佐天「トランプゲームで必ず勝てる能力かぁ………」 (84)

御坂「佐天さん、能力者になったんだって?」

佐天「……はい」

御坂「浮かない顔ね?せっかく念願の能力者になれたっていうのに」

佐天「………そうなんですけど」

御坂「で?どんな能力なの?」

佐天「トランプゲームで必ず勝てる能力です」

御坂「トランプ?」

佐天「……はい」

御坂「……………トランプってあの?」

佐天「……………はい」

御坂「負けないの?」

佐天「はい。絶対勝てます」

御坂「………た、例えばババ抜きだったら」

佐天「相手から引いたトランプとペアになるものが絶対に手札にあります」

御坂「引くたびに捨てられるってこと……?」

佐天「はい。今はまだ引かなきゃいけませんけど」

佐天「レベルが上がれば引く必要もなくなるみたいです」

御坂「…………はい?」

佐天「つまり配られた段階で偶数なら全てペアが出来て」

佐天「奇数なら一枚だけになって次の人に引かれるか引いたらそれでお仕舞いです」

御坂「……………」

御坂「………じゃあ大富豪は」

佐天「まず間違いなく2とAが4枚ずつ揃います」

御坂「…………」

佐天「まぁこれは使い方次第で負けることもあるんですけど」

御坂「……………でもすごいわね」

佐天「はい。そしてこれもレベルが上がればさらに強くなります」

御坂「ど、どうなるの……?」

佐天「配られた手札が全部階段になっていたり」

御坂「…………」

佐天「手札が少ないと7渡しや10捨てで全部無くなったりします」

御坂「…………そ、そう」

御坂「それじゃあポーカーは………?」

佐天「とにかく勝てます」

御坂「とにかく……?」

佐天「はい。ポーカーについてはとにかくとしかいいようがありません」

御坂「それは……どういう?」

佐天「今のレベルだと特に手札に規則性があるわけじゃなく」

佐天「単純に強い役が集まります」

御坂「………」

佐天「これもレベルが上がれば任意の役を作ったり」

佐天「相手より一つ強い役を調整出来たりするみたいです」

御坂「す、スピードは……?」

佐天「勝てます」

御坂「どう勝てるの……?」

佐天「スピードのときだけ身体能力が飛躍的に上がります」

御坂「…………」

佐天「それで勝てます」

御坂「レベルが上がると……?」

佐天「シャッフルした段階でトランプが順番になっているので」

佐天「身体能力も上がってますし即刻終了です」

御坂「……………」

御坂「………」

佐天「これくらいですね……」

御坂「わざと負けることは……?」

佐天「今はがむしゃらに勝つことしか出来ません」

御坂「………今は?」

佐天「レベルが上がると勝ち負け全て私の思うがままです」

御坂「………………」

御坂「もちろん他のゲームでも……」

佐天「勝ちます」

御坂「………」

佐天「特にすごいのは七並べですかね?」

御坂「…………どうなるの?」

佐天「レベルが上がると7、8、6が全部私のものです」

御坂「………………」

佐天「すごいでしょ?」

御坂「み、みんなパスしか出来ない……」

佐天「はい」

なんでレベル上がった時のことまでわかるんだよ

トランプタワーってゲームか?

7ならべで7って配られるっけ?

>>37
出来る幅ってわかるもんじゃないの?

>>40
ダイヤの7出した人が一番とかじゃん

御坂「でも待って………」

佐天「……?」

御坂「それって……誇大解釈をすると自分の周りの確率を変動させる能力よね?」

佐天「はぁ………そうなりますね」

御坂「もしもトランプ以外に応用が出来れば………」

佐天「………?」キョトン

御坂「何を言っているんですかって顔しないの!」

佐天「で、でもどう応用させるんですか?」

御坂「よく考えてみなさいよ!!」バンッ

佐天「はっ!はひっ!!?」

>>50
相手の手が滑る

御坂「もし応用させられたら!」

御坂「自身に起こり得る様々な現象を思いのままに出来るのよ!?」

佐天「っ!?」

御坂「やっと気付いたようね……」

佐天「じゃ、じゃあ!!」

御坂「……そう」

佐天「商店街の福引きの一等を当てたり!!」

御坂「規模が小さい!!」バンッ

佐天「ひっ?!すみませんっ!!」

>>51,52
透視してると思わせて幻覚見せさせられるに決まってるだろ

続きいるの?

そもそもが思い付きやし


御坂「商店街って!福引きって!」

佐天「そ、そんなに怒らなくても……」

御坂「確率をねじ曲げられるのよっ?」

御坂「戦闘になったときのこと考えてみてよ!」

御坂「相手の攻撃が躱せそうにないってときに!」

御坂「相手の足元の砂利だかなんだかの確率を操って転けさせたりとか!」

御坂「自分の周囲を!」

佐天「あの」

御坂「何っ!?」

佐天「私、戦闘とか想像できません」

御坂「…………」

佐天「喧嘩とかしたことないですし」

御坂「………………」

御坂「……そっか」

佐天「ごめんなさい」

御坂「いやいや!佐天さんが謝ることじゃないわよ!」

佐天「でも私のためにいろいろと考えて……」

御坂「だから悪いのは私だからー」

佐天「……そうですか?」

御坂「うんうん。そうだ!せっかくだしトランプしようよ!」

佐天「え……でも私、勝っちゃいますよ?」

御坂「それを確かめるためにもよ!」

佐天「はぁ………」

御坂「それに能力は使わないと意味ないしね!」

佐天「そこまで言うなら……」

その後紆余曲折を経て
私は周囲の確率を操ることが出来るようになった

最早その能力は確率の変動ではなく未来予知のそれといっていいものにまで進歩した



めでたしめでたし

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