初めは些細な事件だった──
「何があったの…?」
「能力者の暴走らしいよ」
それでも徐々に──
「次のニュースです。学園都市内で依然として続発している能力者暴走の件で──」
学園都市内の混乱は──
「第五学区で暴走。コードイエロー。各員速やかに現場急行──」
広がっていた。
「側面を固めろ!民間人がまだ避難できていないんだぞ!」
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かくいう2人も
「上条!お呼ばれしてるじゃんよ」
「お姉さま、出番のようですわ」
徐々に物語の核心へと迫っていた。
「今日こそケリをつけるじゃんよ」
「……はい」
「不安か?」
「いえ、大丈夫です」
「超能力者の君が加わってくれるとは力強いよ」
「いえ、無理を言ってしまったみたいで」
それぞれの違う道が
「おいっ!どうなってやがる!」
「司令部!コードレッドだ!」
いつしか交わろうとしていた。
「お願い当麻…」
2つの道が交差する時
「────ッ」
物語は始まる。
そんなこんなでお待たせしました。
1月頃とは言ってたのに、こんなにおそくなってしまい申し訳ないです。
更に申し訳ないのですが書き溜めも全くありません。
仕事の関係もあって本当に亀の足更新になりますが
再開、とさせていただきます。
お初の方はこちら
上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」
上条「アンチスキルだ!」美琴「ジャッジメントよ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294930499/)
1です
それでは書いていきます。
美琴「ど、どう?味は?」
上条「美味いですよ」
上条「いやー、これなら毎日作りに来てほしいですよ。」
美琴「ほ、ほんと?祖、それなら毎日作ってあげようか?」
上条「マジですか」
美琴「何、嫌なの?」
上条「むしろ嬉しいです」
上条「では、明日からお願いします」
美琴「うん!」
今はこれで終わりです。今度も楽しみに待っていて下さい。
>>1です
少ないですが投下します。
「っ…」
美琴の、少し悲しげな表情と呟きに上条の息が詰まった。
「…ごめん。勝手なこと言ってるよね、私」
自嘲気味に笑いながら美琴は続ける。
「アンタに、私の我侭を押し付けてる…
この前アンタがこの事件に関わってないって聞いて安心したとか言ったけど…
その時までアンタが一人で戦ってるってのが気に入らなかった。私が頼りにされてないことに憤りを感じてた…でも…」
しばらく沈黙した後、美琴は少し震えたような声で小さく呟いた。
「アンタが味方にいないっていうのが、こんなに不安だとは思わなかった」
弱い
上条は今の美琴を覆う独特の雰囲気をそう感じた。
つい先日美琴を寮まで送った時は、いつもの自信に溢れた、学園都市第3位常盤台中学のお嬢様、御坂美琴だった。
美琴自身も上条の意思を汲み取ったように言う。
「私…つい最近までは自分は一人でも強いって思ってた。一人でも戦えるって思ってた」
やめてくれ、と上条は思う。
そんな悲しそうな表情をしない欲しい、そんなに弱々しく言わないで欲しい。
「でも、黒子や初春さんに佐天さん。皆がいるからこそ乗り越えたことはたくさんあった。それでももう駄目だと思う時だってあった」
やめろ、やめろ。
助けを求めるような表情の美琴。
「そんな時にアンタが来るんだもん。そんな事が何回もあったら……ね……」
上条の「お人好し」と呼ばれる本質を抉る美琴。
「最近、風紀委員になったのはいいけど、何の進歩も無いんだよ?
暴走が起きたらそれを止めるけど、それでおしまい。
犯人の手がかりは全く無し…
風紀委員の人たちが頼りないんじゃない、私が力不足なんだって…思えてきて」
限界だった。
お前だけじゃない。
その一言を言いたい、数少ない情報に愚痴を言い合って苦労を共有したい。
「御坂…俺は…」
ふと、何かを期待するような美琴の目。
それで遂に上条の決意は崩れた。
はずだった。
「おっねえさまぁぁぁぁ!」
突然の乱入者は美琴の首元に抱き付き、勢いのまま美琴を押し倒した。
「こぉんな遅くまで熱心に活動をされていると思いきや、まさかこのような類人猿と一緒に歩いているだなんて…」
ギギギギ
と歯軋りをしながら上条に睨みを効かせる白井黒子。
「ここまではありがとうございました。でも、もう大丈夫ですの。あとはこの白井黒子がしっかりとお姉様を寮までエスコートしますので」
ふざけているのか、真面目なのか、黒子はお嬢様らしくスカートを両手で摘み上条に丁寧にお辞儀をする。
「ちょ…ちょっと黒子!私は─」
「そ、そうか!じゃああとは頼む!じゃぁな!」
美琴が黒子に抗議の声を上げるより先に、上条は早口でそう言って走りだしてしまった。
黒子は満足そうに「害虫駆除完了ですの」などと言って上条の背中を見送っていた。
上条の姿がかなり遠くなったところで
「さ、お姉様。こんな寒空にいては風邪を引いてしまいますの。早く寮に帰って温かいシャワーをわたくしと──」
ぐへへへへ
といつもの調子の黒子に美琴も怒る気は失せ、一つ深い溜め息を吐いて帰路に着いた。
かなり遠くなった、上条の背中を見ながら。
以上です
書いていて
現実では2年以上が経っているのに
この作品の中では1週間ほどしか経ってないということに
自分自身衝撃を受けてます
衝撃の遅さ
スレを立てた当時から見てくれている方はどれほどいるかわかりませんが
長らくのご支援、本当にありがとうございます。
このSSまとめへのコメント
完結してないのに・・