友紀「ある日のキャッチボール」 (9)
初スレです
モバマスの新田美波と姫川友紀のSSです。
よろしくお願いします。
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モバP「美波、お疲れ様! 仕事はどうだった?」
新田美波「プロデューサーさん、お疲れ様です。今日もいい経験させてもらえましたっ」
P「それはよかった。詳しくは車の中で聞かせてもらおうかな」
美波「はい!」
~車内~
P「飲み物、スポドリで良ければホルダーにあるから飲んでな」
美波「いつもありがとうございます♪ 今日は走り回ったんで、喉からからです」
P「ラクロス漫画のカラーと一緒に巻頭カラーのグラビア。美波にぴったりの仕事だよな」
美波「素敵なお仕事をありがとうございます♪ この雑誌、弟や大学の友達も読んでるんですよね……ちょっと恥ずかしいかも」
P「どこに出しても恥ずかしくない美人さんだよ、美波は」
美波「も、もう!///」
P「ハハッ 久々のラクロスはどうだった?」
美波「ちょっと下手になっちゃったなぁって。仕事増えてからあんまり部活行けてなかったからなぁ」
P「そっかぁ……なかなか休ませてやれなくてごめんな」
美波「あっいえ、そういうつもりじゃ……」
美波「そ、それにプロデューサーさんに会えるなら休みより仕事のほうが……」ボソッ
P「ん?」
美波「な、なんでもないです!」
~事務所~
P「ただいま戻りました~」
美波「戻りました~」
姫川友紀「二人ともおかえり~」
P「あれ、友紀だけか?」
友紀「ちひろさん、なんかひらめいたみたいで、買い物に行ったよ。あたしはお留守番」
P「また何かたくらんでるな、あの人……留守番、ありがとな、友紀」
友紀「どういたしまして! またシーズン始まったら観戦連れっててね♪
そーんーなーことより、美波ちゃん! 何もってるの?」
美波「あ、これですか? これラクロスに使うクロスって道具です
今日の撮影で使ったんですよ」
友紀「へ~……それ使ってやるんだね! ねえ、美波ちゃん、このあと暇?」
美波「今日のお仕事はもう終わったので、空いてますよ」
友紀「よし、じゃあ野球とラクロスでキャッチボールしよっ! プロデューサー、留守番よろしく!」
美波「え、えぇ!?」
P「いいじゃないか、美波。滅多ないんだから、体動かしておいで
俺もどうせ事務仕事でここにいなきゃならないからな」
美波「そうですか……よし、じゃあ楽しんできちゃいますね!」
~公園~
シュッ パシ シュッ パシ
友紀「みなみって名前だけあって、いい球投げるね!」
美波「ふふっそうですか? 弟に今度、甲子園ねだってみます」
友紀「お、ちゃんとおさえてるね!」
美波「パパが好きだったみたいで、家に漫画そろってるんですよ」
友紀「え~いいなぁ! 今度読みにいってもいい?」
美波「もちろんです♪」
シュッ パシ シュッ パシ
美波「友紀さんのボールは流石って感じです」
友紀「そうでしょそうでしょ~ ちゃんと取りやすいところに……えいっ」
美波「ナイスボールです!」
友紀「相手の取りやすいボールを投げる!」
美波「キャッチボールの基本ですね♪」
友紀「去年は始球式で投げさせてもらったけど、ど真ん中にバシッとはいかなかったからなー
次こそはど真ん中にズババッと投げたいんだっ」
美波「この調子なら大丈夫ですね!」
友紀「ありがと! もうすぐ開幕だし、始球式の仕事、プロデューサーにおねだりしなきゃっ」
美波「そうですね♪ でもプロデューサーさんってすごいですよね。なんというか、私たちのやってみたい仕事をしっかりとってきてくれますよね」
友紀「確かにそうかも! オフシーズン退屈ー!って言ったら、ちゃんと年始のスポーツ特番とってきてくれたし」
美波「あ! あの野球盤のですよね! 家族と一緒に見ましたよ」
友紀「ほんと!? なんかちょっと照れるな///」
美波「キャッツ軍団応援団長、乙女姫川! キャッツ魂!」
友紀「ちょっ、美波ちゃん、やめて、恥ずかしい///」
美波「えへへ~♪ 石渡さんを土下座させたアイドルって友紀さん以外にいないかもですね」
友紀「アイドルいじらせたら日本一だよ、あの人は……すんごいいじられたけど、楽しかったな~」
美波「石渡さん、いい人ですよね♪ 石渡さんの歌番組の特番に出たとき、一緒に出演した幸子ちゃん、輝いてたな~」
友紀「光景が目に浮かぶよ……」
シュッ パシ シュッ パシ
ちひろ「あれ? 友紀ちゃーん、美波ちゃーん!」
友紀「あ、ちひろさんが手を振ってる」
美波「戻ってこられたんですね」
友紀「今、プロデューサーがお留守番してますよー!」
ちひろ「はーい! 寒くなる前に事務所戻ってきてね~!」
美波「わかりました~!」
友紀「なんだかたくさん荷物持ってたね……」
美波「き、きっと差し入れか何かですよ……」
友紀「プロデューサー大丈夫かな」
美波「ちょっと心配ですけど、本人目の前に何か調合したりはしないですよね……?」
友紀「わかんないよー 惚れ薬飲まされちゃったり」
美波「惚れ薬!?」
友紀「事務所帰ったら『友紀、美波、俺はちひろさんと結婚する!』なんて言い出したり」
美波「け、結婚!?」
友紀「なーんて、ね♪ あはは、美波ちゃん動揺しすぎ!」
美波「もう、友紀さん///!」
友紀「やっぱりさ、美波ちゃんもプロデューサーが好きなんだね」
美波「えっえぇっ!? え、えと、ぷぷぷプロデューサーさんとはたっ、ただの仕事仲間で///」
友紀「動揺する美波ちゃんもかーわいいな~」
美波「もう、石渡さんに影響されすぎですよ!
……ってあれ? 今、友紀さん『美波ちゃんも』って言いませんでした?」
友紀「うん、好きだよ、プロデューサーのこと」
美波「え、えー!!!」ポロっ
友紀「美波ちゃんさっきからビックリしすぎだよ~ で、改めてどうなの?」
美波「……私も、好きです」
友紀「やっぱり」ニッコリ
美波「友紀さん、予想外に鋭いです……」
友紀「あたしをただの野球バカと思ってた?」ニヤニヤ
美波「そっ、そんなことは」
友紀「いいのいいの♪ それはホントだから! でもね~野球は気持ちが大事なスポーツだからね!」
美波「な、なるほど……」
友紀「美波ちゃんは、プロデューサーのどんなとこが好きなの?」
美波「え、え~と……ちゃんと向き合ってくれるところとか……
なんか一緒にいると、すごい高いところまで連れて行ってくれそうなところとか」
友紀「わかるわかる! なんかさ、背中おっきいよね~
ふとした優しさが温かい人、だよね」
美波「(そういえば、今日のスポドリ、うれしかったな~)」
友紀「えへへ、美波ちゃん顔真っ赤だよ♪」
美波「ゆ、友紀さんだって!」
友紀「なんか恥ずかしくなってきちゃったね///
そうだ、美波ちゃん。ちょっとグローブとクロス、交換してみない?」
へろっ ポロっ へろっ ポロっ
友紀「うーん、やっぱ全然うまくいかないね」
美波「本当ですね」
友紀「好きで、得意なことってうまく相手に届けられるんだけどなー」
美波「友紀さん?」
友紀「さっきさ、美波ちゃんに意地悪なこと言っちゃったけど、あたし最初、全然自分の気持ち気づいてなかったんだ」
美波「そう……だったんですか」
友紀「なんか最初は、仲間っていうか、同士っていうか……お互い励ましあって、応援しあうのが気持ちいいなって思ってた
だんだんとそれが照れくさくなったり、緊張しちゃったりして、おかしい、あたしらしくない! どうしよう!って」
美波「それで、『好き』だとわかった、ってことですか?」
友紀「そう。ずーっと野球が恋人だったから、恋は全然ダメで。野球みたくうまく相手の胸に届けられないんだ」
美波「うーん……友紀さん、私、ラクロス始めたのって大学生になってからなんです
とても楽しくって、すぐ好きになって。でも全然へたっぴで」
友紀「でも、さっきいい球投げてたよね?」
美波「はい、好きで、一生懸命練習しましたから。
うまく言えないんですけど、きっとたぶん、おんなじなんだと思います
好きで、一生懸命に追い続けてれば、いつか届くって」
友紀「美波ちゃん……」
美波「私も、友紀さんと同じで恋愛は全然ダメです!でも」
友紀「でも?」
美波「ミナミ、頑張ります!」
友紀「わ、なんかカッコいい! よーし、あたしも負けないぞ!」
美波「今日から私と友紀さんはライバルですね!」
友紀「なんか燃えてきた! 今日、美波ちゃんをキャッチボールに誘ってよかった~」
美波「私もです。誘ってくださってありがとうございました♪」
友紀「こちらこそ、ありがとね♪ ちょっと冷えてきたし、事務所帰ろっか」
美波「はい♪」
二人「戻りました~」
P「お、二人ともおかえり」
友紀「よかった、美波ちゃん、無事だね」
美波「そうですね、いつものプロデューサーです」
P「どうした、二人してこそこそして」
美波「プロデューサーさんにはひみつです♪」
友紀「そっ! 女の子のひみつには触れちゃダメだよっ」
P「なるほど、じゃあ気にしないことにするよ」
友紀「あれ、ずいぶん素直だね」
P「二人の出てったときより、ずいぶんスッキリした顔してるからな。それでじゅーぶん。
あ、そうだ。ちひろさんが差し入れにプリン買ってきてくれたから、お礼言って食べるんだぞー」
美波「ありがとうございます♪ 友紀さんはお礼だけじゃなくて、ごめんなさいもかな」
友紀「あはは、そうだねっ」
P「ごめんなさい? それもひみつか?」
友紀「そ、ひみつ! 行こっ、美波ちゃん
ちーひーろーさーんっ ごめんなさい、ありがとー!」
終わり
終わりです。
書いてみると数レスで終わっちゃうものですね。
ありがとうございました。
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