俺「キスショット殺す」 (6)
忍「儂はキスショットであってキスショットではない、全盛期の儂はそれはそれはとてつもない力を有していたものじゃが今の儂は定期的に眷属の血を吸わねば命を維持できぬほど落ちぶれてしまったのじゃよ」
忍「それに儂はもうキスショットという名ではない、新しく『忍』という名を忍野から与えられたのじゃ」
忍「まあ、それもそうじゃろう、今の儂にキスショットという名は分不相応じゃからのう」
忍「確かにお前を食い殺したのはこの儂じゃ、じゃがお前を食い殺したのはキスショットであって忍ではないのじゃよ」
忍「それでも儂を殺そうというのなら好きにしろ、ただ今の儂でもお前程度の力なら簡単にねじ伏せることは可能じゃがな」
俺「怪異の王たるものが屁理屈とは本当に落ちぶれたものだな、お前が前程の力を持たずとも新しく名を与えられようとも俺を食い殺したキスショットという存在であることには変わりはない」
俺「それにその言い草だと俺に恐れおののいているようにしか聞こえないな、俺の殺意の矛先を言葉で曲げようとするのはらしくない」
忍「儂が貴様のような赤ん坊に恐れ慄くだと?カカッ笑わせるな」
忍「儂は貴様の身を案じてここは一旦引いて業を磨いてから出直して来いとそう言っておるのじゃ」
忍「それを貴様のような脆弱な怪異如きに恐れていると勘違いされるとは…貴様、それ以上の儂の気に触れると…」
忍「食うぞ」
俺「…なにも変わっちゃいないな、その性格は…熱血にして冷徹にして冷血のキスショットのままだ」
俺「…」
忍「なんじゃ、さっきまでは威勢がよかったくせに、さては貴様ビビっておるのではないか」
俺「まさか、お前のような死に損ないの吸血鬼にビビるようなタマではない」
忍「そうか、そういう気なら儂と戦う覚悟をしたとうけとってよいのかのう」
俺「当たり前だろう、本来は全盛期のキスショットと殺しあうためにここにやってきたのだからな、そのキスショットが死に損ないの吸血鬼となっている大チャンスに身を引く馬鹿がどこにいる」
忍「ふん、いいよるわ、低級悪魔が」
俺「低級?お前はなにもしらないで俺の存在を語っているのか?俺のお前に対する憎悪は低級悪魔なんかでは収まらない最上級の悪魔にのし上げたんだよ」
忍「カカッ貴様のような存在が最上級だと?貴様儂の特性を知らないわけではないだろう?儂は怪異の力を見極める神通力をもっておる、貴様の力を多めに見ても低級の枠を超えん」
俺「やはり、力は衰えているようだなくはははははははははは
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