霧切「苗木くんに告白しようと思うの」 (52)

霧切「コロシアイ学園生活が始まってからもう半年も過ぎたわ……」

霧切「舞園さんと桑田くんは残念だったけど、彼らの犠牲でみんな、殺さないと誓った」

霧切「そしてそんな生活の中で私と親しくしてくれる人……」

霧切「それが苗木くんだった……」

霧切「江ノ島さんを助けた時から少し意識していたのかもしれないわ。そしてそれが恋だとついに今朝、自覚したわ」

霧切「ふふ。慌ててはいけないわ。ゆっくりとさりげなく情報を集めて準備して、万全の状態で告白しましょう」

霧切「明日から……準備しなきゃ……」

霧切「ふぁ?あ。今日は寝ましょう……」


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翌朝

霧切「ムニャムニャ……は!」

霧切「私としたことが、少し寝坊してしまったわ……」

霧切「早く食堂に行かなきゃ!」

食堂前

霧切「あ、苗木くんもいる!」

霧切「隣にいるのは……江ノ島さんかしら……」

霧切「…………」

苗木「あはは。もう江ノ島さん、引っ付きすぎだよ」

江ノ島(残)「え?、私は苗木の隣がいいよ?!それとも苗木は私とご飯食べるの、嫌?」

苗木「そ、そんな事はないよ。ただ、食べにくいから少し離れてほしいな?って」

江ノ島(残)「はーいはい」

江ノ島(残)(苗木くんの隣……/////嬉しい/////)

大和田「ったく、朝っぱらからイチャイチャしやがって。羨ましいぜ、苗木」

苗木「イ、イチャイチャなんて……」

江ノ島(残)「苗木くんは私のこと……」シュン

苗木「嫌いじゃないよ!?だから、元気出して!」

江ノ島(残)「えへへ……」

山田「リア充、爆発しろ!ですな!」

石丸「はっはっは!仲の良いことはいいではないか!」

霧切「…………」

霧切「……おはよう」

シーン

霧切(そう言えばあの事件のあと、ろくに会話もしなかったものね。反応にも困るわよね)

石丸「……おはよう!霧切くん!いつもより遅かったが、どうしたのだね!」

霧切(あの石丸くんですら、今、私の名前を忘れていたわね……仕方ないわ)

十神「ふん。貴様のような愚民ごときが一人欠けていようが俺には関係ないがな」

霧切(そうよね……事件以外では私は必要ないものね…… )

十神「無視か……気が知れんな」

朝日奈「ちょっと!そういう言い方ないじゃん!!」

朝日奈「ね!霧切ちゃん!」

霧切「そ、そそ、そうね……朝日奈さん」

霧切(いけない!うっかりコミュ障みたいなしゃべり方……)

朝日奈「…………もしかしてコミュ障?」

霧切「そ、そんなわけないでしょ!」

朝日奈「そう。ゴメンね。変なこと聞いて」

霧切「ぁ……」

霧切(また、うまく話せなかった……)チラ

江ノ島(残)「ほら!あーん! 」

苗木「え!そういうのはできないよ!みんなの前だし、それに僕たちそういう関係じゃ……」

霧切(…………)

霧切「苗木くん」

苗木「え?なに?霧切さん」

霧切「苗木くんは江ノ島さんと仲が良いのね」

苗木「そうかな?江ノ島からすれば普通だと思うけど……」

霧切「そう。ならいいわ」スタスタ

苗木「あ!霧切さん!行っちゃった……」

江ノ島(残)「なによ、あの態度……苗木!あんなのほっとけばいいよ。どうせ一人で行動するんだから」

苗木「そうだね……。あ、食べなきゃ」

江ノ島(残)「?♪」

廊下

霧切「…………そうよね。私なんかより、江ノ島さんと一緒の方が楽しいわよね」

霧切「あきらめない!」パンパン

霧切「もう一度、苗木くんと話に行きましょ!」

食堂

霧切「あれ?いない…………」

葉隠「あれ?霧切っちだべか?」

霧切「葉隠くん。苗木くんは……」

葉隠「あ?苗木っちなら朝日奈っち達と一緒にプールへいったべ」

霧切「そう。ありがと」

葉隠「それはそうと今ならこのなんのへんてつもない皿を……っていっちまったべ……」

プール

苗木「はあ、朝日奈さんには勝てないな……」

朝日奈「あはは!もっと頑張れば泳げるようになるなる!」

大神「鍛えたければ言ってくれ。我がいつでも鍛えてやろう」

苗木「あはは……考えとくよ ……」

朝日奈「それじゃ、私はもう少しさくらちゃんと泳いでくるね!」

大神「また後でな……」

苗木「僕も休憩したらいくよ」

苗木「ふぅ……あ、霧切さんも泳ぎに来たの?」

霧切「私は苗木くんに聞きたいことがあって来たのよ」

苗木「聞きたいこと?」

霧切「ええ。苗木くんは、どんな子が好みなのかしら?」

苗木「え……」

霧切「他意はないわ。ただ事件があった時のために聞いておきたいの」

苗木「……僕は……」

苗木「そんなに選り好みはしないけど、やっぱり、優しい人かな」

霧切「他にはないのかしら」

苗木「他にはって……まあ、しっかりと僕の事を考えてくれれば良いかな……」

霧切「そう。次の質問よ。あなたは貰って嬉しい物とかはあるかしら」

苗木「それってもう、霧切さんの個人的な質問じゃない?」

霧切「そんなことはどうでもいいわ。質問に答えなさい」

苗木「う?ん……僕はあんまり使い道に困るようなものじゃなかったら何でもいいかな」

霧切「なんだか、反応に困る答えね」

苗木「ご、ごめん……」

霧切「いえ。いいのよ。協力価格感謝するわ。それじゃ」

苗木「え?それだけ?聞いてないや……」

霧切(苗木くんからは話を聞けたわ)

霧切(でも、まだ情報が不確かね。まあいいわ、もうしばらく、情報を集めなくちゃ)

江ノ島(残)「あ!霧切!奇遇だねぇ?!」

霧切「そうね。どうしたの?こんなところで」

江ノ島(残)「あたしは散歩よ!散歩!あんたの方こそ何してんのよ?」

霧切「私は……部屋に変えるところよ」

江ノ島(残)「ふーん……」

江ノ島(残)(この匂い……苗木くんと会ってたんだ……)

霧切「それはそうと江ノ島さん、少し聞きたいことがあるのだけれど」

江ノ島(残)「え?なになに?なんでも聞いてよ!」

霧切「あなたは苗木くんのこと、どう思っているの?」

江ノ島(残)「ふぇ!?」

霧切「どうしたの?何か動揺しているようだけれど」

江ノ島(残)「そ、そんな訳ないじゃん!ていうか、なんで苗木な訳?」

霧切「いいから答えなさい」

江ノ島(残)「え、え?と…強いて言うなら……カッコいい……かな……?」

霧切「カッコいい……?」

江ノ島(残)「う、うん!だって助けてくれたもん!優しいし……可愛いし……助けてくれた時、何て言うか、すっごくカッコよかったんだよ!それにそれに……!!」

霧切「そ、そう……聞けて良かったわ……」

江ノ島(残)「ちょっと、好きかな////って、あれれ?いない……」シュン

部屋

霧切「はぁ……疲れた……」ドサッ

霧切「少し喋るだけでこんなにも疲れるなんて、まだまだね」

霧切「とりあえずわかったのは、苗木くんが自分のことをしっかりと考えてくれる優しい人が好みな事」

霧切「これは私は当てはまるわね」

霧切「使い道に困らなければ貰える物にはこだわらない事」

霧切「ちゃんと考えればなんとかなりそうだわ」

霧切「江ノ島さんも彼には恋心はないみたいだし、問題はないわ」

霧切「あれはきっと、なついているだけなのよ」

霧切「ふぅ……今日はもう休むとしましょう」

キリが良いので今日はここまでにします。
続きはまた明日以降にします。

>>1です。
19時頃に再開しようと思います。
今更ですが、皆さんの言う通り、初投稿です。
とりあえず、完結を目指しますのでよろしくたのみます

霧切(……こんな夜遅くに目が覚めてしまったわ……)

霧切(あんなに疲れていたのにどうして……)

霧切(……苗木くんのことを考えているから?)

霧切(いいわ。そのうち寝れるはずよ……)

数時間後

霧切(全く眠れない……)

霧切(むしろ、目が冴えていく……)

霧切(何も考えないでいると苗木くんの顔が出てくるなんて、私も相当ね……)

霧切(……苗木くん……)

翌朝

霧切(全く寝付けなかった……)

霧切(……目の下のくまがすごいわね
)

霧切(はぁ……こんな顔で苗木くんに会うなんて……)

霧切(ダメダメ!霧切響子、そんなネガティブに物事を考えてはいけないわ!)

霧切(とにかく食堂に行きましょう)

食堂

霧切(まだ苗木くんはいないわね……)

霧切「スゥ……おはよう」

石丸「おはよう!霧切くん!早起きは三文の得だ!」

霧切(相変わらず彼は早いわね……)

十神「ふん、愚民と言葉を交えることすら悠々しい俺が、貴様ごときに挨拶をしてやることを誇りに思え」

霧切(そう言うなら最初からしなくて結構よ)

霧切(苗木くん……早く来てくれるかしら……?)

大和田「ちーすっ」

石丸「おはよう兄弟!いつもより早いじゃないか!」

霧切「……おはよう」

霧切(……うるさいのが来たわね……)

セレス「おはようございますわ」

山田「僕もおりますぞ」

石丸「おはよう二人とも!」

大和田「おっす。お前らも来たか」

霧切「二人とも、おはよう」

セレス「あら、あなたが挨拶するなんて珍しいですわね」

霧切「私だって挨拶ぐらいはするわよ」

山田「では僕は、ロイヤルミルクティーを淹れてまいります!」

セレス「頼みましたわよ」

霧切「……」

霧切(苗木くんと付き合えたら、私もああいった事ができるかしら?)

苗木「おはようみんな」

石丸「苗木くんおは「おはよう!」

苗木「え……?」

霧切「ぁ……!」

霧切(思わずあんなに大きな声で……恥ずかしい……)

苗木「おはよう、霧切さん」ニコッ

霧切「////」

苗木「霧切さん?」

霧切「な、なんでもないわよ////別に待ってた訳じゃ……」

江ノ島(残)「おっはよー苗木!!今日もいい朝だね! 」ダキッ

苗木「え、江ノ島さん//恥ずかしいよぉ/」

霧切「……建物の中なのに天気がわかる訳ないじゃない」ボソ

苗木「霧切さん?何か言った?」

霧切「なんにも言ってないわ」プイ

江ノ島(残)「またまたぁ!私に嫉妬してるんでしょぉ?」

霧切「そんな訳ないでしょ!!」バン!

シーン

霧切(は!私ったらこんな……)

江ノ島(残)「ゴ、ゴメン……そんなつもりじゃ……」

苗木「ちょっと霧切さん、そんな強く言わなくてもいいんじゃない?」

霧切「別に……そんな……」

大和田「なんだあ?その言い方は?ちと態度悪いんじゃねえのか?」

霧切「あなたに言われたくはないわ」

大和田「んだとお?!」

石丸「やめないか、兄弟!霧切くんも、どうしたと言うのだ?僕でよければ話を……」

霧切「っ!うるさいわね!」

江ノ島(残)「ちょっと、霧ぎ……」

霧切「あなたは黙って!」ガッ

霧切「ぁ…………」

江ノ島(残)「え……?なにこれ……?手に……」

大和田「それ……フォークじゃ……」

江ノ島(残)「……!ぁぁあああぁあああああ!!」

苗木「江ノ島さん!抜いたらダメだ!」

石丸「だ、誰か!誰か、先生を呼ぶんだ!」

十神「それよりも、救急箱が先だ!」

セレス「山田君!」

山田「はぃい!とって参ります!」ダダダ

苗木「江ノ島さん!大丈夫だから!絶対抜いちゃ駄目だからね!!」

霧切「あ……あ……私……!」

霧切「嫌ぁああああ!!」ダッ

石丸「待ちたまえ!霧切くん!!」

廊下

霧切「は……は……!」

霧切(どうしよ!私、江ノ島さんの右手を……!!)

朝日奈「早く行こーよさくらちゃん!」

大神「そう慌てるな、朝日奈。転ぶぞ」

朝日奈「あ!霧切ちゃん!」

大神「どうしたのだ?あんなに走って……」

朝日奈「石丸くんも走ってきた!おっはよー!」

石丸「大神くん!霧切くんを捕まえてくれ!」

朝日奈「え?」

石丸「江ノ島くんの手を刺したのだ!!」

朝日奈「うそ……」

大神「待て!霧切ぃ!!」ガシッ

霧切「嫌!離してぇ!」

大神「一体、なんだと言うのだ……」

ゴミスレ乙
_

   / |
   | |.
   | |. ∧―∧
 ,─  \ ( ・∀・)

 |__)  |  ノ
 |__)  | )_)
 |__)  |
  ヽ_)_/

保健室

苗木「大丈夫?江ノ島さん」

江ノ島(残)「う、うん……ありがと……ちょっと痛いけど、大丈夫……」

苗木「よかったぁ……」

大和田「よかねえだろ」

苗木「え……」

十神「霧切響子が江ノ島循子の右手を刺したという事件は解決していない」

苗木「それは……そうだけど……」

ガラッ

大神「霧切は我が捕らえた」

霧切「離して!離してぇ!」ジタバタ

朝日奈「もうビックリしたよ!もう」

十神「離してやれ。ここでなら逃げられる心配もない」

大神「わかった」パッ

大和田「霧切、てめえよくも……!」

セレス「まったく、呆れたものですわ。からかわれた事に取り乱して」

霧切「……」

十神「何を黙り混んでいる?さっさと理由と謝罪をしたらどうだ」

霧切「……じゃない……」

十神「なんだ?」

霧切「……私じゃない!!」

>>36、そんなこと言わないでくれよ
確かに亀だけどさ

霧切「私じゃない!!私に変装した、あの場にいなかった誰かのよ!!私じゃないわ!!」

十神「醜いぞ!霧切!!」

霧切「濡れ衣なのよ!!私じゃないったら!」

石丸「霧切くん、落ち着きたまえ!」

霧切「私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃない私じゃ……!!」

苗木「いい加減にしてよ、霧切さん!!」

霧切「苗木くん……」


苗木「霧切さん、ちゃんと江ノ島さんに謝ってよ」

霧切「違うのよ!誤解だわ!みんなが私を疑うのよ!助けて苗木くん!」

苗木「霧切さん……」

霧切「苗木くん、あなたしか頼れないのよ!お願い助けて!!」

苗木「霧切さん、君はどうしてあんなことをしたのかは分からないけどさ、まずは江ノ島さんに謝ってよ」

霧切「苗木くん……」

朝日奈「そーだよ!霧……」

大神「よせ。今は苗木に任せるのだ」

霧切「う……う……」ポロポロ

苗木「さ、霧切さん」

霧切「うっ……エグッ……江ノ島さん……」

江ノ島(残)「霧切ちゃん……」

霧切「エッグ……なさい……ヒッグ……」

霧切「……ごめんなさい……!」

苗木「江ノ島さん」

江ノ島(残)「うん。いいよ、霧切ちゃん。霧切ちゃんも辛いこと……あったんだよね?」

霧切「ヒッグ……エッグ……」コクコク

江ノ島(残)「私はもう大丈夫だから、仲直りしよ?」スッ

霧切「……ええ……本当にごめんなさい……」スッ

苗木「さ、これで事件は解決だよ!」

山田「イイハナシダナー」

翌日食堂

霧切「おはよう、みんな」ガチャ

十神「……」

腐川「……」

セレス「……」

山田「……」

不ニ咲「……」

大神「……」

石丸「……」

朝日奈「……」

大神「……」

霧切(そうよね……昨日今日で許してくれるわけ……ないわよね……)

霧切(戻りましょう)クルッ

江ノ島(残)「おっはよー!霧切!!」ギュー

霧切「え、江ノ島さん……」

苗木「おはよ、霧切さん、江ノ島さん」

江ノ島(残)「おっはよー!」

霧切「おはよう……」

苗木「二人とも、ご飯食べよ!お腹減ったよ!」

霧切「ええ……そうね……」

江ノ島(残)「おー!食べる!食べる!」

その他(ホッ)

キャッキャツ

霧切「……江ノ島さん……」

江ノ島(残)「なによ?」

霧切「あなたは苗木くんのこと、この好き……なのよね?」

江ノ島(残)「え////そ、そんな訳ないじゃん!」

霧切「本当の事を言って」

江ノ島(残)「ぅ……本当は……えと……好き……かな……////」

霧切「そう」

江ノ島(残)「そ、そういうあんたはどうなのよ?」

霧切「私も……好きよ……」

江ノ島(残)「え……」

霧切「でも、そんな資格、もうないことはわかっているわ」

江ノ島(残)「そんなことない!」

霧切「江ノ島さん……」

江ノ島(残)「私も、霧切ちゃんも、苗木くんと好きになる事はできるよ!それに……付き合う資格もあるから……//」

霧切「そう……なら私は、苗木くんに告白しようと思うの」

江ノ島(残)「私も……こ、告白する……//」

霧切「ライバルと言うことね」

江ノ島(残)「むー……」

霧切「……負けないから」

江ノ島(残)「私も絶対負けない!」

苗木「え?なにが?」

霧切・江ノ島(残)「なんでもない!」

霧切「これから私たちはライバル同士」

江ノ島(残)「戦わなきゃいけない」

霧切「だけど今は……」

江ノ島(残)「苗木くんの前では……」

霧切・江ノ島(残)「応援し会う、友達だよ!」

廊下

江ノ島(残)「じーっ」

霧切「じーっ」

苗木「なんか最近、視線を感じるな……」

モノクマ「という超絶望的ありふれたハッピーエンドなのでした!」

終里

これにて完結です。
初心者で、書くのも遅くなってしまってすみませんでした。
付き合ってくれた方、ありがとうございました!

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