優希「黄金週間に交わした約束」 (36)

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京太郎「クリスマスなのに何の予定もない」
京太郎「クリスマスなのに何の予定もない」 - SSまとめ速報
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京太郎「年末の予定は埋まってる」

京太郎「タコス娘との三が日の過ごし方」

京太郎「今までとは違うバースデー」

優希「私と京太郎のバレンタイン」
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京太郎「倍返しのホワイトデー」
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規制されたのと度重なる寝落ちのためこちらに引っ越し

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——4月某日・清澄高校麻雀部部室……

優希「もうすぐゴールデンウイークだな、京太郎!」

京太郎「ああ、そういえばもうそんな時期か……前は5月末だけだったけど今年はゴールデンウイークも合宿するんだったよな?」

優希「うん、一週間使っての大型合宿だって染谷部長はそう言ってたじょ。 なんせ清澄はインハイ優勝校だから、追われる者として気を抜かないようにレギュラーと個人戦出場者は全員参加で後は自由参加だって」

京太郎「ふうん、じゃあ俺も参加ってわけか」

優希「うん、京太郎は個人戦に登録してるから強制参加だじぇ」


京太郎「結局男子は俺1人か……本当男子部員来ないよな……今年だって来たの3人くらいで結局全員いなくなったし」

優希「咲ちゃんやのどちゃんにボコボコにされて逃げ出したからなー」

京太郎「情けないよなあ、いつもやられてる身からしたらあれくらいでへこむなと言いたいわ」

優希「あはは、何回も直撃させて新入部員1人追い出しといてよく言うじぇ!」

京太郎「しかたねえだろ、お前らみたいなのを相手してたら和了れる時には和了る癖がついちまったんだよ」

優希「人のせいにするとは情けない奴だじぇ!」

京太郎「事実だろ。 いや、まあ……」

優希「?」

京太郎「俺が追い出した奴はお前にしつこく言い寄ってたからついムキになったってのはあるけど」

優希「……は、恥ずかしい事を///」

京太郎「う、うっせえ!」

優希「あはは……なあ、京太郎」

京太郎「ん?」

優希「今年は行けるといいな。 サポートとしてじゃなくて選手として、一緒に」

京太郎「……そうだな」


咲「京ちゃん、優希ちゃん、盛り上がってるところ悪いんだけどちょっといいかな?」

京太郎「おっ、どうした咲、和」

和「2人に卓に入ってほしいんです。 一年生達がレギュラーだけの闘牌を見たいらしいんですが、部長は学生議会に予算の交渉に行ってますから手が足りなくて」

京太郎「学生議会って何しに……ああ、そっか。 去年部長が学生議会長だった時と同じってわけにはいかないんだよな」

優希「そもそも優勝校なのに扱いがあんまり変わってない気がするじぇ……」

咲「雀卓もくれなかったから染谷部長の雀荘にあった古いの持ってきて使ってるし、顧問の先生も相変わらず来ないしね」

和「まあ、思うところはありますがないものねだりをしても仕方ありません。 それより一年生が待ってますから早く打ちましょう」

優希「了解だじぇ!」

京太郎「さて、3人が相手じゃトバされないよう気をつけないといけないな、これは」

咲「京ちゃんったら、最近は振り込みなんてほとんどしなくなったのによく言うよ」

京太郎「だって振り込みはしなくてもお前らガンガンツモるじゃんか……当たり牌なんかまず来ないし」

優希「じゃあ京太郎もツモで和了ればいいだけだじぇ」

京太郎「簡単に言うなよ、ったく」


——4/29・合宿初日……

優希「着いたじぇ、合宿所ー!」

京太郎「ここは変わらないな。 いや、たった1年で変わってたらむしろ驚くんだけどさ」

咲「今年もいっぱい麻雀打って特訓しないとね」

和「そうですね、あくまで今日来たレギュラー候補の一年生達の特訓がメインですけど、私達も恥じない姿を見せるようにしなきゃいけませんね」

京太郎「部長、結局新入部員は何人合宿に来たんですか?」

まこ「一年生の女子が6人……全員参加じゃな。 入部時には3倍以上おったのに今じゃこれしか残っとらんとは……」

優希「だからこそ残ってるのは大成する事間違いなしだじぇ!」

まこ「そうじゃな。 今年の新入部員は教えれば伸びそうなんばっかじゃし、そういう意味では期待も出来るか」

和「新入部員で一番レギュラーに近いのはムロですが……それもどうなるかこの合宿次第、と言えるくらいには優秀ですからね」


咲「それと京ちゃんの特訓もしないとね」

京太郎「だな。 今年こそ去年みたいにはいかないぜ!」

まこ「その意気じゃ、京太郎。 というわけで一応お前さんにはこれを渡しとく」

京太郎「これは?」

まこ「わしが見た限りでの京太郎の闘牌の改善点とそん策じゃ。 去年の咲のネト麻や和のエトペンみたいなもんじゃと思えばええ。 久の考えたものほど参考にはならんかもしれんが……」

京太郎「い、いえ、ありがとうございます!」

優希「おお、とうとう京太郎もその段階に来たか! 私も師匠として鼻が高いじぇ!」

京太郎「おう! お前がつきっきりで教えてくれたおかげだ、ありがとうな優希!」ナデナデ

優希「ひゃっ……う、うん///」

まこ「ほらほら、いちゃついとらんで合宿所の部屋に行くぞ。 部屋に荷物を置いたら予定を説明するから集まってくれ」


——合宿所・京太郎の部屋……


京太郎「よいしょっと……今年も男子部屋は俺1人、か」

優希「広いから羨ましいじぇ」

京太郎「おわっ、お前なんでこっちにいるんだよ!」

優希「1人じゃ寂しいと思ってな! そういうのを癒すのは彼女である私の役目だじぇ♪」ギュッ

京太郎「おいおい、遊びに来たんじゃないんだぞ。 いくらつき合ってるって言っても少しは自重をだな……」

優希「……京太郎は嫌なの?」

京太郎「うっ」

優希「……」ジー

京太郎「……別に、嫌じゃねえよ」

優希「本当に?」

京太郎「本当に。 俺だって1人でいるのは寂しい時もあるし、お前のこういう行動には素直に感謝してるよ」ギュッ

優希「ふあっ……そうかそうか♪」スリスリ

京太郎「だけどやっぱり自重もしとけよ? 後輩達に示しがつかないからな」

優希「うん、わかったじぇ」

京太郎「じゃあ荷物整理したら俺も集合場所に行くから先に行っててくれよ」

優希「おーう。 あっ、京太郎ちょっと耳を貸すじぇ」

京太郎「んっ、どうした?」シャガミ

優希「んっ」チュッ

京太郎「なっ!?」

優希「へへっ、頑張ろうじぇ京太郎!」パタパタ

京太郎「……」

京太郎「それは反則だろ……」


——……

まこ「全員集まったな、ほんじゃあ今回の合宿について説明させてもらうけぇの」

まこ「まず今回の合宿では新入部員からのレギュラー選抜をメインとさせてもらう」

まこ「新入部員は6人、わしらレギュラー4人の内2人が3人につき1人の比率で1日毎に交代しながら新入部員の指導をする。 それぞれが全く違う麻雀のスタイルじゃけぇ、盗めるところはどんどん盗んでいきんさい」

まこ「最終日には実力を確かめるための卓を設けるつもりじゃけえ、頑張るんじゃぞ」

一年生「はい!」

まこ「いい返事じゃ。 一年は卓の置いてある大部屋に移動、二年は話があるからちょっと残ってくれんか」


まこ「さて、こっからは京太郎の強化メニューについての話し合いじゃ」

和「2人が新入部員の指導にあたるという事は、もう2人が須賀君の特訓につきあうんですね?」

まこ「そういう事じゃな。 ただし優希、あんたぁ、京太郎につきっきりで教えんさい」

優希「えっ、いいのか?」

まこ「いいも何も優希の指導を理解できるんは京太郎くらいじゃからのう……はっきり言って感覚型の優希は壊滅的に指導に向いとらん」

優希「じょ!?」

咲「えっと、それなら私もあんまり誰かに教えるのは得意じゃ……」

まこ「咲は新入組の壁として立ちはだかってやってくれんか?」

咲「壁、ですか?」

まこ「全国には咲みたいなんが少なからず存在するっちゅう現実を今の内からしっかり見せとかないかんからのう……」

京太郎「あー、確かにいざ本番でいきなり咲みたいな相手に当たったらトラウマになりかねませんね」

まこ「うむ、そういう事じゃ。 だから咲には一年達を壊れん程度に圧倒してもらうけぇの」

咲「と、とりあえず普段通りに打てばいいんですよね?」

まこ「まっ、そういう事じゃな。 フォローはわしと和がやるけん、よろしく頼むぞ」

咲「は、はい!」


まこ「ほんじゃあ今日はわしと和が新入組の指導に回る。 咲は優希と京太郎を鍛えてやりんさい。 和、行くぞ」

和「わかりました」

まこ「そういえば和」

和「なんでしょう?」

まこ「今年はちゃんと浴衣を着とるんじゃな?」

和「なっ!?」

まこ「はっはっは、またひんむく手間が省けて助かったわ!」

和「ぶ、部長!」

ピシャリ


京太郎「さあて咲と優希が先生か……これは大変そうだ」

咲「よ、よろしくね京ちゃん」

優希「よーし、京太郎を全国一位にするためビシビシ鍛えてやるとしよう!」

京太郎「いきなりハードルたけぇな!?」

咲「あはは……とりあえず三麻しようか」

——……


京太郎(優希の東場の速攻高火力に咲の場の支配……当然俺にはそんな器用な真似出来やしない。 だったら)

京太郎「……」タンッ

咲「……」タンッ

優希「……」タンッ

京太郎(テンパイ……待ちは広いし相手が一年なら迷わずリーチしていくところだけど)

京太郎「……」タンッ

京太郎(相手は咲と優希、ここでツモ切りしか出来なくなるのは自殺行為でしかない。 それならテンパイを崩してでもこの牌は抱え込む!)

咲「あ……」タンッ

優希「ふむふむ」タンッ



京太郎「テンパイ」

咲「ノーテン」

優希「テンパイだじぇ!」

京太郎「うわ……」

優希「むっ、その反応からして私の当たり牌を持っていたのは京太郎、やっぱりお前だったのか!」


京太郎「まあな。 最初にテンパイした時リーチかけないで助かったわ……」

咲「あっ、やっぱり一回テンパイ崩してたんだね」

京太郎「リーチかけたらツモ切りで直撃、そんな展開は嫌ってほど繰り返したからな。 お前ら相手だとリーチは危険だって学習はしたつもりだよ」

京太郎(最初のテンパイの時ツモった牌は優希の当たり牌で、たぶんその次に引いたのは河に1つもないのを見る限り咲の槓材だったんだろうな……危ない危ない)

優希「それにしてもそこからよくテンパイにまで持ってきた! よしよし、褒めてやろう!」ナデナデ

京太郎「やめい!」

咲「相変わらず仲いいね、2人共」

優希「もちろん! 私達はいつでもラブラブだじぇ!」

京太郎「恥ずかしいっつうの!」


——合宿初日・夜……


京太郎「ふう……やっぱり何回も集中して打ってると疲れるな」

優希「大丈夫か?」

京太郎「ああ、大丈夫。 それにしても雑用で体力には自信があったんだけどな……」

優希「雑用と麻雀じゃやっぱり違う?」

京太郎「そうだな、特に目の酷使加減が……ってちょっと待て」

優希「ん?」

京太郎「お前、こんなとこで何してんだよ」


優希「えっ?」

京太郎「いやいや、そのなに言ってるんだお前はって目をしても誤魔化されねえからな? なんで男子部屋……というか俺の部屋にお前がいるんだって聞いてるんだよ」

優希「寝る前にちょっと会いに来ただけだじぇ」

京太郎「布団に潜り込んでてその言い訳は通用しねえよ!?」

優希「静かにしないとみんな起きるじぇ。 それに細かい事を気にすると禿げるぞ京太郎」

京太郎「いや、これは全然細かくないから。 俺昼間に自重しろって言ったよな?」

優希「だからみんながいる前ではイチャイチャしなかったじゃないかー」

京太郎「そういう問題かよ……ったく、キリのいいところで部屋戻れよ?」

優希「はーい。 ほらほら、早く布団に入るんだじぇ」

京太郎「はいはい……」ゴソゴソ

優希「京太郎、あったかいじぇ」ギュッ

京太郎「そりゃまあ、風呂から出たばっかりだしな」

優希「えへへ……京太郎♪」

京太郎「聞いてんのかこれ……」


——4/30・合宿2日目……


優希「今日もタコスが美味しいじぇー♪」

京太郎「結局俺が寝る直前までいたし……優希、お前今日も来る気か?」

優希「もちろんだ!」

京太郎「ダメって言っても……聞かないんだろうな、お前の場合。 こうなったら染谷部長に……」

優希「ちなみに染谷部長も節度を守るなら好きにしていいって言ってくれたじぇ!」

京太郎「マジかよ……完全に退路が絶たれた」

優希「というわけで今日もよろしく、あなた♪」

京太郎「もう好きにしてくれ……」


和「部長、本当にいいんですか? ゆーきと須賀君が一緒に寝るのを許可するなんて」

まこ「優希はその性格故か状況でモチベーションが大きく左右されるタイプじゃからな。 だから優希の力を引き出すにはなるべく京太郎と一緒におった方がええ」ズズッ

咲「あっ、もしかして京ちゃんの指導に優希ちゃんが絶対いる理由も……」

まこ「そういう事じゃ。 それに……」

優希「今日も特訓頑張っていくじぇー!」

京太郎「おーう、やるからには頼りにしてるからなー」

まこ「京太郎の奴もまんざらじゃないみたいじゃからのう」


和「それではよろしくお願いしますね」

京太郎「今日は和か、よろしくな」

優希「京太郎、気をつけろ! のどちゃんはただそこにいるだけで相手を誘惑する力を持つからな……!」

京太郎「ああ、わかってるぜ優希……!」

和「もう、何を言ってるんですか!」

京太郎「あはは、悪い悪い……で、和も咲みたいに実践形式で教えてくれるのか?」

和「いえ、それは咲さんが行う方がいいと思います。 なので私は私の得意分野で須賀君を指導しますから」

京太郎「和の得意分野って事は、ネト麻とか牌効率とか?」

和「そうですね。 まずはペーパーと実際に牌を使った問題で須賀君の理解度を確かめてから改めてプランを考えましょう……はい、これが問題用紙です」

京太郎「うわ、すっげえ問題の数だな……」

優希「ううっ、見てるだけで頭が痛くなりそうだ……学校のテストだけでも手一杯だろうに同情するじぇ」

京太郎「同情するならとりあえず離れろ、集中できん」

優希「つれないじぇ、京太郎……」

和「ほら、ゆーきは須賀君の邪魔にならないようにこっちで牌効率の勉強です」

優希「じょ!?」

和「常々ゆーきの計算違いには私も頭を悩ませていたんです。 ですからここで須賀君と一緒に指導します!」

優希「そ、そんなあー!」


京太郎「えーっとここは……こう、か?」

和「ほらゆーき、ここ間違ってます」

優希「あ、あれ……おかしいな」

京太郎「ここは……こうだな」

和「ゆーき、点数がずれてますよ」

優希「うええっ!?」

京太郎「……」

優希「じぇぇぇ……勉強いやぁ……」

和「もう後輩達もいるんですから、いつまでも点数移動計算が出来ないなんて泣き言は言ってられないんですよゆーき!」

優希「ううっ……!」

京太郎「……あれ、これ俺の指導じゃなかったっけ?」


——2日目・夜……


優希「頭痛いじぇぇぇ……」グッタリ

京太郎「よしよし、よく頑張った頑張った」ナデナデ

優希「ううっ、ああいう時ののどちゃんは容赦なさすぎだじぇ……」ギュッ

京太郎「それだけお前を信じてるんだろうよ。 優希なら教えた事をものにしてくれるって」

優希「むー……それはわかってるけど」

京太郎「だったら頑張ろうぜ。 俺も一緒に頑張るからさ」

優希「……なら、その分今は甘えるじぇ!」

京太郎「それはいいけど……お前本当に甘えたがりになったな」

優希「……こんな私はいやか?」

京太郎「んなわけないだろ。 信頼されてる気がするし甘えられて悪いとは思ったりしないって」

優希「そうか……ねぇ、京太郎」

京太郎「ん?」

優希「今日は一緒に寝ていい?」

京太郎「……朝に好きにしろって言っただろ? もう俺は何も言わねえよ」

優希「えへへ、じゃあ好きにするじぇ」ギュッ

京太郎「一応言っとくけど蹴るなよ?」

優希「はーい」


——5/1・合宿3日目……

京太郎「おい優希、口元ソースついてるぞ」フキフキ

優希「あ、ありがとう……///」


咲「な、なにかあったのかな? 昨日より距離が近いけど」

和「ど、どうなんでしょうか?」

まこ「うーむ……」


——……


まこ「今日はわしじゃな」

京太郎「よろしくお願いします、部長」

優希「よろしくだじぇー」

まこ「咲からは実践形式、和からはデジタル面での指導を受けたんじゃったな?」

京太郎「はい」

まこ「ほんじゃあわしからは駆け引きを教えるとしようかの。 基本ネト麻や決まった打ち方をする咲達との打ちが多い京太郎にはわしが記憶している色々な卓の状況から勉強してもらう」

京太郎「わかりました」


まこ「京太郎、この卓の状況から何を切る?」

京太郎「安牌がありませんね……だったら、これですか?」

まこ「残念、ロンじゃ。 ここだけじゃなくて周りの河も注目してみい」

京太郎「あ、ここでロンしてないって事は単騎待ちの方だったのか……なるほど」

まこ「奇をてらった待ちをしてくる打ち手は意外に多い。 こういう手合いは一度ハマると立て直しも難しいから用心しとくように」

優希「ハマると去年の県予選の元部長を相手した風越みたいになるんだじぇ!」

京太郎「あれみたいにか……それは確かに危険だな」

まこ「久ほどひねくれてるんはまずおらんがのう……よし、次の状況はこれじゃ」

京太郎「えっと、これは……」


——合宿3日目・夜……


咲「合宿所のご飯って美味しいけど競争率高いからゆっくりとは食べられないよね」

和「そうですね……あっ、咲さん、これ美味しいですよ」

咲「ありがとう、和ちゃん」

和「どういたしまして。 それにしても……」


優希「その肉いただいたー!」

京太郎「させるかよぉ!」

優希「ぐぎぎ……なかなかやるじゃないか京太郎……!」

京太郎「お前もな優希……!」

優希「だが詰めが甘い!」

京太郎「なにぃ!?」

優希「もらったー!」

まこ「いらんならもらうぞ」パクッ

京太郎・優希「あ」


和「一番騒いでいるのが知り合いなのが情けないです……」

咲「あ、あはは……」


——京太郎の部屋……


優希「うー! まさか染谷部長に漁夫の利を取られるとは思わなかったじぇ!」

京太郎「悔しいのはわかるけどあんまり騒ぐなよ」

優希「そうは言うけどなー!」

京太郎「帰ったらタコスいっぱい作ってやるからそう拗ねるなって」

優希「むう……いつもより多めにな」

京太郎「はいはい」

優希「よし、なら許す!」

京太郎「ありがとうございます……って俺別に悪い事してないだろ!」ビシッ!

優希「ちっ、バレたか!」

京太郎「お前なあ……」

優希「まあまあそんな些細な事は気にしないで早く寝よう!」

京太郎「……」

優希「え、えっと……」

京太郎「……ぷっ、なんだよその顔」

優希「うっ、だって怒らせたかって不安になったから……」

京太郎「この程度で怒るわけないだろ。 そんな不安になるなんていつものお前らしくないぞ」

優希「いつもの私って?」

京太郎「そりゃ図々しくてわがままで子供っぽくてアホで……」

優希「なっ……」

京太郎「そのくせ変なところで律儀で、一々やる事が可愛くて、元気いっぱいで見てて明るくなれる……俺が惚れたのはそんな奴だよ」

優希「あっ、えっ……///」

京太郎「……なに言わせんだよ、恥ずかしいな」

優希「そ、それはこっちの台詞だじぇ……」

京太郎「……」

優希「……」

京太郎「あー……」

優希「……!」ビクッ

京太郎「寝るか」ゴソゴソ

優希「そ、そうするじぇ」ゴソゴソ

京太郎「ほ、ほら優希、来いよ」

優希「う、うん」ギュッ

京太郎「……おやすみ」

優希「お、おやすみ」







京太郎・優希(ね、眠れない……)






とりあえず半分来たところまでで一回小休止

少し時間を置いてから後半を投下する所存

速報に移って正解だった……
後半投下します


——5/2・合宿4日目……


京太郎「……」

優希「……///」


咲「京ちゃん達、今度は少し距離を取ってるね……」

和「何かあったんでしょうか……」

まこ「全く……」



咲「今日は私だね」

京太郎「よぉ、咲。 そういえば一年生の様子はどうなってるんだ? 夕食の時とか見る限り心配はなさそうだけど」

咲「みんな頑張ってるよ! 和ちゃんと染谷部長の教えてる事をすぐ試したくて仕方ないみたい」

優希「ほほう、それで咲ちゃんはどれだけ相手したんだ?」

咲「あっ、一応牌譜は持ってきたけど見る?」

京太郎「おう、ちょっと見せてくれないか」

咲「はい、これだよ」

京太郎「どれどれ……」

優希「ふむふむ……」

京太郎・優希「……」

京太郎(あ、相変わらず次元が違うな……まさか全局咲が大差つけて一位とは)

優希(うわ、一年生の半分以上が焼き鳥だじぇ……)


咲「ど、どうかな? プラマイゼロはしないようにって約束だったから頑張ってみたんだけど」

京太郎「あ、ああ……いいんじゃないか? なあ、優希」

優希「そ、そうだな、うん! 振り込みも少ないし一年もなかなかやるな!」

咲「そっか、染谷部長や和ちゃんも同じ事言ってたし何も問題ないなら良かったよー」

京太郎(もしかして一年生がここに来てからほとんど喋ってないのは……いや、やめとこう。 これ以上考えるのは危ない気がする)

優希「……さ、三麻しようじぇ!」

京太郎「だ、だな!」

咲「うん!」


咲「カン!」

京太郎「んなっ!?」

優希「じょ!?」

咲「ツモ! 嶺上開花!」

優希「ああ! また負けたあー!」

京太郎「ま、また飛んだ……」

咲「だ、大丈夫2人共?」

優希「ふ、ふふ……大丈夫だじぇ。 伊達にインターハイで魔物扱いされてる連中とやり合ってきたわけじゃないからな……!」

京太郎「俺もだ、この程度で折れてられるかっての……優希、まだいけるか?」

優希「もちろんだじぇ! さあ咲ちゃん、もう一回勝負だ! 今度こそ私が勝つ!」

咲「京ちゃん、優希ちゃん……うん、わかったよ!」







——ここからの対局はあまりにも惨いのでダイジェストでお送りします——







京太郎(よ、よし張った……)

咲「カン!」

京太郎「ああっ!?」

咲「ツモ! 嶺上開花!」

京太郎「」

——……

優希(イーピン……なんだか嫌な予感がするけどこれ持ってたら和了れないし)

優希「……」タンッ

咲「カン!」

優希「ひっ!?」

咲「もいっこカン!」

優希(連続カン……!?)

咲「もいっこカン!」

京太郎「おいおい、これはまさか……」

優希(どこかで全く同じ展開見たんですけどぉー!?)

咲「ツモ。 清一、対々、三暗刻、三槓子、赤1、嶺上開花……32000です!」

優希「そんなのありかあ!?」バタッ

——……

咲「カン!」

京太郎「また来た!?」

優希「もうやだぁ……」
咲「もいっこカン! もいっこカン!」

京太郎「また三槓子かよ……」グッタリ

優希「ま、また数え役満か……?」カタカタ

咲「もいっこカン!」

京太郎・優希「!?」

咲「ツモ。 四槓子!」

京太郎・優希「」チーン


——合宿4日目・夜……


京太郎「つ、疲れた……今までにないくらい疲れたぞ」

優希「ううっ、もうカンやだぁ……咲ちゃん容赦なさすぎだじぇ……」

京太郎「飯もまともに食えなかったな……優希、風呂どうするよ?」

優希「冷や汗で身体ベトベトだから入るじぇ……」

京太郎「そうか……俺の分までゆっくりしてきてくれ」

優希「……」

京太郎「優希?」



優希「き、京太郎……その、もしよかったら——」



カポーン


京太郎「……」

優希「……」

京太郎「あー……い、いい湯加減だな?」

優希「う、うん……」

京太郎「……」

優希「……」

京太郎(か、会話が続かない……かといって黙ったままだと背中合わせの優希を意識しちまって心臓が痛くなってくるし……)

優希(顔熱い……自分で言った事だけど一緒にお風呂入ろうなんて大胆すぎるじぇ……)

優希「あの、京太郎?」

京太郎「お、おう、どうした?」

優希「なんか無理言ってごめんだじょ……」

京太郎「いや、別に無理を言われた覚えはないから問題ない。 緊張は、やっぱりするけどな」

優希「京太郎も緊張してるのか?」

京太郎「そりゃ、なあ……今後ろに恋人が裸でいるとなったら緊張しないわけがないだろ」

優希「っ……このエロ犬め!」

京太郎「犬言うな! だいたい一緒に風呂入ろうなんて提案してきたお前だって人のこと言えないだろ!」

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