オティヌス「私と上条のしあわせ逃亡生活」 (238)

続きものです
過去作はこちらからどうぞ

1作目:オティヌス「私と上条のいちゃいちゃ逃亡生活」
オティヌス「私と上条のいちゃいちゃ逃亡生活」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1389972581/)

2作目:オティヌス「私と上条のらぶらぶ逃亡生活」
ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1392037636/


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395319590


オティヌス「なぁ当麻」

上条「なんだよオティヌス」

オティヌス「お前は言ったな、『船の墓場』で。世界を敵に回してでも私を助けてくれると」

上条「ああ、言った」

オティヌス「絶対だな?」

上条「ああ、もちろん」

オティヌス「なら今助けろ」

上条「何をだよ」

オティヌス「はきそう……」フラッ

上条「!?」


上条「ど、どうした!?さっきのバスで酔っちゃったのか!?」

オティヌス「わ、わからん……」

上条「とりあえずおぶされ。ホテルまで背中で休んでろ」

オティヌス「すまない……」

上条「何言ってんだ。俺とお前の仲だろ」

オティヌス「親しき仲にも礼儀あり、とは日本人がよく口にしているだろう?」

上条「いや、そんな頻繁には使わないけど」

オティヌス「そうなのか?」

上条「……たぶん。俺馬鹿だからわかんねーや」

オティヌス「お前が馬鹿なことくらい知ってる」

上条「ぐぅ」


上条「大丈夫かーオティヌス?」スタスタ

オティヌス「ああ……」

上条「もうちょっとでホテル着くからなー」

オティヌス「うぅ…」

上条(……大丈夫かよコイツ)

オティヌス「むぐぐ……」

上条(マジで調子悪そうだな……でも病院に連れて行くわけにはいかないし…)

上条(早いとこ休ませてあげよう)


―ホテル―


上条「よっこらせ」ポスン

オティヌス「」スゥスゥ

上条「寝てるみたいだし、このままベッドに寝かせたままそっとしておこう……」

上条「とりあえず売店で酔い止めとか色々買っといたほうがいいかな」



バタン


オティヌス「」スゥスゥ


―どこかの街―


ブロロロロロロロロ…


五和「さて、着きましたよ」

神裂「上条当麻が本当にこの街にいるんですか?」

五和「いえ、確証はないのですが私が以前上条さんと会った町からここが一番近いので」

神裂「はぁ……」

五和「女教皇様、さっそく上条さんを探しに行きましょう!」

神裂「そうですね……」


神裂「あの…五和?」

五和「はい?なんですか?」

神裂「彼が洗脳を受けているという話は、本当なのでしょうか?」

五和「今更何を言っているんですか!洗脳も受けていないのに魔神の味方をするなんて、ありえないじゃないですか!!」

神裂「まぁ…そうですが…」

神裂(どうも引っかかる…五和の話を聞く限り、その時の魔神オティヌスは相当うろたえていたようですし…)

神裂(一体何がどうなっているのか……とにかく彼に会って話を聞かないと……そのためには……)

神裂「五和、ここは二手に分かれて捜索しましょう。そのほうが効率的です」

五和「そうかもしれませんね。ではそうしましょう」




神裂(五和よりも先に彼を見つけなくては……)


―五和達とは別の街―


キキッ


バードウェイ「さて、着いたようだぞ」

レッサー「あ~…酔っちゃいました……」

禁書「……」



禁書「とうま……」



バードウェイ「張り切るのもいいが、まだこの街に上条がいると決まったわけじゃない。リラックスしていけ」

禁書「うん…」

レッサー「……うっぷ」

バードウェイ「おい、吐くならあっちでしろ」


禁書「………」

バードウェイ「お前は今回の上条の行動、どう捉えている?」

禁書「…分からないんだよ。でも」

禁書「とうまが洗脳を受けているかもしれないっていつわが言ってたから……もしそうだとしたら…」

禁書「私はオティヌスを許さない…」




バードウェイ「……」


バードウェイ「私も同意見だ。何としても魔神オティヌスの魔の手からアイツを救わなくてはならん」

禁書「……うん」

バードウェイ「しかし、一つだけ気がかりがある」

禁書「え?」

バードウェイ「もしも上条自身の意志でオティヌスと共にここまで歩んできたのだとしたら?」

バードウェイ「洗脳なんて受けていなくて、本当にアイツ自身の考えでオティヌスに付いていたとしたら、お前はどうする?」

禁書「………」

バードウェイ「私はたとえそうだとしても、アイツを無理矢理連れて帰る覚悟がある」

バードウェイ「まぁ洗脳されてない可能性は限りなく低いだろうがな……」

禁書「………」



レッサー「……うぷ!」ビッチャァ

バードウェイ「うわわわわ!!やるならあっちでしろと言っただろうが!!」

レッサー「ぐふふ…すみません…」



禁書(私は……)

続く
即興で作ってるのであまり期待しないでほしい

投下します


ガチャ



上条「……気持ち良さそうに寝てるな」

上条「起こすのも悪いし、そっとしておこう…」

オティヌス「」スゥスゥ

上条「………」



―――私はお前を不幸にしかできない……



上条「……くそっ!!」

上条(五和や皆の誤解は、全部俺のせいだ……俺のせいでオティヌスをあんなに傷つけて…)ギリッ

上条「早く誤解を解かないと……」


オティヌス「ん……」パチッ

上条「!」

上条「………調子はどうだ、オティヌス」

オティヌス「ああ…大分良くなったかな」

上条「そっか。良かった」

オティヌス「……なぁ当麻」

上条「どうした?」

オティヌス「……いや、なんでもない」

上条「なんだよそれ」ハハハ


オティヌス「あー…それにしても、この私ともあろうものが……こんなことになるとは……」

上条「気にすんな。調子が悪いときくらい誰にでもあるさ」ナデナデ

オティヌス「そうだな」

上条「とりあえず酔い止め買ってきたから、次バスに乗る時はちゃんと飲もうな」

オティヌス「分かってる」

上条「外の空気吸ってくるか?気分も変わるかも」

オティヌス「ああ。そうしよう」

上条「風邪引いちゃいけないから、何か羽織ってこいよ」

オティヌス「おい、当麻。何を一人で行こうとしている」

オティヌス「私の手を、握っていかないと、だろ?」

上条「おっと悪い、ほら」ギュッ

オティヌス「ふふ。それでいいんだ」ギュッ


上条「それにしても、のどかな所だなぁ」

オティヌス「ああ、綺麗な町だ。私達が歩いているこの土手も整備が行き届いている」

上条「自然がたくさんあって、こんなの学園都市じゃ見られないだろうなぁ」

オティヌス「空気も澄んでいるしな」

上条「この土手の下の川、すごく綺麗だな。ちょっと近くに行って眺めてみようか」

オティヌス「ふふ、いいんじゃないか?」

上条「川原だけあって石ころばっかで足場が悪いな。こけるなよオティヌス」

オティヌス「ふん、こけるわけが……」グラッ

上条「おっと」ポスン

上条「気を付けろって言ったそばからお前ってやつは……俺の手を離すなよ」

オティヌス「……ああ。ありがとう」


オティヌス「綺麗な水だ……」

上条「入ってみたらどうだ?きっと冷たくて気持ちいいぞ」

上条「あ、でも今は調子悪いから控えた方がいいか」

オティヌス「……いや、入る」

上条「そうか?無理すんなよ?」

オティヌス「大丈夫さ。でもお前も一緒に入ってくれなきゃダメだぞ?私一人で入ったって、何にも楽しくないからな」

上条「おう、もちろん入るつもりだったよ」

オティヌス「それならいいんだ」チャプ

上条「よっ……うお、つめてー」

オティヌス「でもなんだか落ち着くな……」

上条「……落ち着く、か。そうだな……」

上条(今はこうしてオティヌスと平和に過ごせているけど、ずっとこのままなわけはないよな)

上条(いつか、必ず、何かがある。それはこの前の五和との再会が示している)

上条(きっととんでもなく強大な奴らがオティヌスを狙って来る…その時、俺は…勝てるのか…)

上条(いや、勝つことが目的じゃないな……あいつらをちゃんと説得できるのか…?)

上条(説得して…オティヌスを守り通して、オティヌスを世界に順応させる……やることは山積みだ)

上条(確かに大変だけど、それでも―――)



オティヌス「おい」パシャッ

上条「うわっぷ!」

オティヌス「何を憂鬱そうにしてるんだ。お前らしくもない」

上条「……ははは、そうだな」

オティヌス「お前はいつも笑顔でいてくれ。私といる時くらいは、な」ニコッ

上条「……お前も、いつでも笑顔でいてくれ」

オティヌス「ああ、もちろん。お前といるときはな」ニコニコ



上条(―――それでも、コイツの笑顔を守っていきたいと……そう、思ったんだ…………)


上条「そらっ!お返しだ!」バシャッ

オティヌス「おわっ!くっ、やるじゃないか……ふんっ」バシャバシャ

上条「ちょ、め、目に入ったぁ!」

オティヌス「ふん、むざむざこの私に隙を見せるとはな!」バシャバシャ

上条「ぐわあ!きたねーぞオティヌスてめぇ!」

オティヌス「何とでも言え!」バッシャバッシャ

上条「ちくしょー、いつまでもやられっぱなしでいられるかぁ!」バシャ

オティヌス「ふふ、狙いが甘いな!」

上条「何ぃ!?かわしただと!?」


――――――――

―――


チャプ・・・チャプ


オティヌス「ふぅ、だいぶ長い事遊んだな……」

上条「おっ、もう夕方か」

オティヌス「まさか時間を忘れるほど水遊びに熱中していたとは……」

上条「お前はしゃぎすぎ」

オティヌス「何を、お前こそ子供のようにはしゃいでいたぞ」

上条「そ、そうだっけ?」

オティヌス「とにかく私もお前もびしょびしょになってしまったな……」

上条「このままじゃ風邪引いちまうな……よし、俺がおんぶしてやるから乗れ」

オティヌス「そうか、二人でくっついていれば温かいな」

上条「そういうことだ。ほれ、乗った乗った」

オティヌス「よいしょ」ピョン

上条「よし、しゅっぱーつ!」

オティヌス「寒いから走るなよー」


上条「あ~寒いな…」

オティヌス「もうすぐ温かくなるさ。私はちょっと温かくなってきたぞ」

上条「それは何よりだ」

オティヌス「もっとぎゅっと抱きしめたら、温かくなるか?」

上条「いや、いいって。多分歩きにくくなっちまう」

オティヌス「………構うものか」ギュッ

上条「ぐおっ!苦しい苦しい!」

オティヌス「乙女心の分からん奴だ全く!」ギリギリ

上条「悪かったよ、悪かった!ギブギブ!」

オティヌス「ふん、少しは温まったか?」

上条「お、そういえば温まったな……ありがとうオティヌス」

オティヌス「………」プイッ


オティヌス「………」

上条「おーいオティヌス?寝たのかー?」

オティヌス「」スゥスゥ

上条「寝たか……どうりでちょっと重くなったわけだ」

上条「はー……すっかり日も落ちたなぁ……」

上条「………」スタスタ



上条「………!!!」



上条「……」


ホテル


上条「………」

オティヌス「……」スゥスゥ

上条「……………オティヌス」

オティヌス「……」スゥスゥ


上条「ちょっと夜風に当たってくるわ……」

上条「お前は、ここで待っててくれ」



バタン


上条「………」スタスタ

上条「………」スタスタ


上条「……よう、バードウェイ。久しぶり」

バードウェイ「そうだな、本当に久しぶりだ」

上条「………何の用だ」

バードウェイ「本気で聞いているのか?」

上条「………」

バードウェイ「お前、洗脳を受けていないな?」

上条「洗脳?何の話だ」

バードウェイ「洗脳も受けてないお前が、なぜ魔神オティヌスの逃亡を手助けするんだ?」

上条「…………」

バードウェイ「答えられないのか?では要求を変えよう」

バードウェイ「魔神オティヌスを差し出せ」


上条「……それは出来ない。オティヌスにはもう戦う意思がないんだ。世界をどうこうする気もない」

バードウェイ「だから?だからどうした?それで奴の犯した罪が消えるとでも?」

上条「別にそう言うわけじゃない!ただ俺はオティヌスは世界に謝りたがっていることを……」

バードウェイ「私はな、上条。これでもお前のために言っているんだぞ?」

上条「俺のため!?ふざけんな!たとえオティヌスをお前らに引き渡したとして、どうするつもりだ!?」

バードウェイ「分かっているだろうに、そんな残酷なことを聞くのか?」

上条「……どうしても、俺の話を聞いてはくれないのか?」

バードウェイ「お前は何も分かってないよ。何も。今の世界がどうなっているかさえ分かってない」

バードウェイ「もうそういう段階じゃない。オティヌスは何としてでもこの世界から排除しなくてはならない」

バードウェイ「たとえお前が世界に何かを話したとしても、収まるもんじゃない。これが世界の意志だ」

バードウェイ「私にはもう覚悟がある。お前を倒してでもオティヌスは殺さなくてはならないんだ」


上条「俺だって、そう簡単にオティヌスを渡すわけにはいかない。たとえお前と戦うことになっても」

バードウェイ「……どうしてかばうかねぇ…あの女にお前が命を懸けるほどの価値は無いよ。ただの独裁者だ」

上条「違う。少なくとも今は」

上条「俺がそれを世界に伝える。納得させてやる、必ず。オティヌスが犯した罪は俺も一緒に償っていく」

バードウェイ「………そこまで…」ボソッ

バードウェイ「……とにかく、いくらお前でも私は倒さなくてはならないんだ。悪く思うな」

上条「……」グッ

バードウェイ「そういえば言い忘れていたが」

バードウェイ「以前お前と私が戦ったことがあったな。あの時の私はまるで本気を出していなかった。この意味が分かるな?」

上条「関係ねえよ。何が何でもオティヌスを認めさせてやる」

バードウェイ「ふん……馬鹿な奴」


―――――――――――――――

―――――――


オティヌス「」パチッ


オティヌス「………?」


オティヌス「……当麻?おい、当麻。いないのか?」


オティヌス「どこに行ったんだ?」


オティヌス「…………私を一人にするんじゃない……まったく…」

続く

投下します


上条、バードウェイとは別の街



神裂「……この街には、上条当麻はいなさそうですね…」

神裂「ここではないとしたら……あの町でしょうか…」


プルルルルル


神裂「……もしもし」

五和『あ、女教皇様。上条さんは見つかりましたか?』

神裂「いえ、しかし気になるところがあるのでそこを当たって見ます」

五和『どこです?私も行きます』

神裂「あ、いえ。気になるところと言っても全然確証はないので、五和は引き続きその一帯をお願いします」

五和『分かりました。では』プチッ




神裂「……行きますか」



ドンッ!


上条「ぐ…おあああああ!!」ドサッ

バードウェイ「……何度やったって無駄だ。諦めろ」

上条「げほっ……諦めねぇ……絶対にだ……!!」

バードウェイ「お前じゃあ、私には勝てないよ。勝てない。前のように私は手加減をすることが出来ないんだ」

上条「がはっ…ぐ……」

バードウェイ「お前がどうしてオティヌスをかばうのかは知らんが、禁書目録についてはどう思ってる?」

上条「インデックスに……ついて…?」

バードウェイ「禁書目録はお前が逃亡してからずっと孤独だった。お前の帰りを待っていた。しばらくはな」

上条「しばらく……?今、インデックスはどこに……」

バードウェイ「私と一緒にこの町に来ているよ。今頃はそこら中を歩き回ってお前のことを探していることだろう。運良く私が先に見つけた

がな」

上条「インデックスが……この町に、来ているだって…?」


バードウェイ「ずっと会いたかったんじゃないのか?禁書目録に」

上条「……」

バードウェイ「このままいけばお前は死ぬよ。ここで降参してオティヌスを差し出せば、命だけは見逃してやらんこともない」

バードウェイ「もう一度禁書目録と話したくはないのか?お前がずっと大切に守り続けてきたあいつと」

上条「……がふっ」ボタボタ

上条「…………………話したいよ」

上条「俺だってアイツと、インデックスと話したいよ。当たり前だろうが」

バードウェイ「ならオティヌスを差し出せばいい。それで禁書目録とお前は、多少の時間はかかってももう一度一緒になれるはずだ」





上条「………それじゃ駄目だ」

寝落ちしたごめん

投下します


バードウェイ「……相変わらず甘ったれた奴だな」

上条「オティヌスは絶対に渡さねぇ。絶対にだ!!」

上条「俺にとってオティヌスは世界中の誰とも違う、インデックスとも違う……かけがえのない存在だから」

上条「世界にも、お前にもアイツを認めさせる。インデックスと会うのはそれまでお預けだ。本当の意味でインデックスと和解するためには、そんなやり方じゃ駄目なんだ」

バードウェイ「……答えはもうそれで決まりか?ならばもういい。ボロボロのお前を餌にすればオティヌスも炙り出せるだろう」スッ

バードウェイ「………いや、最後にもう一度質問させろ。お前がオティヌスを庇う理由は一体なんだ?どうしてそんなにボロボロになってまで……」


上条「………」


上条「オティヌスは、孤独だった。一人ぼっちで、周りと自分との認識の差にずっとずっと苦しんでいたんだ……」

上条「オテイヌスとめちゃくちゃ長い時間を過ごしてそれをようやく掴んだ」

上条「アイツを理解してあげられるのは、世界中で俺一人だけだ。そして俺を本当に理解してくれるのもアイツただ一人なんだ」

上条「だから俺はオティヌスと一緒にここまで歩いてきた。世界が敵になったから何だ?そんなの関係あるか!」

上条「仲間の皆と戦ってでもオティヌスを助ける!!そう決めたんだ!!」

上条「俺が死に物狂いで欲した日常に……皆がいる日常に胸を張って帰るために」

上条「ただし、それは俺だけじゃ意味がない。オティヌスと二人一緒で、初めてみんなの元へ帰れるんだ」






バードウェイ「………分からないな」

バードウェイ「お前、いつオティヌスの事情なんて知ったんだ?そんな時間は無かったはずだろう?」

バードウェイ「他にも不可解なワードが多いな。お前とオティヌスが世界でたった一人の理解者同士?そんなに理解を深められるほどの交流
は無かったはずだが」


上条「……ま、そうだよな。そう言われると思ったよ」ハハハ

バードウェイ「は?」

上条「説明したってすぐには理解できないだろ。別にお前が馬鹿だってわけじゃなくて、殆どのヤツはわからねえだろうさ。俺だって当人じ
ゃなかったらとてもじゃないが信じられない。だから詳しく説明してやる。納得させてやる」

バードウェイ「……お前、洗脳こそされていないようだが頭のネジがはずれてるんじゃないのか?」

上条「……」

バードウェイ「我々はお前の妄言に付き合っているような時間は無い」

上条「妄言なんかじゃ……!!」

バードウェイ「残念だよ、上条当麻」

バードウェイ「禁書目録とはお前を連れ帰る約束だったが……五体満足とはいきそうにないな」ギロッ



神裂「待ってください!レイヴィニア=バードウェイ!!」



上条(この声…)

バードウェイ「ちっ……神裂火織か」

神裂「彼はこの通り洗脳を受けていません。正気を保ったまま魔神オティヌスに付くにはそれ相応の理由があるはずです。それをまずは聞く
べきだとは思いませんか?」

バードウェイ「私もそれは聞いたよ。しかしこいつはよく分からないことを口走ってばかり。答える気が無いのならば仕方ないだろう」

神裂「彼の話をきちんと聞くべきですよ」

バードウェイ「………オイ、お前にも分かっているだろう。今の世界がコイツら二人をどう思っているかなど。そんな悠長に構えていられる
余裕はないんだ」

神裂「ええ、分かっていますとも」

神裂「でも、この上条当麻という人間はけして気がふれてしまっているわけでありません。いつも確固たる信念で誰かを助けようとしていた
ではありませんか。あなたもよく知っているはずですよ、レイヴィニア=バードウェイ」

バードウェイ「だが普通に考えてコイツがオティヌスを庇う理由は一つも見つからない。そしてその理由をこいつは喋ろうとしない」

上条「俺の言ったことは妄言なんかじゃない!信じ難いだろうが全部事実なんだ!!」

バードウェイ「妄言じゃなかったら何だというんだ!?あのわずかな間にそんなに仲を深められるはずがないだろう!」

神裂(……もしかしてこの娘ただの嫉妬?)







「おい。当麻」




上条「!」

上条「………オティヌス」


オティヌス「まったく……私を一人にしてどこに行ったかと思えば」

上条「な、なんでここが……」

オティヌス「あんな轟音、分からない方がおかしいだろう」

オティヌス「とにかく……」ギロッ



オティヌス「よくもまぁ、私の伴侶を痛めつけてくれたな」



上条「は、伴侶てお前……////気が早いぞ///」カァ

オティヌス「………………//////」プシュー

上条「言った本人が一番照れてんじゃねーか!」

オティヌス「う、うるさいな////」




バードウェイ(………)

神裂(………)

続く
しばらく更新なしで

分かった投下するわ
あんま出来には期待すんなよ


オティヌス「ともかく、レイヴィニア=バードウェイに神裂火織。よくもやってくれたな」

神裂「わ、私も!?」

上条「待てオティヌス。神裂は何もしてないぞ」

オティヌス「そうなのか?ではレイヴィニア=バードウェイが当麻を?」

上条「まぁそうだけど、戦っちゃダメだぞ。俺は別に勝つことを目的としてるんじゃない。あくまでも説得だ」

オティヌス「そんなにボロボロにされてお前は何を言っているんだ。頭のねじがはずれているんじゃないのか」

上条「お前までそんなこと言うなよ……」

オティヌス「冗談だ」クスッ


バードウェイ「つまらない茶番はそこまでにしてほしいね。あまり私をいらつかせるなよ魔神オティヌス」

オティヌス「随分と上から目線じゃないか、レイヴィニア=バードウェイ。嫉妬か?」

バードウェイ「黙れ。今のお前にどの程度魔神としての力が残っているのかなど知ったことじゃないが、お前は排除しなくてはならない」

オティヌス「……まぁ、客観的に見ても私の行いは外道そのものだった。すぐに許されようなんて甘い考えは持っちゃいないさ」


上条「……」


オティヌス「私は確かに世界から恨まれて当然だと思う。だが、コイツを……当麻を痛ぶるのを見過ごすわけにはいかないな」

バードウェイ「上条当麻は世界を脅かす大犯罪者だ。紛れもない事実だよ」

オティヌス「世界の認識はそうらしいな。しかし、お前らお仲間の間では私が当麻を連れ去って協力者に仕立て上げたとかいう話になっているそうじゃないか。それはどうした?」

神裂「それは私達の誤りだったということは、現在進行形で身に染みています。彼はあなたに連れ去られたのではなく、彼の意志で今、この場所に立っているのだと」

上条「ああ、神裂の言うとおりだ。俺は自分の意志でここにいる。別にオティヌスに一緒に付いてこいと頼まれたわけでもない」

オティヌス「とにかく、その連れ去ったとかいう誤解は解けたか……良かった」


バードウェイ「貴様ら二人の事情はどうでもいい。いいか?よく聞け」



バードウェイ「オティヌス、お前はもう無理だ」



オティヌス「…………」



バードウェイ「極めて強大な力を持つ奴らがお前を殺そうと躍起になっている。例えば……オッレルス勢力の一人にいるだろう?『世界を救う力』を宿した怪物が」

上条「右方のフィアンマか……!!!」

バードウェイ「それだけじゃない。学園都市の『アイツ』も、今はどうしているか知らないがお前のことを快く思っていないのは間違いないだろう」

バードウェイ「とっくに盤は詰んでるんだ。分かっただろう?おとなしくここで…」


オティヌス「無理だ」


神裂(即答……!!)


オティヌス「お前の言い分はもっともだ。例のごとく、この世界でも私は排除されるべき存在なんだろう」

オティヌス「私も本来は惨めにのたれ死のうと思っていたんだが…」チラッ

上条「?」

オティヌス「……ふふっ」

オティヌス「どうしても死にたくない理由が出来てしまったものでな」

オティヌス「あいつと一緒に生きていきたいと思った。この世界を。これからの未来を」


バードウェイ「…………」


オティヌス「確かに私がしてきたことは最低だ。理由はどうあれ世界を恐怖と混乱で包み込んでしまったのだからな」

オティヌス「だから自分の犯した罪としっかり向き合い、世界に対してどんな奉仕もすると約束しよう」

バードウェイ「それで世界が納得するとでも? 許してくれるとでも?」

オティヌス「…………どれだけの年月がかかろうと、世界が許してくれるその日まで償うつもりだ」



上条「おい、オティヌス」



上条「その世界への償いってのは、もちろん俺にも手伝わせてくれるんだろ?」ニカッ

オティヌス「………お前、正気か?何の罪もないお前が、いつ終わるかもわからない私の償いに付き合う義理など……」

上条「あるよ。ちゃんと」

上条「俺とお前は共犯者。二人で世界から逃亡した罪人だ。罪人は罪を償うのが世の道理ってもんだ。俺だけ例外なんて筋が通らない。そうだろ?」ニコッ

オティヌス「……本当に、お前は凄い奴だな」

オティヌス「……ありがとう。もしも私が償うことを許されたその時は、よろしく頼むぞ」ニコッ

上条「もちろんだ!」


神裂「レイヴィニア=バードウェイ……私は魔神オティヌスの言葉を信じてみるべきだと思いますよ。何よりあの上条当麻が手伝うと言っているのですから」

バードウェイ「…………」

上条「バードウェイ、頼む!俺もオティヌスの罪を共に背負う!何でもするよ!だから今は見逃してくれないか…!?」ドゲザッ

オティヌス「………頼む」ペコッ

バードウェイ「…………」

バードウェイ「はぁ………分かった。今は見逃そう。だがな」ジロッ

バードウェイ「オティヌス、お前、オッレルスの存在を忘れたわけじゃないだろう?そしてアレイスターの存在も」

オティヌス「もちろんだ」


バードウェイ「オッレルスの妖精化が今はどうなっているのか私は知らないが、アイツは私のように甘くはない。そう簡単に説得できると思うな」

オティヌス「……分かっている」

バードウェイ「そして私がこの場を見逃したところで世界は何も変わらない。お前たち二人は大犯罪者のままだ」

上条「分かってる」

バードウェイ「他にも問題は山積みだ。さらにオティヌス。私はお前のしたことを許したわけじゃない。お前がやったことはそう簡単に清算できるものじゃない。それを重々承知しておけ」

オティヌス「……ああ、分かっている」

バードウェイ「それと……おい、上条」

上条「何だ?」

バードウェイ「禁書目録にはこのことを黙っていてやる。お前が世界を説得するその日まで」

上条「本当か!?助かるよ!」

バードウェイ「最後にもう一つ」

バードウェイ「……まぁ、あとは、アレだ。私はまだお前を諦めたわけじゃない。そこをよく理解しておけ」

上条「はい?」

オティヌス「はぁ!?」

神裂(やっぱ嫉妬がデカかったのでしょうか……)

バードウェイ「世界を納得させるなんぞかなり……いや、死ぬほど低い確率だと思うが、精々足掻いてみろ。オッレルスやアレイスターがどうするか見ものだな」フン

神裂「戻るのですか?」

バードウェイ「ああ。禁書目録やレッサーに『この町に上条とオティヌスはいなかった』と伝えなくてはならないからな」

上条「バードウェイ……本当にありがとう。この借りはいつか必ず……」

バードウェイ「ああ。必ず返せよ」

上条「ああ!約束する!」


神裂「では私もこれで」

上条「ああ、ありがとう神裂」

神裂「いえいえ。それでは」ニコッ


スタスタスタスタ・・・




上条「………ふぅっ」ドサッ

オティヌス「何とか、引いたか……」

上条「はぁ…はぁ……」

オティヌス「大丈夫か?」

上条「ああ…まぁ……」

オティヌス「そんなに傷付けられて、奴には一度も攻撃しなかったのか?」

上条「別に勝つことが目的じゃないからな。ていうか本気でやったってバードウェイには勝てないと思うぜ」ハハハ

オティヌス「………馬鹿な奴だ。死んだらどうするつもりだったんだ。お前が死んだら、私は…………」

上条「バードウェイは本気だとか言ってたけど、やっぱりアイツは手加減してくれてた。何だかんだ優しい奴なんだよ、アイツは」ニコッ

オティヌス「…………ほう、そうかそうか」

上条「ん?何怒ってんだよオティヌス」

オティヌス「別に」プクー

続く
後はいちゃいちゃするだけ
更新は未定

今日投下します

やっと来たか

ごめんスレミスったwww

うわガチだ恥ずかしい
ボロボロじゃねーかほんとごめん

投下します


――――――――――――

―――――

ホテル



上条「いてて……」

オティヌス「手酷くやられたものだな」

上条「いや、別にバードウェイのせいじゃない。俺の自業自得だから」

オティヌス「まぁ手当してやるからこっちに来い」

上条「いいよ。手当なんて自分で出来るからさ」

オティヌス「いいから来いって」

上条「わ、分かった!分かったから引っ張るな痛い!」


オティヌス「……なぁ」クルクル

上条(どんだけ包帯巻いてんだおい……)

オティヌス「お前、説得するたびにこうして怪我をするつもりか?」クルクル

上条(インデックスが噛みついてきてもノーダメージなレベルで分厚くなってんぞおい。まだ巻くのか……)

オティヌス「聞いてるのか当麻」

上条「ん?お、おおう。聞いてるよ」

オティヌス「ならさっき私が言ったことを復唱して見せろ」

上条「え」

上条「………………」

上条「すいません、聞いてませんでした」

オティヌス「馬鹿だなお前は」

オティヌス「今日のように、説得するたびにこんな怪我をしていたのでは身体が持たないぞ」

上条「……そうだな。そうかもしれない」

オティヌス「私は、傷付いていくお前を見るのがどうしようもなく……辛い…」

上条「今更何言ってんだ。お前の方がよっぽど馬鹿だっつーの」

上条「俺は好きでしてんだよ。お前のためならどんだけ傷付いたっていい。俺はもうそんくらいの覚悟はできてる」ナデナデ

オティヌス「…………馬鹿だなお前は……本当に…////」

上条「ま、このことに関しちゃ馬鹿で結構!さて、手当ありがとな!てか包帯厚すぎじゃね?」

オティヌス「なんだ、いつまでたってもストップがかからないからこいつはどれだけ重装備が好きなのかと疑問に思っていたのだが、やはり厚かったか」

上条「厚いという自覚はあったのか…まぁとりあえずありがとな」


オティヌス「さて、もう夜になってしまったとはいえ寝るにはまだまだ早いな」

上条「まだ晩飯も食べてないしな。何か買ってくるか……」

オティヌス「お前、その傷だらけの体で歩き回るつもりか」

上条「いや、そんなこと言われても……」

オティヌス「私が買ってくるからお前はここで待っていろ」

上条(…………えー)

オティヌス「何だ?その露骨に不安そうな顔は……」

上条「…………えー」

オティヌス「口に出すな」


上条「お前、一人で大丈夫かよ」

オティヌス「舐めすぎだ。私は魔神に上り詰めた存在だぞ」

上条「魔神と買い物は関係ないだろ……」

オティヌス「大丈夫だと言っているだろう。お前は過保護すぎるぞ」

上条「お前のことも心配だけどそれ以上に店員さんが心配だよ俺は……」

オティヌス「ど、どういう意味だ!」

上条「なんか問題起こりそうなんだよな……」

オティヌス「お前と言うやつは……!!分かった、私一人でもなんとかなることを証明してきてやる!!」


バタン


上条「……行っちまった」

上条「……心配だ…」

上条「めちゃくちゃ心配だ……」

上条「………………」


遊んでた川の横の土手道




オティヌス「まったく…あいつは本当に過保護きわまりない…」

オティヌス「そこらへんの店で食料を買ってくるだけだろう?簡単すぎて欠伸がでる」

オティヌス「…………まぁ、でも」

オティヌス「自分を心配してくれる誰かがいるというのは、良いものだな……」


上条「おーいオティヌス!」タッタッ


オティヌス「当麻…来るなと言っただろう」

上条「いや~…ほら、俺が食べたいものとか伝えてなかったし」

オティヌス「……ふふ。まぁいい。行くとするか」

上条「ああ!」


オティヌス「おい」

上条「ん?」

オティヌス「手。いい加減に学習しろ」スッ

上条「悪い悪い」ギュ

続く

あ、次で最後の投下になります

投下します


上条「はぁ……寒いなー」

オティヌス「もう冬だからな」

上条「こんな季節に川で遊んでたとかホント笑えるな」

オティヌス「楽しんでいたくせに」

上条「まぁそうなんだけど」

上条「今更だけど風邪ひくなよ?」

オティヌス「お前もな」


オティヌス「……あ…雪…………」

上条「おおー本当だ」

オティヌス「…………こんなに、純粋に雪を美しいと感じたのは……いつ以来だろうか……」

上条「…………」

上条「……オティヌス。お前は、昔に比べて少しは今を幸せに感じてくれてるか?」

オティヌス「当たり前だ。もはやお前のいない日常に私の幸せは無いくらいに」

上条「……そっか。なら良かった」

オティヌス「ああ」


オティヌス「……なぁ当麻」

上条「どうしたんだオティヌス」

オティヌス「私は今、本当に幸せなんだ」

上条「……うん」

オティヌス「でも、お前にとって本当に幸せなのは仲間の奴らと和解することだろう?」

上条「まぁ、そうだな。このままで良いわけないと思ってる」

上条「あいつらとちゃんと和解して、そして、オティヌス。お前と一緒になることが一番の幸せかな」


オティヌス「!!」


オティヌス「……そうか///ありがとう…///」


上条「早いとこ和解しなきゃなー」

オティヌス「ああ、そうだな」

オティヌス「ところで当麻」

上条「なんだよ?」

オティヌス「お前のさっきの言葉で、私はもうお前との結婚式の情景が浮かんでいるぞ」

上条「ええ!?は、はえーよ馬鹿!/////」

オティヌス「結婚式場は海の見えるところだな」

上条「ま、まったく…////」

オティヌス「お前の知り合いの女どもを招待して見せつけるということも大いに可能だな」

上条「ははは、みんな多分、俺には結婚なんて無理だとか言って馬鹿にするんだろうなぁ」

オティヌス「そうじゃないだろう……」


オティヌス「でもその言葉は、お前にはその気があると思っていいんだな?」

上条「あるよ、もちろん」

オティヌス「……そうか////」

オティヌス「…………」チラッ

オティヌス「……寒いな」

上条「雪が降るくらいだからなぁ。そりゃ寒いさ」

オティヌス「一瞬、一瞬でもいいから、お前が温めてくれたら…///」

上条「いや、温めるつっても、無理だろ。俺カイロもなにも持ってないし」

オティヌス「道具は別に必要としていない。お前の体で温めてくれ」

上条「……?」

オティヌス「……こ、こうだよ…////」ギュッ

上条「……あー…なるほど…///」


上条「悪いな、鈍感で」ギュッ

オティヌス「……いいんだ。お前が鈍感じゃなかったら、私と出会う前にそこらの女に取られていたかもしれない」

上条「こんな物好きな女の子はお前だけだっての」

オティヌス「……どうしようもない鈍感だな。まぁいいか、私にとってはその方が」ギュッ

オティヌス「はぁ……温かい……」

上条「確かに温かいけど、これじゃ前に進めねーな」

オティヌス「そんな時はおんぶだ」

上条「やっぱりそうなるか」

オティヌス「嫌か?」

上条「まさか」


上条「なぁオティヌス」


オティヌス「何だ当麻」


上条「あったかいなー」


オティヌス「ああ、あったかいな」


上条「雪が綺麗だなー」


オティヌス「ああ、雪が綺麗だな」


上条「なぁオティヌス」


オティヌス「何だ当麻」


上条「愛してる」


オティヌス「ああ、愛しているとも」


オティヌス「なぁ当麻」


上条「何だオティヌス」


オティヌス「私は、今、幸せだ」


上条「それは何よりだな」


オティヌス「私は、これから先も、幸せでいられるだろうか」


上条「俺がお前を幸せにしてやるから、安心してくれ」


オティヌス「……そう言ってくれると思っていたよ」

オティヌス「おーい」


上条「んー?もうすぐ店に着くぞ」


オティヌス「いいからこっち向け」


上条「何だよ」


オティヌス「ん」チュッ


上条「んむっ!?」


オティヌス「……おんぶのままでキスするのは、これで二度目だな…………////」


上条「………あれだ、二回目で気づいた」


オティヌス「ん?」


上条「おんぶのままキスされると、手で顔を隠せねえ…////」


オティヌス「………ばか///」


上条「よし、そろそろ店に着くぞ」

オティヌス「名残惜しいが降りるとするか」ピョン

上条「ほい、手」

オティヌス「ちゃんと覚えてたか」

上条「さすがに覚えてるよ」

オティヌス「ふふふ………行くとしよう」

上条「ああ、行こう」


オティヌス(私は今、とても幸せだ)


オティヌス(だが、私は本来この幸せを体感していいような存在じゃない)


オティヌス(世界は私を憎み、そして私は憎まれて当然のことをした)


オティヌス(でも、それでも当麻と一緒に生きていきたいんだ)


オティヌス(許されるためなら何でもしよう。惨めに地に這いつくばってでも、私は生きていきたい)


オティヌス(当麻と約束した幸せな未来のために)


上条「おいオティヌス。何買うんだ?」


オティヌス「お前と一緒のものを買うとしよう」


上条「そりゃ責任重大だな」ハハハ


オティヌス「何でもいいんだ。お前と一緒ならば、何でも」


上条「後でケチつけんなよな」


オティヌス「ああ。もちろんだ」


オティヌス(きっと、当麻と一緒ならどんな困難でも乗り越えて行ける)


オティヌス(ただ漠然と、そう思った)


オティヌス(いつか世界に許されて、世界のために尽くして)


オティヌス(二人で幸せに生きていける未来が訪れることを祈りつつ―――)







おしまい

読んでくれた人ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月24日 (月) 01:41:21   ID: P3LHAbeY

なにこの上条さん超カッコいい…

2 :  SS好きの774さん   2014年03月24日 (月) 21:21:06   ID: A-I7kgfO

オティヌスSS10作目おめでとうございます!!

3 :  SS好きの774さん   2014年03月26日 (水) 17:54:30   ID: 8UzjHhe9

この>>1のSS全部おもろい

4 :  SS好きの774さん   2014年03月31日 (月) 12:41:11   ID: FzcQ6MEB

いちゃいちゃももちろんだけど話がしっかりしてて良い

5 :  SS好きの774さん   2014年12月27日 (土) 05:11:17   ID: RlbJ-CEF

何故だか知らんが胸が苦しいわ・・・

6 :  SS好きの774さん   2016年10月18日 (火) 08:57:08   ID: I3dwQtST

自演しててワロタ

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