【コラボ企画】ことり「一人咲く花の涙」 (46)

少し前に宣伝した、おやつの人、エリチ推しにわか勢のコラボ企画SSとなってます!
http://lilymate.blog.fc2.com/blog-entry-3377.html
↑一応これの続きとなってるので参照下さい。
形式は完全に短編。二人で連絡取り合って互いに書きあって、推敲しただけです。なんか拍子抜けでサーセン。

注意!
少し暗めの話です。人が死んだりはしませんがほんの少しのR15要素とヤンデレ要素があります。
甘いイチャコラだけが見たい人は戻るボタンを。
違和感はことりのおやつにしてください!!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394112335

海未「それでは今日の練習はここまでです」

皆「「「「「お疲れ様でしたー!」」」」」

凛「今日も疲れたにゃー……よし、かよちん!ラーメン食べに行こう!真姫ちゃんの奢りで!」

花陽「え、えー……今からだと晩御飯が食べれなくなっちゃう気が……」

真姫「ちょっと!なにさりげなく私の奢りにしようとしてんのよ!」

凛「え~駄目なの?」

真姫「逆にどうしていいと思ったのよ…」ハァ

希「賑やかやなぁ」

絵里「ふふ、そうね」

絵里「ほら、もう下校の時間なんだから早く帰りの用意する!」

皆「「「「「はーい」」」」」

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん!一緒に帰ろ!」

ことり「うん♪」

海未「ふふ、三人で帰るのは久しぶりですね」

ことり「あ!」

海未「どうしました、ことり?」

ことり「えーと…教室に忘れ物しちゃった……ごめん、すぐとってくるね!」

パタパタパタ

穂乃果「ねえ海未ちゃん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

海未「?どうしました?」

穂乃果「えっと、無理してない?」

海未「………え?」

穂乃果「最近、海未ちゃんが様子おかしかったから…。特にほら、その…私と絵里ちゃんが付き合ってるって言った日あたりから」

海未「……気づいていたのですか?」

穂乃果「なんとなく…ね。絵里ちゃんも心配してたし…」

海未「ふふっ。穂乃果も少しは周りが見えるようになったんですね」

穂乃果「なんなのさー!せっかく人が心配してるのに~」

海未「それもそうですね、ごめんなさい」

海未「でももう…大丈夫ですよ?」

穂乃果「え、そうなの?」

海未「ええ…。とある優しさに助けてもらったんです」

海未「憧れてしまうくらいの、本当の優しさに…」

穂乃果「えっ…何それ、私知らない」

海未「でしょうね、隠してましたし」

穂乃果「私が聞いたらまずいの…?」

海未「そこまでではないですけど…お互いのため、といいますか」

穂乃果「う~ん、何か分からないけど、よかったら話して欲しいな」

穂乃果「だって…友達だもん」

海未「…それもそうですね。あんなこともありましたし」

穂乃果「そうそう。なんか後悔しちゃいそうで…」

海未「はぁ…聞いてから後悔しても知りませんよ?」

穂乃果「…?」

海未「まさか今更用意していた言葉を言うだなんて…驚きですね」

海未「…。ずっと、好きでしたよ、穂乃果」

穂乃果「…うん?ありがとう」

海未「違いますよ、絵里と同じです。その…恋愛的な意味で」穂乃果「……え?」

穂乃果「海未ちゃんが…穂乃果のこと…?」

海未「ふふ、驚きましたか?」

穂乃果「え、えっと…い、今、穂乃果は絵里ちゃんと付き合ってて…その…」

海未「穂乃果、早とちりしないでください」

穂乃果「え?」海未「確かに穂乃果のことは好きでした。それで悩んで、絵里のことを恨んだり…そんな自分が嫌になったり…」

海未「あの時はとても辛かったんですよ…」

海未「そして、その時私を支えてくれたのがことりだったんです」

海未「ことりは私のことが好きだったようで、そのことを知らなかった私は、ことりに穂乃果のことが好きだとそれとなく伝えてしまいました」

海未「ことりはとても辛かったと思います…それでも、私が失恋した時に励ましてくれて…一緒に泣いてくれて…」

海未「お恥ずかしい話ですが、そんな優しいことりのことが好きになってしまいました」

海未「それで、この間からお付き合いさせて頂いているんですよ」

穂乃果「そうだったんだ…穂乃果、海未ちゃんとことりちゃんが付き合ってるなんて全然知らなかったよ」

海未「まあ、言っていませんでしたからね」

穂乃果「えっと…おめでとう?」

海未「ふふ、ありがとうございます」

海未「まあ、少し複雑ですけどね」

穂乃果「海未ちゃん……」

海未「もう、そんな悲しそうな顔をしないでください」

海未「いろいろありましたけど、私は今、とても幸せなんですよ?」




ことり「はぁはぁ…早く戻らなきゃ」

ことり「まさかロッカーの中に入れてたなんて…完全に忘れてたよぉ…」

ことり「あ!…ことりがいない時って、気まずかったりするのかなぁ…?」

ことり「のぞいてみようっと」

ほのうみ(ワイワイ

ことり「…」(よかった、普段通り

海未「ずっと好きでしたよ、穂乃果」

ことり「…え?今海未ちゃん…」

私に聞こえたのは風の音だけ。そうだよね?聞き間違い、だよね?

海未「違いますよ…。…恋愛的な意味で」

…。否定された。風の音なんてはかない逃げは否定されてしまった。




海未「しかしことりは遅いですね」

穂乃果「…心配?」

海未「まぁ…恋人ですし」

穂乃果「うーん…探すのが長引いてるだけだと思うんだけどね」

穂乃果「………あれ?」

穂乃果「ことりちゃんからメール来てた!」

海未「もう…それなら先に言ってくださいよ」

穂乃果「先に帰ってて、だって。どうしたのかな?」

海未「穂乃果、先に帰っててください。少し探してみます」

穂乃果「え?なら私も…」

海未「…話は聞いたでしょう?私…どうやら独占欲が強いみたいです」

海未「ないがしろにするつもりじゃないんですけど…私のところにメールが無いのも気になりますし」

穂乃果「もう…おあついねぇ。そんなこと言われたら穂乃果は絵里ちゃんとイチャイチャするもん!」

海未「…私の立場的に反応に困るんですけど」

穂乃果「それもそうだね…」

海未「全く…やっぱり穂乃果は変わりませんね」

穂乃果「うっ…」

海未「そういうところ、嫌いじゃないですよ。じゃあ今日はこれで」

穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」

海未「何ですか?」

穂乃果「きっと、海未ちゃんに想われるのは幸せだよね。こんなにやさしいもん」

海未「…さっきの話、聞いてました?」

穂乃果「えへへ…ことりちゃんは幸せだねって言いたかったの。じゃあね」

海未「ええ。また明日」

海未「ひとまず教室に行ってみましょうか」

海未「もしかすると、何かトラブルがあったのかもしれませんしね」


スタスタ


海未「………それにしても、どうして私に連絡をくれなかったのでしょうか?」

海未「恋人…なのですから、私にメールをくれても…」

海未「もしかして、何かことりを怒らせるようなことをしてしまったのでは…」

海未「といっても、これといって思い当たりませんね」

海未「……………」

海未「まずはことりを見つけましょうか」

ガラッ

海未「ことり、いますか?」

ことり「……海未ちゃん」

海未「どうしたんですか?教室に一人残って」

海未「それに、そこは私の席ですよ」

ことり「…ごめんね」

海未「いえ、別に怒っているわけでは…」

ことり「……………」

海未「その…私のせいですか?」

ことり「え……?」

海未「私が何か、ことりを困らせるようなことをしてしまったんじゃないかと…」


違うよ、海未ちゃん。困らせているのはことりの方。

海未「その、私には連絡がなかったので、ことりを怒らせてしまったんじゃないかと思いまして」

海未「ことりは優しいので、私に不満を言ったりするのは難しいですよね」

やめてよ…優しいなんて言わないで、優しくなんてしないで
ことりには…そんな資格ないんだから

海未「ただ、もう少し本音を打ち明けて欲しいんです」

海未「私たち…恋人でしょう?」

ことり「………っ」

海未ちゃんは、本当は穂乃果ちゃんが好きなのに?

海未「…ことり?」

ことりが縛ってしまっているだけなのに?

海未「聞いているんですか?」

でも…それでも…

ことり「ねぇ、海未ちゃん」

海未「はい、なんでしょうか」


ことり「今日、ことりの家に泊まりに来てくれないかな?」


海未ちゃんを……失いたくはないの

ーーーーことりの部屋

海未「泊まりにきてほしいだなんて…流石に急すぎますよ」

ことり「ごめんね?お父さんとお母さんが今日は帰ってこないから…心細くって」

海未「ふふ、別に構いませんよ」

海未「それに、ことりに頼りにされるて悪い気はしません」

海未「…………あれ?」

海未「一つ聞いてもよろしいでしょうか?」

ことり「どうしたの?」

海未「ことりは今日家に一 人になってしまうから悩んでいたのですよね?」

ことり「うん、そうだよ」

海未「でしたら……どうして私に連絡してくれなかったんですか?」

ことり「!」

海未「嫉妬…なのかもしれまんせが、どうしても気になってしまいまして…」

海未「よかったら教えて頂けないでしょうか?」

ことり「え…ええと…」

海未ちゃんが穂乃果ちゃんに告白しているところを見たから、なんて言えずに困ってしまう

ことり「その…ね?」

だって……それを言ってしまったら、この関係も終わってしまうんだよね?

ことり「恥ずかしかったから…」

だからことりは知らないふりをしなくちゃいけない。

海未「恥ずかしい?」

ことり「うん…海未ちゃんに話したら、理由を聞かれちゃいそうで…」

たとえ、それが海未ちゃんの優しさとしての嘘で絡まれていても。それでもことりにとってはそれが真実で、それを守りたくて

ことり「高校生になって、寂しい…っていうのはね?」

だから、そうやってことりは誤魔化した。大丈夫かな、ことり、顔がひきつったりしていないかな?


海未「全く…そんな理由だったんですか」

海未「ことりに嫌われてしまったんじゃないかと不安になってしまったんですよ?」

ことり「えへへ、ごめんなさい」



ねぇ、海未ちゃん…もっとことりを見てよ……もっとことりに気づいてよ……
私はたった一輪の花。小さくてはかなくて、誰にも振り向いてもらえなくて。
でも…海未ちゃんにだけでもいいから、気づいて欲しいの。手折られて、その手に収めて?海未ちゃんの中がことりでいっぱいになるように…



海未「ふぅ…もうこんな時間ですか」

ことり「…本当だ」

海未「寂しさ…まぎれましたか?」

ことり「う、うんっ!」


…嘘の理由で心配してくれる海未ちゃん。心にナイフを突きつけられているような、そんな罪悪感があって。でも…そんな海未ちゃんを一人占めしたいの。
たとえことりが縛っていたとしても、海未ちゃんは私の彼女なんだもん。
それを…確かめたくて。

ことり「ねぇ…そろそろ寝よっか、海未ちゃん」

海未「ええ、そうですね」

ことり「その…もし、よかったらなんだけど…一緒の…」

海未「ええ、分かってますよ。もともと寂しさを紛らわせるのが目的でしょう?」

ことり「…えへへ」

ことり「海未ちゃん、あったかい…」

海未「こ、ことり…?」

ことり「……。」

海未「まだ、紛れていないんですか…?不安が収まるまで、私でよければ、好きにしてくださいね?」

ことり「…!」

邪な考えが頭をよぎる。…なんて浅ましい人間なんだろう。
でもね…?普通、そんなセリフ言わないよ…。海未ちゃんが悪いんだもん。
誘ってるの…?

ことり「海未ちゃぁん…」(ガサッ

海未ちゃん「ことり?!」

そうしてことりは、ときめきと不安に誘われて、流されて




…海未ちゃんを抱いた。

海未「こ、ことりっ…あっ…」

ことり「海未ちゃんっ!ぁっ…」


また。またダメだった。どうしてだろう。海未ちゃんと体の距離はこんなに近いのに、心の距離が遠くて。
何度海未ちゃんの名前をよんでも…好きって、愛してるって言えないの。
私はこんなに愛おしくて、恋しいのに、言えないの。
ねぇ…もっと私を感じて?ここにいるのはことりだよ。そういいたいのに。

海未「まっ…や、やめっ」

ことり「…」(クチュクチュ

海未「あああっ…ことりっ!やめてください…」

ことり「やだ」

やだ。そんなのヤダ。海未ちゃんが離れちゃう。私から離れちゃう。
私の、私の海未ちゃんが…。

海未「やめてくださいっ!」

海未「ことりが…泣いているじゃないですかっ!」

ことり「…へ?」(ピタッ

海未「ことり、もう寝ましょう…?今日のことりは少しおかしいです」

ことり「う、うん…」

チュンチュン

ことり「…………」

ことり「朝……かぁ」

海未ちゃんと身体を重ねてしまった。
優しさにつけこんで、自分の不安を払拭するために。
ことりは………最低だ。

海未「……んぅ」

海未「おや、もう起きていたのですか?」

海未「おはようございます、ことり」

ことり「…おはよう、海未ちゃん」

海未「その…少し恥ずかしいですね…」カアッ

海未「……ですが、ことりと一つになれて、とても嬉しいです」ニコッ

ことり「……っ」

海未ちゃんの澄んだ笑顔が眩しくて、ことりは目を背けた。
22:27 ノーネーム 海未「ことり……?」

ことり「ごめんね、ことり、今日日直だから早くいかないと」

海未「え……?」

ことり「また学校でね、それじゃあ」
海未「ち、ちょっとまーー」

バタン

本当にごめんなさい、海未ちゃん。

ーーーー学校
海未「おはようございます、ことり、穂乃果」

穂乃果「おはよう、海未ちゃん!」

ことり「ぁ…おはよう…海未ちゃん」

海未「ことり、昨日はーー」

ことり「……っ」

ガタッ

ことり「ことり、ちょっとお花摘みにいってくるね」

パタパタパタ

海未 ポカーン

穂乃果「えーと…ことりちゃんと何かあったの?」

海未「え!?なななな何もありませんでしたよ!?」

穂乃果「いや、流石にそれは解かりやすすぎるんじゃないかな」

海未「う……」

海未「そ、その…い、色々ありまして///」

穂乃果「な、なんで頬染めてるの?本当に何があったの!?」

海未「秘密です///」

ーーーー10分休憩

海未「ことり、次の衣装のことなんですが…」

ことり「えっと、にこちゃんに次のライブについて聞かなくちゃいけないから後でね」

ーーーーお昼時間

海未「ことり、一緒に食べましょう」

ことり「今日は屋上で食べようかなって思ってて、ごめんね?」

海未「それなら私もーー」

ことり「ま、また後でね!」

パタパタパタ

ーーーー練習中

絵里「はーい、二人組作ってー」

海未「ことり、私と一緒にーー」

ことり「り、凛ちゃん!一緒に練習しよ!」

海未「ことり……」

海未「はぁ……」

海未(今日はことりと全く喋れませんでした)

海未「避けられているのでしょうか…?」

海未「でも、 どうして……」

海未「もしかして、昨日の行為中に何かしてしまったのでは…」

海未「私が下手すぎた…とか、そんな理由ではありませんよね?」

海未「…………」

海未「き、きっと心の整理がついてないだけですよ」

海未「明日になれば…きっと…」

海未(私のこと、嫌いになっていませんよね…?)

ーーーー次の日

海未(結局、不安であまり眠れませんでした…)

海未(我ながら情けない話です)

海未(いえ、弱気になっていてはいけません、いつも通りに…)

海未「こ、ことり、おはようございます」

ことり「おはよう、海未ちゃん…」

海未「…………」

ことり「…………」

海未(あれ?)

海未「え、えっと、今日もいい天気ですね」

ことり「そうだね…」

海未「…………」

ことり「…………」

海未(会話が続かない…)

海未「その、私、何かしてしまいましたか?」

ことり「え…?」

海未「いえ、昨日からなんだかことりに避けられている気がして…」

海未「ことりは優しいので、直接口にだしたりはできないでしょう?」

海未「本当は、ことりはわたしのことを嫌いなんじゃないかと…」

ことり「そんなことない!!!」

海未「っ!?」

ことり「ことりが海未ちゃんを嫌いになるわけないもんっ!」

ことり「だってことりはっ!」


海未ちゃんのことが好きだから

ことり「………っ」

海未「……ことり?」

ことり「……怒鳴っちゃって、ごめんね」

海未「い、いえ、別に構いませんが…」

ことり「…………」

海未「…………」

やっちゃった。…海未ちゃんは何も悪くないのに…

海未「…嫌われていないのなら、よかったです」

ことり「う、うん」

海未「…ことり、私といると辛いですか?」

ことり「…へ?」

海未「…何かあるんでしょう?気が変わったら私に話してくださいね?」

海未「これはこれで…私が辛いですけど」

ことり「ち、ちがっ…」

海未「ではまた明日です、ことり」

ことり「海未ちゃん!」

海未「…」(スタスタ



海未「はぁ」

海未「ことりには一番辛い時に助けてもらったのに…私には何もできません」

海未「…なんて無力なのでしょうか」

穂乃果「はぁ…」

海未「…穂乃果?」

穂乃果「海未ちゃん…?」

海未「どうしたのです?溜息なんてらしくもない」

穂乃果「そのままお返ししたいよっ…!」

海未「そういえばそうですね」

穂乃果「う~ん…何かあったの?」

海未「じ、実は…」

説明中…

穂乃果「なるほど…ことりちゃんの様子がおかしいんだけど、それを助けてあげられない、と」

海未「ええ。まぁそれは私の問題として…。」

海未「穂乃果はどうしたんですか?μ’sの問題ではないですよね?」

穂乃果「じ、実は絵里ちゃんと喧嘩しちゃって…」

海未「あなたたちが喧嘩…?珍しい」

穂乃果「そ、そんなことだってあるんだよ。それこそことりちゃんと気まずくなってる海未ちゃんだって珍しいよ~」

海未「それは確かに」

穂乃果「…えへへ。私たちもしかして似たもの同士?」

海未「…そうですね」

海未「しかしどうしたものでしょう。私はことりに一番辛い時に助けてもらいました。どうにか…」

穂乃果「ほ、穂乃果だって絵里ちゃんと話せないと辛いもんっ…」

海未「私も辛いですよ…。はぁ、ことり…」

穂乃果「…絵里ちゃん」

ほのうみ「…」

穂乃果「あ、そうだ!」

海未「…?」

穂乃果「ちょっと海未ちゃん耳貸して?」

海未「はい?」(スッ


ことり「はぁ……」

海未ちゃんに心配をかけてしまった。
全部ことりが悪いのに。

ことり「どうしてこうなっちゃうんだろう…」

いつだってことりは海未ちゃんの優しさに甘えていた。
本当は、海未ちゃんがことりと一緒にいるのが辛かったんじゃ…?

このままだと、本当に…

ことり「海未ちゃんに……嫌われちゃう」

ことり「……っ」

そんなの絶対に嫌だ。
そんなことになったら、ことりはもう生きていられない。

ことり「……」

ことり「うぅん、そんなはずないよね」

ことり「だって海未ちゃんは…」

ことりの恋人なんだもん。

ことり「そうだよ、さっきだって、ことりのことを考えてくれてのことだったし…」

ことり「きっと、話せばわかってくれるもん」

そうだよね……海未ちゃん。

ことり「うーん、海未ちゃんどこにいるんだろ?」

ことり「部室に入てくれたらいいんだけど…」

ことり「海未ちゃん、いるーーー!?」

ガチャ


ことり「………え?」

なんで?
海未ちゃんはことりの恋人さんなんでしょ?
それなのに…どうして…
そんなに体を近くにしてるの?
どうして…




穂乃果ちゃんとキスしてるの……?

穂乃果「あ、ことりちゃん!」

海未「ことり……」

ことり「………の?」

海未「え?」


ことり「そんなに穂乃果ちゃんがいいの!?」

海未「……っ!?」

ことり「海未ちゃんはことりの恋人なんでしょ!?」

ことり「それならどうしてことりのことをもっと見てくれないの!?」

ことり「どうしてことりのことを考えてくれないの!?」

海未「こ、ことり、落ち着いてーー」

ことり「落ち着いてなんかいられないよ!!」

ことり「それとも海未ちゃんにとってことりとの関係は遊びだったの!?」

海未「そんなわけありません!」

ことり「あるもん!!!」



ことり「だって、海未ちゃんはまだ穂乃果ちゃんのことが好きなんでしょ!?」

ことり「嘘つき!嘘つき!!嘘つき!!!」

ことり「ことりと付き合ってるのに穂乃果ちゃんとキスなんかして!」

ことり「どうせことりを穂乃果ちゃんの代用品としか見てないんでしょ!?」

ことり「本当は好きなんかじゃなかったんでしょ!?」

ことり「だったら優しくなんてしないでよ!」

ことり「そんなの…むなしいだけだよ…」ポロポロ

穂乃果「ふ、二人とも、いったん落ち着こうよ」

穂乃果「ほら、海未ちゃんも元気だしーー」

ことり「海未ちゃんに触るな!!」ガタッ


穂乃果「え……!?」

ことり「穂乃果ちゃんさえいなければ…海未ちゃんはことりのものなのに!」

ことり「なんで海未ちゃんに近づくの!?どうしてことりから海未ちゃんを奪おうとするの!?」

穂乃果「こ、ことりちゃ…落ち着いて…」

ことり「うるさい!海未ちゃんを誑かしておいて…お前なんかいなくなっーー」

バチーン!

ことり「………え?」

海未「…………」

ことり「海未…ちゃん?」

海未「……頭は冷えましたか?」

今…叩かれたの?海未ちゃんに?

ことり「なんで…」

海未「あなたが今していることは…最低です」

なんでことりの味方をしてくれないの?
どうして穂乃果ちゃんの味方をするの?
如何シテ…?如何シテ…?何処ヲ間違エタノ?
海未ちゃんに好かれるために、ことりは一生懸命頑張ったんだよ?

海未「……ことり?」

それでも、海未ちゃんが選ぶのは穂乃果ちゃんなの?

ことり「そうだよ……ね」

ことり「海未ちゃんは…穂乃果ちゃんが…好きなんだもんね…」

ことり「ことりじゃ……なくて」ポロポロ

海未「ことりっ!」

ことり「今まで………ありがとう」


ことり「さようなら」

海未「ま、待ってくださーー」

バタンッ

ことり「っ……」ポロポロ
こんなに好きなのに、大好きなのに…
どうしてこんな想いをしなくちゃいけないの?
こんな…こんなにも辛い思いをしなくちゃいけないのなら
海未ちゃんへの愛も、想いも、全て枯れてしまえ
そして、ことりも………

穂乃果「…こ、ことりちゃん?」

海未「…」

穂乃果「き、キスって言ってたよね!?ど、どういうこと!?私まだ絵里ちゃんともしてないのに…」

海未「…少なくともそういう問題じゃありませんよ。…おそらく、さっきの耳打ちをそう勘違いしたのでしょう」

穂乃果「どどどどうしよ~!」

海未「私がどうにかします。しかし…ことりはそんな勘違いを。これでつじつまが合いました」

海未「はぁ…まったく、穂乃果には振り回されっぱなしですよ」

穂乃果「だ、だって!互いに互いの相手を説得するっていい案だと思ったんだもん!」

海未「…耳打ちする理由にはなってませんが?まぁいいです、でも、この状況は私にしかどうにかなりません」

海未「絵里の事は自分でどうにかしてくださいね?」(ニッコリ

穂乃果「うっ…。でも…どうするの?そ、その、私のせいで…」(シュン

海未「大丈夫です。私には…ことりの気持ちが分かりますから」

海未「…想っている相手が別の相手を想っている辛さを」

穂乃果「へ?」

海未「ふふっ、穂乃果には関係ありませんよ。…行ってきます」

穂乃果「う、海未ちゃん!」

海未「…はい?」

穂乃果「こ、ことりちゃんに謝っておいて?」

海未「もちろん」(ダッ

公園 

海未「…ここに居ましたか」

ことり「……」

海未「よく、ここで二人で話しましたっけ。留学の時以来ですか?」

ことり「……」

海未「…ことりは、勘違いしているのですよ。ごめんなさい、私がそんな種をまいたばっかりに」

ことり「…だって!海未ちゃんは穂乃果ちゃんに告白してたよね?それにキスだって!いったいそれの何が」

海未「…」(ギュッ

ことり「!」

ことり「…もう、やめてよ。ことりに優しくしないで、お願い…」(ポロポロ

ことり「私、また海未ちゃんのこと…一人で」

海未「お断りします」

ことり「どうして?だって海未ちゃんは」

海未「キスじゃありません、耳打ちです。告白なんかじゃありません、過去の事を伝えただけです」

海未「あなたが助けてくれたとき、落ち込んでいた私を気にしていたようで」

ことり「そ、そんなのっ…」

海未「でも、ごめんなさい。ことりに勘違いをさせてしまった。キチンと報告すればよかったのです。穂乃果に、昔の気持ちを伝えたと」




海未「今、ことりがこんなに愛おしいと」

海未「辛かったですよね、不安ですよね。想っている相手が別の相手を想っているじゃないかって。しかもそれは自分の恋人だというのに」

海未「私は…その辛さを分かっていたはずなのに」

海未「私は不器用みたいで。ことりのようには解決できませんでした。それどころか、手を挙げてしまいましたね。私は最低です」


海未「でも…そんな私でもいいのなら、ことりと居させてください。…もう一人じゃないんですよ、ことり」

ことり「……」

ことり「…海未ちゃんが最低なら私、どうにかなっちゃうね」

ことり「勝手に一人で誤解して…海未ちゃんや穂乃果ちゃんに迷惑かけて…」


ことり「ことりこそ、こんな嫉妬深い人間でよければ…一緒に居てください」

海未「…ええ、喜んで」

ことり「…でも、私なんて言って戻ろうかな」

海未「あ、一つ伝言を聞いていました」

ことり「ん?」

海未「ことりに謝っておいてくれって、エサをとられた犬のような様子で穂乃果から」

ことり「穂乃果ちゃんらしいね」

海未「全く、ねぇ」

ことり「ごめんね海未ちゃん、私…」

海未「いいんですよもう。私も、ことりがいなければ、きっとあの時絵里にあんな態度を取っていたでしょうから」

ことり「…私たち、似たもの同士だね」

海未「…そうですね」

終われ

と、SSは以上です。いかがだったでしょうか…?

えっと、要望があればどちらがどこの場所を担当したかは載せたいとは思ってます。
今回は代表として俺がうpりましたけど(交互にあげるの面倒なため)きちんとおやつの人も参戦してます
というかあの人が主戦力でした。

また、何かあれば一緒に書いてみたいです。
読んでくださってありがとうございました。

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