若林智香「ノドの調子が悪いんですかっ?」新田美波「×の音が出ないのよ」 (79)

P「大丈夫か? 痛みとかはどうだ?」

美波「それはないんですけど、なぜか×の音が出ないんです」

P「え?」

美波「×の音です」

若林智香「プロデューサーさんっ、美波さんは今『ラ』の音が出にくいみたいなんですよ」


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新田美波(19)

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若林智香(17)

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P「ああ、そういう事か。ちょっと発声してみてくれるか?」

美波「はい。ド~♪ レ~♪ ミ~♪ ファ~♪ ソ~♪ ×~♯ シ~♪ ド~♪」

P「なるほど。確かにラの音が出てないな」

大西由里子「ユリユリのも聞いて! ド~♪ レ~♪ ミ~♪ ファッ!? ソ~♪ ラ~♪ シ~♪ ド~♪」

荒木比奈「由里子ちゃんは絶好調っスね」

由里子「やったじぇ!」

P「まあそれより美波はちょっと心配だな、ポリープとかできているといけないし」

智香「病院へ行った方がいいですよ、美波さん」

美波「そうかし×ね。Pさん、どうしましょうか?」

P「智香の言う通りだと思うぞ。幸い午後は仕事も入ってないし、これからすぐに行こう」

美波「わかりました。あ、でも……」

P「ん?」

智香「あっ、今日は美波さんの弟さんが、遊びに来るんでしたねっ☆」

美波「そうなの。ずっと来たいって言ってて……もうそろそろ来ると思うんだけど」

新田弟「姉ちゃん!」

美波「あ×、来たのね。みなさん、私の弟なんです。よろしくお願いしますね」

新田弟「お、お願いします」

P「ああ、美波から色々と聞いてる。まあ、よろしく」

新田弟(美波……? 姉ちゃんを名前で呼び捨てかよ)

新田弟「あ、どうも……」ムスッ

美波「弟君?」

新田弟「く、君ってつけるなよ! 子共じゃあるまいし!!」

美波「あ×あ×、大人ぶっちゃって。ふふっ」

P「どうする美波、病院は後にするか?」

美波「はい。すみません、弟のことで」

P「気にするな。じゃあ俺は仕事に戻る。また後でな、美波。君もゆっくりしていってくれ」

新田弟「あ、ども……」

美波「はい。ありがとうございます////」

新田弟「……姉ちゃん?」

美波「え? なあに?」

新田弟「なんだよ、赤い顔して……ねえちゃんはさっきの男のこと、どう思ってんだよ?」

美波「あ×、ダメよ弟君。プロデューサーさんのことを『さっきの男』なんて言った×」

新田弟「好きなの……かよ?」

美波「え? ええっ////」

新田弟「なんだよあんなヤツ! ちょっとイケメンで、ちょっと背が高くて、ちょっと格好良くて、ちょっと頭良さそうで、ちょっと性格良さそうで、ちょっとなんていうか……完璧なだけじゃないかよ!!!」

美波「×クロスも上手いのよ」

新田弟「え?」

美波「×クロスがとっても上手なの」

新田弟「姉ちゃん?」

美波「プロデューサーさんああ見えて、スポーツマンで体力には自信がある人なのよ?」

智香「聞いた事ありますっ! 確かプロデューサーさんは、美波さんの先輩なんですよねっ」

美波「ええ。私に×クロスを教えてくれたのも、×クロスの楽しさをわか×せてくれたのも、実はみんなプロデューサーさんなの////」

新田弟「そ、そんな……」

美波「『美波には素質がある!』って言ってくれて……毎日私の×クロスの相手をしてくれて////」

新田弟「う、嘘だ!」

美波「あ×本当よ。夏休みなんてほとんど毎日、×クロスに没頭してたのよ」

新田弟「あの時、そんなことを……?」

美波「合宿の時なんて本当にハードで……ほんと、朝から晩まで×クロス漬けの毎日だったわね」

新田弟「そんな……そんな……」

智香「ハードだったんですねっ」

美波「そうね……でも、不思議とつ×くはなかったわね」

智香「なんとなくわかりますよっ」

美波「ええ。私……心底×クロスが好きだから、いくらハードでもむしろ、嬉しかったわ」

新田弟「嘘だ……嘘だ……」

美波「それにあの人……プロデューサーさんがいろいろと教えてくれたから////」

智香「やっぱり詳しいんですか? プロデューサーさんは」

美波「ええ。私が知×なかった技とか動きを、色々と教えてくれたのよ」

智香「さすがですねっ!」

新田弟「アイツが姉ちゃんを……」ギリギリ

美波「×クロスの道具についても、色々と教えてくれたり」

智香「大事なことですもんねっ!」

新田弟「道具って……え?」

美波「恥ずかしいけど私、道具についての知識なんて全然なくて……プロデューサーさんが、1か×私に教えてくれたの////」

智香「やっぱりプロデューサーさんは、道具の使い方にも詳しいんですね」

美波「ええ。使い勝手や色とか形とか……」

新田弟「アイツ、姉ちゃんになんてことを教えてるんだ……」ブツブツ

智香「あの道具は、なんていう名前なんですか?」

美波「あれね、クロスって言うのよ」

智香「あ、じゃあクロスでプレーするから、ラクロスなんですかっ?」

美波「そうなの。備品として部にはあったんだけど、やっぱり好きなるうちにどうしても自分だけのクロスが欲しくなっちゃったのよね」

新田弟「え?」

美波「あ×、聞いてなかったの? 自分だけの道具が欲しくなって、プロデューサーさんに相談したの」

新田弟「……それで?」

美波「2人で買いに行ったのよ。私、ついつい見栄えのいい大きいのをえ×びそうになっちゃって」

智香「でも、体に合った大きさってあるんじゃないですかっ?」

美波「そうなのよね。プロデューサーさんにもたしなめ×れちゃって」

新田弟(え? なめられた!?)

美波「結局、プロデューサーさんが全部え×んでくれたのよね」

智香「良かったですねっ☆」

新田弟「アイツめ……アイツめ……」ボーゼン

美波「買ってすぐに、二人でキャッチボールしてみたのよね」

智香「キャッチボールですか?」

美波「×クロスでも、クロスでボールを投げたり受けたりするのよ」

新田弟「え? ボール……を?」

智香「2人の間で、やりとりするんですよねっ!」

美波「ええ。プロデューサーさん、ボールの扱いがうまくて……」

新田弟「アイツ……」ギリギリ

美波「でも基本だか×、って言って厳しくて」

智香「その頃から、レッスンとかには厳しかったんですねっ☆」

美波「ええ。ほんと、鬼だと思ったこともあったわね」

新田弟「そ、そうなの?」

美波「ええ。この人は本当に、×クロスの鬼だと思ったわ」

新田弟「姉ちゃん……」ボロボロ

美波「プロデューサーさんとはね、特訓もしたのよ」

智香「特訓ですかっ? どんな特訓だったんですか?」

美波「負荷をかけるために、両手首と両足首にオモリを付けたり」

新田弟「そ、それって……」

美波「最初は私も無理しちゃって、重すぎるオモリをつけちゃって」

智香「そうなんですか」

美波「全然手足を動かせなくって……」

新田弟「や、やっぱり……」

智香「いきなりはやっぱり良くないんじゃないですかっ?」

美波「そうね、今思うとそうよね。プロデューサーさんもすぐに気づいてくれて……でもほ×、炎天下で無茶しちゃったのよね」

新田弟「炎天下……? って、姉ちゃん。それ外でその……やってたの?」

美波「そうよ。当たり前じゃない」

新田弟「当たり前……なのかよ」

智香「屋外が基本ですよねっ」

美波「ええ、×クロスは外でやるものよ」

新田弟「外で……」

美波「太陽の下でする×クロスは最高よ」

新田弟「だ、誰かに見られたらどうするんだよ!?」

美波「そんなの気にしないわよ。ふふっ」

新田弟「ええっ!?」

美波「みんな見てたわよ。同じク×ブの人たちだけじゃなくて、学校の他の人たちや、時には×イバル校か×も見に来てたわ」

新田弟「は、恥ずかしくないの?」

美波「全然。むしろ注目されるってことはすごいってことだから、見×れて嬉しかったわね」

新田弟「そんなまさか、姉ちゃんがそんな……」ガーン

智香「それで? 無茶してどうだったんですか?」

美波「恥ずかしい話だけど私、倒れちゃったのよ」

智香「ハード過ぎたんですねっ」

美波「ええ。×クロスに没頭するあまり、無理して倒れちゃったの」

新田弟「そんなになるまで……」グスッ

美波「足とか痙攣して立てなかったのよね」

新田弟「そこまで!!」

智香「大変だったんですね」

美波「でも私が勝手に無理をしたのにプロデューサーさん、私に謝ってくれて」

智香「責任を感じちゃったんですね」

美波「そういう人としてのふれあいがあるか×こそ、×クロスは本当に最高よ!」

智香「話を聞いていたら、アタシもやりたくなってきました」

美波「本当に? 実はね、私もみんなと×クロスをやりたいって前々か×思っていたの」

新田弟「み、みんなって!?」

美波「ウチの事務所って、体力的にも優れている娘がけっこういるじゃない? みんなで×クロスをやった×すごいんじゃないかと思って」

智香「アタシも鍛えてますからねっ!」ペチペチッ

美波「そうなのよ、どうかし×ね。みんなで×クロス」

智香「アタシやったことないんですけど、美波さんが教えてくれるならやってみたいですっ!」

美波「嬉しい。でも私の×クロスはハードよ?」

智香「望むところですよっ☆」

新田弟「姉ちゃんが……みんなを……」ドキドキ

美波「あ、弟君も一緒にどう?」

新田弟「え? ええっ!?」

美波「実は弟君にもやって欲しいなあ……というか、一緒にやりたいと前から思ってたのよ。×クロスを」

新田弟「姉ちゃんが、俺と……?」

美波「お姉ちゃんとじゃ、恥ずかしいかし×? ふふっ。お姉ちゃんは気にしないんだけどな。弟君と×クロス」

新田弟「姉ちゃんと……」

智香「アタシも始めたいと思うから、一緒にどうかなっ?」

新田弟「智香ちゃ……さん、と……?」ジー

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新田弟(15)の視線の行く先。

http://i.imgur.com/aV7pfuZ.jpg
新田弟(15)の視線の行く先その2。

新田弟「……////」

美波「恥ずかしい?」

智香「アタシはやりたいなっ! 弟クンとっ☆」

新田弟「え、あ、いや……その……ぼく……俺も……でも……」

美波「?」

新田弟「やっぱりその、俺……姉ちゃんが……ねえちゃんのこと、その……」

智香「あー。やっぱり経験のないアタシより、慣れてる熟練者の美波さんに教えてもらった方がいいのかなっ?」

新田弟「あ……は、はい……////」

智香「じゃあ、アタシみんなに声をかけてみましょうか?」

美波「あ×、お願いできるかし×。みんなで楽しんだ後で、どこかへ行くのもいいと思ってるか×それは私が考えるわね」

智香「楽しんだ後……あ、わかりましたよっ☆」

美波「ええ。×クロスも楽しいけれど、その後も……ね。ふふっ」

智香「あ、プロデューサーさんとも、もしかして」

美波「ええ。×クロスの後で、×ーメンをプロデューサーさんにごちそうになっちゃったりして……ふふっ」

新田弟「え?」

智香「うわあ、いいですねっ!」

美波「か×だを動かして、汗をかいた後の×ーメンは最高だったわ」

新田弟「それって……」

智香「いいなあ」

美波「ふふっ。恥ずかしいけど、最後の一滴まで飲んじゃったりしてね////」

新田弟「そんなことまでさせられてたの!?」

美波「させ×れてただなんて……私が自分か×すすんで飲んでたのよ」

智香「アタシも行きたくなってきちゃいましたっ!」

新田弟「イキたいって、そんな……」

美波「その前に、×クロスも……ね////」

智香「はいっ! 事務所のみんなで、美波さんに教わって楽しみましょう☆」

新田弟「ね、姉ちゃんがそんな……アイドルのみなさんをそんな道に……!!!」

ダッ

智香「えっ!?」

美波「どこへ行くの!? 弟君!」

城ヶ崎美嘉「~♪ っと、あれ? 誰?」

新田弟(あ、カリスマギャルの城ヶ崎美嘉さんだ!)

新田弟「あ、ぼ……俺、新田美波のその……弟です。こんにちは」

美嘉「あ~! 美波さんの。聞いてるよ、遊びに来たんだよね★」

新田弟「あ。は、はい」

新田弟(やっぱりキレイな人だな……私服もセンスいいし、なんていうか……)

美嘉「?」ニコニコ

新田弟(セクシーだな////)

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城ヶ崎美嘉(17)

城ヶ崎莉嘉「お姉ちゃん!」

美嘉「ん? あ、莉嘉。どうしたの?」

莉嘉「見て見て~☆ 薫ちゃんと舞ちゃんがね、Pくんと友紀ちゃんのモノマネしてるんだよー☆」

美嘉「へえ★ あ、弟クンも入りなよ。どうぞどうぞ」

莉嘉「あ、美波ちゃんのオトウトなんだ~☆ どうぞ」

新田弟(姉ちゃんとは今、顔を合わせたくないし)

新田弟「じゃあ失礼します」

美嘉「うん。ほら、ここに座って★」ポンポン

莉嘉「じゃあ薫ちゃんと舞ちゃん、さっきのもっかいやって見せてよ」

龍崎薫「いーよー! じゃあやるよ、舞ちゃん」

福山舞「うん。じゃあ、夕べこっそり見ちゃったプロデューサーさんと姫川友紀さんのマネをしまーす!」

美嘉「いいぞいいゾ~★」

莉嘉「わーい☆」

~前夜 事務所でのこと~


友紀「ストーブリーグ、自主トレ、キャンプイン、オープン戦ときて、ついに来ましたペナント開幕!!」

P「友紀! うかれるのもいいがちゃんと仕事もしてもらうぞ」

友紀「わかってるよー♪ でも楽しみだなー今年のキャッツ」

P「ああ、今年は連覇を狙えるな!」

友紀「えへへ。Pさんも楽しみにしてるんだよね、やっぱり」

P「ま、まあな」

友紀「あの……さーPさん? 今日は仕事も終わったし、事務所でテレビ観戦してもいいでしょ?」

P「まあいいだろう。でもあんまり大きな声で騒ぐなよ?」

友紀「えー。ま、しょうがないか、事務所だし」

P「もう夜だしな」

友紀「Pさんってさ、ラクロスだけかと思ったら野球も好きなんだよね」

P「こう見えてもリトルリーグに所属してたんだぞ。まあ高校でラクロスに転向したけどな」

~時は戻って事務所~

薫「せんせ……Pさんもたのしみにしてるんだよね」

舞「ま、まあな」(低音)

仁奈「あの……さーPさん? きょうはしごともおわったし、じむしょで……してもいいでしょ?」

舞「まあいいだろう。でもあんまり大きな声で騒ぐなよ?」(低音)

薫「えー。ま、しょうがないか、じむしょだし」

舞「もう夜だしな」(低音)


美嘉「ん?」

莉嘉「この部分ねー、薫ちゃんもPくんがなんて言ってたかよくおぼえてないんだってー」

美嘉「へ、へえー……」

新田弟(な、なにをしてたんだろ……)

~前夜 事務所でのこと~

P「お、今年のドライチがスタメンか!」

友紀「えへへ! Pさんもやっぱり見たいんじゃない」

P「ま、まあな。おお、プロ入り初のバッターボックスか」

友紀「うわ、ガッチガチになってるね」

P「そりゃそうだろう。興奮と緊張してるからなあ」

友紀「相手のピッチャーはエースだしね。あ、今のすごい球!」

P「容赦しないからな」

友紀「それでこそプロだよ。その方が嬉しい」

P「プロの洗礼ってヤツだな」

友紀「うん。それにしても、私もホレボレするような球だよ」

P「これは無理か……おっ!」

カキーン!

P「どうだ!? 大きいぞこれは」

友紀「こ、これは……お、大きい! 大きいよPさん!!」

P「どうだ!? 入るか!? 入ったか!?」

友紀「は、入ったー! 入ったよPさーん!! 入ったーーー!!!」

P「うおおおぉぉぉーーーっっっ!!!」

~時は戻って事務所~

莉嘉「薫ちゃん、舞ちゃん。続き! 続き☆」

薫「はーい!」

舞「続けますねー」

美嘉「ね、ねえ、莉嘉。あのさ……」

新田弟「い、イヤな予感が……」


薫「えへへ! せんせ……Pさんもやっぱりみたいんじゃない」

舞「ま、まあな」(低音)

薫「うわ、ガッチガチになってるね」

舞「そりゃそうだろう。興奮と緊張してるからなあ」(低音)

美嘉「ぷ、プロデューサー……////」

新田弟「またかよ……あの男、他のアイドルにも……」プルプル

莉嘉「あははー☆ 似てるよふたりともー!」


薫「……あ、いまのすごいタマ!」

舞「容赦しないからなあ」(低音)

薫「えっと……その方が嬉しい」

舞「プロのせん……なんとかってヤツだな」(低音)

薫「……それにしても、かお……わたしもホレボレするようなタマだよ」

舞「これは無理か……おっ!」(低音)

美嘉「な、なに? どうした……の////」

新田弟「ま、まさかいよいよ……////」

莉嘉「えー? なにー?」


舞「どうだ!? 大きいぞこれは」(低音)

薫「こ、これは……お、おおきい! おおきいよPさん!!」

舞「どうだ!? 入るか!? 入ったか!?」(低音)

薫「は、はいったー! はいったよPさーん!! はいったーーー!!!」

舞「うおおおぉぉぉーーーっっっ!!!」(重低音)

美嘉「り、莉嘉! 莉嘉は聞いちゃダメ!」

莉嘉「えー? なんでー?」

美嘉「ダメ! とにかくダメ、ダメよ!」

新田弟「……////」

薫「いじょうでーす!」

舞「えへへ。にてたかな?」

美嘉「薫ちゃん、舞ちゃん! 昨日見た事は忘れて! 今のももうやっちゃダメ!」

舞「え?」

薫「どうしてー?」

美嘉「どうしてって……それは……その、2人にはまだ早いっていうか……////」

舞「?」

薫「?」

莉嘉「?」

新田弟「ひどい……ひどいよ……姉ちゃんだけじゃなくて、他の娘にも手を出してるのかよ……アイツ……」フラフラ

P「なに? 晶葉も?」

池袋晶葉「うむ。今朝から、×の音が出ない」

P「? どの音だ?」

晶葉「ああ、そうか。ミとソの間の×だ」

P「ファ、か」

晶葉「そして裕美がソの音。そして愛海がシの音が出なくなっている」

P「美波だけじゃないのか」

晶葉「体調とかポリープではない、なんらかの要因があると推察している」

一之瀬志希「晶葉ちゃーん。準備できたよー」

晶葉「ああ。では早速、原因の究明と解決策の模索を始めよう」

P「頼むぞ。このままでは、アイドル活動にも影響が出かねない」

志希「ここは任せて、お仕事どうぞ~」

P「助かる」

志希「ん~? 誰?」

新田弟「あ、ぼく……俺は新田美波の弟で……」

晶葉「ああ、話は聞いている。ちょっと忙しくしていて相手はできないが、暇なら見ていくといい」

新田弟「これ……なんですか?」

晶葉「ん? ああ、器具は基本的に自作しているので見た目は不格好だが、これは×ックスだ」

新田弟「……え?」

晶葉「×ックスだ、×ックス。見たことぐらいはあるだろう?」

新田弟「う、うわああああああ! ここでもおおお!!!」ダッ

晶葉「……なんだいったい」

志希「それより実験、実験~」

晶葉「そうだな」

関裕美「あ、ええと。美波さんの弟さんかな?」

新田弟「え? あ、関裕美ちゃん……////」

裕美「あ、知っててくれたんだ」

新田弟「うん! クラスでも裕美ちゃんは可愛いって人気なんだ!」

裕美「……嬉しいな。×う言ってもらえるのが、一番嬉しい」

新田弟(本当に笑顔がかわいいなあ……)

裕美「ちょっとごめんね。衣装が制服だから、×ックスの用意をしていたところなの」

新田弟「……え?」

裕美「×ックスの準備。バニーならタイツだったんだけど、プロデューサーさんが制服でやってもらう、って言ったから×ックスを用意してきたの」

新田弟「う、うわああああああ! またかあああ!!!」ダッ

裕美「あれ? どうしたの!?」

http://i.imgur.com/uSDKo1P.jpg
関裕美(14)

愛海「映画の紹介コーナー。せっかく、奏さん(速水奏)と松永涼さんとの仕事なのに……」

新田弟「あ、棟方愛海ちゃんだ」

愛海「そうだよ。これが題材がホラー映画ならさ、こわーい×ーンになったら2人の胸に……むっはーん!」

新田弟「あの、愛海ちゃ……さんですよね? ぼく……俺、ファンで……」

愛海「あーあ。なんでホラー映画じゃなくて、×ックスセンスなんだろ」

新田弟「え!?」

愛海「なーにが×ックスセンスよー。あーのプロデューサーはー」プンプン

新田弟「う、うわああああああ! やっぱりいいい!!!」ダッ



新田弟「けど……アイツ……事務所のアイドルの娘に手を出し放題じゃないか……」ギリギリ

新田弟「アイツ……アイツ……」ワナワナ

新田弟「……」キラーン


P「どうだ? 晶葉と志希が作ってくれた薬だが」

美波「んー、あー! あー! ド~♪ レ~♪ ミ~♪ ファ~♪ ソ~♪ ラ~♪ シ~♪ ド~♪」

智香「あっ! ちゃんと出てますよ、ラの音がっ☆」

P「良かった。一時はどうなることかと思った」

美波「本当に良かったです。あ、実はその弟が見えなくなって……」

P「弟君が? いったいどこに……」

新田弟「おい!」

智香「あっ!」

美波「あら、探したのよ? いったいどこに……」

新田弟「アンタに話がある」

P「俺に?」

新田弟「ああ」

美波「? 弟君?」

智香「なにを……」

バッ!

P「え?」

美波「え?」

智香「えっ?」

新田弟「この通りだ! 僕をあなたの弟子にしてください!! 僕もプロデューサーになりたいんです!!!」

P「え?」

美波「え?」

智香「えっ?」

新田弟「僕もプロデューサーになって、肉の林と酒の池……じゃなかった。アイドルとヨロシク……でもなかった。とにかくヤリたいんです!」

P「うーむ。しかし君はまだ中学生だろう?」

新田弟「はい!」

P「とりあえず勉強をがんばるんだ。進学して就職するようになってもまだ今の気持ちを持っていたら、俺が色々と手ほどきしてやる」

新田弟「ありがとうございます!!!」

美波「弟君がプロデューサーねえ……」

智香「きっと大丈夫ですよっ☆ アタシ、応援しちゃいますっ!」

新田弟「うおおおおおお! 俺はヤルぞおおおぉぉぉーーーっっっ!!!」


お わ り

http://i.imgur.com/wWPVDSh.jpg
http://i.imgur.com/2t0hXok.jpg
若林智香(17)

以上で終わりです。
新田ちゃんみたいなお姉さんがいる弟は、色々とても大変だろうなあと思って書きました。
おつきあいいただき、ありがとうございました。

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