上条「これも農業なんだよ、美琴」 美琴「はいはい」(1000)




農業。



それは魔術よりも、科学よりも先に人類が手に入れた文化。


「美琴! そのトラクターは危険だ! 小型特殊免許じゃ運転できない!」
「畑に行くまでに………、いったいいくつの罠があるっていうの……!?」


人間が生きていくために、避けては通れぬ道。
誰かが生きるために、誰かが通らなければならぬ道。


「オレは……もうダメだァ………」
「なに言ってるのアナタ! その天気予報は幻想だよ!」


偉大なる大自然の意志に、翻弄される少年少女達………。


「わかったわ、アナタの目は、この私が覚まさせてあげる」


さらにその背後に迫る、邪悪な陰謀……。


「そのために、私は――――」


交差する策略……。


「ここに、いるんだから!!!」


果たして、彼女達の運命は――――。

そして彼女達に迫る陰謀、“冷夏”の正体とは――――。


魔術と科学と農業となんかが交差する時、物語は幕を開けるような気がする!


「…………はぁ、アンタって、筋金入りの馬鹿ね」

「その馬鹿に惚れたんだろ、オマエも」

「…………」



「…………ホントに、バカ」



前スレ
上条「農業やんぞ、御坂」 美琴「はい?」




はい。


ごめんなさい、>>1はちょっとした遊び心で本編にはまったく関係ありません、多分、多分、多分ね。


基本はほのぼの田舎生活。

メインで上琴、サブで通行止め。
他にもところどころで色んな人がくんずほぐれつしていたり。

農業とかいってるけど、実際は家庭菜園レベル。
要するに上琴の田舎生活ってことです。

最近スランプに陥っているため遅筆になること必至ですが、のんびり生温かい目で蔑んでください。

作者はドMです。


元となったスレ
上条「恵方巻やるよビリビリ」美琴「…モガガ」 - SSまとめ速報
(http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1296565110/)






~至温泉の道中~



上条「垣根のとこまで行くまでに、山菜についてのレクチャーをしよう」

美琴「この一カ月でだいぶ暖かくなってきたし、山にも緑が多くなってきたわね」

上条「そう、2月から3月。たった一カ月とはいえ西日本ではこの時期、冬の気候から春の気候に様変わりすると同時に
   山野の草木の様子も一気に変わる」


上条「まず、前にも紹介したフキノトウだが、ホントの旬は今、3月下旬あたりからだ。
   あと御坂妹がやたら気に入っていたタラの芽だが、あれは春といっても5月を過ぎないとなかなか見つからない、らしい」

御坂妹「なんと」

美琴「らしい、って?」

上条「作者はあまりタラノメに興味がない」

美琴「あっそう」

上条「九州の南部とか暖かいところだったら採れるのかもしれないが、基本的にはやはり5月以降だ、たぶん。
   あと、山菜といえば春、雪解けと共に出てくるモノと思われがちだが、実際雪解けと一緒に出てくるのはフキノトウくらいで
   他はだいぶ暖かくなってからじゃないと見たことがない」※個人の感想です

美琴「完全に暖かくなってからなのねー…」

一方通行「ンじゃァ結局採れるモンはあまり変わらねェってことかァ」

上条「まぁ寒い間はあまり山菜に期待はするな、ってことさ。寒い間に採れる山菜としてまだ紹介していないセリもあるが……」

美琴「セリ? 春の七草の?」

上条「アレは基本的に湿地とかにしか生息する。まぁ普通の田舎でもよく見るよ、沼の周りとか水張った田んぼとかな」

美琴「じゃあこの辺にもありそうじゃない。なんで今まで言わなかったの?」

上条「毒だよ」

美琴「へっ?」


※春の七草のひとつとしてもよく知られているセリですが、よく似た毒草があることでも有名ですね。
 その名も「毒ゼリ」。致死量が意外と少ないため、悪くすれば死に至ることもあるそうです。
 うろ覚えですが日本では古来からトリカブトと共に暗殺などに使われてきたとかなんとか聞いたこともあります。
 

上条「見分け方だが、ドクゼリには中に節のある太い根茎が存在する。他にも匂いが無かったりと見分けはつきやすい」

美琴「へー…、じゃあこれ見よがしに都合よくあそこに生えてるのは……?」

上条「掘ってみりゃわかるさ」









一方通行「………で、全部ドクゼリだったってェわけだ」ドッサリ

打ち止め「こんなにドクゼリの根っこが並ぶとワサビみたいにも見えちゃうね……」

美琴「なによコレ、嫌がらせ?」プンスカ

上条「まぁ、見分け方が比較的容易だろうと、やっぱり素人には危ないから今まで黙ってたんだ。これから先も知らない野草は出来るだけ採らないほうがいいぞー」


美琴「ハァ……、無駄な労力だったわね…」

一方通行「そォ言うな、コレはコレで使い道はあるもンだぜェ」ケケケ

美琴「はぁ? 誰かに食わそうっての?」

一方通行「そのうちなァ。安心しな、オマエらには食わせねェよ」

美琴「いや、まぁだいたい予想はつくけど……」

打ち止め「いい加減仲直りしてよ、ってミサカはミサカはいつまで経っても犬猿の仲なアナタと第二位の間柄を心配してたり……」

一方通行「あァ? なに言ってやがンだ、オマエを攫おうとしてたヤツだろォが」

美琴「なに? 垣根ってロリコンだったの?」

一方通行「ナニ言ってやがンだァ、オマエに色目使った時点でロリコン確定だろォが」

美琴「えっ、私ってまだロリなの?」

一方通行「世間一般で言やァ中学生はロリだろォが。まァ俺からすれば中学生なンてbゲフンゲフン」

美琴「嘘……!」チラ

上条「?」

美琴(てことはコイツから見ても私はロリってこと……? じゃ、じゃあそもそも恋愛対象としてすら見られてないんじゃ……!)

上条「……なんだ?」

美琴(でもでも、私が成長するまで待つなんて出来ないし……!)アワワ

上条(……なんか最近よく泡食ってるなー…)


美琴「あ、一方通行!」

一方通行「なンだ」

美琴「アンタ、筋金入りのロリコンでしょ!? アンタの力で、当麻をロリコン趣味に引き込んで!!」

一方通行「ちょっと表出ろや、おォ超電磁砲?」



美琴「とりあえずどんな気の毒な人生過ごしたらロリコンになるのか教えてよ」

一方通行「オマエは全力で三下に近づこうとしてンのか、全力でオレに喧嘩売ってンのかどっちだァ?」

美琴「強いて言うなら両方ね」

一方通行「そォかァ、遠慮なくぶち殺させてもらうぜェ」ピキピキ

美琴「いいから少しでもロリに興味向けさせる方法とかないの?」

一方通行「だァからなンでそれをオレに聞くンですかァ!? それじゃまるでオレがロリコンみたいじゃないですかァ!?」

打ち止め(うわぁ…、一番言っちゃダメなこと言っちゃったよ……)

美琴「………」


美琴「…………ねぇ、一方通行」ズイッ

一方通行「な、なンだァ……(か、顔近ェ……)」

美琴「打ち止めもあと4年もすればこんな顔になんのよ……?」ウワメヅカイ

一方通行「く……!」

美琴「ねぇ……いいの……?」ナガシメ

一方通行「うゥ……! いや、だが顔は整ってるからこれはこれで……いや、それでもオレはァ……!」グググ

美琴「だったら! 当麻をロリコンの世界へ引き込んで! 今のアンタに出来ることはそれしかないのよ!」

一方通行「う……、うああああァァァァ!!!」


タタタ…


打ち止め「行っちゃった……」

御坂妹「少し席をはずしていた隙になんなんですか、この愉快な茶番は?」ヒョコッ

美琴「あ、アンタどこ行ってたのよ」

御坂妹「ドクゼリを採集していました」ドッサリ

美琴「うわ、アンタも誰かに食べさせるの?」

御坂妹「いいえ、一方通行の案に乗っかっただけです。あとドクゼリの毒はシクトキシンで皮膚からも吸収されやすいようです」

美琴「うぇ……。さっき当麻が軍手つけろって言ってたのはそのせいだったのね……」

打ち止め「でもさすがにコレは冗談にならないくらい危ないモノだよぅ……」

美琴「そうね……、現実世界で死亡例とかもある危険物だし、埋めときましょ」

御坂妹「えー…、………しかし確かに危ないですね、ミサカ達の能力で焼却しときましょうか?」

美琴「あ、その手があったかー」パチッ


シュボッ!


美琴「これでよしっと、さっさと垣根んとこ行って野菜見に行きましょ」スタスタ

御坂妹「……」

打ち止め「……」



御坂妹「……山ほどあった、採ったばかりで水気たっぷりのドクゼリが一瞬で消し炭に……」

打ち止め「たまにお姉様との能力差を実感するよね、ってミサカはミサカはお姉様の能力に改めて恐怖を覚えたり……」

御坂妹「知っていますか? 自然界でも雷が着弾した場所の砂などは、あまりのエネルギーにガラス化することもあるそうです」

打ち止め「しかも雷鳴っていうのは放電の音じゃなくて、生じた熱エネルギーで膨張した空気が音速超えることで発生するんだってね……」

御坂妹「……」

打ち止め「……」

御坂妹「……お姉様は努力でレベル5に達した人物。ミサカ達も努力すればレベル5になれるのでしょうか…?」

打ち止め「高レベルの能力には強い“パーソナル・リアリティー”が必須。
     MNWで脳構造が整理されてるミサカ達にはそれが鬼門かも……」

御坂妹「それでも、お姉様の遺伝子を継ぐミサカ達なら……。
    ………決めました、ミサカはこれよりレベル5を目指します!」キッ

打ち止め「おおー!!!」




御坂妹「当面の目標はドクゼリを一瞬で消し炭にすることですね」

打ち止め「嫌な目標だね……」







一方通行「おィ、三下ァ」

上条「ん? どした?」

一方通行「ロリコンになれよォ」

上条「………とうとうぶっ壊れたか? いや元からか…」

一方通行「助けると思ってロリに目覚めてくれよォ」ユサユサ

上条「い、いや、そろそろオマエ頭やばいんじゃないか……?」

一方通行「まァいい、オマエ、超電磁砲のことァどう思ってンだァ?」

上条「なんだなんだ、藪から棒だなおい」

一方通行「一か月前とは明らかに態度が違うだろォが、アイツに対しての見方が変わったか?」

上条「…………マジメな話か?」

一方通行「比較的なァ」

上条「………」


上条「……………わからねぇ」

一方通行「あァ?」

上条「……わからないんだ。確かにここに来る前とは全然違う。
   あまり電撃も来なくなったし、女の子らしく甘えてきたりもするようになった」

一方通行「……そォだな、オレから見てもそンな感じだ」

上条「そこなんだよ」

一方通行「…………もォちょい詳しく頼むぜェ」

上条「御坂はレベル5の第三位だ。加えて奔放だけど面倒見のいい性格で、慕う生徒もかなり多い」

一方通行「………耳が痛ェな」

上条「それ自体はとてもいいことだと思う。だが、たとえば人間を“守る”ヤツと“守られる”ヤツに二分した時、
   御坂は“守る”側の人間になるということにもなる」




上条「アイツは優しい。たとえそれが自分じゃ手に負えないことだろうが、アイツは心身投げ打ってでも助けようとするだろう。
   だけど、だけどそれなら、誰が御坂を守ってやるっていうんだ?」

上条「そうなった時、アイツはいつも独りだったんだ。俺の知らないところでも、アイツはいつも一人で戦ってたんだと思う」

一方通行「………聞いた話じゃァその通りだな、幻想御手然り、ロシア然り」

上条「そんな御坂が、ごく稀にだが俺に甘えてくるようになった。
   多分、アイツにとって俺は“自分より強く”て、“対等に扱ってくれる”存在なんだと思う」

上条「山の中っていう誰の視線も評価も気にならないところで、やっと御坂は肩の力を抜いて俺に接することが出来たんだ」

上条「だから………、オレはそれを出来るだけ受け止めてやりたいと……、そう思うんだが……」



一方通行「………ひとつ、いいかァ?」

上条「なんだ?」

一方通行「今の話の中じゃ、変わったのは“環境”だ、オマエの心情じゃねェ」

上条「………」

一方通行「違うだろォ? オレが聞いてンのは三下ァ、オマエ自身の変化だ。
     『わからない』ってェのも多分そこなンだろォがよォ」

上条「………………俺自身、か……」


上条「………そう、だから“そこ”なんだよ」

一方通行「見えてこねェ、さっさと言いやがれ」

上条「今のところ、御坂が甘えたりしてんのは俺だけだろ?」

一方通行「そりゃ、他に誰もいねェからな」

上条「…………俺は」




上条「そのままがいいなって、思っちまったんだ」






一方通行「………はァ?」

上条「なんていうか、もったいないなって」

一方通行「」アイタクチガフサガラナイ

上条「だって、ずっとビリビリしてる電撃お姫さんが、俺にだけ甘えてくるんだぞ?
   いや、別に世間体がいいからとか自慢したいとかそんな軽い気持ちじゃなくて………」

上条「つまり、そう、オレ以外には甘えて欲しくないなー、と…………」アハハ

一方通行「」

上条「ん? どした?」

一方通行「お、オマエ………そこまでわかってて………!」プルプル

上条「な、なんだよ………、元から怖い顔がさらに怖くなってんぞ」

一方通行「あと一歩……! あと一歩だろォがよォ!!!」バンバン

上条「お、おい、抉れてる、木が抉れてるって……」オロオロ

一方通行「はァ………まァいい、どォせあと数カ月のうちにゃァわかるだろォよォ、オマエのその変化ってヤツがよォ」

上条「そんなもんかぁ………?」

一方通行「そンなもンだ、もうこの話は終わりだ、オレはさっきからなかなか追いついて来ねェ姉妹どもを待ってっからオマエはさっさと先に行っとけェ」

上条「あ、あぁ……、猪には気をつけろよ?」

一方通行「言われるまでもねェ」

上条「じゃ先に行っとくよ、出来るだけ早く来いよー」スタスタ

一方通行「…………」



一方通行「…………さて、超電磁砲」クルッ

美琴「」ビクッ!




一方通行「木の後ろに隠れるなンざ、ベタ過ぎんだろォが……」

美琴「うぅ……」ガサガサ

一方通行「それでバレねェのは流石の三下ってとこだが………、ま、聞いてたンならいまさら報告するまでもねェな?」

美琴「え……」


『オレ以外には甘えて欲しくないな』ナイナ…ナイナ…イナ…… ←リフレイン


美琴「――――――――!!!!」オモイダシタ

一方通行「そォいうことだ、よかったなァ、脈ありで」スタスタ


『誰が御坂を守ってやるっていうんだ?』
『オレはそれを出来るだけ受け止めてやりたいと……、そう思うんだが……』
『オレ以外には甘えて欲しくないなー』


美琴「///」ボボボボボ

打ち止め「お姉様ー? ………うわっ!? すごい蒸気!!?」

御坂妹「こ、これは危険です! 早く逃げ……!!!」

美琴「…………ふ」

御坂妹「あ……」



美琴「ふにゃー」



ギャアアアアアア………!



………

……





~改めて道中~



上条「………で、春といえばキノコもまだまだ生える時期でな、ちょっと山に入ればいくらでも見つかるんだ」

御坂妹「ほほう、しかし先程から見かけるキノコはこれといった特徴もなく、見分けがつきませんね」

上条「そう、だから野生のキノコは素人にはオススメ出来ない。ドクツルタケみたいな見分けのつきやすい物ならともかく、
   シメジ類はホントに見分けがつきにくい」

御坂妹「そうですか……」

上条「あ、でも有名で見分けのつきやすい食用キノコもあるぞ。
   アミガサタケといってフランス料理とかでよく見る、ちょっと見た目がアレなキノコだ」

御坂妹「フランス料理ならばミサカもそれなりの知識を学習装置から習得済みです。
    あの見た目がちょっとアレなキノコですね」

上条「そうだ、生で食べると毒らしいが、まあ野生のキノコなんざどんなモンでも生で食べれば大抵は毒だ。
   加熱処理をすれば大丈夫ってことで、フランスとかでは普通に食べられてる」

御坂妹「良く似た毒キノコなどは?」

上条「シャグマアミガサタケってのがあってこっちは猛毒だ。加熱処理をする際に出る蒸気でも中毒を起こしてしまう程、
   毒性が強いらしい。だが、これもヨーロッパの一部の地域では食べられてるみたいだ」

御坂妹「やはり素人にはオススメできないと?」

上条「そうだな、基本が毒キノコである以上、オススメは出来ない。それはそうと……」チラ

御坂妹「?」

上条「なんで御坂はあんな後ろにいるんだ?」



美琴「………///」ボボボボ…



上条「なんか頭から蒸気出てるし」

御坂妹「お姉様はお姉様で幸福に浸っている真っ最中です」

上条「でもまともに歩けてないのはよくないな、垣根はなにかと御坂のこと気に入ってたみたいだし、
   御坂に俺達もタダで温泉入らせてくれるように頼んでもらおうかなーとも思ってたんだけど………」



「手伝いの駄賃はもう渡しただろうが、これ以上の優遇はねぇよ」



上条「…………え、垣根か? どこだ?」キョロキョロ

御坂妹「辺りにそれらしき人影は……?」キョロキョロ



「上だ、上」


上条「うえ?」

御坂妹「あ、あの木の枝に……」

上条「ん? どの木だ? ………………うわ!」


垣根「よォ、温泉になんか用か?」ブラーン…


上条「…………新しい趣味か?」

垣根「んなワケねぇだろ、第一位じゃあるまいしこんな愉快痛快な趣味があってたまるか」ブラーン

上条「……じゃ、なんでおとなしくぶら下がってんだよ」

垣根「ついさっきまで気を失ってて今気づいたんだよ。あのアマ、遠慮なくぶん殴りやがって………」スパッ ←能力で縄切った

上条「災難だな、今度はどんな自業自得なことやらかしたんだ?」

垣根「災難と自業自得は一文の中に納まるもんじゃねェぞ。………まぁ、アレだ。引き続き男のロマンを追い続けてたんだよ」

上条「懲りてないな……」ハア…

垣根「なんとでも言え。よーお嬢ちゃん、元気にしてたかー?」グリグリ

美琴「ふにゃ……?///」ポワワーン

垣根「……………なんだこりゃ?」

上条「さっきからこの調子なんだよ、おーい、御坂ー」

美琴「にゃ……?///」ポワポワ

上条「………」

垣根「………」




垣根「おいおい、お嬢ちゃんになにしやがったんだぁ?」

上条「なにもしてねぇよ、オマエこそなんか変な物質ばら撒いたりしてねぇだろうな?」

垣根「だァから俺はさっき気がついたんだっつーの、それともそこのロリコンモヤシになんかセクハラでもされたか?」

一方通行「………気のせいかァ、今のセリフが俺に向けられてたような気がしたのァ」

垣根「周りを見回してみろ、360°、ロリコンモヤシに該当すんのはテメエだけだぜオメデトウ」

一方通行「随分と威勢のいい猪の鳴き声が聞こえンぜェ、ちょォど最近あまり肉は食ってなかったなァ」ピキピキ

垣根「逆に食われねぇよう気をつけなよ第一位様よォ、冬の猪は獰猛だぜ?」ピキキ


バチバチ…


上条「はぁ……またこのパターンか……」

御坂妹「毎度毎度、よくも飽きずにいがみ合えるものですね……」

打ち止め「MNWから一方通行の思考までコントロール出きたらなーって、ミサカはミサカは……はぁ……」

美琴「えへへ……えへ……///」フワフワ

上条「おーい、“美琴”さーん、そろそろ戻ってきてくださーい」

美琴「ふにゃっ!!?」パチッ

上条「お、戻ったか?」

美琴「い、いま………美琴って………!///」

上条「戻ってすぐに悪いけど、あの二人をどうにかしてくれないか?」

美琴「ふぇ?」


「今日という今日は炭にしてやんぜ? おォ?」
「上等だァ、後で吠え面かくなよォ、ていとくン?」


上条「ついでに今からタダで温泉に入らせてくれるように頼んでもらえると嬉しいです」

美琴「え……あ………うん………」


美琴(自分以外に甘えて欲しくない、って、普通ならつまり、そういうことよね……///
   でも、アイツのことだからその言葉通りで、別に私に恋愛感情抱いてるってわけでもないかも………)

美琴(うぅ……、一時的に嬉しすぎて浮かれてたけど、なんかすっきりしない………うぅぅ……!)


あれだけ時間かけて、ここまでしか書きため出来ませんでしたすいません
現実世界はもう4月になろうとしているというのに……ッ

しかし最近やっと調子が戻ってきたので多少はペースも戻せそうです

ひとつだけ、アックアって美琴と面識ありましたっけ?
そこだけちょっと教えてもらえたらなーと……

では、一週間以内には続きを投下できるよう頑張ります

来てたぁ
いやいや、楽しかったぜ

アックアと美琴はであってないんでね?
アックアが出てくるとこでは美琴は上条さんが病院から抜けだしてふらふら歩いてくとこくらいしか出てなかった気がする

ロシアでも会ってないよね
多分

地味に打ち止めの「アナタ」が気になってしまう
打ち止めはひらがなで「あなた」って呼ぶんだぞ

俺はイギリスで触ると触れた部分が痛くなる?植物を取って天ぷらにしたなぁ
多分日本にも生えてると思うんだけど、なんていうやつか判る?
めっちゃ美味しかった(´・ω・`)

>>31
こんにゃくいものことかー

>>32
ちゃう(´・ω・`)
普通の葉っぱ

とりあえずそろそろ雑談やめろとは言わないけど自重しようよお前ら

さっきこんなの見つけんだが、女子中学生とバイク最高だな
tp://livedoor.2.blogimg.jp/insidears/imgs/b/e/be87ff82.jpg
tp://livedoor.2.blogimg.jp/insidears/imgs/1/c/1c658a69.jpg

明後日までには投下できそう

>>48
遅筆なので多少の雑談はあったほうが「人いるなー」って安心できる
そういう雰囲気が嫌いな人もいるだろうから限度はあるけど

>>50
上はドゥカティ999R、下はヤマハのレーサーだからたぶんYZ250かな?
どっちもめちゃくちゃにシート高が高いから女子中学生じゃ足つかないよう…
でもやっぱり御坂妹は似合うな
東京モーターショーで出てた迷彩柄のセローとかならさらに似合いそう

えー、あらかじめ言っときます。
なんかどんどん話の質が落ちてるのが自分でもわかる。でも書く。

それと、もう引っ越します。
なのでしばらくPCから書きこむことができません。
携帯から書く予定でいるのですが、今までよりさらに遅筆になることが予想されます。

雑談大歓迎です、出来れば僕のあまり知らない魚とかの知識をくれると嬉しいです。


~昼、垣根の店にて~



垣根「あー、オマエらは野菜をとりに来たんだったよな?」

上条「あぁ、とりあえず出来てるヤツだけでいい」

垣根「出来てるのは頼まれてた大根、白菜、ブロッコリーと、俺が暇だったから造ったニンジンとエンドウだ」

上条「造った、っていう字がものすごく気になるんだが?」

垣根「そう言うな、俺の能力で成長を促進するとともに、虫食いとかも予防している、事実上無農薬の有機栽培なんだぞ?」

一方通行「農薬漬けよりもタチ悪ィンじゃねェか……」

垣根「心配すんな、自覚はある」

上条「あんのかよ」

垣根「だが流石にタダとはいえねぇ」

美琴「なによ、温泉の客引きでもさせようっての?」

垣根「女の子にそんなことはさせねぇよ、ただしばらくアイツらの面倒みてて欲しいんだ」チラ



イン「とうまー、ひさしぶりなんだよー!」

黒子「お姉様ぁ……!」


上条「」

美琴「」

垣根「それじゃ、今日の夕方までそいつらの面倒みといてくれ」スタスタ

美琴「ちょちょちょっと待って! なんでこの子達がこんなところにいるの!?」

垣根「白いほうはオマエらのお仲間さんの置き土産、騒がしい方は前回浴槽ぶち壊してくれたから埋め合わせにここで働いてもらってる」

黒子「お姉様! お姉様ぁぁああ!!!」ガバッ

美琴「うわっぷ……! ちょっと! 夕方までって……!」ムギュギュ

垣根「それくらいは頼まれてくれよ、オレは昼間の件で今から弁解に行かなきゃなんねぇんだ」

美琴「弁解?」

心理定規「性懲りもなく覗き穴をこさえてたのよ」

美琴「アナタは……」

心理定規「はい、お喋りしてる暇があったら早く浴槽の掃除でもしてきてちょうだいな、番頭さん?」

垣根「チッ……、それじゃ任せたぞー」スタスタ

美琴「………」



美琴「ね、ねぇ……」

心理定規「なぁに? 第三位さん?」

美琴「う……その呼び方ヤメテ……」

心理定規「あらごめんなさい、御坂さん。なにか?」

美琴「アナタの能力ってたしか、人の心理的な距離を操る能力よね……?」

心理定規「その通りよ、もしかして私の能力が必要?」

美琴「い、いや、その……」

心理定規「おおかた、あのウニさんとアナタの距離を測って欲しい、ってとこかしら?」

美琴「うぅ……///」

心理定規「残念だけど、あの人には私の能力は通じないのよ、わかるでしょ?」

美琴「やっぱり…」

心理定規「でも、見た感じや振る舞いからでもある程度は感じ取ることは出来るわ。アナタの方はもうこれ以上ないほど彼に惚れこんでるみたいだし……。
     彼の方はまだぎりぎり独占欲の域を出ないってとこかしらね」

美琴「独占欲……?」

心理定規「とはいえ、独占欲と愛情は表裏一体。不安事項があるとすれば、彼の方もアナタと同じで素直じゃないところがあるかもしれない点くらいかしら」

美琴「じゃ、じゃあ、今の段階だとかなりイイ感じってこと……?」

心理定規「今の段階以前に傍から見てれば既に夫婦よ。こちらとしてもアナタ達には早くくっ付いて欲しいんだから」

美琴「へ? なんで……?」

心理定規「………あの番頭さん」



「おォおォ、昼間からお掃除御苦労さンですゥ」
「おー、テメエも温泉入ってくか? 特別に90℃の源泉に入らせてやるよ、あったけぇぞぉ?」


心理定規「……割と本気でアナタのことを気にし出してるみたいなのよ」

美琴「か、垣根が!? いったいなんで……?」

心理定規「あまり人に優しくしてもらったことがないからでしょうね、アナタの態度があの人の心に色んな影響を与えてるみたい」

美琴「私の? でも私、垣根に対してはけっこう酷いこと言っちゃったりしてる気が……」

心理定規「そういう無意識の優しさが人を惹き付けるのよ」

美琴「え、ちょっと待って、てことはアナタ、もしかして垣根のこと……?」

心理定規「………そうよ、だからアナタは早くウニさんの方をモノにしてちょうだい?」

美琴「う、うん……頑張る………」



イン「とうまー、おなかすいたー」ガジガジ

黒子「お姉様を一カ月も独り占めするなど言語道断、上条さんにはどんな処罰をしてやりましょううふふふふふふふふふふふ……」ブツブツ

上条「おーい、話終わったんならコイツらどうにかしてくれー…」

美琴「あ、ごめん。こら黒子、そこで危ない物を研がないの」

黒子「はいですの」

美琴「嫌に素直ね……」

イン「みことー、おなかすいたー」ウデヒッパル

美琴「えぇ? 昼ご飯まだ食べてないの?」

黒子「がっつり食べてましたわ、がっつりと」

イン「そういえば、みこと達はなんでここに?」

美琴「えーと、ちらし寿司作ろうとしたら、野菜が切れてて……」

イン「ちらし寿司!」

美琴「あ」イッチャッタ

イン「だったら! いま! 此処で! ちらし寿司を作るべきなんだよ! 我らが主もきっとそう言ってるよ! これは天啓なんだよ!」ムッハー!

美琴「アンタいったいどんな神様に仕えてんのよ……」イワナキャヨカッタ…

上条「どうする? こりゃ食べるまで引き下がりそうにないぞ…?」

美琴「………」


美琴「しかたないわね」ヨシ

上条「お?」

美琴「今日は女の子のお祭りだもん、インデックスも一緒に祝うしかないでしょ!」

イン「おぉー!!」ヤッター

美琴「それじゃ、台所借りてもいい?」

心理定規「問題ないわよ」

美琴「よーし、それじゃ妹、手伝ってー」

御坂妹「了解しました、とミサカは半ば空気となりかけていたミサカの現状を危惧します」




美琴「御坂姉妹の!」

打ち止め「やっつけ料理教室ー!」

御坂妹「実況はミサカ10032号でお送りします」

美琴「なによ実況って」

御坂妹「解説はとある不幸の幻想殺しさんです」

上条「どーも」

美琴「アンタもなにやってんのよ」

御坂妹「まぁ気にせず続けてください」ドゾー

美琴「はぁ……まぁいいわ……」

黒子「ちなみにばっちり収録中ですの」カメラ

美琴「じゃあまず………」


美琴「ご飯を炊きます」

御坂妹「……」

上条「……」

打ち止め「……」

御坂妹「えっ、そこから!?」

美琴「だって、最初からだし……」

御坂妹「えーと」


~しばらくお待ちください~


美琴「御坂姉妹の!」

御坂妹「どっきり料理教室!」

美琴「今日はちらし寿司を作ります、じゃあまずは」

御坂妹「生地を作るので、このハンドミキサーを使って」キュイイイン

美琴「えっ」

御坂妹「角が立つまで混ぜましょう」キュイイイン

美琴「ちょちょちょっと待って! なにをしてるの!? なんの生地を作ってるの!?」

御坂妹「料理番組といえばハンドミキサーだと、学習装置から習得済みです」キュイン

美琴「ちらし寿司作るのになんの生地を作るっていうのよ! いいからハンドミキサーから手を放しなさい!」グイグイ

御坂妹「嫌です! ハンドミキサーを使うのはミサカの長年の夢だったのです!」グイグイ

美琴「訳のわからない夢を語ってんじゃないわよ! 危ないから放しなさいって!」グイグイ

御坂妹「お姉様の言いつけといえど、コレだけはぁぁ!!!」グイグイ


上条「……」

打ち止め「……」

イン「ねぇ、まだ?」

上条「……とうぶん、出来そうにないな」

黒子「姉妹でイチャイチャハァハァ……」REC

上条「……」







美琴「御坂美琴の……料理教室……」グッタリ

上条「助手の上条です」


御坂妹「……」←観客席に移動させられた

打ち止め「やっと始まったね!」

黒子「お姉様の隣ぐぬぬぬぬぬぬ……!」


美琴「えーと、ご飯を炊いてる間に、椎茸と野菜の煮物を作っておきます」スチャ

上条「用意するのは砂糖、塩、醤油、細かく刻んだニンジンと椎茸か」

美琴「そ、面倒だからそれぞれの量に関しては“適量”ってことにしとくわ。画面の前のみんなは味見しながら調理するといいわよ」

上条「あれ? ニンジンと椎茸はダシ汁で煮るんじゃないのか? ダシをとる素材がないぞ?」

美琴「そうなんだけど、今回はいらないの」

上条「……? なんでだ?」

美琴「普通はニンジンと椎茸は別々に煮るらしいんだけど、今回は一緒に煮るわ。そうすると椎茸からダシが出るからちょうどいいの」

上条「なるほど」


※鰹、昆布ダシじゃないとヤダーって人は別々に煮ちゃってください。


美琴「適量の水に、砂糖、塩、醤油を投入ー」テキパキ

上条「めんどくさいから“適量”な」

美琴「はい、後はそれでニンジンと椎茸を煮るだけ」コトン

上条「さて、次は?」

美琴「鶏肉も味付けしときましょっか。鶏のひき肉を、料理酒、醤油、砂糖で炒り煮します」テキパキ

上条「“適量”な」

美琴「あとは、絹さやを塩茹でして、合わせ酢を作って、炒り卵も……」

上条「先生! もうコンロはいっぱいです!」

美琴「えーと」




~しばらくお待ちください~




御坂妹「はい、ご飯がウルトラ上手にタケマシター」

美琴「あ、あれ!? なんでアンタが戻ってきてんの!?」

御坂妹「細かいことは言いっこなしです、煮物と鶏肉もデキマシター」

美琴「あぁ、主導権が……」

御坂妹「絹さやの塩茹では特に書くことはないので省略します」

美琴「えーと、合わせ酢は酢、砂糖、塩を煮て作りました」

御坂妹「そして、コレです!」


ダン!


御坂妹「無理を言って借りてきました、直径1メートルのタライです」

美琴「うっわ……」

御坂妹「大食いシスターさんがいる手前、ご飯もかなりの量を炊いているのでこれくらいでちょうどいいのです」フンス

美琴「えーと、あらかじめ炊いておいたご飯に合わせ酢をかけて」

御坂妹「かけて?」

美琴「ひたすら混ぜる!」

御坂妹「よしきた!」キュイイイン!

美琴「だからなんでハンドミキサー持ってくんのよ! 放しなさい!」グイグイ

御坂妹「嫌です! この夢は諦められません!」キュイイン

美琴「だったらそれで溶き卵でも作ってて!!」

御坂妹「………」ピタ

美琴「……?」

御坂妹「溶き卵……?」

美琴「そうよ、どうせ後で炒り卵作らなきゃいけないんだし」

御坂妹「や、やります! やらせてください!」

美琴「う、うん……」






御坂妹「~♪」キュイイン

美琴「……」

上条「……なぁ、卵ってあんなに混ぜるモンだったっけ……?」

美琴「普通は箸で十分よ、でもそれじゃあの子が収まらないから……」


※炒り卵は砂糖と塩で適度に味付けをしてから炒めます。


御坂妹「スクランブル・エッグとどう違うのでしょうか?」

美琴「変わんないわ、強いていうなら呼び方の違いじゃない?
   ていうかさっきまでヒヨコを抱いてたのに、よくそこまで卵をグチャグチャに出来るわね……」

御坂妹「」ピタ

美琴「……いや、気にしないでね? コレは無精卵なんだから」

御坂妹「そそそそそそうででですよね、ここここれはヒヨコにはならないとミサカはミサカはミサカミサカ」ガクガク

美琴「………」ダイジョウブカナ…

黒子「お姉様、先程の言葉をもう一度お願いしますの」

美琴「……? ……無精卵?」

黒子「………………」

美琴「………?」

黒子「……………………ふぅ」

美琴「………へ?」

黒子「ではお姉様、続きを……」スチャ REC

美琴「………? ……?」ナンナノ?



上条「………御坂って、ものすごく純粋だよな」

イン「純粋だからこその魅力に溢れてるんだよ」






美琴「はい、じゃあ最後に作っておいた酢飯と椎茸、ニンジンの煮物と鶏肉を混ぜ合わせるわよ」

上条「これはけっこうな肉体労働なので上条さんの出番だ」

美琴「混ぜ終わったら、その上から卵と絹さやを飾るの」

御坂妹「了解です」

美琴「これがまぁ基本ってとこかしら。あとはお好みで桜の花とかミツバとか、さっき採り損ねたセリとかを入れると、もっといい感じになるわ」

美琴「これにて料理教室は終了!」






黒子「はい、カットですのー」

美琴「アンタまだ撮ってたの……?」ハア

黒子「ただでさえお姉様といる時間が少なくなって寂しい夜を過ごしておりますの。これくらいは許してくださいませ」

美琴「あ、うん……そうよね……」

黒子「…………」


黒子(チョロい、チョロいですのお姉様。そんな調子では簡単にあの猿に食われてしまいますのよ……?)ハア…

イン・打止「いただきまーす」

美琴「ちょっ! はやっ!?」

イン「出来立てを食べるのは作ってくれた人へのマナーなんだよ!」ムグムグ

打ち止め「なんだよ!」

美琴「アンタがそれを言うの…?」

黒子「お姉様の手料理! これは滅多に食べられるモノではありませんの!」バクバク

美琴「………」


美琴「………ま、いいか」フウ

上条「女の子の祭りじゃなかったのか?」

美琴「私はいいわ、それより……」

上条「?」

美琴「動き回って汗かいちゃったから、その、温泉に、入りたいなー……なんて……///」チラ

上条「……? 入ってくれば? 御坂はタダで入れるんだろ?」

美琴「そうじゃなくて! あ、アンタも、汗、かいたんじゃない?」

上条「そりゃかいたけど……」

美琴「じゃ、じゃあアンタも入ったほうがいいわよ! ていうか入りなさい!」

上条「でも、男湯は垣根が掃除中……」

美琴「だから!」



美琴「い、一緒に……///」

上条「………」

美琴「…………ダメ?」ウワメヅカイ

上条「………」


『オマエ、超電磁砲のことァどう思ってンだァ?』


上条「どうって………」

美琴「?」

上条「まだ、わかんねぇよ……」

美琴「あ、あの、とうま……?」


ガラッ


一方通行「聞いてくれ、オレは垣根の野郎を弄ってたら、いつの間にか掃除を手伝っていた。なにを言ってるかわからねェと思うがry」

垣根「おかげで早く終わったわ、さすがだぜ」

一方通行「あるェェ?? おかしい、おかしいぜェ……」

美琴「………」

垣根「おぉ、お嬢ちゃん、温泉入るのか?」

美琴「………掃除、終わったの?」

垣根「あぁ、第一位様が手伝ってくれたおかげでなぁ。初めてアイツに感謝したぜ」

美琴「……………」プルプル

垣根「ん? どうした?」

美琴「……………このナルシスト」ボソッ

垣根「…………は?」キョトン

美琴「バカ! レベル5の恥! ホスト崩れ! バカ! バーカ! バ………グスッ……うわあぁぁぁん!!!」ダッ


タタタ…


垣根「………」ポツーン


垣根「なんだったんだ……?」

心理定規「あら、掃除終わったの? じゃあ御褒美に私が一緒にお風呂入ってあ・げ・る♪」

垣根「謹んでお断りします」

心理定規「なんでよ!?」ガーン



御坂美琴の料理教室は学園都市にて高視聴率を記録したそうな。



3月3日編、終わり?

バトル展開の需要ってあるかな?

明日から遅筆になるし、今からなんかネタをリクエストしてもらって書こうかな
もちろん今の設定を考慮して

まだ日にち的にはまだ三月中だよね?
なら四人で山菜取りに入ってて、そしたら雪が降り出して上琴と通行止めにわかれて遭難
んでもって二人重なって温め愛間違えた温め会いってのはどうでしょう?

>>75
よし、頑張ってみる

そのあと雪遊びでキャッキャウフフな御坂姉妹も見たい

ごめん、やっぱり>>75は明日にしていいかな? 本編にしたいから

>>77をやってみる



~とある雪の日~



打ち止め「雪だー!」

御坂妹「雪です!」


キャッキャ…


上条「……御坂は行かないのか?」

美琴「えぇー、寒いもん……」コタツヌクヌク

上条「まだ中学生だろ、もっと元気に外で遊べよ」

美琴「嫌ぁー…寒いー……」ヌクヌク

上条「一方通行を見習えよ……」

美琴「え、一方通行も外で遊んでるの?」

上条「ほら、あそこ」



一方通行「雪玉を圧縮! 圧縮! 圧縮ゥゥ!!! カカカカカカカ……!!!」ゴロゴロ

打ち止め「わぁ! おっきい雪だるま!」



美琴「………」

上条「なっ、愉快だろ?」

美琴「10032号はかまくら作ってるわね……」

上条「ホントだ、器用だな…」

美琴「あ、こっち来た」


御坂妹「お姉様? お姉様は雪は見慣れているのですか?」

美琴「まぁ、それなりに」



御坂妹「そうですか、コタツで丸くなるなど更に猫化が進んでいるようですが、あんまりダラダラしていると太りますよ?」

美琴「だいじょぶだいじょぶ、私もアンタも太りにくい体質だから」ヌクヌク

御坂妹「それは認識していますが、元気な姿を彼にアピール、とは思わないのですか?」

美琴「よし! かまくら作るわよ! 私のかまくらに常識は通用しないんだから!」



キャッキャ…


上条「……なんだか取り残されたような気がするが……」


「雪合戦よ!」
「なンだァやるのかァ? 言っとくがオレに勝とうなンざ(プチッ)kjhgfdfghyjkmnbf」
「いまのうちー! って、ミサカはミサカは無抵抗なアナタに容赦なく爆撃する!」ベシベシ
「世の中甘くありません、とミサカも容赦なく爆撃します」バシバシ
「じゃ、じゃあ私も少し……」ペシッ

「lkjmnbvghjklkmjnhghjkl!!!!!!」
「きゃああ黒翼化したーーーーッ!!」


上条「………楽しそうだな、そろそろ俺も行くか……」ヨッコラセ



「よし! 一方通行は無力化した! いまのうちだ!」
「三下ァァ!! 覚えとけよォォ!!!」
「雪玉を砂鉄で包んでレールガーン♪」バシュウウン


ギャアアア……



海原「く……! 混ざりたい! 混ざりたいけど自分には御坂さんを守るという使命が……!」グアア



終わり

明日早いんで寝ます

次は携帯から>>75を書く予定
おやすみなさい


´・ω・`)




土御門『あー、カミやん』チョイチョイ

上条『ん、どした?』

土御門『出来るだけ山の7合目以上には登らないように頼むにゃー』

上条『あ? なんでだよ?』

土御門『樹海を使った迷宮になってるからにゃー、入ったが最後、二度と出られないぜよ』

上条『あー、はいはい』




~とある吹雪の日~



ビュオオオオォォ……!


美琴「ひぃぃぃいいいい!!!」

上条「ぐおおおおお!!!」

美琴「馬鹿! 馬鹿とうま! なんでそんな大事なこと忘れてんのよ!」

上条「しかたないじゃない! にんげんだもの!」

美琴「言い訳してんじゃないわよ! 打ち止め達ともはぐれちゃったし……!」

上条「おぉ! 非常に都合よく洞窟があるぞ! あそこに逃げ込もう!」

美琴「ちょ、ちょっと……!」







パチパチ…


上条「ふぅ、こういう時にご都合主義なSSは便利だな」

美琴「えっ」

上条「いやー、御坂の能力ってホント便利だよなー。こんな簡単に火を起こせるなんて」

美琴「努力の賜物よ」プイ

上条「しかし一方通行達が心配だな、こんな吹雪じゃ……」

美琴「あぁ、それなら問題ないわ」

上条「…………はい?」

美琴「200メートル離れたところから電磁波が来てるの。弱ったりしてるわけじゃないみたいだし大丈夫よ」

上条「あぁそういうことか」

美琴「吹雪が止むまではここにいましょっか」

上条「そうだな。そういえば……」

美琴「?」



上条「一方通行は大丈夫なのかな? 御坂が探知出来てるのは打ち止めの方だけだろ?」

美琴「ばっか、あのロリコンがあの子から離れるわけないでしょ」

上条「いやいや、そうじゃなくて一方通行の体調のこと言ってんだよ。どう見ても寒さに弱いだろ、アレ」

美琴「そりゃそうだけど……、私みたいに火でも起こしてんじゃない? 打ち止めでもそれくらいの能力はあるでしょ」

上条「そうかなぁ……、ほら、学校で習ったろ? 女より男のが体脂肪率も低いって」

美琴「…」イラッ

上条「まぁ、御坂の場合は胸にさえ脂肪は付いてないみたいd(バキィ)へぶぅ!!!」

美琴「しばらく半径1メートル以内に入ってこないで」バチバチ

上条「ちょ、おい! 半径1メートルって、オレ火にあたれねぇじゃねぇか!?」

美琴「天罰よ天罰、あ~、あったか~い」ヌクヌク

上条「ぐぬぬぬぬぬぬ……!」サムイ









パチパチ…


打ち止め「ねぇアナタ、ホントに大丈夫?」

一方通行「だだだ大丈夫だだっつってンだろォおお、余計な気を回してンじゃねェクソガキィ」ガチガチブルブル

打ち止め「……もう少し火を強くしよっか? 木、拾ってくるよ」

一方通行「心配ねェっつってンだろがァ!!!」ダンッ

打ち止め「……!」ビクッ

一方通行「ァ……」

打ち止め「ご、ごめんなさい………ふぇ……」グスッ

一方通行「い、いや、人の心配をちゃンとするってのァ大事なことだァ、うン」

打ち止め「………ホント?」グスッ

一方通行「……あ、あァ」

打ち止め「それじゃ、ミサカはミサカは寒いからアナタのカラダで暖をとってみるーっ!」ダキッ

一方通行「だァァ来ンなうっとォしィ!!」

打ち止め「ダメ……?」ウルッ

一方通行「ぐゥ……ッッ!!!」


打ち止め「まぁ、どうしてもダメって言うなら演算切ってでも抱きつくけど……」ボソッ

一方通行「……っ!!」

打ち止め「んー? どうしたのアナタ、寒いの? ねぇ、寒いんだよね?」

一方通行(コイツ……)

打ち止め「それじゃあアナタ、こっち来てー?」ウフフ

一方通行(いまさらだが……)

打ち止め「あ、熱ベクトルの操作はナシだよー?」ウフフ

一方通行(オリジナルとは正反対の、ドS………!)






上条「ぐおおおおお……!」ガチガチ

美琴「………」

上条「うううううぅ……!」ブルブル

美琴「………」

上条「ふぬぅぅぅぅぅ………!!」ガチブルガチブル

美琴「うっさいわね!! なんなのさっきから!!!」

上条「なんなの……? いま、なんなのと言いましたね……?」

美琴「な、なによ……」ビクッ

上条「この状況下で火にあたることを禁じられた上条さんに残された道は、第七位もびっくりな根性で寒さを耐えるのみ……!」ブルブル

美琴「ふ、ふーん……」


上条「あ、もういいや」プチーン

美琴「へっ?」

上条「半径1メートルなんてクソ食らえ、オレ、寒い、火にアタル」

美琴「あぁ……別にいいけど……(本気で言ったワケじゃないし…)」

上条「俺は火にあたるぞ、ジョ○ョーーーッッ!!!」


ダッ ←上条さんが自慢の脚で地を蹴った音


グキッ ←上条さんが拾ってきた木の枝で盛大に足を挫いた音


バフッ ←上条さんが挫いた足を軸に美しい弧を描きながら頭から焚き火に突っ込んだ音



上条「………」

美琴「………」


上条「熱ーーーーーーーーーッッッ!!!!!!」


美琴(うわぁ……バカ……)




上条「ああああああ熱い! 熱い! 熱い! あつ……………あ?」プスプス

美琴「?」

上条「……………真っ暗?」

美琴「そりゃ、たったいまアンタが唯一の光源を消したからね」

上条「……………寒い」ブルッ

美琴「激しく暖まってたじゃない」

上条「寒い………火……火は………」ウロウロ

美琴「だから、アンタがさっき消しちゃったから……」

上条「…………あぁ」ポン

美琴「思い出した?」

上条「火なんか無くても、すぐ近くに温かいモンがあるじゃねぇか」ウン

美琴「………」


美琴「………え、ちょっと」オロ

上条「………御坂」ユラリ

美琴「ちょちょちょっと待って! (バチッ)ほら! 新しく火を起こしたから……!」

上条「そんな小せぇ火、なんの足しにもなんねぇよ……」

美琴「それは今から他の木もくべて(ガシッ)まままま待って! まだ心の準備が……!」

上条「いいじゃねぇか、寝るときはいつも俺に抱きついてんだろ……」

美琴「そそそれはそうだけどアンタから抱きついてくるのは(ギュウ)―――――ッ!!!!!」

上条「あぁ……あったけぇ………」ギュウ

美琴「―――――! ―――――ッ!!!」コエスラデナイサケビ

上条「あったけぇけど………このまま寝たらさすがに凍死すんな………」ギュウ

美琴「…………」クテ

上条「…………御坂?」

美琴「…………」



美琴「ふにゃー」

上条「ジーザス! おぼぼぼぼぼぼぼbbb!!!」ビビビ




~その頃、山の一軒家~


御坂妹「………」


御坂妹「………遅いですね」

御坂妹(つい時間が経つのを忘れるほど魔法少女まどryのDVDに見入ってしまいましたが、もう時計の短針は頂上を過ぎています)

御坂妹(なぜか上位個体がMNWから離脱していますし、MNWを切らねばならない事態に陥ったか、樹海に入って遭難したか、もしくは)

御坂妹(全員、死んだか……)

御坂妹(…………)


御坂妹「………遭難の線が一番現実的ですね、しかし今から探しに行くとミサカも同じ穴の狢……」

御坂妹「ここは助っ人を呼び寄せた上で翌朝まで待ちましょうか……」




~翌朝~



パチパチ…


上条「………」

美琴「スー……」

上条「………」


上条「……………寒い」



~昨日~


上条『なぁ、御坂ー』

美琴『……』ツーン

上条『俺が悪かったって』

美琴『……』プイッ

上条『おーい……』

美琴『……』


美琴『………2時間』ボソッ

上条『へ?』

美琴『……私、寝るから。2時間置きに火の番交代ね』コテン

上条『お、おい……』

美琴『2時間したら起こしてー……』

上条『おーい、寝たら死ぬぞー…』

美琴『スー……』

上条『まぁ大丈夫か………』







上条「2時間したら起こしてとは言われたが……」チラ

美琴「うにゅ……」スピー

上条「こんな気持ち良さそうに寝てたら起こせねぇよなぁ………」ハァ


パチ…


上条「……………あぁ、しまった!」


パチッ…


上条「ちょちょちょっと待ってください! いま火が消えたら上条さんはいつだったか凍ったまま発見されたマンモスみたいになっちゃいますよ!??」


シーン…


上条「………」

上条「…………………不幸だ」


上条「ちょっと目を離した隙に………また寒さに耐えないといけないのか………」

上条「…………………」


上条「…………………寒い」ブルッ

美琴「うぅん………」コロ

上条「あ、そうか……俺だけじゃなく御坂も寒いよな……」

美琴「んぅ……」

上条「火が消えたいま、上条さんが暖をとる方法はただひとつ………」ゴクリ


上条「………いやいやいやいや、いくらなんでも寝ている女子中学生に抱きつくなんて真似は………」

美琴「スピー……」

上条「………でも、御坂も寒いはずだよな……」

上条「いやしかし、ここは紳士として………」

上条「いやいや、御坂も寒いんだ、紳士として御坂を温めてやるのは当然だよな」ウン


美琴「うにゅ……」スピー

上条「で、では失礼して……」ジリ

美琴「ん………」

上条「ししし、失礼します………」ハァハァ

美琴「んぅ……」

上条「ゆっくり、じっくり……」ガシ

美琴「んにゅ?」パチ

上条「あ………」ハァハァ

美琴「………」



上条「みさ――――」



美琴「ふにゃああああああああ!!!!!」

上条「ぎゃあああああああああ!!!!!」


美琴「ふにゃあああああ!!! ふにゅああああああ!!」バチバチ

上条「待て待て待て御坂! 誤解だ! 勘違いだ! 上条さんは飽くまで紳士的に(バチィッ)あぶねぇっ!!!」

美琴「うにゃああああああ!!」バチバチ

上条「とりあえず落ち着け! 上条さんはただ、御坂も寒かろうと思ってだな!」

番外個体「えっ、アレはどう見ても性犯罪者の目だったけど?」


上条「…………」

番外個体「やっほー」ヒラヒラ

上条「みみみ番外個体!? なんでこんなとこに(バチィッ)どわぁ!?」

番外個体「ミサカのことが気になって仕方ないのはわかるけど、よそ見してると死んじゃうよ?」

上条「見てるだけじゃなくてちょっとは助けてくれてもいいじゃねぇか! オマエたしかレベル4だろ!?」

番外個体「えー、ミサカ、超電磁砲食らいたくないし。それに単純な出力でもお姉様とミサカでどれだけ違うと思ってるの?」

上条「それでも同じ電源使いだろォお願いです助けてください!!!」

番外個体「あ、でももう大丈夫かも」

上条「んあ?」

美琴「ふにゅ…………ぅ」プスン

上条「み、御坂さん…………?」

美琴「………………さ」


美琴「寒い………」







上条「あぁ、助けに来てくれたのか」

番外個体「10032号は“いぬ”が“たまご”を食べようとするから目が離せないって」

上条「いぬも連れて来てたのか……ヒヨコと猫なんて無理があんだろ……」

美琴「それで、アンタが来たってワケね」

番外個体「なんか楽しそうだし、お姉様にも会いたかったし」

美琴「へっ?」ドキッ

番外個体「冗談だけどね、あ、チョコは美味しかったよー、ぎゃははっ!」

美琴「アンタねぇ……」ハァ

上条「で、今は一方通行のとこに向かってんだよな?」

美琴「電磁波はあの洞窟から出てるけど……」





一方通行「うゥ……寒ィ……」ガクブル

打ち止め「うにゅー…」スピー

一方通行「…………」ジー

打ち止め「ふにゅー…」スピー

一方通行「幼女……湯たンぽ……」ギラッ


上条「さすがの俺でもそれはひくわ」

一方通行「……………ッ!!?」

美琴「やっぱり添い寝も禁止ね……」

一方通行「ななな………!??」


番外個体「やっほー、第一位様?」

一方通行「………!?」

番外個体「なかなかイイ感じのクズっぷりだったけど、もしかして溜まってんの? ギャハッ!」

一方通行「……………」


一方通行「…………ぐォォォおおおお!!!」カチッ

番外個体「ぎゃはははっ! 社会府適合者なアナタはミサカが消したげる!!!」バチバチ

一方通行「がァァァァ!!!」キュイーン


ドガガ…


上条「…………」

美琴「…………打ち止めー? そろそろ起きてー」ユサユサ

打ち止め「んー………お姉様……?」パチ



美琴「大丈夫? 酷いことされてない?」

打ち止め「……? なにもないよ?」

美琴「よかったー、今度から寝る時も一緒に寝ましょうね」ギュー

打ち止め「……? うん」ムギュ

上条「…………今度からあのウニ頭にも近づかないようなねー」ギュウ

打ち止め「うん……」ムギュ

上条「…………解せぬ」







上条「だから番外個体は俺たちを助けに来てくれてたんだよ」

一方通行「…………」ツーン

番外個体「まぁミサカが頼まれたのはお姉様達だけだけどね」ツーン

上条「似た者同士………」ボソ

一方・番外「あァン!!?」

上条「イエ、ナニモ……」

美琴「……ていうか、ずっと気になってたんだけどさ」

番外個体「なーに? お姉様」

美琴「アンタは私達を助けに来てくれたワケよね? 見たとこ手ぶらだけど、どうやってここから抜け出すの?」

番外個体「あぁそれはね、古典的な方法だけど、ミサカは此処に来るまでずっとロープを身体に括りつけて来たから、それを辿れば出られるはずだよ?」

美琴「ふーん、で、ロープは?」

番外個体「………………」


番外個体「………………あれ?」

上条「俺達のとこに来たときはそれっぽいのを見かけた気がするけど……」

番外個体「…………あれ? あれ?」



~さっき~


一方通行『がァァ…!』

番外個体『あぁ、もう……このロープ邪魔!!』


プチンッ


一方通行『ぐォォ…!』

番外『ぎゃははっ! 変態は滅殺! 滅殺ゥ!!!』バチバチ


>>171
>上条「…………今度からあのウニ頭にも近づかないようなねー」ギュウ
えむ?



~現在~



番外個体「……………」

美琴「…………つまり、アンタももれなく私達の仲間入りってわけね」

打ち止め「ミイラ取りがゾンビ……」

上条「ちょっと違うけどな」

番外個体「………」ジー

一方通行「…………あァン?」

番外個体「……アナタのせいだ」

一方通行「なに八つ当たりしてくれちゃってンですかァ? どォ考えてもオマエの不手際だろォが」

番外個体「アナタのせいだァ!! ミサカのクールなイメージがぁぁ! うわぁぁあ!!!」

上条「クールなイメージは今のところ御坂妹しか見てないぞ……」

美琴「はぁ……もうどうでもいいや……」

打ち止め「でもお腹すいたよう……」

上条「干し柿なら持ってきてるが」ホレ

打ち止め「いらない………でも背に腹は代えられない……うぅぅ……!」

番外個体「ぱく」

打ち止め「あ」

上条「あ」


打ち止め「み、ミサカの柿ぃぃ……!」プルプル

番外個体「え、だって最終信号はいらないって言ったじゃん」モグモグ

打ち止め「うぅぅ………!」ジー

上条「すまん……今のだけなんだ……」

打ち止め「ふぇぇ……」ウル

美琴「非常食に持ってきてたカ○リーメイトならあるわよ、チーズ味」

打ち止め「……!」パァァ

上条「オマエそんなん持ってきてたのか用意いいな」

美琴「そんなに切羽詰まった状況じゃないみたいだし、アンタも食べていいわよ?」

打ち止め「流石はお姉様! 大好き!!」 ダキッ

美琴(可愛い……)キュン


>>172
もちろん美琴です
脳内変換で



一方通行「………ケッ、簡単に餌付けされるなンざ……」

番外個体「あ、餌付けといえばお姉様」

美琴「ん、なーに?」

番外個体「14日は覚悟しといた方がいいよ?」

美琴「……へ? なんで?」

番外個体「………………鈍感」ボソ

美琴「………?」




一方通行「チーズ味………コレ食いモンか……?」ムグムグ

打ち止め「この味の良さがわからないなんて、アナタはコーヒーの飲み過ぎで味覚がおかしくなってるんだよって、ミサカはミサカは大人な味覚をアピール!」

上条「でも子供は一回一袋までなー」

打ち止め「はぅっ! み、ミサカはミサカは既に一袋と半分を完食済みだったり……」

一方通行「あーァ、そりゃもォダメだなァ」

打ち止め「だ、ダメなの……? ミサカ、どうなっちゃうの?」

上条「それはだな、栄養の摂りすぎで鼻血が止まらなくなって、最終的には出欠多量で……」

打ち止め「はわわわわわ………!」プルプル

美琴(可愛い……)キュン



結局この後、救助隊(妹達)が来るまでたっぷり12時間はかかったそうな。



続く


もォやだァ

携帯から書くなんて金輪際やらない
今週末にはネットが繋がるから次はGW入ってからの予定です…


★名前欄の( )の中 ★  IPアドレスから推定した発信地・方法を表示
樺太=au携帯
コネチカット州=docomo携帯
ネブラスカ州=ソフトバンク携帯
アイダホ州=p2
チリ=未対応のISP
アラバマ州=判別できないISP(wakwakなど)
空=携帯端末
糸=ダイヤルアップ
長屋=マンション(地域不明のISP)
おでん=ODN(ODNでも特定できない場合のみ)
dion軍=DION(DIONでも特定できない場合のみ)
catv?=FOXの目に届いていないISP。地方までしか判別できないISPやcatv(eonetは関西地方とか)もある。

あと隣県で多少ずれる人もいます。yahooBBは大幅にずれることも。 auは大雑把に特定可能。
ドイツ=ドイツ、フランス=フランス、アイスランド=アイスランド、USA=アメリカ、加=カナダ、豪=オーストラリア。
時々、表示のない人もいます。
(チベット自治区)     ==判別できないISP(wakwakなど)
(広西チワン族自治区) =ソフトバンク携帯
(内モンゴル自治区)  =docomo携帯


~小ネタ集~


オチ無しヤマ無し意味も無し





~とある3月の昼下がり~


一方通行「……おィ、超電磁砲」

美琴「んー? なーに?」

一方通行「テレビのリモコン知らねェか?」

美琴「へ? アンタがいま手に持ってるのは違うの?」

一方通行「あっ………」


一方通行「………」

美琴「………」

一方通行「………」カチッ

美琴「……!」ダッ 


ガシィッ!


一方通行「ちょォォっと待とォぜ超電磁砲ン……なァ……?」

美琴「なな、なによ、第一位様でもそんなお茶目な間違いしちゃうのnムグッ……!?」

一方通行「はァァン? オレがいつどこでそンなキュートで素敵な間違いを犯しちゃったンですかァ?」ギリギリ

美琴「痛ッ……! ちょっと、痛いって!」

一方通行「いいかァ、今の一瞬の出来事はそォだなァ、幻想ってやつだァ。オマエは白昼夢でも見てたンだよ、そォだよな?」ギリリ

美琴「………!」コクコク

一方通行「よォし、流石は第三位、物分かりが良くて助かるぜェ」パッ

美琴「ぷはっ……!」ゼエゼエ

一方通行「もし白昼夢の内容を誰かに喋りやがったら……わかってるなァ……?」

美琴「ふぇぇ……」ビクビク






御坂妹「………と、いうのがミサカが昼間に目撃、録画した事件の全貌です。それでは皆さん、判決のほどを」

垣根「死刑」

打ち止め「死刑」

イン「死刑」

黒子「私刑ですわね」


ダン!


番外個体「それじゃあ一方通行は火あぶりってことで」サイバンチョウ

上条「異議なし」

一方通行「おおォい!!! 弁護士すら付かないオレの人権はどォなるンですかァ!!?」シバラレテル




美琴「ふぇぇとうまぁ……怖かったよぉ……」グスッ

上条「諦めろ一方通行、今回ばかりはオマエが悪い」ギュッ

美琴「えへへ……///」ムギュ

一方通行「ギギギ……!!!」


ステイル「では焼き加減はどうする?」

番外個体「もちろんウェルダンだよね」

イン「脂肪が少なそうだから、じっくり焼いて欲しいんだよ?」

一方通行「おォィ!!! これから目の前で行われようとしている猟奇殺人に関してはこれ以上無いほどのノータッチですかァ!!?」

打ち止め「一方通行………」

一方通行「ら、打ち止め……」

打ち止め「美味しくなってね……」グスッ

一方通行「もはや美味しく頂かれることは決定事項ですかァ!? 言っとくがこンな方法で日本の食糧自給率を上げることは出来ねェからな!??
     むしろ犯罪件数の増加に寄与しちゃってるからな!?」

美琴「あ、あの、火あぶりは流石にやり過ぎなんじゃ……」

垣根「心配すんな、ちょっぴりブラックなギャグ展開さ」


一方通行「不幸だァァァーーーッッ!!!」




~とある美琴の旗立行動~



美琴「………アンタ最近、よく来るわねー」

イン「みことの料理は美味しいからね!」

美琴「誉めてくれるのは嬉しいけど、そんなに食べてたら太るわよ?」

イン「特異体質なんだよ! 心配しなくても大丈夫!」

美琴「どれどれ」


ムギュッ


イン「!??」

美琴「うっわホントに細……ちゃんと食べたぶん消化してるの……?」

イン「ちょちょちょみこと! どこ触ってるのかな!??///」

美琴「……? どこって、腰? ていうか顔赤いわよ、熱でもあんの?」


ピト


イン「!??」

美琴「そういうわけでもないみたいねー」オデコクッツケテル

イン「みみみみことはもう少し自分の行動に責任持ったほうがいいかも!!!///」

美琴「……責任?」

イン「まったくもう……///」






一方通行「オマエ最近よく来るよなァ」

イン「そ、その手には乗らないんだよ!!!」スタター

一方通行「…………」


一方通行「…………はァ?」






美琴「あ、一方通行、今度からインデックスの半径3メートルに入ったら怖いお兄さんと怖いお姉さんが飛んでくるって当麻が言ってたわよ」

一方通行「はァァ!?」






~とある貧乏の八つ当たり~


御坂妹「WR250というこのバイク、250クラスにしてはやや高額ですが欲しいのです」

上条「あぁ、前に御坂が壊しちまったからな」

美琴「ぅ……ごめんなさい……」シュン

一方通行「高性能過ぎやしねェかァ?」

御坂妹「いえ、せっかくお姉様が買ってくださるというので、出来るだけ良い物をと思いまして」

美琴「そりゃ良いものでもなんでも………あ、でもコレそんなに高くはないじゃない」

上条・一方「……」ピクッ

御坂妹「250クラスで70万円ですよ……?」

美琴「そのくらいなら別にいいわよ、コレが欲しいの?」

御坂妹「は、はい……」


上条「御坂………」

美琴「なーに?」

上条「金銭感覚について、追加講義だ」

美琴「えぇぇ!??」ガーン

一方通行「安心しろォ、特別講師としてオレもしっかり勉強させてやる」

美琴「な、なによ!? 私はただ、妹のために――――!」

上条「………御坂、これはな」


上条「ただの八つ当たりさ」ズルズル

一方通行「そォいうことだ、ちょっと付き合え超電磁砲」

美琴「いやぁぁ!! 不幸よぉぉぉ!!!」ヒキヅラレ



美琴の金銭感覚が治る日は遠い……。



~とある3月の昼下がり2~


一方通行「なァ、超電磁砲」

美琴「ん、なーに?」

一方通行「裁縫は出来るかァ? シャツの裾がやたら綻びてるみてェなンだが」

美琴「あぁ、それ裏返しよ」

一方通行「あっ………」


一方通行「………」

美琴「………」

一方通行「………」カチッ

美琴「……!」ダッ


ガシィッ!


一方通行「ちょォっと待とォぜェ超電磁砲ン……?」ギリギリ

美琴「なななによ!? 心配しなくても誰にも言わないわよ!!!」

一方通行「………本当か?」

美琴「…………本当よ」

一方通行「…………」パッ

美琴「まったく……第一位がこれくらいのことで取り乱してんじゃないわよ……」ハァ


美琴「………」

一方通行「………」

美琴「…………………クスッ」

一方通行「よっしゃァァちょっと表出ろォ超電磁砲ンンン!!!!」ドカーン

美琴「きゃあああああ!! とうまぁぁぁぁああ!!!」

上条「呼ばれて飛び出てそげぶ!!!! あ、語呂悪ぃな」メキィ

一方通行「ぐばァァァァーーーッ!??」グシャー



それ以来、一方通行はリバーシブルのシャツを使い始めたとか。


小ネタ集、終わり

やっとPCから書きこめたよ

なんか一方通行の扱いが酷い気がするけど、次で持ち直すから大丈夫だよね?
次は日曜の夜には間に合うように……。



~去年の2月~




美琴『………バレンタインかぁ、特にあげる人もいないけど、チョコ作ってみようかな』





デキマシター

美琴『分量間違えた……どう考えても5人分はあるわよね………』

美琴『………ま、普段お世話になってる研究所の人達にでも渡そうかな』テクテク


ガラッ


生徒達『『きゃぁあ!!』』


ドサドサドサッ


美琴『………』

生徒達『『『………』』』

美琴『………えーと、なにやってんの? ドアなんかにへばり付いて……』

生徒A『あ、あの! 御坂様!!』ズイッ

美琴『な、なに?』ビクッ

生徒A『そそそ、そのチョコは、いいいったいどなたに差し上げるものなんですか!?』

美琴『へ? チョコ?』

生徒B『その手にお持ちの大量のチョコレート………それほど御執心な殿方がいるのですか!?』

美琴『は、はぁ? いや、このチョコレートは別に思いつきで作っただけで……』

生徒A『思いつき?』

美琴『いやー、特に渡す相手いるわけじゃないんだけど、気が向いたから作ってみたんだけど……』

生徒C『で、では! 誰かに渡すというわけではないのですね!?』

生徒B『御坂様をたぶらかす不届きな猿など存在しないのですね!?』

美琴『だからそう言ってるじゃない……、あ、なんなら皆にあげるわよ?』

生徒達『『『!!!!!』』』



………

……





美琴「………」

上条「ん? どした?」

美琴「へ? ………いや」


美琴「なんであの時、あんなこと言っちゃったんだろーってさ……」




……

………


生徒A『ほ………、ホントですか!? 御坂様!?』

生徒B『わわ、私達がこの御坂様の手作りチョコを頂いてよろしいのですか!?』

美琴『う、うん……』

生徒B『なんということでしょう!! こ、これは他の方々にもお教えしなければ!!』ピピッ

美琴『え、あの……』

生徒D『御坂様の手作りチョコが貰えるというのは本当ですの!?』ザッ

美琴『うわ! 速っ!!』

生徒A『一人ひとかけらずつですわよ! ハート型は早い者勝ち!!!』

生徒達『『『御坂様ぁぁぁ!!!!』』』ドドド

美琴『きゃああああ!!!』





~そして去年の3月~


美琴『ふー、今日はとりあえずコンビニ行って今月号のチェックしてっと……』


ガチャ


美琴『………うん?』

美琴『………なんか、ドアの向こうから異様な気配を感じる……』


シーン…


美琴『………ま、常盤台の寮にそんな危険なモノがあるわけないしっ』

美琴『気にせずオープンー♪』ガチャ


グラ…


美琴『…………へ?』


ドサドサドサドサッ!


美琴『きゃああああああ!!!!!』



シーン…


………ズボッ


美琴『ぷはっ! いったいなんなの、コレ………って………』ヒョイ


“麗しの御坂様へ、バレンタインのお返しです”


美琴『…………』


“愛しの御坂様へ、ハッピーホワイトデー”


美琴『……………まさか』


ズズーン… ←廊下を埋める箱の山


美琴『……これ、全部バレンタインのお返し……?』

美琴『…………』



~学校、机の中~


ポロ……ドサ ←詰められていたチョコが溢れて落ちていく音

美琴『…………』


~ロッカー~


ズーン…… ←扉が開けられない程に積み重なったチョコの山

美琴『………』


~帰り道~


生徒達『『『御坂様ぁぁあ!!! 受け取ってくださいましぃぃい!!!』』』


ドドドド…


美琴『きゃあああ!!! いやぁぁぁ!!!』タタタ…


~寮、美琴の部屋~

ガチャッ

バターン!


美琴『はぁ……はぁ………』


美琴『もぅ………いや……』グスッ

ゴソッ

美琴『!?』

生徒『御坂様……』ヒョコ

美琴『あ、アンタなんで部屋の中まで……!』

生徒『私、空間移動能力者ですので。自分以外はうまく転移出来ませんけれど…』

美琴『そ、そうなんだ、ふーん』ソソクサ ニゲル

生徒『しかし! 御坂様よりハート型のチョコを頂いた私の想い! 御坂様へ直接届けるためならば能力の壁さえ越えてみせます!!』ヒュンッ

美琴『うわぁっ!? なによコレ!? ホワイトチョコ!??』

生徒『直接御坂様の体内へ転移させれば、私の想いはきっと御坂様へ届くはず!!』ヒュンッヒュンッ

美琴『ひぃぃアンタさっき自分以外の物を転移させるの苦手って言ってたじゃないのぉぉおおお!!!!』ドタドタ

生徒『それすらも愛の力によって変えてみせます!!』

美琴『(ヒュンッ)ひゃぁああ! この……っ、危ないって言ってんでしょうがぁぁあああーーーッッ』バチバチ


ガチャ


寮監『………』

美琴『………』パチッ…

生徒『………』ピタ…


ギャアアア…




~現在、夜、布団にて~




上条「………で、それ以外にも先輩後輩限らず事あるごとに騒動になって大変だったと……」

美琴「祝日とかはなにかとこじつけて言い寄ってくるし……、黒子が来てからはあの子が周りに目を効かせてくれてからマシだったんだけどね……」

上条「マシ?」

美琴「そのぶん黒子から大量の贈り物が届くはめに……」

上条「なるほど」

美琴「でも、今年は大丈夫! 誰もこんな山奥までチョコなんて送るわけないしね! んー…っ」ノビー

上条「そんなこと言って、先月のバレンタインにゃその寮から大量のチョコが届いてたじゃねぇか」

美琴「……」ピタ

上条「去年のぶんのお返し、とか言って明日も送ってくるヤツとかいるんじゃねーの? つーか絶対いるだろ」

美琴「あは、は……そんなことないわよ……たぶん…」プルプル

上条「声が震えてんぞ」

美琴「………」

上条「……?」

美琴「………無理、私、無理」プルプル

上条「……まぁ、好意を無駄にするわけにはいかないしなぁ」

美琴「………」チラ

上条「…?」

美琴「………もういい、寝る」ムギュ

上条「あいよ」ギュ

美琴「ふにゃ……」

上条「………」





一方通行「………」クカー

打ち止め「………」

美琴「………」スピー

上条「………」


上条「……打ち止めさーん、起きてますかー?」

打ち止め「うにゃ? なんでバレてるの?」ッテミサカハミサカハー

上条「いや、寝息がしなかったから」

打ち止め「なんていうか、いつもは鈍感な癖に変なとこで鋭くなるよね……」

上条「いやさ、鋭いっていうか……、御坂さ、バレンタインの時に妹達全員にチョコ買ってたよな?」

打ち止め「うん」

上条「………ものすごく嫌な予感がするのは俺だけですかね?」

打ち止め「うーん……まぁ……」

上条「……」

打ち止め「………もういまさらどうにもならないかな? ってミサカはミサカはお茶を濁してみたり……」エヘ

上条「」


美琴「ふにゅー……」スー

打ち止め「お姉様も鈍感だからねー…、無意識に人を惹きつける行動してるのに気付いてないんだよね……」

上条「あぁ、まったくだよ」

打ち止め(…おぉ?)

上条「いろんな奴に優しくして……あんだけ酷い目にあってもまだ、優しくして……」ナデナデ

美琴「ふにゅ……」スー

上条「だから……御坂は……俺が……」

打ち止め「………」ドキドキ

上条「………」

打ち止め「………?」

上条「………」グー

打ち止め「えぇぇぇええええ!!? そこでぇぇぇ!??」

一方通行「」ビクッ


平行して書いてたSSが完結して、さあこっちに一本化だー、って意気込んだ割にはあまり進まなかった……
ホントはもう少し書いてたんだけどボツにた次第です、20レス分くらい

今週の平日中に今日投下予定だったところまでを書きなおして投下出来るよう頑張ります
それ以降は基本出来には週一ペース…? 日曜に定期更新が出来ればなぁ、と



~3月14日、朝~




美琴「んー……」パチ

御坂妹「zzz……」

美琴「朝かー……」ポケー

御坂妹「zzz……」

美琴「も少し寝よ……」パタ


美琴「………」

美琴「………?」ムク

打ち止め「………」スピー

一方通行「………」クカー

御坂妹「………」スピー

美琴「…………うん」コロ


美琴「…………!?」ガバッ

御坂妹「………」スー

美琴「な、なんでこの子が……」

御坂妹「ん……」モゾ

美琴「あ…」

御坂妹「お姉様……布団……寒いです……」

美琴「あ……ごめん」


パサ


御坂妹「…………」スー

美琴「………」

御坂妹「………にへ」ニタ

美琴「………?」


御坂妹「………お姉様」ギュウ

美琴「へ……? な、なに……?」

御坂妹「えへへへへ、お姉様ぁ……」スリスリ

美琴「……!?」

御坂妹「ハァハァ……」ムニュムニュ

美琴「(ビクッ)ちょっどこ触って……! あ、アンタ10032号じゃないわね!?」

御坂妹?「ふふふふふ、バレてしまいましたか……」サワサワ

美琴「だ、誰!? まさかまた誰かと入れ替わってるの……!!? ていうかとりあえず離れなさい!!」バッ

御坂妹?「いいえ、ミサカは正真正銘妹達の一人ですよ」ジリ…

美琴「シ、妹達……? だったらなんでこんな黒子みたいなこと……」ジリ…

御坂妹?「ふふふ、それはミサカが他のミサカに比べてお姉様への愛情が桁違いに大きいからです!」

美琴「はぁ……?」

御坂妹?「ミサカの検体番号は――――」


ガラッ


御坂妹「16820号、此処にいやがりましたか、とミサカは小銃の狙いを定めます」ジャキ

美琴「へ? 16820号……? この子が……?」キョトン

16820号「遅かったですね10032号、道草の食い過ぎでは?」

御坂妹「テメエが仕事抜け出してお姉様と寝てたおかげでミサカの到着時間もこんなに遅くなったんですよ、とミサカは小銃の引き金を……」チャキ

美琴「え、ちょっと待ってこんなところで撃つ気じゃ――――」


ズガガガガッ!!!


美琴「ひいぃぃぃ!!!」


御坂妹「ちっ……! ちょこまかと……!」ガガガ…

16820号「ふっ、狙いが甘いですよ、とミサカも小銃を取り出します」チャキ

美琴「ちょっ、だから此処で――――」


ズガガガガッ!!


美琴「ひゃぁああああ!!!」

御坂妹「く……っ、16820号の攻撃の制度が異常に高い……!?」ガガ…

16820号「ふふふ、ミサカの能力は10032号を上回ります。そのチカラを持ってすれば銃弾の軌道を磁力で修正することも出来るのですよ…!」スチャ

御坂妹「しかしそれはごくわずかの修正しか出来ないはず……! ならばミサカにも勝機はあります!」

美琴「………」パチッ

16820号「あ」

御坂妹「へ?」


ガチャンッ!


16820号「あぁっ! ミサカの銃が……!」

御坂妹「ゆ……床にくっ付いてとれません……!」グイグイ

美琴「………アンタ達……」バチッ…

妹達「「……っ!!」」ビクゥッ


美琴「人が寝てるとこを戦場にするなんてねぇ………私も参戦していいかしらぁ……?」ゴゴゴ…

御坂妹「……!」ブンブンブン

16820号「お、お姉様は参戦するには能力値が……」ダラダラ

美琴「なぁに?」ニッコリ

妹達「「ひぃぃっ!!」」ビクゥッ


美琴「……銃弾の軌道を修正ねぇ……私は銃を使わずとも弾を撃ち出せるし、軌道も完璧に修正しながらそれを音速の3倍以上まで加速出来るんだけど……」ニコニコ

妹達「「……」」ガクガクブルブル

美琴「………ねぇ、」


美琴「見 て み た い ?」ニコォ


妹達「「………!!!」」ブンブンブン

美琴「……そ、じゃあ、とりあえず居間のほうに移動しましょっか、停戦協定、結ばなきゃね?」

妹達「「………!!」」コクコク

美琴「……ついてきなさい」スタスタ

妹達「「………」」テクテク




打ち止め「………んにゃ? いま下位個体の声が聞こえたような……」イマオキタ

一方通行「空耳だろォ……もォちょい寝る……」クカー

打ち止め「おやすみー……ふにゃ……」コロン




~居間~


上条「……………」ノンビリ オチャノンデル

上条「………朝っぱらから隣の部屋から銃声が鳴り響くなんてなぁ……。どうやら俺はまだ夢の中にいるみたいだなぁ……」ハァ


ガラッ


美琴「……」スタスタ

上条「お、起きたか………ってあれ?」

妹達「「……」」テクテク

美琴「……座りなさい」

妹達「「……はい」」チョコン

上条「………?」


美琴「で、言い訳は?」ウデクミ

御坂妹「………」

16820号「………」


16820号「………お姉様ぁ」グスッ

美琴「へっ?」

16820号「お姉様ぁ……」ダキッ

美琴「へっ? へっ?」ダキツカレ

御坂妹「あ、あの、お姉様……」

美琴「ちょ、ちょっと、16820号だっけ? どうしちゃったの、この子……?」

16820号「お姉様ぁ……」グスグス

御坂妹「16820号はお姉様と会うのをとても楽しみにしていたのです……」

美琴「そ、そうなの?」キュン

御坂妹「ただ、その理由が……」

美琴「……?」

16820号「グスッ…」


16820号「……………えへ」


サワッ


美琴「――――ッ!!?」ビクゥッ

御坂妹「お姉様のことを心の底から愛しているからでして……」

16820号「えへへへ、お姉様の匂いハァハァ……」クンカクンカ

美琴「………」プルプル

16820号「ミサカと同じでありながら明らかに違う、この柔らかさがなんとも……」サワサワ

上条(いいなぁ……)ジー

美琴「………お」プルプル


美琴「オマエは黒子かァァアアアーーーーーーッッ!!!!」




ピシャーン……









美琴「………とりあえず、16820号がとんでもないパーソナル・リアリティーを持ってるのは理解できたわ」

16820号「」プシュー…

御坂妹「それもパーソナル・リアリティーといえるのですか?」

美琴「まぁ……自分だけの現実という意味では……」

御坂妹「なるほど……つまり16820号を見習えばミサカの能力も底上げ……」ブツブツ

美琴「お願いだからやめてね? 黒子は一人で十分だからね……?」

上条「そういえば、16820号は仕事抜けて来たって?」

御坂妹「そうです、10052号、14410号、19123号、番外個体含めての共同作業中、16820号だけが忽然と姿を消していたので……」

上条「それで見に来たら案の定、御坂と添い寝をしてる16820号がいた、と……」

美琴「え、でもさっきの会話聞いてると此処が目的地みたいな感じだったけど……」

御坂妹「そうです、おそらくそろそろ到着すると思うのですが……」



バババ……


美琴「…………ヘリ?」

御坂妹「そうですね、今回はヘリです」

美琴「………………なにを持ってくるの?」

御坂妹「………」

美琴「ねぇ……なんかすごく嫌な予感がするんだけど何を持ってきたの?」

上条「まぁ、なんだ。御坂は知らないほうがいいよ」

美琴「ふぇ……」

短いけれど、16820号登場編

登場人物は出来るだけ増やさない方向で行きますー
ただ、前にも言った通りスランプ気味なので文が退屈なのはご勘弁を……

やっとこさ構成思いついたのが今日の昼だったという言い訳

短いけどきりのいいとこまで

やっとこさこの後の展開を思いついたのが今日の昼だったという言い訳

短いけどきりのいいとこまで投下






番外個体「………ねぇ、ミサカ、思うんだけどさ」

10052号「……なんでしょう、番外個体」

番外個体「10032号って、ズルイよね」

14410号「…………ほう?」

10052号「たしかにお姉様やあの方と暮らせるのは魅力的ですが、とミサカは番外個体に同意します」

番外個体「い、いや、ミサカはただ田舎生活したいだけだしっ、 素体(オリジナル)達との家族生活なんてまったく興味ないしっ!」ワタワタ

14410号(うわぁ……)

番外個体「14410号、いま『うわぁ……』って思った?」ジロ

14410号「おぉ、流石は番外個体」

10052号「広大なMNWの中からすぐさま特定の負の感情を感じ取るとは……」

番外個体「最近わざと負の感情流してミサカをおちょくってるよね? ね?」

10052号「気の所為ですよ。お詫びにこの前行ったココ○チのカレーの味の記憶を……」

番外個体「それネタで5辛を頼んだ時の記憶だろがァーーーーッ!! ふぎゃーーーーーッッ!!!」バチバチ

19123号「どうでもいいけどおまえらヘリの中で電気出すんじゃねーぞ、とミサカは忠告しておきます」ソウジュウチュウ

番外個体「ふぎゃーーーッ!!!」


バチィッ


19123号「あ」

14410号「あ」

10052号「あ」

番外個体「………へ?」パチッ


バババ…


19123号「……」

10052号「い、19123号、先程からぐるぐる回りながら下降していっている様な気がするのですが……?」グルグル

14410号「こ、このままでは墜落……うぇっぷ………」グルグル

19123号「………」


19123号「………操縦不能に陥りました……」

10052号「」

14410号「」

番外個体「………へっ?」




~家の庭にて~



バババ…


美琴「……」

上条「……」

御坂妹「……」

美琴「………ねぇ」

御坂妹「なんでしょう?」

美琴「アレ、おかしいわよね?」ユビサシ

御坂妹「おかしいですね」

美琴「キリモミ状態よね?」

御坂妹「キリモミ状態ですね」


美琴「………」

上条「………」

御坂妹「………あ、たったいまMNWから情報が入りました」ピコン

美琴「なにがあったの?」

御坂妹「どうやら操縦不能に陥ったようです」

美琴「なんだ、そういうことだったの」

御坂妹「そういうことです」

美琴「へぇー……」


美琴「………って操縦不能!!? 大変じゃない!!!」

御坂妹「大変です」

美琴「落ち着いてる場合じゃないでしょうが! 墜ちたら大変なことに……!」

御坂妹「そそそうですね、大変ですね、とミサカは答えミサカはミサカミサカ」ガクガク

美琴「あぁ!! この子、もはや表情を忘れるほどテンパっちゃってるわ!!」

上条「それにあっちには垣根の温泉が……!」


ガラッ


16820号「なにかあったんですか!?」

上条「オマエ達の姉妹が乗ってるヘリが墜落しそうなんだよ!」

16820号「ヘリ……? ……ハッ! こ、こうしてはいられません!! あの中にはミサカのぶんのチョコも……!」ダッ

上条「お、おい……!」

美琴「私も先に行くわ!! 当麻は打ち止め達を連れてきて!!」ダッ

上条「えっ、ちょっ、どうしようってんだ……?」ポツーン






~その頃、垣根視点~


チュンチュン…


垣根「3月14日か、いい朝だ……」ウン

垣根「………よし、今日は溜まってた洗濯物を洗って、丁寧に干して……」

垣根「アレやってみてぇな、あの『柔軟剤使っただろぉ~っ』ってヤツ」

垣根「後で一人でやってみっかな、うん」ノビー


ヒュンヒュンヒュン…


垣根「しっかしいい天気だ、この芝生の上を転がりまわってみたくなるな……」フム

垣根「…………」キョロキョロ

垣根「ダレモイナイ、コロガルナライマノウチ…」ソローリ


ヒュンヒュンヒュン…


垣根「へへへ……」コロリ

垣根「へへ……」コロン アオムケ


ヒュンヒュンヒュン…


垣根「………へ?」


『おおおお墜ちるぅぅぅーーーー!!! と、ミサカはぁぁああーーー!!!』
『ひぃぃぃぃーーーー!!!』


ヒュンヒュン…!


垣根「…………」

垣根「…………嘘だろ、オイ」



ズガッシャァァァァァ………ン……!


モクモク…


垣根「………」トッサニヨケタ

垣根「……お、俺の庭が……」プルプル


モクモク…


『げほっ……!』
『な、なんとか生きながらえました……とミサカは……ごほっ……!』
『み、番外個体は……?』
『そこでチョコの山に突っ込んでます……』
『……生きてますか? と、ミサカは……』


垣根「俺の……庭が……」プルプル


「垣根ーーーっ!!!」


垣根「あん?」

美琴「よ、よかった……炎上してない……」タタタ

垣根「おぉ久しぶりじゃねぇかお嬢ちゃん。……てことはこの爆撃は……?」

美琴「中の子達は!? 無事なの!?」

垣根「いや、まだ状況の把握すらままならねぇんだが……」

美琴「もう!!! ボーっとしてんだったらどいて!!!」ドン

垣根「お、おぉう……」

美琴「とりあえず扉をこじ開けて…!」


ギギギ…


美琴「ふぐぐ……! 開かない……!」グイグイ

垣根「あぁ、そういうことなら任せとけ」ズイッ

美琴「そ、そうね、男のほうが力あるわよね」

垣根「よし」グッ


ギギギ…


垣根「ぐおおおお!! 綾波ぃぃーーーッッ!!!」ギギギ

美琴「熱くはないわよ」

垣根「いいんだよ、雰囲気だけでも味わせてくれよ。ていうか開かねえなコレ」グイグイ

美琴「そんなに? どうしよう……! 中には妹達がいるってのに……!」



タタタ…


御坂妹「お、お姉様……高速移動使うなんて卑怯です……」ゼェゼェ

16820号「じ、自分を弾に見立てて撃ちだすなんて……」ゼェゼェ

美琴「一刻を争うのよ、手伝って!!」

御坂妹「はぁ……なにか問題でも……?」

美琴「扉が開かないのよ!!」

16820号「それはお姉様のチカラでも、ですか?」

美琴「あ」


美琴「………」

垣根「………」

妹達「「………」」

美琴「……よし、開けるわよ! みんな下がって!」

御坂妹(あ、無かったことにしやがったコイツ)


『番外個体……哀れな……』
『チョコの山から足だけ出てますね……、ひっこ抜きますか』
『ではミサカが左足を持つので、14410号は右足を……』


美琴「いっくわよー」バチバチ


『せーの………おや?』
『なかなか抜けませんね、ではタイミングを合わせて一気に……』
『息を揃えてせーの……』


バコンッ


美琴「よっし開いた!! 妹ー!!」ダッ


妹達『『ていっ!!!』』


スポンッ


妹達「「あ」」

美琴「………へ?」


ズドッ ←番外個体を引っこ抜いた2人が勢い余ってちょうど良く入ってきた美琴に背中から突っ込んだ音


グシャッ ←そのまま外の地面にタッチダウン


ドスッ ←とどめにワンテンポ遅れて番外個体も着陸


美琴「ぐふぅっ……!」ムギュッ

妹達「「がふっ……!」」ムギュッ

番外個体「きゅう」ズベッ


シーン…


御坂妹「……」

16820号「……」

垣根「……」

上条「おーい、やっと追い付いた………って……あれ?」ヒョコ

御坂姉妹「「「………」」」ムギュウ

上条「………」

垣根「……よう、ひさしぶり」

上条「あ、あぁ……ていうかなんだ? コレ」

垣根「強いて名づけるとしたらミサカ団子ってとこか」


「フゴーッ! フゴゴーッ!」ジタバタ


上条「……ってこれ一番下のヤツぜったい息出来てねぇだろ!! 早く助けねぇと!」グイグイ

御坂妹「一番下はお姉様ですね、どれ、ミサカも手伝いますか」ドッコイショ


ちくしょういいのが書けねえ
あと台本形式難しすぎ

こちらが遅筆になってるのでそろそろ別作も紹介したほうがいいかな…?
完結したもう一本のほう、知ってる人どれくらいいるんだろうか…?



~気合いでなんとか~



美琴「あー……」シュン

一方通行「どォした?」

美琴「冷蔵庫が壊れちゃって……中のお肉が全部ダメになっちゃったのよ……」

一方通行「……」ピク

美琴「どうしよっかなぁ……また買い出しに行くまでは豆腐と芋でどうにかするしか……」

一方通行「待て、オリジナル」ガシッ

美琴「はぇ?」

一方通行「食えるさ!」キラーン

美琴「……」

一方通行「……」キラーン

美琴「……」


美琴「気持ちわるっ」

一方通行「急に電気ネズミを虐殺したくなったなァ、少し外でも散歩するか、あン?」グイ

美琴「わ、わかった! わかったから放してってば!!」ズルズル






ジュー…


美琴「とりあえず火は通したけど……」

一方通行「いい感じじゃねェか」バクバク

美琴「でもオススメはしないわよ」

一方通行「はっ、オレはオマエらみてェに柔(ヤワ)じゃねェンだよ」バクバク

美琴「いやどう見てもアンタの方が」

一方通行「うぐゥッ!?」ピキーン

美琴「ヤワよね」

一方通行「………」プルプル

美琴「頑張って!! アンタの能力なら毒素をベクトル変換するくらい簡単でしょ!?」

一方通行「そ、そォだ……! オレは第一位…! こんな毒くらい……!」プルプル

美琴「そうよ学園都市の第一位! これくらい乗り越えられなくてどうするのよ!? 頑張って! ゴールはすぐそこよ!!」

一方通行「おォォォォォオオオオ!!!!」ゴォォ

美琴「あと少し! 負けないで! 最後まで走りぬけて!!」

一方通行「おォォォォォオオオオオ!!!!!!!」グォォ







一方通行「」

蛙医者「……食中毒だね?」


美琴「駄目でした☆」

上条「ですよねー」


えんど




~デジャヴ~



美琴「一方通行!! 腕相撲で勝負よ! もちろん能力抜きでね!」ビシッ

一方通行「……めんどくせェ」

美琴「アンタが勝ったら今夜は焼き肉に―――」

一方通行「どっからでもかかってきなァ、カカカカ…」スチャ

美琴「よっしゃぁ!」ウデマクリ


上条(元気だなぁ……)





上条「はい、でははっけよーい…」

美琴「ふふふ、アンタみたいなモヤシには負けないわ…!」

一方通行「………はン」

上条「のこった!」


ダンッ!


美琴「……」


美琴「…………え?」

一方通行「はィ、オレの勝ち、ごちそうさまでーす」スタスタ

美琴「え、あ、あれ? なんで…?」オロオロ

上条「まぁ、一方通行も男だからな、いくらなんでも御坂に負け―――」

美琴「ま、待ちなさい!! もう一回! もう一回だけ!!」

上条(―――だろうと思ったよ)

一方通行「あァン? じゃァ明日の晩飯もだなァ」





上条「はっけよーい、のこった」


ダンッ


美琴「もう一回!!」


ダンッ


美琴「もう一回だけ!!」

上条(……)


ダンッ


美琴「あぁもうっ! なんで勝てないのよ!!」ビリビリ

一方通行「オマエ本当に勝てる気でいたのかァ?」

上条(あぁ、御坂から聞いた昔のオレと御坂の関係ってこんな感じだったんだな……)

美琴「もう一回!!」

上条(……てことはこれが続けば御坂は俺だけじゃなく一方通行にも懐いて……)

上条(そうなれば……)

上条「………」ムゥ

美琴「当麻! レフェリーして!」

上条「………」


上条「………御坂の勝ち」サッ

美琴・一方「「はぁ!?」」



美琴が勝てばこれ以上の進展はない、と考えた上条さんでした。

今はこれが限界ですん
次からは本編に戻ります

長いこと放ってたから自分でもこの先の展開を忘れていたり…







垣根「状況を整理してみよう」

垣根「俺は久しぶりの良い天気に、丹精込めて作り上げた庭で生を満喫していた」


垣根「すると突然、空からヘリコプターらしき鉄塊が墜ちて来た」

垣根「当然、俺の庭は跡形もなく……」


垣根「……待てよ、今、俺の目の前にその庭は存在していない。つまり、その庭は始めから存在しなかった……?」

垣根「なるほど! 庭そのものが幻想だったんだな! つまり俺はなにも失っていないわけだ! ははは!」



美琴「ねぇ、垣根がひとりで遊んでる」

上条「放っとけよ、アイツはアイツでいろいろ大変なんだよ」


上条「……で? いったい何があったってんだ?」

妹達「「「………」」」

番外個体「……み、ミサカの所為じゃないよ?」プルプル

上条「………」

番外個体「……」

上条「………なるほど」

番外個体「……!」バレタ

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中



19123号「……まぁ、結果的に番外個体の電撃が操縦を阻害したとはいえ、原因となった悪ふざけはミサカ達の責任ですね……」

番外個体「なっ……! 19123号、なんで一人だけいい子になろうと……!」

14410号「そうですね……ミサカ達の責任です……」

10052号「まったくもってその通りです……」シュン

番外個体「ななな……!」


番外個体「ち、違うし! ミサカが全部悪いんだし!」ドーン

10052号「というわけです」

14410号「番外個体のせいです」

19123号「はぁ……だから機内で電撃を出すなとあれほど………」

上条「………な、なるほど」チラッ

番外個体「………!」プルプル

上条「………」ヤバイナ

番外個体「……………ふ」プッチン


番外個体「ふぎゃーーーーッッ!!!!」


ドッカーン…

ウワァァ…


美琴「………ま、こんだけ元気なら大丈夫そうね。心配して損した……」

16820号「結局のところ、喧嘩両成敗というやつですね、とミサカは冷静に現状を解説してみます」

美琴「……アンタなら何があったかMNWでわかるんじゃないの?」

16820号「ミサカは基本的にMNWからは離脱していますので」ワカリマセン

美琴「……へ? なんで?」

16820号「MNWに接続していると嫌でも思考が統一されてしまいます」

美琴「そう聞くわね」

16820号「駄目なのです! ミサカはこの気持ちを大事にしたいのです!!」バーン

美琴「あ、そう……」

16820号「そのおかげか、ミサカだけ他のミサカよりも強い能力を手に入れることが出来ました」フンス

美琴「あぁ、思考が統一されないから、そのぶん能力にも個人差が出たってことね」

16820号「そこで“個体差”という言葉を使わない辺りにお姉様の愛を感じます」ウットリ…

美琴「私はアンタに黒子の影を感じるわ……」ゾクッ


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




タタタ…


一方通行「おォおォ、派手にやってンなァ」

打ち止め「追いついたー、ってミサカはミサカは……あぁーーーーーーッッ!!!!」

美琴「(ビクッ)な、なに……?」

打ち止め「ヘリがぐちゃぐちゃ……!」

一方通行「まァいつものことだな」

美琴「でも大丈夫よ、怪我人はいないし」

打ち止め「ミサカのチョコがぁ……」


美琴「……へ?」

番外個体「……」ピタッ

妹達「「「……」」」ピタッ

上条「?」

10032号「そ、そうでした……! こんなことをしてる場合では……!」ダッ

美琴「な、なに……?」


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中



~ヘリの中~


10032号「あぁ……やっぱり……」シュン

10052号「み、ミサカ達のチョコが……」

打ち止め「ぐちゃぐちゃだよぅ……」ボロッ

14410号「お姉様に渡すチョコがぁ……」シュン

19123号「ひとつ残らず……」シュン


妹達「あぁ………」ズーン…


美琴「………」

美琴(…………本人達が悲しんでるからあまり言っちゃいけないかもしれないけど………)

美琴「可愛い………」キュン


スタスタ


上条「……? ……御坂?」


ガサガサ


美琴「ホントだ、私の名前が書いてある……」ヒョイ

16820号「お姉様……?」

美琴「多少崩れてるけど……(パクッ)……うん、美味しい。コレは誰の?」

10052号「お姉様……!」ジーン…

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中



14410号「それは番外個体が用意したチョコでは……?」

番外個体「………」プイッ

美琴「ありがとね、番外個体」ニコッ

番外個体「う………!」


番外個体「うあぁぁーーーっっ!!!」ダッ


タタタ…


美琴「………」

上条「………」

美琴「あれ? 私、なんかいけないこと言った……?」

上条「いや……」

10032号「ありきたりな言葉で表すなら照れ隠しというやつですよ、とミサカは自分のぶんのチョコを差しだします」ヒョイ

10052号「ではミサカのも」ヒョイ

美琴「ちょちょっと待って! 一度には食べられないから、持って帰ってゆっくり食べるわ!」

14410号「え……」ジワ

美琴「うっ……!」


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中



ウン、オイシイワヨ

デハツギハコレヲ

ア、アレ!? ココニイルブンダケジャナイノ!?

MNWニテナマチュウケイチュウデスノデ

ウゥッ…!


上条「………」

上条「……微笑ましきかな、姉妹の情」ウン


打ち止め「アナタにはやっぱりブラックチョコレートかなーって!」ハイ

一方通行「………気分じゃねェ」

打ち止め「え……お姉様は食べてくれたのに……」ジワ

一方通行「………」プイッ

打ち止め「せっかく……せっかくアナタのためにミサカが選んだのに……」グスッ

一方通行「………」

打ち止め「うぅ……」

一方通行「あァァ一個だけだ! 食ってやる!!」

打ち止め「はい、アナタ♪」ケロッ

一方通行「くっ……!」


上条(アレも御坂の遺伝子なのかなぁ……)


打ち止め「ミサカがミサカがアナタの為に選んだチョコなんだよー」ウキウキ

一方通行(普通のブラックチョコレートだよなァ……)パクッ

打ち止め「肉食でもあるアナタのために、中身は生肉――――」


グワアアアァァ…!


上条(………御坂のは普通のチョコだったし、やっぱり同じ遺伝子でも違いはでるよな、うん)


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中




美琴「次は……っと、あれ……?」ヒョイ

10032号「どうしました?」

美琴「これ、名前が……」

上条「あぁ、俺からだ」

美琴「………!」

上条「街には行けなかったからな、頼んでおいたんだ。選んだのは俺だぞ?」

美琴「あ、あ、あ……」プルプル

上条「既に満腹だろうから、後でも……」

美琴「食べるっ! 今すぐ食べる!!」

上条「お、おぉ……」

10032号(あ、コレはもう二人だけの空間を作り始めやがりましたね)フゥ

上条「………どうだ?」

美琴「………」ムグムグ

上条「………」

美琴「………」ゴックン

上条「………」

美琴「………」


美琴「ふにゃー」

上条「えぇぇええマジっすかあああばばばばばばばb!!!!」ビビビ


フニャー

グワアァァトマラネエェェ…!


「あ、ヘリに引火しt」


ボンッ
ヒィィィ…!

ネェネェ、ミサカノチョコ、オイシイ?
グワァァァ…!


垣根「………そうさ、航空機の事故ってのは交通事故より遥かに少ないんだ、そうそうヘリが墜ちてきたりなんてするわけないじゃないか」ハハハ

垣根「だから深呼吸して振り返ればホラ、庭は元通り……」クルッ


メラメラ…ヒィィ…!

グワァァ…!


垣根「……………」


垣根「」バターン


心理定規「ちょっと番頭さん、いつまで休憩して……」ヒョコ

心理定規「……ってなに!? 戦争!? この片田舎で!?」アワワ


3月14日、終了
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

よしっ! ホワイトデー編終了!
次は花見だ!

毎度お待たせしてすみませんでした…
夏休みのうちに進められるよう頑張ります自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中

小ネタ 上条さんの進級事情、ってのはダメ?




~花粉症?~


上条「ごちそうさまー」コトン

美琴「お粗末さまでしたー」

上条「なんていうか、あれだな。御坂、残り物使うの上手になってきたよな」

美琴「これだけ田舎生活してればねー、慣れてくるのよ」

上条「ホント、すぐにでもお嫁さんに行っても大丈夫だよなー」

美琴「」ワザトイッテンノカ

打ち止め「ごちそうさまー」ッテミサカハミサカハー

美琴「あら、今回は残さずに食べたのね」エライエライ

打ち止め「煮物になってれば、他の味がついて食べられるんだーってミサカはミサカは今後の食事への期待を少しだけ込めて見る!」

美琴(子供の好き嫌いに悩むお母さんの気持ちってこんな感じなのね……)

上条(子供の好き嫌いに悩むお母さんみたいだな、ルーズソックス履いた中学生とは思えないほど女の子してるな)


美琴「……」イソイソ

上条「……そして当然のように食後に運ばれてくるコーヒーとチョコレート」

美琴「あと重量にして30kgはあるわ」ウン

上条「甘味があるのはいいのですがね」ウーン

打ち止め「でもでも、毎回違うチョコレートが食べられるから楽しみだよねー」ッテミサカハミサカハー

美琴「世界中の色んなチョコが送られてくるわけだしね」



上条「……」モグモグ

美琴「それにしても朝からリキュール入りのチョコって」

上条「いいんじゃねえか? 少しだけなら」ムグムグ

打ち止め「きゅー」ヨッタ



美琴「……そういえば一方通行は? まだ起きてこないの?」

打ち止め「なんか気分が悪いからもう少し寝とくって」

上条「……? 体調悪いのか?」

美琴「普段から白いから顔色悪くなってもよくわかんないもんね」

上条「此処に来てから少しは日に焼けるかなーと思ったんだけどなー」

美琴「白いままよねー、女の子達から見たら羨ましいの通り越して妬ましいわ」

上条「あの白さは病的だろ、御坂はそのままで十分可愛いんだから別にいいだろ」

美琴「そう? …………っていま、なんて」

上条「気になるし、少し一方通行の様子でも見にいってみるか?」

打ち止め「そのほうがいかも」ッテミサカハミサカハー

美琴「あの、いま」

上条「俺はお茶沸かしとくからさ、御坂達で見に行ってきてくれ」

美琴「う、うん」




~寝室~


一方通行「とりあえずやたらクシャミが出る」

美琴「うん」

一方通行「つゥかずっと鼻がムズムズしてんな」

美琴「へぇ」

一方通行「熱はねェンだ、最近ずっとこンな調子でよォ」

美琴「あのさ」


美琴「アンタって、もう反射はしてないのよね?」

一方通行「あァ」

美琴「反射をしてたころは、人体に有害なものは全部反射してた?」

一方通行「あァ」

美琴「あのさ」


美琴「それって………、花粉症、じゃないかな?」

一方通行「………」

美琴「………」

一方通行「………花粉症?」

美琴「……うん」



一方通行「………オレが?」

美琴「………うん」

一方通行「………」



一方通行「……花粉症!? このオレがァ!? 学園都市の第一位ともあろうオレがそンなぶェっくしょン!!」

美琴「………」

一方通行「………」ムズムズ

美琴「………」

一方通行「………マジか」

美琴「……うん」

一歩通行「………どォしたらいい?」

美琴「……病院に行って、薬をもらう、かな」

一方通行「……マジか」

美琴「……うん」

一方通行「………」ムズムズ

美琴「………」


美琴「…………クスッ」

一方通行「よし、病院行くついでに磨り潰してやる、ちょっと来い」ガシッ

美琴「ちょ、ちょっと! なんか意外で可愛いなって思っただけじゃない!」ズルズル

一方通行「今日という今日は誤魔化されねェ。安心しな、顔は傷つけねェ」スタスタ

美琴「当麻にばれたらタダじゃ済まないわよ! 打ち止めにも――」

一方通行「ぶェっくしょォン!!!」



美琴「………」

一方通行「………」プルプル

美琴「………な、なによ」

一方通行「他の奴に言うンじゃねェぞ、言ったら……」

美琴「わ、わかってるわよ、わかったからさっさと病院行って来なさいよ」

一方通行「チッ……」スタスタ

美琴「あ、ちょっと待って」

一方通行「なンだ」

美琴「症状……打ち止めにも言ったのよね?」

一方通行「…………あ」

美琴「……だったらMNWで」


ガラッ!


番外個体「花粉症!? そんなアナタのためにミサカがやってきたよ!!!」バーン

美琴「うわ! 全身杉の枝!?」

一方通行「や、やめろ! 近づくンじゃねェ!!」バタバタ

番外個体「さーて、どう料理するか……!」ジリ…

一方通行「くっ……」カチッ


一方通行「………あン?」カチッカチッ

番外個体「あぁ、それなら―――」


打ち止め『なんか面白そうだから適度に演算切っとくねー』ッテミサカハミサカハー


番外個体「だって」

一方通行「あンのガキィ……!」

番外個体「よし、これで遂にミサカの時代が……!」


番外個体「……ふぇっくしょん!」

一方通行「…………あン?」

美琴「………へ?」



番外個体「……………あ、あれ?」ムズムズ

一方通行「…………ハッ、無様じゃねェか、ミイラ取りがミイラってなァぶェっくしょン!!」

番外個体「そ、そんな馬鹿な……ふぇっくしょん!」バサッ

一方通行「うわ! 動くンじゃねェ! 花粉が飛ぶ!!」

番外個体「と、とりあえずコレを脱がないと……!」バサバサ

一方通行「だから動くンじゃねェェェ!!!!」


ギャァァ…!



美琴「…………」


美琴「…………リアルゲコ太、電話したら来てくれるかなぁ……?」



end




~春休み~



上条「絶望した、この世の救いのなさに絶望した」

美琴「……どうしたの?」

上条「学園都市からあるモノが届いたのであります」ホイ

美琴「あるもの?」

上条「そう! 春休みの宿題であります!!」


ズーン… ←高くそびえる宿題の山


美琴「……うわぁ」

上条「もうね、こんな幻想につきあってる暇はないんですよ、ということでおやすみー」ゴソゴソ

美琴「はいはい、ふて寝しない」ビリッ

上条「いやね、もう絶望したんです、某先生もびっくりなほどに」

美琴「今までのアンタ見てると宿題なんて小さいことじゃない」

上条「オマエはわかってない! 宿題という凶器が人に与える底知れぬ精神的ダメージを!!」

美琴「ほら、私が手伝ってあげるからさっさとやるわよ」

上条「み、美琴先生……!」

美琴(美琴って美琴って美琴って美琴って……)グルグル

上条「でも出来るだけ自分で出来るように頑張ります」ウン

美琴「うん、えらいえらい」


美琴「………て、えええぇぇ!!? なんでよ!?」

上条「(ビクッ)い、いや、宿題ってそういうものじゃ……」

美琴「アンタはわかってない! 宿題という狂喜が人に与える精神的安らぎというものを!!」

上条「はぁ」

美琴「絶望した! アンタの気の回らなさに絶望した!!」

上条「いや意味が」

美琴「わかったわよ、とりあえず一人でやってみて。わからないとこがあったらそこで美琴センセーの出番よ」

上条「わ、わかりました……」



ペラッ


上条「………」

美琴「………」

上条「…………い」

美琴「………」

上条「……一問目からわからない……」

美琴「」シュザッ ←上条さんの隣

上条「………来るの、早いっすね」

美琴「……えへ」

上条「はぁ……お願いします、美琴先生……」

美琴「うんうん、で、どこがわかんないのかしら?」ウキウキ

上条「あぁ、えーと徳川家康って、徳川将軍の何代目だっけ?」

美琴「えっ」

上条「えっ」



end

>>382
上条さんの進級事情、設定的にもやったほうがいいですよね、いただきます。

もう一回ほど小ネタをやって、それから本編というか比較的長めの話に戻ります

上げ忘れ



4月1日、朝



上条『……もう嫌だ』

美琴『……? なにが?』

上条『なんの進歩もない日常、遅々として進まない作曲、土日にだけ雨が降りバイクは動かせず、なにより面倒くさいバイト』


上条『女の子のいない職場、オッサンと組まされ一週間前になってもシフトが確定せず、文句を言ったらビールをくれるオーナー』

美琴『何の話?』

上条『そしてそのビールで満足してしまい不満を呑みこんでしまう自分に一番腹が立つ、………よし死のう』

美琴『ちょちょちょっと待って! さっきからなに言ってんのかわかんないけど、悩みがあるなら私が力になるから!』

上条『………』

美琴『………ねっ?』

上条『………そうか、俺にはまだ美琴たんがいるじゃないか』

美琴『………たん?』

上条『そうだよな、あーあ、リアタイヤ換えるの遅らせて美琴たんフィギュア買っちゃおうかなぁ』

美琴『タイヤ? フィギュア? ……ちょっと、私、見えてる?』

上条『……とりあえずグッズ漁りに行ってくるかぁ』フラフラ

美琴『……い、いってらっしゃい』


上条『ちっくしょぉぉ!!! 一番クジ逃したァァァ!!!』ガァァ

美琴『ちょっとぉぉぉ!!!』







ガバッ!


美琴「………はっ!」バサッ




美琴「………!」キョロキョロ

上条「………」グー

一方通行「………」クカー

打ち止め「………」スー

美琴「………」フゥ


美琴「…………夢、か」

御坂妹「美琴たーん」フゥッ

美琴「ひゃあああぁぁあぁぁ!!!」ビクーン


ドタドタガシャーン…


御坂妹「………なんですか、人をバケモノみたいに」

美琴「あああアンタがいきなり耳に息を吹きかけてくるからでしょうが!!! だいたい何よ“美琴たん”って! 流行ってるの!!?」

御坂妹「やはり耳はどんな人でも弱点となり得るのですね、とミサカはまた一歩進んだ実験結果に満足します。
    ちなみに“たん”というのはお姉様の妄想におけるあの方の口調をMNW全体で考察した結果、圧倒的多数を占めた意見を実際に口にしてみただけです、とミサカは異常に長ったらしい台詞を噛むことなく言い終えたことにまた満足します」

美琴「たんって……やめてよもう、ただでさえ凄まじい夢見た後だってのに……」ハァ

御坂妹「まさか本当に夢の中で“美琴たん”と?」

美琴「い、いや! そうじゃなくて! ……いやそうなんだけど、今回は違うの!」ワタタ

御坂妹「はいはいごちそうさまです、とミサカはアーアー聞こえなーい」ミミフサギ

美琴「だから違うのよ! なんかこう、意味不明なことを……!」

御坂妹「それは恐らく、[ピーーー]の本音ですね」

美琴「えっ、誰の本音って?」


ガラッ


イン「みこと、お腹すいた、なにかないのかな?」ヒョコ

美琴「あれ? インデックスもいたんだ」オハヨー

御坂妹「垣根邸の食物を食い尽したため、今度はこちらに来たんだそうです」

イン「朝ごはんがまだだから、とりあえず朝御飯だけでもご馳走になりたいなっ!」ピョンッ

美琴「まぁ、朝御飯くらいなら……。昨日の残りでよければすぐ出来るわよ?」

御坂妹「3人分ですね」

美琴「少なくともそれくらいは必要ね」ウン

御坂妹「いえそうではなく」

美琴「そうではなく?」



ガラッ


ステイル「やあ、お邪魔してるよ」

神裂「お久しぶりです、先日はいろいろと迷惑をかけてしまいました」

イン「久々の3人組なんだよ!」

美琴「」

御坂妹「文字通り3人分です、お姉様、ふぁいと」グッ


ステイル「いや、僕のはいいよ。朝はあまり食べないほうなんでね」

神裂「私も。お茶だけもらえれば」

美琴「」


ステイル「………まあ、この反応は予想してたがね」フゥ

神裂「仕方ありませんね、台所は勝手に使わせてもらっても?」

御坂妹「構いません、とミサカはお姉様に代わり肯定します」

ステイル「そして今のうち、と言わんばかりに逃げようとしている幻想殺し」

上条「」ビクッ


シーン…


美琴「………確保」ガシッ

上条「は、放せ御坂! 俺は逃げる! こいつらが来て不幸にならなかった試しがないんだよおおおぉぉ!!!!」ジタバタ

美琴「アンタだけ逃げようったってそうはいかないわよ!! ていうか起きたなら朝御飯作るの手伝いなさい!!」

上条「ちくしょお! ちくしょおおおおお!!!」ジタバタ


ドタドタ…


ステイル「………」

神裂「お茶が入りました」コトン

ステイル「……いつ来ても茶番をしてるな、あの2人は」

神裂「仲睦まじいのは良いことですよ」ズズ…

イン「お腹すいたー……」グテー



ガラッ


レッサー「勝手にお邪魔しまーす、…………てアレ? 先客がいました?」

サーシャ「………お邪魔します」スイー

黒子「お久しぶりですのー、お姉様はまだお目覚めになってはいませんの? でしたら私が目覚めのキッスを……」

上条「」ピタッ

美琴「」ピタッ


シーン…


上条「……」

美琴「……」


ダッ!


ステイル「二人が逃げたぞ!! イノケンティウス!!!」ゴォッ

神裂「この私から逃げられるとでも……!」ゴォッ

黒子「おおおおおおのれ類人猿!!! お姉様と逃避行とはいい度胸してますのおおおお!!!!」ゴォッ

レッサー「なんだかよくわからないけど、ここは私レッサーの鋼の手袋の出番ですね!!」ゴォッ


ギャァァ…!


イン「………」オナカスイタ

サーシャ「………」


ガラッ


垣根「おーっす、全員暇かー? 暇だなー? よし出かけるぞー………って」ヒョコ

イン「………」

サーシャ「………」

御坂妹「………およそ暇といえる人物はミサカ達3人しかいませんが」

垣根「………」


垣根「とりあえずあの2人を確保だ、行くぞー」








上条「………」ボロッ

美琴「………」ボロッ

上条「………で? 今回はなんだ? 俺を虐めに来たのか?」

ステイル「僕達はこの子について来ただけさ、他意はない」

上条「………レッサー達は?」

レッサー「暇つぶしに!!」ドーン

黒子「お姉様に会いに!!」ドーン

サーシャ「…………どーん」

上条「………」


上条「………垣根は?」

垣根「いや、花見に行こうかと」



「…………えっ」



続く

続くったら続く

次回は小ネタです

>>1と今同じ家にいるんだけど質問ある?



~4月2日、早朝、台所~



美琴「…」リョウリチュウ

美琴「………花見、かぁ……」


美琴「お弁当は8人分? インデックスがいるのに足りるのかしらね……?」

上条「ステイルが街で買い込んでくるっつってたから大丈夫だろ」

美琴「運ぶのは私の妹達でしょ? バイクで運べるの?」

16820号「大丈夫です、最近はバイク業界もオフロードバイクに対してけっこう入れ込んでますから」

美琴「あら? アンタもバイク乗るの? MNWからは基本、離脱してるとか言ってなかったっけ?」

16820号「それらの技能は学習装置で習得済みですので。オフロードとはいってもオンロードでの走行性能も重視されたクロスツアラーというジャンルですが」

上条「はいはいそこまで。これ以上バイク談義続けたら読者が『こいつネタ無くなって他の趣味の話に走りやがったな』って思っちゃうからな」

16820号「それを言われた日には返す言葉もないわけですが」

上条「ちなみにいま作者が気になってるのはNC700Xという出展車だけどな」

16820号「60万代後半で出るというのなら少し気になりますね」

美琴「はいはいそこまで。そう言ってるうちにご飯炊けたからそこのドラム缶に詰めてってー」

上条「あいよー」


上条「……………すまん、もう一回言ってくれ」

美琴「え? そこに置いてあるでしょ、ドラム缶。詰め終わったら浜面さんが車で待ってるからそこに――」

上条「……………あぁ、中は洗ったほうがいいのか?」

美琴「そのドラム缶はインデックス専用にステイルさんが買ったものだから大丈夫」

上条「なるほど、それだけのご飯をいったいどこで炊いたってんだよチクショウ……」ブツブツ

美琴「?」



16820号「ご都合主義のSSについていくには彼は純粋過ぎるようですね」

美琴「へ?」

上条「いつだって俺は純粋過ぎたんだよ、よく今まで生き残ってこれたぜ……」ブツブツ


パカッ


打ち止め「………」チョコン

上条「………」

打ち止め「………せまいところに入りたくなるのって、生き物の性(さが)なのかな?」ッテミサカハミサカハー

上条「……よかったな、ドラム缶で米炊くほうに御坂の頭が回らなくて」

打ち止め「そうなったらミサカもミサカも美味しく頂かれちゃうのかな?」

上条「言葉通りな」

打ち止め「でもこの中は意外と暖かかったよ?」

上条「じゃあ暖まってるうちに一方通行のとこ行ってやれ、花粉症で熱まで出しちまってるみたいだしな」

打ち止め「わかったよ―、ってミサカはミサカは美味しく頂かれに行ってみるー!」タタタ

上条「意味わかって言ってんだろうな、おい」


美琴「とうまー、終わった―?」

上条「いや、先にオカズが入ってたから取り除いてたとこです」

美琴「おか……?」

16820号「お姉様はわからなくともよいことです、むしろわからないでください」

美琴「?」


上条「しかし、今回限りは垣根の提案にも賛成だなー」

美琴「そうね……」



……



美琴『だいぶ前から放置してたジャガイモから芽が出てたわ』

上条『暗いとこに置いてたはずじゃなかったっけ?』

美琴『なんか、無農薬で栽培されたジャガイモは暗所に置いてても芽が出ちゃうんだって』

上条『なんかグロいくらいに芽が出てんな』

美琴『そうは見えても、芽のとこさえ取れば普通に食べられるのがジャガイモの良いところよね』

上条『さすが古代から保存食として食卓を飾ってきただけあるな』

美琴『さすが北海道産ね!』

上条『北の大地は別格だな! HAHAHA!!!』


垣根『おい、そっちから聞いといて現実逃避とはいい度胸じゃねぇか』

上条『ジャガイモやるから帰れ、な?』ホイ

垣根『………盛大に芽が出てるんだが?』

上条『ジャガイモの芽に含まれるソラニンってすごく身体に―――』

垣根『良いとは言わせねぇぞ、早まった読者が中毒でも起こしたら笑えねぇからな』

上条『―――悪いんだよな、うっかりしてた』

垣根『4月1日とはいえ言っていい嘘と悪い嘘があるからな?』

上条『ちなみに幼いころソラニンとメラニンをごっちゃごちゃに覚えてたのは秘密だ』

垣根『陽にあたると肌のソラニンが増えるってな』

上条『おまえはジャガイモかってな』


上条・垣根『HAHAHAHA!!!』


美琴『………ねぇ、花見、するの? しないの?』ワクワク

御坂妹『お姉様、少しワクワクしていませんか?』

美琴『…………ちょっと、ね』

黒子『お、お姉様が花見の席に!? ならばお酒花酒ワカメ酒!?』アワワ

レッサー『はいそこ自重です』

美琴『……ワカメ?』

御坂妹『海藻ですね』

黒子『美味しいんですのよ?』

レッサー『自重です』


美琴『ねぇ当麻、花見、するの?』

上条『へ? あ、あぁ……そうだな…』


美琴『するのね?』

上条『……………あぁ』


垣根『決まりだな。お嬢ちゃんは弁当を用意してくれ』

美琴『うん、わかった。でもインデックスがいるから、食材が……』

イン『やっと私の名前が出たんだよ。この影の薄さはちょっとした危機かも!』

ステイル『この子のぶんは僕が買っとくさ、必要ならね』

上条『お? 随分素直だな』

ステイル『別に。ただこの子が望むなら僕はその通りに動く、それだけだ』

イン『ステイル……』

美琴(……お?)


ステイル『………後でこの子専用の弁当箱を送ろう。主食だけそれに用意しておいてくれ』

美琴『りょーかい!』ビシッ

垣根『よし、じゃあ明日、この山の麓にある公園に集合ってことで、解散!』

上条『いやなんでおまえが仕切ってんの』








上条「………ひとつ問題があるとすれば、一緒に行くメンツだなー」

美琴「いつものみんなじゃない」

上条「いや、人数だよ。これが俺達と垣根なら穏やかな花見で終わるだろうけどさ、これだけの人数が集まるんだ。そこにお祭り好きな垣根、これでなにも起きないわけがないんですよ」

美琴「……なるほど? けっきょく、『いつも通り』になりそうだって言いたいの?」

上条「……せっかく人里離れた山の中に来たんだ、今年一年くらいはのんびりしてもいいと思いませんかね?」

美琴「まぁ、私としては一騒動あってもいいんだけど……」ボソボソ

上条「……勘弁してくださいよ、上条さんは騒動はもうこりごりなんです」

美琴(その間に、もっと当麻と……なんて)ニュフフ


浜面「おーい、まだ?」

上条「あぁ、すまん、まだ用意出来てないんだ、手伝ってくれ」

浜面「あいよ、で、なにすればいい?」

上条「そこのドラム缶にご飯を詰めてってくれ」

浜面「あいよー」


浜面「………すまん、もう一回頼む」

上条「インデックスの弁当だよ」

浜面「……あぁ、なるほど」


パカッ


御坂妹「………」チョコン

浜面「………」

上条「………」

御坂妹「………身長161cmという恵みある体格のミサカでも入ることが出来ました」

上条「……そうか、よかったな」

浜面「………車で待ってるわ」テクテク

御坂妹「……食べても、いいですよ?」イマナラ アッタマッテマス

上条「ご飯入れるぞ―」ボトボト

御坂妹「あぁ! 服にご飯粒が! ベトベトが!!」アワワ

上条「ほら具になる前にさっさと出ろって、インデックスに食われるぞ?」

御坂妹「うぅ……、ミサカは16820号ではありませんし、百合はお断りです……」ヨイショ

上条「そういうこった、なんなら手伝ってくれても―――」


16820号「なるほど、この中に入ればお姉様に頂いてもらえるのですね」ヨイショット

上条「だぁから入んなっつの!! なんでおまえらはそんなにドラム缶に入りたがるんだ!!」

16820号「性(さが)です」

御坂妹「猫は狭いところが好きと聞きますし、猫化の進んでいるお姉様の妹ならば至極当然のことといったところでしょうか」キュイン

上条「……なんでハンドミキサーなんか持ってんだ?」

御坂妹「お姉様が料理中だったので手伝おうと思っていたのですが、いかんせん出番がなかったもので」

上条「手伝えよ、なんでそんな限定的なお手伝いしようとしてんだよ」

16820号「まぁまぁ、アナタも一度この中に入ってみたらわかりますよ」

御坂妹「出発までにはまだ時間はあります。お姉様も料理に夢中ですし、大丈夫ですよ」

上条「………………」




上条「………………ちょっとだけ」ヨイショ

美琴「当麻ー? 終わったー?」クルリ

上条「…………………」

美琴「…………………」

上条「…………………御坂、これはn」

美琴「ご飯詰めるわよー、アンタ達も手伝ってー」

上条「違う!! 断じて!! 断じて誰かに食われようとか童心に返ったとかではなく、………あ、テメエら! 無表情で人をご飯で埋めるな!! 」

御坂妹「よく喋る具ですね」ボトボト

16820号「活きがいいんですよ」ボトボト

上条「……なぁ、御坂。これは決してサボってたとかそういうんじゃないんだ、お前ならわかってくれるだろ?」

御坂「ねぇ、とうま。私、今日すっごく早起きして頑張って8人分のお弁当作ったんだぁ」ボトボト

上条「そうだ、いつもは俺が起きてからじゃないと起きない御坂が………いやすんません!! サボろうとしてました!! 認めるから花の咲くような笑顔でご飯を詰めるのはやめてくださいーーー!!!」








~その頃、麓の街中を走るとあるバスの中~



ブロロ…


佐天「いやー、まさかこんなイイとこにタダで来れるなんて、私達もツイてるねー」

初春「ですねー、でもまさか学校の先生から花見を紹介されるなんて思ってもいませんでした~」

佐天「それも日頃の行いが良かったからだねっ!」

初春「そうですね~、でも………」チラ

黒子「…………」ブスー

佐天「………あの、白井さん…」

黒子「………なんですの?」

佐天「…………いえ、ナンデモナイデス…」

初春「御坂さん、今日は温泉の人達と一緒に花見なんですねー。白井さんに愛想が尽きちゃったんでしょうかー…」

黒子「ウイハル」

初春「はい?」

黒子「覚えときなさい」

初春「はい」

黒子「………」

佐天「あは、はは………(なんかものすごいデジャヴ……)」



「次はー、○○公園前ー、○○公園前ー。お降りのかたはry」


初春「あ、あれですよ! 私達が行く桜の名所!」

佐天「どれどれー? ……うわ、でっか!! すっごい大きな桜の木!!」




小萌「あれ? もしかしてアナタ達も学園都市主導の花見ですか?」ヒョイ

佐天「へ? あ、はい、そうですけど……」

小萌「おぉー! 今回も柵川中学と常盤台もいっしょなんですね!?」

青髪「おぉー! 今回も女の子の色鮮やかな花見になるっちゅーわけですねぃ!?」

■■「このやり取りを前スレからわざわざコピペして。載せるというのはあまりにもひど

佐天(相変わらず濃いメンツだなぁ……)

■■「あれ。あれ。名前が戻って。というか思考台詞にすら遮られるなんて私の









御坂「さて! 荷物も積み終わったし、そろそろ出発しますか!」

浜面「おー、はやく乗っちゃってください、後がつかえてるんでね」

滝壺「助手席にはわたしが」

御坂「じゃあ私達は後ろの席ね、行こ、打ち止め♪」

打ち止め「うんっ、お姉様!」

御坂妹「ヘリコプターの二の舞はゴメンなので、お姉様の左隣はミサカです」

16820号「………別によござんすよ」

御坂妹「…………なにか企みでも?」

16820号「別によござんすよ、今は」

御坂妹「…………いまは?」

美琴「…………なんか不穏な言葉が聞こえたんだけど。アンタは黒子と違って媚薬盛ったりはしないわよね?」

16820号「……………」



「次はー、○○公園前ー、○○公園前ー。お降りのかたはry」


初春「あ、あれですよ! 私達が行く桜の名所!」

佐天「どれどれー? ……うわ、でっか!! すっごい大きな桜の木!!」




小萌「あれ? もしかしてアナタ達も学園都市主導の花見ですか?」ヒョイ

佐天「へ? あ、はい、そうですけど……」

小萌「おぉー! 今回も柵川中学と常盤台もいっしょなんですね!?」

青髪「おぉー! 今回も女の子の色鮮やかな花見になるっちゅーわけですねぃ!?」

■■「このやり取りを前スレからわざわざコピペして。載せるというのはあまりにもひど

佐天(相変わらず濃いメンツだなぁ……)

■■「あれ。あれ。名前が戻って。というか思考台詞にすら遮られるなんて私の









御坂「さて! 荷物も積み終わったし、そろそろ出発しますか!」

浜面「おー、はやく乗っちゃってください、後がつかえてるんでね」

滝壺「助手席にはわたしが」

御坂「じゃあ私達は後ろの席ね、行こ、打ち止め♪」

打ち止め「うんっ、お姉様!」

御坂妹「ヘリコプターの二の舞はゴメンなので、お姉様の左隣はミサカです」

16820号「………別によござんすよ」

御坂妹「…………なにか企みでも?」

16820号「別によござんすよ、今は」

御坂妹「いまは?」

美琴「…………なんか不穏な言葉が聞こえたんだけど。アンタは黒子と違って媚薬盛ったりはしないわよね?」

16820号「……………」




16820号「………………いえ」

御坂妹「やはり花見の席でも隣はミサカですね」

16820号「これはPC部品です! 学園都市から取り寄せたんです!!!」


ギャーギャー…


上条「………」ポツーン

一方通行「………」ポツーン

上条「……………あの、俺達は?」

一方通行「……歩いて行ける距離じゃねェぞ」

御坂妹「アナタ達はあっちです」ユビサシ

上条「あっち?」



10052号「準備は出来てます、はやくリアシートに」ブロロロ…

19123号「もちろんヘルメットは義務ですよ、せっかく取った免許を失いたくはありませんから」ブロロロ…

上条「………」


上条「………オフロードバイクでの二人乗りは地獄じゃなかったのか?」

御坂妹「地獄ですよ」

上条「乗るの?」

御坂妹「歩きますか?」

一方通行「病人なンですけどォ?」

御坂妹「じゃあ家でゆっくりしててください、一人で」

上条「………………」

一方通行「……………」



上条「走るぞ!! 一方通行!!!」ダッ

一方通行「能力者第一位様を舐めンじゃねェぞちくしょォォォ!!!」ダッ


御坂妹「えっ、マジ?」

浜面「それじゃ追いかけますか」ブロロロ…

滝壺「れっつごー」オー



続く

謀らずも同じ大学の美琴好きにこのSSを書いているのがバレて、早く書けとせっつかれるハメに。
>>436はそいつです。そいつがバックで化物語の特典音声流しやがるから終始淡々とした文になっちまったじゃねえかちくしょう。
しかしそいつに急かされない限り書こうとはしなかっただろうから、その点については感謝してる、多分。

このパートは思ってたより長くなりそうなのでだらだらと、のんびりとした感じで書いていきます。キャラは増やさない。処理が面倒だから。
禁書三巻ェ…

スコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココバシッスコバドドトスコココ
スコココバシッスコバドドドンスコバンスコスコココバシッスコバドト _∧_∧_∧_∧_∧_∧_

スコココバシッスコバドドト从 `ヾ/゛/'  "\' /".    |                    |
スコココバシッスコハ≡≪≡ゞシ彡 ∧_∧ 〃ミ≡从≡=< 続きまだーーー!!!!!  >
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北海道ではそろそろアイヌネギの時期です
アイヌネギは差別用語らしいのでギョウジャニンニクと呼べと言われますが、そんなんどうでも良いです

そもそも北海道はアイヌと移民の土地です
純血アイヌなどほとんど残っておらずアイヌの血を継いでいる人は多いです
北海道民の県民性と言うか道民性に「自分や他人のルーツを気にしない」と言うのがあります
何故なら大和国と考えた場合、北海道民の全員がよそ者なので、よそ者同士で「お前はよそ者だ」といがみ合ってもしょうがないからです
ですから、もし札幌駅前で「あなたは大和人ですか?アイヌ人ですか?それともどちらか判りませんか?」と
聞けば「どちらか判りません」と言う回答が確実に一番多いです

「アイヌはまだ居るの?」と言う質問を道外の方に聞かれる事がよくありますが、それの回答も上記と似たようなものです
「居ると言えば居るし居ないと言えば居おらず、何故ならば混血が多く自分のルーツに興味ない人ばかりだから」
そう答えた後、私はいつもこれを付け加えます「どっちみち結局今は大和人でなくアイヌ人でなく日本人だよ」と

歴史に詳しい方ならこう言えば少しだけ感動してくれます
「坂上田村麻呂の願いが現代で叶ってる事は現代人は誇るべき」
坂上田村麻呂とは二代目征夷大将軍です

ギョウジャニンニクと呼ばずに伝統に則り皆さんもアイヌネギと呼びましょう
「アイヌ」とはアイヌ語で「善人」という意味です
善人ネギですから全く悪い言葉じゃ無いですよ

思ったよりも長くなりそう
別スレ建てようかな
でもこっち疎かになりそうでやだな



~質問!level5のコーナー~



某TV局内にて…


上条「……ようやくこの上条さんにも出来るバイトを見つけ、はや一週間」

上条「TV局のバイトって頑張れば将来も安泰なんじゃね? と思い始めていたころに渡された次の番組の予定表ですよ」

上条「なんなんでせうか、タイトルからして既に最悪の事態が起きるフラグがビンビン♂なのですが……しかも生放送…」


上条「……なんなんでせうかね!? これはもう、学園都市全体が上条さんを潰しにかかってるとしか思えないんですが!?」


1カメソッチモッテッテー
リョウカイデスー、アレ、コノコードハナンデスカ?
イノチズナダッテサー
チガウヨ、アースダヨー

ガヤガヤ…


上条「………起きてしまったことはしかたない、ここは腹をくくろう。本気でやって成し遂げられなかったことはないんだ!!!」

上条「頑張れ俺!! がんばれ上条さん!!!」グッ


美琴「またアンタはそうやってフラグを立てる……」ハァ

上条「うぉっ!? 御坂さん、いつの間にスタジオ入りしていたので!?」ビクゥ

美琴「さっきよさっき、ていうか私を呼んだのアンタじゃない」

上条「そりゃそうだけど……」

美琴「来てくれなきゃクビになってしまうとか餓死するとか言うから……」

上条「いやー、そうなんですよ、いろいろありましてねー…」

美琴「いろいろ?」










プロシューサー(以下P)『上条くん! ちょっと頼みごとがあるんだけど!』

上条『あ、はい、なんすか?』

P『忙しいとこごめんねー、君、なんか御坂美琴嬢と交流があるって聞いたんだけど……?』

上条『え、えぇ……』

P『本当!? いやねー、今度レベル5の面々を集める企画があるんだけど、出演交渉が難航しててねー』

上条『あぁ、それで俺が御坂に出演するよう頼めばいいんですか?』

P『そう! いやー、レベル5の中でも唯一の常識人といわれる御坂さんだけでも出演してくれたら御の字なんだよねー』

上条『うーん………他のレベル5達は来そうにないんですよね?』

P『うん、交渉人、何人か行方不明になっちゃった☆』

上条『おい』

P『だからお願い!! この通り!』

上条『えぇー………』

P『呼べなかったら君、クビだから』シュッ

上条『個人間の関係に依存してるうえにどんだけシビアなのこの業界!?』ガーン

P『いやまぁ今のは冗談半分×2だよ』

上条『つまり本気!?』

P『むしろ二乗だよ』

上条『…………………それって4分のいt

P『とにかくお願い!! 家では腹をすかせた子供たちが待ってるんだ、いまこの仕事を失うわけにはいかないんだよ!!』

上条『あれ、Pさん結婚してましたっけ?』

P『先月ね』

上条『へぇ、知りませんでした』

P『ここだけの話、駆け落ちだかんね』

上条『駆け落ち!!?』





P『うん、親に反対されてね。仕方ないから新居に移って、身内だけで式を挙げたんだ』

上条『へぇー…、けっこう大胆なことするんですねー…』

P『でしょ!? いやー、嫁はまだ大学生なんだけどねー、ロックバンドもやっててそこが可愛くて!!』

上条『バンド!? へぇ、聴いてみたいですね、なんてバンドなんです?』

P『放課後ティータイムってね、略してHTT!!』



エヘヘー、ギータァー
ゴッツァンデス!



上条『帰ります』スタスタ

P『待って! 説明させて!!』ズルズル

上条『お疲れ様でしたー』スタスタ

P『わかってない!! 君は二次元に構成される女の子の素晴らしさというものをまったくわかってないよ!!』

上条『………駆け落ち?』

P『親が反対したから』

上条『………新居に移った?』

P『2LDK、家賃9万だよ?』

上条『………身内だけで式を挙げた?』

P『ニコ○コ生放送でね?』

上条『…………子供が待ってる?』

P『…………』


P『………………///』ポッ

上条『おつかれっしたー』スタスタ

P『祟ってやる!! 七代に渡って祟ってやるううぅ!!!』ズルズル

上条『死人に口なしですよ』スタスタ

P『このローマにロケ行ったときに手に入れた十字教の魔術書とやらでなぁ』

上条『なんてモン持ってんですかぁぁあああ!!!??』ビックゥ

P『ねぇ、だから早く僕と契約して妻帯者になってよ』

上条『主旨変わってるっての!』


P『すべては君が御坂さんを呼んでくれれば済む話なんだよ、ね?』

上条『くっ………!!』


上条『……………他のレベル5達が来ないならたぶん大丈夫でしょう、言ってみます』ハァ

P『ほんと!? ありがとう上条くん!!』ガシッ

上条『いえ、まぁ仕事のうちと思えば―――』

P『いやー、やっぱり持つものは権力と社畜だね!!!』ブンブン

上条『―――仕方ないと思えなくなってきたぞ、オイ』

P『じゃあ僕はこれで!! じゃあね上条くん! 呼べなかったら車裂きの刑だからね!!』スタター

上条『……………』


上条『………………車……?』








上条「……ということがありましてね」ハァ…

美琴「イントロより補間文のが長いってどうなの」

上条「まぁ、御坂が来てくれたおかげでクビにはならずに済みそうですよ、ありがとな、御坂」ニコッ

美琴「う……その笑顔はずるい……」ボソボソ

上条「ん? なんだって?」

美琴「それにご飯くらいなら……私が作ってあげても……」ボソ

上条「顔赤いぞ? どうしたんだ?」

美琴「にゃんでもないのっ!! リハ終わったし楽屋に戻っとく!!」


タタタ…


上条「………」

上条「………複雑なお年頃、なのかねぇ」


「あーーっ!! 見覚えのあるツンツン頭だーっ! ってミサカはミサカは猛ダッーーーーシュ!!!!」


上条「ツンツン……? ………って(ドゴォッ)ぐふぅっ……!!!」


ドサッ


打ち止め「えへへー、お姉さま直伝のタックル炸裂だよー、ってミサカはミサカは自画自賛!!」

上条「打ち止め!? てことは……」キョロキョロ



一方通行「いつまでそいつの上に乗ってんだァ、さっさと降りろォ」

上条「一方通行も!!? ま、まさかオマエ、この番組に……!」

打ち止め「あれ? アナタってばジェラシー? 心配しなくてもミサカはミサカは浮気(ガシッ)むぐっ!」

一方通行「そのまさかだァ、ヒーローさンまでいるとは思わなかったけどなァ」

打ち止め「むぐぐ…!」ジタバタ

一方通行「このガキがどうしてもTV局の中に入ってみたいってンでなァ、仕方なくだァ」

上条「……………子煩悩」ボソッ

一方通行「なンか言ったかァ」ピキ

上条「なんでもないです。ハイ」

一方通行「チッ……オイ、自販機どこだァ?」

上条「自販機ならそこ出て右、言っとくがブラックはないぞ?」

一方通行「あァ!!? なンだそりゃァ!!?」

上条「まだ本番まで時間あるし、外出てすぐのコンビニ行って来ればいいんじゃねえか?」

一方通行「チッ……! おィガキ、行くぞォ」

打ち止め「……ぷはっ! あ、じゃあねー! お姉様によろしくー!!」ッテミサカハミサカハー



コーヒーナラ、スタッフサンニイレテモラエバイイノニー…
コウイウトコノニンゲントハカカワリタクネェンダヨ…


上条「………」

上条「…………このぶんだと他のレベル5達も来てんだろうなぁ……」トオイメ

浜面「その通りなんですよ……」ユラリ


上条「………?」

上条「………うぉおっ、浜面ぁ!!?」ビックゥ

浜面「ワタシです……」フラフラ



上条「……………また運転手か?」

浜面「………」コク

上条「……大変だな」

浜面「………」コク


バカヅラァ、ドコイキヤガッタァ!!


上条「………お呼びですが」

浜面「うん……、なんでだろうね、今日は滝壺もいないんだ」

上条「………頑張って、俺はそんな浜面も応援してる」グッ

浜面「……イラッときた」

上条「だろうな」


バカヅラァ!!


浜面「…………逝ってくる」ユラリ

上条「達者でなー……」


上条「………さて、俺もそろそろ仕事に戻るかー、にしても……」キョロキョロ


コノバングミニハコンジョウガタリナイ!
ツネニオレヲトッテルカメラヨウイシトイテ、1ツデイイカラサ…
リモコンモチコミキンシ!?ドウイウコト…!?


上条「結局レベル5勢揃いか、なのに何事もなくリハが終わるなんて………」

上条「これは思ってたよりも和やかに終わる感じですかね! よし、上条さん仕事頑張っちゃうぞー!」



……予想していたものよりも穏やかな空気に息をつく上条。
しかし、この後起こる事件を、彼は知る由もなかったのである……。


上条「………めっちゃ不穏なナレーション!!?」


これくらい×6くらいで終わりそうです
上琴成分は少なめです、なぜならみこっちゃんの発言回数が少ないから

一応あげ



~本番直前、テレビ局内の階段にて~



ガサガサ


打ち止め「いっぱい買ったねー…、別に本番終わってからでよかったんじゃ…」ッテミサカハミサカハー

一方通行「自販機にねェからなァ、買いだめしとかねェとすぐ切れンだよ」

打ち止め「だからって能力使わないと持ち運べないくらい買うのはどうなのーって、ミサカはミサカはアナタの栄養の偏りと優先順位に呆れてみる……」

一方通行「イイことを教えてやる、世の中にはコーヒーは二種類しかねェ。ブラックと、それ以外だ」

打ち止め「お子様なミサカはミルクとコーヒーが程よく混じったカフェオレが一番なんだけどなー…」


カッフェオーッレガッ、ノミッタイノー


打ち止め「カフェオレのパッケージって茶色いのばかりだよね」

一方通行「仕方ねェだろ、世間一般におけるイメージカラーってやつだァ。あとカフェオレはコーヒーに数えねェ」

打ち止め「でもでも、もっと個性を求める今のご時世に挑戦的な姿勢を提案するカフェオレはないのかな?」ッテミサカハミサカハー

一方通行「無難ってのも大事だろォ」

打ち止め「なんていうか、開発陣の頭の中もウコン色に染まっちゃってるんじゃないかなって、ミサカはミサカは危惧してみたり…」

一方通行「ウコン色言うな、字面で勘違いすンだろォが」

打ち止め「あとあと、街中走ってる車とか、インテリアとか、流行ってる色ばかりだけどもっと個性のある色にしてもいいんじゃないかな?」

一方通行「流行ってる色?」

打ち止め「ドドメ色」

一方通行「だから字面が悪いっつゥの、つーかどこで知ったンだそンな単語」


ヤッサシーイミールクモイーイケードー


打ち止め「アナタって見た目はミルクって感じなんだけどなーって、ミサカはミサカは嘆息する……」ハァ



一方通行「なンか一方的かつ理不尽に責められてる気がしてなンねェんだが?」

打ち止め「一方通行だけに、って」

一方通行「言うと思ったがなァ、つーかさっきから後ろでこれ見よがしにタイムリーな歌を口ずさンでンのはいったいどこのどいつだァ?」チラ


浜面「しーろくーろつーけな…………つけてくれよぉ……白黒どっっちなんだよぉ……」グスッ

一方通行「…………」

打ち止め「………」


pipipipi…


pi


浜面「……もしもし? ……あっ、はい! 鮭弁買いました!」

浜面「……ですよね! 幕の内弁当だなんて馬鹿にしてますよね!! 時代は鮭弁ですよね!!」

浜面「はい! はい! すぐ持っていきます!! では!」


pi


浜面「……」

一方通行「………」

打ち止め「………」

浜面「………………取引先からだったよ」

一方通行「別に聞いてねェが」

浜面「すぐ商談に行かなきゃなんねぇ、交渉材料はオレの命だ」キッ

浜面「いいか、カフェオレなら雪印以外は認めねぇ、ストロー付いててお得だなーとか思ってグリコを買うのは情弱のやることだ」


浜面「じゃあなおまえら!! 素敵なカフェオレ☆ライフを送れよ!! 俺はいつでも見守ってるからな!!」ダッ


タタタ…


一方通行「………」

打ち止め「………」

一方通行「……アイツとうとうアタマまでスキルアウトしちゃったンじゃねェか?」

打ち止め「過酷な環境は人間を強くするって聞いたんだけどなー…」

一方通行「アレだろォ、人質に取られた人間が生き延びるため無意識のうちに犯人に好意を持ってしまうってやつじゃねェのかァ?」




打ち止め「じゃああの人は生き延びるためにマゾヒストになっちゃったの?」

一方通行「だろォな」

打ち止め「じゃあじゃあ、アナタも過酷な環境にさらされればもっと……」

一方通行「今まで以上に過酷な環境に――――」



キャアアア…!!



一方通行「――――!!?」

打ち止め「………悲鳴!!? 上の階から……!?」

一方通行「上の階は出演者の楽屋……!」ダッ


ガシャッ


打ち止め「ちょっとアナタ、この大量のコーヒー置いてどこいくのーって……!」






~少し前、スタジオにて~



P「いやー、ありがとねー上条くーん」

上条「あ、Pさん」

P「おかげで僕の株も上がったよー、上司からちょっとしたポケットマネー貰えたし」

上条「へぇ、よかったじゃないですか」

P「上条くんにもお礼しないとねー」

上条「えっ、ほんとですか!?」

P「嘘だよ」


pi pi


P「………なにしてんの?」

上条「いえ、御坂に今日の収録中止になったって連絡を」

P「ごめんなさいごめんなさい!! 謝るから! 正直さっきのリハも彼女以外まともにカメラに写せなかったくらいなんだから!!」

上条「あれ、やっぱりなんかあったんすか?」ピッ

P「オーラだけでも殺されるかと思ったよ」ハァ

上条「みんないがみ合ってたとか?」

P「それもだけど、第一位と第二位は終始見えないとこで能力使って小競り合いしてるし、第五位はカメラマンの精神操作して常にカメラに写ってるし、第七位は台本もカンペも通用しないしうるさいし……」

上条「第四位は?」

P「最初はふつうだったんだけど、『高校はどこの学校を卒業されたんですか?』って質問を見た途端にセットに穴が開いて……」

上条「なるほど、御坂はおとなしかったんですか?」

P「助言通りあらかじめカエルのぬいぐるみ渡しといたら、ずっと上機嫌だったよ」

上条「それはよかった」



P「前の子供むけ番組のセットで使った余りだったんだけどね、あんなのでよかったのかな?」

上条「上機嫌だったなら気に入ったんでしょう」

P「そういえばその御坂さんだけど……」

上条「どうかしました?」

P「いやね、さっき出演してくれたお礼の電話してたらさ、急に悲鳴とともに電話が切れちゃって……」

上条「………」


上条「……………はぁ!!?」

P「いやー、聞き間違いかなーと思ってさ、でもなんか気になるからとりあえず上条くんには言っとこうかなーと」

上条「いや、早く言ってくださいよ! 御坂はいまどこにいるんです!?」

P「いやー! やっぱり言いにくいことって信用できる人に言うとスッキリするね! じゃあ僕は本番まできゅうk(ガシィッ)ぐえふっ!!?」

上条「どこだっつってんだろぉおおおおお!!!!!」ブンブン









ザッ


一方通行(たしか悲鳴はこのあたりから……!!)キョロキョロ


「大丈夫ですか!? しっかりしてください!!」


一方通行(……!! こっちか!)ダッ


女「御坂さん、御坂さん!?」

一方通行「どォした! なにがあったァ!!?」ザッ!

女「あ、あなたは……!」

一方通行「通りすがりのあしながオジサンです」キリッ

女「…………は?」

一方通行「気にすンな、ちょっとやってみただけだァ」

女「そ、それより御坂さんが!」

一方通行「ん? ………オリジナル!?」


美琴「」


一方通行「………!」サッ

女「あぁ、どうしよう……! 救急車呼ばなきゃ……!」

一方通行「………いや、その必要はねェ」

女「……!? まさか……!」

一方通行「息はある、気絶してるだけだ。見たとこ外傷もねェ、とりあえず楽屋へ運ぶぞ」

女「は、はい……!」



タタタ…


打ち止め「お、お姉さま……!?」ハァハァ

一方通行「やっと来たかァ、安心しろ、死んじゃいねェよ」

打ち止め「ほんと!?」

女「あ、あれ……?」


ガチャガチャ


女「すみません、鍵がかかってて……」

一方通行「鍵? 鍵ならコイツが持ってンだろォ」


ゴソゴソ


一方通行「あン? ポケットにも入ってねェな……」ゴソゴソ

打ち止め「ちょ、ちょっとアナタ……」


タタタ…


上条「あ、一方通行!! 御坂を知らないか!?」ザッ

上条「…………って」


一方通行「………」←美琴に馬乗り

美琴「」←制服半脱ぎ


上条「……お子様の目の前でなにをしとるか糞ロリコンがァァアアーーーー!!!!」


バキィッ


一方通行「グフゥゥッ!!!?」ズベシャー


上条「御坂! 御坂!? しっかりしろ!!」

打ち止め「な、なんか気を失ってるだけなんだって、だから……」

上条「そ、そうか、じゃあとりあえずどっか別のとこに移そう」ヨッコラセ

打ち止め(あ、お姉様、お姫様抱っこ……)

上条「どこか空いてる部屋はありませんか? あと一応救急道具持ってきてくれると助かります」キリッ

女「は、はい……///」

打ち止め(立った)




麦野「なにー? 昼間っからうるさいわね……」

垣根「お? 超電磁砲のお嬢ちゃんじゃねえか、どうかしたのか?」

食蜂「ほんとだー、御坂さんいきなり女の子らしくなっちゃって」

削板「おぉ! たしかに女子っぽいな!」


上条「お、おまえらちょうどよかった、手伝ってくれ」

麦野「なぁにめんどくさいわね」

上条「気を失ってるんだ、誰か部屋貸してくれると助かるんだけど…」

食蜂「あら? 御坂さんの部屋は?」

女「鍵がかかってて、入れないんです……」

垣根「じゃあ俺の部屋でいいだろ、隣の部屋だしな」ガチャ

上条「おぉ、サンキュ……」

垣根「ところであそこに転がってるノーバウンドで壁に叩きつけられたと思しき白い物体はなんだ?」

上条「哀れなロリコンの成れの果てだよ」スタスタ

垣根「…………なるほどね」


上条「お邪魔しまーす……………っておわっ!!?」

垣根「あん? どうかしたのか…………ってうわっ!?」

麦野「だからいちいちうるさいっての、いったいなにが………………って」


ゴチャ…


麦野「…………いくら汚い仕事してっからって借りてる楽屋まで汚すことはないんじゃない?」

垣根「違う! さっき昼飯食いに出たときは綺麗なままだったんだ!!」

上条「ひでぇな……御坂寝かすとこねぇじゃねぇか……」

垣根「だから違うっつうの!!! いったい……」

麦野「まぁ年頃(笑)の男の子(笑)の垣根クンの部屋なんてこんなモンでしょ。しかたないから私の部屋でいいわよ」

垣根「………テメエか、こんなことしやがったのは」ギロ

麦野「あん? 女の子を真っ先に疑うなんて小せぇ野郎だな、下のほうも小さいんじゃねぇのか?」ピキッ


バチバチ……


上条「お許しが出たし、麦野サマの部屋に寝かせよう、手伝ってくれ」スタスタ

削板「麦野の部屋は御坂の部屋のもうひとつの隣部屋だったか?」



上条「そうだ、あ、でも鍵は……」

削板「鍵?」スゴイパーンチ


バキィ


上条「………」

削板「よし、開いたぞ!」

食蜂(いくらなんでも原始的すぎる……)

上条「………あとでなんかあったらオマエのせいにするからな、いいな?」

削板「心配すんな! 正義の味方は逃げも隠れもしない! ………………てうおおおおおっ!!!?」


ゴチャ…


上条「…………こっちも」

食蜂「散らかってる………」

上条「ていうかさっきも思ったけど、この散らかりようは只事じゃないだろ、これはどうみても……」

食蜂「空き巣……?」

上条「…………となると、まさか御坂はソイツにやられて……!」

食蜂「………」


食蜂(……御坂さんがただの空き巣ごときに遅れをとるかしら?)

上条「…………いや、でも御坂がそんなやつに簡単にやられるとは思えねぇ」



上条(しかもここには御坂にも太刀打ちできそうなレベル5が何人もいる……! 普段からいがみ合ってるレベル5の面々なら、こんなことをしでかしても不思議はない!)

上条(つまり犯人はいまここにいる――――)


上条(――――この、5人の中にいる!!)


上条「テメエらここから動くな!!!」


上条(この事件………、犠牲?になった御坂のためにも、この俺が解決してみせる!!!!)



続く

まさかの推理ものに挑戦
台本形式で推理ものってできるんだろうか、心配

寝る前に一言だけ
正直、こんなに長い間更新せずにほったらかしにしてたのに、またこんなにレスがつくことにすごく感動してます
この小ネタが終わるころにはスランプも抜け出せそうです
本当にありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願いします


~御坂の楽屋~





上条「……御坂はまだ気を失ったままだ」


上条「………情報を整理しよう、まずは荒らされた部屋からだ」

女「あの後確認したところ、御坂さんの部屋も麦野さん、垣根さんの部屋と同じく荒らされていました」

上条「散らかり方は3部屋とも同様、物が散乱し、椅子が倒れ、机さえもひっくり返っていた」

女「3部屋とも鍵がかかっておりました。ちなみに鍵はオートロックで、事前に配られたカードキーでのみ、開錠可能です」

上条「そして御坂は鍵をもっていなかった。鍵は御坂の部屋の床の上に落ちていた」

女「部屋の配置は以下の通りです」


―――
一方|
―――
麦野|廊
―――
御坂|
―――
垣根|下
―――
食蜂|

――― 
削板| 
―――




女「一方通行さん、削板さんの隣の部屋は空き部屋となっています」

上条「そしてそれぞれの部屋の向かいは窓だ」

女「収録の行われるスタジオはこの階より2階上にあります」

上条「不可解な点は2つ。まず一つ目は御坂の部屋の鍵が部屋の中に落ちていたこと」

上条「これはつまり、御坂は襲われた後、犯人によって部屋の外へ運び出されたということになる」


上条「御坂を部屋の外で襲った後、持っていた鍵で部屋に入り、部屋を荒らした後、鍵を部屋の中に置いたまま出て行った、という可能性もあるが……」

上条「一方通行が悲鳴を聞いて駆けつけるまでにかかった時間は1分足らず、その間に部屋を荒らせたとは思えない」

女「あ、悲鳴は私です」

上条「へっ?」




女「本番も近くなってきたので皆さんを呼びにきたんですが、そしたら倒れている御坂さんを見つけて……」

上条「………てことは発見時間は3人ともほぼ同じ、約30分前か……」



P「…………ねぇ、開始時間、もうすぐだよね」

スタッフ「はい、どうします? こりゃ中止ですかね……?」

P「いや、やろう。あの推理ショーを撮るんだ」

スタッフ「はぁ!? そんなこと……!」

P「ばれないようにね、早く! 準備して!!」

スタッフ「は、はい……!」



上条「てことは御坂を襲った後にそれぞれの部屋を荒らした可能性もあるわけだ」

女「他のレベル5の方々は事件当時それぞれ別のところにいたようです」


一方通行「そォいうこった、で? オレらはいつまでここにいたらいいンですかァ? 収録はもォ中止だろォ?」

麦野「私この後にも仕事入ってんだけど」

垣根「俺もだ、あんまり暇じゃないんだぜ?」

削板「オレはそろそろ街の見回りに行かなきゃな!!」

食蜂(あれ? 暇なのって私だけ……?)


上条「そうは言うがな、おまえら、しばらくここからは離れられないぞ」

一方通行「………あァン?」

上条「いいか? 御坂は寝込みを襲われたわけじゃない。電話の途中で誰かに襲われたんだ」

上条「御坂は電磁波のレーダーを持っている、そしていま局内に能力者は御坂を含めた6人しかいない」

上条「つまり犯人は御坂と同等、もしくはそれ以上の力を持つおまえ等じゃないと、この犯行は無理なんだよ!!」


5人「「!!!」」


上条「不可解な点の2つ目、それはこれだけ荒らされていたにも関わらず、金目の物が奪われていなかったということ」

上条「物取りの犯行ではない、ということからも私怨の多いレベル5の犯行の線が濃くなる」

一方通行「おいおい、ちょっと待て。オレァこのガキと外のコンビニまで行ってたンだぞ?」

打ち止め「これはホントだよ!! それに我らがお姉様に酷いことしようものならミサカがミサカが演算切っちゃうから!!」

上条「打ち止め、一方通行から目を離した時間はなかったか? たった数分間でも、だ」

打ち止め「うーん……」



打ち止め「………あ、そういえば」

上条「あるのか?」

打ち止め「コンビニであの人がトイレ行った間は目を離してたよ、なんか少し長かったかな、10分くらい」

上条「10分か、一方通行の能力を考えれば十分な時間だな、トイレに窓は?」

一方通行「いやいやいや、確かにトイレに行ったし窓もあったがよォ、オレはンなことしてねェっての」

上条「んじゃなんで10分間もトイレに入ってた? 大きいほうか? 下痢か? それとも女の子のh(バキィ)へぶしっ!!」

一方通行「殴ンぞ、あァ?」

上条「もう殴ってるし、暴力反対!」

一方通行「まァ大きいほうだった、それだけのことだァ」


打ち止め「嘘だッッ!!!!」

一方通行「!!?」ビクッ

打ち止め「アナタはいつも自分の家でしか大きいほうしないこと、ミサカは知ってるよ? 我慢出来なくなったら能力で先に家に帰っちゃうほどだもん、今日だけ特別なんて考えられない」

一方通行「う……!!」オド

打ち止め「ねぇ、ほんとのこと言って? アナタがお姉様を襲ったの?」ジト

一方通行「く……………!!」

上条「……一方通行、まさかおまえが……!」

一方通行「…………」


一方通行「………………わからなかったンだよ」ボソ

打ち止め「……! アナタ本当にお姉様を…!?」

上条「…………、……なにがわからなかったんだ?」

一方通行「………流す、ボタンが」

上条「…………」

打ち止め「………」


上条・打ち止め「「………はぁ?」」




一方通行「……だから流す、ボタンだよ」

上条「だから、流すってなにを」


一方通行「トイレで!! 用を足した後に水を流すためのボタンですゥ!! なンですかァ!? なンで最近のトイレってタンクの横にレバー付いてないンですかァ!?」


一同「…………」

一方通行「なンでトイレットペーパーの上の方にボタンがあるンですかァ!? なンでボタンでしか流せないンですかァ!? レバーも付ければいいだろォがよォ!!」

一方通行「おかげで10分間もトイレに籠城しちゃいましたよォ!! 仕方ねェだろブツ流せねェンだからよォ!!」

一方通行「これがトイレに10分間いた理由だよォ満足したかクソッタレェェェ!!!」


上条「…………」

一方通行「………」ゼェゼェ

麦野「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

垣根「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

食蜂「わ、笑っちゃ………プッ……だめ……」プルプル

一方通行「……………」プルプル

上条「………一方通行……」

削板「…………一方通行」

一方通行「……あァ?」


削板「…………オマエ、バカだな!」


一方通行「テメェにだけァ言われたくねェェェーーーーッ!!!」カチッ


ドカーン…


女「あわわ……!」

上条「…………一方通行はシロ、と」メモメモ

打ち止め「初めてボタン式に行った人は誰しもが通る道だよ……」

麦野「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

垣根「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

上条「おまえらいつまで笑ってんだよ、暇ならあの二人を止めてこいって、ビル倒壊すんぞ」

麦野・垣根「「wwwwwwwwwwwwwwww」」

上条「…………はぁ、まぁいいや、一方通行がシロとわかっただけ捜査は進んだ」

打ち止め「よっかたー、ってミサカはミサカはほっと胸を撫で下ろす……」

上条「そもそも御坂には外傷がなかったんだ。その意味では一方通行か垣根帝督だと思ったんだがなぁ…」



続く

短いけどここまででキリがいいのでここで区切ります
続きはできるだけ早く投下します、では!

やばいやばいやばい、致命的なミスをしていた
修正中、、、
これは最後まで投下できないwww






上条「とりあえず一方通行は演算切って眠ってもらったけど」

上条「御坂はまだ目を覚まさない」

上条「ここは全員のアリバイを確認するのがスジだよな」ウン


上条「麦野沈理、第四位の原子崩し……」

上条「なんか御坂とはあまりウマが合わない感じだったが……?」

麦野「そりゃそうよ、アイツとは殺しあった仲だしね」

上条「殺……っ!?」

麦野「それはまぁ仕事だからいいとして、それより許せないのがあのガキ、私のことをオバサン呼ばわりしやがったからねぇ」

上条「…………いくつでせう?」

麦野「右手以外消し炭になりたいか、あん?」バチッ

上条「マジすいませんでした、ナマ言いましたすみません」ドゲザ

麦野「しかもあのガキが第三位ってだけでも我慢ならねぇってのに……」ブツブツ

上条「……なるほど、動機は十分、と」

麦野「……はぁ? いやさすがに今は仕事中じゃないんだしそれくらいで殺しなんてしないわよ」ケロッ


「嘘だ! 鮭弁と間違えてのり弁買ってきただけで腹に穴が開きそうになったんだぞ!!」
「はまづら、迷惑だから、おさえておさえて」
「絶対嘘なんだぁぁーー!!!」


上条「………」

麦野「………」

上条「………動機は十分、と」

麦野「待てやテメエェェーーーーーーッッ!!!!」シュボッ

上条「うおおお御坂より怖ぇぇーーーーーっ!!!」パキーン






上条「えー、麦野様は事件当時どこで何をしていらしたのでせうか?」プスプス

麦野「私はねー、運転手に昼飯買ってくるように言ってたんだけど、やたら遅いから迎えに行くとこだったのよ」

上条「………迎えに?」

麦野「そ、迎えに」ニッコリ

上条「…………」

麦野「いやー、私も手荒な真似はしたくないけど、食生活の乱れは美容にも悪いし?」

上条「で、ですよね!」

麦野「それにこの私を待たせるなんて度胸のある男なんて滅多にいないしぃ? そんなの、優しく迎えに行きたくなるじゃない?」キャハッ

上条「ですよね! 麦野サマを待たせるなんてマジありえないっす!!」

麦野「いやいや、私は褒めてんのよ? ほんと、度胸あるなーって」


ハハハ…


浜面「………おれはいま心底怯えている」

滝壺「迎えに来てほしくなかった?」ハテ

浜面「第三位の娘には悪いけど、もしこの事件が起こらなかったら別の場所で殺人事件が起きていたかもしれない」ガクガクブルブル

滝壺「あなたはしなないわ、わたしがまもるもの」

浜面「………」

滝壺「………ちょっと、言ってみたかっただけ、気にしないで」

浜面「……どこでそんなセリフ覚えたんですかね?」

滝壺「このまえみんなで遊びにいったときに」





滝壺『なにか使えそうな映画のせりふ、あるかな?』

絹旗『んー、映画ではないですけど、超ぴったりなのがありますよ』

滝壺『おしえて』

絹旗『えーと……』


滝壺「あなた(笑)はしなないわ、わたしがまもるもの」

浜面「そんなイントネーションだった?」

滝壺「あなた(笑)はしなないわ、わたしがまもるもの(笑)」

浜面「守る気さらさら無いよ!! むしろ今期のジャイアンツも真っ青な勢いでこき下げてるよ!!」

滝壺「もうしらない」プイッ

浜面「あぁっ、俺の最後の桃源郷が……!!」


シラナーイ
マッテクダサイッテ…!


上条「……ということは、麦野サマは一方通行とは違うほうの階段を下っていた、と」

麦野「そーいうこと」

上条「んー……、でも、これだとアリバイには……」

麦野「あぁん?」

上条「い、いや! 麦野サマに限ってとは思いますがね! 一応です、一応!!」

麦野「ちょっと待って、アリバイより先に確認するべきことがあるでしょ」

上条「……とは?」

麦野「時間よ、時間」




~時間~



現在時刻、18:00
発見時刻 17:20


リハ終了16:30

御坂は上条と話した後、楽屋へ直帰
一方通行は上条と話した後、コンビニへ
浜面も上条と話した後、局外へ買い出しに

上条「打ち止め、一方通行に関しては間違いないよな?」

打ち止め「うん!」

麦野「私も一回楽屋に戻ってるわよ、ていうかレベル5は全員楽屋に戻ったんじゃない?」

垣根「そうだな、俺も全員、楽屋に戻ってるのを見たぜ」

食蜂「ていうか、みんな離れて歩いてたけど、言ってしまえばみんな一緒に帰ってた感じ?」

削板「そうだな! みんな一丸となって楽屋を目指してたな!」

垣根「つまり一方通行以外は全員楽屋に戻ったわけだ」

上条「スタジオから楽屋までゆっくり歩いても5分かからないくらい……か」


麦野「私は5時過ぎまで楽屋に居たわよ、んでスタッフをナンパしてるメルヘン野郎に会った」

垣根「一期一会って素晴らしいと思わないかね、ん?」

上条「てことは犯人はたった数分か十分くらいの間にあれだけのことをしたってことか!?」

削板「いや、5分もないと思うぞ?」

上条「なんだって?」


削板「17:10ちょうどまで俺は楽屋近くにいたからな! 時間もはっきり覚えてる!」

上条「……なんでそんなにはっきり時間覚えてるんだ?」

削板「筋トレしてた」

上条「どこで」

削板「廊下で」

上条「なんで」

削板「楽屋じゃ直線距離とれないから」

上条「筋トレだろ?」

削板「筋トレ」

上条「直線距離?」

削板「いるだろ?」

上条「……………」


上条「……あぁぁあああレベル5の脳味噌ってどうなってんだよちくしょおおおおお!!!!」

食蜂「まぁ言ってることはあってるしね☆ 私も出かける時に目撃したしぃ」

麦野「言ってなかったけど、わたしも見たわ、言いたくなかったけど」

垣根「俺はいったん楽屋に戻ったあと、またすぐ出たからなぁ」

上条「女の子を口説いてたと」

垣根「悪く言えばな。だから女の子に聞けばわかるぜ、俺には完璧なアリバイがあるってな」

上条「なるほど……」


上条「てことはぎりぎりまで楽屋に残ってたのは第七位、削板軍覇のみ……?」

削板「怪しいやつは見なかったけどな!!」

上条「………」


全員「「………」」


上条(なんだこれは、ツッコミ待ちか?)

食蜂(この人の場合、能力を使う必要もないくらいなんだけど……)

垣根(めんどくせぇ……)


削板「なんだ? そこは『オマエが一番怪しいだろ!』て言うとこだろ、ハハハハ!!!!」


上条「決めた、殴る」ピキ

垣根「まぁ待て、ここは俺が年上の威厳というものをだな」ピキキ

麦野「いやいや、ここは乙女の優しい拳が必要じゃないのかにゃーん?」ピキピキ


オルルルァァアア…!

ガシャーン…!


打ち止め「………」

滝壺「………」

打ち止め「……お姉様、早く起きないかなー……」

ギャグを挟むとまったく話が進まない
明日また投下します

一応あげ






上条「さて、そうなると一番怪しいのは第七位ということになるわけだが……?」

削板「もちろん俺はそんなことはしないぞ! それとさっきも言ったが怪しい人物も見ていない!」

上条「しかし、聞くところによると御坂とはちょっとした小競り合いもあったみたいだが……」

削板「一回だけな。だがその件もきっちりカタはついたはずだぜ!」

上条「そうなのか?」

削板「俺も嬢ちゃんもほかのやつらみたいにネチネチした性格してないからな!」

上条「たしかに、一理ある」フム

垣根「おい」

上条「まぁ削板は嘘をつくようなキャラじゃない。そして食蜂は5分間で部屋をあれだけ荒らすだけの能力を単独では持ち得ない……」

上条「そうなると、全員にアリバイがあることになってしまうな……。一番不安定なアリバイを持ってるのは一方通行だが……」チラ


打ち止め「見てみてーっ、お姉様とのプリクラー」ッテミサカハミサカハー

一方通行「何度見せりゃ気が済むンだ……」

打ち止め「あれー? 前にも見せたかなー?」キャッキャ


上条「……そもそも一方通行には御坂を襲う理由がない、そうなると、レベル5以外の犯行?」

打ち止め「でもでも、それ以外の登場人物って名前もないようなモブしかいな(ガシッ)むぐっ」

一方通行「オマエは少し黙ってろォ」

上条「ここで手詰まり……か? なにか、なにかを見落としてるような……」ウーム

一方通行「つゥかよォ、直前まで電話してた野郎に事情聞くのが一番早ェだろ」

上条「あっ」ナルホドー



美琴「うー……ん」ピク


打ち止め「あっ! おお姉様!!」

美琴「あれ……? ここは…?」ムク

上条「御坂! 大丈夫か? けがは…?」

美琴「……? べつに、大丈夫だけど……?」ハテ

上条「よかった……」ホッ




???(マズイ――――!!!!)



???(ここでアイツが起きてしまうなんて…! くだらない推理の時間が長すぎた……)


上条「さっそくで悪いが御坂、倒れる前のこと、覚えてるか?」

美琴「え、わたし倒れてたの? えーと……」

???(………)

美琴「プロデューサーさんと電話してて………。あれ? そのあとは……」

???(………!)

美琴「………ごめん、覚えてない……」

上条「くっ……ショックによる記憶障害か……!」

???(……)ホッ



美琴「ね、ねぇ、なにかあったの?」

上条「えーとな」



かくかくえぞしか



上条「……というわけでして」

美琴「私の楽屋を……!? でもなんで……?

上条「それがわからないから苦労してるんですよ……」

美琴「そんなことされる心当たりなんて…、いや、あるにはあるけど」チラ

麦野「あぁん?」コッチミンナ

上条「しかたないな、Pさーん」オーイ


P「はいはい、呼んだかい?」

上条「直前までの御坂との電話の内容についてなんですが……」

P「あー電話ね。まぁ普通に出演してくれてありがとー、みたいな内容だよ?」

上条「それだけですか?」


P「あと、お礼に近くのレストラン予約しといたから、あとで上条くんと二人きりで行ってきなーって」


上条「そんなことしてたんですか」

P「彼女のおかげで僕もクビが繋がったからさ、それくらいはね」

一方通行「ちょォォっっと待てェ」


一方通行「すると、オマエが電話越しに聞いたっていう超電磁砲の変な悲鳴ってのァ……」

P「うん、いま思うと悲鳴と呼べるかは怪しいんだけど……」



ふにゃー



P「っていう」

レベル5勢「「「おおおおおおい!!!!!!」」」



上条「え、なに?」ビクビク

食蜂「はい、私、謎が解けちゃったんだけど」

垣根「奇遇だな、俺もだ」

麦野「なぜかしらね、私もよ」

削板「なんだなんだ? じゃあオレも解けたような気がするぜ!!」

打ち止め「ばーか」

削板「えっ」

上条「ちょちょちょっと待ってくれ、いったい……」

一方通行「いいかよく聞けェ、これは事件でもなンでもねェンだよ」





P『いやー、ホント助かったよー』

美琴『いえいえ、これも人助けと思えば(まぁ人助けだし)』

P『そうそう、君と上条くんってホントにただの友達?』

美琴『ふぁ!?』ドキッ

P『お礼にちかくのレストラン予約しといたからさ、収録終わったら上条くんと二人で行ってきなよー』ニヤニヤ

美琴『いやっ、えと、アイツとはそんなんじゃ……!』

~美琴の脳内~

上条『いやー、ホント助かりましたよ御坂さん』

美琴『べ、別にアンタのためならこれくらい……//』

上条『Pさんもこんなレストラン用意してくれるなんて気が利いてるよな、なぁ、美琴?』

美琴『みこっ……!』ドキ

上条『君の瞳に………乾杯』



美琴『ふにゃー』


バチバチ プツン ツー…ツー…


P『あれ? 切れちゃった……、まぁいいや後で上条くんにもいっとこうっと』





上条「そおおおおおおおい!!!」ドガッシャーン

打ち止め「うわぁ! いきなりどうしちゃったの!?」ッテミサカハミサカハー

上条「いや、なぜかものすごい寒気がしたんですよ……」ゼェゼェ

垣根「お嬢ちゃんは勝手に一人で気絶しただけ、だれも手をだしちゃいねぇ」

上条「荒れた部屋は?」

麦野「能力の暴走で近くの金属製品ぜんぶ飛ばしちゃったんでしょうよ」

上条「鍵を持ってなかったのは」

打ち止め「お姉様、電子ロックの鍵なんて持ち歩かないよ? 能力で開けちゃうから」

上条「……………」



上条「……………不幸だ」

美琴「え? え? いったいなんだっての? みんな怖い顔して……」

麦野「さて、人を疑ったあげく、貴重な時間を無駄にしてくれた幻想殺しクンにはどう償ってもらおうかにゃーん?」

一方通行「そォだなァ、人の恥だけさらさせといて自分だけなにもナシなンて都合よすぎだよなァ?」

上条「いやですね、上条さんは善意にのっとって行動しただけでして……」

垣根「そもそも落ちこぼれのテメエが推理しようって時点で誤りなんだよなぁ」


上条「いやですね、あの、えーと……」



ギャアアア……!!



打ち止め「一件落着、かな?」

美琴「ん、なんか頭痛い……」

打ち止め「起きてすぐにこの騒動だもんね…」

美琴「いや、それもあるんだけど、物理的に……」

打ち止め「倒れた時にうっちゃったのかな?」

美琴「そう、かも」


上条(……待てよ、アイツあのとき……)

上条(……そうか、わかったぜ! あとは御坂にアレについて聞けば(バキィ)げふぅ!!!」


上条「ちょ! たんま!! いま大事な……!」


ギャアアア…!

次回、番外編最終回、そんな気がする

真実は、いつも



~数十分後、美琴の楽屋~



ガチャッ


???「………」スッ

???「………あれは……あれはどこだ……?」ゴソゴソ

???「まったく……まったくオレもめんどくさいやりかたをしたもんだ……本人の記憶が飛んでいるのは幸いだったが……」


ゴソゴソ


???「くそっ………見つからねぇ……明かり点けるか」


パチッ


???「さて……あれはどこに……」



「明るくなっても探し物は見つからないぜ? 真犯人様よ」


???「――――!!?」ビクッ

上条「ただの能力の暴走による事故なら仕方ねぇ、だが周りは騙せてもこの上条さんは騙せないぜ?」

???「な、なぜ……ッ!?」

上条「なぜ? ……そこだよ、この事件の解決への鍵はまさにそこにあったんだよ」

???「なにを……」


上条「なぜ、か。それはな、オマエが一方通行だからだよ!!」

???(一方通行)「…………!!!!」



上条「能力の暴走による事故、か。たしかにそれなら別に誰も悪くない、ただこの上条さんの思い過ごしで終わってたよ」

上条「……だけどな、それならなんでおまえは嘘をつく必要があったんだ?」

一方通行「嘘、だとォ……!」

上条「おまえがブラックコーヒーが好きなことは周知の事実だ。そしてそれを買いにかなりの頻度でコンビニに通ってることもな」

一方通行「くッ……!」

上条「そのおまえが最近の水洗トイレの仕組みを知らないわけがない。だいたい、知らなかったとしても能力で水を流せばいいじゃないか。レベル5のおまえがそんなことに気付かないとは思えない」

上条「なぜわざわざ恥をさらすような嘘をつく必要があったのか、それは当然、事件にかかわってるからというところにたどり着くのに天才的な頭脳は必要としない」

一方通行「……」

上条「おまえは打ち止めと一緒にコンビニまで行き、トイレに行くと言ってコンビニを抜け出し、御坂のもとへと戻った」

上条「御坂は部屋の前で電話をしていた。おまえは御坂を気絶させ、鍵を奪うなり能力を使うなりで楽屋の扉を開け中に入り、目的のものを物色し始めた」

上条「……だがどうにも見つからない。このままでは打ち止めに怪しまれると思ったおまえは楽屋を後にし、コンビニへと戻った」

上条「隣の部屋が荒れていたのは御坂を気絶させるタイミングが遅かったからだろう。まぁ能力で鍵を開けて楽屋を荒らし、物取りの犯行に偽装させることもできただろうな、おまえなら」

一方通行「………」ガクッ

上条「どうだ? なんならコンビニに行って監視カメラの映像でも見てみるか? おまえが隙をついてコンビニから出ていく姿が映ってるはずだぜ?」

一方通行「……」


一方通行「…………なにも、映ってねェよ」ボソ

上条「……へ?」

一方通行「トイレには小窓があったンだァ、抜け出るときはそこを使った、カメラにはなにも移ってねェンだよ」

上条「………認めるんだな?」

一方通行「我ながらイイ演技だったと思ったンだがなァ、三下に見抜かれるたァ、まだまだだったなァ」

上条「……そんなにほしかったのか」

一方通行「あァ、ほしかったよ……」


一方通行「……打ち止めのプリクラがなァ」



上条「……」

一方通行「オレにもメンツってもンがある、アイツ本人に『くれ』といえるわけねェだろォ?」

上条「そこで同じものを持ってるっであろう御坂に目を付けたのか……」

一方通行「あァ、だがやつは持っていなかった……か」

上条「御坂は寮に置いてきたそうだ。後生大事に保管してあるんだとよ、アイツ、妹大好きっ娘だからな」

一方通行「……余計な真似して、墓穴を掘っちまったわけか……」

一方通行「ま、ばれちまったもンはしかたねェ、煮るなり焼くなり好きにしろってンだァ」フン


上条「……いや、そうでもないかもしれねぇぜ?」

一方通行「……!?」


上条「……この事実に気付いてるのはいまのところ上条さんだけなんですよ、つまり俺が黙っていれば、真実は永久うに闇の中……」

一方通行「……なにが、言いてェンだ」

上条「……俺と、取引しないか?」

一方通行「………!?」

上条「上条さんもね、家計が苦しいんですよ、不幸だし、不幸だし」

上条「プリクラは俺が頼んでもらってきてやる、その代り、ある程度の見返りがもらえれば……。第一位のおまえだ、金はなくともその名前を使えば焼肉無料券なりクーポン券なり手に入るだろ?」

一方通行「…………ハッ」

一方通行「まったく、見損なったぜェ、世界を救ったヒーローさんがそんなことを口にするとはなァ」

上条「御坂にも怪我はなかったんだし、皆が笑っていられるハッピーエンドを望むことくらい、普通だろ?」フッ

一方通行「そォだなァ、だれも損はねェ、素敵な提案だぜェ」カカカ

上条「のるか?」

一方通行「……手に入ったら連絡してくれェ、見返りは豪勢にしてやる」

上条「さすがだぜ、一方通行、それでこそ男の中の男……変態の中のロリコン……!」

一方通行「早めにたのむぜェ……」カカカ


ガシッ←握手


こうして事件は事故ということで落着し、俺たちはみんなが笑って過ごせるハッピーエンドを迎えた………。




…………かに見えた。


美琴「はいはーい、話し合いは終わったかかしらー?」


上条「……」

一方通行「……」

美琴「あ、今までのはバッチリ全部生放送されたから、あがいても無駄だからね?」

上条「……」ダラダラ

一方通行「……」ダラダラ

麦野「まーったく、人を容疑者扱いした後は事件を隠蔽しようだなんて、図々しいにも程があるんじゃないかにゃーん?」

垣根「動機はロリのプリクラかよ……同じレベル5として恥ずかしいぜ……」

削板「なんで? って顔してるな。犯人が一方通行だってことははじめからわかってたんだぜ?」

打ち止め「そうそう、あなたとはMNWで繋がってるんだからね? あなたが離れていったことくらいは察知できるんだよ? って、ミサカはミサカは笑顔で論じてみる」キャハ

麦野「まぁな私たちレベル5はあんたが嘘ついてるのはすぐに見抜いたけどね、どういうつもりか知りたかったから泳がせておいたら……」

垣根「まさか幻想殺しまで最終的に加担するとはな、こりゃいい番組になりそうだぜ」


上条「……」ガクガク

一方通行「……」ブルブル

美琴「さて、まぁ感想はここまでにして……アンタ達……」バチッ



こ の 先 ど う な る か 、 わ か っ て る わ よ ね ?



上条「」

一方通行「」




上条「……………………不幸だ」ボソ

一方通行「……不幸なのは三下だけで十分だろォが、オレまで巻き込むンじゃねェ」

上条「………どうする?」

一方通行「……決まってンだろォが」


上条・一方通行「「……逃げる!!」」


ダッ


美琴「ほぉ……レベル5達を相手に逃げるなんていい度胸してんじゃない……」


マテヤゴルァァア……!!
ギャアアア……!!


P「あ、これいいね、撮っといて。来週は逃走編にしようか」


終わり



最後ちょっと与作なっちゃったけど、番外編だし、これくらいでいいよね……?

遅くなってすみませんでした、ただ完結までは頑張ります!
てかこんなに遅延しても読んでくれてる人がいることに感謝感激雨あられ……




~後日~



P「いやーいい視聴率とれたよ、逃走編」

上条「……」

P「ほんと、上条くん様様だよ、僕の目に狂いはなかった、うん」

上条「……」

P「一応最後にこの作品はフィクションです、って出しといたから、世間体は気にしなくていいんだし」

上条「……」

P「君がバイトしてると知ってから御坂さんもたまーに出演してくれるようになったし、最高のハッピーエンドだね」アハハ

上条「……」


美琴「収録終わったわよー、はやく帰りましょ」ヒョコ

上条「ウガアアァァアアアア!!!!!!」ガタン

美琴「発狂!?」


ほんとに終わり

古いパソコン漁ってたらこんなんでてきた


「もしもレベルがリセットされたら」





飛行船「なんか気が向いたのでレベルリセットしまーす」


御坂「そ、そんな……!」

御坂「……て悲観することもないか、要するにいまはみんな平等にスタートラインにいるってことよね」


御坂「つまり今はみんな無能力者状態」

御坂「こんな時にしか出来ないことがある!!」






御坂「ってことで勝負よ!!!」ビシッ

上条「………はい?」

御坂「能力を持たない私がどこまで通用するのか! 試すなら今しかないわ!」

上条「……」

御坂「……」

上条「…………あのなぁ、御坂」ハァ…

御坂「(ビクッ)な、なによ、みんな平等な今の状態ならアンタにだって勝てる気がするのよ」

上条「だから何度も言うとおり、俺の右手は超能力の類じゃねぇんだよ。それに相手が御坂だと俺の負けは確定済みなんですよ」

御坂「へ? なんで?」キョトン

上条「そんな理由で女の子を殴れるワケねぇだろ、普通に考えて」

御坂「おっ、女の、子……!///」ワタタ

上条「つまりこの試合は御坂様の不戦勝ってことで」

御坂「…………不戦勝?」

上条「いぇす、不戦勝」


御坂「………」

上条「………」

御坂「……あ゛ーーーー!!! 面白くないわね!!!」ダンダン

上条「そんなこと言われましても……。そういうことなら普段から能力に頼ってるようなヤツと勝負すりゃいいじゃねぇか」

御坂「普段から能力に………」フム


御坂「そうよ! アイツがいるじゃない!!」ピコーン

上条「あぁ、いたか、じゃあ上条さんはこれで……」ソソクサ

御坂「アンタには私の勝負を見届けて欲しいからついてきて!」グイッ

上条「えぇぇぇー……」ズルズル








御坂「てことで勝負よ! しょう……ぶ……あれ?」

打ち止め「あ、お姉様! ってミサカはミサカは思わぬ救世主の出現に感謝する!」

御坂「あ、あの、一方通行は………」

打ち止め「見ての通りだよ……」


一方通行「」


打ち止め「能力が無くなってMNWがなくなっちゃったから言語機能もダメになっちゃって……」ハァ

御坂「ありゃりゃ……」

上条「こりゃ勝負どころじゃないよな」

御坂「そうね……さすがに死人に鞭打つなんて気にはならないわ……」

上条「死んでないけどな」


打ち止め「お姉様はなにしてるの?」ッテミサカハミサカハー

御坂「いやー、能力がない状態でどこまで通用するのかなーって思ってさ」カクカクシカジカ

打ち止め「なんか面白そうだからミサカもミサカもついていくー!」

御坂「そう? じゃ、行きましょっか」


一方通行「」


上条(一方通行は放置なんだな……)






垣根「んで序列順にオレのとこに来たわけか」

御坂「しかたないじゃない、一方通行は死んじゃったし」

上条「死んでないけどな」

垣根「おもしれぇ、じゃあこうしようぜ。3分以内にパンチなりキックなりオレに一発でも当てたらオマエの勝ち。オレは攻撃しねぇ」

御坂「随分と余裕こいてるわね、じゃあいくわよ!!!」ザッ

垣根「あいよ」

御坂「ちぇいさーーッ!!!」ビュッ

垣根「ほい」パシ

御坂「あえ?」オロ

垣根「ほい」ガシ

御坂「ふぇ?」オロロ

垣根「はい、女子中学生一人お持ち帰りー」スタスタ

御坂「ちょ!? ちょっとナニソレ!? 離してよ!」ジタバタ

上条「うーん、まぁ男には勝てねえよなぁ……」フム

御坂「お願いだから助けてぇーーーッ!!」







御坂「うぅ……心に深い傷を負ってしまったわ……」グスッ

上条「まぁ男が相手じゃあなぁ、体力的にかなり不利だしなぁ」

打ち止め「じゃあ女の子に限定?」

御坂「そうね……そのほうが……」


佐天「あっ、御坂さーん!!」

御坂「あ、佐天さん」

佐天「いやー、なんかエライことになっちゃってますねー、レベルリセットなんて」

御坂「……」ジー

佐天「……? 御坂さん?」

御坂「佐天さん……」


御坂「私と勝負して!!」ガシッ

佐天「………はぇ?」パチクリ






上条「えー、勝負は5分間。持ってる爪楊枝で相手の頭についてる風船を割ったほうが勝ち」

御坂「ってことでよろしく! 佐天さん!」ビシッ

佐天「は、はぁ……」

打ち止め「お姉様頑張ってー!」

上条「はい、じゃあ始めー」

御坂「てやぁーーっ!!」ダッ

佐天「………えーと」


佐天「あーーーーっ!!!」

御坂「!?」ビクゥッ

佐天「ほい、いまのうちー」


パンッ


佐天「やったぁ! 御坂さんに勝ったー!」

御坂「あ………」


佐天「いやー、しかしあんなのであんなに驚くなんて御坂さん可愛いなぁ」アハハ

御坂「………ふぇ」ウルッ

佐天「……あ、あれ?」

御坂「うわぁぁぁあん!!!」ダッ

佐天「あっ、御坂さーん!!」


佐天「行っちゃった……」ポツーン

打ち止め「お姉様、可愛い……」

上条「そうだな、今のはちょっと可愛かったな」

打ち止め「そろそろ戻ろうかなー、一方通行も死んじゃったし……」

上条「死んでないけどな」




vs黒子


黒子「ぐへへへへへ……! いまのお姉様ならば好き放題出来ますのぉ……!」

御坂「な、なんか怖い………!」


逃亡により不戦敗




vsむぎのん


麦野「ヒャハハハハ、無駄無駄無駄無駄ァァ!!!」

御坂「ひぃぃぃ!!!」


かろうじて逃亡に成功



vs姫神


姫神「秘技。電撃イラ○ラ棒」


ビリビリッ


御坂「うきゃあわわわ!!」ビビビ

姫神「………勝利」フッ

御坂「な、なんで私がスタンガンで痺れ……」ガクッ


姫神、反則負けにより御坂勝利






御坂「はぁ……たった一日でこんなにも自信失うなんて……」トボトボ

御坂「寮の前まで来たのはいいけど……入りたくないな……。
   黒子怖いし……門限過ぎちゃってるし……」

御坂「寮監が玄関前で仁王立ちしてるし……」


寮監「御坂」

御坂「ひゃわ!?」ビクゥッ

寮監「バス停のポールで隠れているつもりだったのか、こんな時間までなにをしていた?」

御坂「……」ガクガク

御坂(……ハッ! そうだ、こんな時こそ勝負よ勝負!! 普段負けてる寮監に挑む勇気が無くてなにがレベル5よ!)

寮監「どうした、早く言え」

御坂(でも、ただの格闘じゃ負ける……。それなら体力とかより精神力的ななにか……。
   そうだ! よくテレビでやってた『いつまで起きていられるか』的なアレなら!)

御坂(妹達の件の時だってあれだけ動いてられたんだから負けるはずないわ!! これでいこう!)


御坂「………寮監」

寮監「………なんだ」

御坂「私と………」


御坂「私と、一晩一緒にいてください!!」

寮監「」

御坂「もちろん私は寝ませんよ!!!」ビシッ

寮監「」

御坂「も、もちろん延長戦にもつれ込むなら明日でも明後日まででもかまいません……!」

寮監「」

御坂「だ、だから……お願いです! 私としょう(ガシッ)ぶぅ……?」

寮監「………御坂」


寮監「延長戦の予約をしておこう」

御坂「……え? あ、はい」キョトン

寮監「とりあえず私の部屋に来い、それから本番といこうじゃないか」

御坂「え、あ、はい」



次の日にはレベルは元に戻ったが、美琴はしばらく学校に来なかったとか。

めだてし

本編


~その頃、山麓の公園~





ガヤガヤ…



シェリー「………なんていうか、こんなことをする必要があったのかよ?」

オリアナ「どんな仕事をしている人間でも息抜きは必要じゃない? 休憩ナシで何回戦も、なんてお姉さんは無理だわ」

シェリー「よりによってこの二人ねぇ……」

オリアナ「あら、桜は日本の芸術に多大な影響を影響を与えてるらしいわよ、たぶんね。気にならないの?」

シェリー「……既に偵察済み」

オリアナ「抜け目ないのね」

シェリー「……その格好は桜とは合わないと思うのだけど?」

オリアナ「花より団子、な方々もいるのよ。公共の場でも多少の露出は必要ってわけ。それにアナタの格好も大概だわ」

シェリー「どこかから『アイデンティティー』とかいう声が聞こえてきたんだよ」



佐天「………あの人たち派手だなぁ」

黒子「成熟したカラダの方々があのような格好をしていると殿方達の目の保養にはなりますが、ワタクシはやはり、お姉様のスレンダーなお身体のほうがそそりますの」フンッ

初春「ぺったんこが好みなんですか?」

黒子「どちらかというとそうですわね」

初春「……牛乳飲まなきゃ」グッ

黒子「心配せずともアナタに欲情するほど性欲を持て余してはいませんの、よ?」グリグリ

初春「(ギリギリ)あぁぁぁぁ痛いですぅぅぅ」

佐天「しっかし人多いなぁー、座れるかな?」


小萌「その心配は無用なのです! ここは日本でも有数の桜の名所、学園都市があらかじめ席をとってくれているのです!」ビシッ

佐天「おぉー! さすがは学園都市!」


小萌「連絡では学外の2人が場所取りをしてくれているという話だったんですが……」キョロキョロ

青髪「それは多分アレやな! あの綺麗なお姉さん二人のとこやな!!」ダッ

吹寄「あっ! このバカ……!」

青髪「お姉さーーん! 僕と一献、いや、一婚しませんかーーー!!!?」


タタタ…


佐天「……行っちゃいましたよ?」

吹寄「もうどうにでもなーれ☆」

土御門「出番が少なかったせいで欲望が暴走してるんだぜぃ、なに言っても無駄だにゃー」

姫神「台詞を最後まで言わせてもらえるだけでも。幸せだと思うのに。それに加えて出番なんて欲をかき過ぎだと思う」

小萌「……でも、たぶんあの2人であってますよ? 連絡では『グラマラスなお姉さん』と『奇抜な格好をした褐色のお姉さん』というふうに聞いてましたし……」

姫神「あれ。最後まで言えた。名前も戻ってる」

佐天「たしかにあの二人、やたら大きいシート広げてますね」

小萌「ではみなさん、青髪さんにつづけー!! です!!」オー


オォーー!!


姫神「じゃ。じゃあ。この機会に言いたいことを全部。そもそも私の影が薄いというのは公式では






~その頃、ていとくん温泉~



チャプ…


麦野「はぁー極楽……」

絹旗「超極楽です……」

フレンダ「」プカー

麦野「留守番する代わりに温泉好きに使っていいなんて、なかなかイイじゃない」チャプチャプ

絹旗「ですねー、生き返りますー…」チャプチャプ


フレンダ「」プカー

絹旗「………フレンダ、生きてますか?」

麦野「死んじゃいないでしょ、加減はしてるわよ」

フレンダ「」プカー

絹旗「いえ、そうじゃなく超仰向けで長時間浮いているのはちょっと……」

麦野「でも、浜面と滝壺はどこ行ったワケ? 途中までは一緒だったのにさぁ」

絹旗「浜面は前回のメンバーで花見ですよ、聞いてないんですか?」

麦野「あん? 花見?」ピクッ

フレンダ「」プカー

絹旗「超花見です」

麦野「どこで?」

絹旗「この山の麓の公園です」

麦野「行くわよ、いますぐに」ザバッ

絹旗「えぇ!? 歩くと超距離ありますよ!?」

麦野「超電磁砲のクローン達なら出迎えくらいしてくれるでしょ」スタスタ

絹旗「妹達(シスターズ)ですか? 連絡先知ってるんですか?」

フレンダ「」プカー

麦野「第三位サマのね、お姉サマの言うことなら聞くでしょ」ピッピッ

絹旗「御坂美琴の連絡先を知っているというのも超わからないんですが……」

麦野「使えるだろうと思って勝手に携帯を見たのよ。あっちも気付いてたみたいだし、別にいいんじゃない?」スタスタ

絹旗「ちょっ、いくら人が超いないからといって裸のままロビーを歩くのは……!」テテテ


モシモシー? ワ・タ・シ・ワカルー?

フクヲキテクダサイッテ…!


フレンダ「」プカー


フレンダ「はっ!!」ザバッ

フレンダ「あ、あれ? 麦野? あれ?」キョロキョロ


フレンダ「麦野ーーー!? どこ行っちゃったのぉーーーーッ!!!」タタタ…









タッタッタッ…



上条「……なぁ、ひとつ思ったんだが」タタタ…

一方通行「久しぶりの運動で息あがってンだ、手短に済ましやがれェ」ゼエゼエ

上条「オマエいっつも打ち止めと一緒にいるけどさ」

一方通行「それがどォしたァ?」

上条「あれぐらいの成長期は、甘やかすのはあまり良くないらしいぞ?」

一方通行「」ピク

上条「オマエの趣味に関してはこの際触れないでおくけどさ、今は“叱れる親”ってやつの需要も高いんだからな?」

一方通行「……勘違いすンじゃねェぞ、しかもオレァ親じゃねェ」

上条「いや、自覚ないだけかもしれないけどなぁ……」

一方通行「それにある程度言うこと聞かねェとオリジナルがうるせェンだよ、能力使ってジャミングしやがるからな、あいつァ」

上条「なるほど」

一方通行「オレからもひとつ言わせてもらうけどなァ、ヒーローさんよォ」

上条「なんだよ、おれなんかしたか?」

一方通行「そっちこそ最近そのオリジナルを甘やかし過ぎじゃねェのかァ?」

上条「そ、そうか?」

一方通行「飯の時はくっつくくれェ近くに座って箸もたまに共用してやがるし、気付くと頭撫でてやがるし、寝る時もぴったりくっついて離れねェ。酷いときには『とおまぁ、トイレ、怖いからついてk』

上条「わ、わかったわかった!! たしかに甘やかしてるよ! しかたないだろ、学園都市にいた頃はずっとビリビリしてたから御坂のデレには耐性がないんだよ! ただでさえ顔良いのに、あれで上目遣いされたら断れねぇだろ!?」

一方通行「……ホントにそれだけかァ?」

上条「な、なんだよ?」オロ

一方通行「“甘えてくるから甘やかしてる”のかァ? “甘やかしたいから甘やかしてる”ンじゃねェのかァ?」

上条「つまりどういうことだってばよ?」

一方通行「実はオマエのほうが甘えてるンじゃねェのか? ってことだァ」

上条「………………」ピタッ


一方通行「周りから見りゃヒーロー様だかンなァ、だが最近は流石に酷いと思うぜェ」

上条「……………」

一方通行「おィ、あとどれくらいだ?」


『あと32kmです、とミサカは気持ちよくうたた寝をしているお姉様達の隣でお二人のフルマラソンを見守ります』
『がんばれば2時間くらいでいけるよ、がんばって』


一方通行「」

上条「…………」


上条「…………甘やかし過ぎかぁ……」ウーン


prrrrr…

オネエサマ、デンワガナッテイルノデスガ…
ムニャ? カワリニデテー…









佐天「うー、ジュース飲み過ぎたー……トイレトイレー……」フラフラ


ガヤガヤ…


佐天「うわっ!? トイレめっちゃ混んでるじゃん!」


ガヤガヤ…


佐天「他にトイレないのかなー……こんだけ広いんだから他にもう一つくらい……っと」キョロキョロ


「もうすぐ着く頃ですね、お姉様は気持ちよく寝ているようですが……」
「先に来てよかったのでしょうか? とりあえずミサカ達だけででも準備を……」
「あああああああああああああああああ」プルプル
「……10045号が限界を突破しそうなのですが、トイレは本当にここしかないのでしょうか?」
「MNWを通じて番外個体にでも送っておけばいいのでは? 拾いやすいでしょうし」
「それもそうですね、10045号、代わりに別の個体にトイレに行ってもらいましょう」
「それはそれで危険なような気が………」


佐天「……あれって御坂さんの妹さん達じゃ……」


10052号「……あ、お久しぶりです」ペコ

佐天「お久しぶりですー、あれ、妹さん達がここにいるってことは……?」

19123号「お姉様達も来ますよ、もうすぐ到着するはずです」

黒子「うふ」

10052号「気持ちよく42.195kmを走っているようですし、中継ポイントにいる個体からはかなり早いペースで来ているようですよ」

佐天「ってことはあのウニ頭さんと真っ白な人もくるんですねー………って白井さん!? いつの間に!?」

黒子「お姉様の匂いを辿ってきたら、なるほどそういうことでしたの………うふ」

佐天「いや、流石にこれ以上騒ぎを起こすのはまずいんじゃ……」

黒子「ふふふ、どーせ学園都市から数百キロも離れたこの田舎、報告でもされない限り咎めを受けることは……」

寮監「ほう、わざわざこんなところまで来てまた騒ぎを起こそうなどとは、学園都市の面汚しを片づけるには十分過ぎるな、白井」

黒子「…………………」

佐天「…………………」


黒子「…………こ、これはこれは寮監様、ご機嫌麗しゅ(ガシッ)うッ!!?」

寮監「なぁ白井、本業が忙しいなかこんな田舎までついてきた、なぜだかわかるか?」ギリギリ

黒子「ふふ、普段の疲れを癒すための慰安旅行ではありませんののの?」ギギギ…

寮監「だったらよかったなぁ、白井、おまえが先月破壊した温泉施設の修復費用を誰が持ったと思ってるんだ?」ギリギリ

黒子「常盤台中学ひいては学園都市統括理事会でございましょう? 寮監に直接的な被害があったとは思えませんのののの」グググ

寮監「立場だよ、立場、レベル4の聡明な頭脳を持つオマエならわかるだろ?」


グキィ


黒子「あ」


ドサッ


佐天「…………」アチャー

妹達「「………」」

寮監「…………」


寮監「………さて」ギロリ

佐天「へっ!?」サテン!?

寮監「佐天といったな、この公園を少し下ったところに工事現場がある」

佐天「……はぁ」


寮監「そこのトイレを使わせてもらおう、汚かろうが文句はいえんだろう」

佐天「え、なんで」

寮監「いやそこの御坂の妹がな」


「あああああああああああ」プルプル
「番外個体はすぐさまトイレに行ったようですが、こちらは回復しないのですね……」
「もうその辺りの草むらでしたほうがいいかもしれませんが、もし見つかった時のお姉様への風評被害を考えると……」


寮監「私は別にいいのだけどな、流石に御坂そっくりの女子が面前で失禁というのは常盤台としても私個人としても避けたいからな」

佐天「はぁ…」

寮監「トイレを使いたいならついてこい、はやく行くぞ」スタスタ

佐天「あの、歩けないなら私がおんぶしましょうか?」

10045号「か、感謝します……」プルプル



アアアアア…
チョ、セナカデモラスノハヤメテクダサイネ!?



黒子「」


黒子「…………………はっ!!!」ムクッ

黒子「あ、あら……? 妹さん達はどちらに……?」キョロキョロ



ザワ…


黒子「ん? なにやらあちらが騒がしいですの……」




上条「ぐぐぐっ……! 公園までのフルマラソン完了まであと少し…!!」タタタ… チラッ

一方通行「」ゼエゼエ←能力時間制限切れた

上条「……この馬鹿が……っ! 能力は最後まで温存しておけとあれほど……っ!」

一方通行「……使ってませーン!! あれはノーカウント……っ! ノーカウント…っ!」ゼエゼエ

上条「屑が……っ! 見まごうことなき圧倒的クズ……っ!」タタタ


美琴「とうまー、頑張ってー! あと少しよ!!」ハタフッテル ゴールテープモッテル

上条「お、おぅ……! あと、少し……!」

打ち止め「アナタも頑張って!! もうゴール見えてるよー!!」フリフリ ゴールテープモッテル

一方通行「」ゼェゼェ

打ち止め「お姉様、ぐっすり寝てたねー」

美琴「へ? あぁ、やっぱり春になって暖かくなってきたからか眠くなっちゃって……」

打ち止め「おー! それって春眠ってやつかな? かな?」

黒子「そんなお姉様の寝顔、もちろんカメラに収めましたの?」

打ち止め「んー、ミサカはミサカはまだお子様だからカメラは持ってなくて……」

美琴「そりゃそうでしょ、だいたいこんな生活の中でカメラなんて必要ないし」


美琴「……………………ってあれ? い、いつかr」

黒子「逆にこんな生活を思い出として保存するためにカメラは必要ではありませんの? ということでほい、小さいお姉様」ポン

打ち止め「うにゃ? これは?」

黒子「学園都市でも最新のデジイチですの、それとこの超小型カメラと盗聴器も……」ポンポン

打ち止め「うわわ、ちょっとこんなに持ち切れな……」

黒子「それでぜひ! ぜひ!! 学園都市では見られぬお姉様のあられもない姿を! 角度とシチュエーションによっては5万、いや6万出しますの!!」ハァハァ

美琴「ちょ、ちょっとなんでアンタが……」

黒子「……………………」



ヒュンッ


美琴「ひゃっ!?」

黒子「………!」パシャッ

美琴「ちょ、ちょっと黒子! 服返しなさ……!」

黒子「………」ダッ

美琴「なっ……逃げ……! ……………もうっ!!」ダッ

打ち止め「わわわっお姉様、ゴールテープ持ったままだよう……!」グイッ

美琴「待ちなさーーい!! 黒子ぉーーーー!!!!」タタタ

打ち止め「うにゅううううう……!!!」ズルズル



上条「なっ!? ゴールが、ゴールが遠ざかってるだと……!?」ゼェゼェ

一方通行「おォォいクソガキィィィ!!! なに逃げてやがるゥ!!!」ゼェゼェ

打ち止め「そんなこと言われたってあわわ……!」ズルズル


アレ、オンナノコガハダカデハシッテルゾ!?
ナンダッテ!?…ナンダジョウハンシンダケジャナイカ、シカモコドモ
ヤッパリダンゴヨリハナダネェ

ザワザワ…


美琴「……///」カァァ

美琴「…………………黒子」ピタッ

黒子「……………!!!」ビクッ

美琴「……………返さんこゴルァアアアア!!!」バチバチ


ピシャーン…


上条「ゴールが……」ゼエゼェ

一方通行「あ、もう無理」バタッ

上条「一方通行ァァアアーーー!!」



はたして、上条たちは公園へたどり着けるのか!?(もうついてるけど)




つづく

プリン、オイシイデス。

ここまで人居ると逃げられないじゃないですか……
明日小ネタでage
週末で更新します



※時系列的に花見編終了後となります



~アレが届きました~



チュンチュン……


上条「……あぁ、いい朝だ……」フゥ

上条「縁側で自然に囲まれてお茶を噛み噛み飲みながら鳥のさえずりを聴き、まだひんやりとした朝の空気を楽しむ」

上条「これぞ、日本の心意気と言うやつですな……」ズズ…


パタパタ……


上条「お、飯出来たか?」

美琴「まだ朝食も終わらせてないうちに風流するのはちょっと気が早いんじゃないかしら?」ツン

上条「いやいや、こんな生活できることなんて滅多にないんだからさ、楽しめるうちに楽しんどこうぜ」

美琴「……朝食の準備を手伝うとかいう選択肢は?」ハァ…

上条「いやー料理出来る奴がいると、つい任せきりになっちまうんだよな。学園都市に居た頃の反動かな……」フゥ…

美琴「なに遠い目してんのよ……」

上条「そういや静かだと思ったらあの親娘、まだ起きないのか」

美琴「そ、だから起こしてきてー。その間に並べとくから」


パタパタ…


上条「……」

上条「……日本家屋にスリッパは似合わないな。今度足袋でも持って来てもらおうか」

上条「待てよ、足袋となると今の洋服だと似合わなくなるから、割烹着とかも……いや、着物でも……」

上条「御坂だと黄色かな。常盤台は礼儀作法とかも習うらしいから、上品な旅館みたいに……」



チュンチュン……


上条「………」モンモン

上条「………はっ!? お、俺はなにをさせようとしてんだ! まだ中学生だぞ、中学生……!」ブンブン

一方通行「御奉仕しちゃいます、ってか」

上条「いや、そこまでじゃねぇけど……」

一方通行「心配すンな、平安時代なンかはあれくらいの歳でもう成人だからなァ」

上条「あぁ、そういう考え方も……」


上条「………」

一方通行「………」

上条「……どの辺から聞いてました?」ダラダラ

一方通行「なるほど日本家屋にスリッパは似合わねェよなァ」ニヤニヤ

上条「」

一方通行「しかしアレだなァ、オマエ、結婚したら家事をしなくなるタイプなンだなァ」

上条「」

一方通行「天下のヒーローさンがそれでいいのかは別としてよォ、オリジナルがヘソ曲げちまったら茶を電熱で沸かすやつがいなくなンじゃねェか」

上条「い、いや! お前なんかその間寝てたんじゃねえか!」

一方通行「……オレはいつも早く起きてンだァ、あのガキがなかなか起きねェからオレが起き上がれねェだけなンですゥ」

上条「………子煩悩」ボソッ

一方通行「あァン? 10分以上妄想の世界に旅立ってたヤツの方がよっぽど重症じゃねェのかァ?」

上条「いや、毎朝子供に付きあって朝の番組を観てる奴の方が……、って、え、10分以上?」

一方通行「しかも若干ニヤつきながらなァ」

上条「………マジ?」

一方通行「……マジだ」

上条「……」


上条(なんてこった……最近なんか変な奴と関わることが多いせいかやたら変な妄想を……。しかもほとんど御坂相手に……)グヌヌ

一方通行(……コイツそろそろ演技でやってンじゃねェか?)ハァ…




ブロロロ……キュッ


上条「……お、バイクの音だ、御坂妹が来たのか」

一方通行「……この音、排気系換えてやがンな」

上条「……わかんのか、流石だな」

一方通行「日本製かドイツ製のバイクはだいたい純正状態はおとなしい音なンだよ。換えてたら一発でわからァ」

上条「ふーん……、じゃ、ここで待つか」

一方通行(たしか前のバイクはオリジナルが壊したんだよなァ、なに買ったンだ……?)

上条「……」

一方通行「……」


チュンチュン……


上条「……来ないな」

一方通行「別のツーリングライダーだったンじゃねェか?」

上条「いや、この先はほとんどなにもないし……ちょっと見に行ってみるか」ヨッコラセ



~玄関外~


上条「……」

一方通行「……」

御坂妹「……あ、おはようございます、とミサカはヘルメットも取らず決まり切った朝の文句を口にします」

上条「……いや、おはようなんだけどさ」


上条「なんでバイク乗ったまま壁に寄りかかってんの?」

御坂妹「……えーとですね……」ジタバタ

上条「しかも若干足をバタつかせながら……」

御坂妹「これにはマリアナ海溝よりも深いわけがありましてね、とミサカは奮闘しながらも平常を装います」バタバタ…

上条「……」

御坂妹「……」バタ…

一方通行「……」

御坂妹「………」




御坂妹「……足がつきません、助けてください」



~バイク前にて~



美琴「あ、新しいバイク届いたのね」ヨカッター

御坂妹「えぇ、理由はどうあれお姉様からのプレゼント、大切にします、とミサカは他の個体に先んじて形の残る贈り物を貰ったことに感激します」

美琴(可愛い……)キュン

一方通行「……で、買ったのがYZ250F。しかもライトとウィンカーとナンバー付けただけで公道走行も違法とはなァ」

御坂妹「どうせ非常時にしか使わないのです、とミサカはミサカの選択に後悔などないことを強調します」

一方通行「さらに足がつかねェのわかっておきながら買うとは……」ハァ…

御坂妹「み、ミサカならイケると思ったのです!」アセアセ


※ヤマハの誇るYZ250F。オフロード、というかエンデューロレーサーです。競技車両です。公道走れません。ライトすら付いてません。
 その代わり競技車両は市販モデルとはレベルの違う走行能力を持っています。


御坂妹「もともと腰をずらせば片足はついたのです。しかし、新品の競技車両に目を輝かせた他の個体達が……」

一方通行「改造して本物顔負けのレーサーにしてしまった、と」

御坂妹「最初にミサカの手で取りつけたサイドスタンドさえ取っ払われて……」

一方通行「それであンな大層なリアスタンド持って来てたンだなァ」

御坂妹「うぅ……、ミサカだけのバイクだったのに……」ウルウル

美琴「可愛い……」キュン

上条「……声にでてんぞ、御坂」

美琴「ふぇっ!?」ワタタ


御坂妹「しかし用途を考えてタンデムステップ※だけは死守しました!」


※後ろに乗る人が足を置くステップ


打ち止め「じゃあじゃあ、ミサカもミサカも乗れるってことだよね!」

御坂妹「いえ、上位個体はそこにすら足が届かないかと……」

打ち止め「ぐぬぬ……!」

一方通行「いったいどこに付けたってンだ……」

御坂妹「不本意な改造を施されたとはいえ、ミサカはこのバイクを誇りに思っています! とミサカは実は今日はこれを自慢しに来たかっただけであることをひた隠します」

美琴「隠せてない隠せてない」カワイイケド…



御坂妹「ということでお姉様、一緒にツーリングに行きましょう!」

美琴「え、今から!?」

上条「朝食食べ終わったばかりなんだが……」

御坂妹「バイカーの朝は早いのです! 出資者のお姉様にぜひ、このバイクの素晴らしさを……!」キラキラ

美琴「で、でも、なんかこのバイク、リアシート付いてないし、オフロードバイクの二人乗りは、お尻が……」アセアセ

御坂妹「駄目、ですか……?」シュン

美琴「い、いや! そんなことはないけど!」

御坂妹「では、行きましょう! 目的地はこの隣の峰にある神社です!」ヘルメットサシダス

美琴「あ、あぅ……」オロロ デモウケトル

御坂妹「貧乏な巫女がお賽銭を待ってます!」

美琴「あぅあぅ……」オロロ デモノル


御坂妹「このバイクの性能を知ってもらうため、道は獣道を選びました! では、ミサカ、いっきまーす!」ブロロン!

美琴「ひぃぃぃ……!!」


ブロロロ……



上条「……」

一方通行「……」

打ち止め「……」

上条「……すごいテンションだったな、ご機嫌でなによりだ」ウン

一方通行「ほとンど嫌がらせの域だろォ…」

打ち止め「でもあの子は100%好意でやってるし、お姉様もそれがわかってるから断れなかったんだね……」

上条「無事に帰ってくるといいんですけどね……」

一方通行「……あーめン」チーン



御坂妹「このパワー! 軽さ! 走破性能! どうですかお姉様!!」アハハハハ!



イヤァァ……


~小ネタ、完~


「あらいらっしゃい、素敵なお賽銭箱はそちらよ」

「も、もう無理……」


趣味のネタが多くてすみません。農業関係なくてすみません。お待たせしてしまってすみません。
最近はブルース、ジャズの方面にいっており、先日とあるブルースバンドからお声がかかったので、またさらに忙しくなるかも……
なので夏休み中に出来るだけ進められるよう頑張ります




~どこかの工事現場~



寮監「幸い今日は休工しているみたいだな、ほれ、いってこい」

10045号「も、もうしわけない」ト、ミサカハ…


ガチャ……パタン


14410号「まったく、出発する前にちゃんとしておかないからこういうことになるのです、とミサカは10045号の落ち度を指摘します」

10052号「そうは言っていますが、この状況を一番楽しんでいたのは14410号では?」

14410号「哀しいかな、それが世間というものなのですよ」シレッ

寮監「御坂の妹と聞いたが、性格は似ても似つかんな……。騒ぎを起こす点では同じだが……。佐天とやら、君はまだ我慢できそうか?」

佐天「あ、はい。私はそこまで緊急では……」

14410号「あ、お姉様達が公園に到着したようですね」

10052号「そのようですね」

14410号「16820号も一緒だったのでは? この状況は少しまずいのでは……?」

10052号「白黒のテレポーターと一緒に駆けまわっているようですね、ミサカ達が戻るまでの時間稼ぎにはなるでしょうか」


ガチャ…


10045号「ふぅ……死ぬかと思いました……」

10052号「死因:膀胱破裂とはなかなか笑いごとではありませんが」

14410号「それがMNWに流れた日には大問題ですよ」



寮監「あー……、話しているところ悪いが、白黒のテレポーターとやらは白井のことだな?」

佐天「でしょうね……」

10052号「そうそれです、ミサカ達にとってはトップクラスの危険人物です」

寮監「佐天の用が済んだら公園に戻るか……、また仕事が増えた……」ハァ

10052号「あ、その必要もないみたいですよ」ピコン

14410号「みたいですね」

佐天「へ?」

10052号「そのままこちらに向かってきているようです」



ドドド…

マテヤコラァァ……!


寮監「……」

佐天「……」

寮監「……先頭を走っているのは白井だな。佐天、捕縛用の網を張る。片側を頼む」バサ

佐天「はい……」







美琴「黒子ォォ! いい加減にしろやコラァァァ!!!」

打ち止め「ふにゅうぅぅ……」ズルズル


黒子(ま、まずいですの……! お姉様がガチ切れモードに入ってますの……!)ゼェゼェ

美琴「ほらほら、いま止まればイイ子イイ子してあげるからねー?」ドドド…

黒子(笑顔のまま全速力で追ってきてますの……! アレは年に数回あるかないかの怒りが有頂天モード……!)


黒子「……こ、ここで止まっては黒子の未来がないんですのぉぉぉ!!」ゼェゼェ


「安心しろ、その心配もここで終わりだ」

黒子「!?」




バサッ


黒子「ぷわっ……!?」モガガ


ズシャァァ……


佐天「案外引っかかるもんなんですね、コレ……」

寮監「対能力者用の捕縛ネットだ、それに触れている間は能力は使えない」

佐天「なるほどー…」

美琴「りょ、寮監!? なななんでここに……!?」アセアセ

寮監「………御坂、その格好はなんだ」

美琴「え、いや、そこの変態に服を奪われて……」

寮監「なるほどな、それなら仕方がないな。罰は白井一人でいいか」フゥ


白井「ここここれは寮監様、ご機嫌麗しゅう……」ガクガク

寮監「その口上はさっき聞いたぞ、さて、積もる話もあることだ、旅館に戻ってゆっくりしようじゃないか」ガシッ

白井「いいいいえ黒子は、黒子はお姉様と花見……!」

寮監「あ?」

白井「」


リョウカンサマ、ソレハアマリニモゴムタイナァァ……


佐天「……」アチャー

美琴「ふぅ……やっと服着れた……」

佐天「あ、御坂さんおひさしぶりですー」

美琴「ふぇ、佐天さん!?」ビクッ

佐天「気付くの遅すぎですって……」

美琴「い、いや、ちょっと黒子を追いかけることしか頭になかったもんだから……」




ブロロロ…


浜面「おーい、追いかけっこは終わったかー?」

御坂妹「偶然にも他の個体がいるところに着いたようですね、これはちょうどいい」

10052号「ちょうどいい、というと?」

16820号「花見の準備を手伝え、ってことですよ」

14410号「おや16820号、アナタともあろう者が半裸のお姉様を見てなお車内に留まるとは」

16820号「なぁに半裸のお姉様など既に妄想の中で見慣れているのですよ」フフン

美琴「ちょ」

10052号「達観してますね」

御坂妹「まぁ先程の白黒が落としていった盗聴器やらを丁寧に拾い上げていた姿からは想像も出来ない言葉ですがね」

16820号「………」

御坂妹「………」

美琴「………16820号?」

16820号「……はい」ダラダラ

美琴「没収、ね?」ニコ

16820号「はい……」





~公園に戻ってきました~




ガヤガヤ……


10052号「まったく、10045号がトイレを済ませておかなかったせいで今から準備ですか」

10045号「不測の事態というものは往々にしてこういう時に起きるものなのですよ」シレッ

14410号「おい」

美琴「しかし人多いわねー……場所とれるかしら……」ギュウギュウジャナイ

10052号「時にお姉様」

美琴「ん、なに?」

10052号「あそこに転がってるのは?」


上条「」

一方通行「」

打ち止め「」


美琴「あー……、ドタバタでゴールし損ねて絶望に追い込まれたなれの果て、かな?」アハハー

浜面「車から見てても哀れだったぞ……、オレ、運転手でよかった……」



美琴「で、今はなに待ち?」

10045号「10032号が場所を探しているところです、あ、ちょうど戻ってきましたね」


タタタ…


御坂妹「……おまえら、こんな時にまでミサカにパシらせるとは……」ゼェゼェ

10052号「10032号は他のミサカ達よりいい待遇をされているのだから当然です、で、首尾はどうでしたか?」

御坂妹「それなのですが……」ウーン

美琴「やっぱりいっぱいだった?」

御坂妹「えぇ、歩けど歩けどシートの海。空いている場所などいぬの額ほどもないくらいで……」

10052号「いぬの額……」

美琴「猫ね」

御坂妹「しかしそこは出来るミサカことこの10032号、それでも場所を確保してきました!」フンス

14410号「おぉ! 流石は出来るミサカ!」

御坂妹「二人分だけですが」


「やっぱり10032号じゃ無理だったか……」
「上位個体だったら無理なおねだりでイケたのでは……」
「そろそろ配役の交代も検討しなければいけませんね……」


ヒソヒソ……


御坂妹「おいこらおめーら、露骨に手のひら返してんじゃねーぞ、とミサカは憤ります」

美琴「二人分だけ?」

御坂妹「えぇ、他の団体の一角に空きスペースが……」ホラ、アレ


佐天「御坂さーん」フリフリ


美琴「……あそこね」

上条「おーい……準備終わったか……?」テクテク

御坂妹「おぉ、復活しましたか。見ての通り、まったくです」

上条「……は?」


レッサー「みっことー、早く花見……って、あれ?」

ステイル「なんだなんだ、まったく準備できてないじゃないか」

麦野「あん? まだ始まってないじゃない。誰よもう花見してるって言ったやつ」


ゾロゾロ…


御坂妹「……全員集まってきたようですね、この人数では交代で使うというのも現実的ではありません……」

美琴「どうしよう……」

御坂妹「……やはりこれは、取り合うしかないようですね」キュピーン

美琴「……へ?」


御坂妹「二人でペアを組んで花見の場所を取り合う、第351回サバゲー大会 in 花見公園の開催をここに宣言します!」


※サバゲー知らない人は調べてね



上条「……」

美琴「……」

上条「……はぁぁぁ!? サバゲー!?」

御坂妹「せっかくの大自然ですし。ご安心を、弾は完全に自然に還る特殊BB弾を使用します」チャキ

美琴「いやいやそうじゃなくて……!」

イン「さばげー?」

レッサー「疑似戦闘のことですよー」

美琴「いや、そこじゃなくって……!」


美琴(二人組でペアってなったら、妹達だけじゃなく、他の女の子たちも絶対に……!)チラ

上条「……」ン?

美琴(コイツと組みたがるに決まってるじゃない……!)オロオロ

ステイル「おもしろい、魔術、能力の使用ももちろんアリだな?」

10052号「ただし判定はあくまでBB弾によるものに依存しますがね、能力による相手への直接的な攻撃も禁止です」


御坂妹「さて、善は急げです、ペアを決めてしまいましょう」

美琴(きた……!)オロロ

御坂妹「ミサカはお姉様とのペアを希望します」

美琴「やっぱり……………って、え? 私?」

10052号「それはズルイですよ、ミサカもお姉様とのペアを希望します」

14410号「ミサカも」

16820号「当然ミサカもです」

美琴「え? え?」パチクリ

レッサー「なるほどー……じゃあ私もみことと組みたいなー」

麦野「私も不本意だけど組むとしたら第三位ね」


ワタシモ、ワタシモー


美琴「え、なに、なんなの…?」オロオロ

上条「………なるほどな、それなら俺も御坂と組むに一票」

美琴「あ、アンタまで……!」ボンッ



上条「サバゲーなら少し知識はある、だったら当然御坂とだろ」

美琴「へ……?」

御坂妹「わかってないようですねお姉様、このサバゲーでは攻撃目的以外の能力の使用は許可されるのですよ」

上条「そしてここにいるのは皆ある程度の実力者、つまりは負けず嫌いってわけだ」

麦野「そして勝つために選ぶなら迷わずアンタってわけよミコトちゃーん」

美琴「……? …?」

御坂妹「さて、わかっていたことですがお姉様とのペア希望が多すぎますね、ここは公平にクジ引きといきましょうか」ジャラッ

上条「く、クジ引き……!」ガーン

レッサー「ふふ、運のないアナタにはかなり不利な条件ですかねー?」ニヤニヤ


一方通行「……はっ!? ゴールは……!?」パチ

打ち止め「やっと起きた……」

御坂妹「ではいきます! お姉様とのペアは……!」




続く

今回は話を進めるための経過と言う感じです

今回短いです
続きは土曜日に




御坂妹「16820号!!」

上条「…」

美琴「…」

妹達「…」

その他「…」


16820号「やったぁぁぁぁぁぁああ!!!!」

「「「ええぇぇぇええええぇぇええ!!???」」」ガガーン


上条「あるぇえー? ここは主人公補正で上条さんが選ばれるはずでは……」

御坂妹「あ、あれ……? こんなはずでは……」オロロ

麦野「なになにー? 経験者と第三位がペア? 勝てるわけないじゃん……」

美琴「え、え、え……」オロオロ

16820号「お姉様!!」ガシッ!

美琴「ひぃ!?」ビクゥ

16820号「ついにこの時が来ましたね! さぁ、早速準備に入りましょう! 銃の使い方がわからない? ミサカが手取り足取りアソコまで取って教えてさしあげます!」


イヤァァ…!


「「………」」ポカーン…


上条「……予想外過ぎるだろ」ポツーン

御坂妹「……危険ですね」

上条「まぁ御坂もいよいよとなったら抵抗するんじゃ……」

御坂妹「いえ、お姉様の貞操もですが、それより16820号のサバゲーにおける強さが……」

麦野「そんなに強いの?」

10052号「あの個体のスナイピング技術はミサカ達の中でも最高峰……」

14410号「静粛性に富んだVSR-10でほとんど音もなく遠距離から仕留めてくる、この上なく面倒なやつです……」

19123号「お姉様のレーダーと組み合わさるとどれほどの脅威になるか、想像したくありませんね……」

麦野「うへぇスナイパーかよ……」

御坂妹「とにかく、決まった以上こうしていはいられません。こちらもさっさとペアを決めてしまいましょう」

上条「あ、あぁ…そうだな」



-ペア発表-


御坂妹&麦野

10052号&フレンダ

19123号&絹旗

14410号&海原(偽)

打ち止め&浜面

レッサー&土御門

サーシャ&滝壺

垣根&ステイル

美琴&16820号



上条&一方通行




上条「……………えっ」

御坂妹「では皆さんの準備ができ次第ルール説明に入ります」スタスタ

一方通行「えっ、ちょ」

19123号「では売れ残り同士頑張ってくださいね」スタスタ

上条「売れ残り……」ガーン…

14410号「まぁこういったゲームだと間違いなく役に立たない最有力な2人ですからね」スタスタ

一方通行「実銃扱えるンですけどォ?」

土御門「まぁ演算切られたりしたらただのマトだしにゃー」スタスタ

一方通行「演算切るなンて外道すぎンだろ……」

打ち止め「……!」パァァ

一方通行「その手があったかー!!みたいな顔してンじゃねェェ!!!」ガーン

打ち止め「…………、大丈夫だよアナタ! ミサカもミサカもそこまでSじゃないから!!」スタター

一方通行「その間はなンだおォォイ!!」


ゼェゼェ…



一方通行「……」チラッ

上条「売れ残り……」ズーン…

一方通行「」モウダメダ…







16820号「お姉様には小型軽量なMP5シリーズか、G36Cをと思ったのですが、どちらにしますか?」ガチャ

美琴「んー、違いがよくわかんないけど……」

16820号「では拡張マガジン仕様のG36で。初心者なのでホロサイトがいいですかね」カチャカチャ

美琴「へー、手慣れてるわね。こういうの初めて見た……」

16820号「構え方はわかりますかね、左手は前についてるグリップに添えて……」

美琴「こ、こう?」ジャキ

16820号「………」


16820号「……お姉様、その恰好のまま『その綺麗な顔を吹っ飛ばしてやる!!』と言ってみてください」

美琴「その綺麗な………えっ?」

16820号「いえ忘れてください。そのストックはこう、肩の付け根に当てる感じで」

美琴「………」


美琴「……なんか、思ったより普通なのね」

16820号「え、き、気に入りませんでしたか?」オロ

美琴「いや、アンタよアンタ。アンタのことだから教えるとか言ってまたセクハラしてくるのかと……」

16820号「そのことですか、心配せずともお姉様への劣情は先ほどから溢れて絶えませんよ」エッヘン

美琴「いや胸張って言うことじゃないから」

16820号「これに勝てば誰に文句を言われることもなくお姉様とキャッキャウフフできるのです。そのためならミサカは一時の欲望さえも遥か彼方に捨て去れるのです」ムフー

美琴「そういうことね……」ハァ…


16820号「さて、ミサカはお姉様の警護も考えてこのG3SG1でいきます、用意は出来ましたか?」ガシャ

美琴「うわ、ごっつい銃ね」

16820号「本当はSRでいきたかったんですが、中距離での火力も考えての選択です。お姉様はコレもどうぞ」ヒョイ

美琴「ん、これ、拳銃?」

16820号「KSC製のM93RⅡです。いざというときに……」








御坂妹「お花見がしたいというのもあります、しかし何より16820号に負けたくありません」ガシャガシャ

麦野「KJワークスのホークアイ? 渋いもん使うわね」

御坂妹「バッテリーを使うものは出来るだけ避けたいのです。アナタこそ、その武器お似合いですよ」

麦野「A&Kのミニミな。ちょこちょこ撃つのは性に合わないのよね」ジャキン

御坂妹「たしかにアナタなら実銃でも片手で振り回せそうですね……」

麦野「実銃使うくらいなら能力使うわ、せいぜい鈍器になる程度ね」

御坂妹「」ゾッ






上条「………」

一方通行「………」

上条「……あいつら、銃貸すとか言っておきながらハンドガンしか置いてかなかったぞ」

一方通行「しかもエアコキ……」

上条「……」

一方通行「……」

上条「……ハンドガンといえばな、CODというFPSゲームのハンドガンが壊れ性能でな」

一方通行「BO2か」

上条「新作でまともになりましたがね。まぁエアガンも同じだ。ライフルほどじゃないが比較的まっすぐ飛ぶから、しっかり狙えば当たる、はず」

一方通行「そンな距離まで詰められればの話だがなァ」

上条「………」

一方通行「………」



上条「あぁ!? じゃあテメエが案出してみろよぉぉ!!!」

一方通行「あァァ!? オレは飽くまでサポートに回るってンだろォが!!」

上条「つまり俺を盾にしようってんだろ!? 男なら男らしく(バシィッ!)痛ーーーーーっ!!???」

御坂妹「急いでんだから余計な茶番で尺とるんじゃねーよ、とミサカは怒りにまかせて至近距離でSRの一撃をお見舞いしてみます」ジャキ

上条「おおおぉぉぉ……!」ズキズキ

美琴「ちょ、ちょっと大丈夫!?」

打ち止め「良い子は絶対に真似しちゃダメだぞ♪」ッテミサカハミサカハー


御坂妹「さて、みなさんにはこの特製迷彩服を着てもらいます」バサッ

16820号「えー? ミサカの手作りギリースーツは?」ブー

御坂妹「この迷彩服にはBB弾の衝撃を判別して感知する装置がついています。曲者揃いのこのメンツでは当然の配慮です」

麦野「ルールは?」

御坂妹「簡単に言うと、デスマッチ方式です。ただ、それだと隠れてやり過ごすことが可能になってしまうので、オブジェクトルールを追加します」



御坂妹「まず時間制限をもうけます。そしてフィールドに3個のポリタンクが設置されているので、それを奪い合うのです」

御坂妹「最後まで生き残ったペア、もしくはタイムアップ時に一番多くのポリタンクを所持しているペアが勝ち、というわけです」

上条「なるほど、前に出なければいずれ負け、というわけか」

御坂妹「フィールドは黄色いロープで区切られた森の中です、野生生物もいるので気を付けてください」

ステイル「スタート地点はどこなんだい?」

御坂妹「公平にいきたいのですが、時間も押しているのでここで散開、10分後にスタートという形にしたいと思います。後ろをとられないように注意してください」

御坂妹「ちなみにお配りしたメットには主観視点のカメラ、森の中にも多数の監視カメラが設置されています。不正防止と同時に、ここで待っている人たちの余興にもなりますね」

佐天「実況は私、佐天涙子が担当しまーす」ハーイ

初春「そして解説の初春飾利です」ハイ


麦野「おっけー、花見はともかく、勝負ってんなら負けないわよ」ジャキン

10052号「上位個体も参戦………下剋上の時です」チャキ

レッサー「ふっふっふー、何でもできる女ってとこ、見せてやりますよー」

ステイル「茶番だが、まぁ実戦の演習にもなるからね、手は抜かないよ」

サーシャ「火器を用いた演習……把握しました」

垣根「ふっ……最近影が薄かったからな、思い知らせてやるよ」

海原「妹さんハァハァ」

絹旗「BB弾なんて窒素装甲の前では超無力ですよ」

浜面「ふふふ、ついに俺にも日の目が……」



佐天「それでは今から10分後に開始です! 初期配置に向けてよーい……」

「「……………」」ニラミアイ



佐天「……スタート!!!!」


「「おおおぉぉ!!!!」」ダッ


打ち止め「カット!」ピッ

一方通行「」


バターン


上条「おおおぉい!! このドSロリっ娘----!!!」

打ち止め「じゃあねアナタ!! 大丈夫! アナタならできるよ!」スタター

一方通行「」

上条「なんて爽やかな笑顔だよちくしょおおお!!」ズルズル セオッテル



麦野「うわぁ……なかなか鬼畜なゲームね……」タタタ

御坂妹「人のことなんて気にしてられませんよ、早く有利ポジションを取らないと……」タタタ…


土御門「まっ、まずはポリタンクを探す作業だぜぃ」タタタ

ステイル「おっと、それは僕の役目さ」


ゴォォッ…


垣根「どわっ! 炎の壁!? ……おもしれえ! 能力者対決はこうじゃなきゃなぁ!」

サーシャ「第一の目標はポリタンク……」ザザッ


海原「ふふっ……流石にその程度で行く手は阻めませんか、ならこうしてみましょうかね!」ピッ


ドドド…


垣根「今度は木の雪崩かよ! あいつら自然をなんだと思ってやがる!」

麦野「んなもん無駄無駄無駄無駄ァァ!!」



ギャァァココデビームダスナァァ…

ドドド…


………

……



上条「………」ポツーン

一方通行「」セオワレテル

美琴「な、なんかみんな怖い……」

16820号「こと勝負となれば負けず嫌いの面々ですからね」

上条「ん? おまえら、早くいかなくていいのか?」

16820号「お姉様、レーダーの感度はどうですか?」

美琴「うん、山の中だからか良好ね。300メートル離れてても向いてる方向までわかるわね」ビビビ…


上条「き、きったねぇ!」ガーン

16820号「おっと、それだけじゃないですよ。お姉様の周囲半径50メートル以内では銃はミサカ達のもの以外作動しないようになっています」ムフフ

上条「はぁ!?」

美琴「電磁力でね、こう、ちょこちょこっと」

16820号「まぁ、そこまで入ってくる前にミサカが仕留めますがね」シャキン

上条「チートだ、チーターがいる……」ガクブル

美琴「言われた通りにしたけど、これでいいのね?」

16820号「えぇ、ほら、アナタ達も早く初期地点を確保したほうがいいですよ」シッシッ

上条「くそおお! 覚えてろよおお!!!」


ズルズル…


美琴(とうまと組みたかったなぁ……)ボー…

16820号「……お姉様の能力で万全とはいえ油断は大敵。ミサカ達もいきますか」


タタタ…


生き残っていたデスクトップPCを使おうと思ったらこちらもキーボード破損
でもヤマダ電気いったらUSBキーボードが500円で売ってました便利デスネー

※SR……スナイパーライフルの略称

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