モバマスとグリマスのクロス
クロスが苦手な方はそっとじでお願いします。
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静香「・・・」テクテク
静香(今日のレッスンは午前中で終わり・・・か)
静香(正直午後もレッスンしたかったけど、プロデューサーに止められて・・・)
静香(大丈夫なのかしら?私としてはもっと早く先に行きたいのに)
静香(仕方ない、いくら悩んだって今からは休み。ちゃんと使おう)
静香(未来も今日は午後から特に何も無いって言ってたから・・・)
静香(ん?)
肇「~♪」テクテク
静香「あれは・・・うどん職人!?」
静香(まだ若い・・・お顔からしても多分20歳もいってないはず)
静香(そして凄く綺麗な人・・・)
静香(あんな綺麗な人がうどんを作る世の中なんて、うどん業界もまだまだ安泰ね)
静香(じゃなくて!・・・食べたい!あの人の作るうどんを!)クワッ
静香(作務衣に手ぬぐいを頭に巻いてるあの格好ってことは、恐らく営業中に急用で出掛けたはず!)
静香(ということは、付いていけばあの人のうどんを食べられる!)
静香(ごめんなさい未来・・・でも私は私の責務を果たす!)
静香(ということで付いて行ってみましょう!ってあれ?あの人はどこに?)
肇「~♪」
肇「~♪」
肇(今日のお仕事は夕方だから午前中は陶器作りに勤しんで、と)
肇(時々近くの骨董品や古美術を置いているお店に行って、自分の作品の参考に・・・)
肇(今日も行って良かった!あんな良いものを見ることが出来たなんて!)
肇(今後の陶器作りにとっても役立ちそうだなぁ)
肇(よし!工房に戻ってから何個か作ってみよう♪)
肇「~♪」テクテク
静香「どこに行ったのかしら?」タッタッタ
ガララッ
肇「電気電気・・・っと」カチッ
肇「よし、それじゃあ始めよう!」
肇「ちゃんとおじいちゃんに褒めてもらえるような作品が出来たらいいなあ」
ガララッ
肇「!!」ビクッ
静香「・・・」ハァ…ハァ…
肇(お、女の子?中学生?)
肇「あの・・・どちら様ですか?」
静香「・・・どんは・・・すか?」
肇「え?」
静香「ここはうどん屋じゃないのですか!?」
肇「!?」
・・・
静香「そ、そうでしたか、ここは陶芸のアトリエでしたか」
肇「はい、祖父の友人が経営している工房なんです。でも良く間違われるので・・・」アハハ
静香「すみません、ご迷惑をおかけして・・・」
肇「いえいえ、大丈夫です」
肇「あの・・・どこかでお会いしたことないですか?」
静香「えっ?あっ、もしかして・・・藤原肇さん?」
肇「ということは、あなたは最上静香ちゃんですよね?」
静香「そうです。えっと、以前私と未来の2人と番組で共演して以来・・・」
肇「そうです」ニコッ
静香「この焼物はあなたが?」
肇「はい。備前焼という種類の陶器です」
静香「備前・・・確か地名ですよね?」
肇「そうです、岡山にありますよ?」
肇「実は私、岡山の出身で・・・」
静香「そうなんですね」
静香(肇さん、岡山の出身なんだ・・・)
静香(ん?ってことは・・・)
静香(岡山→香川に近い→香川=讃岐→うどん)
静香「ハッ!・・・やっぱり、肇さんはうどん職人・・・?」
肇「違います!!」
肇「近いからって関係ありません!!」
静香「でも、何というか・・・」
静香「素人の私が言うのも何ですけど、この器とてもいいですね」
静香「柔らかくて温かみがあって・・・」
肇「そ、そうですか?そう言っていただけると嬉しいです」テレテレ
肇「ところで静香ちゃんは本当にうどんが大好きなんですね?」
静香「はい」キッパリ
静香「ちなみに肇さんは・・・?」
肇「私もうどんは大好きですよ」クスッ
静香「本当ですか!?何うどんが好きですか?きつねですか?それともざる・・・あっ、もしかして釜玉ですか?」ガタッ
肇「お、落ち着いて静香ちゃん・・・え、えっと・・・」
グウウゥゥ・・・
肇「はっ!」カアァ
静香「今のは、お腹?」
肇「は、はい・・・」///
静香「確かにもうお昼時・・・」
静香「!」ピコーン
静香「肇さん!今から私の事務所に来ませんか?」
肇「ええっ!?」
静香「私の至高のうどん、お出しします」キラン
肇「いいの?それは嬉しいけど・・・」
静香「さあ!早く早く!」ガシッ
肇「キャア!静香ちゃん待って!洋服に着替えるから!わ、私を引っ張らないでえぇ・・・!」ズルズル
765プロ事務所
ガチャ
静香「ただいま戻りました!」
小鳥「お帰りなさい静香ちゃん。ってあれ?その娘・・・」
肇「は、初めまして、藤原肇です」
小鳥「ああ、やっぱりCGプロの・・・どうしてここに?」
静香「それは・・・」カクカクシカジカ
小鳥「なるほど、肇ちゃんに静香ちゃんのうどんを振舞ってあげるのね?」
静香「はい。それで小鳥さん、あの部屋空いてますか?」
小鳥「ええ、多分大丈夫よ」
静香「分かりました、それじゃあ行ってきます。肇さんこちらへ」
肇「は、はい・・・」
ガチャ
肇「こ、ここは・・・厨房?」
静香「そうです。厳密にいえばアイドルが使う厨房です」
肇「アイドルが使う?」
静香「春香さんがお菓子を作ったり美奈子さんが中華を作ったり・・・あと美希さんがおにぎりを作る時も・・・そういった時に使うんです」
肇「すごい・・・」
静香「今はいませんが、よく美奈子さんと貴音さんがこの厨房でラーメンの研究をしてるんです」
肇「だから、こんな大きな寸胴のお鍋も・・・」
静香「私も準備するとします」シュル
静香「肇さん、良かったら事務所の応接間で待っていても構いませんよ」
肇「いえ、静香ちゃんの作る様子も見てみたいので大丈夫ですよ」ニコッ
静香「!・・・そ、そうですか・・・よし、俄然やる気出て来た」グッ
静香「よいしょっと・・・ふう」ガチャン
肇(あれ?さっきと同じ、いや一回り小さい寸胴が出て来た)
静香「水を入れて・・・火・・・よし」
肇(アレでうどんを茹でるのかなあ・・・すごい)
静香「それと・・・」ガチャ
静香「うん、発酵もいい感じ」
肇「あの、静香ちゃん。それは?」
静香「うどんの生地です。私も昼に食べる予定だったので、朝のうちにうどんを打って熟成発酵してたんですよ」
肇「」
肇(す、凄い念の入れよう・・・)
静香「よっ・・・はっ・・・」
肇(わあ、みるみる生地が延びていく・・・)
静香「~♪」トントントントン
肇(麺を切るのも早い・・・本当に手慣れてるなあ・・・)
静香「肇さん、具はどうしますか?」
肇「そうですね・・・静香ちゃんも食べるから、静香ちゃんの食べたいものと同じでいいですよ」
静香「そうですか・・・ごぼう天とかどうです?福岡だとポピュラーで・・・」
肇「それじゃあごぼう天で。食べたこと無いので楽しみです」
静香「分かりました。あとダシは・・・そうだ!」
・・・
静香「よしっ、完成!」
静香「肇さん、どうぞ」コトッ
肇「ありがとう。それじゃあ、いただきます」
肇「・・・アムッ」ズルルッ
静香「・・・」ドキドキ
肇「!・・・美味しいっ!」
静香「!」パアァ
肇「すっごい美味しい!麺もこしがあって・・・」
肇「静香ちゃん、お出汁もこれって」
静香「はいっ、肇さんが岡山の出身ということなので、昆布をベースに薄口醤油の関西風のダシにしました」
肇「本当に本場の讃岐うどん食べてるみたい・・・」
肇「ごぼうってかき揚げにするんだ・・・んっ!サクサクしてて美味しい!」
肇「ふう・・・ごちそう様でした」
静香「お粗末様です」
肇「ついつい途中から無我夢中で食べちゃいました」エヘヘ
静香「そ、そうですか・・・」///
肇(本当に美味しかった・・・)
肇(でも・・・)
静香「~♪」モグモグ
肇(あんなに幸せそうに食べてて・・・本当に静香ちゃん、うどんが好きなんだなぁ)
肇(そうだ!)ティン!
肇「ねえ、静香ちゃん」
静香「どうしました?」
肇「もし良かったら・・・私がうどん用のどんぶり、作ってもいいですか?」
静香「本当ですか?実はこのどんぶりだと正直こう、何か違う感じがしてて・・・」
肇「私なんかが作る器で良ければ・・・」
静香「そんな、あの工房で見た器なんて素晴らしかったのに・・・むしろ私からお願いします!肇さん、どんぶりを作ってください!」ペコリ
肇「そ、そんな頭下げないで・・・」
肇「でも・・・頑張ります!静香ちゃんのためにも絶対いいどんぶりを作ってみせます!」
静香「あ、ありがとうございます!」
静香「ちなみにどれくらいで出来るものなのですか?」
肇「作るとなったら・・・そうですね1カ月半は少なくともかかります」
静香「えっ!?そんなに・・・」
肇「器の成形とした後に少なくとも1カ月近くは乾燥してから焼くんです」
肇「それに焼くのも10日は釜に入れて火を止めてから自然に冷やすまで数日かかるので・・・」
静香「そうなんですか・・・」
肇「なので、1カ月半したらまたここに来ます。完成品をお見せしますね!」
静香「はい、楽しみにしてます!」
ガチャ
小鳥「あら、静香ちゃんと肇ちゃん戻ってきたのね?肇ちゃん、静香ちゃんの作ったうどんはどうだった?」
肇「あんなに美味しいうどん、初めてでした」ニコッ
小鳥「でしょ?私も初めて食べた時中々衝撃的だったからなあ~」
静香「それで・・・」カクカクシカジカ
小鳥「なるほど、肇ちゃんがうどんのどんぶりを・・・」
肇「はいっ」
小鳥「そうだ!もうすぐウチのアイドルが何人か帰って来ると思うけど・・・会う?」
肇「良いんですか?皆さんお仕事でしか会ったこと無いので、765プロさんが良かったら・・・」
小鳥「もちろん良いわよ?今日この後予定が無かったらちひろちゃんに連絡だけ入れておくけど・・・」
肇「予定・・・あっ!この後お仕事・・・ごめんなさい!ま、また今度でお願いします!」
小鳥「え、ええ、それはいいけど・・・間に合う?」
肇「大丈夫です、今からなら間に合います」
小鳥「それなら肇ちゃん、また遊びにでも来てね?」
肇「はいっ。静香ちゃん、また何かあったら連絡するね?」
静香「は、はい、また今度・・・」
ガチャ バタン
夕方 CGプロ事務所
肇「・・・おしごとつかれました」グテー
モバP「珍しいな、肇がこんなに疲れてるなんて」
ちひろ「事務所に来る前に765プロさんの最上静香ちゃんがうどん振舞ってくれて、まったりしてたらお仕事あるの思い出して慌ててこっち来たみたいですよ」クスッ
モバP「なるほど、今度Pに会ったらお礼言くよ」
肇「お願いします・・・」
肇「・・・」
肇(そうだ、うどんの器・・・どんな器にしよう?)
肇(あれだけうどんに真剣に取り組んでいる静香ちゃんに、中途半端なものは出せない!)
肇(でも、どうしよう・・・)
_________
______
___
明くる日 工房
肇「・・・」クルクル
肇「ふう・・・ダメだなぁ」
肇「何かこう、違うなあ」
肇「うーん、何個も作ったけど、どうもしっくりこない・・・」
肇「どうしたら・・・」
肇「でも静香ちゃんのうどんを作ってる姿、とっても楽しそうで生き生きしてたなあ」
肇「!」ティン
肇「そうだ!あの気持ちをこの器に込めることが出来たら!」
肇「・・・」
肇(目をつぶって・・・)
肇(思い出すの、あの時の静香ちゃんの姿を・・・)
肇(考えるの、麺を打っている時の静香ちゃんの姿を、そして想いを・・・!)
肇「・・・カッ!」パチッ
肇「・・・」クルクル
肇「・・・よしっ」
肇「ふう、かなり良い感じかも!」
肇「乾燥させて、あと釜入れ・・・」
肇「完成が楽しみだなあ♪」
1カ月半後 765プロ事務所
静香「・・・」ソワソワ
未来「静香ちゃんどうしたの?さっきからソワソワしてるけど・・・」
小鳥「実は今日、お願いしてたうどん用のどんぶりが来るらしいの」
未来「ああ、CGプロさんのアイドルの・・・」
ガチャ
静香「!」ガタッ
肇「こんにちは!すみません遅くなって・・・」
未来「わあ、本当に肇さん!」
肇「お久しぶりです、未来ちゃん」
静香「それで肇さん、どんぶりは・・・」
肇「はい!納得のいくものが出来ました!」
静香「!」パアァ
未来(わあ、めったに見ないよ、あんな嬉しそうな静香ちゃんの顔・・・)
肇「実は今日出来たばっかりで・・・思わず着替えずに急いでこっちまで来てしまいました」エヘヘ
小鳥「ああ、だから作務衣なのね?」
静香「早速見せて貰っても?」
肇「もちろん」ニコッ
未来「私も見てみよーっと!」ススッ
ガサゴソ シュル
静香「!・・・これは・・・」
肇「ど、どうかな?」
静香「すごい・・・」
静香「すごく良いです、肇さん!感動しました!」
肇「本当!?良かったぁ!」パアァ
静香「この温かみのある土色、それでいて優しさのある形・・・」ウットリ
未来(静香ちゃん、完全に悦に入ってるなあ・・・)
肇「上手く出来たのでつい4つも作っちゃいました」
静香「肇さん!早速この器にうどんを作っても良いですか?」
肇「はい!」
厨房
静香「実は今日肇さんが来るっていうことなので、それに合わせて最高の小麦、昆布、醤油を用意してきました」ガサゴソ
静香「そして朝早くからここに来て、うどんの生地を練って熟成させて・・・」
未来「ね、ねえ静香ちゃん、ここ3日くらい遊び行こうって誘っても断ってたのって・・・」
静香「ごめんなさい、うどんの材料を探してたの」
未来「もうっ!私たちとうどん、どっちが大切なのー!?」
静香「それは勿論う・・・仲間よ」
未来(今、一瞬うどんって言おうとしたよね)
静香「と、とりあえずうどんを作るから未来、肇さんと向こうで待ってて」
未来「は~い」
・・・
静香「あとはダシをかけて、ネギと蒲鉾を乗せて・・・」
静香「あとはこの鳴門産のワカメを・・・」
静香「!!・・・こ、これは!!」
静香「肇さん!!」
肇「どうしました?」
静香「いえ!み、見てください!この姿・・・」
未来「ん?静香ちゃんどうしたの?」
肇「静香ちゃん、やっぱり気付いてくれて・・・」
静香「このどんぶり、以前工房で見せていただいた備前焼ですよね?」
肇「そうです」
静香「そして今日私が作ったこの讃岐風のうどん・・・」
肇「そうです、私も器を作る時にそのことを想像して・・・」
未来「?」
静香「備前焼のどんぶりに讃岐うどん・・・岡山と香川の融合・・・」
肇「そうです!これこそまさしく!」
静香「この・・・この一杯が岡山と香川を結ぶ瀬戸大橋そのものであると!!」ドンッ
未来(なるほどわからん)
静香「早速食べましょう!」
肇「ええ!」
未来「わあい!静香ちゃんのうどん~♪」
静香「それでは・・・」
「「「いただきます!!!」」」
・・・
未来「ごちそうさまー!あー、美味しかったー!」
肇「本当に美味しかった・・・」
静香「・・・」プルプル
未来「し、静香ちゃん?」
静香「魂が・・・震える一杯だった・・・」
未来「」
静香「肇さん、どんぶりありがとうございました」ペコリ
肇「いえいえ、私も静香ちゃんのうどんを食べてどんぶりを作りたい!って思っただけだから」
肇「あの、静香ちゃん・・・」
静香「何ですか?」
肇「また食べに来ても良いかな?」
静香「!・・・はい、もちろんです!!」パアァ
静香「良かったら肇さんのアイドルの友人も連れて来てくださっても・・・」
肇「本当?それじゃあ今度そうするね?」パアァ
未来(ここで、うどんで繋がった友情が生まれた)
ガチャ
美奈子「よーし貴音さん、今日もどんどん作って行きますからね!覚悟してて下さいよ!」
貴音「ふふ、楽しみにしておきますよ、美奈子」
美奈子「さて、始めるぞー!ってあれ?未来ちゃんと静香ちゃんと・・・ウチの事務所の娘じゃないよね?」
肇「こんにちは」ペコリ
未来「貴音さんに美奈子さん!この人はですね・・・」
貴音「!!」
貴音「その身なり・・・もしや貴女は、らぁめん職人!」
肇「違います!」
静香「違いますよ貴音さん!この方はうどん職人です!!」
肇「だから違うってばぁ!!」
未来「」
おわり
ありそうでなかったのでやってみました。個人的に初のグリマス絡み。
グリマスのSSもっと増えてほしいなあ・・・
声のついてないモバの娘って、劇場でしかアイドル同士のやり取りってないから難しい・・・
ちなみにシアター組だと可奈Pです、でもみんな可愛らしい。
もがみんも少しづつ心開いてくれるし・・・
総選挙だと肇ちゃんは中間でもいいとこいるからもうひと踏ん張り頑張ってほしい!自分も肇ちゃんに投票しました!
無課金だから投票出来る数も雀の涙だけど・・・
画像先輩来てくれるかなあなんて思ってたら、変な画像先輩が来ましたが・・・
最上静香(14)
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http://i.imgur.com/TEiNUiA.jpg
藤原肇(16)
http://i.imgur.com/Cuc4uHi.jpg
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春日未来(14)
http://i.imgur.com/07zlUBs.jpg
http://i.imgur.com/VRWXubU.jpg
佐竹美奈子(18)
http://i.imgur.com/a1ArPFE.jpg
http://i.imgur.com/BLFoESw.jpg
四条貴音(18)
http://i.imgur.com/2VD4AZU.jpg
http://i.imgur.com/A6dpuSn.jpg
画像先輩感謝します!!
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