土御門「よう、上やん」

上条「また急に呼び出して何の用だ？土御門」

土御門「お前は知っているか？」

上条「何をだ？」

土御門「最近ニュースになっている行方不明事件だ」

上条「あぁ、何かテレビで見た気がするな」

上条「まさか、また魔術と関係が？」

土御門「恐らくな」

土御門「行方不明になった奴らにはある共通点があってな」

上条「なんだ？」

土御門「エルダー・テイル」

上条「えるだあている？」

土御門「そうだ、大規模なオンラインRPGのことだ」

上条「RPG?まさかゲーム？」

土御門「そうだ」

土御門「このゲームに魔術の反応がある」

土御門「ステイルと神裂には先に行ってもらっている」

上条「なんで俺が行く必要があるんだ？」

土御門「実は向こうへ行った神裂達と連絡が取れなくてな」

土御門「どうやら向こうへは片道切符らしい」

上条「……それ聞いて向こうへ行けってのか？」

上条「で、どうやってゲームの中に入るんだ？」

土御門「そのへんは安心しろ」

土御門「頼りがいのある奴を呼んでいる」

土御門「今は扉の向こうで待機してるはずだが……」

ｷﾞｬｰｽｷﾞｬｰｽ

上条「も、もしかして……」

禁書「ちょっと短髪！どいて欲しいかも！私が先に入るんだよ！」

御坂「あんたは呼ばれてないでしょーが！」

ｷﾞｬｰｽｷﾞｬｰｽ

上条「や、やっぱり……」

土御門「ん？なんでインデックスがいるんだ？レールガンしか呼んでないはずだが」

禁書「とうまはまた私を置いてどっかに行く気がしたからこっそりついてきたんだよ！」

御坂「あんたこんな奴に尾行されるなんて危機管理能力無さすぎじゃない！？」

土御門「騒がしくなりそうだぜぃ」

上条「お、おいインデックス」

上条「お前は危ないから小萌先生のとこでだな……」

禁書「またそうやって置いて行こうとするの！？」ｶﾞﾌﾞｯ

上条「ぐあーっ！不幸だー！」

土御門「まぁいいだろう」

土御門「上やん、インデックスも連れて行ってやれ」

上条「な、なんでだよっ！ってかもう離して！！」ｶﾞﾌﾞｶﾞﾌﾞ

土御門「エルダー・テイルには魔法などが存在する」

土御門「もしかするとインデックスの知識が役に立つかもしれんからな」

土御門「と、そろそろ本題に戻るぞ」

御坂「そうよ！私が呼ばれた理由は？」

土御門「神裂とステイルは魔術によって向こうの世界へ連れて行った」

土御門「しかし、上やんは幻想殺しのせいでこの方法を使うことができないんだ」

上条「そうだよな」

土御門「だが、こいつを使えば恐らく大丈夫だ」ｸｲｯ

上条「？なんだあれは、やけに大きな機会だな」

土御門「これはウィリー氏が発明した物質を電脳空間に転送する装置だ」

上条「どういうことだ？」

御坂「つまり、私たちを直接パソコンの中に転送するつもりね」

土御門「そういうことだ、ただ、問題があって……」

御坂「人間を転送するには電力を大幅に使ってしまうってことね？」

土御門「その通り、流石レベル5だにゃ」

上条「それでビリビリの力が必要ってわけか……」

御坂「ビリビリ言うな！」ﾊﾞﾁｯ

上条「うわわっ、悪かった！」ﾋﾟｷｭｰﾝ

上条「でもよ、学園都市ならある程度大きな電力くらい簡単に賄えるんじゃないか？」

御坂「馬鹿ね、多分、あんたが想像してる以上に電力を使うわよ」

御坂「恐らく、人体を一回分子レベルでバラバラにして向こうで再構築させるんだわ」

土御門「ご名答、人間１人転送するのにこの周辺が20秒間停電してしまう」

土御門「それだけならいいが、今回の事件の捜査は例のごとく極秘事項だ」

上条「騒ぎを起こされたら困るってことか……」

土御門「その通りだ」

土御門「ということで、レールガンよ、お前と上やんとインデックスを転送してほしい」

土御門「いや、転送するための電力を貸してもらいたい」

土御門「どうだ？」

御坂「やってみなきゃわからないけど……3人くらいならどうにかなるわ」

土御門「助かるぜよ」

上条「ところで、こいつは俺を転送できるのか？」

土御門「もちろんだ、こいつは物理学の叡智を結集してつくられた機械、そこに異能の力は存在しない」

上条「わかったよ、よし、行ってくるか」

上条「ここに立てばいいんだな？」

土御門「そうだ」

上条「頼むぜ！ビリビリ！」

御坂「ビリビリっ！！言うなぁぁぁ！！！！！」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯﾊﾞﾁﾞﾁﾞﾁﾞﾁﾞ

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上条「！！！！！！」

上条「こ、ここは……？」

上条「これが、ゲームの中……！？」


ｻﾞｸｯｻﾞｸｯ

ｶﾞｻｶﾞｻｶﾞｻ

ゴブリン「ｸﾞﾙﾙﾙﾙ……」