恭介「理樹と鈴をくっつける」(229)
恭介の部屋――
恭介「理樹の好きな奴を探る」
謙吾「また、急な話だな」
恭介「……と言っても話は簡単じゃない。ガードが固いからな、あいつは」
恭介「俺たちがしつこく問い詰めても、何も漏らさないだろう」
謙吾「この間もそんな流れになったが、結局逃げられたな」
真人「んだよ、気になるんなら直接、理樹に訊きゃいいじゃねえか」
謙吾「会話についていけない真人も俺は好きだぞ!」
真人「ありがとよ」
鈴「お前らきしょい」
恭介「西園が喜びそうな掛け合いはそこまでにしとけ」
恭介「初めに断っておくが、今回はガチでいく。理樹の性癖を赤裸々に暴露するぜ!」
謙吾「本筋から大きく逸れている気はするが、それもいいな!」
鈴「……あたし帰る」
恭介「まー待てよ、鈴」
鈴「うっさい、離せ!」
恭介「何のためにお前を呼んだと思っている。これはお前に与えるミッションだ」
鈴「なにぃ……」
恭介「久しぶりだろ。ここのところは野球くらいしかしてなかったからな。まずは……」
鈴「断る」
恭介「っておい! 待てっつってんだろ!」
真人「兄の威厳が皆無じゃねえか……」
謙吾「今に始まったことでもあるまい」
恭介「お前ら見てないで鈴を止めろ!」
恭介「いいか、鈴。まず理樹は経験則から言って俺たち野郎に話すことはないだろう」
恭介「かと言って他のバスターズのメンバー……野郎を女に置き換えても変わりはない」
鈴「……」
真人「じゃあどうするんだよ、八宝菜じゃねえか」
恭介「そこで鈴の出番さ」
鈴「?」
謙吾「どういうことなんだ?」
恭介「俺ら5人からなる旧リトルバスターズ……もちろんそこには理樹と鈴がいた」
恭介「今でこそ鈴は女の子してるが、当時は髪も短くスカートも穿かないボーイッシュな姿だった」
恭介「お前らもよく覚えてるはずだ」
真人「そりゃ、まあな」
謙吾「おお……! 眼前に在りし日の鈴が……! 鈴が俺の双眸に映っているぞ……!」
鈴「きしょいから思い出すな!」
真人「で、昔の鈴がどうだってんだよ」
恭介「俺らが簡単に思い出せるんだ。当然理樹も記憶から引っ張り出せるだろ」
恭介「そして理樹は俺らと同等、いやそれ以上に過去の思い出を大事にする優しい奴だ」
恭介「新リトルバスターズを結成させたのは俺だが、その端緒は理樹の言葉だし、メンバー集めは理樹に任せっきりだったしな」
真人「そういえばそうだったな……」
謙吾「それで恭介。鈴の子供時代は理樹の想い人特定の何に繋がるんだ?」
恭介「当時の鈴はボーイッシュ。そして今現在の鈴は制服を着こなす少女……」
恭介「結論を言う」
恭介「今の理樹には、鈴は男とも女とも思われていないッ!!」
鈴「!?」
真人「な……!」
謙吾「なんだとォ!?」
恭介「過去の鈴と現在の鈴。両者の対極なイメージがせめぎ合って、理樹の中の『鈴』が形成されているんだ」
恭介「男女の話題とは実に繊細なものだ。消極的な人間ならば相手の性がどっちであれ、相談できるものではないだろう」
恭介「しかしその相談相手が性別を超越した存在ならば、一体どうなるのか……?」
恭介「答えは簡単だ。森羅万象、全ての次元を突破する唯一無二の光明……」
恭介「そしてそれは他の誰でもない、理樹にとって鈴ただ一人。……つまりはそういうわけさ」
恭介「フッ……」
鈴「……」
謙吾「……」
真人「……」
真人「つまり、鈴は理樹にオカマとして見られてるってことか」
謙吾「はっはっは、真人。それを言うならオカマではなくオナベだろう」
真人「なに、そうなのか!? 初めて知ったぜ……」
鈴「オカマでもオナベでもないわっ!!」
鈴「時間をめちゃくちゃムダにした。いや、もーくちゃくちゃムダにした」
恭介「待て待て鈴。今のは軽い冗談だよ」
真人「散々力説してたのにあっさり否定しちまうのかよ」
謙吾「それでこそ恭介だ」
恭介「あいつに一番近い存在なのは鈴……お前だ。昔から、ずーっとな」
鈴「……」
恭介「俺らには話せなくても、お前にならきっと打ち明けてくれるだろう」
恭介「頼んだぞ、マイスイートシスター」
鈴「……お断りだ、このド変態!」
恭介「……やれやれ」
真人「おい、いいのか行かせちまって」
恭介「ああ。何だかんだであいつは戻ってくるさ。鈴はそういう奴だ。お前らも分かってんだろ」
謙吾「いいものだな、兄妹というのは」
恭介「……そうだな」
恭介「よし、鈴が戻ってくるまでけん玉でもして遊ぼうぜ!」
謙吾「よっしゃあ!」
真人「おう!」
恭介(……)
裏庭――
鈴(理樹の好きなやつか……)
鈴「……………」
鈴「……理樹っ」
理樹「あ、鈴。どうしたの?」
鈴「とーとつだが好きなやついるか?」
理樹「え?」
鈴「好きなやつだ」
理樹「えぇ……本当に唐突だなぁ……」
理樹(好きな女の子って意味だよね……)
鈴「どうなんだ、理樹」
理樹(……目の前にいるし……)
理樹「ん、んーと……いる、かな」
鈴「なにぃ!?」
鈴「あの馬鹿どもには絶対言わなかったのに、あたしにはあっさりと……」
鈴「理樹……。あたしがオカマに見えるのか……」
理樹「えぇ!? 一体何なの!?」
鈴「きょーすけは正しかったのか……」
理樹「やっぱり恭介絡みか……。何吹き込まれたか知らないけど、鈴はオカマじゃないからね……」
鈴「うーみゅ……。そうだ、理樹。昔のリトルバスターズ覚えてるか?」
理樹「僕らが5人だった頃? うん、覚えてるよ」
鈴「あたし、男に見えてたんじゃないのか」
理樹「ああ……確かに昔はオーバーオールとかだったからね。髪も今よりずっと短かったし」
理樹「初めて出会ったときは男の子に見えてた」
鈴「やっぱりオカマか!? オカマなのか!?」
理樹「落ち着いてよ鈴! 何でそこまでオカマに拘るのさ!?」
理樹「そう思ってたのは最初だけだよ。鈴が女の子だっていうのはハチ退治の後にちゃんと分かったよ」
鈴「ん……? それじゃ、それからは女として見てきたのか?」
理樹「当たり前でしょ」
理樹「僕は10年以上、鈴のことずっと見続けてきたんだから」
鈴「っ……」
理樹(……って僕は何を口走ってるんだっ。これじゃまるで……)
鈴「ちょっとうれしい……」
理樹「あ、うん……」
理樹(引かれると思ったけど良かった……)
理樹(……今思ったけど、この距離マズい……)
理樹(こんなに近づかれたらどうにかなっちゃいそう……)
鈴「……理樹? どうした、顔赤いぞ」
理樹「!? いやいや、大丈夫ですから……」
鈴「何で敬語なんだ」
理樹「特に理由はございませんから……」
鈴「そうか。ならいい」
理樹「そ、それじゃあ鈴。僕は用があるからこれで!」
鈴「うん」
鈴「よし、ミッション成功だな。戻ろう」
鈴「……ずっと……」
鈴「戻ったぞきょーすけ」
恭介「おう、帰ったか。ご苦労さん」
真人「何だよ鈴。顔がニヤけてるぞ」
鈴「べつにニヤけてないしうれしいこともなかった」
恭介「お前、ホント嘘下手糞だよな……」
鈴「なにぃ!?」
謙吾「理樹から何か褒められたんだろう」
鈴「そんなこと……! ある……いやない! いや……!」
恭介「分かった分かった。で、理樹は何て?」
鈴「……好きなやつはいるらしい」
恭介「おっ」
真人「へぇ……」
謙吾「ほぅ……」
恭介「で、そいつは誰なんだ?」
鈴「ん? 知らん」
真人「へ?」
謙吾「おおおぉぉいっ!?」
真人「何でそこを聞かねーんだよ!」
鈴「なに、そこが重要だったのか!?」
真人「たりめーだろ! 何しに行ってきたんだよ!」
鈴「だから聞いてきてやっただろーが!」
恭介「あー……まあいい。とにかく、好きな女がいるのは分かった」
恭介「鈴、他に何か理樹が言っていたことはないか?」
鈴「んー、他は……」
理樹『僕は10年以上、鈴のことずっと見続けてきたんだから』
鈴「……!」
恭介「……鈴? どうした、顔赤いぞ」
鈴「んなわけあるかっ」
真人「いや、真っ赤だぞお前」
謙吾「はっはっは、赤面する鈴なんて珍しいな」
鈴「うっさいわ、見るなぼけーっ!」
恭介「ふーん……」
鈴「あたし、もう帰るからなっ」
恭介「鈴」
恭介「理樹が好きか?」
鈴「!!」
鈴「り、りきは……っ!」
恭介「……否定するのか?」
鈴「っ!」
鈴「……うぅ~っ!」
恭介「ったく。素直じゃない妹だ」
真人「え? 何がどうなってんだ?」
謙吾「フフ……可愛らしいじゃないか、鈴。まるで少女マンガの恋する乙女だ」
恭介「ああ。コイツがこんなになるとはな。お兄ちゃん嬉しいぜ」
鈴「~っ……。お、お前ら……」
真人「おい、教えろよ恭介」
恭介「鈴は理樹のことが好き好き大好き付き合いたいんだとさ」
鈴「ふかーーっ!!」
真人「んだよ、今更そんなことかよ。とっくに知ってるっつーの」
鈴「!!?」
恭介「さて、機は熟した。それではミッションを始めよう……この4人じゃ、随分と久しぶりだな」
恭介「作戦名・オペレーション・ラブラ……」
真人&謙吾「ロリはやめろロリ」
恭介「んなこと言わねえええぇぇっっ!!! それと俺はロリじゃねえっつってんだろっ!!」
謙吾「まあ、恭介が真性のロリだとしても、俺と真人がいればOK牧場だろう」
真人「ああ、そうだな」
恭介「いつかの茶番劇を繰り返してんじゃねえよっ!! このメイド巫女好き野郎共がっっ!!」
真人「だからちげえって言ってんだろ!」
謙吾「その情報は古いな恭介。俺は最近スクール水着に興味がある」
恭介「……何?」
真人「えっ、マジで?」
謙吾「ああ。中々いいものだぞ、スク水というものは……」
真人「へぇ……」
恭介(へぇ……謙吾の奴、分かってんじゃん)
恭介「ま、話をいつまでも停滞させていてはダメだな」
恭介「と言っても、要は理樹と鈴をくっつけちまおうということだが……」
謙吾「簡単にはいかないだろうな」
真人「つーか、理樹にその気があるかも分からねえ」
恭介「そうだな」
謙吾「好きな女はいるようだが……真人の言うようにそれが鈴である、と断定しかねる現状ではむしろ理樹の迷惑に繋がる虞もある」
真人「理樹に近い女はリトルバスターズにわんさかいるしな」
恭介(…………)
恭介「そこなんだよなあ。ぶっちゃけ、バスターズに限っては女連中のレベルが高すぎる」
謙吾「身も蓋もないな」
恭介「仕方ないだろ、事実なんだしよ。……おい、鈴。聞いてるか」
恭介「理樹と恋仲になりたいんだったらのんびり幼馴染やってる場合じゃ……」
正史はリフレイン後
ザザミルートやるが、ザザミが告白しないendだろ
鈴「……」
恭介「鈴?」
鈴「うっさああああああぁぁいっっ!!!」
真人「うおっ!? 何だ、地震か!?」
謙吾「落ち着け真人。落雷だ」
真人「そうか……ならヘソを隠しときゃひとまず安心だな」
鈴「お前らには関係ないだろっ!」
鈴「あたしにちょっかいかけないと死ぬのか! それで地球が滅びるのかっ」
恭介「わ、悪かったよ鈴。だから落ち着けよ、な?」
鈴「お前らなんか……大っ嫌いだーーーっ!!」
理樹視点が来い
他ルートが全部虚空世界の話に留まってるのに対して佐々美ルートのみリフレイン後の秋の描写があるとかどっかで見た
真人「鈴……」
謙吾「すまん、恭介……鈴には少々刺激が強すぎたな」
真人「つか、今思えば鈴に理樹の好きな奴を聞くってどーかと思うぜ……」
謙吾「確かにな……。仮に理樹が鈴以外の女の名前を言っていたならば、鈴にとってはショックだっただろうな」
恭介「いや……これでいい」
謙吾「ん?」
真人「は?」
恭介「そもそも、最初から理樹が白状するとは思わなかったしな」
真人「白状しただろ」
恭介「『好きな女がいる』とはな。それが誰なのか、という意味だ」
謙吾「……? なら、なぜこんなことを……」
恭介(素直になれよ、鈴。お前なら大丈夫だ)
恭介「ラストミッション……スタート」
恭介が
格好よく見えたのは何故だろうか
>>84
理樹の言葉によって結果が変わるって事でおkだな
裏庭――
鈴「……くそっ」
鈴「あの馬鹿兄貴と馬鹿筋肉と馬鹿気違いめ……」
鈴「他人事だと思って余計なことを……」
鈴「……やっぱり理樹が一番いい」
鈴「……~っ。あほかっ」
???「ちょっと、往来で何をぶつぶつ言ってますの?」
鈴「!? お前はっ!」
鈴「ささせがわささみ!」
佐々美「さ・さ・せ・が・わ・さ・さ・みですわっ!」
鈴「ちゃんと言ったぞ」
佐々美「あ、あら……わたくしとしたことが……」
鈴「悪いがお前の相手をしてる場合じゃない」
佐々美「ちょっ、お待ちなさい!」
鈴「何だっ」
佐々美「全く、そんな辛気臭い顔で去られると気分が悪くなりますわ」
鈴「今日はやけに絡まれるな……あの馬鹿どもにしろ」
佐々美「なっ! わ、わたくしだって、好きでこんなことしてるわけでは……!」
鈴「?」
佐々美「っ……。こほん」
佐々美「それで? あなたらしくもない沈痛な面持ちを浮かべて……」
佐々美「これからお葬式にでも行くのかしら?」
鈴「行くかっ」
鈴「あたしは今めちゃくちゃ、いやくちゃくちゃ悩んでるんだっ」
佐々美「ちゃちゃ……? バリ島の伝統舞踊だか何だか分かりませんけど……」
佐々美「……あ、あなたが悩んでいるのでしたらっ」
佐々美「じょ、じょじょじょっ助言を差し上げるのも吝かではなくってよっ」
鈴「何で声が引き攣ってるんだ」
佐々美「んなことどーでもよろしいですわっ!」
鈴「……」
佐々美「で、いかがなさいますの」
鈴「うーみゅ……ざざみか。あまり頼りにならなそうだしな……」
鈴「さささ以外に誰か……いや、みんなには言いたくない」
鈴「……でも、ささ子に言うのもどうかと思うな……」
佐々美(ムキーッ! 言いたい放題言ってくれますわねっ!)
佐々美「引き留めて悪かったですわっ! ごきげんよう棗鈴っ!!」
鈴 「まてささ子!」
鈴「……っ!」
鈴「ま……待てさしみ」
佐々美「? 何か話す気になりました?」
鈴「例えばだ。例えばの話なんだが……」
鈴「その……なんだ」
鈴「自分に、す……好きなやつがいたとしてだ」
佐々美「ええ」
鈴「その、好きなやつにも好きなやつがいたとする」
佐々美「非常に分かりにくいですけど……まあ分かりますわ」
鈴「この場合は……どうすればいいんだ……?」
佐々美「……はぁっ」
佐々美「棗鈴っ!」
鈴「!?」
佐々美「あなた、何をウジウジしていますの?」
佐々美「殿方の気持ちを慮る前に、まず行動を起こす……」
佐々美「わたくしの知る棗鈴は、きっとそうします」
恭介「エクスタシーの回数が分かるメガネを作ってみた」
恭介「エクスタシーの回数が分かるメガネを作ってみた」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1361977827/)
これ立てた?
いいライバルだなぁ(∵)
佐々美「というかこの際、殿方の想い人なんて関係ないですわっ」
佐々美「あなたの気持ちを尊重なさいっ」
鈴「ささみ……」
佐々美「……行きなさい、棗鈴。そんな体たらくでは、わたくしのライバル失格ですわ」
鈴「……うん!」
鈴「ありがとうささみ」
佐々美「……っ! ふ、ふんっ!」
佐々美「……ふぅ」
佐々美「……これでよろしくて?」
??「ばっちりだよー」
佐々美「わざわざわたくしに頼みごとなんて、珍しいこともあるんですのね」
??「うん……でも、私たちより、さーちゃんから言ってくれた方が良いと思ったから」
佐々美「……」
佐々美「……これで本当によろしいんですの?」
佐々美「あなた方の中で、直枝理樹に惹かれる子がもし……」
??「いいんだよ。これはみんなが納得したから。……それに理樹君は、ね」
佐々美「……………」
佐々美「……分かりましたわ」
??「ありがとう」
佐々美「……礼には及びませんわ」
??「あ、そうださーちゃん」
佐々美「?」
…………………
鈴「理樹っ……理樹、どこだっ……?」
鈴「あ……」
鈴「理樹ぃっ!」
理樹「鈴? どうしたの、血相変えて……」
鈴「話があるんだ」
理樹「……っ!」
理樹(何だ……この胸の高鳴りは)
鈴「理樹……聞いてくれ」
理樹(しっかりしろ、僕……。耳をかっぽじって、よーく聞こう)
理樹「……うん」
鈴「あたしと結婚しよう」
理樹「!!?」
ちょっwwww
鈴の考えが飛躍しすぎていたww
せっくしまでよろしく
鈴「……はっ!?」
鈴(しまったーーっ!?)
理樹「り、鈴………っ!」
鈴「あ……! 理樹、今のは……」
理樹「ぼ、僕も……鈴と結婚したいよ……!」
鈴「!!?」
鈴「な……なにいいいぃぃぃっ!?」
理樹「えっ、な、なに!? どうしたの鈴!?」
>>148
流石だ、
頼れる我が右腕(マイライトアーム)
鈴「い、今のはまちがえた……」
理樹「…………えっ」
鈴「………っ」
理樹「………」
理樹「………いやまあ」
理樹「……鈴」
鈴「…………ご、ごめん、理樹」
理樹「まだ何も言ってないよ」
理樹「僕は、鈴が好きなんだ」
鈴「なっ!?」
鈴「理樹っ、それあたしが先に言おうとしてたのにっ」
理樹「えーと、いま……け、結婚しよう……とか、言ったよね……」
鈴「あ、うぅ……」
もう遅いな、抱いてしまえ理樹
鈴「……驚いた。理樹もあたしが好きだったのか……」
理樹「僕もだよ……。両想いだったんだね」
理樹「……ていうか、僕がもっと早くに言っていればなぁ……」
鈴「いや、いいんだ理樹。あたしは……とても嬉しい」
理樹「鈴……」
鈴「あ、待て理樹。あたしはまだ言ってなかった」
鈴「好きだ、理樹。あたしと付き合ってくれ」
理樹「はは……カッコいいなぁ」
理樹「うん。よろしくね」
鈴「……はあっ。もうくちゃくちゃ緊張したぞ……」
ぱんぱかぱ~ん!
理樹&鈴「!!?」
こまりまっくす~推参か
??「よくやった理樹君」
??「おめでとうございます」
??「えっと、えっと……リキ、鈴さんっ、ごめんなさいっ!」
理樹「ちょっ……うわっ」
鈴「なっなんだお前らっ! うわ、引っ張るな、こわっ!」
???「さーて、全速力で飛ばしますヨ~!」
俺の頭ではjumper verのOPが流れているのだが
準備はもういいかあああああああ
そんなに盛り上がる内容でもないのに
恭介の部屋――
謙吾「……なるほど。鈴に自らの恋心をよりハッキリと自覚させつつ、退路を塞ぎ……」
謙吾「鈴の焦燥感を募らせ、勢いに身を任せ突撃させたというわけか」
謙吾「……そして理樹の本当の気持ちも、完全に把握していた」
真人「鈴が好きなら、名前なんか出せるわけねえもんな。白状しないってのはそいつを見越して……」
真人「全ては恭介の思惑通りってか。怖いねえ」
恭介「いや……そんなんじゃねえ」
恭介「俺『たち』は手助けをして……時間をちっとばかし早めただけだ」
真人「あん?」
恭介(あいつらに直談判されりゃあな……断るに断れねえよ)
恭介「色恋沙汰に関しては……俺らより女の方が分かるってこった」
真人「何言ってんだこいつ」
>>165
それぐらいがリトバスっぽいじゃないか
いいぃやっほぉぉいいい
謙吾「……ん? ちょっと待て」
謙吾「あいつらが幸せになるのはいいが……」
謙吾「俺たちは、鈴に嫌われたままなんじゃないのか……?」
真人「……」
恭介「……」
真人「……おい、恭介」
恭介「犠牲になったのさ……」
何かを得るには犠牲が憑き物なのさ
真人「どうすんだよ! 理樹が鈴に影響されりゃ、俺から理樹が離れるじゃねーか!」
真人「うおおおおぉぉぉっ! どうすりゃいいんだああぁぁーーーーっ!!」
謙吾「安心しろ、真人。あの二人が付き合う時点で、それはもはや宿命だ」
真人「うおおおおおおぉぉぉぉーーーーっ!!」
謙吾「……ッ! というかこうなったら理樹も鈴も、俺たちと遊ばなくなる……ッ!?」
謙吾「うおおおぉぉぉっっ…………!」
葉留佳「ヘイ、ガ~イズ!」
クド「わふ~っ! お邪魔しますです!」
恭介「来たかお前ら」
来ヶ谷「連行してきたぞ」
鈴「ちょっ……離せくるがや!」
理樹「ど、どうしてこんなことに……」
美魚「往生際が悪いですよ、お二人とも」
葉留佳「って、何でこのデカいの二人は地べたを這いつくばってるんですかネ?」
恭介「人は皆、現実という壁にぶち当たるときが来る……こいつらは、今がそのときなのさ」
真人&謙吾「うおおおおぉぉぉぉ…………」
佳奈多「……で、何で私まで駆り出されるのかしら?」
葉留佳「いや~、作戦参謀の功績は称えなきゃですヨ」
佳奈多「あんなの作戦でもなんでもないでしょ。単に玉砕しろって言っただけで……」
葉留佳「そうだね、お姉ちゃんに恋愛を語らせ……」
佳奈多「ーっ!」
葉留佳「もがっ」
恭介「これは珍しいな。風紀委員長にソフト部のエースも一緒か」
佐々美「なし崩し的に巻き込まれましたわ……」
クド「笹瀬川さんも一緒で嬉しいのです、わふー」
佐々美「……もう、そんなこと言って……」
佳奈多「お邪魔なので私はこれで」
恭介「そう言うなよ二木。お前とはゆっくり話がしたかったんだ。丁度いい」
佳奈多「棗先輩には悪いですけど、私にそんな気は毛頭……」
恭介「おーい小毬、能美、三枝」
小毬「かなちゃん……今日だけ、お願いっ」
クド「私はみなさんとたくさんお話ししたいのです……もちろん、佳奈多さんとも……」
葉留佳「お姉ちゃんも、たまにはハメ外してみればいいと思うよ」
佳奈多「ッ……! 卑怯なッ……棗恭介!」
恭介「はっはっは、何とでも言ってくれ」
恭介「……理樹、鈴。……よく来たな」
鈴「無理やり連れて来られたんだっ!」
恭介「お前ら、俺が言いたいことが分かるな?」
理樹「も、もうっ! みんなが仕組んだくせに……」
理樹「……えーと、実は僕たち……」
来ヶ谷「結婚することになったんだな」
理樹「ぶっ」
鈴「ふにゃーーーっ!」
恭介「何ィ!? お前ら、もうそこまでの仲に……さすがにそれは予想できなかったぞ」
来ヶ谷「はっはっは」
恭介「鈴!」
鈴「……なんだ、恭介」
恭介「理樹を泣かせたら承知しねーぞ」
理樹「いやいやいや……それは僕に向けて言うセリフでしょ……」
鈴「ふん! 当たり前だ!」
恭介「ふ……」
恭介(良かったな、鈴……)
恭介「……理樹」
理樹「うん」
恭介「改めて……鈴を、よろしくな」
理樹「任せてよ」
恭介「けっ。いつの間にそんな頼もしくなったんだよ、チクショーめ」
恭介「真人、謙吾! いつまで寝てやがる!」
真人「はっ」
謙吾「……ここは……?」
恭介「おう、帰ってきたか」
真人「そうだ、理樹、理樹はどこだ!?」
理樹「僕はここにいるけど……」
真人「りっ……理樹! 理樹がいる……!」
真人「良かった、俺はまだ生きていていいのか……! くうっ……!」
理樹(うわぁ……ガチ泣きしてるよ……)
鈴「謙吾」
謙吾「ん……鈴か。どうやらうまくいったようだな……」
鈴「さっきは悪かった。お前たちのおかげで、あたしと理樹は付き合えたんだ」
謙吾「……鈴」
謙吾「いや、俺たちは関係ない。それは、お前と理樹が二人で掴み取ったものだ」
謙吾「いつまでも、仲良くいるんだぞ」
鈴「ああ。……ありがとう」
謙吾「それとだな……」
謙吾「たまには、いや出来れば時々だ! 俺たちと一緒に遊んでくれよ? 頼む、この通りだ!」
鈴「わ、分かった! 分かったから土下座しつつ寄るなきしょい!」
恭介「よーしお前ら、準備はいいか! 今日は無礼講だっ!」
真人「おっしゃあ!」
謙吾「おうっ!」
佐々美「やれやれですわね……」
佳奈多「仕方ない……腹を括りましょうか」
恭介「我らがリトルバスターズ、ラストミッションは大成功に終わった!!」
恭介「直枝理樹、棗鈴両名の幸福を朝まで祝うぞォ!!」
一同「おおおおおおおおおおおぉぉっ!!」
…………………………
…………………………
恭介(……ん? ちょっと待てよ)
恭介(付き合うってことは……つまりアレだよな)
恭介(しっぽりムフフ……なこともするってことだ)
恭介(うーむ……)
恭介「……気になるな」
END
やべえ理樹と鈴のしっぽりムフフを見たいぜヒャッホウこいつぁうっはうはだぜ
と思ったら「理樹と鈴の性事情を詳らかにしたい」でググればある
これのひと月後、恭介が暴走する話
それじゃ、解散!
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