宮藤「傘のマークの薬屋さん?」 (29)



1945年3月1日 11時12分

連合軍第501統合戦闘航空団『ストライクウィッチーズ』基地・物資搬入倉庫



職員1「オライッオライッ」ゴトゴト

職員2「アイオッケー」ゴトン



坂本「おや、私が頼んでおいたものより少々多い気がするな」


ミーナ「今回は扶桑からの食料に加えて、リベリオンから送られてきた治療薬や医療器具もあるのよ」


坂本「治療薬……?」


ミーナ「リベリオン国内では最大のシェアを誇っている会社で、世界中に支社があるそうよ。

    消費者から募金を集めて、そのお金で自社の薬や機材を他の魔女に寄付しているんですって。

    確か名前はなんだったかしら……」


坂本「それは有り難い話だな。だが、私たちには宮藤がいるからそうそう使わんだろう。

   余分になるようならロマーニャ政府に頼んで、各病院に渡すことにしよう」


ミーナ「フフ、そうね。ところで食料は何を頼んでおいたの?」


坂本「梅干しだ。それからお茶もあったと思うが」


ミーナ「えっ……まさか、あれ全部?」


土方「ヒジカタデスッ(失礼します! 梅干し1t搬入終わりました!)」


坂本「よし、ところでお茶はどうした? 握り飯にはお茶がつきものだろう」


土方「ヒジカタデス!(申し訳ありません、失念していました!

   直ちに二式大艇で扶桑に戻り、玉露を調達して参ります!)」


坂本「愚か者! 梅干には番茶だ!」


土方「モッサン!(はっ!)」


ミーナ「(土方さんは何を言ってるのかしら……っていけない! 止めないと!)

    ……土方さん、だったかしら? ちょっとこっちに」


土方「ミーナサンジュウハッサイ?(ミーナ中佐、いかがいたしましたか?)」


ミーナ「三十八歳と申したか」


土方「!?」



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宮藤「皆さんお腹すいてると思ってオニギリ作ってみました! どうぞ食べてください」


職員1「アザッスー」ムシャムシャ
職員2「タダキマスッ」ウマウマ


宮藤「(よかった、口に合わなかったらどうしようって思ったけど……あっ)」



白人職員「……」ソロリソロリ
黒人職員「……」ソロソロ


宮藤「(うわあ、ちょっと怖そう。だけどここは勇気を出して)」トコトコ


宮藤「あのーすみません! そこのお二人もオニギリ、いかがですかっ!」


黒人職員「っ!」ビクゥッ ガシャンッ


宮藤「あっ!」


白人職員「馬鹿野郎、何やってんだ! そいつは丁寧に運べといっただろう!」


黒人職員「あわわ……」ヒョイッ ゴトン


宮藤「ご、ごめんなさい! わたし、これを配ってて……」


白人職員「あ? いらねえよ、そんなもん。イエローどもだけで食ってろ」ゴトン 


宮藤「え? イエローってどういう……ああ、行っちゃった」





ミーナ「宮藤さん、さっきこちらから怒鳴り声が聞こえてきたけれど、どうしたの?」


宮藤「あ、ミーナ中佐。さっきリベリオンの人たちにオニギリを差し入れようと思って

   声をかけたら驚かせてしまったみたいで、金髪で白い人が持ってた荷物を

   落としちゃったんです。

   それで、黒くて大きい人がその人を怒って……」アレ、ナンデホオニチガツイテイルンデスカ


ミーナ「なるほどね……」コレハトマトケチャップヨ


宮藤「結局オニギリは貰ってくれませんでした。そういえば、黒い人が断るときに

   イエローだけで食べてくださいって言ってたんですけど、それってどういう意味

   なんでしょうね?」


ミーナ「……その暴言、聞き捨てならないわね。その人も伊達にしてあげないとウフフフフ」グニャア


宮藤「(く、空間と顔が歪んでる)」ガタガタブルブル


ミーナ「宮藤さん、とりあえずその人のことは忘れなさい。それより少佐と一緒に504基地へ

    支援物資の輸送を手伝ってもらえるかしら」


宮藤「は、はいっ」


ミーナ「くれぐれも、お願いね……」ニッコリ


宮藤「は、はいっ!(ちゃんとやらないとキュッされる!)」



坂本「土方、大丈夫か? あまりミーナを怒らせるようなことはしてくれるな」


土方「ワレワレノギョウカイデハゴホウビデス(はい、申し訳ありませんでした)」


坂本「まあいい、次回までその方言は直しておけ。それよりこの箱が薬品や医療器材の入った箱か。随分と小さいが」


土方「ヒジカタナノデス(私も詳しくはわかりませんが、主に治療薬が中心のようです)」


坂本「そうか。む、箱の側面に何か書いてあるな……」




坂本「なになに………アンブレラコーポレーション、か。はっはっはっ、赤白の傘とは随分縁起がいいじゃないか」





翌日、504統合戦闘航空団基地には物資を無事引き渡した。

このときは白人の男と、黒人に代わってオラーシャ系の男が荷物を置いていった。

さらにその翌日、宮藤は同期のリーネやペリーヌとともに訓練を開始したが、ブランクのせいか著しく体力が低下していることが判明。

坂本少佐らの判断で、三人はさる訓練施設に強制的に送られることとなった。





3月4日 6時38分 501基地・1F・魔女専用食堂



ルッキーニ「も~、つまんなーい! フソーライスはどこ行ったの~!」ダバダバ


エーリカ「ぎぶみーふそうラ~イ~ス~」グテン


ゲルト「食い物のことで文句を言うなど、軍人としてあるまじき行為だな」モッキュモッキュ


ルッキーニ「スパムはもう飽きたよぉ……ああ、宮藤早く帰ってきてくんないかなぁ」


シャーリー「まったく、しょうがないな。ルッキーニほら、ガムあげるよ」


ルッキーニ「やたー! シャーリーありがとー……というとでも思っていたのか?」


シャーリー「!!」


ゲルト「はあ……まったくこいつらは。昨日のネズミのせいで食べられるものもロクにないと

    いうのに」


ミーナ「本当に昨日は大変だったわね……はあ、せっかく食料調達を済ませたばっかりなのに」


坂本「扶桑から大量に仕入れた米を一俵分平らげていくとはな、さすがに驚いたぞ」


エーリカ「すごい食い意地張ってたよね、あのネズミ。宮藤いないからあたしと医務室のアレッシア先生で

     一緒に手当てしてたけど、手足の指を食いちぎられたって人がいたもん」


ゲルト「確かにあのネズミたちは異常だったな。だがあのネズミ、聞いたところによると

    リベリオンの会社が作った薬の周りに大量に群がっていたそうじゃないか」ジロリ


シャーリー「なんでそこで私を睨むんだよ。関係ないだろ」


ゲルト「大雑把なリベリアンの作る薬だ、得体の知れないものが入っていたと考えても

    おかしくないだろう」





翌日、504統合戦闘航空団基地には物資を無事引き渡した。

このときは白人の男と、黒人に代わってオラーシャ系の男が荷物を置いていった。

さらにその翌日、宮藤は同期のリーネやペリーヌとともに訓練を開始したが、ブランクのせいか著しく体力が低下していることが判明。

坂本少佐らの判断で、三人はさる訓練施設に強制的に送られることとなった。





3月4日 6時38分 501基地・1F・魔女専用食堂



ルッキーニ「も~、つまんなーい! フソーライスはどこ行ったの~!」ダバダバ


エーリカ「ぎぶみーふそうラ~イ~ス~」グテン


ゲルト「食い物のことで文句を言うなど、軍人としてあるまじき行為だな」モッキュモッキュ


ルッキーニ「スパムはもう飽きたよぉ……ああ、宮藤早く帰ってきてくんないかなぁ」


シャーリー「まったく、しょうがないな。ルッキーニほら、ガムあげるよ」


ルッキーニ「やたー! シャーリーありがとー……というとでも思っていたのか?」


シャーリー「!!」


ゲルト「はあ……まったくこいつらは。昨日のネズミのせいで食べられるものもロクにないと

    いうのに」


ミーナ「本当に昨日は大変だったわね……はあ、せっかく食料調達を済ませたばっかりなのに」


坂本「扶桑から大量に仕入れた米を一俵分平らげていくとはな、さすがに驚いたぞ」


エーリカ「すごい食い意地張ってたよね、あのネズミ。宮藤いないからあたしと医務室のアレッシア先生で

     一緒に手当てしてたけど、手足の指を食いちぎられたって人がいたもん」


ゲルト「確かにあのネズミたちは異常だったな。だがあのネズミ、聞いたところによると

    リベリオンの会社が作った薬の周りに大量に群がっていたそうじゃないか」ジロリ


シャーリー「なんでそこで私を睨むんだよ。関係ないだろ」


ゲルト「大雑把なリベリアンの作る薬だ、得体の知れないものが入っていたと考えても

    おかしくないだろう」





シャーリー「あのなあ……。あの薬を送ってくれたアンブレラ社は、50年以上も前から創業してる老舗なんだぞ。

      色んな事業に手がけてるけど、特に設立当初からある製薬部門に右に出るものはいないかもな。

      リベリオンじゃ、家庭用医薬品の9割がアンブレラ製だ。風邪引いたときは重宝したな」


エーリカ「へえ、すごいじゃん」


ルッキーニ「アタシも使ったことあるよー! シャーリーからもらったやつ!」


シャーリー「ははっ、ルッキーニはいつも外で遊んでるからな。傷薬ぐらい持っておかないと」


ゲルト「ふん、しかしそれはリベリオンだけに限った話だろう? リベリアンの力を借りずとも、我が国にも優秀な医療技術がある」


シャーリー「ふふん、甘いぞバルクホルン。アンブレラはリベリオンだけじゃなく、ブリタニアや
      
      ガリア、オラーシャ、ロマーニャ、スオムス、バルトランドほか20カ国に支社を置いてる。

      もちろん、カールスラントにもあった。もしかしたら妹さんもお世話になってるんじゃないかなあ?」


ゲルト「何、クリスが……?」


シャーリー「ま、今はノイエ・カールスラントのほうに移ってるみたいだけど。でも撤退するときに

      前線の援助のために薬を大量に置いていったって聞いたから、その可能性はあるかもね」


坂本「そういえば一昨日、醇子から東京のほうにそのアンブレラとかいう会社が出来ると聞いたな」


エーリカ「昨日、怪我した人たちにその薬使ってたけどすごかったなあ。

     たちどころに傷が塞がってさ、まるで宮藤の魔法みたいだった」


シャーリー「アンブレラの製薬技術は50年先を行ってるって言われてるからな。

      宮藤がいなくてもこれで安心だろ?」


ルッキーニ「うじゅう、それじゃあ美味しいご飯がたべられないよぉ!」


ゲルト「その通りだ! それに宮藤は大切ないもう……コホン、仲間であり、家族である!」


シャーリー「ははっごめんごめん、宮藤のご飯は美味しいもんな。

      それに妹想いのお姉ちゃんをもって、宮藤は幸せ者だな」ニヤニヤ


ゲルト「だ、誰が姉か! ……否定はしないが」






ミーナ「あらあら。それにしてもシャーリーさん、アンブレラのことについて詳しいのね」


シャーリー「リベリオンにいた頃、あるバイクのレースでスポンサーになってくれたんです。

      それから後、たまーにテレビCMに出てくれないかって誘われるようになりまして。

      会う度に会社の説明とかも聞かされるようになって、自然と人よりもアンブレラのことに

      ついて詳しくなっちゃったんですよ」


ミーナ「へえ、そうなの……(シャーリーさんの話だけ聞けば普通に優秀な製薬会社ね。

    こういった会社は口に出さなければ、結構粗が見つかりがちだけど……考えすぎかしら。

    明日、居酒屋で暴れて逮捕されたあの黒人さんと話をすればわかることだけども)」


シャーリー「そういえば最近アンブレラが10歳ほど若返る薬を作ったって話があったなぁー」


ミーナ「イェーガー大尉、その話詳しく聞かせてもらえる?」ズイッ


シャーリー「うわおっ!? あー、その、あくまで噂なんですけど……」



エーリカ「……そーそーひとつ思い出したんだけど。薬を投与した人たち皆熱出して寝込んじゃってさ。

     顔色も悪くなったり、身体中がかゆいかゆいって掻き毟り始めたりして……。

     でもすごい食欲旺盛で、まるで昨日のネズミみたいだったな……って誰も聞いてないね。

     まいっか、どーでもいいし」パクッ


エーリカ「んー、何かだるいなぁ。でもお腹は空くんだよね」モグモグ


ゲルト「あっ、おいハルトマン! それは私のだぞ!」


坂本「はっはっはっ! よく食うなハルトマン!」



こうして朝食は終わり、後片付けをする頃。そこにルッキーニの姿はなかった。




7時1分 501基地・廊下



ルッキーニ「にっししし、このまま帰ってこないなら私から行っちゃうもんね~。

      いざ、ハンガーへレッツゴー♪」


ゥゥ……

ルッキーニ「うにゃ!(もしかしてばれた?)」キョロキョロ


ルッキーニ「あり? 誰もいない。確かに声したのに……まっ、いっか♪」






ヒタ、ヒタ、ヒタ、ヒタ……ォォォォォゥゥ………



短くてごめんなさい、今日はここまでです。

若干不定期になるかも知れませんが、次回は7日を予定しています。


遅れてすみません。

書き溜め分まで投稿します。




翌日、504統合戦闘航空団基地には物資を無事引き渡した。


このときは白人の男と、黒人に代わってオラーシャ系の男が荷物を置いていった。


さらにその翌日、宮藤は同期のリーネやペリーヌとともに訓練を開始したが、ブランクのせいか著しく体力が低下していることが判明。


坂本少佐らの判断で、三人はさる訓練施設に強制的に送られることとなった。




3月4日 6時38分 501基地・1F・魔女専用食堂



ルッキーニ「も~、つまんなーい! フソーライスはどこ行ったの~!」ダバダバ


エーリカ「ぎぶみーふそうラ~イ~ス~」グテン


ゲルト「食い物のことで文句を言うなど、軍人としてあるまじき行為だな」モッキュモッキュ


ルッキーニ「スパムはもう飽きたよぉ……ああ、宮藤早く帰ってきてくんないかなぁ」


シャーリー「まったく、しょうがないな。ルッキーニほら、ガムあげるよ」


ルッキーニ「やたー! シャーリーありがとー……というとでも思っていたのかあ?」


シャーリー「!!」


ゲルト「はあ……まったくこいつらは。昨日のネズミのせいで食べられるものもロクにないと

    いうのに」


ミーナ「本当に昨日は大変だったわね……はあ、せっかく食料調達を済ませたばっかりなのに」


坂本「扶桑から大量に仕入れた米を一俵分平らげていくとはな、さすがに驚いたぞ」


エーリカ「すごい食い意地張ってたよね、あのネズミ。宮藤いないからあたしと医務室のアレッシア先生で

     一緒に手当てしてたけど、手足の指を食いちぎられたって人がいたもん」


ゲルト「確かにあのネズミたちは異常だったな。だがあのネズミ、聞いたところによると

    リベリオンの会社が作った薬の周りに大量に群がっていたそうじゃないか」ジロリ


シャーリー「なんでそこで私を睨むんだよ。関係ないだろ」


ゲルト「大雑把なリベリアンの作る薬だ、得体の知れないものが入っていたと考えても

    おかしくないだろう」



すみません誤爆しました。

では、もう一度。




7時10分 501基地・2F・エイラ(&サーニャ)の部屋



サーニャ「スゥ……スゥ……」ゴロン


エイラ「ウウン、サーニャ……ソンナ、ドスグロクテ、カタクテ、フトイ……」ハァ、ハァ



カッチ コッチ カッチ コッチ カッチ コッチ カッチ 



サーニャ「スゥ……スゥ……」


エイラ「アア、アツイ……オツユガ、タレテクル……ンッ」ビクン



カッチ コッチ カッチ コッチ カッチ コッチ カッチ







カタン……ゴリゴリ……ガリガリ、ガリッ






エイラ「アアッ、サーニャ……ソレイジョウハ、イケナイ……」



ガリガリガリッ、ガタン!



エイラ「ンン……ファーア、ナンダヨモー。折角サーニャガ私ノ為ニ作ッテクレタ『ボルシチ』ヲ

    食ベルトコロダッタノニ……」ムクリ



ガリガリガリ ガリッ ゴツン ガリガリガリガリ



エイラ「オイ、ウルサイゾ。サーニャガ起キチャウダロ。用ガ有ルンダッタラ、モウチョット

    静カニノックシロッテ……」トテトテ



……ドンッ!! バンッ!! バンバンッ!!



エイラ「ウワアッ?!」ビクッ!


サーニャ「スゥ……んん……」ゴロン



ドンドンドン!! ドン! ガリガリガリガリガリ……



エイラ「ナ……ナンナンダヨ! オイ、ヤメロヨ! 悪フザケニモ程ガアルゾ!」


サーニャ「んっ……エイラ、どうしたの?」ノビー


エイラ「アッ、サーニャゴメンヨ、起コシチャッテ。オイ! オ前ノセイデサーニャガ」







バンッッドンッッッ!! ゴンゴンゴン!! ガチャガチャガチャ 

ミシッメキメキメキ……ベキッ



サーニャ「きゃっ!?」ビクッ


エイラ「ウワッ!? ド、ドアガ……」



キィィ……



???「あ、ぁあ、ぁうぅぅ……」コツ、コツ






エイラ「(ナ、ナンダコイツ……確カコノ男ハ基地ノ警備兵? 身体中カラ血ガ……ソレニ何ダカボロボロダゾコイツ)」


サーニャ「エ、エイラ……何この人、血が」


エイラ「……サーニャ、私ノ後ロニ下ガッテルンダ。オイオ前、ココハ魔女以外ハ立チ入リ禁止ノ場所ダゾ。

    無断デ入ルト、ミーナ中佐ニ怒ラレルゾ?」


???「う、ウゥゥゥゥ……」コツ、コツ、コツ


エイラ「オイ、聞イテンノカ? チッ、シャーナイナ……」カタン ゴソゴソ


エイラ「止マレ。今スグココカラ出テ行ケ」カシャッ チャキッ


サーニャ「っ!(拳銃……!)」


???「ううぅぅぅ……」コツ、コツ、コツ


エイラ「二度言ウツモリハナイゾ……」ジリ…


???「オヴウウウウゥゥウゥゥ」ガバァ コツコツコツ


サーニャ「エイラ! 危ない!」


エイラ「ウオッコイツ!」カチリ バムッ!


???「ヴォオッ……うヴウウウウッ」バスッ ヨロヨロ ガバアッ


エイラ「エッ、今確カニ心臓ニ当タッタハズジャ……ウワッ!?(くそっ回避できない!)」





???「ハグウウゥゥ」ガブリッ



サーニャ「ああっ! エイラ!」


エイラ「イッタァ! ヤメロ、コノォ!」ブンッ バムッバムッバムッ!


???「グオォォォォウゥ………」バスッブスッバスッ ドタリ


サーニャ「エイラ! 大変、手から血がいっぱい出てる……早く芳佳ちゃんを呼ばないとっ」ガタッ


エイラ「クゥッ、大丈夫ダコレ位。ソレニ宮藤ハ今イナイダロ?」ボタボタ


サーニャ「そういえば、芳佳ちゃんはリーネさんたちと訓練施設に……。待ってて、今血を止め……」



ガタンッ!



???「「「「ウオオオオォォォ~~~……」」」」ゾロゾロ



サーニャ「えっ……」


エイラ「オイオイ、嘘ダロ……」ゾクッ





7時12分 501基地・1F・会議室



ミーナ「では、朝食が済んだところで今日の予定を伝えます」


ゲルト「ああミーナ、その前に一ついいか?」


ミーナ「あらトゥルーデ、なにかしら?」


ゲルト「朝食を済ませた直後から、ルッキーニの姿が見当たらないのだが……誰か見かけた人はないだろうか」


エーリカ「あー、確かここに来る前、窓を見たらルッキーニがストライカー履いてどこかへ飛んでってたよ」


ゲルト「なんだと!? それを何故早く言わんのだ!」


エーリカ「ごめんごめん、なんだか朝っぱらからだるくてさー……」


ゲルト「お前という奴は……こいつも一緒に訓練所へ送れば良かったかも知れんな」


エーリカ「うえー、それは勘弁してよぉ」


シャーリー「(さてはルッキーニのやつ、宮藤たちのほうへ行ったな)」フフフ


ミーナ「はあ……ルッキーニさんのことについては後で十分叱っておきます。他に誰か……」



バンッ! バンバンバン!





ミーナ・坂本・エーリカ・ゲルト・シャーリー「「「「「!!」」」」」


エーリカ「今のって……!」


シャーリー「ああ、間違いない。銃声だ」


ゲルト「敵襲かっ!」ガタッ


坂本「待てバルクホルン! まずは敵の居場所の確認だ、ミーナ!」


ミーナ「ええ! ……っ! そんな、これは……」フィィン ヒョコフッ


ゲルト「ミーナ、何が見えた! ネウロイか!?」


ミーナ「いいえ、違うわ……エイラさんとサーニャさんの前に、複数の人影が見える。……基地の警備兵のね」


ゲルト「なんだと? ここの警備兵や整備兵は皆、我々ウィッチの生活区域には勝手に立ち入ることは禁止しているはずだ!」


エーリカ「それに昨日の騒ぎでほとんどは怪我してて、出歩けてる人は少ないはずだよ」



バンッバンッバンッバババンッ!



シャーリー「また銃声が! 今度は外から……え?」


ゲルト「あれは……!」





501基地・1F・中庭



???「「「「「アウゥゥゥ……」」」」」ゾロゾロ



警備兵1「こっちだ! 早く逃げろ!」


警備兵2「はあ、はあ、まってくれ……」


警備兵3「くそったれ! どうしちまったんてんだ、どいつもこいつも!」パンパンパンッ


警備兵2「うおぁっ!」ドサッ


警備兵1「おい、どうした!」


警備兵2「ぐっ! 足首を挫いた、肩を貸してくれ!」ズキッ



???「「「「ウウウウウウウウウウウ~~~」」」」ゾロゾロゾロ



警備兵1「っ……悪く思うな」クルッ ダタッ


警備兵2「おいなにしてんだ、待ってくれよ! ふざけんなよこの腰抜け野郎!」


???「ヴォオアァァッ」ガシッ ガシュリッブチブチブチ


警備兵2「あっ、ぐあぁぁぁぁ! た、助けてくれ!」ブシャッ


???「「「ヴウゥゥゥ~~~」」」ワラワラ ムッシャムッシャ


警備兵2「ぎゃああぁぁぁぁ………」




警備兵1「ああくそっ、何だってんだよこいつら!」


警備兵3「確かここからはウィッチたちのエリアだったはずだ。近くに彼女達がいれば、外部との連絡が取れる!」


警備兵1「ん? あの部屋にいるのは……ああ、ウィッチだ、助かった! おい開けてくれ!」ガチャガチャ ドンドン


警備兵3「くたばれ死体野郎!」バムッ バムッ バムッ ガチンッ


警備兵3「なっ、こんなときにストーブパイプしやがった?! くそっ、直れっ直れっ」ガッガッ


???「「「オォ~~~~~」」」ゾロゾロ ワラワラ


警備兵3「ダメだ、こうなったら窓からっ」ガタ


???「ヴォォォォォオォォオォォォォォォ」ガシャアン


警備兵3「ふぁあっ!? ぐああっ……」グシャ ブチブチ



警備兵1「ひっひい! 開けてくれ、あけてくれ! おお神様、俺をたすけ」


???「「「「「「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」」」」」」」ガシガシガシ


警備兵1「うああああああああああああああああああ……」ズルズルズル


グシャッ ムシブチブチッ ブシャッ






会議室



シャーリー「………なんだよこれ。人が、人を食べてる……」


ゲルト「こ、こんな馬鹿なことが……着任早々兵士が暴動など前代未聞だ!」


エーリカ「いや、どう見ても暴動の域超えてるでしょこれ。ていうかこのままいたらまずいんじゃない?」


坂本「全員窓から離れるんだ。ミーナ、人の気配を察知して誰もいない場所を割り出せるか?」


ミーナ「ええ、待ってて。……ここから近い場所となると、食堂ね」


坂本「よし、いったん食堂へ避難するぞ!」





坂本らウィッチたちが退出した直後……。


ガシャーン ガシャーンッ


???「ウウウ……」「オオオオオウウ」「アアアアア」「ヌウゥゥゥゥゥゥゥ」ズルズル ドサッ



ここまでとなります。

次回は一週間後を予定しています。

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