☆このスレは
ウルトラマンゼロ「お前たち自身で決めるんだ!」シンジ「……!」
シンジ「ゼロさん、僕たちは決めました」ウルトラマンゼロ「……!」
シンジ「ゼロさん、僕たちは決めました」ウルトラマンゼロ「……!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360720256/)
の続編です。
☆このスレはエヴァンゲリオン旧劇場版とウルトラマンゼロのクロスオーバーストーリーです。
☆独自設定、独自解釈などが頻出します。ご了承ください。
☆更新スピードは遅いです。気長にお付き合い下さい。
☆いつもたくさんの応援ありがとうございます。励みになります。
必ず完結いたしますので今回も何卒ご支援ご感想等よろしくお願いします。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368288662
―――地球
???「間も無く……間も無くだ」
???「ついに私の『人類補完計画』が実現される……」
???「感じる……運命の時は刻一刻と近づいている……」
???「悠久に思えたこの長き筋書きがついに終わりを迎えるのだ……」
???「私は……ついに……!」
このストーリーに登場した宇宙の悪たち
暗殺宇宙人 ナックル星人
http://nagamochi.info/src/up132350.jpg
地球侵略をもくろんだ残忍な宇宙人。
かつて「帰ってきたウルトラマン」ことウルトラマンジャックが倒した怪獣を再生させ、ジャックの能力を解析するなど容易も周到。
さらにジャックの憑依している地球人「郷秀樹」の恋人やその兄を殺害して郷の心を揺さぶるなどその手段も極めて悪質。
手下の怪獣ブラックキングと共にジャックを攻撃し磔の刑に処すが、初代マンとセブンの救援を受け復活したジャックにブラックキングもろとも倒される。
このストーリーでは宇宙を漂っていたロンギヌスの槍を拾い、強烈なパワーを得るも槍の意志に操られることとなる。
ウルトラ戦士を圧倒し宇宙の支配を目論むも、最後は槍の意志に導かれシンジとアスカの地球に流れ着き、槍を待っていた謎の生命体に始末されてしまう。
目つぶし星人 カタン星人
http://nagamochi.info/src/up132352.jpg
ウルトラマンタロウの抹殺を狙って地球にやってきた宇宙人。
幼女に乗り移ってタロウの人間体「東光太郎」をたぶらかし攻撃した。車の運転も超得意。
最後はかの有名なタロウの大技「ウルトラダイナマイト」を喰らって爆死した。
このストーリーでは100人以上で徒党を組んで「カタン盗賊団」と名乗り宇宙を荒らしまわっていたが、
ウルティメイトフォースゼロとジャン兄弟に搭乗したシンジとアスカにボッコボコにされてしまう。
逃げ延びた3人が拾い物のダークロプスを使ってエスメラルダを強襲するも失敗に終わり、現在も逃亡中。
ダークロプス
http://nagamochi.info/src/up132353.jpg
かつてウルトラセブンの偽者を作ったこともあるサロメ星人が息子のゼロの偽者を作った。それがダークロプスゼロである。
そしてこのダークロプスはその量産型であり、性能や機能、搭載兵器もダークロプスゼロよりは劣る。
ウルトラマンベリアルはこれを大量生産し、「時空揚陸舟艇デルスト」に詰め込んで光の国やエスメラルダなど数々の星に送り込み攻撃した。
このストーリーでは宇宙の片隅でデルスト機能停止していたところをカタン盗賊団の生き残りに拾われ、修繕してエスメラルダに送り込まれる。
ミラーナイトやエスメラルダ軍を数で圧倒していたが、突如宇宙から飛来したエヴァンゲリオン初号機に全滅させられる。
つづく
このストーリーに登場した宇宙の悪たち
暗殺宇宙人 ナックル星人
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4190782.jpg
地球侵略を企んだ残忍な性格の宇宙人。
かつて「帰ってきたウルトラマン」ことウルトラマンジャックが倒した怪獣を再生させ、ジャックの能力を解析するなど容易も周到。
さらにジャックの憑依している地球人「郷秀樹」の恋人やその兄を殺害して郷の心を揺さぶるなどその手段も極めて悪質。
手下の怪獣ブラックキングと共にジャックを攻撃し磔の刑に処すが、初代マンとセブンの救援を受け復活したジャックにブラックキングもろとも倒される。
このストーリーでは、宇宙を漂っていたロンギヌスの槍を拾い、強烈なパワーを得るも槍の意志に操られることとなる。
ウルトラ戦士を圧倒し宇宙の支配を目論むも、最後は槍の意志に導かれシンジとアスカの地球に流れ着き、槍を待っていた謎の生命体に始末されてしまう。
目つぶし星人 カタン星人
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4190779.jpg
ウルトラマンタロウの抹殺を狙って地球にやってきた宇宙人。
幼女に乗り移ってタロウの人間体「東光太郎」をたぶらかし攻撃した。車の運転も超得意。
最後はかの有名なタロウの大技「ウルトラダイナマイト」を喰らって爆死した。
このストーリーでは、100人以上で徒党を組んで「カタン盗賊団」と名乗り宇宙を荒らしまわっていたが、
ウルティメイトフォースゼロとジャン兄弟に搭乗したシンジとアスカにボッコボコにされてしまう。
逃げ延びた3人が拾い物のダークロプスを使ってエスメラルダを強襲するも失敗に終わり、現在も逃亡中。
ダークロプス
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4190780.jpg
かつてウルトラセブンの偽者を作ったこともあるサロメ星人が息子のゼロの偽者を作った。それがダークロプスゼロである。
そしてこのダークロプスはその量産型であり、性能や機能、搭載兵器もダークロプスゼロよりは劣る。
ウルトラマンベリアルはこれを大量生産し、「時空揚陸舟艇デルスト」に詰め込んで光の国やエスメラルダなど数々の星に送り込み攻撃した。
このストーリーでは、宇宙の片隅でデルストごと機能停止していたところをカタン盗賊団の生き残りに拾われ、修繕してエスメラルダに送り込まれる。
ミラーナイトやエスメラルダ軍を数で圧倒していたが、突如宇宙から飛来したエヴァンゲリオン初号機に全滅させられる。
その際最後の一体があがきで放ったスラッガーが、初号機のコアを貫いてしまった。
第3部待ってた
このSSのPVというか予告を作ってみました
完結編楽しみにしてます
http://www.nicovideo.jp/watch/nm20815360?group_id=deflist
ついに来たか…!
>>11
細かい指摘だけど、サロメ星人は機能停止になっていたロプスゼロを「拾った」だけ。
何とか制御しようとしたけど、結局元の意思を取り戻したロプスゼロに反逆される。
このストーリーに登場した宇宙の悪たち
暗殺宇宙人 ナックル星人
http://kie.nu/10as
地球侵略を企んだ残忍な性格の宇宙人。
かつて「帰ってきたウルトラマン」ことウルトラマンジャックが倒した怪獣を再生させ、ジャックの能力を解析するなど用意も周到。
さらにジャックの憑依している地球人「郷秀樹」の恋人やその兄を殺害して郷の心を揺さぶるなどその手段も極めて悪質。
手下の怪獣ブラックキングと共にジャックを攻撃し磔の刑に処すが、初代マンとセブンの救援を受け復活したジャックにブラックキングもろとも倒される。
このストーリーでは、宇宙を漂っていたロンギヌスの槍を拾い、強烈なパワーを得るも槍の意志に操られることとなる。
ウルトラ戦士を圧倒し宇宙の支配を目論むも、最後は槍の意志に導かれシンジとアスカの地球に流れ着き、槍を待っていた謎の生命体に始末されてしまう。
目つぶし星人 カタン星人
http://kie.nu/10au
ウルトラマンタロウの抹殺を狙って地球にやってきた宇宙人。
幼女に乗り移ってタロウの人間体「東光太郎」をたぶらかし攻撃した。車の運転も超得意。
最後はかの有名なタロウの大技「ウルトラダイナマイト」を喰らって爆死した。
このストーリーでは、100人以上で徒党を組んで「カタン盗賊団」と名乗り宇宙を荒らしまわっていたが、
ウルティメイトフォースゼロとジャン兄弟に搭乗したシンジとアスカにボッコボコにされてしまう。
逃げ延びた3人が拾い物のダークロプスを使ってエスメラルダを強襲するも失敗に終わり、現在も逃亡中。
ダークロプス
http://kie.nu/10av
ウルトラマンベリアル率いるベリアル銀河帝国がゼロの姿や能力をモデルに作ったロボット戦士、それがダークロプスゼロである。
そしてこのダークロプスはその量産型であり、性能や機能、搭載兵器もダークロプスゼロよりは劣る。
ベリアルはこれを大量生産し、「時空揚陸舟艇デルスト」に詰め込んで光の国やエスメラルダなど数々の星に送り込み攻撃した。
このストーリーでは、宇宙の片隅でデルストごと機能停止していたところをカタン盗賊団の生き残りに拾われ、修繕してエスメラルダに送り込まれる。
ミラーナイトやエスメラルダ軍を数で圧倒していたが、突如宇宙から飛来したエヴァンゲリオン初号機に全滅させられる。
その際最後の一体があがきで放ったスラッガーが、初号機のコアを貫いてしまった。
再開
シンジ(宇宙は広かった)
シンジ(地球で使徒と戦ってる時には考えもしなかった世界があった)
シンジ(地球の外にもたくさんの人がいて、たくさんの命があり、たくさんの文明があった)
シンジ(ゼロさんたちとの出会いによって、僕たちはそれを知ることとなった)
シンジ(なのに、全て違う星であっても、どこでも同じ『人の温かさ』があった)
シンジ(そして、皆が皆自分の生きるべき世界で生きている)
シンジ(そう、僕たちにも、僕たちの生きるべき世界がある)
シンジ(僕たちはかつて自分たちの過ちで世界を失った)
シンジ(だからその世界を自分たちの手で取り戻す、それが僕たちの使命なんだ)
シンジ(そして、僕たちは―――)
―――宇宙
惣流・アスカ・ラングレー(以下、アスカ)「ねえゼロ! 光の国ってどういうところなの?」
ウルトラマンゼロ(以下、ゼロ)「ん? そうだな……エスメラルダよりは派手でウルトラマンがいっぱいいるところかな」
ジャンボット(以下、ボット)「もう少し具体的に説明してやったらどうだ?」
ゼロ「具体的に、っつってもなー……あちこちピカピカ光ってる、とか?」
アスカ「何それ、本当に名前のまんまじゃない」
ゼロ「説明難しいんだよ、故郷のことなんて! とにかくすっげーところなんだ、見てろ!」
アスカ「はいはい、期待してるわよ」
碇シンジ(以下、シンジ)「あ、あはは……」
シンジ(僕たちは今、ゼロさんの故郷である光の国、という星に向かっている)
シンジ(そこで今引き連れてる母さん……もとい、エヴァンゲリオン初号機を修復してもらう為だ)
シンジ(どこまで直して貰えるか……また初号機に乗れるようになるのか、それはわからない)
シンジ(でも、地球再生のためにもう一度あのサードインパクトが必要だと言うのなら、初号機が万全の状態であるべき、というのは納得できる話だ)
シンジ(……正直な話、またあの体験をするのは、怖い)
シンジ(でも、カヲルくんはゼロさんに確かにそれが地球再生唯一の手段であると告げたらしい)
シンジ(だったら、僕はもう一度地球に戻り、今度こそできることをやる)
シンジ(カヲルくんを、ゼロさんたちを)
シンジ(そして、自分自身を信じる)
シンジ(これが正しいことだって、信じてるから―――)
アスカ「シンジ?」
シンジ「ん?」
アスカ「どうしたのよ、ボーッとしちゃって」
シンジ「いや、なんでもないよ」
シンジ(それに、あの時と違って僕は一人じゃない)
エメラナ『御武運を』
シンジ(快く送り出してくれたエメラナ姫やエスメラルダのみんな)
ボット「腹でも空いたか?」
ゼロ「おばちゃんが弁当作ってくれてたんだろ? それ食えよ」
シンジ(僕たちと共に旅してくれるゼロさんとウルティメイトフォースゼロの皆さん)
アスカ「何言ってんのよゼロ、あれはとっくに食べちゃったわよ」
ゼロ「俺の分は?」
アスカ「ある訳ないでしょ!」
ゼロ「はあ!? でも二個以上なかったか!?」
アスカ「え? あ、あれは多分数日間分の私たちのよ」
ゼロ「ちょっとぐらい分けてくれても良かったじゃねえか!」
アスカ「何よ! 英雄のくせにケチケチしたこと言わないでよ! だいたいあんたは初号機運んでるんだから食べる暇ないでしょ!」
ゼロ「飯食う余裕くらいあるわ! あのパーティーの時の飯美味そうだったのによ……」
ボット「よせゼロ。みっともない」
アスカ「そーよジャンボット! もっと言ってやんなさい!」
ボット「アスカも、あまり言うのははしたないぞ」
ゼロ「はは、言われてやんの」
アスカ「う、うるさいわね!」
シンジ「……」ニコッ
アスカ「な、なによ、 今度は急にニヤニヤして」
シンジ「なんでもないって」
アスカ「変なシンジ!」プイッ
シンジ(そして、何よりも大切な存在になったアスカがそばにいてくれる)
シンジ(だから僕は、大丈夫)
シンジ「アスカ僕の分も食べたでしょ」
アスカ「た、食べてないわよ! ちょっとおかずを分けてもらっただけで……」
ゼロ「食い過ぎてブタになっても知らねーぞー」ボソッ
アスカ「な、なんですってぇ~!?」プルプル
シンジ「ま、まあアスカ落ち着いて」アセアセ
アスカ「ジャン・ファ」
シンジ「それはダメー!」ガバッ
アスカ「モガーモガー!(離せーシンジー!)」
ボット「ゼロ!」
ゼロ「ケッ」プイッ
バタバタ
ヤイヤイ
シンジ(そして、この楽しい宇宙の旅もあと少しで終わるだろう)
シンジ(目に焼き付けておこう。この広い宇宙の景色を)
シンジ(皆で過ごした日々を、忘れないように)
つづく
再開
――――――数日後
ゼロ「ついに来たぜ」
シンジ「これが光の国……!」
アスカ「エスメラルダよりも大きくてホントに光り輝いてる……ステキ……」
ボット「私もここに来るのは初めてだ」
ゼロ「どーだ! すげえところだろ!」エッヘン
ボット「なぜ偉そうなんだ」
ゼロ「さて、と」
???「ウルトラマンゼロ」
一同「!」
兵士A「それに、お連れの方々ですね。お待ちしておりました」
兵士B「大隊長より皆様の光の国への入国はすでに許可されております」
ゼロ「おう」
シンジ「この人たちが光の国の人……!」
アスカ「なるほど、どこかゼロに似てる……気がしなくもないわね……」
兵士A「そしてこれが……エヴァンゲリオン、ですか……」
ゼロ「ああ、そうだ」
アスカ「流石に面食らってるわね」ヒソヒソ
シンジ「これ見て驚かないほうが不思議だよ」コソコソ
兵士A「分かりました、こちらは宇宙科学技術局で引き取らせていただきます」
ゼロ「頼んだ」フワッ
シンジ(母さん……大丈夫だよね)
兵士B「ゼロ、そして客人はロビーへどうぞ」
ゼロ「わかった。お前ら行くぜ」クイッ
シンジ「は、はい!」シャキッ
アスカ「若干緊張してきたわね……」ドキドキ
―――宇宙警備隊本部ロビー
シンジ(ジャンボットさんはこのロビーで待つことになり、僕たちだけで大きな光の建物に入って行った)
アスカ「ま、まぶしい……それに高い塔がいっぱい……」
シンジ「マイティベースに少し似てますね……ビルがガラスみたいで輝いてる」
ゼロ(人間体)「ま、マイティベースはここをモデルに作った部分もあるからな」
アスカ「うわ、ゼロみたいな人たちがいっぱい飛んでる! すごーい!」
シンジ「それで、僕たちはここで何をすればいいんでしょう……?」
ゼロ「さあ……?」
アスカ「あ! あっち見てシンジ!」タタッ
???「そのバリアから出てはいけないよ!」
アスカ「えっ?」ピタッ
ヒビノ・ミライ(以下、ミライ)「始めまして、地球の皆さん。案内役のヒビノ・ミライです」
アスカ(わ、イケメン!)
シンジ「初めまして。碇シンジです」
アスカ「惣流・アスカ・ラングレーです!」
ゼロ「なんだ、またお前かよメビウス」
シンジ「メビウス?」
ミライ「この姿は地球にいた時の姿で、僕は本当はウルトラマンメビウスっていうウルトラマンなんだ」
アスカ「やっぱり、あなたもウルトラマンなんですね!」
ミライ「うん、人間の姿になっても名前を変えないのはゼロぐらいだよ」
ゼロ「うっせ、俺は俺だ。いちいち名前変えんのめんどくせえんだよ」
シンジ(ゼロさんらしいな)
シンジ「よろしくお願いします、えっと……ミライさん」ペコッ
ミライ「こちらこそ! よろしく!」ニコッ
アスカ(素敵~♪)ボー
シンジ「……」ムッ
アスカ「あら? シンちゃん嫉妬?」ニヤニヤ
シンジ「べ、別にそんなんじゃないよ!」
アスカ「またまた~」ニヤニヤ
ミライ「さ、僕についてきて。くれぐれもバリアから出ないようにね」
ゼロ「ほら、行くぞ」
シンジ「はい!」スタスタ
アスカ「あ、待ってよシンジってば~」タタッ
テクテク
シンジ(それにしても大きい廊下だ。ゼロさんたちのサイズに合わせてあるんだから当然だけど)
ゼロ「メビウス、エヴァンゲリオンは大丈夫なんだろうな?」
ミライ「うん……」
アスカ「ねえねえミライさん! このバリアってなんなの?」
ミライ「この星の光は地球人には強すぎてね、それを防ぐために張ってあるんだ」
シンジ「じゃあ僕たち以外にも地球人がここに来たことがあるんですね」
ミライ「そうだよ。何度か地球人が来てくれることがあって、そのたびに徐々にバリアを改善して広げていってるんだ」
ゼロ「何度か? あの怪獣使いの一団以外にもここに来た地球人がいるのか?」
ミライ「……まあ、ゼロは知らないだろうね。今度話すよ」
ゼロ「?」
シンジ「ちなみに、僕たちがこの光を浴びちゃうとどうなるんですか?」
ゼロ「たぶん俺たちみたいになっちゃうぞ」
シンジ「俺たちみたいって……」
ゼロ「ウルトラマンになるってことだ」
シンジ・アスカ「「ええーーっ!!」」
アスカ「ちょ、ちょっとシンジ浴びてみなさいよ!」
シンジ「や、やだよ!」
ゼロ「そんなに嫌かよ……」ガーン
シンジ「あ、そういう意味じゃなくて……」ワタワタ
ミライ「ふふっ」クスクス
―――宇宙警備隊本部・待合室
ミライ「ここで少し待ってて。コーヒー飲む?」
アスカ「え、コーヒーがあるんですか?」
ミライ「僕が地球にいた時所属していたチームの隊長が好きだったんでね、光の国でも少しブームになったのさ」
シンジ「へぇ……」
アスカ「いただいていいですか?」
ミライ「うん、今淹れてくるよ」スタスタ
シンジ「……」
アスカ「礼儀正しくていい人ね~、ゼロみたいなのばっかりかと思ってたわ」
ゼロ「悪かったな」
アスカ「あんたミライさんは先輩なんじゃないの!? あんな口きいてていいの!?」
ゼロ「お前には言われたかねえよ!」
シンジ「あの、ゼロさん」
ゼロ「ん?」
シンジ「ここにはゼロさんのお父さんもいらっしゃるんですか?」
ゼロ「親父か? うーん、いるんじゃねえかな」
アスカ「ゼロのパパ? 会ってみたい!」
ゼロ「親父は見せもんじゃねえ! 親父は忙しい立場だから多分無理だ!」
アスカ「えぇー」ブー
ゼロ「無理なもんは無理だ、諦めろ」プイッ
アスカ「そんなこといってー、会わせるのが恥ずかしいだけなんじゃないの?」ニヤリ
ゼロ「ち、違う!」
シンジ(僕も会ってみたかったなぁ……ゼロさんのお父さん)
ゼロ「そんなことより! なぜ親父たちがお前らをここに呼んだか、それが問題だ!」
シンジ・アスカ「「!」」
ゼロ「メビウスのやつだってなかなか話しやがらねえ、エヴァンゲリオンだって……」
ミライ「それはこれから話すよ」
シンジ「ミライさん!」
ミライ「はい、コーヒー」カチャ
シンジ「ありがとうございます!」
アスカ「わぁ、いい香り! ありがとうミライさん!」
ミライ「どういたしまして、ゼロも飲む?」
ゼロ「俺はそれ苦いから嫌いだ」
アスカ「お子ちゃま~」
ゼロ「うっせー! ああ飲んでやるよ飲めばいいんだろ!」
ミライ「エヴァンゲリオンのことも心配いらないよ」
シンジ「!」
ミライ「ヒカリはこの星でも優秀な科学者でね、きっといいようにしてくれる」
アスカ「ヒカリ……」
シンジ「科学者のウルトラマンもいるってことですか?」
ミライ「そう、この星の技術を支えてくれているのが宇宙科学技術局っていうところなんだ」
ゼロ「ゲホゲホ」
ミライ「この星の技術力は高くてね、太陽も人工的に作られたものなんだよ」
シンジ「太陽を!?」
アスカ「すっごーい!!」
ゼロ「そ、それよりだ、メビウス」ゲホッ
ミライ「無理しない方がいいよゼロ」
ゼロ「今回なんでこいつらをここに呼ぶことになったんだ!? それを早く教えろ!」
ミライ「……!」
シンジ「……ミライさん?」
シンジ(ミライさんの表情が急に深刻なものへと変わった)
ミライ「……わかった」
シンジ・アスカ・ゼロ「……」ゴクッ
ミライ「どうか、これから話すことを落ち着いて聞いてほしい」
つづく
ハイパーゼットン「人類補完計画…なんて恐ろしい計画だ」
ダークバルタン「そしてそれを考えている黒幕は一体…?」
ダークザギ「今回の敵は実に厄介で危険な存在ですね…」
魔デウス「我々も信じよう!人類とウルトラマンの可能性を!彼らは絶対に負けないさ!」
再開
ミライ「すでに宇宙科学技術局でヒカリたちがエヴァンゲリオンの調査を始めている」
ミライ「エスメラルダから受信した情報も大いに活用させてもらってるよ」
シンジ「本当ですか!?」
ゼロ「やったな! シンジ、アスカ!」
アスカ「うん!」
ミライ「……でもね」
シンジ「?」
ミライ「今やってることはあの生物の『生態調査』であって、君たちがまたアレに乗れるようにするためのものじゃない」
シンジ「え!?」
ミライ「つまり、今現在僕たちはエヴァンゲリオンを『修復』してはいない、ということだよ」
アスカ「そんな……!?」
ゼロ「おいメビウス! 話が違うじゃねえか!」ガタッ
シンジ「ゼ、ゼロさん!」
ミライ「ゼロ、落ち着いて。エヴァンゲリオンを本当に修復していいのか、大隊長たちはまだ諮りかねているんだ」
ゼロ「!?」
ミライ「そうだろう? ロボットだと思って待ち構えていたものは完全に生物だったじゃないか。今ヒカリたちは大慌てだ」
ミライ「さらにあのダークロプスをも簡単に蹴散らしてしまう戦闘力を持っていた」
シンジ「……」
ミライ「修復したところで、将来的に制御が利かなくなりまた暴走してしまうかもしれない」
ミライ「その時エヴァンゲリオンが他の惑星の文明圏に被害を及ぼさないと言い切れるかい?」
ゼロ「……!」
ミライ「そのことは君自身も十分痛感しているはずだ」
ゼロ「で、でもよ! エヴァを直さなけりゃこいつらの地球が!」
ミライ「エヴァンゲリオンやロンギヌスの槍は宇宙に脅威をもたらす可能性のある恐ろしい兵器だ」
ミライ「でも、君の話だとそれらがこの子たちの地球を再生するキーアイテムとなるのも確かなんだろうね」
ゼロ「だったら……!」
ミライ「そこでシンジくん、アスカさん。大隊長は君たちに来てもらうことにしたんだ」
シンジ・アスカ「「!?」」
ミライ「あのエヴァンゲリオンが本当に君たち地球人に任せられるものなのか。君たちに直接会って確かめたいということなんだ」
アスカ「私たちに……?」
シンジ「……」
ゼロ「こいつらを疑ってんのかよ?」
ミライ「そういうわけじゃない、ただ彼らのケースは僕らの知ってる地球とは余りにも異質だ」
シンジ(異質……)
ミライ「大隊長たちが慎重になるのも当然だよ」
ゼロ「……」
シンジ「いいんです、ゼロさん」
ゼロ「!」
シンジ「きっと皆さんも話せばわかってくれますよ」
アスカ「そうよ、あんたも私たちを信じてくれたじゃない」
ゼロ「お前ら……」
ミライ「……もう一つ、条件があるんだ」
ゼロ「まだ何かあんのかよ」
ミライ「君たちの話を聞くだけでは曖昧なことが多いと思う」
ミライ「そこで大隊長は、君たちの記憶を読み込ませてもらいたいとおっしゃっている」
シンジ「記憶を!?」
アスカ「……!」
ゼロ「ふざけんな!」バンッ!
ミライ「……」
ゼロ「いくら大隊長でもやっていいことと悪いことがあるだろ!」
ミライ「君たちパイロットの記憶……それらもエヴァンゲリオンの情報の重要な参考資料になる」
ゼロ「いい加減にしやがれ! こいつらをメモリーチップみたいに扱うつもりかよ! こいつらがどれだけ辛い思いをしてここにいるか……!」
ミライ「その記憶こそが必要なんだ! これからの為にも……」
ゼロ「話しにならねえ! 大隊長、ウルトラの父はどこだ! 俺が話つけてやる!」ガタッ
ミライ「待ってゼロ! これは決定されたことなんだよ! エヴァンゲリオンを直すために!」ガシッ
ゼロ「離せメビウス! 親父はどこだ、親父もグルか! どいつもこいつもふざけやがって……!」
シンジ「……」
アスカ「……」
シンジ(無茶苦茶を言われてるようだけど、筋は通っている)
シンジ(つまるところ、僕たちの主観的な思い出話だけじゃ不十分だってことだろう)
シンジ(話したくないこと、忘れかけていること、無意識のこと)
シンジ(それら全てのことを調べた上で、初号機を修理してもらえるか判断される)
シンジ(ミライさんの言うとおり、エヴァが危険なものだからこそ、そこまでする必要があるんだ)
シンジ(……僕自身、やましいことはない)
シンジ(確かにエヴァは危険な兵器だけど、地球を元に戻すために必要不可欠なものだ)
シンジ(もう決めたことだ、僕の記憶でいいならいくらでも曝け出したっていい)
シンジ(……でも、アスカは)
アスカ『いや! 私の心を覗かないで!』
シンジ(地球にいたころ、使徒の精神攻撃で心の全てを覗かれている)
シンジ(そしてアスカは一時期精神を患ってしまい、エヴァに乗れないほどになってしまった)
シンジ(今度は相手が違うとはいえ、されることが同じなことは違いない)
シンジ(いくら相手がゼロさんの仲間とはいえ、あんな思いは二度とアスカにさせたくない……!)
シンジ(だったら―――)
シンジ「ミライさん!」
ゼロ・ミライ「「!」」
シンジ「僕、僕の記憶を読み込んでください!」
ミライ「シンジくん……」
シンジ「お願いします、僕の記憶だけでやってください!」
ゼロ「やめろシンジ、お前がそんなことする必要ねえ! 俺が……」
シンジ「これは僕たちの問題なんです、協力できることならなんでも」
アスカ「いいわよ」
シンジ「!?」
アスカ「私もいいわよ」
ゼロ「アスカ……!」
アスカ「一人分の記憶より二人分の方が情報も多いですよね、ミライさん」
シンジ「でもアスカ、アスカは」
アスカ「いいのよ、シンジ」
シンジ「え?」
アスカ「前は使徒に無理やり覗かれたわけだけど、今度は自分の意志で見てもらうんだもん」
アスカ「それに、今はあんたも一緒。だから大丈夫よ」
シンジ「アスカ……」
ミライ「……わかった。これから一緒に大隊長のもとへ行こう」
シンジ「お願いします」スクッ
ゼロ「おい、お前ら……」
シンジ「これは僕たちの戦いです」
ゼロ「!」
シンジ「……」ニコッ
シンジ「心配しないでください、ゼロさん」
アスカ「さっきも言ったでしょ? あんたが私らを信じてくれたんだから、きっと大丈夫よ」
ゼロ「っ……」グッ
シンジ「行ってきます」
アスカ「心配しないで待ってなさい!」
ザッ
―――宇宙警備隊本部・広間
ミライ「ここだ。入って」
シンジ「ミライさんは?」
ミライ「僕はここまで。詳しくは中にいる大隊長から説明があるよ」
アスカ「行ってきますね、ミライさん」
ミライ「うん、また後でね」
シュイン
シンジ「失礼しま……っ!」
アスカ「わっ!」
ゾフィー「始めまして」
ウルトラの母(以下、母)「ようこそ、光の国へ」
ウルトラの父(以下、父)「よくぞ来た、地球の子供たちよ」
つづく
再開
シンジ(お、大きい角……!!)
アスカ(なによ、皆が皆人間体で待っててくれるわけじゃないのね、びっくりした)
母「いろいろ大変な目に合われて、さぞかしお辛かったでしょう」
シンジ(こっちの人は優しい女性の声。なんか安心する声だ)
ゾフィー「君たちの記憶の中のエヴァンゲリオンに関する情報は活用させてもらう。それ以外のことは外部に漏らさないと約束しよう」
アスカ「宇宙人もプライバシーには気を使ってくれるわけね……」
シンジ「う、うん」
父「まずは自己紹介させてもらおう。私が宇宙警備隊大隊長のウルトラの父、ウルトラマンケンだ」
母「銀十字軍隊長、ウルトラの母こと、ウルトラウーマンマリーでございます」
ゾフィー「宇宙警備隊隊長のゾフィーだ」
シンジ(すごい偉いんだろうけどよくわからないや)
シンジ「地球から来ました、碇シンジです」
アスカ「惣流・アスカ・ラングレーです」
父「うむ」
ゾフィー「我々を前にしても全く物怖じしないとは、強いな」
アスカ「慣れてますから」
シンジ「アスカ!」
父「はっはっは、元気な子供たちだ」
シンジ「す、すみません」
父「さて、これから君たちの記憶を読み取らせてもらう」
母「説明した通り、エヴァンゲリオンの情報以外にあなた方の記憶を使うことはありません」
アスカ「あの」
ゾフィー「なんだろうか?」
アスカ「もしその記憶でエヴァンゲリオンも私たちも信用できないってなったらどうなるんですか?」
シンジ「!」
父「……フッ、心配することはない」
アスカ「!」
父「君たちの目に満ち溢れている自信、覚悟。それはもはや記憶を読むまでもなく感じることができる」
母「私たちはあなた方を信頼しているからこそエヴァンゲリオンを受け入れ、ここにお通ししているのですよ」
シンジ「そ、そうだったんですか……」
アスカ「でも、私たちのことなんてゼロから少し聞いた程度でしょうに、どうしてそこまで……」
父「我々M78星雲人は、地球という星を愛している」
シンジ「地球を?」
ゾフィー「君たちの地球は確かに異質だ、それでも君たちが我々がずっと守り抜いてきた地球人であることには変わらない」
母「地球を贔屓しているわけではありません、ですが私たちウルトラ戦士には地球に対して特別な感情を持っている者が多いのです」
父「メビウス……ミライのように、地球で戦うことで成長した者もいる。我々の歴史は地球とともにあるようなものなのだ」
アスカ「地球のことをそんなに……」
父「だが、それとこれとは話は別だ」
シンジ「!」ドキッ
ゾフィー「君たちが地球人とはいえ、エヴァンゲリオンそのものが危険な存在であるという現実は変わらない」
母「あなた方の記憶を通して、しっかりと監査させていただきます」
シンジ「……よろしくお願いします」
父「うむ。では、早速始めようと思うが、本当にいいんだな?」
アスカ「あ、はい、お願いします……」
母「心配いりません、少しの間眠ってもらうだけです」
シンジ「……あの、待ってください」
父「どうした? シンジくん」
アスカ「何よシンジ、この期に及んで怖気づいたの?」
シンジ「そうじゃないよ、ただ一つ、条件というか、お願いが……」
ゾフィー「条件? なんだろうか」
シンジ「僕たちの記憶を、ゼロさんにも見てもらいたいんです」
父「!」
母「……!」
シンジ「ゼロさんのおかげで僕たちは生き延び、新しい生活をさせてもらえました」
シンジ「そして、ゼロさんは最後まで僕たちと共に地球へ行ってくれる」
シンジ「だからゼロさんにも、僕たちの全てを知っておいてもらいたいんです」
アスカ「シンジ……」
シンジ「ごめんアスカ、勝手なこと言いだしちゃって」
アスカ「ううん、いいのよ、私も構わないし。いや、私もそうするべきと思ってたかもね」
ゾフィー「なるほど……」
父「……ふふ、いい友を持ったな、ゼロ」
母「ええ、本当に」
父「どうかな、ゼロ? 扉の向こうにいるんだろう?」
シンジ・アスカ「「えっ?」」
シュイン
ゼロ(人間体)「……」
シンジ「ゼロさん!」
アスカ「やだ、あんた聞いてたの?」
ゼロ「馬鹿、お前らを待ってただけだ……」
シンジ「……ゼロさん?」
ゼロ「……」ゴシゴシ
アスカ「な、なんであんたが泣いてんのよ!」
ゼロ「うるせえ、泣いてねえ」
父「ゼロ、どうするんだ?」
ゼロ「お前ら、本当にいいのか……?」
シンジ「もちろんですよ」
アスカ「ほら、こっち来なさいよ!」ブンブン
ゼロ「……すまねえ」スッ
キュインキュイン
シンジ「ふふっ、なんで謝るんですか」ニコッ
アスカ「私たちの仲じゃない、何も遠慮はいらないわ」
ゼロ「……!」カチャッ
ゼロ「デュワッ!!」
ギュィィィィイイイイイン!!
父「うむ、では始めるぞ」
母「ゼロ、手をかざしなさい」
ゼロ「……ああ」スッ
ゾフィー「君たちの未来に、光あらんことを……」
アスカ「……シンジ。手、握ってて」
シンジ「うん」ギュッ
アスカ「ありがと……」
パァァァァァァ……
・
・
・
『逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ』
『僕が乗ります』
『僕だって乗りたくて乗ってる訳じゃないのに』
『笑えばいいと思うよ』
『わかってる。内臓電源終了までの62秒でけりをつける』
『だから人間って特別な生き物なのかな…? だから使徒は攻めてくるのかな?』
『僕はもう、エヴァには乗りません』
『僕はもう、乗らないって決めたんだ』
『乗せてください!』
『僕は、エヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジです!』
『裏切ったな! 僕の気持ちを裏切ったな! 父さんと同じに裏切ったんだ!』
『ミサトさんだって他人のくせに!』
『僕を見捨てないで! 僕を殺さないで!』
『でもぼくはもう一度会いたいと思った。その時の気持ちは本当だと思うから』
『もう僕は逃げない。僕はこれからアスカを守る。絶対に』
・
・
・
『ママ! ママ! 私、選ばれたの! 人類を守るエリートパイロットなのよ! 世界一なのよっ!』
『ママ! ママ! お願いだから、ママをやめないで!』
『ママ! ママ! お願いだから、私を殺さないで!』
『私を見て! ねえ、ママ!』
『私は泣かない』
『私はエヴァに乗るしかないのよ』
『アスカ、行くわよ』
『チャ~ンス』
『いいわね、最初からフル稼働最大戦速で行くわよ』
『ワケ分かんない連中が攻めて来てんのよ! 降りかかる火の粉は払いのけるのが、あったり前じゃない!』
『ねえ、シンジ。キスしようか』
『もう二度と負けられないのよこの私は!』
『嫌い! 嫌い! みんな嫌い! だいっキライ!!』
『アンビリカルケーブルが無くったって、こちとらには1万2000枚の特殊装甲とATフィールドがあるんだからっ!』
『殺してやる……』
『気持ち悪い』
『近づくな……使徒め!』
『やめてぇっ!シンジィ!!』
『アスカだけは連れていってあげてください』
『あんたが全部私のものにならないなら……私はもう、なにもいらないの……』
『……僕たちを……連れて行ってください!』
『綾波……?』
『なんでこんなことすんのよ……ファーストォ……』
『アスカはまだ生きてるんだ! 』
『綾波なんだろ?あの巨大なATフィールドを張っているのは……』
『僕はまだ、死ねないんだ』
『弱くて人の手を借りなきゃ生きられないダメな僕だけど、一緒にいる事がアスカを守ることになるのなら』
『僕はアスカと生きるよ。アスカのために、どこへ行くことになっても』
『だからごめん、お別れだ。綾波』
『カヲルくん!ありがとう……』
『……いってきます!!』
『ねえ、これからもちゃんと私を守りなさいよ、バカシンジ』
『うん、もちろんだよ。アスカ』
『いろいろあったけど結果として今、私たちはこうして生きてるの。生きる権利は誰にだってあるわ』
『そりゃ使徒になっちゃったって人々は気の毒だけど、そのことまであんたが全部背負うことは無いのよ』
『皆は地球を出ていく私たちを笑って見送ってくれた。私たちはそれに応えなきゃ』
『いちいち後ろ向いて申し訳なさそうな顔をしてたら、幸せを願ってくれた皆に失礼よ』
『それでも辛いってんなら……私があんたのそばにいるから……』
『……ありがとう、アスカ』
『見てシンジ!流れ星!』
『ちょっとでいいんで、関西弁喋ってもらえませんか?』
『ジャン・ファイト!』
『見たぁ!?私の超ファインプレー!!』
『ユニゾン開始!!』
『やったね、アスカ!』
『へへ、どんなもんよ!』
『お姫様に……一体どんな人なんだろう』
『変な期待してんじゃないわよ、エロシンジ!』
『い、あ、ち、地球から来ました!い、碇シンジです!』
『は、はひ!よろしければ、アスカとお呼びくださいまし……』
『はい!エメラナ姫!!』
『あいつが……私の事、本当はどう思ってるかなんて怖くて聞けない』
『あいつは義務感に似た責任感で無理して私と一緒にいるだけなんじゃないかって……』
『……アスカと、一緒に暮らしていきたい……です』
『シンジが私と一緒にいるのは、どうして?』
『僕が、アスカのこと本気で好きだからだよ』
『だからこれからもずっとずっとずーっとアスカと一緒にいたい。ダメかな?』
『……ダメじゃない、私も、ずっとシンジと一緒にいる』
『ありがとう、アスカ』
『シンジ―――』
『母さん!』
『僕はもう一度、戦いたい!!』
『今日私たちは、エヴァの足元にいたのよ』
『今からでも私たちにきっとできることがあるはずよ』
『あんたが言ったんじゃない、これからの自分の道を自分で見つけて行くんだって』
『ありがとう、アスカ』
『この問題はあんた自身で答えを出しなさい』
『地球に、戻りたい』
『戻って、地球を元に戻す』
『それが僕の、使命だと思うから』
『私はあんたと一緒に居られればそれでいいの』
『地球でもエスメラルダでもブラックホールでも、どこへでも一緒に行くわよ』
『帰りましょ、地球へ』
『……うん、帰ろう』
『ゼロさん、僕たちは決めました』
『僕たちは、地球に帰ります』
『地球を、故郷を、取り戻すために』
『僕たちも、これが正しいことだと信じて決めた事なんです』
『これっぽっちも迷いはないわ』
『ここも紛れもなく僕たちの故郷になった』
『第2の故郷って感じ?』
『また、皆に会えるかな』
『会えるわよ』
『……きっと、ね』
『……うん。きっと』
『皆が家族ってことは、女将さんも私のママなのよね?』
『また会えるよ、きっと』
『いつになるかわからないけど、また会えるわ』
『うん、約束』
『ほら、アスカ笑って』
『笑ってるわよ、バカシンジ』
『こ……この巨人は! ぼ、僕がここに呼び寄せてしまったんです!』
『ほら、しゃんとしなさいよ! あんたはこの星を救った英雄って認められたのよ!』
『じゃあ皆……行ってきます!』
『さようなら! 皆も元気で!』
『そんな心配そうな顔しないの! 信じる心は不可能を可能にするものよ!』
『私はいつも……あんたと一緒にいるから』
『僕も、ゼロさんみたいになります』
『自分の信じる道を、迷わずまっすぐ進む』
『僕も、そうしていきたいと思います』
『ゼロさん!』
『ゼロ!』
つづく
再開
シンジ「……ん」パチ
シンジ(ここは……ベッドの上?)
シンジ(知らない天井……が高い……)
シンジ(高すぎててっぺんが見えない……)ボヤー…
シンジ(……はは、ホント凄いとこに来ちゃったなあ……)
シンジ(隣には……)
アスカ「ん……」ピクッ
シンジ「! アスカ!」
シンジ「……ん」パチ
シンジ(ここは……ベッドの上?)
シンジ(知らない天井……が高い……)
シンジ(高すぎててっぺんが見えない……)ボヤー…
シンジ(……はは、ホント凄いとこに来ちゃったなあ……)
シンジ(隣には……)
アスカ「ん……」ピクッ
シンジ「! アスカ!」
アスカ「シンジ……?」
シンジ「大丈夫? もう終わったみたいだね」
アスカ「うん……」
シンジ「……気分はどう? なんともない?」
アスカ「平気よ、ただ気持ち良く寝てたなー、って」
シンジ「そう、よかった」
アスカ「少なくとも使徒に無理やり覗かれた時とは違う、なんか心地良かったわ」
アスカ「もうどうにでもしてくださーい、って感じ……」
シンジ「は、はは……」
アスカ「私もあんたの記憶見れちゃうのかと思ったら、そんなことはないみたいね」
シンジ「あ、そうだね。僕もそうなるのかと思ってたけど、ゼロさんたちだけに伝わったみたいだね」
アスカ「なーんか残念、あんたの恥ずかしいこと一気に全部知れると思ったのに」クスッ
シンジ「や、やめてよ! 僕はやましいことなんて何も……」ワタワタ
シンジ(いや、あるな)
アスカ「ほんとー? じゃあエスメラルダで何貰ったのよー?」
シンジ「それは地球で教え合う約束だろ!?」
アスカ「ぷっ、冗談よ、冗談」クスクス
シンジ「もう……」
シンジ(記憶を読み込んで人のことを知る)
シンジ(アスカは冗談で言ったけど、なんだか『人類補完計画』と似ているような気がした)
シンジ(もちろんゼロさんがこの力を悪用なんてしないって信じてるけど)
シンジ(改めて思った。あんな特殊な力を持っていない限り、やっぱり人と人は完全理解し合うことはできない)
シンジ(でも、いつしか加持さんが教えてくれたように、お互いを知り、自分のことを話すことで分かり合おうとすることはできる)
シンジ(心の壁、ATフィールドがあったとしても、そうやって人と分かり合おうとすることが正しいことだと思う)
シンジ(あのサードインパクトの刹那、僕は綾波にそう答えた)
シンジ(そして僕はアスカと分かり合うことができた。たからきっと他のみんなとも同じように分かり合える)
シンジ(僕はこれが正しいと信じてる。ゼロさんの様に自分の正しいと思ったことを信じるんだ)
アスカ「それで、審査の方はどうなったんだろ」
シンジ「うーん……」
シンジ(僕たちの周りに誰もいない。まさか、そんなことは……)
シュイン
ミライ「やあ、目が覚めたようだね」
シンジ「ミライさん!」
アスカ「あの、私たち」
ミライ「僕とゼロで運んだんだよ、気にしないで」
シンジ「そ、そうですか……」
アスカ「ゼロは?」
ミライ「宇宙科学技術局にエヴァンゲリオンの様子を見に行くって言ってたよ」
アスカ「エヴァを……?」
シンジ「じゃ、じゃあ初号機は……!」
ミライ「……」ニッコリ
アスカ「……! シンジ!」
シンジ「うん! やった!」
アスカ「直してもらえるんだ!」
シンジ「よかった、よかった……!」
ミライ「……」
ミライ(部屋から出てきたゼロの表情は、今までに見たことが無いものだった)
ミライ(その顔は、この子たちが如何に残酷で凄惨な経験をしてきたかを察するには十分だった)
ミライ(強いな、君たちは。君たちの未来に光がありますように、僕も祈ってるよ)
ミライ(頼んだよ、ヒカリ。そして、兄さんたち―――)
―――光の国・宇宙技術開発局
ウルトラマンジャック(以下、ジャック)「これが……エヴァンゲリオン……!」
ウルトラマンタロウ(以下、タロウ)「これは明らかにロボットではないですね……」
ウルトラマン(以下、マン)「ヒカリ博士、解析のほどは」
ウルトラマンヒカリ(以下、ヒカリ)「エスメラルダから転送されたデータと、彼らのこれに関する記憶をもとに解析を進めている」
ウルトラマンエース(以下、エース)「それで、進捗状況は……」
ヒカリ「心配するな、すでに8割がた解析は完了している」
ゼロ「本当か!」
ジャック「ゼロ、いつの間に?」
ゼロ「今来たんだ、それより……」
ヒカリ「うむ、まず結論から話せばこのエヴァンゲリオンなるものは完全に『生物』だ。それに人が乗れるように手を加えてあるらしい」
エース「人が乗れるように、とは?」
ヒカリ「これを見てくれ、背中のプラグ部分がコクピットだな」
ゼロ「あいつらはそういってたな……」
ヒカリ「ここに乗り込み、LCLという液体を中に満たすことでこの生物とパイロットをシンクロさせ、まさに自分の身体のような感覚で操縦するのだ」
ジャック「シンクロ?」
ヒカリ「つまり我々で言うところの地球人との一体化、それを人工的に再現しているということだ」
マン「なんと、そんなことが可能なのか……!」
タロウ「確かに、我々の知っている地球には無い全く未知の技術ですね」
ヒカリ「操縦できるほどシンクロが深まると、あらゆる感覚がパイロットとこの生物とで共有されるようになる。痛覚もだ」
ゼロ「……!」 ギリッ
マン「危険だな。腕や首を切られたらその感覚すらもパイロットが受けてしまう訳か。下手をすればショックで死んでしまう」
ヒカリ「コクピットのシステムを見た限り、シンクロの度合いは遠隔操作である程度コントロールできるようだが、実戦では思うようにいくまい」
エース「しかもこれに乗るのは、あの子供たちだ」
ジャック「地球人とはいえ、子供にこんなもので戦闘させるとは、残酷なことをするものだ……」
ゼロ「……」
ゾフィー「『もしその時俺がいたならば』、と考えているだろう」
ゼロ「ゾフィー隊長!」
ゾフィー「ゼロ、あの子たちは確かに辛い体験をした。だか彼らは今も未来に希望を持って歩んでいる」
ゾフィー「お前があの子たちの過去にとらわれてどうする。お前にできることは、あの子たちを未来へ導いてやることだ。そうだろう?」
ゼロ「……ああ! サンキュー隊長! 目が覚めたぜ!」
ゾフィー「うむ、その意気だ。さてヒカリ、残る2割の問題とは何だ?」
ヒカリ「ああ、一つはこのエヴァンゲリオンの操縦だ」
マン「やはり動かせるようになるのは不可能か」
ヒカリ「エヴァンゲリオンとシンクロに不可欠と言われるLCLなる液体、その再現はこの短時間では残念ながら不可能だ」
タロウ「LCLとは一体なんなんです?」
ヒカリ「よくは分からないがこの生物の体液……に近いものであると考えられる」
エース「た、体液……」ウエッ
ゾフィー「子供たちの記憶によれば人類がそのLCLとやらに溶け込んでしまっているらしい」
マン「どういうことだ、LCLとは人類そのものなのか? それでは再現はまず不可能、いや、再現することは道義に外れる恐れがある」
ヒカリ「だが地球に残ってはいるのだろう? ジャック、地球を探索した時にそれらしいものは見つからなかったか?」
ジャック「あの地球で液体と呼べるものは海しかありませんでした。海水のサンプルを持ち帰っておけばよかったでしょうか……」
マン「今更言っても仕方ない。子供たちがLCLについて知っているかもしれない、地球に到着したら探してみればいいだろう」
ゼロ「できることならあいつらにまたコレに乗って欲しくはねえ。だが……」
ゾフィー「その必要があるかもしれん。渚カヲルという少年の言うフォースインパクトとやらを発生させるにはこのエヴァンゲリオンとパイロットが必要らしいからな」
ゼロ「……」
タロウ「地球に戻ったらLCLのありかをつきとめる必要があるな、ゼロ」
ヒカリ「それさえ確保できれば後は単純な電源起動操作でまた動かせるようになるはずだ。他に必要なものは揃えておこう」
ゼロ「ああ、ありがとな」
ジャック「……ときにゼロ」
ゼロ「ん?」
ジャック「私の調査結果……あの地球に生命の存在が認められなかったことは、彼らに伝えてあるのか?」
ゼロ「そ、それは……」
ジャック「言い辛いのならメビウスから伝えさせても……」
マン「まあ待てジャック。今の彼らにマイナスになるようなことを教えるのも良くはあるまい」
ゾフィー「隠し事をするのは良くないが、ときには真実を伝えないほうがいいこともあるのだ」
ジャック「確かにそうですね。すまないゼロ」
ゼロ「いや……」
ゾフィー「だがゼロ、不確定要素だらけの今回の地球再生作戦は失敗する可能性が高いことだけは覚悟しておけ」
ゼロ「……ああ」
ゼロ(フォースインパクト……俺はシンジとアスカの記憶の中でサードインパクトの悍ましい光景を見た)
ゼロ(アレが何で何が起こったのかよくは分からないが、怯え苦しむシンジとボロボロになりながら戦うアスカの様子は目を背けたくなるようだった)
ゼロ(あいつらにもう一度あの惨事を体験させるなんて、今の俺にはとても賛成できない)
ゼロ(だがあいつらは承知の上で、俺たちを信じてついて来てくれている)
ゼロ(あいつらの覚悟をまた阻害するような野暮なことは言わないでおこう)
ゼロ(俺はあいつらを最後まで守る。それだけは絶対ェ貫き通す!!)
ゼロ「……ところで親父は?」
エース「そういえばセブン兄さんの姿が見えないな」
ヒカリ「セブンはもう一つの問題を解決するための準備に入っている」
タロウ「もう一つの問題?」
ヒカリ「そうだ。このエヴァンゲリオンは生物だ。それがこの通り動かなくなっていることは、これはやはり『死んでいる』と断定するよりあるまい」
ゼロ「じゃ、じゃあ準備ってもしかして……」
ゾフィー「LCLは用意できないがこの生物を甦らせることはできる。それが我々にできる精一杯だ」
ゼロ「こいつに……命を……!」
ヒカリ「ただし地球人に与えるような固形化した命ではこの超生物には不十分だ。我々ウルトラ戦士の蘇生に必要なレベルのエネルギーを注入する必要がある」
ゼロ「じゃあ、どうすれば……」
プシュッ
ウルトラセブン(以下、セブン)「皆、聞いてくれ」
ゼロ「親父!」
セブン「ウルトラの母の儀式の準備が整った」
ゼロ「ウルトラの母が!?」
マン「なるほど。以前ゾフィーやタロウ、ヒカリを甦らせたときの様に、このエヴァンゲリオンも母の力で甦らせようということだな」
セブン「ああ、だが一つ問題ができた」
ゾフィー「なんだ?」
セブン「この超生物を甦らせるには母一人のパワーでは足りないそうだ」
タロウ「母さんの力で無理ってことは……」
ジャック「この生物は我々ウルトラ一族以上の生命エネルギーを必要とするのか……恐れ入る」
ゼロ「じゃあどうすんだよ?」
セブン「そこでだ、我々ウルトラ6兄弟の力を合わせたエネルギーが必要だということらしい」
タロウ「俺たちの?」
エース「それはちょうどいい。ここに全員揃ってるじゃないか」
ゼロ「な、なんだよ、じゃあ俺も……」
セブン「お前はこれからあの子たちを地球に導く役目があるだろう。ここでエネルギーを消費する必要はない」
ゼロ「消費って……そんなにエネルギーを使う必要があるのか!?」
セブン「我々兄弟を見くびるなよ、ゼロ。単純な戦闘能力はお前の方が高いかもしれんが、タフさではまだまだ俺たちも負けん」
マン「そういうことだ。ここは我々に任せてもらおう」
ゾフィー「ヒカリは例のものを用意していてくれ」
ヒカリ「わかった」
ゼロ「親父……」
セブン「フッ、そう心配するなゼロ」
ゼロ「!」
セブン「我々はあの子たちの過去を読み込んではいないが、彼らのために一生懸命なお前の姿からお前がどれだけ本気かはよくわかる」
父「だから我々にできることがあれば全力で支援させてもらう。この件をお前に任せた時そう告げたはずだ」
ゼロ「大隊長!」
父「エヴァンゲリオンは私が運ぼう。皆ついて来てくれ」
タロウ「はい、父さん!」
エース「よし、やろう!」
ジャック「私が運びますよ、父!」
父「構わん!」グワッ
ザッザッザッ…
ゼロ「……」
ゼロ(エヴァンゲリオンをおぶって行った……)
セブン「お前はあの子たちのところに戻ってやれ、きっと心配している」
ゼロ「!」
セブン「お前はあの子たちの過去の悲しみや宿命を知ったが、決してお前が悲観してはいけない。無為に憐れんでも焦ってもいけない」
マン「ゾフィーの言うとおり、お前はお前らしく常に明るく振る舞い、彼らの明日への導き手となる役割があるのだ」
セブン「そして、全ての決着がつくその瞬間までシンジくんとアスカくんをお前たちの手で守ってやるんだ」
ゼロ「……!」
ゾフィー「分かるな? ゼロ。お前のやるべきことが……」
ゼロ「……ああ! エヴァのこと、頼んだぜ!」
ゾフィー「うむ。では行こう、マン、セブン」クルッ
セブン「後でな、ゼロ」ザッ
ゼロ(ありがとう。親父、みんな……)ペコッ
―――宇宙警備隊本部・待合室前
ゼロ(人間体)「……ふぅ」
ゼロ(いつも通り、いつも通り接すりゃいいんだ)
ゼロ(顔に出すな。あいつらにとっていつも通り接してやることが大事なんだ。最後まで……)
ゼロ(……なんであいつらにまた会うってだけでこんな緊張してやがるんだ俺は。らしくねえ)
パンッ パンッ
ゼロ(きっとあいつらも不安がってる。記憶を覗かれて落ち込んでるかもしれない)ヒリヒリ
ゼロ(今俺が励ましてやらなくてどうするんだ!)
ゼロ(最後まで俺があいつらを守ってやる。俺はウルトラマンだろうが!)
ゼロ「……よし!」
ウィン
ゼロ「ようお前ら! お疲れさ……」
アスカ「でねでねミライさん! その時! 私の機転でその使徒の口の中へ突入したのよ!」
ミライ「すごい! 勇敢なんだねアスカさん!」
シンジ「ただ食べられただけじゃないか」
アスカ「あんたは黙ってなさいよ! でね、その後ね、2機の戦艦を口の中に突っ込んで思いっ切りぶっ放してやったってわけ!」
ミライ「戦艦を!?」
アスカ「そ! もー使徒はこっぱみじん! これがアスカ様の初陣にして華麗なる初勝利なのよ!」エッヘン
シンジ「全部自分の手柄みたいに言っちゃって。その作戦だってミサトさんが……」
アスカ「あーもーうるさいってーの! せっかくミライさんにアスカ列伝を語ってるんだから邪魔しないで!」
ゼロ「……」
ミライ「すごいな、もっと聞かせてよ」
アスカ「いいわよ! 次はねー、この私が果敢にも灼熱のマグマの中に突入した話を……」
シンジ「あ、ゼロさん」
ゼロ「!」ドキッ
アスカ「ゼロ!? ちょっとあんたこっち来なさいよ!」
ゼロ「え」
アスカ「あんたもう全部知ってるんでしょ!? こっち来て一緒にミライさんに私の武勇伝を語りなさい!」
シンジ「マグマのやつも僕が最後助けて……」
アスカ「あんた茶茶入れる事しかできないの!?」
シンジ「事実を言わなきゃダメじゃないか!」
ギャーギャー
ヤイヤイ
ゼロ「……」
ミライ「ゼロ、この子たちは大丈夫だよ」
ゼロ「メビウス……」
ミライ「この子たちは確かに子供だ。でも彼らもたくさんの戦いや試練を乗り越えてここにいる」
ミライ「決していいこととは言えないかもしれないけど、それで身に着いたこの子たち自身の『強さ』も信じなくちゃだめだよ」
ゼロ(こいつら自身の『強さ』、か)
ゼロ「……ああ、そうだな」
シンジ「ほとんど僕が助けたり止め刺したりしてるじゃないか」
アスカ「言ったわねー! 油断してディラックの海に飲まれてたくせに!」
シンジ「それは言わないでよー!」
ゼロ(そうだった。こいつらには『覚悟』があるんだ)
ゼロ(俺はこいつらをちょっと戦闘経験があるだけのただの子供だと思ってた)
ゼロ(でもこいつらも俺たちに負けないくらいの死線を潜ってきてたんだ)
ゼロ(シンジもアスカも立派な『戦士』だったんだな。お前らのことを少し見くびってたよ。すまなかった)
ゼロ「まーまーお前ら、そんなくだらねーことでケンカすんなって! 松ぼっくりの背比べだぜ?」
アスカ「くだらないこと!?」
シンジ(松ぼっくりじゃなくてどんぐりじゃないの?)
ゼロ「ま、お前らの記憶の中の使徒なんか俺の手に掛かりゃどいつもこいつも1分も掛かんねえだろうな!」ヘヘン
アスカ「なんですってー!? あんたなんて私の弐号機があれば一ひねりよ! 10秒も掛かんないわ!」
ゼロ「ほほーう、そりゃ面白そうだ」ニヤニヤ
ミライ「ねえ、マグマがなんだって?」
シンジ「それはですね、ミライさん―――」
―――銀十字軍本部
父「よし、始めてくれ」
母「皆、準備はいいですね」
ゾフィー「はい、いつでも」
母「では、心を一つにし、祈るのです」
マン「……」
ジャック「……」
エース「……」
タロウ「……」
パァァァァァ……!
母「地球のために、この生物のために、シンジさんとアスカさんのために」
ゾフィー「……」
母「ウルトラの奇跡が、彼らを守ると信じて」
セブン「……」
母「この者に、今一度命を――!」フワッ
キラキラキラキラキラ……
つづく
間が空いてすみません
再開
――――――数時間後
ヒカリ(メビウス)
ミライ(! ヒカリ!)
ヒカリ(宇宙科学技術局までバリアーを伸ばした。彼らを連れて来てくれ)
ミライ(じゃあ、エヴァンゲリオンは……!)
ヒカリ(それは来てのお楽しみだ)
ミライ(うん、分かったよ!……でもテレパシーじゃなくてヒカリもこっちに来ればいいのに)
ヒカリ(……悪いが遠慮しておく)
ゼロ「その時! 俺たちの諦めない気持ちがイージスの盾に届いてだな……」
アスカ「それでベリアルだかなんだかをやっつけたんでしょ? 授業で飽きるほど聞いたわよ」
ゼロ「何!? だ、だったら俺が初めてウルトラマンになった話をしてやる」
シンジ「初めてウルトラマンに?」
アスカ「出生の秘密でも語ろうってわけ?」
ミライ「皆、いいかな?」
ゼロ「何だよメビウス、今こいつらにウルトラマンゼロ列伝を聞かしてやってんのに」
ミライ「エヴァンゲリオンの修理が終わったそうだよ」
シンジ「!」
アスカ「え、もう!?」
ミライ「これから皆に宇宙科学技術局に来てほしいんだ」
ゼロ「よっしゃあ! 行くぜお前ら!」
シンジ「はい!」
ゼロ「で、俺の武勇伝はその後たっぷりと……」
アスカ「はいはい、いいから行くわよ」
シンジ(また長くて大きい廊下を通って宇宙科学技術局ってところに行く)
シンジ(エヴァが直った。ものの数時間で直せるなんてやっぱりこの星の技術は凄いんだと驚いた)
シンジ(でも、それ以上に驚いたことがある)
アスカ「ねえ、シンジ」
シンジ「ん?」
アスカ「なんかさ、こんなにも地球のこと喋ったのって久しぶりじゃない?」
シンジ「あぁ……そういえば、そうだね」
アスカ「もう忘れたい嫌な思い出だと思ってたのに、なんでかすっごく楽しかった……」
シンジ「うん……」
シンジ(エスメラルダで暮らしてた時は二人とも自然と避けていた地球のこと)
シンジ(使徒との戦いの事まで、いい思い出話のように話したのは本当に久しぶりだった)
シンジ(また皆に会えるかもしれない、その期待と希望が僕たちの意識を変えたんだろう)
アスカ「やっぱり私たちにとって地球が故郷ってことなのよね」
シンジ「辛いこともいっぱいあったけど、全部大切な思い出なんだね」
アスカ「うん、だから地球を……」
ゼロ「きっと、元に戻せる」
シンジ・アスカ「「!!」」
ゼロ「俺たちも全力を尽くす。お前らも最後まで諦めんじゃねえぞ」
アスカ「ゼロ……」
ゼロ「俺たちを……ウルトラマンを信じろ!」
シンジ「……はい!」
ミライ(成長したね、ゼロ……)
シンジ(『信じろ』、だなんて……今更ですよ、ゼロさん)クスッ
―――宇宙科学技術局
ウィーン
シンジ「失礼します」
ミライ「ヒカリ、連れて来たよ」
シーン
シンジ「……」
アスカ「……」
ゼロ「……」
ミライ「……あれ?」
アスカ「エヴァはどこ?」
シンジ「なんで誰もいないんです?」
ミライ「おかしいな……? ヒカリ、ヒカリー!?」
アスカ(ヒカリを連呼されるとなんかムズムズするわね……)ムズムズ
ゼロ「おいおい、どうしたんだよメビウス」
ミライ「うーん……?」
???「ヒカリ博士はここにはいない」
シンジ「え?」クルッ
ウィーン
???「引き渡しの役目を我々に任せてもらったんだ」
???「ご苦労だった、メビウス」
メビウス「兄さん!」
ゼロ「あっ!?」
アスカ「あなたたちは……?」
ハヤタ・シン(以下、ハヤタ)「始めまして、地球の子供たち。私はウルトラマン。地球での名は、ハヤタだ」
モロボシ・ダン(以下、ダン)「モロボシ・ダンだ。ゼロが世話になっているようだな」
ゼロ「親父!?」
つづく
再開
シンジ「親父って……!?」
アスカ「ど、どっち!?」
ダン「俺だよ。本当はウルトラセブンというんだ」ニコッ
アスカ「始めまして! 私は惣流・アスカ・ラングレーです!」
アスカ(このダンディなおじさんが……ゼロのパパ!?)
シンジ「碇シンジです」
シンジ(頭の固い地球大好き親父……)
ハヤタ「うむ、元気な子供たちだ」
ダン「よろしくな」
シンジ「は、はい」ドキドキ
アスカ「よろしく……」ソワソワ
ゼロ「おいお前ら! 人の親父をあんまりじろじろ見るんじゃねえ!」
アスカ「なによ~? やっぱり照れくさいの?」
ゼロ「ち、違うって言ってんだろ!」
ダン「なぜお前が恥ずかしがるんだ?」
ゼロ「うぐ……」
シンジ(気持ちは分かるな、少しだけ)
ゼロ「だいたい親父よ、俺がこいつらの世話になってるんじゃなくてな、お・れ・が! こいつらの世話してんだぜ!?」
アスカ「そうだけど自分で言う~?」ボソッ
シンジ「その通りですよモロボシさん、僕たちこそゼロさん助けられてばっかりでしで」
ダン「君たちはそこの問題児と友達になってくれたのだろう?」
シンジ「え? は、はい」
ダン「そいつを持て余していたこちらとしては、外で代わりに見張ってくれるものができて大助かりだ。はっはっは」
ゼロ「親父ぃ……」
アスカ「ぷぷ、さすがのゼロもパパの前じゃ子ども扱いね」コソコソ
シンジ「うん、意外な姿だね。ふふ」ヒソヒソ
ゼロ「お前ら~聞こえてるぞ~?」グリグリ
アスカ「いたたた!」
シンジ「ご、ごめんなさい!」
ミライ「兄さん、ヒカリやほかの職員さんたちはどこへ行ったんですか?」
ハヤタ「皆が我々のようにこの姿になれるわけじゃないからね」
ダン「大勢で囲ってこの子たちを委縮させたら悪いから、と後ろに下がってもらったのさ」
ミライ「え? でもヒカリは……」
ハヤタ「誘ったんだがね、断られたよ。彼はこういう場は苦手なんだろう」
ゼロ「何恥ずかしがってんだか、あの堅物は」
ミライ「はは、ヒカリらしいや」
シンジ「それで……エヴァンゲリオンは……?」
ハヤタ「うむ、今披露しよう」
ゼロ「もったいぶるなよな、ったく」
ダン「まあ慌てるな。多少補足説明もある、聞いていってくれ」
シンジ「はい、よろしくお願いします」
アスカ「いよいよね……どうなったのかしら」ドキドキ
シンジ「うん……」ドキドキ
ハヤタ「よし、出してくれ」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
初号機「……」
シンジ「え!?」
アスカ「こ、これって……!」
ゼロ「おいおい、マジかよ……!」
ハヤタ「気に入ってもらえたかな?」
シンジ(大きな壁が開いて出てきた初号機は、エスメラルダで見た痛々しい姿ではなかった)
シンジ(その全身は、ひび割れの直った胸のコア部分を除いて紫色の装甲を全身に纏っていた)
シンジ(長い髪も兜で隠れ、剥き出しのピンクの肌はもう見えなくなっている)
シンジ(それは紛れもなく、僕らが良く知っているあの初号機の姿――!)
ハヤタ「君たちの記憶をもとに再現してみたんだ」
ダン「細部は異なるかもしれないが、この星の金属を使っている。丈夫で動くにも邪魔にならず、しかも軽いものだ」
シンジ「そこまでして下さったなんて……!」
ダン「何より、『彼女』は女性なのだろう?」
アスカ「え」
ダン「ならば、素肌を晒したままなのは好ましくないだろう」ニヤリ
アスカ「し、紳士……!」ガガーン
シンジ(よかったね、母さん……)
ハヤタ「次はこの生物の稼働についてだ」
シンジ「!」
ダン「結論から言おう。今このままでは君たちはこれに乗ることはできない」
ゼロ「それは……」
アスカ「なんとなくわかるわ」
ゼロ「!」
シンジ「LCL……ですよね」
ハヤタ「そうだ。我々の技術でもエントリープラグに満たすとされるLCLとやらは再現できなかった」
シンジ「それはしょうがない、ですよ……だって、あれは」
ダン「うむ、それは君たちの地球で探すしかないだろう」
ミライ「このエヴァンゲリオンに乗る必要があれば……ですね」
ハヤタ「その通りだ。だがそのときの為に必要なものがもう一つあるな? シンジくん」
シンジ「はい……って、まさか?」
ダン「これだ」スッ
アスカ「インターフェイス・ヘッドセット!」
シンジ「これも作ってくださったんですか!?」
ハヤタ「実は君たちが眠っている間にアスカさんのを軽く解析させてもらったんだ。無断で拝借してすまなかったね」
アスカ「いえいえ、そんな!」フルフル
ゼロ「おい親父」
ダン「どうした?」
ゼロ「この髪飾りの色なんだが……」
アスカ「ただの髪飾りじゃないわ、これはインターフェイス・ヘッドセットと言って……」
ゼロ「んなこたぁ分かってるよ!」
ダン「どうだ? 赤、銀、青。お前のカラーリングをモデルにしたそうだ」
ゼロ「んなっ! ヒカリのヤロウ、恥ずかしいことしやがって……!////」
ミライ(本当はセブン兄さんがヒカリに頼んだんですよね?)コソッ
ハヤタ(ああ、まったくセブンも親バカだよ)ニコニコ
シンジ「僕は嬉しいですよ? ゼロさんとお揃いな感じで」ニコッ
ゼロ「そ、そうかよ?////」テレテレ
アスカ「形も頭のスラッガーに似せてもらわなくてよかったの~?」ニヤニヤ
シンジ「そ、それは……ちょっと派手すぎるかな……」
ゼロ「……」
ゼロ「この髪飾りの色なんだが……」
アスカ「ただの髪飾りじゃないわ、これはインターフェイス・ヘッドセットと言って……」
ゼロ「んなこたぁ分かってるよ!」
ダン「どうだ? 赤、銀、青。お前のカラーリングをモデルにしたそうだ」
ゼロ「んなっ! ヒカリのヤロウ、恥ずかしいことしやがって……!////」
ミライ(本当はセブン兄さんがヒカリに頼んだんですよね?)コソッ
ハヤタ(ああ、まったくセブンも親バカだよ)ニコニコ
シンジ「僕は嬉しいですよ? ゼロさんとお揃いな感じで」ニコッ
ゼロ「そ、そうかよ?////」テレテレ
アスカ「形も頭のスラッガーに似せてもらわなくてよかったの~?」ニヤニヤ
シンジ「そ、それは……ちょっと派手すぎるかな……」
ゼロ「……」
ハヤタ「そして最後に、エヴァンゲリオン本体に関してだ」
シンジ「本体……」
アスカ「あ! 割れてた胸のコアが直ってる!」
ダン「命を吹き込むとき、自然に修復されたんだ。やはりエヴァンゲリオンは神秘的な生き物だな」
ゼロ「! そういえば親父たち、体力は大丈夫なのかよ!?」
ダン「我々を見くびるなと言ったはずだゼロ。このとおり、平気だ」
ゼロ「そ、そうか……」
アスカ「ちょ、ちょっと待って!? 命を吹き込むって……!?」
シンジ「そんな大変なことを僕らのために……」
ハヤタ「おっと、君たちが気にすることはない。私たちはただ祈っただけだ」
アスカ「祈った……?」
ハヤタ「そうだ。君たちの未来に光があるように」
ダン「そして、君たちがゼロたちや宇宙の仲間との絆を忘れないように、ね」
シンジ「絆……」
ゼロ「こいつらも俺らも忘れるわけねえだろ? 変なこと言うなぁ親父は」
アスカ「もう、せっかくパパさんたちがいいこと言ってるのに水差さないでよ!」
ゼロ「パパさんって言うな!」
アスカ「ちょ、ちょっと待って!? 命を吹き込むって……!?」
シンジ「そんな大変なことを僕らのために……」
ハヤタ「おっと、君たちが気にすることはない。私たちはただ祈っただけだ」
アスカ「祈った……?」
ハヤタ「そうだ。君たちの未来に光があるように」
ダン「そして、君たちがゼロたちや宇宙の仲間との絆を忘れないように、ね」
シンジ「絆……」
ゼロ「こいつらも俺らも忘れるわけねえだろ? 変なこと言うなぁ親父は」
アスカ「もう、せっかくパパさんたちがいいこと言ってるのに水差さないでよ!」
ゼロ「パパさんって言うな!」
ミライ「兄さん、エヴァンゲリオンは生き返ったんですよね?」
ダン「うむ、そのはずだ。母も成功したと保証している」
ミライ「でも全く動く様子は見せませんね……」
ゼロ「暴れねえだけマシじゃねえか」
ダン「うーむ、シンジくんを前にすれば何か動きがあると踏んでいたのだが……」
ハヤタ「当てが外れたな」
シンジ「母さん……」
ゼロ(それって結構危なくねえ?)
シンジ「……」
アスカ「ねえシンジ、なんか喋りかけてみたら?」
シンジ「え?」
ミライ「なるほど、この生物は君の声に反応して動きを止めたこともあるらしいね」
アスカ「ホラ、何か話しかけてみなさいよ!」
シンジ「そ、そんなこといったって……」
ハヤタ「試してみてくれるか、シンジくん」
シンジ「は、はい……」
初号機「……」
シンジ「か、母さん?」
初号機「……」
シンジ「ど、どう? 元気になった?」
アスカ「な、何よそれ……」ガクッ
シンジ「仕方ないだろ、何話せって言うんだよ」
ゼロ「シンジ……」
ダン「ふむ……」
シンジ(……そうだ)
シンジ「あのー……ちょっと」
ハヤタ「どうした? シンジくん」
シンジ「一度、僕をエヴァに乗せてもらえませんか?」
ゼロ「は!?」
ミライ「シンジくん!?」
アスカ「あんた何言ってんのよ、今エヴァに乗ったって動かせやしないのよ?」
シンジ「うん、分かってる」
シンジ「でも、あそこに座れば母さんが何か伝えてくれるかもしれない」
アスカ「シンジ……」
シンジ「試したいんだ、やれることはなんでも」
ハヤタ「なるほど、試してみる価値はあるな」
シンジ「お願いできますか?」
ダン「プラグ部分の整備も完了している。早速試してみよう」
シンジ「お願いします!」
ブシュ――…… ガコン
アスカ「あ、開けられるんだ」
ハヤタ「起動システムは至って単純なものだからな、簡単に解析できたよ」
アスカ「簡単にだって、リツコが聞いたら卒倒するわね」
シンジ「はは……」
ダン「よしシンジくん、乗り込んでくれ」
シンジ「え、でも高すぎて……」
ゼロ「こうするんだよ! デュワッ!」
ギュイィィィイイイイン!!
ズズン!
シンジ「うわっ!」
ゼロ「ほら! 俺の手の上に乗れ! 運んでやる!」
シンジ「お、お願いします……」ヨタヨタ
アスカ「ちょっと! 落とさないでよ!」
ゼロ「心配すんなって! よっ!」
シンジ「うわ、高い……!」
シンジ(でも、どこか懐かしい)
シンジ(そうだ、これはエヴァの中からの景色……)
ゼロ「どうしたシンジ? ボーっとして」
シンジ「え? あ、ごめんなさい」
ゼロ「ほら、エヴァに移れ! 気をつけろよ?」
シンジ「はい……よいしょ」
アスカ「シンジー! 大丈夫ー!?」
ダン「コクピットとはこの小型無線機で通話ができるよ」
アスカ「よ、用意良いんですね……」
ゼロ「シンジ、どうだ?」
シンジ「うん、座れました」
ゼロ「その髪飾り、良く似合ってるぜ」
シンジ「あ、ありがとうございます……////」
ゼロ「なんたって色合いがいいからな!」フフン
シンジ「は、ははは……」
ダン「ゼロ! シンジくんはどうなんだ!」
ゼロ「おっと悪ィ、OKだ、閉めてくれ!」
シンジ「ゼロさん……」
ゼロ「じゃあな、シンジ」
バシュッ
ダン「今、エスメラルダ製のバッテリーは取り外して電源を繋げてある」
ハヤタ「シンジくん、息はできるな?」
シンジ『はい、問題ないです』
アスカ「あ、ほんとに聞こえる! シンジのあほー」
シンジ『もう、せっかく作ってもらったもので遊ばないでよ!』
アスカ「テストよ、テスト」
ハヤタ「では、電源を入れるぞ。シンジくん、何かあったらすぐに言ってくれ」
シンジ『はい、お願いします』
ダン「よし、電源を入れてくれ」
ギィィィィ……ン
ゼロ「シンジ……」
―――エントリープラグ内
シンジ(懐かしい座り心地)
シンジ(ゼロさんは冗談を言ってるつもりでも、僕のことを気遣って明るく振る舞ってくれていたんだろう)
シンジ「……」ハァ
シンジ(ここに座ると、さっきゼロさんやミライさんに話さなかった嫌な過去も甦る)
シンジ(光線を受け、腕を切られ、何度も何度も辛い目にあった)
シンジ(そして、あのサードインパクトの光景……)
シンジ「っ……」ギュッ
シンジ(やっぱり怖い、怖いよ)
シンジ(でも僕は、今度こそ逃げないって決めたんだ。ゼロさんと約束したんだ)
シンジ(母さん、僕に勇気を授けて……!)
(シンジ)
シンジ「!!」
つづく
>>261-262がダブってますね、すみません
あと最近更新遅くてすみません
再開
今回少し長めです
シンジ「母さん、母さんなの……!?」
(久しぶりね、元気そうで何よりだわ)
シンジ「母さんも、生き返ったんだね!」
(ええ、お世話になった皆さんにシンジからお礼を言っておいてね)
シンジ「うん、もちろんだよ」
(死者を甦らせる技術があるなんて……宇宙は広いのね)
シンジ「そうだよ、アスカと一緒にゼロさんたちに一杯いろんなものを見せてもらったんだ」
(そう……よかったわね)
シンジ「話してあげたいけど……」
(ええ、残念だけど時間が無いわ)
シンジ「……」
(永遠に生きるはずだったエヴァも、コアを貫くほどのダメージには耐えられなかったようね)
シンジ「あ……あの時は助けてくれてありがとう、母さん」
(ふふっ)
シンジ「?」
(あなたの『大切な人を守りたい』っていう声が聞こえて、エヴァが勝手に動いちゃったのよ)
シンジ「……」
(エヴァは人類が持つには過ぎたる存在だったのかもしれない)
(でも、エヴァを呼ぶほどのあなたの『戦いたい』という勇気は、とても立派だったと思うわ)
シンジ「そ、そうかな……」
(それに、かわいらしいガールフレンドができたみたいね、シンジ)クスクス
シンジ「え!? う、うん……////」
(男の子なんだからしっかりアスカちゃんを守ってあげるのよ?)
シンジ「大丈夫、任せてよ!」
(あら、頼もしいこと。うふふ)
シンジ「……ねえ、母さん。これから僕たちは……」
(わかってる。もう一度、あの地球へ行くのね)
シンジ「うん。もう一度、皆に会いに行くんだ」
シンジ「地球を、平和な世界を取り戻すために」
(……)
シンジ「だから、母さんも……」
(……シンジ、今の私にできることは、この身を委ねる以外何もないわ)
シンジ「……えっ?」
(こうやってお話ができるのも今だけ。そのうち私はまた意識がエヴァの中に沈んでいくでしょう)
シンジ「母さん……!」
(大丈夫。あなたはもう一人じゃないわ)
シンジ「!」
(アスカちゃんや、あなたを支えてくれている皆さんを信じて、きっと光を掴むのよ)
シンジ「……また、会えるよね?」
(……もちろん)
(あなたの会いたい、って強い思いが届けば、きっと皆LCLから帰ってくるわ)
(だから、最後まで諦めちゃだめよ、シンジ)
シンジ「……うん!」
(……残念だけど、もうそろそろ時間のようね)
シンジ「……!」
(次にあなたに会えるのは、地球で、そして人として、だと信じてるわ)
シンジ「うん、きっと……!」
(それじゃあ……)
シンジ「あ、待って! 母さん!」
(……?)
シンジ「父さんが、その……母さんによろしく、って……」
(……)クスッ
シンジ「……ふふっ」
(あの人らしいわね)
シンジ「ホントにね」
(じゃあね、シンジ。また会いましょう)
シンジ「母さん―――」
(がんばってね―――)
『――ンジ! シンジってば!』
シンジ「……?」
アスカ『返事しなさいよ! シンジ!』
シンジ「ア、アスカ……?」
アスカ『もう! 急に返事しなくなるからビックリしたじゃない!』
シンジ「ご、ごめん」
シンジ(今のは……夢……?)
ゼロ『おい!! シンジ!!』ビリビリ
シンジ「うわっ!?」
ゼロ『大丈夫なのか!? おい!?』ユサユサ
シンジ「わ、ちょっとゼロさん、揺すらないで」グラグラ
ゼロ『気分悪くなったりしてねえか!?』ユサユサ
シンジ「どっちかっていうと今……おえっ」
ゼロ『なにぃ!? 大変だ、おい親父! ハッチを開けろ! 早くしねえとこれ引っこ抜くぞ!』ユサユサ
シンジ「そ、それだけはやめて……うえっ」
ガシャン プシュー……
シンジ「ひいぃ……」フラフラ
ゼロ(人間体)「どうしたシンジ、やっぱり気分悪いのか?」
アスカ「あんたがグラグラ揺らすからでしょ!?」
ゼロ「そ、そうか? 悪ぃ」
シンジ「い、いえ……」
アスカ「それよりもシンジ! 何であんた急に返事しなくなったわけ!?」
シンジ「え、えっと」
アスカ「みんな心配したんだからね!?」
ミライ「アスカさんも泣きそうになって……」
アスカ「ちょ、ちょっとミライさん!」アセアセ
シンジ「あの、その……」
アスカ「何よ、どう申し開きするつもり?」
シンジ「えーっと……エヴァに座った感じが懐かしくて……」
アスカ「……」
シンジ「……ちょっと、眠っちゃった、かな? なんて……」
アスカ「……」
シンジ「……」
アスカ「……あ」
シンジ「あ?」
アスカ「あんたバカァ!!?」 くわっ!
シンジ「ひいっ」ビクッ
ミライ「えっ」ビクッ
ゼロ「うおっ」ビクッ
アスカ「みんながこんなにも親身になってやってくれてるのに何のんきに居眠りなんかしてんのよ!?」ガー
シンジ「ご、ごめん! ごめんよアスカ」
アスカ「ごめんじゃないわよ! ほんっと信じられない! 緊張感とかないわけ!?」ギー
ミライ「まあまあ、アスカさん落ち着いて」
アスカ「ミライさーん!」エーン
ゼロ「怒ったり泣いたり心配したり忙しいやつだな」
アスカ「うるさい!」
シンジ「アスカ……」オロオロ
ハヤタ「シンジくん、いいかな?」
シンジ「は、はい! ごめんなさい、心配かけて」
ダン「いいんだ、それよりもあの中はどうだった?」
シンジ「え、えーっと……」
ハヤタ「君からの返事が途絶えた時、エヴァは一時的にプラグの排出命令を受け付けなくなった」
シンジ「!」
ゼロ「それは本当か!」
ダン「ああ。だがシステムを調べたが問題は無かった。現に今、シンジ君を外に出せたのだからね」
ハヤタ「もしこれがエヴァンゲリオンの意志で起こった不具合だとするなら、我々は……」
アスカ「ハ、ハヤタさん……!」
シンジ「母に、母さんに会ったんです」
一同「!?」
アスカ「シンジ、それ本当!?」
シンジ「うん、でももしかしたらホントに居眠りして見た夢だったのかもしれません、でも……」
シンジ「母さんは僕に諦めないでって、がんばれって言ってくれたんです」
ハヤタ「……」
シンジ「たぶん少しだけ話がしたくて……それで僕を引き留めてたんだと思います」
ダン「……」
ミライ「シンジくん……」
シンジ「だから、その……エヴァに問題は、ありません」
シンジ「むしろいいことです。母さんは、エヴァは生き返ったんです」
ハヤタ「そうか……」
ダン「君のその言葉、信じていいんだね?」
シンジ「! ……はい!」
ゼロ「あったり前だろ!」
ダン「お前には聞いてない」
ゼロ「」
ハヤタ「分かった。エヴァンゲリオンは君たちに託そう」
アスカ「!」
ダン「きっと、地球再生を成功させてくれ。頼んだぞ」
シンジ「はい!」
シンジ(そして、バッテリーの再接続と、胸部の装甲の取り付けも終わり、ここでの用事は全て終わった)
ゼロ「さぁーて、エヴァに問題は無いようだし、そろそろ行くかな!」
シンジ「はい、いよいよ……ですね」
アスカ「じゃ、またエヴァの運搬よろしくね、ゼロ?」
ゼロ「おっと、そうだった」
ダン「待ってくれ、もう一つプレゼントがあるんだった」
シンジ「え?」
ゼロ「ま、まだ何かあったのかよ」
ダン「戻れ!!」
キュウウウウウウウン…… パッ
シンジ「……へ?」
アスカ「初号機が……消えちゃった?」
ゼロ「お、親父!? 何すんだ!」
ダン「はっはっは、落ち着けゼロ。ほら、これだよ」
シンジ「……何ですかこれ、カプセル?」
ミライ「これはカプセル怪獣用のカプセルですね!」
シンジ「カプセル怪獣?」
ダン「そう、初号機はこのカプセルに収納した。これなら地球に着いた後でも持ち運びは便利だろう?」
アスカ「た、確かに……」
ダン「この先端を押して投げれば出現する。ただし一度しか使えないから、気を付けてくれ」
シンジ「……」
ハヤタ「シンジくん、心配しなくても中は窮屈じゃない。これは本来怪獣を収納するための物であって、そのため中は快適に作られてるんだ」コソッ
シンジ「そ、そうでしたか」
シンジ(さすが、ハヤタさんするどい)
ゼロ「シンジ、お前が持ってろよ。必要になるその時まで、な?」
シンジ「わかりました」
シンジ(行こう、母さん。もう一度、地球へ)
アスカ「シンジ、本当に初号機の中でお母さんに会ったの?」
シンジ「う、うん。信じられないかもしれないけど……」
アスカ「バカ、信じるわよ」
シンジ「そ、そう」
アスカ「……よかったわね、こんな形でもまたママに会えるなんて」
シンジ「母さんとも約束したんだ」
アスカ「何を?」
シンジ「また、地球で会おうって。今度は、人の形で」
シンジ(それに、アスカを守るって)
アスカ「……そっか」
シンジ「それに……」チラ
ゼロ「しかし全く、親父もなかなかいたずら好きだな? 変に驚かせやがって」
ダン「いたずらしたつもりはない」
ゼロ「何の説明もなくいきなりカプセルに入れたら驚くだろ!」
ハヤタ「あれこれ言うよりまず行動、という姿勢は二人ともよく似てるな」
ゼロ「んなっ!////」
ミライ「さすが親子ですね」
ゼロ「メビウス、お前まで!」
ダン「嫌か?」
ゼロ「い、嫌ってわけじゃ……」ゴニョゴニョ
シンジ「……父さんとも」
アスカ「私だって」
シンジ「!」
アスカ「私だって、弐号機なんかじゃない、本物のママにもう一度会ってやるんだから!」
アスカ「その時まで絶対諦めないんだから、あんたもいつもみたいにすぐ諦めんじゃないわよ!」
シンジ「……うん!」
―――宇宙警備隊本部・ロビー
ボット「戻ったな」
シンジ「ジャンボットさん、お待たせしました」
ボット「エヴァは大丈夫だったのか?」
アスカ「とーぜん! ポケットサイズになっちゃったわ!」
ボット「……?」
ゼロ「ま、詳しくは行きながら説明するからよ!」
ボット「そうか。待っている間にロンギヌスの槍のデータを私に移してもらった。槍はまだあの地球にとどまっているようだ」
ゼロ「よし……じゃあ行こうぜ、地球へ」
シンジ「はい!」
アスカ「ええ!」
ハヤタ「君たちの成功を祈っている」
ダン「達者でな」
ミライ「シンジくん、アスカさん、元気でね」
シンジ「皆さん、お世話になりました」
アスカ「本当に、ありがとうございました!」
ハヤタ「いやいや、礼には及ばんよ」
ダン「我々は、我々のできることをやったまでのことだ」
シンジ「ハヤタさん……モロボシさん……!」
ミライ「忘れないで。君たちは一人じゃない。いつだって仲間がそばにいる」
シンジ「ミライさん……」
ミライ「ゼロたちはもちろん、遠く離れてたって僕たちもずっと仲間だよ!」
アスカ「うん!」
ゼロ「へへっ、いいこと言うじゃねえかメビウス」
ミライ「ゼロ、君もだよ」
ゼロ「?」
ミライ「君は見かけによらず結構思い悩むタイプだからね」
ゼロ「うっ」ギクッ
ミライ「困ったときは、周りの仲間に遠慮なく相談するんだよ」
ゼロ「……」
アスカ「ほら、先輩からのアドバイスよ! お礼は?」
ゼロ「……サンキューな、メビウス」
ミライ「!」ニッコリ
ゼロ「さて、と!」キュインキュイン
シンジ「もうエヴァを運ばなくてもいいのに、飛んでいくんですか?」
ボット「私に乗って行けばいいだろう」
ゼロ「ま、道中も安全とは限らねえからな」
シンジ「そうか、そうですよね。よろしくお願いします」
ゼロ「あいよ! デュワッ!!」カチャッ
ギュィィィィイイイイイン!!
ミライ「だったら、僕らも」
ダン「そうだな」
ハヤタ「しっかり、君たちのことを見送らせてもらうよ」
アスカ「え?」
ミライ「さあ、ジャンボットさんに乗って!」
シンジ「は、はい」
タタタ……
ボット「乗ったな? エヴァンゲリオンも忘れてないな?」
シンジ「はい、ここに」スッ
ボット「本当にポケットサイズになったんだな……」
アスカ「持ち運びには便利よね~」
シンジ(母さん……)ギュッ
アスカ「ちょ、ちょっと! 変なとこ押してここで出さないでよ!? 一回しか使えないんだからね!?」
シンジ「わ、わかってるよ!」ギクッ
ボット「よし、浮上する!」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
アスカ「ミライさーん! おーい!!」ブンブン
ミライ「……」ニコッ
シンジ「……あれ、ミライさんの腕についてるのは……?」
アスカ「え?」
ミライ「メビウース!!」キュインッ
パァァァァァァァァッ
ダン「デュワッ!!」カチャッ
ディウンディウンディウンディウン!
ハヤタ「よし、私も」カチッ
バシュウウウウウウウン!
ウルトラマンメビウス(以下、メビウス)「シェアッ!!」
セブン「デュワッ!!」
マン「ショワッ!」
アスカ「ミライさんも……ハヤタさんもモロボシさんも、みんなウルトラマンに!」
シンジ「すごい……!」
アスカ「こうしてみると、やっぱりゼロとモロボシさんって似てるのねぇ~」シゲシゲ
シンジ「うわぁ、ほんとだ」
ゼロ「まあ……そりゃ、親子だし……」
アスカ「照れることないでしょってば」
ゼロ「て、照れてねーって!」
ボット「皆、見てみろ」
シンジ「えっ……あっ!」
エース「行くのか、地球人たち」
ヒカリ「エヴァンゲリオンは大丈夫だったようだな」
ジャック「気を付けてな」
ゾフィー「さようなら」
母「どうぞ、お健やかに」
父「達者でな!」
アスカ「あの3人もいるわ!」
シンジ「ウルトラマンがあんなにいっぱい……!」
メビウス「……」
タロウ「彼らが心配か?」
メビウス「教官……タロウ兄さん!」
タロウ「本当はついて行きたいと思ってるんじゃないのか?」
メビウス「……いえ、これはゼロが自分で引き受けた任務です」
メビウス「恐らくまた大変な目に合うかもしれませんが、ここで僕がでしゃばっても彼のためになりません」
タロウ「うむ、そうか」
メビウス「それに……」
タロウ「それに?」
メビウス「僕も、ゼロやシンジくんとアスカさんを信じていますから」
タロウ「……そうか」
ゼロ「じゃあな、みんな! 行ってくるぜ!」
シンジ「さようなら!」
アスカ「ありがとー!」
ゼロ「……!」チラッ
ウルトラマンレオ(以下、レオ)「……」
ゼロ(レオ……!)
レオ「……」コクリ
ゼロ「!」コクッ
ギュィイイイイイイイ……ン
つづく
なにせ、最初はそのまんま「カプセルモンスター」ってタイトルで出そうとしたってぐらいだからな。
「行け! ○○!」「戻れ! ○○!」なんかも、ダンがカプセル怪獣使う時の掛け声だし。
やっぱ円谷は偉大だわ。
ウルトラマンギンガの話題はYoutube配信まで控えてくださいますよう
ネタバレ防止にご協力ください。
よろしくお願いします。
再開
―――マイティベース
グレンファイヤー(以下、グレン)「お、帰ってきたな!」
アスカ「やっほー! しばらくねみんな!」
ミラーナイト(以下、ミラー)「その表情だと、どうやら上手くいったみたいですね」
ゼロ「おう! バッチリよ!」
ジャンナイン(以下、ナイン)「エヴァンゲリオンはどうしたんだ?」
シンジ「これです、ほら」ゴソゴソ
グレン「あぁーん? なんだ?この米粒みてーなのは?」
シンジ「これはカプセル怪獣用のカプセルで―――」
ナイン「なるほど、とにかくエヴァの蘇生は成功したのだな」
グレン「なんだかよく分かんねえな? おい、ちょっとそれ出してみろよ」
アスカ「あんた話聞いてた!?」
ミラー「これは一度しか出せないんですよ」
グレン「何だよそうなの? いざというとき出なかったらどうすんだよ」
ゼロ「光の国の技術を疑うってのか!?」
シンジ「まあまあゼロさん。グレンさんも心配いりません、大丈夫ですよ」
グレン「ふーん」
ボット「使い時を間違えないようにな」
シンジ「そうですね」
ゼロ「それよりお前ら、準備できてんのか? すぐ出るぞ」
グレン「おう、あったり前ェよ!」
ミラー「私達はいつでも行けますよ」
ナイン「シンジとアスカも準備はいいのか?」
シンジ「大丈夫です」
アスカ「もちろんよ!」
ゼロ「寄り道はしねえ、まっすぐ地球に向かう。いいな?」
シンジ「はい!」
シンジ(そして、その言葉通り僕たちはどこの星に寄ることもなくまっすぐ地球に向かった)
シンジ(道中、僕たちはいつも通り他愛のない話をしていた)
シンジ(おどけるグレンさんや天然ボケするジャンボットさんとジャンナインさん)
シンジ(それにツッコむミラーナイトさんとゼロさん、たまにゼロさんもボケみたいなことを言う)
シンジ(そしてハイテンションでツッコんで、グレンさんやゼロさんにからかわれ怒り出すアスカと収める僕)
シンジ(あの日皆と出会って、宇宙を旅する中で何度も繰り返したこのいつも通りのやり取り)
シンジ(いつしか僕らにとって日常ともいえるような楽しくて落ち着ける仲間同士ならではの雰囲気)
シンジ(僕もアスカも、その雰囲気を惜しむかのように皆といろんなことを喋った)
シンジ(そして皆も、いつもと変わらず僕らと接してくれた)
シンジ(お互いに、恐らくもうお別れになると解っていながら)
シンジ(結局、途中で何者かに襲われるなどトラブルはなにもなかった)
シンジ(地球を離れ、その途中で立ち寄った星々や出来事は忘れたことはない)
シンジ(あの時は時間にして1か月ほどの長い旅になったけど、今度は3日も経たず地球にたどり着いた)
シンジ(もう、終わる。夢のようだった宇宙の旅が、少し名残惜しい)
シンジ(あの日最後に見たときと何も変わっていない赤い地球を前にして、そんな思いが心をよぎる)
シンジ(でも、僕らは決意したんだ。こここそが、僕らの生きるべき世界なんだと。この世界を僕たちの手で救わなければいけないんだと)
ギュッ
シンジ「ん?」
アスカ「……」
シンジ「アスカ……」
シンジ(アスカの手は汗ばんでいる。少し震えているようでもあった)
シンジ(今までの平和で楽しい暮らしを捨てて、本当にまたここに帰ってきたんだという実感が湧いてきたのだろう)
シンジ(そして、やはりアスカにとってもサードインパクトの記憶は未だに色濃く残っているのだろう)
ギュッ
アスカ「!」
シンジ「大丈夫だよ、アスカ。僕がついてる」
アスカ「……ありがと」
ゼロ「……お前ら、あまり言いたくないが、大事なことだから言っとくぜ」
シンジ・アスカ「「!!」」
ゼロ「もし……もし、地球再生がダメだったら、その時は……」
シンジ「……」
アスカ「……」
グレン「おいゼロ、ここまで来てお前……」
ミラー「いえ、どうしても無視できないことです」
ボット「その通りだ」
ナイン「この作戦に確実性はない、失敗した場合のことも考えなければならない」
グレン「だ、だけどよ……」
シンジ「……その時は、どうしましょうか」
アスカ「今更エスメラルダには戻れないもんね」
ゼロ「……」
アスカ「ま、とりあえず責任もって私たちが暮らせる新しい星を探すことね!」
シンジ「そうだ、それが見つかるまではマイティベースに住まわせてくださいよ。掃除ぐらいしますから」
グレン「ナンデヤネン! お前らがあそこ掃除しようと思ったら一生かかるぞ!?」
シンジ「うーん、それはほら、僕らがジャンボットさんやジャンナインさんを操縦して……」
ナイン「それは僕らが掃除してるのと変わらないんじゃないか?」
シンジ「え……?」
ゼロ「……ぷっ」
あっはっはっはっはっはっはっは!!
ゼロ(こいつら自身の強さ、……か)
ゼロ「さぁーて、行くか!」
アスカ「あ、待って、その前に……」
シンジ「ねえアスカ、部屋で何してるの?」
アスカ「着替えてるだけよ、待ってて!」
シンジ「うん……」
ウィーン
シンジ「……! アスカ、それ……!」
アスカ「ふふ、驚いた?」
シンジ「まだ持ってたんだね……その、プラグスーツ」
アスカ「エスメラルダに住んでた頃もね、こっそり手入れとかしてたんだ」
アスカ「何となく捨てられなくって。ううん、捨てちゃダメだと思ってたのかも。こんな日が来るかも知れなかったんだから」
シンジ「……」
アスカ「……それにやっぱりね、地球にまた帰るならこの格好かな、って思って持ってきちゃった」
シンジ「……うん」
アスカ「それにほら、あんただって結局その制服じゃない」
シンジ「僕は普段からたまにこれ着てたよ」
アスカ「でも今着てるってことはそういうことでしょ?」
シンジ「……かもね」
アスカ「それと、もう一つ」
シンジ「なに?」
アスカ「ジャンボット!」
ボット「どうした? アスカ」
アスカ「私をジャンナインに移してくれる?」
ボット「!?」
シンジ「アスカ!?」
アスカ「地球には間違いなく何かいるわよ。何かあった時すぐに戦えるようにしてたほうがいいわ」
シンジ「で、でも……!」
アスカ「足手纏いになりたくないの。お願い」
シンジ「アスカ……」
ナイン「……確かに。地球での戦いは彼らの方が慣れている」
ボット「戦闘があるならトレーサーを活用したほうが有利……だな」
アスカ「いいでしょ? ゼロ」
ゼロ「……ああ、止める理由はねえよ」
シンジ「……」
アスカ「そういうことだから、じゃあねシンジ」
ウィーン
シンジ「アスカ!」
アスカ「!」ピタッ
シンジ「アスカは、僕が守るから。絶対に」
アスカ「……」
『もう僕は逃げない。僕はこれからアスカを守る。絶対に』
アスカ「……」クスッ
シンジ「?」
アスカ「……今度は頼りにしてるわよ、バカシンジ」
シンジ「……うん!」
ウィーン
アスカ「ジャンナインに乗るのも久しぶりね」
ナイン「無理はするなよ、アスカ」
アスカ「分かってるって!」
シンジ『ジャンナインさんの言うとおりだよ、アスカ』
アスカ「もーうるっさいわねー! 元弐号機パイロットの私の実力忘れた訳じゃないでしょうね!」
シンジ『そうだけどブランクってものが……』
グレン「はいはい! 夫婦喧嘩はそれまぁでぇ~よ~」
アスカ「ふ、夫婦って……////」
ゼロ「よし! これより、地球に突入する!」
一同「おう!!!」
ギュィイイイイ……ン
シンジ「……ただいま」ボソッ
???「オカエリナサイ」
つづく
再開
―――地球
キィィィィィィ…… ズズン……
ゼロ「……」
ボット「あの頃のまま……だな」
グレン「でもよ、あの化け物はどこにもいねえな……?」
ミラー「どうやらそのようですね」
ナイン「あれだけいたのに今一体もいないとは、不自然だ」
ゼロ(ジャックの報告通り、か……)
ゼロ(それじゃあホントにカヲルも綾波レイも……?)
ゼロ(いや、そんなはずはねえ! 絶対探し出してやる!)
シンジ「……」
アスカ「変わってることと言えば、その化け物がいなくなってることと、大きいレイの顔もなくなってるわね」
シンジ「綾波……」
アスカ「まずはレイと渚カヲルっていうフィフスを探す?」
ゼロ「いや、まずはロンギヌスの槍を持っているナックル星人という宇宙人を探す」
アスカ「誰よそれ、何者なの?」
ゼロ「ただの性悪な宇宙人だ、そいつ自体は大して問題じゃねえ。それよりも、だ」
シンジ「ロンギヌスの槍……」
ゼロ「そうだ。その槍を持つナックル星人は強大な力を得ている。真に警戒すべきは槍の方だ」
アスカ「今更言われなくたって痛いほど分かってるわよ」
シンジ(自虐ネタ……なのかな?)ドキドキ
ミラー「ジャンボット。槍の反応は捉えられていますか?」
ボット「うむ……ここから少し離れたところに強いエネルギー反応がある」
アスカ「ここはどこらへんなの?」
ボット「光の国からもらった地球の地形データから大陸の形を照合すると、ここはチュウゴク、というところらしい」
シンジ「中国か……」
アスカ「じゃああっちに見える海は日本海かオホーツク海ね」
ボット「槍の反応もその海の向こうのようだ」
シンジ「じゃあ、ロンギヌスの槍は日本に……!」
ゼロ「よおし、待ってやがれナックル星人! ボッコボコにして槍を奪い取ってやる!」
アスカ「セリフだけ聞いたらまるで悪役ね……」
―――中国・日本海海岸
ナイン「この海の向こうか」
ミラー「……?」
グレン「どした? ミラちゃん」
ミラー「いや……気のせいでしょうか……?」
グレン「何がだよ、気になるから言えって」
ミラー「少し……あの時より海のかさが少なすぎるような気がするんです」
ボット「海が?」
ゼロ「ただの干潮じゃねえのか?」
ミラー「そうでしょうか……?」
ナイン「それに……海の色が少し変わっていないか?」
シンジ「海の色……?」
ゼロ「何言ってんだ、真っ赤なままだろ」
アスカ「うーん……でも確かに、ほんの少し赤みが薄くなってるような……」
ゼロ「はいはい、分かったから早く行こうぜ」
アスカ「でも……」
グレン「……」ジーッ
ゼロ「で、お前は何を見つけたんだ? グレン」イライラ
グレン「……何だアレ」
ゼロ「アレ? アレってどれだよ」
グレン「ほら、海の向こうから何かが……」
ゼロ「は?」
ボット「うむ、確かにこっちに何かが近づいて来ている」
「ーー……」
グレン「それにほら、何か聞こえね?」
「ーー……」
ミラー「ええ、聞こえます……これは……サイレン?」
シンジ「……?」
ゼロ(何だアレは……? いや、どこかで見たことが……?)
アスカ「何? 何よ、全然見えないんだけど」
ナイン「お前たちの目には遠いな、モニターに出そう」
ブォン
ボット「見えるか、シンジ?」
シンジ「……!」
ボット「? どうした?」
シンジ「あ……ああ……!」
グレン「おいどうしたシンジよ? アレが何か知ってんのか?」
ゼロ「……!」
ゼロ(そうだ、あれは……! シンジの記憶の中にいた!)
シンジ「皆!! 逃げて!!!」
一同「!?」
「ラー」
ピキャオン!!
ズドッ ガガァァアアン……!!!
ゴゴゴゴゴゴゴ……
キラキラキラキラ……
ゼロ「くっ……!」
ミラー「間一髪、バリアーが間に合いましたね……!」フゥ
グレン「おいおいおい何なんだよありゃ!? ただの空飛ぶ宝石じゃねえのか!?」
アスカ「あんたバカァ!? ただの空飛ぶ宝石がこの世のどこにあるのよ!? あるかも知れないけど!」
ナイン「気をつけろ! この火力、以前この星に無数にいた生物のそれをはるかに上回っている!」
ゼロ「シンジ、あれは……いや、あいつは……!!」
シンジ「間違いありません……! 僕がかつてこの地球で戦った……!」
ラミエル「ラー……」
シンジ「使徒……!」
つづく
再開
グレン「シト!?」
ミラー「かつてシンジくんとアスカさんがエヴァンゲリオンに乗って戦ったという超生物……」
ボット「あれがその使徒、なのか!?」
シンジ「はい……! 数多く存在したその一つです!」
アスカ「どうなってんの!? なんで一度倒した使徒がまたここにいるの!?」
グレン「俺に聞かれたってわかるかよ!」
アスカ「あんたには聞いてないわよ!」
ラミエル「ラー…」 ズズズ…
シンジ「まずい、離れてください!」
一同「!!」
シンジ「あいつは一定範囲内にいる敵を無差別に攻撃してくるんです!」
ゼロ「みんな、下がれ!!」
バヒュッ バヒュヒュッ
ラミエル「……」ズズズ……
ゼロ「あいつら使徒はこの星の生命体じゃねえ……だったらぶっ倒しても問題ねえな!」ジャキン
ゼロ「ゼロツインシュート!!」
ズォバッ!!
ラミエル「!!」ブォン
ズガン! バチチチチチチチチチチ!
ボット「あのバリアは!」
シンジ「ATフィールド……!」
ゼロ「ぐぬぬぬぬ……!!」ビビビビビビビ…
グレン「おいシンジ! あいつを知ってるんだったらあのバリアはどうやって破るのか教えろよ!」
シンジ「僕たちの時は、ATフィールドを突き破るほどの超威力の兵器で倒しました!」
ゼロ「そうかよ……だったら……!!」ビビビビビビビ…
ピキッ ピキピキッ
ラミエル「!?」
ゼロ「俺も全開だァァァァァァァ!!」ボウッ
カッ バリィィィィィィン!!!
ドガァァァァァァァ……ン!!!
ラミエル「……!!」
ゴゴゴゴ…… ドゴァァァァァアアン!!
グレン「や、やったぜ!」
ゼロ「ハァッ……!ハァッ……!」
シンジ「すごい……!」
ゼロ「へへ、言ったろ? 1分も掛かんねえってよ!」フゥ
ミラー「お見事……ですが、一息つくにはまだ早いようですよ、ゼロ」
ゼロ「何!?」
シュルシュルシュルシュル…
シャムシエル「……」
シンジ「そ、そんな……!」
ズン… ズズン…!
サキエル「……」
グレン「おいおい、前回も今回も随分と手荒い歓迎だねえ? これが地球流だってのか?」
アスカ「当たらずとも遠からず……かもね」
ドスン ドスン
イスラフェル「オオォ……」
ガサガサガサガサガサ……
マトリエル「……」
シンジ「……!」
ゼロ「シンジ、こいつらが何故復活したかなんてことは後で考えろ」
シンジ「ゼロさん……」
ゼロ「今はとにかくこいつらを片付ける。いいな?」
シンジ「はい!」
ゼロ「よっしゃあ! 行くぜお前ら!!」
「おうっ!!」
グレン「ファイヤァァァァァパァァァンチ!!」ボボゥッ!
ドゴォ! ドゴォン!
マトリエル「!」
グレン「へへへ、おめえはあの厄介なバリアー持ってねえのか? そいつぁありがてぇ!! オラァ!」ガツン!
マトリエル「……!!」 ビシュッ ビシュッ
グレン「おおっと」ヒョイッ
ビチャッ ジュウウウウウウウ……
グレン「溶解液か!? しゃらくせえ!」
ミラー「シルバーナイフ!」 ヒュッ ヒュヒュヒュン!
シュルルルルルル!
ギィン! キキキキィン!
ガキィン!
シャムシエル「……」シュルルルル…
ミラー「全て弾き落とすとは……なかなか醜いながら器用な触手をお持ちのようだ」
シャムシエル「……!」シュルルル!
ドスッ!
シャムシエル「……」
ピキッ パリィ……ン!
シャムシエル「!?」
ミラー「それは私が作り出した鏡に映した私の虚像……本物は」
ズバシュッ! ピキ パリン
シャムシエル「……」シュルルルル
ミラー「やれやれ、あなたはどうやら話を聞くための器官をお持ちでないようですね」キラーン
シャムシエル「……!」シュルシュルシュル
ミラー「そんなせっかちなことでは私を捉えられませんよ?」キュピーン
ゼロ「うおおおおおおお!!」
ドゴォン!!
サキエル「キュイイイイイ!」
ゼロ「うるせえ!!」 ドガァッ
ヒュー…… ズズン!
サキエル「キ……キキィ……!」ムクッ
ゼロ「知ってるぜお前。シンジに負けそうになって飛びついて自爆したんだろ? 残念だがその手は予習済みだ!」ビシッ
サキエル「……」ググッ
ゼロ「なら俺もわざわざお前に近づいたりはしねえ! ゼロスラッガー!!」ジャキン!
ギャルルルルルルル!
アスカ「シンジ、もちろんあれで行くわよ。覚えてるわね」
シンジ「うん、大丈夫だよ」
イスラフェル「グオオ……」
シンジ「ジャンボットさん、ジャンナインさん。こいつは二体に分裂して攻撃してきます」
アスカ「だからこっちもコンビネーションによる攻撃が大事。そのためのユニゾンなのよ」
ボット「なるほど……ならば今回は君たちに身を任せよう」
ナイン「我々に遠慮することなく、思いっきりやるがいい」
シンジ「はい!」
アスカ「もちろんよ! 最初からフル稼働、最大戦速で行くわよ!」
イスラフェル「……!」ギロッ
シンジ・アスカ「「ジャン・ファイト!!」」
グレン「ファイヤァァァァァァスティィィィィック!!」
ドスッ!!
マトリエル「……!」 ピクッ ピクッ
グレン「悪趣味だが蜘蛛の串焼きだ! 悪く思うなよ!」
ボボウッ!!
マトリエル「ギギィ……ッ!」
ボボボボボボボ……
グレン「一丁上がりィー!」
ズバァッ!
ドスン
シャムシエル「……!」
ミラー「やはり私の技の方が切れ味は上でしたね。触手の手入れを怠っていましたか?」
シャムシエル「シュルルルル……」ギラッ
ミラー「シルバークロスッ!!」キュイーン!
ズバシュッ
シャムシエル「……」ドサッ
ミラー「醜い戦いは好きではないのでね」キラン
シンジ「うおおおおおお!!」
アスカ「はああああああ!!」
ズガガァァン!!
イスラフェル「ギィ……!」
ズルン
イスラフェル甲「……」ジリ
イスラフェル乙「……」ザッ
ボット「分裂した!?」
アスカ「シンジ、今よ!」
シンジ「うん!」
ガシィン!
シンジ・アスカ「「ダブルジャンナックル!!」」
バシュシュ!!
イスラフェル甲・乙「「!!?」」
ドゴゴォン!!
イスラフェル甲「グァ……!」グラッ
イスラフェル乙「ガ……」ドサッ
ナイン「なるほど、ジャンナックルを同時に放つ連携技か」
ボット「実に参考になる技だ! シンジ、アスカ、さすがだな」
アスカ「へへん、あったりまえよ! 私は元エヴァンゲリオンのエリート……」
シンジ「油断しないでアスカ、来るよ!」
アスカ「もう、分かってるっちゅーの!!」
ズルン
イスラフェル「……」
ボット「また一つに……!」
シンジ「ビームエメラルド!!」
アスカ「ジャンバスター!!」
ズババァ!!
イスラフェル「!!」
ズドドドドドドォーーン!!!
シンジ「やった!」
ボット「見事だ!」
アスカ「やだー! ジャンナインったらビーム出るところが何か卑猥ー!!」
シンジ「アスカ!」
ナイン「ヒワイとは、何だ?」
ゼロ「ワイドゼロショット!!」ズドシュッ
サキエル「キギィ!!」
ドッ ズガァァァァ……ン!!
ゼロ「あいつらの邪魔はさせねえ……!」
ゼロ「遮るものは全部ぶっ倒してやる!」
グレン「おいゼロ! また新手が来るぜ!」
ゼロ「何ィ!? クソ、どこだ!」
ミラー「上空からです!」
シンジ「上空?」
ボット「ほう、今度はでかいな」
ナイン「問題ない、殲滅する」
アスカ「待って、上空ってまさか……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
サハクィエル「……」
グレン「よっしゃあ! バッチこいや!」ガシン
ミラー「このままじゃ押し潰されますね」
ナイン「一斉に光線を発射し宇宙まで持ち上げるのはどうだ?」
ボット「なるほど、やってみるか」ジャキッ
ゼロ「……いや待て、あいつは確か……」
シンジ「皆さん! 逃げてください!」
一同「!」
グレン「何だよ、どした?」
アスカ「あいつはあいつ自身が強力な爆弾なの! ATフィールドが無きゃ受けられないわ!」
ゼロ「そういやそうだった! お前ら、逃げ」
カッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
???「さて、これでようやく邪魔者は始末できたか」
???「では、行くとしよう。待っていろ、初号機……!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
???「さて、これでようやく邪魔者は始末できたか」
???「では、行くとしよう。待っていろ、初号機……!」
つづく
ダブり失礼しました。
再開
ゼロ「……う」ムクッ
ボット「くっ……」ギギッ
シンジ「……」
ザザー…ン
ザザー…ン
ゼロ「ジャンボット……大丈夫か?」
ボット「ああ……シンジも無事だ」
ゼロ「クソ、空中で爆発しやがるとは、油断した……他の皆は」
シンジ「アスカ?」
ゼロ・ボット「「!!」」
シンジ「アスカ! アスカはどこ!?」
ゼロ「シンジ、落ち着け!」
シンジ「ゼロさん、アスカ、アスカは……!」
ゼロ「ジャンボット、ジャンナインとの通信は!?」
ボット「待ってくれ、今呼びかけている」
シンジ「……!」ガタガタ
ゼロ(シンジ……!)
ボット「……ダメだ、応えない」
シンジ「!」
ゼロ「そんな、まさか」
ボット「いや、一種の電波障害……というより妨害電波のようなものが流れている」
ゼロ「妨害電波?」
ボット「これは……以前、例の巨大少女が発していた電磁波と似ている……!」
ゼロ「綾波……レイ……!?」
シンジ「そんな……そんな……!」
シンジ(また僕は、アスカを―――!)
ゼロ「シンジ!」
シンジ「!」ビクッ
ゼロ「ジャンナインもミラーナイトもグレンファイヤーもそう簡単にやられる奴らじゃねえ!!」
ゼロ「あの爆発で皆ちょっと吹っ飛んだだけだ、すぐに集まる!」
シンジ「……」
ゼロ「アスカだって絶対ェ無事だ、心配するな!」
ボット「シンジ、ゼロの言うとおりだ。ジャンナインは頑丈だからな」
シンジ「……」
シンジ(そうだ、ジャンナインさんだって強いんだ)
シンジ(……きっと無事だよね、アスカ)フゥ
シンジ「ごめんなさい、ゼロさん、ジャンボットさん。もう大丈夫です」
ゼロ「シンジ!」
シンジ「探しましょう。みんなを、アスカを」
ボット「よし、信号弾を打ち上げよう!」
ガシャン バシュ~~~~……ッ
シンジ「……」
ゼロ「あいつらがどこまで吹っ飛ばされたかは知らねえが、これで位置は伝わったはずだ」
ボット「無事だといいのだが……」
???「ほう、アレを生き残ったか。さすがだな」
ザプン
一同「!?」
???「よくぞ戻った。碇の倅、サードチルドレン……!」
ザザザザザザ……
シンジ「だ、誰!?」
ゼロ「何所だ! 出てこい!」
ボット「海か!」
ザザザザザザザ……
???「そして歓迎するぞ、来訪者たちよ」
ズシャ
???「ようこそ、我が地球へ」
ズシャ
???「私はずっとこの時を待っていた。永かった……!」
シンジ「……!?」
ゼロ 「……!?」
ボット「なんだ奴は……!? 光の、巨人……?」
シンジ(光り輝く巨人が海から現れた)
ゼロ (光り輝く巨人が海から現れた)
シンジ(その巨人の姿は僕のよく知っているものととてもよく似ていた)
ゼロ (その巨人の姿は俺のよく知っているものととてもよく似ていた)
シンジ(その姿はまるで―――)
ゼロ (その姿はまるで―――)
シンジ「エヴァンゲリオン……!?」
ゼロ 「ウルトラマン……!?」
???「エヴァンゲリオン? 違うな」
シンジ「!?」ドキッ
シンジ(僕の声が聞こえてる……!?)
???「この姿は第1使徒、アダムを模したもの……エヴァに似ているのは、エヴァがアダムをモデルに造られたからだ」
シンジ「第1使徒……アダム……?」
???「……ウルトラマン、か」
ゼロ「!」
???「宇宙から来たにしてはネーミングにセンスが無いな、来訪者」
ゼロ「……なんだと?」ピクピク
ボット「ゼロ、落ち着け」
ゼロ「……お前は何者だ?」
???「私はこの世の神となる者だ」
ゼロ「はぁ? 何言ってやがる、頭おかしいのか?」
???「宇宙を支配する神の御前だ。慎みたまえよ、宇宙人」
シンジ(第1使徒……アダム……)
ゼロ「グチグチと訳わかんねえ能書き垂れてねえでまずは名でも名乗ったらどうだ!」
???「私の名か?そうだな……仮に」
SEELE(以下、ゼーレ)「SEELE(ゼーレ)……とでもしておこうか」
シンジ「ゼーレ……?」
ボット「仮に、とはどういうことだ?」
ゼーレ「『SEELE』とは組織の名。私個人の名前などとうの昔に忘れたよ……」
ゼロ「そんじゃあゼーレさんよ、もっと詳しく話を聞かせてもらおうか?」
ゼーレ「運び屋風情に聞かせる話などない」
ボット「運び屋だと?」
ゼーレ「持っているのだろう? 出してもらおうか。初号機を」
シンジ「!?」
ボット「狙いはエヴァンゲリオンか!」
ゼロ「はいそうですか、って簡単に渡すわけねえだろ! 舐めやがって!」
ゼーレ「……フン、宇宙人はどいつもこいつも素直ではないな」
ゼロ「あ?」
ゼーレ「所詮宇宙人も我々人間と同じだ。力を得てはそれに溺れ、自らの欲と業に沈んでいく……」
シンジ「え……?」
ゼロ「人間……? 人間だと!?」
ゼーレ「そうだ。私は紛れもなくこの地球で生まれたリリン、人間だ」
ボット「リリン……貴様もあの怪物と成り果てた人間の中の一人……ということか!?」
ゼーレ「なかなか事情に明るいようだな。いいだろう、初号機をここに運んだ褒美に少しだけ教えてやる」
ゼーレ「貴様らがそこの小僧を連れてこの地球を離れたのはもう五百年以上も前になる……」
シンジ「ご、五百年も……!?」
ゼロ(ワープによる時間軸のズレってやつか……)
ゼーレ「他人との同化を拒否し、行き場を無くして使徒に転生したリリンたちは、そのうちお互いの存在をも疎んじ始め、殺し合いを始めた」
ボット「殺し合い!?」
ゼーレ「互いを殺し、食い合い、その数は見る見るうちに減少し、やがて一つとなった」
ゼロ「それがてめえって訳か……」
ゼーレ「そうだ。地獄のような殺し合いを生き残った私は、人の頃の懐かしい自我を取り戻したのだ」
ゼーレ「さらに私は完全なる生命となるべく、地球上全てのLCLを体内に取り込んだ」
ゼロ「なんだと!?」
ボット「LCLを……!」
ゼーレ「おかげでより強大な力を得ることに成功した。さすがはリリス由来の人間の源となった生命のスープよ」
ゼロ(何てこった……! それじゃエヴァには乗れねえじゃねえか……!)
シンジ「そんな……! 父さんは、ミサトさんは、みんなは……!」
ゼーレ「案ずるな。碇も、そのほかの人間もあの時と変わらず皆と一つになった気持ちの良いLCL世界で生き続けている」
ゼーレ「ただし、私の体内でエネルギーとなってだがな。ククク……」
ゼロ「……!」
ゼーレ「この地球での唯一の生命体となった私は、神になる資格を手に入れたのだ……!」
ゼロ「また神、か。妄想癖の激しいおっさんだ」
ゼーレ「だが、今の私は完全ではない。完全なる生命体へと進化するため、初号機が必要なのだ」
ボット「どういうことだ?」
ゼーレ「残念だが話は終わりだ。初号機を渡してもらおうか」
シンジ「!?」
ゼーレ「サードチルドレン。どうやっているのかは知らんが、貴様が持っているのだろう? 私にはわかる」
シンジ「うっ……!」
ゼロ「ざっけんじゃねえ! だからおいそれと渡せるわけねえって言ってんだろ!」
ゼーレ「……ならば仕方あるまい」スッ
ゼロ「!」ジリッ
ゼロ(やる気か!?)
ザプ
ボット「!!」ピピッ
ボット(このエネルギー反応は!!)
ボット「ゼロ! 危ない!」ドンッ
ゼロ「!?」ドサッ
ドシュッ!
ガシィィィン!
ゼーレ「ほう、避けたか」
シンジ「海から……槍が!」
ボット「あの槍は、まさか……!」
ゼロ「ロンギヌスの槍……!!」
ゼーレ「この槍のことも当然知っているようだな」ジャキッ
ゼーレ「この槍を使い、私の中の欠けたリリスの一部である初号機を私と融合させ、完全なる生命体、つまり神となる!」
ゼーレ「それが私の『人類補完計画』だ!」
ボット「人類補完計画……!」
シンジ(リリス……?)
ゼロ「……おい、その槍を持っていた奴はどうした?」
ゼーレ「あの宇宙人か? 不届きにもこの神聖な槍で自分の帝国を作るなどと戯言を抜かしておったから始末したよ」
ゼーレ「私は全てのリリンとLCLを取り込んだ後、この槍が来るまでエネルギー温存のため仮死状態でとなり海の底で眠っておった」
ゼーレ「使徒とエヴァ、そして槍は惹き合う運命……その仕事を果たしてくれたことには感謝しているよ」
ゼロ(仮死状態! ジャックの調査団がこいつを発見できなかったのはそのためか……)
ゼーレ「いかに私がこの槍と初号機が戻ってくるのを心待ちにしていたか、貴様らにはわかるまい」
シンジ「……」
ゼーレ「さて、遠路はるばるご苦労だった来訪者どもよ。初号機さえ手に入れば貴様らに用はない。命までは取らん、初号機を置いて宇宙へ帰るがいい」ジャキン
ボット「命は取らないだと? 何を言っている、先ほどの怪物たちは貴様の差し金だろう?」
ゼーレ「如何にも。戯れに貴様らの力を試させてもらった。死んだら死んだで別に構わなかったのだがな。クックック」
ゼロ「派手な爆発までやりやがって……エヴァまで吹っ飛んだらどうするつもりだったんだ?」
ゼーレ「エヴァはあの程度では消滅などせん。ATフィールドがあるからな」
シンジ「ど、どうやって使徒たちを……!」
ゼーレ「貴様がかつて戦ってきた全ての使徒はアダムが生み出したということは知っているか?」
シンジ「!?」
ゼーレ「見るがいい」スッ
ボコッ
ゼロ「なんだ!?」
ボット「奴の手のひらから、何かが……!」
ボコッ ボコボコボコボコ……
ゼロ「!!」
シンジ「まさか……!」
ラミエル「ラー」
ボット「あいつは、さっきの……!」
ゼーレ「アダムの力を得た私にはこの通り使徒を生み出すことなど造作もないこと。槍を運んだ宇宙人もこのラミエルに始末させた」
シンジ(アダム……)
ゼーレ「さて」ガシッ
ラミエル「!?」
ググググググ……
ラミエル「ラ……ラ……」ピキッ ピキピキ
グシャッ!
ゼロ「!? 自分で生み出したものを!?」
ボット「惨い……!」
ゼーレ「最終通告だ、来訪者どもよ」
ゼーレ「初号機をこちらに渡せ。サードチルドレンはどうでもいい」
ゼーレ「決断は早くした方がいい。散り散りになった貴様らの仲間が他の使徒たちに囲まれているかもしれんしな?」
ボット「な!?」
ゼーレ「奴らを引き上げさせられるのは私だけだ。さあ、どうする?」
ゼロ「んなの決まってんだろ……!」ジリッ
ボット「ゼロ!」
ゼロ「てめえをぶっ倒して、槍を取り戻す!!」バシュッ
ゼーレ「愚かな」チャキッ
ゼロ「ウルトラゼロランス! デェェアッ!!」ジャキン!
ゼーレ「ATフィールド、展開」ブォン
ガギィィィン!
ゼロ「……くっ!」ギギギギギ
ゼーレ「無駄だ。貴様のような少し力があるだけの一介の宇宙人では私のATフィールドは到底破れはせん」
ジャキッ
ボット「ゼロ、避けろ!」
ズバァッ!
ゼロ「ぐああ!」ドガッ
ボット「ゼロ!」
シンジ「ゼロさん!」
ゼロ(かすっただけでこのダメージ……! 想像以上だ!)
ゼーレ「それに貴様……今のは全く本気ではなかったな」
ゼロ「!」
ゼーレ「何故本気で攻撃してこない? 心に諦めがあるのか?」
ゼロ「……」
ゼーレ「それとも……ふん、まあいい」
ゼーレ「どのみち貴様ら宇宙人には関係のないことだ。初号機を渡して帰ってもらおう」
ゼロ「……そうはいかねえ……!」
ゼーレ「ほう?」
ゼロ「俺には……シンジとアスカをここに連れてきた『責任』があんだよ……!」
ゼーレ「ならば、ここで死ぬか?」
ボット「ゼロ、ここは一度退こう!」
ゼロ「だ、だがよ!」
ボット「先に仲間と合流して作戦を立てるんだ、離れ離れになったまま皆がやられるほうがまずい!」
ゼロ「……!」
ゼロ(そうだ……シンジだってアスカが心配でたまらねえんだ、ここはジャンボットの言うとおりに……いや)
ゼロ「……じゃあ、お前らだけで行け。俺はこいつの相手をする」
ボット「ゼロ!」
ゼーレ「五百年以上も待ち焦がれた初号機を前にして、貴様らをおめおめと逃がすと思うか?」ジャキッ
ゼロ「ちぃ……!」
シンジ「待って! 待ってよ!!」
ゼロ・ボット「「!!?」」
シンジ「さっきからアダムとかリリスとかって言ってるけど……カヲルくんは、それに綾波はどうしたんだよ!?」
ゼーレ「カヲル……? アヤナミ……?」
ゼロ「!!」
『今の僕は第1の使徒アダムと同化しているからね、リリスに対抗出来得る力は持ってるよ』
ゼロ(そうだ……あの時カヲルはこういっていた)
ゼロ(つまりアダムとはカヲル自身のこと、リリスとは綾波レイのことじゃねえか!)
ゼーレ「ああ……リリスの入れ物だったファーストとタブリスのことか?」
シンジ「!!」
ゼーレ「そうそう、最も貴様らに伝えたかったことを忘れていたよ」
ゼロ「知っているのか!? 二人がどうなったかを!」
ゼーレ「知っているさ。奴らも今は我が体内にいる」
ゼロ・シンジ「「!!」」
ゼーレ「単体では敵わなんだが、リリンの力を結集させた私にとっては奴ら等所詮ATフィールドを張れるだけのただのガキよ」
ゼーレ「アダムとリリスの力を手に入れるため、喰ろうてやったわ!」
ゼーレ「奴らも私が完全な生命体になるためには不可欠なのだからなぁ……」
ゼロ「な……!」
ゼーレ「この槍を狙っていたところを見るに貴様らの目的も大方フォースインパクトによる世界の創生だったのだろう?」
ゼーレ「だが、初号機を除きアダムもリリスも槍すらも我が手にある!」
ゼーレ「つまり、今更貴様らが槍を手に入れたところでフォースインパクトを起こすことなど不可能なのだ! ハーッハッハッハ!」
ゼロ「なんだと……!」
ボット「それでは、我々がここに来た意味が……!」
シンジ「……!」
『泣かないで、碇くん』
『あなたの気持ちは理解した。私はもう大丈夫』
シンジ(綾波―――!!)
『君たちの旅路に幸多からんことを、ここでお祈りしているよ』
『友達でいてくれてありがとう、シンジくん』
シンジ(カヲルくん―――!!)
ゼーレ「そうそう……奴らを追い詰めた時、二人は最後まで寄り添っていたな」
シンジ「!」
ゼーレ「タブリスなどリリスを最後まで庇っておった……元は反発し合う存在だったくせに、不可思議なものよ」
シンジ「……」
ゼーレ「余りに必死な様がおかしくてなあ……わざとリリスの娘から喰らってやった」
シンジ「……!」
ゼーレ「その時のタブリスの表情……貴様らにも見せてやりたかったわ!」
ゼロ「てめえ……!」ワナワナ
ボット「外道め……!」
ゼーレ「ふふふふ……はーっはっはっはっは!!」
シンジ「……くも……」
ゼーレ「?」
シンジ「よくも二人をぉぉぉぉ!!!」
ゼロ「シンジ!?」
シンジ「ジャン・ファイト!!」
ギュィィイィィィィィィイイイイン!!
ボット「ま、待て!シンジ!」
シンジ「うわあああああああああ!!」
ガシャン! ガシャン! ガシャン!
ゼロ「止まれ、シンジ!……くっ」ガクッ
ゼロ(くそ、さっきのダメージが……!)
シンジ「よくも、よくも綾波を、カヲルくんをォォォォォ!!」
ジャギッ ズギュン! ズギュン!
ゼーレ「……」ブゥ…ン
ギィン!
シンジ「ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう……!!」
ガシャン! ガシャン! ガシャン!
ゼーレ(そうだ、もっと近づけ。初号機をこちらに……)
ジャキン
ゼーレ「サードチルドレン、貴様も我が体内で永遠に生き続けるがいい」
ゼロ「シンジ! 危ねえ!」
ボット(強制解除……ダメだ、間に合わない!)
シンジ「あっ……!」
シンジ(しまった、避けられな――)
ゼーレ「さらばだ」
ドン ドシュッ!!
ゼロ「シンジ! ジャンボットォォォ!!」
ガシャン
ゼーレ「初号機は貴様の残骸からゆっくり探すことに……む?」
バチッ バチバチッ
ゼーレ「これは……?」
アスカ「ごめんねジャンナイン、体が勝手に動いちゃった」
ナイン「気にするな」バチッ バチッ
シンジ「アスカ……?」
ゼロ「ジャンナイン……!」
つづく
ゼーレの外見は
「アダムを模した」「光の巨人」ということでご自由に想像してください
ただし、サイズとしては
一般人:ラオウ=ウルトラマンゼロ:ゼーレ
くらいの差があります
分かりにくくて済みません
再開
ゼーレ「貴様は……セカンドチルドレンか」
アスカ「……」
ゼーレ「突き飛ばして身代わりになるとは、殊勝なことだな。だが、無駄なことだ」
ガシッ ズボッ
アスカ「私達に気安く触んないでよ……!」
ゼーレ「ほほう、別個体の機体か。サードチルドレンの搭乗しているものといい、なかなか興味深いロボット技術だ」
ナイン「くっ……」シュウウウ…
シンジ「止めろ! アスカを、ジャンナインさんを離せ!」
ボット(強制解除!)
ガクン
シンジ「あ、あれ!? ジャンボットさん!?」
ボット「……」
シンジ「どうしたんですか! 動いて下さいよ! アスカが、アスカを助けなきゃ……!」
ボット「……」
シンジ「ジャンファイト! ジャンファイト! 動け、動け、動け……動いてよ!」
アスカ『うるさいわよ、シンジ』
シンジ「!」
アスカ『まぁったく、あんたはやっぱり私がいないとダメなんだから』
シンジ「アスカ……!」
アスカ『なりふり構わず突出するなんてミサトがいたら大目玉よ。頭冷やしなさい、バカシンジ』
ゼロ「ジャンナイン! 大丈夫か!」
ナイン「ああ、急所……いや、重要回路は外れている」バチチッ
ゼロ(くそ……! 今攻撃したらジャンナインを盾にされる……!)
ゼーレ「小娘、今更貴様などに用はない。だが、せっかくここまで来た褒美だ。貴様にも……」
アスカ「!」
ゼーレ「リリスより与えられし我が力を見せてやろう」
ブィィィィィ……ン
シンジ「止めろ! 何をする気だ!」
ゼーレ「連れて行ってやろうというのさ。貴様らの『仲間』の下へ」
アスカ「え……?」
ゼロ「何……!?」
シンジ「止めろぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
ゼーレ「アンチATフィールド、展開――!」
アスカ(……?)
アスカ(何これ、キレイな光)
アスカ(ああ、これはもうダメかもね)
アスカ(ジャンナインに悪いことしちゃったな。無事だといいけど……)
アスカ(あーあ。私、死ぬのかな)
アスカ(死ぬのはやっぱり嫌、だけど……)
アスカ(……え?)
レイ?『……』
アスカ(レイ……?)
シンジ?『……』
アスカ(いや……シンジ?)
シンジ?『……』ニコッ
アスカ(どうしてここに……いや、偽者ね)
アスカ(本物は今頃ジャンボットの中で泣きじゃくってるわよ)
ゼーレ『小娘、貴様の願いを聞かせるがいい』
アスカ「……」
ゼーレ『我が力で、永遠に幸せな世界へと送ってやろう』
アスカ「私の願い……」
アスカ(私の願いは……)
―
――
―――
アスカ『見てシンジ!流れ星!』
シンジ『でもこんな宇宙空間じゃ、ただの石ころにしか見えないね』
アスカ『もう!ロマンがないのねバカシンジ』
シンジ『え、ごめん……』
アスカ『私はお祈りするから、石ころと思ったあんたは真似すんじゃないわよ』
シンジ『アスカもお祈りとかするんだ』
アスカ『何よ!文句あんの!?』ギロッ
シンジ『い、いやいや別に……』
アスカ『ふん!』プイッ
シンジ『……』
アスカ『……』
シンジ『……ねえ、何お祈りしたの?』
―――
――
―
アスカ(シンジ)
アスカ(地球じゃいろいろあったけど、あんたは私と一緒ににいる事を選んでくれた)
アスカ(エヴァのパイロットとしてじゃなく、惣流・アスカ・ラングレーである私自身を必要としてくれた)
アスカ(私はそれが何よりも嬉しかった)
アスカ(私も、シンジが必要。シンジの隣が私の世界)
アスカ(あんたの全てが私の物にならないなら、私は本当に何もいらない)
アスカ(ミサトと暮らしてた日々、使徒との戦い、ゼロたちとの出会い、エスメラルダでの日々、宇宙の旅)
アスカ(いつでもあんたがずっとそばにいてくれた)
アスカ(あんたと過ごしてきた毎日、その全てが私の宝物)
アスカ(私は毎日、ずっと幸せだった―――)
シンジ?『……』
アスカ「シンジ……」
ゼーレ『さあ、願いを……』
アスカ(私の願いは……)
アスカ「……ふふっ」
ゼーレ『?』
アスカ「あんたバカぁ?」
ゼーレ『何?』
アスカ「あんたみたいな変態ピカピカ使徒オヤジなんかにこのアスカ様の願いなんて教えるわけないじゃないの」
ゼーレ『……』
アスカ「気持ち悪い」
ゼーレ『……フン、ならば良い』
ゼーレ『LCLに還り、我が一部となるがいい。愚かな人間よ』
アスカ(死ぬのは嫌。だけど今は怖くない)
アスカ(だって、きっとあんたが助けに来てくれるから)
アスカ(だからまだ、終わりなんかじゃない)
アスカ(ごめんゼロ、みんな。その意気地なしのこと、もう少しだけよろしくね)
シンジ?『……』
アスカ(ま、少しの間はこの偽シンジで我慢しますか)
アスカ(ちゃんと約束守りなさいよ、シンジ)
アスカ(今度こそ―――)
アスカ「私のことを、」
パシャッ
シンジ「……アスカ?」
ナイン「!?」ガクン
ボット「アスカ! どうした!?」
ゼロ「アスカ……!」
シンジ「……?」
ボット「ジャンナイン! アスカはどうしたんだ!」
ナイン「分からない……! 急に消え……いや、溶けた……!?」
ボット「どういうことだ! おい!」
シンジ「……」
ゼーレ「セカンドチルドレンはLCLに還り、私の一部となった」
一同「!!?」
ゼーレ「ごく狭い範囲に限られるが、私は自由にアンチATフィールドを展開し、リリス由来の生命をLCLに還元し吸収することができる」
シンジ「……」
ゼーレ「それが私がリリスから得た力だ」
シンジ「……」
ゼロ「……!」
ゼーレ「このロボットはもういらん」ブンッ
ナイン「ぐっ!」ガシャン
ボット「ジャンナイン!」
シンジ「……アスカ?」
ゼーレ「?」
シンジ「アスカは? アスカはどこに行ったの?」
ゼロ「シンジ……!」
シンジ「ゼロさん、アスカ、アスカはどうしたんですか?」
ボット「……」
シンジ「ねえジャンナインさん、ジャンボットさんも、皆アスカがどこに行ったか知りませんか?」
ナイン「……」バチッ ジジッ
シンジ「だってみんな、僕たちのこと守ってくれるって……ねえ?」
ゼロ「……!」
シンジ「アスカ、ねえ、返事してよ、アスカ……う」
シンジ「うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ゼーレ「ほほう、なかなかのデストルドだ。サードインパクトを彷彿とさせる」
シンジ「あああああああ…………!!! うわああああああああああ……!!!」
ゼロ「シンジ……!」
シンジ「まただ……! また僕はアスカを守れなかった! 見殺しにしたんだ!」
ゼロ「シンジィ……!」
シンジ「僕のせいだ……! 僕が地球に帰りたいなんて言ったからこんなことに……!」
シンジ「やっぱり僕は……!」
ゼロ「違う! 俺が―――」
ゼロ(……俺が?)
ゼロ(俺が未確定要素だらけなのにも関わらず、二人を唆して地球に帰れる可能性を突きつけたから?)
シンジ「アスカああああああああああああああああ!!!」
ゼーレ「そう悲観することはないぞ、サードチルドレン」
一同「!?」
ゼーレ「簡単なことだ。私に初号機を差し出し、貴様も我が一部となるのだ」
シンジ「……?」
ゼーレ「それだけで貴様はまたセカンドチルドレンに会える」
ゼロ「てめえ、よくもぬけぬけと……!」
ゼーレ「余所者は黙っていろ。セカンドだけではない。碇とも、クラスメイトとも、永遠に連中と幸せに暮らせるのだ」
シンジ「……!」
ゼーレ「そして初号機に眠る貴様の母とも、な?」
シンジ(母さん……!)
ゼーレ「それこそが人類の幸福なのだよ」
ゼロ「そんな……そんなはずが……!」
ゼーレ「さあ決断しろ、碇シンジ!」
ゼロ「止めろシンジ、こんな奴の言うことなんか聞くんじゃねえ!」
シンジ(もう一度、皆に会える?)
ゼロ「まだ、希望は……希望はある、はずだ!」
シンジ(父さんに、母さんに、ミサトさんや綾波、カヲルくんやトウジにケンスケ)
ゼロ「きっと大丈夫だ、だから……!」
シンジ(そして、アスカに会える!)ゴソゴソ
ゼロ「シンジ!!」
ゼロ(ダメだ。もう俺の声はシンジには届かねえ)
ゼロ(アスカを守れなかった。俺は二人との約束を守れなかったんだ)
ゼロ(エメラナ、レオ、メビウス、親父、シンジ)
ゼロ(俺は――)グッ
シンジ(アスカ―――!!)ギュッ
ボコッ
ゼーレ「!?」
『―――――くん』
シンジ「……?」ピクッ
『―――碇くん』
ゼロ「この声は……!?」
シンジ「綾波……!?」
ゼーレ「うぐっ……!」フラッ
ボココ……ッ ボコボコボコボコ……!
ボット「見ろ! あの巨人の肩のところが盛り上がって……!」
つづく
再開
『碇くん』
シンジ「綾波!」
ゼロ「綾波レイ……!」
ゼーレ「リリス……! 貴様……!」
『まだ……希望は残ってる……』
シンジ「希望……?」
ゼロ「!」
『NERV本部……セントラルドグマへ……』
シンジ「NERVへ……!?」
ゼロ「そのセントラなんとかってとこに行けばいいんだな!?」
ゼーレ「黙れ! 死に損ないめ!」ビキビキッ
『うぐっ……!』
ボコボコ……
ゼーレ「私の中で永遠に大人しくしていろ!!」
シンジ「綾波!!」
『碇……くん……』
シンジ「!?」
『諦め……ないで……』
シンジ「綾波……!」
『あなたは……もう……ひと……り……じゃ……』
ボコッ ボコボコボコ……
シンジ「ああ……!」
ボット「戻った……」
ゼーレ「はぁっ……! はぁっ……!」
ゼロ(綾波レイ……すまねえ……!)
ゼーレ「おのれ……! 初号機が欠けていたためリリスを完全に制御できていなかったか……!」
シンジ「綾波……」
ゼーレ「まさかこの時を狙っていたとは……! なんという執念深い娘よ」
ゼロ「……」
ゼーレ「もういい、遊びは終わりだ! さぁ、サードチルドレン、初号機を寄越せ!」
シンジ「!」ビクッ
ゼーレ「皆が待っているぞ? もちろん、今のファーストもな!」
ゼロ「諦めな! お前なんかに初号機を渡すわけねえだろ!」
ゼーレ「……今更出しゃばるな宇宙人。あまり私を怒らせないほうがいい」
ゼロ「シンジ、聞け!」
シンジ「!!」
ゼロ「アスカと綾波レイがお前に希望を託した! お前はそれに応えなきゃならねえ!」
ゼロ「アスカは必ず助け出せる! 他のみんなもだ!」
シンジ「ゼロさん……!」
ゼロ「お前は俺のようになるんだろうが! 俺はまだ諦めちゃいねえ!」
ゼロ「だからお前も最後まで諦めんな! 俺たちを信じろ!」
シンジ「……!」
シンジ(アスカ。アスカ。アスカ)
『御武運を』
『忘れないで。君たちは一人じゃない。いつだって仲間がそばにいる』
シンジ(アスカ。アスカ。アスカ)
『最後まで諦めちゃだめよ、シンジ』
『俺たちを……ウルトラマンを、信じろ!』
シンジ(アスカ……!)
『私だって、弐号機なんかじゃない、本物のママにもう一度会ってやるんだから!』
『その時まで絶対諦めないんだから、あんたもいつもみたいにすぐ諦めんじゃないわよ!』
シンジ「……!」グッ
ゼーレ「いい加減にしろ! さっさと初号機を渡せ! サードチルドレン!」
シンジ「……嫌だ」
ゼーレ「何?」
シンジ「お前なんかに初号機を、母さんを渡してたまるか……!」ギュッ
ゼロ「シンジ!」
ボット「良く言ったぞ、シンジ!」
ナイン「……!」コクリ
ゼーレ「よく分かった。もうセカンドや両親には二度と会いたくないというんだな?」
シンジ「会うよ。もう一度、皆に会いたい」
シンジ「その気持ちは、あの時からずっと変わらない、僕の本当の気持ちだから……!」
ゼーレ「ならば、どうする」
シンジ「お前に勝つ。お前に勝って、皆を、世界を取り戻す!」
ゼロ(……シンジ、やっぱりお前は俺の思った通りの立派な男だ!)
ゼーレ「……もうよい」ジャキッ
一同「!!」
ゼーレ「全員ここで死んで行け」
「シルバークロス!!」
キュイーン!
ゼーレ「ぬっ!?」ギィィン!
スタッ ズン!
ミラー「すみません、遅れてしまいました」
グレン「シンジ!お前の熱い決意、バッチリ聞こえたぜ!」
シンジ「ミラーナイトさん! グレンファイヤーさん!」
ゼロ「お前ら、無事だったか!」
ミラー「ここは私たちに任せて。ゼロ、ジャンボットはシンジくんを連れてNERVとやらに行くのです」
グレン「アスカの想いは無駄にはできねえからなぁ……!」ギリッ
ゼロ「お前ら……」
ナイン「そういうことだ。早く行ってくれ」ギギッ
ゼロ「ジャンナイン! お前、槍で貫かれて……!」
ナイン「問題ない、腹に少し風穴が空いただけだ。体を真っ二つにされたわけじゃない、僕もまだ戦える」ジャキン
ナイン「それに僕もアスカを守りきれなかった。この心は高確率で『悔しい』、だ」
ボット「ジャンナイン……!」
ゼーレ「どいつもこいつも……! 余所者の分際で私の邪魔をするな!」
ゼロ「俺たちは俺たちの信念に従って戦うだけだ! お前ら、頼むぜ!」バシュッ
グレン「おうよ!」
ボット「ジャンバードに変形している余裕はない。このまま行くぞ、シンジ!」バヒュッ
シンジ「はい!」
ゼーレ「逃がすと思うてか……!」
グレン「ファイヤァァァァァキィィーーック!!」ボボウッ
ゼーレ「!」ブォン
ガキィィィィン!
ゼーレ「……」
スタッ
グレン「けっ、やっぱバリヤーもってやがんのか、メンドくせえ」バキボキ
ミラー「グレン、私たちの役目は足止めです。出過ぎることはありませんよ」キラン
ナイン「だが、アスカの仇だ。多少痛い目には合ってもらおう」ジャキッ
ゼーレ「……貴様らは分かっておらん。人類補完計画の意味、崇高さを」
グレン「解んねーよ、そんなもん。解ってたまるかっての」
ナイン「その計画の先に、彼らの笑顔はない。有機生命体は有機生命体のあるべき姿でいるべきだ」
ゼーレ「……宇宙人風情に、地球人の何が分かる……!」ボソッ
ミラー「……?」
ゼーレ「私の邪魔をするなら、何者であろうと消すまでだ!」ジャキッ
ミラー・グレン・ナイン「!!!」
ゼーレ「ウオオオオオオオオオオオオオ!!」
グオッ!!
―――日本海海上
キィィィィィィ……ン
シンジ「この海の向こう……日本にNERVがあります!」
ゼロ「そこに、何かが……!」
ザブ
ボット「!?」
ザバァァァァァァァ!
ガギエル「グガガガガガアアアア!!」
ガブッ!
ボット「うあっ!」
シンジ「あっ!」ガクッ
ザッパァァ……
ガギエル「グルルルル……!」ガリガリ
ボット「くっ……! 足を!」
シンジ「こいつは……使徒!」
ゼロ「大丈夫かジャンボット! こんなやつ、さっさと片づけて……!」
ボット「ゼロ! シンジを連れて行け!」
ゼロ「は!?」
ジャキッ ドガァン!
ガギエル「ギギィッ!?」パッ
ボット「ここで時間を取るわけにはいかん、こいつは私が相手をする!」
ゼロ「ジャンボット、お前……」
ボット「その後は私も向こうに戻り、ゼーレとやらの足止めに加わる」
シンジ「ジャンボットさん!」
ボット「シンジ、さっきのお前の決意の言葉、まさに武人のそれだった!」
ボット「私も同じ戦士として、お前に敬意を表しよう!」
シンジ「ジャンボットさん……!」
ボット「行け!」
ゼロ「……分かった。シンジ、行くぜ」キラキラキラ……
シンジ「!!」
シンジ(この光は、以前綾波のもとを離れる時に入った……)
ボット「……」
シンジ「……どうか、無事で」
ボット「お互いにな、戦友」
パァァァァァァ…
ゼロ「……頼むぜ」
ボット「ああ」
ドヒュッ
ガギエル「ギギィ……」ギロッ
ボット「さあ来い怪物! 鋼鉄の武人、ジャンボットが相手だ!」ジャキッ
ギュイィィィィィィ……ン
シンジ「……」
シンジ(僕は一人じゃない。そうだよね、綾波)
シンジ(ゼロさん、ジャンボットさん、グレンさん、ミラーナイトさん、ジャンナインさん)
シンジ(今の僕にはこんなにたくさんの心強い仲間がいる)
シンジ(ゼロさんたちが諦めていないのに、僕が諦めていいわけがない)
シンジ(このポケットの初号機と綾波の導きが、きっと最後の希望になるはずだ)
シンジ(待ってて、アスカ。今度こそ僕が、必ず―――!)
ゼロ「見えたぞ! 陸地だ!」
シンジ「!」
つづく
いつもありがとうございます。
第3部の途中ですが、ここまでを前編としてスレを区切らせて頂きます。
次スレは近日中に立てますので、よろしければ最後までお付き合い下さい。
新スレ立てました
よろしくお願いします
シンジ「ゼロさん!」 アスカ「ゼロ!」 ウルトラマンゼロ「おう!」完結編
シンジ「ゼロさん!」 アスカ「ゼロ!」 ウルトラマンゼロ「おう!」完結編 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi?bbs=news4ssnip&key=1375543956&ls=50)
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