アリサ「当麻くん、大好き」(1000)

前スレ アリサ「会いたかったよ、当麻くん」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363439880/)


・これは上条×アリサのSSです
・細かい所は気にしないで下さい
・映画見てない人は見ない方がいいです
・投下は週に1,2回位

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1374143748

◇主要登場人物◇

上条当麻
主人公。アリサの恋人

鳴護アリサ
ヒロイン。上条さんの恋人

インデックス
上条さんの同居人の一応シスター

シャットアウラ
アリサの同居人。アリサを妹のように大切にしている

御坂美琴
上条さんの代わりにトールを遊び相手にしている

トール
暇人

御坂「全く佐天さんといいあの男といい……」

トール「まあ、皆そういうのに敏感な年頃なんだろ」

御坂「……アンタはいいわけ?」

トール「何が?」

御坂「私とその……か、かかかカップルに間違えられて……」

トール「別に」

御坂「」

トール「俺はなんとも思わねえよ」

御坂「そ、そう……」

トール「ミコっちゃんは気にし過ぎなんだよ。もっとこう肩の力を抜いて」

御坂「……そうね。確かに周りの目を気にしすぎているのかもしれないわ」

トール「おっ」

御坂「これからはもう少し上手く対処出来るようにするわ」

トール「……」

御坂「なによ?」

トール「ミコっちゃんが珍しく素直だ……」

御坂「アンタねえ……」

トール「そんなことよりさっさとたい焼き食べようぜ。腹減っちまったよ」

御坂「まったく……」

~ 10分後 ~


上条「あれ?」

アリサ「どうしたの?」

上条「いや、知り合いがいた」

アリサ「知り合い?」

上条「あっち」

アリサ「……あ、美琴ちゃん」

上条「そうか。アリサと御坂は知り合いだったな」

アリサ「うん。美琴ちゃん、男の人といるよ?」ワクワク

上条「何で嬉しそうな顔してるんだ?」

アリサ「相手の人外人さんだねえ」

上条「ああ。ていうか俺の知り合いだ」

アリサ「知り合いっ!?」

上条「ああ」

上条(そういえばトールが御坂の遊び相手にされてるって言ってたな)

アリサ「声掛けようよ、当麻くん!!」グイグイ

上条「そ、そうだな。挨拶しないのもなんだしな」

トール「あー、美味しかった」

御坂「もう少しゆっくり食べなさいよね」

トール「ゆっくり食べてたら冷めちゃうだろ?」


上条「おーい」


トール「……ん?」

御坂「……?」

上条「よう、久しぶり」

アリサ「こんにちは」

御坂「……っ!?」

トール「おう。上条ちゃんに……噂の彼女か?」

上条「そう」

アリサ「美琴ちゃん、お久しぶり」

御坂「う、うん」

上条「紹介するよ。俺の彼女の鳴護アリサだ」

アリサ「鳴護アリサです。初めまして」ペコリ

上条「こっちはトールだ」

トール「どうも」

上条「御坂、久しぶりだな」

御坂「そ、そうね」

上条「元気してたか?」

御坂「当たり前でしょう」

上条「ていうかトールはずっと学園都市にいるんだな。暇人め」

トール「うるせえ」

アリサ「美琴ちゃんも学校帰り?」

御坂「うん。その制服は……」

アリサ「当麻くんと同じ高校の制服だよ。転入したんだ」

御坂「へえ」

アリサ「でもやっぱり常盤台の方が制服可愛いね」

御坂「そんなことないわよ。そっちの制服も」

アリサ「ありがとう。それで美琴ちゃん」

御坂「なに?」

アリサ「トールさんとはどういう関係なの?」ヒソヒソ

御坂「……あー……」

アリサ「」ドキドキ

御坂「そうねえ。……友達かしら」

アリサ「そうなんだ」

御坂「……カップルに見えた?」

アリサ「ううん。そういうわけじゃないの!」アセアセ

御坂「別に怒らないわよ」

アリサ「……カップルかなあって少し思いました」シュン

御坂「そう」クスッ

トール「……いいねえ」

上条「何が?」

トール「可愛い女の子同士のやりとりを見るのは目の保養になる」

上条「一応、お前の元仲間も可愛い女の子いただろ」

トール「会話の内容がえげつないことばかりなんだよ……」

上条「だろうな」

トール「それよりさ……」

上条「ん?」

トール「いちゃくならもう少し人目がつかねえ場所の方がいいんじゃねえか?」

「「……っ!?」」

御坂「ちょっと」

トール「まあ、いちゃつきたい気持ちはわかるけどよ」

上条「……み、見てたのか……」

トール「ああ。あーんしてもらって羨ましいねえ」

アリサ「っ///」

上条「うぐっ……」

アリサ「み、美琴ちゃんも見てたの……?」

御坂「ま、まあね///」

アリサ「うぅぅ///」

トール「二人とも青春を謳歌してるねえ」

上条「う、うるせえ」

トール「ミコっちゃん、俺達も今度あーんしてみるか」

御坂「なんで私がアンタとしないといけないのよっ!!」

トール「いや、実は女の子にあーんしてもらうの憧れていて……」

御坂「知るか!!」

トール「何なら口移しでも」

御坂「今すぐ口を閉じろ雷神野郎」バチバチ

トール「ここで上条ちゃんバリア!!」グイッ

上条「おいっ!?」パキィーン!!

トール「ふぅ。やっぱり便利だなその右手」

上条「お前な!!」

アリサ(楽しそう……)

~ 20分後 ~


上条「それにしてもまさか見られていたとは……」テクテク

アリサ「ご、ごめんね……」テクテク

上条「いや、別にいいんだけどさ」

アリサ「絶対いないと思ったのになあ……」

上条「やっぱり外でああいうことするのは控えるか?」

アリサ「そうだね」

上条「それにしてもあいつら、随分仲良さそうだったな」

アリサ「うん。美琴ちゃん楽しそうだった」

上条「雷と電気だから相性がいいのかもな」ボソッ

アリサ「え?」

上条「なんでもない」

アリサ「嘘。何か言ったでしょ?」

上条「だから言ってないって」

アリサ「嘘だー」

上条「だから嘘じゃないって」

アリサ「……むぅ。本当のこと言ってくれないとまた外でああいうことおねだりしちゃうよ?」

上条「別に上条さんは構わないけど」

アリサ「…………へ?」

上条「アリサが恥ずかしがる顔が見れるからな」フッ

アリサ「当麻くん!!」

今日はここまで
また今度

次は火曜当たりに


~ 1月下旬土曜 上条宅 ~


上条「」スヤスヤ

アリサ「当麻くん、起きて」ユサユサ

上条「んん……」

アリサ「もう10時だよ。そろそろ起きようよ」ユサユサ

上条「……昨日、夜更かししたんだ。もう少し寝させてくれ……」

アリサ「……」

上条「」Zzz

アリサ「起きろ――――――!!」バッ!!

上条「」ビクッ

上条「インデックス、何する―――――」

アリサ「おはよう、当麻くん」ニコッ

上条「……なんでアリサがここにいるの……?」

アリサ「なんでって今日は当麻くん家でまったりしようって、二人で決めたでしょ」

上条「……そうだった……」

上条(そういえば昨日……)

~ 昨日 とある高校 ~


アリサ「当麻くん、明日は何処に行こうか?」

上条「そうだな……、寒いから上条さん家でまったりしないか?」

アリサ「いいよ。インデックスちゃんは?」

上条「インデックスは今晩、黄泉川先生ん家でお泊りだから帰ってくるのは夕方じゃないか?」

アリサ「そ、それじゃ……」

上条「……ん?」

アリサ「二人っきりってこと?」

上条「そうだけど……。ああ、別にそういう意味で誘ってるわけじゃないぞ!?」アセアセ

アリサ「///」

上条「上条さんは別にやましいことは考えてないからな!?」

アリサ「うん。わかってるから大丈夫」

上条「」ホッ

アリサ「それじゃ明日は当麻くん家でまったりしよう」ニコッ

上条「ああ。それとアリサに渡す物が……」ゴソゴソ

アリサ「なに?」

上条「はい、これ」スッ

アリサ「……鍵?」

上条「上条さん家のな」

アリサ「それって……」

上条「いや、深い意味はないんだけどアリサに渡しておこうかなって……」

アリサ「ありがとう」

上条「ど、どういたしまして……」

アリサ「凄い嬉しい」

上条「そ、そうか」

アリサ「本当は私も当麻くんに合鍵渡したいんだけど、家主がシャットアウラちゃんだから……」

上条「うん、絶対無理だな」

アリサ「だね。それにしても本当に合鍵貰ってもいいの?」

上条「ああ。上条さんもアリサに合鍵持っていてもらったほうが何かと都合いいし」

アリサ「わかった」

アリサ(合鍵貰っちゃった……)

アリサ(これって当麻くんが留守中の時にも部屋に入っていいってことだよね)

アリサ(そうしたら……)

上条『』ガチャ

アリサ『おかえり、当麻くん』

上条『あれ? アリサ?』

アリサ『ごめん。勝手に上がらせてもらってるね』

上条『別にいいけど』

アリサ『もうすぐ夕食出来上がるから』

上条『お、夕食作りにきてくれてたのか。助かるよ』

アリサ『ううん。だって私、当麻くんの彼女だし///』

上条『ありがとう』

アリサ『どういたしまして。お風呂も沸いてるけど先にお風呂にする? 夕食にする?』

上条『……そうだな……先にアリサで!!』ギュッ

アリサ『きゃっ///』


アリサ「……もう当麻くんの馬鹿っ///」

上条「え? ごめんなさい……」

アリサ「……………………はっ!」

上条「いや、馬鹿なのは知ってるんだけどな」ポリポリ

アリサ「ご、ごめん。そうじゃなくてっ!!」アセアセ

~ 現在に戻る ~


アリサ「インターフォン何回押しても開けてくれないんだもん」プクー

上条「全然気付かなかった」

アリサ「合鍵貰っててよかった。寒い中、外で待つところだったよ」

上条「わ、悪い……」

アリサ「別にいいけど、夜更かしって何してたの?」

上条「土御門と青髪ピアスの三人でゲームしてたんだよ」

アリサ「ゲーム?」

上条「そう。桃鉄ずっとやっててさ……」

アリサ「桃鉄……?」

上条「知らないのか?」

アリサ「う、うん……」

上条「そっか。女子は知ってる人少ないか……」

アリサ「どういうゲームなの?」

上条「友達とやると友情にヒビが入る可能性があるゲームだ」

アリサ「…………へ?」

上条「それよりお腹減ったな……」

アリサ「あ、それじゃ私、朝食作るよ」

上条「いいのか?」

アリサ「うん。元々、昼食と夕食も作るつもりで来たし」

上条「でも材料が……」

アリサ「材料なら来る前にスーパーで買ってきたよ」

上条「悪い。後でお金渡すよ」

アリサ「私が好きでやってることだから大丈夫だよ」

上条「いや、そういうわけにはいかないだろ。後でレシート見せてくれ」

アリサ「うん。それじゃエプロン借りるね」

上条「ん」

アリサ「目玉焼きとベーコンエッグでいい?」

上条「アリサの作る物なら何でもいいよ」

アリサ「……もう、作る側はそういうのが一番困るんだから……」

上条「そうなのか?」

アリサ「うん。だって当麻くんが食べたいものを作りたいし……」

上条「……そっか。それじゃ昼食と夕食はリクエストさせてもらう」

アリサ「うん。あ、でも今ある食材で作れる物限定だからね?」

上条「わかってるよ」







アリサ「~~~♪」

上条(休日の朝から彼女が朝食を作ってくれるなんて……これなんてギャルゲ?)

上条(それに……)

アリサ「開店直後のスーパーって空いてるんだね♪」

上条(アリサのエプロン姿、たまらない……)ゴクリ

上条「……っ!?」

上条(そうだ。忘れてた……)

上条(青髪ピアス、土御門の部屋に泊まってるんだった……)

上条(恐らくまだ寝ているんだろうがこの空間は邪魔されたくない)

上条(もし遊びに来たら全力で阻止せねば!!)

~ 土御門宅 ~


土御門「」Zzz

青ピ「」Zzz

青ピ「……ぅ……」ピクッ

青ピ「……もう10時過ぎかいな……」

土御門「」グーグー

青ピ「……土御門君は、起きる気配なさそうやな……ボクももう少し寝て……」

青ピ「……ぬ?」

青ピ「……リア充の匂いがするで……」

青ピ(これはカミやんとアリサちゃんか……?)

青ピ(カミやんめ、羨ましいすぎるで……)

青ピ(邪魔したいけど、アリサちゃんが悲しむのは嫌やし、今日のところはスルーしといたる)

~ 上条宅 ~


アリサ「当麻くん、出来たよー」コトン

上条「お、美味そうだな」

アリサ「牛乳飲む?」

上条「お願いします」

アリサ「はい」


上条「いただきます」

アリサ「召し上がれ」

上条「」パクッ モグモグ

アリサ「」ジー

上条「……あの、そんなに見つめられると食べ辛いのですが……」

アリサ「気にしないでいいよ」

上条「いや、めっちゃ気になるけど」

アリサ「自分の料理を彼氏が美味しそうに食べてるところを観察してるだけだから。気にしないで」ニコニコ

上条「……わかったよ」モグモグ

アリサ「ん」ニコッ

~ 5分後 ~


上条「ご馳走様でした」

アリサ「お粗末様でした」

上条「食器は自分で洗うよ」

アリサ「駄目。私が洗う」

上条「いや、でも作ってもらったのに……」

アリサ「当麻くん、今日は私の好きにさせて欲しいな」

上条「……わかった。それじゃ今日はアリサに甘えさせていただくよ」

アリサ「うん!」ニコッ

アリサ「」キュッキュッ

上条「」ジー

上条(こうしてるとなんか同棲してるみたいだな……)

上条(アリサと同棲したら毎日こんな感じなんだろうな……)

上条(……いかんいかん。まだ付き合って2ヶ月も経ってないのに同棲とか早すぎだろ)

上条(それにインデックスやシャットアウラもいるし)

上条(でもいつかアリサと二人で……)

上条(駄目だ。最近、妄想しすぎたぞ、上条当麻!)

今回はここまで
また今度

アリサ「当麻くん、洗い物終わったよ」

上条「お疲れさん」

アリサ「うん。座布団借りていい?」

上条「いいよ」

アリサ「ありがとう」ヨイショ

上条「お、あれが始まる時間じゃん」ピッ

アリサ「あれ?」

上条「上条さんが毎週欠かさず見てるアニメですよ」ピッ

<やっはろー!
<またオマエかよ、クソババァ……
<ババァじゃないし! 失礼だし!
<中学生以上はな……ババァなんだよ
<うわ、アックー、キモ!
<だからアックーって呼ぶなって言ってンだろがァ!!


上条「これ見てる?」

アリサ「ううん」

上条「結構面白いぞ」

アリサ「ラブコメ?」

上条「青春残念ラブコメだな」

アリサ「残念なの?」

上条「ああ。主人公が残念なんだ」

アリサ「ロリコンってところが?」

上条「それとコミ障ってところもだな。友達も一人もいないからな」

アリサ「そうなんだ」

上条「青髪ピアスから原作借りたんだけど面白くてさ」

アリサ「それでアニメも見てるんだ」

上条「そのとおり」

アリサ「当麻くんがアニメ見てるなんて意外だな」

上条「まあ、見始めたのは最近だからな。インデックスはよく見てるけど」

アリサ「インデックスちゃん、かなみんが好きなんだっけ?」

上条「大好きだな。毎週楽しみにしてる」

アリサ「可愛い」クスッ

上条「最近は友達が増えてよく外出してるけど、今までは家で一人ぼっちだからな。TVっ子になるのも仕方ない」

アリサ「そうだね」

~ 30分後 ~


アリサ「」ペラッ

上条「」ペラ

上条(二人でまったり読書か。悪くないな)

アリサ(二人でまったり読書。結構いいかも)

上条「」ペラ

アリサ「」ペラッ







アリサ「あ、もう11時半だ。そろそろ昼食作らないと……。何がいいか決まった?」

上条「それじゃパスタで」

アリサ「わかった。ミートソースでいい?」

上条「いいよ」

アリサ「それじゃ待っててね」

上条「ああ」







アリサ「後は麺を茹でてっと」ピッ

アリサ「ミートソースは良い出来だよね?」

アリサ「……」

アリサ(……ふふふ、こういうのいいなぁ)

アリサ(これで後は当麻くんが……)


アリサ『ふんふ~ん』♪

上条『』ソーッ

アリサ『当麻くん、もう少しで出来るからね』

上条『』ダキッ

アリサ『きゃっ!』

上条『アリサ、お腹減ったよ~』ギュッ

アリサ『もう料理中に抱きつかないでって言ったでしょ?』

上条『だって一人で寂しいし……』

アリサ『もう当麻くんは寂しがりやさんなんだから///』

上条『このままでいていいか?』

アリサ『うん、いいよ///』


アリサ「……うふふ、なんちゃってっ///」

上条「」スタスタ

アリサ「」ビクッ

アリサ(え? 嘘?)

上条「……」

アリサ(当麻くん、本当に? やだ、心の準備が……)

上条「……」

アリサ「」ドキドキ

上条「喉渇いた」ギー

アリサ「」

上条「お、いい匂いだな」ゴクゴク

アリサ「……」

上条「アリサも喉渇いたら好きなの飲んでいいからな?」

アリサ「……う、うん……」

上条「あ、コーラはインデックス専用だからそれ以外で」スタスタ

アリサ「……何だか馬鹿みたい……」

~ 12時半 ~


上条「ご馳走様。美味しかった」

アリサ「えへへ、今回のソースは自信作なんだ」

上条「へぇ。ミートソース以外もパスタ作れるのか?」

アリサ「もちろんだよ」

上条「それじゃ今度は、ナポリタンでもお願いしようかな」

アリサ「わかった。楽しみにしててね」

上条「ああ」

アリサ「あっ」

上条「ん?」

アリサ「口の周りにソースついてるよ」フキフキ

上条「あ、悪い!」

上条(……って顔近っ!)

アリサ「ううん。はい、綺麗になった」

上条「あ、ありがとう」

アリサ「どういたしまして……(って顔が!)」

上条「」ドキドキ

アリサ「」ドキドキ

上条「あ、アリサ……その……していいか……?」

アリサ「……い、いいけど……ミートソースの味しかしないよ……?」

上条「大丈夫。俺も同じだから」グイッ

アリサ「あっ……」


チュッ


上条「……うん、ミートソースの味だ」

アリサ「っ///」

上条「……」

上条(……って俺は何臭い台詞言ってんだ!!)

上条(何が『うん、ミートソースの味だ』だっつーの!!)

上条(俺は馬鹿か。馬鹿なのか!!)

アリサ「し、食器洗ってくるねっ///」

上条「お、お願いしますのでございますよ!」

アリサ「っ///」

上条(やだ。恥ずかしくて穴が入ったら入りたい……)

上条(アリサ、引いてないよね?)

~ 3分後 ~


アリサ「」キュッキュッ

アリサ(……えへへ)ニヘラ

アリサ(あー、やばいよ……私、絶対にやけちゃってる)

アリサ(鏡見なくてもどんな顔してるのかわかる)

アリサ(でも仕方ないよね、当麻くんからキスおねだりされちゃったんだもん)

アリサ(にやけるのは仕方ない。仕方ない)

アリサ「……」

アリサ(わ、私もおねだりしてみようかな……)

上条「……」

上条(次、キスした時はもう少しまともな台詞を言えるようにしよう)

上条(臭い台詞は戦ってる時だけで十分だ……)


アリサ「と、当麻くん」

上条「はい!」ビクッ

アリサ「あ、洗い物終わったよ」

上条「お、おう。ありがとう」

アリサ「……え、えへへ……」

上条「座らないのか?」

アリサ「……え、えっと……」

上条「……?」

アリサ「と、当麻くんの膝の上に座って……いい……?」

上条「―――――ッ!?」

上条(な……ん……だと……)

アリサ「」モジモジ

上条(つまり俺の膝の上にアリサを座るということでございますか?)

上条(これは……)

上条「い、いいよ。上条さんの膝の上でいいなら好きなだけ座っていいぞ」

上条(全力でオッケーに決まっている!!)

アリサ「あ、ありがとう……」

上条「あ、ああ……」

アリサ「そ、それじゃ失礼します……」ヒョコ

上条「」ビクッ

アリサ「お、重たくない……?」クルリ

上条「だ、大丈夫。全然重たくない!!」

アリサ「そ、そっか……」

上条「ああ」

上条(ていうか振り向かれると顔がもの凄く近くなるな)

上条(さっきよりもっと近いぞ)

アリサ「そ、それで後ろからぎゅっとしてくれると嬉しいです///」

上条「……り、了解……」ギュッ

アリサ「ありがとう///」

上条「暫くこうしてればいいのか?」

アリサ「うん」コクリ

上条「わかった」

~ 10分後 ~


上条(まったく会話がないままこの状態が続いてるんだけど……)

アリサ「……」

上条(恐らくアリサは自分からおねだりをしておきながら、恥ずかしくて会話が出来ないのだろう)

上条(しかし、それは上条さんも一緒である。こんな女の子を座ったまま、後ろから抱きしめるなんて初めてのことだ。それに……)

上条(アリサからいい匂いがして、それどころじゃない!!)

上条(シャンプーかな? それとも香水かな?)

上条(ここはいい匂いするなって褒めるべきか?)

アリサ(と、当麻くんの腕が腰からお腹へ……)

アリサ(それに耳元で当麻くんの息遣いが……)ビクッ

アリサ(振り向いて当麻くんの顔を見たい私と、このままの状態を望む二人の私がいる)

アリサ(あ、今の表現、歌詞に使えるかも……)


上条「あ、アリサ……」

アリサ「ひゃいっ!」ビクッ

上条「そ、その……」

アリサ「は、はい……?」ドキドキ























上条「お前……美味しそうな匂いがするな」

今回はここまで
また今度

上条さんとアリサは季節が一年中春ということです

アリサ「」

上条「」

アリサ「……………………へ?」

上条(だ~~~~~~~~~!!)

上条(俺は何を言ってんだ――――――!!)

アリサ「お、美味しそうな匂いって……」ドキドキ

上条「あ、そうじゃなくて……!」アセアセ

アリサ「えっとっ///」

上条「俺が言いたいのは……!」

アリサ「そ、その私、心と体の準備がその……」モジモジ

上条「アリサ、違うんだって!」

アリサ「でも当麻くんがしたいならその……///」

上条「アリサ、聞いてくれ!!」

アリサ「はいっ!」ビクッ

上条「俺が言いたかったのは美味しそうな匂いじゃなくて、いい匂いだって言いたかったんだ」

アリサ「」

上条「その緊張して間違って言ってしまった……ごめん」

アリサ「……」

上条「……怒ってる?」

アリサ「……ぶふっ!」

上条「アリサさん……?」

アリサ「あはははははっ!」

上条「あ、あれ……」

アリサ「もう私も当麻くんも馬鹿みたい。駄目、笑いすぎてお腹痛くなっちゃう」プルプル

上条「……」

アリサ「普通、そんないい間違いしないよ?」クスクス

上条「ごめんなさいでした……」

アリサ「当麻くんが本当に肉食になっちゃったと思ったよ」

上条「ははは……」


ガチャ


「「……っ!」」ビクッ

禁書「ただいまなんだよ!」

「「」」パッ!!

上条「インデックス?」

禁書「予定より早く帰ってきちゃった。アリサ、来てたんだ」

アリサ「う、うん。お邪魔してます」

上条「帰ってくるの夕方じゃなかったのか?」

禁書「そのつもりだったんだけど、打ち止めがお腹壊しちゃってね」

上条「なるほど」

禁書「外で遊んで汗かいたからシャワー浴びてくるんだよ」

上条「ああ」

禁書「着替えとバスタオルっと」ガサガサ

上条「……」

アリサ「……」


ガチャ


上条「……まったりタイム終了だな」

アリサ「そうだね」

上条「……」

アリサ「それじゃ少し早いけどお米洗おうかな」

上条「あ、ああ」

アリサ「……当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「その……本当にしたくなったら前もって言ってね」ボソッ

上条「いっ……!?」

アリサ「」ニコッ

上条「あ、あぅ……」ドキドキ

~ 1時間後 ~


上条「へぇ、一方通行が打ち止めを病院に連れていったのか」

禁書「うん。空飛んでいこうとしてよみかわに怒られてたんだよ」

上条「過保護だな」

アリサ「いい人だね」

禁書「それを見てわーすとは大爆笑してたんだよ」

上条「だろうな」

禁書「そういえばとうま、実家に帰らないの?」

上条「実家?」

禁書「今月帰るって言ってなかったっけ?」

上条「……ああ、完全に忘れてた。来週の週末帰るかな。インデックス、来週予定空けておけ」

アリサ「……」

禁書「うん。それともう一人連れて行く人いるんじゃないかな?」

上条「え?」

アリサ「」ドキドキ

上条「……アリサ、もしよかったら一緒に来るか? 彼女として紹介したいし」

アリサ「うん!!」

上条「」ビクッ

アリサ「行く! 絶対行く!!」

上条「そ、そっか」

上条(何だか気合入ってるな。彼氏の実家に行くからかね?)

アリサ「勢いよく返事した割には、なんだか緊張してきちゃった……」ドキドキ

禁書「緊張するの早いんだよ」

アリサ「だ、だって……」

上条「上条さんの両親に緊張する必要なんてないぞ」

禁書「しいなもとうやもいい人達なんだよ」

アリサ「う、うん。何か持って行った方がいいよね?」

上条「いらないって」

アリサ「そう?」

上条「うん。それじゃ来週土曜に決定でいいか?」

禁書「うん」

アリサ「はい」

~ 18時半 お風呂 ~


アリサ「インデックスちゃん、ありがとうね」ゴシゴシ

禁書「実家のことかな?」

アリサ「うん」

禁書「どういたしましてなんだよ。とうやもしなもとうまが身を固めたことを知ったら喜ぶんだよ」

アリサ「身を固めるって……」

禁書「それより夕食まで作ってもらって申し訳ないんだよ。しゃっとあうらは大丈夫?」

アリサ「私が好きでしてることだから気にしないで。シャットアウラちゃんにも許可済みだし」

禁書「そっか」

アリサ「それでインデックスちゃんに教えて欲しいことがあるんだけど」

禁書「なにかな?」

アリサ「当麻くんのご両親について……」

禁書「うーんとね、しいなは美人でお料理が上手なんだよ」

アリサ「へぇ、お料理教えてもらおうかな」

禁書「ただ、時折とうやを目で殺すことがあるんだよ」

アリサ「…………ぇ?」

禁書「とうやは海外出張ばかりで普段は家にいないんだよ」

アリサ「カッコいいね」

禁書「しいなの話を聞くと、女性関係はとうまにそっくりみたいなんだよ」

アリサ「そうなんだ……」

禁書「もちろん浮気はしてないみたいだけどね。多分したら、しいなの手によってこの世から抹殺されるんじゃないかな」

アリサ「あ、あはは……」

禁書「今度は私がありさの体洗ってあげるんだよ!」

アリサ「あ、お願いします」

禁書「」ゴシゴシ

アリサ(楽しみ半分、不安半分ってところかな)

禁書「ありさ」

アリサ「なに?」

禁書「何だか前より胸が大きくなってる気がするんだよ」

アリサ「……えっ///」

禁書「私のは全然大きくならないのに……」ジー

アリサ「そ、そんなことないよっ///」

禁書「アリサの胸は私が記憶していたから間違いないんだよ」

アリサ「……言われて見ればブラが少しきつくなったかも……」

禁書「やっぱりっ!?」

アリサ「でも少しだけだよ?」アセアセ

禁書「うーん、何が違うんだろう……」サワサワ

アリサ「インデックスちゃんもこれからだよ。まだ14歳なんだし」

禁書「でも私より胸が小さいのってこもえくらいしかいないし……」

アリサ「小萌先生?」

禁書「うん。前にあいさと三人で銭湯に行ったことがあるんだよ」

アリサ「へぇ」

禁書「牛乳飲む量、増やした方がいいかな?」

アリサ「あまり効果ないみたいだよ」

禁書「そうなの?」

アリサ「うん。実際、効果なかったし」

禁書「ありさ、試したことがあるの?」

アリサ「はっ……!」

禁書「……」

アリサ「ち、違うの。昔の話だから!」アセアセ

禁書「そっか、牛乳はあまり効果がないんだね。教えてくれてありがとう!」

アリサ「ど、どういたしまして……」

今日はここまで
また今度

長い間投下できなくてすみません
安価スレと買ったラノベ読んでて書き溜める時間がないのです

金曜には投下するんでお待ち下さい

~ 1時間後 ~


上条「それじゃいただきます」

「「いただきます」」

上条「」モグモグ

禁書「うん、やっぱりありさの料理は最高なんだよ!」バクバク

アリサ「ありがとう」ニコッ

禁書「私の中では、まいか、ありさ、しいな、おるそらが料理四天王なんだよ」

アリサ「四天王!?」

上条「料理が上手いベスト4って意味じゃないか?」

アリサ「あ、なるほど」

禁書「あ、とうまの料理も美味しいんだよ?」

上条「お気遣いどうも。インデックスも女の子なんだからそろそろ料理覚えたらどうだ?」

禁書「来年になったら頑張るんだよ!」

上条「せめて明日から頑張るとか言えよ! 全然料理する気ないだろ?」

禁書「私は食べる専門だからね。私が料理しても効率が悪くなるだけなんだよ」

上条「なんの効率だよ……」

アリサ「インデックスちゃんらしいけど、自分が作った料理を褒めてもらえるのは、嬉しいことだよ?」

禁書「そんなに?」

アリサ「うん。特に好きな人に言われると///」

上条「あはは」

禁書「はい、惚気なんだよ」

アリサ「ち、違うよ!」アセアセ

禁書「」ジー

アリサ「……ごめんなさい。少し惚気ました」シュン

禁書「一日に一回は惚気てそうな気がするんだよ」

アリサ「うぅぅ……、そ、そんなことよりインデックスちゃんも料理してみたら?」

禁書「まあ、ありさがそこまで言うなら来週、ありさと一緒にしなに教えてもらおうかな……」

アリサ「うん、そうしよ!」

上条(インデックスが料理か。家電製品大丈夫だろうか……)

禁書「なんだか失礼なこと考えてるような気がするんだよ」

上条「」ギクッ

禁書「私だってやれば出来るんだよ!」

上条「……まあ、あまり無理はしないようにな……」

~ 22時 シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ「上条当麻の実家に行くだと……?」

アリサ「うん。泊りがけで。駄目かな?」

シャットアウラ「いや、構わないが……その……」

アリサ「なに?」

シャットアウラ「上条当麻にプロポーズでもされたのか?」

アリサ「ぶふっ!!」

シャットアウラ「意外と真面目なのだな。15にして既に所帯を持つ覚悟を……」

アリサ「違うよ!」アセアセ

シャットアウラ「違うのか? しかし、恋人を両親に紹介するとはそういうことだろう?」

アリサ「彼女として紹介してくれるけど、そんな先の話なんてしてるわけないでしょ!」

シャットアウラ「なんだ、違ったのか」

アリサ「シャットアウラちゃん、何だか考えが古臭いよ」

シャットアウラ「な、なんだと!?」

アリサ「やっぱりシャットアウラちゃんも学校通えばいいのに」

シャットアウラ「今更必要ない!」

シャットアウラ(私の考えは古臭いのか……)ショボン

アリサ「それで土日不在になるから、ちゃんとご飯食べてね」

シャットアウラ「心配は無用だ」

アリサ「でも今日はカップラーメン食べてたみたいだけど」ジー

シャットアウラ「うっ……」

アリサ「ちゃんとしたものを食べないと駄目なんだからね」

シャットアウラ「……わ、わかった……」

アリサ「それじゃ私もう寝るね。おやすみ」

シャットアウラ「ああ、おやすみ」


ギー バタン


シャットアウラ「……カップラーメン美味しいのに……」

~ 来週土曜 ~


上条「久しぶりに学園都市外に出たなぁ」

禁書「外の空気は美味しいんだよ」

アリサ「空気は変わらないと思うけど」

上条「アリサ、電車は乗ったことあるのか?」

アリサ「うん。学園都市に来る前にね」

上条「そっか」

禁書「とうま、私が切符を買うんだよ!」

上条「はいはい。それじゃ○○円の切符を3枚な」

禁書「了解なんだよ!」

アリサ「インデックスちゃん、子供みたい」クスッ

上条「子供だ」


禁書「えっと、確か……」ポチッ

禁書「この機械はわかりやすくて助かるんだよ」

禁書「音声も流れるからユーザーに対して非常に優しいんだよ」

禁書「科学は凄いんだよ」

~ 車中 ~


アリサ「こうして電車で揺られながら遠出するのもいいね」

上条「だな」

禁書「」Zzz

アリサ「インデックスちゃんはもう寝ちゃってるけど……」

上条「昨晩、寝れなかったみたいだからな」

アリサ「当麻くんの実家に行くのが楽しみすぎて?」

上条「ご名答」

アリサ「やっぱり可愛いな」クスッ

上条「乗り換えする駅で、駅弁でも買うか」

アリサ「うん。私、駅弁食べてみたかったんだ」

上条「結構美味いぞ。まあ、アリサの料理のほうが何倍も美味しいけど」

アリサ「当麻くんったらっ///」

上条「母さんの料理よりも美味しいかもしれないな」

アリサ「そんなに褒めても何も出ないよ?」

上条「なんだ出ないのか」

アリサ「それ目的で、嘘言ったんだ」プクー

上条「そうじゃないけど」

アリサ「嘘つく人は嫌いです」プイッ

上条「あ、アリサ……」

アリサ「……なんてね。私が当麻くんを嫌うはずないでしょ」

上条「それはわかってるけど、直に嫌いと言われると上条さんの精神的ダメージが……」

アリサ「ごめんね?」

上条「駄目だ。それじゃ上条さんのダメージは回復しない」

アリサ「何をしたら回復するの?」

上条「……手」

アリサ「手?」

上条「……いや、なんでもない。気にしないでくれ!」

アリサ「……わかった」

上条「それよりさ……」


ギュッ


上条「……へ?」

アリサ「これでいい?」

上条「……はい」

アリサ「今日も当麻くんの手は温かいね」ニコッ

上条「」ドキッ

アリサ「インデックスちゃんが起きるまで握っててあげる」

上条「ど、どうも……」

アリサ「ボックス席っていいよね。振り向かなくても外の景色が見れるから」

上条「そうだな」

アリサ「当麻くんの実家って海近いんだよね?」

上条「そうだな」

アリサ「それじゃ夏になったら一緒に海に行こうね」

上条「ああ」

アリサ「今年は水着買わなきゃ」

上条(アリサの水着か……)

上条(どんな水着が似合うんだろうか? ワンピース、ビキニ、フリフリしたやつ、スク水)

上条(何でも似合いそうだな……)

上条(上条さん的には白のビキニなんかいいかも)

アリサ「花火もしてみたいなぁ。お祭りとかもあるのかな?」

上条「どうだろうな。実家に着いたら母さんに聞いてみるか」

アリサ「うん」

上条(祭りか)

上条(浴衣も似合うんだろうな)

上条(アリサの浴衣姿……是非ご拝見してみたいです!!)

アリサ「当麻くん、どうしたの?」

上条「ん、アリサの浴衣姿を早く見たいなって」

アリサ「えっ?」

上条「…………ん?」

上条(やばい。つい答えてしまった!!)

アリサ「わ、私の浴衣姿見たいの?」

上条「あ、いや。その……」

アリサ「今度、着てあげようか?」

上条「」

アリサ「今の時期じゃお祭りとかないだろうし、外では着るのは恥ずかしいけど、当麻くんが見たいって言うなら部屋の中なら……いいよ?」

上条「お願いします!!」

アリサ「……う、うん。今度買っておくね///」

上条(思ってることを口に出してみるもんだな)

アリサ「やっぱり男の子って浴衣が好きなの?」

上条「いや、俺は単純にアリサの浴衣姿を見たいだけだぞ?」

アリサ「っ///」


禁書「……」

禁書(お、起きれないんだよ……)

禁書(何なのかな? この空間は……)

今日はここまで
また今度

金曜に投下します

~ 上条家 ~


アリサ「は、初めまして! と、当麻さんとお付き合いさせていただいている鳴護アリサです!!」ペコリ

上条(当麻さん……なんだかいい!!)

刀夜「初めまして。当麻の父の上条刀夜です」

詩菜「母の上条詩菜です。うちの当麻さんがお世話になっております」

アリサ「そ、そんな! え、えっとこれつまらないものですが……」スッ

詩菜「あらあら、わざわざごめんなさいね」

刀夜「出来た彼女じゃないか、当麻!」ポンッ

上条「あ、ああ。アリサ、御菓子用意してたんだな」

アリサ「う、うん」

詩菜「そんなに緊張しなくていいんですよ」

刀夜「そうそう。当麻の彼女なんだから君の実家も同然ってことで」

アリサ「はひっ!?」

上条「それはちょっと違うだろ!?」

刀夜「それより当麻」チョイチョイ

上条「なんだよ?」

刀夜「お前、いつのまにこんな可愛い彼女を?」ヒソヒソ

上条「母さんから聞いてないの?」

刀夜「だって、父さん昨日赤道ギニアから帰ってきたばかりだもん」

上条「その口調、気持ち悪いからやめてくれ」

刀夜「まあ、経緯は後ほど聞くとして……」

上条「母さんから聞いてくれよ。自分で言うのは恥ずかしいから」


禁書「しいな、喉渇いたんだよ」

詩菜「はいはい。麦茶でいいかしら?」

禁書「うん!」

アリサ(インデックスちゃん、凄いな。自分のお家みたいに……)


刀夜「アリサちゃんとはどこまでいったんだ?」

上条「教えねえよ!!」

刀夜「当麻のケチっ」プクー

上条「そのキャラやめてくれない? 久しぶりに説教パンチしたくなってくるから」


アリサ(当麻くんが新築って言ってたけど、本当綺麗だな)キョロキョロ

アリサ(これが一軒家なんだ……素敵)

詩菜「はい、飲み物ですよ」コトン

禁書「しいな、ありがとう!」ゴクゴク

禁書「ぷはー、生き返るんだよ!!」

刀夜「ははは、インデックスちゃんは相変わらずいい飲みっぷりだな。これなら6年後が楽しみだ」

禁書「私も楽しみなんだよ。生中!」

アリサ「……」

上条「アリサ、どうした?」

アリサ「インデックスちゃんってお酒に興味あったんだ」

上条「ああ……。父さんがあまりに美味しそうに飲んでたからな。それで興味持ったらしい」

アリサ「へぇ」

刀夜「当麻とは後4年か……」

上条「俺は飲まないぞ。もう痛い思いしてるからな」

刀夜「大人になれば変わるさ。酒を飲まないとやってられないこともある」

アリサ(当麻くんがお酒飲んだらどうなるんだろ?)

アリサ(野獣さんになっちゃうのかな?)

アリサ(それはそれで……///)

アリサ(……って私は彼の実家でなんてことを考えて!!)アセアセ

禁書「あ、そうだ。しいなにお願いがあるんだよ」

詩菜「なにかしら?」

禁書「私とありさにお料理を教えて欲しいんだよ」

詩菜「二人に?」

禁書「うん」

アリサ「お、お願いします!」

詩菜「もちろんいいわよ。それじゃ夕食一緒に作りましょうか?」

禁書「うん!」

アリサ「はい!」

刀夜「当麻」

上条「なに?」

刀夜「なんだかいいな」

上条「そうだな」

刀夜「それじゃ女性陣が夕食作ってる間は二人で風呂でも入るか?」

上条「入らねえよ!」

刀夜「それじゃ銭湯行こう」

上条「それならオッケー。天井スパだろ?」

刀夜「そうだ」

上条「久しぶりに挨拶もしておきたいし。さて、移動で疲れたし部屋で休んでくる」

アリサ(当麻くんの部屋?)ピクッ

アリサ「あ、私も……」ボソボソ

詩菜「それじゃ私達はお買い物にでも行こうかしら」

刀夜「そうだね。沢山食材買わないといけないからね、母さん」

禁書「私もいくんだよ!」

上条「アリサはどうする? 一緒に買い物行ってくるか?」

アリサ「え、えっと……」

詩菜「当麻さん」キッ

禁書「とうま!」キッ

上条「っ!?」ビクッ

詩菜(そこは普通に一緒にお留守番ですよ?)ゴゴゴ

禁書(私達の気遣いに気付かないなんて、やっぱりとうまだね)

上条「……俺の部屋に来るか?」

アリサ「うん!」

詩菜「」ニッコリ

禁書「」ホッ

~ 上条さんの部屋 ~


アリサ「ここが当麻くんの部屋……」

上条「まだ3回くらいしか入ってないから自分の部屋だって感覚ないけどな」

アリサ「結構揃ってるね」

上条「そうだな。いつでも学園都市から実家に帰ってこれるようにしてくれてるらしい」

アリサ「優しいね。あっ、漫画も置いてある」

上条「寮に置けなくなったのを置いてあるんだよ」

アリサ「そっか。漫画って売らないと置く場所なくなっていくもんね」

上条「ああ。特に長編ものはな。それより……」

アリサ「なに?」

上条「アリサ、さっき緊張しすぎだろ」クスクス

アリサ「し、仕方ないでしょ! 彼氏のご両親に初めて会うんだもん……」プクー

上条「それでも『はひっ!?』はないな」

アリサ「う、うるさーい!!」

上条「悪い悪い。でも別に怖くなかったろ?」

アリサ「うん。凄い優しそう……というより優しい」

上条「まあ、そうだな……って自分の両親を褒めるのは照れるが……」

アリサ「なんだか羨ましい」

上条「え?」

アリサ「私には両親はいないから……」

上条「アリサ……」

アリサ「……ってごめんね」

上条「いや、別に……」

アリサ「……」


























上条「……まあ、俺とアリサが結婚すればアリサの両親にもなるからいいんじゃないか?」

アリサ「……………………ぇ?」

上条「…………へ?」

上条(またやっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)

上条(なんとか元気付けようとして、あまり考えずに言ってしまったぁぁぁぁぁぁぁ!!)

アリサ「け、結婚……///」

上条「……い、いや、その……」

上条(しまった。いきなり結婚とか重たい奴だと思われてしまう!!)

アリサ「……ありがとう、当麻くん」

上条「お、おう?」

アリサ「私を元気付けようとしてくれたんだよね」

上条「……あ、あぅ……」

アリサ「大丈夫だよ。私には当麻くん、シャットアウラちゃん、インデックスちゃんに学校の皆もいるから」ニコッ

上条「そ、そっか」

アリサ「だから寂しくないよ。少し当麻くんが羨ましいと思っただけだから」

上条「」ホッ

アリサ「でもね……」

上条「……ん?」

アリサ「い、いつか……当麻くんの両親が……私の両親になったら……嬉しい……です……」

上条「」

アリサ「って私、何言ってるんだろ///」アハハ

上条「そ、そうなると……いいよな……」

アリサ「……うん……」

上条「……」

アリサ「……えっと、漫画でも読もうかな!」アセアセ

上条「お、おう。上条さんは昼寝でもするかな!」アセアセ

アリサ「お、おやすみ!」

上条「おやすみ!」

~ 10分後 ~


上条「……」

上条(そうなるといいよな、か……)

上条(アリサとはずっと一緒にいたいと思う。それはきっと結婚もしたいってことなんだろうな)

上条(さっきのアリサの発言から、アリサも少しは俺との未来を考えてくれてるんだろう。上条さんの勘違いじゃないよね……?)

上条(……結婚したらアリサの名字も変わるんだよな……上条アリサか、いい名前だ)ニヘラ

上条(……っていかんいかん! プロポーズするんならもっとしっかりしねえと!)

上条「」チラッ


アリサ「あはは、この漫画面白い」ペラッ

アリサ「『とある原石の削板軍覇』か。こんな漫画あったんだね」

上条「あ、ああ。電撃界王に連載してるんだ」

アリサ「その雑誌自体知らないや。電撃大王は知ってるけど」

上条「他にも電撃神様、電撃大界王、電撃界王神とかあるぞ」

アリサ「そ、そうなんだ……」


上条(……うん。やっぱりアリサと一緒にいる未来以外は想像出来ないな)

上条(よし、決めた。卒業までに全てきちんとしてやる。そして卒業したらアリサにプロポーズだ!)

上条(それまで結婚というキーワードは封印しよう。さっきみたいな雰囲気になっても困るし)

~ 2時間後 ~


刀夜「それで当麻とアリサちゃんはいつ結婚するんだい?」

上条「」

アリサ「」

詩菜「あら、母さんも気になるわ」

上条(クソ親父ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!)

アリサ「あ、えっと……///」

禁書「私も気になるかも」

上条(インデックス、お前もか!?)

アリサ「インデックスちゃん!?」

禁書「」ニヤリ

上条「…………っ!?」

詩菜「それでどうなんですか、当麻さん?」ニコニコ

上条(母さん、笑顔が怖いよ)

上条「え、えっと……俺達まだ高一だし、そこまで考えてないっていうか……なぁ?」

アリサ「う、うん」

上条(プロポーズは俺がしっかりしてからって決めたんだ。だからここで言うわけには……)

詩菜「あらあら、当麻さんは将来のことも考えないで彼女と付き合ってるのかしら?」ニコニコ

上条(だからその笑顔やめてくれよ。怖い。ほん怖倶楽部だよ)

上条(ここは話を振ってきやがった、クソ親父を味方に取り込んで……)チラッ

刀夜「また株価が下がったか」

上条(おい、さっきまで新聞読んでなかっただろ!?)

詩菜「当麻さん」

上条(なんなの? 母さんはなんで今日こんなに怖いの?)

上条(彼女を実家に連れてくってことはそういうことなの? 両親に紹介する=結婚的なっ!?)

アリサ「……あ、あの!」

「……?」

アリサ「そ、その……当麻くん、困ってますし……それに当麻くんの言うとおり私達まだ付き合って3ヶ月くらいで……そんな先のことは……」

詩菜「……」

禁書「アリサ」

刀夜「」オロオロ

上条(……なにやってんだ俺……)

上条(言い訳して自分の気持ちを隠して、彼女に助けてもらって……)

上条(……小せぇな、本当、小せぇよ、上条当麻……)

詩菜「そ、そうね。母さんも冗談が……」

詩菜(流石にやりすぎたかしら? 若いときの父さんみたいにならないように釘を刺しておこうと思ったのだけど……)

上条「……わかったよ。言うよ」

詩菜「当麻さん?」

アリサ「当麻くん?」

上条「俺はアリサとずっと一緒にいたい! アリサと一緒にいる未来しか考えられない! つまりアリサと結婚したい!!」

「」

上条「母さん、これでいいか!?」

詩菜「……はい」

刀夜「当麻、カッコいい……」

禁書「す、凄い男らしいかも……」

上条「……ってアリサの返事次第なんだけど……ってアリサ?」

アリサ(け、けけけけけけけけ結婚したいって言われちゃった……)

アリサ(当麻くんが私と結婚したいって……)

アリサ(私と一緒にいる未来しか考えられないって……)

詩菜「アリサさん?」

禁書「アリサ?」

刀夜「アリサちゃん?」

アリサ(それってつまり……)


小萌『皆さんにビッグニュースなのですよー』

土御門『また転校生かにゃー?』

姫神『私のアイデンティティがまたなくなるのね』

小萌『実は上条ちゃんが二人になるのですよー』

青ピ『カミやんが二人? どういう意味やろか?』

小萌『それはですね……鳴護ちゃんが上条ちゃんになるのですー!!』

吹寄『それってまさか……』

小萌『上条ちゃんと鳴護ちゃんが結婚したのですー!!』


アリサ「はうっ!」ボワッ バタン

上条「アリサっ!?」アセアセ

今回はここまで
また今度


新約に入ってからの上条さんを調べると


1. ~的な、が若干口癖になっている
2. 試し読みの8巻見たところ、オネエ言葉を使うようになっている

明日投下します
サッカー日本代表が勝ったら

~ 15分後 上条さんの部屋 ~


アリサ「……ぅ……」

上条「お、起きたか」

アリサ「……と、当麻くん、私……」

上条「えっと……」

上条(俺がプロポーズして気絶しました、なんて言えるかよ!!)

アリサ「……あっ///」

上条「あ、いや……」

アリサ「……当麻くん、さっきのって……」

上条「……わ、悪い。あれは俺が勝手に思ってることで……いきなり迷惑だったよな?」

アリサ「ううん! そんなことないよ!!」

上条「でもいきなり結婚とか……」

アリサ「当麻くん」ギュッ

上条「っ!」

アリサ「私、迷惑だなんて思ってないよ? 当麻くんに結婚したい、って言われて凄い嬉しかったよ?」

上条「……本当?」

アリサ「うん。気絶したのもびっくりしたのもあるけど、嬉しすぎてというか……」

上条「そ、そっか。よかった……」ホッ

アリサ「私も当麻くんとずっと一緒にいたいと思ってたの。それって結婚したいってことだよね」

上条「……そうなんだろうな」

アリサ「……えへへ///」ニヘー

上条「」ドキッ

アリサ「嬉しい!」ガバッ

上条「あ、アリサさん!?」ドサッ

アリサ「ずっと一緒にいようね。約束だからね?」

上条「わかったよ。ずっと一緒にいような」ギュッ

アリサ「うん!」

上条(なんだか勢いでプロポーズしちまったけど、あれでよかったんだよな?)

アリサ「ねぇ、当麻くん」

上条「……ん?」

アリサ「キスしていい?」

上条「……いいぞ」

アリサ「この体勢でするのは初めてだね。新鮮でいいかも」スッ


ギー


禁書「とうま、ありさ起きた?」


上条「あっ」

アリサ「あっ」


禁書「」

禁書「…………超失礼したんだよ」


ギー バタン


アリサ「っ///」

上条「見られちゃったな」

アリサ「うぅぅ……」

~ 18時 ~


刀夜「それじゃ銭湯に行ってくるよ、母さん」

上条「いってきます」

詩菜「気をつけていってくださいね」

禁書「いってらっしゃい」

アリサ「い、いってらっしゃい」

刀夜「帰ってきたら、お互い愛妻料理が食べれるな、当麻」

アリサ「っ///」

上条「悪いけど学校で毎日、愛妻弁当食べてるんだよ」

アリサ「と、当麻くんっ///」

禁書(とうまが言うようになったんだよ)

刀夜「なんだって!? 羨ましいぞ当麻!!」

上条「海外ばっかりに出張してる父さんは、愛妻弁当なんて食べれないだろ?」フフフ

刀夜「くっ……!!」

詩菜(当麻さんったら、完全に開き直ってますね)クスッ

~ 15分後 銭湯 ~


上条「相変わらず広いな」

刀夜「そうだな」







刀夜「父さんはワイン風呂に入ってくるから、当麻も適当に風呂に入ってなさい」

上条「わかった」

刀夜「30分後にロビーで待ち合わせしよう」

上条「了解でごんす」

上条「ふぅ、いい湯だな……ん?」

トール「……」

上条「トールっ!?」

トール「お、上条ちゃんか。奇遇だな、学園都市外でも会うとは」

上条「なんでお前がここにいるの!?」

トール「ミコっちゃんが実家に帰るって言うから、その付き添いで来てんだ」

上条「御坂の?」

トール「そう。一人で電車乗るのもつまらないから一緒に来なさい、ってな」

上条「はぁ……。お前ら、仲良いな」

トール「どうなんだろうな。上条ちゃんも里帰りか」

上条「ああ」

トール「確かミコっちゃんの実家と近いんだったか?」

上条「らしいな」

トール「結構いい街だな。海もあるしよ」

上条「ああ。俺もそう思うよ」

トール「それでインデックスちゃんも一緒なのか?」

上条「もちろん。アリサも一緒だ」

トール「彼女を両親に紹介か……。イベント進めるの早ぇな」

上条「やっぱり早いのか?」

トール「いや、経験ねえから知らねえけど」

上条「だったら言うなよ!」

トール「わりぃわりぃ」

上条「……ていうかお前、美鈴さんともう会ったの?」

トール「ああ。胸以外はミコっちゃんの母親って感じだな」

上条「お前、それ御坂に言うなよ?」

トール「もう言った」

上条「……それでどうなった?」

トール「ビンタされた」

上条「……」

トール「電撃は通じないのわかってるからな。最近は何かと直接攻撃してきやがる」

上条「そっか。御坂も丸くなったな」

トール「丸くなったんなら手出さねえだろ……」

上条「それもそうか」

トール「さてと、俺はそろそろ上がるぜ」

上条「おう。またな」

トール「ああ。どうせ学園都市でまた会うだろうよ」

上条「……前から思ってたんだけど、学園都市に来すぎじゃないか?」

トール「仕方ねえだろ。目新しい敵が第一位か第二位しかいねぇんだからよ」

上条「でも相手されてないんだろ」

トール「」ギクッ

上条「全く世界が平和になっても戦闘狂は治りませんなー」

トール「……そうだな。一生治らねえだろうな」

上条「程ほどにしておけよ」

トール「あいよ」

~ 19時半 上条宅 ~


上条「豪勢だ」

詩菜「作りすぎちゃいましたね」

刀夜「いやいや、母さんの料理ならこれくらいの量は余裕さ」

禁書「私も作ったんだよ!」

刀夜「そうだったね。インデックスちゃんは何を作ったんだい?」

禁書「お、おにぎり……」

上条「誰でも作れるじゃねえか」

禁書「し、仕方ないんだよ。それに一歩踏み出したことは間違いないんだよ!」

上条「へいへい。アリサは何を作ってくれたんだ?」

アリサ「えっとね……」

詩菜「うふふ、実はおにぎり以外全部ですよ」

上条「全部?」

アリサ「うん。詩菜さんに色々教えてもらいながら」

詩菜「あら、義母さんでもいいんですよ」ニコッ

アリサ「っ///」

上条「母さん!」

詩菜「冗談ですよ。冷めないうちに食べましょうか」

禁書「うん!」

刀夜「それじゃいただきます」

「いただきます!」


上条「相変わらずアリサの料理は美味しいな」モグモグ

アリサ「ありがとう。……って当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「口の周りにソースついてるよ」フキフキ

上条「あ、悪い」

アリサ「もう少しゆっくり食べたら?」

上条「そうだな」


禁書「」バクバク


刀夜「……いいなぁ。アリサちゃん、こっちも―――」

アリサ「はい?」

詩菜「刀夜さん」ゴゴゴ

刀夜「ひぃっ!?」

詩菜「刀夜さんったら、息子の彼女にまで手を出すつもりかしら?」ゴゴゴ

刀夜「ご、ごめんなさいでした!!」アセアセ

アリサ「」クスクス

上条「ったく、父さんは……」

アリサ「やっぱり面白いね、当麻くん家」

上条「そうか?」

アリサ「うん」

上条(こっちとしては、父親の情けない姿を彼女に見せたくないんだけど……)


詩菜「そういえば昨日、カーテナ=セカンドを買ったような……」ズルズル

刀夜「インデックスちゃん、助けてくれ!!」

禁書「食事中は静かにするのがマナーなんだよ!」モグモグ


アリサ「」クスクス

上条(ま、アリサが笑ってくれるならいっか。父さん、アリサの笑顔の為に犠牲になってくれてありがとう)

~ 23時 ~


禁書「」ウトウト

詩菜「あらあら」

刀夜「そろそろ寝ようか、母さん」

詩菜「そうですね。インデックスさん、起きて」ユサユサ

禁書「……ん……」

詩菜「ちゃんとお布団で寝ましょうね」

禁書「……うん」コクリ

詩菜「それじゃ当麻さん、アリサさん、おやすみなさい」

上条「おやすみ……って母さん!」

詩菜「……?」


禁書「とうや、おんぶ……」

刀夜「はいはい」ヨイショ

禁書「」Zzz


上条「アリサが寝る部屋は?」

詩菜「そんなの当麻さんのお部屋に決まってるじゃない」クスッ

アリサ「……っ!?」

上条「お、俺の部屋!?」

刀夜「何を驚いてるんだ。恋人なんだから当たり前だろう?」

アリサ(と、当麻くんと一緒の部屋にっ///)

上条「で、でも……」

詩菜「それじゃおやすみなさい」

刀夜「おやすみ」


ガラガラ


上条「……」

アリサ「当麻くん……?」

上条(まあ、アリサはインデックスと違って寝相も悪くないだろうし一緒の部屋に寝るくらいなら大丈夫か)

上条「それじゃ俺達も寝るか」

アリサ「うん」


上条「アリサがベッド使っていいからな」

アリサ「ううん、当麻くんの部屋なんだから当麻くんがベッド使って」

上条「別にいいって。上条さんは布団があるだけで満足ですよ、っと」ガチャ

アリサ「んー、それじゃお言葉に甘えるね」

上条「ああ」カチッ

上条(それにしても母さん、いつのまに布団敷いてくれたんだ?)

上条「…………あれ?」

アリサ「どうしたの当麻く―――あっ!」




















上条「布団が敷いてない! ていうかベッドに枕が二つ並んでる的なっ!?」

今回はここまで
また今度

次回は火曜か水曜あたりで

アリサ(あれ? これってもしかして同じベッドでっ///)

上条「……」

アリサ「……」

上条「え、えっと……」

アリサ「///」

上条「お、おっかしいなぁ。布団が敷いてないなー! 待ってろ、アリサ。下から布団持ってきて―――」グイッ

上条「……っ!」

アリサ「……いいよ」

上条「……いいって?」

上条(何がいいんですか、アリサさん!?)

アリサ「……私、一緒に寝ていいよ。ううん、当麻くんと一緒に寝たい……」

上条「……っ!?」

アリサ「当麻くんは、私と一緒に寝たくない……?」チラッ

上条(ぶはっ!!)ズッキューン

上条(くそ、卑怯だ! そんな潤んだ瞳で上目遣いされたら断れねえじゃねえか……!!)

アリサ「当麻くん……」

上条「……わ、わかった。一緒に寝るか……?」

アリサ「う、うん!!」ニコッ

上条「シングルベッドだから狭いぞ?」

アリサ「大丈夫だよ」

上条「そっか。それじゃ……アリサからどうぞ」

アリサ「……う、うん……」ドキドキ

上条「で、電気消すぞ……」

アリサ「は、はい……」


カチッ


上条「……それじゃ……お邪魔……します……」

アリサ「ど、どうぞ……」

上条「」ドキドキ

アリサ「」ドキドキ

上条(って近い、近いって!!)

上条(と、とりあえず背中を向けて理性を保てるようにしなければ……)ゴロッ

アリサ「あっ……」

上条(ここは上条さんの紳士力が試される時だ。間違って膝の裏なんか舐めちゃだめだ……)

アリサ「……当麻くん、なんでそっち側向いてるの?」

上条「こ、こういう体勢の方が寝やすいんだよ……」

アリサ「」ムスッ

上条「ほら、アリサも寝ろって。疲れてるだろ?」

アリサ「……それじゃ、私も自分が寝やすい体勢で寝るね」

上条「ああ」


ギュッ


上条「……っ!?」

アリサ「」ギュー

上条「……あ、アリサさん? 何故上条さんに抱きついてるのでせう?」

アリサ「私、いつも抱き枕に抱きついて寝てるから」

上条「……上条さんは、抱き枕じゃないのですが……」

アリサ「ううん。今日は当麻くんが私の抱き枕だよ」

上条「いやいやっ!」アセアセ

アリサ「当麻くんも寝やすい体勢で寝てるんだから、問題ないよね?」

上条「問題おおありだろ!?」

アリサ「どこが?」

上条「どこがって……」

上条(さっきからアリサの柔らかいものが背中に……)ムニュ

アリサ「当麻くんが、私に背中向けてる間はずっとこのままだからね?」

上条「……アリサ、何か怒ってる……?」

アリサ「怒ってないよ。そっぽ向かれて寝られるのにちょっとイラっとしただけだもん」

上条(いや、それは怒ってるって言うんじゃ……)

アリサ「当麻くんがその体勢にいる間は、ずっと抱きついてるからね?」

上条(くっ、嬉しいけどこれはやばい……!)

上条(上条さんの紳士力が早くも尽きそうだ……)

上条(……仕方ない)

上条「……わかったよ。上条さんの負けだ……」ゴロッ

アリサ「やった、勝った」パッ

上条「これでいいんだろ」

アリサ「うん」

上条「……まあ、背中を向けたことは謝るけどさ、上条さんの気持ちも少しはわかってくれよ?」

アリサ「わかってるよ。恥ずかしかったんだよね?」

上条「まあな」

アリサ「わかってたけど、そっぽ向かれて寝られて寂しかったんだもん……」

上条「……ごめん」

アリサ「ううん。私こそ、当麻くんを困らせてごめんね?」

上条「いいよ」

アリサ「ありがとう」

上条「どういたしまして。そろそろ寝ようぜ」

アリサ「……当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「手、繋いでもいい?」

上条「いいよ」スッ

アリサ「えへへ、ありがとう」ニヘー

~ 5分後 ~


アリサ(……って勢いで一緒に寝てるけど)

上条「……」

アリサ「」チラッ

アリサ(どうしようーーーーーーー!!)

アリサ(一緒に寝るってことはそういうことなんだよね?)

アリサ(今、この瞬間に当麻くんが私に覆いかぶさってもおかしくないんだよね!?)

アリサ(……し、下着、お気に入りのにしておけばよかったかも……)

アリサ(でもすぐ脱がされちゃえば関係ないかな……?)

アリサ「……」

アリサ(あぁぁぁぁぁぁ! いざとなったら心の準備がぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!)

アリサ(……落ち着いて、落ち着いて私!)

アリサ(ここは一回脳内でシュミレーションをして……)


上条『アリサ』ガバッ

アリサ『と、当麻くん……?』

上条『……いいんだよな?』

アリサ『……う、うん///』

上条『アリサ……』

アリサ『あ、その……初めてだから……優しくしてね……?』

上条『わかってる。わかってるけど体が言うこと聞かないんだ!!』ガバッ!!

アリサ『きゃっ///』


アリサ(はうっ!)ボワッ

アリサ「……」

~ 10分後 ~


アリサ「」スヤスヤ

上条「……」

上条(くそ、寝られるかよ!!)

アリサ「……ん……」

上条(こんな状態で寝られるわけがないだろ!!)

上条(可愛い彼女がすぐ隣に無防備で寝てて、手は恋人繋ぎで握られてて、可愛らしい寝息も聞こえてくるし……)チラッ

アリサ「」スースー

上条「――――ッ!!」

上条(なんて寝顔だ……。一瞬、天使かと思ったじゃねえか……いや、天使か)

上条(フィアンマが召還したあの天使なんか目じゃねえ。いや、実はフィアンマが召還したのって天使じゃなくてマネキンじゃないだろうか? マネキンと言っても大佐の方じゃないぞ?)

アリサ「」Zzz

上条「……まいった。これは寝られない……」

上条(でも寝ないと明日持ちそうにないしな。何とかして寝ないと……)

上条「……」

上条(イノケンティウスが一匹、二匹……)

上条(いや、ここは豚でも数えるか……駄目だ! 銀の匙のせいで腹が減ってきてしまう!!)

~ 30分後 ~


上条「……」

アリサ「」ギュー

上条(もう寝るのは諦めよう……)

アリサ「」ムニュ

上条(どうやらアリサが抱き枕を使って寝てるのは本当だったようだ)

上条(腕に抱きついて来てるし、両脚を上条さんの右脚に絡めてきてるし……)

上条(うん、完全に抱き枕にされてるな、俺)

アリサ「」スリスリ

上条(……ていうか本当、柔らかいな。アリサのおっぱい……)

上条(こんな柔らかいもんなのか?)

上条「……」

上条(はっ、まさか……っ!!)

上条(ブラジャーを着けてないのか!?)

上条(そういえば聞いたことがある。女性は寝る時にブラをつけないで寝る人もいると……)

上条(…………っていかんいかん。そんなこと考えてたら上条さんの理性が……)

上条(こういう時は"あれ"を思い浮かべればいいんだ……)

上条(青髪ピアスのあの水着姿を!!)

青ピ『とうま!』

上条「…………おぇ」

上条(ふぅ、これでオッケーだ。問題はクリアされた)

上条(ていうか"あれ"をずっと思い浮かべれてば気絶して寝れるんじゃね?)

上条(上条さん、頭いいな!!)

上条(よし、早速……いや、待て。少し思い浮かべただけで、吐き気が出るんだ。ずっと思い浮かべてたら……)

上条(……仕方ない。ここで吐くわけにはいかないしこの作戦は諦めるか)

アリサ「……当麻……くん……」

上条「」ビクッ

アリサ「……んん……」

上条「なんだ寝言か」ホッ

アリサ「……好き……」ムニャムニャ

上条「……上条さんも好きですよ」ナデナデ

アリサ「」スヤスヤ

上条「ったく、こっちの苦労も知らないで気持ち良さそうに寝ちゃってまあ」

アリサ「」スースー

上条(俺も頑張って寝てみるか。この寝顔に癒されながら)

~ 7時 ~


上条「」Zzz

アリサ「……ぅ……」

アリサ「……もう朝かぁ……」パチッ

アリサ「……ん?」チラッ

上条「」スースー

アリサ「」ビクッ

アリサ(そ、そうだ。昨日は当麻くんと一緒に寝たんだった……って私、なんで当麻くんに抱きついてるのっ!?)

アリサ(寝るときは手繋いだだけだったよね!?)

アリサ(なんでなんで!?)アセアセ

アリサ(それより私いつのまに寝ちゃったんだろ?)

上条「」Zzz

アリサ「……まあ、いっか///」

アリサ「もう少し私の抱き枕になっててね、当麻くん」ギュッ

アリサ(温かいなぁ)

~ 1時間後 ~


アリサ「当麻くん」ツンツン

上条「……んぅ……」

アリサ「起きて。もう8時だよ?」

上条「……8時……?」パチッ

アリサ「うん」

上条「……もう8時か。そろそろ起きないと…………ん?」

アリサ「おはよう、当麻くん」ニコッ

上条「」

アリサ「どうしたの?」

上条「……そっか。昨日、アリサと一緒に寝たんだった……」ゴシゴシ

アリサ「そうだよ///」

上条「ふぁ……」

アリサ「ね、眠たそうだね?」

上条「まあな。アリサが寝相悪くて大変だったからな」

アリサ「」ギクッ

上条「腕に抱きついてくるし、脚は絡めてくるし、上条さん大変だったんだぞ?」

アリサ「」カァー

アリサ「ご、ごめんなさい///」

アリサ(当麻くん、起きてたんだ。あぁ、恥ずかしいよぉ///)

上条「いや、まあ、アリサの可愛い寝顔見れたことだし別にいいんだけどな……」ポリポリ

アリサ「っ///」

上条「さて、着替えるか」

アリサ「もう……朝からそんなこと言わないでよ///」

上条「悪い悪い」

アリサ「私、朝食作り手伝ってくるねっ///」

上条「いってらっしゃい」


ガチャ


上条「……」

上条(しまった。アリサの寝顔、写メ撮っておけばよかった……)

~ 11時 駅前 ~


アリサ「お世話になりました」ペコリ

刀夜「いつでも来ていいからね」

詩菜「アリサさん、一人で来てもいいのよ」

上条「俺とインデックスはいらないのかよ!?」

禁書「しいな、酷いんだよ!!」

詩菜「冗談ですよ」クスクス

アリサ「あはは」

刀夜「アリサちゃん」

アリサ「はい?」

刀夜「これからも当麻のことをよろしくお願いします」

アリサ「……はい。任してください」ニコッ

詩菜「インデックスちゃんのこともお願いしますね」

アリサ「はい!」

上条「それじゃ行くか」

アリサ「うん」

禁書「またね! とうや、しいな!!」

~ 車中 ~


禁書「」グーグー

上条「よく寝るな……」

アリサ「行きも寝てたもんね」クスッ

上条「……なんか俺も少し……」ウトウト

アリサ「寝ていいよ。あまり寝れなかったんでしょ?」

上条「……あぁ……」

アリサ「私の肩使っていいよ」

上条「……それじゃお言葉に甘えて……」

アリサ「おやすみ、当麻くん」

上条「」スースー

アリサ「もう寝ちゃった」クスッ

~ 30分後 ~


禁書「」Zzz

上条「」Zzz

アリサ(楽しかったなぁ)

アリサ(詩菜さんも刀夜さんも面白くて優しい人たちだったな)

アリサ(まあ、当麻くんの両親なんだもん。優しいに決まってるよね)

アリサ「……当麻くんと結婚したら私のお父さんとお母さんになるんだよね」ボソッ

アリサ(お父さんとお母さんか……)

アリサ(いつかそう呼びたいなぁ)

トール「なんだ、上条ちゃん達も一緒の電車だったんだな」

御坂「ったく、あの馬鹿。気持ち良さそうに寝ちゃって……」

トール「話しかけないでいいの?」

御坂「いいわよ。邪魔したくないし」

トール「邪魔って……。上条ちゃんもインデックスちゃんも寝てるけどな」

御坂「わかってないわね、アンタ」

トール「……へ?」

御坂「それよりアンタも寝たら? 昨日、ママのお酒に付き合わされて大変だったでしょ?」

トール「そうだな。それじゃ寝るか」

御坂「おやすみ」

トール「ミコっちゃん」

御坂「何よ?」

トール「肩貸してくれねえか?」

御坂「貸さないわよ! アンタ何言ってんのよ!?」アセアセ

トール「いや、上条ちゃんが羨ましくてな。まあ、いいんだけど」

御坂「……」

トール「それじゃ着いたら起こし――――」

御坂「…………いいわよ」

トール「……あん?」

御坂「肩くらい貸してあげるって言ってんのよ!!」

トール「いいのか?」

御坂「いいから早く使え!!」

トール「それじゃ……」コトン

御坂「っ///」

トール「……なあ、ミコっちゃん」

御坂「な、なによ……」

トール「肩じゃなくて膝枕して――――」


パァン!!


トール「痛ッ!」

御坂「調子のんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ///」


アリサ「なんだか騒がしいね、当麻くん」ナデナデ

上条「」スヤスヤ

今回はここまで
また今度

このスレではエロはやりません
安価スレで散々やりまくったけど、アリサに下衆なことは出来ませんでした

新約8巻の美琴の戦ってる時の顔が、6巻のトールの顔と凄い似てました

明日、投下します!

~ 2月上旬 街中 ~


アリサ(つい買いすぎちゃった……)テクテク

アリサ(でも安売りしてたしいいよね)

アリサ「……ん?」チラッ

アリサ「……バレンタインか」

アリサ(手作りは当たり前として、どんなチョコにしようかなぁ)

アリサ(土御門君にでも聞いてみようかな……)

アリサ(彼なら何でも知ってそうだし)


~ 翌日 とある高校屋上 ~


土御門「カミやんの好み?」

アリサ「うん。どんなチョコが好きなのかなって」

土御門「うーん、そこまでカミやんの好みは知らないからにゃー」

アリサ「そっかぁ」

土御門「まあ、カミやんなら彼女の手作りチョコなら何でもいいと思うけどにゃー」

アリサ「だといいんだけど」

アリサ(普通にハート型でいいかな?)

土御門「あ、どんなチョコというよりどんな渡し方がいいのかなら教えてあげるぜい?」

アリサ「なになに!?」

土御門「口移し」

アリサ「」

土御門「これでカミやんはイチコロだにゃー」

アリサ「く、口移しってっ///」

土御門「まあ、頑張るんだにゃー」スタスタ

アリサ「土御門君!!」


ギー ガシャン


アリサ「もう、絶対私のことからかってるよ……」

アリサ(口移しかぁ)


アリサ『当麻くん、今日は何の日かわかる?』

上条『バレンタインだろ』

アリサ『うん。私、当麻くんにチョコ作ってきたんだ』

上条『本当か!?』

アリサ『うん。食べさせてあげるから目瞑ってくれるかな?』

上条『おう!!』

アリサ『』ゴクリ

上条『』ワクワク

アリサ『』ハムッ

アリサ『目、あへていいよ?』

上条『わかった……ってアリサ!?』

アリサ『たへて?』

上条『』ゴクリ

アリサ『』ドキドキ

上条『い、いただきます……』ガシッ

アリサ『』ビクッ


アリサ(えへへ……チョコの次に私も食べられちゃったりしてぇ///)

アリサ(学校じゃダメだよ、当麻くんっ///)

アリサ「」ハッ

アリサ「…………って私は何考えてるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ワシワシ


土御門「」ジー

土御門(カミやん以上に見てて飽きないにゃー)ニヤリ

~ 昼休み ~


アリサ「はい、今日のお弁当」コトン

上条「いつもサンキューな」


青ピ「ええなぁ……」


アリサ「今日は、吹寄さん達と食べるね」

上条「お、おう?」

土御門「珍しいにゃー」

アリサ「た、たまにはねっ///」スタスタ

土御門「」ニヤニヤ

青ピ「カミやん、残念やったね。いつもは二人で人目がつかない所でイチャイチャしながら食べてたのに」

上条「イチャイチャしてねぇよ!!」アセアセ

土御門「人目がつかない所は否定しないんだにゃー」

青ピ「怪しいで~」

上条「お、お前ら……」

上条(いや、確かにイチャイチャしてたけど……)

上条(まあ、たまにはクラスの女子とも食べたいよな。仕方ない、仕方ない)

吹寄「珍しいわね」

アリサ「う、うん」

姫神「何かあった?」

アリサ「何もないよっ!?」

姫神「そう」

吹寄「それじゃいただきます」

姫神「また。味気ないパン」フッ

吹寄「お、美味しいからいいのよ!!」

アリサ(だって今の状態で当麻くんと二人っきりになったら……)

アリサ(妄想止まらなくなっちゃうんだもん!!)

~ 翌日昼休み ~


アリサ(もう当麻くんに直接聞いちゃおう)

上条「」モグモグ

アリサ「ねぇ、当麻くん」

上条「んー?」モグモグ

アリサ「バレンタイン、どんなチョコがいい?」

上条「チョコくれるのか?」

アリサ「当たり前でしょ。私、彼女だよ?」

上条「ありがとな。そうだな……アリサの手作りなら何でもいいけど」

アリサ「……そう言うと思ってたよ」

上条「そ、そうなの?」

アリサ「うん。それじゃどんなチョコかは当日の楽しみにしててね」

上条「おう!」

アリサ(そうだね。当麻くんなら何でも喜んでくれるよね)

~ 10分後 ~


上条「ご馳走様」

アリサ「お粗末様。それにしても本当、ここって誰も来ないね」

上条「そうだな」

アリサ「前から知ってたの?」

上条「ああ。よくクラスメイト達に追いかけられたから。避難場所として見つけたんだ」

アリサ「何で追いかけられたの?」

上条「上条さんにもよくわかりません」

アリサ(どうせ女の子絡みなんだろうな……)ムスッ

上条「アリサはもう食べないのか?」

アリサ「食べます!」

上条(なんで機嫌悪くなってんだ?)

アリサ「……当麻くん」

上条「な、なんでしょう?」

アリサ「床冷たいから、当麻くんの膝の上座っていい?」

上条「…………へ?」

アリサ「失礼するね」ヨイショ

上条「……アリサさん?」

アリサ「駄目?」クルリ

上条「うっ……!」

アリサ「当麻くんの膝の上に座りながら、お弁当食べたいの。駄目かな?」

上条「……駄目じゃない」

アリサ「……えへっ、ありがとう」ニコッ

上条(俺ってアリサの言いなりだよな)

~ 5分後 ~


アリサ「ご馳走様でした」ペコリ

上条「それじゃ……」

アリサ「休み時間終わるまでこのままでいよ?」

上条「……はい」

アリサ「やった!」ニコッ

上条(なんか実家行ってからアリサが前より甘えるようになったな。まあ、ウェルカムなんだけど)

アリサ「当麻くん、後ろから抱きしめて」

上条「はいはい」ギュッ

アリサ「ありがとう///」ニヘー

上条「アリサさんは甘えん坊さんですね」

アリサ「当麻くんにだけにね」

上条「そっか」

アリサ「そうだよー」ニコニコ

上条「今日、帰りどうする?」

アリサ「うーん、食材は沢山あるから真っ直ぐ帰ろうと思うんだけど、当麻くんは寄りたい所ある?」

上条「特にないな。たまには真っ直ぐ帰るか」

アリサ「うん!」

~ 5分後 ~


アリサ(ずっとこのままでいたいなぁ)

アリサ(温かいし、気持ちいいし……ってなんだか眠たくなってきちゃったぁ……)ウトウト

上条(ぬぬ? 一人では寝させないぞ!)

アリサ(もうこのまま……)

上条「」フー

アリサ「ひゃっ!?」ビクッ

上条「はははー! 一人だけ寝させはせんぞー!!」

アリサ「と、当麻くん! いきなり耳に息吹きかけないでよ!」


上条「寝そうになってたアリサが悪い!」

アリサ「うぅ……確かにそうだけど……」

上条「それに後10分でチャイム鳴るからな。今寝たら逆に午後の授業が辛くなるぞ?」

アリサ「そ、そうかもしれないけど……」

上条「だから逆に感謝して欲しいくらいだ」

アリサ「……あ、ありがとう……ってなんだか納得いかないよ!」

上条「アリサ、よく聞くんだ。世の中ってのは納得がいかないことばかりだ」

アリサ「もう……」

今回はここまで
また今度

明日投下します

~ 2月13日夜 シャットアウラ宅 ~


アリサ「うーん」

シャットアウラ「何をしてるんだ?」

アリサ「チョコ作り」

シャットアウラ「チョコ? ああ、明日はバレンタインか」

アリサ「シャットアウラちゃんにも作ってあげるからね」

シャットアウラ「……ありがとう。それで何か悩んでるのか?」

アリサ「うん。当麻くんにあげるチョコなんだけど、どうしようかなって」

シャットアウラ「上条当麻か……」

アリサ「当麻くんは、私が作ったチョコなら何でもいいって言ってくれたんだけど、適当に作るのも嫌だしね」

シャットアウラ「相変わらず惚気か」

アリサ「惚気てないよ!」

シャットアウラ「まあ、いい。風呂に入ってくる」

アリサ「はーい」


ギー バタン


アリサ「……やっぱりハート型が妥当かな……」

アリサ「うーん……」

~ 同時刻 上条宅 ~


禁書「とうま!」

上条「なんだインデックス?」モグモグ

禁書「明日はバレンタインなんだよ」

上条「そうだな。上条さんにチョコでもくれるのか?」

禁書「とうまが私にくれるんじゃないの?」

上条「なんで男の上条さんがインデックスにあげないといけないんだよ!」

禁書「細かいことは気にしない方がいいんだよ」

上条「気にするわ! それにチョコならアリサがインデックスの分も作ってくれるから安心しろ」

禁書「本当に!?」

上条「本当」

禁書「やったー!!」

上条「そのかわり、ホワイトデーはちゃんとお返しするんだぞ?」

禁書「うん!」

上条(明日が楽しみだな)

上条(……そういえば、俺って去年チョコ貰ったのか?)

~ 2月14日 とある高校 ~


青ピ「ええなぁ、カミやんは……」

上条「朝からなんだよ」

青ピ「アリサちゃんからチョコ貰えるんやろ」

上条「まあな」フフン

青ピ「羨ましい!!」キー

上条「悪いな、青髪ピアス」フッ

青ピ「土御門くんは義妹から貰えるやろうし……。ボクだけ貰えないんかい!!」

上条「まだわからないだろ。青髪ピアスにくれる女子がいるかもしれないぞ」

青ピ「……せやな。まだ試合は始まったばかりや」

土御門「そうだぜい、青髪ピアス」

青ピ「む?」

土御門「諦めたらそこで試合終了だぜい?」

青ピ「安西先生……」

土御門「希望を捨てちゃいかんぜよ」

青ピ「安西先生……チョコが欲しいです……」


吹寄「朝から何をやってるんだか……」

姫神「ヤスは。意外と勇気がある人」

吹寄「……へ?」


ガラガラ


アリサ「おはよう」

吹寄「鳴護さん、おはよう」

姫神「おはよう。その紙袋はチョコ?」

アリサ「う、うん///」

吹寄「随分大きいわね」

アリサ「当麻くん以外の人にも渡すから」


青ピ「」ピクッ

青ピ「アリサちゃん!」


アリサ「はい?」ビクッ

青ピ「それってまさか……ボク!?」

アリサ「違うよ」ニコッ

青ピ「」ガーン

アリサ「男子には当麻くんにしかあげないもん」

青ピ(ならば去勢をすれば!!)

土御門「だってよ、カミやん」

上条「まいったな」テヘヘ

土御門「」イラッ ドスッ

上条「ごふっ!?」

土御門「その顔むかつくからやめろ」

上条「ず、ずびばせん……」


吹寄(前は恥ずかしがってこういうこと言わなかったのに……)

姫神(最近。堂々と惚気るようになった)

~ 昼休み ~


アリサ「はい、当麻くん」スッ

上条「ありがとう」

アリサ「食べてみて♪」

上条「ああ」ビリビリ

上条「……ん?」

アリサ「」ニコニコ

上条「なんでチョコに『そのふざけた幻想をぶち殺す』って書いてあるんだ……? いや、彫られてるか……」

アリサ「実はインデックスちゃんから教えてもらったんだ」

上条「なにを?」

アリサ「当麻くんの好きな言葉を」

上条「」

アリサ「そしたら『ゲンコロ』って言われてたの。どういう意味かな、って質問したらその言葉を」

上条(インデックスの奴……)

アリサ「……だ、駄目だったかな……?」

上条「……っ!?」

アリサ「」シュン

上条「そ、そんなことないぞ!? 上条さんと言えばゲンコロって巷で言われてるからな!!」アセアセ

アリサ「本当に?」ニパァ

上条「ああ。それじゃいただきます」

アリサ「どうぞ召し上がれ」

上条「」モグモグ

アリサ「美味しい?」

上条「美味しいぞ。こんな美味しいチョコは生まれて初めてだ」

アリサ「また大げさに言って///」

上条「いや、本当に。ありがとな、アリサ」ナデナデ

アリサ「っ///」

~ 教室 ~


青ピ「はぁ……」

土御門「さっきからため息ばかりだにゃー」

青ピ「だってまだチョコがゼロ……」

土御門「そうだにゃー」

青ピ「今頃カミやんがアリサちゃんといちゃついてると思うと……自分が情けなく思ってくるで……」ショボン

土御門「そんなに羨ましいのかにゃー?」

青ピ「当たり前や!」

姫神「」モグモグ

姫神(私も羨ましい。鳴護さんが)


青ピ「これでチョコ誰からも貰えなかったら……」

土御門「貰えなかったら?」

青ピ「帰って七咲といちゃつく」

土御門「俺なら美也一択だぜい」

青ピ「お前はゲームまで妹か!!」

土御門「当然だぜい!!」

~ 踊り場 ~


上条「ごちそうさまでした」

アリサ「はーい♪」

上条「まだここにいるか?」

アリサ「うん。まだ20分あるし」

上条「そだな」

アリサ「当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「ホワイトデー期待してるからね」ニコッ

上条「……何か欲しいものある?」

アリサ「当麻くんがくれるなら何でもいいよ」

上条「つまり上条さんのセンスに任せると……?」

アリサ「そういうことになるかな」クスッ

上条(なんだか軽くプレッシャーが……。まあ、一ヶ月先の話だし、インデックスあたりにでもリサーチ頼むか)

アリサ「そういえば青髪ピアスくん、チョコもらえたかな?」

上条「いや、無理じゃないか?」

アリサ「いい人だと思うんだけどなぁ」

上条「性格がよくても普段の言動がな……」

アリサ「そうだねぇ……」

~ 教室 ~


青ピ「へっくし!」

土御門「」ビクッ

青ピ「……これはまさか、誰かがボクの噂を……」ドキドキ

土御門「……」

青ピ「ボクにチョコを渡したいのに、中々渡せない女の子が親友にどうにかボクにチョコを渡せないか、と相談してるんやろか……?」

土御門「よくもまあ、くしゃみ一つで、そこまで妄想出来るぜよ……」

青ピ「ボクはいつでもウェルカムやで。安心して渡していいんやで?」

土御門「駄目だこいつ……早くなんとかしないと……」

今回はここまで
また今度

次回は新キャラが登場

今日投下します

今回のはいつもと主旨がずれてるのでご了承下さい

~ 2月下旬 公園のベンチ ~


上条「へぇ、ここか」

アリサ「うん。色々探したんだけどここ辺りが丁度いいかなって」

上条「歌う場所を探していたなら言ってくれればよかったのに」

アリサ「ごめんね。でも歌う場所は自分で見つけたかったから」

上条「そっか。俺とインデックスも手伝うからな」

アリサ「ありがとう」

上条「でもここって人通り多いのか?」

アリサ「普通じゃないかな。多いところですると風紀委員に注意されることもあるから」

上条「そうなのか? 前に歌ってた場所は人通り多くなかったか?」

アリサ「あそこは風紀委員の友達にお願いして見逃してもらってたの」

上条「なるほどね。その友達にお願いして前と同じ場所で歌うのは?」

アリサ「んっとね……以前とは違う場所で歌いたいの。私の路上ライブ見たことない人にも見て欲しいから」

上条「そっか」

アリサ「……ねぇ、当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「寒いからくっついていい?」

上条「いいぞ」

アリサ「えへへっ」ピト

上条「寒いと声が出し辛いとかあるのか?」

アリサ「まあ、室内より室外の方が声は出し辛いことはあるかな。音響の問題もあるし」

上条「はぁ……」

アリサ「それより期末テストは大丈夫そう?」

上条「学校もちゃんと行ってるからな。赤点はないと思うぞ」

アリサ「そっか。私も平均以上取れるように頑張るよ」

上条「上条さんも留年が掛かってるからな……。平均以上とらないとやばいかも……」

アリサ「それじゃ一緒にテスト勉強しない?」

上条「時間あるのか?」

アリサ「うん。路上ライブは週に一回の予定だし」

上条「それじゃ一緒にするか」

アリサ「うん!」

~ 10分後 ~


アリサ「」キョロキョロ

上条「……どうしたんだ?」

アリサ「あのね……」

上条「……?」

アリサ「だれもいないし……その……キスして欲しいなって……」チラッ

上条「……っ!」

アリサ「……駄目?」

上条(前にシャットアウラに見られたとか言ってたのに、この子ったら学習能力ないのかしら!)

上条(でも……)

上条「いいよ」グイッ

アリサ「あっ……」

上条「」ドキドキ

アリサ「」ドキドキ


那由他「公共の場で何をしてるんですか?」


「「」」ビクッ!!

那由他「風紀委員です」

上条「え、えっと……」

アリサ「っ///」

那由他「男女交際をするなとは言いませんが、時と場所を弁えてくれますか? ここは小さい子も遊ぶ所ですよ」

上条「わ、悪い……」

アリサ「ご、ごめんなさい……」

那由他「……わかってくれたならいいです」

「「」」ホッ

上条「それより風紀委員に小学生がいたとはな」

アリサ「凄いね」

那由他「別に驚くことじゃありません。私以外にも何人かいますし」

上条「そうなのか」

那由他(それよりこの二人どこかで見たような……)ジー

上条「どうかしたか?」

那由他「い、いえ。何でもありません。それより今後気をつけて下さいね」

上条「了解」

アリサ「はい」ショボン

那由他「それでは失礼します」ペコリ

上条「……注意されちゃったな」

アリサ「ごめんなさい……」

上条「いや、断ることが出来なかった上条さんも悪いから。アリサだけのせいじゃないさ」ナデナデ

アリサ「う、うん///」

上条(そういえば金髪だったけど、フレメアみたいに外国人なのか?)

上条(それと動きに何か違和感を感じた……)

アリサ「どうしたの?」

上条「いや、何でもない。帰るか」

アリサ「うん!」

那由他「」テクテク

那由他(あの二人、どこで見たんだろう……)ウーン

那由他「……っ!」

那由他(思い出した。女の方は歌手のARISAだ!)

那由他(それに男の方は数多おじさんの研究室で見た資料に載ってた……『幻想殺し』!)

那由他(資料によると異能の力なら何でも打ち消す、って書いてあったけど本当なのかな?)

那由他(でもうかつに手を出すと暗部に消されるって数多おじさんが言ってたし、学園都市にとって希少な価値を持ってることは確実……)

那由他(……っていけない。今は仕事中だった。仕事に集中しないと……)

~ 一週間後 第七学区の公園 ~


那由他(進学予定の中学を見学できたのはいいけど……)テクテク

那由他(なんだか身体が重たい……)フラフラ

那由他(早く寮に帰ろう……)

那由他(あっち、近道かな……?)


上条「ふぅ、結構遊んだな」

アリサ「うん。見たい映画も見れたしよかった」


ワタシノオハカノマエデナカナイデクダサイ~♪


上条「……ん? インデックスから電話だ」ポチッ

上条「もしもし?」

禁書『あ、とうま?』

上条「どうしたんだ?」

禁書『今日、こもえのお家に泊まるから!』

上条「わかった。小萌先生にお礼言っておくんだぞ?」

禁書『わかってるんだよ。それじゃーね!』ブチッ


ツーツー


アリサ「インデックスちゃん、なんだって?」

上条「小萌先生の家に泊まるってさ」

アリサ「そうなんだ」

上条「今日は一人で寂しく夕食だな」

アリサ「そ、それじゃさ……」

上条「ん……?」

アリサ「わ、私の家で夕食……どうかな?」

上条「え? いいの?」

アリサ「うん」コクリ

上条「でもシャットアウラがいるんじゃ? 俺、あいつに嫌われてるし……」

アリサ「シャットアウラちゃんは、社員旅行で関東No.3の千葉に行ってるから大丈夫だよ」

上条「なんで千葉……」

アリサ「さぁ? それでどうかな……?」

上条「それじゃアリサの手料理を頂くとしますか」

アリサ「うん!」

上条「いやー、弁当以外でアリサの手料理食べるの久しぶりだな」

アリサ「あ、あとね……」ドキドキ

上条「どうした?」

アリサ「な、なんだったら泊まってもいいよ……///」

上条「えっ!?」

アリサ「///」

上条「」ゴクリ

上条「い、いいのか……?」

アリサ「///」コクリ

上条(これはつまりオッケーのサイン?)

アリサ「」モジモジ

上条「アリサ……」グイッ

アリサ「当麻くん……」

「「」」ドキドキ


那由他「またあなた達ですか」


「「」」ビクッ

那由他「一週間ぶりですね」

上条「こ、この前の……」

那由他「風紀委員の木原那由他です」

上条(木原?)

那由他「まったく注意したばかりだというのに全く反省していないんですね」

アリサ「ご、ごめんなさい……」

上条「ごめんなさいでした……」

那由他「いいですか? 前にも言った通り、時と場所を弁えて……」フラッ

上条「っ! お、おい、大丈夫か!?」

那由他「だ、大丈夫です……大したことありません……」

上条「いや、でも顔が凄い赤いぞ?」

アリサ「風邪でも引いたんじゃ?」

那由他「私のことはいいんです……それよりあなた達のことを……はぁはぁ……」ガクッ


バタリ


上条「おいっ!?」アセアセ

アリサ「大丈夫っ!?」

今回はここまで
また今度

>>1は原作で可哀相な目にあってるキャラが好きになります
那由他は特典SSだったけど

超電磁砲では関わりが深いキャラですね

明日投降します

後2回くらい那由他の話が続くから合わない人いるかもしれない

~ 19時 シャットアウラ宅 ~


那由他「」スヤスヤ

冥土帰し「それじゃ僕はこれで失礼するよ?」

アリサ「はい。ありがとうございました」

上条「すいません。わざわざ来てもらって……」

冥土帰し「いや、この子は僕の患者だからね。下手に他の医者に診せなくてよかったよ? 君もそれをわかって僕に連絡したんだろ?」

上条「……そうですね。こいつの身体見て普通の医者じゃ駄目かもと思ったから……」

アリサ「あの……なんでこの子は身体が……」

冥土帰し「それは患者のプライバシーになるからね。僕の口からは言えないね?」

アリサ「……」

冥土帰し「どうしても知りたいのなら、その子に直接聞くんだね?」

アリサ「……はい」

冥土帰し「それじゃ失礼するね?」

上条「どうも」ペコリ


ギー バタン


上条「……とりあえずただの風邪でよかったな」

アリサ「うん……」

上条「まあ、コイツも色々会ったんだろう。無理に聞くことはないさ」ポンッ

アリサ「……うん」

~ 1時間前 ~


アリサ「当麻くん、来てっ!」

上条「どうした?」ギー

アリサ「この子の身体……」

上条「……っ!?」

アリサ「着替えさせようとしたんだけど……」

上条(義体か……黒夜と同じ……)

上条「……っ!」

上条(あの時、感じた違和感はこれだったのか)

アリサ「ただの風邪じゃないのかな……? やっぱり病院に連れていった方が……」

上条「……待ってくれ。俺の知ってる先生に連絡してみる」

~ 現在 ~


上条「アリサ、コンビニで適当に弁当買ってくるよ。アリサはこの子を見ててくれ」

アリサ「あ、うん……」

上条(おかゆも作っておいた方がいいかな)


~ 深夜3時 ~


那由他「……ん……ぅ……」

那由他(……あれ? ここは……?)

那由他(なんで知らない部屋で寝て……)

アリサ「」スースー


那由他「……っ!」

那由他(そっか。私、あの時倒れて……)

那由他(着替えも……それじゃ見られちゃったか……)


ギー


上条「お、起きたか」

那由他「……ご迷惑おかけしました」

上条「いや、別にいいって。身体の調子はどうだ?」

那由他「まだ若干重たいですが、大丈夫です」

上条「それは大丈夫じゃないって言うんだよ。まあ、冥土帰しの先生に診てもらったから治療に関しては問題ないと思うけどな」

那由他「あの先生とお知り合いなんですか?」

上条「ああ。上条さんはお得意さんだからな」

那由他「……?」

上条「とりあえずまだ寝てろよ。明日は日曜だし」

那由他「……私の身体のこと聞かないんですか?」

上条「お前が言いたくないのなら聞かない」

那由他「そうですか……。気持ち悪いもの見せてしまってすみませんでした」

上条「別に気持ち悪いとは思ってないさ」

那由他「……でも……」

上条「身体の一部が義体になっている。ただそれだけのことだろ?」

那由他「……一部じゃありません。70%が義体になってるんですよ、私の身体は……」

上条「それでも気持ち悪いとは思わないぞ」

那由他「気を使っていただかなくても構いませんよ。慣れてますから」

上条「だから俺もアリサも思ってないって」

那由他「……」

上条「それに本当にそう思ってるなら付きっ切りで看病すると思うか?」

那由他「」チラッ

アリサ「」スヤスヤ

那由他「……そうですね。すみませんでした」

上条「気にしなくていい。身体が弱って気持ちも滅入ってるだけだろ」

那由他「しかし情けない話ですね。風紀委員が一般の学生さんに助けられるとは」フフッ

上条「別に情けなくないだろ。風紀委員だって人間なんだ。風邪くらい引くさ」

那由他「まあ、『幻想殺し』のあなたを一般の学生にカテゴリしていいのかわかりませんが」

上条「俺のこと知ってるのか?」

那由他「はい。以前、研究所であなたの資料を見たことがあります」

上条「そうか……。なあ、もし違ってたら悪いんだけど木原ってあの木原か……?」

那由他「はい。私も木原一族の一員ですよ」

上条「そっか」

那由他「まあ、私は実験体側だったので木原一族の中では落ちこぼれ扱いでしたけどね」クスッ

上条「落ちこぼれって……」

那由他「そんなことより、木原一族のこと知ってたんですね。知り合いでもいましたか?」

上条「そうだな。木原加群と木原円周くらいしか知らないけど」

那由他「加群おじさんと円周ちゃんのこと知ってるんですか?」

上条「ああ……。まあ、本当に顔見知り程度なんだけどな」

那由他「二人とも元気ですか?」

上条「木原加群は死んだよ。木原円周は生きてるだろうけど……」

那由他「……加群おじさんが……。そうですか……」

上条「仲良かったのか?」

那由他「それなりに面倒を見てもらいました。体術も教えてもらったんです」

上条「木原加群って体術も優れていたのか……」

那由他「加群おじさんが生きてたら、実験体になったことをもの凄く怒られたでしょうね」クスクス

上条「さっきも実験体って言ってたけど、木原一族は研究者側じゃないのか?」

那由他「私が異端なだけです。ちなみにこの身体も過酷な実験を受けた結果です」

上条「過酷な実験って……」

那由他「学園都市とは異質の力を注ぎ込む実験です」

上条「…………っ!?」

那由他「その実験で身体のあちこちが爆発して吹き飛んでしまいまして……冥土帰しの先生のおかげで一命を取り留めたわけです」

上条「……」

那由他(……あれ? なんで私、この人にこんなことまで喋って……)

上条(学園都市とは異質の力……間違いない、『魔術』だ!)

上条(能力者に魔術の力を注ぎ込む? そんなもん死んでもおかしくねえじゃねえか!!)ギリッ

那由他「」ビクッ

上条(木原一族は魔術の存在を知っていたのか? それとも魔術とは知らず実験をしていたのか?)

那由他「あ、あの……すみません、こんな話をして……困りますよね……」

上条「え……?」

那由他「……」

上条「あ、いや! そんなことないぞ!」アセアセ

那由他「でも怒ったように見えたので……」

上条「そりゃ怒るに決まってるだろ」

那由他「……え?」

上条「お前を酷い目にあわせた奴らがいたんだろ? 怒るに決まってる」

那由他「なんで……会ったばかりの私の為にそこまで怒れるんですか?」

上条「会ったばかりかどうかなんて関係ねえよ。お前を酷い目にあわせた連中がいる。それだけで怒る理由は十分だろ?」

那由他「……っ!」

上条「それにその過酷な実験を受けたのも自分の為じゃないんじゃないか?」

那由他「……なんでわかるんですか……?」

上条「今までのお前の言動を見てたら何となくな」

那由他「……」

那由他(そっか。なんでこの人に昔のことを打ち明けているんだろう、と思ってたけど……)

上条「辛いことを色々話してくれてありがとな。何かあったら俺を頼ってくれ」

那由他(この人だったら何でも救ってくれるような気がして……)

上条「話疲れただろ? そろそろ寝たほうがいいんじゃないか?」

那由他「……いえ、もう少し私の話、聞いてくれませんか?」

上条「わかった。お前の話が終わるまで付き合うよ」

~ 10分後 ~


上条「……そっか。木原幻生って奴は昔からそんなことしていたんだな……」

那由他「はい」

上条「直接は会ったことないけど、御坂が暴走した原因も木原幻生が原因だって言うしな……ろくでもない科学者だな」

那由他「御坂美琴が暴走?」

上条「ん? ああ。大覇星祭の時にちょっとな。それより御坂に戦ったことがあるって聞いて驚いたぞ」

那由他「すみません。超電磁砲が憧れの超能力者として相応しいかどうかを見極めるために……」

上条「憧れか……。那由他は超能力者に憧れてるのか?」

那由他「そうですね。強大な能力を持っていることに関しては憧れています。私も力が欲しくて、実験を受けてきたわけですから」

上条「そっか。でも俺はお前も強いと思うぞ?」

那由他「で、でも御坂美琴と削板軍覇の戦いを見て私は……自分の力のなさを実感して……」

上条「なあ、お前はなんで力を欲しがるんだ?」

那由他「もちろん、非道な実験の犠牲となる子供達を減らす為です。それに能力が上がれば給付金も上がりますし、研究費だって……」

上条「そうだよな。それでお前は過酷な実験で得られた莫大な報酬を置き去りの施設に寄付してるんだよな?」

那由他「はい。資金目当てで子供達を実験に差し出すことを無くす為に……」

上条「なら十分にお前は強いよ」

那由他「私が……?」

上条「いいか那由他。大事なものの為に命を張れる。それが本当の強さってもんだ」

那由他「……っ!」

上条「だから那由他は十分強いと思うぞ?」ポンッ

那由他「……」

上条「それで、もしも力が足りないと思ったなら俺を頼ればいい」ナデナデ

那由他「……うぇ……」グスッ

上条「今まで一人でよく頑張ったな」

那由他「えっぐ、あぐっ……」ポロポロ

~ 5分後 ~


上条「落ち着いたか?」

那由他「す、すみません///」

上条「いや、俺のほうこそ泣かせるつもりはなかったんだけど……」

那由他(うっ……他人の前で泣くなんて何年ぶりだろ……恥ずかしい!!)

上条「それで確認なんだけど、那由他はもう実験は受けていないんだよな?」

那由他「はい。第三次世界大戦が終わってから暗部が解体されたのでその影響で……寄付金も大幅に減ってしまいました……」

上条「そうか。ちなみに置き去りが実験に差し出されている可能性は?」

那由他「私が調べている範囲ならばゼロですが……断言は出来ません」

上条「……わかった。教えてくれてありがとな」ナデナデ

那由他「い、いちいち撫でないで下さいっ!」アセアセ

上条「あ、悪い」

那由他「あまり子供扱いしないで下さい……」ムスッ

上条「ごめんごめん。そんなつまりはないんだけどな……でも」

那由他「……?」

上条「風紀委員している時の顔より、今の顔のほうが可愛いぞ?」

那由他「なっ///」

上条「それじゃおやすみ」


ギー バタン


那由他「……う……ぅ……」プルプル


~ リビング ~


上条「さてと……」

~ 翌朝 ~


那由他「どうもお世話になりました」ペコリ

アリサ「ううん。でも大丈夫?」

那由他「はい。熱も下がりましたし、身体も軽いですし」

アリサ「そっか」

上条「あんまり無理するなよ」

那由他「わかってます」ニコッ

上条「何なら寮まで送ってくぞ?」

那由他「大丈夫です。バスもありますし」

上条「そっか」

那由他「はい。アリサさん」

アリサ「はい?」

那由他「付きっ切りで看病してくれてありがとうございました」ペコリ

アリサ「どういたしまして」ニコッ

那由他「……その……」

アリサ「……?」

那由他「……嬉しかったです……」モジモジ

アリサ「」ズッキューン

那由他「それじゃ失礼します」

上条「ああ、またな。何か会ったら連絡しろよ」

那由他「はい!」スタスタ

アリサ「かっ……」

上条「か……?」

アリサ「可愛いっ///」

上条「…………ほ?」

アリサ「私ね、妹が欲しいんだ」

上条「いきなり何言ってんだ?」

アリサ「シャットアウラちゃん、私のことを妹扱いするから……ううん、それは嬉しいんだけどね」

上条「うん」

アリサ「だから私もお姉ちゃんしたいな、って思って……」

上条「インデックスは?」

アリサ「インデックスちゃんは妹というよりお友達の方が強いし」

上条「そうなのか」

アリサ「だから那由他ちゃんみたいな妹がいたらなぁ、って……」

上条「そっか」

アリサ「……ていうかいつのまに那由他ちゃんと連絡先交換してたの?」

上条「アリサが寝てる間に」

アリサ「二人で話してたの?」

上条「まあな」

アリサ「私も起こしてくれればよかったのに……」

上条「いや、熟睡してたからさ」

アリサ「……残念。私も那由他ちゃんとお喋りしたかったな……」

上条「大丈夫だよ。すぐ話せる機会があるさ」

アリサ「だといいけど……」

上条「それよりアリサ」

アリサ「なに?」

上条「お前に話して起きたい事がある」

今回はここまで
また今度

次で那由他の話は終わりますゆえ

今日21時くらいに投下します
今回で那由他編は終わりです

~ 23時 とある研究所 ~


上条「ここか……」

御坂「そう。調べた結果、置き去りの子達を実験体にしている可能性がある研究所はここだけのようね」

上条「一つだけとはな……」

御坂「以前は多かったようだけど、暗部が解体してからはここだけみたいね」

トール「んで、今回も上条ちゃんの大好きな人助けってわけか」

御坂「そういうこと」

上条「御坂、悪いな。夜中にいきなり電話して」

御坂「本当よ。それに調べ物もさせるし……」

トール「と言いつつ、頼られて案外嬉しいくせに。素直じゃないね、ミコっちゃんは」

御坂「うるさいわね!!」アセアセ

上条「」フッ

御坂「それに木原一族には私も借りがあるからね」

上条「大覇星祭のことか? ファイブオーバーのことか?」

御坂「両方よ。それと目の前に助けられる命があるんでしょ? だったら助けるに決まってるじゃない」

トール「ミコっちゃん、カッコいい」

上条「……それより、なんで白井がここにいるの……?」

白井「いたらまずいんですの?」

上条「いや……」チラッ

御坂「ごめん、話聞かれてたみたいなのよね……」

上条「これから俺らがやろうとしてることはわかってるんだよな?」

白井「もちろんですの」

上条「風紀委員的にいいの?」

白井「当然ですわ。非道な実験を繰り返す研究者がいるなど、風紀委員として見過ごすわけにはいきませんの!」

上条「……わかった。なら頼む。お前達の力を貸してくれ」

御坂「任せて」

トール「任せな」

白井「任されましたの」

~ 一週間後 公園 ~


上条「ふぅ、これで一件落着かな……」

アリサ「お疲れ様、当麻くん」

上条「ああ。悪いな、ライブの手伝いが出来なくて」

アリサ「ううん。喉の調子も悪かったから丁度よかったよ」

上条「そう言ってもらえると助かる」


那由他「風紀委員です。不純異性交遊ですか?」


「「」」ビクッ

「俺(私)達、何もしてないぞ(よ)――――って那由他(ちゃん)?」

那由他「驚きすぎです」クスッ

上条「奇遇だな、どうしたんだ?」

那由他「実は私、第七学区の中学に進学することになりまして。入学手続きをしてきたところです」

上条「へぇ」

アリサ「それじゃこっちに引っ越すの?」

那由他「はい。春休み中に進学する中学の寮に引っ越す予定です」

上条「そっか。引っ越す時は言ってくれ。手伝うから」

アリサ「うん」

那由他「ありがとうございます。アリサさん」

アリサ「はい?」

那由他「上条さんを少しお借りしてもいいですか?」

アリサ「ど、どうぞ?」

那由他「ありがとうございます」ニコッ

アリサ「」ドキッ

アリサ(やっぱり可愛い……)

上条「ど、どうしたんだ?」

那由他「実は、木原一族のとある研究所が潰されまして……」

上条「」ギクッ

那由他「幸い死傷者はゼロ。置き去りは全員保護されたようなんですが、何か知ってますか?」

上条「……な、なんのことか上条さんにはさっぱりですな……」

那由他「……嘘が下手ですね」

上条「……やっぱり」

那由他「別に責めるつもりはありません。私が気になっているのは、置き去りの施設に寄付しようとしたのですが断られたんです」

上条「……」

那由他「もちろん、以前より少額にはなってるのですが今までは受け取ってくれていたのにもう必要がないようでして……」

上条「……」

那由他「どうやら学園都市が置き去りの全施設に対して、巨額の費用を注ぎ込んだようなんです」

上条「……へぇ……」

那由他「上条さんの仕業じゃないんですか?」

上条「……」

那由他「教えてくれないと……」

上条「くれないと?」

那由他「アリサさんに、私が上条さんに泣かされたことを言います」

上条「なっ!?」

那由他「さあ、どうしますか?」クスッ

上条「那由他、やっぱりお前には木原の血が流れているようだ……」

那由他「当然です」

上条「……はぁ……言うよ、言いますよ。俺の友達を通じて統括理事長にお願いしたんだよ」

那由他「」

上条「あ、その友達については追求しないでくれよ?」

那由他「……と、統括理事長に……?」

上条「ああ。施設を潰しても置き去りの待遇が変わらなければ意味がないからな」

那由他「……上条さんは、統括理事長とどういう関係なんですか……?」

上条「それは秘密。秘密の上条ちゃんだ」

那由他「……わかりました。これについては追求はしません」

上条「助かる」

那由他「それにしても……」

上条「……ん?」

那由他「本当に誰でも救ってしまうんですね」

上条「俺だけの力じゃない。仲間の力があったからだ」

那由他「またご謙遜を」

上条(いや、実際に俺がしたことと言えば研究所で子供達を安全な場所へ誘導しただけだからな……)

上条(研究所は御坂が見つけてくれたし、潰したのも御坂、トール、白井の三人だし。置き去りの施設についても土御門が何とかしてくれたし)

上条(……俺を頼れって言ったばかりには、俺が仲間に頼ってばかりじゃねえか……)ズーン

那由他「とにかく、ありがとうございました!」

上条「……おう

那由他「それと……」

上条「?」

那由他「こ、これからも……その……よろしくお願いします」ペコリ

上条「……っ! ああ!」

那由他「それじゃアリサさんのところに戻りましょうか」

上条「そうだな」

那由他「」スタスタ

上条(まあ、いいか。那由他が笑って過ごせる明日が来たんだからな)

上条(……そういえば白井は、どう事後報告したんだ?)

~ 第一七七支部 ~


固法「まったく、白井さんは一人で突っ走って!」

初春「そうですよ。少しは仲間を頼ることを覚えて下さい」

白井「も、申し訳ありませんの……」カキカキ

固法「今回は始末書10枚分だからね」

白井「のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

白井(何故、わたくしはあの時、あのようなことを……!)

~ 一週間前 研究所 ~


御坂「これで全部潰したわね」

上条「おい、トール。殺してないよな?」

トール「殺す価値もねえだろ。加群の話だと木原は強力だって聞いたから期待したのによ……今回も俺の敵ってやつは小さかったな」

白井「まったく、テレスティーナ=木原=ライフラインといい、木原にはろくな方がおりませんの!」

御坂「それでこの後どうするのよ?」

上条「とりあえず警備員に連絡だな」

白井「大丈夫ですの? 以前、暗部の事件に関わりましたが警備員が動けなく……」

上条「それなら問題ない。上層部に根回ししてあるからな」

白井「」

御坂「そう。後は置き去りの子達よね……」

上条「それも問題ない」

御坂「……アンタのわりに準備がいいじゃない……」

上条「友達に作戦を考えてもらったからな」エッヘン

トール「やっぱり。上条ちゃんは機転はきくが、計画性があるとは言えないからな」

上条「悪かったな」

御坂「それじゃ黒子、警備員に連絡してくれる?」

白井「は、はいですの」

トール「はぁ、第一位か第二位でも出てきてくれればよかったのによ……」

白井(この殿方は何物騒なことを言ってますの!?)

~ 3分後 ~


白井「連絡つきましたわ。恐らく10分ほどで到着しますの」

御坂「そう。ありがとう」

トール「なあ、上条ちゃん」

上条「ん?」

トール「風紀委員でもない俺達がいたら面倒くさいことになるんじゃねえか?」

上条「」

御坂「そ、そうね……」

上条「え、えっと黄泉川先生が来てくれれば融通が効くんじゃ……」

白井「来るのは違う支部の警備員ですの」

上条「……」

御坂「どうするのよ?」

上条「そうだな……」

上条(ここは土御門にお願いをするか!!)

白井「……仕方ありませんわ。ここはわたくしに任せて早く言って下さいな」

御坂「黒子?」

上条「いいのか?」

白井「あなた達がここに残った方が、面倒くさいことになりますの」

トール「頼りになる後輩だな、ミコっちゃん」

白井(頼りになる?)ピクッ

上条「でも俺が巻き込んだのに……」

白井「勘違いしないで下さいな。この白井黒子が自分で判断をしてあなた方の力になると決めましたの!」

上条「……」

白井「さあ、早く行って下さい。後のことはこの白井黒子に任せて下さいですの!」

御坂「……ありがとう、黒子。お言葉に甘えるわ」タタタッ

トール「カッコいいね、黒子ちゃん」タタタッ

上条「悪いな、白井」タタタッ

白井(ふっ、決まりましたの。これでお姉さまに黒子の熱い勇姿を焼き付けて……)

~ 現在 ~


白井(……まあ、仕方ありませんわね)

白井(始末書を書くことなどわかりきっていたこと。この白井黒子に後悔の文字など……)


初春「それじゃお先に失礼しますね」

固法「御坂さんと佐天さんはもう銭湯についてるらしいわ」


白井「……………………は?」


初春「それじゃ急がないとですね」

固法「銭湯なんて久しぶりだわ」


白井(な…………っ!?)ガーン


初春「白井さん、頑張って下さいね」ニコッ

固法「戸締りよろしくね」


ギー バタン


白井「」ガクッ

白井「そ、そげな……」

今回はここまで
次回からはいつも通りに戻ります

那由他はちょくちょく出てくると思います

今日21時位に投下します

~ 3月中旬 とある公園 ~


上条「ふぅ、これで片付け終了か?」

アリサ「うん。今日もありがとう」

上条「礼なんていらないって。しかし、どんどんお客さん増えてくな」

アリサ「そうだね。嬉しい限りだよ」

上条「まあ、歌姫が復活したんだから当たり前っちゃ当たり前か」

アリサ「歌姫って///」

上条「上条さん的には微妙だが」

アリサ「大丈夫だよ。私は当麻くんだけのものなんだから」

上条「アリサ……」

アリサ「当麻くん……」

禁書「ごほん、ごほん!」

「」ビクッ

禁書「どうやら春をすっ飛ばして夏がきたようなんだよ!」

上条「わ、悪い」

アリサ「ごめんね、インデックスちゃん」

禁書「別にいいんだけどね! 私は所詮お手伝いAだからね!」

上条「そう拗ねるなって。今日は焼き肉だぞ?」

禁書「わーい! 当麻大好きなんだよ!!」

上条(なんて単純な)

アリサ「それじゃ撤収しようか」

上条「そうだな」

禁書「うん」

アリサ「今日も寄ってくでしょ?」

上条「そうだな」

~ 30分後 シャットアウラ宅 ~


上条「今日はシャットアウラ外出してるのか?」

アリサ「お仕事だよ」

上条「土曜なのに仕事なのか?」

アリサ「シャットアウラちゃんのお仕事は曜日関係ないから」

上条「そっか。警備員の協力会社みたいなもんだからな」

アリサ「うん」

禁書「ありさ、おかし!」

アリサ「いつもの棚に入ってるから好きなの食べて」

禁書「了解なんだよ」

上条「……なんか悪いな」

アリサ「ううん、気にしないで。それじゃ私は夕食の仕込みをするから適当にくつろいでて」

上条「何か手伝うよ」

アリサ「うーん、それじゃ洗濯物でも取り込んでもらおうかな」

上条「わかった。ベランダに干してあるのか?」

アリサ「そうだよ。晴れの日は乾燥機使わないから」

上条「了解でごんす」


~ ベランダ ~


上条「ベランダ始めてきたけど広いな……。一体、家賃いくらすんだ?」ガラガラ

上条「さて、さっさと洗濯物をしまって……ん?」

上条「……………………」

上条(アリサ、こんな派手な下着を……///)


アリサ「うわーーーーーーーーーーーーー!!」ダダダッ


上条「おわっ!」

アリサ「見ちゃ駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

上条「ご、ごめんなさい!」

アリサ「洗濯物私がやるから、当麻くんはご飯といでてくれるかな?」

上条「お、おう!」タタタッ

アリサ「……」

アリサ(うわーん! 下着干してたのすっかり忘れちゃったよ……)

アリサ(いつもは中で干してたのに、今日だけついつい外で干しちゃったの忘れてたよ……)

アリサ(私があんな下着穿いてるの知ってどう思ったんだろう?)

アリサ(エッチな子だと思われちゃったかな……)

アリサ「うぅぅ……」

~ 1時間後 リビング ~


禁書「」Zzz

上条「」ペラペラッ

アリサ「……」

アリサ(当麻くん、さっきりからずっと本見てるけど聞いて来ないのかな……)チラッ

アリサ(気を使ってくれてるのかな?)

アリサ(うん。当麻くんことだもん。きっとさっきのことはなかったことにしてくれたんだね)

アリサ(相変わらず優しいんだから)

上条「……」

上条(駄目だ。全く内容が頭の中に入ってこない!!)

上条(さっきからアリサの下着が気になって仕方ない!!)

上条(だって上条さんは健全な男子高校生だもの! 逆に気にならなかったら不健康的なっ!)

上条「」チラッ

アリサ(なんだか安心したら眠たくなってきちゃった……)ウトウト

上条(いつもあんな下着を穿いてるのだろうか)

アリサ「」スースー

上条(いや、あんな派手なのはあれだけで、普段はもっと純白的な……)

上条(そもそもアリサの下着じゃなくてシャットアウラのかもしれないし)

上条(黒が好きそうなだもんな、シャットアウラは)

上条(けど、あの慌てよう。やっぱりアリサの下着なんだろうか?)

上条「うーん……」モンモン

上条(考えても仕方ない。機会があれば見れるだろう)

上条(……うん、うん。下着のことを考えるのは終わりにしよう)

上条「俺も寝るか」

~ 17時 ~


シャットアウラ「ただいま帰った」ギー

シャットアウラ「……ん?」

シャットアウラ「か、上条当麻が来ているのか……」

シャットアウラ(なんだかんだでアイツとは、あれ以来顔を合わせていないからな)

シャットアウラ「……まあ、いい。半年も経ったんだから私の裸を見たことは時効にしてやろう」

シャットアウラ(私も丸くなったものだ)

シャットアウラ(静かだがリビングにいるんだろうか?)


ギー


シャットアウラ「アリサ、ただいま――――」

「」スースー

シャットアウラ「……全員、寝ているのか」

シャットアウラ(路上ライブで疲れているんだろうな)フッ

上条「」Zzz

シャットアウラ「上条当麻」

上条「」グーグー

シャットアウラ「ふん、間抜けな面をして寝ているな」

禁書「」スヤスヤ

シャットアウラ「このシスターは食べてるか、寝ている姿しか見ないな」

シャットアウラ(さて、起こすも悪いし今のうちにシャワーを浴びてくるか)

~ 30分後 ~


上条「……んがぁ……」ムクッ

上条「」ボケー

上条(そっか。俺、昼寝したんだった)

上条「」チラッ

アリサ「」スヤスヤ

禁書「」スヤスヤ

上条「起こす前に顔を洗ってくるか」

~ 脱衣所 ~


上条「ふぁ……」ギー

上条「さて、上条さんも帰って夕食の準備をしないと――――」


シャットアウラ「」


上条「」

シャットアウラ「……」

上条「……」

上条(もうなんなのよ。アタシは何回同じミス繰り返せば気が済むのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!)

シャットアウラ「きっ……」

上条(大丈夫。もう非難される覚悟は出来てる)

シャットアウラ「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

上条「失礼しました!!」バタン

~ 5分後 ~


アリサ「へぇ、シャットアウラちゃんの下着姿を」

禁書「とうまは相変わらずとうまなんだよ」

シャットアウラ「///」

上条「本当にすみませんでした。ノックもしないでドアを開けた上条さんが全面的に悪うござんした」ペコリ

シャットアウラ(裸の次は下着姿を見られてしまった)

アリサ「当麻くん、念のため聞くけどわざとじゃないよね?」

上条「はい。上条さんのお決まりパターンが発動しただけでございます」

アリサ「一応自覚はあるんだ……」

シャットアウラ(そういえばアリサも以前風呂上りに裸を見られたと言っていたな)

シャットアウラ(この男、こんな調子で何人もの女の裸を見ているのでは?)

シャットアウラ(まして私は二回だぞ? 二回も……恋人でもない男に……)

シャットアウラ(せっかく時効にしてやったのに……)

上条「シャットアウラ、悪かった」

シャットアウラ「……謝って許されると思っているのか?」

上条「思ってはないが、俺には謝ることしか出来ない」

シャットアウラ「いや、一つだけあるぞ」

上条「え……?」

シャットアウラ「私だけ見られるのは不公平だ。だからお前も私に下着姿を見せろ」

上条「」

アリサ「」

禁書「」

シャットアウラ「それで許してやる。アリサの彼氏じゃなかったらぶん殴ってやるところだったんだ。感謝をしろ」

上条「いやいや、それはおかしい」

シャットアウラ「何がだ?」

上条「上条さんの下着姿なんか需要がないだろ?」

シャットアウラ「私の下着姿は需要があったのか?」

上条「……いや、まあ、上条さんも男の子ですし……可愛い女の子の下着姿が見れてラッキーというか……」

シャットアウラ「っ///」

アリサ「むぅ」ウルウル

上条(はっ、しまった!?)

上条「今のは違うんだ、アリサ! これは男子だから仕方がないことで……っ!」アセアセ

アリサ「脱いで」

上条「……はひ?」

アリサ「シャットアウラちゃんの言うとおり、私達に下着姿を見せて」

上条「」

シャットアウラ(可愛い女の子……///)

上条「……インデックスさん?」チラッ

禁書「早く脱ぐんだよ」ドキドキ

上条「」

上条「なんだいなんだい! 皆して上条さんを脱がせようってか!?」

アリサ「いいから早く脱いで」

上条「……はい」

上条「これでよろしいでしょうか?」

アリサ「///」ジー

禁書「///」ジー

シャットアウラ「///」ジー

アリサ(当麻くん、意外と筋肉質なんだ。着やせするタイプなのかな?)

禁書(胸毛が全くないんだよ。刀夜とは大違いかも)

シャットアウラ(な、中々いい体をしているじゃないか)

上条(なんなのこれ……)

~ 18時半 ~


上条「悪いな、俺たちまでご馳走することになって」

シャットアウラ「礼を言うならアリサに言え」

上条「わかった。それよりシャットアウラも元気そうでなによりだ」

シャットアウラ「当たり前だ」

上条「えっと、あの時は思いっきり殴ってしまって悪かったな」

シャットアウラ「……気にしていたのか?」

上条「そりゃ、まあ」

シャットアウラ「それについては謝る必要はない。私が悪かったのだから」

上条「……そうか、わかったよ」

シャットアウラ「それと一つ聞きたいのだが、レディリーについて何か知っているか?」

上条「いや、まったく」

シャットアウラ「そうか」

シャットアウラ(彼女が死ぬはずはないからな。やはり何処かで雲隠れしているのだろうか?)

上条「まだ恨んでいるのか?」

シャットアウラ「当たり前だ。……だが復讐する気はないから安心しろ」

上条「そっか」ニコッ

シャットアウラ「そ、それより……なんだ……」

上条「ん……?」

シャットアウラ「アリサとはどうなんだ?」

上条「どうって?」

シャットアウラ「順調にお付き合い……出来ているのか……?」

上条「まあ、そうだな。それはシャットアウラが直接アリサから聞いてるんじゃないか?」

シャットアウラ「そ、そうだが……。彼氏である貴様からも聞きたかったから……」

上条「そっか。まあ、順調にいってるから安心してくれ」

シャットアウラ「それならいい」

上条「シャットアウラはいい人いないのか?」

シャットアウラ「私!?」

上条「そう。確かシャットアウラって高二だろう? 可愛いし彼氏いてもおかしくは……」

シャットアウラ「また貴様はそんなことを言ってっ///」

上条「……へ?」

シャットアウラ「彼女がいるのだから、あまり他の女を褒めるな。アリサは嫉妬深いぞ?」

上条「……了解でごんす」

シャットアウラ「それにそんな風に言われるのは……慣れていないんだ。だからやめてくれ……」モジモジ

上条「」ドキッ

上条「わ、わかった。悪かった」

上条(おふっ。久しぶりにアリサ以外の女子にドキっとしてしまったぜ)


禁書「料理出来たんだよー!」


上条「おう。運ぶの手伝うよ」

アリサ「それじゃサラダお願いします」

~ 2時間後 ~


上条「それじゃまた明日な」

アリサ「うん」

禁書「またね、ありさ、しゃっとあうら」

シャットアウラ「気をつけて帰れ」

上条「あー、それと」

アリサ「なに?」

上条「やっぱあの派手な下着、アリサのだったんだ」ニカッ

アリサ「……っ!?」

シャットアウラ「下着?」ピクッ

アリサ「と、当麻くんっ!!」

上条「はは、おやすみー」

禁書「おやすみなんだよ」


ギー バタン


アリサ「忘れくれてると思ったのに……」

シャットアウラ「……?」

今回はここまで
また今度

このSS始めて8ヶ月でやっと上条さんとシャットアウラが絡みました

~ 3月下旬 とある高校 ~


上条「いやぁ、何とか進級出来てよかった」

アリサ「テスト勉強頑張ったもんね」

土御門「まさかカミやんが学年10位になるとは思わなかったぜい」

上条「俺もアリサも家庭教師をつけたからな」

土御門「家庭教師?」

上条「ああ。英語はインデックス、理数系は一方通行だ」

土御門「一方通行が?」

上条「ああ」

アリサ「顔は怖いけど、教え方は上手だったね」

上条「そうだな。アイツ、ニートなんだから学習塾でも開けばいいのにな」

青ピ「ボクは春休みも補習やで~♪」

アリサ「青髪ピアスくん、嬉しそうだね」

姫神「小萌先生の補習を受けられるから」

青ピ「せやで~。これで春休みも小萌先生と会えるんやで~♪」

吹寄「青髪ピアス、貴様、そんなことの為にわざと赤点を取ったというの!?」

青ピ「吹寄っ!?」


吹寄「ちょっとこっちに来なさい。そのたるんだ根性を叩き直してあげるわ」グイッ

青ピ「ハードプレイでお願いしますっ!!」ズルズル

「……」

上条「なんて嬉しそうな顔してるんだ、アイツは」

アリサ「それより当麻くん、大変なことに気付いたんだけど」

上条「どうした?」

アリサ「二年生になったらクラス替えがあるんだよね?」

土御門「そうだにゃー」

姫神「三年に進級する時は。ないみたいだけど」

アリサ「当麻くんと違うクラスになったらどうしよう!!」

土御門「……」

姫神「……」

上条「アリサ……」

アリサ「私、当麻くんと一緒のクラスじゃないと学校に行けないよ……」

上条「大丈夫だ。俺とアリサが違うクラスになるわけないだろ?」

アリサ「本当に?」

上条「ああ。誰も俺とアリサを引き離すことなんて出来ないんだからな」

アリサ「うんっ///」

姫神「はぁ―――――――」

土御門「バカップルぶりに磨きがかかってるぜい……」

上条「そ、そうか?」

アリサ「照れるねっ///」

土御門「別に褒めてないぜい」

上条「そうだ、土御門。一緒にトイレ行こうぜ?」

土御門「別に尿意はないが」

上条「いいからいいから。一年最後の連れションだ」グイッ

土御門「おい、カミやん?」

~ 男子トイレ ~


上条「お願いします」ペコリ

土御門「……」

上条「俺とアリサが違うクラスにならないよう、裏工作して下さい」

土御門「何かと思ったらそんなことか」

上条「いや、あんなこと言って違うクラスになったらあれじゃないか!」

土御門「……報酬は?」

上条「メイドものと妹もののAVを5枚ずつ」

土御門「足りないにゃー」

上条「上条さんの家の夕食一週間分でどうだ!!」

土御門「いいぜい。契約成立だ」スッ

上条「流石、土御門。頼りになるぜ」ギュッ

~ 教室 ~


姫神「歌手活動はどう?」

アリサ「うん、結構順調かな? 自作CDも結構売れたしね」

姫神「スカウトされたら。またアイドルに?」

アリサ「アイドルにはもうならないかな」

姫神「意外」

アリサ「もちろんレコード会社と契約出来ればいいけど、歌以外にも大切なものが出来たから」

姫神「彼のこと?」

アリサ「と、当麻くんもそうだけど///」

姫神「他にも?」

アリサ「うん。一緒に住んでる人や、インデックスちゃん。それにクラスの皆も」

姫神「……」

アリサ「以前みたいにアイドルになったら、皆と過ごせる時間も無くなっちゃいそうで……」

姫神「そう」

アリサ「今の生活を崩したくないんだ。甘い考えかもしれないけどね」

姫神「別にいいと思う。考え方は人それぞれ。鳴護さんは両立出来る様頑張ればいい」

アリサ「姫神さん……」

姫神「というわけで。私も頑張るすることにした」

アリサ「何を?」

姫神「バイトする」

アリサ「バイト?」

姫神「そう。ファミレスで」

アリサ「ファミレス? また何で?」

姫神「ファミレスでバイトすれば。個性が出来そうだから」

アリサ「」

姫神「ほら。ファミレスって小さいもの好きな人や。男子が苦手ですぐ殴る人。刀を帯刀してる人。山田など個性溢れる人が多いから」

アリサ「何処のファミレスかな?」

姫神「北海道の――――」

アリサ「遠いよ!!」

~ 放課後 ~


アリサ「当麻くん、帰りにファミレス寄ってもいい?」テクテク

上条「いいよ」テクテク

アリサ「ありがと。インデックスちゃんは大丈夫?」

上条「あれ言ってなかったか? インデックスはイギリスに行ってるぞ」

アリサ「そうなの?」

上条「ああ。おかしいな、インデックスがアリサにも伝えてあると言ってたけど」

アリサ「言い忘れちゃったんだろうね」

上条「ったく、アイツは……」

アリサ「まあまあ。それじゃ行こう」ギュッ

上条「……アリサさん、人前で腕を組むのは……」

アリサ「駄目?」ウルッ

上条「仕方ないなぁ」ヤレヤレ

~ 5分後 ~


アリサ「♪」テクテク

上条「アリサ、人前でこういうことしても恥ずかしがらずになったな」テクテク

アリサ「そうだね。流石にキスは恥ずかしいけど、腕を組むくらいなら」

上条「そっか」

上条(まあ、上条さんも嬉しいんだけどね。アリサと腕組んで歩くなんて至福の時間だからね。ただ……)


<お前を殺す……
<この世界は歪んでいる……
<ちん○、もいじゃうから♪
<羨ましいな。世界でも終わらせてやるか


上条(周囲からの殺気が半端ない……)

~ ファミレス ~


上条「久しぶりにステーキでも食べるか」

アリサ「私も当麻くんと同じもの注文するね」


御坂「あっ」


上条「おう、御坂に……」

白井「あら」

佐天「アリサさんだ! それと……」

初春「はわわっ、カップルさんでしゅっ///」

上条「御坂達も昼食か。邪魔しちゃ悪いし、またな」

佐天「いえいえ、折角なんだから一緒に食べましょうよ」

上条「……へ?」

佐天「大覇星祭でお会いしたことありますよね?」

上条「あ、ああ。確か佐天さんだっけ?」

佐天「はい!」

上条「御坂達はいいのか?」

御坂「別にいいわよ」

白井「構いませんわ」

初春「ど、どうぞ!」

上条「……どうする?」

アリサ「うん、折角だからお邪魔しよっか」ニコッ


上条「御坂、白井は久しぶりだな」

御坂「そうね」

白井「あの時以来ですわね」

アリサ「あの時って木原の―――――」

「わーわー!!」アセアセ

アリサ「あ、ごめん!」

初春「……?」

佐天「それより上条さんでしたよね?」

上条「ああ。よく覚えてたな」

佐天「はい。アリサさんもお久しぶりです」

初春「お、お久しぶりです!」

白井「お久しぶりでございますわ」

アリサ「うん、久しぶり」ニコッ

佐天(くー! 相変わらず眩しい笑顔しちゃって……っ!!)

佐天「ずばりお二人に質問ですが、お二人は恋人ですか!?」

上条「そうだけど」

佐天「やっぱり。二人を見た瞬間にこれは付き合ってると確信したんですよね」

白井「まあ、腕を組んでいれば誰でもわかりますの」

佐天「違いますよ、白井さん」

初春「何が違うんですか? 佐天さん」

佐天「上条さんと腕を組んでる時のアリサさんの顔がメス――乙女の顔をしてたからです!!」

アリサ「えっ///」

御坂「今、メスって言ったわよね?」

上条「聞かなかったことにしておくんだ」

アリサ「そ、そんな顔してたかな……」

佐天「はい、してました!」

アリサ「うぅぅ///」

アリサ(そう指摘されると恥ずかしくなっちゃうなぁ……)

佐天「私の予想からするとアリサさんが上条さんにベタ惚れした後に、上条さんもアリサさんに惚れたって感じですね」

上条(なにこの子怖い)

佐天「あってます?」

アリサ「う、うん。合ってるよ///」

佐天「やっぱり。ということはアリサさんから上条さんに告白――――」

白井「佐天さん、がっつきすぎですわよ。アリサさんも上条さんも困ってらっしゃいますわ」

佐天「あっ……」

白井「全く、佐天さんの悪い癖ですの」

佐天「す、すみません……」アハハ

アリサ「ううん、大丈夫だよ」

上条「とりあえず注文しようぜ。御坂達は注文したのか?」

御坂「まだよ」

初春「それじゃまずご注文しましょう」

~ 10分後 ~


佐天「へぇ、また路上ライブしてるんですね」

アリサ「うん」

佐天「今度、観にいかせて頂きますね」

アリサ「ありがとう」

御坂「アンタも手伝ってるの?」

上条「ああ。機材は重たいからな。インデックスも手伝ってるよ」

御坂「あの銀髪シスターも?」

上条「そう」

初春「路上ライブ、いいですねぇ」

白井「私達も今度行かせて頂きますわ」

アリサ「うん、是非観に来てね」ニコッ

上条「そういえばトールはいないんだな?」

白井「」ピクッ

御坂「なんでそこでアイツが出てくるのよ?」

上条「いや、お前たち仲良いじゃん」

御坂「べ、別にそこまでよくないわよ!」

佐天「そういえば最近トールさん見かけないですね」

初春「確かに。最後に会ったのは五人でゲコ太ショーに行った以来ですね」

佐天「トールさん、国に帰っちゃったんですか?」

御坂「う、うん。一時的にね……」

御坂(言えない。第一位と第二位が相手してくれないから、魔神相手に喧嘩を売りにいったなんて……)

御坂(ていうか生きて帰ってこれるの!?)

上条(どうせ、強い相手を求めて出て行ったんだろうな。標的は神裂あたりだろうか?)

アリサ「美琴ちゃん、まだトールさんと付き合ってなかったんだ」

御坂「……っ!?」

白井「」ピキピキ

御坂「あ、アリサさん。まだって何よ、まだって!?」

アリサ「えっと、何となくそんな雰囲気だし……ね?」

佐天「そうですよねー」

御坂「にゃっ!?」

佐天「御坂さんだけなんですよね。前から私達の中で男っ気があるのは」

御坂「そ、そんなことないわよ!!」

白井(ぐぬぬ、あの女男野郎……! 折角、上条さんがアリサさんと付き合ってお姉さまから離れたと思ったら……っ!!)

上条(仕方ない。助けてやるか)

上条「あー、そういえば佐天さんと初春さんにお願いがあるんだけど」

佐天「なんですか?」

上条「今度、俺達の知り合いが柵川中に入学するんだ。だから面倒見てやってくれないか?」

初春「うちの中学に?」

御坂「なにアンタ? 小学生にまでフラグ建てたわけ?」

上条「御坂さんや、何を仰ってるんですかねー?」

御坂「妊婦にもフラグ建てるし、ストライクゾーン広すぎでしょうがアンタ……」

上条「表に出ろこの野郎」

アリサ「当麻くん、妊婦ってどういうことかな?」ニコニコ

上条「待てアリサ、誤解だ! 上条さんに妊婦さんに手を出したりしてません! 上条さんが手を出したのはアリサだけです!」

アリサ「と、当麻くんっ///」

御坂「あ、アンタこんなところで何言ってんのよっ///」

初春「手を出した……///」

佐天「ほほう、どんな感じに手を出したんですかねー?」

白井「中学生の前でそういう発言は控えて下さいな」

上条「悪い悪い」

佐天「まあ、白井さんも大概ですけどね」

白井「なっ!?」

初春「ですねえ。変態中学生が風紀委員だなんて、学園都市の風紀が心配ですよ」

白井「初春ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

佐天「まあ、変態は置いておいて、なんて子なんですか?」

上条「ああ、木原那由他って言うんだけど」

御坂(木原?)

アリサ「あ、写メあるよ」ポチポチ

上条(いつのまに撮ったんだ?)

アリサ「はい」スッ

佐天「おー、可愛い!」

初春「確かに可愛いですね」

白井(最近、わたくしの扱いが酷いですの……)

御坂「この子……」

上条「ああ、御坂は顔見知りだったな」

御坂「まあね。柵川中に入るんだ」

上条「ああ。那由他も初春さんと同じ風紀委員なんだ」

初春「そうなんですか?」

上条「そう。何か今度、第一七七支部に転属なるって言ってたな」

初春「私と同じ支部ですね」

上条「そうなのか? それじゃ学校でも風紀委員でも那由他のことよろしく頼む」ペコリ

初春「はい、任せて下さい!!」

白井「こほん、上条さん、わたくしも風紀委員な「そういえば上条さんって御坂さんといつから知り合いなんですか?」

上条「御坂とは……」

上条(いつからなんだっけ?)

白井「……」

アリサ「これがパジャマ姿の那由他ちゃん、これがご飯を食べてる時の那由他ちゃん、これが那由他ちゃんの寝顔」

上条(一体、何枚撮ってるんですかね……)

佐天「これはたまらないですね……」ゴクリ

アリサ「うん。本当にたまらないの///」

御坂(あ、このパジャマ可愛い。サイズあるかしら)

佐天「写メ、メールで送ってもらっていいですか?」

アリサ「もちろん♪」

御坂「あ、パジャマ姿のだけでいいんで、私もお願いしていいですか?」

アリサ「いいよ。それじゃメドア交換しようか」

佐天「はい。赤外線あります?」

~ 5分後 ~


佐天「それじゃ制服姿の那由他ちゃんを撮ったら送りますね」

アリサ「よろしくね。後は体操服姿も……///」

佐天「うち、ブルマじゃないけど大丈夫ですか?」

御坂(やばいわね、このパジャマ。帰ったら調べないと……)エヘヘ

白井(ふっ、所詮わたくしは誰にも相手されない変態中学生ですの……)フフフ

初春「……」

上条「……初春さん、本当に那由他のことよろしく頼むな」

初春「はい」

一更新ずつご覧頂いている貴方は久しぶり。まとめてご覧になった方は初めまして。
>>1です。
それでは、ここでスレを閉じていただいて。
次回もスレを開いていただけることを願って。
今回はこの辺りでキーボードから手を離させていただきます。

P.S通院で書く時間減ってるので週一保てるかわかりませんが頑張ります

あがるかテスト

~ 3月下旬 ~


上条「ここが那由他が住む学生寮か」

アリサ「綺麗だね。新築?」

那由他「はい。去年建てたばかりのようです」

上条「上条さんの学生寮とは大違いだな……。それじゃ早速やりますか」

アリサ「うん」

那由他「お願いします」

上条「と言っても荷物は全部引っ越し業者が持ってきてくれたからな……。何すればいい?」

那由他「そうですね。上条さんは食器類を棚に入れてもらっていいですか?」

上条「了解」

アリサ「那由他ちゃん、私は?」

那由他「アリサさんは私と一緒に衣類を箪笥にしまって下さい」

アリサ「わかったよ」

上条「それにしても意外と少ないな」

那由他「小学生一人分ですから。本来なら私一人で出来る量なんですけど」

上条「まあまあ、大勢でやった方がすぐに終わるから」

アリサ「そうそう。那由他ちゃんはもっと私達を頼っていいんだからね」

那由他「ありがとうございます」

~ 5分後 ~


アリサ「那由他ちゃん、夏服はどうする?」

那由他「あ、夏服は全部これに入れて下さい。後で押入れにしまうので」

アリサ「はーい」


上条(プー○んのお皿。可愛い……)ジー

上条(コップも箸もプー○さんだな。好きなんだろうな)

上条(今度ぬいぐるみでも買ってあげるか)

上条(そうだ。三人でディスティニーランドに行って、そこで買ってあげるか!)

那由他「上条さん?」

上条「」ビクッ

那由他「食器は適当に置いていいですからね」

上条「え?」

那由他「いや、何か考え事をしていたので置く場所に悩んでるのかと思いまして」

上条「あ、いや、大丈夫だ。うん、適当に置けばいいんだな」

那由他「はい!」

上条「そっちの方はどうだ?」

那由他「衣類はもう少しで終わります。後は本を本棚にしまえば終わりですかね」

上条「家電は?」

那由他「業者が設置してくれました」

上条「へえ、そこまでやってくれるのか」

那由他「普通じゃないですか。上条さんの時はしてくれなかったんですか?」

上条「いや、どうだったかな?」

上条(わからない)

~ 1時間後 ~


上条「ふぅ、これで終わりか?」

那由他「はい。ありがとうございました」

アリサ「どういたしまして。早く終わったね」

上条「そうだな。今は……12時半か」

那由他「何か出前でも取りますか?」

上条「いや、外で食べよう。引っ越し祝いに奢るから」

那由他「いや、悪いです」アセアセ

アリサ「悪くないよ」

那由他「しかし、引越しを手伝ってもらったばかりか、ご飯まで奢ってもらうなんて……」

上条「……なあ、那由他」

那由他「はい」

上条「那由他はまだ12歳なんだから、もっと年上に甘えていいんだぞ?」

アリサ「そうだよ。那由他ちゃんはしっかり者だけど、私達くらいには甘えて欲しいな」

那由他「……わかりました。それじゃお言葉に甘えさせていただきます」ニコッ

アリサ「はうっ!」ズキューン

上条「那由他、何が食べたい?」

那由他「ハンバーグが食べたいです」

上条「それじゃいつものファミレスだと新鮮味ないし、たまにはレストランでも行ってみるか」

アリサ「そうだね」

~ 13時 店内 ~


那由他「」モグモグ

アリサ「那由他ちゃん、美味しい?」

那由他「はい、美味しいです!」ニッコリ

アリサ(ふぁっ!!)

上条「」モグモグ

上条(アリサ、そんなに妹が欲しかったのか)

上条(インデックスにアリサの前で妹キャラをするようにお願いしてみるかな)

那由他「うっ……!」

アリサ「どうしたの?」

那由他「いえ、コーンの中に混ざってグリーンピースが……」

上条「嫌いなのか?」

那由他「はい。メニューの写真でも入ってなかったのに……」

アリサ「私が食べようか?」

那由他「いいんですか!?」

アリサ「うん」

上条「上条さんは好き嫌いはあまりよくないと思うぞ」

那由他「……すみません……」

アリサ「当麻くん……」

上条「……けど、今回はお祝いの席だし、今回は上条さんとアリサが食べてあげよう」

那由他「」ニパァ

上条「克服出来る様頑張れよ」

那由他「はい!」

アリサ(インデックスちゃんにもそうだけど、当麻くんって女の子に甘いよね。そんなところが好きなんだけど///)

滝壺「それは甘いよ、かみじょう」


上条「……滝壺?」

浜面「おう、大将。それにアリサさんも」

アリサ「あ、こんにちは」ペコリ

滝壺「久しぶり」

上条「お前らも今から昼食か?」

浜面「まあな」

アリサ「デートですか?」

滝壺「……違う」


フレメア「トイレの場所がよくわからなかった。にゃあ」


浜面「三人で外出中だ」

上条「なるほど。それで甘いって?」

滝壺「嫌いな物でも食べさせないと、本人の為にならない」

上条「まあ、それはそうなんだけど。今回は祝いの席だし。なあ?」ナデナデ

那由他「ふぁっ」

アリサ(あ、ずるい!!)

滝壺「その子がああなってもいいの?」スッ

上条「え?」


フレメア「若鶏のグリルのビックサイズ。ネギとグリーンピース抜きな。にゃあ」

店員「かりこまりました。若鶏のグリルのビックサイズのネギとグリーンピース抜きですね」

フレメア「後はサイコロステーキ。タレの中のネギももちろん抜きでお願い。にゃあ」

浜面「フレメア、今日は頑張って食べる約束だろ?」

フレメア「大体、明日から頑張る。今日はふぃじかるこんでぃしょんが悪い」

浜面「コンディションが悪いのにそんな食べるのかよ!?」

フレメア「残したらはまづらにあげる。食べ物を残すのは悪いからな! にゃあ」


滝壺「このガキっ!」イラッ

上条「お、落ち着け滝壺!」

滝壺「……ふぅ、大丈夫。落ち着いた」

上条「そ、そうか……」

滝壺「……あんな風にならないように気をつけた方がいい」

上条「わかった。けど那由他はもうすぐ中学生だし、あんな風にはならないだろう。なあ?」

那由他「も、もちろんです!」

滝壺「……中学生……?」

那由他「はい」

滝壺「……ごめんなさい。小学四年くらいに見えた」

那由他「い、いえ。よく言われますので……」ズーン

滝壺「ごめんなさい」ペコリ

那由他「そ、そんな。そこまで謝られても!!」アセアセ

浜面「そういえば大将、その子は誰なんだ?」

上条「紹介するよ。木原那由他。俺とアリサの友達だ」

那由他「木原那由他です。初めまして」ペコリ

浜面「俺は浜面仕上。んでこいつがフレメア」ポンポン

フレメア「にゃあ。よろしくな!」

滝壺「私は滝壺理后。よろしく」

那由他「はい」

浜面「」ジー

那由他「な、なんですか?」

浜面「上条、まさか小学生にまでフラグ―――――」ガシッ

上条「ねえ、やめてくんない!?」グイッ

浜面「苦しい苦しい……」

上条「そんな知り合っただけでフラグフラグ言われると、上条さんの評判がですね」ググッ

浜面「わ、わかったから! 胸倉掴むのやめて!!」

上条「ったく……」

浜面「悪い悪い。そうだよな、流石の大将も小学生相手はないよな」

上条「当たり前だ。那由他は妹みたいなもんで……いいのかな?」

那由他「は、はい///」

アリサ「わ、私の妹みたいなものでもあるよね?」

那由他「そう思ってくれるなら嬉しいですっ///」

アリサ「」キュン

滝壺「かみじょうがロリコンじゃなくて安心した」

上条「ロリコンは一方通行だけで十分だろ」

滝壺「そういえば、かみじょうに聞きたいことがあったんだった」

上条「なんだ?」

滝壺「とある妊婦が―――――」

上条「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

今回はここまで
また今度

明日投下します

~ 4月上旬 上条宅 ~


上条「いやー、初めてディスティニーランド行ってみたけど、楽しかったな」

アリサ「うん。特に絶叫系が!」

禁書「ジェットコースターはもうこりごりかも……」

上条「那由他も喜んでたし、行ってよかったよ」

アリサ「インデックスちゃん、昨日は付き合ってくれてありがとう」

禁書「どういたしましてなんだよ」

上条「インデックスは乗り物に弱いイメージだな」

禁書「電車と普通の飛行機は大丈夫だけどね」

上条「まあ、上条さんも"あれ"は苦手だからな……」

アリサ「あれ?」

禁書「超音速旅客機なんだよ!」

アリサ「それ聞いたことがある。当麻くんとインデックスちゃん、それに乗ったの?」

上条「ああ。イタリアから帰国した時と、フランスに行った時に」

アリサ「へぇ……。いいなぁ……」

禁書「あれは全然よくないんだよ!」

アリサ「ううん、そっちじゃなくてイタリアとフランスに行ったのが」

上条「まあ、観光じゃなかったけどな……」

アリサ「いつか当麻くんと一緒に行けたらいいなぁ」

上条「そうだな。俺もアリサと一緒に海外旅行してみたいよ」

アリサ「それじゃ新婚旅行は欧州で決定だね! ……って私、何言ってるんだろっ///」

上条「アリサは気が早いな」

アリサ「えへへ」

禁書「こほん!」

「」ビクッ

禁書「二重に春が来て、この修道服じゃ暑すぎるんだよ!」

アリサ「ご、ごめん」

上条「悪い悪い」

禁書「最近、バカップルぶりに磨きがかかってるんだよ」

「それほどでも///」

禁書「褒めてないんだよ!!」ウガー

アリサ「インデックスちゃんは好きな子とかいないの? この前イギリスに帰ってたでしょ?」

禁書「別に異性として好きな人はいないかも」

上条(ステイル、もっと頑張れよ。歌ってる場合じゃないぞ)

アリサ「そっか」

禁書「そもそもイギリス清教自体に男性少ないからね」

上条「確かに。俺が知ってるのはステイルと天草式の連中くらいだな」

禁書「そういえば、当麻に彼女が出来たって言ったら、皆驚いてたんだよ」

上条「そうなのか。そんなに上条さんはモテないと思われていたのか……」

アリサ「」ピクッ

禁書(この男は……)

上条「まあ、皆には可愛い彼女が出来て上条さんは幸せだ、と言っておいてくれ」

アリサ「当麻くん///」

禁書「わかったんだよ。次に行く時に言っておくね」

禁書(言ったら荒れそうな気がするけど……。特に五和あたりが……)

アリサ「あ、もう11時だ。お昼作るね」

禁書「私も手伝うんだよ」

アリサ「ありがとう、インデックスちゃん」

上条「……」

禁書「どうしたのかな?」

上条「いや、あのインデックスが……。こんないい子になって……」ジーン

禁書「」ムッ

アリサ「確かに。あのインデックスちゃんがね」

禁書「ありさまでっ!?」

上条「後は一人で料理が出来るようになれば完璧だな。どこにお嫁に出しても恥ずかしくなくなる」

禁書「り、料理は徐々によくはなってるんだよ」

アリサ「そうだね。簡単なものなら作れるようになったもんね」

禁書「そうなんだよ。後は時間の問題なんだよ!」

上条「はいはい。いつかインデックスの豪華な手料理が食べたいもんですなぁ」

禁書「近いうちに食べさせてあげるから、首を洗って待ってるんだよ!!」

~ 2時間後 ~


アリサ「それじゃまたね」

禁書「ありさ、今日は帰るのが早いね」

アリサ「うん。この後待ち合わせしてるんだ」

上条「待ち合わせ場所まで送ってかなくて大丈夫か?」

アリサ「大丈夫。それじゃまた明日」

禁書「ばいばい」

上条「またな」


ギー


禁書「……残念だったね、とうま」

上条「いや、明日学校で会えるし……」

禁書「私がこの後、外出するから二人きりになってイチャイチャしたかったんでしょ?」

上条「べ、別にそんなこと思ってないし……」

禁書「昨日、とうまがトイレに行ってる間にたまたま携帯の画面が見えちゃったんだよ」

上条「」ギクッ

禁書「私が外出したら、水着にエプロンで夕食作って欲しい、って言って断られてたよね?」

上条「ぶほぉっ!?」

禁書「なんで水着にエプロンなのか気になって仕方なかったんだよ」

上条「い、いや、それはですね……」ダラダラ

禁書「さいじにメールで聞いてみたら『裸エプロンじゃないのよな?』って返信が着たんだけど、エプロンって裸か下着姿じゃないと駄目なのかな?」

上条「なんで建宮に聞いてんの!?」

禁書「そういうのに詳しそうだから」

上条「……」

禁書「なんでありさにそんなお願いをしたのか教えて欲しいかも」

上条「……いいだろう。それは擬似的裸エプロンが見たかったからだ!!」

禁書「擬似的?」

上条「流石にアリサに裸エプロンをしてくれ、なんて言えるわけがない。まあ、一回見たことあるけど……」

禁書「……」

上条「でも水着を着てくれれば裸じゃないけど、水着の上にエプロンを装着することによって裸エプロンに見えるっていう上条さんの画期的なアイディアが―――」

禁書「とうまって変態だったんだね」

上条「ぐはぁっ!!」

禁書「まさか私がいない時、いつもそういうことしてるのかな?」

上条「それは違うぞ、インデックス!!」

禁書「」ビクッ

上条「浴衣姿になってもらったり、修道服姿になってもらったり、インデックスの寝間着を着てもらったりしてるだけだ!!」

禁書「二人とも何をやってるのかな!?」

上条「別にいいじゃないか。確かに水着エプロンはやましかったけど、他のは普通だろ?」

禁書「勝手に人の服使わないで欲しいかも! それに春なのに浴衣着てもらったの!?」

上条「いや、実家帰ったとき、アリサに浴衣姿を見たいってお願いしたら、着てくれるって言ったから」

禁書「……」

上条「それに浴衣姿のアリサのうなじなんか最高だろうが」

禁書「知らないんだよ!」

上条「いや、普段の格好でのうなじもいいんだけど、浴衣姿で髪を結んでもらってだな――――」

禁書「そこまでとうまの性癖知りたくないかも!」

上条「性癖じゃない。好みだ!」

禁書「好みの範疇を超えてるんだよ!!」

上条「超えてない! あ、去年の夏に海に行ったときの浴衣姿のインデックスのうなじも中々よかったぞ?」

禁書「黙れ変態!!」

上条「上条さんは変態じゃありません!!」


ピンポーン


上条「……誰だ?」ギー

土御門「よう、カミやん」

上条「なんだ、土御門か」

禁書「もとはる、聞いて! とうまが変態なんだよ!!」

土御門「それは知ってるぜい」

上条「おい」

土御門「それより、実はメイド服を多く注文して余ったからおすそ分けしようかと思ってだな」

上条「メイド服?」

土御門「二つあるから、彼女とインデックスに着てもらうといいぜい」

禁書「」ピクッ

上条「悪いな」

禁書「私、着ないんだよ!?」

土御門「女子たるもの、メイド服を着ないと駄目だぜい?」

禁書「なんなのかなそれは!」

上条「まあ、修道服着てるんだからメイド服着ても恥ずかしくないだろ?」

禁書「修道服はコスプレじゃないんだよ!? 私、シスターだってこと忘れてないかな!?」

土御門「それじゃ明日学校で会おうぜい」

上条「おう。ありがとな」


ギー


上条「とりあえずしまっておくか」

禁書「私は着ないんだよ?」

上条「まあ、気が向いたら着てもいいぞ」スタスタ

禁書「着ないんだよ!!」

~ 18時半 ~


禁書「ただいまなんだよ」ギー


ジャー


禁書「とうま、お風呂かな?」

禁書「私も着替え準備しておこう」タタタッ

禁書「パジャマ、パジャマ♪」ガラガラ

禁書「……っ!」

禁書「……なんで私の服を入れてる棚にメイド服があるのかな……」

禁書「」ジー

禁書「ちょ、ちょっとくらいなら……」







禁書(け、結構似合ってるかも……)ジー

禁書「……」

禁書「……い、いらっしゃいませ……ご主人様……」クネッ

禁書(……結構、気持ちいいかも……)

禁書「そうだ。この前見たアニメでメイドさんがしてた……」

上条「ふぅ、いい湯だった。あれ、インデックス帰って―――」


禁書「美味しくなーれ、美味しくなーれ、萌え萌えドキュン♪」


上条「」

禁書「……さ、流石に今のは恥ずかしいかも――――ってとうま!?」

上条「……」

禁書「あ、あっ……」

上条「」ニヤッ

禁書「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

今回はここまで
また今度

~ 4月上旬 とある高校 ~


上条「今日から二年生か」

アリサ「当麻くんと同じクラスでよかったよぉ」

上条「だから言っただろ。俺とアリサは離れない運命なんだって」

アリサ「うん!」

上条(ありがとう、土御門。心の友よ)


青ピ「あんまり面子変わってへんね」

土御門「だにゃー。それよりあのバカップルにもう嫉妬しなくなったのかにゃー?」

青ピ「毎度嫉妬するのには疲れました」

姫神「確かに」


アリサ「お昼もまたいつもの場所で食べようね?」

上条「ああ。新入生に場所取られないといいんだけどな」

アリサ「そうだね」

上条「今日は始業式だけで終わるし、遊びに行くか?」

アリサ「インデックスちゃんは大丈夫なの?」

上条「ああ。昨日『マギ』のコミック買ってたから、今日はそれ読んで時間潰しているはずだ」

アリサ「昼食は?」

上条「自分で作るとか言ってたけど?」


ガタッ!!


姫神「な。なんだと……」

土御門「あのインデックスが……」

青ピ「あの僕っ娘が似合いそうな子が……」

吹寄「あの暴食シスターコスプレ少女が……」

上条「いや、れっきとしたシスターなんだが……」

アリサ「インデックスちゃんが自分のお昼を作るなんて……成長したね」

上条「そうだな」


禁書「魔力じゃなくてマゴイって言った方がカッコいいかも」ペラペラ

禁書「……ん? なんだか今、もの凄い馬鹿にされたような気がしたんだよ」

~ 11時 ~


小萌「それじゃ今日はこれで終わりなのですよ。皆さん、気をつけて帰ってくださいね」


<はーい


上条「よし、行くか」

アリサ「うん」

青ピ「ヒメやん、この後ボクとデートしない?」

姫神「今日は風が騒がしいから」

青ピ「吹寄、この後暇?」

吹寄「暇だけどアンタに費やす時間はないわよ」

青ピ「」ズーン

土御門「」ポンッ

アリサ「当麻くん、久しぶりにプリクラ撮ろうよ」

上条「いいよ」

アリサ「それでね」ゴニョゴニョ

上条「……え? キスプリって何だ? うたプリじゃなくて?」

アリサ「しっ!!」アセアセ

青ピ「」ピクッ

上条「あ、悪い」

アリサ「何かクラスの子が言ってたから。私も撮りたいなって」ボソボソ

上条「そ、そうか」

アリサ「……駄目?」

上条「全然駄目じゃない」

青ピ「ぐぬぬ……」ギリリ

土御門「ハンカチを噛むな。気持ち悪いぜい」

小萌(青髪ピアスちゃんから黒いルフが!?)

~ 30分後 ファミレス ~


上条「やっぱり混んでるな」

アリサ「今日はどこも始業式だけで終わりだもんね」

上条「なんだか知り合いに会いそうな予感」

アリサ「私もそんな気がする」アハハ


佐天「あ、上条さんにアリサさんじゃないですか!!」


上条「……やっぱり」

佐天「何がやっぱりです?」

アリサ「ううん、何でもないよ。佐天さんも始業式だけで終わったの?」

佐天「はい。なので午後は遊ぼうかと」

上条「初春さん達とか?」

佐天「はい。初春と那由他ちゃんとです!」

アリサ「」ピクッ

佐天「今、二人ともお手洗い行ってるんですけど」


那由他「すみません。お待たせしました……上条さんとアリサさん!?」

初春「お久しぶりですね」

アリサ「うん、久しぶり。那由他ちゃんは二日ぶりかな?」

那由他「はい。二人もここでお食事を?」

アリサ「そうだよ」

初春「折角なので一緒に食べませんか?」

上条「そうだな」

アリサ「もちろん」ニッコリ

上条「那由他がちゃんとピーマン食べれるようになったか確認も出来るしな」

那由他「」ビクッ

~ 20分後 ~


上条「那由他、制服似合ってるじゃないか」モグモグ

那由他「ありがとうございます///」

アリサ「うん。凄い可愛い」カシャ

那由他「そ、そんな……///」

佐天「二年でも噂になってるんですよ。美少女が入学してきたって」

上条「そうなのか?」

佐天「はい」

初春「それに金髪だから目立ちますしね」

アリサ「確かにそうだね……」

佐天「安心して下さい。悪い虫がつかないように私が見張っているので」ヒソヒソ

アリサ「うん。お願いね」ヒソヒソ

佐天「何かあればこの金属バットで」スッ

初春「佐天さん、背中に何て物を隠し持ってるんですか!?」

上条「お前は日々野晴矢か」

佐天「背中じゃなくてスカートの中に隠した方がいいですかね?」

上条「そうじゃねえよ!!」

那由他「駄目ですよ、佐天さん。凶器を持ち歩くなんて」

佐天「ゴメンなさい」

那由他「これは没収します」スッ

佐天「」ショボン

アリサ(いいな。私も那由他ちゃんに没収されたい)

上条(本当に柵川中で大丈夫なんだろうか……)

初春「安心して下さい。私がいますので」

上条「そ、そうだったな。頼んだぞ、初春さん」

初春「はい。この街の中学生は非常識な人達ばかりですが、私はまともなので」ニコッ

佐天「え? 私もまともでしょ?」

初春「佐天さんがそう思ってるのならそうじゃないんですか。佐天さんの中でなら」

佐天「」ガーン

~ 1時間後 ゲーセン ~


上条「ここも混んでるな」

アリサ「今日は何処も混んでるね」

上条「プリクラも結構並んでるぞ。どうする?」

アリサ「10分位待てば入れると思うから待とうよ」

上条「わかった」

上条(しかしあれだな……)


<最近は、上条×トールが熱いよね
<アラジン×アリババだったけど、アラジン×ティトス派になっちゃった
<元祖は翼くん×岬くんだよね
<香焼きゅんのハートに座標移動♪

上条(女子ばかりだな。他にカップルはいないのか……)

アリサ「」ムッ

アリサ「当麻くん!」

上条「な、なに?」ビクッ

アリサ「彼女とデート中に他の女の子見てるってどういうこと?」ジー

上条「あ、いや、そうじゃなくて……! 俺達以外にカップルがいないなって思って!!」アセアセ

アリサ「……本当に?」

上条「本当だよ。アリサがいるのに他の女が目に入るわけないだろ?」

アリサ「」カァー

アリサ「……あ、ありがと……///」

上条「あ、ああ……///」


<あれってARISAじゃない?
<隣の彼氏?
<なんだか現地妻が沢山いそうな顔してるわね
<惚れさせておいて放置する男ね


上条(何だこの言われようは……)

アリサ「」ムスー

アリサ(当麻くんのこと何にも知らないくせに勝手なこと言って……)

~ 10分後 ~


上条「やっと来たか」

アリサ「」ポチポチ

上条「早いな」

アリサ「うん。早く決めないと時間なくなっちゃうからね」ポチポチ

上条(こういうの見るとやっぱJKなんだなって感じるな)

アリサ「これでよし。それじゃ当麻くん……」

上条「……ん?」

アリサ「その……あの……」モジモジ

上条「アリサさん……?」

アリサ「き、キス……」

上条「……ッ!?」

上条(そうだ。忘れてた!!)

アリサ「は、早くして。もう撮られちゃうよ///」

上条「」ゴクリ

上条「あ、ああ……」


<5,4……


上条「」グイッ

アリサ「」ビクッ

上条(外に人沢山いるんだよな。なんだか緊張してきた……)

アリサ「」ドキドキ


<2,1……

~ 5分後 ~


上条「……なんか緊張した……」

アリサ「わ、私も……」

上条「部屋でするとの大違いだな」

アリサ「そ、そうだね。外に沢山、人いたし……でもスリルがあってちょっと興奮したというか……」

上条「…………え?」

アリサ「う、うそうそ!! 冗談だよ!! 私、何言っちゃってるんだろ!!」アセアセ

上条「だ、だよな……」

アリサ「とりあえず半分」スッ

上条「お、おう」

アリサ「えへへ、初めてプリクラ撮った時と同じ位に照れてるかも」

上条「そうだな。これ、友達に渡さないよな?」

アリサ「渡さないよ! 流石にこれは恥ずかしくて渡せないもんっ///」

上条「ですよね」

アリサ「当麻くんも誰にも見せちゃ駄目だからね。インデックスちゃんにもだよ?」

上条「わかってる、わかってる」

アリサ「そ、それじゃ私の家に行こう?」

上条「もう帰るのか?」

アリサ「だ、だって……当麻くんといちゃつきたくなったから……」モジモジ

上条「」ズキュンッ!!

アリサ「……いいよね?」

上条「お、おけー」ドキドキ













上条(憧れを今 掴んだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!)

今回はここまで
また今度

今日、投下します

~ 4月中旬 とある高校 ~


青ピ「ヒーメヒメヒメ すきすきだいすきヒメ!ヒメ!キラキラリン☆君と皆いれば私って絶対無敵♪」

青ピ「ん?」


アリサ「当麻くん、今日の放課後ウチ来る?」

上条「行っていいのか?」

アリサ「うん。だってウチじゃないと出来ないでしょ///」

上条「そ、そうだな!」


青ピ「……」

青ピ(ウチじゃないと出来ない……?)

アリサ「今日は当麻くんのリクエストに全部応えてあげるから」

上条「」ゴクリ

アリサ「でもシャットアウラちゃんが帰ってくるまでだからね」

上条「そうだな。バレたら上条さん三度目の死迎えちゃうからな」


青ピ(シャットアウラちゃんって確かアリサちゃんの同居人の……)

青ピ(その子にバレたらカミやんが殺される……)


アリサ「でもアレ買うのは恥ずかしかったなぁ。いくら当麻くんと一緒だったとはいえ……」

上条「そうだな。でも仕方ないだろう」

アリサ「そうだね。何処でも手に入るものじゃないもんね」

上条「そうそう。店員さんだって慣れているし変な顔してなかっただろ?」

アリサ「うん」


青ピ(なるほど、なるほど)

青ピ「……」

青ピ(ふざけやがってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええ!!)

~ 教室 ~


青ピ「」ガラガラ

上条「おっす、青髪ピアス」

青ピ「」ズーン

上条「……?」

青ピ「カミやん、今日も春やな」

上条「4月だから当たり前だろ。何言ってんだ?」

青ピ「でもボクの心は冬や。Winter againや」

上条「なんだ? 生まれた街の白さを誰かに見せたいのか? でもお前米どころ出身だろ?」

青ピ「」フラフラ

上条「……いつもに増して変だな、アイツ」

~ 昼休み ~


上条「よう、飯食おうぜ」

土御門「今日は彼女と一緒じゃないのかにゃー?」

上条「アリサは委員会の集まりだ」

青ピ「つまりボクらは彼女の代役に過ぎないと」

上条「そうだな」

青ピ「うぐっ!」

土御門「否定しないところがバカップルぶりを現しているぜい」

上条「お前だって舞夏のことになると俺と大して変わらないだろう?」

土御門「まあ、そうだにゃー」

~ 10分後 ~


上条「ご馳走様。今日もアリサの弁当はソーマ並だった」

土御門「なら舞夏はソーマの父並だにゃー」

上条「なんだと?」

土御門「事実を言ったまでだぜい」

上条「この野郎……。食戟申し込むぞ」

土御門「望むところだぜい」


バチバチ


上条「……と、冗談はこれくらいにしておいて、委員会で頑張ってるアリサを鑑賞してくる」ガタッ

土御門「勝手に行ってくれ」モグモグ

青ピ「」モグモグ

上条「後でな」スタスタ

青ピ「……」

土御門「やれやれだぜい」モグモグ

青ピ「……なあ、土御門クン」

土御門「ん?」

青ピ「実は今朝――――――」

~ 20分後 ~


上条「ただいま」

土御門「……」

青ピ「……」

上条「……どうした?」

土御門「カミやん、貴様に聞きたいことがある」

上条「何だ?」

土御門「今日、彼女に大人の階段を登らせ、シンデレラを卒業させるつもりか?」

上条「………………は?」

青ピ「しらばっくれても意味ないで。ネタはあがってるんや!」

上条「何を言ってるんだお前ら?」

青ピ「今日、アリサちゃん家でアレをするつもりやろ?」

上条「」ギクッ!!

土御門「その反応。図星だにゃー」

上条(今朝の会話聞かれていたのか!!)

上条(ということは、上条さんの趣味がこいつらにばれて……)ダラダラ

土御門「まあ、カミやんも高2だから仕方ないといえば仕方ないけどにゃー」

青ピ「この裏切り者! ボクなんてまだ16やから二次元でも卒業できへんのに!!」

上条「………………へ?」

青ピ「カミやんだけDT捨テルやなんて!!」クワッ

上条「」

青ピ「あかんで、あかんで。このままやと堕天しそうやわ」ゴゴゴゴ

上条「ま、待て待て! お前らは勘違いをしている!!」

青ピ「なに?」

~ 説明後 ~


青ピ「なんや、そうだったんや」ニコニコ

土御門「まだ手を出していないのか。このへたれ」

上条「うっ」グサッ

青ピ「それやったら今朝のアレってなんなん?」

上条「そ、それは……その……個人情報保護法に基づき……」ゴニョゴニョ

上条(上条さんがアリサにコスプレさせてるなんてばれたら……更にそれを写真に撮ってるなんてばれたら……)

上条(殺される!!)

青ピ「まあ、ええか」

上条「」ホッ

土御門「そういえば青ピ、ロードレーサーで通学してたけど買ったのか?」

青ピ「うん。中古やけどね」

上条「またアニメの影響か」

青ピ「悪いか!」

上条「いや、別にいいけど。三日坊主にならないようにな」

青ピ「そんな心配はご無用。一ヵ月後にはボクのあだ名が今泉君になってると思うで」フッ

土御門「糞虫ペダルあたりが妥当だにゃー」

~ 放課後 ~


アリサ「それじゃ帰ろっか」

上条「ああ」

土御門「ちょい待ち。お二人さん」

上条「なんだよ?」

アリサ「どうしたの?」

土御門「以前あげたメイド服に飽きたら、新しいの渡してやるぜい?」

「「」」

土御門「まさか二人とも、あのメイド服からコスプレの世界に入っていくとは思わなかったぜい」ニヒヒ

アリサ「っ///」

上条「なっ!?」

土御門「あんまり無駄遣いはするんじゃないぜい」スタスタ

上条「……な、なんでばれてんだ……」

アリサ「……うぅぅ……」

今回はもう一本

~ 週末 とある公園 ~


アリサ「ふぅ」

上条「お疲れさん。今日も大盛況だったな」

アリサ「うん。どんどんお客さん増えて嬉しいよ」ニコッ

上条「そうだな。まあ、上条さんは嬉しくもあり寂しくもありなんだが」

アリサ「なんで?」

上条「いや、アリサが遠くにいってしまうような……いや、気にしないでくれ」

アリサ「……大丈夫だよ。私はずっと当麻くんの傍にいるよ。だから心配しないで?」

上条「アリサ……」

アリサ「当麻くん……」

禁書「あのさ……」

那由他「いつまで私達だけに後片付けさせるつもりですかね?」


アリサ「ご、ゴメンっ!」アセアセ

上条「わ、悪い!!」アセアセ


禁書「今日も酷いリア充臭がプンプンするんだよ」ケッ

那由他「お客さんもカップルの人多かったですしね」

禁書「歌詞が恋愛系ばかりになってるのが影響してるのかもね」

那由他「へえ。そういうので変わってくものなんですか?」

禁書「私の勘だけどね。でもカップルで失恋や恨み節の歌詞の曲なんて聴きたいと思う?」

那由他「……思わないですね」

禁書「それより早く片付けてお昼ご飯にするんだよ!!」

~ ファミレス ~


禁書「」バクバク

那由他「相変わらずの食欲ですね、インデックスさん」モグモグ

上条「これでもマシな方だけどな」

アリサ「初めて会った時はもっと凄かったもんね」

上条「あれは思い出したくないな」

アリサ「ごめんごめん。あ、ソースついてるよ」フキフキ

上条「悪い」

那由他「」ジー

アリサ「那由他ちゃん、どうしたの?」

那由他「いえ。こうして見るとやっぱり恋人なんだな、と思いまして」

アリサ「えっ///」

上条「急に何言ってんだよ///」

那由他「なんで照れてるんですか……」

アリサ「いや、そう言われると、ね?」

上条「そうだな」

那由他「人前で平気でイチャイチャしてるのに」

上条「そ、それは……」

禁書「それは二人の世界に入ってるからなんだよ」モグモグ

アリサ「インデックスちゃんっ///」

那由他「なるほど」

上条「一応、気をつけてはいるんだけどな」

禁書「気をつけてるようには見えないんだよ」

アリサ「うっ……。そ、それよりもういいの?」

禁書「うん。ご馳走様なんだよ」

上条「どうしたインデックス? まだ7品しか食べてないじゃないか。お腹痛いのか?」

禁書「痛くないよ」

アリサ「具合悪いの?」

禁書「アリサまで……」

那由他「病院に行きますか?」

禁書「だから体調は問題ないって言ってるんだよ!!」

上条「だったらどうして……」

禁書「今日は小萌の家ですき焼きだからね。それに胃袋のコンディションを合わせてるんだよ」

上条「……あー、忘れてた」

アリサ「すき焼きいいね」

禁書「アリサと当麻も来ればいいのに」

上条「確かにすき焼きは魅力的だが……アリサの手料理の前では霞んでしまう」

アリサ「当麻くんっ///」

那由他「はぁ――――――――」

上条「なら早めに行った方がいいんじゃないか?」

禁書「うん。18時には行くつもりだよ」

上条「いや、もう少し早く行った方がいいだろ」

禁書「なんで?」

上条「お前、すき焼きとはいえ、結標さんに調理させるつもりか?」

禁書「――――――――――ッ!?」

上条「今日は土曜。気絶後に病院に行くとなると明日の日曜になるんだぞ」

禁書「確かに。日曜はやっている病院も少ないんだよ……」

上条「もしかしたら今頃、気合を入れてスーパーで買い物してるかも」

禁書「……っ!」

上条「インデックス、自分がやるべきことわかってるよな?」

禁書「……うん。それじゃ行ってくるんだよ!」

上条「いってらっしゃい。小萌先生の食卓の平和はお前にかかっているぞ」

禁書「」コクリ!!







那由他「あの……結標さんって?」

上条「小萌先生のアパートに同居してる人だ」

那由他「その人に調理させると駄目なんですか?」ササッ

上条「駄目だ。なにせあのインデックスの食欲をなくさせたお方だからな」

那由他「」ゴクリ

アリサ「あんな青白い顔したインデックスちゃんはもう見たくないな……」

上条「そうだな……」

那由他「」ササッ

上条「……那由他、グリーンピースも残さず食べろよ」

那由他「」ギクッ

上条「さっきからバレバレだぞ」

那由他「うっ……」

アリサ「当麻くんは厳しいね」

上条「まあな」

那由他「ふ、不公平です! 何故、同じものを注文して上条さんのはコーンばかりで私だけこんなグリーンピースが多いんですか!?」

上条「それは神様が那由他にグリーンピースを克服して欲しいと思ってるからさ」

那由他「」ムー

アリサ「まあまあ。私も手伝ってあげるから。がんばろ?」

那由他「……はい」

~ 30分後 ~


那由他「それじゃ私はこれで」ペコリ

アリサ「うん。またね」

上条「気をつけて帰れよ」

那由他「はい」

那由他(今度からグリーンピース抜きで注文してやります)

アリサ「那由他ちゃん、19時までには来てね」

那由他「……はい?」

上条「夕食。那由他も一緒に食べるだろ?」

那由他「…………え?」

アリサ「もしかして用事あった?」

那由他「い、いえ。それよりいいんですか? 私も行って……」

アリサ「いいも何も元からそのつもりだよ?」

上条「」コクリ

那由他「……あ、ありがとうございます」ペコリ

アリサ「うん。今日は那由他ちゃんの好きなものばかりだから楽しみにしててね」ニコッ

那由他「はい!」ニパァ

上条「グリーンピースも添えるけどな」

那由他「」ガーン

アリサ「当麻くんはグリーンピース丼ね」

上条「ゴメンなさい」

那由他「」クスッ

アリサ「それじゃまたね」

那由他「はい。また後で!」

~ 1時間後 第一七七支部 ~


那由他「お疲れ様です」

初春「お疲れ――あれ、那由他さん、非番なのにどうしたんですか?」

那由他「忘れ物を取りに来ました」

初春「言ってくれれば明後日、学校に持っていったのに」

那由他「先輩にそんなことさせるわけにはいかないですから」

初春(先輩)ジーン

初春「あ、そういえば実家から野菜が送られてきたんですけど、多いのでおすそ分けします」

那由他「ありがとうございます」

初春「固法先輩や佐天さん達にも分けていたんですけどね」ガサガサ

初春「はい、グリーンピースです」ドン!!

那由他「」

初春「沢山あるので好きなだけ持っていって下さいね」ニッコリ

那由他「……………………ぁぃ」

今日はここまで
また今度

ちょっとネタに困ってるから参考程度にやって欲しいネタあったら教えて下さい

次スレアリサ「私の当麻くん」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1395495720/)

後埋めてくれると助かります

リサ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年12月28日 (土) 19:35:56   ID: Dl-XQKco

乙です!
毎回楽しみにしています!

2 :  SS好きの774さん   2014年01月15日 (水) 12:57:03   ID: LBEi-enj

続き待ってます

3 :  SS好きの774さん   2014年01月16日 (木) 18:47:03   ID: Xu0SX8Pp

すごく面白い、続き熱望

4 :  SS好きの774さん   2014年01月31日 (金) 21:21:40   ID: hyKIaz22

やっぱ上アリ最高!(≧∇≦)早く続きが見たいです( ̄▽ ̄)

5 :  SS好きの774さん   2014年02月03日 (月) 21:20:26   ID: dRVNplPZ

無茶苦茶好みでした!早く続きを読みたいです

6 :  SS好きの774さん   2014年03月16日 (日) 19:40:04   ID: 4Mid__9X

あれ?このss終わったの?

7 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 14:14:11   ID: XQCCqp6v

ここまでは人気良かったのに、続編では…

8 :  SS好きの774さん   2019年01月13日 (日) 01:27:55   ID: 8tDZtJQd

上条さんは、鈍感神だっ!!
鈍感の神様だ、キスの時はいいとしても、ドギマギしてるのはなんか?

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