ステイル「空条承太郎…ねえ…」 (48)

不定期更新しまくりなのでよろしくお願いします!

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それではちょびちょび投下始めて行きたいと思います!

よろしくお願いします!



今日の日付は9月5日。

街全体が歪むような残暑に耐えかねていたところ。
偶然、通りかかった土御門元春に、声をかけられ、逆に凍えるような空調ガンガンの部屋で、ちょびちょび零れでる愚痴を聞かされているところである。


胸元の大きく開いた季節感満載の涼しげなアロハシャツ。

素性を探らせんとしている黒いサングラス。

重力に反発してかきあげられた金髪。

気の抜けたような喋り方。

どれをとっても、この部屋とこの内容の話によくマッチしていて、もう少しアクセントというかギャップがあっても。


とは思わない。


何しろ、こんな男から愚痴を搾り出す方が難しいくらいだ。

と僕は会う度考えていた。

気心知れた友人と呼ぶにはあと何輪廻すればいいのかといった具合の仲だったが、奇しくもこの男は全員が全員にこのような態度をとっているため、本当によくわからない。





土御門「それでさーあいつったら転んじまってにゃー………ってステイル聞いてんのかー?」


ステイル「よく2時間14分36秒も喋り続けていられるね。
愚痴と言ってもいいのか微妙なところなくらい同じ女性の話ばかりしていたけど。」


土御門「全く食えない男だにゃー。
人生の先輩の言っていることには耳を傾けておくべきだと思うぜい。


それとも、本題があることに気づいちゃったかにゃー?」


ステイル「いいや…全く……」


土御門「それならあと10年は心配ないにゃー。
4年の差は大きなものだぜ。」




食えない男というのは、いやはや全くこちらのセリフであるべきだと思うのだが。

どちらにせよ。

睨み通り何か話すべきことがあったようだ。


あまり【勘のいいガキ】とはこれからのためにも認識されたくなかったしね。



土御門「聞き遂げる勇気があるのなら、話遂げるぜい?」



ステイル「もったいぶるな。
さっさと話せ。」




正直、すごく気になる。
急かした理由は、それだけだった。




土御門「………じゃあ話すにゃー。」



男は、そう言うと、こちらの返事の有無を問わず、缶に入っていたコーヒーの残りを一気に飲み干した。


手を休めずに、もとい、口を休めずに一気に話し通すつもりなのか。

一挙手一投足が目について仕方ない。
それほどまでに僕が期待して耳を女性器のような受けの体制に入っていることに、僕自身は少し苛立ちを覚えながらも。

聞く体制は整えた。



この男が、僕に何故、そんな大事そうな話をするのか全くわからないけれど。

それでも僕はこの恩をきれいさっぱり忘れて、こんな男に対して秘密を教えることは一度たりとも、ないだろう。



この男は、オレは蛇口のような口をもつ男だから、一度閉めてしまえば絶対に喋ることはない。

と言っていたが、本当にそうなら。
誰かに捻られ、締めてもらわないとないと秘密はだだ漏れだし。

まず、それは捻られ、開かれたら、勢い前回で喋り出すということなのだろう。



以上を踏まえて、秘密は教えない。


土御門「吸血鬼って、覚えてるかにゃー?」



ステイル「………覚えてるもなにも、つい一ヶ月ほど前に、それ絡みの事件とご対面したところだよ。

どうかしたのか?」


吸血鬼が。

それだけ付け加えると、
僕は思考の海へと深く潜り込んだ。

だが、しんかい6500並みの続く言葉で、意識は少しずつ標高を取り戻していった。



土御門「昔、ある道具によって吸血鬼となった男がいてにゃー。
それだけだったら特段大した話でもないんだが……

この男の書いたノートが、今だ呪いを振りまくという都市伝説的なものがあるんだぜい。」



ステイル「僕たちオカルト側の人間が、都市伝説なんて呼び方してどうする。

それにそれだけか?

知るものを知ってしまった身だけに、馬鹿馬鹿しいと言いきって切り捨てることはできないのだけどね。」



土御門「まちなよまちなよ。

それを読むと、極楽浄土へ往生できるとか……」



ステイル「言ってしまおう。馬鹿馬鹿しい。

まず極楽浄土だなんて東洋の仏教の考え方じゃないか。
まず読んだだけでそんな素晴らしいお花畑に行けたなら、誰だって苦労なんてしないさ。」


土御門「そう。そこなんだよにゃー。
勿論、それは手段の書かれたノートということになるだろう。

ぞんざいに暗示だとかいう形式にしていておいてくれれば、読んで行けなかった。それで終わりなんだけれど。

手段なら、どんな方法が書かれていたとしても、実行しちまう狂信者がいるならそれはすごく厄介な話になるんだぜい。
ステイル。」









ステイル「それが、人をコロス。だとか

犯罪的なものだったなら………

とでも考えているのかい?」


土御門「まあまあ、それもあるけれども、犯罪的。というよりは、儀式的。なのかな。」


ギョッとするが、堪える。
まだ大筋しか聞いていないにしても、
これはなかなかインパクトのあるお知らせ。ともすれば僕たち十字教ら宗教勢力内部、及び外部(主に学園都市)の平常運転、うまくバランスをとっているやじろべえの支点にも影響を及ぼすかも。やも。

ただでさえ白アリに食われて中身スカスカ体裁だけのイギリス清教の外交。

その白アリ達の正体とは、係る雑多な事物。


まあ、この話は、誰が、どこが抱え込む問題というわけではないだろうから白アリまでとは行かずにすんだかね。




土御門「それらを踏まえてにゃー。
これは魔術師側の領分だー。

と言われたのだと。」



ステイル「えらく齟齬のあるはなしだな。

それらって言っても
吸血鬼、儀式。

くらいしか魔術的ワードはないんだが。」



土御門「そういうもんなのよにゃー。
まあ、そのノートを発見、保護しろっていうのが、最大主教が押し付けられたことなんだぜい。」


これはもう随分短絡的にイギリス清教の問題になったものだな。

そんな感想だった。

かくして、次の任務になってしまっていました。なんてね。


勿論僕は天国に行きたいだなんてことはあまり考えたことはないけれど、用は遺書だか日記だかを、処分する。

それだけの話。



土御門「まあ、頑張りましょうや。」


男は、ざらついた顎を撫でながら言った。



土御門「もう少し手がかりっぽいことも話しておくぜい。」


ステイル「どういう意味での、

【手がかり】

だ?」


男は、ついさっき飲み干したコーヒー缶を揺らしながら、

勿論、在り処の、だ。

こう、応えた。



まとめると、

ノートを遺した吸血鬼とは、

男。


イギリス人。


名はディオ。


貴族、ジョースター家の養子となった。


エジプトで没した。


いつも楽しそうにジョースター家の一人息子のあだ名を叫んでいたらしい。



など。


わかることはこれくらいだが。
【彼女】に聞けば、大まかにはノートの在り処も分かるだろう。


ささやかな期待。

それを持ちつつ、自覚の上で、1日で見つけて見せるよ。と、嘯いた。



今日はこの辺にしときます。


よければ感想も教えてもらえると恐縮です!



天才が力を発揮するときが
きたんですね

メモ帳からコピペでもしてるんかね?

>>24
そうなんですよ!
ステイルが大好きなんでね!
活躍してもらいたいと思います!

>>25

一応即興でやっております

面白いが即興はやめといたほうがいいと思う

>>27

ありがとうございます。
これからは書きだめして一気にあげていきます!

投下する際はメール欄にsagaって入れといた方がいいかも

前作へのリンクが使えなかったので新しいのを貼っておく

承太郎「DIOの…日記…」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387179883/)

僕は去る九月七日、八日と、日本の、天草式及びオルソラ

>>32

>>33


ありがとうございます!

てか貼れねえ。

僕は去る九月七日、八日と、日本の、天草式及びオルソラ

僕は去る九月七日、八日と、日本の、天草式及びオルソラ

アクィナスの一件に駆り出されていたわけだ。


今回もまたあのスパイク頭とインデックスを事態に巻き込む形になってしまった。


今思えば、あれだけ考えた質問も、きれいさっぱり忘れていた。

ここ最近は働きづめだしね。


でもって、その日にはイギリスに帰って、次の日にはイギリス清教最大主教ローラ

スチュアートとその件に関するお話をした。


その折に、直々に通称「DIOの日記」の捜索を命じられた。


必要かどうかはわからないけど、少しばかり情報も与えられた。

「この【DIOの日記】の存在は、今だ我がイギリス清教しか存じておらぬなのよ」


と、あの女狐はほざいていた。

で?

と、僕がきいたなら、彼女は、
秘密裏に保護しなさい。
だと。



噛み砕いて言えば、同じ十字教信仰者でも、宗派というか枠組みがあるわけだ。


もちろん、その枠組みは学校でいう「隣のクラス」などという低い枠ではないし、「他学年」なんていう薄い枠でもない。
そんなファジーなものでなく、もっとはっきりと。



まあ、対立とまでは言わずとも、牽制しあっているのだ。我々十字教内部は。



僕たちが「秘密裏に」捜索して、「秘密裏に」保護なんてしたのがばれたなら、波風立つなんてものじゃないだろう。



だからこそ秘密裏にするんだけどね。

かくして僕が権利と義務を同時に与えられて混乱していると、思い出したかのようにある組織から連絡が最大主教宛に入った。



「私たちは、あなた達と、【DIOの日記】との斡旋。つまりワンクッションとなりましょう」

そう言ったらしいその男は身元を、

「スピードワゴン財団の者」

と言ったそうな。



そうして僕は今指定された場所に向かい、会合を行おうというわけだが…

他の十字教勢力ではないといえ、こんなに早く僕たちが嗅ぎ回ってることがばれてしまっていて、一体全体大丈夫なのだろうか。



というか、展開が早すぎてついていけない。

なぜその男はそんなに偉そうに斡旋などと言っているのか、



なぜ、あの女狐は件の日記を求めているのか。



後者に関しては、僕ごときの人間がなんて言おうと、何を聞こうと義務は変わらないのだが。

中で待たされていた僕は、様々な事を思考していたため、急に開かれたドアへの反応ができなかった。


一応、礼儀正しく行こうと思い、深く沈み込み尻と一体化した椅子から腰を上げると、深々と礼をし、差し出された手を握った。

タバコも、今日は一本も吸っていない。



男「こんにちは。
もう、固い挨拶はいいんだ。
さ、座ってくれ。
早く本題に入ろう。」


肩書なども準備してきたのにな、と少し残念に思うが、僕はその男をじっくり観察して見た。


老練を思わせる彫りの深い顔をしているが、目尻だけは垂れておらず力強さを感じさせる中年男性であった。


男「簡単に挨拶だけ。
私はこの財団の実質トップに立たせていただいているのだけど。


少し本人確認をさせてもらっていいかな。」


ステイル「電話の応対をしましたローラスチュアートは、今回私を出向かせると伝えたと言っておりましたが。」


男「念には念を。だよ。少年。

君の声紋データをいただいているのだが、一致で間違いないようだね。」


ステイル「ええ。」


初対面の人間に久しぶりに少年と呼ばれたな。


違う違う。
この部屋に来るまでの厳重さとか、ここの設備とかをみていると、これでも本人確認とやらがなおざりに見えるから不思議だ。


男「では。本題にはいらせてもらう。


一つ質問をさせていただこう。

君達イギリス清教は、何故、その日記との接触を図るのかね?」


男は訝るようにか、覗き込むように聞いてくる。


おいおい。

これだったら聞いておくべきだったじゃあないか。
全く。理由も無しに教えてもらえるとは思わないね。



と、都合良く、間合いよく、携帯電話が鳴る。


ステイル「失礼してよろしいですか。」


男は、一気に声色を変え、温厚で音高な音色で、


構わないよ。

と告げた。


部屋の外に出て、確認すると、食えん魔術師超能力者土御門元春からの着信だった。





土御門「取り急ぎにつき、要点だけ端的にまとめて伝えてもらうし、要件だけ伝えてやるにゃー。」



ステイル「奇遇だね。僕もそれが今年のクリスマスにサンタさんに頼もうかというくらい欲しかったんだ。」


土御門「そいつらとDIOの日記との関連性がわかったぜい。
喜べ、ステイル。」

ステイル「結構だ。今から聞くところだったのに。
それより日記を求めた動機をかんがえろ。」

土御門「そりゃーちょっと俺にはわからないにゃー。」


ステイル「はあ!?」


土御門「仕方のないことだぜい。
特に今回の一件においては俺らの意識が及ばない上のところでの話だしにゃー。

さしずめ俺たちは金を貰う為に何も知らずヤクを運んでるだけの少年みたいなもんだ。」


ステイル「ちっ、
で?聞きたいこととはなんだ?」


土御門「えっと。えーっと。
なんだったっけ。

えへへへへへ。
忘れちまったぜい。

今、話聞いてんだろ?
終わった頃合いをみて掛け直すにゃー。


あ、でも。

掛け直す事まで忘れちまうかもにゃー。」


アホかと。

言い終わらないうちに切られてしまい、本格的にまずい状況に追い込まれた。

本当に食えんやつばかりだ。













何回も誤投すみません!

書きだめもあまりなくて本当にすいません。

今日はここまでなので、

明日からもまた、応援よろしくお願いします!

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