上条「俺がモテる?」(305)
とある学校
上条「はぁ……彼女欲しい………」
土御門「作ればいいじゃん」
上条「あのなぁ、そんな簡単に作れるなら今頃上条さんはリア充ライフを満喫してるだろ」
青ピ「それは嫌みかいな!? ボクから見ればカミやんは十分リア充やゴラァァ!!」
上条「お前たぶん俺と同じ経験したらそんな事言えない……いや、青ピなら分からねえか」
土御門「けど、俺もカミやんは十分リア充だと思うぜい? よし、それじゃあ特別に、カミやんに惚れてるっぽい女の子を教えてやるにゃー」
上条「いやいねえだろ。思い当たる子が一人も出てこねえ」
青ピ「もはやわざとやないかと思うでそれ。どっかの難聴主人公みたいに」
土御門「とにかく、ここにカミやんに惚れてるっぽい子をまとめて書いといたから、サクッと告白でもなんでもしてくるにゃー」スッ
上条「まとめたって一人じゃないのかよ。あのなー、俺はハーレムラノベの主人公じゃないんだぞ?」
青ピ「これ一発くらい殴っても構わへんよね?」
数分後、廊下
上条「いてて、青ピのやつ思い切り殴りやがって……」
上条(まぁとりあえず、土御門から貰った紙を見てみるか。どうせてきとーに書いただけだろうけど)
上条(……なになに、俺に惚れてる子の一人目は…………姫神?)
上条「…………いやいやいや、ないだろ」ブンブン
姫神「何がないの?」
初春「糞スレが伸びてる理由もわかりませんし」
初春「百番煎じのSSは、タ書いてる奴も読んでる奴も何考えてるんですかねぇ」
初春「独自性出せないなら創作やるんじゃないっつーの」
初春「臭過ぎて鼻が曲がるわ」
初春「結果スとして面白くないのは許せます。許せるだけで面白くはないんですが」
初春「パクリ二匹目のドジョウ百番煎じは許ケせませんね。書いてて恥ずかしくないんですか?」
初春「ドヤ顔してる暇があればとっとと首吊って死ねよ」
初春「まあ、一番の害悪はそういったSSを持テち上げてる人たちなんですが」
佐天「初春?」
初春「そうネットに書いてありました」
佐天「なんだネットか」
上条「どわぁっ!? び、びっくりさせんなよ!?」ビクッ
姫神「普通に話しかけただけなのにこの扱い。ふふふ。ふふふふふふふふふふふ」ズーン
上条「あ、えっと、なんか悪かった」
姫神「別に構わない。私の存在感が薄いのは上条君のせいじゃないし……」
上条(参った、落ち込ませちまった……。あ、そうだ、ここはジョークでも言って和ませるか。ちょうど土御門の面白いネタもあるし)
上条「そ、そうだ姫神! お前さ、もしかして俺の事好きだったりする?」
姫神「えっ///」ドキッ
上条(あれっ、なんだこの反応)
上条「あー、いや、土御門がそうなんじゃないかって変な事言ってきてさ。まったく、アイツはいつもテキトーな事を……」
姫神「…………あってる」
上条「へ?」
姫神「だから。その……私は上条の事……好き」
上条「」
姫神「///」
上条(待て落ち着け、俺がこんな普通の青春ラブコメを送るなんて間違っている)
上条「……そ、そっか! 姫神お前土御門の悪ふざけに協力してそんな事言ってんだろ!」
姫神「そんな事はない。そう思うなら精神系能力者を呼んで心を読んでほしい」
上条「なっ……じゃ、じゃあ……マジ?」
姫神「うん///」コクン
上条(うそだろ……!)
姫神「上条君」
上条「は、はい!」
姫神「私は自分の気持ちを言った。返事が欲しい」
上条「返事……って……」
姫神「そこまで言わなければいけないというのも上条君らしい。私は上条君の事が好き。恋人になりたい。その返事」
上条「……ま、待った! ちょっと待ってくれ!」
上条(やべえ、まさか本当だとは思わなかったから何も考えてねえ!)
上条「い、一日……いや三日時間をくれ。俺もかなり混乱してて……」
姫神「……分かった」
上条(なっさけねえ俺……けどこんな状態で返事するのもな……)
数分後、廊下
上条(まさか姫神がそうだとはな……じゃあもしかしてこの紙に書いてある子全員そうなのか?)
上条(……いやいやいや、いくらなんでもそれはねえだろ。六人も書いてあるんだぞこれ)
上条「まぁそれよりもまずは姫神への返事を考えて……」
雲川「ん、どうした上条。いつも以上に不幸そうな顔をしているけど」
上条「雲川先輩……いや、別に不幸ってわけじゃなくて、むしろ幸福…………あっ」
上条(そういえば、あの紙に雲川先輩の名前も書いてあったな……)
雲川「ん、なんだ私の顔をジロジロ見て」
上条「あ、いや、すみません。土御門が雲川先輩について変な事言ってて……」
雲川「変な事?」ギロ
上条(こ、怖っ!? なにか怒らせちまったか!?)
雲川「それは気になるな。教えてほしいのだけど」
上条「そ、それは……」
雲川「言えないような事なのか?」
上条(こんな状態の先輩に言えるわけねえ!!)ビクビク
雲川「……大丈夫だ。別にお前が何を言おうと私は何もしない。お前にはな」ゴゴゴゴ
上条(つまり死ぬのは土御門か。よし、元々はアイツが悪いんだ!)
上条「えっと、実はアイツ、雲川先輩が俺の事を好きだとか言ってきて……」
雲川「……なんだそんな事か。心配して損した」
上条「は、ははは……本当っすね。アイツも馬鹿なデタラメを……」
上条(なんだ姫神の時は焦ったけど、あれはたまたまあってただけか。そりゃそうだよな!)
雲川「ん? いや、確かに私はお前の事好きだけど?」
上条「」
雲川「まったく、人に言われてようやくお前も気付いたか。土御門の奴、あの時の礼のつもりなのかこれは」クスクス
上条「……あの、その好きってのは」
雲川「もちろん、男として、だけど?」
上条「」
上条(なんだこれドッキリか!? いくらなんでもありえねえだろ!!)
雲川「それで? 返事を聞いてないのだけど?」
上条「い、一応聞きますけど、俺をからかってるとかじゃ……?」
雲川「もちろん違う。これでも実は心臓とかバクバク鳴っているよ」フフ
上条(全然そうは見えねえ……って今はそこじゃねえ!)
上条「あー、その、すみません、三日……待ってもらえませんか?」
雲川「あぁ分かった。お前にも色々と考えることがあるというのは理解しているよ」
上条(どうすんだこれ)
カエル顔の医者の病院
上条「お、おう。悪いな急に来て」
御坂妹「いえ、こちらこそ調整が終わるまで待ってもらってすみません、とミサカは頭を下げます」ペコリ
上条(三人目……御坂妹。つか正しくはシスターズとかって書いてあるけど、これ本当だったら一万人近くの子が俺の事好きってなるぞ……?)
御坂妹「どうしました? とミサカは首を傾げてみます」
上条「あ、いや、何でもねえ」
上条(さすがにない……よな?)
上条「なぁ御坂妹、お前ってもしかして俺の事好き……か?」
御坂妹「はい、好きです、とミサカは首を縦に振ります」コクン
上条「あっさり!?」
御坂妹「むしろ今更過ぎると思いますが、とやっと気づきやがったか鈍感野郎、という気持ちは心にしまって答えます」
上条「いやしまえてねえからな!?」
上条(つーか御坂妹もかよ!!)
御坂妹「でもどうして急に? とミサカはあなたの意外な行動に驚いてみます」
上条「いや、お前が俺の事好きだって言う奴がいてさ……」
御坂妹「やっぱりそういう事かよ、とミサカは嘆息します。まぁ元々あなたには期待していませんが」ハァ
上条「ぐぬぬ……!」
御坂妹「それで、返事はどうなるのでしょうか、とミサカは大事な話を切り出します」
上条「悪い、三日待ってくれ。今すぐは答えられねえ」
御坂妹「……仕方ないですね、とミサカはあなたのヘタレっぷりに呆れながらも納得します」
上条「お、お前本当に俺の事好きなのか……?」ズーン
御坂妹「はい、好きですよ、とミサカは即答します。例え人より短い寿命でも、その時間をあなたと一緒に歩んでいきたいです」
上条(なんかすっげえ重い……っ!!!)
上条の部屋
上条「……インデックスは出かけてるのか」
上条「…………」
上条(ダメだ、色々ありすぎて頭回らねえ。まさかこんな事に……)
上条(ここまできたら全員確認しておくべきだよな……最初は土御門の悪ふざけにしか思えなかったけど……)ピッピッ
ブルルルルルルルルルルル、ガチャ
五和『は、はい! こ、こここちら五和ですっ!! 上条さんですよね!?』
上条「なぁ五和って俺の事好きか?」
五和『…………』
五和『えっ!!!!!!!??????』
五和『あ、あの……っ!』
上条(……って唐突すぎるだろ俺。これじゃただの自意識過剰じゃねえか)
上条「悪い五和、急に変なこと聞いて……」
五和『……そ、その! す、さすすす好きですよ!!』
上条「なんでやねん」
五和『ふぇ?』
上条「あ、いや、何でもない」
上条(頭痛くなってきた……こんなのエンゼルフォール以来だ……)
五和『あ、あの、私前から上条さんの事好きで、えっと、だ、だから、もし良かったら私と恋人になってください!』
上条(これ一度土御門を問い詰めた方がいいんじゃねえか……?)
五和『……か、上条さん?』
上条「えーと、悪い五和、ちょっと頭が混乱しててさ……三日考えさせてくれねえか?」
五和『あ……わ、分かりました! お、お返事待ってますねっ!!』
上条(何度この流れやるんだよ俺)
土御門の部屋
上条「さぁ白状しやがれ!! お前一体何やった!?」
土御門「いきなりどうしたんだにゃー?」
上条「これだよこれ!!」スッ
土御門「ん? あー、カミやんハーレムリスト? これがどうしたん?」
上条「どうしたじゃねえよ! これ順番に確認していったら、みんなおかしな事言うんだよ!」
土御門「おかしな事?」
上条「あぁ、俺の事が好きだとか!」
土御門「それのどこがおかしいんですたい?」キョトン
上条「おかしいだろ、俺はいつからハーレムラノベの主人公になったんだよ!」
土御門「割と最初からじゃね?」
上条「んなわけ……!」
舞夏「おー、どうした上条当麻ー。何やら荒れてるようだがー」ガチャ
土御門「おっ、良い所に来たぜい。実はカミやんが面白い事になっててにゃー」ニヤニヤ
舞夏「面白い事ー?」
土御門説明中
舞夏「なるほどなー。それは確かに面白い」
上条「面白くねえよ! こっちは頭グチャグチャだ!」
舞夏「あのなー上条当麻ー。どうしてそこまで否定しようとするんだー?」
上条「いや現実的に考えてこんな事あるわけ……」
土御門「カミやんが現実的にとか言っちゃう?」
上条「ぐっ……! けどよ!」
舞夏「私はその女達の言葉は本当だと思うけどなー。お前はもっと自分に自信を持つべきだぞー」
土御門「なぁカミやん、俺が舞夏まで騙すと思うかにゃー?」
上条「それは……」
舞夏「今上条当麻が考えるべき事は、その女達への返事を考える事じゃないかー? 逃げちゃダメだぞー」
上条「…………」
上条「分かったよ」
上条の部屋
上条(で、いざ考え始めても全然まとまらねえ……。みんな俺にはもったいねえだろ……)
上条(けど……選ばなきゃいけねえんだよな……。つっても、まだあと二人確認してねえんだけど)
禁書「ただいまー! ご飯なにー?」ガチャ
上条「ッ!?」ビクッ
禁書「どうしたの、とうま?」キョトン
上条「あ、いや、何でもない」アセアセ
禁書「……本当に? とうまはいっつも私に内緒で危ないことばかりするんだよ」ジト
上条「ほ、本当だって!」
禁書「むぅ……分かったんだよ。怪しいけど。どうせ止めても無駄なんだろうし」ハァ
上条「うっ……なんかごめん」
禁書「いいんだよ。私はそんなとうまが……」
上条「っ!」
禁書「……え、えっと! な、何を言ってるのかな私/// あのねとうま、今のは何でも」
上条「俺の事、好きなのか?」
風呂&飯ー
みさきちはよく分からんから除外しちゃった
禁書「なっ、と、とうま!?///」カァァ
上条「違う……のか?」
禁書「え、えと…………」
禁書「…………違わない///」モジモジ
上条「そっか……ごめんな気付かなくて。ずっと一緒に居たのに」
禁書「ほ、本当なんだよ! 私はずっとずっと好きだったのにそんなの全然知らないで……!」
上条「うっ……な、ならハッキリ言ってくれても……」
禁書「そ、それは…………恥ずかしいもん///」
上条「ッ!!」ドキッ
禁書「と、とにかく、こういうのは男の子の方が気付かないとダメなの!」
上条「……ごめんなさい」ペコリ
禁書「うん、許してあげる」ニコ
禁書「それで……あの、返事は……?」
上条「ごめん、三日時間くれるか? 俺も真剣に考えたいんだ」
禁書「……ふふ、分かったんだよ。いつもは自分の言いたい事はどんどん言ってるのに、こういう時はすぐ答えられないっていうのはとうまらしいかも」ニコ
上条「俺もこういうのは初めてだからさ……」
禁書「うん、とうまが私の事をそれだけ真剣に考えてくれるのはとっても嬉しいんだよ。待ってるよ」
上条(……これで五人目。残るは…………)
夜、とある鉄橋
上条「悪いな、こんな時間に呼び出して」
美琴「べ、別にいいわよ。私だって前に同じような事したし///」
上条(なんかいきなり顔赤いぞ御坂のやつ)
美琴「そ、それで、一体何の用なわけ? あ、いや、別に用がなければ呼んじゃいけないってわけじゃないけどさ!」
上条「一つ御坂に聞きたいことがあるんだ」
美琴「聞きたいこと……? それって電話じゃダメなの?」
上条「あぁ、できれば直接聞きたい」
美琴「な、何よいつになく真剣な顔で。もしかしてまた何か厄介事?」
上条「いや、そういうんじゃない。とにかく答えてくれ」
美琴「分かったわよ……なに?」
上条「御坂、お前俺の事好きか?」
美琴「」ボンッ
上条「……御坂? おいどうした?」
美琴「にゃ、い、いきなりにゃにを……!!!///」バチバチ!!
上条「落ち着けって! 言葉変だし電気漏れてる!!」
美琴「う、うっさい!! あ、ああああアンタがいきなり変な事聞くから……!!///」
上条「あぁ、それは自覚してるから! ただ一言答えてくれるだけでいいんだ!」
美琴「こ、答えろって……そんな……///」
上条「御坂」ジッ
美琴「……ぁぅ///」
上条「俺の事、好きか? つかその反応……」
美琴「…………なわけない」
上条「へ?」
美琴「す、すすすすす好きなわけないでしょうが!!! バッカじゃないの!?///」
上条「…………」
美琴「……あ。え、えっと、ちがっ、今のはその、勢いで……!!」
ガシッ
美琴「ふぇっ!?///」
上条「御坂……やっぱりお前はお前だよな!!!」
美琴「は、はぁ!? なにいきなりわけわかんない事言って……ていうか手掴んでんじゃないわよ!!///」
上条「いやいくらなんでもお前はないって思ってたんだ! さすが御坂だ!」
美琴「だからちゃんと説明しろおおおおおおおおお!!!!!」
上条説明中
上条「……ってわけなんだ。これでお前まで本当に俺が好きとか言い出したらどうしようかと……」
美琴「」
上条「まぁでも、お前以外の五人の子についてはちゃんと考えなきゃいけないからな。そんじゃあな御坂、わざわざ悪かった」
美琴「ちょ、ちょった待ったぁぁ!!!」
上条「び、びっくりさせんなよ。どうした大声で」
美琴「さっきのはなし!! 私もアンタの事好き!!///」
上条「はいはい、年上をからかうのも程々にな」
美琴「えっ、ちょ、ちょっと聞きなさいよ!! 本当だって!!」
上条「だーかーらー、悪いけどお前に構ってる暇ないんだっての。決着ついたらいくらでも構ってやるから、それまで勘弁してください」
美琴「そ、それじゃもう遅いじゃない!!」
上条「遅い……? まぁいいや、じゃあなー」
美琴「ま、待って!! 待ってったらあああああああああ!!!!!」
常盤台寮
美琴「…………」
黒子「お、お姉様、今までいったいどちらへ!? いえ、言わなくても結構ですの、お姉様が部屋を出て行く時のあの顔を見れば見当はつきますわ!!
きぃぃぃぃいいいいいいいいいいい!!! あの腐れ類人猿がァァあああああああああああああああああ!!!!!」
美琴「黒子うるさい。もう寝るから静かにしなさい」
黒子「……え、お姉様?」
美琴「…………」
美琴(終わった……馬鹿だ私。何で素直になれなかったんだろう。これでアイツは誰かの告白を受けて、そのまま恋人になって……私はただそれを眺めてるだけ…………)
美琴(………………)
美琴(……嫌だ)
美琴(いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ)
美琴「いやだ」ムクッ
黒子「……お姉様?」
美琴「ふふ、ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ、見てなさいよ女狐ども…………!!!!!」ニヤ
次の日の放課後、ファミレス
上条「ったく、御坂のやつ急に呼び出しやがって。しかも来なかったら焦がすとかいう脅迫付きで」
上条「えーと……あ、いたいた。悪い、ちょい遅れた」
美琴「あっ、ううん、大丈夫。私も今来たところ」ニコ
上条(……あれ? なんかいつもと違うような……)
上条「あー、それで大事な話ってなんだ?」
美琴「うん、アンタの命に関わる事よ」
上条「命!?」
美琴「まぁ、まずはこれを見てよ」
上条「ん……なんだこれゲーム? School Daysって学園物のギャルゲーか何かか?」
美琴「……ふふ」
上条「御坂?」
美琴「あ、ごめんごめん。ほら、アンタって今五人の女の子に同時に告白されてるんでしょ? そんなアンタに女関係でもつれるとどうなるか見せてあげたくて」
上条「……も、もしかしてそういうドロドロなゲームなのか?」
美琴「やってみれば分かるわ。貸してあげるからすぐやりなさいよ」
上条「わ、分かったよ」
美琴(ふふ、実は私の手でちょっと改変されてるんだけどね。主人公の性格をこの馬鹿寄りにしたり、ね)ニヤ
次の日、ファミレス
上条「……おす」
美琴「あ、どうだったかしら、あのゲーム?」
上条「なんつーか、凄まじかったな。上条さん、本気でドン引きしましたよ……。つか、主人公も俺に似てるような所もあって他人事に思えなかった……」
美琴「でしょ? このままじゃアンタも同じ末路を辿るかもしれないわよ。だから」
上条「そんな事はさせねえ!!」
美琴「……え?」
上条「あんな結末、俺は認めねえ!! あのヒロイン二人も、本当は悪い奴なんかじゃねえんだ!!
歯車がほんの少しずれただけ、ただそれだけで色々変わっちまったんだ!! きっとみんなが笑い合える結末だってあったはずなんだ!!」
美琴「あ……え、えっと……」
上条「ありがとう御坂。このゲームのお陰で俺はインデックス達の気持ちにもっと本気で向きあおうと思えた。
俺は俺なりの答えを出して、あんな全員が不幸になる結末なんかじゃない、新しい道を選んでみせる!!」
美琴「そんな事できるわけないでしょうが!!!!!」バンッ!!
上条「み、御坂?」
美琴「なに、いつものアレ!? 『誰もが笑っていられる最高のハッピーエンド』ってやつ!?
そんなの甘いのよ!! アンタが誰かを選んだ時点で他の誰かは不幸になる!! 全員が救われる結末なんてありえないのよ!!!!!」
上条「……この件に関してはそんな都合の良い結末なんかないって事くらい、俺にだって分かってる。それでも、互いが互いを憎しみ合うような結末は避けられるはずなんだ」
美琴「だからそれも甘いってのよ!!! 女っていうのはね、アンタが思っているよりも何倍もドロッドロで醜いものなのよ!!!!!」
上条「俺はそうは思わない」ジッ
美琴「ッ!!」
上条「それじゃあな、御坂。お前も俺のことを思って言ってくれてるのは分かる。でも、俺は俺の道を行く」スタスタ
美琴「…………」
常盤台寮
美琴「…………」
黒子「あ、あの、お姉様? 顔色が優れないようですけど、大丈夫ですの……?」
美琴「……仕方ないわよね」
黒子「え?」
美琴「これはアイツの為なのよ。私だって本当はやりたくない。でも、アイツは言っても聞かない。
アイツは自分が騙されているなんて知らない。そう、悪いのはアイツに纏わりつく…………」ブツブツ
黒子「お姉様?」
美琴「うん? なーに、黒子?」ニコ
黒子「い、いえ、何を先程から仰っているのかと思いまして……」
美琴「ふふ、秘密☆ 大丈夫よ、黒子は良い子だから関係ないわ」
黒子「そ、そうですの……?」
美琴「えぇ。でも、悪い子は知らないけどねぇ」
深夜
黒子「あぁ!! お姉様、激しすぎますのぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!」バタバタ!!
美琴「…………」
美琴(学園都市のバンクにハッキング……と。ふふ、コイツね)
美琴「見てなさい……」ニヤ
上条の部屋
上条(ついに明日……か)
次の日、とある学校
上条「姫神、俺の答えを聞いてほしい」
姫神「……うん」
上条「俺はお前とは付き合えない」
姫神「…………」グスッ
上条「それじゃあな」
姫神「待って。せめて。理由だけでも教えてほしい」
上条「は? 暗くてウザいからだよ」
姫神「えっ?」
上条「つーか本気で俺と付き合えるとでも思ってたのかよ。一度助けてやったからって、いつまでもヒロイン面してんじゃねえぞ。
ずっと思ってたけど、お前本気で暗いし存在感ねえし、話しかけられるだけでも嫌だったんだよ。分かったらとっとと俺の前から消えろよ」
姫神「……う、うぅぅ…………!!」
上条「あーあー、泣けばいいとでも思ってんのか? ったく、これだから女ってのは」
姫神「ッ!!」ダダッ
吹寄「わっ、姫神さん!? ちょっと上条、貴様何言ったのよ!?」
上条「え、暗くてウザいから消えろって」
吹寄「なっ……!!」
上条「話はそれだけか? じゃあ俺は行くぜ」
吹寄「ちょっと待ちなさいよ上条!!」ガシッ
上条「あぁ!?」ブン!!
ドカッ!!
吹寄「がっ……ぁ……!!」ガクッ
上条「俺に触れてんじゃねえよ。じゃあな」
上条「先輩、返事をしに来ました」
雲川「あぁ、聞くよ。例えどんな答えでも」
上条「……その前に一つ確認したいんですけど、先輩って統括理事会の一人のブレインをやってるみたいですね?」
雲川「……知ってしまったのか。できればお前には知られたくなかったのだけど」
上条「えぇ、幻滅しましたよ。随分と黒い事もやってたみたいじゃないですか。それでよくこうして平然と顔向けられますね」
雲川「否定はしないさ。でも、お前を想う気持ちだけは……」
上条「あーあー、いいですからそういうの。つか、実際ロシアじゃ俺の事助けられなかったでしょ。その時点で利用価値ないですしどうでもいいんですよあんたなんて」
雲川「…………」
上条「あっ、そうだ、俺はあんたの妹の方が好みだな。ねぇ先輩、俺とあんたの妹をくっつけてくれるなら、暇な時間に相手くらいしてあげますよ?」
雲川「…………」
上条「ちっ、んだよ無視ですか。もういいですよ、それじゃ」
カエル顔の医者の病院
上条「御坂妹、返事をしに来た」
御坂妹「はい、とミサカは胸の高鳴りを抑えつつ答えます」
上条「まぁ、結論から言うと無理。つか論外」
御坂妹「……そう、ですか」
上条「おっ、いいじゃんそれ」
御坂妹「えっ……?」
上条「いやお前っていっつも無表情で気持ち悪いからさ、そういう見るからに落ち込んだ顔とか珍しくてよ。
もっと見せてみろよ。泣いた顔とか見せれば俺の気持ちも変わるかもしれないぞ?」ニヤニヤ
御坂妹「…………」ウルッ
上条「ぶっ、あははははは!!! やべえ、本当に泣きやがった!!! おい感謝しろよ、お前の感情を生み出すのに協力してやったんだからさ!!!」
御坂妹「!!」ダダッ
上条「おっと、あーあー、行っちまった。つまんねーの」
第七学区
上条「よぉ、五和。悪いなわざわざ来てもらって」
五和「いえ、大事な話ですから!!」ドキドキ
上条「あぁ、そうだな。そんで、返事なんだけど」
上条「今すぐイギリス帰れよ」
五和「……え?」
上条「つーかよ、アックアの時もお前護衛に来たとか言ってたくせに、俺死にかけたよな? どの面下げてまた俺の前に立てるんだよ」
五和「ご、ごめんなさい……ッ!! あれは……私の力不足で……!!」
上条「うん、だからいらない。使えねえし」
五和「…………分かりました、帰りますね」グスッ
上条「二度と顔見せんな」
五和「は、い……」ポロポロ
上条「ただいま、インデックス」
禁書「あれ、とうま? 学校行ったんじゃないの?」
上条「その前にあの返事をしておこうって思ったんだ」
禁書「……う、うん。分かったんだよ」ゴクリ
上条「とりあえず出てけよ穀潰し」
禁書「えっ……?」
上条「だから恋人とかそういう以前の問題だっての!! 食いまくって遊びまくるクソみてえな生活平気でしやがって!!!」
禁書「あ、あの……と、とうま……?」
上条「なんだよ!! なんか文句でもあんのか!?」
禁書「ごめん……なさい……! わ、私、これからはちゃんとお手伝いするから……!!」グスッ
上条「いやもういいよ。ちょっと待ってろ」
禁書「とう、ま……?」
プルルルルルルルルルルル、ガチャ
上条「あ、もしもしステイル? インデックス追い出すことにしたから迎え頼むわ」
禁書「とうま!?」
上条「は? あーもー、うるせえな。とにかく追い出すことは確定してるから、後は好きにしろよ。わざわざ電話かけてんだから感謝ぐらいしろっての」
禁書「嫌だ!!! やだよとうま!!!」
上条「ん、インデックスの声? 気のせい気のせい。そんじゃあな」ピッ
上条「そういうわけで、さよならだ」
禁書「お願いとうま、もうワガママ言わないから!!! ここに置いて!!!」ポロポロ
上条「うるせえよ」
バキッ!!
禁書「あう……っ!!」
上条「お前が出て行くまで殴り続ける。分かったな」
バキッ!! ドガッ!! グシャ!!
禁書「…………」
上条「はぁ……はぁ……!! くっそ、コイツ気絶するまで出て行かなかった。どこまでニート根性座ってんだよ」ガシッ
ズルズル
上条「そんじゃあな」ポイッ
バタン
とある学校
上条「やべえ遅刻遅刻!!! くっそ、何で今日は信号トラブルの交通規制とか多いんだよ!!!」
ガラガラ!!
上条「よし、セーフ――」
バキッ!!!!!
上条「がっ!!!」
青ピ「よぉ、カミやん。さすがのボクもちょーっとばっかし怒っちゃったで?」
上条「な……いきなり何すんだよ青ピ!!!」
土御門「黙れ」
ドゴォ!!!
上条「ぐぁ……っっ……!!」
土御門「俺は失望したぞ上条当麻。自分が何をしたのか理解していないのか?」
上条(な、何だよこの目……クラスの奴等も全員……!!)
姫神「…………」グスッ
上条「ひ、姫神……泣いてるのか? 一体何が……」ヨロヨロ
バキッ!!!!!
上条「ぎっ……ぐぁ……!!!」
吹寄「姫神さんに話しかけてんじゃないわよ!!!」
上条「ふ、きよせ……?」
上条(やばい……何かおかしい……!!!)
上条「くっそ!!!」ダダッ
「待てよ上条!!!」 「許さねえぞ!!!」
土御門「待て追うな!!!」
吹寄「な、なんでよ!!」
土御門「いいから。俺の話をよく聞いてくれ」
第七学区
タッタッタ……
上条「はぁ……はぁ……!!!」
上条(くそ、何だよ、一体何がどうなってやがる!!!)
ゴォ!!!
上条「ッ!!!」ビクッ
バキィィィィィ!!!
一方通行「はっ、やっぱ防ぐかよ。前兆の感知ってやつか」
上条「一方……通行……? その黒い翼……」
一方「クソガキが妙に喚いてるから事情聞いてみりゃ……随分とくだらねェ真似しやがったようだな」
上条「なにを……言ってんだよ……?」
一方「ここまできてとぼける気か。イイ度胸だ」
ドガァァァァァァァァ!!!!!
上条「くそ……ッ!!!」ダダッ
上条(何かの魔術か……!? ダメだ、情報が少なすぎる!!)
神裂「見つけましたよ上条当麻」
上条「なっ!?」
バキィィィィィ!!!
上条「ぐぁぁあああああああああああ!!!」
神裂「……本当に残念です」スタスタ
上条「何が……」フラフラ
ステイル「もういい何も話すな。頭にくる」
上条「ステイル……!?」
ステイル「イノケンティウス!!!」
ズガァァァァァァァァ!!!!!
神裂「もう観念しなさい。そうすれば命までは取りません」
ステイル「ダメだ神裂。コイツはもう死ぬしかない」
一方「おいコラ、人の獲物とってンじゃねェぞ」
上条「……あ」ジリジリ
上条(なんだよ……なんで、こんな事に……!!)
カッ!!!
上条「ッ!?」
上条(閃光……か!?)
ステイル「くっ!!」
神裂「目が……!!」
一方「…………」
ガシッ!!
上条「なんっ――!!」
美琴「動くんじゃないわよ!! 特に右手!! 今ここから離れる!!」
上条「この声……御坂か!? うおっ!!」
ビュン!!!
ステイル「……逃げられた、か」
神裂「えぇ、そうですね」
一方「……ふン」
隠れ家
美琴「ここならしばらくは大丈夫よ」
上条「…………」
美琴「どうしたの?」
上条「……いや、何でもない。それよりこれからどうするかを」
ギュッ
上条「えっ……」
美琴「大丈夫よ、例え世界全てがアンタの敵に回ったとしても、私だけはアンタの味方だから。絶対に裏切ったりしないから」
上条「…………本気で怖かったんだ。今まで普通に話してたみんなに、あんな目を向けられるのが。俺……俺は……!!」ブルブル
美琴「大丈夫……大丈夫だから……」ギュッ
美琴「ねぇ……一緒にこの街を出よう? このままじゃいずれアンタは殺されちゃう」
上条「けど、この状況は明らかに異常だ! これを放っておく事なんて……!!」
美琴「当麻!!」
上条「ッ!!」
美琴「お願い……今は一緒に来て……。まずは身の安全を確保してからよ。
私ね、能力が強くなったのよ。パーソナルリアリティの影響だと思う。今ならどんな情報でも抜き取れるし、どんなセキュリティも破れるの!」
上条「…………」
上条「分かった……よ」
夜
上条「アイツは?」
美琴「ぐっすり寝てるわ。ふふ、寝顔すっごく可愛かった」ニコニコ
上条「そ、それで……俺はどうすればいんだ……? もうこれ以上は……」
美琴「朝になったら動くわ。アンタにはその前にやってほしい事がある」
上条「これ以上何をさせるつもりなんだ!! 俺はもうあんな事したくない!! それにこのままじゃ殺される!!」
美琴「じゃあ今死ぬ?」
上条「ひっ!!」
美琴「面白いわよね、学園都市に三人しか居ない能力者、肉体変化(メタモルフォーゼ)。
何より面白いのは、変化している時に死んだりすると、姿はそのままってとこ……とか」ニヤ
上条?「や、やめてくれ……頼む……!!」
美琴「別に私はいいのよ? ここでアンタを始末して、その亡骸をあの血の気の多い奴等の前に晒しても。いずれバレるでしょうけど、時間稼ぎにはなるでしょ」
上条?「上条当麻を追っている奴等は化物ばかりだ……あの第一位だって居るんだぞ!! 絶対に死んじまう!!」
美琴「……声が大きいわよ。当麻が起きちゃうでしょ」
上条?「嫌だ死にたくない!! 俺は……俺は……!!!」
ビビッ
上条?「がぼっ……!? がっ……ぅぅ……!!」
美琴「私の能力って結構派手だからさ、こういう時面倒なのよね。あ、ちなみに今は電磁波でアンタの内臓を壊してるところ」ニコ
上条?「ぁぁ……ああ…………っ!!」ゴボゴボ
美琴「まったく、当麻の姿ってのが質悪いわね。分かってても心が痛むわ。まぁ、殺すけど」
上条「させねえよ」
キュイン!!!
上条?「がっ……ごほっ!! ごほっ!!」
上条「大丈夫か!?」ガシッ
美琴「と、うま……? な、何で……」
土御門「というわけでネタばらしタイムだにゃー」
美琴「ッ!? 土御門元春……!!」
土御門「おうおう、天下のレベル5のお嬢様に名前を知ってもらっているとは光栄だぜい」ニヤニヤ
雲川「どうやら能力が強くなったというのは本当みたいだな。まぁ、それしか考えられないのだけど」
一方「つっても、アレイスターのヤロウ、こンな三下に情報パクられるとかどうなってやがる」
ステイル「まぁ、すぐに対応しただけマシなんじゃないかな。僕としては彼女のこともあるし、消し炭にしないと気がすまないんだけど」
神裂「ステイル、それではイギリスと学園都市の戦争になるでしょう」
美琴「何よ……何よアンタ達!!! どうしてここに居んのよ!!!」
雲川「ふん、お前は学園都市の情報を全て握ったとでも思ってたようだけど、そんなものいつまでも続くわけがない。流石にそこまで統括理事長は甘くないけど」
土御門「つーかアレイスターの奴、わざと超電磁砲のシナリオ通りに事を運ばせた節もあるんだぜい。相変わらずふざけた奴だ。
というか超電磁砲、そもそも肉体変化(メタモルフォーゼ)ごときで本気で騙せるとでも思っていたのか? まさか、自分だけがカミやんを理解しているとでも?」
美琴「黙れえええええええええええ!!!!!」バチィィ!!!
キィィン!!
一方「黙るのはオマエだ。大体、あの目眩ましだって、俺に効くわけがねェだろうが。冷静に事を運んでいるように見えて、最初から終わってンだよオマエ。芯が崩れてやがる」
ステイル「しかし、天草式と後方のアックアの戦いについての情報も得るとはね。おまけに僕の番号や天草式の五和の番号まで」
神裂「あの事件は学園都市で起きましたからね。携帯電話の番号については彼女にとってはさほど問題にはならなかったでしょう」
美琴「うるさいっつってんのよ!!!!!!!!!! 今すぐアンタ達全員殺して……!!」
上条「御坂!!!」
美琴「当麻、待ってて!! 今すぐこいつら全員……!!!」
上条「御坂!!!!!!!!」
美琴「ッ!!」ビクッ
上条「……何でだよ」
美琴「え……?」
上条「何で……こんな事したんだよ御坂ぁぁ……!! お前はこんな事する奴じゃなかっただろ!!!」
美琴「何で……ですって?」
美琴「そんなの当麻が大好きだからに決まってるじゃない!!!」
上条「なっ……!!」
美琴「好きだった!! ずっと好きだった!!! 私以上に当麻を分かってる奴なんて居ない!!! 当麻には私が一番ふさわしいの!!!」
上条「み、さか……」
美琴「邪魔する奴は全員どんな手を使ってでも排除する!! 私と当麻の幸せは絶対に守ってみせる!!!」
ステイル「言いたいことはそれだけか能力者。僕はお前の言い分なんかどうでもいい、あの子を傷つけた罪は命で償ってもらう」
神裂「ダメです、ステイル。私達が学園都市のレベル5を殺してしまえばどうなるかくらい分かっているでしょう」
美琴「はっ……ははははははははははは!!! なに私を殺せる前提で話してるわけ? 返り討ちにしてやるわよ!!!!!」
美琴「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!
一方「ちっ……なンだこれは……」
土御門「能力が暴走してるな。下手したらこの辺り全てが吹き飛ぶぞ」
雲川「はぁ……迷惑な小娘だ」
上条「俺が止める!! この幻想殺し(イマジンブレイカー)なら……!!」
土御門「ダメだ間に合わない!! 一方通行!!」
一方「……あァ分かったよ」
ゴォ!!!
上条「おい……その翼……まさか」
一方「……クソッたれが」ブンッ!!!
上条「やめろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ダダッ
グシャァァァァァ!!!!!
一方「なっ……!!!」
上条「……ぁぐ…………」フラフラ
土御門「カミ……やん……!!」
雲川「上条!!!!!」
上条「ごぶっ……がっ……はぁ……はぁ……」ヨロヨロ
ステイル「バカが……ッ!!!」ギリッ
神裂「そん……な……」
美琴「当麻ァァああああああああああああああああああああ!!!!!」
タッタッタ……!!
美琴「当麻!! しっかりして!!! 当麻!!!!!」ギュッ
土御門「暴走が解けた……?」
雲川「今なら……仕留められそうだけど」グスッ
一方「……俺はやらねェぞ」
神裂「それは皆が同じでしょう」
ステイル「…………」
上条「……御坂…………」
美琴「当麻、話しちゃダメ!!」
上条「ごめんな……御坂……。俺が悪かったんだ。お前の気持ちに気付いてやれずに……だから、お前も……」
美琴「違う、当麻は悪くない!! 悪いのは…………私よ!!! ずっと分かってた……!!! 当麻の為って言っておきながら、私は自分のことしか考えてなかった……!!
ただ私が当麻と一緒に居たいっていうワガママに全てを巻き込んだの!! だから、当麻が悪いなんて事はない!!!」
上条「……なんだっけ、あのゲーム。School Days……だっけか」
美琴「当麻……?」
上条「御坂も……本当は良い奴だって事は俺がよく知ってる…………だから」
美琴「だ……め……いや……嫌だ……!!」
上条「例え世界全てがお前の敵に回ったとしても、俺はお前の味方だ」ニコ
美琴「……ッ!!」
上条「…………」
美琴「……ねぇ、当麻? 起き、てよ……」
美琴「やっと私、素直になれたんだよ? ちゃんと当麻に好きだって言えるようになったんだよ?」
美琴「……それなのに、何キザなセリフ吐いて寝ちゃってるのよ…………」
上条「…………」
美琴「ねぇ、当麻……起きてよ……お願いだからぁぁ……!!」
美琴「当麻あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
………
……
…
佐天「……ってな事になりますからそろそろ素直になった方がいいですよ御坂さん」
美琴「なるか!!!!!!!」
おわり
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