ガチレズ女P「女同士ならノーカンだと思うのよ」 ちひろ「は?」(133)

ゆっくり書く

女P「いや、だからね?」

ちひろ「いや、何を言ったかは分かるんですけど」

女P「ようするに、アイドルの子たちといちゃいちゃ組んず解れつしたいのよ」

ちひろ「あの…アイドルに手を出すのは流石に…」

女P「だーかーらー、女同士ならノーカンでしょ?って言ってるじゃない」

ちひろ「…ちなみに、組んず解れつって、どこまで行くんです?」

女P「聞きたい?」

ちひろ「今のでどこまで行くか大体分かっただけに言いますけど、ダメに決まってるでしょ!」

女P「ぶー、ちっひーったらけちんぼー鬼ー悪魔ー守銭奴ー」

ちひろ「途中から関係ないじゃないですか!あと私は守銭奴じゃありません!お金が好きなだけですっ!」

女P「うわぁ…流石に引くよちひろちゃん」

ちひろ「ついさっき私をドン引きさせた貴女が言います!?」

女P「ま、流石に安心してよ。こっちから手は出さないからさ」

ちひろ「…こっちから?」

女P「向こうから誘惑してきたらねぇ。据え膳よ据え膳」

ちひろ「そんなわけないじゃないですか!ウチの子たちに限って…大体、あの子たちPさんにお熱じゃないですか」

女P「そこなのよねー。まったく、ちょーっと仕事が出来て顔が良いからってあの野郎は本当に腹立つわ」

ちひろ「あの仕事量こなしてる人に向かってちょっとって…」

女P「あんなの雑用の内でしょ?本当にキツイのは三徹くらい明けてからよ」

ちひろ「Pさんもですけど、女Pさんも十分人間辞めてますよね」

女P「失礼しちゃうわ、本当」

ちひろ「いや、でもお二人の仕事っぷりは流石にやりすぎじゃ…」

女P「なによぉ。いいじゃない別に。それで体調崩す様じゃ馬鹿丸出しだけど、本当にやばい時は休むし。オンオフの切り替えはバッチリ!」

ちひろ「うーん…お二人がここまで仕事バ…もとい熱心だったとは」

女P「今バカって言いかけた?言いかけたよね?」

ちひろ「い、言ってないデスヨー?」

女P「なにそれ、フェイフェイの真似?そういえば、フェイフェイといえばこの間、フェイフェイが事務所で炒飯作ってくれたのよ」

ちひろ「へぇ、フェイフェイちゃんお料理得意ですもんね、誰かさんと違って」

女P「…料理なんて、彼女が作ってくれてたから作る機会なかったのよ」

ちひろ「え、彼女いるんですか?」

女P「前はね。今はフリーよ。ちひろちゃんどう?」

ちひろ「私はノーマルなので…まぁ、意外と言うほど意外でもありませんね。別れちゃったんですか?」

女P「あたしがアイドル事務所に勤める事になった時にね、周りにアイドルが沢山いるなら絶対その子たちに手を出すでしょって言われてさ」

ちひろ「あー、なるほど。自分に自信がなくなっちゃったんですかね?」

女P「そうじゃない?ぶっちゃけ手を出す気満々だったから、そうかもって言ったら引っ叩かれてそのまま」

ちひろ「嘘でもそこは君だけだよ、とか言うもんじゃないんですか?」

女P「無理無理、あの子あたしの浮気癖も知ってたし」

ちひろ「浮気癖あるんだ…」

女P「ま、そんなこんなでフリーでね。最近仕事とアイドルの子たちにかまけてばっかで彼女作る機会もなかったからさー。そろそろ人肌恋しいなーって思って」

ちひろ「…ちなみに彼氏を作る機会なら手軽に紹介出来ますけど?」

女P「何?もしかしてPの事?」

ちひろ「えぇ。仕事が同じで価値観も近いと思いますし、何よりお二人がくっつけばアイドルの子たちも諦めがつくでしょうし」

女P「うーん…ぶっちゃけ男に興味ないのよね。アイツにしてもそれは同じよ。仕事ではまぁ当てに出来るけどね」

ちひろ「さようで」

女P「えーと、それでなんだっけ。そうそう、フェイフェイよフェイフェイ。あの子炒飯作ってくれて、食べてみたらこれが美味しくてさ」

ちひろ「良かったじゃないですか」

女P「そこであたしはフェイフェイに、これから毎昼、あたしに炒飯を作ってくれって言ったのよ」

ちひろ「毎朝の味噌汁見たいに言いますね…」

女P「そしたらフェイフェイったら、『ウン、イイヨー!』って…」

ちひろ「純粋ですねぇ」

女P「違うのよ。そうじゃないの。あたしは『そ、それって…』みたいな甘酸っぱいのが欲しいのよ!」

ちひろ「はぁ…」

女P「純粋な子を染めるのもいいけど、やっぱりそういうのに興味ある子を引き摺り込んで行くのが最っ高に興奮するのよね」

ちひろ「するのよねって言われても…私には理解し難い世界ですね」

女P「ちひろちゃんも一度ヤってみればいいのよ。物は試しってやつね」

ちひろ「やめてください!私はノーマル!ノーマルですから!」

女P「ちぇー。ちひろちゃんもあたしの好みなのになー」

ちひろ「はぁ、どうも…」

女P「三つ編みはポイント高いわ。是非ベットでその結び紐を解いてストレートのちひろちゃんをあたしだけの目に焼き付けたい」

ちひろ「随分ピンポイントな事を…」

女P「あたし綺麗なお姉さんとか大好物よ。年下もいけるけど」

ちひろ「ストライクゾーン広いですね」

女P「事務所の子達は言わずもがなストライクです」

ちひろ「社長に言ってクビにしてもらった方がウチのためになるんじゃ…」

女P「ちょ、流石にそれはやめて!今仕事までフリーになったら寂しくて死んじゃう!」

ちひろ「ウサギか!」

女P「そーよ、寂しいの。だから美優ちゃんに膝枕してもらいたいし、あの綺麗な足に舌を這わせたいの」

ちひろ「欲望が膨れ上がり過ぎです!」

女P「美優ちゃんって本当に魔性の女よね。女のあたしでも参るのに。あいつやっぱりホモじゃない?」

ちひろ「ガチレズの貴女と、ガチホモのPさん…うわぁ、ウチの事務所大丈夫かなぁ…」

女P「ガチホモか、あるいは不能か…あたし不能に一票」

ちひろ「そこで自制してるって答えはないんですね」

女P「あんなの抑え切れるわけないじゃない。何度仮眠室に連れ込もうと思ったか…その度に真奈美ちゃんとか清浦ちゃんに止められるんだけど」

ちひろ「完全に愛海ちゃんと同じ扱いじゃないですか…」

女P「愛海かー。あの子はこっち系の見込みあると思ったんだけどなぁ」

ちひろ「何かあったんですか?」

女P「あの子、会って最初の頃あたしの胸を揉みに来てね。揉み返したらそれ以来ぱったりよ」

ちひろ「どんな揉み方したらそうなるんですか…」

女P「んー、すっごくねちっこく責めたら、恥ずかしくなったらしくて逃げ出しちゃった。あそこで逃がさなかったら調教出来たのかなぁ…」

ちひろ「愛海ちゃんよく逃げられたわね…」

女P「ま、あたしから言わせればまだまだよ。あの子胸しか見てないから。男子中学生なんかと同じね」

ちひろ「いや、そんな所で上から目線に語らないでください」

女P「あんな小娘に負けてたまるもんですか。雫も拓海も、藍子も珠美も、みーんなあたしのもんよ」

ちひろ「勝手にウチのアイドルの所有権握らないでください!というか、そのチョイスに悪意を感じるんですけど」

女P「深い意味はないけどね。でもちひろちゃん。あれもダメこれもダメじゃ典型的なダメな上司の言うことよ。あれはダメ、だからこうしなさいって道を示してくれなきゃ」

ちひろ「当たり前のことを言ってるはずなのになんでお説教されてるんでしょうか…」

ちひろ「…それで?どうしろって言うんです?」

女P「そりゃ、私が代わりに体を差し出すから、あの子達には手を出さないで!みたいな」

ちひろ「……どうせ、私を差し出してもアイドルに手を出すでしょう?」

女P「あ、バレた?」

ちひろ「最低です!女の敵!…あれ?なんか違うような、合ってるような…」

女P「さて…そろそろいい時間ね。帰る?」

ちひろ「露骨に話を逸らしましたね…それじゃそろそろ出ましょうか?」

女P「あ、その前にトイレっと。ちひろちゃんは?」

ちひろ「あ、じゃあ私も」

女P「荷物見てるから、お先にどうぞー」

ちひろ「じゃ、お言葉に甘えて」

女P「…すいませーん、お勘定お願いしまーす」



ちひろ「…お待たせしました」

女P「おかえり、それじゃ行こっか」

ちひろ「あれ、女Pさんは?」

女P「あー、気のせいだった」

ちひろ「なんですかそれ…すいません、お勘定…」

女P「払っといたから、ほら、早く出た出た!」

ちひろ「ちょ、この間もそうやって払ってたじゃないですか。私にも払わせてくださいよ」

女P「良いって。話聞いてもらってあたしも楽しいし。あ、上乗せして払ったらこの後も相手してくれる?」

ちひろ「お酒だけならいくらでもどうぞ。もう、漢らしいんですから」

女P「良く言われるけどまったく失礼しちゃうわ。こんなべっぴん捕まえて漢らしいなんて」

ちひろ「はいはい、私が悪うございましたー」

女P「それじゃ、タクシー呼んどいたから。そんなに酔ってないし大丈夫でしょ?」

ちひろ「それは大丈夫ですけど…女Pさんは?」

女P「あたしはこっから家近いし。酔い覚ましも兼ねて歩こうかなって」

ちひろ「そこは、心配だし家まで送るとか言いそうなもんですけど」

女P「家まで行っちゃったら自制出来る気しないからパス」

ちひろ「なるほど、納得です」

女P「…っと、タクシー来たね。それじゃおやすみ、ちひろちゃん」

ちひろ「はい、おやすみなさい」

女P「…ちひろちゃんは脈なしっぽいなぁ。くそう。志乃ちゃんとか楓ちゃんに振られたって泣きつこうかなぁ」

女P「あ、もしもし、志乃ちゃん?今暇ー?いやー、実は子猫ちゃんに振られちゃってさー。慰めてくれない?え、楓ちゃんと飲んでる?うんうん!行く行く!いつものお店?分かった!すぐ行くね!」

女P「…はぁ。彼女欲しいなぁ…」

ちひろ「(仕事も出来るし、美形だし、気配りも出来てユーモアもある。浮気癖はマイナスだけど…あの人、本当に女に生まれて損してるなぁ)」

ちひろ「(女同士…か)」

ちひろ「(いやいやいや、何を考えてるの!?私はノーマル!いくら女Pさんがハイスペックでも流石に…)」

ちひろ「(…明日事務所で会っても、平常心よ、ちひろ!)」

短めですけどこれにて終了です。志乃さんと楓さんと飲む話はまた後日書こうかと思います。

続き投下します。

女P「うー…彼女欲しいよぉ…」

志乃「子猫ちゃんって、ちひろのことだったのね」

楓「振られてフラフラ…ふふっ」

女P「うっさい!」

志乃「大変ねぇ。貴女くらいなら引く手数多でしょうに」

女P「野郎の手なんかいくら差し出されても何とも思わないわよ。けっ!」

楓「でも、私たちみたいに恋愛がご法度ってわけでもないのに、勿体無いですよ」

女P「でも男と結婚なんかしたら、瑞樹ちゃんや留美ちゃんに悪いじゃない?」

志乃「それ、二人の前で絶対言っちゃダメよ?」

女P「流石に言わないって。かといってあの二人もアイツにゾッコンだし…はぁ」

志乃「ウチに彼を悪く思ってる子なんていないでしょう。貴女も含めてね」

女P「仕事面については言うことないわよ。あとはアイドルの子をもう少しこっちに回してくれれば言うことないんだけど」

志乃「そういうことにしときましょうか」

女P「ちょっと、あたしバイじゃないわよ」

楓「バイはばいばい…ふふっ」

女P「楓ちゃん絶好調ね。どれくらい飲んだの?」

楓「お猪口で…」

志乃「ちょこっと、ね」

楓「…志乃さん」

志乃「はいはい、ごめんなさいね」

女P「はぁー…あんなに女の子がいるんだから1人くらいあたしの同志がいてもおかしくないと思うんだけどなぁ」

楓「私は女Pさんも好きですよ?」

志乃「私もよ」

女P「二人とも…!それじゃ今夜この後」

志乃「私は明日モデルの仕事なの。楓もよね」

楓「えぇ」

女P「えーえー知ってましたともー。ライクであってラブではないってやつでしょ分かってましたよーだ!」

志乃「まぁまぁ、飲みなさい。飲んで忘れるに限るわ」

楓「ここの日本酒は美味しいですし、さ、どうぞ」

女P「はー…美女二人のお酌かぁ。たまりませんなぁぐへへ」

志乃「中身はおっさんねぇ。貴女今いくつだっけ?」

女P「あたしはぁ、永遠の17歳でーっす!キャハッ☆」

楓「うわキツ」

志乃「うわキツ」

女P「自分でやって分かったけど、きっついわこれ。凄いわね菜々ちゃん」

楓「そういえば、二周年のパーティの時…」

女P「あれはソフトドリンク。いいわね?」

楓「あっ、はい」

志乃「そういえば、貴女って女の子にしか興味ないの?」

女P「んー…男子小学生までなら…」

楓「キツイです」

志乃「流石にアウトよ」

女P「やだなー、冗談ですよ冗談。生涯女の子一筋ですよ私は」

志乃「そう言うのに目覚めたのは?」

女P「初恋は幼稚園でした。保母さんに抱っこされてる時とか凄く楽しかったです」

楓「筋金入りなんですね」

女P「あ、でも小学生の時気になる男の子はいましたよ」

志乃「あら、意外」

女P「すごくなよっとした子で、髪も長かったから、女の子と勘違いしてただけですけど」

志乃「それはノーカウントよ」

女P「中学からは女子校でしたねぇ。やっぱ女の子ばっかの空間だと、そういう子も結構いましたよ」

楓「それは…また凄いですね」

女P「中学から大学は中学や高校の頃の同級生達と付き合ってましたね」

楓「…達?」

女P「えーと…最高三股かなぁ。あの時は流石にやばかったなぁ」

志乃「…もう少し一途になればウチの子にもチャンスがありそうじゃない?」

女P「あはは、無理無理。一生甘い物だけ食べていけます?」

楓「そういう問題じゃ…」

志乃「無駄よ楓。この子の中じゃそういうことなんでしょ」

女P「もしかしなくてもドン引かれてるなぁ私」

志乃「男だろうと女だろうと、浮気癖は褒められた物じゃないでしょう」

女P「そりゃ分かりますけどね。ほら、求められたらつい応えちゃうんですよ」

楓「あ、じゃあ昔のは…」

女P「皆向こうから。こっちからは手を出してないよ」

志乃「それにしたって…」

女P「それに、二人目までは上手く行ってたんですよ?あの子たち同士も仲良かったし。三人目の子が私を独占しようとしたから揉めただけで」

楓「一夫多妻制だったんですね」

女P「あはは、夫じゃないけどねー」

志乃「誰が上手いことを言えと」

女P「好きだって言ってくれる人がいて、それに応える事が、そんなに悪い事なのかしらねぇ…」

楓「それは…」

志乃「良い事言ってるみたいだけど、アイドルに手をだしまくろうとしてる時点でなに言っても遅いわ」

女P「あはは、それもそうですねぇ。ま、だからこそアイツの気持ちが理解出来ないんですけどね」

楓「アイツって…Pさんのことですか?」

女P「えぇ。あれだけ女の子達に好意を向けられてるのに、誰の気持ちにも応えようとしない。よく分からないわ」

志乃「アイドルですもの。恋愛なんてご法度でしょう」

女P「アイドルの座を捨ててでもって子もいるじゃない。アイツはそれは気の迷いとか言うけどさ、それは女の子の気持ちに気付かないどころか、踏みにじってるのと同じよ。少なくともあたしはそう思う」

志乃「…ま、言いたいことは分かるわ。それで、本音は?」

女P「あたしだったらいくらでも応えるから皆もう少しあたしの事もそう言う目で見て欲しい!」

楓「台無しですね」

志乃「良い事言ってたのにね」

女P「いやぁ、つい本音が…」

女P「…っと、そろそろ良い時間ですし、お開きにしましょうか。二人ともお仕事でしょう?これ以上は明日に響きます」

志乃「あら、もうそんな時間?」

楓「それじゃあ、帰りましょうか?」

志乃「えぇ、最後に一杯頼んでからね」

女P「はいはい、プロデューサー権限で今日のお酒は終わりです。とっとと帰りますよ」

志乃「もう、ケチね」

楓「もう一口だけ…」

女P「だーめーでーす、ほら、立って歩いて外に出なさい」

女P「さて、二人を無事にタクシーに乗せたし、あたしも帰りますかね」

女P「明日は…えーと、一日NGの付き添いだったっけ」

女P「…JKってなんて甘美な響きかしら。さーて、明日も頑張りますか」

女P「NG…4P…ぐふふ…」

志乃「本当にあの子は生まれてくる性別を間違えてるわね」

楓「女の子同士ならノーカウント…」

志乃「…楓?」

楓「…?」

志乃「満更でもないのかしら?」

楓「…私は嫉妬しちゃうので」

志乃「…切なくなるの?」

楓「これが…恋なんですかね?」

志乃「さぁ?」

楓「…恋が来い…ふふっ…」

志乃「…本当、罪作りな子」

また短いけどここで終わりです。
NG編はまた後日に

続き行きます

卯月「おはようございます!」

女P「はーい、おはようさん」

卯月「あ、女Pさん。おはようございます!」

女P「おはよう、まだ凛も未央も来てないからゆっくりしてなさい」

卯月「あ、それじゃあお茶淹れましょうか?」

女P「あー、じゃお願い。戸棚にお煎餅あるから食べていいわよー」

卯月「女Pさんは食べますか?」

女P「あたしはお茶だけでいいや」

卯月「はーい!」

卯月「お待たせしました、どうぞ!」

女P「うん、ありがとう…ふぅ。美味しい」

卯月「えっへへ…ありがとうございます!」

女P「可愛いなぁくそう。押し倒したいなぁくそう。(それじゃ、向こうでゆっくりしておいで)」

卯月「煩悩がダダ漏れですよ!?それにお、押し倒すって!何考えてるんですかもうっ!」

女P「卯月があんまりにも可愛くて、抑えるのに一苦労してるんだよ、まったく困った子だねぇ本当に」

卯月「か、かわっ…じゃなくて!どうして私が悪いって流れになってるんですか!もう!」

女P「ごめんごめん、悪かったよ。許して?」

卯月「知りませんっ!」

女P「可愛い卯月の膨れっ面が見たくなっちゃったんだ。でもやっぱり何時もの笑顔が何倍も良いから、ね?期限直してよしまむー」

卯月「…今度からかったら、本当に知りませんよ?」

女P「しないしない!大丈夫よ、あたしを信じて?ね?」

卯月「うぅ…じゃ、じゃあ…」

女P「あー、困り顔もいいなぁ。さっすがしまむー、どんな顔でも可愛いわね!」

卯月「も、もーっ!言ったそばからー!」

凛「おはようござ…何やってるの、二人とも」

女P「あ、凛。おはよう」

卯月「凛ちゃん!聞いてよ!女Pさんったら朝から人のことをからかってくるんだよ!」

凛「…卯月、そんなのいつものことじゃない。今更気にしてるの?」

女P「え、あたしそんないつも皆をからかったりしてるイメージあんの?」

凛「かなりね」

女P「マジかー…ちょっとフランクに接し過ぎ?」

凛「良いんじゃない?急にフランクじゃなくなるのも違和感あるし」

女P「しぶりんったら優しいわねぇ。お礼にハグしてあげよっか?」

凛「遠慮しとくよ」

女P「冷たいっ!でもそれがいいっ!」

凛「ところで、プロデューサーとちひろさんは?」

女P「鮮やかなスルーをありがとう。アイツはもう営業に出てて、ちひろちゃんは買い出し。まぁ、あたしらが出るまでには戻ってくるはずだから、それまで待機」

凛「ん、分かった」

女P「にしてもごめんね、今日の付き添いがあたしでさ」

凛「別に…気にしてないよ」

卯月「男Pさんも忙しいし、仕方ないよ、凛ちゃん」

凛「だから気にしてないって」

女P「あ、卯月も分かった?」

卯月「もちろん!凛ちゃんは分かりやすいですから!」

凛「ちょっと、なんの話?」

卯月「ちょっと残念そうな声だったかなーって思って…違ったかな?」

女P「いーや、間違いないわ。まったく、恋する乙女ねぇ。お姉さん見てて眩しいわ」

凛「二人とも好き勝手言って…怒るよ?」

女P「いやん、怒っちゃダメよ凛。可愛いお顔が台無しに…いや、怒った顔も可愛いから台無しにはならないわね。むしろ怒った顔も見たいし、どうぞ!」

凛「…はぁ。呆れて怒る気も失せたよ」

女P「呆れ顔もいいなぁ。はー、美少女に囲まれてあたしは幸せもんだわぁ…」

凛「はいはい、ありがとう。女Pも綺麗だよ」

女P「あら、口説いてくれてるの?」

凛「いや、そんなわけないから」

卯月「…むぅ」

女P「あら?どしたの卯月?」

卯月「女Pさんばっかりずるいです!凛ちゃん、私も口説いてー!」

凛「だから口説いてないってば…」

女P「駄目よ卯月。凛が本当に口説くのは1人だけだから」

卯月「あ、そっか。そうですよね!」

凛「…知らない」

女P「ありゃ、拗ねちゃった。拗ねりんも可愛いわぁ」

未央「おっはよーございまーす…っと、もう皆来てたんだ」

女P「おはよう、未央。今日も良い胸してるわね」

未央「あはは、女Pさんには敵わないってー」

卯月「む、胸って…未央ちゃんも普通に流さないの!怒るところだよ!セクハラだよ!」

未央「えー?これ位普通だよ普通。ねー女Pさん?」

女P「そーよそーよ!これ位が普通であるべきなのよ!今の世の中はその辺り厳し過ぎるのよ!」

凛「…女Pはその辺りゆる過ぎるんじゃない?」

女P「そんなことないって。もっとスキンシップを取らなくちゃ。現代の日本はそういうのを忘れてるのよ」

未央「スキンシップって?」

女P「パイタッチとか」

卯月「駄目に決まってますよ!?」

女P「何を言うの!先人は皆パイタッチで道を切り開いて来たのよ?」

凛「先人って誰なの…」

女P「そりゃあんた、今を輝く765プロのプロデューサーだって、パイタッチをしてアイドル達をトップアイドルに導いたってまことしやかな噂が流れてるのよ」

未央「噂じゃん!というか、そんな事やったら765プロのプロデューサーさん捕まっちゃうでしょ!」

女P「そうなのよねぇ。普通に考えればそうなるんだけど…」

未央「(ねぇねぇ、しぶりん)」

凛「(何?)」

未央「(この前さ……)」

凛「(…なるほど。そういえばそうだったね)」

未央「(うん。ここらで…)」

凛「(分かった。任せて)」

凛「…でも、火のないところに煙は立たないって言うよね」

女P「そうなのよ。そこでさっきのスキンシップが足りない話と合わせて考えると、765プロの過剰なまでのスキンシップが、トップアイドルへの近道に繋がっているんじゃないか、って思うのよ」

未央「なるほど、興味深い話だね」

卯月「未央ちゃん!?何を言ってるの!?」

凛「…うん、一理あるかも」

卯月「凛ちゃんまで!?」

女P「だがしかし!男が女の子の、しかもアイドルの胸に触るのはどうか、という意見も忘れちゃならない。というか、ウチの朴念仁がそんな事をするはずがない」

卯月「確かに、男Pさんは真面目ですし…それに、出来るだけ体に触らないようにしようとしてますね」

女P「だったらどうすればいいか?答えは簡単よ!あたしが触ればいい!」

卯月「だからセクハラですってば!」

未央「いや、でも765プロがやってるんなら効果あるかも?」

凛「…うん。やる価値はあると思う」

卯月「二人ともどうしちゃったの!?」

女P「…ふむ。凛と未央は賛同してくれるみたいね。後は卯月、貴女が頷いてくれればいいのよ?」

卯月「だ、だっておかしいですよ!スキンシップは大事だと思いますけど、だからってパ…胸なんて!」

女P「…仕方ないわね。凛、未央。卯月を抑えなさい」

凛「ん」

未央「イエスマム!」

卯月「ちょ、えぇっ!?二人とも、なんでぇ!?」

未央「この前、仕事終わりに、女Pに胸を揉まれたんだよね」

凛「私も同じく」

卯月「この前…あっ!」

凛「思い出した?助けを求めた私たちを置いて逃げた薄情者の名前を」

卯月「だ、だって…私1人じゃ…」

未央「問答無用!姉貴!よろしくお願いしやすぜ!」

女P「ふっふっふ…二人とも、ご苦労。後で奢ってあげるわ」

女P「そういえば、この前は卯月だけ逃がしちゃったのよねぇ…うふ、ぐふふふふ…」

卯月「ひぃ!?お、お願い凛ちゃん!未央ちゃん!許してぇ!?」

凛「何言ってるの?最初から怒ってなんかないよ」

未央「そうそう!ただ、私たちだけ揉まれて、しまむーだけ揉まれてないっていうのは…ねぇ?」

凛「そうそう。NGの仲間として、分かち合わないとさ。色々と」

女P「美しい友情だわ。感動的ね」

卯月「か、感動的に免じて…」

女P「だが無意味ね」

卯月「い…!いやぁあああああ!?」

ちひろ「ただいま戻りましたー…何やってるんですか貴女達は!?」

凛「あっ」

未央「やばっ」

女P「ちっ」

ちひろ「何をやってたんですか!?まさか、寄ってたかって卯月ちゃんにあんなことやこんな事を…!?」

女P「ち、違うのよちひろちゃん!これは…そう、凛と未央が…あら、いない?」

女P「あ、メール…未央から?『仕事場には私達だけで行くね!現場の人達には遅れてくるように伝えておくから! PS.後は頑張ってくれたまえ、プロデューサー君!』…あんのガキ…!」

ちひろ「ふむ、あの子達は現場にむかったんですね?」

女P「そ、そうみたいね!やーいつの間にか立派になってておねーさん嬉しいわ!さぁてそれじゃあ私も営業に」

ちひろ「行けると思いますか?」

女P「……イイエ」

ちひろ「そこに正座!!どういうことか全部漏らさず説明してもらいますからね!!」

女P「…ハイ」

未央「いやー、しかしヒヤヒヤしたねぇ」

凛「今頃女Pはちひろさんに絞られてるだろうね」

卯月「……」

未央「し、しまむー?怒ってる?」

卯月「う、うん、怒ってないよ?」

凛「少し悪ノリし過ぎたかな…ごめんね卯月」

卯月「大丈夫だよ、うん、もう忘れよう!そうしましょう!」

未央「…しまむー、なんか顔赤くない?」

卯月「えぇっ!?そ、そうかな?」

凛「うん、なんかぼーっとしてるし、風邪?」

卯月「ううん、風邪とかじゃないから…暴れてて暑くなっちゃったかな?あは、は…」

卯月「(…女Pさんの手が近づいて来る時、こう、凄くドキドキして…うーん、なんだったんだろう、あれ…?)」

女P「(お姉さんに叱られるシチュも悪くないわね…えーと、NGは後で迎えに行く時に挨拶もして、その間に…うーん、誰の様子を見に行こうかしら)」

ちひろ「聞いてますか女Pさん!!」

女P「聞いてる聞いてる。超聞いてる」

ちひろ「大体ですね、女Pさんは……!!」

女P「(はぁ…あとほんの少しでうづっぱいがこの手に…はぁー…)」

女P「(気を取り直して、誰か他の子の胸揉みに…もとい、様子を見に行こうかしらね)」

例によって短いけど今回はここまでです。次は誰出そうか迷う

続き行きます

女P「あー、足痺れた…さてさて、今日のレッスン場は誰がいるかなーっと?」

瑞樹「あら、女Pさん」

留美「なんだ、男Pさんじゃないのね」

美優「いや、それは失礼ですよ留美さん」

女P「あら、お三方お揃いで。今日のレッスンは三人だけ?」

瑞樹「レッスンって言っても自主練みたいなものよ。そろそろ切り上げて何処かに買い物でもって思ってたところ」

女P「あら、そうなの?いいなぁ女子会。あたしも行きたいわ」

留美「今日はおとなしく働いた方がいいわよ。ちひろさんの堪忍袋を一日に何度も切るのはやめときなさい」

美優「ついさっきまで叱られてたんですか?」

女P「そうねぇ…ざっと二時間位怒られてたかなぁ」

留美「何をしたらそうなるのよ…」

女P「んー、ちょっと愛海の真似をしようとしたら?」

美優「愛海ちゃんの揉み癖が影を潜めてたのに…」

瑞樹「新たな揉み女の誕生ね。わかるわ」

女P「結局揉んでないのに二時間のお説教はわからないわ…はー、疲れた。美優ちゃん、膝枕してー」

美優「え、えぇ!?こんなところでですか!?」

女P「事務所のソファでもいいわよ?」

美優「いえ、場所の問題ではなく…というか、事務所だとちひろさんの目が気になりません?」

女P「だって、やらなきゃいけない仕事ならもう終わらせちゃったもん」

留美「相変わらず仕事が早いわね」

女P「いやぁ傑作だったわ。仕事終わったからアイドルの様子見てくるって言ったら、ちひろちゃんすっごく恨めしそうにこっち見て来たんだもん」

瑞樹「二時間説教損したも同然ねー。ちひろちゃん可哀想」

女P「ま、事務仕事の一部あたしの机に移しといたし、それにちひろちゃんだって有能だし、なんとかするでしょ」

美優「ふふっ…優しいんですね、女Pさん」

女P「そりゃ可愛い女の子だもの。優しく接して当然じゃない?」

留美「いっそ清々しいわね」

女P「何とでも言いなさい。女の子には優しくするのはあたしのモットーだから」

瑞樹「男はどうでもいいのね。はぁ、そこまで割り切るのはちょっとなぁ…」

女P「なーんで皆さんみたいないい女ほっとくんでしょうねぇ。理解不能ですよホント」

留美「そりゃアイドルだもの。男との惚れた腫れたなんて良いネタにしかならないでしょ」

女P「そりゃそうなんですけどね。あの朴念仁ですよ。よく我慢出来てるなーって呆れ通り越して感心してます」

美優「男Pさんは…お仕事に忠実ですから」

留美「ちょっと忠実過ぎやしないかと思うけどね」

瑞樹「本当よ。もう少しこっちを意識してくれてもいいのに…」

美優「ちょ、お二人とも!?」

留美「美優だって思わない?もう少しドギマギくらいしてくれてもいいのにって」

美優「それは…その…」

女P「はー、ここの三人はみーんなあいつにベタ惚れてますか。はぁー、やれやれ。あいつも幸せもんだねぇ本当」

瑞樹「はいはい、拗ねないの。男Pさんもだけど、貴女のことが嫌いな子なんていないわよ?」

女P「そりゃ嬉しいですけどね…ライクであってラブじゃないんですもん」

美優「ら、ラブって…」

女P「あら、違うの?」

留美「…私はラブよ」

美優「留美さん!?」

瑞樹「あら奇遇。私もよ」

美優「瑞樹さんまで!?」

女P「ちなみに、あたしは奴にはライクもラブもないわね。どっちかっていうとf××k youって感じ」

美優「ふぁ、って何を言うんですか!」

女P「中指も立てて見せようか?」

美優「いりません!」

留美「曲がりなりにも芸能界の人間が言っていい言葉じゃないわね」

女P「場所は選ぶわよ。安心しなさいって」

瑞樹「それで?美優ちゃんはどうなのよ?ライクかラブか」

美優「えぇ!?まだ続いてるんですか!?」

留美「当然よ。私も瑞樹も言ったのだから、美優も言うべきよ。ねぇ女P?」

女P「あたしとしては答えが分かりきってるだけに聞きたくないんだけど…」

美優「じゃ、じゃあ…」

女P「恥ずかしがる美優ちゃん見たいし、私も聞きたいなーって」

美優「そ、そんなぁ…」

瑞樹「ほらほら、何も恥ずかしがる事ないじゃない。皆言っちゃったんだから」

女P「むしろここで言っておかないと、出遅れちゃうでしょうね」

美優「う、うぅ…!ら…」

瑞樹「ら?」

留美「ら?」

女P「ら?」

美優「ラブ!ラブですっ!」

女P「…嗚呼、また一つあたしの恋が散った…」

留美「…貴女、略奪愛とか好きそうだけど」

女P「略奪?あーパスパス。あたしは純愛派だからね」

瑞樹「そこまでゲスくはないのね。わかるわ」

女P「あんた達があたしをどう思ってるかはよーく分かったわ…」

美優「…えっと、その…ごめんなさい」

女P「やめて!謝る位ならあの人と幸せになって!じゃないと、じゃないとあたしが惨めじゃない…!」

瑞樹「さぁ、ここで突然の昼ドラ展開です。相変わらず自由気ままに自分のペースに相手を巻き込んで来ますねぇ、どうですか、解説の和久井さん?」

留美「そうね、あの上下するテンションに美優がどこまで食らいついていけるか、そこが勝負の分かれ目でしょう」

美優「意味が分かりません!」

女P「ふんだ!いいもんいいもん!あたしには100人を超える恋人候補がいるんだもん!1人位攻略失敗したって気にしないわよ!」

留美「水を指す様で悪いけど、私も攻略はもう出来ないと思って頂戴」

瑞樹「私も。悪いけどそっちの趣味はないのよ。これからもいい友達でいましょう?」

女P「一気に3人も脱落するなんて…!もういいもん!他の女の子のところで慰めてもらうもん!ふんだ!」

美優「…行っちゃいましたね」

瑞樹「本当にハイテンションね、見てて楽しいわ」

留美「自分から道化を気取ってる様にも見えるけどね」

美優「でも…女Pさんって、素敵ですよね」

瑞樹「えっ」

留美「美優、貴女まさか…」

瑞樹「…分からないわ」

美優「ち、違っ!違います!その…そういう趣味の人って、やっぱり後ろ向きになっちゃうんじゃないかなぁと思って…なのに、あんな風に明るく振る舞えるのって、凄いと思って…」

留美「…ねぇ、美優?」

美優「はい?」

留美「今の、女Pに言っちゃダメよ」

美優「へっ?」

瑞樹「そうね。そこまで言われたら、美優ちゃん一直線になっちゃいそう」

留美「美優ったら、本当に男たらしならぬ、人たらしね」

美優「えぇ!?どうしてそうなるんですかぁ!」

女P「はー、一気にお姉さん3人も脱落とは…はぁ…そろそろ本格的に乳揉まなきゃ精神が持たな…あら、第二レッスン場に誰かいる?」

女P「神様乃々様、どうかパイタッチが許される子たちでありますようにっ!」

桃華「あら、女Pちゃま。どうかなさいまして?」

薫「あっ!せんせぇ!こんにちはー!」

雪美「女P…レッスン…見にきた…?」

女P「oh…」

女P「神様も乃々様もあったもんじゃないわ。今度会ったら全身まさぐってやる…!」

桃華「えぇと、来て早々不穏なことを仰らないでくださらない?」

薫「ねーねー、まさぐるってなぁに?」

雪美「ペロ…撫でる時…みたいな…?」

薫「せんせぇ、猫ちゃんナデナデしたいの?」

女P「…ウン、ソウダヨ」

桃華「それで、何か御用ですの?その様子だと誰かにちょっかいを出して、相手にされずに逃げて来た様に見えますけども」

女P「えっ、桃華ったらエスパーなの?エスパーモモカで今度ライブしてみる?」

桃華「誰かのアイデンティティがクライシスするので辞めておきますわね」

女P「それもそうね。みくじゃあるまいし、そうそうアイデンティティはクライシスさせちゃダメよね」

女P「…ま、久々にあたしもレッスン見ましょうかね。普段はトレーナーちゃん達に任せっぱなしだし」

薫「見ててくれるの!?やったぁ!」

雪美「…頑張る」

桃華「えぇ。折角のオーディエンスがいるんですもの。張り切って行きますわよ!」

薫「おー!」

雪美「おー…ふふっ…」

女P「うんうん、良い出来だったわ」

薫「ほんと! ?」

女P「こんな嘘付かないわよ。桃華も、雪美も、勿論薫も。皆良く出来てたわ」

桃華「ふふっ、当然ですの!」

雪美「…がんばった…」

女P「でも、ここを直したら更に良くなるってとこも見つけたわ。その辺り説明していくわね」

女P「まずは薫。元気に歌って、ダンスもしっかり出来てる。でもたまにダンスに集中し過ぎて、歌がちょっと忘れがちになっちゃってない?」

薫「うーん…そうかも」

女P「でも、ダンスに集中してる時の薫のステップはバッチリだったわ。あとは、どうやって歌とダンスをバッチリにするか…どうしたらいいと思う?」

薫「んー…両方集中する!」

女P「そう、正解よ。難しいかもしれないけど、出来る?」

薫「やる!」

女P「よーし、その意気よ!応援してるからね!」

薫「うん!」

女P「ほんじゃ、次は雪美。雪美は薫と逆に、歌に集中し過ぎちゃう所があるわ。分かる?」

雪美「…うん…分かる…」

女P「集中するのは悪い事じゃないわ。その分、集中した事が良くなっていくからね。でも、歌をしっかり練習していけば、今までしっかり集中していたことが、ちょっとの集中で出来る様になるの。つまり、雪美がやることはなんでしょーか?」

雪美「…歌…練習…?」

女P「半分正解。ちょっとの集中で歌えても、その分ダンスにしっかり集中してたら頭がこんがらがっちゃうでしょ?だから、ダンスの方もちょっとの集中で出来る様に。頑張れる?」

雪美「ん…頑張る」

女P「うん、頑張りなさい。しっかり応援するからね」

女P「それじゃ、二人はちょっと休憩。しっかりお水飲むのよ?」

薫「はーい!」

雪美「…ん」


桃華「…さっきの、言っている事は同じですわよね?」

女P「ん?あぁ。薫は直感の感覚タイプだし、雪美は理論タイプっぽいし。落とし込みやすい言葉で説明した方が分かりやすいでしょ?」

桃華「女Pちゃまはそういう所が素敵ですわね」

女P「あら、嬉しい事言ってくれるわね」

桃華「…ところで女Pちゃま?私は完璧で言うことが無いと仰るつもりですの?」

女P「うんにゃ?桃華にも言わなきゃいけないことはあるけど、二人きりで話したかったのよ」

桃華「あら、二人きりだなんて…ロマンチックなお話なら良いのですけれど?」

女P「桃華、曲の最中、二人に気を配ってたわね」

桃華「…」

女P「桃華は、歌もダンスも良く出来てたわ。その辺りの専門的な事はあたしよりトレーナーちゃんから教わった方が早いわね」

女P「あたしが言いたいのは、もっと精神的な事になるわね。聞きたくないなら聞かなくても…」

桃華「言ってくださる?私、自分の欠点を放置しておく程向上心は低くありませんの」

女P「…その意気や良し。というか、欠点ではないのよ。決して駄目な事じゃないの。むしろ不可欠ね。同じステージの仲間に気を配ることは」

桃華「…」

女P「でも、桃華はちょっと気を配り過ぎかしらね。2人を心配するあまり、自分が疎か…とまでは言わないけど、自分の歌やダンスに対しての気配りがほんの少し欠けてしまってる」

桃華「…じゃあ、どうすれば良いんですの?」

女P「簡単よ。信じるの。薫の歌も、雪美のダンスも、バッチリ決めてくれるって」

桃華「信じる…」

女P「桃華が他の子を信じてないなんて言わないけどね。つまりは心配性なのよ桃華は。石橋を叩いて叩いて、まだ叩いて、それから渡るって感じ?」

女P「んー…休憩挟んだら、もう一回さっきと同じ曲でやってもらうわ。今度は、出来るだけ自分の事だけに集中してみなさい」

桃華「でも…」

女P「リーダーっているじゃない?」

桃華「リーダーって…ユニットなんかのリーダーですの?」

女P「そうそう。今の桃華は、仲間が転んだらすぐに迎えに行って、立たせてあげて、そこから一緒に歩き出すリーダー」

女P「そういうリーダーも勿論必要よ。でも、転んだってすぐに立ち上がれる強い味方がいるなら、私はここだ、早く追い付いて来い、ここで一緒に踊るんだ!って皆を勇気付けてくれるリーダーの方が、格好良くない?」

桃華「……」

女P「…今この瞬間、桃華達3人だけのユニットの結成よ。どんなユニットになるかは桃華次第。どんなリーダーになりたいか、考える事。それじゃ、水を飲んでから少し休憩してきなさい」

女P「さて、さっきの反省点を踏まえて、もう一度やってもらうけど…準備はいい?」

薫「いいよー!」

雪美「…ん。大丈夫」

女P「…さて、桃華は?」

桃華「…ちょっとよろしいかしら。お二人共」

薫「どうしたの?」

雪美「…桃華…?」

桃華「…女Pちゃまに、最高の私達をお見せしましょう!」

薫「うん!かおる頑張るからね!」

雪美「…もちろん…頑張る」

桃華「お待たせしましたの、女Pちゃま。曲を流してくださる?」

女P「…えぇ。行くわよ!」

女P「……」

桃華「はぁ、はぁ…ど、どうでしたの?」

薫「せんせぇ?」

雪美「……」

女P「…花マル満点!最っ高に可愛いくて、最っ高にかっこよかったわよ!」

薫「やったぁ!」

雪美「…ふふっ…」

桃華「…当然ですわね!」

女P「いやー本当に良い出来だったわ。掛け値なしに!

桃華「…女Pちゃまのおかげですわ」

女P「何言ってんの。桃華と薫と雪美と。3人の努力の結果よ」

桃華「ですが、あのアドバイスのおかげでここまで出来たんですから…お礼を言わせてくださいな」

薫「せんせぇ、ありがとう!」

雪美「…ありがとう…女P…」

女P「…うん、どういたしまして」

女P「それじゃ、あたしもう行くから!」

薫「えぇー!もう行っちゃうのー!?」

女P「ごめんね!急な用事思い出したの!汗が冷えない内にちゃんと拭いて、今日はもう終わるのよー!」

雪美「…行っちゃった…」

薫「変なせんせぇだったね」

桃華「…(女Pちゃま、泣いてましたの。すごく嬉しかったんですのね…)」

桃華「(女Pちゃま…フィアンセはPちゃまがおりますから、残念ですけども。桃華が男でしたら…)」

桃華「(……というか、私、女Pちゃまとの結婚を考えて…?)」

桃華「…悪くない、かもしれませんわ」

薫「どうかしたの?」

桃華「な、なんでもありませんわ」

雪美「…変な桃華…ふふっ」

女P「なんだか、すっごく真面目にプロデューサーやってた気がする…なんだか涙が出てきた…あれ?なんであたし桃華達の所に行ったんだっけ?」

女P「まぁいっか。はー、なんか、プロデューサー冥利に尽きるわ…」

母性溢れるちゃまは書けませんでした許してくださいなんでもしまむら。

今回はここで一区切りです。よろしければ登場させたいアイドルをどうぞ

続き行きます

女P「ただいまー」

ちひろ「……おかえりなさい」

女P「あら、ちひろちゃん声のトーンが低い時は…そっか、機嫌悪い時か!」

ちひろ「分かるんですかそうですか。ではもう一つ問題です。なんで私は機嫌が悪いでしょう?」

女P「んー…多分、二時間説教してた相手が仕事を自分よりも早く片付けてあっちこっちに出かけてたから…かな?」

ちひろ「そこまで分かっててなんでそんな良い笑顔なんですかもう!」

女P「アイドルが一歩前に進んだのよ?今笑顔にならなくていつなるの?って位あたし今嬉しいのよ」

ちひろ「…一応聞きますけど、それは変な意味ではないんですよね?」

女P「今回はマジよ。どれ位マジって、あいつの朴念仁の度合いくらいにマジ」

ちひろ「それはまた…それなら良しとしましょうか…」

女P「あはは、あいつの朴念仁度合いには突っ込まないわけ?」

ちひろ「そりゃあ、アレですし」

女P「ま、アレだし」

きらり「ただいまだにぃー☆」

ちひろ「あらきらりちゃん。おかえりなさい」

女P「おかえり、きらり。今日も可愛いわね」

きらり「にょわー!女Pちゃんもカワイイにぃ☆ハグハグすぅ?」

女P「ハグハグすぅー!」

ちひろ「はいはい、そこまでにしておいてください」

女P「なんで邪魔するのちひろちゃん!あのままいけばきらりのましゅまろに顔から行けたのに!!」

ちひろ「そんなだから止めたんです!!」

女P「離せ!きらりのましゅまろプニプニさせろぉ!!!」

ちひろ「大声で変な事叫ばないでください!通報されますよ!?」

あい「一体なんの騒ぎだい?女P君だろうとは思うが」

沙紀「表まで聞こえてたっすよ?」

ちひろ「あいさん!沙紀ちゃん!女Pさんを止めて!1、2発位なら入れていいですから!」

女P「うごぉおお!きらりのましゅまろぉおおお!!!」

あい「これは…なんというか…」

沙紀「すごくカオスっす」

きらり「女Pちゃんちょっと怖いにぃ…」



女P「…ふぅ。ごめん、落ち着いた」

あい「それは良かったよ」

沙紀「それで、どうしたんすか?あんなに取り乱して」

女P「きらりのましゅまろプニプニしたかったんです」

あい「重症だな」

きらり「女Pちゃん?えっちいのはメッ!なんだよぉ?」

女P「ごめんなさい!反省してます!」

沙紀「本当に筋金入りっすね」

女P「女の子の胸はお砂糖とスパイスと、素敵なもので出来てるのよ」

あい「マザーグースもまさかそんな風に自分の言葉を使われるとは思わないだろうね」

沙紀「マザーグースって童話とかのあれっすか?」

女P「えぇ。海外の童話の総称として使われてるわ」

あい「たしか、男の子は蛙とかたつむりと、子犬の尻尾で出来ているだったかな」

女P「そうそう。詳しいわね」

あい「童話の類には興味があってね。事務所の子供達に聞かせるのにもちょうど良いしね」

沙紀「へぇー…相変わらずあいさんはイケメンっすねぇ」

あい「ははは、ありがとう沙季君」

女P「こら沙紀。女の子に向かってイケメンなんて言わないの」

あい「気にしなくていいさ。少なくとも私は自分が可愛いとは思ってないよ」

女P「何言ってんの。あいちゃんも可愛らしい乙女じゃない」

あい「よしてくれ。乙女なんて歳でもないよ」

女P「うーん、あいちゃんとか沙紀は、もっと可愛らしさを売りにすべきだと思うんだけど」

沙紀「えー…自分で言うのもなんだけど、似合わないと思うんすけど」

女P「甘いわ。格好いい女の子が可愛らしい格好をするからいいんじゃない。765プロの菊池真ちゃん。あの子なんかまさにそれよ」

あい「あぁ、以前番組で共演させてもらったことがあったが…」

沙紀「あ、アタシもあるっす。かっこよかったっすねぇ」

女P「では、こちらに765プロオールスターズのバラエティ、生っすかサンデーの切り抜き画像があります。きらり」

きらり「おっつおっつばっちし☆」

あい「なんで用意されてるんだ…」

沙紀「バラエティ番組のフリップみたいになってるっす…」

女P「えー、これはご覧の通り、番組内の企画、菊池真改造計画の初回ね」

沙紀「あー、すっごいフリフリっすね」

あい「ふむ…まさかこういう衣装を我々に着せようと?」

女P「ううん。正直、似合わないでしょうね。特にあいさんは。沙紀はスタイルいいから髪を伸ばすかウィッグでも付ければあるいは、ってところだけど」

沙季「うーん…ちょっとパスしたいっすね」

女P「でしょうね。服着て立ってるだけならマネキンにも出来るし。嫌々着せた衣装で舞台に立たせてもなーんの意味もないわ」

女P「そこで、もう一つ見てもらいましょう。きらり」

きらり「うきゃー☆」

あい「きらり君はいつから女P君のアシスタントになったんだ…?」

沙紀「これも菊池真っすよね?」

女P「そうよ。これは女性誌ね。今回のコンセプトは、飾らない美人になるには、だそうよ」

あい「ふむ、シンプルな白のワンピースか…」

沙紀「ほぇー…アートっすね」

女P「とまぁこんな感じに、二人に合いつつ、女の子っぽさを演出出来る衣装を考えて行きたいわけよ」

あい「そこは君の腕の見せ所だな。期待してるよ」

沙紀「でも、アタシらって、どっちかってと格好いい路線じゃなかったっけ?いいんすか?」

女P「あたしの好みだし捩じ込むわ」

沙紀「一気に胡散臭くなったっす」

女P「あ、酷いこと言うわね沙紀?いい根性してるじゃない。胸出せ」

あい「やめないか!」

きらり「女Pちゃん?そういうのはめーって言ったにぃ?」

女P「へーい…」

沙紀「女Pさんって、可愛い女の子のが好きなんすね」

女P「あたし自身男っぽいって言われるせいかしらね。どっちかってと可愛らしい女の子が好きなのは確かね」

女P「でも格好いい女の子も好きよ勿論」

きらり「女Pちゃん女Pちゃん、きらりはー?」

女P「きらりも大好きよ。愛してると言っても過言じゃないわ」

きらり「うきゃー!テレるー☆」

女P「はっはっは、もっと照れなさい」

あい「やれやれ…そろそろ私達はレッスンだな。行こうか、沙紀君、きらり君」

沙紀「おっと、もうそんな時間っすか」

きらり「レッスンがんばろーね!」

女P「はーい、いってらっしゃい」

ちひろ「…お話は終わりました?」

女P「んーとりあえずは。沙紀の胸は今度揉んどくけど」

ちひろ「根に持ちますね…というか、仕事は終わったんじゃ?」

女P「急がなきゃマズイのは終わらせたわよ?残ってるのはまだ急がなくていい書類よ」

ちひろ「さようですか」

女P「あ、ちひろちゃん何か飲む?立ってるしついでに何か淹れるわよ」

ちひろ「じゃあ…コーヒーで」

女P「はいよ。砂糖とミルクはいつも通り?」

ちひろ「えぇ。お願いします」

沙紀「にしても、なんで女Pさんってああいう性癖になったんすかね?」

あい「さぁてね。しかし、いくら彼女があそこまでオープンでも、こちらから触れるのは辞めておいた方がいいとは思うが」

きらり「んー…それはちょっと違うと思うにぃ」

あい「きらり君?」

きらり「女Pちゃん…なんというか、寂しそうにぃ。だから、きらりはいーっぱい女Pちゃんとお話するし、いーっぱい遊びたいにぃ☆」

沙紀「寂しそう?女Pさんがっすか?」

あい「…なるほどな。流石きらり君だ」

きらり「でも、お胸触るのはいけないと思うにぃ」

あい「ははは、違いない」

沙紀「ま、あれがなけりゃ凄く頼れる人なんすけど」

あい「だが、アレがない女P君は女P君ではないんじゃないか?」

沙紀「女Pさん=胸揉みって…まぁ間違っちゃいないっすけど」

あい「(異常と言われる性癖を抱えているからこそ…なのだろうか)」

あい「(ま、その辺りはいずれ本人に語ってもらうとしようか。今私が考えたところで所詮は推測に過ぎない訳だし)」

とりあえずここまでです。引き続き、出したいアイドルどうぞ。

ちなみに男Pはその内出します

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