Dr荒川研究所
憩「で、で、出来た!ついに完成や!」
代行「ほーこれがDr荒川最高傑作の人造人間かいな」
コポコポ
?「………」
カプセルに浮いているのは桃色の髪の少女
代行「見た目は中学生って所かな?」
憩「肉体年齢は12歳やで。子供の癖に乳が大きいのはこの子の元となったあの人のiPS細胞の影響ちゃうかな」
代行「12歳でこのお乳かいな。うちより大きいで」
憩「もっと大きくなるかもなぁ。まだ成長途中やから」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394637165
代行「バイオテクノロジーを応用し、レズのiPS細胞から作られた新しい生き物か」
憩「せや。進化の頂点に立つ究極の生命体や」
代行「なんやっけ?レズの達人たちと数種の生物の様々な細胞を組み合わせて作ったんやっけ?」
憩「ベースは最強のレズこと淫乱ピンクさんのiPS細胞やで。他は色々やなぁ」
代行「人の形はしてるな。あっ!尻尾生えてるやん!?」
憩「まぁ尻尾の生えた可愛い女の子やと思ってくれたらいいよ。見た目はな」
代行「こんな可愛らしい子一人で世界征服なんて出来るんかいな~」
憩「アッハハハハハ!世界?甘い甘い。この子が完全体になったら宇宙一の生命体になるんやで!」
代行「宇宙一やて?」
憩「そうや。世界征服はおまけに過ぎん」
ヴィィィィ!ヴィィィィィ!
突如研究所に鳴る警報音
憩「なんや?なんや?」
代行「あっ!言うの忘れてたけど、軍隊に見つかってしもてん。いやー参った参った」
憩「ええええぇぇぇぇぇぇ!?」
研究所の外
末原「武器を捨てて大人しく投降しなさい。命だけは助けてやるで」
池田「とほほほほ」ポイッ
豊音「戦車や戦闘機相手にどうやって立ち向かえって言うんだよー。無理に決まってるよー」ポイッ
軍隊相手に続々と投降する研究所の社員達
代行「末原ちゃん、軍人なってたわー。あはははー」
憩「……」プルプル
代行「さて。池田さん達も投降したみたいやし、うちらも行こか」
憩「ふざけんなぁ!もう少しで研究が終わる所やったのに!」
代行「しゃーないやん。見つかってしもたんやから」
憩「くっ……どうやって切り抜けたら……」
末原「コラアァァァァ!はよ出て来い!裏も表も横も上も完全に包囲してるで!ここで射殺されるのがお望みかーーーーー!」
代行「どないする?うちは終身刑で済むかもしれんけど、荒川ちゃんは間違いなく死刑やで」
憩「むむむむ」
代行「最後に戦って散るのもええんちゃうか~、うちはお断りやけど」
憩「人造人間を使う」
代行「未完成ちゃうの?ええの?」
憩「しゃーないやん。制御系統に不安は残るけど……」ポチッ
コポコポ
カプセルの中の水が流れ出して行く
憩「さぁ!あんたの力……見せて貰うで!」
?「ハジメマシテ、サキサン」
研究所の外
末原「遅い……、まだかあの二人は」イライラ
池田「あの二人は大人しく投降するような人達じゃないですし」
豊音「武器はねー、地下にあるから地下さえ押さえてればいいよー」
末原「もういい。突入するで……って誰か歩いて来た?」
テクテク
軍人「おい、止まれ」カチャ
テクテク
軍人「止まれ。聞えないのか?」スチャ
テクテク
?「……アナタハ男の人デスカ?」
軍人「そ、そうだが」
?「男の人ハ抹殺シマス」
軍人「は?」
バキン!
少女に首の骨を折られて絶命する軍人
そして再び歩き出す少女
テクテク
末原「な、何が起きた!?」カタカタ
池田「目の錯覚かな……、女の子が軽く叩いたら軍人さんが倒れたような気がしたけど……」
豊音「あわわわわあわあわあわわわわ、こっちに向かって来るよー!」
軍人B「と、止まれ!」ガシッ
?「イヤデス。男の人ハ触ラナイ下サイ」
ボキッ!
ある者は蹴り殺され、ある物は投げ飛ばされ。
軍人C「し、[ピーーー]!化け物!」パアァァァァン
?「オ返シシマス」ピタッ
ある者は発砲したが、銃弾を指で止められて銃弾をそのまま頭に跳ね返され絶命し
?「男の人がとても多くて面倒ですね。よし、皆殺しです。ハッ!ハッ!ハッアアァァァァァァ!!!!!!!!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨ドド!
人造人間は手の平から不思議なレーザー砲を連発して、辺り一面を焼け野原にしたのだった
軍人B「と、止まれ!」ガシッ
?「イヤデス。男の人ハ触ラナイ下サイ」
ボキッ!
ある者は蹴り殺され、ある物は投げ飛ばされ。
軍人C「き、消えろ!化け物!」パアァァァァン
?「オ返シシマス」ピタッ
ある者は発砲したが、銃弾を指で止められて銃弾をそのまま頭に跳ね返され絶命し
?「男の人がとても多くて面倒ですね。よし、皆殺しです。ハッ!ハッ!ハッアアァァァァァァ!!!!!!!!!」
┣¨┣¨┣¨┣¨
人造人間は手の平から不思議なレーザー砲を連発して、辺り一面を焼け野原にしたのだった
研究所
モニターで外の様子を見ている二人
代行「うおおおおぉぉぉぉぉ、なんやあの子の力は!」
憩「あれがうちの最高傑作の力や!軍隊の一つや二つ障害にもならんのや」
代行「っていつの間にか残ったんが末原ちゃんだけになったで」
憩「命令は男の人を抹殺せよにしたから、あの子以外は全滅したみたいやね」
外
末原「ど、どうか命だけはお助け下さい……」カタカタ
?「……」
末原「た、たたたたた、助けてえなぁ……」ポロポロ
?「貴方は男の人ではない?」
末原「は、はい!正真正銘、女性です!なんなら脱いで見せましょうか!?」カタカタ
?「結構です。貴方は咲さんではないですね?」
末原「な、名前は末原恭子です」
?「末原さんですか」
末原「そ、そうです。咲?って人ではないです」
?「ありがとうございました」
ブスッ!
末原「えっ……」
人造人間は尻尾で末原を刺した
ズキュッ!ズキュッ!ズキュッ!ちゅぽ~ん
研究所
代行「……なぁ、あの子は何してんの?」
憩「iPS細胞を吸収してるんやろ」
代行「iPS細胞を吸収やて!?」
憩「まだ未完成やからな。完全体になるには多くの女性のiPS細胞が必要となるんや」
代行「ええぇぇ……人間を喰らうんかいな……」
憩「せやで。男性のiPS細胞でもいいはずなんやけど、男性は吸収したくないみたいやね」
代行「末原ちゃん……食べられてしもたか……」ガクッ
外
?「お腹が空きました。まだ全然足りない」チラッ
池田「ひ、ひえぇぇぇぇ」カタカタ
豊音「私達は美味しくないよー!」ビクビク
?「貴方達も咲さんではありませんね。頂きます」
ブスッ!×2
ジュルルルルルルルルルルルルル!!!!!! ジュポ!!ジュポ!!
研究所
代行「あんな化け物、どうやって制御するんや!」
憩「いやーうちの言う事なら聞くやろ。うちは生みの親やで?」
代行「そんな素直な性格なん!?」
憩「わからん。なんせ精神面含めて未完成やから。まぁ……自爆スイッチもあるし大丈夫やろ」
?「その自爆スイッチとやらはどこにありますか?」
憩「うちの机の二番目の引き出しやでー」
?「なるほど、これですか」ガサゴソ
代行「あぁーーーーーーー!!!!!!!いつの間に戻って来てたんや!」
憩「そうそうそれ。っていつの間に!」ビクッ
?「ところでマスター。私の名前はないんですか?」
憩「な、名前やて?」
?「そうです。私に名前はありませんか?咲さんの美しい声で呼んで貰いたいです」
憩(名前なんてつけとらん……)
代行「名前教えたるから、そのスイッチこっちに渡して!」
?「……いいですよ」
憩「名前なんてつけてないで」ヒソヒソ
代行「そんなん適当でいいねん!うちが考えたるから」ヒソヒソ
?「せーのでスイッチを投げますね。そちらは私の名前を叫んで下さい」
代行「わ、わかった」
?「せーの」ポイッ
代行「あんたの名前はノノカや!ノノカ!」
?「ノノカですか?私はノノカ」
代行「よっしゃーキャッチや」パシッ
代行「荒川ちゃんには悪いけどこんな危険な化け物、制御出来るとは思えん!ここで破壊する」ポチッ
憩「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
ノノカ「……」
代行「えいっ、えいえいっ」ポチポチ
憩「やめてえぇぇぇぇぇぇぇ」
ノノカ「ふふっ……」
代行「何がおかしいんや!」ポチポチポチポチ
ノノカ「電池入ってませんよ」サッ
ノノカはあらかじめ抜いておいた電池を見せる
代行「げえぇぇぇぇ!??!?!?!?!?!」
ノノカ「やはり私を破壊しようとしましたね。そんな人間はこうです」
ドスッ!ズキュッ!ズキュッ!ズキュッ!ちゅぽ~ん
憩「はわわわわわわ」カタカタ
ノノカ「貴方ももう必要ありません。世界征服もついでにしといてあげますよ」ヒュッ
ジュルルルルルルルルルルルルル!!!!!! ジュポ!!ジュポ!!
研究所
ノノカ「お腹がいっぱいになったら少し眠たくなりました」ウトウト
ノノカ「少しだけ……眠りましょう……、起きたら咲さんに会いに行かないと」
ノノカ「待ってて下さいね咲さん。咲さんがどんな形、どんな姿、どんな人であろうと私は貴方だけを愛します」
ノノカ「邪魔する人はみんな消します。男の人は私達の世界には必要ないので全部抹殺します」。。ooOzzZZZ…
そしてノノカは十数年近く眠り続けるのだった
ノノカが大暴れしていた同じ頃
鹿児島県永水女子
初美「姫様、桜が咲いてますよー」
小蒔「もう春ですねー」
春「え?なに?」ポリポリ
霞「毎年やるわね。その会話」
ドシーン
?「いててて……ここどこやねん……」
初美「あ、貴方誰ですかー!不法侵入者ですか!?」
春「桜の木から人が落ちて来た」ポリポリ
久美子「うちの事かいな?うちは久美子っていいます」
霞「……どちら様かしら?」キョトン
初美「姫様、危ないですよー。ちょっと離れてて下さい」
春「こっち来て」
久美子「あーちょい待ち。怪しい者じゃないねん!とにかくうちの話聞いて」
初美「不審者はみんなそう言いますよー」
小蒔「この人から不思議な気を感じます。何か会った事あるような……ないような……」ウーン
久美子「とにかく話を聞いて下さい。うちは神代さんの事を知ってます」
霞「って言ってもねぇ」
初美「よく居るんですよねー。姫様の知り合いだから話させろって輩」
春(オレンジ色の髪に左右で違う色の瞳。こんな子見たら間違いなく忘れない)
春「可愛い子」ポリポリ
久美子「可愛い!?えへへ、可愛いって言われちゃった」ニヘラ
霞「……やっぱり不審者かもしれないわね」
小蒔「話だけでも聞いてみましょう」
初美「姫様がそう言うなら仕方ないですねー」
霞「危険物を所持してないか検査させて貰いますね。春ちゃんお願い」
春「はい、こっち来て」
久美子「わかりました」
脱衣所
春「衣服を全部脱いで欲しい」
久美子「はいな」ヌギヌギ
プルルン
春(大きな胸。負けてるかもしれない。けどそれ以上に……)
春が最も驚いたのは背中の傷痕。普通の生活では決してつかないような無数の切り傷、裂き傷、擦り傷、刺し傷
春「貴方、一般人ではないね」
神代家
霞「どうだった?」
春「要注意かと。あとこれと」コトッ
春が取り出したのは小さなナイフのような物体
初美「なんですかこれー」
霞「あの子が持っていた物ね?短刀かしら」
春「武器になりそうだから預かって置いた」
久美子「それは宮永ホーンと言います。まぁナイフのようなものかもしれません」
小蒔「それで貴方は何者なのですか?なぜ私達の事を知ってるのでしょうか」
久美子「うちは20年後の未来からやって来た最後のサイコクレイジーレズや」
霞「は?」
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霞「えーと……貴方から聞いた話を整理するわね」
初美「20年後は世界の滅亡危機なのですよー」
春「世界の人口は数万人にまで激減している?日本は?日本人は?」
久美子「日本は鹿児島県を残して消滅しました。日本人もうちを含めて数十名しか残ってませんね」
久美子「男の人はとっくの昔に滅びたそうです。生き残ってるのは女だけや」
小蒔「ええぇぇぇぇ」
霞「頭が痛くなってきたわ。その人造人間とやらに私達人類は滅ぼされかけてるの?」
久美子「そうや。人造人間が強すぎるんや。誰もアイツには敵わん」
久美子「歴史によると最初は男の人達が人造人間との戦争に挑んだんや」
霞「負けたの?」
久美子「そうです。戦争に行った男の人は誰一人として帰って来ませんでした。人造人間は戦えない老人や子供の男性まで次々と狩って行ったとか……」
初美「ひえぇぇぇぇ、男の人が居ないと人類は滅びますよ」
春「子作り出来ないし」ポリポリ
久美子「それは大丈夫です。私達の居た世界ではiPS細胞による同性同士の子供が作れたりするので」
霞「そうなの……。20年後は同性同士で子供が出来る世の中なのね。もしかして貴方も?」
久美子「えぇ、うちもiPS細胞によって生み出された女性同士の子供です。」
春「もしかして貴方のお母様は……」ポリポリ
久美子「うちの母は福路美穂子と竹井久と言う女性らしいです」
初美「あのレズ共の子供でしたか!」
小蒔「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃ、れ、レズの人怖いです!?」カタカタ
久美子「うちの生みの親らしいんですけど、うちは会った事ありません。いや強いて言うなら記憶にないと言うか」
霞「あらどうして?貴方は竹井さんと福路さんの遺伝子を色濃く引き継いでるみたいよ。面影がものすごくあるの」
久美子「よく言われます。うちもオッドアイですけど、母もオッドアイの瞳だったとか」
久美子「その……母は二人ともうちが物心つく前に亡くなってます……」
初美「あっ……」シュン
霞「そうなの……」シュン
久美子「男性が滅びたからと言って人造人間は殺戮を辞めませんでした」
久美子「次に人造人間は女性をも滅ぼし始めた」
初美「なんなんですかねー。もう人類抹[ピーーー]るまで止まらないんですかねー」
久美子「いや……男性を滅ぼした後の人造人間ですけど……遊び感覚で街を破壊し殺戮の限りを尽くすようになり……」
久美子「そんな人造人間に闘いを挑んだサイコクレイジーレズ達も次々と返り討ちに会い、殺されたそうです」
霞「レズ達が負ける!?そんなに人造人間は強いのかしら?」
久美子「圧倒的に。うちが居る世界ではもう誰も歯が立ちません。戦闘力を持ってない非レズの人達など束になっても傷一つつける事すら敵わないと思いますよ」
小蒔「この世の終わりですね……。40歳までにいっぱい色んなお菓子食べておきたいです」
初美「20年後ですかー。私達の子供も大きくなる頃でしょうねー。孫の顔を見ずに死んでしまうのは嫌ですねー」
久美子「あっ……20年後の石戸さんに信じて貰えなかったら写真を見せるように言われてたの忘れてました。これ見て下さい」スッ
小蒔「これは間違いなく私達ですね」
初美「おばちゃんになってますけど間違いないですね。場所はここで撮った物かと」
春「みんな大人になってるけど私達だ」
初美「身長も変わりませんねー。私の肌、白くなってますよー」
霞「あらあらまぁまぁ……20年後の私はみんなの中で一番年下に見えるわね」
久美子(ぶっちゃけ石戸さんだけ何一つ変わってない気がするんやけど。この人、今10代?うっそだー)
霞「信じましょう。貴方が20年後の未来からやって来た事」
小蒔「そうですね。このまま何もしなければ世界は滅びてしまいます。何か協力出来る事があれば何でもしますよ」
久美子「やったー!実はこの時代に飛ばされたのは神代家の協力があったからです」
初美「私達のですかー?」
久美子「はい。20年後の神代小蒔さんと麻雀を打って、この時代にタイムスリップして来ました」
春「何のために?」ポリポリ
久美子「もちろん人造人間の弱点か何かを見つけるためです。この時代ならヤツがまだ目覚めてないはず。そしてヤツを作ったDrAと呼ばれる科学者がこの時代に存在してる事」
久美子「そしてもう一つは……。うちがサイコクレイジーレズに目覚める事。師匠曰く、うちは本気の恋愛をした事無いからサイコクレイジーレズの力が引き出せていないらしいです」
20年後のとある小さな街
久美子「この辺もあらかた壊されてますねぇ」
竜華「せやな。まぁ一度壊した街にはあのクソピンクもやってけーへんやろ……」
久美子「あれは薬局ちゃいますか!」
竜華「そうみたいやな。うちはあの辺りを探索するわ。久美子は食料中心に集めて来て」
久美子「了解です」バシュュュュウ
キュイ―――ン
竜華「空飛ぶのを上手くなったなぁ……。さて、うちも仕事仕事」
竜華「瓦礫邪魔やねん」ポイ
ドシャン!
竜華「あっ……死体がいっぱいある」ドヨーン
竜華「この子は……生きてれば小学生くらいかな」ヒョイ
竜華は小さな死体を抱きかかえた
竜華「うちに子供が居ればこのくらいの年の子が居たかもしれん……。」
竜華「……」ゴソゴソ
竜華「……ないか」ガサゴソ
竜華「これはどうやろ」ゴソゴソ
竜華「ほなお代、置いときます」チャリン
竜華「やっぱり目的の薬は置いて無かったわ。もう生産もしとらんしな……」
竜華「さてと。久美子のiPSはどこに感じるかな」
竜華は目を閉じて久美子のiPS察知に集中した
竜華「東の方角。あそこにはでっかいデパートがあったはずや」
竜華「もしかしてサボってるんやろか?」
竜華「まぁ年頃やし欲しい服の一着や二着でもあるかもしれんな」バシュュュュウ
キュイ―――ン
竜華は久美子が居る方角へと飛び立った
デパート
久美子「良かった。この建物はあんまり壊されてない」
久美子「いやー来週デートやからさー。新しい服が欲しいわけよ」
久美子「まぁうちのコマテクがあれば出会って50分で合体まで持って行けるわけやけど。オシャレはしといた方がええやん」
久美子「あー紫はないない」ゴソゴソ
久美子「なんやこれ?布ほとんどないやんけ?」ヒョイ
久美子「普通の服屋ちゃうんかい」パチーン
久美子「もっとフリフリがついてて可愛い服ないんか」ガサゴソ
ノノカ「この服、フリフリついてて可愛いですよ」
久美子「それさっきの布少ないやつやん。そんなん着るの変態だけ……ってお前は!」バババッ
久美子はバックジャンプしてノノカと大きく距離を取った
ノノカ「その服は長野スタイルと言って一昔前に流行った服です。私のオリジナルもよく愛用してたとか」
久美子「長野スタイルやて!?そんなん知らん。そして……ここで会ったが百年目!死ねえぇぇぇ」ピイィィィン
久美子は手の平から気弾を出してそれを投げつけた
久美子「オラッ!オラオラオラ!100連射やぁ!」バシュ、バシュ、バシュ
ドドドド!ドーン
モクモク~
久美子「このくらいで死ぬような化け物じゃない……。後ろか!」クルッ
ノノカ「エサクタ。しかし私の速度に体がついてこれないようですね」
バキィィィィ!
ノノカは久美子の後ろ手に回ってそのまま背中を蹴り飛ばした
ノノカ「この服は気に入ってるんです。傷つけないで下さい」
バキィィィ!
ノノカは久美子が吹き飛んだ場所に即座に移動して、久美子を上空に蹴り上げた
久美子「がはっ!」
そしてノノカは上空に居る久美子に対して最後の追撃
ノノカ「さ~き~さ~ん~カ~ワ……」キュイイイイイン
両手にiPSエネルギーの力を溜め一気に放出技である
竜華「そうはさせへんで!」シュイン
ノノカ「?」
竜華「おらぁ!バンディットリボルバーアァァ!」ドゴッッッ
上方に飛び上がりながら、放物線を描くように連続カカト落としを繰り出す突進技。
ノノカの顔面に直撃した
ノノカ「あう」ゴロゴロ
竜華「人造人間がなんでここに居るんや!?久美子、生きとるか」
久美子「い、生きてます」
ノノカ「ここの服屋さんは気に入ってまして。たまに訪れるんですよ。もう長野スタイルの服も貴重ですからね」
竜華「くそぉ……最悪の厄日やで全く」
ノノカ「清水谷さん生きていたのですか」パンパン
体についたホコリを払いながら起きるノノカ
竜華「当たり前や!うちは死なない!たとえこの肉体は滅んでも……うちの意志を継ぐ者が必ず立ち上がり!そして……人造人間を倒す!!!」
竜華(久美子聞えとるか)
久美子(うちの脳内に直接!?)
竜華(ここはうちが引き受ける。怜を連れて鹿児島に避難するんや)
久美子(うちかてサイコクレイジーレズの血を引き継ぐ女!戦えます)
竜華(アホっ!あんたがここで死んだら誰がこのクソピンクと戦えるんや!?それに怜の事もある)
竜華(怜はもはや一人で立ち上がる事すら出来ないくらい病魔に蝕まれてる)
久美子(……)
竜華(怜を背負ってここから遠く離れた鹿児島へ逃げて欲しい)
久美子(せやけど二人で戦った方が勝てるかもしれませんよ!)
竜華(正直足手まといやねん。あんたが居たら逆に戦いにくくなる。まだサイコクレイジー化も出来へんやろ?)
久美子(くっ!)
竜華「行け!うちがサイコクレイジーレズになる前に!」
久美子「ううっ……、わ、わかりました!」バシュウゥゥゥゥゥゥ
キュイ―――ン
竜華「行ったか」
ノノカ「いいんですか?2対1ならまだ少しだけ勝つ確率もあったのに」
竜華「そうなん?どれくらい?」
ノノカ「四槓子で上がる確率くらいです」
竜華「参ったなぁ……。四槓子はうちの麻雀歴の中で唯一出した事無い役満やねん……」
6時間後
久美子「確かこの辺りで戦ってたはずや……」キョロキョロ
怜を安全な場所に移し、加勢に来た久美子
久美子「むっ!?あの黒髪は」バシュウゥゥゥゥ
久美子「あっ……あああ……」ポロポロ
竜華「」
久美子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
久美子「うわあああぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
久美子が見た物は見るも無残な姿に成り果てた竜華の死体だった
隠れ家
怜「そうか……竜華も逝ってしもたか」
久美子「はい」
怜「これで最後に残ったクレイジーサイコレズはあんただけやなぁ……」
久美子「うちが必ず人造人間を倒します!」ゴッ
怜「とは言うものの勝算ないやろ?」
久美子「……今はまだ」
怜「竜華が言ってた。」
竜華『クレイジーサイコレズ三人揃うことで使うことが出来るiPSエクスクラメーションという大技がある。小規模ながらもビッグバンに匹敵する威力の衝撃を生み出すことが出来るんや』
竜華『まぁ言うても三人居ないと使えんから、久美子が覚醒してもうちと二人。使えない大技や』
怜「せめて20年前ならみんな生きてたけど……」
久美子「20年前?もしかして過去に飛べたら!」
怜「その発想は無かった。20年前なら人造人間も誕生して無いし、サイコクレイジーレズ達がお互いにしのぎを削っていた時代や」
久美子「怜さん、うち行って来る!そこに人造人間を倒す解決策が残ってるなら」
怜「止めても聞かんのやろ?あんたは福路さんの娘やからなぁ」
久美子「もちろん。どんな困難があったとしてもうちは全て乗り越えてみせる」
怜「わかった。最後の試練を与えるで。久美子、うちの言う通りに秘孔をついて」
久美子「わかりました」
怜「刹活孔と言う秘孔や」
久美子「ここですね」ピプー
>>53訂正
クレイジーサイコレズ→サイコクレイジーレズ
怜「ぬぅ……自分で試すのは初めてやが……効くなこれ……」ヨロヨロ
久美子「怜さん!立っちゃダメですって」
怜「ぬかせ!この通り、うちはピンピンしてる」
ベッドから降りて軽く体を動かす怜
久美子「そんな!?昨日まで自力で起き上がるのも困難だった怜さんが……」
怜「刹活孔とは凄まじい活力を得るが、同時に己の命さえ奪うと言う非情の秘孔。突かさせてすまんな。自分じゃ突けないほど弱ってたんや」
久美子「命を奪う!?そんな馬鹿な秘孔をなぜ突かせたんですか!」
怜「この命、もっても半年。ロクに歩けやしないこの体じゃあんたの足枷になりうる」
久美子「うちはそんな事思ってません!竜華さんの代わりに怜さんを守ってみせます」
怜「あかん!あんたはレズの最後の希望!こんな死にかけのアラフォーを気にかけて戦って欲しくないんや」
怜「刹活孔を突いたうちの命は後わずか。最後に久美子に奥義を伝授する」
久美子「お、奥義?」ウルウル
怜「うちの拳は一子相伝。久美子が引き継いでくれたらうちは本望や」
久美子「ううっ……竜華さんに続いて怜さんまで……、うちを育ててくれたお二人が……」ポロポロ
怜「あんたとの生活楽しかったで。竜華も実の娘みたいに思ってた」
久美子「うううっ……うわああぁぁぁぁぁぁんんんん」
怜「泣くな!泣くのは……人造人間を倒してからにし!さぁ、構えや!」
久美子「ひぐっ……えぐっ……オ゙ッ!!!!!お母さ……オ゙ガァズァ!!!!!!オ゙ガァズア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!グォ゙ア゙ア゙ア゙ーーーーーッ!!!オ゙ガァズァッ!!!!!!オ゙ガァズァッ!!!!!!ブア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!
オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ーーーーーッ!ア゙ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
怜「うちの事を母と言ってくれるか……、その言葉だけで十分や。行くで天翔百裂拳ッッ!」
シュバババババババ
数日後、鹿児島県
久美子「……どうか安らかにお眠り下さい」パンパン、チーン
霞(4X歳)「準備が整いましたよ」
久美子「わかりました。今、行きます」
霞「誰のお墓?」
久美子「はい。竜華さんと怜さんが眠っています」
霞「そう……あの二人も亡くなったのね。二人とも……高校生の時から知ってるわ」
久美子「二人とも有名な麻雀選手だったそうですね。うちの産みの母もそうだったとか」
霞「そうね。私は打った事ないけど小蒔ちゃんがあるわよ。ところで麻雀のルールは覚えた?」
久美子「徹夜で覚えましたよ。まぁ……初めての麻雀になりますけど」
霞「初めての麻雀か。それが小蒔ちゃんの神降ろしとはね」
小蒔「……」ゴゴゴ
初美「早く卓について下さーい」
霞「えぇわかったわ。じゃあ20年前の清水谷さん達によろしくね」
久美子「はい」
20年前、鹿児島県
霞「今日は疲れたでしょう。ゆっくりお休み下さい」
初美「人造人間の情報収集については明日から始めるとして今日は泊まって下さい」
春「黒糖どうぞ」
久美子「ど、どうも」ポリポリ
ギュインギュイン!!!ギュインギュイン!!!
突如鳴り響く警報
久美子「な、なに?!」
初美「……追いでなすったですよー」
巴「パターンオレンジから青へ!レズです」
霞「数は?」
巴「確認出来る限り一体かと」カチッ、ポチポチ
ドガシャーーーーン!
神代家の巨大シャッターが紙切れのように破壊される
久美子「まさか人造人間!?」
霞「いえ、違うわ。アレは……」
憧「神代小蒔はどこよ!」キョロキョロ
春「さてと。退避退避」コソコソ
小蒔「はううぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!?!?!」
憧「あっ!見つけちゃったー」ニタアァァァァァァァ
憧「ちょっとさーお願いがあるわけよ。実はニセコイ見てたら思ったんだけどねー。小さい頃の約束って大切じゃないかなって」
小蒔「はわわわわわわわわ」ビクビク
霞「久美子さん。貴方がサイコクレイジーレズの血を引いてると言うなら貴方の力を見せて欲しいわ」
久美子「どうすればいいんです?」
霞「あの女、懲らしめてやって」クイッ
久美子「あの女……かなり強いですね」ジーーー
初美「姫様から離れるですよー!」
薙刀を振り回して憧に斬りかかる初美
憧「ふんっ。そんな動きで私を捉えられると思ってんの?」
ブオン
初美「あ、あれ。斬ったと思ったのに」
久美子「上です!」
初美「は……」
グシャアアアア!
初美「」ピクピク
初美の頭上めがけて飛来し、両足で踏みつける憧
憧「あんた誰よ。見かけない顔ね」
久美子「うちが誰でもいいやろ。悪いがあんたを倒す」
憧「私に言ってんの?それ?」
久美子「当たり前や。ビッチ女め、かかってこい!」
憧「初対面の人にビッチとかどんな教育受けてるのよ……あんた。よし、ボコる」
憧は瞬時に前にステップして前方に低い軌道で飛び込み、空中で前転するようにして両脚を振り下ろした
憧「私のダブルニープレス避けられるかしら!」
久美子「ほっ」ピョン
久美子は垂直ジャンプして難なく躱す
久美子「てりゃ!」
ジャンプして降下する際に憧の顔面を蹴り飛ばしたはずだった
久美子「むっ」
憧「にひひひ……捕まえた」
蹴ってきた足を片手で捕まえてそのまま地面に叩きつける憧
久美子「がはっ!」
憧「まだまだぁ」
二度、三度また地面に叩きつける憧
ドシーン!ドシーンッ!
久美子「がああああぁぁぁぁ!」
憧「キツイの行くわよー」
両手で足を掴み直してより強く地面に叩きつけようとする憧だが
久美子「いい加減離せボケ!」ズィンズィン
力技で無理矢理、憧の掴んだ両手を振り解く久美子
憧「いたっ……私が力負けするなんて」
久美子「……」ズィンズィン
憧「目の色が変わった。いや……あんた誰?何者よ」
霞(すごいわこの子!サイコクレイジーレズと互角に戦っている!)
霞「勝てる……これなら勝てる」
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渋谷家
咲「ちょっと休憩しましょうか」
智紀「そうだね」
尭深「熱いお茶淹れますね」
灼「……」カキカキ
ピンポーン
咲「あっ編集長さんが来た」
やえ「やぁ」
智紀「もうすぐ原稿終わると思います。少し待ってて貰えば」
やえ「あーあーその事なんだけどね。少し残念な事だけど……」
咲「えっ……」
智紀「まさか……」
やえ「先週のアンケート結果が最下位だった。打ち切りでお願いしたい」
尭深「」ガシャーン
尭深「うううっ……」ポロポロ
咲「つ、次頑張りましょう!」
智紀「もう一度BLから再出発してみよう」
灼「……」カキカキ
やえ「鷺森」
灼「……」カキカキ
やえ「鷺森おい鷺森灼」
灼「わっ!い、いつから居たの」
やえ「ずっと目の前に居たよ。すごい集中力だな」
灼「ごめん。漫画描いてる時は呼ばれても気付かないから」
やえ「お前が持って来た漫画な。あれ、連載するから」
咲・智紀「!?」
尭深「はぁ~良かったね……」
~編集長帰宅しました~
灼「なんかごめん。連載決まちゃって」
尭深「ううんいいよ。灼ちゃんの漫画面白いから……」
咲「実力の世界ですもんね」
智紀「私達の漫画も早くデビュー出来るように頑張る」
尭深「今度は私がアシスタントするね」
咲「私も引き続き」智紀「同じく」
灼「ありがとう。助かるよ」
尭深「でもやっぱり少しショックかも。気分転換したいな」
咲「美味しいお茶が出る喫茶店ありますよ」
智紀「映画も見よう。劇場版世界一初恋~横澤隆史の場合~とか」
咲「い、いいですね!それ!きゅふふふふ」
灼(……ホモ映画じゃん。苦手なんだけど言い出せない)
尭深「みんなありがとう。少し元気が出て来たよ」
終わり
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漫画の人か