アリサ「会いたかったよ、当麻くん」(1000)

・これは上条×アリサのSSです
・細かい所は気にしないで下さい
・映画見てない人は見ない方がいいです
・投下は週に1,2回位


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~ 12月上旬とある高校 ~


青ピ「カミやん、今日も弁当なんや」

上条「購買で買うより安く済むからな」

土御門「カミやんは主夫じみてるにゃー」

上条「お前らが料理しなさすぎなんだよ」

土御門「俺は舞夏が作ってくれるからにゃー」

上条「舞夏が作らない時に、夕食を求めて上条さんの部屋に来るのはやめてくれ」

土御門「カップ麺よりカミやんの料理のほうがマシだからにゃー」

上条「上条さんの料理をカップ麺と比べるな!」



ツノルオモイコノソラタカクツミアゲタナラ~♪


上条「っ!?」

青ピ「あ、店長からメールや」ポチッ

上条「その曲……」

青ピ「ん? 鳴護アリサちゃんの曲やな」

上条(アリサの……)

青ピ「最近全く見かけないんやけど、曲作りに専念してるんやろか?」

上条「……」

青ピ「早く新曲聴きたいんやけど」

上条(それは無理だ青髪ピアス)

土御門(カミやん……?)

~ 放課後 ~


上条「」テクテク

上条(アリサか……。シャットアウラの中に戻ったと考えていいんだろうか?)

上条(あいつら上手くやっているんだろうか。いや、アリサの意識は完全になくなってるのかもしれない)

上条「……」

土御門「カミやん」チョンチョン

上条「土御門?」クルリ

土御門「たまには一緒に帰ろうぜい」

上条「……ああ」







上条「……」

土御門「鳴護アリサのことか?」

上条「」ギクッ

土御門「あれから3ヶ月か。月日が経つのは早いもんだぜい」

上条「……そうだな」

土御門「鳴護アリサが消えず、尚且つシャットアウラの音楽を取り戻す。そんな皆がハッピーエンドになれる結末にすることも出来たんじゃないか、と思っているのか?」

上条「……」

土御門「それは無理な話だぜい、カミやん。推測に過ぎないが鳴護アリサはシャットアウラから生み出されたんだ。だから……」

上条「わかってるよ。わかってる。ただ久しぶりにアリサの曲を聞いて少し会いたくなっただけだ」

土御門「会いたくね……」

上条「俺の携帯にさ、結構アリサの曲入ってるんだ。でもアリサがいなくなってからは全く聴いてない。なんでだろうな?」

土御門「……」

上条「曲を聴いたら今みたいな気持ちになってしまうから、無意識に遠ざけていたのかもしれないな」

土御門「インデックスは?」

上条「どうだろうな? もしかしたら俺がいない時に聴いてるのかも……いや、インデックスじゃ無理だろ。だって操作出来ないだろうし」

土御門「完全記憶能力があるんだけどにゃー」

上条「本当だよな。ははっ」

~ 30分後 上条宅 ~


土御門「また明日な、カミやん」

上条「おう」

上条「ただいま、インデックス」ガチャ


シーン


上条「……そっか。今日は黄泉川先生の家にお泊りすると言ってたな」

上条「久しぶりに一人で夕食か」

上条(風呂も入ってくるだろうし、今日はシャワーだけでいいな)

上条「」ジー

上条「久しぶりに聴いてみるかな」パカッ

上条「」ポチポチ


<今夜は星が綺麗ね だからきっと届く!!


上条「懐かしいな」

上条「……」

上条(そうだよな。他の奴らとは違ってアリサとは会いたくても、もう会えないんだよな……)

上条「……駄目だ。気が滅入るから聴くのやめよう」ポチッ

上条「さて、シャワーでも浴びるか」

~ シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ(ふぅ、今日も沢山歌った)

(そんなにカラオケ好きなら、同僚の人達と一緒に行けばいいのに……)

シャットアウラ(私のイメージが崩れる)

(でも毎日2時間も一人カラオケってどうかと思うよ?)

シャットアウラ「うるさい!」

(歌が大好きなんだし、歌手目指したら?)

シャットアウラ(私はお前と違う。それに人前で歌うのは恥ずかしい)

(そんなの慣れだよ。私だって最初は恥ずかしかったもん)

シャットアウラ(本当か? あんな大勢の前で際どい衣装を着て……)

(あ、あれは社長の命令でっ///)

シャットアウラ(冗談だ)クスッ

(うぅぅ……。今日はもう大人しくしてるね)

シャットアウラ「……」

シャットアウラ(全くよく喋る女だ)

~ 深夜 ~


シャットアウラ「」スースー


ドクン!


シャットアウラ「くっ……」

シャットアウラ(な、なんだ。急に……)ドクン!

シャットアウラ(か、体が熱い……)

(だ、大丈夫!?)

シャットアウラ「あっ……」

シャットアウラ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ピカァァァ!!

(きゃぁぁぁぁぁぁ!!)

シャットアウラ「……ぅ……」

シャットアウラ「……さっきのは何だったんだ……」

「……」

シャットアウラ「……な、なぜ!?」

「……うぅ……」

「な、なに……?」

シャットアウラ「……鳴護アリサ……」

アリサ「……え?」

アリサ「……私、体が……」

シャットアウラ(何故だ……?)

アリサ「シャットアウラちゃん……これって……」

シャットアウラ「私にもよくわからない」

アリサ「そ、そうだよね……。それより!」ハッ

シャットアウラ「どうした?」

アリサ「音は!?」

シャットアウラ「……は?」

アリサ「音楽。もしかしたらまたノイズになってるのかも……」

シャットアウラ「……そ、そうか。とりあえず何でもいいから曲流してみる」

アリサ「うん」

シャットアウラ「」ポチッ

アリサ(どうしよう。私のせいでまたシャットアウラちゃんが……)

<伸ばした手と理想は遠く~♪


シャットアウラ「……」

アリサ「ど、どう……?」ドキドキ

シャットアウラ「……聴こえる」

アリサ「……本当に?」

シャットアウラ「普通に聴こえる」


<君の腕は温かいよ~♪


シャットアウラ「ノイズは全くない」

アリサ「そ、それじゃ……」

シャットアウラ「ああ。今回は私の大切なものはなくなっていないようだ」

アリサ「よかった……」ヘナヘナ

シャットアウラ(私のことそんなに心配してくれたのか)

アリサ「ねぇ、シャットアウラちゃん」

シャットアウラ「どうした?」

アリサ「私はこれからどうすればいいのかな?」

シャットアウラ「……そうね。とりあえず……」ジー

アリサ「……?」

シャットアウラ「服を着たほうがいいな」

アリサ「」

アリサ「いやぁぁぁぁぁぁぁ///」ササッ

シャットアウラ(私の胸が成長しないのは、やはりアリサのせいだったのか?)

~ 翌朝 ~


シャットアウラ「それでこれからどうするつもりだ?」

アリサ「うん。また歌を歌いんだけど……」

シャットアウラ「オービット・ポータル社は倒産しているし、以前契約したレコード会社が面倒を見てくれるかは……」

アリサ「うん。だからまた路上ライブから始めようと思う」

シャットアウラ「そうか。なら今日は二人で買い物に行くとしよう」

アリサ「服とか」

シャットアウラ「それもあるけど……。楽器も必要だろう」

アリサ「え? でもそんな高いもの私買えないよ。私は無能力者だから奨学金少ないし、口座も残ってるかどうかわからないし……」

シャットアウラ「心配しなくていい。楽器は私が買うし、口座が残っていなかったら服も私が買おう」

アリサ「そ、そんなの悪いよ……」

シャットアウラ「気にするな。お前はその……私の……私の……」

アリサ「……?」

シャットアウラ「……い、妹みたいなもの……だから……」

アリサ「妹……?」

シャットアウラ「」カァー

アリサ「……あ、ありがとうシャットアウラちゃん……」ジーン

シャットアウラ「いいからさっさと朝食を済ませろ!!」

アリサ「はーい」クスッ

シャットアウラ「それと……」

アリサ「なに?」

シャットアウラ「買い物終わったら、お前の好きな上条当麻に会いに行けばいい」

アリサ「えっ///」ドキッ

シャットアウラ「家は知っているのだろう? 私は先に帰るから」

アリサ「す、好きって……」

シャットアウラ「毎日あれほど質問されれば嫌でも気付く」

アリサ「」カァー

シャットアウラ「当麻くん元気かな? インデックスちゃんと恋人になっちゃってるのかな?」

アリサ「///」

シャットアウラ「私の曲聴いてくれてるかな? 何度質問されたことだか……」

アリサ「もうやめてぇぇぇぇぇ!!」

~ 上条宅 ~


上条「それじゃいってくる」

禁書「いってらっしゃい、とうま」

上条「17時までには帰るから」

禁書「うん」


ガチャ


上条「……うし、今日も一日頑張りますか」

~ 16時 第七学区 ~


シャットアウラ「もう夕方か。すまない。急に仕事が入ってしまって行くのが遅くなった」テクテク

アリサ「ううん。お仕事だから仕方ないよ」ニコッ

シャットアウラ「そう。それじゃ私は家に帰るから」

アリサ「うん。後で連絡するね」

シャットアウラ「……なんだったら朝帰りでもいいんだが?」

アリサ「そんなことしないもん!!」

シャットアウラ「冗談だ。それじゃ」フリフリ

アリサ「もう……」

アリサ(……当麻くん、元気かな?)

アリサ(確か当麻くんの学生寮はあっちの方だったよね)スタスタ

上条「卵1パック98円、もやし1袋5円か。今日はいい収穫だった」ホクホク

上条(イギリス清教からインデックスに給料が入るようになったけど、節約にこしたことはないな)

上条(いつ入院するかわからないし)


<たこ焼きいかがかねー?


上条「……たこ焼きか。久しぶりに食べるか」

上条「すいませーん」







上条「ここのベンチに座って食べるかな」ヒョコ

上条「うー寒。さてたこ焼きたこ焼き」

上条「」パカッ

上条「おー美味そうだ……」ゴクリ


アリサ(道わからなくなっちゃったよ……)

アリサ(当麻くんの学生寮何処だったっけ?)

アリサ(シャットアウラちゃんに連絡……またかわかれそうだからもう少し頑張ってみよう)

アリサ(でも歩き疲れたしお腹も減っちゃったよ……。あ、あそこのベンチで少し休憩しよう)

アリサ(ベンチに座ってる人、後姿だけど当麻くんに似てるな……。特に髪型とか)

アリサ(当麻くんも冬服着たらあんな感じなのかな?)

アリサ(……って私は何を言ってるんだろう)アセアセ

上条「それじゃ頂きます」

アリサ「すいません、お隣い――――」

上条「ん? ああ、どうぞ―――――」

アリサ「」

上条「」

アリサ「……と、当麻くん……?」

上条「……あ、あ……アリサなのか……?」

アリサ「うん。久しぶり当麻くん」ニッコリ

上条「ひ、久しぶり……」

アリサ「会いたかったよ、当麻くん」

上条(なんでアリサが? 幻想か?)

アリサ「当麻くん、驚きすぎ。顔に出てるよ?」

上条「あ……え……?」

アリサ「まあ驚くのも無理ないよね。私だってシャットアウラちゃんと分離した時は驚いたもん」

上条「シャットアウラと分離?」

アリサ「うん。当麻くんこれから時間ある?」

上条「ある」

アリサ「それじゃ何処かお店に入ろう。詳しく説明するから」

上条「わかった」

アリサ「その前に……」

上条「ん?」

アリサ「たこ焼き少しもらえるかな?」

上条「……はい?」

アリサ「お腹が減っちゃって///」

~ 15分後 喫茶店 ~


上条「―――――そんなことがあったのか」

アリサ「うん。原因はわからないんだけど」

上条「でもよかったな」

アリサ「うん。またシャットアウラちゃんから音楽を奪ったらどうしようかと心配だったの」

上条(それにシャットアウラ内にアリサの意識もずっとあったとはな……)

アリサ「今日はね、シャットアウラちゃんに楽器を買ってもらったの」

上条「へぇ。あいつも優しい所あるんだな」

アリサ「インデックスちゃんは元気?」

上条「ああ。元気だ」

アリサ「そっか。まだ一緒に暮らしてるんだよね?」

上条「そうだけど?」

アリサ(いいな……)

上条「それでアリサはこれからどうするつもりなんだ?」

アリサ「うん。また路上ライブから始めようと思う」

上条「だからシャットアウラが楽器買ってくれたのか」

アリサ「うん。また私の歌聴いてくれる?」

上条「もちろん」

アリサ「ありがとう」ニコッ

上条「……」

アリサ「どうしたの?」

上条「いや、もうアリサとは会えないと思ってたから……。会えて嬉しいよ」

アリサ「そ、そうっ///」

上条「この後、上条さん家来るかね?」

アリサ「いいの?」

上条「当たり前だろ。インデックスも喜ぶぞ」

アリサ「うん!」

とりあえず今日はここまで
また今度

~ 30分後 上条宅 ~


アリサ「ここだったんだ……」

上条「結構簡単な道だと思うんだが?」

アリサ「久しぶりだったから……」

上条「そっか」カチャ


ガチャ


上条「ただいま」

禁書「とうま、遅いんだよー!」タタタッ

上条「悪い悪い。それよりインデックス」

禁書「なにかな?」

上条「今日は友達を連れてきた」

禁書「友達? もとはるとかじゃなくて?」


アリサ「インデックスちゃん」ヒョコッ


禁書「」

アリサ「久しぶり」

禁書「…………あ、アリサァァァァァァァァ!!」ダキッ

アリサ「きゃっ!」

禁書「久しぶりなんだよ! でもどうして?」

アリサ「え、えっとね……」

禁書「ほぇ、そんなことが……」

上条「なあ、インデックス。お前なら原因がわかるんじゃないか?」

禁書「うーん、どの魔道書にもアリサのようなのは書かれてなかったんだよ」

上条「そっか」

アリサ「魔道書?」

禁書(あっ……)

上条(しまった! アリサは魔術のこと知らなかったんだった!)

上条「ま、まあ大した話じゃないから今度話すよ」アセアセ

アリサ「う、うん」

禁書「アリサ、今日は泊まってくの?」

アリサ「え?」

禁書「私、久しぶりにアリサとお風呂入りたいかも!」

アリサ「え、えっと……」チラッ

上条「上条さんは構わないぞ」

アリサ「そ、それじゃシャットアウラちゃんがいるから、お泊りは出来ないけどお風呂だけ頂こうかな?」

上条「夕食も食べていけば?」

アリサ「悪いよ……」

禁書「全然悪くないかも。皆で食べた方が美味しくなるんだよ!」

上条「そういうことだ」

アリサ「……それじゃお言葉に甘えて」

上条「それじゃ俺は風呂場でも……」

禁書「それなら私が既に洗ったんだよ」

上条「今日も洗ってくれたのか? ありがとうなインデックス」

禁書「どういたしまして」

アリサ「インデックスちゃん、家事手伝いするようになったの?」

上条「料理以外はな」

アリサ「へー、偉いね」

禁書「」エッヘン

上条「まあ、それが普通なんだけどな」

~ 風呂場 ~


アリサ「あったかい……」

禁書「またアリサとこうして一緒にお風呂入れて嬉しいんだよ」

アリサ「私もだよ。これからも仲良くしてね?」

禁書「こちらこそなんだよ」

アリサ「えへへ。ありがとう」

禁書「そういえばまた路上ライブするの?」

アリサ「うん。それでレコード会社からスカウトがくればいいかなって」

禁書「路上ライブ私も手伝うんだよ」

アリサ「いいの?」

禁書「うん。機材運ぶの一人じゃ大変でしょ?」

アリサ「ありがとう。……ねぇ、インデックスちゃん」

禁書「なにかな?」

アリサ「私がいない間に当麻くんに変わったことなかった?」

禁書「とうまに?」

アリサ「うん。何でもいいから」

禁書「うーん、相変わらず女の子の知り合いが多いんだよ」

アリサ「そ、そうなんだ……」ショボーン

禁書(流石に『グレムリン』のこととかは言わない方がいいかも)

アリサ「まさか彼女とかいたり……?」

禁書「とうまに? 彼女はいないと思うんだよ」

アリサ「そっか!」ホッ

禁書「とうまに思いを寄せてる女の子が多いけどね」

アリサ「う……っ」

アリサ「い、インデックスちゃんは?」

禁書「私? 私もとうまのこと好きなんだよ」

アリサ「そ、そうだよね……」

禁書「私の家族だからね」

アリサ「家族……?」

禁書「うん。だからとうややしいなのことも好きなんだよ!」

アリサ「とうや? しいな?」

禁書「とうまのお父さんとお母さんなんだよ。この前遊びに行ったら私のこと娘みたいって言ってくれたんだよ!」

アリサ「当麻くんのご両親か……」

禁書「それにしいなのお料理はもの凄い美味しいんだよ!」

アリサ「へぇ。いいな……」

禁書「だったらアリサも今度とうまの実家に一緒に行こう?」

アリサ「い、いいのかな?」

禁書「とうまならオッケーしてくれると思うんだよ」

アリサ「そうだといいな」

禁書「今度行く時聞いておくんだよ」

アリサ「ありがとう、インデックスちゃん」

禁書「アリサ、今日はお礼を言ってばかりだね」クスッ

アリサ「そ、そうかも。ふふふ」

~ 土御門宅 ~


土御門「カミやん、いつまでいるつもりだにゃー?」

上条「あいつらが風呂から上がるまで。アリサがまた歌詞思いついて、裸のまま風呂から上がられたら困るからな」

土御門「なるほど。それにしてもまさかな……」

上条「上条さんも驚きですよ。土御門は原因とかわからないのか?」

土御門「インデックスがわからなかったらお手上げだぜい」

上条「そうだよな。後……」

土御門「どうした?」

上条「以前みたいにアリサが、魔術側や科学側から狙われることはないんだろうか?」

土御門「……」

上条「得体の知れない連中に怯える生活は送らせたくない」

土御門「カミやんらしいな。鳴護アリサのことだが多分大丈夫じゃないかにゃー。レディリーはいなくなったし、魔術側も戦争が起きる危険がなければ狙う必要はないからな」

上条「そうか」ホッ

土御門(やれやれ。少しばかり面倒みてやるかにゃー)

~ 上条宅 ~


アリサ「ちょっとのぼせちゃったかも」

禁書「お話しが盛り上がったからね。あれ? とうまがいないんだよ」

アリサ「本当だ」


ガチャ


上条「お、風呂上がってたか」

禁書「とうま、どこ行ってたの?」

上条「土御門の部屋に」

禁書「もとはるの? なんで?」

上条「対策だよ、対策」

アリサ「対策?」

禁書「なんの対策なのかな?」

上条「いや、それは……」プイッ

アリサ「……?」

アリサ「……あっ」

アリサ「っ///」

禁書「……?」

上条「そ、それじゃ上条さんも風呂入ってくるな」ズカズカ

禁書「う、うん」

アリサ「……」


バタン


禁書「変なとうま。ねぇ、アリサ」

アリサ「」モジモジ

禁書「……アリサも変なんだよ」

~ 21時 ~


上条「それじゃアリサを送ってくる」

禁書「うん。しっかりお送りするんだよ!」

アリサ「別にいいのに」

上条「こんな時間に女の子一人で帰らせるわけにはいかないだろ?」

アリサ「……ありがとう、当麻くん」

上条「それじゃいってくる」

アリサ「インデックスちゃん、またね」

禁書「うん。またねアリサ」

上条「いつから路上ライブ再開するんだ?」テクテク

アリサ「もう少し経ってからかな。シャットアウラちゃんにお礼もしたいし」

上条「お礼?」

アリサ「うん。お料理や掃除くらいしか出来ないけど」

上条「そっか。あいつ働いてるんだよな」

アリサ「同い年なのに凄いよね。あ、同い年って私はちょっと違うかな……」

上条「違くないだろ」

アリサ「でも私は……」

上条「俺もアリサもシャットアウラも高一。一緒だよ」

アリサ「……うん」

アリサ(相変わらず優しいな……)

アリサ「……あっ」

上条「どうした?」

アリサ「ここ……」

上条「ここ?」

アリサ「私が当麻くんとインデックスちゃんに出会った場所」

上条「……ああ、そういえば……」

アリサ「あの時は嬉しかったな。私の歌をあんなに褒めてくれて」

上条「インデックスは歌にはうるさいからな。かなみん以外の歌を褒めるインデックスなんて初めて見たよ」

アリサ「そうなんだ」クスッ

上条「懐かしいな」

上条「ん?」

アリサ「お願いがあるんだけど……」







アリサ「それじゃ聴いて下さい、『OVER』」

上条「……」







アリサ「ふぅ……」ペコリ

上条「」パチパチ

アリサ「ど、どうだった?」ドキドキ

上条「ああ。凄いよかった」

アリサ「よかった……。アカペラなんて久しぶりだから緊張したよ……」

上条「でも何で俺に歌ってくれたんだ?」

アリサ「再スタートをした私の初めてのライブを当麻くんに見て欲しかったから」

上条「俺に?」

アリサ「うん」

上条「……そうか。ありがとうアリサ」

アリサ「ううん。ごめんね時間取らせちゃって……」

上条「そんなことはない。上条さんはアリサの歌好きですよ?」

アリサ「」ドキッ

上条「また聴かせてくれるか?」

アリサ「もちろんだよ!」

アリサ(す、好きって言ってもらっちゃった……。歌だけど……)ドキドキ

アリサ(いつか歌だけじゃなくて私自身を……)

アリサ(……って私はなにを!!)

上条「それじゃ行くか」

アリサ「う、うん!」

~ シャットアウラ宅前 ~


アリサ「ここまででいいよ」

上条「そうか。結構立派なマンションに住んでるんだな」

アリサ「シャットアウラちゃんはレベル4だし、奨学金以外に収入もあるから」

上条「そういえばそうだったな」

アリサ「当麻くん、今日はありがとう。当麻くんとインデックスちゃんにまた会えて本当に嬉しかったよ」ニコッ

上条「俺もアリサに会えて嬉しかった」

アリサ「また会ってくれる?」

上条「当たり前だろ」

アリサ「えへへ。それじゃおやすみなさい!」

上条「おやすみ」


上条「」スタスタ

アリサ「……」

アリサ「当麻くん……」

シャットアウラ「遅かったわね」

アリサ「うん、ちょっと」

シャットアウラ「上条当麻に告白したのか?」

アリサ「し、してないよ!!」アセアセ

シャットアウラ「冗談だ」

アリサ「シャットアウラちゃんの意地悪……」ムスッ

シャットアウラ「それじゃ私は寝る」

アリサ「……おやすみなさい」

~ 翌日とある高校 ~


上条「おっす、青髪ピアス!」ポン

青ピ「おはよう、カミやん。なんやいいことでもあったん?」

上条「え? なんでだ?」

青ピ「もの凄い機嫌よさそうやから」

上条「そうだな。あったかもしれないな」

青ピ「……また、フラグでもたてたんか?」ジー

上条「違う。それにまたってなんだ、またって?」

青ピ「自覚がないのが一番腹たつで」

土御門「にゃー。カミやんは鈍感だからにゃー」


上条「……土御門、誰が鈍感だって?」

「「カミやん」」

上条「上条さんは鈍感じゃありません!」


姫神「私も。鈍感だと思う」


上条「うお!? 姫神か……」

姫神「驚きすぎ」

上条「いや、急に後ろから声がしたものだから」

青ピ「姫やん、おはよう」

姫神「おはよう。それより。また女の子にフラグを?」

青ピ「そうや」

上条「だから上条さんはフラグなんて建ててません!」

土御門「本当鈍感だぜい」

上条「大体、お前らの言うとおりフラグたててたら彼女が出来てもいいはずだろ!?」

土御門(それは回収しないからだにゃー)

上条「それがどうだ。上条さんは彼女いない歴=年齢だぞ!」

上条(多分だが……)

青ピ「まあ、それはボクもやけど……」

姫神「私も」

土御門「一応俺もだにゃー」

上条「全員同じか。仲間だな」


ガラガラ


吹寄「おはよう」

「「「はぁ……」」」

吹寄「……朝からため息ついてどうしたの?」

今回はここまで
また週末にでも

~ シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ「それじゃ行ってくる」

アリサ「あ、シャットアウラちゃん。これ」スッ

シャットアウラ「これは?」

アリサ「お弁当。お口に合うかわからないけど」

シャットアウラ「お弁当……」

シャットアウラ(部下達に見られたら私のイメージが……)

アリサ「い、いらなかったかな……?」ショボン

シャットアウラ「っ!?」

シャットアウラ「い、いや。有難く頂く!」

アリサ「」ニパァ

アリサ「夕食作って帰り待ってるね!」

シャットアウラ「別にそこまでしなくていいんだが?」

アリサ「うん。お弁当も家事も私が好きでやってることだから」

シャットアウラ「まったく……。行ってくる」

アリサ「いってらっしゃい」ニコッ


ギー バタン


アリサ「さてと、次は洗濯物♪」

~ 12時半 ~


アリサ「洗濯物もお掃除も終わったけどまだお昼なんだ。結構時間余っちゃった……」

アリサ「……お昼にしようっと」


アリサ「」モグモグ

アリサ「うん。我ながら上出来♪」

アリサ「……シャットアウラちゃん、私のお弁当食べてくれてるかな……?」

アリサ「……」

アリサ「当麻くんも今頃お昼食べてるんだろうな……。自分でお弁当作ってるのかな?」

アリサ「もし購買やコンビニ弁当だったら、私が作ってあげるのにな……」

アリサ「……って私は何を言ってるんだろ!!」アセアセ

アリサ「馬鹿なこと言ってないでさっさと昼食済まして曲作りでもしよっと」

~ とある高校 ~


青ピ「カミやん、今日は弁当じゃないんやね?」

上条「今朝は寝坊してな」

青ピ「土御門君は豪勢やな」

土御門「今朝、舞夏がわざわざ届けに来てくれたんだぜい?」

青ピ「ええな。本物のメイドさんの手作り弁当かいな」

上条「うお、流石舞夏だな」

青ピ「義妹に弁当作ってもらえるなんて。この罰当たりめ!!」

上条(俺もインデックスが……。無理だな)


吹寄「」モグモグ

姫神「……それ。美味しい?」

吹寄「美味しいわよ。これを食べると脳が活性化するの」

姫神「……」

吹寄「一口食べてみる?」スッ

姫神「遠慮する」

~ シャットアウラ宅 ~


アリサ「うーん、曲作りなんて久しぶりだから中々思い浮かばないよ……」


トウゼンノクルシミヲ~♪


アリサ「ん? あっ、インデックスちゃんからメールだ」

アリサ「インデックスちゃん、メール出来るようになったんだ……って何も書いてないや……」

アリサ「電話と間違えたのかな? 掛けてみようっと」ポチポチッ

アリサ「」ppp

禁書『も、もひもひ!!』アタフタ

アリサ「あ、インデックスちゃん。今大丈夫?」

禁書『アリサ? だ、大丈夫なんだよ』

アリサ「そう。さっきメールくれたでしょ? 文が何も書いてなかったんだけど……」

禁書『あれ? 私アリサにメールなんて送ってないんだよ』

アリサ「でもさっき来たよ?」

禁書『うーん、間違って操作しちゃったのかも。非常に扱い辛い現代機器だし操作ミスが多いんだよね』

アリサ「そ、そうなんだ……」

禁書『でも丁度よかったかも』

アリサ「何が?」

禁書『明日土曜日だから三人で遊びに行くんだよ!!』

アリサ「三人って?」

禁書『私とアリサととうまの三人に決まってるんだよ。用事あった?』

アリサ「特に用事はないけどシャットアウラちゃんに聞いてみないと」

禁書『そうなんだね。それじゃ今夜とうまに連絡させるんだよ』

アリサ「う、うん。それまでにシャットアウラちゃんに聞いておくね」

禁書『うん。またねアリサ!』

アリサ「うん。バイバイ」


ブチッ ツーツー


アリサ「……三人でお出かけ……。久しぶりだなぁ」

~ 18時 ~


シャットアウラ「行けばいいだろう」

アリサ「いいの?」

シャットアウラ「いいも何もお前が決めることだ」

アリサ「そ、そっか。そうだよね!」

シャットアウラ「お金はあるの?」

アリサ「うん。今日確認したら奨学金が振り込まれてたの」

シャットアウラ「奨学金が!?」

アリサ「うん。それにポストに私のIDも入ってたの」スッ

シャットアウラ「IDも!?」

アリサ「うん。私宛ての封筒が来てて、中を見たら……」

シャットアウラ「送り主は……『人生と書いて妹と読む』!? なんだこのふざけた名前は……」

アリサ「切手も貼ってないの。もの凄く怪しいけど私のIDで間違いないんだよね」

シャットアウラ(一体誰が……。アリサが再度現れたことを知っている者か……)

シャットアウラ「わかった。この件は私の方で調べておく。お前は気にしなくていい」

アリサ「う、うん」

シャットアウラ(何者かわからないがアリサの味方ということか?)

~ 上条宅 ~


上条「それじゃそろそろアリサに電話してみるか」

禁書「うん!」

上条「風呂とか入ってないといいけど」ppp


~ シャットアウラ宅 ~


ヒトミニウツス~♪


アリサ「」ビクッ

アリサ(と、当麻くんから……)ポチッ

アリサ「も、もしもし……」

上条『アリサ、今大丈夫か?』

アリサ「うん。大丈夫だよ」

上条『それじゃインデックスから話を聞いてると思うんだけど、明日行けそう?』

アリサ「うん。行く!」

上条『そっか。行けるってさ』


<やったー!!


上条『はは、インデックスが凄い喜んでる。悪いな』

アリサ「ううん、悪くないよ。誘ってくれて嬉しい」

上条『ならよかった。明日喫茶アステカに10時待ち合わせでいいか?』

アリサ「うん。喫茶アステカに10時ね。わかったよ!」

上条『それじゃおやすみ。また明日な』

アリサ「うん、おやすみなさい!」


ブチッ ツーツー


アリサ(明日、楽しみだな……)ワクワク


ガチャ


シャットアウラ「明日は湯船にゆずいれてみるか」スタスタ

アリサ「シャットアウラちゃん、今当麻くんから電話あったよ」

シャットアウラ「そうか。よかったじゃない」

アリサ「うん!」ニッコリ

シャットアウラ(なんて笑顔だ……)

アリサ「着ていく服とか準備しないと!」

シャットアウラ「」フフッ

シャットアウラ「その前にお風呂に入ったら?」

アリサ「そ、そうだね。ごめん!」アタフタ

シャットアウラ「やれやれ……」

~ 22時半寝室 ~


シャットアウラ「……」

アリサ「シャットアウラちゃん、起きてる?」

シャットアウラ「寝ている」

アリサ「起きてるじゃない。あのね、奨学金やIDのことだけなんだけど……」

シャットアウラ「なんだ?」

アリサ「そんな無理に調べなくていいからね?」

シャットアウラ「……何故?」

アリサ「だってそこまで負担掛けたくないから……」

シャットアウラ「別に負担ではない。仕事の片手間で調べるくらいだ」

アリサ「それならいいけど……」

シャットアウラ「お前は私に気を使いすぎだ」

アリサ「だって……」

シャットアウラ「私の中にいた時はこんなに気を使っていなかっただろ?」

アリサ「そ、そう……かな……?」

シャットアウラ「そうだ」キッパリ

アリサ「うっ……」

シャットアウラ「そんなだと私みたいに上条当麻に説教されるぞ?」ニヤッ

アリサ「説教……」

シャットアウラ「そうだ。あるがままのお前でいた方が上条当麻も嬉しいと思うがな」

アリサ「……それはシャットアウラちゃんも……?」

シャットアウラ「さあな」

アリサ「……そこはちゃんと答えてよ……」ムッ

シャットアウラ「おやすみ、アリサ」

アリサ「おやすみなさい」

アリサ(……あれ? 今アリサって……?)

シャットアウラ「……」

アリサ(シャットアウラちゃん……)

~ 翌日9:40 喫茶アステカ ~


アリサ(ちょっと早く来すぎちゃったかな?)

アリサ(当麻くんとインデックスちゃん、まだ来てないよね)


カランカラン


エツァリ「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」

アリサ「後から二人来ます」

エツァリ「それでは空いてるテーブル席へどうぞ」ニッコリ ピカァァァァ

アリサ(うっ……。笑顔が眩しい)

アリサ「」ズズー

アリサ「美味しい……」

アリサ「」チラッ

アリサ(9:50か……。もうすぐで……)

アリサ(ふ、服とかおかしくないかな?)アタフタ


カランカラン


エツァリ「いらっしゃいませ……。おや」

上条「よう、海原……じゃなくてエツァリだったか」

エツァリ「はい。本日はインデックスさんとお二人でご来店ですか?」

上条「後から一人来るか、もう来てるかもしれないんだけど」

エツァリ「そうですか。そういえば奥のテーブルに後ほど二人来ると仰っていた方がいましたが」

上条「そうか。ありがとう」

禁書「とうまのお友達?」

エツァリ「まあ、そんなところです」ニコッ


上条「あ、いたいた。アリサ」

アリサ「あ、当麻くん、インデックスちゃん」

禁書「アリサ、おはよう!」

上条「悪い。待たせたか?」

アリサ「ううん。私もさっき来たところだよ」

上条「ならよかった。それじゃ俺達もコーヒー一杯飲むかな」

禁書「私はココアがいいんだよ!」

上条「エツァリ、いつもので」

エツァリ「かしこまりました」

アリサ「……あれ? 店員さんとお知り合い?」

上条「まあな」

アリサ「当麻くんって赤い髪の人といい、外人さんのお知り合いが多いの?」

禁書「その通りなんだよ」

アリサ「へぇ。なんか凄いね」ニコッ

上条「そ、そうか?」

アリサ「うん。もしかして英語とか話せたり?」

上条「話せません」

禁書(魔術師達が日本語出来る人達でよかったんだよ。じゃないととうまの説教が効かないもんね)


~ 20分後 ~


上条「それじゃそろそろ行くか」

アリサ「うん」

禁書「今日は遊びまくるんだよ!!」

今回はここまで
また今度

エツァリは素顔で接客してます
暫くはアリサの恋愛奮闘物語になります

~ ゲーセン ~


上条「本当にこんなところでよかったのか?」

アリサ「うん。友達とゲームセンターって来たことなかったから」

上条「そうか」

禁書「アリサ、UFOキャッチャーやるんだよ!」グイグイ

アリサ「あ、インデックスちゃん待って!」

上条(インデックス、凄い楽しそうだな)


禁書「ぬぬぬ……」ウィーン

禁書(来い来い来い来い来い来い)


ポロッ


禁書「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

アリサ「あらら……」

禁書「」ガックシ

アリサ「そんなにあのぬいぐるむ、欲しかったの?」

禁書「うん。かなみんに出てくる妖精さんで可愛いから……」

アリサ「……よし、私が取ってあげる!」

禁書「アリサ?」

上条「得意なのか?」

アリサ「あんまり。でもインデックスちゃんの為に頑張ってみる!」

禁書「アリサ……」ジーン

アリサ「見てて、インデックスちゃん!」

~ 5分後 ~


アリサ「」

上条(1000円も使ったのにアームでぬいぐるむを掴むこととも出来ないとは……)

アリサ「うぅぅ……」

禁書「アリサ、もういいんだよ……」

アリサ「ごめんね、インデックスちゃん」

禁書「ううん。その気持ちだけで十分なんだよ」

上条「……それじゃ俺も一回試してみるか」

禁書「とうまがやってもお金の無駄になるだけかも」

上条「」ムッ

アリサ「インデックスちゃん、そんな言い方は……」

禁書「とうまは私が知り限りUFOキャッチャーで目当てのものを獲ったことがないんだよ」

上条「」ギクッ

アリサ「そ、そうなの……?」

上条「……まあ、その……」

アリサ「当麻くん……」

上条「やめろ。上条さんをそんな哀れんだ目で見ないでくれ!!」

禁書「もしとうまが獲れたら一週間ご飯おかわりしなくてもいいんだよ!」

上条「」ピクッ

上条「……言ったな、インデックス」

禁書「うん」

上条「よし、やってやろうじゃないか!」

アリサ「い、いいの……?」

禁書「どうせ獲れないから大丈夫なんだよ」

上条(いいぜ、インデックス。お前がいつまでも俺がUFOキャッチャーで目当てのものを取れないと思ってるなら……)

上条(今、この場でそのふざけた幻想をぶっ殺す!!)

上条「……頼むぜ、俺の200円」ゴクリ

上条「」ポチッ ウィーン

アリサ「頑張って、当麻くん!」

禁書「ふふん」

上条(横移動はOK。次は縦移動だ)ウィーン


ガシッ


アリサ「掴んだ!?」

禁書「……」

上条(よし。掴み具合もいいぞ! 後は……)

禁書(どうせ途中で落っこちるんだよ)


ウィーン


アリサ「あっ……」

上条「来い来い来い!!」

禁書「……え? 嘘……?」


ウィーン


上条「来た!!」


ポスッ コロコロ


上条「よし!!」

アリサ「当麻くん、凄い!」

禁書「」

上条「やったぞ、インデックス!」

アリサ「凄いよ。一回で成功するなんて!」

禁書「……お、おおお……」

禁書(一週間おかわり出来ないんだよ……)ガックリ

アリサ「い、インデックスちゃん……」

上条「インデックス、約束は守ってもらうぞ」スッ

禁書「……うん。男とシスターの約束だから仕方ないんだよ……。ぬいぐるみ、ありがとうなんだよ……」

アリサ(インデックスちゃん、とても感謝してる顔に見えないよ……)


―――――


禁書「アリサ、次はプリクラ撮るんだよ!」

アリサ「うん。当麻くんも一緒に……」

上条「いや、俺はいいよ。どうせコスプレするんだろ?」

禁書「うん!」

アリサ「え? コスプレ?」

禁書「そうなんだよ。前に氷華ともプリクラで一緒に撮ったんだよ」

アリサ(氷華? お友達かな?)

上条「それじゃ俺は適当にぶらついてるから」

禁書「うん」

~ 更衣室 ~


アリサ「え? こんなに沢山あるの?」

禁書「うん。私はかなみんのにするけどアリサはどれを着るのかな?」

アリサ「え、えっと……」

アリサ(ナース服、婦警さん、スクール水着、修道服……。色々ある……)

アリサ「え? 何このデニムが片足切れてるのは?」

禁書「さあ。でも私の友達に同じ格好してる人がいるんだよ」

アリサ(最近こういうのが流行ってるのかな……?)

禁書「アリサ、決められないならこれなんてどうかな?」ビッ

アリサ「あ、あれって……?」

禁書「前に氷華が着てたのなんだよ」

アリサ「あ、あんなの着れないよ///」

禁書「でも前にライブで……」

アリサ「あれはステージ衣装だから!」アセアセ

禁書「そ、そう。それじゃ先に着替えてくるね」スタスタ

アリサ「……どうしよう……」

アリサ「とりあえずこれでいいかな?」

上条「お、ヨッシーのたまごがあるじゃないか」

上条「前から気になってたんだよな」


浜面「お、大将じゃん」


上条「ん……?」クルリ

浜面「おっす。元気してる?」

上条「浜面?」

浜面「こんなところで上条と出くわすなんて珍しいな。一人か?」

上条「いや、インデックスと友達の三人で来てる」

浜面「その友達とは女?」

上条「そうだけど?」

浜面(流石大将だ)

上条「浜面は?」

浜面「俺は滝壺とフレメアの三人で。今は別行動中」

上条「フレメアか。元気でやってるのか?」

浜面「元気過ぎて困るくらいだ。一人でどっか行っちまうことも多くてよ……」

上条「まあ、子供だからな。仕方がない」

浜面「だがフレメアばかり構ってると、滝壺のご機嫌が……」ボソッ

上条「え? なんだって?」

浜面「な、何でもねぇ。それより折角だし二人でゲームでもしようぜ?」

上条「ああ。いいぞ」

~ プリクラ ~


アリサ「お待たせ、インデックスちゃん」

禁書「遅いんだよ、アリサ!」

アリサ「ごめんね。それじゃ撮ろう?」

禁書「うん。結局、ナース服にしたんだね」

アリサ「うん」

禁書「凄い似合ってるんだよ!」

アリサ「ありがとう。でもこれスカート短くない?」モジモジ

禁書「ナース服ってそんなもんじゃないの? それより私はどうかな?」

アリサ「インデックスちゃんも似合ってるよ」

禁書「当然かも。これ着て一人プリクラ10回以上してるからね!」エッヘン

アリサ「」

アリサ(インデックスちゃん、もしかして友達少ないのかな……?)







禁書「とりあえずアリサと初プリクラなんだね」カキカキ

アリサ「そうだね」

禁書「これから沢山撮るんだよ!」

アリサ「うん」

禁書「よし、ペイントはこれくらいでいいかも」

アリサ「ね、ねぇインデックスちゃん」

禁書「なにかな?」

アリサ「次はコスプレしないで撮らない? 当麻くんも一緒に……」

禁書「とうまも?」

アリサ「うん。だって三人で遊びに来たわけだから……その……」

禁書「……うん。いいよ!」

アリサ「それじゃ着替えたら当麻くん迎えに行こう?」

禁書「了解なんだよ」

上条「なんだ、浜面はザクを使うのか」

浜面「友達が俺にガンダムは似合わないっていうからよ……。そういう上条はユニコーンガンダムか」

上条「最近はまってんだ」

浜面「結構ゆっくり出来てんだ?」

上条「ああ。休日にDVD鑑賞とか昼寝も出来るんだ。幸せだろ?」

浜面「いや、普通のことなんだけどな……」

上条「……おっと、始まるぜ」

浜面「俺が使うザクの恐ろしさを見せてやるぜ」

上条「吼えてろ」

~ 3分後 ~


浜面「畜生……」

上条「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」

浜面「そりゃ違うに決まってるだろ……」


アリサ「当麻くん」


上条「アリサ?」

アリサ「こんなところにいたんだ。一緒にプリクラ撮ろう?」

上条「俺も?」

アリサ「うん。普通の格好で」

上条「わかった。インデックスは?」

アリサ「お手洗いにいってるよ」


浜面「……か、上条……」


上条「浜面、どうした?」

浜面「その子は?」

上条「アリサのことか? さっき言ってたインデックスと一緒に来てる子がこの子だよ」

アリサ「当麻くんのお友達?」

上条「ああ」

アリサ「初めまして、鳴護アリサです」ペコリ

浜面「え、えっと……もしかして歌手のARISAさんでいらっしゃる?」

アリサ「元ですけど」

浜面「」

上条「へぇ、やっぱりアリサ有名なんだな」

アリサ「当麻くん、恥ずかしいからやめてよ///」ポン

浜面「上条、ちょっと」グイッ

上条「おい、なんだよ?」


浜面「なんで上条がARISAと知り合いなんだよ?」

上条「いや、前にちょっとあってな」

浜面「前にちょっとあって?」

上条「まあな」

浜面「……一般人の美少女達だけじゃ飽き足らず、とうとう芸能人にも手を出すとは……。流石師匠!!」

上条「別に俺はアリサに手を出してないぞ!? ていうか美少女達にも!!」

浜面「またまたご謙遜を」ポンポン


アリサ(何話してるんだろう?)

~ 5分後 ~


上条「まったくなんだったんだアイツは……」テクテク

アリサ「面白い人だったね」クスッ

上条「まあ、それは否定しないけど」


禁書「あ、いたいた」


上条「おう、インデックス。コスプレはばっちりだったか?」

禁書「うん。とうまにも一枚あげるんだよ。はい」スッ

アリサ「」ビクッ

上条「どれどれ……」

上条(どうせインデックスはいつもの衣装なんだろうけど……)

アリサ(私のコスプレ姿が当麻くんに見られちゃう……!!)

アリサ「だ、駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」バシッ

上条「……え?」

アリサ「あっ……」ドサッ

上条「おわ……っ」


ズテッ!! ゴツッ!!


上条(後頭部もろに打っちまった)ズキズキ

アリサ「いったぁい……」

上条「んぶっ?」パチッ

上条(息苦しい。だがこの顔に圧し掛かってる柔らかい感触は……)ムニュ

アリサ「……はっ! 当麻くんごめん!!」バッ

上条「……あ、ああ……」

アリサ「///」

禁書「とうま……」

上条「」ギクッ

上条「ま、待て。インデックス今のは……」アセアセ

アリサ「そ、そうだよインデックスちゃん。今のは私が押し倒しちゃってせいで……!」アセアセ

禁書「……アリサがそう言うなら」

上条「」ホッ

上条「助かった、アリサ」

アリサ「ううん。私が悪かったんだもん。ごめんなさい」

上条「いや。そんなにプリクラ見て欲しくなかったのか?」

アリサ「だ、だって……。コスプレしてるの見られるなんて恥ずかしいから……」

上条「そうか? アリサなら何でも似合うと思うぞ?」

アリサ「」ドキッ

アリサ「あ、ありが…と…う…」

アリサ(うぅぅ……。当麻くんに褒められた……)ドキドキ

禁書「……?」

上条「それじゃプリクラ撮りに行きますか」

禁書「うん」

今回はここまで
股今度

~ プリクラ機 ~


禁書「とうまとプリクラ撮るの初めてかも」

アリサ「そうなの?」

上条「いつもコスプレしてるからな」

アリサ「そうなんだ」

禁書「ほらありさ、とうま、もうちょっとくっつくんだよ」グイッ

アリサ「え……?」ピト

上条「お、おいインデックス。あまり押すなよ」ピト

アリサ「そ、そうだよ。三人並んで……」ドキドキ

禁書「三人並ぶとズームしづらくなるから仕方ないんだよ。私は前の方でしゃがむから二人はもっと中に納まるようにするんだよ」

上条「じ、十分収まってるだろ?」

アリサ「そ、そうだよね?」ドキドキ

禁書「体がくっつくくらいで二人とも緊張しすぎなんだよ」

アリサ「だ、だって……」ドキドキ

上条(ち、近い……。ていうかアリサからいい匂いが……。って俺は何を考えてんだ!!)ブンブン

アリサ「当麻くん……?」

上条「……アリサ!」

アリサ「は、はい」ビクッ

上条「インデックスの言ったとおりだ。たかがプリクラだ!」

アリサ「……え?」

上条「さっさと撮っちまおうぜっ///」ピト

アリサ「あっ///」

アリサ(と、当麻くんの顔が……!!)ドキドキ

禁書「ありさ、顔が真っ赤かなんだよ?」

アリサ「あ……ぇ……ぁえ?」

禁書「とうまも」

上条「はひっ!?」

禁書「……もういいかも。撮るんだよ」


カシャ


アリサ「はぁはぁ……」

アリサ(き、緊張したぁ……)

禁書「ふんふーん♪」カキカキ

上条「そ、その悪かったなアリサ」

アリサ「……え?」

上条「俺なんかとくっつくことになっちまって」

アリサ「そ、そんなことないよ!!」

上条「」ビクッ

アリサ「そんなことない……。ただ男の子とあんなに接近したの初めてだったから……」

上条「そ、そうか」

アリサ「当麻くんの方こそ嫌じゃなかった……?」

上条「いやいや、上条さんはどっちかと言うと嬉しかったけど」

アリサ「嬉しい!?」

上条「そりゃ上条さんも健全だ男子高校生だからな。アリサみたいな可愛い女の子とあんなにくっつくことが出来たんだ。嬉しいに決まってる」

アリサ「」

上条「……あれ?」

アリサ(可愛い……。私が可愛い……?)ドクンドクン

上条「アリサ?」

アリサ「ごめん! ちょっとお手洗いに行ってきます!!」タタタッ

上条「……俺、変なこと言ったかな……?」

禁書「出来たんだよ!!」

~ トイレ ~


アリサ(困ったな……)

アリサ(どうしよう……。ニヤニヤが止まらないよ……)

アリサ(一緒にプリクラ撮るだけで緊張してたのに、あんな密着して、それも可愛いなんて言われるなんてっ///)


上条『アリサみたいな可愛い女の子とあんなにくっつくことが出来たんだ』


アリサ「……」

アリサ(あぁぁぁぁぁぁぁ!!)

アリサ(戻れ戻れ。戻って私の顔……。こんな顔当麻くんに見せられないよ!!)ブンブン

~ 15分後 ~


上条「アリサ、遅いな」

禁書「体調悪くなったのかな?」


アリサ「……お、お待たせしました……」テクテク


上条「おう、遅かったけど大丈夫か? お腹痛いとか?」

アリサ「う、ううん。大丈夫!」アセアセ

上条「ならそろそろお昼にするか」

アリサ「お昼? そっか、もう12時過ぎだもんね」

禁書「お昼なんだよ!!」

上条「ファミレスでいいか?」

アリサ「うん。インデックスちゃんは?」

禁書「問題ないんだよ!!」

~ ファミレス ~


アリサ(えぇぇぇぇ? なんで私、当麻くんの隣に座ってるの……?)

上条「悪いな、インデックスの奴沢山食べるからさ……」

禁書「私の隣に座ると食器置けなくなるんだよ!!」

上条「向かって反対側に食器も置けると思うんだが……」

禁書「手が届かなくなるし、体動かすのが面倒だから却下なんだよ!!」

上条「……ということなんだ。女の子同士並んで座りたかっただろうけど、我慢してくれ」

アリサ「だ、大丈夫!!」

上条「……ん?」

アリサ「ど、どうしたの当麻くん?」

上条「……なんでニヤニヤしてんだ?」

アリサ「ふぇっ!?」ドキッ

上条「上条さんの顔になんかついてる?」

アリサ「え、えっと……えっと……シャットアウラちゃんのいびきかいてる姿思い出して……」アセアセ

上条「シャットアウラが? それは見てみたいな」ハハハ

アリサ(ごめんね、シャットアウラちゃん)


禁書「」バクバク


アリサ「相変わらず凄い食欲だね」

上条「家に帰ったらおかわり禁止が待ってるからな」

アリサ「お金大丈夫?」

上条「大丈夫。インデックス、教会から給料が出るようになったから」

アリサ「そっか。それじゃ当麻くんも安心だね」ニコッ

上条「そうだな。もやしを炭水化物と勘違いすることも二度とないだろう」

アリサ「あはは……(そんな大変な思いしてたんだ……)」

上条「しかしこれ美味いな」モグモグ

アリサ「……と、当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「当麻くんって学校にお弁当持ってるの?」

上条「ああ」

アリサ「」ガーン

上条「でも最近作るのが少し面倒なんだよ。この前も寝坊して作れなかったし」

アリサ「そうなの?」


禁書「トイレ行ってくるんだよ!!」

「「いってらっしゃい」」


上条「……えっと、話の続きだが気が緩んでるのかもしれないな。後、寒いから布団から出たくないってのもあるな」

アリサ「そ、そうなんだ……」

上条「まあ、購買で買うより弁当作った方が経済的だから頑張るつもりだけど」

アリサ「な、なら私が作ろうか……?」

上条「…………え?」

アリサ「」ドキドキ

上条「アリサが……?」

アリサ「うん。毎日シャットアウラちゃんのお弁当作ってるから一つ位増えても大して変わらないし」

上条「いや、でもな……」

アリサ「もし取りに来るのが面倒なら私が届けに行くから。当麻くんの学生寮なら歩いて20分くらいでいけるし……」

上条「流石にそれはアリサに悪すぎる」

アリサ「……」

上条「アリサ」

アリサ「はい」

上条「もし、それが恩返しのつもりならやめてくれ」

アリサ「……え?」

上条「俺がアリサを助けたのは俺が好きでしたことだから。俺に変に恩を感じることなんてないんだ」

アリサ「……」

上条「だからそう無理に……」

アリサ「違うよ」

上条「違う……?」

アリサ「確かに当麻くんには恩を感じてる。でも恩返しのつもりなんかじゃないよ。私がそうしたいから言ってるんだよ?」

上条「……」

アリサ「私が当麻くんにお弁当を作ってあげたいから……。ただそれだけなの……」

上条「……わかった。それじゃお言葉に甘えさせてもらう」

アリサ「本当っ!?」

上条「本当。後、弁当は俺が取りに行く」

アリサ「え? でも面倒じゃない……?」

上条「それはアリサも一緒だろ。それに自分で弁当作らなければ、取りに行く時間を計算しても起きる時間は変わらない」

アリサ「そ、そう?」

上条「ああ。明後日からお願いしていいか?」

アリサ「うん!」ニコッ

上条「上条さんは女の子の手作り弁当なんて初めてだから楽しみですよ」

アリサ「そうなの?」

上条「インデックスが弁当作ると思うか?」

アリサ「ううん。でも学校の同級生とか作ってくれる人いないの?」

上条「上条さんに弁当を作ってくれる女子なんていない」ショボーン

アリサ「そ、そうなんだ」ホッ


禁書「ただいまなんだよ」


アリサ「おかえり、インデックスちゃん」ニコッ

上条「おかえり、インデックス」


禁書(……あれ? なんだか雰囲気が……)


~ 14時 セブンスミスト ~


アリサ「インデックスちゃんは服買わないの?」

禁書「私は修道服があるからね。大丈夫なんだよ」

アリサ「でも勿体無いよ。可愛いのに毎日修道服なんて……」

禁書「うーん、私はシスターだからね……」

上条「一着くらい買ってみたらどうだ?」

禁書「え……?」

上条「シスターって言っても、飯食べる時にお祈りするくらいしかシスターらしいことしてないだろ?」

禁書「」グサッ

アリサ「そうだよ。一着だけ試しに買ってみよ?」

禁書「ありさまで……。わかったんだよ。一着だけ買ってみるんだよ」

アリサ「それじゃ……」チラッ

上条「ああ。俺はここで待ってるから」

アリサ「ごめんね、当麻くん」

上条「いいっていいって。インデックスのコーディネート頼む」

アリサ「うん!」







アリサ「インデックスちゃんは好みの色とかある?」

禁書「特にないけど、前に小萌に借りたウサギの耳がついてるピンクのパーカーみたいなのは動きやすかったんだよ」

アリサ(それってギャルがよく着てるのかな?)

禁書「とりあえずありさにお任せするんだよ」

アリサ「うん、任せて!」


~ 30分後 ~


アリサ「当麻くん、お待たせ」

上条「お、早いな」

アリサ「そう?」

上条「だってまだ30分位しか経ってないだろ?」

アリサ「私いつもこれくらいだけど?」

上条(女の買い物って長いって聞くけど違ったのか?)

禁書「ふふふ、とうま」

上条「可愛い服選んでもらったか?」

禁書「もちのロンかも。私が着たら超絶可愛いんだよ!!」

上条「凄い自信だな」

アリサ「でもインデックスちゃんは可愛いから。当麻くん見惚れちゃうかもよ?」

上条「ははは、まさか」

禁書「」ムッ

アリサ(……見惚れる?)

アリサ(……ど、どうしよう。本当に見惚れられたら……)ドクンドクン

アリサ(でもインデックスちゃんと当麻くんなら大丈夫かな。家族なんだし。うん、大丈夫!)

~ 17時 ~


アリサ「今日は誘ってくれてありがとう。とても楽しかったよ」ニコッ

禁書「私も楽しかったんだよ。また遊ぼうね」

アリサ「うん」

上条「それじゃまた月曜な」

アリサ「うん。また月曜に」

禁書「……」

禁書(私にもお弁当作って欲しいかも……って図々しくて言えないんだよ)

禁書(それよりありさってもしかして……)

~ 20時 シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ「遅くなった」ガチャ

アリサ「おかえりなさい」

シャットアウラ「ただいま。今日は楽しかったか?」

アリサ「うん!!」ニコッ

シャットアウラ(眩しいな)

アリサ「夕食出来てるから一緒に食べよう?」

シャットアウラ「毎日すまない。でも先に食べててもよかったんだぞ?」

アリサ「一人で食べるより二人で食べる方が美味しいから」

シャットアウラ「……着替えてくる」

~ リビング ~


シャットアウラ「そうか。上条当麻と一緒に住んでいるシスターに服を」

アリサ「うん。とても似合うと思うの」

シャットアウラ「お前がそう言うならそうなんだろう」

アリサ「そ、それとね……」モジモジ

シャットアウラ「どうした?」

アリサ「こ、今度当麻くんにお弁当……作ることになったの……///」

シャットアウラ「……お前から言ったのか?」

アリサ「うん。お弁当作るの面倒だって言ってたから、私が作ろうか、って……」

シャットアウラ「へぇ。頑張ったな」

アリサ「もの凄い緊張したよ!!」

シャットアウラ「作ったお弁当はお前が届けにいくのか?」

アリサ「最初そうしようと思ったんだけど、当麻くんがここまで取りに来ることになったよ」

シャットアウラ(本気で届けようと思っていたのか!?)

アリサ「シャットアウラちゃん」

シャットアウラ「……な、なんだ?」

アリサ「好きな人の為に何かが出来るって嬉しいね」ニコッ

シャットアウラ「……」

アリサ「当麻くん、私のお弁当美味しく食べてくれるかな……」

シャットアウラ「……そこまで上条当麻のことが好きならいっそ告白をしてみたらどうだ?」

アリサ「」

アリサ「……そ、そんなのまだ無理だよ!!」アセアセ

シャットアウラ(まだ?)

シャットアウラ「しかしお弁当を作ってあげるのだろ? ここまで出来るのなら……」

アリサ「……今はね、これでいいの」

シャットアウラ「……」

アリサ「好きな人と遊んだり、お弁当を作ってあげたり。今はこれで十分なんだ……」

シャットアウラ(アリサ……)

アリサ「もちろん当麻くんと付き合えたら嬉しいけど暫くはこのままでいいかなって……」

シャットアウラ「そんな悠長なことを言ってると他の女に盗られるぞ」

アリサ「……っ!?」ガーン

アリサ「や、やっぱりそうなのかな……」ウルッ

シャットアウラ(上条当麻、アリサにここまで想われるとは……)

シャットアウラ「……ん?」

アリサ「どうしたの?」

シャットアウラ「お前がここまでしているのに上条当麻はお前の気持ちに気付いていないのか?」

アリサ「私が当麻くんのことを好きだってこと?」

シャットアウラ「そうだ」

アリサ「多分、気付いてないと思うよ?」

シャットアウラ「ここまでされたら男は普通気付くもののでは……?」

アリサ「うーん……当麻くんって鈍感みたいだから」アハハ

シャットアウラ「そうか……」

アリサ「でも私は当麻くんのそういうところも好きだからいいの」ニコッ

シャットアウラ「……」

シャットアウラ(本当にお前はそれほどまでに……)フッ

アリサ「あ、プリクラ見てみる?」

シャットアウラ(上条当麻にベタ惚れしているんだな……)

アリサ「はい、これ」スッ

シャットアウラ「なんだ、お前にコスプレ趣味があったとは。ナース服とはベタな」

アリサ「ち、違うよ!!」アセアセ

シャットアウラ「この格好で上条当麻に迫ってみたらどうだ? 押し倒してくれるかもしれないぞ?」ニヤッ

アリサ「シャットアウラちゃんっ!!」

シャットアウラ「冗談だ」ニヤッ

アリサ「もうシャットアウラちゃんなんて知らない!!」プンプン

シャットアウラ「悪かった」クスッ

アリサ「まったく……。いつもそうやって私をからかうんだから……」ブツブツ

シャットアウラ(……大丈夫だ、アリサ)

シャットアウラ(想い続けていれば、お前の想いはきっと彼に届く)ニコッ

アリサ「あー、また笑って!!」

今日はここまで
また今度

~ 二日後 7:40 シャットアウラ宅前 ~


アリサ「」ドキドキ


上条「おーい」


アリサ「あっ……!」

上条「おはよう、アリサ」

アリサ「お、おはよう!」

上条「わざわざマンションの外で待ってくれなくてもいいのに」

アリサ「でも結構上の階だから」

上条「ありがとう。シャットアウラはもう仕事に行ったのか?」

アリサ「うん。ついさっきね」

―昨晩―


シャットアウラ『そうか、上条当麻が家まで来るのか……』

アリサ『シャットアウラちゃんも当麻くんに会い――――』

シャットアウラ『いや、いい。彼とは顔を会わせ辛い……』

アリサ『なんで? 当麻くんは昔のこと気にしていなかったよ?』

シャットアウラ『そうじゃない……』

アリサ『もう……。いつかは当麻くんと会ってよね?』

シャットアウラ『わかった』

シャットアウラ(上条当麻……。私の裸を見た男……)

シャットアウラ(何故あの時私は振り向いてしまった!!)

シャットアウラ(私の露わな部分まで見たにきまってる!!)

シャットアウラ(恥ずかしくてなんて顔を合わせればいいというのだ!!)

アリサ(まったくシャットアウラちゃんは……)

アリサ「あ、はいお弁当」スッ

上条「ありがとう」

アリサ「当麻くんのお口に合うといいんだけど……」

上条「合うに決まってる。アリサの手作り弁当なんだから」

アリサ「」ドキッ

アリサ「そ、そう言ってくれると嬉しいな……」

アリサ(……って私、また顔ニヤついてないよね!?)アセアセ

上条「ちなみに食べ終わったらお弁当箱はどうすればいい? 洗ってから返すか?」

アリサ「ううん。私が洗うから大丈夫」

上条「それじゃ学校帰りにまた寄ってけばいいか?」

アリサ「お弁当箱、他にもあるから明日の朝でいいよ」

上条「わかった。それじゃ明日の朝に空の弁当箱をアリサに渡して、明日の分の弁当を受け取ればいいんだな」

アリサ「うん」

アリサ(……はっ、しまった! 学校帰りに寄ってもらえれば当麻くんに会える時間が増えたのに!!)

アリサ(……って当麻くんの負担が増えちゃうから駄目だよね。私、自己中心的に考えすぎ。反省しないと……)

上条「それじゃ行ってくる」

アリサ「うん。いってらっしゃい」ニコッ

上条(あ、なんだかこの感じいいかも……)

アリサ「気をつけてね」フリフリ

上条(なんか奥さんに見送られて会社に向かう夫みたいな……。って俺は何考えてんだ!!)ワシワシ

アリサ「……?」

~ 12時 とある高校 ~


青ピ「やっと昼休みやで」

上条「あれ? 土御門は?」

青ピ「購買に行ったんちゃう?」

上条「そういえば昨日俺の部屋に夕食を求めに来てたな」

青ピ「舞夏ちゃんも忙しいみたいやらかな。カミやんは相変わらず弁当なんやね」

上条「ああ」

上条(本当はアリサの手作り弁当だと叫びたいけど、面倒くさいことになりそうだからやめておこう)パカッ

上条「」

青ピ「な、なんやその可愛らしい弁当はっ!?」

上条「あ、えっと……」

上条(確かに可愛らしい。もの凄い可愛らしい)

青ピ「しかもタコさんウインナーも入ってるし。カミやん、どないしたん?」

上条「こ、これは……」

青ピ「いつものカミやんの弁当やない。まさか……」

上条「」ギクッ

青ピ「カミやん、乙男にっ!?」

上条「」ガクッ

青ピ「よく見るとお弁当箱にくまのパーさん描かれてるし……」

上条「……そ、そうなんだよ。上条さん、最近可愛いのにはまっててな……」

青ピ「そうなんや。まあ、趣味は人それぞれだからええんやない?」

上条「あ、あははは……」


土御門「にゃー、コッペパンが売り切れだったぜい」


青ピ「あ、土御門君。カミやんが乙男になったもうた」

土御門「カミやんが?」

上条「……」

土御門「……なるほどな」ニヤッ

上条(こいつ気付きやがったな……)

青ピ「何がなるほどなんや?」

土御門「何でもないぜい。カミやん、一口貰ってもいいかにゃー?」

上条「駄目だ!!」

土御門「ちぇ、カミやんのケチ」ニヤニヤ

~ シャットアウラの職場 ~


シャットアウラ(全員外に行ったな。よし)ガサガサ

シャットアウラ「今日は何が入っているのか楽しみだ」パカッ

シャットアウラ「ハンバーグが入ってる……」ジーン


部下「やべ、財布忘れちゃった」ガチャ


シャットアウラ「あっ……」

部下「あ、隊長。弁当だったんですね。とても可愛らしい弁当っすね」ニコッ

シャットアウラ「」

部下「意外だな。隊長がこんな可愛らしい弁当作るなんて。今度俺にも作ってくださいよ……ってのは冗談です。それじゃ」


ギー バタン


シャットアウラ「」

シャットアウラ(……み、見られてしまった……)

シャットアウラ(私のイメージが……)

~ とある高校 ~


上条(やばい。もの凄い美味しいぞ)バクバク

上条(アリサって女子力凄いな)モグモグ

青ピ「美味しそうやな……」

土御門「俺達のパンとは大違いだにゃー」

青ピ「こら、ボクのは手作りパンやで。購買で買ったパンと一緒にされるのは心外や!」

土御門「売れ残りのパンのくせによく言うぜい」

青ピ「喧嘩売ってんのかオマエ!?」

上条(これが毎日食べられるのか)ホワーン


姫神「ぬぬ」ピクッ

吹寄「どうしたの?」

姫神「彼に。新しい女の気配が」

~ 放課後 ~


上条「さて、帰るか」

土御門「カミやん、一緒に帰ろうぜい」

上条「ああ」







土御門「どうだ、歌姫の手作り弁当は?」テクテク

上条「最高だよ」テクテク

土御門「それはなによりだぜい。まあ、舞夏の弁当には負けると思うけどにゃー」

上条「ぬかしてろ」

土御門「それにしても本当にいい子だにゃー」

上条「アリサのことか?」

土御門「そうだにゃー。彼女でもないのに毎日お弁当を作ってくれるんだぜい?」

上条「……そうだよな。本当にアリサはいい子……って何で毎日作ってくれることまで知ってるんだ!?」

土御門「それは内緒だぜい」

上条「……まあ、いいか。お前には借りがあるからな」

土御門「借り?」

上条「アリサにID発行がされたり、奨学金が振り込まれたりされたのはお前の仕業なんだろ?」

土御門「……なんのことかにゃー?」

上条「ありがとな、土御門」

土御門「……だから俺は何も知らないぜい?」

上条「……そうか。土御門じゃなかったのか……」

土御門「そうだにゃー」

上条「それは残念だ。アリサの面倒を見てくれた恩人にすき焼きをご馳走しようと思ったんだけどな……」

土御門「……っ!?」

上条「仕方ない。上条さんとインデックスの二人で美味しく頂くしかないな……」

土御門「俺だにゃー! 全部俺の仕業ですたい!!」

上条「……素直にそう言えばいいものを……」

土御門「た、多角スパイは自分の所業を隠すもんだぜい」

上条「いやいや、今回はバレバレだったから」

土御門「ち、俺としたことが……」

上条(IDの送り主の名でばれないと思ってたのか?)

上条「それじゃシスコン軍曹、帰りにスーパー寄りたいんだが」

土御門「荷物持ちはこのシスコン軍曹に任せるんだにゃー!!」

少ないけど今回はここまで
また今度

~ 18時上条宅 ~


禁書「すき焼き、すき焼き♪」

土御門「すき焼き、すき焼き♪」


上条「もう少しで出来るから大人しくまってろ……。げっ、豆腐買うの忘れた! コンビニ行って来るから留守番頼む!」


禁書「はーい」

土御門「了解だぜい」







禁書「ねぇ、もとはる」

土御門「なんだ?」

禁書「ありさに色々してくれてありがとうなんだよ」

土御門「インデックスも知ってたのかにゃー」

禁書「うん。とうまから聞いたんだよ」

土御門「お喋りな奴だぜい」

禁書「それよりもとはるは、ありさのこと知ってたんだね?」

土御門「ああ。俺も一応イギリス清教の一員だからにゃー」

禁書「とうまにも質問したんだけど、もとはるにも質問していいかな?」

土御門「俺でわかることなら答えるぜい」

禁書「ありさはもう大丈夫だよね? 魔術側から狙われることはないよね?」

土御門「……そうだにゃー。絶対とは言えないが魔術側と科学側が対立する火種にならなければ問題ないと思うぜい」

禁書「そっか」ホッ

土御門「まあ、今まで色々あったから心配するのも無理ないぜい」

禁書「うん。後ね……」

土御門「どうしたんだにゃー?」

禁書「ありさってもしかして……」

土御門「もしかして?」

禁書「……とうまのこと好きなのかな……?」

土御門「……」

禁書「この前遊んだ時から思ってたんだよ。ありさの様子がおかしいことに」

土御門「様子がおかしい?」

禁書「うん。とうまの近くにいるありさは、いつものありさじゃないんだよ」

土御門「……」

禁書「あ、別に悪い意味で言ってるわけじゃないんだよ!?」アセアセ

土御門「わかってる」

禁書「それにとうまにお弁当を作ってあげてるんだよ?」

土御門「今日の昼休み、随分美味しそうに食べていたんだにゃー」

禁書「私もありさのお弁当頂きたいんだよ……。じゃなくて統計するとね……」

土御門「そうだにゃー。鳴護アリサはカミやんのことが好きなんだろうぜい」

禁書「やっぱり!?」

土御門「カミやんは気付いてないけどにゃー」

禁書「とうまは鈍感だからね」

土御門「……それでインデックスはどうするんだ?」

禁書「私?」

土御門「」コクリ

禁書「私はありさととうまがくっついてくれたら嬉しいんだよ!!」

土御門「……嬉しい?」

禁書「うん。とうまもありさも大好きだからね。私の大好きな人同士が恋人になるなんて素敵かも」

土御門(インデックスは、カミやんに恋愛感情は抱いていなかったのかにゃー?)

禁書「……でも、とうまはどうなんだろ?」

土御門「カミやん?」

禁書「うん。ありさがとうまのことが好きでも、とうまもありさのこと好きじゃないと結ばれないんだよ?」

土御門「それはそうだにゃー」

禁書「もとはる、どうすればいいかな?」

土御門「……これは本人達に任せるしかないんじゃないかにゃー?」

禁書「私にお手伝い出来る事ない?」

土御門「気持ちはわかるがこういうのは第三者が介入しないほうがいいぜい?」

禁書「……そっか。わかったんだよ」


上条「ただいまでごんす」ガチャ


禁書「あ、おかえりなんだよ」

土御門(まあ、あんな寂しい顔をしたカミやんを見たのは初めてだったからにゃー)

土御門(脈ありっぽいがどうだかにゃー)

~ シャットアウラ宅 ~


アリサ「」ニマァー

シャットアウラ「さっきから顔が緩みすぎだ……」

アリサ「さっき当麻くんからメールが来たの」

シャットアウラ「上条当麻から?」

アリサ「お弁当美味しかった。明日もよろしくって」

シャットアウラ「なるほど。それで」

アリサ「えへへへ」

シャットアウラ(恋は病というべきか。歌手だった頃のアリサの面影が全くないな)

アリサ「明日は卵をハートマークにしちゃおうかな……。なんちゃって」ニコッ

シャットアウラ「まあ、楽しそうで何よりだ」

アリサ「うん。でも一つ困ってることがあってね……」

シャットアウラ「何か問題でも起きたのか?」

アリサ「暇な時間に曲作ってるんだけど、どうも歌詞が恋愛のしか思い浮かばなくて……」

シャットアウラ「駄目なのか?」

アリサ「うん。折角作曲出来ても歌詞が似たり寄ったりになっちゃうし」

シャットアウラ「そういうものなのか」

アリサ「ヘビメタも前ほど好きじゃなくなっちゃったし」

シャットアウラ「ヘビメタ!?」

アリサ「あれ言ってなかったっけ? 私ヘビメタ好きなんだ」

シャットアウラ「初耳だな……」

アリサ「カラオケでも歌うよ?」

シャットアウラ「想像が出来ん……」

アリサ「それじゃ今度皆でカラオケ行こうよ。シャットアウラちゃんも最近行ってないでしょ?」

シャットアウラ「皆というのは?」

アリサ「私とシャットアウラちゃんと当麻くんとインデックスちゃんの四人」

シャットアウラ「……遠慮する」

アリサ「……まだ当麻くんに会い辛いと思ってるの?」

シャットアウラ「当然だ!!」

アリサ「もうシャットアウラちゃんって結構引きずるタイプなんだね」

シャットアウラ「……」

アリサ「わかった。それじゃ二人で行こう。それならいいよね?」

シャットアウラ「……そうだな」

アリサ「約束だよ。次の休日は予定空けておいてね?」

シャットアウラ「わかった」

~ 20時半 上条宅 ~


土御門「ご馳走様でしたにゃー」

上条「おう。また明日」

禁書「もとはる、おやすみ」

土御門「おやすみだにゃー」


ギー バタン


上条「よし、インデックス風呂入ってこい」カチャ

禁書「了解なんだよ!」タタタッ

上条「さて、洗い物しないとな」

~ 翌日早朝 シャットアウラ宅前 ~


アリサ「」ソワソワ


上条「アリサ、おはよう」スタスタ


アリサ「あ、当麻くん。おはよう!」

上条「ほい、弁当箱」スッ

アリサ「はい。これ今日のお弁当」スッ

上条「ありがとう。これが学校での唯一の楽しみだよ」

アリサ「そ、そうなの?」ドキッ

上条「ああ。それにしてもアリサって料理上手なんだな」

アリサ「そんなことないよ。一人暮らしが長かったから」

上条「それは上条さんも一緒だ。でもアリサの方が全然美味しいし」

アリサ「褒めすぎだよ///」

上条「上条さんは事実を言ってるまでですよ」

アリサ「あ、ありがとう」

アリサ(嬉しすぎて死んじゃいそう!!)プルプル

上条「それじゃいってくる」

アリサ「……う、うん。いってらっしゃい!」

上条「……」

アリサ「……どうしたの?」

上条「いや、昨日も思ったんだけどさ」

アリサ「……ん?」

上条「結婚生活ってこんな感じなのかな、って」

アリサ「は、はひっ!?」

上条「奥さんが手作り弁当作ってくれて、見送ってくれる的な!」

アリサ(け、けけけけけ結婚っ!?)

上条(……あれ? 俺何を言ってんだ……)ハッ

アリサ(当麻くんと私が結婚っ!?)

上条(やってしまった。こんなこと言ったらアリサが困って……)

アリサ(って何を考えてるの私は!!)ワシワシ

上条(……相当テンパってらっしゃる)

上条「あ、えっと変なこと言ってごめんな」

アリサ「う、ううん!!」

上条「それじゃ行ってきます」スタスタ

アリサ「い、いいいってらっしゃい、あなた」

上条「…………へ?」クルリ

アリサ「」

アリサ(ん~~~~~~!?)

アリサ(って私は何を言ってるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!)

上条「え、えっと……」

上条(今、あなたって言われたよな? あなたって……)ドクン

上条(な、何俺は鼓動が早くなってんだ!?)ドキドキ

上条(変なこと言った俺のノリに乗ってくれただけだろ! 落ち着け上条当麻!!)

アリサ「と、当麻くん……その……」

上条(ここはちゃんと返さないと。上条さんのコミュニケーション能力が試されているぞ!!)

上条「いってくるよ、お前」

アリサ「」

上条「それじゃ!」タタタッ

アリサ「」

アリサ(は、はうっ!?)ボンッ!!

アリサ(あ、朝から心臓に悪すぎるよ……)フラフラ バタリ

~ 30分後 ~


アリサ(もう……)

アリサ(当麻くんが変なこと言うから私までおかしくなっちゃったよ……)

アリサ(……ううん。当麻くんが変なこと言わなくても最近の私って……)

アリサ(下心なしで当麻くんを見られなくなってる!?)

アリサ「……はぁ、なんで当麻くんの前だと普段の私でいられなくなっちゃうんだろ……」

アリサ(まあ原因はわかってるんだけど)

アリサ「……」

アリサ(駄目。何にも手がつかないや。もう一度寝ようっと)

~ とある高校 ~


上条(はぁ、しかし朝は本当にドキマギした)


アリサ『いってらっしゃい、あなた』


上条「」ドキッ

上条(いかんいかん。あれは冗談なんだ。忘れろ上条当麻!!)

上条(……でも、アリサみたいな子にあんなこと言われたら意識しちまうよな……)

上条(ついこの間までグレムリンやら暗部やらで上条さん枯れてたからな。こんな風に女の子を意識するのって久しぶりかもしれない)


土御門「よう、カミやん」


上条「おう、土御門」

土御門「昨日はご馳走様だったぜい」

上条「別にいいって」

土御門「それより今日も奥さんの手作り弁当かにゃー?」

上条「……っ!?」ビクッ

上条「だ、誰が奥さんだ。誰が!!」

土御門「いやいや、ただの冗談にそこまで突っ込まれても困るにゃー」

上条「……あ、うん。そうだよな。冗談だよな」

土御門(おや、これはまさか……?)

土御門(まあ、インデックスに手助けするなと言った以上俺も介入はしないが……)

上条「冗談、冗談、うん」

土御門(からかったりするのはありだにゃー)

今回はここまで
また今度

レッサー「ほら、浮気は日本の文化って言ううじゃないです」
上条「いや、言わねぇよ!」

~ 昼休み ~


青ピ「カミやん、今日も可愛い弁当やね」

上条「あ、ああ……」

土御門「そのうちハートマークとか入りそうだにゃー」

上条「」キッ

青ピ「そこまでしたら流石に引くで……」

上条「するわけないだろ!!」

上条(くそ、土御門め……)

土御門「」ニヤニヤ

上条(殴りたいその笑顔)

青ピ「そういえばあり……」

上条「」ビクッ

青ピ「アリtoキリギリスって最近TVで見なくなったと思わへん?」

上条「」ガクッ

土御門「だにゃー。片方はほぼ俳優になってるぜい」

上条(誰だよそいつら!!)

上条(まあ、いいや。それより上条さんの学校での唯一の楽しみであるアリサの手作り弁当を頂こうじゃないか)

上条(今日も美味しそうだ。まあ、確実に美味しいんだろうけど)

上条「」パクッ モグモグ

上条(美味い)ジーン

土御門(幸せそうな顔しちゃってまぁ……)

青ピ「……カミやん、一口頂戴」

上条「駄目、絶対!!」バッ

青ピ「なら土御門くんのを……」

土御門「舞夏の手作り弁当は俺だけのもんだにゃー!!」

上条「」フーフー

土御門「」シャー

青ピ「そ、そんな警戒せんでも……」

吹寄「」ジー

姫神「どうしたの?」

吹寄「……いえ、男子が華やかなお弁当を食べてるのに私は味気ないと再度実感しただけよ……」

姫神「実感は。していたんだ」

吹寄「それはまあ……。でもこのパンを食べると脳の活性化が!!」

姫神「先週から同じパンを食べてるけど。効果あった?」

吹寄「ない」ズーン

~ 15:30 シャットアウラ宅 ~


アリサ「しまった、もうこんな時間……」

アリサ(まさか14時まで寝ちゃうなんて……。洗濯物干しておいてよかった……)

アリサ「買い物いかないと」

アリサ(でもこの時間帯って学校帰りの学生が多くてお店混んでるんだよね……)

アリサ(でも買わないと足りないし、仕方ないな)


~ 16時 スーパー ~


アリサ(やっぱり人多いなぁ)

アリサ(このスーパー安いから、奨学金が少ない学生さんに人気だもんね)

アリサ(まあ、私もそうなんだけど……)

上条「……あれアリサ……?」


アリサ「……と、当麻くん……?」

上条「奇遇だな」

アリサ「う、うん」ドキドキ

上条「この時間に買い物って珍しいな」

アリサ「ちょっとね……」

上条「そうか」

アリサ(うぅぅ、朝の一件のせいでまともに顔が見れないよ……)

上条(……いけない。自分から声を掛けておいて会話が続かない)

アリサ「……」

上条「……」

上条「……と、とりあえず一緒に廻るか?」

アリサ「う、うん!」







アリサ「」ドキドキ

上条「……」

アリサ(なんだか当麻くん、あまり喋ってくれないな……)

アリサ(不愉快な思いさせちゃったのかな……)シュン

アリサ(それともお弁当美味しくなかったのかな……)

上条「……」

上条(……駄目だ、上条さんにこの空気は耐えらない……)

上条「アリサ!」

アリサ「は、はい!」ビクッ

上条「ごめんなさいでした!!」ペコリ

アリサ「……な、なにが……?」

上条「今朝、変なこと言って悪かった!!」

アリサ「け、今朝って……」

アリサ(ハッ!? もしかして当麻くんも……)

上条「なんか気まずい雰囲気作ってしまったみたいで。こんなつもりじゃなかったんだ」

アリサ(……私と同じで……)

上条「自分から振ったくせに変に意識しちまって」

アリサ「……」

上条「ごめんな?」

アリサ「……ふふ」

上条「……?」

アリサ「当麻くんも私のこと意識してくれてたんだ」クスッ

上条「あ、当たり前だろ? 上条さんだって健全な男子高校生ですよ」

アリサ(そっか。当麻くんが私を……)

アリサ「そっか、そっか」

上条「だからその元通りに……」

アリサ「うん。私も変な雰囲気のままじゃ嫌だから」

上条「」ホッ


~ 30分後 ~


上条「片方持つよ」

アリサ「そんな重たくないし大丈夫だよ」

上条「いや、持たせてくれ。お弁当のお礼も含めて」

アリサ「……お礼のつもりならやめてほしいな」

上条「……え?」

アリサ「」ジー

上条「……そうだな。お礼とか抜きにして俺が持ちたいからお願いをしてる。だから持たせてくれないか?」

アリサ「それじゃお願いしようかな?」クスッ

上条「ありがとうございます」







アリサ「当麻くんもあのスーパーによくいくんだね」テクテク

上条「安いからな」

アリサ「特売もあるからね」

上条「アリサも特売よく狙ってたのか?」

アリサ「もちろん。音楽活動ってお金かかるから。削るのはまず食費からだったからね」

上条「やっぱり音楽って結構かかるんだな」

アリサ「うん。私は運よくデビュー出来たからよかったけど。私より実力あるのに日が当たらない人達は多いと思うよ」

上条「大変なんだな」

アリサ「本当に好きじゃないとやっていけないよね」

上条「アリサは音楽活動再開しないのか?」

アリサ「もう少し経ってからするつもり。今は曲作りに専念してるの」

アリサ(当麻くんのせいで歌詞はスランプ気味だけどね)チラッ

上条「そうか。まあ、焦ることはないよな」

アリサ「うん。新曲出来たら聞いてくれる?」

上条「もちろん」

アリサ「約束だよ?」

上条「約束でごんす」

アリサ「インデックスちゃんも言ってたけどそれ流行ってるの?」クスクス

上条「……わからない……。ていうかインデックス何を言ってたんだ?」

アリサ「最近当麻くんの口癖がおかしいって。とうとう周りの人間の影響が出てきたんだ、って」

上条「……」

アリサ「当麻くんの知り合いって変な語尾の人が多いんだってね?」

上条「肯定しか出来ない」

アリサ「今度会ってみたいな」

上条(アリサには絶対会わせたくないな。アリサまで変な影響を受けたら……)

~ シャットアウラ宅 ~


上条「お、お邪魔します」

アリサ「そんなかしこまらなくてもいいよ」

上条(ここがアリサとシャットアウラの……)

上条(また変に意識してしまう……)

アリサ「冷蔵庫に買ってきたもの入れ終わったらコーヒー入れるから待っててね」

上条「あ、お構いなく」

アリサ「お構いします」

上条「……はい」

上条「」キョロキョロ

アリサ「必要最小限のものしかないでしょう?」コトン

上条「あ、悪い」

アリサ「前はTVもなかったんだよ?」

上条「そうなのか?」ズズー

アリサ「うん。私がシャットアウラちゃんの中にいる時にTV買おうって提言したの」

上条「へえ。結構仲良くやってたんだな?」

アリサ「うん。でもシャットアウラちゃんの中に戻って、私の意識が残ってると気付いた時は不安でしょうがなかったよ」

上条「なんで?」

アリサ「当麻くんは自分の中に違う人格があったらどう思う?」

上条「……怖いな」

アリサ「普通はそう思うよね。でもシャットアウラちゃんは私のことを受け入れてくれて、時間があるときはいつも私の話相手になってくれたんだ」

上条「優しいな」

アリサ「うん。それと私のこと妹みたいだって言ってくれて……」グスッ

上条「」ドキッ

アリサ「あ、ごめんね。自分から話しておいて泣くなんて」ゴシゴシ

上条「いいんじゃないか?」

アリサ「え? いいって……?」

上条「女の子が泣いてる姿はあまり見たくないが、嬉し泣きなら上条さん的にはアリだと思います」

アリサ「当麻くんは女の子の嬉し泣きしてる姿を見たいの?」

上条「そうじゃなくて! 上条さんが言いたいのはですね……!!」アセアセ

アリサ「……くすっ、冗談だよ。わかってるから」

上条「」ホッ

アリサ「これで二回目だね。当麻くんに私の泣き顔見られちゃったの」ニコッ

上条「」ドキッ

アリサ「恥ずかしいからシャットアウラちゃんとインデックスちゃんには内緒にしてね」

上条「あ、ああ……」ドキドキ

上条(まただ。また今朝みたいに……)

今回はここまで
また今度

~ 一時間後 ~


上条「お邪魔したな」

アリサ「ううん。誘ったのは私だし。後荷物持ってくれてありがとう」

上条「どういたしまして。また明日もお弁当楽しみにしてるよ」

アリサ「うん。期待してね!」

上条「ああ。それじゃまた明日な」

アリサ「また明日」ニコッ







上条(おかしい。アリサに謝って変な雰囲気もなくなったというのに……)テクテク

上条(アリサの顔が頭から離れない!!)

上条(これはきっとあれだな、うん……)

上条(女の子の家に上がって浮かれてるんだな、俺)

上条(初めてだもんな、女の子の家に上がるなんて。記憶なくなる前はわからないけど)

上条「まあ、これで上条さんもいよいよ青春を謳歌……ん?」


浜面「お、上条じゃん」


上条「浜面。その袋……お前もあのスーパーに?」

浜面「ああ。買い物は俺の役目だからな」

上条「アイテムのメンバーとルームシェアしてるんだったか?」

浜面「そう。役割分担していてな。調理は麦野、掃除は絹旗、洗濯は滝壺なんだよ」

上条「へぇ、仲良くやってそうで何よりだ」

浜面「本当は滝壺と同棲したいんだけどね。アイテムも滝壺にとって大切な居場所だからな」

上条「でも女三人に男一人ってどうなんだ?」

浜面「そりゃ気まずくなることもあるけど。あまり男として見られていないような気がするんだよな」

上条「そんなものか」

浜面「そんなもんじゃねぇの。上条だってあのシスターと同棲してるだろ?」

上条「インデックスは妹みたいなものだからな」

浜面「なら部屋で寝ればいいのに」

上条「アイツは寝相が悪いの! 上条さんの布団に潜り込んできて起きたら理不尽に俺の頭を噛むのが目に見えてるの!!」

浜面「頭噛みと電気あんま……。どっちの方がマシだろうか?」ボソッ

上条「……ん?」

浜面「いや、何でもねぇ。それじゃ滝壺達が待ってるから帰るわ」

上条「おう。またな」

~ 15分後 上条宅 ~


上条「ただいま」ガチャ

禁書「おかえりなんだよ。今日は遅かったね」

上条「ん? ああ。スーパーでアリサと会ってな」

禁書「ありさと?」

上条「そう。それでコーヒー頂いてきたんだ」

禁書「そうなんだ。二人きりで?」

上条「ああ。シャットアウラは仕事でいなかったからな」

禁書「……それで何かあったのかな?」

上条「何かって?」

禁書「ありさと二人きりで……」

上条「何にもない。インデックスさんは上条さんのことを野獣とでも思ってるんですか?」

禁書「誰もそっち方面で何かあったのかは聞いてないかも」

上条「うっ……」

禁書(その様子だと本当に何もなかったみたいなんだよ)

禁書(あぁ、何にもお手伝い出来ないのはもどかしいんだよ!!)ワシワシ

~ シャットアウラ宅 ~


アリサ「明日は焼きおにぎりでも入れてみようかな?」

アリサ「うーん、でもピラフもいいし……」

アリサ(最近は悩み事が多くなってきたなぁ。嬉しい悩み事だけど)

アリサ「……ま、お弁当はいいとして歌詞が……」

アリサ(折角4曲も新曲出来たのに全部歌詞が片思いの女の子の気持ちってどうだろう……)ズーン


シャットアウラ「ただいま帰ったぞ」ガチャ


アリサ「……あ、シャットアウラちゃんおかえり。今日は早かったね」

シャットアウラ「暇だったからな。誰か来たのか?」

アリサ「うん。当麻くんが来てたよ」

シャットアウラ「っ!?」

アリサ「スーパーで偶然会ってね。荷物ここまで運んでくれたんだ」

シャットアウラ「そ、そうか」

シャットアウラ(危ない。もう少しで出くわすところだったか……)

シャットアウラ「……それで何か進展はあったのか?」

アリサ「ないよ。シャットアウラちゃんは本当そればかり聞いてくるんだから……」

シャットアウラ「それでどうなんだ?」

アリサ「うん。少しは進展出来たかも」ニコッ

~ 二日後 とある高校 ~


上条「土御門、ちょっといいか」

土御門「どうした?」

上条「教室じゃ何なので屋上まで……」

土御門(まさか魔術師か? しかしカミやんが気付いて俺が気付かないわけが……)







上条「聞いてくれ、土御門」

土御門「ああ」

上条「俺……」

土御門「……」

上条「干物男かもしれない」

土御門「」ガクッ

土御門「……ど、どういうことだカミやん……?」

上条「実はな――――――――」

土御門「なるほど。鳴護アリサの家にお邪魔してから彼女のことばかり考えていると」

上条「ああ。女の子の家にお邪魔するなんて素敵イベントが今までなかったから上条さん的には浮かれてないつもりなんだがどうも浮かれっぱなしのようだ。現にアリサの顔ばかり頭に思い浮かんでしまう」

土御門(いや、それって……)

上条「実はアリサとは以前少し気まずい雰囲気になっていてな。それが解決したばかりなんだ。だからこのままだとまた……」

土御門「再度気まずい雰囲気になってしまうと危惧してるのかにゃー?」

上条「そうだ」

土御門(この男は……)イラッ

上条「だからそうならない為にはどうすれ……ごふっ!?」ドスッ

土御門(どんだけ鈍感なんだにゃー)

上条「な、なんで……」ピクピク

土御門「知らん。それくらい自分で考えるんだにゃー」スタスタ


ギー バタン


上条「……あ、アイツ本気で腹パンしやがった……」

上条「……アリサの弁当食べる前でよかった……」

~ 放課後 ~


上条(自分で考えろと言われても)テクテク

上条(明らかに上条さんの青春ポイントが非常に少ないのが原因だろ。だから女の子の家に上がった位でこんなに意識してしまうんだ)

上条(……そうなると土御門に相談したのは間違いだったか?)

上条(だとするとクラスメイト以外で学校にちゃんと行っていて青春を謳歌してる奴は……)

上条(一方通行は自宅警備員。浜面はフリーター。魔術側は論外……)

上条「……いない……」

上条(仕方ない。時間に頼るしかないか)

上条「お、そういえば今日はタイムセールだったな」

~ スーパーの前 ~


上条「さて、今日の獲物はもやしと卵だな…………ん?」

上条「浜面か最近よく会うな。誰かと話してるみたいだけど……彼女か?」ジー

上条(車が邪魔で見えない)ズイッ

上条「……ん? アリサ……?」


アリサ「今日は助かりました」

浜面「いや、俺も醤油買ってもらったしな」

アリサ「安く売ってるのにお一人様一点限りで、一人で買い物に行くと損する感じがしますもんね」

浜面「確かに。特に俺のところは四人もいるから消費が早くてよ」

アリサ「四人も?」

浜面「ルームシェアしてるんだ。彼女も入れて」

アリサ「彼女さんも?」

浜面「そう」

アリサ(ルームシェアか……。私と当麻くんとインデックスちゃんとシャットアウラちゃんで……)

アリサ(……いいかも。ううん、いい!!)

浜面「それじゃまたな」

アリサ「はい。また」ニコッ


上条「……」

上条(楽しそうだな、アリサと浜面……)


アリサ「私も帰らないと」

アリサ(今日は当麻くんのお話沢山聞けてよかった)ニコニコ


上条「……」

~ 翌朝 シャットアウラ宅前 ~


アリサ「おはよう、当麻くん」

上条「おはよう」

アリサ「はい、今日のお弁当」スッ

上条「ありがとう。これ昨日の……」スッ

アリサ「お味どうだった?」

上条「相変わらず美味しかった」

アリサ「よかった。たまには焼きおにぎりもいいかなって思ってね」ニコッ

上条「……あ、あのさ……」

アリサ「なに?」

上条「昨日いつものスーパーにいた?」

アリサ「うんいたよ」

上条「そうか。実は昨日アリサを見かけてな」

アリサ「そうなの? なら声掛けてくれればよかったのに」プクー

上条「いや、浜面と楽しそうに話してたから」

アリサ「浜面さんと? ああ、昨日偶然会ってね。お買い物協力してもらってたんだ」

上条「そうなのか」

アリサ「うん」

上条(協力なら俺がするのに……)

上条「随分楽しそうに話してたな」

アリサ「うん。沢山面白いお話聞けたからね」ニコッ

上条「」ズキッ

上条(なんだこれ?)

アリサ「また浜面さんからお話聞きたいな」

上条「」ムッ

アリサ「あ、そろそろ時間じゃない?」

上条「ああ、そうだな……」

アリサ「それじゃいってらっしゃい」フリフリ

上条「……いってきます」

今回はここまで
また明日

また明日じゃない
また今度

????「ふーん、アンタ的には私の部屋は女の子の部屋では無いと。ふーん、へー、ほー。ベッドの下まで漁られたのになあー」

????「あらあら、お茶はいかかでございますか?」

逆に考えるんだ!今回のポジが浜面でよかったと考えるんだ!
これが白垣根(カブトムシ05)だったら……


上条さんが「あの2人はお似合いだよな…」とか思いそうで怖い!
白垣根は地味に「強い・やさしい・かっこいい」の三拍子が揃っているからな……

今日9時くらいに投下する

~ とある高校 ~


上条「……」

アリサ『また浜面さんからお話聞きたいな』

上条「」イラッ

上条(何いらついてんだ俺は……)

上条(嫉妬してるのか。俺以外の男と楽しくお喋りしてるアリサを見て……)

上条(何で嫉妬する。アリサは別に俺のものじゃないだろ?)

上条「……あー、くそ!!」ワシワシ

青ピ「カミやん、どないしたん?」

上条「何でもない」

~ 16時半 スーパー ~


上条「」スタスタ

上条「今日は惣菜でも買って帰るか」


浜面「おっす、大将」

滝壺「あ、かみじょう」


上条「……浜面……と滝壺か」

浜面「また会ったな」

上条「そうだな」

浜面「上条も買い物か?」

上条「ああ」

滝壺「久しぶり」

上条「ああ。体調はどうだ?」

滝壺「問題ない」

上条「そうか。よかった」

浜面「そういえば昨日ここでアリサさんに会ったぜ」

上条「」ピクッ

浜面「いい子だよなあの子」

滝壺「」ムッ

上条「結構喋ったのか?」

浜面「ああ。おかげで買い物の時間が楽しく過ごせたぜ」

上条「……っ」

滝壺「はまづら浮気は駄目」グリグリ

浜面「痛い痛い! 浮気じゃねぇって!!」

滝壺「でもだらしない顔をしてる」

浜面「生まれつきです。それに話っていっても上条のことばっかりなんだからよ!」

上条「…………え?」

滝壺「かみじょうの?」

浜面「ああ。俺と上条の関係とか普段の上条の様子とか色々聞いてきてな」

上条(俺のことを……?)

浜面「あれは完全に上条に惚れてるな」

上条「……ッ!?」

滝壺「そうなんだ」

浜面「大将も罪な男だな」

上条「……」

上条(アリサが俺のことを……?)

上条(いや、それより俺……)

~ 翌朝 ~


アリサ「はい、今日のお弁当」スッ

上条「ありがとう。昨日も美味しかった」

アリサ「そっか。それより今日は元気そうでよかった」

上条「え……?」

アリサ「なんだか昨日元気なかったから。風邪でも引いたのかなって」

上条「……よくわかったな」

アリサ「うんわかるよ。だって当麻くんのことだもん」

上条「……」

上条「……」

アリサ「……はっ! 何言ってんだろ私っ///」アタフタ

上条(薄々気付いてはいた)

アリサ「ごめんね、また変なこと言っちゃった。今のなし!」

上条(何でこの子のことばかり考えてるのか)

アリサ「そ、それより今週末シャットアウラちゃんとカラオケに行くんだ。でね……」

上条(何で浜面と楽しそうに会話してるのを見て嫉妬したのか)

上条(俺はアリサのことが……)

アリサ「当麻くん?」

上条「」ニコッ

~ 一週間後 シャットアウラ宅 ~


アリサ「え? クリスマスパーティー?」

禁書『うん。どうかな?』

アリサ「うん。行きたい!」

禁書『それじゃ25日18時にとうまのお家に来てね』

アリサ「わかった。楽しみにしてるね」

禁書『それは私もなんだよ。またねありさ」

アリサ「うん。おやすみインデックスちゃん」ブチッ ツーツー

シャットアウラ「またあのシスターか」

アリサ「うん。クリスマスパーティー行うから参加してくれって」ニコッ

シャットアウラ「上条当麻の家でか?」

アリサ「そう。シャットアウラちゃんも一緒に行けたらよかったんだけど……」

シャットアウラ「仕事だから仕方ない。特にそういうイベント日は警備会社は忙しくなるものだ」

アリサ「そうだよね。それじゃ24日は二人でクリスマスパーティーしようか?」

シャットアウラ「二人でか?」

アリサ「うん、と言ってもケーキやチキンを用意するだけなんだけど……」

シャットアウラ「そうだな。帰りが遅くなると思うがそれでもいいか?」

アリサ「うん!」ニコッ

~ 上条宅 ~


上条「アリサ、どうだって?」

禁書「うん、参加するって」

上条「そっか。それじゃ今年は三人でクリスマスパーティーだな」

禁書「うん楽しみなんだよ」

禁書「……」

禁書(別に私がやろうとしてることは介入じゃないんだよ)

禁書(だからもとはるの言いつけは守ってるうちにはいるんだよ)

上条「どうしたんだインデックス?」

禁書「何でもないかも!!」ビクッ

~ 12月25日10時 ~


上条「……え? イギリスに?」

禁書「うん。何か私の知識が必要なんだって」

上条「急だな」

禁書「仕方ないよ。緊急時みたいだから」

上条「俺はついていかなくていいのか?」

禁書「かおりが空港まで迎えに来てくれるから。空港までお願いしていいかな?」

上条「わかった。しかしクリスマスパーティーどうするか?」

禁書「ありさはしゃっとあうらが仕事で一人みたいだから、二人ですればいいんじゃないかな?」

上条「二人って」ドキッ

禁書「それじゃとうまは、ありさにクリスマスを一人で過ごせと言うのかな?」ギロッ

上条「そういうわけじゃないが」

禁書「なら問題ないんだよ」

上条「……そうだな」

禁書(ありさもとうまと二人っきりだからと言って断らないはずなんだよ)

上条(アリサと二人か……)

禁書(私に出来るのはここまで。ありさ頑張るんだよ)

~ 14時 空港 ~


上条「それじゃ気をつけてな」

禁書「うん」

神裂「それではインデックスを預からせて頂きます」

上条「頼んだ」

上条(インデックス、超音速旅客機で大丈夫だろうか?)







禁書「ごめんねかおり。無理なお願いしちゃって」

神裂「いえ。しかしよかったのですか?」

禁書「何が?」

神裂「上条当麻とクリスマスを過ごさなくても」

禁書「……そうだね。確かに残念ではあるけど今までとうまを独り占めしすぎてたからね」

神裂「……」

禁書「ありさにもとうまを独り占めする時間はあげないとなんだよ」

神裂「インデックス」

禁書「まあ結局私の自己満足なんだけどね」

神裂「自己満足ですか?」

禁書「うん。私がこうしたいからしただけ。ただそれだけのことなんだよ」

神裂「……貴女も上条当麻に似てきましたね」

禁書「それはちょっと嫌なんだよ……」

~ 17:50 上条宅前 ~


アリサ(当麻くんと二人きり、当麻くんと二人きり)

アリサ(……駄目だ、絶対顔がにやけてる)ズーン

アリサ(インデックスちゃんに悪いと思ってるのに私ったら!!)

アリサ(……でもやっぱり心のどこかで好きな人と二人でクリスマスを過ごせることに喜んでる私がいる)

アリサ「……よし」ポチッ


ピンポーン


上条「……はいはい」ガチャ

アリサ「あ、当麻くん」

上条「おう」

アリサ「メリークリスマス」ニコッ

上条「メリークリスマス。寒かったろ上がってくれ」

アリサ「お邪魔します」


――――


アリサ「はい、ケーキ」スッ

上条「悪いな」

アリサ「ううん。料理は全部当麻くんが用意してくれたんだもん。これくらい当たり前だよ」

上条「アリサの口に合うといいんだけどな」

アリサ「合うに決まってる。うわー、結構豪華だね!」

上条「最初はインデックスも入れて三人の予定だったからな」

アリサ「インデックスちゃん残念だったね」

上条「仕事だから仕方ないさ」

アリサ「そうだね」

上条「それじゃ二人っきりのクリスマスパーティー始めますか」

アリサ「うん!」







アリサ「美味しい、美味しいよ当麻くん!」

上条「ケーキも美味しいな」モグモグ

アリサ「人気のお店のだからね」

上条「結構並んだんじゃないか?」

アリサ「予約していたから」

上条「あ、予約も出来るのか」

アリサ「ギリギリだったけどね。もう少しで予約一杯になるところだったみたいだし」

上条「そうなのか」

アリサ「このポテトも美味しい」

上条「これはスーパーで買ったスパイスがいい味を出していましてな」

アリサ「へぇ」

上条「これなんだけど」スッ

アリサ「見せて見せて」ズイッ


ピト


アリサ「あっ」

上条「……っ!」

アリサ「……ご、ごめん///」

上条「いや、俺のほうこそ……」

アリサ「て、ていうか手が触れただけで大げさすぎだよね私っ!」アセアセ

上条「そ、そうだな!」

アリサ「……」

上条「……」

アリサ「そ、それじゃチキンも頂こうかな」

上条「あ、ああ」

~ 2時間後 ~


アリサ「美味しかったぁ」

上条「アリサって結構食べるんだな」

アリサ「うん。私結構食べる方だよ?」

上条「それは知らなかった」

アリサ(……はっ、しまった。当麻くんの前で何暴露してるの!?)

アリサ(で、でもインデックスちゃんは暴食だしこれくらいで引かれたりは……)

上条「食べてる時のアリサ……」

アリサ「」ビクッ

上条「歌ってるときの次くらいに幸せそうな顔してたな」ニヤッ

アリサ「」

上条「インデックスほどじゃないけど」ニヤッ

アリサ「もうやめてよ当麻くん!」ポカポカ

上条「悪い悪い」

アリサ(そうだよね。当麻くんがこんなことくらいで引くわけないよね)







上条「21時か」

アリサ「もうそんな時間なんだ。そろそろ帰ろうかな」

上条「……アリサ」

アリサ「なに当麻くん?」

上条「お前に大切な話があるんだ」

アリサ「大切なお話?」

上条「ああ。本当はもう少し早く言えればよかったんだけど」

アリサ(何だろう?)

上条「聞いてくれるか?」

アリサ「うん。もちろん」

上条(よし。神様がくれたこのチャンス必ず活かす!)

上条「アリサ」

アリサ「は、はい」ドキッ

上条「俺はお前のことが好きだ」

アリサ「」

上条「一人の女の子として鳴護アリサのことが好きだ」

アリサ「」

上条「だから上条さ―――俺の彼女になって欲しい」

アリサ「……ぇ……ぁ……」ドクンドクン

上条「返事を聞かせてくれないか?」

アリサ(う、嘘。今当麻くんが私のことを好きって……?)

上条「……」

アリサ(と、当麻くんが私のこと……)ドクンドクン

アリサ(ちょっ……。私の鼓動早すぎ……)

上条「アリサ……?」

アリサ「ご、ごめん。急に言われたからびっくりして。少し待っててくれる……かな?」

上条「ああ。待つよ」

アリサ「ごめんね」


~ 3分後 ~


アリサ(よし、少しは落ち着いたかな)

アリサ「ごめん、当麻くん」

上条「い、いや……」

アリサ「それで確認なんだけど私のこと好きって……」

上条「ああ、好きだ」

アリサ「」ズキューン

アリサ(あぁ、また鼓動が……)

アリサ「い、いつから私のことを好きって……」

上条「自覚したのは先週かな」

アリサ「先週?」

上条「ああ。前からアリサのことばかり考えてたはいたんだけど」

アリサ(はうっ!?)

上条「スーパーで浜面と話してたって言ってただろ?」

アリサ「う、うん」

上条「……実はアリサと浜面が楽しそうに喋ってるのを見てむかついてたんだ」

アリサ「なんで?」

上条「アリサが俺以外の男と楽しそうにしていてたから」

アリサ「」

上条「馬鹿だよな。彼女持ちの友人に嫉妬してたんだ」

アリサ「と、当麻くん……」

上条「それでもアリサの笑顔を他の男に向けられているのが不愉快で……」

アリサ「……」

上条「でも話の内容が俺のことだって気付いた時は凄い嬉しかった。それで気付いたんだ。俺はアリサのことが好きだって」

アリサ「」ドキッ

上条「以上です……」

アリサ「……う、うん。教えてくれありがとう……」

上条「ど、どういたしまして……」

アリサ「……」

上条「……」

アリサ(当麻くん、私のことそこまで想ってくれたんだ。私も鈍感だな。当麻くんのこと言えないや)

上条「そ、それで返事を……」ドキドキ

アリサ「…………だよ?」

上条「……え?」

アリサ「私も当麻くんのこと好きだよ」

上条「」

アリサ「当麻くんが私を好きになるもっと前から好きでした」

上条「……い、いつから……?」

アリサ「当麻くんがベランダで私のこと励ましてくれた時からかな」

上条「そうだったんだ」

アリサ「うん。それと実は私もインデックスちゃんに嫉妬してました」

上条「インデックスに?」

アリサ「うん。だって一緒に住んでたしお互いのことをよくわかってたし」

上条「……」

アリサ「……当麻くん」

上条「は、はい!」

アリサ「私こう見えて嫉妬深いよ? 当麻くんのこと束縛するかもしれない」

上条「それは恋人なら当たり前じゃないか? それに俺だってアリサが他の男と仲良くするのは嫌だし……」

アリサ「彼女持ちの人でも?」

上条「……実際、浜面に嫉妬してたから……」

アリサ「意外だな、当麻くんが嫉妬してくれるなんて」クスッ

上条「そうだな。俺も自分がこんなに嫉妬深いとは思わなかった」

アリサ「でも嬉しかった。私のことそこまで想ってくれていたなんて」ニコッ

上条「」ドキッ

アリサ「……当麻くん……私を……」

上条「……」

アリサ「私を当麻くんの彼女にして下さい」

上条「……も、もちろん!!」

アリサ「…………当麻くんっ!!」ダキッ

上条「…………っ!?」

アリサ「当麻くん、当麻くん……」グスッ

上条「~~~~~っ!!」

アリサ「当麻くんと結ばれるなんて……夢みたい……」ギュッ

上条(か、上条さんの青春ポイントが急上昇中……っ!!)

アリサ「もう二度と当麻くんと会えないと思ってたのに……」ポロポロ

上条「あ、アリサ……?」

アリサ「シャットアウラちゃんの中に戻って、ずっと望めないものだと思ってた……」

上条「……」

アリサ「でもこんな私でも望めないものなんてなかったんだね」

上条「そうだ。アリサも俺も望めないものなんてないんだ」

アリサ「……うん、そうだよね」ニコッ

上条「」ズッキューン

アリサ「当麻くん、大好き」ピト

上条(やばい……)

アリサ「当麻くん、もっとぎゅっと抱きしめて?」

上条「……は、はひ……」ギュッ

アリサ「……えへへ、温かい……」

上条(幸せ過ぎて死にそうだ……)

~ 翌日 シャットアウラ宅前 ~


アリサ「おはよう、当麻くん」

上条「おはよう、アリサ」

アリサ「はい、お弁当」スッ

上条「今日は午前中で終わるから必要ないんだけどな」

アリサ「そうだけど……でも当麻くんに私のお弁当食べてほしかったんだもん……」

上条「わかった。有難く頂く」

アリサ「お弁当は明日のデートの時に渡してくれればいいから」

上条「今日じゃなくていいのか?」

アリサ「今日で二学期終わりでしょ? 学校終わったらクラスメイトと遊んだりしないの?」

上条「今のところ」

アリサ「そ、それじゃ今日渡して欲しい……です……」

上条「わかった。学校終わったら寄らせてもらう」

アリサ「うん。……ていうかそれならお弁当作らなくても普通に昼食作ればよかったかも……」

上条「そうだな」

アリサ「馬鹿みたい私」アハハ

上条「アリサって結構抜けてるところあるからな」

アリサ「酷い! 当麻くんもシャットアウラちゃんみたいに私のこと馬鹿にして!!」

上条「ご、ごめんなさい」

アリサ「冗談だよ。それよりそろそろ行かないと遅刻しちゃうよ?」

上条「そうだな。それじゃ行ってきます」

アリサ「いってらっしゃい」チュッ

上条「…………っ!?」

上条「……い、行ってきます!!」

アリサ「気をつけてね///」フリフリ

上条「了解でごんす!!」







上条「」タタタッ

上条「ふっ……」

上条「幸せだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」ズルッ

上条「がふっ!?」ズシャー

上条「……う……ぉ……」ピクピク

今回はここまで
また今度

~ 12月25日23時 ~


シャットアウラ「そうか。上条当麻から告白してくれたか」

アリサ「うん。当麻くんも私のこと好きだったって///」

シャットアウラ「よかったなアリサ」

アリサ「うん」

シャットアウラ「目の周りが腫れてるのは嬉し泣きのせいか?」

アリサ「」ギクッ

シャットアウラ「酷い顔だ」クスッ

アリサ「……だって本当に嬉しかったんだもん……」

シャットアウラ(知ってるよ。お前がどれだけ上条当麻のことを想っていたのか)

アリサ「……あれ? 今思ったんだけど当麻くんにもこの顔見られてたってことかな……?」

シャットアウラ「それはそうだろう」

アリサ「うぅぅ……」

シャットアウラ「別に恋人だからいいと思うが?」

アリサ「そうだけど……、まあそうだよね」ニコッ

シャットアウラ「それでどこまでしたんだ?」

アリサ「シャットアウラちゃんはまたそういうことを聞くんだから……」ジトー

シャットアウラ「べ、別にいいだろう……」

アリサ「うーん、付き合って初日だけどしちゃった」

シャットアウラ「な……っ!?」

シャットアウラ(上条当麻。貴様アリサに手を出すのが早いのではないか!?)

アリサ「順番間違えたかもしれない」

アリサ(当麻くんからキスしてくれたらよかったのに)

シャットアウラ(確定だ。まさか付き合った初日からアリサが女に……)

アリサ「シャットアウラちゃん?」

シャットアウラ(しかし姉的存在としてここはしっかり聞かねば。アリサの健康にも関わってくる問題だ!!)

シャットアウラ「まず……痛かったか……?」

アリサ「痛い……?」

アリサ(別にキスなんて……。あ、歯と歯がぶつからなかったのかって意味かな?)

シャットアウラ「どうなんだ……?」

アリサ「全然痛くなかったよ」

シャットアウラ「そ、そうなのか……?」

アリサ「当麻くんの……意外と柔らかかった……です///」

シャットアウラ「――――ッ!?」

シャットアウラ「ち、ちなみに上条当麻から求めてきた……のか……?」

アリサ「えっと、私からおねだりしちゃいましたっ///」

シャットアウラ「」

アリサ「確かに早かったかもしれないけど……気持ちが抑えきれなかったんだもん……」

シャットアウラ(アリサは肉食系だったのか……)

アリサ「好きな人と(キスを)するのって凄い幸せなことなんだね」

シャットアウラ(私にはまだよくわからないがそうなんだろうな)

アリサ「毎日したいくらいだよ」

シャットアウラ「ま、毎日……っ!?」

シャットアウラ(毎日は流石に……。アリサめ、こんな可愛い顔をしてなんてエッチな女だ!!)

シャットアウラ(後は一番確認しなくてはいけないことが残ってるな)

アリサ「シャットアウラちゃん?」

シャットアウラ「アリサ」

アリサ「なに?」

シャットアウラ「ちゃんと避妊はしたのか?」

アリサ「」







シャットアウラ「くっ……。まさか私の勘違いだったとは……」

アリサ「シャットアウラちゃん、何を考えてるの!!」

シャットアウラ「しかし、お前が順番間違えたとか言うから!!」

アリサ「わ、私がそんなすぐに……っ///」

シャットアウラ「まさかキスのことだったとは……」

アリサ「当然です! 私と当麻くんは付き合ったばかりなんだから!!」

シャットアウラ「……とりあえず安心した」

アリサ「まったくもう……。シャットアウラちゃんってムッツリスケベさんだよね」

シャットアウラ「な、なんだとっ!?」

アリサ「だって私と当麻くんのこと色々想像してたんでしょ?」

シャットアウラ「ぐぬぬ……」

アリサ「エッチ」クスッ

~ 上条宅ベランダ ~


上条「」ボケー

上条(アリサと恋人同士になったんだよな……)

上条(それにキスまで……)

上条「ふ、ふへへ……」ニヘラ


土御門「顔がきもいぞ、カミやん」


上条「」ビクッ

土御門「メリークリスマスだにゃー」

上条「土御門っ!?」

土御門「その顔、何かいいことでもあったのかにゃー?」

上条「……お前ならすでに知ってるんじゃないのか?」

土御門「鳴護アリサと付き合うことになったとかかにゃー?」

上条「知ってんじゃねーか!!」

土御門「いや、今のは予想だぜい?」

上条「なんで予想出来るんだよ」

土御門「だってカミやん、彼女のこと好きだったろ?」

上条「」

土御門「実は鳴護アリサがカミやんの部屋に入るところを舞夏が見ていてにゃー」

上条(舞夏に見られていたのか……。ていうかそれより……)

上条「なんで俺がアリサのことを好きだって知ってんだっ!?」

土御門「それは屋上であんな相談を受けたら気付くに決まってるぜよ」

上条「」

土御門「流石のカミやんも自分の気持ちに気付いたか」

上条「……なんだよ、気付いていたなら教えてくれてもよかったじゃないか……」

土御門「カミやん、本当にそう思ってるのか?」

上条「…………え?」

土御門「自分の気持ちを他人に教えられて気付くなんて情けないと思わないかにゃー?」

上条「……」

土御門「自分の気持ちは自分で気付かないと駄目だと思うけどにゃー」

上条「……そうだな。その通りだ」

土御門「」フッ

上条「教えてくれなくてありがとう」

土御門「どういたしまして。それより彼女とはどこまでいったんだにゃー?」

上条「ああ、それはキスま……って何でお前に教えないといけないんだよ!!」

土御門「『カミやん、歌姫ARISAと聖夜に結ばれる』と。さてネットに垂れ流すかにゃー」

上条「よし屋上に行こう」

~ 12月29日 上条宅 ~


禁書「やっぱりここが一番落ち着くんだよ」

上条「お疲れ様、インデックス」

アリサ「長旅お疲れ様、インデックスちゃん」

禁書「うん。それより私に報告したいことって何かな?」

上条「ああ。本当は電話で伝えようと思ったんだけどな」

アリサ「私が直接伝えようって当麻くんにお願いしたの」

禁書「気になるんだよ。早く言って欲しいかも」

上条「えっと、この度俺とアリサは……付き合うことになりました……」

アリサ「///」

上条「へ、へへ」ポリポリ

禁書「そっか。おめでとうなんだよ」

上条「……あれ? 驚かないのか……?」

アリサ「」コクリコクリ

禁書「だってありさが当麻のことを好きなのは知っていたから」

アリサ「」

上条「そ、そうなのか?」

禁書「私は当麻と違って鈍感じゃないからね」エッヘン

アリサ「い、いいいつから私が当麻くんのこと好きだって……知ってたの……?」

禁書「うーん、三人でゲームセンターに行ったときからありさの様子がおかしいとは思ってたんだよ」

アリサ「そ、そうなんだ……」

禁書「まーあれで気付かない方がどうかと思うんだよ」

上条「」グサッ

アリサ(そっか。インデックスちゃんに気付かれてたんだ……)

アリサ(今思うと気付かれて当然だったかも。当麻くんは鈍感だから気付かなかったけど)

禁書「まあ、そんなことよりおめでとうなんだよ!!」ニコッ

アリサ「ありがとうインデックスちゃん」

上条「ありがとうインデックス」

禁書「とうま」

上条「ん?」

禁書「ありさのこと泣かせたら頭蓋骨噛み砕くかも」

上条「わかった。絶対アリサに悲しい思いをさせたりしない」

アリサ「当麻くんっ///」

上条「俺を信じてくれアリサ」

アリサ「うん信じるよ。信じるに決まってる」

禁書(あれ? 今のは『俺を信じてくれインデックス』と言うべきじゃないのかな?)

上条「さて、そろそろ昼食作るか」

アリサ「私も手伝うね」

上条「ありがとう。インデックス親子丼でいいか?」

禁書「もちろんなんだよ!!」

上条「超大盛りにするからな」

禁書「うほーい!!」

禁書(ま、別にいっか。今はそんなことより昼食なんだよ!!)

~ 12月25日 第七学区 ~


青ピ「お姉さん、ボクと一緒に熱い聖夜を過ごさへん?」

結標「ごめんなさい、15歳以上と身長160センチ以上は眼中にないの」

青ピ「そこのお姉さん」

麦野「消えろゴミクズが」

青ピ「そこの君」

佐天(うわ、不良さんだ……)

佐天「友達と待ち合わせしてるのですみませーん!!」

青ピ「そこの素敵なお嬢さん」

心理定規「悪いけどお金持っていない人とは遊べないわ」

青ピ「ヘイ」

フロリス「へらへら笑いながら近づいてくんな」

青ピ「素敵な瞳をしてるそこの君」

五和「すみません、私想い人がいますので」

青ピ「君の赤い瞳に乾杯」

一方通行「あァっ!?」

青ピ「なんて美しい金色の髪をしているんだ、そこの彼女」

トール「俺は男だ」

青ピ「あかん。今年も一人でクリスマスを過ごす羽目になってしまう!!」

「少々よろしいですか?」トントン

青ピ「もちろん!!」クルリ

固法「風紀委員です。またお会いしましたね」ニコッ

青ピ「」

固法「街中でナンパをしまくっている男性がいると通報が入りまして」

青ピ(風紀委員、か…………っっっ!!)

固法「私でよければお付き合いしますが?」

青ピ(今年最後の職務質問やなぁ)

今回はここまで
また今度

次回から恋人編スタートということにつき

~ 12月27日 第七学区 ~


アリサ(今日は当麻くんと初デートだ)ドキドキ

アリサ(服おかしくないよね?)

アリサ(あー、緊張してきた……)


上条「アリサ、お待たせ」


アリサ「と、当麻くん!」

上条「待った?」

アリサ「ううん。全然待ってないよ!?」

上条「そっか。ならよかった」ホッ

アリサ「それじゃ行こう?」

上条「ああ」

アリサ「」テクテク

上条「」テクテク

アリサ「な、なんだか緊張するね?」

上条「そうだな」

アリサ「……」

アリサ(前にも一度こういう感じあったな)

アリサ(でも不思議と今回は会話がなくても嫌な感じがしない)

アリサ(それって……)チラッ

上条「……ん?」

アリサ(関係が変わったからだよね?)

上条「上条さんの顔に何かついてるかね?」

アリサ「ううん。ねぇ、当麻くん」

上条「なに?」

アリサ「今日は一杯楽しもうね」ニコッ

上条「」ドキッ

上条「そ、そうだな」

~ ショップ ~


アリサ「どれがいいかな?」

上条(ペアリングか。こういうの見ると本当恋人になったんだと実感する)

アリサ「当麻くんはどれがいいと思う?」

上条「上条さんはこういうの疎いのでアリサに任せるよ」

アリサ「当麻くんもちゃんと考えて下さい」ムッ

上条「そ、それじゃこれ……?」

アリサ「適当に言ってるでしょ?」

上条「……ばれた……?」

アリサ「もう……これでも怒ってるんだからね?」

上条(全然見えない)

アリサ「ちゃんと考えないと駄目なんだから」

上条「わかったよ」







アリサ「えへへ、早速つけちゃったね」

上条「慣れてないから照れるなこれ」

アリサ「私もだよ」

上条「アリサはライブの時につけてたりしただろ?」

アリサ「そうだけどこれとは全然違うよ」

上条「そうなの?」

アリサ「うん。だってこれは私と当麻くんが恋人だって証だもん。だから全然違う」

上条「そ、そっか」

アリサ「失くしたりしないでね?」

上条「もちろん」

アリサ「それじゃ次はゲーセンに行こう」

~ ゲーセン ~


上条「インデックスと三人で来て以来だな」

アリサ「そうだね」

上条「今日は並んでるな」

アリサ「だね」

上条「今日はコスプレしないの?」

アリサ「しないよ!!」

上条「そっか……」

アリサ「なんで残念そうなの?」

上条「いや……」

アリサ「も、もしかして……インデックスちゃんが持ってるプリクラ見た……?」

上条「」ギクッ

アリサ「み、見たんだ……」ジー

上条「……ま、まあその……」ポリポリ

アリサ(恥ずかしい!!)

上条「でも凄い似合ってたぞ?」

アリサ「……っ!?」

上条「アリサってナース姿似合うんだな」

アリサ「っ///」

上条「上条さん、よく入院するからナース姿のアリサに看病して欲しいかも……なんちゃって?」

アリサ「も、もう当麻くん変なこと言わないでよっ!!」

上条「ごめんごめん」

アリサ(でも似合うって言ってくれた)ホワーン

アリサ(き、機会があったら見せてあげても……)

上条「お、俺達の番だぞ」

アリサ「は、はいっ!」ビクッ

~ 5分後 ~


アリサ「」ジー

上条「アリサどうした?」

アリサ(キスプリっていうのしてみかったけど……)

アリサ(周りに人が沢山いるから出来なかったよぉ……)

アリサ(でもこれからチャンスは沢山あるし次だね次!!)

上条「……?」

アリサ「よし!!」

上条「」ビクッ

アリサ「当麻くん、何かしたいゲームある?」

~ 12時ファミレス ~


上条「ここのファミレス、アリサと来るのは9月以来か?」

アリサ「うん、そうだね」

上条「懐かしいな。あれからもう3ヶ月以上経つんだな」

アリサ「うん」

上条「……」

アリサ「あの時……。当麻くんとインデックスちゃんが最後まで聴いてくれてなかったらこうして当麻くんと二人でいられることもなかったのかな?」

上条「そうかもしれないな」

アリサ「……よかった。あの時最後まで聴いてくれていて」

上条「歌がよかったからな」

アリサ「ありがとう」

上条「どういたしまして」

アリサ「///」

上条「……ち、注文するか……」

アリサ「うん」コクリ







アリサ「当麻くんは年末どう過ごすの?」

上条「インデックスと二人で家で年越しするつもりだ」

アリサ「そっか。私もシャットアウラちゃんと二人で過ごそうと思う」

上条「それがいいんじゃないか?」

アリサ「当麻くんとも一緒に過ごしたいけど、シャットアウラちゃんを一人にさせたくないから」

上条「言わなくてもわかってる。姉妹だもんな」

アリサ「……うん。それと冬休みまた会ってくれるかな?」

上条「もちろん。上条さんは何も予定入ってないから、アリサシフトでいけるぞ?」

アリサ「わ、私シフト……えへへ……」

上条「後、冬休みの課題があるからそれも教えてくれると……」

アリサ「いいけど、私もあまり頭よくないよ?」

上条「そういえばそうだった」

アリサ「そこはフォローしてよ!!」

上条「悪いけどその幻想はぶち壊せない」

アリサ「うぅぅ……。やっぱり学校行った方がいいのかな……?」

上条「確かに今のアリサは専業主婦みたいなもんだから」

アリサ「専業主婦って///」

上条「俺じゃなくてシャットアウラのな?」

アリサ「」プクー

上条「でも学業と音楽の両立って大変じゃないのか?」

アリサ「そうだけど本当なら私も高校一年生だし……」

上条「学校行きたいのか?」

アリサ「……うん」

上条「そっか」

上条(どうする? 土御門を頼らせてもらうか。でも十分助けてもらってるし……)

~ 同時刻 窓のないビル ~


☆「土御門、鳴護アリサが学校に行きたがってる。転入の手配を」

土御門「わかった」

☆「転入先はとある高校。クラスも幻想殺し一緒の方がいいだろう」

土御門「お前、過保護すぎだろう……」

☆「ファンだからな」

土御門「鳴護アリサを利用したレディリーをホルマリン漬けにしたくらいだからにゃー」

☆「彼女も反省したようだからな。昨日解放してあげた」

土御門「はぁ……」

~ ファミレス ~


上条「……」

アリサ「あ、気にしないで。行けたら行きたいな、って思ってる程度だから」

上条「そっか」

アリサ「うん。今の生活で十分幸せだもん」

上条(幸せ、か。きっとアリサの本心だろう。でも俺はもっとアリサを……)

馬場「お待たせしました。ミートソースボロニア風、リーブステーキ、チョリソー、ミラノ風ドリア、ライスです」

アリサ「あ、どうも」

上条「……」

アリサ「当麻くん、注文したの来たよ。食べよ?」

上条「……そうだな」

馬場「ごゆっくりどうぞ」ペコリ

~ 15時 映画館 ~


「そんなモノのためにあの子を殺したのか―――――ッ!!!!」

「中学生以上はな、ババァなンだよ」ボソッ

「パリイ! パリイ! パリイ! てかァ? 笑わせんじゃねえぞクソガキ!」

(泣き叫んでいたらそれを聞いて駆けつけてくれるヒーローなんていない)

「俺はお前とは戦わない」

「愉快に素敵にキマっちまったぞ、オマエはァ!!」

「つーか、何だか小さくなっちまったなあ、俺の敵ってヤツは」


アリサ「」ウルッ

上条(何だか御坂や一方通行に似てる人が出てるな……)

上条(そして一人場違いがいる。出てくるなら実験開始前に出てくれよ雷神さんよ)

~ 17時半 シャットアウラ宅前 ~


アリサ「今日は楽しかった」

上条「俺もだ」

アリサ「家上がってく?」

上条「そうしたいところだけど家に帰って夕食の支度をしないといけないからまた今度にさせてもらう」

アリサ「わかった。それじゃまたね、当麻くん」

上条「ああ、またな」

アリサ「プリクラ、剥がしちゃ駄目だからね……?」

上条「わかってる」

上条(電池バックになら青髪ピアス達にばれないだろう)

アリサ「それじゃーね」

上条「おう」

~ 帰り道 ~


上条「」テクテク


ブルブル


上条「……ん? 土御門か……」ポチッ

上条「もしもし」

土御門『にゃー、カミやん』

上条「土御門、どうした?」

土御門『鳴護アリサを1月からうちの学校に転入させることに決定したぜい』

上条「」

土御門『明日には鳴護アリサの自宅に書類が届くだろうよ。準備するものが沢山あるからちゃんと買い物に付き合ってあげるんだぜい?』

上条「ねえ、お前は上条さんに盗聴器しかけてるの?」

土御門『まさか。しかけるなら舞夏に決まってるにゃー』

上条「ならなんでこのタイミングでアリサの転入話の連絡が来るの!? 上条さんだって今日のお昼にアリサが学校に行きたがってること初めて聞いたばかりだぞ!?」

土御門『それはあれだ……』

上条「……」

土御門『ご都合展開ってやつだにゃー』

上条「……もういい。お前じゃないとしたらもっと上の人間ってことだな」

土御門『そういうことだにゃー』

上条「……もういい。お前じゃないとしたらもっと上の人間ってことだな」

土御門『そういうことだにゃー』

上条「そいつはアリサのことを快く思ってる人間でいいんだよな?」

土御門『そうですたい』

上条「……わかった。だが盗聴はやめてくれ、とお前から伝えておいてくれ」

土御門『了解』

上条「土御門」

土御門『なんだカミやん』

上条「ありがとう」

土御門『』ブチッ

上条「……ったく、俺もアリサも助けてもらってばかりだな」

今回はここまで
また今度

~ 翌日 シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ「またか!?」

アリサ「うん。今度はとある高校の転入だって」ニコニコ

シャットアウラ「また『人生と書いて義妹と読む』から……」

アリサ「えへへ」

シャットアウラ「嬉しそうだな。それもそうか」

アリサ「うん。だって当麻くんの同級生になれるんだもん」

シャットアウラ(まあ、アリサが嬉しそうだしいいか)

アリサ「楽しみだな」

シャットアウラ「……そうだな。学校生活をしっかり楽しむといい」

アリサ「うん!!」

シャットアウラ「しかし色々と準備するものがあるな。教材は学校で用意してくれるようだが」

アリサ「当麻くんが買い物に付き合ってくれるって」

シャットアウラ「彼氏なのだから当然だ」

アリサ「どんな制服なんだろう。楽しみだな……。あ、家事は今まで通り私がするから任せてね」

シャットアウラ「大丈夫なのか?」

アリサ「うん。だって学校あっても16時半までには帰宅出来るから余裕だよ」

シャットアウラ「しかし音楽活動は?」

アリサ「週末にすればいいよ。以前もそうしていたし」

シャットアウラ「そうか。以前は学校に通っていたんだったな」

アリサ「うん」

~ 上条宅 ~


禁書「ありさがとうまと同じ学校に?」

上条「ああ。土御門がまた暗躍してくれたそうだ」

禁書「流石もとはるなんだよ!!」

上条「また夕飯でもご馳走しないとな」

禁書「今度はしゃぶしゃぶがいいんだよ!!」

上条「次の奨学金が支給されたらな」

禁書「うん。それじゃ私お風呂入ってくるね」

上条「ああ。ちゃんと肩まで浸かるんだぞ?」

禁書「わかってるんだよ」


ギー バタン


上条「……アリサと同級生か。そしてクラスメイト……」

上条「……ふふふ」

上条「……」

上条「……ん? 俺とアリサが付き合ってることはクラスメイトに知られていいんだろうか?」

上条(一応アリサは元アイドル? だし、今後歌手活動を行うにあたって彼氏がいると知れ渡ったら影響が出るんじゃないか?)

上条「うーん……。これはアリサと相談するしかないな」

上条「さてと、夕食作らないと」

~ 12月30日14時 喫茶店アステカ ~


アリサ「当麻くん、私に相談したいことって何?」

上条「えっと、冬休み明けたらアリサは上条さんの同級生になるわけですが」

アリサ「うん!!」ニッコリ

上条「同級生に俺とアリサの関係を聞かれたらどう答えればいい的な?」

アリサ「どうって恋人でいいんじゃないの?」

上条「まあそうなんだけど……。アリサって元芸能人なわけじゃないか」

アリサ「……」

上条「それに歌手として再デビューする時に彼氏がいるのが知れ渡っていたら影響が出るのではないか、と上条さんは危惧しましてですね……」

アリサ「……当麻くんは本当優しいね」

上条「いや普通だろ」

アリサ「ありがとう。でもそんなこと気にしなくていいよ?」

上条「けど……」

アリサ「もし彼氏がいることが私の音楽活動に影響が出るのであれば、私の歌がそれまでのものだったってことだもん」

上条「……」

アリサ「だから学校でもいつも通り接して欲しいです」

上条「……」

アリサ「駄目……かな……?」

上条「……わかった。アリサがいいならそれでいい」

アリサ「うん」

上条「まあ、上条さんもこんな可愛い彼女がいるって同級生に自慢出来るしな」

アリサ「か、可愛いだなんてっ///」

上条(きっと青髪ピアスあたりに迫られそうだな)

アリサ(また可愛いって言われちゃった。毎日言われてるのにまだ照れちゃう)

上条「アリサ、顔が緩んでるぞ?」

アリサ「ひゃいっ!?」ビクッ

アリサ「当麻くんのクラスってどんな感じなの?」

上条「皆いい奴らだよ。ノリもいいし。アリサもすんなり馴染めると思う」

アリサ「そっか。何だか緊張するな」

上条「吹寄ってクラスのまとめ役がいるんだけど、多分そいつがアリサの面倒を見てくれると思う」

アリサ「吹寄さん? くん?」

上条「女子だよ。上条さんも手助けするけど女子にしか手助け出来ないこともあるだろうし」

アリサ「当麻くんは吹寄さんと仲いいの?」

上条「仲いいというより喧嘩友達的な? シャットアウラにちょっと似てるかも」

アリサ「シャットアウラちゃんに?」

上条「ああ」

アリサ「へえ、楽しみ」ニコッ

上条「シャットアウラより手が早いかもしれないけど」

アリサ「ふふふ。ねえ、私が一番楽しみにしてることってわかる?」

上条「授業」

アリサ「それは楽しみじゃないよ……」

上条「アリサも勉強嫌いなんだな」

アリサ「嫌いというよりよくわからない……」

上条(上条さんも人のこと言えないけどアリサもお馬鹿さんなんだな)

アリサ「あ、また私のこと馬鹿にしたでしょ?」プクー

上条「ちょっと」

アリサ「酷い!!」

上条「あー、悪かった。怒らないで」

アリサ「……それじゃ私が学校で一番楽しみにしてること当てたら許してあげる」

上条「アリサが一番楽しみにしてることね……。ガールズトーク?」

アリサ「違います」

上条「制服を着ること?」

アリサ「違う」

上条「うーん……。購買?」

アリサ「私、お弁当作ってるよね!?」

上条「……わかった。さっきのと似てるけど女子達と一緒にお昼か!?」

アリサ「……違う」

上条「えっと……」

アリサ「お昼ってところは合ってるけど……。わからない?」

上条「……上条さんと一緒にお昼……とか……?」

アリサ「……うん///」コクリ

上条「」ドキッ

アリサ「毎朝見送る時にいつも思ってたの。私が当麻くんの同級生なら一緒にお弁当食べれるのにって」

上条「そ、そうか」

アリサ「一緒にお昼食べてくれますか?」

上条「もちろん」

アリサ「えへへ、ありがとう」

上条「そっか。アリサと一緒に弁当食べれるんだよな」

アリサ「そうだよ。当麻くんがどんな顔で私が作ったお弁当食べてるのか見れるってことだね」

上条「……あんまり見せたくないな」

アリサ「なんでー?」

上条「……顔が緩んでるから……」

アリサ「……そ、そっか……」

上条「……」

アリサ「……」

上条「そ、そろそろ出るか?」

アリサ「……うん///」

上条「お会計頼む」

海原「はい。640円になります」

上条「あれ? 今日はそっちの顔なの?」

アリサ(そっちの顔?)

海原「はい。こっちの顔のほうが売り上げがよくなるので……」

上条「上条さんは元の顔もカッコいいと思うぞ」

海原「ありがとうございます。それにしても仲がよろしいですね」ニコッ

上条「ま、まあな」

アリサ「///」

海原「また来て下さいね」ニコッ

アリサ「はい」

上条「ご馳走様」



カランカラン


海原「……」


春上「最近このお店ばかりなの」モグモグ

初春「佐天さんがはまってるんですよ」ズズー

佐天「だってイケメンがいるんだもん」ジー

ショチトル「エツァリお兄ちゃんに手を出したら殺すぞ!?」

佐天「またまたー。ブラコンの設定はいいですって」

ショチトル「だれがブラコンだ!!」

佐天「だってエツァリって仮の名前までつけてるじゃないですかー」

ショチトル「それが本名だ!!」

春上「発音し辛いの……」

初春「そういえばあの人って常盤台の理事長のお孫さんですよね?」

佐天「イケメンでお金持ち。きたー!!」

春上「……それはいい情報が入ったの」ボソッ

ショチトル「お前はもう帰れ!!」


海原「……はぁ……」

~ CDショップ ~


アリサ「うーん、どれがいいかな?」

上条「まだ迷ってるのか?」

アリサ「うん。X、金爆、EGOSIT、川田まみ、井口裕香でしょ」

上条「ジャンルがバラバラだな」

アリサ「ジャンルはあまり気にしないから。当麻くんは何か買うの決まった?」

上条「上条さんはflip Sideでも買おうかと」

アリサ「当麻くんそういうの聞くんだ。意外」

上条「まあいい曲なら」

アリサ「うん、それが一番だよね」

上条「ああ。でもアリサの曲が一番いいけどな」

アリサ「っ///」

上条「どうした?」

アリサ「と、当麻くんはまたそういうことを言って。ずるいよ……」

上条「え? なにが?」

アリサ「なんでもないです!!」

今回はここまで
また今度

~ 17時半 ~


アリサ「明日で今年も終わりだね」テクテク

上条「そうだな」テクテク

上条(上条さんは半年しか記憶にないですが)

アリサ「当麻くんは明日大掃除するの?」

上条「そのつもり……と言っても狭いからすぐ終わるけどな」

アリサ「ワンルームだもんね」

上条「アリサは?」

アリサ「私は今日の午前中に終わらせたよ。明日はシャットアウラちゃんとゆっくりしたかったから」

上条「なるほど。シャットアウラは元気?」

アリサ「うん。最近はからかわれる回数も減ったかな」

上条「シャットアウラがアリサをからかうねぇ……」

アリサ「シャットアウラちゃん、むっつりスケベさんなんだよ」

上条「そうなのか!?」

アリサ「うん。でもそういうところも可愛いっていうか」

上条「上条さんは怒ってる姿しか思い浮かばないな」

アリサ「当麻くんにとってはそうかもね」クスッ

上条「まあな、お、もう着いたのか」

アリサ「本当だ。話してるとあっという間だね」

上条「だな。それじゃ今夜電話するよ」

アリサ「あ、寄ってかないの?」

上条「えっと、もう5時半だし……」

アリサ「もう少し一緒にいたいな……」チラッ

上条「寄らせてもらおうか」

アリサ「はい」ニコッ

~ シャットアウラ宅 ~


上条「やっぱりアリサが入れてくれたコーヒーは美味い」ズズー

アリサ「あ、ありがとう///」

上条「年明けたら学校に通う準備しないとな」

アリサ「うん」

上条「前の学校はセーラー服だったのか?」

アリサ「ブレザーだよ。だから楽しみなんだセーラー服」

上条(アリサのセーラー服姿か……)

上条(やべぇ、涎が出るかもしれない)

アリサ「体操着ってハーフパンツだよね?」

上条「残念ながら」

アリサ「何で残念なの?」

上条「」ギクッ

アリサ「エッチ」

上条「い、いやこれは健全たる男子高校生ならば仕方がない思考といいますか……」ダラダラ

アリサ「今時、ブルマの学校なんてないと思いまーす」

上条「仰るとおりで……」

アリサ「当麻くんはブルマ好きと」カキカキ

上条「いや、メモしなくていいから!!」

アリサ「冗談だよ」クスクス

上条「……ふぅ、あんまりからかわないでくれ」

アリサ「ごめんごめん。後、当麻くんの学校って何か特長ってある?」

上条「全くないな。本当に普通の学校だよ」

上条(イレギュラーな存在が多いけどな)

アリサ「それじゃ私がいた学校とそう変わらないのかなぁ」

上条「購買はあったのか?」

アリサ「あったよ。私はいつもお弁当だったから買ったことないけど」

上条「そうか。うちの学校は購買する生徒が多いからな。買うの大変なんだ」

アリサ「そうなんだ。でも当麻くんにはもう関係ないよね」

上条「そうだな。アリサが毎日作ってくれてるからな」

アリサ「うん。浮気は駄目だからね?」

上条「いや浮気って」

アリサ「もし足りない時は私の分食べていいから」

上条「大丈夫。上条さんはインデックスと違って胃袋普通なので」

アリサ「それもそうだね」


禁書「へっくし!!」

スフィンクス「」ビクッ

禁書「最近くしゃみする回数が多くなってきたんだよ」ズズー

禁書「ティッシュの消費が半端ないかも」チーン


アリサ「楽しみだな、早く通いたいな」

上条「そうだな。後、一つ忠告しておくことがある」

アリサ「なに?」

上条「担任の先生を見ても子供扱いしないこと」

アリサ「…………え?」

~ 12月31日19時 上条宅 ~


上条「インデックス、ご飯出来たぞ」

禁書「はーい」

上条「テーブル拭いといてくれ」

禁書「了解なんだよ」フキフキ


上条「それじゃ頂きます」

禁書「……」

上条「どうした?」

禁書「何だかいつもより少ないかも」

上条「ああ、後で年越しそば食べるからな」

禁書「年越しそば?」

上条「日本人はそばを食べながら年越しをするんだ」

禁書「そうなんだ。わかったんだよ!!」

上条「それじゃ頂きます」

禁書「いただきます!!」

スフィンクス「にゃおす」

上条「スフィンクスはいつもより高いキャットフードで我慢してくれな」

スフィンクス(それで妥協しよう)

~ アリサ宅 ~


アリサ「どう美味しい?」

シャットアウラ「ああ。相変わらず美味しい」

アリサ「それにしてもこの時間に蕎麦食べてもいいものなのかな?」

シャットアウラ「夜中に食べると身体に悪いだろう」ズズー

アリサ「それはそうだけど。一日くらいなら……」

シャットアウラ「その油断が命取りになるんだ」

アリサ「そ、そうなんだ」

シャットアウラ「それよりよかったのか?」

アリサ「え?」

シャットアウラ「本当は上条当麻と一緒に過ごしたかったんじゃないのか?」

アリサ「……ううん。今日はシャットアウラちゃんと過ごしたかったよ?」

シャットアウラ「そ、そうか」

アリサ「一度でいいから大晦日、家族と過ごしてみたかったんだ」

シャットアウラ「家族か……」

アリサ「当麻くんにはインデックスちゃんもいるしね」

シャットアウラ「そういえば昨日、そのインデックスとやらを見かけたな」

アリサ「そうなの?」

シャットアウラ「ああ。アホ毛と髪が長い子と金髪の子と缶けりをしていた」

アリサ「そ、そうなんだ」

シャットアウラ「もの凄い濃い子供たちだったな」

アリサ「へぇ」

アリサ(インデックスちゃん、普段缶けりしてるんだ)

シャットアウラ「それと保護者みたいな人もいた」

アリサ(誰だろう?)

シャットアウラ「白髪でもの凄い怖かった」

アリサ「シャットアウラちゃんが怖いと思うほどなの!?」

シャットアウラ「ああ。子供たちを見ていたら睨まれた」

アリサ「へぇ」

シャットアウラ「恥ずかしながら恐怖で体が震えてしまった」ブルブル

アリサ「シャットアウラちゃんがそんなになるなんて……。凄い人なんだね」

シャットアウラ「この話はもうやめておこう」

アリサ「そ、そうだね。何だか顔が青くなってるし……」

~ 0時 上条宅 ~


禁書「」Zzz

上条「結局寝ちまったか」フッ

禁書「」スースー

上条「あけましておめでとう、インデックス」

スフィンクス「にゃー」

上条「スフィンクスもおめでとうさん」


ボクニDTステサテヨ~♪


上条「……アリサ?」パカッ ポチッ

上条「もしもし」

アリサ『あけましておめでとう、当麻くん』

上条「あけましておめでとう、アリサ」

アリサ『ごめんねいきなり電話して』

上条「全然構わない」

アリサ『ありがとう。インデックスちゃんは?』

上条「寝てる」

アリサ『あらら……』

上条「シャットアウラは?」

アリサ『いるよ。今はガキ○見てる』

上条「上条さんと一緒か」

アリサ『変わる?』

上条「出てくれるのか?」

アリサ『シャットアウラちゃん、当麻くんと今話してるんだけど……』

シャットアウラ『そうか。私はTVの視聴で忙しいと伝えておいてくれ』

アリサ『……だそうです』

上条「あ、あはは……」

上条(上条さんってそこまで嫌われてるのか)

アリサ『今年もよろしくね当麻くん』

上条「ああ、こちらこそ」

アリサ『え、えっと……』

上条「……?」

アリサ『こ、今年は……その……』

上条「……その?」

アリサ『当麻くんと一緒に沢山思い出……作りたいです……』

シャットアウラ『』ピクッ

上条「……あ、ああ。そうだな。俺もアリサと沢山思い出作りたい」

アリサ『うん///』

上条「……なんか照れるな」

アリサ『そうだね』

シャットアウラ『……』

アリサ『そ、それじゃそろそろ……』

上条「ああ。また後で連絡するよ」

アリサ『うん、待ってる』

上条「おやすみ、でいいのか?」

アリサ『うん、おやすみ当麻くん』

上条「おやすみなさいませ」

上条「」ブチッ ツーツー

上条「……ふへっ」

禁書「当麻、その笑い方ちょっと気持ち悪いかも」

上条「」ビクッ

上条「な、なんだインデックス起きていたのか……」

禁書「着信音で起きたんだよ」

上条「そ、そっか」

禁書「今のありさからだよね?」

上条「ああ」

禁書「ラブラブで何よりなんだよ」

上条「ラブラブって死語だぞ」

禁書「それより年越し蕎麦食べたいんだよ!!」

上条「わかった。今茹でるから待っててくれ」

~ シャットアウラ宅 ~


アリサ(当麻くんと二人で思い出作りかぁ……)

アリサ(まずは当麻くんと一緒に登下校して、一緒にお弁当食べて、それからそれから……)

アリサ(いやだそれはまだ早いよ!!)ブンブン

アリサ(でも恋人なんだからいずれは……)

アリサ「え、えへへへへ……」ニヘラ

シャットアウラ「」ヒクッ

アリサ「うふふふふ……」

シャットアウラ「アリサ、顔が気持ち悪いぞ……」

アリサ「ひゃっ!?」ビクッ

シャットアウラ(もしかして私がむっつりになったのはこいつが中にいた影響では……?)

アリサ「ま、また顔が緩んでた……?」

シャットアウラ「相当」

アリサ「ひ、人前ではそうならないように気をつけていたのに……」

シャットアウラ(一人のときは気にせずそうなってるのか……)

アリサ「ちょっと顔洗ってくるね」スタスタ

シャットアウラ「……」


ギー バタン


シャットアウラ「……」

~ 3分後 ~


アリサ「うん、もうオッケー」

シャットアウラ(何がオッケーなんだ?)

アリサ「もう緩んでないでしょ?」

シャットアウラ「そうだな。それより……」

アリサ「なに?」

シャットアウラ「私にむっつりすけべと言っていたが、実はアリサもじゃないのか?」

アリサ「」ギクッ

シャットアウラ「いや、妄想癖が激しいと言った方が正しいかもしれない」

アリサ「は、激しくないよ!!」

シャットアウラ「そうか? さっきは見事なまでにトリップしていたが」ニヤッ

アリサ「うぅぅ……」

シャットアウラ「別に妄想することが悪いとは言っていない。ただ学校ではああいう顔は控えた方がいい」

アリサ「学校ではしないよ!!」

シャットアウラ「念のために忠告しただけだ」

アリサ「もう……。私だって時と場所は弁えます」

シャットアウラ(……ということは私の前では気が緩んでもいいと少なからず思ってるいるということか)

シャットアウラ「」フフッ

アリサ「あ、また笑って!?」

シャットアウラ「何でもない、気にするな、歌姫改め妄想姫」

アリサ「シャットアウラちゃん!!」

今回はここまで
また今度

上条「やはり俺の青春ラブコメは間違っていなかった」

~ 1月1日 上条宅 ~


禁書「」グテー

上条「インデックス、洗濯するから着替えてくれよ」

禁書「どうせ出かけないから今日はずっとパジャマでいるんだよ」

上条「……まぁいいか」

禁書「とうま」

上条「ん?」

禁書「こたつで過ごす正月は最高なんだよ!!」

上条「まあそれは同意見だな」

禁書「御餅も美味しいし」モグモグ

上条「本当お前って食べても太らないよな」

禁書「普通は太るものなの?」

上条「食べて寝てばっかりいるとな」

禁書「一応私もお外で遊んでるんだよ」

上条「打ち止めとかとだろ。いつも何して遊んでんだ?」

禁書「缶けり、鬼ごっこ、アニメを見たりなんだよ」

上条(14歳の女子としてそれはどうなんだ?)

~ シャットアウラ宅 ~


シャットアウラ「美味しい」モグモグ

アリサ「そうだね」モグモグ

シャットアウラ「御餅食べるの何年ぶりだろうか」

アリサ「あんまり食べてなかったんだ」

シャットアウラ「ああ」

アリサ「まあ、シャットアウラちゃんは日本人じゃないもんね」

シャットアウラ「そうだ」モグモグ

アリサ「何処出身なの?」

シャットアウラ「内緒だ」

アリサ「えー教えてよ。けち!」

~ 土御門宅 ~


土御門「いやーやはり舞夏の料理は最高だにゃー」

舞夏「ただの御餅だけどなー」

土御門「3日までは仕事ないんだよな?」

舞夏「そうだぞー」

土御門「ということは後三日間は俺専用のメイドってことだにゃー」

舞夏「そういうことになるなー」

土御門「ぐふふ……」ジュルリ

舞夏「顔が気持ち悪いぞ兄貴ー」

~ パン屋 ~


青ピ「さて今年は何して正月を過ごすか、考え物やな」

青ピ(3年前は禁書原作全部見て、2年前はゼロの使い魔全シリーズ見て、去年は鋼の錬金術師全部見て……)

青ピ「……」

青ピ(今年は夏目友人帳全シリーズ見て過ごすのが一番かなぁ……)

青ピ「おっと、準備しないと」

青ピ(何も正月から営業しなくてもいいと思うんやけど)

青ピ(店長と奥さん実家に帰ってるし)

~ 14時半 喫茶アステカ ~


アリサ「ごめんね、当麻くん、急に呼び出して」

上条「いや、暇だったから構わない」

アリサ「明日会えるんだけどやっぱり今日会いたくて……」

上条「」ドキッ

アリサ「迷惑だった?」

上条「全然。むしろウェルカムだな」

アリサ「そ、そっか」ニコッ

上条「それにしても正月だから人少なかったな」

アリサ「実家に帰ってる人達も多いだろうし」

上条「実家か……」

アリサ「当麻くんは帰らないの?」

上条「全然考えてなかった」

アリサ「もう……ご両親が悲しむから駄目だよ?」

上条「そうだな。正月じゃなくても今月中には帰るよ」

アリサ「うん、それがいい思うな」

上条「上条さんの部屋どうなってんだろ。前行った時は何もなかったけど」

アリサ「」チラッ

上条「それと父さん家にいるのかな……。海外出張多いみたいだし……」

アリサ「あ、あのね……」

上条「ん?」

アリサ「インデックスちゃんも行くんでしょ?」

上条「ああ。前も一緒に行ったからな」

アリサ「そ、そうだね。うん」

上条「……?」

アリサ「」モジモジ

上条「……えっと、アリサもよかったら来るか?」

アリサ「行きます!!」ガタッ

上条「」ビクッ

アリサ「で、でもいいの……?」

上条「ああ。両親に紹介もしたいし」

アリサ「し、紹介って彼女って?」

上条「それ以外なんて紹介するんだよ」

アリサ「そ、そうだよね。えへへ///」


海原「お待たせしました」コトン


上条「お、サンキュー」

アリサ「ありがとうございます」

海原「正月からご来店して頂きありがたいことです」

上条「そっちこそ正月から営業してるなんて偉いな」

海原「仕事以外やることがないですからね」


ショチトル「嘘をつけ」ボソッ


海原「」ピクッ

ショチトル「御坂美琴の監視を……」

海原「ショチトル!!」

アリサ「あれ? 海原さんって美琴ちゃんのお知り合いなんですか?」

海原「い、いやそれは……」

上条(はぁ―――、仕方ない)

上条「そうなんだよ。海原って常盤台理事長の孫だし」

アリサ「そうなんですか!? 凄いですね!」

海原「そ、それほどでも……」ホッ

ショチトル(チッ、助かったなエツァリ)スタスタ

海原「それではごゆっくりどうぞ」

上条「おう」

アリサ「はい」

海原「助かりました」ボソッ

上条「どういたしまして」

アリサ「……?」

~ 10分後 ~


アリサ「明日買い物が終わったら行きたいとこがあるんだけどいいかな?」

上条「どこ?」

アリサ「携帯ショップなんだけど」

上条「スマホに変えるのか?」

アリサ「ううん、そうじゃなくてね……」

上条「ん?」

アリサ「『ハンディアンテナ』のペア契約を当麻くんとしたいなと思って……」

上条「ペア契約?」

アリサ「うん。そうすれば通話料金掛からなくなるから当麻くんに電話し放題だし」

上条(そういえば前に御坂とペア契約をしたような……。あれのことだよな)

アリサ「いい?」

上条「ああ、いいぞ」

アリサ「よかった」

上条(あれって複数の人と契約出来るのかな?)

アリサ「でね……、ペア契約に私と当麻くんが一緒に写ってる写真が必要なんだけど、この前のプリクラでいいかな?」

上条「いいんじゃないか?」

アリサ「うん」

上条(まあ複数でも大丈夫だろう)

アリサ「そういえばインデックスちゃんはどうしてるの?」

上条「ぐーたらしてるよ。今日なんて一日パジャマでいるしな」

アリサ「そうなんだ。でも正月だから仕方ないよね」

上条「まあ正月くらいは大目にみてやりますかね。シャットアウラは?」

アリサ「家でゆっくり過ごしてるよ」

上条「……上条さんはシャットアウラにどれだけ嫌われてるんでしょう……?」

アリサ「そんなことはないけどね……。女の子にも色々あるんだよ」

上条「色々ねぇ」

アリサ「そう。だからもう少し待って。いつか必ず会えるから」

上条「その"いつか"が果てしなく遠くに感じられるぞ」

アリサ「あはは……」

~ 16時 シャットアウラ宅前 ~


上条「それじゃまた明日な」

アリサ「うん。いつも送ってくれてありがとう」

上条「彼氏として当然だろう」

アリサ「」チラッチラッ

上条「どうした?」

アリサ「当麻くん」

上条「はい?」

アリサ「」ダキッ

上条「いっ……!?」

アリサ「温かい」ギュッ

上条(う、うお……)ドクドク

アリサ「最近こうしていなかったなと思って」

上条「そ、そうですか……」ドキドキ

アリサ「当麻くんも抱きしめて。誰もいないから大丈夫だよ」

上条「……そ、それじゃ……」ソー ギュッ

アリサ「」ビクッ

上条「こ、これでいいのか?」

アリサ「う、うん///」

上条(なにこれ上条さん今日死んじゃうの? 幸せ過ぎて死んじゃう的な!?)

~ 1分後 ~


アリサ「……よし」パッ

上条「あっ……」

アリサ「ありがとう。ごめんねこんなところで///」

上条「い、いや上条さんは構いませんのことよ……?」

アリサ「そ、それじゃまた明日だね」

上条「お、おう。また明日」

アリサ「……」

上条「……あれ? マンションの中入らないの?」

アリサ「今日は私が見送ろうかなって……。駄目?」

上条「駄目じゃないです」キッパリ

アリサ「それじゃ行って当麻くん」

上条「わかった。また明日な」

アリサ「うん。気をつけて帰ってね」フリフリ

上条「あいよ」スタスタ

アリサ「……」

~ 5分後 ~


アリサ「……」


シャットアウラ「お前はいつまで見送る気だ?」

アリサ「」ビクッ

シャットアウラ「もう完全に見えなくなっているだろう」

アリサ「シャットアウラちゃん、一体いつから……」

シャットアウラ「二人が抱き合ってるところからだ」

アリサ「」

シャットアウラ「こ、恋人だから仕方ないが……その……時と場所を考えてだな……///」

アリサ「な、なななんで……、家でゆっくりしてるはずじゃ……」

シャットアウラ「コンビニに行ってきたんだ」

アリサ「……そ、そんなぁ……」

シャットアウラ「と、とりあえず外では慎むように///」スタスタ

アリサ「」ショボン

アリサ「恥ずかしいよぉ……」

~ 21時 上条宅 ~


アリサ『それでシャットアウラちゃんに見られてたの……』

上条「そ、そうなのか……」

アリサ『ごめんね、私があんなところで求めちゃうから……』

上条「いや、上条さんは別に……。むしろ嬉しいというか……」

アリサ『そ、そっか。嬉しいんだ///』

上条「まあ、その……」

アリサ『でも次からは家の中だけにしようね?』

上条「そうだな。外だと誰が見てるかわからないしな」

アリサ『うん。あ、でも学校……』

上条「学校?」

アリサ『……ううん! 何でもない何でもないよ!!』アセアセ

上条「そうか?」

アリサ『うん』

アリサ(危ない危ない。学校なら探せば出来そうな場所がありそうだよね、とか言いそうになっちゃった///)

上条「それじゃ風呂入ってくるから……」

アリサ『うん、わかった。明日9時半だからね?』

上条「了解。おやすみ」

アリサ『おやすみなさい』

今回はここまで
また明日

登場人物少ない気がするけどいいよね

また明日じゃなくてまた今度の間違い
多分水曜くらい

~ 1月2日9時半頃 ~


上条「寒いな……」

上条(ていうか俺、ゴミ箱から拾った洋服いつまで着続けるんだろ?)

上条(でも綺麗だから大丈夫だよな)


アリサ「当麻くん、お待たせ」


上条「おっす」

アリサ「ごめんね、遅くなっちゃった」

上条「いや、9時25分だし遅くないぞ」

アリサ「でも当麻くん待たせちゃったし」

上条「大して待ってないから大丈夫だって。行こうぜ」スッ

アリサ「う、うん」ギュッ


上条「まずは制服か?」

アリサ「そうだね。寸法測ってもらわないといけないし」

上条(そうか、今日アリサのセーラー服姿が見れるのか)

上条(うへへ)

アリサ「当麻くん?」

上条「」ビクッ

アリサ「どうかした?」

上条「な、何でもありませぬ!!」アセアセ

アリサ「そう……?」

~ 30分後 お店 ~


アリサ「当麻くん、見て」ガラガラ

上条「あっ……」

アリサ「セーラー服なんて初めてなんだけど……。似合うかな?」

上条「……あ、ああ。凄い似合ってる……」ゴクリ

アリサ「そ、そう。ありがとう///」

店員(初々しいのう)

店員「それでは出来上がりましたらご連絡しますね」

アリサ「はい。それじゃ着替えるからまたね」

上条「あ、ああ……」


ガラガラ


上条「……」

上条(写真撮っておけばよかった)

~ 20分後 違う店 ~


アリサ「とある高校って指定の鞄ないんだよね?」

上条「ああ」

アリサ「それじゃこのスクールバッグでいいかな」

上条「いいんじゃないか」

アリサ「普通だけどセーラー服に似合いそうだし」

上条「文房具も買うのか?」

アリサ「うん。あ、そうだ、書道の授業はないんだよね?」

上条「ないぞ」

アリサ「なら書初め道具は必要ないね」

上条「前の学校はあったのか?」

アリサ「うん」

上条「アリサ、書道上手いの?」

アリサ「普通じゃないかな」

上条「そっか」

アリサ「当麻くんは中学の時はあった?」

上条「ど、どうだろうな。覚えてないな。ははは……」

アリサ「ちゃんと覚えてないと駄目だよ」クスッ

上条「そうだな」

~ 11時半ファミレス ~


上条「結構早く終わったな」モグモグ

アリサ「うん。制服も明日には出来るって」モグモグ

上条「後は携帯ショップか」

アリサ「うん」

上条「契約済ませたら後何する?」

アリサ「えっと、私は可能な限り……当麻くんと一緒に……いたいです///」

上条「」ズッキューン

上条(この子は何度上条さんのハートを撃ちぬくのかね!?)

アリサ「今日、何時まで大丈夫?」

上条「朝まで」

アリサ「…………ぇ?」

上条「……あ、いや、上条さんは全く予定ないから大丈夫だぞ!!」アセアセ

アリサ「でもインデックスちゃんの夕食は?」

上条「今日は小萌先生の家でご馳走になるから平気」

アリサ「小萌先生って当麻くんの担任の?」

上条「そう。何だか居候の人が料理の勉強中みたいでインデックスもそれに付き合うんだと」

アリサ「そうなんだ」

上条「まあ、出来た料理を食べてるだけだろうけど」

アリサ「だね」クスクス


その日の晩、インデックスは青い顔をして帰宅してきた。
あんな青い顔をしたインデックスを俺は初めて見たのだった。

アリサ「ねぇ、当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「一回荷物を家に置いてから携帯ショップ行こう?」

上条「俺なら全然平気だぞ?」

アリサ「そ、そうじゃなくて……」

上条「……ん?」

アリサ「両手塞がってるから手握って歩けないもん……」

上条「」

アリサ「私も片手塞がってるし……。駄目……?」

上条「お、オッケー……」

アリサ「よかった。ありがとう」ニコッ

上条(本日二度目のハートブレイク、か……)

~ 13時 携帯ショップ ~


店員「ペア契約希望ですかー?」

アリサ「は、はい///」

店員「かしこまりました。お二人がペアだと証明出来るものありますか?」

アリサ「ぷ、プリクラで」スッ

店員「……はい。確認出来ました。書類の用意をするのでお待ち下さい」

アリサ「はい」

上条「なんか人に見られるのって恥ずかしいな」

アリサ「そうだね。こういうのってすぐ終わるものなのかな?」

上条「多分15分くらいで終わるんじゃないか」

アリサ「そうなんだ。当麻くん、プラン変更とかで来たことあるの?」

上条「あ、いや……」

アリサ「そっか」

店員「お待たせ致しました。それじゃお二方の携帯番号とIDの提示お願いします」

上条「あ、はい」

アリサ「はい」

~ 5分後 ~


店員「あの……すみません」

アリサ「はい?」

店員「上条当麻様なのですが……」

上条「俺?」

店員「このサービスはペア契約出来る相手はお一人のみとなりまして、上条当麻様は既に別の方と契約を済ませているのですがそちらは解約してよろしいのでしょうか?」

アリサ「」

上条「あ、はい……」

店員「かしこまりました。それではもう少々お待ち下さい」

上条「はい……」

アリサ「……当麻くん」

上条「」ビクッ

アリサ「どういうこと?」

上条「え、えっと……」

アリサ「もしかしてインデックスちゃん?」

上条「……じゃないです……」

アリサ「当麻くん、私が初めての彼女だって言ってたよね?」

上条「……はい」

アリサ「それ嘘だったの?」

上条「嘘じゃない!」

アリサ「それじゃなんでペア契約してる子がいるの……?」ウルッ


浜面「あれ? 上条じゃん」

滝壺「本当だ」

浜面「おーい」

滝壺「待って」ガシッ

浜面「んげっ」

滝壺「何だか立て込んでるみたい」

浜面「……ん?」

上条「だからそれは……」

アリサ「ペア契約なんて普通恋人じゃないとしないでしょ?」グスッ

上条「アリサ、落ち着いて聞いてくれ」

アリサ「私は落ち着いてるよ!」


浜面「……そうだな」

滝壺「また後でここ来よう」

浜面「おう」


上条「これには理由があるんだ」

アリサ「理由ってなに?」ゴシゴシ

上条「まず俺に今まで恋人がいたことはない。アリサが初めての彼女なのは本当だ」

アリサ「それじゃなんで……」

上条「俺がペア契約をしているのは御坂だ」

アリサ「御坂? 美琴ちゃんのこと?」

上条「そうだ」

アリサ(美琴ちゃんが当麻くんと……)

上条「簡単に言うと罰ゲームなんだ」

アリサ「……罰ゲーム……?」

上条「ああ。大覇星祭で上条さんの学校と常盤台、どっちがいい成績残せるか勝負したんだ。それで負けて……」

アリサ「負けて何でペア契約になることが罰ゲームなの?」

上条「……ゲコ太……」

アリサ「…………え?」

上条「御坂は限定版のゲコ太ストラップが目当てだったんだよ」

アリサ「」

上条「多分、俺くらいしか男友達がいなかったんだろう。だから俺はそれに付き合わされて契約したんだ」

アリサ「……ゲコ太……」

上条「そう。それに俺と御坂は仲間みたいなもんだから。恋人じゃない」

アリサ「……」

上条「信じてくれるか?」

アリサ「……うん。ごめん」

上条「いや、俺も前もって言っておくべきだった。ごめん」

アリサ「ううん。当麻くんを信じれなかった私が悪いから……」

上条「そんなことないって。アリサは悪くない」

アリサ「でも……」

上条「ごめん、不安な思いさせちまったな」ナデナデ

アリサ「……ん……」

上条「俺が好きなのはアリサだけだから」ナデナデ

アリサ「……うん///」

店員「……もう大丈夫ですか?」


「」ビクッ

上条「だ、大丈夫です……」

アリサ「すみません///」

店員「たまにいるんですよ。前の恋人とペア契約したままのカップルさんが」

上条「そ、そうなんですか……」

店員「最悪、ここで別れるカップルさんもいて」

アリサ「へ、へぇ……」

店員「それじゃ書類に記載して頂いて――――」

~ 10分後 ~


アリサ「何だか恥ずかしい思いしちゃったね」テクテク

上条「だな」テクテク

アリサ「……当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「私のこと嫌いになった?」

上条「なんで?」

アリサ「何でって、人前であんなこと……」

上条「俺がアリサを嫌いになるはずがないだろ」

アリサ「でも当麻くんにペア契約してる相手がいるって聞いたときにもの凄く嫉妬したもん」

上条「……」

アリサ「それで悔しくて、悲しくて……」

上条「多分、逆の立場だったら俺もアリサと同じだったと思う」

アリサ「……え?」

上条「だから気にするなよ。逆に上条さんは嬉しいくらいだ」

アリサ「嬉しい?」

上条「だってそれだけ俺のことを好いてくれてるってことだろ?」

アリサ「っ///」

上条(あれ? 今もの凄い調子に乗ったことを言ってしまったような……)

アリサ「……う、うん///」

上条(まあ、いっか)

上条「アリサ」

アリサ「はい?」

上条「ごめんな」

アリサ「え……?」

上条「理由はどうであれ、アリサを泣かせてしまった。彼氏として最悪だ」

アリサ「……そ、そんなことないよ! あれは私が勝手に……」

上条「これからは何かあった場合は前もってアリサに報告する。隠し事はしない」

アリサ「……当麻くん……」

上条「だからその……これからも……よろしく」スッ

アリサ「……うん」ニコッ ギュッ

上条「」ポリポリ

アリサ「よろしくね、当麻くん!」

上条「……ああ」

アリサ「それじゃいつもの喫茶店でも行こっか?」

上条「その前にアリサに話しておきたい……いや、話しておくべきことがあるんだ」

今回はここまで
また今度

おっぱっぴー

~ 同時刻第七学区 ~


御坂(最近アイツを見かけないわね)テクテク

御坂(連絡もしてこないし。私から連絡すればいいんだけどなんか負けた気がするし……)

御坂(まったく何やってるのよアイツは!!)


トール「よぉーっすミコっちゃん。元気してたー?」


御坂「ミコっちゃん言うな。馴れ馴れしい!!」

トール「第一位も第二位も相手してくれなくてさー。ミコっちゃん説得手伝ってくれない?」

御坂「アンタは私に喧嘩売ってんのか!?」

トール「……まぁ流石に無理か」

御坂「当たり前だ!!」

トール「それより上条当麻に彼女が出来たという情報が入ったけど、ミコっちゃん知ってたか?」

御坂「」

トール(その様子だと知らなかったのか)

御坂(あ、あの馬鹿に彼女……っ!?)

トール「いやー、上条クンも青春してるねえ。俺も青春して――――」ガシッ

御坂「詳しく教えろ今すぐにだ」

トール「ミコっちゃん、苦しいんだけど……」

~ 10分後 喫茶店 ~


トール「―――――というわけ。俺が知ってる情報は以上だ」

御坂「……」

トール「残念だったねミコっちゃん。テメェもチャンスは沢山あったのに――――」

御坂「」ポロッ

トール「……………………あん?」

御坂(そっか。アイツに彼女が……)ポロポロ

トール「い……っ!?」

御坂(他の子に先越されちゃったのか……)

御坂「うぅぅ……」ポロポロ


「ねぇあれ見て」

「うわ、彼女泣かせてるわよ」

「最低」

「待て、あっちが受けの可能性もある」

「百合?」


トール「お、おい!!」アセアセ

御坂「うっぐ……うぅ……」

トール(まさか泣かれるとは。こんな時どうすればいいんだ!?)

トール「と、とりあえず落ち着いてミコっちゃん!」

御坂「……ごめん……」コクリ

トール「ほらこの布巾を使って……」スッ

御坂「」ゴシゴシ

~ 5分後 ~


御坂「悪かったわね。もう大丈夫」

トール「」ホッ

御坂「アイツに彼女出来たのね」

トール「ああ。俺も直接は見たことねえけど」

御坂「……そっか。ていうかアンタ、私の気持ち知ってたんだ?」

トール「まあな。上条当麻の情報は以前から仕入れてたし、ハワイでのやり取りも」

御坂「ハワイでのやり取り?」ピクッ

トール「そうそう。ミコっちゃんって結構乙女だよね」

御坂「……」

トール「青春してたねえ」

御坂「……へぇ、そう……あのやり取り全部聞かれてたわけだ……」

トール「まあな」

御坂「……この後時間あるかしら?」

トール「あるけど何すんだ? 上条ちゃんのストーキング?」

御坂「違う。土手で一緒に遊ばない?」

トール「土手? おいおい、いい歳した女が土手で遊ぶって……」

御坂「最近思いっきり電撃ぶっ放してなかったのよね。アンタも相当強いから問題ないわよね」

トール「…………ん?」

御坂「私の気が済むまで相手してもらうわよこの野郎」

~ 公園 ~


上条「何から話せばいいかね……」

アリサ「……」

上条「……よし。アリサ、俺さ……」

アリサ「うん」

上条「去年の7月以前の記憶がないんだ」

アリサ「」

上条「記憶喪失……いや、記憶破壊と言った方が正しい表現かもしれない」

アリサ「…………え?」

上条「ちょっとやらかしてしまってな。それで脳の一部が破壊されて記憶失ったんだ」

アリサ「……う、嘘……?」

上条「本当。でもアリサと出会う前のことだからアリサに直接関係あるわけじゃないんだけど……」

アリサ「関係あるよ!!」

上条「」ビクッ

アリサ「当麻くんは私の大切な人だもん。関係あるに決まってる!!」

上条「……あ、ああ……」

アリサ「なにをやらかしたの?」

上条「それについては後で詳しく話す」

アリサ「わ、わかった……」

上条「いきなりごめんな。驚いたろ?」

アリサ「……うん。驚いた」

上条「今のがアリサに隠していた秘密事の一つだ」

アリサ「……当麻くん、去年の7月以前の記憶がないのならまさかご両親さんのことも……」

上条「ああ、覚えていなかった」

アリサ「……っ!?」

上条「全く最低な息子だな」

アリサ「……このことはご両親さんには?」

上条「言っていない。これから先も言うつもりはない」

アリサ「それでいいの?」

上条「いいんだ。只でさえ心配掛けているのにこれ以上心配掛けたくない」

アリサ「……」

上条「自分勝手なのは自覚している。でも……」

アリサ「……わかった。当麻くんがそう決めたのなら私は何も言わない」

上条「……ありがとう」

アリサ「でも何で私に話してくれたの?」

上条「約束したからな。アリサには隠し事はしないって」

アリサ「でも……」

上条「……慣れすぎていたんだ。人に隠し事をすること、嘘を付くことに」

アリサ「当麻くん……」

上条「何だかすっきりしたな」

アリサ「……そっか」

上条「……え?」

アリサ「だからあの時、私の気持ちが少しわかるって言ってくれたんだ」

上条「あの時って……、あの時か」

アリサ「うん。私も自分の正体を知るまで記憶喪失だと思っていたから」

上条「……」

アリサ「あれ? そうすると私は三年記憶あるから当麻くんより先輩ってことになるよね?」

上条「そっちっ!?」

アリサ「だって当麻くんはまだ一歳にもなってないでしょ?」

上条「それを言うならアリサは二歳児ということになるが?」

アリサ「ふふ、冗談だよ」クスッ

上条「まったく……」

アリサ「……それでまだあるの?」

上条「ああ。次の話は信じてもらえるかわからないけど……」

アリサ「信じるよ。当麻くんが言うことなら私なんでも信じる」

上条「……ありがとう。それじゃ―――――――――――――」

~ 土手 ~


御坂「オラァァァァァァァァァァァ!!」バチバチ!!

トール「だからミコっちゃんさあ……」パシッ

御坂「……くっ、なんでアンタにも電撃効かないのよ!!」

トール「効かないというより弾いてるだけどなんだけどね。俺の右手には特殊な力は備わってねえよ」

御坂「まだまだよ!!」バチバチ

トール(うーん、ミコっちゃんとやりあっても経験値がなぁ……)

御坂「次は砂鉄の剣で!!」

トール(でも泣かせちゃったからなあ……)

御坂「ってアンタも真剣にやりなさいよ!!」

トール「いや、俺って踏み台になれる奴にしか本気出せないっていうか……」

御坂「」ピクッ

トール(あ、やべ!)

御坂「……ほう、私ごときじゃ踏み台にもならないってことか……」

トール(火に油注いじまったか)

御坂「上等じゃない。絶対喰らわせてやるわ!!」

トール(あちゃー、ミコっちゃんも戦闘狂だったこと忘れてたわ……)

御坂「私がアンタを倒すまで帰らせないわよ!!」

トール(一生帰れねえのか……)

~ 30分後 公園 ~


アリサ「……魔術……」

上条「ああ。いきなりすぎて混乱したと思うけど……」

アリサ「……うん。少し混乱してる……」

上条「だよな」

アリサ「インデックスちゃんも魔術師ってこと?」

上条「一応シスターが本職だけどな」

アリサ「そっか。なんか凄いね」

上条(インデックスの過去については話さなかったけど、それは俺が勝手にアリサへ話していい内容じゃないからな)

アリサ「それじゃ当麻くんの外人さんのお知り合いは魔術師の方が多いの?」

上条「ああ」

アリサ「……そっか。なら納得できるかも」

上条「何が?」

アリサ「だってそうじゃないと当麻くんに外人さんのお知り合いが出来るとは思わないし」

上条「」ガクッ

アリサ「あ、でもインデックスちゃんもイギリス人だったね」クスッ

上条「お、お前な……」

アリサ「ごめんなさい」クスクス

上条「……それで以前アリサを狙った魔術師のことなんだけど心配はしなくていい。お前が狙われることはもうないから」

アリサ「……うん。それより私が驚いてるのは当麻くんのことだよ?」

上条「俺のこと?」

アリサ「うん。まさか当麻くんが日常的に大変な目にあってるとは思わなかったから……」

上条「……まあ、今は大変な目にあってないけどな」

アリサ「それでも!」

上条「」ビクッ

アリサ「私なりに当麻くんの性格は理解しているつもり。困ってる人がいたら放っておけないところや自分を省みないところとか……」

上条「……」

アリサ「そんな当麻くんだから私も好きになったわけだし///」

上条「」ドキッ

アリサ「……でもね、もう少し自分のことを大切にして欲しいです……」

上条「……わかった。善処する」

アリサ「善処じゃなくて必ずそうして下さい!!」

上条「……は、はい!」ビクッ

アリサ「……と、とりあえず私から言いたいことは以上です……」

上条「うん」

アリサ「話してくれてありがとう。びっくりしたけど当麻くんのことより知れて嬉しかったよ」

上条「俺もアリサに話して何だか軽くなった」

アリサ「うん」ニコッ

上条「それじゃ喫茶店行くか」

アリサ「はい!」

今回はここまで
また今度

そうか口ごもってるだけだったのか
映画見たの3ヶ月以上前だからうろ覚えでしたでごんす……

~ 19時 土手 ~


御坂「はぁはぁ……」

トール「み、ミコっちゃん、この辺で終わりにしねえか?」

御坂「……そうね。門限もあるし……」

御坂(今日は黒子不在だから誤魔化しも出来ないのよね)

トール「」ホッ

御坂「また明日13時にここに集合ね」

トール「」

御坂「逃げようたって無駄よ。アンタが借りてるホテルも部屋もハッキングして確認済だから」

トール「」

御坂「何なら私が明日迎えにいってあげるわ」

トール「お、おぉ……」

御坂「ホテルは7泊分予約してるそうじゃない。時間はたっぷりあるわよね」ニヤッ

トール(ミコっちゃん、怖えよ……)

御坂「あ、そうだ。アンタの携帯貸しなさい。連絡が取れるように番号交換するわよ」

トール(上条ちゃん、鳴護アリサを選んで正解だったかもしれねえな……)

御坂「ほら、さっさと貸しなさいよ」

あいかわらずのキチガイ

~ 21時 上条宅 ~


禁書「ふぅ、いい湯だったんだよ」

上条「お、顔色も随分よくなったな」

禁書「……もうあわきのお料理は口にしないんだよ……」ドヨーン

上条「そんなまずかったのか?」

禁書「まずいという言葉じゃ足りないくらいの味だったんだよ!!」

上条「そこまでか!?」

禁書「そこまでなんだよ!!」

上条(何でも食べるインデックスにそこまで言わせるとは……)

上条「あ、そうだインデックス」

禁書「なに?」

上条「今日、アリサに記憶喪失や魔術のこと話してきた」

禁書「…………え?」

上条「ただしインデックスについてはそこまで話していない」

禁書「な、なんでありさに?」

上条「……色々あってな。隠し事はしないことにしたんだ」

禁書「……そっか。まあ恋人同士隠し事はないほうがいいもんね」

上条「ああ。それに結構すっきりしてるんだ」

禁書「そうなの?」

上条「なんでかよくわからないけどな。でも上条さんのことをアリサにより知ってもらえて嬉しい気持ちが強いんだ」

禁書「はいはい。惚気は勘弁して欲しいんだよ」

上条「上条さんは惚気てなんかないからね!?」

禁書「十分惚気てるんだよ!」

上条「……そういうことになるのかなぁ……」

禁書「そうなんだよ!!」

上条「そうか。上条さん惚気てるのかぁ……」テヘッ

禁書「」イラッ

~ 同時刻 シャットアウラ宅 ~


アリサ「……」

シャットアウラ「アリサ、考え事か?」

アリサ「……え?」

シャットアウラ「何かあったのか?」

アリサ「……うん。私にとっては大きなことがあったよ」

シャットアウラ「か、上条当麻と何かあったのか?」

アリサ「うん」

シャットアウラ(まさかあの男、アリサに何かしでかしたのでは!?)

アリサ「……私、当麻くんを支えたい気持ちが一層強くなったよ……」

シャットアウラ「…………へ?」

アリサ「それじゃもう寝るね。おやすみシャットアウラちゃん」

シャットアウラ「……あ、ああ……」


ガラガラ


シャットアウラ「……一体何なんだ……?」

シャットアウラ(今まで一番乙女な顔をしていたぞ……)

~ アリサの部屋 ~


アリサ(今日は色々あったな……)

アリサ(本当、私って器が小さいというか……あんなに取り乱しちゃうなんて……)

アリサ(でも当麻くんは嬉しいって言ってくれたし……)

アリサ(……それより当麻くん、凄惨な過去を持っていたんだね……)

アリサ(自分では不幸じゃないとか言ってるけど、今までの記憶を全部失くしちゃうなんて可哀相過ぎる……)

アリサ(……私が当麻くんを支えてあげないと。当麻くん、絶対問題を一人で抱え込むタイプだもん……)

アリサ(私なんかじゃ役に経たないかもしれないけど、支えるくらいなら出来るはず……)

アリサ「……当麻くん、私彼女として頑張るからね……」

~ 1月4日 喫茶店アステカ ~


カランカラン


海原「いらっしゃいませ」

上条「おう」

アリサ「こんにちは」

海原「相変わらず仲よろしいですね」

アリサ「っ///」

上条「まあな」

海原「いつものテーブルへどうぞ」

上条「いや、今日は待ち合わせを……」


浜面「おー大将こっちこっち」


海原「……ああ、なるほど」

上条「そういうこと」


上条「悪い遅くなった」

浜面「いやいいって。呼び出したのこっちなんだから」

上条「そうか。海原、俺もアリサもいつもので」

海原「かしこまりました」

アリサ「お久しぶりです、浜面さん」

浜面「あ、どうも」

アリサ「それでお隣の方は……」

滝壺「私は滝壺理后。はまづらの彼女」

アリサ「あ、初めまして。鳴護アリサです」ペコリ

滝壺「知ってる」

上条「一応あけましておめでとうって言っておいた方がいいのか?」

浜面「もう4日だからいいんじゃねえか?」

滝壺「うん」

上条「そっか。それで俺達を呼び出したのは?」

滝壺「この前携帯ショップに行ったんだけど、かみじょうとめいごが喧嘩をしていたから気になって」

上条「」

アリサ「」

滝壺「特にはまづらが気にしていたから。だから呼び出した」

浜面「お、おい!?」

上条「……み、見られていたのか……」

アリサ「は、恥ずかしい……」

滝壺「その様子だと仲直りしたと見ていい?」

上条「あ、ああ。ていうか喧嘩じゃないからね?」

アリサ「うん。私の勘違いだったというか……」

滝壺「そうなんだ。よかったねはまづら」

浜面「滝壺さん、恥ずかしいから言わないでおいてって言ったのに!!」

滝壺「大丈夫。友達思いのはまづらを私は一生応援する」

浜面「それ言われたらなんも言えねえ!!」

上条「……お前らも仲いいな……」

アリサ(今、さり気なく一生って言ったよね!?)

浜面「と、とりあえず仲良さそうで何よりだぜ!」

上条「心配掛けたな」

浜面「いや」

アリサ「ご迷惑お掛けしてすみません」

浜面「迷惑だなんて思ってねえよ。俺が勝手に心配しただけだから」

アリサ「……」

滝壺「……どうしたの?」

アリサ「……えっと、何だか今の台詞、当麻くんみたいだったから……そのごめんなさい。変なこと言って……」

浜面「あ、えっと……」

上条「俺、そんなこと言うか?」

アリサ「言うよ!」

上条「そうか?」

浜面(言えない。自分が上条に感化されているなんてとても言えない)

滝壺「めいごの言ってることは間違ってないよ」

アリサ「え……?」

滝壺「はまづらは、前にかみじょうに説教されてるから」

浜面「おーい!?」

アリサ「せ、説教?」

滝壺「うん。はまづらは悪い子だったから、かみじょうが説教してくれたの」

上条「悪い子」クスッ

浜面「確かに悪い子だったけれども!!」

滝壺「それにかみじょうのおかげで、私ははまづらと出会えたと言っても過言じゃない」

アリサ「そうなんですか?」

滝壺「うん。だからかみじょうには少し感謝してる」

上条「俺は関係ないと思うんだけどな……」

滝壺「後はドア壊しちゃってごめんなさい」ペコリ

上条「いや、弁償してもらったからもういいよ」

アリサ「ドア?」

浜面「まあちょっとな……」

アリサ「はぁ……」


海原「お待たせしました」


アリサ「あ、すみません」

上条「サンキュー」

海原「ではごゆっくり」ニコッ

浜面「……」

滝壺「どうしたの?」

浜面「いや、俺もあれくらいイケメンだったらなって……」

滝壺「大丈夫。冴えない顔をしてるはまづらを私は応援する」

カミやん病は感染(伝染?)する

浜面「それフォローになってないぞ!?」

上条「別にいいじゃねえか。彼女いるんだし」

浜面「そ、そうだな」

アリサ「そういえば」

上条「ん?」

アリサ「浜面さん達ってルームシェアしてるんですよね?」

浜面「ああ」

滝壺「うん」

アリサ「皆と暮らすのって楽しいですか?」

滝壺「うん、楽しいよ」

浜面「楽しいけど滝壺と二人っきりになれる時間が少ない……」

上条「素直だな」

浜面「それと男が俺一人だから何かとパシリにされる」

滝壺「昔からだよね」

アリサ「そうなんですか。でも何だか嫌そうな顔してないですね」クスッ

浜面「まあ、昔よりはな」

滝壺「はまづらは頼まれたら断れない人だからね」

アリサ「当麻くんと同じだ」

上条「いや、上条さんは断る時は断るぞ? ただ断れない状況が多かっただけで……」

アリサ「そういうことにしておくね」

上条「信じてないな!?」

~ 30分後 ~


浜面「んじゃそろそろ行くか」

滝壺「うん」

上条「心配かけて悪かったな」

浜面「別に」

アリサ「また会いましょうね」

滝壺「うん、またねめいご」

アリサ「はい」

上条「またな」

浜面「おう」

上条「さてと俺達はどうする?」

アリサ「うーん……、あ、そうだ!」

上条「行きたい場所でもあるのか?」

アリサ「うん!」

~ 20分後 とある高校 ~


アリサ「へぇ、ここが当麻くんが通ってる学校かぁ」

上条「もうすぐアリサもここの生徒になるんだよな」

アリサ「うん。綺麗な校舎だね。後思ったより大きいや」

上条「アリサがいた学校より?」

アリサ「うん。私の学校は一学年に4クラスしかなかったから」

上条「少ないな」

アリサ「でしょ」

上条「さて、流石に校舎には入れないけど一周するか?」

アリサ「ううん、それは転入してからの楽しみにする」

上条「いいのか?」

アリサ「うん。行こう?」スッ

上条「ああ」ギュッ

アリサ「……当麻くんの手温かいな///」

上条「」ドキッ

アリサ「当麻くん家に着くまで手繋いでいいですか?」

上条「もちろん」

アリサ「えへへ」

上条「死ぬまで繋いでてもいいくらいだ」

アリサ「…………ぇ?」

上条「な、なんでもない!!」

今回はここまで
次は週末くらいに

美琴は失恋した寂しさをトールと遊んで紛らわしてる感じです


アニメ版の浜面はイケメン(CV.日野聡)
ttp://blog-imgs-26.fc2.com/f/u/t/futomichi/index2161.jpg

~ 30分後 上条宅 ~


禁書「ありさ、いらっしゃいなんだよ」

アリサ「インデックスちゃん、お久しぶり」

禁書「うん。あけおめなんだよ」

アリサ「あけましておめでとう」

禁書「もう転入の準備は万端なの?」

アリサ「うん」

禁書「私もありさの制服姿見たいんだよ!」

アリサ「それじゃ学校帰りに寄らせてもらうね」

上条「寄るってアリサの家と正反対だろ?」

アリサ「そうだけど……大丈夫だよ」

上条「まあいいけど」

禁書「ありさ、久しぶりにゲームしよ!」

アリサ「いいよ」

上条「んじゃ上条さんはコーヒーでも入れますかね」

アリサ「ありがとう当麻くん。手伝おうか?」

上条「大丈夫。インデックスの相手していてくれ」

アリサ「はい」

上条「あ、砂糖切れてる……。ちょっと買いに行ってくる」

禁書「いってらっしゃい」

アリサ「気をつけてね」

上条「おう」


ギー ガシャン


禁書「……さてと、今日はマリテニするんだよ」

アリサ「負けないからねインデックスちゃん」

禁書「こっちこそ。それより……」

アリサ「なに?」

禁書「とうまと上手くやってる?」

アリサ「えっ?」ドキッ

禁書「まあ、当麻の顔を見ていればわかるんだけどね。ありさの口から直接聞きたくて」

アリサ「え、えっと……」

禁書「うん」

アリサ「大切にしてもらっています///」

禁書「そう。ならいいんだよ」

アリサ「それと自分のこと色々話してくれて……より当麻くんと近づけたかなって」

禁書「うんうん」ニコッ

アリサ「でも当麻くん奥手なのかあまり私に手を出してこなくて……、いつもキスは私からおねだりをして……」

禁書「そ、そこまで聞いてないかも……」

アリサ「もう少し私のこと強引に……って私は何をっ///」

禁書「」ジー

アリサ「ご、ごめん。今のは忘れてっ!!」

禁書「私、完全記憶能力者だから忘れること出来ないんだよ」

アリサ「そうだったー!!」

~ 10分後 ~


アリサ「……インデックスちゃん」ピコピコ

禁書「なにかな?」ピコピコ

アリサ「私達に遠慮してたりする?」

禁書「……え?」

アリサ「最近三人でお出かけしてないでしょ。もしかしてインデックスちゃん、私達に気を使って……」

禁書「……まあ付き合い始めだし多少は気を使ってるけど、遠慮してるつもりないんだよ」

アリサ「そうなの?」

禁書「うん。私が三人で遊びたい時は遠慮なく誘うからそのつもりでお願いするんだよ」

アリサ「うん、わかった」

禁書「それに私には打ち止め達もいるからね」

アリサ「あー、そういえば当麻くんが言ってたね」

禁書「うん。流石にありさも缶蹴りとかは勘弁でしょ?」

アリサ「……そ、そうだね……」

禁書「最近は影踏みが熱いんだよ!」

アリサ「……そ、そうなんだ……」

禁書「氷鬼は飽きてきたんだよ」

アリサ「あはは……」

~ コンビニ ~


上条(エクステリアって何なんだろうな?)ペラペラ

上条(上条さん、気になります!)

上条「……さてそろそろ帰るか」

上条(久しぶりにアリサとインデックスを二人きりにさせたけど余計なお節介だったかな)


ウィーン


トール「はぁ……」グター

上条「……トール?」

トール「お、上条ちゃんか」

上条「何でここにいるの?」

トール「私用でな」

上条「頼むから学園都市内で暴れないでくれよ」

トール「暴れてんのは俺じゃねえよ」

上条「……ん?」

トール「テメェの代わりに俺がミコっちゃんの遊び相手になってんだよ」

上条「御坂の?」

トール「そうだ」

上条「そいつはお疲れ様」

トール「本当お疲れさんだぜ」

上条「もしかして追い掛け回されてる?」

トール「似たようなもんだな……」

上条「御坂は体力あるからな」

トール「そういう問題じゃねえ」

上条「まあ、でも御坂に上条さん以外の男友達が出来てよかったよ」

トール(この野郎……)

上条「んじゃまたな」

トール「ああ……。あ、そうだ」

上条「なに?」

トール「彼女が出来たみたいだな」

上条「何で知ってるの!?」

トール「グレムリンの情報力舐めないで欲しいねえ」

上条「もう壊滅したんじゃないの!?」

トール「活動はしてねえけどたまに連絡取り合ってんだ」

上条「そうなのか……って活動してねえのに上条さんのこと調べてる奴いんのか!?」

トール「そういうことになるな」

上条「……不幸だ……」

トール「そうなのか?」

上条「……いや、可愛い彼女が出来て幸せだ」

トール「随分緩みきってんなあ」

上条「まあな」

トール「まあ、青春を謳歌してるようで何よりだ。テメェは今まで頑張りすぎていたからな。彼女と達者で暮らせ」

上条「おう。またな」

~ 10分後 上条宅 ~


上条「ただいま」ガチャ

禁書「おかえりなんだよ」

アリサ「おかえりなさい」

上条「今コーヒー入れるからな」

アリサ「ありがとう」

禁書「ありさ、ゲーム再開するんだよ」

アリサ「はいはい」クスッ

上条(仲良いようで何よりだ)

禁書「次は桃鉄なんだよ!」

上条(コイツはアリサを帰らせない気か)

~ 翌日11時 第七学区 ~


トール「ミコっちゃん、今日もやるのか?」テクテク

御坂「もちろん」

トール「はぁ……」

御坂「……と言いたいところだけどもういいわ」

トール「……あん?」

御坂「十分すっきりしたというか……」

トール「……」

御坂「付き合ってくれてありがとう」

トール「無理矢理付き合わされたんだけどな」

御坂「うぐっ……わ、悪かったわよ。だからお礼として今日はこの美琴様が何でも奢ってあげるわ!」

トール「……何でも?」

御坂「そう。アンタ、ファーストフードが好きなのよね?」

トール「ああ」

御坂「好きなだけ食べるがいいわ」

トール「ありがとうミコっちゃん愛してる」

御坂「変なこと言うな!!」

~ 20分後 マグロナルド ~


女店員「いらっしゃいませー。ご注文をどうぞ」プルン

御坂「……ッ!?」

トール「うーんと……」

御坂(なによこの店員。胸でかすぎでしょ!!)

トール「ポテトのL一つ、テリヤキチキンバーカー三つ、チキンナゲットのバーゲキュー二つ、飲み物はオレンジでいいや」

女店員「かしこまりました。注文を繰り返します――――」プルンプルン

御坂(私に対するあてつけか!!)

トール「ミコっちゃんは頼まないの?」

御坂「……あ、そうね。私は……」


ウィーン ゾロゾロ


女店員(うわ、団体さんだ)

女店員「真奥さーん、レジ手伝ってくださーい」

男店員「今行くよ、ちーちゃん」

トール「……っ!?」

男店員「二番目にお待ちのお客様、こちらのレジへどうぞ」

トール(この男……ただの人間じゃねえな……)

トール(コイツと戦ったら面白そうだ)

男店員「……?」

トール(……って何言ってんだ俺は……)

御坂「どうしたの?」

トール「何でもねえよ」

~ 5分後 ~


御坂「しかしアンタ結構食べるわぇ」モグモグ

トール「まあな」モグモグ

御坂「ファーストフードばかり食べてると太るわよ」

トール「生憎太らない体質でね。それに運動もしてるからな」

御坂「運動って戦闘のことでしょうが……」

トール「まあな。特に最近は激しい戦闘が……」

御坂「だから悪かったわよ!」

トール「お、このポテト揚げたてだな。うめえや」パクッ

今回はここまで
また今度

~ 3学期初日 とある高校 ~


小萌「みなさんにビックニュースなのですよー」

青ピ「ビックニュース? まさか小萌先生が結婚……!?」

上条「いやないだろ」

土御門「だにゃー」

姫神「それはない」

小萌「せ、先生だっていつか結婚するのですよー!」

吹寄「小萌先生、それよりビックニュースとは?」

小萌「あ、はい。実はこのクラスにお友達が一人増えるのですよー」

青ピ「転入生か!?」

姫神「お友達が増えるって。小学校じゃないんだから」

土御門「」ニヤニヤ

上条「にやけた顔で上条さんを見るな」

生徒「先生、転入生は男子ですか? 女子ですか?」

小萌「そうですねー。転入生は……」

「」ゴクリ

小萌「やったぜ野郎共! 残念でした子猫ちゃんたちー!」

青ピ「つまり……」

「女子だーーーーーーー!!」

姫神「私と被る……」

吹寄「うちのクラスの馬鹿共は……」

小萌「それじゃ鳴護ちゃん、入ってきてくださーい」


ガラガラ


アリサ「し、失礼します」ドキドキ

生徒達「」

上条(やっぱりアリサのセーラー服姿可愛いな)

土御門(とでも思っているんだろうにゃー。しかし……)


<な、なんで歌手のARISAが……?
<嘘? 本物?


土御門(案の定ざわついてるにゃー)

小萌「それじゃ鳴護ちゃん、皆さんに自己紹介をお願いするのですよー」

アリサ「あ、はい。鳴護アリサです。よろしくお願いします」ペコリ

上条(お辞儀するアリサも可愛い。これがお辞儀萌えってやつか)

小萌「それじゃ鳴護ちゃんにご質問ある子は手をあげるのですよー」

アリサ「えっ?」

姫神(私の時は。質問タイムはなかった……)

姫神(その前に。あの子に持っていかれた……)ドヨーン

青ピ「はい!」

小萌「はい、青髪ピアスちゃん」

青ピ「鳴護ちゃんは歌手のARISAちゃんと同一人物やろか?」

アリサ「……は、はい。そうです……」


<やっぱり本物だよ
<なんでうちの学校に?
<音楽やめたのか?


アリサ「……」

小萌「他に質問はないですかー?」

生徒「はい」

小萌「はい、生徒ちゃん」

生徒「なぜARISAさんがうちみたいな普通の学校に? それに歌手活動は?」

上条(一気に聞いたな……アリサ、大丈夫だろうか?)

アリサ「それは……」チラッ

上条「……?」

アリサ(当麻くん、後ろの席なんだ……)

上条(頑張れアリサ)

アリサ(当麻くんのお隣の席は埋まってる、か。そう上手くいくわけないよね)アハッ

アリサ(……って私質問されてるんだった!!)アセアセ

アリサ「あ、はい。とある高校は以前通っていた学校より自宅から近いので転入することを決断しました。それと諸事情により歌手活動はしていません」


<諸事情だって
<なんだろう?


アリサ「詳しい事情は話せませんが、ARISAではなく鳴護アリサとして接してくれると有難いです」ペコリ


シーン


アリサ(だ、駄目だったかな……)


パチパチ


アリサ「……っ!?」

<アリサちゃん、よろしくお願いするっスよ
<いきなり下の名前で呼ぶなど馴れ馴れしいのだよ
<鳴護さん、よろしくお願いします


小萌「はーい、それじゃ鳴護ちゃんのお席は吹寄ちゃんの隣なのですよー」

アリサ「吹寄さん?」

吹寄「こっちよ」

アリサ(あの人が?)

アリサ「」テクテク

吹寄「吹寄制理よ。わからないことがあったら何でも聞いてね」

アリサ「ありがとうございます」

吹寄「敬語じゃなくていいわよ」

アリサ(この人が当麻くんが言っていた吹寄さん)ジー

吹寄「……私の顔に何かついてる?」

アリサ「あ、ごめんなさい!!」アセアセ

アリサ(本当だ。シャットアウラちゃんに似てる。シャットアウラちゃんの日本人バージョンみたいな……)

小萌「それじゃ始業式始まりますので体育館に移動なのですよー」

「はーい」

~ 放課後 ~


上条(うわー、もの凄い囲まれてるな)


女子生徒Z「アリサちゃんって高一だったんだね」

アリサ「うん(本当は3歳だけどね)」

女子生徒00「自宅って寮じゃないんだ」


上条(暫くは帰れそうにないな)

土御門「カミやん」

上条「……なんだ?」

土御門「すんなり受け入れてもらえてよかったにゃー」

上条「そうだな。まあその点は心配してなかったけど」

土御門「まあうちのクラスだからにゃー」

上条「ああ」

土御門「……んでどうすんの?」

上条「何が?」

土御門「カミやんと付き合ってること」ボソッ

上条「……自分達から言うつもりはないけど聞かれたら言うよ」

土御門「……っ!?」

上条「アリサと相談した結果だ」

土御門「男だなカミやん。ただ……」

上条「……わかってる。クラスの男子共に銃弾されるな」

土御門「俺は助けないぜい」

上条「お前には十分助けてもらってるからな」

土御門「……鳴護アリサには俺のこと……」

上条「言ってないよ。そっちのほうがいいんだろ?」

土御門「ああ」

アリサ「当麻くん」


上条「終わったのか?」

アリサ「うん。それでこの後皆でマッグ行こうって話になったんだけど……」

上条「ああ。行ってきていいぞ」

アリサ「そうじゃなくて当麻くんも一緒に行こう?」


青ピ「」


<なんで鳴護さんと上条が親しげに?
<知り合い?
<もしかしてフラグ立てられてる?
<まさか元芸能人だぞ?

上条(うっ、もの凄い見られてる……)

アリサ「……当麻くん?」

上条「そ、そうだな。行くか!」

アリサ「うん!」


吹寄「上条」


上条「……なんでしょう吹寄さん? いや、大体言いたいことはわかってるけど……」

吹寄「そう。それで二人は知り合いなの?」

上条「えっと、それは……」

アリサ「……」

生徒達「」ドクンドクン

上条「俺とアリサは……」

生徒達(呼び捨てっ!?)

上条「恋人同士なんだ」

アリサ「っ///」

吹寄「」

生徒達「」

土御門(本当に言っちゃったぜい)

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

吹寄「こ、恋人……っ!?」

上条「ああ」

吹寄「ほ、本当なの鳴護さん!?」

アリサ「……う、うん///」

吹寄「か、上条と鳴護さんが……」


<嘘だろ……
<嘘だと言ってくれよ……
<この世には夢も希望のないのかよ……

青ピ「か、カミやんが……」

姫神(私のライフポイント。ZERO)ガクッ

土御門(さて俺は今のうちに帰るかにゃー)サササッ

上条「それよりマッグ行くんだろ。さっさと行こうぜ」

男子生徒X「ちょっと待てぇぇぇぇい!!」

上条「な、なんでしょう……?」

男子生徒X「なんで上条が鳴護さんと付き合ってるんだ!?」

上条「な、なんでっ!?」

男子生徒V「そうだ。いくら上条でも元芸能人と……っ!!」

上条「そ、そりゃ何で付き合ってるかと言われたら……」チラッ

アリサ「///」

上条「好きだからに決まってるだろ」

男子生徒X「ブフゥゥゥゥ!!」ズシャーン

アリサ(当麻くん、みんなの前で恥ずかしいよ……でも嬉しい///)

女子生徒AGE「アリサちゃんは!?」

アリサ「……え?」

女子生徒AGE「アリサちゃんは上条君のどういうところに惚れたの?」

アリサ「そ、それは……」チラッ

上条「」ドキッ

アリサ「優しいところと頼りになるところです///」

女子生徒AGE「ほうほう」

男子生徒達「ごっ、がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

上条「なんか照れるな……」

アリサ「そ、そうだね……」


<く、くそ……ラブラブじゃないか……
<それ死語だぞ……、そして俺達の顔も死後みたいな顔してるんだろうな……
<つまらない。√3点
<上条、恐るべし……青髪ピアスっ!?
<どうした?
<青髪ピアスが白髪ピアスになっている……
<なんだって!?


青ピ「……」


上条「おーい、マッグは」

今回はここまで
また今度

前回登場した店員ははたらく魔王さまの真奥とちーちゃんです

~ 15時半 上条宅 ~


禁書「おー、制服凄い似合ってるんだよ!」

アリサ「ありがとう」ニコッ

禁書「……でもスカート短い気がするんだよ」

アリサ「そ、そうかな?」

上条(むしろ上条さん的にはもう少し短くても構わないけど)

禁書「あいさが長いからそう思うだけかもしれないけど」

アリサ「あいさ?」

上条「姫神のことだよ」

アリサ「姫神さんと知り合いなの?」

禁書「私の数少ない友人なんだよ」

アリサ「へぇ、そうなんだ」

禁書「ちなみにあいさもとうまに助けられた口なんだよ」

上条「」ピクッ

アリサ「……へぇ、そうなんだ。本当、当麻くんは色んな人を助けてるね……」ジー

上条「ひ、姫神とは何もないぞ!?」アセアセ

アリサ「……嘘、冗談だよ」

上条「」ホッ

アリサ「もうそれくらいで妬んだりしません」

上条「びびらせないでくれよ」

アリサ「ごめんね」クスッ

禁書「それで歓迎会はどうだったのかな?」

アリサ「……うーん、質問攻めばかりだったね」

上条「そうだな」

禁書「学校の人たちとはうまくやっていけそう?」

アリサ「うん。皆いい人達だし上手くやっていけると思う」

上条「まあ、ノリいい奴らばかりだしな」

禁書「それならよかったんだよ」

アリサ「そういえば当麻くんの言ってたとおり吹寄さんシャットアウラちゃんに似てたよ」

上条「だろ」

アリサ「うん。クラスの皆を仕切ってたけど吹寄さんが学級委員なの?」

上条「いや、青髪ピアスが学級委員だよ」

アリサ「青髪ピアス君が?」

上条「意外だろ?」

アリサ「まあ、そうだね。髪型も凄いし」

上条「そうだな」

アリサ「小萌先生、染髪に関しては怒らないんだね?」

上条「全く怒らないな。土御門も注意されたことないみたいだし」

アリサ「土御門君も凄い格好してるよね。学ランの下にアロハシャツって……」

上条「やっぱりそうなのかなあ。上条さんは周りが変な格好してる奴らが多いから気にしなくなったぞ。インデックスも基本修道服だからな」

禁書「修道服は変な格好じゃないんだよ!」

アリサ「でも学園都市では浮いてるよね」

禁書「」グサッ

アリサ「毎日それ着てると周りの人達にあの子他に服ないんじゃない? とか思われてるかもよ」

禁書「うぐっ……」

上条「学園都市内には教会がないからシスターって認識もされていない可能性もあるからな」

禁書「つまりコスプレしてると思われてるってことかな……?」

アリサ「前に買った服は着てないの?」

禁書「あ、あんまり……」

アリサ「そっか……。残念」

禁書(そういえば打ち止めにいつも同じ格好だね、と言われたんだよ……)

禁書(これは真剣に修道服からシフトチェンジした方がいいかも……)

禁書「……こ、これからは着てみるんだよ」

アリサ「ホント!?」

禁書「うん」

アリサ「よかった。それじゃまた一緒にお買い物に行こうね」

禁書「お願いするんだよ」

~ 16時半 ~


アリサ「それじゃそろそろ帰るね」

上条「送っていくよ」

アリサ「お願いします」

禁書「ありさ、またね」

アリサ「うん」







アリサ「明日から普通に授業始まるんだよね」テクテク

上条「ああ」テクテク

アリサ「それじゃ明日はお弁当作ってくるからね」

上条「楽しみにしておく」

アリサ「やっと当麻くんと一緒にお弁当食べれるなぁ」

上条(アリサと一緒にお弁当か……)


アリサ『はい、当麻くんアーン』

上条『おいおい、皆が見てるぞ?』

アリサ『気にしないの。それとも……』

上条『ん?』

アリサ『口移しがいい?』

上条(なんてな! なんてな!!)

アリサ「当麻くん……?」

上条「」ビクッ

アリサ「大丈夫?」

上条「だ、大丈夫だ。何でもありませんのことよ!!」ビクッ

アリサ「そう?」

上条(いかんいかん。最近妄想が激しいぞ俺……)

アリサ「それより希望のメニューある?」

上条「希望か……。久しぶりタコさんウインナーが食べたいな」

アリサ「わかった。明日入れておくね」

上条「お願いします」

~ シャットアウラ宅前 ~


アリサ「それじゃまた明日ね」

上条「ああ。また迎えに行くから」

アリサ「道覚えたしもう大丈夫だよ?」

上条「いや、アリサと一緒に登下校したいから。駄目か?」

アリサ「と、当麻くんがそう言うならっ///」

上条「んじゃまた明日な」

アリサ「うん、また明日」

~ リビング ~


アリサ(もう当麻くんったら嬉しいこと言ってくれちゃって///)

アリサ「えへへ……」

アリサ(でも迎えに来てもらってばかりじゃ悪いし、私も朝当麻くんの寮まで行ってあげたほうがいいよね?)

アリサ(何なら朝早く行って、朝食を作ってあげても……)

アリサ(やだぁ、それじゃ通い妻みたい///)


シャットアウラ「ただいま帰ったぞ」ガチャ


アリサ「」ビクッ

シャットアウラ「ただいま」

アリサ「お、おかえり。今日は早かったね」

シャットアウラ「ああ。たまにはね」

アリサ「まだお風呂の用意出来てないんだけど……」

シャットアウラ「気にするな。自分で用意してくる」

アリサ「ごめんね」

シャットアウラ「謝る必要はない。それよりまた妄想してたのか」

アリサ「ひゃいっ!?」

シャットアウラ「顔がにやけてるぞ」フッ

アリサ「……っ!?」

シャットアウラ「だらしない顔だな」スタスタ

アリサ「うぅぅ……」

~ 13時 ファミレス ~


御坂「はぁ……明日から普通に授業始まるのね」

佐天「夏休みと比べると冬休みってあっという間ですよねえ」

春上「正直授業だるいの」

御坂「黒子と初春さんは元旦から風紀委員活動して偉いわよねえ」

佐天「ですね。私は絶対無理です」

春上「佐天さんはネット麻雀しすぎなの」

佐天「いやあ、腕が上がっるのが実感できるの嬉しくてさぁ」アハハ

御坂「佐天さん、ネット麻雀なんてしてるの?」

佐天「結構楽しいですよ。アニメに影響されて始めたんですけどはまちゃって」

御坂「麻雀ねぇ」

佐天「常盤台で麻雀してる人なんていないですよね?」

御坂「そうねえ。聞いたことないわ」

春上「常盤台じゃなくても女子中学生で麻雀はどうかと思うの」

佐天「うっ……、春上さん、最近ストレートに言うよね……」

春上「そうなの?」

佐天「まあ、そういうところが可愛いんだけど。……あ、そういえば御坂さんに確認したいことがあったんですけど」

御坂「私に?」

佐天「はい。掲示板で見たんですけど、御坂さんがよく金髪の外人さんとつるんでるのが目撃されてるみたいで」

御坂「」ギクッ

春上「御坂さん、外人さんのお知り合いがいるの?」

御坂「ま、まあね……」

春上「それは凄いの」

佐天「しかもその外人は……」

御坂「……」

佐天「美少女だとか!」

御坂「」

佐天「金髪碧眼でスタイルもいいって掲示板に書かれてましたよ!」

御坂(あ、アイツ女に見られていたのね……)

御坂(勘違いしてくれてよかったわ。これで男だってばれたらあの馬鹿の時みたいにからかわれるに決まってるし)

佐天「私にも紹介して下さいよー」

御坂「え、えっと機会があったらね。アイツも常に学園都市にいるわけじゃないから……」

佐天「普段は学園都市にいないんですね」

御坂「まあね」

春上「何処の国の人なのか気になるの」

御坂(ど、何処の国? そういえばアイツが何処出身なのかわからないわね)

御坂(トールって名だし北欧出身かしら?)

御坂「……あ、アイツはスウェーデン出身よ!」

佐天「スウェーデンですか」

春上「何だか響きがカッコいいの」

御坂(て、適当なこと言ってしまった……)

佐天「それで次はいつ学園都市に来るんですか?」

御坂「つ、次……っ!?」

佐天「はい。私も予定空けておこうかと」

御坂「つ、次ね。次はいつだったかしら……あはは……」


トール「おーす、ミコっちゃん。奇遇だな」


御坂「ははは……は……?」

今回はここまで
また今度なの

トール「なんだ友達とランチライムか。楽しそうでいいねえ」


御坂「……な、なんでアンタがここにいんのよ!?」

トール「おいおい、流石に毎日ファーストフードじゃ飽きるだろ?」

御坂(なんてタイミングで出てくんのよコイツは!!)

佐天「御坂さん、この人が例の!?」

トール「……例の?」

春上「美人さんだけど声がワイルドなの」

トール「……俺は男だ」

佐天「……お、男の人だったんですか!?」

トール「」ピクッ

佐天(掲示板だと美少女って……でも確かに容姿は……)ジー

トール「な、なんだ?」

佐天「あの私、御坂さんの友人の佐天涙子っていいます」

春上「私は春上えりいなの」

トール「お、おう」

佐天「いきなりですが御坂さんの彼氏さんですか!?」

トール「…………あん?」

御坂「ぶふぅぅぅぅぅぅぅ!」

春上「」ドキドキ

御坂「佐天さん、何言ってんのよ!?」

佐天「いつのまにツンツン頭の人から乗り換えたんですか?」

トール(ツンツン頭……ああ、そういうことか)

御坂「コイツとは何でもないわよ!!」

佐天「でもミコっちゃんって呼ばれてましたし」ニヤニヤ

御坂「それはコイツが勝手に呼んでるだけよ!」

佐天「本当ですかー?」

御坂「本当よ。アンタも何か言いなさいよ!」

トール「……そうだなあ。ミコっちゃんは俺が泊まってる部屋に何度も来てるぜ」

御坂「」

佐天「おー!!」

春上「詳しくお願いするの」

御坂「あ、アンタは……」ワナワナ

トール(本当わかりやすいねえ)

御坂「何言って―――――」ガシッ

トール「ストップストップ。ここはお店の中だぞ。それに俺は上条ちゃんと違って幻想殺しは持ち合わせてねえ」

御坂「うぐっ……」

トール「ビリビリすんならいつもの土手でな」

御坂「……アンタ、後で覚えておきなさいよ」ボソッ

佐天「あの……」

トール「……ああ、悪い。さっきのは本当だけど残念ながら俺はミコっちゃんの彼氏じゃねえよ」

佐天「そうなんですか」

春上「それじゃどういう関係なの?」

トール「どういう関係ねえ。俺達ってどういう関係なの?」

御坂「わ、私に聞くんじゃないわよ!」

トール「一応ミコっちゃんの意見も聞きたくてね。俺は喧嘩友達みたいだと思ってるけど?」

御坂「……そ、それでいいんじゃない……」

トール「だってよ」

佐天「喧嘩友達ですか……」

佐天(今は喧嘩友達だけどこれから……ありだ!!)

御坂「佐天さん、何ニヤニヤしてるの?」

佐天「何でもありませんよ」ニコッ

春上「トールさんもお昼なの?」

トール「ああ」

春上「なら一緒にどうぞなの」

トール「いいのか?」

佐天「どうぞどうぞ」

トール「……ミコっちゃん、いいの?」

御坂「別に構わないわ」

トール「んじゃ遠慮なく」

御坂(これで佐天さんにからかわれるネタが増えたわ……)

~ 翌日とある高校 お昼休み ~


上条「やっと昼休みか」

青ピ「カミやん、今日はボクも弁当―――」

上条「悪い青髪ピアス。アリサと一緒に食べるからまたな」

青ピ「……へっ」

土御門「相思相愛だにゃー」

上条「うるせー」


アリサ「と、当麻くん」


上条「行くか」

アリサ「うん」

青ピ「ええなぁ……」

土御門「お、青髪ピアスが珍しく弁当だにゃー」


姫神「……」

吹寄「本当仲いいわね。姫神さん?」

姫神(私も一回だけ。一緒にお弁当食べたことある)

姫神(あーんもしてもらったことがある)

吹寄「姫神さん?」

姫神(それがどうした……)ドヨーン

~ 階段踊り場 ~


上条「本当は屋上がいいと思うんだけど……」

アリサ「流石に外は寒いよね」

上条「だな」

アリサ「それじゃ食べようか」

上条「ああ。いただきます」

アリサ「いただきます」

上条「おっ、希望通りのタコさんウインナーが入ってる」パカッ

アリサ「ちょっと雑だけど」

上条「そんなことない。可愛いタコさんだぞ」

アリサ「あ、ありがとう///」

上条「」パクッ モグモグ

アリサ「……どう?」

上条「相変わらず美味しい」

アリサ「よかった」

上条「ていうかアリサのお弁当が美味しくないはずないだろ」

アリサ「それは言いすぎだよ」

上条「そんなことないって。上条さんの手作り弁当と比べたら月とすっぽん、オッレルスと絶対等速くらいの差がある」

アリサ「例えがよくわからないよ……」

上条「まあ、比べるのが失礼なくらいってわけ」

アリサ「そんなことないよ。当麻くんの料理も美味しいよ?」

上条「……あ、ありがとう」

アリサ「どういたしまして……ってそれよりお弁当食べようよ」

上条「そうだな」

~ 10分後 ~


上条「あー、美味しかった」

アリサ「お茶飲む?」

上条「頼む」

アリサ「はい」スッ

上条「ありがとう」ズズー

アリサ「うん」ニコッ

上条「それで授業の方はどうだ?」

アリサ「前の学校と教科書同じだし大丈夫そう」

上条「そうか」

アリサ「でも理数系の授業は苦手かなぁ……」

上条「上条さんも苦手だ。ていうか得意な科目がないんだけどな」

アリサ「私も。期末テストで赤点取らないように頑張らないとね」

上条「そうだなあ。春休みも補習になったら泣く」

アリサ「出席日数は大丈夫なの?」

上条「……わからない。赤点なくてもそれが原因で補習になるかも……」

アリサ「そっか……でも仕方ないよね」

上条「なんか記憶失くす前も長期欠席してたみたいなんだよな」

アリサ「そうなんだ?」

上条「ああ。全く以前の上条さんは何していたんでしょうねえ……」

アリサ「私の予想だと人助けかトラブルに巻き込まれていたと思うよ」

上条「……それしかないよなぁ……」

アリサ「……当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「留年しちゃ嫌だからね。折角当麻くんの同級生になれたのに……」

上条「……わかってる。アリサを先輩にはさせないさ」ナデナデ

アリサ「……うん///」

上条「飯も食い終わったことだし教室戻るか?」

アリサ「……ううん。もう少し当麻くんと二人っきりでいたいな。いい?」チラッ

上条「」ドキッ

上条「も、もちろんいいに決まってる」

アリサ「ありがとう」ニコッ

上条「」ドキドキ

アリサ「寒いからもう少しくっついていい?」

上条「ど、どうぞ!」

アリサ「それじゃ……」ピト

上条「」ビクッ

アリサ「……」

上条「……」

アリサ「……えへへ。学校でこうしてると新鮮だね」

上条「そ、そうだな……」

アリサ「教室に戻るまでこうしてていいですか?」

上条「……あ、ああ……」

アリサ「ありがとう」ニコッ

上条(クラスメイトに見られたら即死刑だな)

アリサ「温かいよ当麻くん」

上条「~~~~~~!!」

今回はここまで
また今度

9時くらいに投下します

~ 同時刻 教室 ~


青ピ「ええなあ……」

土御門「さっきから何回言ってるんだにゃー」

青ピ「だってあんな可愛い子と一緒にお弁当なんて……」

土御門「だったら青髪ピアスも彼女を作ればいいんだにゃー」

青ピ「作れたらとっくに作ってる!!」

土御門「……だにゃー」

青ピ「せめてモテなくても土御門君みたいに妹がいればよかったんやけど」

土御門「その言い方だと俺もモテない部類にカテゴリーされてるように聞こえるぜい?」

青ピ「モテるの?」

土御門「……モテない」

青ピ「……」

土御門「…………だが俺には舞夏がいるからモテなくても問題ないんだぜい!」

青ピ「卑怯や。可愛い妹がいる男は卑怯や!!」

土御門「俺に言われても困るぜい」

青ピ「くそっ!」

吹寄「全く上条がいなくても馬鹿な会話しかしないんだから」

姫神「……」

吹寄「姫神さん、元気ないわね。具合悪いの?」

姫神「只今傷心中」

吹寄「傷心? 何かあったのなら私でよければ相談に乗るけど」

姫神「大丈夫。恐らく時間が解決してくれる……はず」

吹寄「そ、そう」

姫神「気持ちだけ受け取っておく」

~ 放課後 ~


上条「それじゃ帰るか」

アリサ「うん。スーパーに寄ってもいい?」

上条「いいよ」

アリサ「ありがとう。それじゃ吹寄さん、姫神さん、また明日」

吹寄「またね」

姫神「また」

アリサ「土御門君と青髪ピアス君もまたね」

土御門「にゃー」

青ピ「気をつけて帰るんやで。特に隣のウニ頭に」

上条「おい」

~ 1時間後 公園のベンチ ~


アリサ「沢山買っちゃった」

上条「買いすぎだろ」

アリサ「だって安かったから……」

上条「賞味期限大丈夫なの?」

アリサ「大丈夫。私もシャットアウラちゃんも沢山食べるから」

上条「そっか」

アリサ「それにしてもこの公園人多いね」

上条「そうだな」

アリサ「……ていうかカップルばかりだね」

上条「だな」

アリサ「まあ、私達もカップルなんだけどね」

上条「そうだな」クスッ


禁書「……あれ? とうまとありさ?」


アリサ「インデックスちゃん?」

上条「インデックス、遊びに行ってたのか?」

禁書「うん。さっきまでリアルおままごとしてたんだよ」

上条「リアルおままごと?」

禁書「うん。私が家庭を顧みない夫役、打ち止めが不憫な妻役、ふろいらいんが心を閉ざしている子供役なんだよ」

アリサ「……それ楽しいの?」

禁書「まあまあなんだよ」

アリサ「そ、そっか……」

上条(インデックスの将来が心配になってきた……)

禁書「二人は学校の帰りだね」

上条「ああ。今日はカツ丼だぞ」

禁書「カツドゥーン?」

上条「ああ。今日はトンカツが250円と安売りしてたからな」

禁書「とうま、最高なんだよ!!」

アリサ「」クスクス

禁書「ありさは沢山買ってるね」

アリサ「うん。買いすぎちゃった」

上条「インデックス、俺はアリサの家寄っていくけどお前はどうする?」

禁書「えっと……」

アリサ「よかったらインデックスちゃんも寄っていかない?」

禁書「いいの?」

アリサ「もちろん」ニコッ

禁書「それじゃ私も寄らせてもらうんだよ」

アリサ「うん」

上条「んじゃそろそろ行くか」

アリサ「はい」

禁書「私も買い物袋持つんだよ!!」

アリサ「ありがとう」

~ 30分後 シャットアウラ宅 ~


禁書「広いね。うちとは大違いかも」

上条「悪かったな。どうせ上条さんの部屋はワンルームですよ」

アリサ「学生寮だから仕方ないよ」クスッ

禁書「アリサの部屋も見てもいいかな?」

上条「」ピクッ

アリサ「いいよ」

禁書「どこ?」

アリサ「ここだよ」ガチャ

禁書「うわー、可愛いお部屋なんだよ」

上条(これは上条さんも部屋に入っていいのか?)

上条(何回もここに来たけどアリサの部屋って入ったことないんだよな)

アリサ「当麻くん?」

上条「はい!?」ビクッ

アリサ「どうしたの?」

上条「ど、どうしたのって……上条さんも入っていいのでしょうか?」

アリサ「うん」

上条「そ、それじゃ遠慮なく……」

アリサ(……あれ……大丈夫だよね? 特にちからかってないし当麻くんに見られても平気だよね?)

上条「……おー、綺麗にしてるな」キョロキョロ

アリサ「」ドキドキ

上条(女の子って感じの部屋だな)

上条「……ん?」

アリサ(な、なに!?)

上条「……なあ、アリサ」

アリサ「は、はい……」ドキドキ

上条「この部屋……」

アリサ(なになに? 私の部屋おかしいのかな!?)

上条「……楽器が見当たらないんだけど」

アリサ「」

上条「別の部屋に置いてあるのか?」

禁書「そういえば全く見当たらないんだよ」

アリサ「……え、えっと楽器やパソコンは別の部屋に……」

上条「そうなんだ」

アリサ(びっくりした……)ホッ

禁書「あ、『君に届け』の最新刊があるんだよ。見てもいいかな?」

アリサ「う、うん」

上条「作曲はパソコンでしてるのか?」

アリサ「そうだよ」

上条「凄いなパソコン」

アリサ(学園都市の住人としてその台詞はどうかと思うよ当麻くん……)

~ 1時間後 ~


上条「それじゃまたな」

禁書「おじゃましました」

アリサ「うん。気をつけて帰ってね」

上条「おう」

禁書「またねありさ」


ギー ガシャン


上条「さてと帰って夕食作らないとな」

禁書「お風呂掃除は私に任せるんだよ!」

今日はここまで
次は月曜くらいに

~ 1月下旬 ~


上条「今日は寒いな」テクテク

アリサ「本当。布団から出るの大変だよ」テクテク

上条「アリサでもそう思うのか?」

アリサ「私でもって……。私だってただの女子高生なんだから」

上条「悪い悪い。でも毎朝早起きして弁当作ってるし」

アリサ「……それは当麻くんとシャットアウラちゃんの為だもん」

上条「」ドキッ

アリサ「自分の為だけなら布団から出られないかもね」

上条「そ、そうですか」

アリサ「そうだよ」ニコッ

上条(アリサはなんでこう普通に言ってくるかね?)

上条(上条さんをドキマギさせてるの自覚してるんだろうか?)

アリサ「どうしたの?」

上条(してなさそうだな)

上条「なんでもない」

アリサ「ふぅん。そうだ、帰りにたい焼き食べてこうよ」

上条「たい焼き?」

アリサ「うん。○○さんに聞いたの。公園で出店あるんだって」

上条「たい焼きか……。そうだな、寄ってくか」

アリサ「うん!」

上条「インデックスも喜ぶだろうな」

アリサ「沢山買わないとね」

上条「うへぇ……」

~ 公園 ~


上条「あれか?」

アリサ「そうだね」

上条「沢山客がいるな」

アリサ「結構人気あるみたいだからね。並ぼう?」

上条「あいよ」







浜面「いらっしゃーい……ってあれ?」

上条「浜面?」

アリサ「浜面さん?」

浜面「なんだ、上条にアリサさんか」

上条「お前何してんの?」

浜面「バイトだよ、バイト」

上条「バイト?」

浜面「学校にも行ってないからな。何かしていないと格好悪いだろ?」

上条「なるほどね」

アリサ「エプロン姿結構似合ってますよ」クスッ

浜面「ど、どうも」

上条「お前一人でやってるの?」

浜面「第七学区はな。他の学区にも出店出してるんだけど」

アリサ「それじゃお店任されてるんですね。凄い!」

浜面「そ、そうでもねえけど……」

上条「」ムッ

浜面「んで何個?」

上条「6個で」

浜面「あいよ。600円ね」

アリサ「1個100円ですか? 安いですね」

浜面「まあな」

上条「100円で儲け出るのか?」

浜面「出るんじゃねえか。出なかったらそんな価格に設定しないだろ」

上条「確かにそうだな」

~ ベンチ ~


アリサ「おいひいね」モグモグ

上条「確かに美味い」モグモグ

アリサ「それにしても浜面さん凄いね。バイトとはいえお店任されるなんて」

上条「……そうだな」

アリサ「職人さんみたいでかっこよかった」

上条「……」

アリサ「……当麻くん?」

上条「」バクバク

上条「ご馳走さん」

アリサ「……もしかして嫉妬した?」

上条「」ピクッ

アリサ「ごめんね」

上条「し、嫉妬とかしてないし! 上条さんはそこまで嫉妬深くないですのことよ?」

アリサ「……でも顔が怒ってるもん……」

上条「」ギクッ

アリサ「当麻くん……」

上条「……すみません。軽く嫉妬してました」

アリサ「やっぱり」

上条「……はぁ―――、駄目だな。付き合って一ヶ月経つし少しはマシになったかと思ったんだが……」

アリサ「まぁ、私としては嬉しいけど」ボソッ

上条「……ん?」

アリサ「何でもない。でも私にとって一番カッコいいのは当麻くんだから」

上条「っ///」

アリサ「他の男子に目移りすることはないから安心してね」

上条「……はい」

アリサ「」クスッ

上条(まいったな。アリサに思いっきり見透かされてるんだな)ポリポリ

アリサ「当麻くん」

上条「ん?」

アリサ「はい、あーん」

上条「」

アリサ「は、恥ずかしいんだから早く食べてよ///」

上条「い、いやいや。いきなり何してんの!?」アセアセ

アリサ「え、えっとさっきのお詫びというか……」

上条「嬉しいけれども。人が見てるし……」

アリサ「いないよ?」

上条「……あら、本当だ」

アリサ「だから……あーん」

上条「……」

アリサ「……当麻くんがお口空けてくれるまで私やめないよ?」

上条「……アリサって強情だよな」

アリサ「うん」

上条「」コホン

上条「そ、それじゃ……」アーン パクッ

上条「」モグモグ

アリサ「っ///」

上条「美味しい」

アリサ「そ、そうっ///」

上条「自分からしておいて照れるなよ」

アリサ「だ、だって!!」

上条「普通照れるのはされたほうだけだろ?」

アリサ「うぅぅ……」

上条「まあ可愛いからいいんだけどさ」

アリサ「」ボンッ!!

上条(こうやって彼女に一喜一憂させられるのも悪くないな)モグモグ


トール「熱々だねえ」ジー

御坂「///」

トール「……ミコっちゃん、声掛けないの?」

御坂「あ、あんなことしていたら声掛けられるわけないでしょうが!!」

トール「まあ、そうかもな」

御坂「ったく、アイツらがあんなバカップルだったとは……」

トール「いやあ、カップルならあれくらい普通じゃねえの?」

御坂「……そうなの?」

トール「俺も恋人いたことないからわからねえけど」

御坂「アンタねぇ……」

トール「それよりたい焼き奢ってくれるんだろ。早く行こうぜ」

御坂「わかったわ」

~ 先週末日曜 土手 ~


トール「ミコっちゃん、もうすっきりしたんじゃなかったっけ?」

御坂「そうね。でもたまに思いっきり電撃放たないと体がなまっちゃうし」

トール「それでまた俺を誘ったわけね……」

御坂「今日こそ勝つわよ!!」

トール「まあ、いいけど。俺が勝ったら何か奢ってくれよ」

御坂「いいわよ。また何でも好きな物を奢ってあげる」

トール「なんだかミコっちゃんを財布扱いしてるようで申し訳なくなってきた」

御坂「……アンタ、私を怒らせるの好きなわけ……?」ピクピク

トール「そういうつもりはないけど。ミコっちゃんが望んで俺の財布になってくれるなら俺は拒まねえけど」

御坂「絶対ぶっ殺す」

~ 公園 ~


浜面「いらっしゃーい」

御坂「……ん?」

浜面「れ、超電磁砲……」

トール(あん? 確かこいつハワイで……)

御坂「私には御坂美琴っていう名前があるんだけど。馬面さんだっけ?」

浜面「浜面!!」

御坂「それは失礼したわ。たい焼き……何個?」

トール「とりあえず5個でいいぜ」

御坂「とりあえず、ね……。というわけで5個お願い」

浜面「お、おお……」ジー

トール「……あん?」

浜面「新しい彼氏さん?」

御坂「」ピクッ

トール「残念ながら違うんだな」

浜面「そうなの」

御坂「どいつもこいつも……男といれば彼氏と勘違いしやがって!!」

浜面「ご、ごめんなさい!!」ビクッ

トール「どうどう。落ち着いてミコっちゃん」

御坂「私は馬か!!」

今回はここまで
また今度

当分上条さんとアリサのバカップルぶりに付き合って下さい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月02日 (日) 20:20:48   ID: b3wmMRxb

続編
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=21237

2 :  SS好きの774さん   2014年09月02日 (火) 20:34:14   ID: p9yuhtwA

うん、このSSは素直に面白いよ
続編で失踪しなかったらなお良かった

3 :  SS好きの774さん   2015年12月04日 (金) 22:10:41   ID: stKR5cR5

面白い!続編で完結してほしかったな………。
個人的に美琴とトールが良かった‼

4 :  SS好きの774さん   2016年09月26日 (月) 18:22:59   ID: 5e-7y2e4

原作のトールさんは悪でもないし、正義でも無いよね

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