絵里「合宿の夜」 (23)
~合宿夜中~
絵里「かしこい」サッ
絵里「かわいい」サッ
絵里「エリーチカ」ビシッ
絵里「もっとオーバーリアクションの方が良いわね」
絵里「かしこい」ササッ
絵里「かわいい」ササッ
絵里「エリーチカ」ビシィッ
絵里「最後の決めポーズはドヤ顔の方が良いかしら?」
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絵里「かしこい」ササッ
絵里「かわいい」ササッ
絵里「エリーチカ」ドヤァアッ
海未「何してるんですか?」
絵里「ハッ、海未。いつの間に///」
絵里「ゴホン」
絵里「何時から見てたの?」
海未「最初から見てましたけど」
絵里 ///
絵里「ちょっと決めポーズの練習を///」
海未「すっかりアイドルですね」
海未「私も以前、ポーズの練習をしてる所を花陽に見られた事があって」
海未「恥ずかしくてたまらなかったです///」
絵里「うふふ」
海未「こんな夜中にどうしたのですか?」
絵里「何だか、目が冴えちゃって眠れなくて」
絵里「海未は?」
海未「ちょっとトイレに起きたら、2階が電気付いてましたので……」
海未「気になって、覗いてみたら絵里がポーズの練習を」
絵里 ///
海未「それより、おかしいんですよ」
海未「枕投げやった後の記憶が無いのです」
絵里「ははは……」
絵里「きっと疲れてたのよ」
海未「そうですかね?」
絵里「ふぅ、何か暑くなっちゃった」
海未「少し、夜風に当たりますか?」
絵里「そうね」
私達は、ベランダへと足を向けた。
海未「ベンチ有りますね」
絵里「座りましょう」
絵里「お疲れ様」
海未「お疲れ様?」
絵里「今までずっと、部をまとめてくれて」
絵里「唯一の3年生だった、にこはあんなだし」
海未「そそ、そんな」
海未「私は、当然の事をしてただけです」
海未「それより」
海未「絵里先輩……」
人差し指を海未の口に当てて制する。
絵里「絵里でしょ?」
海未「す、すみません。絵里」
海未「絵里達が入ってくれて、やっと部が、μ'sが動き出したんですよ」
絵里「ふふ、ありがとう」
μ'sに加入してから、初めてだろうか?
海未と二人きりで会話するのは。
ただ名前で呼ぶ。呼び捨てにする。
たったそれだけの事なのに、今までよりもずっと親密になれた。
この合宿は正解だった。
波の音をBGMにしながら、しばし談笑する。
いつの間にか海未と手を繋いでいた 。
会話が止み、波の音だけが響き渡る。
海未は、会話の糸口を探すかのように視線を宙に投げている。
絵里「私、海好きなんだ」
沈黙を嫌い、そんな話題を投げかけてみる。
海未「えっ!?」
海未「いいいい、いきなりそんなこと言われても///」
絵里「?」
海未「…………」
海未「えーとですね///」
海未「わ、私も絵里の事は好きです」
海未「スタイル良いし、密かに憧れてました」
絵里「え?」
絵里「あ!」
絵里「海というのは、貴女でなくてその海の事よ?」指差し
海未「あ///」カーッ
絵里「貴女、昼間も同じ勘違いしてた」
海未「恥ずかしいです///」
絵里「顔真っ赤よ」くすくす
海未 俯き 顔隠し
俯く海未を自分の膝へと抱き寄せる。
海未「わっ///」
絵里「ふふふ」頭ナデナデ
絵里「しばらく、そうしてなさい」
海未「はい///」
海未を膝枕し、ゆっくり頭を撫でながら夜の海を眺める。
そのまま、海未と色んな事を話した。
μ'sの事や、過去の自分の事。
こんなに自分の事を喋ったのは、初めてだった。
海未は、時に笑い、時に真剣に話を聞いてくれた。
ずっと海未とこうしていたい。
純粋に、そう思った。
ずっと海未と一緒に居たい。
ずっと……
絵里「……さっき私の事好きって言ってくれて」
海未「あ///」
絵里「嬉しいわ」
絵里「……私も、海未好きよ」
海未「も、もう騙されませんよ///」
絵里「園田海未が好き」
海未「え?」
突然の告白に海未が起き上がる。
絵里「ビックリした?」
海未「ワンクッションあったから、そこまでは///」
絵里「また顔が赤くなっちゃったわね」
再び顔を俯かせる海未を、自分の胸へと抱き寄せる。
海未は、私の胸に顔を埋めた。
そっと抱きしめる。
絵里「顔上げて」
海未「はい」
ちゅっ
海未「!」
絵里「初めてだった?」
海未「は、はい///」
ガタンッ
絵里「ビクッ」
絵里「な、何?」ビクビク
海未「何でしょう?」
絵里「お化けとか?」ブルブル
海未「大丈夫です。きっと風ですよ」
絵里「で、でも」ブルブル
海未「意外に怖がりなのですね」
絵里「そ、そんな事無いわ」ブルブル
海未「こういう時くらい」
海未「強がらなくても良いのですよ」
絵里「あっ」
海未に抱きしめられる。
海未は、ゆっくりと背中を撫でてくれた。
赤子をあやすかのように。
海未の髪の香りが漂う。
絵里「海未」
絵里「……キスして」
自分でも信じられない位、甘えた声。
海未「……はい///」
海未絵里「ちゅっ」
絵里「もっと」
海未絵里「ちゅっ、ちゅちゅっ」
絵里「海未」
海未「はい?」
絵里「……呼んでみただけ」
海未「もう///」
絵里「くすくす……」
海未「そう言う口には、お仕置きです///」
ちゅっ
海未「絵里」
絵里「海未」
ちゅっちゅっ
翌朝
穂乃果「あれっ?海未ちゃんが居ないよ?」
希「エリチもおらん」
凛「どこ行ったにゃ?」
真姫「あの二人なら、多分二階のリビングよ」
ことり「二階?」
二階
穂乃果「あっ、二人で仲良く寝てる」
花陽「キマシタワー」
ことり「朝練だって言ってたのに」
凛「これはお仕置きにゃ」
真姫「昨日寝るの遅かったみたいだし、寝かせといてやりましょ」
にこ「なんで真姫が知ってるのよ?」
真姫「えーと、昨日夜二人で練習してたみたいよ」←トイレに起きて覗いてた&物音の犯人
穂乃果「そうなんだ」
ことり「寝かせといてあげよ」
希「手まで繋いで寝るなんて、随分仲ええんやな」
海未「……絵里」
絵里「……海未」
おしまい
このSSまとめへのコメント
素晴らしい!