杏子「ココロのスキマ、お埋めします?」(151)

喪黒「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん」

喪黒「ただのセールスマンじゃございません」

喪黒「私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます・・・」

―――
――

喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心のさみしい人ばかり]

喪黒「そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します」

喪黒「いいえ、お金は一銭もいただきません」

喪黒「お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます」

喪黒「さて、今日のお客様は・・・」

―――
――

-佐倉杏子(?)魔法少女-

『食べ過ぎた女』

喪黒「オーホッホッホッホ・・・」

 -7:50 見滝原市市内-

杏子「よう、さやか」

さやか「おはよう杏子・・・ってあんたまた食べてるの?」

杏子「腹減っちまってな」

さやか「よく食うよね」

杏子「まあな」

さやか「それで太らないの?」

杏子「魔女退治で運動してるし、なんかのときはソウルジェムがあるしな」

さやか「そんなくだらないことで・・・」

杏子「さやかも魔力使えばいいじゃん」

杏子「ほら、前にも言ったろ?魔法は徹頭徹尾自分だけのため使えって」

さやか「そういうこと言ってるんじゃない!」

杏子「まあまあ怒るなって・・・食うかい?」

さやか「またロッキー。いただきます」

杏子「おうっ!」

さやか「朝なのにお菓子食べちゃって・・・太るかな?」

杏子「大丈夫だって。それにすぐ走るんだから」

さやか「どういうこと?」

杏子「ほら・・・」

さやか「ん?」

杏子「時計見て見ろって」

さやか「えっ?ってえええええええええええええ!!!

さやか「もうこんな時間!?あんたとしゃべってたから遅刻しちゃうじゃん」

杏子「だから今から走れば痩せられるだろ?」

さやか「もうっっっっっっ!!!」ダッ

さやかは猛スピードで学校まで走って行った

杏子「さあて、私はパトロールがてらぶらぶらすっかな」

-12:45 見滝原郊外-

杏子「腹減ったな。ロッキーも食い終わっちまったし何か食べ物ねえかな」

杏子「なんて道に落ちてるわけないし」

杏子「マミんとこにいこうにも学校だしな」

杏子「やべえ、ますます腹減ってきちまったじゃねえか、なにかなにか」

とその時目に入ったのは果物の無人販売所。
周りには誰もいない、もちろん店の主人も監視カメラも。

杏子「おっ!あれは!でも金ないし」

杏子「勝手にもってちゃうのも(チラっ) ダメだしな(チラっ)」

杏子「あーっ!果物が私を呼んでる~!」

力士、巴真実さん(15)。

  ,'.:       〃 ,:1  ,  __/  // /         } ,     ',
__彡ァ       乂_ノ :!  ,′ ./ ̄/7=‐.、__ノノ     ,'∧      '
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 ,'/リ.,   ,イ  ./`¨´i.|:∧. 、 .c弋匕Z_         >、_`ヽ、」     ,'
_彡'厶イ./iヽ,′   |:::∧ {?Y//             ア:::抃、 |    /
       / i|:::{:     `(( .?Y .))       ‘     弋匕Zっ    /
     /  ∨:、     }}_口_{{     ,_-‐- 、      / //
.    i.|   ∨:\ .γ´,...-‐-ミメ、 └‐―-、、、    .辷´五ニ=一、
.    ヾ、   \,:´,´./ ,.-‐-、.刈ハ.     `~    /          \
-‐…‐-'_ヾ   / l l. {::::::::::::} l l≧:.. ___.... -‐=¬=-、― _....___〉

  /¨,-‐… 7 . 八圦 `‐-‐' ,' 厂`Y   /        `ヾ´/////

. /  {    /.Y¨Y .ゞ.,`=‐-‐ 彡.1辷7―‐-/               ∨―‐- 、
. !   ',     /  !:::::::::`¨ニ¨´::::::|// `ヽ/                 ∨   .〉
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\! .Уヽ   (./ ./:::::::::::::◯:::::::::::::!  / ∧/ , -‐-、. \        〈‐‐-、 j
. /   ヾ .〈  ヾ::::::::::::::::::::::::::::::! 入 _〈_/    \ \       ∨_)'
――――「お菓子が脂肪を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!!」

テレビアニメ「脂肪少女まみか☆デブガ」の登場人物で、力士。愛称は「デミ」。(「マブ」のタイプミスとの説も)。
デブという設定は当初から明らかにされていなかったが、
その見事な肢体のパンパン張りと肉の垂れ下がり、直ぐに発砲する高血圧特有の気性の荒さ、そして腹の太さに痛々しいまでの厨二病っぷり、肥満のヲタクファンからは「同胞ではないか」と言われていた。
好きな物は三食のケーキ。特技は三食ケーキ。三食ケーキ。すりーけーく。ティロ☆フィナーレ。

リンゴ『杏子ちゃん、私を食べて』

バナナ『杏子の姉貴。俺を食べてください』

パイナップル『ふええ・・・私のこと嫌いになっちゃったの杏子ちゃん?』

杏子「一昔なら躊躇なく持っていったのに」

ワルプルギスの夜を倒した時に杏子は「なるべく」お金を払うと心の中で約束した
さやかとも(口)約束したばかりだ

杏子「で、でもこれは緊急事態だしな」

杏子「しょうがないよな、さやかだってわかってくれるさ」

杏子「果物~!」

杏子は店の果物をいっぱい腕に持った
もちろんお金は払ってない

杏子「まあ今度来たとき払うからな」

杏子「誰かが来る前にずらからないと」

-13:00 見滝原公園-

杏子「さあ果物たちよ。あたしが腹いっぱい食ってやるからな」

杏子「さあどれからしようかな」

杏子「まずはリンゴだ!いっただきまーす!」

その時、手に持ったリンゴがひょいっと消えてしまった

杏子「あれっ?」

目の前を見ると黒ずくめの男がリンゴを片手に走り去っていた

杏子「あっ、待て!リンゴ泥棒め」ダッ

杏子「どこに行ったリンゴ泥棒」

杏子「とっつかまえてやる」

だが黒づくめの男は捕まえられず、仕方なく元の場所に戻ることにした

杏子「畜生。私のリンゴを」

杏子「まあまだバナナやパイナップルもあるしって・・・ア――――――――ッ!」

???「もぐもぐもぐ、このリンゴはおいしいですねぇ」

杏子「てめえ、なに私のリンゴを」バンッ

???「おーっとっとっと」グシャ

押されて地面に倒れた黒づくめの男の顔は赤い液体で真っ赤に染まっていた

杏子「うわっ!血か!?」

???「死ぬゥうううううう・・・なんちゃって」

杏子「えっ?」

???「さっき買ったトマトが潰れただけですよ」

杏子「なんだ脅かすなよ。それよりよくも私の」

???「私のって言ってもあれは盗んだ奴なんではありませんか?」

杏子「ゲッ!何でそのこと知っているんだ?」

???「オーホッホッホッホ、私は何でも知っていますよ」

杏子「おっさん一体誰なんだ?」

喪黒「申し遅れました。わたくしセールスマンなんです。喪黒福造と申します」

杏子「ココロのスキマ、お埋めします?なんじゃこりゃ?」

杏子「それに私お金ないぞ」

喪黒「オーホッホッホッホ、お金は一歳いただきません」

喪黒「私はあなたのような心にスキマがある人のお役にたつ仕事をしているのです」

杏子「はっ?私のココロにスキマなんかねえよ」

喪黒「ではなぜ先ほどはあんなことをしたのですか?」

杏子「うっ」

喪黒「どうやらあなたは食べ物に対する欲求が人一倍強いみたいですね」

杏子「あんたに関係ないだろ」

喪黒「でしたら、もしまた何もないときに空腹に襲われましたら、名刺の裏の番号に電話してください。ではまた」

杏子「変なオッサン・・・」

 -17:00 魔女結界-

杏子「大丈夫かさやか?」

さやか「心配ご無用よ!ていやっ!」

魔女「ウィンガーディアム・レビオーサ!」

さやか「危ない」

杏子「てめえよくもさやかに!おらぁ」

魔女「グギャアアアアアアアア」

杏子「魔女は倒したぜ」

さやか「あれは危なかった、油断しちゃダメだね」

杏子「さやかはまだ甘ちゃんなんだから」

さやか「うっさいわね。これでも頑張ってるんだから」

杏子「あたしからしたらまだまだだよ」

さやか「よーし、もっと魔女を探して・・・ってもうこんな時間か」

杏子「腹減ったな。なんか食べに行こうぜ」

さやか「ゴメン、恭介がご馳走してくれるっていうんだ」

杏子「チェエ」

さやか「ていうかあんたお金あるの?」

杏子「あっ」

さやか「やっぱり、あんた今日どうするのよ」

杏子「心配ねえって」

さやか「心配ないって言っても・・・あんたまさか!」

杏子「違う違う、やらねえよ」

さやか「本当?」

杏子「本当本当、この目を見てくれ」

さやか「分かったわよ。じゃあまた今度ね」

杏子「じゃあな」

杏子「とはいっても腹減った・・・今日一日しのげるかな」

杏子「さすがにもうやるわけにはいかねえし」

その時、お昼の喪黒という男の存在を思い出した

杏子「そうだ、この名刺の裏。ここに行けば何か食わしてもらえるかも」

杏子「そうときまれば善は急げだ」

 -18:30 BAR魔の巣-

喪黒「いらっしゃい。どうぞこちらへ」

杏子「なんか怪しいところだな」

喪黒「いえいえ、そんなことはありませんよ。マスターこの子にオレンジジュースを」

杏子「そんな子供っぽいもの頼むなよ、まあもったいねえから飲むけどさ」

喪黒「それで今日はどうしました?」

杏子「いや、腹減っちまって。ここに来れば何か食べれるんじゃないかって」

喪黒「オーホッホッホッホ、やはりそうだと思いましたよ」

杏子「じゃあ」

喪黒「残念ながらここにはおなかいっぱい食べれるものはありませんね」

杏子「なんだよ・・・」

喪黒「でも今から行くところではおいしい料理が勢ぞろいですよ」

杏子「本当か!?」

喪黒「ええ、必ずあなたを満足させますよ。さっそう行きましょう」

杏子「お、おう」

-19:00 ???-

杏子は喪黒に連れられてきたのは大きな豪邸であった

小さいころ住んでいた教会なんかより全然大きかった

杏子「ここは一体」

喪黒「まあとりあえず入ってみてください」

杏子「大丈夫なのか?」

喪黒「心配いりません、さあ、この扉を開けてください

杏子「変なのだったらただじゃおかないからな」

大きな扉を勢い良く開けるとそこにあったのはなんともおいしそうな料理
和風、洋風、中華からフランス料理やインド料理まで取り揃えてあるではないか
量も多すぎず少なすぎず、人一人がおなかいっぱい食べられるぐらい

杏子「す、すげえええ!なんだこれ」

喪黒「これは佐倉さんのために用意した特別料理ですよ」

杏子「これ、全部食べていいのか?」

喪黒「もちろんです。さあ食べましょう」

杏子はすでに椅子に座っていた

杏子「喪黒のオッサンも早く座って。食べるときはいただきますだからな」

喪黒「オーホッホッホッホ、では」

杏子・喪黒「いただきます」

杏子「うめえ!すっげえうめえ!」

杏子「こんなおいしい料理生まれて初めて食ったぜ」

喪黒「オーホッホッホッホ、焦らないでもおかわりならいくらでもありますよ」

杏子「本当にすげえな。でもこんな料理どうやって?」

喪黒「私の知り合いに一流料理の料理長を務めた人間がいまして、その人が引退したのですが、腕を鈍らせたくないと言う事でここでこうやって料理をふるまっているのですよ」

杏子「道理でうめえわけだよ」

杏子「でもこんなに食ってお金ねえんだけど」

喪黒「先ほども申しあげたとおり、お金は一歳いただきません」

喪黒「お客様が満足していただければそれが何よりの報酬なのですよ」

杏子「へぇ~。こんなうまい料理、いつでも来ていいのか?」

喪黒「ええ、いいですよ。食べきれなかったら持ち帰っても構いませんが」

杏子「やったあ、喪黒のオッサン・・・いや喪黒さん。ありがとな」

杏子「今度はさやかたちにも食わしてやろう」

喪黒「佐倉さん。ここにはいつでも来てかまいませんが、一つだけ約束してほしいのです」

杏子「約束?」

喪黒「ここで食べている以上は、万引きや盗みなどの犯罪はやってはいけませんよ」

杏子「なんだそんなことか」

杏子「心配すんなって、こんなうまい料理タダで食えるんだから万引きなんて絶対しないし」

杏子「それにさやかとも約束したしな」

喪黒「オーホッホッホッホ、それなら安心しました。ではもっと食べましょう」

-翌日 12:30-

マミ「これは」

ほむら「一体」

まどか「どうしたの?」

さやか「この料理?」

杏子「へへんどうだ」

さやか「いや、だって、えええ!!」

ほむら「佐倉杏子。説明しなさい」

杏子「だからさっき言っただろ。喪黒さんっていう気前のいい人がご馳走してくれたんだって」

杏子「そしてそれを持ってきたんだ」

マミ(あの佐倉さんが“さん”づけしてる・・・)

さやか「そんな見ず知らずの人がご馳走してくれるなんて」

杏子「まあいいから食ってみろって」

まどか「じゃ、じゃあ一口だけ」パクっ

さやか「どう?」

ほむら「まどか、体に異常はない?」

まどか「お、おいしいいいいいいいい!!!」

さやか・ほむら・マミ「えっ?」

まどか「すごくおいしいよ杏子ちゃん。もしかしたらパパの料理よりおいしいかも」

さやか「う、うそ。私も一口・・・・っておいしい!なにこれ!」

マミ「本当においしいわ」

ほむら「確かにこんなにおいしい料理は生まれて初めて」

杏子「だろ?」

さやか「悪かったわよ。本当においしいわ」

ほむら「でもこんなにおいしい料理をタダで食べさせてくれるなんて」

マミ「何か裏があるんじゃないかしら」

杏子「そんなことねえよ!食べ物くれる!いい人!」

さやか「あんたって人は・・・」

まどか「でもいいんじゃないかな。杏子ちゃん嬉しそうだし」

さやか「まあ嬉しそうなら何よりだし、いっか」

-数日後 BAR魔の巣-

杏子「いやあ、あれから毎日通っていても全然飽きねえよ」

喪黒「それはよかった」

杏子「毎回バリエーションも違うし、持ち帰り可能だからさやかたちにもご馳走できるんだよ」

喪黒「それではお友達もさぞお喜びでしょう」

杏子「おお!」

喪黒「私もあなたに紹介した甲斐があるというものです」

喪黒「では再度ご忠告いたしますが、決して万引きや盗みなどはしないようにしてくださいね」

杏子「喪黒さんも心配性だな。大丈夫だって」

喪黒「それなら良いのですが・・・」

 -それからまた数日後-

杏子(さあて、あとでまたあそこに行こう。今日は何が出るんかな)

さやか「杏子、杏子!」

杏子「うわっ!なんだよ」

さやか「もうっまた食べ物のこと考えてたんでしょ」

杏子「ま、まあな」

さやか「まったくもう。あれこの気配」

杏子「ああ。近くに魔女がいる」

さやか「よおし、この前のリベンジだ」

杏子「気をつけろよ。今度はどんな魔女かわからないからな」

さやか「ここが魔女の結界。なんか食べ物がいっぱいで杏子みたい」

杏子「どういうことだよ」

さやか「てへっ」

魔女「ハラアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

杏子「現れたな!一発で倒してやる」

さやか「一発はやめてよ。私の出番なくなっちゃうじゃん」

もう時間も時間なのでいったん離れます
もしスレ落ちしていたらまた後日書き直しますので
その時はよろしくお願いします

皆さんお待たせいたしました
5分後に再開しますので

杏子「じゃあさやかに任せるよ」

さやか「このさやかちゃんにお任せあれ!」

さっそうと魔女に切り込みを入れるさやか。
次第に苦しそうにする魔女、もう少しで倒しそうになったその時。

さやか「あっと一発!」

魔女「アバダ・ケダブラ!」

さやか「えっ」

魔女の間近にいたさやかはその攻撃をもろに受けてしまった。

杏子「さやかあああああああああ」

杏子はすぐにさやかを抱きかかえて結界を脱出した。
しかし!

杏子「さやか大丈夫か!?」

さやか「きょ、きょうこお・・・おなかがすいたよおおおお」

その時分かった。
あの魔女は空腹の魔女、攻撃を食らったものはこの世のものとは思えない空腹を味わうことになる。

さやか「く、くるしいよおおお、なにか、なにか食べ物をおおおおおお」

杏子「しっかりしろ!」

さやか「お願い杏子・・・食べ物を持ってきて」

杏子「分かった!すぐにもってきてやるからそこで待ってろ!

杏子(あそこなら、何でもあるし腹いっぱい食べられるはずだ)

だが!

杏子「扉があかない!おーい!もしもーし!」

杏子「まさか、休みかよ!嘘だろ!こんな時に!」

杏子「どうしたら、どうしたら・・・」

こんなことしている間にもさやかの体は空腹で弱っていく
このままでは危ない

杏子「あ、あれは・・・この前の無人販売所。だけど金がねえ」

杏子「周りには人はいない。今ならばれないはずだ」

杏子「だけどもう盗まないって・・・」

だけどさやかの命には代えられなかった

杏子「すまねえ!」

そしてそこにあるありったけの果物を持ってきた杏子

杏子「これを食え」

さやか「ありがとう。でもこれ・・・」

杏子「さやかの命のほうが大事だ!」

さやか「ありがとう///」

まどか「さやかちゃーん、杏子ちゃーん、大丈夫?」

杏子「ああ、さやかもなんとかなるさ」

マミ「あの魔女は私たちが倒したわ」

ほむら「もう無茶しないことね」

杏子「ま、私がいないと駄目ってことさ」ゾクッ

杏子(なんだ、今の背筋が凍る感じは)

杏子(何かとてつもなく嫌な予感がする)

杏子「じゃ、じゃあ私は先に帰るからさ」

まどか「えっ?さやかちゃん送って行かないの?」

杏子「ちょっと野暮用があってな」

さやか(杏子・・・)

杏子「・・・・・・・」

杏子「・・・・・・・」

杏子「・・・・・・・」

喪黒「佐倉さん」

杏子「うわっ、も、喪黒さん!」

喪黒「あなた約束を破ってあのお店の品物を万引きしましたね」

杏子「それはさやかがやばい状態で」

喪黒「そんな言い訳は通用しませんよ佐倉さん」

杏子「だからさやかが!」

喪黒「残念ですが私の忠告を無視した以上、行きつくとこまで行くしかありません」

喪黒「ド――――――――――――――――――――――――ン!!!」

杏子「うわあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」

それから数日がたっても杏子とは全く連絡が取れなかった。

さやか「あいつ、どこで何やってるんだろう」

まどか「さやかちゃん・・・きっと見つかるよ」

さやか「もう一度お礼が言いたいのに」

まどか「いまほむらちゃんやマミさんが探してくれてるから」

さやか「うん・・・・」

マミ・ほむら「分かったわよ」

さやか「!?」

まどか「見つかったの?」

ほむら「正確にはまだ見つかってないのだけど」

マミ「佐倉さんが話してくれた内容からそのお店の場所を特定したの」

さやか「じゃあそこに杏子はいるんですね」

マミ「まだ分からないけど」

さやか「でも行ってみましょう」

四人はマミとほむらの話をもとにその店に行ってみることにした
杏子の話では大きな豪邸らしいが

まどか「これは」

ほむら「どうみても」

マミ「そうよね」

さやか「廃墟にしか見えないよ」

さやか「本当にここなんですか」

マミ「場所的にはあってるはずなんだけど」

まどか「でもこんな廃墟に杏子ちゃんがいるのかな」

さやか「とりあえず入ってみよう」

ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ・・・・

まどか「中は真っ暗」

さやか「お~い、杏子ぉ?」

マミ「佐倉さ~ん?」

ほむら「ここにはいないみたい・・・」

すると真っ暗な部屋の中で何本かの蝋燭がついた

まどか「あっ」

マミ「あれは・・・」

ほむら「おそらく」

さやか「杏子!」

机の上に並べられた腐敗が進み、ハエが舞い、異臭が漂う料理
そしてそこにいたのはフォーク片手に自分の腕をかみ切ろうとする杏子の姿
血だらけの杏子の身体は膿み、さらに腐った料理、そこから放たれる臭いは尋常ではない
四人の鼻腔には腐敗臭が立ち込める
こってりと絡みつき、離れない臭いが

さやか「きょう……って、え!? ひ、ひぃ……」

杏子「うめえ、うめえな・・・本当にうめえよ」

ウメエヨ・・・コンナニオイシイリョウリ・・・・ズットタベテタイ

アッ・・・サヤカ・・・

オマエラモ・・・・・・・

クウカイ?

喪黒「昔は、衣食足りて礼節を知るなどといわれてきました」

喪黒「衣食住という人間が生きていく基本的な条件が満たされて初めて礼儀と節度を保つことができるというわけですが」

喪黒「彼女のように満たされても満足できないのでいけませんねぇ」

喪黒「オーホッホッホッホ・・・・」

おしまいです
ちょっとラストはグロッキーでしたが楽しんでいただけましたか?

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