コナン「何だこの蚊は?」パチン 阿笠「何しとる新一!」(81)

阿笠「その蚊を叩き潰したら大変なことになるぞ!」

コナン「え、もう殺しちまったけど」

阿笠「なんじゃと!?」

コナン「別にいいだろ蚊ぐらい?」

阿笠「いいことあるか!あれは特別な蚊なんじゃぞ!」

コナン「一体どんな蚊だよ?」

阿笠「その蚊は最初に刺した人間のDNAをコピーする性質を持っておってな」

阿笠「その後他の人間を刺す度に刺した人間を、最初に刺した人間のDNAを移植してしまうのじゃ」

阿笠「つまり、最初に刺した人間のコピー人間を大量に生み出し続けるんじゃよ!」

コナン「なんだって!でも、叩き潰したんなら別にいいんじゃないのか?」

阿笠「そうもいかんのじゃ。あの蚊は再生能力がプラナリア並にあって、破片一つ一つが新たな蚊になってしまうのじゃから」

コナン「なんじゃそりゃあああああああああああああああああ」

コナン「なんでそんな蚊を作ったんだよ!」

阿笠「それが・・・クローンの研究をしとったらたまたまできてしまってのう」

蚊(約100匹)「ブーンブーンブーン」

阿笠「うわ!蚊が再生してしまったぞ!早く捕まえるんじゃ!」

コナン「殺虫剤はきくんだろうな!?」

阿笠「すまん!そいつにも耐性があって、殺虫剤をかけるとむしろ増殖するぞ!」

コナン「ふ、ふざけんな!」

蚊(約100匹)「ブーンブーンブーン」ドドドド

阿笠「あ!蚊が窓から逃げていくぞ!」

光彦「ふんふーん♪今日はとってもいい天気・・・ん?」

蚊(約100匹)「ブーンブーンブーン」

光彦「虫の大群?蚊ですか!?こっちに向かってくる!」

蚊(約100匹)「ブワーンブワーン」ブスブスブスブス

光彦「うわあああああああああああああああああ助けてええええええええええええ」

蚊(約100匹)「ブーンブーンブーン」ドドドドド

光彦「うわーんひどいです・・・・・・でも不思議と痒くない?なんででしょう?」

元太「腹減ったなーうな重食いてえ!」

歩美「もう!元太君たら食いしん坊なんだから!」

灰原「最近は鰻も高いから厳しいわね」

蚊(数十匹)「ブーンブーン」

元太「何だこの音?蚊?」

蚊(数十匹)「ブワーンブワーン」ブスブスブス

元太「いて!」

歩美「やん!」

灰原「うっ!」

元太「くそ・・・刺されちまったぜ」

歩美「夏だから仕方ないけど嫌ね・・・」

灰原「ええ・・・あれ?二人とも・・・」

コナン「クソ・・・外に飛び散った蚊をどうやって探せっていうんだ!」

阿笠「じゃからこうして外を虱潰しにさがしておるんじゃろうが・・・うっ!」

コナン「どうした博士?」

阿笠「う・・・う・・・」

コナン「おい!なんとか言えよ!」

光笠「別になんともないですよ新一」クルッ

コナン「げげ!?光彦顔の博士!!!ってことは・・・」

蚊「ブーンブーン」

コナン「いたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

光笠「待って下さいよー新一!」

光笠「う・・・むぐぐ・・・なんかおかしいですね・・・」

コナン「どうしたんだ博士?」

光笠「むぐぐ・・・ぶはあああああああああ!!!!!!」ゴゴー

蚊「ブーンブーンブーン」

コナン「うぎゃあああああああああ!!!!博士の口から蚊が大量に吹き出して来た!!!」

光笠「すまないですね新一・・・・・・今わかったんですが・・・」

光笠「どうやら刺されたらDNA移植だけではなく、卵も植えつけられ」

光笠「口から新たな蚊を生産するようになってしまうみたいです」

コナン「あががががががが・・・やばいじゃねえか!どうすんだよオイ!」

コナン「感染源は光彦だよな・・・・・・みんなが危ない!」

コナン「あ、いた!おーい!大丈夫かお前らー!」

光太「お、コナンですか。大変なんです!」クルッ

光美「コナン君、光美達なぜか光彦君と同じ顔に・・・」クルッ

光原「変な蚊に刺されてから何かおかしいんですよ」クルッ

コナン「うわああああああああああああああああ」

光太「う・・・ぶはああああああああああああ」ゴゴー

光美「ぶあああああああああああああああ」ゴゴー

光原「ぶはああああああああああああああ」ゴゴー

蚊「ブーンブーンブーン」

コナン「きやああああああああああああああああ」

コナン「とにかくお前ら一緒に来い!なんとかしなきゃ!」

毛利探偵事務所

蚊「ブーン」

蘭「お父さん、蚊が入ってきたみたいよ」

小五郎「殺虫剤まいとけ」プシュー

蚊「ブーンブーンブーンブーンブーン」

小五郎「増えた!?」

蚊「ブワーンブワーンブワーンブワーンブワーン」

小五郎「うぎゃあああ!」

蘭「いやああああああ!」

小五郎「くそ・・・ずいぶん刺されちまった。大丈夫か蘭?」

蘭「え、ええ・・・」

光「痒くないし大丈夫ですよお父さん」クルッ

光五郎「ああ、それならよかったです・・・・・・あれ?光、その顔・・・」

一般人A「今日は蚊が多いなー」パチン

蚊「ブワーンブワーンブワーン」

一般人A「潰したはずが!?ぎゃあああああああ」

一般人B「ちょっとどうしたのよA!?」

光般人A「なんともないですって・・・ぶはあああああああ」ゴゴー

一般人B「いやああああああああ刺されるううううううううう」

光般人B「ふう~びっくりしました・・・あれ?」

光般人A・B「顔が変わってる・・・?」


こうして光彦パンデミックは広がっていった

コナン「お前ら!絶対に俺から離れるなよ!」

光太「わかってますよコナン~」

光美「なんでみんな光彦君の顔になったんですか~」

光原「どうせ博士の発明なんでしょう?困ったものですね」

コナン「当たりだ・・・・・・ん?しまった!蚊に囲まれた!」

蚊「ブワーンブワーンブワーン」

コナン「のわあああああああああああああああああああ」

光美「コナン君!」

コナン「く・・・これで俺も・・・」

光ナン「感染者ですね・・・」

光原「とりあえず警察に協力を仰ぎましょう、工藤君」

光ナン「それしかないですね・・・」

警察署

光ナン「目暮警部!」

光暮「おお、コナン君!今大変なんですよ!」

光ナン「遅かったか・・・」

光木「今たくさんの人達が顔が蚊に刺されてソバカス顔になったって詰め掛けてましてね」

光藤「その処理に追われてるんですよ」

光暮「君達も被害にあったんですね・・・こんな事態で悪いけど、協力をお願いします!」

光ナン「わかってますよ!俺のせいでもありますしね!」


人々「ザワザワザワ」

光暮「えー皆さん落ち着いて下さい。まずは刺された当時の状況なんですが・・・」

光般人C「えーとまず俺達はですね・・・・・・ん!?」

光般人D「待って下さいよ!私達が先・・・・・・ん!?」

光暮「ちょっと!すみませんが順番に・・・・・・ん!?」

光ナン「何だ?どうしたんだ?」

光般人C「すみません、やっぱり僕達なんともなかったです」

光般人D「お騒がせしてすみませんでした」

光暮「そうですか。それではお気をつけてお帰りくださいね」

人々「ザワザワザワ」ゾロゾロ

光ナン「え、ちょっと光暮警部!なんでいきなり帰しちゃうんですか!何も解決してないでしょう!」

光暮「え、だって・・・」

光ナン「この通り顔が変わったのも解決してないですし・・・」

光暮「え、変わったも何も・・・」

光暮「僕は元々こういう顔じゃないですか。嫌ですね光ナン君!」

光ナン「え・・・・・・・・・・・・」

光ナン「どういうことですか!?なあお前ら!」

光太「え?確かに光暮警部も僕達もこんな顔でしたよねえ?」

光美「なんでこんなとこまでわざわざ来たんでしょう?」

光原「さっきまで何を騒いでいたんでしょう?さあ、帰りますよ」

光ナン「・・・・・・・・・なあお前ら、自分の名前を言ってみてくれませんか?」

光太「え?光ナン君今更自己紹介なんか・・・まあいいでしょう」

光彦「僕は光彦ですよ」

光彦「僕は光彦」

光彦「僕も光彦です」

光彦「光彦ですね」

光彦「光彦といいます」

光彦「光彦っていうんですよ」

光彦「僕は光彦ですよ」

光ナン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

光ナン「おびゃああああああああああああああああああああああああああああ」

光ナン「意識が・・・意識までもが光彦に侵食された・・・」

光ナン「どうすれば・・・もう取り返しが付かない!」

光ナン「こうしているうちにも・・・僕の・・・いや、俺の意識が・・・工藤新一としての意識が消え去って・・・」

光ナン「嫌だ・・・自分が自分でなくなるのは嫌だ・・・誰か・・・助け・・・」

光ナン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

光彦「いや~変なこと聞いてすみませんでした。帰りましょうか」

光彦一堂「あはははははははははは!!!!!!」



24時間後、全人類は光彦になった

不思議なことに、この時を最後に人類は一切の戦争も争いごともしなくなり平和そのものと化した

光彦「おはよう、みんな!」

光彦「おはようございます光彦君!」

光彦「おはよう光彦君!」

光彦「さ、早く学校に行きましょう!」

光彦「そうですね!」

光彦「あははははー」


教室

光彦「さあ、1時間目は国語です。しっかりと音読しましょうね!」

光彦達「「「はーい!!!!!」」」

光彦「むかしむかし、山奥に木こりの夫婦が住んでいました」

光彦達「「「むかしむかし、山奥に木こりの夫婦が住んでいました!!!!!」」」

光彦「木こりは木を切って炭を焼き、おかみさんは糸車を回して糸をつむいで暮らしていました」

光彦達「「「木こりは木を切って炭を焼き、おかみさんは糸車を回して糸をつむいで暮らしていました!!!!!」」」

光彦「さて、木こりが仕事でいない昼間、タヌキが時々やって来て・・・」

光彦(ふふ・・・ふふふふふ・・・)

光彦(なんて素晴らしい世の中なんでしょう・・・人類がみんな僕になるなんて・・・)

光彦(あの時はこんなことになってびっくりしちゃいましたけど、結果的には人類にとって大きな利益になりました)

光彦(人は争うのは価値観の相違によるもの。宗教、文化、損益・・・なんでもそうです)

光彦(世界中の人間が同じ『円谷光彦』になれば考えが違ってくるなんてこと有り得ませんからね。みんな同じやり方で満足ですし、反対する人間なんていない)

光彦(無駄な諍いや対立も生まれない!なんて素晴らしいんでしょう!)

光彦(人類はようやく平和を手に入れた。僕のおかげとはいいませんが、ようやく理想の地にたどり着いたんですね・・・)

光彦(この平和は永久に・・・・・・続いていくでしょう)





終わり

昔文芸部で書いた小説をアレンジしてみました。
所詮中学生の書いた文章の焼き直しに過ぎないのでクオリティは低いです。ご愛読ありがとうございました

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