許嫁「末永く宜しくお願い致します!」(999)
明けましておめでとうございます!
本年も宜しくお願いします。
早速ですが本作の注意点は以下となります。
・エロ表現あり
・鬱要素控えめ
・毎日定期投下(予定)
・携帯の為投下速度遅め
以上を踏まえ、宜しければ駄文ですがお付き合い下さい。
許嫁「男さま、見て下さい! 猫がいます!」ビシッ
男「あ、あぁ……」
許嫁「あ、男さま! これがコンビニ、というものですか?」ワクワク
男「……」
男(くそ、なんだこの状況は……)
男(オレは一人で居たいのに……)
男(全部、あのクソ爺のせいだ……)
~3時間前~
『お姉ちゃん、ボクもうイヤだよ……』
『大丈夫だよ、私が一緒にいるから……私とお父さんで守ってあげるから』
『ごめんね、男くん……一緒に居られなくなったの……』
『いつか、会いに行くから! 男くん好きだよ!』
『さぁ、来なさい!』グイッ
『お姉ちゃん、お姉ちゃんー!』ズルズル…
男「お姉ちゃ……!」ガバッ
男「夢か…… 久しぶりに見たな……」…ポーン
男(16時か、何時の間にか寝てたようだな……)ピンポーン ピンポーン
男「っ! 誰だ?」スタスタ
男「……」ガチャ…
「ようやく出おったか……遅いぞ!」
男「てめぇ……!」
男「何しに来やがった、爺!」
爺「半年振りだと言うに、挨拶だのう!」ギロッ
爺「孫の顔を見に来てはいかんのか?」
男「誰が孫だ、アンタは親父達と縁を切っただろうが」
爺「ふん、ワシの言うことを聞かぬあのような愚か者など……」
男「ならオレも不要だろうが……」
男「いくらてめぇが偉かろうが誰もが言う通りになると思ったら大間違いだ」
爺「ふん、抜かしおるわ!」
男「用はそれだけか? 用が終わったなら、さっさと帰れ!」
爺「そうしたいのは山々だがの、今日はそうはいかん」
爺「なにしろ、貴様だけがワシの唯一の血縁だからの」
男「アンタは他人だ」
爺「だが、血縁が貴様だけでは心許ない」
男「話を聞け、爺」
爺「貴様に許嫁を用意した」
男「……は?」
爺「高校卒業と同時に結婚しろ。 異議は認めん」
男「っ! ふざけるなっ!」
爺「貴様に選択肢はない。 仕送りを止めてもよいのだぞ?」
男「くっ……」
爺「この家のローンも払えず、身一つで生活できるかの?」
男「……」グッ
爺「立場が理解出来たようだな。 良いぞ、入れ!」パンパン
「……失礼します」ガチャ
男「……あ……」
「許嫁と申します。 男さま、宜しくお願い致します」ペコリ
男(……なんだ? どこかで……)
爺「貴様には勿体無いくらいの美人だ。 感謝するがいい」
男「……」
爺「許嫁はこれから高校卒業までここで生活させる。 よいな?」
許嫁「はい」
男「待て、何の冗談だ!」
爺「異議は認めんと言った。 生活費は増額してやる」
爺「後は許嫁に聞け。 ワシは忙しい」スクッ
爺「許嫁よ、後は任せたぞ」ガチャ スタスタ
許嫁「はい、畏まりました」
男「待てよ、爺! ふざけんな!」
許嫁「男さま、これより1年間……いえ、宜しくお願い致します!」ペコリ
男「……あー、許嫁、さん?」
許嫁「許嫁、で結構です、男さま」
男「……許嫁。 キミは、その、本当にここに住むつもりか?」
許嫁「はい、もちろんそのつもりです」
男「知らない男の家だぞ? 本気か?」
許嫁「男さまのことは存じております。」
許嫁「ずっと写真や資料を拝見しておりましたから」
男「オレは男だぞ? キミを襲うかもしれない」
許嫁「許嫁ですから問題ございませんが……」
男「っ! そこまで強制されてるのか? あのクソ爺め……」
許嫁「勘違いなさらないで下さい。 私がここに居るのは私の意思です」
男「しかし……」
許嫁「どちらにせよ、もう決まったことですし」
許嫁「あの方がお考えを変えることなどないとご存知でしょう?」
男「……残念ながらな」
許嫁「では、ご了承頂けますか?」
男「……わかった」
許嫁「ありがとうございます!」ニコッ
男「勘違いするなよ? 取りあえず住まわせるだけだ」
男「知らない相手と結婚だなんて馬鹿げてるからな……」
許嫁「知らない、ですか…… では、知って頂けるよう努力致します!」
男「そういう意味じゃなくて……」
許嫁「名前は許嫁、年齢19歳、胸は93のF、処女。 好きなものは……」
男「待て! ……19歳?」
許嫁「はい、そうです。再来月で20歳になります」
男「オレより年上かよ……」
許嫁「……やはり、若い子の方が宜しかったでしょうか……?」ジワ…
男「いやいやそうじゃなく! そもそも婚約に賛成してないだろうが!」
男「取りあえず親の部屋空いてるから、そこが許嫁の部屋でいいか?」
許嫁「……? 男さまの部屋で一緒ではないのですか?」
男「……そんなわけにいくか……」
許嫁「あら、私は構いませんけど……」
男「いいから!」
許嫁「随分がらんとしておりますね……」
男「両親が死んでから何度か整理したからな……まぁ、好きに使ってくれ」
許嫁「ありがとうございます!」
男「荷物を運び込もう。 許嫁、荷物はどこにある?」
許嫁「ありません」
男「……は?」
許嫁「男さまは質素な生活を望まれていると聞きましたので」
許嫁「身の回りの物を除き、お屋敷のものは一切置いて参りました」
許嫁「旦那様から、これで用意せよ、と支度金をお預かりしております」スッ
男「っ! 100万? 何買わせる気だよ……」ペラ…
男「で、何を持ってきてるんだよ……」
許嫁「通帳に印鑑、簡単な化粧品くらいでしょうか? あ、あと男さまの写真も」
男「着替えとかは?」
許嫁「置いてきました。 服もメイドに借りたものです」
許嫁「男さまが節制なさってるのに、シルク生地の服など不要ですから」
男「……わかった。 取りあえず、身の回りのものを買いに行くぞ……」
許嫁「外に出るんですか? 楽しみです!」
冒頭に繋がったところで、今回は終了です。
次回は本日朝と夜を予定。
新年の挨拶回りの為、時間は未定となります。
それでは、また!
まさかのタイトル詐欺……
修正します。
>>9
爺「許嫁はこれから高校卒業までここで生活させる。 よいな?」
許嫁「はい」
男「待て、何の冗談だ!」
爺「異議は認めんと言った。 生活費は増額してやる」
爺「後は許嫁に聞け。 ワシは忙しい」スクッ
爺「許嫁よ、後は任せたぞ」ガチャ スタスタ
許嫁「はい、畏まりました」
男「待てよ、爺! ふざけんな!」
許嫁「男さま、これより1年間……いえ、末永く宜しくお願い致します!」ペコリ
おはようございます。
挨拶回りを寝たふりで回避しつつ朝の投下を始めます。
~現在~
男「なぁ、そんなに外が珍しいか?」
許嫁「はい! 私あまり外に出たことがありませんから!」
男「学校とか有ったろ?」
許嫁「通信制と家庭教師です。 以前は体が弱かったものですから」
男「っ! ……すまん」
許嫁「今は完治しておりますのでご心配なさらず」
男「……着いたぞ、といってもただのスーパーだが」
許嫁「スーパーとやらに入るのは初めてです……」
許嫁「コンビニとは何が違うんでしょうか?」
男「営業時間と取り扱う品、値段なんかだな……」
男「……入るけど、あまり騒ぐなよ……?」
許嫁「はい、静かに見物致します!」ワクワク
男「取りあえず夕食の材料と日用品だな」
許嫁「男さま、見て下さい! 私調理前の野菜初めて見ました!」
男「……わかったから、静かに」
許嫁「……はい」シュン…
男「歯ブラシも買った、シャンプーは……まぁいいか」
許嫁「男さま、生理用品はどちらでしょうか?」
男「ぶふぉっ!」
許嫁「多分もうすぐ始まりますので買っておかないと……」
男「あ、あっちだ……」
許嫁「あ、ありました! 買ってもいいですよね?」
男「いいから! いいから騒がないでくれ……」
男(女の子と同棲、なんだよな……)
許嫁「帰ったらお夕食にしましょう、私頑張って作りますので!」
男「あぁ、それは助かる……」
「よっ、男くんじゃない!」
男「っ! マズい……! 女か!」
女「何アセってんの? ……その子誰?」
男「そ、その……この子はだな……」
許嫁「男さまのお友達ですか?」
許嫁「初めまして、男さまの婚約者の許嫁と申します!」ペコリ
女「……は?」
男「言っちまいやがった……」ガクリ
許嫁「……言ってはいけませんでしたか……?」アセアセ
男「……というわけで、あのクソ爺がな……」
女「なる程ね……それで婚約かー」
男「許嫁、コイツはまぁ良いけど、あまり人に言い触らすなよ?」
許嫁「はい、気をつけるように致します……」シュン…
男「あ、いや、そんなにへこまなくても……」
女「ふーん?」
男「な、なんだよ……」
女「人間嫌いな男くんにしては、珍しいじゃない?」
女「初対面の人とそんなに近付くのってさー」
男「…………」
女「許嫁さんって言ったっけ? コイツさ、人間不信なとこあってさ」
女「友達少ないんだ、だから仲良くしてやってね?」
女「てか、本気で結婚すれば? 私以外で男くんに近付ける人、初めてだし」
男「断る」
許嫁「……」シュン
女「かわいそー! そんな拒む理由あるわけ?」
男「爺の言う事には従いたくない」
女「じゃあ、お爺さんの命令じゃなかったら結婚するんだー?」
男「なんでそうなる!」
許嫁「本当でしょうか! なら、早速命令の撤回をお願いに……」
男「そういう問題じゃないから!」
男「……ところで、お前明日暇か?」
女「別に予定は未定だけどー?」
男「コイツの服を買いに行きたいから買い物ついてきてくれ……」
女「そういう話なら却下。 二人で行ってきなよ」
男「なんでだよ、暇なんだろ?」
女「その方が面白そうだし」
女「それに二人のデートを邪魔されると思った、許嫁さんの顔が怖い」
許嫁「そ、そんなことはありません!」
男「……はぁ」
女「ま、良い機会だし、たまには私以外の人と付き合ったら?」
女「いい加減お姉ちゃん離れして欲しいなぁ、私としては」
男「……うるせぇよ」
女「スネないの! それじゃ、また明後日、学校でね?」
許嫁「……仲が宜しいんですね」
男「あぁ、まぁな」
許嫁「……負けませんから」ボソッ
男「何か言ったか?」
許嫁「いいえ、何でもありません! それより、早く帰りましょう!」
許嫁「では、台所をお借りします」
男「あぁ、調味料とか、場所はわかるか?」
許嫁「お任せ下さい、そちらで座ってお待ちを……」
男「あ、あぁ……」
男(他人の手料理か……何年ぶりだろうな)
『男ー、ご飯出来たから手洗ってらっしゃい?』
『母さん、この肉じゃがは自信があるのよー』
男「……」ガチャン!
男「……ん?」キャー!
男「……まさか」コゲテマス!
『男さま、見て下さい! 私調理前の野菜初めて見ました!』
男「野菜初めて見るような奴が料理出来るかっ!」ガタッ! バタバタ…
男「……」コゲコゲ…
許嫁「……申し訳ございません……」エグエグ
男「……料理出来ないんだな?」
許嫁「……レシピ本で予習はして来ました……実践は初めてですが」グスッ
男「それで料理出来たら誰も苦労しねぇよ……」
許嫁「……申し訳……ございま……」ポロポロ
男「……」スッ パクッ
許嫁「お、男さま、いけません!」
男「……食材が勿体無い、からな……」モグモグ…
許嫁「でも!」
男「……悪くない」モグモグ
許嫁「……」
男「ウッ…… い、一緒に済むからには料理くらいはして貰う」モグ…
男「今度オレが教えてやる、か……ら……」ゴクン…
男「ご、ごちそうさま…… ウグッ」ガタッ バタバタバタ バタン!
許嫁「男さま……ありがとうございます……」
男「……取り合えず、今日はこれで我慢してくれ」コトッ
許嫁「これは……カップラーメンですかっ!」キラキラ
男「……食べたことないのか?」
許嫁「はいっ! 聞いたことはありましたけど……」ワクワク
男「……作ってみるか?」
許嫁「良いんですかっ?」ドキドキ
男「……まぁ、お湯入れるだけだし失敗しないだろ」
許嫁「慎重に……」コポコポ…
男「……」
許嫁「ふぅ、お湯入れました! もう食べられますか?」
男「慌てるな、3分待て」
許嫁「はいっ! いち、にぃ、さん……」
男「……タイマーがあるから……」
許嫁「こんなに美味しいんですねっ! 驚きました!」ニコッ
男「あ、あぁ……」ドキッ
許嫁「? どうか致しました?」
男「い、いや……」
男(まるで子供のように笑うんだな……)
朝はここまで。
ちなみに、こんな感じでひたすらイチャイチャするだけの話です。
ちなみに、鬱要素とは多少登場人物に軽いトラウマあったりする程度です。
レイプなんて『レ』くらいしかありません。
では、また夜に!
「レ」がどこまでかね。「キャー!」くらいなのかそれとも
しかし>>1は昨日のvipを見てたんじゃないかとおもた
>>45
詳しく。
年末に爺がセックス横で見てる胸糞許嫁ものは見たけど……
ちょ、スレタイキボンヌ
>>49
勝手に紹介していいのか知らないけど
つ 許嫁「好きって十回言って」
こんばんは。
ほろ酔いで夜の投下を開始します。
男「一応共同生活する以上、念の為確認しておくけど」
許嫁「なんでしょうか?」
男「キミは家事出来るか? ……なんとなく予想がつくが」
許嫁「家事ですか? ……屋敷ではメイドがしておりましたので……」
男「……分かった、もういい……」
許嫁「私、言って頂ければなんでもやりますから!」
男「……オレが教えるから、覚えてから頼む……」
男「風呂が沸いたぞ、先入るか?」
許嫁「いえ、ここは男さまの家ですからお先にどうぞ」
男「いいのか? 男子の後風呂なんて汚くて入りたくないものと……」
許嫁「男さまがお入りになっても汚いなどと考えませんから」
男「そうか? なら、先に入ってくる」
男「ふぅ、しかしこの数時間でどっと疲れた……」チャプン
男「婚約か……あのクソ爺め……」
男「あの子、相当なお嬢様だ。 どうせ政略結婚なんだろうな……」
男「人の気持ちを考えろよ、親父たちのときだって……」
許嫁「……失礼します」ガラガラ…
男「あぁ… って! なんで許嫁が! ま、前隠せ、というか出てけ!」バチャン!
許嫁「お背中を流しに来たのですが……」
男「わ、分かったから前! タオルくらい巻いてこい!」
許嫁「? お風呂に入るのにタオルを巻いていては体が洗えませんよ?」
男「いいから! とにかくバスタオル巻いてこい!」
許嫁「お待たせしました」ガラガラ
男「あ、あぁ……」
許嫁「では、お背中を洗いますのでこちらにお座り下さい」カタッ
男「な、なんでこんなこと……」
許嫁「婚約者同士はこのようにするのが一般的な習わしとメイドが……」
許嫁「間違っていましたでしょうか?」
男「でもまだ会って数時間しか……」
許嫁「婚約者同士ですよね? 問題ないかと」
男「……分かった、もういいから洗ってくれ……」
許嫁「お加減はいかがですか?」ゴシゴシ
男「あぁ、ちょうどいい……」
許嫁「はい、では前を向いて下さい」
男「い、いや! 前はいいから!」
許嫁「ダメです! きちんと洗わないと!」グイッ
男「ちょっ! やめっ!」クルッ ポフッ
男(か、顔が胸に……!)
許嫁「はい、洗いますから真っ直ぐ背を伸ばして下さい」
男「は、はい……」
許嫁「脇を洗いますから手を横に……」ゴシゴシ
男「……」
許嫁「さ、そのタオルの下も……」ゴシゴシ
男「こ、ここはいい!」
許嫁「ですが……」
男「自分で洗うから! 頼むから!」
許嫁「……分かりました」シブシブ
男「はぁ……」ゴシゴシ
許嫁「あの……」チョイチョイ
男「なんだよ……」
許嫁「私も洗って貰えませんか?」
男「は?」
許嫁「お互いに洗い合うもの、なんですよね?」
男「い、いや、しかし……」
許嫁「お願いしますね?」バサッ
男「た、タオル!」
許嫁「タオル巻いてたら洗えないじゃないですか」
男「くっ…… 分かったから後ろ向け!」
許嫁「はいっ!」ニコッ
男「……こんな感じか?」ゴシゴシ
許嫁「はい、気持ちいいです」
男「……よし、終わったぞ!」ゴシゴシ
許嫁「前がまだですよ?」
男「前は自分で……」
許嫁「お願いします」
男「……じゃあ、このままで」
許嫁「洗いづらくないですか?」
男「いいから!」
男「……」ゴシゴシ
許嫁「男さま、さっきから同じ所ばかりですが……」
男(胸とか、洗えるかよ!)
許嫁「……もぅ! ここもお願いします!」フニョン
男「っ!」ピタッ
許嫁「……お願いしますね?」
男「……」ゴシゴシ フニフニ…
許嫁「……男さん、上手ですね」
男「ぶふぉっ!」
許嫁「男さん、手が止まってます……」
男「……分かったよ」スッ
男(ただ洗うだけ、洗うだけだ……)
男「……」ゴシ…
許嫁「……」
男「……」ゴシ… チュプ
許嫁「んぅっ!」
男「ご、ごめん! 痛かったか?」
許嫁「い、いえ……あの、中までは結構ですから……」
男「あ、あぁ……」
男(中って、なんの中だよ!)
男「……流すからな」ジャー
許嫁「はい! いつもはメイドが洗ってくれましたけどそれより上手でした!」
男「あぁ、そう……」ジャー キュッ
男「それじゃ、オレ上がるから……」
許嫁「ダメです! 湯冷めしますからちゃんと湯船に浸かってからです!」
許嫁「私髪洗いますから。 どうぞ、ゆっくり浸かって下さい」
男「はい……」チャプン
男(……なんだこの状況……)
男(……オレ、人と付き合うの苦手だったはずなんだが……)
男(コイツといるとペースが乱れる……)
許嫁「男さん、失礼しますね?」チャプン
男「あぁ……っておい!」
許嫁「?」プカプカ
男(胸が……浮いてる……)
男「い、いや…… オレあがるから……」ザバァ
許嫁「あ、はい。 私もすぐ上がりますから」
男「……」
男(許嫁、キレイだったな……)
男(い、いや、そうじゃない! このままだと流されちまう!)
男(爺の為の政略結婚なんてお断りだ!)
男(そりゃ、あの子は悪い子じゃない、世間知らずだけど。 でも……)
『いい加減、お姉ちゃん離れして欲しいなぁ』
男(お姉ちゃん……)
許嫁「男さま、上がりました!」
男「あぁ…… ってなんで下着姿なんだよ!」
許嫁「私いつも寝る時はネグリジェだったんですけど……」
許嫁「屋敷に置いてきましたので、下着だけにしました」
許嫁「下着の換えもありませんので明日買わないといけませんね……」
男「ダメだ!」
許嫁「下着、買って頂けないんですか?」ジワ…
男「そうじゃなくて、寝間着を着ろ!」
許嫁「……ありませんし、窮屈だからイヤです」
男「グッ……」
男「お、オレのトレーニングウェア貸してやるから!」
許嫁「……男さまのトレーニングウェア……それなら、まぁ……」
男「よし、ちょっと待ってろ……」
許嫁「……男さまの服、少し大きいですね」ダブダブ
男(……なんか可愛いな……)
男「……お茶でも飲むか? コーヒーしかないけど」
許嫁「あ、私が入れま……」
男「いいから! 座って待ってろ!」
許嫁「……はい」シュン…
とりあえずここまで。
展開はこのとおりゆっくりまったりです。
では、また明日21時頃。
うぁ、何度か許嫁が「男さん」と呼んでますが「男さま」で脳内補完お願いします……
こんばんは!
本日分投下します。
藍より青しは見たことなかったのでググってみましたが、クソ爺に家出てるとこ、婚約者押し掛けまでソックリですね……
でも、許嫁ちゃんは家事万能どころかポンコツです。
男「お待たせ」カチャ…
許嫁「ありがとうございます……本当は私が入れないといけないのに……」ズズズ
男「気持ちは嬉しいが、やり方を覚えてからにしてくれ」ズズズ
男「ところで、いくつか確認しておきたいんだが」
許嫁「なんでしょうか?」
男「今回の婚約とやらは、爺にどんなメリットがある?」
許嫁「メリット……ですか?」
男「政略結婚が目的じゃないのか?」
許嫁「……いいえ、私と政略結婚するのは意味がありませんから」
男(……まぁ、爺に匹敵する財閥は少ないしな……)
男「なら、何故だ?」
許嫁「……旦那様の血を引くのは男さまだけです。 しかし……」
男「……」
許嫁「男さまもご存知のとおり、他の親戚は皆、欲に目が眩んでいます」
許嫁「旦那様はそのような輩に財産を渡したくはない、と仰いました……」
男(爺はオレを嫌っているからオレに財産を譲らないと明言している)
男(だから、許嫁と結婚させ、生まれた子を養子にする)
男(そうして自分の血を引くものに財産を譲る、といったところか……)
男「わかった、キミも災難だな、オレなんかが相手で」
許嫁「いえ、私は……」
男「心配いらない。 爺がどんなゲスな考えだろうが思惑通りにはさせない」
許嫁「そうじゃなくて……」
男「そもそもオレは爺と縁が切れている。 無理に結婚しなくても……」
許嫁「違います!」
男「な、なんだよ……」
許嫁「最初にもお伝えしました! 私がここにいるのは私の意思です!」
許嫁「私、ここに来る前からずっと男さまが好きでした……」
許嫁「今日実際に一緒に過ごしたら、やっぱり優しい方で……」
許嫁「もっと好きに、大好きになってしまって……!」
許嫁「だから、私はイヤじゃないんです! 婚約者で居たいんです!」
男「……ありがとう。 気持ちは嬉しいよ」
許嫁「じゃあ!」
男「でも、オレはやはり爺の思い通りにはなりたくない……」
許嫁「……昼間の女さん、ですか?」
男「女?」
許嫁「男さまはあの人が好きなんですか? だから私ではダメなんですか?」
男「……違うよ」
男「女は、異性というより姉、なんだ」
許嫁「姉、ですか……?」
男「あぁ。 オレの両親のことは知ってるよな?」
許嫁「はい…… 10年前事故でお亡くなりになられた、と……」
男「縁を切られているとは言え、オレは爺の財産継承権があった」
男「そんな8歳の子供が、両親を突然無くしたんだ……」
男「そうなったら、何が起こるかわかるだろ?」
許嫁「……養育権という名の、財産争い、ですね……」
男「あぁ、酷いもんだった。 爺が財産を分けたくないのも分かる」
男「そんなときさ、親父の親友とその娘が現れてさ」
男「その人たちがオレを助けようとしてくれたんだ……」
男「……それが女とその父親だったんだ」
許嫁「……え?」
男「その時は名前も知らずお姉ちゃん、と呼んでた」
男「ほんの少し早生まれなだけなのにお姉さんぶりやがってさ……」
許嫁「……」
男「でも、手続きを進めてたある日、突然おじさんが亡くなった……」
許嫁「……」ポロポロ
『ごめんね、男くん……一緒に居られなくなったの……』
『いつか、会いに行くから! 男くん好きだよ!』
『さぁ、来なさい!』グイッ
『お姉ちゃん、お姉ちゃんー!』ズルズル…
男「一緒に居たのは僅かだったけど、唯一心を許せた人たちだった……」
許嫁「……そうですか」
男「その後、爺が縁を切ったオレには財産を譲らないと宣言してさ」
男「今度は引き取る相手もいなくなり施設を転々」
男「高校になって、生まれたこの家に戻り一人暮らしを始めたんだ」
男「そこで女に再開した……」
『あれー? キミ、男くんじゃない?』
『……誰だ?』
『覚えてないかなー? 昔約束したでしょ、また会おうねって』
『あ……』
『そ! 女だよ、また会えたね!』
男「そんな感じで、今は友達として付き合ってる」
許嫁「……」ポロポロ
男「泣くなよ、もう過去の話だ」
許嫁「……違う、違うんです……」
男「心配すんな、女は好きな奴がいるみたいだし」
男「まぁ、結婚しないって言ってるオレが心配するなってのも変だが」
許嫁「……」ゴシゴシ
男「……大丈夫か?」
許嫁「はい、お見苦しい所をお見せしました……」
男「……今日はもう寝るか、明日は少し遠出だしな」
許嫁「……男さま、私はここに居ても良いんですよね?」
男「あぁ、許嫁がイヤでないなら」
許嫁「……ありがとうございます」
男(……許嫁、凄く残念そうだった……)
男(でも、あんな子を爺の犠牲にするわけには……)
男(しかし、何であんな話してしまったやら)
男(誰にも話したことなかったんだけどな……)
「……」コンコン
男「……? 許嫁か? 開いてるぞ」
許嫁「……失礼します」ガチャ
男「何か用か? もう遅いから明日…… なんでまた下着なんだよ!」
許嫁「あの、夜は夜伽をするものだとメイドから……」
男「お前んとこのメイドは何教えてんだよ!」
許嫁「私、経験はありませんけど頑張りますから……」
男「そんなことだけ頑張らなくていいから!」
許嫁「家事も夜伽も頑張って覚えます!」
男「いいから! 今日は一人で寝させてくれ!」
許嫁「……わかりました」ショボン
男「おやすみ、また明日な?」
許嫁「おやすみなさいませ、男さま」ペコリ ガチャ…
男「……眠れん」ビンビン
『キミが男くんだね?』
『辛かったね、もう大丈夫だ』
『僕はキミのお爺さんの財産になど興味はない』
『キミのお父さんの親友として、キミを助けたいんだ』
『……』
『この子は僕の娘だ。 友達になってやってくれ』
『貴様は親戚でもないくせに、引っ込んでおれ!』
『どうせ財産目当てだろうが! ほら、男くんこっちに来るんだ!』
『止めて! 男くんに触らないで!』
『僕は財産などいらない! 念書でも何でも書こう、あなた達はどうだ?』
『僕と同じことが出来るなら、男くんを渡そう! 出来るか?』
『……くっ』
『男くん、大丈夫…… お姉ちゃんたちが守ってあげるからね……』
「……さま、男さま!」
男「んん……、もう5分……」ゴロン
許嫁「ダメです! もう朝ですよ!」
男「んー…… ふあぁ…… 許嫁、おはよう」
許嫁「おはようございます、男さま」ニコッ
男(昨日あんな話したからか、また夢を見たな……)
許嫁「? 何か変わった匂いがしますね……」クンクン…
男「っ!」ギクッ
許嫁「少し臭いので換気しますね?」ガラガラ…
男「……」
許嫁「目が覚めましたか?」
男「あぁ……」
許嫁「では…… んー♪」クイッ
男「……?」
許嫁「んー♪」クイッ
男「えっと……」
許嫁「……おはようのキスはないんですか……?」
男「……ない」
許嫁「……残念です」ショボン
とりあえずここまで。
イチャイチャ分が少ないので23時頃投下再開します。
次回はデパートでイチャイチャします。
乙
男夢精?
それではデパート編投下します。
>>100
男さまは眠れなかったので、スッキリしてからお休みになられたようです。
男「朝は洋食でいいか?」
許嫁「はい、私好き嫌いはありませんので」
男「せっかくだから料理の練習してみるか?」
許嫁「いいんですか?」
男「ベーコンエッグなら失敗しないだろうしな……」
男「ふむ、2個目はうまく出来てる、コーヒーも入れ方わかった?」
許嫁「はい、大丈夫です」
男「なら、食べようか」ガチャ
許嫁「あ、そっちは少し焦げた方……」
男「悪い、口つけちまった。 別にいいよな?」モグモグ
許嫁「……はい!」ニコッ
男「今日はデパートに行くから、10時には家出るぞ?」
許嫁「はい、準備しておきます」
男「とりあえず衣類を揃えて…… 他に欲しいものは?」
許嫁「婚約指輪とか……」
男「却下」
許嫁「……ペアリングでも……」
男「却下」
許嫁「……料理のレシピ本でいいです」
男「そろそろ出るぞ?」
許嫁「はい、今行きます」パタパタ…
男「そうだ、さっき見つけたから、これ渡しとくな?」チャラ…
許嫁「これは……」
男「うちの合い鍵。 一応一緒に住むんだから持っておいてくれ」
許嫁「はい! 大事にしますね?」
男「あ、あぁ。 無くさないようにな」
男「デパートは隣街だから、電車で行くか」
許嫁「電車ですか! 私初めてです!」ワクワク
男「お前、本当に箱入り娘だなぁ……」
許嫁「あっ、あれが駅ですか? 切符が要るんですよね? どこで買えば……」
男「電車の中では静かにな……」
許嫁「男さま、男さま……」ツンツン
男「なんだ?」
許嫁「なんで皆あそこに座らないんですか? 空いてますけど……」
男「あそこは優先席。 お年寄りや妊婦さんの為に空けてるんだ」
許嫁「そうなんですか! 納得しました!」
男(まるで子供だな……)
男(体つきは立派な大人…… いやいやいや)
男「着いたぞ、ここがデパートだ」
許嫁「男さま、私だってデパートくらい来たことありますよっ」
男「そ、そうか……」
許嫁「予定はどのような感じですか?」
男「洋服は荷物になるから、まずは携帯だな…… 持ってないだろ?」
許嫁「はい、これまで必要ありませんでしたので」
男「うちには固定電話ないし、持っておかないと連絡とれないからな……」
許嫁「男さまから離れることはあまりないと思いますけど……」
男「……ここで迷子になったらどうする?」
許嫁「……男さま! 急いで買いに行きましょう!」
男「……ふぅ」
許嫁「ごめんなさい、手続きがこれほど面倒だとは思わなくて……」
男「いや、オレたちが未成年だからだよ。 加えて保護者居ないしな」
許嫁「このような雑事で旦那様を呼ぶわけにいきませんし……」
男「まぁ、晴れてこの携帯は許嫁のものだ。 使い方は帰ってから教える」
許嫁「でも、それでは今迷子になったら……」
男「あれは例えで…… あぁ、クソ!」ギュ
許嫁「あ……」
男「手繋いどけば迷子にならないだろ? ……飯食いに行くぞ」
許嫁「……はいっ!」ニコッ
※本来未成年の契約は保護者の同意が必要です
男「何か食べたいものはあるか?」
許嫁「男さまの食べたいもので結構です」
男「んー…… ジャンクフードとかあまり食べたことないよな?」
許嫁「じゃんくふーど……ですか?」
男「よし、マックにしよう…… こっちだ」
許嫁「は、はい!」
許嫁「えぇと……」アタフタ
男「……オレが選ぶから、そこで見てろ……」
男「適当に選んだけど、いいよな?」
許嫁「はい、ごめんなさい…… 私買い物ってあまりしたことないんです」
男「分かるよ…… 食べないの?」
許嫁「……男さま、ナイフとフォークはどこですか?」
男「……そっか。 ハンバーガーはこう、手掴みで食べるんだ」モグモグ
許嫁「……お行儀悪くないですか?」
男「これが作法だ。 取り敢えずやってみな?」
許嫁「……はい」ハムッ
男「どう?」
許嫁「……美味しいです!」ニコッ ハムハム…
男(……可愛いな)
男「さて次は……」
許嫁「洋服ですか?」
男「んー、その髪止め、少し古いみたいだけど、新しいの欲しくない?」
許嫁「っ!」
男「せっかくだし、アクセサリーショップ覗いてみるか?」
許嫁「いえ……いいです」
男「遠慮しなくていいんだぞ? どうせ爺の金だし……」
許嫁「いいんです!」
男「そ、そっか……要らないなら別にいいんだけど」
男「いや、母さんが着けてたのと似てたからさ、古いものだろうなって」
許嫁「……ごめんなさい」
男「……それじゃ、先に本屋行こう。 約束だったからな」
許嫁「はい! 勉強して美味しい料理作りますから!」
男「あぁ、期待してる……」
許嫁「洋服はどれくらい買っていいでしょうか?」
男「取り敢えず、普段着5着くらいに寝間着、後は下着だな」
許嫁「……寝間着はいいです」
男「下着で寝るのは禁止」
許嫁「あの男さまのトレーニングウェアを下さいませんか?」
男「あれ? 別にいいけど……」
許嫁「ありがとうございます! それなら、寝間着は買いません!」
男「えっと…… オレもついてないとダメか?」
許嫁「……お願いします」
男「オレ、女物の服なんてわからないぞ?」
許嫁「私が選びますから、似合うかどうか見てて下さい!」
許嫁「男さま、これとこれ、どっちが似合いますか?」
男「……どっちも似合うんだけど……」
許嫁「もぅ! ちゃんと見てますか?」
男(いや、本当に似合うし……)
許嫁「あ、これも素敵です! こっちも!」
男(……長丁場になるな、これは……)
男「頼む! ここは、ここだけはダメだ!」
許嫁「でも……」
男「だいたいおかしいだろ、女物の下着売り場に男がいたらさ!」
「そんなことはありませんよ?」
「お二人のようにカップルでお越しのお客様もいらっしゃいますから」
許嫁「だそうです。 さあ、男さま行きましょう!」グイグイ
男「勘弁してくれよ……」ズルズル
許嫁「男さま、これはどうですか?」
男「……黒はダメだろ……」
許嫁「……なら買います!」
男「何でそうなる!」
許嫁「こんなところで言ってもいいんですか……?」
男「……買っていいから」
許嫁「取り敢えずこれで大丈夫だと思います!」
男「……終わったか……」
許嫁「お会計して来ますね?」
男「……ふぅ」
男(目に毒だな……)
男(こんなの見てると、昨日の許嫁を思い出して……いやいやいや)
男「グッ…… 服とはいえ、これだけ買うと重いな……」
許嫁「男さま、少し持ちましょうか?」
男「い、いや、大丈夫。 こういうのは男の仕事だからさ」
男「とはいえ、これだけ荷物持って電車はキツいな……」
男「許嫁、タクシー止めてくれるか?」
許嫁「え、えっと、前に飛び出せば良いですか?」
男「いや、そういう物理的停止じゃなく…… 道路の脇で手を上げればいい」
許嫁「わかりました! おーい、おーい!」ブンブン
男「呼び掛けはいらないから……」
男「許嫁、今朝の合い鍵でドア開けてくれ……」
許嫁「はい……どうぞ」ガチャガチャ ガチャリ
男「ぃよいしょっと…… 流石にキツかった!」ドスン
許嫁「お疲れ様でした…… 今コーヒー入れますから、お休み下さい」
男「あぁ、助かる……」
本日はここまで。
明日も21時頃から投下予定です。
では、また明日お付き合い下さい!
乙
やっぱ>>1はイチャイチャのほうがあってるよ
>>130
イチャイチャは書いてて楽しいけどふと現実に帰ると辛いのです。
NTRは復讐の寝取り返しとかプロット出来てるのに何時になったら書けるのか……
あ、今作とは別の話ですからご安心を。
NTRなんて本作にはないはず。
書き貯めの8割はほのぼのイチャイチャで出来ています。
えっちシーンを書いてたら夢中になって遅れました……
では、本日分投下します。
NTRはうちが喜びます。
が、本作ではないって言ってるから信じてよぅ……
男「ん、この野菜炒めは普通にイケる…… 飲み込みが早いな」モグモグ
許嫁「ありがとうございます!」ニコッ
男「ただ、包丁の使い方は危なっかしいから、気をつけるように」
許嫁「男さまは上手ですよね……」
男「やってれば慣れて上手になる。 最初は皆下手くそだしな」モグモグ
許嫁「私も早く慣れるように頑張ります!」
男「あとでレシピ本の簡単そうなのチェックしとくから……」
男「明日からは本見ながら挑戦してみるといい」
許嫁「じゃあ、晩御飯は私が作っていいんですか?」
男「あぁ、オレがいるときは手伝うけどな」
許嫁「ありがとうございます!」
許嫁「男さま、お風呂沸いたみたいです」
男「そっか、今日もオレが先か?」
許嫁「今日だけは先に入らせて頂いても良いですか?」
男「あぁ、構わないよ」
男(先に入って貰えば背中流しに来ないだろうしな……)
男「……ふぅ」チャプン
男(疲れた……)
男(1日誰かと遊んだのは、いつ以来だろうな……)
『お姉ちゃん、もう疲れたよぅ……』
『まだあれ乗ってないじゃない! ほら、行こ!』
『こらこら、乗り物は逃げないから……』
男(そうか、あれ以来か……)
男(おじさんが亡くなる前日……)
男(そうだ、お姉ちゃんと同じ感じがするんだ、許嫁といると)
男(……認めよう、許嫁といると楽しい)
男(時たま、すごく可愛く感じるし……)
『……美味しいです!』ニコッ ハムハム…
男(常識は知らないけど、そこも可愛い……)
『わかりました! おーい、おーい!』ブンブン
男(女にはこんなふうに感じたことなかったのになぁ……)
男(オレ、許嫁のこと好きになりかけてるのか?)
男「あー、わかんねぇ!」ザブン! ブクブクブク…
男「長湯しちまったな……」
許嫁「あ、男さま上がられましたか? こちらへいらして下さい」
男「ん? なんだ?」
許嫁「今日1日重い荷物を持ってお疲れでしょうから……」
許嫁「お風呂上がりに、マッサージをして差し上げようかと……」
男「まさか、その為に先に風呂入った?」
許嫁「はい…… いかがですか?」
男「……喜んで」
許嫁「痛くありませんか?」グッ グッ
男「あぁぁぁ、気持ち良いぃぃぃ……」
許嫁「それは良かったです!」グッ グッ
男「どこでこんな……うあぁぁぁ……」
許嫁「妻の嗜みだと、メイドに仕込まれましたっ」グッ グッ
男「……なんでお前のとこのメイドは寝技重視なんだようはぁぁぁ」
許嫁「ベッドを制すものは男を制す、だそうですよ?」グッ グッ
男(……さっきから腕や足に柔らかい感触が……)
許嫁「えいっ! えいっ!」グッ グッ
男「うあぁぁぁ……」
許嫁「……さま、男さま!」ユサユサ
男「……ぅあ……?」
許嫁「ここで寝ると風邪を引いてしまいますから」
男「あ……、寝ちゃったのか……」
許嫁「はい、幸せそうなお顔で眠ってらっしゃいましたよ?」クスリ
男「……気持ちよかった」
許嫁「ふふっ…… そうだ、これの使い方を教えて欲しいんですが」
男「あ、携帯か……」
男「これでオレの番号が入ったから」
許嫁「……」Prrr
男「……もしもし?」プッ
許嫁「わぁ、聞こえます! こちらの声は聞こえますか?」
男「あぁ、聞こえてる……」プッ
許嫁「すごいですね! これでいつでも男さまとお話できます!」
男「簡単な用事なら、メールの方が便利だな」
許嫁「Eメール、のことですか?」
男「あぁ、さっきより難しいぞ? 使い方は……」
許嫁「……送信」ピロリーン
男「出来たか? ……届いたな、なになに?」
『すきですおとこさま』
許嫁「男さま、男さま! 届いてますか?」
男「……あぁ……」
男「最後はカメラな」
許嫁「はいっ!」
男「で、ボタンをおすと」カシャッ!
許嫁「結構キレイに撮れるんですね!」
男「最近のは性能良くなったからな…… なんか取ってみな?」
許嫁「はいっ!」スッ
男「なんでオレに向ける……」
許嫁「男さまを撮ろうかと……」
男「却下。 そこの空箱でも撮ってろ」
許嫁「むー……」カシャッ
男「あぁ、そうだ。 オレ、明日から学校だから」
許嫁「はい、私も明日からです。 男さまは何時に出発されますか?」
男「近いから8時に出れば間に合うよ」
許嫁「そうですか、私は少し早く出ますので……」
許嫁「明日は6時半に起こして宜しいですか?」
男「あぁ、それでいいよ。 大学までの道は分かる?」
許嫁「大学ですか? 学校までの道は分かりますけど……」
男「そっか、なら大丈夫だな。 それじゃ今日はもう寝よう」
許嫁「はい、おやすみなさいませ、男さま」
男「あぁ、おやすみ」
男「……今日も眠れん」ビンビン
男(あのマッサージがダメ押しだったな……)
男(アイツが来る前はこんなことなかったのに)
男(挑発しすぎなんだよ、アイツ……)
男「……しょうがない、理性を保つためだ……」ボロン
男「……」シュッ シュッ
『男さまっ』ニコッ
男(とうとう許嫁の顔が浮かぶようになったか……)シュッ シュッ
『……もぅ! ここもお願いします!』フニョン
男(柔らかかったな……)シュッ シュッ
「男さま?」
男(くそっ、なんであんな可愛いんだよ!)シュッ シュッ
許嫁「……あの、男さま?」
男「っ! え? は?」ビクッ!
許嫁「……夜伽のお誘いに来たのですが……ご自分で慰められてたのですね」
男「 」
許嫁「婚約者なんですから、私がお相手しますのに……」ジー
男「み、見るな! 自分の部屋に帰れ!」バサッ
許嫁「男さま、私のことお嫌いですか?」
男「き、嫌いだったらこんな苦労するかっ!」
許嫁「良かった…… それなら、せめてお手伝いさせて頂きますね?」スッ
男「許嫁、なにを……」
許嫁「大丈夫、夜伽はお許し頂けるまで我慢します。 でも……」クスッ
ここまでです。
続きは起きてれば23時頃、寝てれば明日21時となります。
では。
こんばんは。
あいにく>>1は寝てしまったようです。
それでは再開します。
シュッ シュッ……
夜更けの静かな部屋の中に、微かな息遣いと擦れるような音だけが聞き取れる。
許嫁「……いかがですか? 痛くは、ありませんか?」
指を這わせ、屹立したモノを優しい手付きで緩やかに撫でる。
男「あぁ…… 気持ち、いい……」
自らの手でするのとは異なる感触に、普段は露わにしない声を上げる。
男が悦んでいることを察し、クスリ、と微笑んだ許嫁はその手の動きをほんの僅か早めた。
シュッ シュッ シュッ……
手の動きに合わせ、黒いレースのブラに包まれた膨らみが上下に揺れる。
男の視線に気付いた許嫁は、空いた左手でブラをずらし、その双丘を露わにした。
許嫁「あら、男さま……? 少し、大きくなってませんか?」
手に伝わる感触の変化を感じると、許嫁は男の手を自らの胸に導く。
許嫁「どうぞ…… 私のも触って下さい……」
この状況に興奮しているのか、その先端にある桃色の突起はツンと立ち、男の手が触れる度に甘い疼きを伝える。
ニチュッ ニチュッ……
先端から漏れる液体に濡れ、上下運動のもたらす音は次第に粘っこく変化していく。
許嫁「男さま、気持ち良さそうですね……?」
返事は求めない。
その表情と手から伝わる脈動で答えは明らかだった。
ニチュッ ニチュッ ニチュッ……
次第に手の動きが速まる。
その動きに吸い上げられるように、根元から何かが込み上げるのを感じた男は限界を告げる。
男「許嫁…… もう!」
ニチュニチュニチュニチュッ……
その声に、手の動きが早まる。
加減を知らないその動きに、限界を感じていた男はあっという間に絶頂を迎える。
男「ダメ、だ…… イくっ!」
ドクン! ビュルッ! ピュッ……
許嫁「キャッ!」
その迸りは普段より勢い良く、許嫁の顔と胸を白く汚す。
ニチュ ニチュ……
許嫁「これがせーえき、なんですね……」
まだ緩やかに手を上下しながら、陶然と許嫁が呟く。
男「はぁ、はぁ……」
荒い息を吐きながら余韻に浸る男は、次第に意識が遠くなりそのまま眠りに落ちていった。
許嫁「ふふ…… おやすみなさい、男さま」
「…………」カシャッ!
「……えへへ」ポチポチ
男「ん……」
許嫁「あ、男さま、朝です! 起きて下さい!」
男「あぁ、許嫁おはよう」
許嫁「おはようございます、男さま!」
男(えっと、昨日は……)
男「あ……」カァ
許嫁「換気しますね? ……後、ズボンを履きませんか?」
男「え…… ちょ、ズボンどこだ!」バサッ
許嫁「……昨日あんなに出したのに、朝から元気なんですね?」カァ
男「こ、これは生理現象だっ! というか見るな!」
許嫁「今日は失敗しませんでした!」
男「うん、両方とも上手に出来てる…… 朝は任せられるな」モグモグ
許嫁「はい、お任せ下さいっ!」
男「ところでさ、その……昨日のことなんだが」
許嫁「お気になさらず…… 男性なら当たり前の事、なんですよね?」
男「い、いや、それはそうなんだけど……」
許嫁「また我慢出来なくなったら言って下さいね?」ニコッ
許嫁「もちろん、夜伽のお誘いの方が嬉しいんですけど……」
男「あの……」
許嫁「ごめんなさい、私そろそろ出ないといけないです」
男「あ、あぁ。 行ってらっしゃい……」
許嫁「はい、行ってきます!」
男「……」スタスタ
男(昨日の夜の事が頭から離れないな……)
男(婚約者だからおかしくはない、けど……)
男(もちろん、イヤじゃない。 むしろ……)
男(でも、このまま流されちゃ爺の思う壺だ……)
男「はぁ……」
「朝から難しい顔してるねー?」
男「あ…… 女か、おはよう」
女「おはよう! 悩み事? 許嫁さんのことでしょー?」
男「……わかるか」
女「お姉さんはなんでも分かるんです! 相談に乗ろうか?」
男「……そうだな、考えておく」
女「……ふぅん?」
男「なんだよ?」
女「いや、今までなんでも自分一人で抱え込んでたのにね……?」
男「……遅刻するぞ」
女「はいはい、まだずいぶん余裕あるけどねー?」
友「よう、二人ともおはよう!」
女「おはよっ!」
男「……あぁ」ガタン
友「相変わらず無愛想だなぁ、お前は……」
女「顔は良いのにねー?」
男「……性分だ」
友「ったく…… オレも良くコイツと付き合ってられるよな?」
女「これだけ邪険にされてまだ付きまとうのは、アンタだけだっての」
友「ま、コイツが悪い奴じゃないってのは知ってるしな」
友「しかし、コイツが愛想よくしてる姿は全く想像つかん」
女「私と2人っきりだと愛想いいよ?」
男「……目の前に相手がいて良く言えるな」
友「どうせ気にしてないくせに」
女「ま、付き合いの長い私の特権だからねー…… あ、例外はあるか」
友「例外?」
男「……女」
女「わかってるって…… 内緒よ、ナ・イ・ショ!」
友「ま、いいけどな……」
先生「おーい、席につけ!」
友「っと、また後でな?」
男「……あぁ」
先生「……今日の連絡事項は以上だ、と言いたいところだが……」
先生「なんと転校生が居たりするんだ、これが」
「転校生だって!」ガヤガヤ
「イケメンだといいなー」ガヤガヤ
男(別にどうでもいいだろうに……)
先生「入ってきていいぞ!」
「はい」ガラガラッ
「美人だっ!」ガヤガヤ
「う……あの胸は反則」ガヤガヤ
男(女子か、うるさくなければ…… っ!)
「許嫁と申します! 皆様、宜しくお願いしますっ!」ペコリ
男「な、なんでお前!」ガタンッ!
女「っ!」
許嫁「あ、男さま! 一緒のクラスなんですねっ! 良かった……」
「なに? 男の知り合い?」ガヤガヤ
「ウソだろ? あの根暗に……」ガヤガヤ
男「あ……」
女「(マズいよ、取り敢えず座って!)」ヒソヒソ
先生「静かに! 男の知り合いのようだし、席は隣でいいな?」
許嫁「はいっ!」
先生「じゃあ、一限はHRにする。 各自親睦を深めるように!」ガラガラ
男(アイツ、大学生じゃないのかよっ!)
本日はここまで。
えっちシーンに地の文を導入してみましたが、どうでしたでしょうか?
以降も、軽めのは台本形式、本番などは地の文付きでお送りする予定です。
では、また明日21時頃。
こんばんは!
本日分の投下を始めます。
「ねぇ、許嫁さんどこから来たの?」ガヤガヤ
「許嫁さん、彼氏はいるの?」ガヤガヤ
許嫁「えっと、あの……」アタフタ
男「……許嫁、ちょっと来い!」
許嫁「あ、はい!」ガタンッ
「ちょっと! 男くん、アンタ何様?」ガヤガヤ
「今オレたちと話してるだろうが!」ガヤガヤ
男「女、お前も頼む!」ドタドタ…
女「あ、うん……」スタスタ
友「あー、皆落ち着けって! 知り合いみたいだし少し話させてやろう……」
男「女、悪いがそこで見張っててくれ」
女「わかった、お姉さんに任せなさい!」
男「……説明してくれ、お前大学生じゃなかったのかよ?」
許嫁「いえ、そんなことは一言も言ってないと思いますが……」
男「お前19歳だって言ってただろ……」
許嫁「はい、でも病気の為2年留年してますので……」
許嫁「それに当日まで秘密にしろ、と旦那様が……」
男「あのクソ爺、人をからかいやがって……」
男「と、とにかくだ。 お前は従姉妹ということにするから」
許嫁「許嫁だと言ってはいけないんですか?」
男「ダメだ。 大騒ぎになる。 呼び方も学校では男くんにしてくれ」
許嫁「……わかりました、男さ……男くん」
男「……悪いな」
許嫁「いいえ、男くんがそうお望みなら……」
男「……女、聞いてただろ?」
女「あ、わかる?」ガラガラッ
男「事情を知ってるのはお前だけだ。 ……フォロー頼んでいいか?」
女「男くんに頼られるとイヤとは言えないなー?」
男「……すまないな」
女「いいよ、それよりそろそろ戻らないと……」
男「あぁ……」
男「……」ガラガラッ
女「おまたせっ」
許嫁「皆様、失礼しました……」
「どこ行ってたの、なんかされなかった?」ガヤガヤ
「男とはどんな関係なの?」ガヤガヤ
許嫁「えっと、私は男くんの従姉妹で……」
友「ったく、お前らは…… 苦労したぜ」
女「アンタ皆抑えててくれたでしょ。 ナイスフォロー!」グッ
友「……なんか事情あんだろ? 男があれほど慌てたの初めて見たしな」
男「……友」
友「なんだ? お礼でも言ってくれるのか?」
男「……ありがとう」
友「っ! 今、お前……?」
女「……ふぅん?」ニヤリ
男「……寝る」プイッ
友「(まさか……あの子が例外か?)」ヒソヒソ
女「(ご明察っ!)」ヒソヒソ
女「ねぇねぇ、あの子お昼どうするの?」
男「……弁当はないから学食だ」
女「なら、案内してあげないと……」
男「……そうだな」
男「……許嫁、昼なんだが……」
許嫁「あ、男……くん」
眼鏡「許嫁さん、お昼はお弁当?」
男「……」
許嫁「いえ、お弁当は用意しておりませんけど……」
眼鏡「そっか、良かったら案内するから学食に行かない?」
男「……」イラッ
許嫁「あ、私は男くんと……」
眼鏡「男、キミは彼女のこと知ってるんだろ?」
眼鏡「ボクたちにも親睦を深める機会をくれてもいいよね?」
女「委員長? 彼女慣れてないし、知り合いと一緒が良いと思うけど?」
眼鏡「だから慣れる為に親睦を深めようとしてるんじゃない」
女「アンタねぇ……」
友「時間がなくなる。 折衷案で皆で行ってこい」
許嫁「そ、そうしましょう!」
許嫁「えっと、男くん、どうすれば……」
眼鏡「そこの券売機で好きなメニューを選べばいいよ」
男「……」イラッ
眼鏡「何が食べたい? せっかくだから奢ってあげるよ?」
許嫁「自分で買いますから…… 男くんは何にしますか?」
男「……きつねうどん」
許嫁「なら私もそれにします……あ」
眼鏡「きつねうどんでいいんだよね? 貰ってきてあげるよ」ガチャ
男「……待て」
眼鏡「……なんだい?」
男「……甘やかすな」
眼鏡「キミ、ただの従姉妹なんだから、そんなこと言う資格なくない?」
男「……」
女「あのさー、アンタが全部やったら許嫁さんがやり方を理解出来ないでしょ」
女「アンタ、飯奢りにきただけなわけ? 学食の案内じゃなかったの?」
眼鏡「……く」
男「……許嫁、やり方を教えるからついてこい」スタスタ
許嫁「は、はい! あ、奢って貰ってありがとうございます!」トテトテ
眼鏡「……邪魔しないで欲しいな」
女「その下心を抑えられるなら考えてあげる」
眼鏡「そうなんだ、それで年上なんだね?」ニコニコ
許嫁「はい……」
男「……」
女「(男、大丈夫? 顔色悪いけど……)」ヒソヒソ
男「(……大丈夫)」ヒソヒソ
眼鏡「ねぇ、良かったら今度遊びに……」
許嫁「男くんも一緒なら……」
男「……」ガタンッ
許嫁「お、男くん! どうかしましたか?」
女「もう限界? いってらっしゃい」
男「……任せた」ドタドタ
許嫁「お、男くん!」
眼鏡「なんなんだ、アイツは……?」
女「すぐ治まるから大丈夫。 さっさとご飯食べて教室戻るよ」
許嫁「……はい」
眼鏡「まだ時間あるし、飲み物でも……」
女「委員長、これから私たち女同士の大事な話があるから」
眼鏡「し、しかし……」
女「アンタ、女性同士でしか話せないことに混ざる程デリカシーないの?」
眼鏡「……わかった」
許嫁「……あの、話って」
女「邪魔者は消えたし、屋上行こっか?」
女「見晴らしいいでしょ? 男も良くここ来るんだ」
許嫁「……男さまは」
女「気になる? 大丈夫、いつものことだから」
女「アイツ、あからさまな欲とか悪意を感じると、気分が悪くなるの」
許嫁「あからさまな欲や悪意……」
女「さっきの委員長。 アンタだって下心感じたでしょ?」
許嫁「……はい」
女「婚約してるなら、アイツの事情も知ってるでしょ?」
許嫁「はい……」
女「多分アイツの親戚たちとダブるんでしょうね……」
許嫁「……」
女「へこむことないって! まだ会って数日でしょ? 知らなくて当然!」
許嫁「女さんは……男さまのこと」
女「……嫌いじゃないよ……友達としてね? 心配しなくても大丈夫!」
許嫁「女さんは、男さまと約束を……したんですか?」
女「ふぅん? アイツ、そんなことまで話したんだ……」
女「うん、再開の約束はしたよ。 そしてまた出会えた」
許嫁「そう、ですか……」
女「私も、許嫁さんのこと気になるんだよねー?」
許嫁「私のことが、ですか?」
女「一昨日見たときも思ったけど、男くんはアンタに心を許してる」
女「なんで、会ってすぐなのにアンタは近づけたのかなぁ?」
許嫁「……」
女「男くんが心許すのは私だけだと思ってたから、ちょっと寂しいんだー」
女「お姉ちゃん離れするのは嬉しいんだけどね? なんか嫁に出す気分?」
許嫁「嫁に行くのは私なんですけど……」
女「許嫁さん、アイツのこと、好き?」
許嫁「はい、好きです!」
女「だろうね。 婚約嫌がってるようには見えないし」
許嫁「……」テレテレ
女「アイツも、多分アンタのこと嫌いじゃないよ……」
女「まぁ、お爺さんのことがあるから時間はかかるかもしれないけど」
女「私、応援するからね!」
許嫁「ありがとうございます」
女「……教室戻ろっか? 男くんが心配しちゃう」
許嫁「はいっ!」
男「……おかえり」
許嫁「男くん、大丈夫でしたか?」
男「……あぁ」
女「許嫁さん、心配してたんだからね?」
男「……すまん」
許嫁(男さま……)
先生「……連絡事項は以上、解散!」
許嫁「男くん、帰りましょう」
男「あぁ……」
「許嫁さん、歓迎会ってことで遊びに行かない?」
「女子も誘ってあるから心配しなくていいよ?」
許嫁「えぇと、男くんも誘って良いですか?」
男「許嫁、オレは……」
「(どうするよ?)」ヒソヒソ
「(オレはちょっと……眼鏡にも言われてるし)」ヒソヒソ
「えっと、今日は許嫁さんの歓迎会だからさ、男は遠慮してくれると……」
「オレはいいんだけど、他の連中に確認しないといけないし……」
男「……あぁ、オレは遠慮する」ガタン
「悪いな……」
男「……気にするな」スタスタ
許嫁「あ、男くん……」
「それじゃ、カラオケだけどいいよね?」
「許嫁さんの歌声、楽しみだなー!」
許嫁「……」
男「……」スタスタ
友「あれ、男? お前帰るのか?」
男「……友か」
友「許嫁さんの歓迎会は? オレはバイトだから欠席だけど」
男「……遠慮してくれとさ」
友「は? なんだよそれ…… お前従姉妹なんだろ?」
友「眼鏡の奴が何か言ってたが、そのせいか……?」
男「……いや、皆オレが苦手なんだろ」
友「そうか…… お前も分かってるなら……って、直せるなら直してるよな」
友「……飯でも食いに行くか?」
男「……バイトだろ?」
友「サボるよ、友達だろ? ……多分」
男「ははっ……」
友「……お前、笑うんだな……」
友「いつもなら『断る』と一蹴してただろ? ……少し、変わったな」
男「……そうかもな」
「男さま、待って下さーい!」
男「許嫁、お前……なんで!」
許嫁「断って来ました!」
男「……馬鹿だな、オレなんて気にしなくていいのに」
許嫁「男さまがいない歓迎会なんて、嬉しく有りませんから」
男「……友、悪いが飯はキャンセルだ」
友「あいよ。 ……ふふはははっ!」
男「……なんだよ?」
友「いやいや、お前の本当の顔、初めて見た気がするぜ!」
取り敢えずここまで。
第二部、学校編(別名、眼鏡編)に入りました。
眼鏡くんの大活躍にご期待下さい。
今回、イチャイチャ分が足りないので23時頃少し追加します。
では!
再開します。
ここまでイチャイチャさせといてNTRか……
自分的にはご馳走ですがやらないもん!
許嫁「はい、男さま。 コーヒー入りました」カチャ
男「ありがとう…… しかし、今日は驚いた」ズズズ
許嫁「すみません、隠すような形になってしまって……」
男「いや……」
許嫁「でも、私は嬉しいです。 男さまと一緒に学校へ行けることになって」
男「……正直、オレも嬉しくないわけじゃない」
許嫁「ふふっ。 男さまって、たまに素直じゃなくなりますね?」
男「……」ズズズ
許嫁「……男さまは、学校で疎まれていたのですか?」
男「……あぁ」
男「悪いのはオレだ。 どうしても他人が信じられなくてな」
男「裏切られるくらいなら、と邪険にしていたらこうなっていた」
許嫁「でも先程の友さんとか、女さんとか……」
男「女は前話した通りだ。 友は……バカだからな」
男「いくら邪険にしても勝手に近付いてきた。 友達……なんだろうな」
許嫁「……私は、なぜ近付くことを許されたのでしょうか?」
許嫁「男さまにとっては、数日前に押し付けられた許嫁ですのに」
男「……正直、わからん」
男「ただ、最初会ったときからなぜか信じられるような気がした」
許嫁「そうですか……ふふっ」
男「今日はオレが夕飯作るからな?」
許嫁「いえ、それは私が……」
男「歓迎会を断らせたからな、オレからの歓迎会だ」
男「考えてみたら、まだオレの手料理食べさせてなかったしな……」
許嫁「男さまっ」ガバッ ギュー
男「……ほら、離れてそこで座って待ってろ!」
許嫁「わぁ…… 素敵です……」
男「鮭の切り身があったからムニエルにしてみた。 これ、ソースな」
男「あと、親父の隠してたワイン。 お前もうすぐ20歳だしいいだろ」
許嫁「男さま……」
男「転入、おめでとう! ……これからよろしくな?」
許嫁「こちらこそ宜しくお願いします!」チン!
男「失敗した……」
許嫁「男しゃまー! だいしゅきですー!」ギュー
男「……酒乱だったか」
許嫁「ほらー、お姉しゃんに甘えろー!」ポフッ ギュー
男「……お姉ちゃん、か……」
許嫁「……」スー スー
男「こんなところで寝るなよ……」
男「ほら…… 自分の部屋に戻れって……」
許嫁「ふぁい! いきましょー!」フラフラ
男「ダメだこりゃ…… ほら、行くぞ?」
男「しっかりしろ…… 着いたぞ?」ガチャ
許嫁「ベッドまで連れてってー?」
男「ったく……」
男(この部屋、良い匂いがする…… 変わったな……)
男「ほら、もう寝ろ…… うわっ!」ガバッ ドサッ
許嫁「えへへ…… 男しゃまも、一緒に寝よ?」ギュー ガシッ
男「おい……」
男(完全に抱き締められて離れない……)
男「はぁ…… しょうがないな」
許嫁「えへへ、男しゃま大好きー……」ギュー
男「……」ナデナデ
許嫁「……んん……」
許嫁(私いつ寝たんでしょう……)ムニ
許嫁(ムニ……?)
許嫁「っ! な、なんで男さまと一緒に!」
男「……ん……」
許嫁(いけない、男さまが起きちゃいます……)
許嫁(昨日は、ワインを飲んで……)
許嫁(…………)
許嫁(……うあぁぁぁ)カァ
許嫁(やっちゃいました……)ズーン
許嫁「……ぁんっ」フニフニ
許嫁(男さまの手が胸を揉んで……)カァ
許嫁(……もしかして)ソーッ
許嫁(……)サワサワ
許嫁(少しおっきくなってます……)サワサワ
許嫁(このまま触ってたら、出るのかな……?)サワサワ
許嫁(……)サワサワ
男「……んぅ……」
許嫁(ダメダメッ! 男さまが起きちゃいますっ!)バッ
許嫁(……男さまの寝顔可愛い……)
許嫁「……」チュッ
許嫁(今度は起きてるときに……)
許嫁(男さま、あったかくて幸せ……)
許嫁(あ……また眠くなってきた……)
許嫁「おやすみなさい……」ギュー
本日はここまで。
明日からのクソ眼鏡の大大活躍にご期待下さい。
明日も21時より投下予定です。
だからNTRはないと何回言えば……
以降、許嫁ちゃんを愛でるスレになります。
暫定対処でなんとかアクセス出来たのでこのまま状況変わらなければ予定通り投下で。
早く復旧しないかなぁ……
すいません、本日の投下は一時間遅れの22時開始にさせて頂きます。
今日は見てる人少ないでしょうが、念の為。
こんばんは!
なかなか復旧しませんね……
原因の画像もテレビのキャプチャとはいえ、少年がおっ起ててるのがアウトなんでしょうか……
見てる人がいなくても眼鏡が活躍させろと騒いでますので投下します。
男「……ん」
許嫁「男さま、朝です……」
男「……あぁ……おはよう」
許嫁「おはようございます!」ニコッ
男「あれ……ここは」
許嫁「私の部屋です…… あの、昨日は失礼しました……」
男「あぁ…… いや、いいよ」
許嫁「でも……」
男「……可愛かった」
許嫁「え?」
男「……酔った許嫁、可愛かったから」カァ
許嫁「……」カァ
男「……シャワー浴びてくる。 朝ご飯任せていいか?」
許嫁「はいっ!」
許嫁「今日からは一緒に登校できますね!」
男「……」
女「?」
男(まぁ、従姉妹って設定だしおかしくはないか)
男「行こうか」
許嫁「はいっ!」
男「そういえば、制服はいつ届くんだ?」
許嫁「来週くらいには。 …のサイズが合う在庫がないらしくて……」
男(胸か)
許嫁「教科書は一式今日揃う予定です」
男「一気にか? 重そうだな……今日もマッサージ頼むかもしれん」
許嫁「……はいっ!」
女「おはよっ!」
許嫁「おはようございます!」
男「おはよう」
女「許嫁さん、昨日は歓迎会ブッチしたらしいじゃない?」
男「なんで知ってるんだ?」
女「友と夜電話した時聞いたの。 もし行ってたら怒るところよ!」
許嫁「男さまが参加されないのに行くはずがありません」
女「うんうん、私も男誘わないって聞いて参加する気失せたもん!」
男「別にオレのことは気にしなくても……」
女「ふぅん? 友からは最初不機嫌そうだったって聞いたけど?」
男「……遅刻するぞ」
女「はいはい、もう言いませんよーっと」
友「よーっす!」
男「……昨日はありがとうな」
友「……お前に礼を言われるとなんか落ち着かないな」
女「ふぅん? ……友も少しは信頼されたみたいね?」
友「そりゃ2年付きまとってやったんだ、少しは報われないと困る」
眼鏡「おはよう」
男「……」
許嫁「おはようございます」
眼鏡「男くん、少しいいかな?」
女「もうHR始まるし、ここで話したら?」
眼鏡「時間は取らせないさ、いいかな?」
男「……あぁ」ガタン
許嫁「男くん……」
男「ちょっと行ってくるよ」
男「……何の用だ」
眼鏡「キミさ、許嫁さんを縛るのやめなよ」
男「……縛る?」
眼鏡「キミが誘われなかったからって、許嫁さんに歓迎会参加させないとか」
眼鏡「せっかく皆が歓迎しようとしてるのに……」
眼鏡「許嫁さんはキミの奴隷じゃないだろ?」
男「……許嫁が決めたことだ」
眼鏡「はっきり言っておこう。 ボクの邪魔をするな」
男「……お前に指図されるつもりはない」
眼鏡「……忠告はしたからね」スタスタ
男「……気分が悪くなったな……」
先生「……本日は以上、解散!」
許嫁「男くん、教科書取りに行きたいのですが……」
男「あぁ、それじゃ……」
眼鏡「許嫁さん、良かったらこの後お茶でも……」
許嫁「ごめんなさい、教科書を持って帰らないといけないので……」
眼鏡「なら、手伝うから一緒に……」
許嫁「いえ、もう男くんに頼んでますから」
眼鏡「……そうか、じゃあまた明日ね?」
男「許嫁、行こう……」
眼鏡「(邪魔するなと言ったはずだが)」ヒソヒソ
男「(……約束していただけだ、邪推するな)」ヒソヒソ
許嫁「……これは」ドッチャリ
男「……流石に二人でも無理だな……」
許嫁「二日に分けましょうか?」
男「……援軍を呼ぶ」Prrr
女「呼ばれて飛び出てお姉ちゃーん!」
友「お前何歳だよ……」
男「悪いな、流石に二人では無理だった」
友「いいさ。 4:4:1:1でいいな?」
男「……あぁ、頼む」
男「……」ギシッ
友「……」ズシッ
女「……大丈夫?」
許嫁「男さま、もう少し持ちましょうか?」
男「……大丈夫だ」
女「男気を見せるチャンスだもんねー? 友もまだ余裕あるんじゃない?」
友「……余裕、余裕……」ダラダラ
許嫁「そうは見えませんが……」
女「ところで、許嫁ちゃんの家は遠いの?」
許嫁「いえ、もうすぐです」
女「そういえば男くんの家もこのあたりだよねー?」
友「オレは男の家行ったことねぇな……」
男「……」
許嫁「見えましたよ!」
女「……あのさ、あれ男の家じゃなかったっけ?」
男「……」
許嫁「一緒に住んでますから!」
女・友「「はぃー?」」
許嫁「お疲れ様でした、今コーヒー入れますから」トタトタ
女「……あのさ、私婚約はともかく同棲は聞いてなかったんだけど」
友「……婚約?」
女「……あ」
男「……友なら大丈夫か…… 許嫁はオレの婚約者だ、一応」
友「マジかよ……」
友「……なるほどな、爺さんが決めた婚約か……」
許嫁「コーヒー入りましたよー!」カチャカチャ
女「あ、ありがと」
男「ま、そういう訳だ。 騒ぎになるから学校では伏せておいてくれ」
友「あ、あぁ……しかし、同棲とはな……」ズズー
女「許嫁ちゃん、変なことされてないよね!」
男「お前はオレをどんな目で見ている……」ズズズ
許嫁「変なことってなんですか?」
女「そ、それは……エッチなこととか……」
許嫁「夜伽ですか? まだなんです…… でも、昨日は一緒に寝ました!」
男「ぶふぉっ!」
女「……男くぅーん?」
男「待て、誤解だ……あれは許嫁が酔っぱらって……」
友「お前は女の子を酔わせて何を……」
男「……もう好きにしろ……」
許嫁「あ、私教科書片付けてきますね?」トタトタ
女「……あのさ、男くん?」
男「なんだ?」
女「アンタ、あの子のこと好き?」
男「……嫌いじゃない」
女「なら、結婚のこと、ちゃんと考えてあげなさい」
女「結婚する気もないのに婚約を盾に手を出したら、許さないよ?」
男「……分かってる」
男「せっかく来たんだ、お前ら夕飯食って行くか?」
女「あ、私食べたーい! 久し振りだし」
友「男、料理出来るのか?」
許嫁「男さまの料理、プロ並みなんですよ?」
友「へぇ、なら食べてみたいな……」
男「分かった。 友、食材買いに行くから荷物持ち手伝え」
友「いいぜ」
許嫁「あ、私も……」
男「お前は女と教科書の仕分けでもしてろ。 普段使わないのもあるしな」
女「任せてー!」
男「お前、なんか食べたいものあるか?」
友「肉なら何でもいい。 しかし、婚約か……」
男「騙してて悪かったな」
友「いいさ、教えてくれたしな…… しかし、信じられんな」
男「なにがだ?」
友「お前が他人と一緒に暮らしてるのが。 他人を信用できないんだろ?」
男「オレもわからない。 でも、アイツと居るのは……イヤじゃない」
友「くくく、ごちそーさま! 飯の前に腹一杯になりそうだ」
男「……なら、お前の分はいらないな?」
友「おいおい……」
女「そっか、男くんの両親の部屋使ってるんだー」
許嫁「女さんはお二人のことご存知なんですか?」
女「ううん、知らない…… この写真の人がご両親かな?」
許嫁「はい…… 優しそうな方たちですよね?」
女「そうね……ん?」ジー
許嫁「どうかしました?」
女「ちょっと右向いてみて?」ジー
許嫁「?」
女「……ふぅん? ねぇ、ちょっと聞いてもいい?」
許嫁「……私も聞きたいことがあるんです。 男さまと女さんの約束について」
男「ただいま」ガチャ
友「重てぇ……」
女「……」
許嫁「……」
男「ん? どうした、二人とも?」
女「バーカ」コツン
男「っ! ……?」
許嫁「……馬鹿」コツン
男「っ! ……なんなんだ、一体……」
許嫁「これはどうすれば?」
男「薄切りにしておいてくれ」
許嫁「はいっ!」
友「……まるで新婚夫婦だな」
女「そうね、男くんとは思えないくらい」
友「……いいのか? アイツのこと、好きだったんだろ?」
女「好きだよ? 友達4、弟4、異性2くらいの割合で」
友「好きな奴ってアイツじゃないのか?」
女「……ニブチン」ボソッ
男「鶏肉のトマト煮にしてみた」
女「美味しい!」
友「すごいな……お前のこと見直した」
男「見た目ほど手間はかかってないぞ?」
許嫁「私も早く作れるようになりたいです……」
女「男は良い嫁になるわ、きっと…… うちに来ない?」
許嫁「男さまは私のです!」
女「ごちそーさま!」
友「また明日な!」
許嫁「今日はありがとうございました!」
男「気をつけてな」
女「あ、男くんちょっと」コイコイ
男「なんだ?」
女「(前言撤回する。 さっさと手出して婚約決めちゃいなさい!)」ヒソヒソ
男「(は?)」ヒソヒソ
女「(女をあんまり待たせるもんじゃないの!)」ヒソヒソ
女「(お姉ちゃんからの、最後のアドバイスだからね?)」ヒソヒソ
男「……?」
男「……」チャプン
許嫁「どうかしました?」チャプン
男「どうしてこうなった」
許嫁「? お背中流しに来たからですよね?」
男「なんで一緒に湯船に浸かってるんだ……」
許嫁「男さまこそ何で顔を背けるんですか?」
男「直視出来るかっ!」
許嫁「見て下さって構いませんのに……」
男「……お前さ、恥ずかしくないの?」
許嫁「恥ずかしいですよ? ドキドキしてます……ほら」フニョン
男「っ!」
許嫁「でも、男さまと一緒にこうするのは夢でしたから……」
男「……」
許嫁「男さまは、イヤですか?」
男「……そりゃ、オレも男だしイヤじゃないけど……理性を保つ自信がない」
許嫁「……少しでも、触れ合って埋めたいんです、時間を……」
男「……一昨日の夜のようなことはなしなら」
許嫁「男さまっ!」ギュー フニョン!
男「そ、そういうのは自重しろっ!」
許嫁「男さま、マッサージはどうしますか?」
男「あぁ、頼む…… このままだと明日筋肉痛だからな」
許嫁「今日は男さまの部屋で良いですか?」
男「……変なことは禁止だからな」
許嫁「違います! 気持ちよくて男さま寝ちゃいますから……」
男「あ、あぁ、そうか……悪い」
許嫁「では、眠くなったらそのまま眠って結構ですから……」グイッ グイッ
男「わかっうはあぁぁぁぁ……」
許嫁「~♪」グイッ グイッ
男「ぐあぁぁぁぁ……」
許嫁「男さま、可愛いです♪」グイッ グイッ
男「うあぁぁ……」
男「……」スー スー
許嫁「ふふ、ぐっすりお休みですね……」
許嫁「寝顔は、昔と変わらないんですね?」
許嫁「……失礼します」ゴソゴソ…
許嫁「お休みなさい、男さま♪」チュッ
『お姉ちゃん、眠れないよ……』
『男くん……おいで?』
『うん……』
『ほら、お姉ちゃんと一緒なら眠れるよね?』
『うん!』
男「……」チュン チュン
許嫁「……」スー スー
男(なんでまた一緒に寝てるんだ……)
許嫁「……」スー スー
男(幸せそうな寝顔しやがって……)
『さっさと手出して婚約決めちゃいなさい!』
男(手なんか出せるかよ……)
男(……爺、てめぇのことがなけりゃもっと素直になれるのにな……)
男「……」
男「……もう少し寝させてやるか……」
許嫁「……んん……」ゴシゴシ
男「……起きたか」
許嫁「あ……男さま、ごめんなさい! 私……」
男「いいよ…… おはよう、許嫁」
許嫁「おはようございます、男さま!」
キリが良いので本日はここまで。
現時点で書き貯めの1/4、しかもまだ増えるのにこのペース……
展開遅くてすみません。
明日も21時投下予定です。
では、復旧を祈りつつ。
いまさらだが>>114をみて
マリ見て思い出したのは俺だけじゃないはず
>>295
男「タイが曲がっていてよ?」
眼鏡「お姉様……」キュン
こうですか、分かりません!
こんばんは!
早速本日分の投下を開始します。
~翌週月曜放課後~
女「……なんか、アンタ疲れてない?」
男「……わかるか」
友「なんとなく理由を聞きたくない気がするな」
男「……許嫁のスキンシップで理性を保つのがつらい」
友「……死ねよ」
女「保つ必要ないでしょ? 婚約してるんだし」
男「……婚約を認めたつもりはない」
女「アンタねぇ……お爺さんの事と許嫁ちゃんの事、切り離したら?」
男「……」
女「お爺さんのこと許せないのはわかるけどさ……」
男「……分かってる、けどな……」
女「分かってないじゃん……」
友「ところで許嫁さんは?」
男「……制服届いたから取りに行った」
女「あぁ、今まで私服だったもんねぇ」
「ねぇ、許嫁さん、今日もダメかな?」
「ごめんなさい、男の人と二人きりは……」
女「あ、戻ってきたみたいね」
友「また眼鏡が言い寄ってるのか…… アイツもしつこいな」
「じゃ、じゃあ今度は他の人も誘うからさ……」
「男くんも一緒なら……」
「……また男くん、か……」
男「……」ガタン
女「帰る?」
男「……アイツ何時までも食い下がるからな……」
眼鏡「たまにはさ、男くん以外の人とも……」
許嫁「……あ、男くん!」
男「制服は貰ったか? なら帰るぞ」
許嫁「はい!」
眼鏡「……なんでだよ」
男「……さあな」
眼鏡「……」ギロッ スタスタスタスタ
許嫁「……助かりました」
男「……帰ろう」
許嫁「まだこっち見たらダメですからね?」ゴソゴソ
男「部屋で着替えてくればいいだろ……」
許嫁「……いいですよ!」
男「……」クルッ
許嫁「ど、どうですか……? 似合いますか?」
男「……似合う」
許嫁「良かったです」ニコッ
男(……可愛い)
許嫁「……もうすぐ20歳なのに制服は少し恥ずかしいんですけど……」
男「……そういえば年上だったな、忘れてた」
許嫁「もぅ……一応お姉さんなんですからね?」
男「ならもう少し家事うまくなって欲しいな」
許嫁「……いぢわるです……」
男「……そろそろ制服脱いだらどうだ?」
許嫁「せっかくですからもう少し……」
男「どうせ明日からイヤでも着るだろうが……」ピンポーン
許嫁「お客様ですか? 出てきますね」
男「あぁ……」
「どちら様で……旦那様っ!」
男「っ! 爺か……!」
爺「邪魔するぞ、男!」
男「……何をしに来た」
爺「なに、許嫁を住まわせて一週間経ったからの、様子を見に来ただけじゃ」
爺「どうじゃ許嫁、男とは仲良くやっておるか?」
許嫁「はい、旦那様。 男さまには優しくして頂いております」
爺「そうかそうか。 男よ、許嫁が気に入りおったようじゃな」
男「てめぇのゲスな考えがなければもっと良かったがな!」
爺「ふん、貴様と許嫁の為を考えてやっておるのにほざきおるわ」
爺「ところで許嫁よ、きちんと夜は共にしておるか?」
許嫁「……それは」
男「てめぇ……」
爺「何をしておるのだ! 男、貴様も貴様だ! これまで何をしておった!」
爺「せっかく女が股を開いて待っておるというに、据え膳も怖くて食えぬか!」
爺「まったく、ワシの孫とは思えぬ軟弱ぶりじゃの!」
男「……怖いとか、そういう話じゃないだろ!」
爺「ふん、ならさっさと抱いてしまえ。 許嫁もそれを望んでおる」
男「……」
爺「許嫁よ、少しは嫁らしい事が出来るようになったか?」
許嫁「は、はい。 多少は……」
爺「良かろう。 ならば二人で夕食を作れ。 ワシも食っていく」
秘書「会長、食事をここで取られるのは……」
爺「かまわん。 口を出すな」
秘書「……失礼しました」
男「てめぇに食わせる飯なんてねぇよ」
許嫁「……男さま、お作りしましょう」
男「……クッ、許嫁が言うなら……」
男「……爺、出来たぞ」
爺「ふむ、刺身に味噌汁か」パク…
男「肉なんぞどうせ噛めんだろうが、老いぼれ」
爺「この味噌汁は許嫁か?」ズ…
許嫁「はい、教えて貰いながらですが……」
爺「男、ワサビを寄越せ」
男「自分で取れるだろうが……」
許嫁「だ、旦那様! そんなにつけては!」
爺「グッ! なんじゃこれは! こんな安物のワサビを出すな!」ポロポロ
男「自分で付けたんだろうが……」
爺「……もうよい! 帰るぞ……許嫁、外まで見送れ」
男「勿体無ぇ…… 残すなら食うな!」
許嫁「……」ポロポロ
男「お、おい許嫁! どうした、爺になんか言われたのか!」
許嫁「い、いえ…… 大丈夫です……」
男「……無理はするなよ?」
許嫁「はい…… 片付けましょうか」グスッ
男「ったく、あのクソ爺、一口づつしか口つけてねぇじゃねえか……」ガチャガチャ
男「なんか疲れたな…… もう寝るか」
許嫁「……はい」
男「何言われたか知らんが気にするな……」
男(背中流しにも来なかったし、かなりへこんでるな……)
許嫁「男さま……」
男「……一緒に寝るか?」
許嫁「……はい!」
許嫁「……私の部屋でも宜しいですか?」
男「夜伽とか言うなよ? 爺の言うことは気にしなくていい」
許嫁「はい…… 今日はあの部屋で寝たいんです」
男「……分かった」
許嫁「……」ギュー
男「……」
男(今日は、しょうがないな……)
許嫁「……男さま?」
男「なんだ?」
許嫁「……頭を、撫でて貰えませんか? 眠るまで……」
男「……」ナデナデ
許嫁「……」ニコ
男(……許嫁、爺の好きにはさせないからな……)
男「……」ナデナデ
許嫁「……」スー スー
男「……寝たか」
男(……今日は寝顔もなんか悲しげだな)
許嫁「……お父様……」ツー…
男「……」フキフキ…
男(悲しい夢でも見てるのか……?)
男(そういえば、コイツの家族はどうなってるんだろうな)
男(無理やり引き離されてここに来たのなら……)
男(今度、落ち着いたら聞いてみるか……)
『見つけたぞ! この馬鹿息子めが!』
『この女とは別れろと言ったはずだ!』
『生活は保証してやる、今からでも別れて出て行け!』
『やめろ! 母さんを虐めるな!』
『ふん、ワシの言う事を聞かぬからバチが当たったんじゃ……馬鹿息子めが』
『男、貴様はワシが引き取ってやる……』
『イヤだ! 母さんを虐めたアンタの所なんて行きたくない!』
『アンタなんて嫌いだ、クソ爺!』
男「っ!」ガバッ
男(クソ…… 爺に会ったせいか……)
許嫁「……」スー スー
男「……ごめん、許嫁……少し甘えさせてくれ……」ギュー
許嫁「……」スー スー
男「……」ギュー
爺のターンが終わったところで休憩です。
23時から眼鏡のターン。
しばらくはイチャイチャ分少なめです。
乙~
>>314-315の流れってどういう事?
>>324
表現足らずごめん。
許嫁が爺見送り→何らかのやりとり→許嫁泣きながら家へ
の流れです。
お待たせしました。
眼鏡のターン開始です。
>>328
そうです。
前作については考えもありますが、これ以上完結した話について書いても……
本作とは直接の関係はありませんので、こちらのスレでは控えさせて頂きます。
男「……」
女「? なーんか、今日の男くん不機嫌じゃない?」
友「だな、近寄るなオーラがいつもの5割増になってる」
許嫁「……昨日旦那様……男くんのお爺さんがいらっしゃいまして」
女「なるほどね…… また口喧嘩してたんでしょー?」
許嫁「……はい」
友「なんだ、仲悪いのか?」
女「男くんは徹底的に嫌ってるみたいだねー」
男「……アイツの話はするな」
女「はいはい、わかりましたよーっと」
許嫁「……」
先生「あー、修学旅行が再来月に予定されてるのは知ってるな?」
先生「事前準備として、連絡先や施設案内を纏めたしおりを作ってほしい」
先生「4名程、立候補はいないか?」
眼鏡「ボクはやりたいです」
「……オレも」
「私もやりたいです」
先生「あと一人いないか? なら推薦で……」
眼鏡「先生、許嫁さんが良いと思います」
許嫁「え?」
男「っ!」
許嫁「わ、私転入したばっかりですし、辞退を……」
眼鏡「だからだよ、修学旅行というイベントで皆と仲良くなって欲しいし」
眼鏡「準備から取り組めば皆から話し掛けられる機会も増えるだろ?」
先生「ふむ…… 他に立候補もいないし、許嫁を加えた4人で頼む」
許嫁「男くん……」
男「……」ギリッ
眼鏡「許嫁さん、宜しくね? 今日の放課後ミーティングするから」
許嫁「わ、私は……」
眼鏡「決まったことだからさ、頼んだよ?」
許嫁「……」
女「委員長、いくら誘っても断られるから強硬手段に出たねー」
男「……」
女「いいの? まぁ、二人きりにはならないと思うけど……」
男「……学校で何かすることはないだろ」
男「それに、アイツはイヤなことはきちんと断るから」
女「ふぅん? 自分が振られる心配はしてないんだ?」
友「……」
女「……? 友、何か心配事?」
友「……噂だから確証もなしに言いたくない」
男「……眼鏡の事か?」
友「確認してみる。 確証が出来たら、話すよ……」
眼鏡「今日はここまで…… また明日集まろう」
「お疲れー」
「お疲れ様でした」
許嫁「……お疲れ様でした」
眼鏡「あ、許嫁さん、ちょっと」
許嫁「……なんでしょうか?」
眼鏡「もっと意見出さないと。 皆で決めることだからね?」
許嫁「……こういうの、あまり慣れていませんので……」
眼鏡「ボクがサポートするから、ね?」
許嫁「それでは、お疲れ様でした」
眼鏡「あ、遅い時間だから送っていくよ!」
許嫁「いえ、近くですから……」
眼鏡「ダメだよ、女の子を一人で帰らせる訳にはいかない」
許嫁「でも……」
「……遅かったな」
許嫁「男くん! なんで……」
男「……帰るぞ」
許嫁「……はいっ!」
眼鏡「男くん、ちょっと」グイッ
眼鏡「(……どういうつもりだ)」ヒソヒソ
男「(……許嫁を待っていただけだが)」ヒソヒソ
眼鏡「(なぜボクの邪魔をする!)」ヒソヒソ
男「(許嫁の両親に心配だからと頼まれているだけだ)」ヒソヒソ
男「(だが、お前にとって両親の心配は邪魔のようだな?)」ヒソヒソ
眼鏡「(そ、そんなつもりは……クソッ!)」ヒソヒソ
許嫁「……男さま、こんな時間まで待っていて下さったんですか?」
男「……お前をあんな奴と二人きりにしたくなかったからな」
許嫁「でも……こんな時間までお一人で……」
男「一人は慣れてる……慣れてた、はずだったんだが」
男「……少し、寂しかった」
許嫁「……男さま」ギュ
男「……帰ったらコーヒー入れてくれ」
許嫁「……はい!」ニコッ
許嫁「男さま、コーヒーです」カチャ
男「ありがとう」ズズ…
許嫁「……眼鏡さんのことなんですが……」
男「……お前の両親に頼まれて送り迎えしていることにしている」
許嫁「はい……あの。 いっそ婚約の事言ってしまっては……」
男「……オレに対する周りの反応は知っているだろ?」
許嫁「……はい」
男「婚約のことを明らかにすると、お前が好奇の目に晒される」
許嫁「私はかまいません……」
男「お前が変な目で見られるのは、オレがイヤなんだよ」
男「大丈夫、明日からも放課後は待っているから……」
許嫁「男さま、ありがとうございます……」ガバッ ギュー
男「お、おい! コーヒーが零れるからいきなり抱きつくな!」
少ないですが、本日はここまで。
眼鏡くんの愛が世界を救うと信じて!
明日も21時予定です。
では!
眼鏡を許嫁と絡ませるな。
許嫁なんぞに眼鏡は任せられん。
>>359
わかった、アンタになら眼鏡を任せられる。
眼鏡「本当にいいのかい? >>359、ボクは……肉食系だよ?」
>>359「分かってる……全部、受け入れてやる」
二人は熱い口付けを交わすと、もつれ込むようにベッドへ倒れ込んだ。
眼鏡「いいんだね? もう、後戻り出来ないよ?」
>>359「あぁ、オレの初めて、お前にやるよ……」
眼鏡「受け止めて、ボクのエクスカリバー……」
眼鏡がゆっくりと腰を進めると、きつく閉じられていた蕾は花開くかのように雄しべを飲み込んで行く。
>>359「オレのアヴァロンに全部収まったな……気持ちいいよ」
眼鏡「まるで、一つになってしまったかのようだ……動くよ……」
二つの影が再び動き始める。
まだ二人の夜は始まったばかりだ……
眼鏡「……ん……」
>>359「おはよう」
眼鏡「……おはよう」チュッ
>>359「……どうだった?」
眼鏡「……気持ち良かった……」
>>359「……もう、彼女のことは忘れられそうが……?」
眼鏡「……今は、キミしか見えないさ……」
>>359「……馬鹿」
ありがとう>>359、キミのお陰で許嫁ちゃんは助かった!
オエー(AA略)
こんばんは!
なんか朝に投下した気もするけどそんなことはなかった。
あれ、オレっ子に脳内変換すると良いですよ。
では、本日分の投下始めます。
眼鏡「許嫁さん、ミーティング始めるよ」
許嫁「それでは、男くん……また後で」
眼鏡「……」ギロッ
男「……」
許嫁「女さん、良ければ男くんと……」
女「あいよ、寂しがり屋の男くんは私が相手しててあげる」ヒラヒラ
男「無理して付き合わなくていいぞ?」
女「ま、暇だし。 友、アンタも付き合う?」
友「いや……オレはちょっと他の奴と約束しててな」
女「そう? んじゃ、後で電話するねー」
男「また明日な」
友「あぁ……男、眼鏡には注意しとけよ?」
男「……分かった」
女「委員長に気をつけろ、か……確かにプレイボーイだけどねぇ……」
男「モテるのか?」
女「らしいねー、まぁ、顔は悪くないし成績優秀、悪く言う人は少ないね」
女「今はフリーらしいけど、女に振られたことはないって自慢してたね」
男「お前はアイツのこと嫌いだろ? なんでだ?」
女「わかる? なんか自信過剰っぽくてさ……」
女「好きな子から見ると、自信に満ちてて頼れる、らしいけどねー」
女「それに、他の人に見せる顔とアンタに対する顔が違いすぎるでしょ」
男「以前アイツ邪険にしたの根に持ってるんだろ……」
女「多分、アンタに見せる顔が本当の顔でしょうね……」
男「ちなみに、オレはどう見てるんだ?」
女「……聞きたい?」
男「……やめとく」
男「だいたいいつまで続きそうだ?」
許嫁「取り敢えず今週末で個別作業に移る予定です」
女「セクハラされてないでしょーね?」
許嫁「大丈夫です、二人きりでもありませんし……」
男「今週末までは門で待つようにするから」
許嫁「ありがとうございます……」
女「送ってくれてありがと!」
男「こちらこそ、付き合わせて悪かったな」
女「お茶でも飲んでく?」
男「いや……遅いし今日は帰るよ」
許嫁「また明日です!」
女「あいよ、またねー!」ヒラヒラ
男「修学旅行は京都だったか?」
許嫁「はい、2泊3日ですね」
男「……同じ班になれるといいな」
許嫁「今のところくじ引きらしいですけど……」
男「……オレ運が悪いんだよなぁ……」
許嫁「ふふっ、私は運が良い方ですから、期待して下さいね?」
男「……まぁ、しすぎない程度にな」
許嫁「男さま、前も洗いますね?」ゴシゴシ
男「あぁ……」
許嫁「ふふっ、最初は恥ずかしがってたのに、もう良いんですか?」ゴシゴシ
男「……そりゃ毎日同じやり取りくり返してたら諦めもつく」
許嫁「……その割にここは大きくなってますけど?」クスリ
男「タオルは取るなよ? 変なことは禁止だからな?」
許嫁「分かってます……まだ、我慢しますから」ゴシゴシ
これは眼鏡と許嫁が同じ班になるパターンか
男「ふぅ……」チャプン
許嫁「ねぇ、男さま……?」チャプン
男「なんだ?」
許嫁「私、男さまのこと、好きです。 男さまも同じ気持ち、ですか?」
男「……嫌いな奴と一緒に風呂に入るかよ……」
許嫁「……ふふっ。 嬉しいです」チャプン
許嫁「私、待ちますから…… でも、あんまり待たせないで下さいね?」
男「……」
男(……どうすればいいんだろうな……)
眼鏡「それじゃ、明日案を持ち寄って、個別作業に移ろう」
「わかりました」
眼鏡「それじゃ、今日は解散!」
「お疲れー!」
許嫁「お疲れ様でした」
眼鏡「あ、許嫁さん……ちょっといいかな?」
許嫁「……はい」
眼鏡「……許嫁さん、話したいことがあるんだ」
許嫁「……なんでしょうか? 男くんを待たせてますので……」
眼鏡「……ボクと付き合ってくれないか?」
許嫁「っ!」
眼鏡「ボクの気持ち、分かってくれてるだろ?」
許嫁「……」
眼鏡「キミのこと、最初見たときから良いなって思ってたんだ」
許嫁「……あの」
眼鏡「ボクは皆にも人気があるし、きっとお似合いのカップルになれる」
許嫁「あの……」
眼鏡「絶対キミにとっても……」
許嫁「あの!」
眼鏡「な、なんだい?」
許嫁「ごめんなさい、私好きな人がいますので」
眼鏡「……それは男くん……男のこと?」
許嫁「はい。 私は男くんが好きです」
許嫁「ですから、眼鏡さんとの交際はお受けできません、ごめんなさい」
眼鏡「…………だよ」
許嫁「え?」
眼鏡「なんでだよっ!」ガシッ!
許嫁「ちょ、ちょっと! 眼鏡さん!」
眼鏡「なんでアイツなんだよ! ボクの方が良いに決まってるだろ!」グイグイ
許嫁「止めて! 離して下さいっ!」
眼鏡「あんな嫌われ者よりボクの方が! あんな根暗なんてっ!」
許嫁「っ!」パァンッ!
眼鏡「痛っ! なにを……!」
許嫁「男さまのこと何も知らないくせに! 勝手なこと言わないでっ!」
眼鏡「な……」
許嫁「男さまは優しい方です!」
許嫁「貴方と違って気持ちを押し付けたりしません!」
眼鏡「……」
許嫁「……叩いたりしてごめんなさい、好きになってくれてありがとう」
許嫁「でも、男さまが好きですから。 今日のことは忘れて下さい……」ガチャ
許嫁「……また明日」バタン
眼鏡「なんでだよ、なんで……」
眼鏡(ボクを振るなんて、有り得ない……有り得ないんだよ……!)
許嫁「……」
男「許嫁、終わったか……どうした?」
女「まさか何かあったの!」
許嫁「いえ……眼鏡さんに、告白されました……」
男「っ!」
女「ふぅん? で、許嫁さんはどう答えたの?」
男「……」
許嫁「……お断りしました」
男「……そっか……」
女「……良かったね、男くん?」
男「……別に、気にしてない」
女「鏡見てみる? 凄く安心した顔してるよ?」
許嫁「心配しないで下さい、私の気持ちは変わりませんから……」
男「……帰るぞ」
女「私、友と帰るから今日は二人で帰りな? じゃあねー!」ヒラヒラ
男「……余計な気を使いやがって……」
許嫁「実は、眼鏡さんのこと叩いちゃいました……」
男「っ! お前がそんなことするようには思えないんだが……」
許嫁「……男さまのこと、馬鹿にされて、つい……」
男「……そっか」ナデナデ
許嫁「あ……」
男「……ありがとうな、オレなんかの為に……」
許嫁「……自分を……私が好きな人の事を卑下するのは止めて下さい」
男「……分かった。 お前も気にするなよ?」
許嫁「……はい」
許嫁「男さま、今日は一緒に寝ても良いですか?」
男「……良いよ」
許嫁「はいっ!」ゴソゴソ
男「……」
許嫁「……」
男「……今日、さ」
許嫁「はい」
男「告白されたって聞いて、ドキッとした」
許嫁「……」
男「お前の気持ちは知ってるけど、もしかしたらって……」
許嫁「大丈夫ですよ……」
男「……」
許嫁「男さま、抱き締めて貰えませんか?」
男「……あぁ」ギュー
許嫁「……」ニコッ
男「……寝ようか」
許嫁「……はいっ!」
本日はここまで。
眼鏡哀れ、でもまだ眼鏡のターンは終わってないんだ。
明日から眼鏡編クライマックスです。
>>380
ごめん、眼鏡はイチャイチャの邪魔なので……
乙乙
皆>>1のレスちゃんと見ろって
レイプなんて『レ』くらいしか……
えっ
>>402
えっ
えっ?
今回の投下で眼鏡が迫ってきたじゃないか
あれが『レ』なんだろう
そうだよな?
なるほど
眼鏡×爺ですねわかります
>>416
おい、そんなこと書いてるとまた……
書きたくなるぢゃないか
>>422
男ハブで許嫁と眼鏡じゃないか?
こんばんは!
本日分投下開始します。
>>423
NTR主体なら眼鏡の策略でその展開に持っていくと思いますね、間違いなく。
脅されて関係を持たされていることを知らずに男は悶々としながら別行動、その裏で眼鏡は神社で許嫁と青姦とか……
女「おはよっ!」
許嫁「おはようございます」
男「……おはよう」
女「許嫁さん、昨日は甘えさせて貰った?」
許嫁「……はい」カァ
眼鏡「……許嫁さん、おはよう」
許嫁「あ……眼鏡さん……」
眼鏡「……昨日はごめん。 悪かったよ」
許嫁「いえ……こちらこそ」
眼鏡「もう忘れるから……これからも友達でいてくれるかい?」
許嫁「……はい、それなら喜んで!」
男「……」
眼鏡「男くん、キミにも……悪かったね」
男「……気にしていない」
眼鏡「……ありがとう。 許嫁さん、それじゃまた放課後に」
許嫁「はい、後ほど……」
女「ふぅ……ん?」
女「たまには夕方の屋上も悪くないねー!」
男「あぁ……」
女「で、こんなとこ連れてきた理由は?」
男「なぁ、女……」
女「なにかな? お姉さんの相談室は閉店だけど、友達として聞いてあげる」
男「……昨日、許嫁が告白されたって聞いてさ、一瞬不安になった」
女「だろうね、凄い顔してたもん」
男「オレ、やっぱりアイツのこと好きだ。 でも……」
女「お爺さんの言いなりになりたくない?」
男「あぁ……オレ、どうしたらいいんだろう」
女「……先に謝る。 ごめんね?」
男「え?」
女「……この馬鹿っ!」パァン!
男「な……」ヒリヒリ
女「アンタさ、いつまで答えを保留にしてるわけ?」
女「お爺さんと切り離して考えろって言ったでしょ!」
男「でも……」
女「アンタの気持ちも分かるけどさ……」
女「もし、今お爺さんが別れろって言ったら、アンタ別れるわけ?」
男「あ……」
『生活は保証してやる、今からでも別れて出て行け!』
『ダメだ! 僕は妻を愛している!』
『父さんがなんと言おうと、絶対に別れたりしない!』
女「あの子さ、10年もずっとアンタのこと好きだったんだよ?」
女「アンタだってあの子のこと好きなんでしょ?」
女「つまらない反発心なんかに負けてあの子裏切ったら、アンタ許さないから!」
男「10年? オレがあの子に会ったのは2週間前じゃ……」
女「アンタさ、勘違いしてんのよ……」
女「お姉ちゃんは終わりって言ったでしょ?」
女「アンタのお姉ちゃんは私じゃないの!」
『……ふぅん? ねぇ、ちょっと聞いてもいい?』
『……私も聞きたいことがあるんです。 男さまと女さんの約束について』
『なんでアンタ、男のお母さんと同じ髪飾りつけてるの?』
『……貰ったんです、10年前、男さまから……』
『あの頃、男さまは私をお姉ちゃんと呼んで一緒に暮らしてたんです』
『……なのになんで……女さんがお姉ちゃんになってるんですか!』
『私もお姉さんだったの……8年前、施設でさ』
『アイツは心を開いてくれなかったけど……優しくてね』
『私が先に里親決まって施設出る時に、また会おうねって約束したんだ』
『再開したら心を開いてくれて、嬉しくてさ……』
『後で勘違いには気付いたけど、そのままお姉ちゃんでいたの』
『勘違い……』
『うん、だから最初から男くんは許嫁さんを近付けたんだね』
『ごめんね、お姉ちゃんは返すから……』
『いいえ、今まで男さまを守ってくれてありがとう……』
『それにしてもあの馬鹿、一番大事なこと勘違いするなんて……』
『ふふっ、馬鹿ですよね……』
男「許嫁がお姉ちゃん……」
女「あの子、ずっとアンタのこと好きだったんだよ?」
女「あんな良い子、あんまり待たせるもんじゃないの!」
女「いいじゃない、お爺さんがどう考えてようが、アンタらが流されなきゃ」
男「……そうだな、オレが馬鹿だった」
男「親父たちが、答えを教えてくれてたのにな……」
女「やっと素直になれそう?」
男「……あぁ」
女「せっかくだから、もう一発気合い入れとく?」
男「……頼む」
女「今日、ちゃんと思いを伝えてあげなさいよっ!」パァン!
男「……ありがとう、女!」
眼鏡「すまない、今日のミーティングなんだけど……」
「どうかしたの?」
眼鏡「資料を家に忘れて来ちゃったんだ……」
「マジかよ……どうする?」
眼鏡「良ければ、ボクの家で今日終わらせてしまいたいんだけど……」
「私はいいけど……」
「菓子とか出してくれるならいいぜ?」
眼鏡「……許嫁さんも、いいかな?」
許嫁(二人きりじゃないし、朝謝って貰えたら大丈夫ですよね?)
許嫁「遅くならないようなら……」
眼鏡「良かった! それじゃ行こうか!」
眼鏡「……」ニヤ
友「あ、戻って来たか!」
女「ん? なんか用だった?」
友「……眼鏡のことだ」
女「あぁ、この前なんか言ってたっけ……」
男「でも、許嫁は告白されたけど断ったぞ? 少し遅かったな……」
友「違う! 問題は振った後の話だ!」
女「どういうこと?」
友「オレのダチの知り合いが、昔眼鏡を振ったんだ……」
友「ところが、数日後いきなり付き合うことになったらしい」
男「……振ったのにか?」
友「あぁ……そして少し後、その子はいきなり転校した」
女「それ……委員長が関係してるってこと?」
友「わからん……事件になったわけでもないしな……でも」
友「ダチがその事を聞くとその子は思い出したくないと言ってたそうだ」
女「それが本当ならさ……」
男「……アイツと二人きりにするのはマズいな」ピロリーン
男「メール……? 許嫁からだ……」
男「っ! 4人で眼鏡の家で作業するだと!」Prrr
友「おい……なんかおかしいぞ……」
男「ダメだ、電源切れてる!」
「聞いた? 眼鏡くん今日決めるってー」
「許嫁さんと付き合うことになったんでしょ? いいよねー」
「オレも許嫁さん狙ってたのによー」
眼鏡「ここがボクの家だよ」
「じゃあ、さっさと終わらせちゃおうか!」
「あぁ、そうだな!」
許嫁「そうですね、頑張りましょう!」
眼鏡「(二人とも、お願いね?)」ヒソヒソ
「(えぇ、恋人になったばかりなんでしょ?)」ヒソヒソ
「(ちゃんと二人きりにしてやるって)」ヒソヒソ
眼鏡「お待たせ、お菓子とお茶ね?」カチャ
許嫁「ありがとうございます」
「ジュースの方が良かったんだけどなー」
眼鏡「ジュース飲まないんだ、悪いね」
「さ、飲みながら終わらせちゃいましょう!」
眼鏡「だいたいこんなところかな……?」
許嫁「そう……ですね……」ウト…
「許嫁さんもお疲れみたいだし、終わりましょうか」
「そうだな、これまでにしようぜ」
眼鏡「許嫁さん、眠いのかい?」
許嫁「はい……でも……帰ら……ないと」
「無理しない方がいいよ?」
「後は彼氏に任せて帰るか」
眼鏡「あぁ、悪いね」
「それじゃ、ごゆっくりー」
「変なことすんじゃねーぞ?」
眼鏡「分かってるって……」
許嫁「……」スー スー
男「……なぁ、今の話もう少し聞かせてくれ」
「あぁ? お前には関係ねぇだろ?」
「聞いてるよ? 従姉妹だからって眼鏡くんの邪魔ばっかりしてたって」
男「許嫁が眼鏡と付き合うことになっただと?」
「あぁ、それがどうした?」
「アンタね、眼鏡くんに逆恨みでもするなら怒るよ?」
男「そんなはずはないんだ、許嫁は昨日眼鏡の告白を断ったんだ!」
「はぁ? だって眼鏡がそう言ってたんだぜ?」
「勘違いじゃない?」
男「許嫁がアイツと付き合うわけがないんだ……」
「だから、なんでだよ?」
男「許嫁は、オレの婚約者なんだよ!」
「は? なにその冗談……」ザワザワ
「いや、でも確かに男と良く一緒にいたけど……」ザワザワ
女「男くんの話は本当よ。 だから、今の話はおかしいのよ!」
友「今日決めるって言ってたんだな? 許嫁さんが危ない!」
男「誰か、眼鏡の家知らないか!」
「……そんなこと言って、眼鏡の邪魔しようとしてないだろうな?」
男「頼む! 教えてくれ! なんでもする、だから!」ガバッ
「お、おい! 土下座なんて止めろ、誤解されるだろ!」
「男が頼むだって……? 初めて見た……」
女「お願い、急がないと本当に危ないかもしれないの!」
友「誰かいないのかよ!」
「……分かった、オレは小学校から一緒だから家を知ってる……」
「案内してやるよ。 もし嘘だったら許さねぇぞ?」
男「……ありがとう!」
眼鏡「ふふ…… ママの睡眠薬、良く効いたみたいだね?」
許嫁「……」スー スー
眼鏡「キミが悪いんだよ……? ボクを振ろうだなんて考えるから……」
眼鏡「さぁ、二人で楽しもうか……」プチプチ……
焦らすようですが本日はここまで。
伏線回収が霞むくらいに眼鏡が覚醒してしまいました。
また明日21時より。
では!
,ィ⊃ , -- 、
,r─-、 ,. ' / ,/ } ち
{ ヽ / ∠ 、___/ |
表 ヽ. V-─- 、 , ',_ヽ / ,' ょ
ヽ ヾ、 ',ニ、 ヽ_/ rュ、 ゙、 /
で \ l トこ,! {`-'} Y っ
ヽj 'ー'' ⊆) '⌒` !
ろ , 、 l ヘ‐--‐ケ } と
ヽ ヽ. _ .ヽ. ゙<‐y′ /
} >'´.-!、 ゝ、_ ~ ___,ノ
| -! \` ー一'´丿 \
ノ ,二!\ \___/ /`丶、
/\ / \ /~ト、 / l \
>>463
.∧_∧ ∧_∧
(・ω・)・ω・)キャー
/ つと \
許嫁「男よりはやーい」
>>481
おま、サラマンダーならまだしもアレが早かったらNTRにならないじゃないか
絶対アレ好きな子の名前入れてトラウマになった人いるよね
ムカついたけど眼鏡を殴る筋肉が無い、眼鏡を割りたいけど割る眼鏡が無い、そんなときに!
眼鏡殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに眼鏡を殴ってくれます!
モチロン眼鏡を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くの眼鏡の眼鏡を無差
別に殴りまくります!1時間\12~ 24時間営業 年中無休!
/フフ ム`ヽ
/ ノ) ∧∧ ) ヽ
゙/ | (´・ω・`)ノ⌒(ゝ._,ノ
/ ノ⌒7⌒ヽーく \ /
丶_ ノ 。 ノ、 。|/
`ヽ `ー-'_人`ーノ 眼鏡殴り代行では同時にスタッフも募集しています
丶  ̄ _人'彡ノ 筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
ノ r'十ヽ/ 眼鏡を殴るだけの簡単なお仕事です!
こんなの貼るひまあるなら投下しろとか言わないで……
こんばんは!
副業を始めてみましたが、今回で廃業になります……
皆さん全員の溜飲の下がる結末になっているか不安ですが……
納得いかない方はお気のすむまで眼鏡殴り代行をご利用下さい。
では、投下を始めます。
眼鏡「ほぅ……」
許嫁「……」スー スー
眼鏡「いつも気になっていたが、上着を脱ぐとさらに大きい胸じゃないか」
眼鏡「……」スル…
眼鏡「乳首まで美しいピンク色か……想像したとおりだ」
眼鏡「揉みごたえもある」フニフニ
眼鏡「……」ペロ… コリコリ
許嫁「……ん……」
眼鏡「寝てても感じるようだな、起ってきたね?」チュバ…
眼鏡「さて、それではそろそろ下も可愛がってあげるよ……」
「……」ピンポーン
眼鏡「……!」
「……」ピンポーン ピンポーン
眼鏡「……なんだ、これからお楽しみだってのに……」トタトタ
眼鏡「どちらさま?」プッ
「……よぅ」
眼鏡「あぁキミか…… 何の用だい?」
「担任からお前宛にプリント預かってきた。 渡したらすぐ帰るよ」
眼鏡「そうか、悪いね。 今出るよ」プッ トタトタ
眼鏡「お待たせ、わざわざすまないな」
「いや、家近いしな……」
眼鏡「お茶でも出したい所なんだが、悪いね。 今彼女と……」
男「誰が彼女だと?」
眼鏡「っ! なぜお前がいるっ!」
「悪いが、少しお邪魔するぞ?」
眼鏡「なっ! ダメだ、止めろ!」
友「お前は動くな」ガシッ
男「コイツの部屋はどこだ?」
「こっちだ……」
眼鏡「止めろ! クソ、離せよ!」
男「ここか…… 許嫁、無事か!」ガチャッ!
「これは……」
許嫁「……」スー スー
男「……悪い、見ないでやってくれ……」パサッ
「あ、あぁ……すまん」
男「許嫁……無事で良かった……」ギュー
眼鏡「離せよ! このっ!」
「おい、眼鏡…… どういうことだ?」
眼鏡「な、なにがだ?」
「お前、なんで寝てる許嫁さんの服脱がしてんだよ?」
眼鏡「そ、それは許嫁さんがオレの彼女で……」
男「どけ」
「お、おいっ!」
男「許嫁がてめぇの彼女だ? ふざけんな……」
眼鏡「な、なにを……」
男「許嫁は、オレの婚約者なんだよっ! 勝手に触るな!」バキッ! カラン…
眼鏡「ガッ……メ、メガネが……」
男「メガネの心配してる場合か!」グシャッ パリン!
男「てめぇ、許嫁に何しやがった!」ドスッ
眼鏡「グッ、うげえぇぇぇ……」バタッ
男「この……」
友「落ち着け! 殺す気か!」ガッ!
男「っ! ……すまん」
「……悪かったな、疑ったりして……」
「オレたちまで犯罪の片棒を担ぐところだった……」
男「いや、おかげで許嫁は無事だった……ありがとう」ニコ
「……お前、そんな顔するんだな……」
友「おい、お前の蹴りでのびたコイツ、どうする?」
男「ギリギリ未遂だし警察沙汰にはしたくない、許嫁の為にな」
友「だが、今未遂ってことは多分……」
男「あぁ、前科があるな。 騒ぎにならなかったのは揉み消しでもしたか」
「コイツの親父は政治家だからな……」
友「じゃあ、泣き寝入りか……?」
男「いや、許嫁に手を出した報いは受けて貰う…… 気は進まない方法だが」
友「おい、ガムテープ有ったぞ」
男「貸してくれ……」グルグル
男「これで動けないな、悪いがリビングにでも転がしといてくれ」
友「わかった……」
「オレたちが見張ってる、お前は許嫁さんの傍にいろ」
男「あぁ、助かる……」
許嫁「……」スー スー
男「ったく、何も知らないで幸せそうな顔しやがって……」
男「……覚悟、決めるか」Prrr
秘書「もしもし」
男「アンタは爺の秘書か?」
秘書「はい。 珍しいですね、男さまが連絡して来られるとは」
男「悪いが、爺と連絡が取りたい。 至急だ」
秘書「……分かりました。 5分後折り返します」プッ
男「ふぅ……」
男「取り敢えず、上着を着せるか……」プチプチ
男「……」Prrr
男「来たな……もしもし」プッ
爺「男か、ワシを呼び出すとは、何事かの?」
男「オレも呼び出したくはなかったがな…… 許嫁が襲われた」
爺「なんじゃと!」
男「ギリギリ間に合ったからレイプ未遂だ。 だが、前科があると見ている」
爺「なぜワシを呼んだ?」
男「オレのことなら呼ばねぇよ…… だが被害に逢ったのが許嫁だしな」
男「それに犯人の親が政治家らしい…… 悔しいが、オレには裁く力がない」
爺「良かろう。 こちらで処理する」
男「はっ、偉そうな口をきいておいてこのざまだ、罵っていいぜ……」
爺「……良くぞ許嫁を守ったな、男……秘書、後は任せた」
男「あ?」
男(爺がオレを誉めただと……?)
秘書「男さま、それでは場所を……」
男「あ、あぁ……」
友「……許嫁さんは?」
男「強力な薬のようだ。 しばらくは起きないな」
「コイツはどうなるんだ? それにオレたちは……」
男「お前らは関係ないさ、今日一緒のはずの後二人は知らんが」
男「コイツは間違いなく処分される。 揉み消せない相手に処分を任せた」
男「……友、女に連絡したか? 心配してるぞ、多分」
友「やべ、ちょっと電話してくる……」
眼鏡「……ぐ……」
男「お目覚めのようだな」
眼鏡「っ! 男! お前こんなことをして無事で済むと……」
男「無事で済まないのは貴様の方だ」
眼鏡「ボクのパパは政治家だぞ? こんなことの一つや二つ……」
秘書「失礼ながら、お父上のスポンサーは覚えておいた方が宜しいかと」
男「流石に速いな、秘書さん」
秘書「会長の命、まして許嫁さまの危機とあらば」
眼鏡「誰だよ、お前は!」
秘書「○○グループ会長の秘書です。 男さまは会長の孫にあたるお方です」
男「オレは関係ない……」
男「眼鏡。 お前は自分の親父のスポンサーに噛みついたって訳だ」
眼鏡「は?」
秘書「会長はご立腹です。 貴方もお父上も、相応の報いを受けて頂きます」
眼鏡「なんでだよ……なんでこうなるんだよ……」
男「……お前さ、許嫁の気持ちを一度でも考えたか?」
眼鏡「……」
男「……悪かったな、オレが婚約のこと言ってればこうはならなかった」
男「だからといって、お前のした事は許される事じゃないけどな……」
秘書「宜しいですか、男さま?」
男「あぁ、任せるよ。 どうせ爺のことだ、敵には容赦しねぇだろ」
秘書「お任せ下さい。 許嫁さまにはご迷惑をお掛けしない形で片をつけます」
「お前、なんか凄いんだな……」
男「別にオレの力じゃないし、爺とは縁を切ってる」
男「悪いが、オレのことは他言無用で頼む。 また事件が起きかねない」
「あ、あぁ……」
友「片づいたか?」
男「あぁ…… 女は?」
友「カンカンだった…… 泣いてたな、あれは」
男「後が怖いな…… 処理の邪魔になる、そろそろ帰ろう」
秘書「車を回しますので……」
男「いい。 そこまで世話になるつもりはない……」
友「許嫁さんはどうするんだ?」
男「背負って帰るさ、オレの婚約者だからな!」
許嫁「……」スー スー
男「……」
許嫁「……」スー スー
男(無事で良かったな……)
許嫁「……ん……」
男「許嫁、起きたか?」
許嫁「あれ……私……」
男「……静かにしてろ」
許嫁「あ……なんで? 男さま、降ろして下さい!」
男「いいから! 家についたら説明するから……」
許嫁「は、はい……」
男「……」
許嫁「重く……ないですか?」
男「……全然」
許嫁「……」
男「……お前、やっぱ胸でかいな……」フニョン
許嫁「やっぱり降ろして下さい!」カァ
許嫁「お先にシャワー頂きました……」
男「ココアを入れてある…… オレが上がるまで飲んで落ち着け」カチャ
許嫁「ありがとうございます……」
男「……というわけだ」
許嫁「そうでしたか……」
男「悪かったな、あんなゲスにお前の胸を見せてしまった」
許嫁「いえ……私が無警戒にあの人の家に行ってしまったから……」グスッ
男「朝の謝罪で信用したんだろ? お前はそれでいい」
男「オレのように、他人を信じられないような人間になるな……」
許嫁「あの……眼鏡さんは……?」
男「……爺に処理を頼んだ」
許嫁「旦那様にですか! 男さま……私の為に、済みません……」
男「アイツは前科を揉み消していたからな……他に手が無かった」
男「あと、婚約の件をクラスの奴にバラした。 済まない……」
許嫁「いえ……男さまは宜しかったのですか?」
男「あぁ、もういいんだ」
男「今日、女に聞いたんだ……お前が、許嫁がお姉ちゃんだったんだな」
許嫁「っ! 聞いたんですね……」
男「オレ、馬鹿だよな……許嫁はずっとオレのこと覚えてくれてたのに」
男「オレは約束の相手勘違いしてさ…… 10年も待たせちまった」
許嫁「いいえ、きっと覚えてたんです……だから私を住まわせて……」
男「髪飾り、貸してくれるか?」
許嫁「はい……」カチッ
男「母さん……許嫁を守ってくれてありがとう」ギュ
許嫁「男さま……」
男「オレ、決めたよ。 もう、これ以上待たせない」
男「許嫁、好きだ。 オレと婚約してくれるか?」
許嫁「宜しいのですか? 旦那様のこと……」
男「爺は関係ない。 オレが、お前を幸せにしたい。 イヤか?」
許嫁「イヤなはずがありません! 男さま、好きです! 大好き!」ガバッ ギュー
男「許嫁、ありがとう……」チュッ
許嫁「あぁ……男さま……」
男「……お前が欲しい。 いいか?」
許嫁「……はい。 男さまが望まれるなら……」ギュー
男「……寝室に行こう」
ここで休憩。
お子様がお休みになった23時から大人の時間です。
皆様に愛された眼鏡はここで退場です……
では、また後ほど!
お待たせしました。
初えっちです。
クドいですがまぁしょうがない。
ベッドサイドのライトの光で薄く照らされる部屋に、緊張した面持ちの二人がベッドに腰掛けている。
許嫁「男さま……脱がせて頂けますか?」
許嫁が立ち上がると、男はゆっくりとジッパーに手を伸ばす。
元は自らの着ていたウェア。今は、許嫁の肢体を包みその豊満な胸が布地を持ち上げている。
ジッパーを降ろすと、白いブラに包まれた双丘が存在を露わにした。
続いて、そのままズボンも降ろしていく。
ブラとお揃いのパンティ。純白の布地は紅潮した肌をより引き立たせていた。
男「可愛いよ……」
男は、抱きしめるように背中のホックへ手を伸ばす。
なかなか外れないホックに苛立つように手を動かす。
なんとかホックを外すと包まれていた胸が解放された喜びに震える。
チュ…
許嫁「……ぁん……」
悪戯心から桃色の突起を口に含むと、甘えるような声が漏れた。
男はベッドに腰掛け、秘部を覆い隠すそれに手を掛け、ゆっくりと降ろしていく。
丁度目の前にある割れ目に視線を移す。
これまでは直視しないよう避けていたその場所は、期待から布地との間に露を垂らし光を反射して輝いていた。
許嫁「恥ずかしいです……」
しかし身体を隠すことはせず、両掌は顔を覆いその表情を隠していた。
男「今まで散々見せつけた癖に……」
許嫁「あれはお風呂ですから……」
男がからかうと、許嫁はイヤイヤをしながら言い訳を返す。
男「オレも……」
男が促すと、許嫁は男の衣服を脱がし始める。
トランクスを脱がす段になり、既に男のそれが布を押し上げていることに気付いた。
許嫁「男さま、大きくなってますよ?」
そう言いながら、軽く指でつつくと敏感に震えて揺れる。
お互いに生まれたままの姿になると、どちらからともなく唇を重ねる。
チュ… チュバ… ジュル…
最初は表面的な触れ合いから始まり、次第に舌を這わせ唾液の交換に至る。
男が強く舌を吸うと、許嫁は口内を舐め回す。
お互いに息が途切れ唇を離すと、名残を惜しむかのように唾液が糸を引いた。
再び唇が合わさる。
今度は唇の動きと共に、許嫁の手が男のモノを撫でさすり、男は両手で許嫁の胸を揉みしだく。
チュッ ジュル…
許嫁「ん……ふ……」
男の手の動きに合わせ、許嫁から甘い吐息が漏れ始めた。
許嫁「男さま、失礼します……」
ベッドに腰掛けた男の下腹部へ、許嫁の手が伸びる。
以前の夜に味わった優しい愛撫。指を絡ませ、緩やかに上下する。
しかし、以前と違い許嫁の顔が隆起したモノへ近付く。
突き出した舌が、チロチロと鈴口やその周りを這い回る。
男「汚いよ……」
しかし止める気はなく、期待を込めて呟いたその声に、許嫁は誤ることなく反応する。
軽く口を開くと、手の上下運動は続けたままその先端を飲み込み、唾液を潤滑液に前後させる。
チュボ… ジュプ… ジュプ…
未経験故の拙い動きも、同じく未経験の男にとって感じたことのない快感を与えていた。
チュポンッ ツー…
唇を離すと、先端と唇の間に唾液とカウパーの混ざった液体がアーチを描く。
許嫁「気持ちいいですか……?」
手の動きは止めず、答えの分かっている問いかけをすると、先端にキスをして許嫁はベッドに登っていった。
許嫁「私も、お願いします……」
ベッドに仰向けになった許嫁が誘うと、男は覆い被さり口付けを交わす。
その左手は許嫁の右胸を揉みしだき、右手は許嫁の左手と組み合い握り締める。
唇から首筋、鎖骨へと順に口付けをしながら、その唇は左胸の突起へと到達した。
ペロ… チュ… チュパ…
突起を舐め、吸い上げると次第にツンと立ち上がり、興奮の度合いを主張し始める。
左手も指先で突起をつつき、摘み、押し潰すと同時に掌で乳房の形を歪める。
許嫁「ふぁ……男、さまぁ……もっとぉ……」
好きな男の手と口で胸を弄ばれながら、許嫁は更なる快楽を 要求する。
握り締めていた右手を離すと、太ももを撫でさすりながら次第に中心へと動かしていく。
許嫁「ひぁんっ!」
指先に熱いぬめりを感じた瞬間、許嫁の口から甘い悲鳴が漏れる。
許嫁「あっ……んっ……」
そのまま指先を軽く沈め、かき回すように蠢かせると同時に喘ぎを漏らす。
親指で充血し勃起したクリトリスをさすると、さらに反応は激しくなっていく。
許嫁「あんっ! ヤダ……それ、すごいですぅ……」
溢れるように湧き出てくる愛液をまぶし、クリトリスを弄りながら指でかき回すと、許嫁の身体がビクン、と痙攣を起こした。
男「そろそろ、いいか……?」
余りの可愛さに我慢が出来ず問いかけると、許嫁はコクンと頷きを返した。
許嫁への愛撫で興奮し隆起したそれを許嫁の中心へ添え、軽く上下に動かしこすりつける。
許嫁「優しく、して下さいね……?」
不安を感じながらも期待を込めたその言葉を聞くと、男はゆっくりと身体を沈めていく。
許嫁「い……んんっ……痛い……」
破瓜の痛みに僅かに涙を零しながら、その両手は男の背中を引っ掻き爪痕を残す。
男「ん……きつい……」
じりじりと腰を進めて行くと、突如抵抗が軽くなった。
結合部を見ると、根元まで突き刺さったモノの周りは紅く染まり、今純潔が奪われたことを如実に示していた。
男「最後まで入った……大丈夫か?」
許嫁の頭を撫でながら問い掛ける。
許嫁「痛いです……でも、嬉しい……」
涙を流しながら喜びを伝えるその笑顔は、とても美しく可愛らしいと男には感じられた。
許嫁「もう少し、このままで……」
許嫁の懇願に頷き返した男も、これまでに感じたことのない快感を下腹部に味わっていた。
熱く溶けるようなぬめりの中で、時折キュッと締め付けを感じ、動いていないにも関わらず次第に性感が高まっていく。
男「我慢出来ない……動いていいか?」
このままでは何もせず限界を迎えると感じた男は、痛みに耐える許嫁に尋ねる。
許嫁「はい……お好きなように動いて下さい……」
許嫁の答えを聞くと、ゆっくりと腰を前後させ始めた。
ジュプ… チュブ…
痛みに愛液が引いていた内部も、再び潤いを取り戻し男を迎え入れる。
男も滑りが良くなるにつれ、次第に腰の動きを早めていく。
許嫁「んっ……ハァッ……ぁんっ!」
痛みとは異なる感覚を感じ始めた許嫁の口からも再び快楽の証が漏れ始める。
その声は男の興奮を誘い、さらに腰の動きを早める結果となる。
パンッ! パンッ! パンッ!
腰の動きが激しくなり、打ち付ける音が響き渡る。
男「ごめん……もう……」
痺れるような快感とともに、根元からせり上がる感覚を感じた男は限界を告げる。
許嫁「大丈夫ですからっ! 中にっ! 中に出してっ!」
最後の一瞬まで繋がっていようとそう答えた許嫁は、まるで逃すまいとするように足で男の腰を抱え込み固定した。
パンパンパンパン…
腰の動きが限界に近付く。
許嫁「あっあっ……ふあぁっ、あんっ!」
男「もう……ダメだ……イくっ!」
ドクン! ビュルッ! ピュッ!
許嫁「あ……んあぁぁぁ!」
ビクンッ!
最後の締め付けを感じるとともに、男は許嫁の奥へ白濁を放つ。
それは一度の放出では収まらず、許嫁の痙攣に合わせ何度も脈動し、精を漏らした。
許嫁「……男さまの、熱いのが沢山奥にでてます……」
許嫁は陶然とした表情でそう呟くと、ようやく抱え込んでいた足を緩め脱力した。
男「気持ちよかった……」
男は体力を使い果たしたかのように許嫁に覆い被さると、余韻に浸りながらゆっくりと目を閉じた。
許嫁「このまま、寝ちゃいましょうか……」
許嫁もそう囁くと、軽く口付けをして目を閉じた。
暫くすると、二人の安らかな寝息のみが 部屋に聞こえていた。
ここまでです。
以降、えっち解禁の為イチャラブからイチャエロラブになります。
えっちぃの嫌いな人は気を付けて下さい。
では、また明日21時頃。
そろそろネタが尽きて書きための速度が落ちていく……
この前4分の1って言ってなかったか
乙
( ゚∀゚)
( 眼鏡) (゚д゚ )
| ωつ――――ノヽノ |
し ⌒J < <
_, ,_
( ゚Д゚)
( 眼鏡) (゚д゚ )
| ω==≠つ――――ノヽノ |
し ⌒J < <
_, ,_
( ゚Д゚) ブチッ!!
( 眼鏡) ∴:; (゚д゚ )
| ω==ゝ”ヽ=つ――――ノヽノ |
し ⌒J < <
( ゚д゚ )
∴:; ノヽノ |
⊂(。Д。⊂⌒`つ .;つ__j < <
>>557
現時点で2/5ちょいくらい。
まだまだ追い付きはしないけど差が縮まってます。
こんばんは!
眼鏡が居なくなってこの先見続けてくれるか不安になりながら投下します。
許嫁「……ん……」チュン チュン
男「……」スー スー
許嫁(昨日は……)
許嫁(そっか、ついにしちゃったんですね……)カァ
許嫁(あ……繋がったまま……)ヌチュ
許嫁(男さまの、固くなってる……)カァ
許嫁(……)チュプ…
許嫁「ん……ふ……」ニチュ…
許嫁(やだ、朝から続けてなんてはしたないですよね……)
男「……」スー スー
許嫁「可愛いです……」チュ
許嫁(もう少し、このまま……)
許嫁(男さま、私幸せです……)
男「……んん……」
許嫁「……」ジー
男「あ……許嫁、おはよう」
許嫁「ふふ、おはようございます」
男「……まだ繋がってたんだ……」カァ
許嫁「……はい」カァ
男「その……気持ちよかった」
許嫁「……私もです」
男「……シャワー、浴びようか?」
許嫁「その前に、んー♪」
男「……」チュッ
許嫁「……えへへ」
男「繋がったまま風呂場に行く?」
許嫁「……馬鹿」コツン
男「……血まみれだ……」
許嫁「……初めてだったんですもの……」
男「痛かっただろ? ごめんな……」
許嫁「幸せな痛みですから……あ」
男「どうした?」
許嫁「……男さまの、垂れてきました……」
男「……見せて?」
許嫁「や、やですよ……」
男「見せて?」
許嫁「もぅ…… どうぞ……」ドロ…
男「……すごい量だな……」ニチャ…
許嫁「こんなに出されたんですね……」
男「……興奮してきた」ムクムク
許嫁「ダメですよ? 続きはコンドームを買ってからです!」
男「……ダメ?」
許嫁「ダメです! 我慢出来ないなら、その、手でしてあげますから……」
男「……お願い」
許嫁「もぅ……男さま、思ったよりエッチなんですね?」シュッ シュッ
男「許嫁のそんな姿見たら、我慢できないって……」
許嫁「させたのは男さまです……」ニチュ… ニチュ…
男「もう出そう……口で、してくれないか?」
許嫁「……はい」チュ
許嫁「……ん……」ジュプ チュブ…
男「出るぞ……イく!」ドクン! ビュルッ!
許嫁「んっ! んくっ……」コクン…
許嫁「……変な味です……」
許嫁「男さま、食後のコーヒーです」カチャ
男「ありがとう……今日はどうする? どこか出掛けるか?」
許嫁「あの……その、何かが挟まったような違和感があるので……」
男「あ、あぁ……なら家にいるか?」
許嫁「はい……せっかくですから二人だけでゆっくりしたいです」ピト
男「そうだな……こうしてるのもいいな……」モミモミ
許嫁「……」ツネリ
男「痛っ!」
許嫁「……昼間からエッチなのは禁止です!」
男「……はい」
男「そうだ……ちょっとお前の部屋入るな?」
許嫁「はい、構いませんけど……」
男「少しそこで待っててくれ……」
男「あったあった……」
許嫁「何か探し物でしたか?」
男「あぁ……左手貸してくれる?」
許嫁「? はい……」スッ
男「……」キュ
許嫁「男さま、これって……」
男「母さんの形見の指輪。 確か婚約指輪の筈なんだ……サイズも合ったな」
男「婚約指輪買う余裕ないからさ、おさがりで悪いけど……」
許嫁「いえ……嬉しいです! 私、晴れて婚約者ですね……!」ニコッ
男「あぁ……オレも親父のがピッタリだ……」キュ
許嫁「お揃いですね!」
男「ごちそうさま……許嫁も結構料理うまくなってきたな」
許嫁「まだ簡単なものしかダメですけどね?」ピンポーン
男「あ、お前辛いだろ? オレが出るよ」
男「どちらさま?」ガチャ
女「こんにちはっ!」
友「様子見にきたぞ」
男「あぁ、二人ともいらっしゃい……まぁ、上がれよ」
許嫁「あ、いらっしゃいませ!」
女「許嫁さん、大丈夫だった?」
友「コイツが昨日からうるさくてさぁ……」
女「何言ってんの! 報告忘れてたくせに!」
友「すまんすまん」
男「コーヒー入れるから座ってな」
許嫁「あ、私が……」
男「お前は座ってろ!」
女「それで、許嫁さん大丈夫? トラウマとかなってない?」
許嫁「あの、私寝てただけであまり覚えてなくって……」
男「睡眠薬飲まされてたからな」
女「もー、とにかく無事で良かった!」ポロポロ
男「学校に居た連中はどうだった?」
女「皆まだ嘘とか思ってるね、眼鏡外面は良かったから」
女「一応はっきりとするまで人に言わないよう言っておいたけど……」
男「あぁ、それで良い。 後は爺がうまくやるだろ」
女「え? アンタがお爺さんに……?」
男「オレだって出来れば頼みたくなかったさ」
女「ふぅん? ま、許嫁さんの為だもんねー?」
友「昨日は土下座までしたもんな……っと」Prrr
許嫁「男さま…… 私の為にそんなことまで……」ジワ…
「……お前らか、何の用だ?」
男「……余計なことを言いやがって……」
「許嫁さん? 隣にいるけど……」
男「誰から電話だ?」
友「昨日眼鏡の家に行った二人が会いたいそうだ。 どうする?」
男「……許嫁次第だな」
許嫁「私は……構いません」
友「……わかった」
「良いらしい。 場所は駅前の……」
女「……私らも付いてくからね?」
男「あぁ……許嫁、お前出掛けても大丈夫か?」
許嫁「もう違和感だけで痛くはありませんから……」カァ
女「ふぅん? ……さっきからやけに許嫁さんを気遣うんだねー?」
男「……財布取ってくる」トタトタ
女「(ね、もしかして昨日、女にして貰った?)」ヒソヒソ
許嫁「(……はい)」カァ ヒソヒソ
女「(……良かったね……)」ヒソヒソ
男「じゃあ、出掛けようか…… なんだ?」
女「別にー?」ニヤニヤ
友「さて、もう来てるかな?」カラン
「あ……」ガタン
「……おはよう」
許嫁「……おはようございます」
女「取り敢えず注文しようか」
男「……あぁ」
「私たち、昨日帰ってからクラスの人たちから連絡があって……」
友「あぁ、案内してくれたアイツか……」
「許嫁さん、大丈夫だったか?」
許嫁「はい、私は寝てて覚えてませんが……」
「……いきなりウトウトし始めたもんな……」
「あの時気付いてあげてたら……」ポロポロ
男「念の為の確認だが、二人は共犯なのか? それとも騙されてたのか?」
「オレたちはさ、眼鏡が許嫁さんと付き合うことになったって聞いて……」
「資料作りが終わったら二人きりになりたいから協力して欲しいって……」
男「……そうか」
「でもオレたちのせいで許嫁さんが危ない目に遭ったのは事実だ」
「許嫁さん、本当にごめんなさい!」ガバッ
許嫁「良いんです、二人も騙されてたんですから……」
女「ねぇ、男くん…… 二人も何か罪になるの?」
男「今の話が本当なら大丈夫だろう……」
男「……許嫁が信じるなら、オレも……信じる」
友「それじゃ、オレたちはここで……」
女「男くん、許嫁さんに優しくしてあげなさいよ? ベッドの上でも」
男「なっ!」
友「っ! てめぇ、もうそういう関係なのかよ! 死ねよ!」
許嫁「……」カァ
「……なんで眼鏡の言うこと信じたんだろ?」
「学校でもこうなら誰も騙されなかったよな……」
男「……買い物して帰るか……許嫁、大丈夫か?」
許嫁「あの、あんまり気を遣われると余計恥ずかしいというか……」
男「わ、悪い……こういうの初めてだからわからなくてな……」
許嫁「私もです…… さ、行きましょう!」
男「あぁ……」
許嫁「……コンドーム、買って帰りましょうね?」クスリ
男「……」カァ
許嫁「今日の夜は私が夕飯作りますから……」
男「あぁ、頼む」
許嫁「あ…… 家の前にリムジンが……」
男「爺か…… ま、今回ばかりはしょうがないな。 入ろう」
爺「遅い! あんな事がありながらどこまで出掛けておる!」
男「てめぇこそ来るなら連絡してから来いよ……」
爺「許嫁よ、大丈夫か? 気に病んではおらぬか?」
許嫁「はい、旦那様…… 男さまのおかげで」
爺「男、秘書から全て聞いた。 今回は説教は勘弁してやろう」
男「……気持ち悪ぃな、昨日も誉めたりてめぇらしくねぇ」
爺「ふん、許嫁は大事な嫁だからの」
男「それより昨日の件はどうなった?」
秘書「それにつきましては私から。 まずはこちらをご覧下さい」ピッ
「……氏に汚職の疑いとの速報が入りました!」
男「こいつは……眼鏡の親父か?」
秘書「はい。 政治生命を断つとともに資産も根こそぎ差し押さえます」
爺「ふん、これまでの恩を忘れおって…… 当然の報いよ」
男「眼鏡はどうなる?」
秘書「学校は退学、二度と許嫁さまに近寄れないようにします」
秘書「具体的には、海外で暫く肉体労働に従事することになります」
許嫁「……少し酷いのでは……」
秘書「……国内にいると両親や親類に殺されかねませんので」
男「アイツのせいで一族の利権が全て失われるわけだからな……」
許嫁「……分かりました」
男「以前被害に遭った子にも何か出来ないか?」
秘書「……差し押さえた資産から一部を慰謝料に充てるのは?」
男「それは親にケツを拭かせてるだけだ。 眼鏡に払わせてくれ」
秘書「畏まりました。 そのように進めます」
爺「ふん…… 性犯罪者、しかも再犯など容赦する必要ないからの」
爺「ところで、男よ。 指輪をしておるが、覚悟を決めおったか?」
男「……許嫁と改めて婚約を決めた」
爺「そうか! 許嫁、良かったのぅ、めでたい! めでたいぞ!」
許嫁「はい、旦那様……!」
男「勘違いするな! てめぇの思惑には乗らねぇからな!」
爺「ほざいておれ! ククク、良い気分じゃ! 秘書、今日は呑むぞ!」
秘書「か、会長! それはいけません!」
爺「良い! せっかくの祝いに水を差すな!」
男「好きなだけ呑んでさっさとくたばりやがれ!」
爺「男、さっさと子を作れ! ワシの血を引く子をな! クハハハ!」
男「クッ……」
男「……爺は帰ったか?」
許嫁「はい、お帰りになりました」
男「許嫁、少し甘えていいか?」
許嫁「どうぞ、男さま……」ストン
男「……」ポフッ
許嫁「……」ギュー
男「……取り敢えず終わったな」
許嫁「はい、ありがとうございました」
男「ごめんな、オレに力が無くて……」
男「爺の力は、借りたくなかったなぁ……」ジワ
許嫁「……人に頼るのも、その人の力ですよ……?」ナデナデ
男「……」ポロポロ
許嫁「……」ナデナデ
許嫁「男さま、前洗いますから……」ゴシゴシ
男「あぁ、頼む」クルッ
許嫁「ふふっ、今日はタオルで隠されないんですね?」クスッ
男「もう散々見られたからな……」
許嫁「洗わせて頂けますか?」ゴシゴシ
男「……聞くなよ」プイッ
許嫁「ふふっ…… 失礼します」サワッ
男「……手つきがいやらしい」
許嫁「気のせいです……男さまこそ、大きくしないで下さい」シュリシュリ
男「お前だって乳首起ってるくせに」クリッ
許嫁「ぁんっ…… 後で洗って貰いますから、慌てないで下さいっ!」
男「……足で息子を擦るなよ……」チャプン
許嫁「……男さまこそ、足の指入れないで下さい」チャプン
男「……はは」
許嫁「……こういう触れ合いも、いいものですね」
男「お前との触れ合いなら、どんなのでも悪くない」
許嫁「……はい」カァ
男「上がったら、抱くからな? 挑発したお前が悪い」
許嫁「……喜んで」
本日はここまで。
明日はえっちの日。
21時更新予定です。
ところで、完全にネタが切れました……
適当にこんなの見たいとか書いとくと参考にさせて貰うかも。
では!
乙
許嫁を酔わせてでろんでろんにしてほしい
中国で電車を埋めたり掘り出してる眼鏡の様子も見せてください
俺も>>620が読みたい
お姉さんキャラ全開な許嫁
>>620
>>625
うちも読みたい。
酔っ払って幼児化した許嫁ちゃんとらぶらぶせっくすですね、分かります。
本編に組み込めるよう頑張ってみる……
>>623
番外編の幕間で考えてみます。
でもきっとホモエンド。
乙
許婚と温泉旅行とか見てみたい
>>626
許嫁ちゃん、属性お姉ちゃんなのにねぇ……
生活編(幼女編)を書けたら実現出来そう。
ちなみに、この後の予定は
書き終わり
・旅行編(従姉妹編)
・デート編(メイド編)
構想中
・日常編(??編)
・生活編(幼女編)
・修学旅行編(姐編)
・海水浴編(全員集合編)
・??編(??編)
・完結編(??編)
あくまで予定で書くか分かりませんが。
限界を感じたら??編と完結編が繰り上がる感じです。
日常編が書けないんだよぅ……
>>628
アイデアにはありましたが、男が許嫁を混浴に入らせるはずかない→家の風呂と同じなので……
温泉でもないし二人旅でもないですが旅行編をお楽しみに。
>>597どうなってんだ?
友が電話出たのか?
>>631
切った場所が悪かったですね、その通りです。
>>596で友に電話が掛かって着てます。
ちなみに、男はクラスの皆と付き合いがないので番号をクラスメートに教えておらず、男に連絡を取れそうな友に掛けてきたという次第です。
クラスメイトの女どもに連れ回される許嫁!
こっそりイチャラブする友と女!
修学旅行をぼっちで行動する事になった男の運命やいかに!!
男「俺帰ったら……帰ったら……グスッ!」
眼鏡「プギャー!」
その時!眼鏡殴り代行が出撃する!
その後の眼鏡の運命は!帰るまでに男は!
クラスから排除されたものとハブられたもの
この後一体、どうなってしまうのかぁぁ!!
次回、ガチ○コ修学旅行スペシャル!総集編!
男と許嫁、初めての
男「(爺!ふ[都合によりカットされました])ざけんな!」
許嫁「謝ってください!」パァン(前後何があったのか都合によりカットされました)
調子に乗りすぎた反省してる
こんばんは!
皆さん、ネタの提供ありがとうございます。
おかげでスランプ脱出、書きためが増えています。
全部採用するとは限りませんが、上手く参考に出来ればと思います。
それでは、本日分投下。
頑張って第二部終了します。
チュバ… ジュル…
ベッドの上、二人の身体がシックスナインの体制で重なり合う。
男は仰向けで許嫁の秘部に顔を寄せ、許嫁は覆い被さり男の屹立をくわえる。
許嫁「ふぁ……ん……男さまぁ……」
下腹部から伝わる甘い快感に、許嫁は愛撫の手を休め甘えた声を漏らす。
男「そろそろ、着けてくれるか?」
お互いの準備が整ったのが判ると、男はコンドームの着用を促す。
ベッドから降りた許嫁は、箱からパッケージを一つ取り出し、口にくわえて男の下腹部へ近づく。
その扇情的な姿に硬度を増したモノを片手で扱きつつ、許嫁は器用に口と片手でパッケージを破り中身を屹立へ乗せた。
許嫁「……着けますね?」
そう断ると、ゆっくりと巻かれたゴムを陰茎に沿って伸ばしていく。
根元まで伸ばし終えると、口から唾液を垂らし優しく手でまぶしていく。
許嫁「今日は、私が動きますから……」
そう言うと、許嫁は膝立ちとなり男の上へ身体をずらしていく。
充分な愛撫で濡れたその秘部は獲物を狙うかのように隆起したそれへ近付いていった。
許嫁「……失礼します」
片手で隆起したそれを握り締めると、位置を調節しながら自らの中心へ導いていく。
クチュ… ジュプッ!
許嫁「ん……ふっ……!」
男「……んっ……!」
軽く先端に濡れた入り口をこすりつけた後、一気に腰を落とすと二人の口から吐息が漏れた。
許嫁「男さま……入りました……」
昨日とは異なり、僅かな痛みに対して甘い快感が広がる。
男「……熱くて、溶けそうだ」
ゴムごしに感じるぬめりと熱さ。
直接触れるのと異なる緩やかな快感に、男は思わず感想を漏らした。
許嫁「動きますね?」
ジュプ… ヌチュ…
ゆっくりと腰を上下すると、つられてその胸の膨らみも大きく揺れ、男の視線を誘う。
許嫁「んっ……ふ……ひぁん!」
下からその扇情的な光景を見上げた男が誘われるままに手を伸ばし、胸に触れると許嫁は甘い悲鳴を漏らす。
ヌチュッ! ジュッ! ジュプッ!
許嫁「あん! ふぁ……あっ!」
次第に腰の動きが激しくなり、喘ぐ声も大きくなる。
男も両手で揺れる双丘を揉みしだき、その形を歪ませる。
男「合わせろよ……」
ゴムごしのもどかしい快感に我慢出来なくなった男は、自らも腰を動かし許嫁を跳ね上げる。
パン! パン! パン!
ヌチュッ! グチュ! ジュプッ!
許嫁が腰を落とすと、男は腰を跳ね上げる。
打ちつけるように腰がぶつかると、湿った音に加え肉のぶつかる音が響き始める。
許嫁「男、さまぁっ! んぁっ! 奥に! 奥に当たってるっ!」
突き上げた勢いで迎え入れられた屹立は、その先端で許嫁の一番奥をノックし、痺れるような快感をもたらす。
男「く……もうすぐイきそうだ……」
許嫁「男さまぁ! 私も、気持ち良くて……!」
許嫁は身体を前に倒すと、胸を押し付け唇を重ねる。
チュ… ジュル… チュバ…
口内をねぶりながら、腰は激しく小刻みに前後させる。
時折男の突き上げを受け吐息を漏らしながら、お互いを絶頂へ導く為腰の動きはさらに早く、激しく変化していく。
ジュプッ! ジュプッ! ジュプッ!
限界を感じた男も痙攣するかのように腰を突き上げ上り詰めていく。
ビクンッ!
許嫁「ん……んんっ! んー……!」
男「……んっ……!」
ドクン! ビュクッ! ピュッ!
お互いに口を塞いでいるため言葉にならない呻きを漏らしながら、二人は上り詰め絶頂を迎えた。
男「ハァ……ハァ……」
許嫁「ひぁ……ハァ……んっ!」
ヌチュ…
もたれかかり余韻を楽しむと、許嫁は身体をどけしぼみ始めたそれを抜く。
そして自らの愛液に濡れたコンドームを優しく外すと、見せつけるように中に吐き出された精液を汗で輝く胸の谷間へ垂らしていく。
許嫁「今朝も出したのに、こんなにいっぱい……」
クスリ、と微笑みながら再び男にもたれかかると、唇を重ねお互いの体温を感じながら余韻に浸るのだった。
許嫁「……男さま、またベトベトになっちゃいました……」
男「……わざわざゴムから精液垂らしたからだろ……」
許嫁「シャワー、浴びます?」
男「どうせシーツも洗濯だし、面倒だから明日でいい……」
許嫁「分かりました、それじゃ……」ギュー
男「胸の感触は気持ちいいけど、精液の感触が気持ち悪い……」
許嫁「ご自分で出されたものじゃないですか……」
男「お前のこれはそう感じないんだけどな……」クチュ
許嫁「ひゃん! もぅ……エッチなのは終わりです!」カァ
男「別にそんなつもりじゃ……エッチってのはこうだろ?」クチュクチュ…
許嫁「やっ……ぁん……ダメ、です……」
男「……」チュプチュプ…
許嫁「お、男さま……んっ! いい加減にして下さいっ!」ペシッ
男「……ごめん」
許嫁「もぅ……なんでこんなエッチな子になってしまったんですか?」
男「お前のせいだ……可愛いから我慢出来ない」
許嫁「……」カァ
男「……寝ようか…… 明日は休みだしゆっくり」
許嫁「そうですね……おやすみなさい」チュッ
男「おやすみ……」
男「……ん……」チュン チュン
許嫁「おはようございます、男さま!」チュッ
男「おはよう……今何時だ?」
許嫁「もう11時です……まだこうしてても良いですけど」
男「ん……ちょっと行きたい所あるから起きよう。 シャワー浴びてくる」
許嫁「はい、シーツ洗濯しときますね!」
男「……ところで、いつから寝顔見てた?」
許嫁「一時間くらい前から……」
男「……飽きないか?」
許嫁「いいえ、可愛らしくて全く!」ニコッ
許嫁「それで、どちらへ行くんですか?」
男「むしろ場所はお前しか知らないんだけどな?」
許嫁「……?」
男「おじさん……お前のお父さんの墓参りだ」
男「……ここか」
許嫁「はい、静かな所ですよね……」
男「良いところだな……あれから10年か……」
『男くん、お父さんは事故で死んじゃったの……』ポロポロ
『嘘だ! 昨日あんなに一緒に遊んだじゃないか!』
『男くん……』
『寝てるだけだよね? おじさん、おじさん……!』
男「おじさん……オレが今こうして生きていられるのは、貴方のお陰です」
男「短かったけど、一緒に過ごしたあの日々がなければオレはきっと……」
男「そして、また許嫁と逢わせてくれてありがとうございます」
許嫁「お父さん、私からもお礼を言います……」
許嫁「男さまとまた逢わせてくれてありがとう……」
男「許嫁と婚約しました。 おじさんも許してくれるかな……」
許嫁「お父さんならきっと、喜んでくれるよね?」
男「……また許嫁と来ます。 親父や母さんと、仲良く……」
男「……許嫁、帰ろうか?」
許嫁「はい……ありがとうございました」
男「礼を言うのはこちらだ。 たまには美味しいものでも食べて帰ろう」
許嫁「……はい!」
男「……ふぅ」チャプン
許嫁「今日も後は寝るだけですね……」チャプン
男「問題は明日だな……」
許嫁「やはり騒ぎになりますよね……」
男「学校側から連絡がないとこ見ると秘書さんが上手く処理してそうだけど」
許嫁「クラスの皆さんには噂が広まっているでしょうし」
男「……面倒だ……」ザブン ブクブクブク…
許嫁「男さま、お行儀が悪いですよ?」
男「ま、なんとかなるだろ……」ザバァ
許嫁「……男さま、その、明日もありますし、今日の夜伽は……」
男「あのな、オレを発情したサルみたいな目で見るなよ……」
許嫁「男さまは立派なお猿さんだと思いますっ!」
男「失礼な……」
許嫁「そういう事は、私の胸を揉んでいるその手をどけてからどうぞ」
男「……これはただのスキンシップだ」フニフニ
許嫁「……ここをこんなに膨らませて言っても説得力ありませんから」ニギッ
男「……止めよう、我慢出来なくなる」
許嫁「……はい」カァ
男「さて、覚悟を決めて行くか……」
許嫁「はいっ!」
男「……お前はなんかお気楽だな……」
許嫁「……男さまが守ってくれるんですよね?」ニコッ
男「……あぁ、お前が好奇の目に晒されそうになったらオレが守る」
許嫁「ふふっ、信じてますからっ!」
女「おはよっ!」
許嫁「おはようございます!」
男「おはよう……」
女「先に行ってる友からの情報。 色んな噂が飛び交ってるって」
男「だろうな……まぁ、証人もいるしちゃんと説明するしかないな」
女「私と友もサポートするからさっ!」
許嫁「私も頑張りますっ!」
男「あぁ……」
男「……」ガラガラッ
「おい、男がきたぞ……」ザワザワ
「眼鏡を殴って入院させたって?」ザワザワ
「許嫁さんがレイプされたとか……」ザワザワ
友「よぅ! 早速こんな感じだ、どうする?」
男「……こうする」バンッ!
「っ!」ザワッ
男「後できちんと説明するっ! 流言は控えてくれっ!」
「……」シーン
友「……やるじゃん」
先生「……おはよう。 男と許嫁は来ているな……?」
「先生! 何が有ったのか説明して下さい!」
「眼鏡くんはどうなったんですか!」
先生「……眼鏡はある事情により学校を辞めることになった……」
「その事情ってなんですか!」
先生「私の口からは言えないんだ……」
男「……先生、提案が」
先生「ん……なんだ?」
男「一限を自習として頂けませんか? オレから説明します」
先生「しかし……」
男「どうせこのままでは授業にならないでしょう」
先生「……分かった」
男「……今から事情を話す」
男「眼鏡は、許嫁をレイプしようとしたため退学となった」
「嘘でしょ? そんな人じゃ……」
「だいたい許嫁さんは眼鏡の恋人だろうが!」
男「違う。 許嫁は……オレの婚約者だ」
許嫁「本当です。 私は男さまの許嫁です」
「どういうことだよ、眼鏡が嘘ついてたのか?」
男「……そうだ」
「男が言ってることは本当だ、オレもその場に居たからな」
友「同じく」
男「元はと言えば、オレが婚約のことを秘密にしていたのが原因だ」
男「オレが信じて貰えなかったのも、今までオレが皆を信じなかったからだ」
男「これまで、済まなかった!」ペコリ
「男が頭を下げたぞ……」ザワザワ
「嘘だろ……」ザワザワ
男「今回の件は、出来るだけ噂にしないで欲しい。 許嫁が傷付く……」
男「人に聞かれたら、事実だけを伝えるようにして欲しい……」
「許嫁さんの為なら……」
「そうだな……」
男「皆。 ……ありがとう……」
「おい、男! お前あの時なんでもするって言ったよな!」
女「ちょっと! あの時はそうでも言わないと間に合わなかったでしょ!」
男「いや、オレが言ったんだ。 なにをすればいい?」
「そうだな、何をやって貰うか……」
友「お前、いい加減にしろよ!」
許嫁「男さま、私が代わりに……」
「今日、改めて許嫁さんの歓迎会をする……男、お前も参加しろ!」
男「っ! ……喜んで!」
許嫁「~~♪ ~~♪」フリフリ
「許嫁さんカラオケ上手いな……」
「歌いながら手をフリフリしてるのも可愛い……」
「だが……」
「「「なんで演歌なんだよ!」」」
許嫁「ふぅ……お粗末さまでした」
女「……ねぇ、なんで美空ひばり?」
許嫁「? お屋敷でいつも聞いてましたので……」
女「そ、そうなんだ……」
許嫁「キャー! 98点っ! 男さま、やりましたっ!」
男「……次がオレの番か」
「お前も演歌じゃないだろうな?」
男「……馬鹿にするな。 こういう場で歌うべき曲は予習している!」
女「男くん、張り切ってるねー」
友「こういう場は初めてだろうからな……やっぱり嬉しいんだろ」
男「~~♪ ~~♪」
「歌ってる男、格好良いかも……」
「マジでうめぇぞ、コイツ……」
「だが……」
「「「なぜ金太の大冒険!」」」
許嫁「男さま、がんばってー!」
女「この子は……曲の意味、知らない方が幸せかな……」
そもそもあるのかそれwwwwww
友「やべぇ……」
女「どうしたの?」
友「前、最近のヒット曲って言ってネタ曲詰め込んだCD渡したんだよ……」
女「まさか……」
友「あぁ、金太も入っていた。 だけどまだこれはマシな方だ……」
女「……例えば?」
友「巫女みこナースとか、ゆかりんファンタジアとか……」
女「……良く知らないけどマトモじゃないのだけはわかるわ……」
友「……後で殺されるかもしれん」
女「……自業自得でしょ……」
男「96点、どうだ!」
許嫁「男さま、上手です!」
「あ、あぁ、上手かったな……」
友「本当にすまん!」
男「……」
女「ま、まぁ悪気が有った訳じゃないしさ……」
男「……ハァ。 もういい」
友「……すまん!」
男「今度、ちゃんとしたのを作って寄越せ。 それでチャラだ」
許嫁「男さま、今日は張り切ってましたね……」
男「大恥かいたけどな……」
許嫁「でも、上手でした! ……楽しかったですか?」
男「……楽しかった。 こういうのは初めてだったからな……」
許嫁「ふふっ…… また、行きましょうね?」ニコッ
男「……そうだな」
男「……ふあぁ……」
許嫁「ふふっ、疲れちゃいましたか?」
男「あぁ……歌うのって結構体力使うんだな……」
許嫁「実は私も少し……」
男「……おいで?」
許嫁「はい、失礼します」ゴソゴソ
男「……相変わらず抱き心地は最高だな」ギュー
許嫁「もぅ…… ねぇ、男さま?」
男「なんだ?」
許嫁「私、今日嬉しかったです。 男さまが皆さんと仲良くできて……」
男「あぁ……」
許嫁「やっぱり、男さまが疎まれているのは見たくないですから……」
男「……すまん」
許嫁「ふふっ、いいんです、それにこれからは……」ナデナデ
男「そうだな、少しずつでも……お前が居てくれたらきっと……」
許嫁「私はもう離れませんから……」ギュー
男「……ありがとう」
許嫁「……」ギュー
男「……あんまり胸押し付けると我慢出来なくなるぞ」
許嫁「エッチは週末までお預けです……男さま、疲れちゃいますから」
男「しょうがないな……これで我慢する」モミモミ
許嫁「ぁん! もぅ……私寝ますからねっ!」
男「おやすみ、許嫁」モミモミ
許嫁「おやすみなさい、男さま」チュッ
本日はここまで。
第二部、学校編(眼鏡編)はこれにて終了。
明日からは第三部、旅行編(従姉編)に入ります。
明日も21時投下予定。
では!
>>677
金太も巫女みこもゆかりんも、全部カラオケあるんだよ……
ちなみに男くん、頑張って全部歌いました。
こんばんは!
本日より第三部、旅行編(従姉編)です。
……が、今日は旅行に出る前までだったり。
エロばっかですので、お子様は回れ右。
では、投下します。
男「……」チュン チュン
男「……んっ!」ビクッ
男(なんか、下半身が気持ちいい……)
許嫁「……あっ、男さま、お目覚めですか?」チュポン
男「……許嫁、何をしている?」
許嫁「……その、男さまのが大きくなってて、ついお口で……」ペロッ
男「くっ、週末まで禁止ってお前が言ったんだろうが……」
許嫁「エッチはダメですけど、我慢し過ぎも良くないですから」ツンツン
許嫁「……それとも、止めますか……?」チロチロ…
男「……続けてくれ」
許嫁「……はいっ!」チュバッ
許嫁「……ん……ふっ……」ジュプ ジュル…
男「限界が近いんだがお前いつから……」
許嫁「15分程前から起こさないように……」チュポン チロチロ…
男「……イかせてくれ」
許嫁「ふぁい……」ジュプジュプジュプ…
男「……出るぞ……」
許嫁「……んっ……んっ……」ジュプジュプチュー!
男「……っ!」ドクン! ビュクッ! ビュルッ!
許嫁「んぅっ! ……ん……んくっ……」コクン
許嫁「ふふっ……たくさん、出ましたね?」ペロ…
男「……おはよう」ガラガラッ
「おう、昨日は楽しかったぜ!」
「男くん、また一緒にカラオケ行こうね!」
「お前、面白ぇーな! また金太歌ってくれよ!」
男「……あれは忘れてくれ……」
友「なぁ、男? お前らGWはどうする?」
男「んー、何も考えてなかったな……」
女「旅行かデートでも行くの?」
男「今から宿は取れないし、GWは人が多くてな……」
女「アンタ人混み苦手そうだしねー」
許嫁「私は男さまと一緒に居られれば別に……」
女「あのね、こういうときはワガママ言って良いんだよ?」
許嫁「でも本心ですから……」
友「行くとこないならさ、お前らオレの田舎来ないか?」
男「田舎?」
友「あぁ、何にもないけどな。 呼ばれたんだけど一人で行くのもなんだし」
許嫁「お邪魔になりませんか?」
友「ならねぇよ、空き部屋たくさんあるし。 一応祭もあるはずだしな」
男「悪くないな……許嫁、どうだ?」
許嫁「喜んで!」
友「よし、決まりだな! 女、お前もどうだ?」
女「私もいいの? 家に居ても気使うし、許可が出たら行きたいかな?」
友「分かった、帰ったら確認して電話しろよ?」
許嫁「私、楽しみです!」ワクワク
男「許嫁、旅行用洗顔セットあったぞー」
許嫁「他に何が必要でしょうか……?」
男「まぁ、大した物はいらないだろうし……っと」カタッ
許嫁「……男さま、それはどうするつもりですか?」
男「え? いや、向こうでコンビニ無かったら買えないだろ?」
許嫁「なんで友達の実家に泊まるのにコンドームが要るんですかっ!」ペシン
許嫁「楽しみですね、私田舎って憧れなんです!」
男「オレも行ったことないけど、どんなだろうなぁ?」
許嫁「やっぱり牛さんがいたり、お猿さんがお風呂に来るんでしょうか?」
男「……多分両方ないだろ」
許嫁「そんなぁ……」ショボン
男「しかし、女も来ることになって良かったな?」
許嫁「はい、やはり皆で行くのが楽しいですから……」
許嫁(友さん、一番誘いたかったのは女さんなんでしょうね……)
男「明日は何時だった?」
許嫁「駅前に10時ですね。 渋滞しないと良いんですけど……」
男「車あまり乗らないしな、よくわからん…… ま、少しのんびり寝れるな」
許嫁「……そう、ですね……」ペロリ…
許嫁「さ、男さま、前も洗いますね……」ゴシゴシ ギュー
男「あぁ……って、後ろから抱きつかれるとそっち向けないけど……」
許嫁「ふふっ、これで良いんです」ペロリ
許嫁「ねぇ、男さま……?」スッ サワサワ…
男「お、おい……?」
許嫁「私、わかりました。 男さまは猿です……」スリスリ…
男「ちょっと……手の動きがイヤらしいんだけど……」
許嫁「友さんのご実家で発情されたらご迷惑がかかりますから……」ニチュニチュ…
男「それは、その……くっ!」ピク
許嫁「……今日は数日分搾り取って差し上げます……」ニチュニチュニチュニチュ…
男「ぅあ……気持ち良い……」
許嫁「さ、まずはこちらで一度出して下さいね……?」チュクッ ニチュニチュニチュニチュ…
男「許嫁……もう……」
許嫁「もうイきそうですか? ふふっ、ダメです……」ニチュ… ピタッ
男「許嫁……頼む……!」
許嫁「しょうがないですね……」クスリ
許嫁「お風呂だからこのまま汚していいですよ?」ニチュニチュニチュニチュッ!
男「うあぁ……っ!」ビクビクッ
許嫁「はい、ぴゅっぴゅして下さいね? ほらほら♪」ニチュニチュニチュニチュッ!
男「……イくっ!」ドクン! ビュルビュルッ!
許嫁「ふふっ、気持ち良さそうな顔……」ニチュッ ニチュッ…
男「ハァ……ハァ……」ビクッ トロ…
許嫁「……さ、流して上がりましょう……」
許嫁「次は、私も気持ち良くして下さいね……?」ニコッ
許嫁「男さま……さっき出したのに元気ですね……?」
昼間は決して見せない妖艶な笑みを浮かべ、既に屹立した怒張を弄びながら許嫁がからかう。
男「だって許嫁が……なんで今日はそんなエロいんだよ……?」
許嫁「私お姉さんですから……それに、昼間から発情した男さまが悪いんです」
戒めるかのようにキュッと怒張を握り締めると、許嫁はゆっくりと男の股関に顔を近付ける。
何時の間にかその唇はコンドームをくわえ、いきり立った怒張をゴム越しに唇の中へ迎え入れる。
許嫁「ん……ふふっ……」
唇で締め付けられながら、口内の熱く唾液でぬめる感触を楽しんでいるうちに、根元までゴムを装着されたそれはゴムの内側で期待に満ちた液体を滴らせていた。
男「もう……入れるのか……?」
許嫁「私の方は……ほら……」
クチュ…
許嫁が男の手を取り自らの中心に導くと、そこはすでに熱く潤い触れた指が湿った水音を響かせた。
許嫁「それでは……頂きます……んっ……」
ジュプ… チュプン!
男「……ぅあ……」
ベッドに仰向けに横たわる男を跨ぐように、許嫁は中腰で股関に狙いを定める。
先端が触れた途端、吸い込まれるかのように根元までくわえ込まれる。
許嫁「ふぅ……奥まで来てます……」
陶然と受け入れたモノの感触を味わうと、許嫁は男の首に両手を回し唇を重ねる。
チュ… チュバ… チャポン…
許嫁「んふっ……さ、起きて下さいね……?」
グイッと両手に力を込め許嫁が男の上半身を起こした。
対面座位の態勢を取ると、許嫁は再び男の唇を啄む。
チュ… チロ… チュバ…
男は押し付けられ形を歪ませる双丘に手を伸ばし、さらに形を変化させる。
男の手が蠢く度、桃色の先端が胸板にこすれ、甘い疼きを伝える。
許嫁「ん……ふっ……」
まだ下半身は動きを止めているにも関わらず、上半身の伝える快感に許嫁の肌は紅潮していく。
そして、その快感は緩やかに膣内のうねりを呼び、お互いの性感を高めていく。
許嫁「男さま……動いて、下さい……」
男は促されると、手の動きは休めないままゆるゆると腰の突き上げを始める。
男「……ふっ……くっ……!」
ジュプ… プチュ…
許嫁「ひぁんっ! ……深いぃ……!」
男が腰を跳ね上げると、一瞬許嫁の身体が浮き、重力に従い腰が落ちる。
その瞬間、怒張は深く膣内をえぐり、最奥を刺激されて痺れるような甘い快感が走る。
許嫁「もっと……下さいっ……!」
懇願とともに、自らも腰を浮かせ男の打ち付けに併せ腰を落とす。
パンッ! パンッ! パンッ!
先程まで以上の衝撃が最奥を揺らす。
許嫁は、胸を激しく揺らしながら自らの秘部に意識を集中させた。
許嫁「ふあぁ……んんっ! はぁんっ!」
眉を寄せ、涎を垂らしながら蠱惑的な表情を浮かべていることにも気付いていない。
しかし、眼前でその表情を目の当たりにした男は興奮を増し、限界を感じ始める。
男「……許嫁、一緒に……」
許嫁「はい……来て……出して下さいっ!」
パンパンパンパンッ!
腰の動きが速まる。
肉を打ち付ける音が響き、濡れた擦過音がかき消される。
許嫁「……はあぁぁぁん!」
男「……クッ、出……る……!」
ドクン! ビュルビュルッ!
許嫁は胎内の脈動を感じると、軽く締め付けを与えながら男にもたれかかり余韻に浸る。
男も許嫁の重みを感じながら、腰の疲れと快感から来る脱力感に身を委ね、ベッドに倒れ込んだのであった。
男「ハァ……ふぅ」
許嫁「……男さま、気持ち良かったですか?」ニチュニチュ…
男「あぁ……その、イったばかりは敏感だから……」
許嫁「敏感だから? もっと触って欲しいということですね?」ニチュニチュ…
男「うあぁ……ち、ちょっと……」ビクビクッ
許嫁「……私、搾り取って差し上げます、と言いましたよね……?」ニチュニチュ…
男「……まさか」
許嫁「ふふっ、男さま……まだ出ますよね?」チュッ ジュル チュバ…
男「や、やめ……」
許嫁「いひゃひゃきます……」ペロッ ジュプジュル…
許嫁「……ふ……んっ……」チュル ジュポジュポ…
男「うはあぁぁぁ……」
男「……」チュン チュン
許嫁「……」スー スー
男「……腰が痛い……」
本日はここまで。
明日は友の田舎へ旅行に出掛けます。
サブタイトルの従姉さんも登場予定。
明日もいつも通り21時予定です。
では!
こんばんは!
すいません、21時からお風呂なので22時投下に延期します。
のんびりお待ちを……
>>723
ふぅ・・・
>>723
はぁはぁ
友「よぅ、揃ってるな!」
女「おはよっ!」
許嫁「おはようございます!」
男「……よぅ」
友「なんだ? 元気ねぇな……」
許嫁「大丈夫ですよ。 ねぇ、男さま……?」
男「あ、あぁ……」
友「……良くわからんが、大丈夫ならそろそろ行こう」
友父「おはよう!」
友母「おはよう、えぇと、男くんに許嫁さん、女さん?」
女「すみません、お邪魔しちゃって……」
友母「いいのいいの、いつも何にもなくて暇してるんだから」
友母「それよりアナタが女さんね、いつも友と仲良くしてくれてありがと!」
女「いえ、そんな……」
友母「ところで、もしかして友の彼女だったり……」
女「わ、私はそんな……」
友「違う、全然違うから! 母さんは黙ってろよな!」
女「……バカ」ボソッ
友母「そっちの二人は婚約してるんだって?」
許嫁「は、はい!」
友母「そうかい、なら部屋は一緒にしないとねぇ……布団も一つでいいかい?」
友「母さん……普通に男女別でいいから。 何変な気使ってやがる……」
許嫁「どうせ何かするほど残ってないですけどね?」クスリ
男「……」ゲッソリ
男「……ところで、どのくらいで着くんだ?」
友父「高速は渋滞するからね、のんびり向かって5時間くらいかな?」
女「結構かかるんですね……」
友母「ははは、田舎だからねー」
友父「でも明日はちょうど祭なんだ、少しは楽しめると思うよ」
友「小さい祭だけどな……」
許嫁「私、お祭って初めてなんです!」ワクワク
友母「そうかい、それなら楽しみにしておいで!」
男「……」スー スー
許嫁「ふふっ……」ナデナデ
女「あら? 男くん寝ちゃった?」
友「なんか元気なかったしなー」
許嫁「はい、昨日ちょっと搾りすぎちゃいました」ペロ
女「……それって」カァ
友「絞ったってなんか悪いことでもしたのか?」
許嫁「ふふっ、そうですね……悪いことを考えないように、ですけどね?」
女「そ、そうなんだ……」
男「……ん……」スリスリ…
許嫁「ふふっ……可愛いです」ナデナデ
友「ゴクリ……」
女「……目に毒だから新婚ごっこは少し控えて欲しいなー?」ピキピキ
許嫁「?」
男「……」スー スー
許嫁「……」スー スー
女「……幸せそうな顔で肩寄せ合っちゃって……」
友「……許嫁さんはともかく、男がこんなに無防備になるとはなー」
友母「よほどこの二人はお互いを信頼し合ってるんだろうね」
友母「友、アンタも早くこんな嫁さん連れてきなよ?」
友「母さんは黙って前見てろよ!」
友母「はいはい、ま、心配しなくても良さそうだしねー」
女「……」
友「……やっぱり、男のこと気になるか?」
女「へ? う、ううん、そうじゃなくて……でも、そうだね」
女「こうして見ると、許嫁さんのものになったんだ、って少し寂しいかな?」
友「……そうか」
女「勘違いしないでよ? 弟が彼女連れてきた、みたいな感じだから」
友「彼女どころか婚約者だけどな」
女「……そうだね」クスリ
女「でも……許嫁さん良い子だよね?」
友「あぁ、男もすごく大事にしてるしな」
女「……私も、こんな風になりたいな」ボソッ
友「なんか言ったか?」
女「ううん、なんでもないよ!」
友父「そろそろ着くよー!」
友「……二人起こすか」
女「そだね……ほら、二人とも起きな?」
男「……ん……」
許嫁「……ふわぁ……」
友「起きたか」
許嫁「んー……男さま、んー♪」
男「……ん」チュッ
女「……アンタらね」ピキ
許嫁「……あれ、ええと……」
女「目が覚めたかなー? バカップルのお二人さん?」
友「……お前ら、ぶっちゃけ恥ずかしいな」
許嫁「え、あ……その、違うんです!」カァ
男「……あ……」カァ
女「仲良しなのはいいけど、イチャつくのは帰ってからにして欲しいなぁ?」
許嫁「……ごめんなさい」
男「……すまん」
友父「着いたよ!」
友母「みんな、お疲れさま! さ、降りて降りて!」
友「相変わらず田舎だな……」
許嫁「キャー! 見て下さい男さま、これって田んぼですよね?」ワクワク
男「多分な、オレも初めて見た!」ワクワク
女「……この二人には新鮮みたいだね……」
友婆「遠いところ、よう来たのう! ほら、上がって座れ!」
友「婆ちゃん、元気だったか?」
友婆「ひゃひゃひゃ、まんだお迎えが来らんでのぅ!」
許嫁「お婆さま、お邪魔します」
友婆「おんや、友坊の嫁っ子か?」
友「婆ちゃん、違うから! ほら、お茶でも入れてくれよ……」
友婆「ひゃっひゃっ! 照れんでもいいにのぅ!」
女「(……なんか凄いお婆さんだよね)」ヒソヒソ
男「(うちの爺よりはマシだけどな……)」ヒソヒソ
許嫁「……趣があって素敵なおうちですね……」
友「素直にボロいって言っていいんだぜ?」
男「いや、古くても手入れが行き届いてる。 大事にされてるようだな」
「はーい、お茶お持ちしましたー!」
友「っ! な、なんでいるんだよ、従姉さん!」
従姉「あははっ、久し振りだねっ、友くん!」
友「あ、あぁ……正月以来だね」
女「ね、ねぇ……この人は?」
友「あ、あぁ。 オレの従姉妹の従姉さん。 なんでこっち居るの?」
従姉「私もヒマだったしー、友くん帰ってくるって聞いたからさっ!」
従姉「ところで、こちらはお友達? それとも、彼女かなー?」
友「ち、違うって! 女は友達だし、許嫁さんはそいつの婚約者だから!」
女「……」
従姉「え? その年で婚約? へー、後で話聞かせてよっ!」
許嫁「は、はい……」
従姉「それにしても、彼女いないのかー…… アタシがなってあげようか?」
女「……」ピクッ
友「ば、馬鹿! からかうなよ、従姉さん……」
従姉「んー? アタシは結構本気だけどねー?」
従姉「っと、アタシ買い物頼まれてるから、行ってくるね?」フリフリ
友「あ、行ってらっしゃい……」
許嫁「元気な方でしたね……」
友「あぁ、昔っから振り回されっぱなしでな……」
男「……ところで、今日の予定は?」
友「飯はまだもう少し先だし、特にないな。 散歩でも行くか?」
男「悪くないな、許嫁も見て回りたいだろ?」
許嫁「はい! 行ってみたいです!」
友「女も行くよな?」
女「……」
友「……女?」
女「へ? あ……な、なに?」
友「いや、散歩行くか? って……」
女「あ、うん! 行くよ!」
許嫁(女さん……)
許嫁「男さま、空気が美味しいですね……」
男「あぁ、静かだし心が安らぐな……」
友「ま、何にもない分自然だけはあるからな……」
女「……」
許嫁「あ、あれって祭の準備されてるんですか?」
友「あぁ、ここの神社の祭なんだ。 この辺りでは一番出店が多い祭だな」
男「……人混みが多いとイヤだな……」
友「所詮田舎だ、それ程じゃねぇよ。 旅行出てる人もいるだろうしな」
「おーい、友くーん!」
友「あ、従姉さん……なんだその荷物!」
従姉「いやぁ、途中で野菜貰ったりしてさ……」
友「ったく、自転車に載せてもフラフラしてるじゃねえか……」
男「……4:4:2でいいな」
友「あぁ。 女たちも帰るか?」
女「……」
友「……女?」
許嫁「あ、あの……私たちもう少し散歩して帰ります!」
男「大丈夫か? 迷子になりそうなら電話しろよ?」
許嫁「あまり遠くには行きませんし、ここまでの道は一本道ですから……」
男「わかった。 友、荷物よこせ」
従姉「いいの? ありがとっ! 流石、婚約者いると気が利くんだねっ!」
友「それじゃ、あんまり遅くなるなよ?」
許嫁「はい……」
許嫁「……」
女「……」
許嫁「……従姉さんのことですか?」
女「……っ!」ピクッ
許嫁「私なんかで良ければ……相談にのりますよ?」
女「……ありがと」
女「私ね、友のことが好き、なんだ……」
女「男くんのお姉ちゃんしてる時にさ、アイツ邪険にされても諦めなくて」
女「ずっと一緒にいるうちに、好きになってた」
許嫁「女さん……」
女「実はさ、今回の旅行、嘘ついて来ちゃったんだ……」
許嫁「え?」
女「ほら、うちの両親って里親だから義理でしょ?」
女「だから、心配掛けたくなくて、女の子だけの旅行って……」
女「嘘ついてでも、今回の旅行には来たかったんだ……」
許嫁「そうだったんですか……」
女「でも、友はいつも通り全然私に気がなさそうだしさ……」
女「それなのに、すごく親しそうな従姉さんが現れてさ?」ジワ…
女「……私、来なきゃ良かったかなぁ……」ポロポロ
許嫁「女さん……」ギュー
許嫁「……私は、違うと思いますよ?」
女「……何が?」
許嫁「今回の旅行でおまけなのは、私と男さまだと思ってます」
許嫁「両親込みの旅行に、女さん一人誘うわけにいかないでしょう?」
許嫁「だから、私たちにも声を掛けて貰えたと思います」
許嫁「勿論、私たちのことを考えた、というのも本当でしょうけど、ね?」
女「……そうかな?」
許嫁「……女さん、今回の旅行で告白するつもりだったんじゃないですか?」
女「……わかる?」
許嫁「なんとなく、ですけどね……?」
許嫁「私は良いと思います。 思いは口に出さないと、伝わりませんから」
女「……許嫁さんは、男くんにどう伝えたの?」
許嫁「……最初の日に、私は婚約はイヤじゃない、貴方が好きです、と……」
女「……怖く、なかった?」
許嫁「怖かったです。 男さまは婚約を嫌がられてましたし、それに……」
許嫁「あのときは、男さまは貴方が好きだと思ってましたから……」
女「……あ……」
許嫁「でも、私あの日伝えて良かったです」
許嫁「そうでなかったら、婚約は強制されたものと誤解されたまま……」
許嫁「私を受け入れて貰えなかったかも知れませんから」
女「許嫁さんは、強いね……私怖いよ、従姉さんが好きって言われたら……」
許嫁「それは告白してみないとわかりませんね……」
許嫁「でも、あの時告白してたら……って後悔するよりはマシです!」
女「……そうかな?」
許嫁「……ええ、きっと……」
女「……そだね、ウジウジしてるのは私のキャラじゃないよねっ!」
女「許嫁さん、ありがとっ! 私、この旅行中に伝えてみる!」
許嫁「はいっ! 私、応援しますからっ!」
女「あの時とは、立場が逆だね……」
許嫁「そうですね……」クスリ
女「それじゃ、そろそろ戻ろっか……愛しの男くんに心配掛けちゃうよ?」
許嫁「そうですね、友さんに心配掛けちゃいますもんね!」
女「……許嫁さん、ありがとね……」
本日は以上です。
ご覧の通り旅行編は友と女と従姉の三角関係がメインです。
しかし、二人は友の実家でも気にせずイチャイチャ……
明日は再び21時予定です。
では、また!
こんばんは!
インディ見ながらなので普段よりのんびり気味に投下して行きます。
友婆「さ、たんと食べれ!」
男「これは……豪勢だな……」
許嫁「こんなにたくさん、食べきれないですね……」
友母「そりゃそうだよ、煮物とかは数日分だしね」
友父「ま、友が良く食うから多めではあるかな」
女「これ、全部お婆さんが作ったんですか?」
友婆「うんにゃ、友母と従姉も手伝わせたのぅ」
友「従姉さん、料理出来たっけ?」
従姉「やだなぁ、アタシだって勉強してるんだよ?」
友母「まだまだだけどねー? もう少し姉さんに教えて貰いなさいな!」
男「このカボチャの煮物……」
友母「美味しいでしょ? 私と母さんの自信作よー?」
男「……はい、とても……」ポロ…
許嫁「お、男さまっ?」
男「え? あ……」ポロポロ
許嫁「……ハンカチどうぞ」スッ
男「あ、あぁ……すまん。 ちょっと顔洗ってきます……」スクッ トタトタ…
友「男、どうしたんだ?」
女「多分、両親の手料理を思い出したんでしょ……」
友「……あ……」
許嫁「……おばさま、後でこの煮物、作り方教えて頂けますか?」
友母「いいよ! はは、アンタ本当に良い嫁さんになりそうだね、全く」
友母「部屋は男女別で良かったんだよね? 布団敷いたら風呂入りな!」
従姉「アタシたち先でいーよね?」
友「どうせ拒否権ないんだろ? お好きにどうぞ……」
許嫁「あの……『アタシたち』って?」
従姉「アハハ、爺さんのこだわりでさ、ここ風呂はメチャクチャ大きいの!」
従姉「だから、女の子三人一緒に入れるってわけ!」
従姉「うわぁ……」ジー
女「ふぅん……?」ジー
許嫁「な、なんですか?」アセアセ
従姉「いやー、アンタおっぱい大きいね!」
女「スタイル良くて羨ましい……」
許嫁「な、なに言ってるんですか……二人だって」
従姉「いや、その胸はないから! やっぱ婚約者くんに揉まれたから?」
許嫁「違います! そりゃ揉まれはしますけど……」
従姉「フフン、そのあたり布団入ってからじっくり聞かせてねっ?」
許嫁「……むー」ゴシゴシ
女「どうしたの?」
許嫁「いつもは男さまに洗って頂くので何か物足りないです……」ゴシゴシ
女「……もう少し性生活は秘密にした方が良いと思う……」
許嫁「……?」ゴシゴシ
女「ほら、私が後ろ洗ってあげるから……」
許嫁「あ、お願いします!」
女「……スベスベ……」ゴシゴシ
許嫁「ひぁん! くすぐらないで下さいっ!」ビクン
女「……」ゴシゴシ
許嫁「……」
女「……」スッ モミモミ
許嫁「ふぁっ! なんで胸揉むんですかぁ……」ピクッ
女「……羨ましい」モミモミ
許嫁「……女さんもお猿さんでした……」チャプン
従姉「ところでさ、女ちゃんって、友くんのこと、好きなのー?」
女「っ! ……はい、好きです。 ……従姉さんは?」
従姉「アタシ? 好きだよ? 彼氏にして良いくらいには」
女「それってどういう……」
従姉「アタシ、最近彼氏と別れちゃってさー、それでここに来たんだー」
従姉「友くんに慰めて貰おーって。 彼女居ないなら付き合うのも良いし」
女「……私、友は譲りませんから」
従姉「んー? 友くんが選ぶことだよ、それって」
従姉「ま、アンタらが一緒だし抜け駆けして既成事実作ったりはしないから」
従姉「あ、それとも二人で襲っちゃう? 許嫁さんは婚約者同士で……」
女「な、何言ってるんですか!」
男「……ふぅ。 デカい風呂はいいな」チャプン
友「まぁな、一緒に入るのがお前じゃなければもっといいな……」
友「それにしても、女の子の後風呂ってなんか興奮しねぇか?」ザブン! ブクブク…
男「別に。 そもそも許嫁とは一緒に入ってるしな」
友「……死ねよ」
男「妬むくらいなら、彼女作って一緒に入って貰え……」
男「従姉さん、さっき彼女になっても良いとか言ってただろ?」
友「……従姉さんは、確かにオレの初恋の人なんだよなぁ……」
男「なら問題ないだろ? 後は好きと言うだけだ」
友「お前はシンプルで楽そうだな……」
男「? 自分の気持ちだろ? 一番好きな人に好きって言うだけだ」
友「もし、許嫁さん居なかったらお前女に好きって言ってたか?」
男「いや、最初は好きだったけどな。 他に好きな人がいるって聞いたから」
友「女の好きな人か……誰なんだろうな……?」
男「さぁな……女の選んだ男だ、悪い奴じゃないんだろうけどな……」
友「……」チャプン
男「……」チャプン
友「……上がるか」
男「……あぁ」
許嫁「あ、男しゃまー! こっちこっちー!」
男「……誰だ、許嫁に酒飲ませたの」
従姉「いやー、来月20歳って聞いたからさー、ちょっとフライングで、ね?」
許嫁「男しゃま、だいしゅき! ちゅーしてくだしゃい! んー♪」ギュー
女「なにこの可愛い生き物」
友「死ねよ」
従姉「アッハハハ! ほら、アンタらもせっかくだから飲みなよ!」トクトク
男「……頂きます」
許嫁「男しゃまー、おじゃましましゅ……」ポフッ
従姉「アハハハ、積極的だねっ! アハハハ!」
男「なんで向かい合ってオレの膝の上に座る……」
許嫁「男しゃまー、きのうの夜もこうして激し……モガッ」ジタバタ
女「……ふぅん? こうして搾られたんだー?」ピキ
友「死ねよ!」
男「……死にてぇよ……」
許嫁「男しゃま……」ギュー
従姉「ほらほら、こっちに布団移したから……ごゆっくりー!」
男「……なんでこうなるんだ」
従姉「あのさ、襖だし、声抑えてね? アタシたち聞かない振りするから……」
男「……何の話か分かりません」
許嫁「だいしゅき……」ギュー
女「ったく、あの二人はイチャイチャばっかり……」
従姉「まぁ、許してあげなよ? あの子たちちゃんと節度守ってるし……」
女「でも……」
従姉「さっきもお酒入ってたからでしょ? 惚気はするけど、ね?」
女「あ……」
従姉「あの子たち、凄くお互いに愛し合ってるよね。 羨ましいな……」
女「……十年越しの恋愛ですから」
従姉「アタシも、あんな風に思ってくれてたら……」グスッ
女「……従姉さんは、どうして別れたんですか……?」
従姉「……ホントはね、今頃二人で一緒に遊んでるはずだったんだ……」
従姉「でも、彼が幼馴染の女の子も一緒で良いか? って言い出して」
女「なんですか、それ……!」
従姉「二人で居たかったし、知らない子と一緒はイヤだったからさ……」
従姉「アタシとその子、どっちと遊ぶか選んで! って。 そしたらさ……」
女「まさか……」
従姉「親の付き合いもあるから断れない、我慢してくれ、だってさ!」
女「……最低」
従姉「でしょ? サヨナラってメールして飛び出して来ちゃった」グスッ
女「従姉さん……」
従姉「アハハ、ごめんごめん……湿っぽくなっちゃったね!」
女「いえ……」
従姉「ま、そんな訳でさ、今フリーなのさ!」
女「……私、負けませんから」
従姉「アタシだってただ見逃すつもりはないもーん!」
女「じゃあ、ライバルですね、私たち」
従姉「そだねっ! いやぁ、友くんモテモテで悪い男だねー?」
女「ふふっ、そうですね!」
従姉「(ところでさ、隣覗いてみない?)」ヒソヒソ
女「(男くんたちの部屋? マズいですよ、もしヤってたら……)」ヒソヒソ
従姉「(それはそれで面白いじゃない……どれどれ……?)」ヒソヒソ ソーッ
男「……」スー スー
許嫁「……」スー スー
女「(二人抱き合って寝てますね……)」ヒソヒソ
従姉「(……幸せそうだね)」ヒソヒソ
女「(男くん、ひと月前は人間嫌いで冷たい人だったんですよ?)」ヒソヒソ
従姉「(信じられないな……)」ヒソヒソ
女「(あんな表情出すようになったの、許嫁さんが来てからです)」ヒソヒソ
従姉「(……邪魔しちゃ悪いね、アタシらも寝ようか?)」ヒソヒソ
女「(はい。 私も抱いて寝てあげましょうか?)」ヒソヒソ
従姉「(バーカ)」ヒソヒソ
ちとインディに集中したいので休憩です。
インディのパパさんが一番好きでした……
続きは23時頃。
童貞の俺にはその彼の最低さがよくわからないんだが
お待たせしました、再開します。
>>798
せっかくの長期休暇、二人で遊ぶ約束してたのに彼女より他の女優先する彼氏って最悪じゃない?
彼女から見たら浮気すら疑うと思う……
まぁ、従姉と女はそう考えたという事でここは一つ。
許嫁「……ん……」
男「おはよう、許嫁」
許嫁「んん……男さま……んー♪」
男「……ん」チュッ
許嫁「むー……あれ。 なんで男さまと……」
男「……そろそろ目覚ませ」
許嫁「……あ。 うあぁぁぁぁ……」カァ
許嫁「私、またやっちゃいました……?」ズーン
男「……人前でお酒禁止」
許嫁「……はい」シュン
男「女たちも起こすか」
許嫁「こちらの部屋ですか?」スッ
女「……」スー スー
従姉「……」クカー クカー
許嫁(……なんで半裸で絡み合ってるんでしょう……)
男「起きてるか?」
許嫁「だ、ダメです! 男さまは見ちゃいけません!」
男「……どんな惨状だよ……」
友「おーい、従姉さん、女! もう朝だ……」
男「あ、バカ……」
女「……ん……」ゴシゴシ
従姉「ふあぁ……」グーッ
友「……」
女「……え?」
従姉「……んー?」
友「……失礼しました」
女「何……見てるのよぉ!」パァン!
従姉「アハハ、アタシは気にしないけど罰は受けないとねー?」パァン!
友「ひぶっ! ぶべらっ!」
男「……哀れだな」
友母「アンタ、その顔どうしたんだい?」
友「聞かないでくれ……」
男「今日の予定は?」
友「祭は夕方から行くからさ、それまでは特にないな」
許嫁「あの、私おばさまに料理を教えて貰いたいです……」
従姉「あ、アタシもー! 母さんより叔母さんの料理美味しいし!」
男「オレたちはどうする?」
友「ま、のんびりぶらつくか……」
女「たまにはこういう日もいいよね?」
友母「昼のサイレン鳴ったら帰ってきなよ!」
従姉「アンタ、婚約者くんと一緒でなくて良かったの?」
許嫁「男さまとはいつでも一緒に居られますから……それに」
許嫁「男さまに、家庭の味を作って差し上げたいんです……」
従姉「へー、ま、いきなり泣き出す位だから色々あるんだろね?」
友母「よし、それじゃみっちり仕込んでやるからね!」
許嫁「はい、お願いします!」
女「男くんが許嫁さんと別行動なのも久しぶりじゃない?」
男「アイツからは目を離せないからな……」
友「許嫁さんも同じこと考えてるのかもな?」
男「失敬な……」
男「それで、どこ向かってるんだ?」
友「こっちに確か広場が有った筈なんだ……」
女「広場? そんなとこ行ってどうするの?」
友「……着いてのお楽しみ」
友「……ここだ」
男「これは……すごいな」
女「広場というより、花畑?」
友「ボーっと過ごすにはいい場所だろ?」
女「アンタにこんなメルヘンチックな面が有ったのに驚きよ……」
「あ、友にーちゃんだ!」
男「なんだ?」
友「おぅ、ガキども! てめぇら元気だったか!」
「元気ー!」
「にーちゃんいつまでいるの?」
「そこのねーちゃん、彼女かー?」
友「いっぺんに喋るな!」
男「……ふぅ。 子供は苦手だ……」
女「お疲れ様……お茶買っといたよ?」
男「助かる…… しかし、アイツ元気だな」
女「なんか活き活きしてるよね? 子供好きなのかな……」
男「アイツがガキだからな……」
女「……ねぇ、男くん?」
男「ん? なんだ?」
女「友はさ、従姉さんのこと、どう思ってるか聞いてない?」
男「なんでそんなこと聞くんだ?」
女「いいから!」
男「あ、あぁ……」
男「従姉さんは初恋の相手だって昨日言ってたけどな」
女「……初恋の相手、かぁ……」
男「なぁ、もしかしてお前の好きな奴って……」
女「……」コクン
男「マジかよ……確かに良い奴だけどな」
女「……言わないでよ?」
男「言わねぇよ……オレは応援する」
女「……ありがと」
男「オレの時はお前が背中を押してくれたからな、次はオレの番だ……」
女「男くん……」
男「友にもな、昨日色々聞かれた」
女「友が……?」
男「内容は言わないけどな、アイツもきっと色々考えてるよ」
男「好きって言ってみたらどうだ? アイツならちゃんと考えて答えるさ」
女「……許嫁さんと同じこと言うんだね……」
男「そりゃ同じ恋愛経験からアドバイスしてるからな……」
男「眼鏡の時、オレ本当に怖かった。 あんな気持ち味わって欲しくない」
女「……うん」
友「うぁー、もう無理。 限界……」
男「……女がお茶買ってくれてるぞ」
友「うぉ、マジで助かる……アイツら容赦なさすぎだ」ゴクゴク…
男「……頑張れよ」ボソッ
女「……」コクン
男「この煮物、許嫁が?」
許嫁「は、はい! お口に合いましたか……?」
男「美味しい…… おじさんの味を思い出した」
許嫁「お父さんの……? 嬉しいですっ!」ギュー
従姉「許嫁ちゃん頑張ってたからねー」
友母「あ、女の子は食べ終わったら隣の部屋集合しな?」
友母「男どもは外にでも出てること!」
女「何するんですか?」
友母「着付けだよ、浴衣のね?」
友「しかし、追い出さなくてもいいのにな……」
男「お前は朝の行動を思い返した方がいい」ジリリリリ…
男「なんだ?」ジリリリリ…
友「電話だ。 オレが出るよ……」
男「先に外出てるな?」
「もしもし……どちらさま?」
友「……」
男「長かったな、誰からだった?」
友「いや、まぁな……」
友母「アンタら、終わったよ!」
男「思ったより時間かかったな、さて、どうなってるか……」
友「……」
男「……」
従姉「なに? 言うことないわけー?」
友「い、いや……似合ってる」
許嫁「男さま、どうですか……?」
男「……可愛い。 でも、目のやり場に困る……」
従姉「これでもさらしで抑えてるんだけどねー」
許嫁「男さまに見られるのはいいんですけど……」
女「……ねぇ、友? 私は、どうかな……?」
友「……いつもより大人っぽい。 似合ってるよ……」
女「……そっか。 ありがとっ!」
男「まだ祭には早いな、どうする?」
友母「着崩れするから大人しく縁側でお茶でも飲んでなさい、用意するから」
女「ありがとうございます!」
男「そんじゃ、縁側行くか……」
友「あ、悪い。 先行っててくれ…… 従姉さん、ちょっといい?」
従姉「ん? いいよー? 何の用?」
友「……向こうで」
女「……」
許嫁「……女さん、行きましょう……」
男「……」ズズ…
許嫁「……」チラッ
女「……」ソワソワ カタカタ
男「……行ってきたら?」
女「っ! べ、別に気にしてないし!」
許嫁「……私行ってきます」スクッ
女「あっ! 許嫁さんが行くなら、しょうがないなぁ……」スクッ
男「任せたぞ」ボソッ
許嫁「……」コクン
許嫁「確かこっちに行きましたよね……」
女「あ、居た! ……真剣な表情……」
「……!」
「……、……」
許嫁「聞こえづらいですね……」
女「シッ……」
「……好きだ……」
「……? 嬉しい……」ポロポロ
女「……え?」
許嫁「っ! そんな……」
女「……そっか。 私、告白する前に振られちゃったんだね……」グスッ
許嫁「……女さん」
女「……ごめん、胸貸して……?」
許嫁「……どうぞ」ポフッ ギュー
女「……ぅ……ふぐっ……ぅわあぁぁぁぁん……」ポロポロ
許嫁「……」ナデナデ
本日はここまで。
ここを見た受験生の方にはセンター試験のマークシートのチェックがずれる呪いと、その結果全問正解する祝いをかけました!
頑張って下さい!
明日は21時、是非良い気分で見にきて下さいね!
では!
こんばんは!
センター試験終わりましたね……
受験生の皆さん、お疲れ様!
取り敢えずこのスレで疲れを癒やしほっこりして頂ければ幸いです。
では、投下します。
男「……おかえり」
友「どこ行ってたんだ?」
許嫁「ちょっとお手洗いに……」
女「……」
友「そっか、従姉さん来たら祭に向かおうぜ……オレもトイレ行ってくる」
男「……何があった?」
女「……」
許嫁「……友さんが、従姉さんに告白を……」
男「……そっか」
女「……気、使わないでね? 私、大丈夫だから……」
男「馬鹿……辛いときに無理すんな……」
許嫁「今日は、私たちと回りましょう……」
男「結構人も出店も多いな!」
許嫁「わ、私はちょっと周りの視線が……」
従姉「その谷間だもん、しょうがないって!」
女「……」
友「……女、さっきから元気ないけど大丈夫か?」
女「……うん、平気」
友「でも……」
女「あ、許嫁さん、かき氷買いに行こうよ!」
許嫁「あ、はい……」
友「……なんだアイツ……?」
男「……オレも許嫁に付き合う。 女は任せろ」
友「あ、あぁ……」
男「……じゃ、行ってくるぞ……」
男「……鈍感野郎」ボソッ
友「……アイツ、なんて言ったんだ?」
従姉「……アタシたちもなんか食べよっか?」
友「……うん」
女「このイカ焼き美味しー!」
女「あ、焼きそばも食べよう!」
男「お、おい……食べ過ぎじゃないか?」
女「いいの! 食べて遊んで今日のこと、友のこと忘れるんだから!」
許嫁「……わかりました! 私も付き合います!」
男「待て! 遊びに付き合うのはいいが食べるのはダメだ!」
許嫁「むー……」パンッ
男「これで全弾ハズレだな……」
女「ちょっとおじさん、女の子の胸凝視しない!」
男「……許嫁代われ。 オレがやる」
許嫁「男さま、敵を討って下さい!」
男「……」パンッ コテン
許嫁「男さま、すごいです! これで全弾景品取れました!」
女「……男にこんな才能有ったとはね……」
友「あ、こんなとこに居た!」
従姉「皆どんどん先行っちゃうんだもん……」
女「許嫁さん、次はあっちだよ!」
許嫁「は、はい!」
友「あ、おい!」
男「ったく……行ってくる。 お前らはゆっくり回ってろ」
友「……なんなんだ?」
女「許嫁さん、フランクフルト美味しい?」
許嫁「はい、美味しいです!」
男「……許嫁、一口」
許嫁「男さま、あーん♪」
男「……」
許嫁「あーん♪」
男「……アーン」パクッ
男「……美味い」
女「アンタら、周りの嫉妬に満ちた視線気にならない訳?」
許嫁「?」
友「……居た」
女「それじゃ次は……」
友「待てよ!」ガシッ
女「っ! 離してよっ!」
友「お前、オレの事避けてるよな? なんでだよ!」
女「……別に」
友「……話がある。 こっち来てくれ」
男「おい、友! 乱暴はよせ!」
許嫁「女さん、イヤなら……」
女「いい。 付き合うよ……」
友「……こっちだ」
従姉「……あの子、なんかあったの?」
許嫁「……貴方が言いますか……?」
友「ここでいいか……」
女「……さっさと話して」
友「……なぁ、オレお前に嫌われるような事何かしたか?」
女「……別に。 いいから用を言って」
友「……わかった」
友「お前のこと、ずっと好きだった…… 付き合ってくれないか?」
女「……は? アンタ何言って……」
友「ずっと一緒に居て、オレお前以外考えられない。 お前が良いんだよ」
女「……このっ……」
女「……バカッ!」パァン!
友「……え?」
女「……アンタここまで最低な奴だとは思わなかった……」ポロポロ
女「よりによって二股? 何が私以外考えられないよ、笑わせないで」
女「……もういい。 話し掛けないで」タッタッタ
友「……え?」
友「……」
男「……女はどうした?」
友「わかんねぇよ……」
男「……何がだよ」
友「女に告白したらビンタされて、泣きながらどっか行っちまった」
男「っ! お前、何考えてやがる!」
許嫁「……最低ですね……」
友「……なんでだよ、なんでオレが最低なんだよ……」
従姉「ちょっと、勇気出して告白したのにそんな言い方ないんじゃない?」
男「言い足りないくらいです。 ……バレてんだよ、友」
友「……何がだよ」
許嫁「貴方が従姉さんに告白して、恋人になったことです」
友「……え?」
男「女も許嫁と一緒に見てた。 怒って当たり前だろうが……」
友「……クソッ」
従姉「友くん、もしかしてさっきの……」
友「あぁ、アレ見たんだ、きっと……」
男「やっと思い当たったか」
友「あぁ、お前らは勘違いしてる」
許嫁「……勘違い、ですか?」
女「……ハァ」
女(まさか、友があんな奴だったなんて……)
女(私、そんな都合の良い女になんてなれないよ……)
友「ハァハァ……見つけた!」
女「……何しに来たの? もう顔も見たくないんだけど」
友「頼む、話を聞いてくれ!」ガシッ
女「止めてよ! 私アンタの事好きだったのに! 私の気持ち弄ばないで!」
友「違う! あれは違うんだ、勘違いなんだよ!」
女「……勘違い?」
友「あれはオレからの告白なんかじゃない……」
友「あれは、従姉さんの彼氏からの伝言だったんだよ!」
『さっき彼氏さんから電話があったよ』
『……アイツから?』
『従姉さんに振られた後、自分がどれだけ最低な事してたか気付いたって』
『幼馴染とは距離を置いて旅行もキャンセルしたって』
『それからこう伝えてくれって』
『許して欲しい。好きだ、お前と一緒に居たい』
『本当に……? 嬉しい……』ポロポロ
女「……本当に?」
友「こんなこと嘘ついてもすぐバレるだろうが……」
女「じ、じゃあ友は本当に私の事……」
友「……好きだよ、ずっと好きだった」
友「さっきお前もオレの事……」
女「だ、ダメ! あんな告白はナシ! やり直させて!」
友「……お前には叩かれたしな?」
女「……ごめん」
友「目瞑って歯食いしばれ」
女「……はい」ギュ
友「……」チュッ
女「……え?」
友「ずっと好きでした。 付き合って下さい!」
女「……私もずっと好きだったよ、友……」ギュー
女「……ご心配お掛けしました」
友「……なんかすまん」
許嫁「こ、こちらこそ済みませんでした!」ペコリ
男「それで、うまくいったんだな?」
友「……あぁ」ギュ
女「……」ギュ カァ
従姉「……ごめんね? アタシのせいで振り回しちゃって」
女「……いえ、おかげで思い切れたので」
男「……それじゃ、せっかくの祭をやり直すか」
許嫁「そうですね、皆で回りましょう!」
女「私も食べるぞー!」
友「お前はもう食うな!」
従姉「ほら、早くしないと祭が終わっちゃうよ!」
ここで休憩、続きは23時より。
ところで、ネタバレだけは止めてくだちい……
書き貯めしてるから修正もできないんだよぅ……
まぁ、伏線も見え見えな王道パターンですが、読んでくれてる方の興が削がれちゃうので。
乙
男もごめんなさいしないといけないよね
>>864
男「……ごめんなさい」
再開します。
とうとう書き貯めの残りが1/2を割りました……
次スレで終わらせたいところ……
友「で、なんでこんな部屋割になってるんだよ」
従姉「せっかく付き合うことになったんだし、同じ部屋でいいでしょ?」
男「オレは許嫁と一緒で問題ないし」
従姉「アタシも彼氏に悪いから他の男と同じ部屋はねー」
女「……私は別に……」
友「ダメだ、男女別で」
男「んー……」ゴロゴロ…
友「なんだよ、眠れないのか?」
男「いつも許嫁抱いて寝てるから落ち着かん」
友「……もう羨ましくはないぞ」
男「……許嫁連れてきたらダメか?」
友「……ダメだ」
男「……お前に抱き付いてもいいか?」
友「死ねよ」
男「……友、良かったな」
友「……あぁ。 お前らにも心配かけたな」
男「……絶対幸せにしろよ? お前のせいでオレは諦めたんだからな……」
友「お前、もしかして……」
男「……寝る」
友「……男、ありがとう」
従姉「いやぁ、女ちゃん本当にゴメンねっ!」
女「だいたいなんで友が伝言してるんですか……」
従姉「アタシ携帯電源切ってたからさ、親に聞いてここ電話したってさ」
許嫁「その電話に友さんが出ちゃったんですね……」
女「従姉さんは許すんですか、彼氏さんのこと……」
従姉「旅行に行った後なら何言われても信用出来なかったけどね……」
従姉「友達に聞いたら、メール届いたすぐ後に反省してたみたいだしね」
女「そうですか……男くんが浮気したら許嫁さん許せる?」
従姉「浮気未遂だってば……」
許嫁「刺します♪」
女「……え?」
許嫁「刺します♪」ニコッ
女(聞かなかったことにしよう……)
従姉「ところで、旅行先ですれ違いを乗り越え結ばれた二人……」
従姉「この素敵なシチュエーションで女にして貰わなくていいの?」ニヤニヤ
女「なっなにを! アンタら近くにいて出来るわけないでしょ!」
許嫁「あの、席外しましょうか……?」
女「変な気を使わなくていいの! 私はゆっくり関係を温めるの!」
女「ところでさ、その…… 初エッチってどう誘えば……?」
従姉「アタシは今日泊まっていい? って聞いてから流れで……」
許嫁「私は告白の後男さまが私を欲しいって言って下さって……」
従姉「やだ、婚約者くん男らしいじゃない! 羨ましいなー」
女「私たち二人ともいつも親いるから難しいなぁ……」
従姉「だから今日しとけば良かったのに……その為に部屋割したのにさー」
女「うあぁぁぁ……」ブンブン
許嫁「ま、まぁ、また機会は有りますよ……」
女「そ、それで…… 初めてって、やっぱり痛い?」
従姉「アタシは相手が童貞じゃなかったからねー、まだマシだったけど」
許嫁「私は痛かったです……男さまは優しくしてくれましたけど」
女「……友も初めてだよね……?」
従姉「婚約者くんほど気も回らないだろうね……」
許嫁「きっとお猿さんです。 我慢なんてしないと思います」
女「ちょっと怖いな……」
許嫁「大丈夫、きっと幸せですから……」
従姉「痛いのは最初と数回くらいだし、それも良い経験だって!」
従姉「でも、避妊はしっかりね? 友くん、降ろせとは言えそうにないから」
許嫁(そういえば、私大丈夫でしょうか……?)
女「ほら、朝だよ! そろそろ起きなー!」
友「んあ……」
男「……眠い……」
女「起きた? ……おはよっ!」チュッ
友「……あ」カァ
許嫁「仲良しなのは良いけどイチャイチャは帰ってからにして欲しいなー?」
女「あ、その……」カァ
許嫁「ふふっ、冗談です! 男さま、んー♪」
男「……ん」チュッ
従姉「このバカップルども……」
友婆「そんじゃ、また来いな、友坊! お迎えが来る前にのー」
従姉「アタシも彼氏待つからここで。 また会おうね!」
友「婆ちゃん、身体に気をつけてな! 従姉さんも彼氏と仲良く!」
女「お世話になりました!」
友母「少しは楽しめたかい?」
許嫁「えぇ、とっても!」
男「一番楽しんだのは友ですけどね、彼女出来たし」
友「男っ! てめぇ!」
友母「あらあら、そーなの! 父さん、今日は赤飯にしますね?」
友父「いいねー! 女ちゃん、友を宜しくね?」
女「……はい」カァ
男「帰りも5時間ペースですか?」
友父「そうだね、やっぱり高速は混むから……」
許嫁「まあ、お二人は退屈しないですよね、多分」
友「……からかうなよ」
女「ま、まぁ退屈しないのは間違いないけど……」
男「……許嫁……」
許嫁「男さま、どうかしました?」
男「……眠い……」
友「こいつ、一人寝が落ち着かないとか言ってあまり寝てないんだよ……」
許嫁「お休みになりますか?」
男「……あぁ」
許嫁「ふふっ、どうぞ……」
男「……」ポフッ フニョン
許嫁「お休みなさい……」ギュー ナデナデ
女「……赤ん坊じゃあるまいし胸に顔うずめなくても……」
友「羨まし……痛っ」ツネリッ
女「どうせ許嫁さんほど大きくないわよっ!」
許嫁「男さまが起きてしまいますから静かにっ!」
男「……」スー スー
友父「そろそろ着くよ……」
友母「お父さん、ほら……」
友「……」クカー クカー
女「……」スヤスヤ
男「……」スー スー
許嫁「……」クー クー
友父「……微笑ましいことで」
友母「せっかくですから、もう少しドライブでも……」
友父「そうだね……」
本日はここまで。
次回、第三部旅行編の最終回です。
といってもえっちシーンが殆どですが。
では、また明日21時に!
ネタバレ:次回はエロい
>>893
ちょ!
しょうがない、エロくないように展開変えるか……
以下、エロくないシーンより抜粋
男「おちんちんビローン」
許嫁「男さますてきー」
男「オレのエクスカリバーをくらえー」
ズプズプ
許嫁「いくー、もうだめー」
ドバシャー
男「おちんちんダラーン」
許嫁「まるでポークビッツですねー」
こんばんは!
予告どおり今日はえっちシーンです。
お子ちゃまはうちが抱っこしてあげるので回れ右。
では、開始します。
友「それじゃ、また休み明けにな!」
女「もしかしたらまた遊び誘うからねっ!」
男「二人も仲良くな?」
許嫁「楽しかったです、ありがとうございました!」
男「んん、寝てたとはいえなんか疲れたな……」
許嫁「ずっと車でしたからね……」
男「今日は作る気もしないし、何か食べて帰るか」
許嫁「あ、それなら私行ってみたいお店が……」
男「本当にここでいいのか……?」
許嫁「はい、テレビで見て一度行ってみたいと……」
男「……吉○家だぞ?」
「ご注文の並とミニになりますー」
許嫁「ふわぁ、本当に出て来るの早いんですね……」
男「確かに不思議だよな…… 紅ショウガいるか?」
許嫁「ありがとうございます…… それじゃ、頂きます!」
男「……頂きます」
許嫁「美味しい……! 少し味は濃いですけど……」
男「いつもの味に慣れてると確かに濃いかもな……」
許嫁「ご馳走さまでした!」
男「それじゃ、帰ってのんびりするか」ガタン
許嫁「あっ……男さま少しそのままで」
男「?」
許嫁「……」チュッ
男「な、何をいきなり……」
許嫁「おべんと、付いてました!」ペロッ
男(くそっ、可愛いから叱れない……)
「…………」ジー
客(死ねよ、バカップルが!)
許嫁「はい、男さま。 今日はココアにしました」カチャ
男「ありがとう…… どこ行くんだ?」
許嫁「少し着替えてきますっ!」パタパタ…
男「どうせ風呂入るのに…… ってもう行ったか」
男「……遅いな」ズズ
許嫁「男さま、お待たせしました!」
男「遅かったな…… って、お前、それ……!」
許嫁「えへへ、お土産に浴衣貰ったんです!」クルリ
許嫁「祭の時、女さんの件で忙しかったから、ちゃんと見て貰いたくて……」
男「……可愛いよ、凄く似合ってる」
許嫁「あの時、私も周りの視線が恥ずかしくて……」
男「……オレも正直周りの連中にイライラしてた」
許嫁「私が見て貰いたかったのは、男さまだけですからね?」
男「……分かってる」
許嫁「……」ストン
男「その……谷間が凄いな……」
許嫁「誰も見てませんからどうぞ好きなだけ見て下さい……」
男「……ブラ着けてないんだ?」ムニ
許嫁「だって……どうせ外しますよね……?」
男「……あんまり誘うと我慢出来なくなるぞ?」
許嫁「数日我慢されてましたから……今日は良いですよ?」チュッ
男「……おいで」
男は許嫁をベッドへ腰掛けさせると、繋いでいた手を離し浴衣の上からその胸を持ち上げる。
許嫁「んっ…… 先っぽが擦れてくすぐったいです……」
制止に見せかけたおねだり。
意図を汲んだ男は浴衣の襟を開き、中から柔らかな乳房をまろび出させる。
男「なんか、イヤらしいな……」
襟が食い込み持ち上げられた双丘は、普段よりその大きさを誇示し男の視線を釘付けにしている。
許嫁「……ひぁん! 擦れて敏感になってますからぁ……」
すでにコリコリと硬くなっている先端を摘むと、許嫁は甘えた声を漏らす。
チュッ… アム… チュバッ…
もう片方の突起を唇で虐めつつ空いた手を下腹部へ移すと、本来布地で隠されているべき所にサワサワとした柔らかい感触を感じる。
男「お前……履いてないのか……?」
指先で慎ましやかな陰毛の下を探り、湿った肉の感触を感じると男は確信を持って問い詰める。
許嫁「……今日は……濡れて汚れちゃいますか、ら……ひぁんっ!」
言い訳の途中で男が指先を蠢かすと、許嫁は身を捩りながら言葉を詰まらせ甘い喘ぎを漏らした。
男「お前って最近、本格的に弄る前から濡れてるよな……」
クチュ… チュプ… ニチュ…
許嫁「だってぇ……男さまに……んっ! されるって思ったら……ぁん!」
答える間も秘部を弄ぶ手は休まず、濡れた音は更に大きくなっていく。
男「いいよ、一回イっとけ……」
男はそう呟くと、唇を桃色の先端に戻し手と口の動きを激しくする。
クリクリ… チュバ… クチュクチュクチュ…
許嫁「ひあぁっ! 激しっ! ふぁ……あ……んあぁぁぁっ!」
男「イきそうか? イっちゃえ……」
膣内が小刻みに収縮し指先を締め付けるのを感じた男は、指と唇で絶頂への最期の一押しを加える。
キュ… カリッ… ヌチュヌチュヌチュヌチュッ!
許嫁「ダメッ! イくっ……イきますっ! ぁ……ひあぁぁぁぁんっ!」
ビクン! ピクピクッ!
一際大きな喘ぎとともに痙攣しピンと全身を張り詰めさせた許嫁は、身体を震わせながら次第に脱力していく。
その中心は、小刻みに震えながらとめどなく雫を生み出し続けていた。
許嫁「ハァ……ハァ……」
息を整えながら許嫁は男の下腹部へすり寄っていく。
許嫁「男さま……とっても窮屈そう……」
誘うように囁きながら、はちきれんばかりに隆起したそれを解放すべくズボンを下ろそうとする。
男「……お前のイく所が可愛すぎるせいだ……」
露わになった怒張を許嫁の二つの膨らみの谷間に押し付け、柔らかさを味わいながら衣服を脱がされるのを待つ。
許嫁「今着けますから……」
男が腰を前後させ先端から漏れる雫を許嫁の胸に擦り付けていると、悪戯を咎めるように優しく手に包まれ動きを止められる。
気がつくと避妊具がパッケージから取り出されており、撫でるような手付きで怒張に装着されていく。
ツー… ニュル… ニチュ…
許嫁「……いいですよ……」
垂らした唾液を優しく塗り広げ準備が整ったことを告げると、男は許嫁を四つん這いの態勢にさせる。
許嫁「……脱がさないんですか……?」
男「……浴衣姿の許嫁を抱きたい」
顔を赤らめコクンと頷くと、許嫁は上半身をベッドに預け、自らの指先で秘部を広げ男を受け入れようとする。
ヌチュ… ジュプ…
許嫁「ん……ぁあ……」
奥まで見える程広げられた秘部に屹立をあてがい、ゆっくりと腰を進めていく。
最奥まで到達するとやわやわと包み込むように、貫いたそれへ緩やかな刺激を与え始める。
男「……なんか、エロいな……」
浴衣が着崩れて紅潮した肌を晒すその姿に興奮をそそられ、胎内の怒張は大きさを増していく。
許嫁「男さまがエッチなんです……」
膣穴を押し広げられていく感覚を感じると、より密着させるように何度も優しく締め付けていく。
男「……動くぞ」
チュプ… ヌチュッ… ジュプッ…
最初はゆっくりと。
揺らすように腰を前後させると、微かに湿った水音が響きスムーズに潤滑が成されていることを表す。
許嫁「あ……イったばかりだから……敏感なのに……」
既に絶頂を経験したその秘部は、押し当てるように最奥を刺激される度、痺れるような快感を伝えてくる。
許嫁「男さまぁ……もっと……動いて下さ……ひぁぁっ!」
パチュン!
懇願を遮るように打ち付けられ、突然の刺激に許嫁は矯声を上げる。
チュプッ! パチュッ! ヌチュッ!
許嫁「んっ! ……やっ……あぁんっ!」
次第に速く、深くなる腰のストロークに、許嫁の性感も高まっていく。
既に身体に力は入らず、支えられた腰だけが高く持ち上がり上半身はベッドに投げ出されている。
許嫁「ふ……あんっ! やぁっ!」
腰の動きとともに、胸の膨らみも前後に激しく揺れている。
その先端は、前後運動に合わせベッドのシーツをかすめ、まるで滑らかな手袋で弄ばれているような快感を生み出す。
パチュッ! ジュプッ! パチュンッ!
許嫁「ダメ……ごめん、なさいっ! 私……また……」
速度を速めたその動きに、切羽詰まった様子でそう告げた途端、許嫁を二度目の絶頂が襲う。
許嫁「ぁ……イ、くぅ……はあぁぁぁんっ!」
ビクン! キュッ!
嬌声をあげながら全身を震わせ達するとともに、その膣口はこれまでにない締め付けを行う。
男「っ! そんなに締め付けたら……」
突然潤いと密着感が増した胎内の感触に、男も急激に性感が高まり頂へと登りつめていった。
男「出すぞ……」
パンパンパンパンッ!
許嫁「やぁっ! イってる! イってるのに! 激しっ!」
限界を感じ、絶頂に向け腰の動きが加速する。
絶頂の中激しく前後されている許嫁はさらに快感を感じているのか、膣内は男の白濁を吸い出そうとするかのように熱くうねる。
男「く……ふっ!」
ドクッ! ビュルルルッ! ビュクンッ!
許嫁「ん……ふあぁぁ……」
ようやく絶頂から解放された許嫁は、放心した様子でベッドに沈み込む。
その顔は普段の穏やかで優しげな雰囲気とかけ離れ、淫靡にとろけた表情を浮かべていた。
男「ハァ……ハァ……」
男も疲れ果てた様子で身体をずらし許嫁の上に倒れ込む。
ちょうどお互いに見つめ合う形となり、どちらともなく唇を重ねると、二人はしばらくの間横になったまま余韻に浸っていた。
許嫁「……ごめんなさい、後でお風呂入ろうと思ってたんですけど……」
許嫁「腰が抜けちゃって、動けないです……」
男「いいよ、どうせまだ休みだし、またこのまま寝ちまおう」
許嫁「……だんだんだらしなくなっていく気がします……」
男「……お前、いつもより感じてた?」
許嫁「……だって、その、浴衣着た時から期待しちゃってましたので……」
男「下着も着けず準備万端だったもんな?」
許嫁「やぁっ! 言わないで下さい……」カァ
男「いつもエッチはいけないとか言ってる癖に……」
許嫁「……なら、もうしてあげませんっ」プイッ
男「冗談だって……」
許嫁「ところで、明日から残りの休日はどうしますか?」
男「……取り敢えず明日考えよう、今は頭が回らない……」
許嫁「……そうですね……」
男「一日中こうしてお前抱いてるのもいいな……」
許嫁「そんなただれた過ごし方イヤです……少しは興味ありますけど」
男「ま、明日だ……それじゃ、お休み……」チュッ
許嫁「お休みなさい……」ギュー
本日はここまで。
レス数は少ないけどえっちシーンが文字食うから普段と文字数変わらないんだぜ……
本日で第三部旅行編(従姉編)は終わりです。
次スレも見えて来たので、明日からは第四部デート編(メイド編)に入るか、番外編入れて消化するかどちらかで行きます。
では、また明日21時より!
取り敢えず本スレ残りは番外編で埋めようかと考えています……
が、一つ相談が。
レイプは『レ』しかないと言ってましたが、『レイプ』まで書いちゃった……テヘペロ
省略も出来なくはないですが、載せるか飛ばすか、判断お願いします。
21時までの様子で判断します。
※されるのはこれまでの名前ありキャラではないです。
ちょ、眼鏡潰しワッフル
>>928
おま、その通りだ……
けど、あまり面白くないかも……
皆さんコメありがとう。
21時時点で
あり5
なし2
話自体いらない3
なので、取り敢えずありで進めます。
見たくない方は最後に次スレ建ててリンク貼るので、そのまま次スレへ移動お願いします。
では、番外編です。
~幕間 眼鏡の輝く時~
ボクの名は眼鏡。
つい先日までは順風満帆な学生生活を送る高校生だった。
……だった。
過去の話だ。
ボクの愛を受け入れないあの女と、ボクの邪魔をするあの根暗……
あの二人にさえ出会わなければ。
ボクは今、とある海外の僻地、タイの一都市に向かう船の上だ。
幸い、英語は堪能であるため会話には苦労しないだろう。
しかし、今回の船旅は観光目的ではないのだ。
ボクは、働くためにここにいる。
そうなった経緯は、思い出したくもない……
これからの生活を想像すると、絶望が胸を押し潰すかのように重くのしかかる。
プアーン…
どうやら、船が着いたようだ。
全く期待に胸が膨らむこともない、先行きに何の展望もない新しい生活が、始まろうとしていた。
「ほぅ、ジャップか、珍しいな! 例のイカレた海賊以来だ!」
ガラの悪いサングラスの男が、からかうように声を掛けてくる。
「こんなガキの癖にうちの仕事を受けるとは、何やらかしたんだか……」
「どうせ金目的というより虐待目的なんだろうな、ギャハハ!」
「ようこそ、案内するぜ…… うちの"天国に最も近い"職場へ!」
ボクは今、街外れのとある採掘場で働いている……
いや、これは労働なんかじゃない!
労働という名をかりた拷問だ……
毎日ただ石を運び、石を集める。
1日が終わればマズい残飯のようなゴミを食わされ、泥のように眠る。
実際に掘削を行うチームは、毎日のように人が倒れどこかへ運ばれていくようだ。
ボクも、いつか……いや、考えたくはない!
「ヘイ、今日も疲れたネ、貴様!」
眼鏡「……そうだね」
今話しかけてきたのはジョージ、変な言葉遣いなのは時代劇やアニメで日本語を学んだからだそうだ。
今や、ボクと会話するのはこのジョージだけだ……
ボクは英語が得意だった。
得意なはずだった……
しかし、聞くのはともかく、いざ話してみると訛りが酷いのか大笑いをされてしまった。
また、意味が通じない事も多く、何度も聞き返すのが面倒で次第に誰も話しかけて来なくなった。
ふざけるな!
何のための授業だったんだ、こんな役に立たないものを教えやがって!
コイツらもコイツらだ、ボクが慣れていないのは分かってるんだからもっと優しくしてくれてもいいだろうに!
そうするうち、日本に興味があるというジョージだけがボクの会話相手になったんだ。
今日も変わらず石を運んでいる。
ボクは可能な限り疲労を蓄積しないよう、作業工程の改善を行った。
石を積むときは出来るだけ隙間が出来るよう積み上げ積載量を減らし軽くする。
運搬する際は疲れた振りをし普段の8割以下の速度で歩く。
おかげで、単調なことを除けばさほど辛い作業ではなくなった気がする。
ふふ、他の奴らは何が嬉しいのかいつもより張り切って働いている……
全く頭の回らない奴はこれだから。
丈治「眼鏡、疲れているのかネ? 無理はしないヨうにネ!」
眼鏡「ありがとう、今日は休むよ……」
別に疲れてはいないが、ジョージの相手をするのも面倒なので横になった。
しかし、何の娯楽もない生活は辛い……
どうやら他の連中はトランプで賭をして遊んでいるようだが、生憎ボクには先立つものがない。
一週ごとの給料も、ボクの手元に残るのはわずかで、残りはボクをここに押し込んだ連中に搾取されてしまう……
一体、ボクが何をしたと言うんだ!
だいたいあの女にはまだ手を出してなかっただろうが!
それを根暗の奴が裏でコソコソと……
思い出して気分が悪くなった。
もう寝よう、明日が終われば1日休暇だ……
今日は給料日だ。
本来結構な額が貰えるようで、周りの連中は皆ニコニコとしている。
しかし、ボクの分は既に搾取された残りカスだ。
日本円にしてたったの3万円。
これじゃ、洋服の一着も買えやしない。
……まぁ、こんな僻地にボクの趣味に合うブランドのショップなんてないけど。
丈治「ベイブ、給料は何に使いやがるのデスか?」
丈治「もし、女でも買うのなら案内するヨ!」
女……そういえば、あの女以来女の身体には触れてないな……
しかし、女を買うだと?
女なんてお願いされて抱くものだろうが!
何が悲しくて金を払って抱かないといけないんだ!
眼鏡「……いや、遠慮しとくよ」
丈治「なら、酒だ! 酒でも呑もうヨ!」
めんどくさい奴だ……
だが、酒は嫌いじゃないし、唯一日本語で会話出来るコイツは相手してやって損はないな……
眼鏡「分かった、付き合うよ」
丈治「あっぱれ! それなら、明日街まで出掛けようネ!」
何が嬉しいのかジョージは笑顔で他の連中の所へ向かっていった。
どうやら、給料日は皆賭に興じるようだ。
娯楽のない今、参加しても良いとは思うが会話出来ないのがネックで足を踏み出せないでいる。
面倒だ、寝よう……
ドクンッ! ビュルルルッ!
破瓜の血と交わりピンク色になった精液が中から垂れている。
なかなかにそそる光景だ。
興奮はまだ収まらないが、まずは仕事を済ませてしまおう。
ジー カシャッ!
手にしたデジカメでアングルを変えながら何度もシャッターを切る。
全身から、顔や局部のアップ。
破瓜の瞬間は動画で撮影してやった。
一通り撮影を終えると、再び肉棒を挿入し注挿を始める。
『……ん……え?』
どうやら目が覚めたようだな……
『え? なんで……うそ……』
どうやら、状況が掴めていないようだな。
『いやっ! い、痛い……抜いて、抜いてよぉ!』ジタバタ
『くっ、暴れるな! これを見ろ!』
先ほど取った画像を見せつけてやる。
どうやら、状況を理解したのか見開いた目から大粒の涙が零れて行く。
『うそ……中で……出したの?』
『あぁ、なかなか具合が良かったよ?』
『なんでこんな……初めてはアイツにあげたかったのに……』ポロポロ
アイツ……一緒にいたあの男か。
散々邪魔してくれたアイツにも何かお礼をしないといけないな……
『キミがボクを振るからだよ…… そんなの、許される訳ないじゃないか』
『許さない、許さないからっ! 殺してやるっ!』
この目だ、こんな風な目をした女を屈伏させるのがたまらない……
『……いいのかい? この写真が出回っても……?』
『っ!』
『写真だけじゃない、キミの処女が失われる瞬間は動画に収めてあるよ』
デジカメを操作して、先ほど撮影したばかりの動画を再生して見せてやる。
『ほら、見なよ…… 美味しく頂いたよ、キミの処女は』
『いやぁ……いやあぁぁぁっ!』
かぶりを振って目を逸らすが、もはや反抗する意思はないだろう。
『言うことを聞いてくれるかい……?』
『…………』
もう返事をする気力もないようだ。
先ほどまで目に宿した憎悪も消え失せ、目は焦点が合わず光が消え失せている……
そうだ、ボクはこんな目が大好きなんだ よ!
『さ、それじゃ続きを楽しもう…… 大丈夫、今に気持ち良くさせてあげる』
ジュプ… ジュプ…
注挿を再開する。
脱力しているせいか先ほどまでの締まりはないが、キツすぎたくらいなので逆に丁度良い。
『そうだ、キミにはボクの彼女になってもらおうね?』
『キミがあの男に報告したとき、あの男はどんな顔するか楽しみだなぁ!』
興が乗ったせいか、早くも絶頂を感じたボクは、彼女の中に再び白濁を吐き出した。
まだまだ、夜は長いからね……
眼鏡「……ん……」
目が覚めると同時に、下半身に冷たい感触が広がる。
手をブリーフに突っ込み確認すると、ネトリとした感触……夢精だ。
昨日ジョージの奴が女の話なんかするから……
つい、昔の事を思い出してしまったようだ。
このボクが夢精とは……情けなくて涙が出そうだ。
とにかく、下着を変えて洗濯しなければ。
昼過ぎになって、ジョージに連れられ街へ出掛ける。
どうやらジョージはそれなりに立場が高いらしく、職場から車を借りて来てそれに乗って行くことになった。
どうやら、この街はかなり治安が悪いらしい。
時折、どこかで乾いた破裂音が響く。
あれは銃声なんだろうか……
ジョージが車を停める。
だが、目的の店はまだ先のようだ。
眼鏡「なんで店まで乗っていかないんだ?」
丈治「盗まれる危険より、壊れる危険の方が高いからだヨ!」
どういうことだろう。治安が悪いことから盗まれる危険というのは判るが、壊して何の意味があるのか……
ジョージがずんずん進んで行くので、思考を中断してついて行くことにした。
今思えば、この時もう少し考えるべきだったんだ……
その酒場は、いかにも場末という雰囲気だった。
ボクも未成年の為自宅に備え付けのカウンターでしか呑んだことがなく、初めてのバーの雰囲気に少し興奮していたのかも知れない。
丈治「ハハハ、ベイブはなかなかイけますナ」
眼鏡「当たり前さ、ボクは酒に強いんだ」
実はこのときかなり酔いが回っていたが、顔に出ないせいかジョージは疑いもしなかった。
周りを見渡すと、ヤニ臭い店内はそこそこ客が入っていた。
女性は少なく、カウンターに座っているだけだった。
最初ボクもカウンターで呑んでみたかったが、何故かジョージが入り口の壁近くを主張し譲らなかった為、優しいボクが折れてやってテーブルで呑んでいる。
ウィスキーを三杯空にした所で、突然バーに似合わない存在が店に乱入してきた。
メイドさんだ!
日本では秋葉原のおかげで珍しくもなくなったが、やはり海外、しかもこんな所では珍しいようだ。
周りのざわめきが大きくなり、アニメ好きなジョージですら目を丸くしている。
酔っていたせいか英語が聞き取れなかったが、メイドさんが何かを言った後、ボクの記憶は飛んでしまった。
覚えているのは、銃弾が耳を掠めた音と、ジョージに抱えられ店を出た途端爆発音が鳴り響いたこと、そして二度とこんな店に来ないという決意だけだった。
あの酒場の一件から一週間が過ぎた。
実は、あの時以来周りの視線が冷たくなった気がする。
寮(といってもたんなる寝床だが)に戻って体の所々に軽い怪我をしていた為、大袈裟に包帯を巻いて今週は仕事を手抜きしたが、もしかしてバレたのだろうか?
ジョージは毎日声を掛けてくれるが、会話は日に日に減っている気がする。
唯一日本語で会話でき利用出来る存在から友人に近い存在に変わっていただけに、多少寂しさを感じる。
給料を受け取ったはいいが、使い道もないのでボーっとしていたところ、ボクは賭に誘われた。
丈治「止めときなヨ、ベイブ」
眼鏡「大丈夫さ、これでも賭事は強いんだ」
珍しくジョージが心配そうに声を掛けて来たが、これまで交流のない連中からの誘いに嬉しくなり、参加することにした。
ギャンブルはポーカー。
ボクもポーカーのルールは把握しているので、問題はないだろう。
なにより、会話がいらない。
単語と身振りで意志疎通が出来る。
先週の余りと今週の給料、合計日本円にして5万円を数倍にして見せる。
そう意気込んで奥のテーブルへ乗り込んで行った。
眼鏡「フラッシュだ!」
今や、手元の金は元金の三倍に膨れ上がっていた。
丈治「ベイブ、やりすぎだ」ヒソヒソ
乗りに乗りまくっていたボクは、そんなジョージの声にも耳を貸さずゲームを続ける。
しかし、次第に勝てなくなり始めた。
ボクの手札に強い手が揃う度に相手は勝負を降り、こちらの手がブタの時はワンペアで負けてしまう。
気付いたら、元金は底を尽きかけていた。
丈治「もうこれ以上はダメ、貴様勝てないヨ!」
眼鏡「たまたまだ! 次で取り戻すんだよ!」
内心止めるべきだと感じたが、ジョージに勝てないと指摘され頭に血が登ってしまった。
辿々しい英語と身振りで、残金と来週の給料を賭ける代わりにこちらが勝てば元金を返す条件で取引を持ち掛ける。
いくつか分からない英語もあったが、概ね了解を得られたようだ。
こちらとしては使い道もない金、別になくても困りはしないが、ここまで来たらプライドの問題である。
お互いにカードが配られると、手札を確認する。
ツーペア。
しかし、勝負に出るには心許ない。
ワンペアを崩し、三枚手札を交換する。
手札は……スリーカード。
勝負の時だ。
ボクは部屋の隅でいじけている。
テーブルの周りでは、まだゲームが続けられているのか楽しそうな笑い声が聞こえ、たまにこちらを指差し更に大きな笑い声をあげる。
屈辱だ……
スリーカードを出したあの時、相手の開いた手札も三枚が同じ、スリーカードだった。
異なるのは数字……相手はAのスリーカード。
つまり、ボクの負けだ。
あの時の周りの顔は忘れない。
取り囲んだ全員が大笑いをし、何人かはぎらついた目でボクを見つめていた。
嫌な思い出を振り切るようかぶりを振ると、目を閉じたボクに話しかけてくる男がいた……
ジョージだ。
丈治「ベイブ、なんで私の言うことを聞かなかったデスか……」
冷静になった今、ジョージの忠告に従うべきだったと後悔しているが、既に遅かった。
眼鏡「そうだね、聞いとけば良かったよ……」
ボクも心が折れていたのか、珍しく素直に自分の失敗を認めることが出来た。
丈治「……私はもう、これ以上貴様を守ることは出来ないデス……」
ボクを……守る?
ボクはこれまでジョージに守られていた?
眼鏡「どういうことだ……?」
このとき、まだボクはこれから訪れる地獄を知らない。
丈治「私は争い事が嫌いデス、だから立場を利用して貴様を庇ってきましタ」
眼鏡「庇う? なぜボクが庇われなきゃいけないんだ?」
理解出来なかった。
確かにコミュニケーションは取れていないが、だからといって敵対行動を取った覚えもない。
しかし、ジョージの言葉が答えを紡いだ。
丈治「……貴様がレイプ犯だからだヨ」
突然思い出した。
日本の刑務所でも、性犯罪者はイジメの対象となる、という話を。
レイプ……確かにボクはレイプをしたことがある。
しかし、それは刑事事件とはなっていない以上、ボクは犯罪者ではないはずだ!
丈治「貴様がレイプをしたのは事実でござる、それが問題だヨ……」
丈治「それに、皆貴様が作業をサボっているのに気付きましタ」
しまった、やはり今週はやりすぎたか……
眼鏡「し、しかし、誰だって少しはサボるだろう?」
そういうと、ジョージは悲しそうな顔をして呟いた。
丈治「……貴様、聞いていたデショウ、私たちの作業にはノルマがありマス」
そういえば、初日に説明があった気がする。
英語だったので理解しきれなかったが、確かにそんな単語が混ざっていた。
丈治「貴様がサボっていた分、皆が作業していたでごさる……」
ここに至って、ボクは自分の立場が非常に危ういことに気づく。
唯一日本語を喋れるジョージの庇護を失う、それは故郷から遠く離れた地で唯一の味方を失うに等しい。
眼鏡「わ、悪かった! 来週から態度を改めるから……」
だが、ジョージは顔に憂いの表情を浮かべたまま、首を横に振った。
丈治「もう、遅いのデス…… 貴様、自分で約束してしまいましタ」
約束……?
ボクが何の……?
丈治「先ほどのポーカー、タコサマされていたのに気付きませんでしたネ」
タコサマ……あぁ、イカサマか。
……イカサマ!?
眼鏡「イカサマだと?」
丈治「周りの皆が敵なんデス、貴様の手札は筒抜けでしタ」
確かに、ボクの後ろにも何人か立っていた……
まさか、アイツらが手札を相手に教えていたのかっ!
眼鏡「クソッ、アイツら汚い真似を!」
怒鳴りこもうとした所を、ジョージに止められた。
丈治「ダメ、証拠ありまセン」
言われて見れば、何の証拠もない……
ボクは良いように給料をむしり取られたんだ。
……そう、思っていた。
丈治「……もしかして、理解していなかったデスか?」
眼鏡「理解……? 何をだ……」
ジョージは一際悲しそうな顔をして、気の毒そうに教えてくれた。
ボクが、すでに地獄行きのチケットを車掌に渡してしまったことを。
丈治「貴様、最後の勝負で自分の身を賭けたんデスよ……?」
自分の身を……掛けた?
確かに、分からない英語もあったが……まさか……
丈治「金が絡む以上、私は庇うこと出来まセン。 残念デスが……」
そう言うと、ジョージは悲しそうな顔のまま立ち去っていった。
テーブルでは勝負が終わったようで、そのうち何人かが近付いてくる。
ボクには分かってしまった。
あれは、ボクと同じ目だ。
反抗する相手を屈伏させることに悦びを感じる目……
異なるのは、対象が異性ではなく、同性だということ……
眼鏡「イヤだ、触るな! 止めてくれ……!」
だが、肉体労働で鍛えられた彼らに適うわけもなく、ボクは彼らの寝室へ引きずられて行く。
今になって、あの時犯した少女の気持ちを理解する。
好きでもない相手に犯される恐怖、反抗できない絶望……
そしてこれから、行為に伴う痛みとそれでも感じてしまう快感も理解することになるんだろう……
「済みません、後見人を頼まれたにも関わらず役目を果たせませんでした」
「いえ、経緯を聞く限り貴方はやるべき事をやりました」
「こうなったのも自業自得でしょう、命までは取られないでしょうし」
「しかし……」
「貴方は優しい方だ、しかし立場もある……」
「これ以降、命の危険があれば助けて下さい。 職務通りに」
「はい、分かりました」
「また、何かあれば報告を。 それでは」プツッ
秘書「……全く。 会長に命を救われておいてこのザマとは……」
秘書「しかし、自分も同じ目に遭えば流石に自らの罪を反省するでしょう」
秘書「あの少女への賠償金、1000万を貯めるまでは耐えて下さいね……?」
ボクが目を覚ました時、既に男たちは居らず時間は昼を過ぎていた。
昨日何が有ったか……
痛む下半身と、全身にぶちまけられ、また穴から垂れる白い液体。
それが全てを物語っている。
何より屈辱的なのは、その液体の一部は自らが放ったモノであること……
そう、同性に犯されながらも、ついには自らも感じ、達してしまったのだ。
頬を伝う一筋の涙。
落ちた先に転がるメガネは、その水滴を受け瞬間光を反射し輝きを放った。
以上、番外編終了です。
眼鏡も痛みを理解したことで多少は反省するんでしょう、また掘られそうですが。
それでは次スレ建ててきます。
リンク貼りましたら適当に埋めちゃって下さい。
明日より第四部、21時からです。
乙!
結局、精神的ダメージが深刻な訳よ
建ててきました。
次スレ
許嫁「末永く宜しくお願い致します!」その2
次スレでも宜しくお願いします。
>>980
少女ちゃんは友から経緯を伝えられたダチの献身的な看病で立ち直り、ダチとカップルになって二人で過去を乗り越えようとしてたり。
あと、番外編にでたメイドさんは第四部に出るメイドとは関係ありません。
眼鏡が飛ばされたのがロアナプラ、呑んでたのがイエローフラッグと考えてご想像下さい。
眼鏡ざまぁwwww
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