あかり「ふんふふんふん~♪」アッカリアッカリ
京子(お、あかりだ、何処行くんだろ……って、トイレか)
京子(どうしよ、出てくるまで待ってようかなぁ~)
京子(それとも……)
京子(……)
京子「よし!いたずらしよう!」キラン
「ふんふんふんん~♪」
京子(鼻歌うたって機嫌よさそうだな、あかりは)
京子(けど、それもここまでだ……)
ガタガタッ
「……!!」
京子(モップで扉を固定完了っ!)
「……だ、だれかいるの?」
京子(ふふふ、京子ちゃんが居るよ~♪)
シーーーーーン
「き、気のせいかなぁ……」
「は、早く出ちゃおうっ」ガソゴソ
ガタンッ
「あ、あれ、扉開かない……」
ガタンガタンッ
「あれっ、あれぇっ?」
京子(ぷぷぷっ、驚いてる驚いてるっ)
「ど、どうしよう、扉開かなくなっちゃったよぉ……」
京子(あかりには申し訳ないけど、あかりが困ったり怖がってるしてるのって凄く可愛いんだよね)
京子(だから、もう少しだけ怖がらせちゃおうっと!)
「うぅっ、ど、どうしよう、部活行かなくちゃいけないのに……」
京子『うぅぅぅぅ……』
「……!?」
京子『あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……』
「な、なんだろ、声がする……やっぱり誰かいるのかな……」
「あ、あのっ……」
「だ、だれですか……?」
シーーーーン
「えっと……お掃除の人ですか?」
シーーーーーーーン
「ご、ごめんなさいっ、おトイレの扉があかなくてっ……」
シーーーーーーーーーーーーーン
「もし良かったら、誰か呼んで来てもらえますか……?」
シーーーーーーーーーーーーーーーーーン
「へ、返事が無いって事は、誰も居ないのかなぁ……」
「けど、けどさっき呻き声がしたし……」
「うめきごえ……」
「……」
「え、えへへ、あの……」
「まさかとは思うけど……その……」
「……」
「……」
「おばけ、さん……ですか?」
京子『そぅだよぉ……』
「あ、あはは、おばけさん……なんだぁ……」
「お化けさん、あの、はじめまして……」
「わたし、あの、赤座あかりって……言います……」
京子(お化けを前に自己紹介って……)
京子(あかり良い子すぎるだろっ)プススス
「あ、あかり、ちょっとおトイレから出れなくて困ってたんだけど……あの、もしかして」
「お化けさん、あかりに何か用事があって、出れなくしたの?」
京子『そうだよぉ』
「よ、用事ってなあに?」
京子『おともだちに、なってよ』
「あかりと?」
京子『うん』
「う、うん、あかりでいいならお友達になるけど……」
「お友達になったら、だしてくれるの?」
京子『ださない』
「え……じゃあ、あの、もしお友達にならなかったら?」
京子『ださない』
「……」
「そ、それじゃあ、あかり、ずっと出れない……の?」
京子『うん』
「……」
「……」
「……」
「そ、そんなの、やだよぉ……」
京子『じゃあださない」
「あ、あかり、何でもするから、お友達になっていっぱい遊んであげるから」
「ここから出してよぉっ」
京子『ださない』
京子(ふふふ、我ながら意地悪なこと言ってるなあ……)
京子(あかり、どんな反応示すだろ?)
京子(何時もみたいに、ふぇーんって半泣きになっちゃうかな?)
京子(そうしたら、流石に可哀そうだし、出してあげよっと)
京子(ネタバレした時のあかりのホッとした顔が今から楽しみ!)
「……やだ」
京子『え?』
「やだっ、やだよっ、こんな所に閉じ込められて、ずっといるなんてやだっ」
京子(あかり?)
「たすけて……たすけて、こわいよぉっ」ドンドンッ
「だ、だれかっ……たすけてっ」ドンドンッ
「あかりはここだよっ、あかりはここにいるよぉっ!」ドンドンッ
京子(わわっ、あかり本気で扉叩き始めたっ)
「たすけて……」
「……たすけて京子ちゃんっ!」ドンドンッ
京子「……!」
「あかり、こわいよっ、こわいよぉっ、京子ちゃんっ!」ドンドンッ
「京子ちゃんあかりはここだよぉっ!」ドンドンッ
京子(あかり……)
京子(……私、何やってるんだろ)
京子(あかりをこんなに怖がらせて……)
京子(あかりは、まっさきに私の名前を呼んでくれた)
京子(それくらい私の事を信頼してくれてるのに……)
京子「……」
「こわいよっ、こわいよぉぉっ!」ドンドンッ
京子「……あ、あの、あかり」
「たすけてっ、怖いよっ」ドンドンッ
京子「あかり……」
「開けてっ、開けてよぉっ!怖いよぉっ!」ドンドンッ
京子「あかりっ!聞いて!!!」
トゥルルルー
京子「で、電話?結衣からだ……も、もう、こんな時にっ」
ピッ
京子「はい、もしもしっ!」
『あ、京子?部活来ないの?みんな待ってるんだけど』
京子「ご、ごめんっ!今それどころじゃなくて……というか、私とあかりが居ないんだから全員じゃないだろ!」
『いや、お前以外全員、部室に居るぞ』
京子「……は?」
「こわいよぉっ!こわいよぉっ!」ドンドンドンッ
京子「……い、いやいや、あかりは居ないでしょ?」
「こわいよぉ、こわいよぉぉっ!」ドンドンドンッ
『いや、あかりも居るよ?代ろうか?』
京子「……結衣、冗談は止め」
「こわいよぉ、こわいよぉ」ドンドンドンッ
『もしもし?京子ちゃん?』
京子「……あかり?」
「こわいよぉ こわいよぉ 」ドンドンドンドンドンッ
『うん、あかりだよ?京子ちゃん部活来ないの?』
『京子ちゃん?』
「こわいよぉ こわいよぉ こわいよぉ」ドンドンドンドンドンドンッ
京子「……あかりが、部室に居るって……」
「こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ」ドンドンッ
京子「……じゃあ」
「こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ」
ドンドンドンドンドンッ
京子「……じゃあ、このトイレの中に居るのは」
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ こわいよ
京子「な、なんなの……これ……」
京子「け、けど……確かめないと……」
京子「も、もしかしたら、誰か別の人を閉じ込めちゃったのかもしれないし……ははは……」
ガタガタ
京子「……モップも取り外したし」
京子「あ、あとは、扉を開けるだけで……」
ドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッ
京子「開けるだけ……開ける、だけだから……」ソッ
ドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッ
.
キィィィィィィ
.
シーーーーーーーーーーン
京子「……」
京子「ははは、だれも、いないや」
京子「……」
京子「……」
京子「……で、出よう」
京子「き、きっと気のせ……あれ」ガチャガチャ
京子「……あれ」
京子「扉が、開かな……い」ガチャガチャ
京子「う、うそ、ど、どうして……」ガチャガチャッ
京子「モップはさっき取り外したのに、なんでっ!」ガチャガチャッ
『うぅぅぅぅ……』
京子「……!?」
『あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……』
京子(扉の外から、声が……)
京子「……」
京子「……」
京子「……」
京子「あ、あの……」
京子「……だ、だれ?」
.
シーーーーーーーーーーーン
.
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
京子「こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ、こわいよ」ドンドンドンッ
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「 こ わ い よ 」
おわり
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