工藤忍「可愛くなりたいかー!」松尾千鶴「お、おー」 (68)


ライラ「おー、でございます」
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忍「おお。ライラさんももっと可愛くなりたいの?」
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ライラ「おっしゃる通りでございます。ふしょーライラさん、プロデューサー殿に拾っていただいてアイドルをしている身…」

ライラ「いつだって、もっと己を磨かなければと燃えておりますですよ…!ふんすです」

千鶴(ふんす…)カワイイ…
http://i.imgur.com/3LEY5VG.jpg

忍「おおー」

忍「その心意気にすでに萌えちゃうよっライラさん!」

千鶴「…」ウンウン

楓(あら上手)メモメモ…
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ライラ「あらあら。身に余る光栄でございますです」ニヘー


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・シリーズ、一応忍メイン
・ゆるい話


・工藤忍(16)
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・松尾千鶴(15)
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忍「だれかに相談できるといいかな?」

ライラ「そうでございますねー」

千鶴「…」

忍「?」

忍「てい」

千鶴「いたい」

忍「どうしたの千鶴ちゃん」

千鶴「??ど、どうって…」

ライラ「……」タラー

楓「…」

楓「あーん?」

ライラ「あーん」

ライラ「あむ。…んん。これはこれは…」

楓「おいしい?」

ライラ「これはこれはでございます」コクコク

楓「よかった。ふふ」

忍(あら可愛い)

千鶴「……可愛いなぁ…ライラさん。ふふ…羨ましい」

忍「…ふむ。ていっ」

千鶴「いたい」


千鶴「ど、どうして叩くの?私忍さんなにかしたっけ…なにかしたかな…」

忍「いやいや。なにもされてはいませんが」

忍「へへっ。まいっか。なんとなくだから、気にしないで!」

千鶴(……その言い方だと余計気になるし……むぅ…」

忍「だんだん声に出てるよ?」

千鶴「はっ」

ライラ「はー。こたつで食するアイスクリームはまったくシフクでございます…」モグモグ

楓「うん。ねー」モグモグ


忍「じゃとりあえず適当に相談してみよう。行くぞー、おー」

千鶴「はうっ…お、おー」

ライラ「おー、ですよー」

忍「とりあえずライラさんはこたつ出よっか?」

ライラ「あと五分でございます…」

千鶴「よ、よし。頑張るぞ。うん」グ

楓「がんばって」



・・・・・


ガチャ


美紗希「いらっしゃいませぇ♪」
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忍「おお。美紗希ちゃんメイドさんだ」

美紗希「?あっ忍ちゃんだぁ。どうしたの?」

忍「えへへ。じつはいま可愛くなる秘訣を聞き込みしてるとこなんだ」

美紗希「可愛くぅ?」

ライラ「ミサキさんとっても可愛いでございますよ」

千鶴「…メイド服…可愛い…いやでも私には…」ブンブン

美紗希「あらありがとぉ☆」ペカー

忍「おおっまぶしい」


美紗希「うーん」

美紗希「うんっ。まぁせっかく来たんだしぃ、とりあえずちょっとお休みしていってくださぁい?♪」

千鶴「あ、ありがと…」

忍「わーい」

ライラ「わーいですよー」

美紗希「いろいろ取りそろえてまぁす!」パサ

ライラ「おおっ。これはおなかが鳴りますです…」グーグー

千鶴「それを言うなら腕が鳴るだと思う…それも変だけど」クス

忍「アタシ、アップルパイが食べたいですっ」

美紗希「かしこまりぃ♪」


美紗希「可愛くかぁ。努力の仕方はイロイロあると思うよ?」カチャ

忍「いろいろ?」

美紗希「うん。だから自分がどんなふうになりたいのかなって考えるのが大事かなぁ」

千鶴「…どんなふうに…ですか」

美紗希「うん。そぉ」

美紗希「あたしにできることならなんでも教えますよー。でもみんながあたしと同じになっても意味はないしぃ?」

忍「う、うん。そうかも」

美紗希「でしょぉ?」

ライラ「さくさく」

千鶴「ライラさんちゃんと聞いてる?」

ライラ「もぐもぐ」

美紗希「あははー」

忍「ふふっ」クス

千鶴「もうっ…」


美紗希「あは☆だから千鶴ちゃんには眉毛の整え方は教えてあげなぁい♪」

千鶴「へ?…ま、まゆ?」

美紗希「ここにいるみんなは、それぞれもう十分可愛いもんねぇ。そのうえでどんなことができるかなって考えるのが大事じゃない?」ナデナデ

千鶴「な、なで…え、な、なんですかっ?」

美紗希「千鶴ちゃん可愛いなってぇ♪」

忍「そうだねー。なるほどだ」サクサク

ライラ「右に同じです」モグモグ

千鶴「えー…な、なにこの展開…う、嬉しいけど…」

美紗希「可愛いー可愛い♪」

千鶴「ぅー…あ、ありがと…」


美紗希「メイクとかはまた教えてあげるねぇ」

忍「うん約束!ありがと美紗希ちゃん!」パッ

美紗希「いえいえ。ご来店ありがとうございましたぁ☆」

千鶴「ま、また。ふふ。…ここ事務所だけどね」

ライラ「おつぎはもう少しおなかを空かせてやってまいりますですよ」

美紗希「はいはぁい」

千鶴「はいはい」ズルズル

ライラ「あー」

忍「またねー」



・・・・・


忍「美紗希ちゃんはなんだかえらいねー」サクサク

ライラ「よくお考えでございましたねー」サクサク

千鶴「あ、ライラさんちゃんと聞いてたんだ…って食べ歩きは行儀悪い…」


ポコ


千鶴「あう」

忍「?おお。なにか飛んで来た」ヒョイ

ライラ「大丈夫でございますか?」

千鶴「う、うん。平気だけど…」

ありす「す、すいません!大丈夫ですか、千鶴さん」
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忍「ありすちゃんだ」

千鶴「ありすちゃんだ」

ライラ「アリスさんですね」

ありす「な、名前を連呼しないでください」


ありす「ご、ごめんなさい。怪我は…」

千鶴「ううん。大丈夫。だけど室内で遊ぶなら気をつけないと。はい」

ありす「は、はい。は、反省します…」

千鶴「……素直で可愛いな」ボソ

ありす「?」

千鶴「はっ。な、なんでもない。気にしないで」ブンブン

ありす「は、はあ」

忍(千鶴ちゃんも素直だよね?)サクサク

ライラ「あっぷるぱい…また一つおいしーものを知ってしまいましたです…」サクサク


忍「柚に借りたんだ?」

ありす「はい。いま練習中です」

忍「ほほー」

ライラ「バドミントンでございますね」

ありす「はい」コク

ありす「一人でもできる練習を調べてみて…早く柚さんとラリーができるくらいにはなりたいですから」

千鶴「そうなんだ」

忍「ありすちゃんはまじめっ子だね」ナデナデ

ありす「べ、べつにそういうわけでは…」

忍「えいっ」パコ

ありす「あ、わわ」パコ

ライラ「おお。お上手です」

ありす「え、えへへ…」

忍(可愛いな)ウン


ありす「可愛くなるには…ですか?」パコン

忍「うん。ありすちゃんはなにか考えて、実践してたりする?」パコ

ありす「…そう、ですね…」

ありす「私なら、分からないことがあれば、まず調べてみます。大抵のことはそれで解決すると思います」パコ

忍「なるほど。い、インターネットだねっ」パコ

ありす「?はい」パコ

ライラ「…パソコンはむずかしいですね?」

千鶴「むずかしいね。私もあんまり分からないかも…」コク

忍「あ、アタシも…」

ありす「か、簡単ですよ?」


ありす「あとでタブレットをお貸しします」

忍「わ、ありがとー」

ありす「いえ」

ありす「…けど、それでも分からないことも、あると思います」

ありす「そのときにはだれかに聞くといいと思います。…バドミントンだって、結局はだれかとするんだもん…」パコン

忍「…」

忍「…へへ。うん。そぉだねー」パコン

ありす「はい」

ありす「って忍さんたちはいままさにそうしているんでしたね…。え、えと、私は――んぐ」パタン

千鶴「わ。だ、大丈夫?」

ありす「…へ、平気です…ふぐ」ヒリヒリ

ライラ「よしよしでございます」ナデ

ありす「……」

忍「?」


ありす「…え、えへへ。あ、ありがとうございます」

ライラ「いえいえですよー」

ありす「えへへ…」

ありす「あ、あの…わ、私は」

ありす「素直になるようにしてから、可愛いって…たくさん言ってもらえるようになりました」ニコ

忍「」ズキューン

忍「な、なるほどっ。これはすごい説得力だねっ」

千鶴「たしかに……」

ありす「…えへへ…」

ライラ「愛いですな愛いですなー。よしよしでございますよ」ナデナデ

千鶴「ライラさん、それどこで覚えたの?」

忍「ぷふ」

ありす「ふふ」


忍「ありがとねっ。頑張ってー」

ありす「はい!…えい」パコ

忍「ふむふむ。素直にかー」

千鶴「う、うん。…素直に……私、なれるかな……」

ライラ「ライラさん応援しますですよー」

千鶴「ふふ。ライラさんも一緒にがんばるの。…でも…うん、ありがと。嬉しい…ふふ」

ライラ「はいー」

忍(…仲良しだ…なんだか、いいな)



・・・・・


忍「せっかくだしこたつに入ってタブレット使ってみよっか」

千鶴「うん」


ガチャ


ライラ「おや。だいはんじょーでございますね?」

穂乃香「??…あ、忍ちゃん?」
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千鶴「…」ペコ

のあ「…」コク
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泰葉「…こんばんは?」
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忍「こんばんはー」



・・・・・


泰葉「…可愛く…ですか?」アミアミ

忍「うん。泰葉ちゃんはどう?」アミアミ

泰葉「…うーん…そうですね…」

のあ「…そう。そこでこちらに…」

ライラ「くりん。おお。これがあみもの…」

穂乃香「…」クス

千鶴「……」モクモク

穂乃香「あ、千鶴ちゃん。ここはこう…」

千鶴「ん…こ、こう?」

穂乃香「そうそう」

泰葉「……」

泰葉「ふふ。いまは…そういうことはあまり考えないようにしてるかな」

忍「…え?」

泰葉「うん」


泰葉「むずかしいことをあれこれ考えていると、自然な笑顔はできないと思って」

泰葉「昔の私がそうだったから」

忍「…そっか」

泰葉「うん」

ライラ「ノアさんノアさん。ここはどういたしましょう」

のあ「……そこは…」

のあ「…や、泰葉…」

泰葉「あ、はい。そこはですね…こう」

のあ「…うん。こうよ」

ライラ「こうですか!」

のあ「そう」

穂乃香「のあさん。そこはあらためて私が教えますね?」

のあ「……恩に着るわ」

忍(おお。のあさんが照れている…)カワイイ

泰葉「…ギャップ萌えみたいな」

忍「おおっ。それも大事かー。めもめも」

千鶴「な、なるほど」

ライラ「勉強になりますです」

のあ「…………」プイ

泰葉「…」…クス

忍(あっ…)

忍(なるほど。…自然な笑顔か。ふふっ)


忍「うんうん。考えすぎないのも大事だね」

忍「うんっ。ありがと泰葉ちゃんっ勉強になった!」

泰葉「ううん。このくらいのことしか答えられなくて、ごめんね?」

穂乃香「わー…千鶴ちゃんは集中力がすごいです。きっと編み物は向いていますね」

千鶴「そ、そうかな…で、でも私がこんな女の子らしい趣味とか…きっと変だし…不釣り合いだし…だし」サッ

ライラ「チヅルさんは女の子でいらっしゃいますよ?」

のあ「……そうね。千鶴は……女の子ね」

千鶴「い、いや…そうですけど……んぐ」

穂乃香「えっと…あの。無理強いとかはできないけど」ニコ

穂乃香「編み物友達がふえると、私は嬉しいかなー…みたいな、感じですよ?」

千鶴「……。う、うん。それは、私も嬉しい…かな。うん」

穂乃香「そっか。よかった…」ニコー

千鶴「うん…え、えへへ」

泰葉「…みんな仲良しですね」

忍「そだねー」

泰葉「うん。ふふふ」

泰葉「あ…そういえば、穂乃香ちゃんには聞かなくていいの?」

忍「?あ、うん」コク


忍「穂乃香ちゃんは最近いつも一緒だからねー。可愛いところはばっちり観察してるんだよっ」

穂乃香「!?し、忍ちゃん?それ私聞いてませんよー…?」

忍「え、うん、言ってないもん」

穂乃香「もんじゃなくて…え、えええ…わ、私に可愛いところなんて、そんな…」プルプル

忍(可愛い)

泰葉(可愛いです)

のあ(……可愛いわね)

ライラ(可愛いですね)

穂乃香「ど、どうしてみなさん、私を見て黙って頷くんです…?」フルフル

千鶴「とっても可愛い」ウン

穂乃香「きゅう!?//」パタフ

忍「おお。とどめだ」

千鶴「??」

穂乃香「…はぅー…」グルグル…

泰葉「ふふっ」クスクス

のあ「……」フフ

ライラ「可愛いですますー」ニヘー

千鶴「…」ウンウン



・・・・・


忍「いろいろ聞けたねー」

千鶴「うん。編み物も教えてもらえたし…ふふふ」

ライラ「それと考えすぎないことでございますね」ピョン

柚「考えないのって大事だよね!」ピョンッ
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忍「おおっ。柚だ」

柚「柚だよー」ペカー

ライラ「ユズさんですねー」

柚「柚サンだよー」ニパー

比奈「みんな集まってどうしたんでス?」ピョコ
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千鶴「あ、こ、こんばんは」ペコ

比奈「どもどもっス」


比奈「なるほど可愛く…ゆ、柚。これ私は門外漢でスよ。あとよろしく」

柚「あわっ比奈サンがなんだかおやくしょ仕事だよ!」

比奈「なにそのなぞなつっこみ」

柚「てへっ。えーでも比奈サン可愛いよー。可愛いよぅ」

比奈「二回もくり返さなくていいでス…い、いやいや、柚の方が可愛いってば…え、えへ」

柚「はいっ。こーゆー照れてるのが可愛いの見本かナー」

比奈「いや、ちょ」

忍「おーなるほど。分かりやすいかも」

ライラ「ヒナさんは可愛いですね?」

千鶴「うん。可愛いね」コクコク

比奈「み、みんなで連呼しないでくださいよー…」

柚「比奈サン可愛いナー」

比奈「柚は黙るっス。ひ、人を見本にするなー。…もぉ」ペチ

柚「ふにへへー」

忍(この二人のやり取りはなんだか軽快だ…楽しそう)クス


千鶴「…照れてるのは、のあさんも可愛かったけど」

千鶴「柚ちゃんも可愛いな。こう…元気いっぱいで。ま、真似できるかは…分からないけど…」

柚「おお。ほめられた!」ペカー

比奈「よかったでスね」

柚「うんっよかった!」ペカカー

忍(美紗希ちゃんとはちがうまぶしさだ)

柚「えへへー」


比奈「…あと…えと、なにか私から、できるアドバイスは…そうだ」

比奈「女の子のキャラとかって、それぞれ属性があって。個性って言っていいと思いまスけど」

忍「うんうん」

比奈「うん。だから千鶴ちゃんも、無理に柚を真似ることはたぶんないっスよ。むしろ参考にしちゃだめっス」ポン

柚「ふに。柚はだめかー」

比奈「だめっスねー」ナデナデ

比奈「どんなキャラでもどこかに必ず需要はあるっス。…きっとだれが見ても可愛いって思われるのは、すごくむずかしいし」

比奈「だから、そのキャラ――えと、自分は、だれの可愛いになれるかなって考えて、頑張るのが、いいんじゃないかなと」

千鶴「…うん。…だれの可愛いに…なれるか…か」

柚「じゅよーときょーきゅー!」

比奈「そうそう。柚はかしこいっスねー」ナデナデ

柚「えへへー♪」

忍(お姉ちゃんと妹みたいだ)クス

ライラ「ふむ…てきを知りおのれを知れば、でございますですね」コクン

比奈「でスでス。べ、べつに戦うわけじゃないっスけどね?」

ライラ「あら?」

千鶴「ふふ…」クス


忍「そっか。美紗希ちゃんも言ってたこと…みたいな感じかな?」

千鶴「うん。…べつの視角から…なのかな。たぶん」

比奈「??美紗希さんでスか。おー…あ、あんなに可愛い人と同じことを言ってたとは…て、照れまス」

柚「おおっ。きょーきゅーきたー」

ライラ「ではではじゅよーでございますですね」

柚「だー。せーのっ比奈サンかわいいー」

ライラ「かわいいですよー」

比奈「なんスかその小芝居…え、えへ。でも、ありがとー」ニヘラ

柚「いえいえー」

ライラ「なんのそのですよー」

千鶴「…なんのそのはおかしい、と思う」

忍「あはは」

一旦ここまでです
明日またこのくらいの時間に残りを投下します



・・・・・


忍「ふむふむ」…パラパラ

忍「みんなの話を聞いてみると…可愛くなりたいって思うなら、ちゃんとした考えが必要なのかな?」

千鶴「うん…努力の仕方は、具体的に、いろいろあるんだけど」

千鶴「自分に合った方向性をちゃんと理解していた方がいいよね…ってことかな」

忍「その辺りはプロデューサーさんが考えてくれてるよーな気もするけどねー」

ライラ「そうかもしれませんです。考えすぎもよくないと学びました」コク

千鶴「うん」

忍「うんうん」


忍「なるほどだー。可愛いってところで自分をちゃんと分かるのってむずかしいもんね。…は、恥ずかしいし」

千鶴「……そ、そうね」コクン

千鶴「…それが、自然にできると…いいのかな。一番」

忍「そうだね」

ライラ「えっへん。それこそライラさんは、プロデューサー殿にお褒めいただいたところはそのつどぎゅっと胸に刻んでおりますです」ギュ

ライラ「折に触れそれを思い起こせばよいのですねー」ニコー

忍「…。おお…ライラさんなんだかすごく可愛いや……」

千鶴「わ…そ、そうだね」

ライラ「??はて。お二人も可愛らしいでございますですよ?」ニコニコ

千鶴「うん」クス

忍「ありがと。へへ」


忍「う、うん。でもそーだ。ちゃんと自分のいいところと向き合って、そこを伸ばすつもりで――」


ガチャ


幸子「ふふーん!」
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忍「」ビクッ

千鶴「」ビクッ

ライラ「おや?」


幸子「楓さんに話は聞きましたよ!カワイイといえばボク――」


バタンッ


忍「…」

忍「あっびっくりしてつい閉めちゃった」

千鶴(いまのは仕方ない気がする…うん)


ガチャ


幸子「ど、どうしていきなり閉めるんですか!」

忍「あ、ごめん。びっくりして、つい」

ライラ「サチコさん。こんばんはでございますよ」

幸子「こんばんは!」

忍「勢い込んでるねー」



・・・・・


幸子「もう。まずボクに相談してくれればいいのに。カワイイといえばボクですよ!」ヌクヌク

ライラ「はふん。おこたあったかーでございます……」

千鶴「うん」モグモグ

幸子「聞いてます?」

忍「聞いてるよー」ミカンウマー


忍「でもほら。アタシたち、もういろいろ聞いちゃったんだ」

幸子「ほうほう。それは興味深いですね。まずはそれをお聞きしましょう、このカワイイのオーソリティが!」

忍「おお。じゃーお聞かせようかなー」

ライラ「おーそ…?」アム

千鶴「オーソリティは、日本語だと…権威って意味。漢字は…可愛くないかな」ムグムグ

幸子「か、漢字は関係ないんです!」

忍「…」クス

楓「…」スヤスヤ

忍(楓さんはおやすみかー。この人も可愛いなー)ナデナデ


幸子「ふむふむ」

幸子「みなさんの言う通りだと思います。まあ、ボクの場合は万人に受け入れられる稀有なるカワイイを有するわけですが」

ライラ「おおー」

忍「おおー」

幸子「ふふーん」

幸子「けれどもっと大切なことがあります」ピッ

千鶴「?もっと」

幸子「はい。なにより自信をもつことが、ボクは大切だと思うんです」

千鶴「…自信…」

幸子「そうです」コクン


幸子「自分の魅力を理解するということは、自分を認めることで、それがいわゆる自信ですからね」

幸子「忍さんや千鶴さんのぶつかっている壁は、まだそこにあるように思いますよ。極論、可愛くなりたいな、という発想自体、自分に自信があれば出てこないですからね」

忍「あーそっか…うん。そうかも」

幸子「はい。…極論、ですけどね」

幸子「…んぐ。す、すいません。歳上の方になんだかえらそうに…つ、つい熱くなってしまいました。か、カワイイので、ボク!」

忍(反省しているようでしてないよー…)

忍(…でも、なんだけど、なんだか可愛いなーって思うのが不思議だな、幸子ちゃんって)ナデナデ

幸子「な、なんですか?」

忍「なんでもないよー。ふふー」

ライラ「自信でございますかー。ふんす、でございますですね?」フンス

幸子「な、なにがです?」
千鶴「ふ、ふんすっ…こ、こうかな…」

忍「あれは真似しなくていいやつだよー」ナデナデ

千鶴「はうあっ。き、聞いて…ぐうっ」//

ライラ「あらー?」

幸子「い、いつまで撫でてるんですー?…ま、まあいいんですが…えへへ」


幸子「こ、こほん」

幸子「ま…まあ大丈夫です。思うだけなら自由です。ボクは事実としてカワイイんですけれど」

忍「うんうん。なるほどだ」

千鶴「…」

千鶴「でも、幸子ちゃん」

幸子「?はい。なんですか」

千鶴「うん。…その自信は…思うのは、どうすればできるの?」

幸子「…」

幸子「努力することはそのために重要だと思います。それと」

忍「それと」

幸子「だれかに言葉をかけてもらうことだと思います。カワイイって」



・・・・・


ガチャ


忍「?お。仁奈ちゃんだ」

仁奈「?」モフモフ
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仁奈「あっ忍おねーさん。こんばんはです」ペコ

忍「うん」ナデナデ

仁奈「…」モフン

仁奈「みなさん風邪を引きやがらねーですかね?」

忍「…そうだね」…ナデ

楓「…くぅ…」

ライラ「…すかー…」

千鶴「……」スゥ…

忍「…」ニコ

忍「起こしてあげよっか」

仁奈「はい」



ペチペチ


楓「はぅ」

仁奈「楓おねーさん。もう帰る時間でごぜーますよ」

忍「仁奈ちゃんはこれから帰るところ?」

仁奈「です。楓おねーさんを迎えに来たですよ」

忍(仁奈おねーちゃんだ!)

楓「…」ボー…

楓「あ、仁奈ちゃんだ。えへへ…もふもふー…」モフモフ

仁奈「もぷ。もぅ楓おねーさんは仕方ねーですねー」エヘヘー

忍(仲良しだねー)

忍「…二人とも。風邪引いちゃうぞ」ポン

千鶴「…んぅ…?」

ライラ「ふが?…」パチン

忍(ライラさんはなちょうちん似合うな…)



モフモフ


仁奈「今日のレッスンはきびしかったですか?」

忍「ん?あー、えっと。そうじゃなくてね」

忍「みんなでどうしたらもっと可愛くなれるかなーって。いろいろ考えてたんだけど…それで二人は疲れちゃったみたい」

仁奈「おお。忍おねーさんはこーじょーしんがおありでやがりますね!」

忍「ぷ、ふふ…うん。ありがと…」クス


忍「仁奈ちゃんはどう思う?」

仁奈「可愛くですか」

忍「うん。…えっと、きぐるみともふもふ以外で」

仁奈「!?」


仁奈「え、えーとえーと…そうでごぜーますね…」グルグル…

楓「…」ウトウト

仁奈「ていっ」ペチ

楓「はっ」

忍(楽しそうなやり取りだ)

仁奈「Pのやろーじゃないですかね」ペチペチ

楓「…??…?」ムニャー

忍「…プロデューサー?」

仁奈「はい」コク

仁奈「仁奈のおねーさんたちみんな、」

仁奈「Pとお喋りしているときが一番楽しそうです。可愛いですよ」

忍「ふむ」

楓「……//」

忍(ふむ?)


忍「ふむふむだ」

忍「ありがと!参考になったよー」

仁奈「いえいえ。お役に立てたならちょーじょーですよ!」

忍「む、むずかしい言葉知ってるなー」

ライラ「…ふが。もう食べられないでございますよ…」アウー

千鶴「…」スー…

忍「…」ナデナデ



ユサ


仁奈「んしょ」モフギュ

楓「…にゃうん」ユサ…

仁奈「では、また明日でごぜーます。忍おねーさんもお気をつけくだせー」

忍「うん。またねー…というか、に、仁奈ちゃんこそ気をつけてね」

仁奈「だ、大丈夫でごぜーます。そこで柚おねーさんと比奈おねーさんが待ってくれてるはずですので…」ユサユサ

忍「そっか。頑張れ」クス

忍「…あっそうだ。ねえ仁奈ちゃん」

仁奈「?はい」

忍「うん」

忍「仁奈ちゃんにとっても、やっぱりプロデューサーさんが大切なのかな?」

仁奈「もちろんですよー!」ニパ

忍(食い気味だっ)

忍「……ふふ。そっか」

仁奈「はいっそうです!」

仁奈「ではでは。お疲れさまでごぜーます!」モフン

忍「うん。お疲れさまー」

千鶴「…んぅ…」

忍「…ていっ」ペチ

千鶴「ふぎゃ」

ライラ「くかー」



・・・・・


忍「帰っちゃうのかー」

千鶴「うん。ライラさんもさきに帰っちゃったし…」

千鶴「また明日。忍さんも気をつけて」

忍「うん」

忍「えっと…ありがとね。今日は一緒に遊んでくれて」

千鶴「ううん。…ふふ。遊んでって。…一応、真面目にいろいろ話を聞いたのに」クス

忍「そうだった!あわわ」

千鶴「ふふ」


千鶴「け、けど…うん。わ、私も…楽しかったし…」

忍「へへー。そっかー」ニヘー

忍「あ、でもいいの?千鶴ちゃん、今日はプロデューサーさんに会わなくて」

千鶴「うん。平気」コク

千鶴「…ライラさんが言ってたよね。まだ私にもちゃんと残ってるから…ぷ、プロデューサーの可愛いって…言葉」ギュ

忍「そっか」

千鶴「うん」ニコ

忍(…おお…乙女だなー…千鶴ちゃん)

千鶴「――って…あっいやいまのは…」アワアワ

忍(あ、いつも通りだ。なんか安心する)フフ

千鶴「じ、じゃなくて、あの、えっと…そ、そう!今日とか、明日くらいはさすがに…遠慮しようかなって思うだけだし!」

忍「ん?」

千鶴「はうぐ!だから、ちがっ……//」カァァ


千鶴「ぐぅぅっ…!」シュゥゥ…

千鶴「…な、なんでもないっ。から!ご、ごめん!お、お祝いは、ちゃんと、明日する、するから!」

忍「??う、うん。よ、よく分かんないけど分かったよー」パタパタ

千鶴「うん!…え、えへへ…。…ま、また」…フリフリ


パタン


忍「…」

忍「…」コロン

忍「…あそっか。明日ってアタシ…」

忍「…」コロコロ…

忍「へへっ。楽しみだー」



・・・・・


ポン


忍「ふあ?」

P「お。起きたか」

忍「…、……?」

忍「…」

忍「…?…」

忍「んあっプロデューサーさん!?」ガバッ

P「うお」ビク

忍「ひあ…よっ…よだれとか、つ、ついてないよねーっ」ゴシゴシ

P「…うん。たぶん…」

忍「そ、そか。あっあと寝ぐせっうあーあー」

P「落ち着け」

忍「お、おちつく」コクコク


P「ごめんな。さっきもどって来たところなんだ。送って行くだろ?」

忍「あ…うん。それは嬉しいけど…」

忍「…うん。ありがと。へへー」ニコ

P「うん」

忍「こんな遅くまでお外でお仕事だったんだ?」

P「えらい人とご飯食べてた」

忍「なにっそれはずるいなーっ」

P「はは」

忍「…。ふふっ」



・・・・・


P「最近また寒くなって来たな」

忍「そぉだねー」

P「今日はレッスンが終わってから事務所にいたのか」

忍「あ、うん」

P「ずっと寝てた?」

忍「ち、ちがうよー。眠り姫じゃあるまいし…」

P「そっか。はは」

忍「…ふふ。うん」

忍「…ちがうよ。アタシはお姫様みたいに可愛くはないもん…」

P「…?」

忍「……」ギュ


P「……」ガコ

P「そうか?俺は可愛いと思うけど」

忍「…」

忍「そ、そう?」

P「うん」

忍「そ、そっかー…えへへ」

忍「…あの…あのね?今日は千鶴ちゃんと、ライラさんと一緒に、もっと可愛くなるにはどうしたらいいかなって、みんなにいろいろ聞いてたんだ」

P「そうなんだ」

忍「うん」コク


P「忍はまじめだな」

忍「そ、そうかな」

P「うん。そういうところが、忍のいいところだと思うよ」

忍「…」ギュ

忍「え、えへへ。そう…かな」

忍「ねえプロデューサーさん」

P「うん?」

忍「…うん」

忍「アタシ、可愛い?」

P「可愛いよ」

忍「アイドル、ちゃんとできてる?」

P「できてるよ」


P「まじめで、もっとアイドルしようって頑張る忍が、可愛いよ」

忍「……うん。そっか…へへ」

忍「ありがと。うん。大丈夫。ごめんね」

忍「ふふ…プロデューサーさんと一緒なら、アタシ、もっと可愛くなれるな。きっと」

P「そっか」

忍「うんっ。へへー…へへへ。ふふ。にへへ」

P「……」


忍「よっ」スト

忍「ありがとねっ」

P「どういたしまして」

忍「うんっ。じゃーまた明日」

P「おう。…あ」チラ

忍「?」

P「…うん。えっと」

P「…ええと。誕生日おめでとう」

忍「…」

忍「ふふ、ふふふ。うん。ありがと」

忍「プロデューサーさんが一番だ」

P「ごめんな」

忍「なんで謝るの?」

P「いや、一番に言うのが俺なんかで、なんかごめん」

忍「ふふっ。なんで謝るのさー♪」バシ

P「いたい」

忍「へへっ♪…プロデューサーさんが一番でアタシ嬉しいよ。ありがと」

P「…うん。そっか。じゃあよかった」

忍「うん」


P「じゃあまた明日」

忍「うんっ。また明日!」

おしまい


忍ちゃん誕生日おめでとー!わーい!
ごちゃごちゃした話だけど一応忍ちゃん誕SSでした。ありがとうございました

※誕生日。バレ注意
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