ずするよ!」

ベルトルト「ははは。まあ適当に返してもらおうかな」

コニー「はは……、おう」

ベルトルト「じゃあ僕たちは勉強に戻るから」

アルミン「うん。ありがとね!」


ガララ ピシャン

コニー「……」

ベルトルト「いやあ、人間って面白いよね」

ベルトルト「業が深くて」

コニー「……」

コニー「……」

ベルトルト「……うん。ごめん、僕が悪かった」

コニー「……」

ベルトルト「今度焼肉でも食べに行こう」

ベルトルト「奢るよ」

コニー「おう……」



ちなみに絵のやつは四十八手の押し車です
男性同士でもいけるらしいですよ

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