俺「麗華ちゃーん、デュエルしようぜ」 原麗華「仕方ないですね」 (137)

俺 LP4000  麗華 LP4000

麗華「先攻は私です。ドロー!」

麗華「カードを5枚伏せてターンエンド!」

俺「・・・俺のターン。ドロー」

麗華「罠発動!!仕込みマシンガン!!」

麗華「さらに続けて自業自得!ご隠居の猛毒薬!おジャマトリオ!連鎖爆撃を発動!!」

俺 LP0  麗華 LP4000

俺「超えちゃいけないライン、考えろよ」

俺「わかった、お前友達いないだろ」

麗華「アナタと一緒にしないでくれますか?」

俺「ぐぬぬ・・・じゃあ名前言ってみろよすぐだぞ!!」

麗華「ぱっと思いついた方は長谷部さんですかね」

俺(誰だったっけ・・・)

麗華「何故か私を慕ってくれるんですが・・・って、何してるんですか?」

俺「ちょっと待って。今PSP出すから・・・」ゴソゴソ

俺「あーこの娘かー」

麗華「知らなかったんですか?」

俺「さらっと流した程度だったからなー。炎属性あんまり興味なかったし」

麗華「私は好きですよ、炎属性」

俺「麗華ちゃんは炎属性のバーンが好きなだけでしょ・・・」

麗華「火霊術とか一種の美学を感じますよね」

俺「それには同意」

ジャッカル岬「よう、何やってんだよ?」

俺「んー、サンドバックかな?」

麗華「公平な勝負でしたが」

俺「世の中には正論だけじゃどうにもならないことがあるんだよ」

麗華「はぁ・・・」

俺「汚いことだらけなんだよ、社会なんて」

ジャッカル「社会もニートにそんなこと言われたくなかったろうよ」

俺「せめてゆまだけはそういった世間の穢れを知らないまま育って欲しい」

麗華(それはそれで問題では・・・)

ジャッカル「ゆまと言えばだけどな」

俺「ん?なんかあった?」

ジャッカル「何かあったかは分かんねぇけどこんな物を渡されてよ、お前に渡しに来たんだよ」

俺「はあ・・・手紙っすか」

ジャッカル「まあ読んでみろって」

俺「ゆまが関わってるんだろ?」

ジャッカル「みたいだな」

俺「つまりアレだ・・・ズバリ!これはラブレターでしょう!」

麗華「・・・」

俺「ゆまのやつめ・・・直接俺に愛の言葉を囁くのが恥ずかしいからって、それを手紙にして送るなんて・・・」

ジャッカル「・・・」

俺「今頃ゆまは、この手紙を俺が読んでいる所を想像して枕に顔を埋めているだろう。もちろん、気恥ずかしさからだ・・・ふふっ、可愛いやつめ!」

ジャッカル「・・・」

俺「俺さんはすぐに返事をくれるだろうか・・・どうやってゆまの気持ちに答えてくれるんだろうか・・・心の内はまさにお花畑」

麗華「・・・」

俺「しかし、ふと思ってしまうのさ。もしもいい返事を貰えなかったらどうしよう、と」

ジャッカル「」

俺「途端にゆまの心は不安に侵食される。まさに気分はこの世の終わりさ・・・ゆま、俺さんに嫌われたら生きていけません、ってな」

麗華「・・・」

俺「バカだよな・・・俺がゆまの好意を拒むなんてありえないのに・・・ああ、俺のこの溢れんばかりの愛を絶望の中にいる彼女に伝えるにはどうしたら・・・」

ジャッカル「早く読め!!」
麗華「早く読め!!」

手紙「ゆまは預かった  ホセ」

俺「・・・」

麗華「・・・」

ジャッカル「だから早く読めって俺「どゆことー!!?」

麗華「これは・・・どういうことで俺「ねぇどゆことー!!?」

ジャッカル「どういうことも何もそういう俺「ちょっとマジどゆことー!!?」

麗華「やはり、そのままの俺「ゆまたんどゆことー!!?」

ジャッカル「うるせぇ!!」ドカッ!!
麗華「落ち着きなさい!!」バキッ!!

俺「フォ・・・フォーム・・・」ボロボロ

俺「状況を整理しよう」

ジャッカル(冷静になった途端仕切り始めやがった)

麗華(さっきまで狼狽してたくせに・・・)

俺「まずは手紙の文面の解釈から」

麗華「文章が抽象的過ぎます」

ジャッカル「つっても、ここはまっすぐ解釈すればいいんじゃね?」

俺「うむ、そうなると・・・」

麗華「宮田さんは誘拐された、ということになりますね」

麗華「このホセという方は?」

俺「ジョギングが得意なおじいちゃんだ」

ジャッカル「あん?知り合いなのか?」

俺「奴はきわめてダーティだ。いたいけな少女を誘拐するなんて朝飯前だろう」

麗華「悪人ということですか?」

俺「世界改変する程度のスペックだよ・・・そして何より」

麗華「・・・」

俺「奴は変質者だ」

ジャッカル「確定じゃねえか・・・」

俺「一刻も早くゆまを助け出さなくては・・・ただでさえ寝取られ属性の高い娘なんだ。少しでも助け出すのが遅れたら・・・」

ジャッカル「遅れたら・・・?」

俺「ダークネスと化したHERO使いが黄金の蟹と最終決戦する事態になりかねん」

麗華(いみがわからない)

俺「この手紙はどうやって手に入れたんだ?」

ジャッカル「やけに育ちの良さそうなガキに渡された。そういやここの制服着てたな」

俺(アイツか・・・)

麗華「ジャッカルさん、その子はもしかしたらこのホセさんという方と関係していたのでは?」

俺(関係どころか同一人物ですがな)

ジャッカル「あーなるほど・・・でも、そいつとはすぐに別れちまったから居場所とかは分からねぇぜ?」

麗華「そうですか・・・いい手がかりになると思ったのですが・・・」

俺「いや、アイツらの居場所は大体分かってる」

ジャッカル「マジかよ」

麗華「本当ですか?」

俺「確信はないよ・・・だから今から裏を取りにいこうと思う」

~デュエルアカデミア~

俺「レインさーん!!お客様の中にレイン様はいらっしゃいませんかー!?」

モブ「ヤダ・・・なにあれ・・・」ザワザワ

モブ「あの人あれよ・・・いつもアカデミアを徘徊してる・・・」ヒソヒソ

モブ「な・・・なんか臭う・・・」ザワザワ

ツァンディレ「な・・・何やってんのアイツ・・・?」ザワザワ

麗華(他人のフリ他人のフリ・・・)

ジャッカル「wwwww」

俺「レインちゃーん!!愛しの俺が来ましたよー!!」

レイン恵「・・・なに?」

あまり関係ないけど
俺「ドロー4枚伏せエンド」

「ドロー」

俺「トラップ発動!ギフトギフトギフトシモッチ!」

「」

俺「やったぜ」

これ決まったときは絶頂射精wwwwwwww

俺「よーレインちゃんしばらくー!」

レイン「・・・しばらく」

俺「最近調子どーよぉ?ぼちぼち?」

レイン「・・・ぼちぼち」

俺「そお?俺もぼちぼちよ。おそろーい!イエー!!」

レイン「・・・うん」

ジャッカル「これは・・・会話、なのか?」

麗華「さ・・・さあ?」

ジャッカル「お前ら仲良かったのかよ?」

俺「モチのロンっしょー!俺とレインさんはマブダチよ!」

麗華「・・・分からない、色々と」

俺「ねー?レインの親分ー?」

レイン「・・・」

俺「俺たちはぁ2人で1つのプリキュア、みたいなー?」

レイン「・・・」

麗華「どう返したらいいか困ってるんじゃないですか?」

ジャッカル「そんなん俺だってどう返せばいいのか分かんねぇよ・・・」

レイン「・・・用があるの?」

俺「んー?用っていうかー・・・ちょーっと耳貸してくんない?」

レイン「・・・」スッ

俺「・・・」ススッ

麗華「ああ・・・あの人とレインさんがあんなに密着して・・・」

ジャッカル「ちょっとした事件だよな」

麗華「あ、そこのアナタ。私が見張ってるので通報はしないであげて下さい!」

俺(なーんかゆまがお前んとこのジジイに誘拐されたらしいんだけど、レインのとっつぁんは何か聞いてないの?)ヒソヒソ

レイン「・・・知らない。知っていたとしても私には話せない」

俺(・・・ちなみに、今アイツらがどこにいるか分かる?)ヒソヒソ

レイン「・・・それも言えない」

俺(そこを何とか!めぐたんと俺の仲じゃん?)ヒソヒソ

レイン「言えない」

俺「・・・さいですか」

レイン「・・・ゴメン」

俺「いーよいーよ、めぐさんと俺の仲だし」

俺「つーわけだお前ら、行くべ」

麗華「あら、もういいんですか?」

ジャッカル「結局何の用だったんだよ?」

俺「んー?無駄骨だったからいいや」

麗華「はあ・・・」

俺「とりあえず戦力が必要だ」

ジャッカル「あ?そんなん俺らだけで十分だろ?」

俺「相手は強い上に3人組だ。俺が戦わなくていいように、あと1人強力なのが欲しい」

麗華「また自分だけ楽しようとして・・・」

麗華「強力な戦力ですか・・・ツァンさんにでも協力してもらいますか?」

俺「いや、奴はダメだ」

ジャッカル「なんでだよ?」

俺「俺が個人的に好かないってのが一番の理由だが・・・シンクロはマズイ」

麗華「シンクロがマズイ?」

俺「どうせこの世界のキャラのことだ。シンクロ使うなって言っても数分後には平気で使い出すだろう・・・」

ジャッカル「見てきたように言うじゃねぇか」

俺「ここはデミスドーザーでいこうと思う」

麗華「げっ・・・!」

ジャッカル「デミス・・・雪乃か」

麗華「で、でも藤原さんはお忙しいのでは・・・?」

俺「ゆまの一大事だ、致し方ない」

麗華「藤原さんが誘いを断るかも・・・」

俺「ゆまの一大事だ、そんなわけがない」

麗華「他に適任な方がいるのでは!?」

俺「ゆまの一大事だ、時間がない」

ジャッカル「お前雪乃嫌いなの?」

麗華「嫌いというか、ウマが合わないというか・・・」

俺「私情は捨てろ!ここは戦場だぞ!!」

麗華「戦火の中で人間の心を忘れるのなら、それはただのマシーンだわ!!」

俺「マシーンにだって平和を願うことはできる・・・」

麗華「そうやって平和になったって、マシーンは平和な世界には順応できないのよ・・・!!」

ジャッカル「お、おう・・・頭大丈夫かお前ら?」

俺「雪乃さーん!!お客様の中に雪乃様はいらっしゃいませんかー!?」

ジャッカル「そういうのもういいから」

俺「ゆっきのーん!!あーそーぼー!!」

麗華「・・・」

俺「アソボット戦記ゆきのーん!!」

雪乃「そう何度も怒鳴らなくても聞こえているわ」

俺「忙しくても呼べばすぐに来てくれる俺のゆきのん大好きだよーぅ!!」

雪乃「ふふっ、たまたま近くにいただけよ・・・あら?」

麗華「・・・」

雪乃「・・・ふぅー、アンラッキー」

麗華「それはこちらの台詞ですが」

ジャッカル「お前ら仲悪いの?」

俺「ツンデレなんだよ、お互いに」

雪乃「言うわね、坊や」

麗華「ありえません」

俺「ていうかそういう子芝居挟んでる場合じゃないんですけどー!!」

雪乃「急いでるのかしら?何かあったの?」

俺「ゆま さらわれた」

雪乃「なるほど」

俺「ゆきのん今ヒマ?」

雪乃「そうでもないけれど、学友の危機には変えられないわ」

俺「そう言ってくれると思ったぜー!!」

雪乃「ふふっ」

俺「そうと決まればこの4人で・・・!!」

雪乃「この4人?」

麗華「・・・」

俺「あ?」

雪乃「・・・」

麗華「・・・」

俺「・・・」

雪乃「二者択一で」
麗華「二者択一で」

俺「時間ないって言ってんだろーが!!」

雪乃「彼女といると門限には帰らされてしまうわ」

麗華「藤原さんといると補導されてしまいます」

俺「こ、コイツら・・・」

ジャッカル「なーもうめんどいから俺たちだけで行こうぜー。俺とお前なら楽勝だって」

俺「・・・」

ジャッカル「なぁーって」

俺(冷静に考えてみよう・・・デミドとバーン、おそらくどちらも機皇帝には有効だ・・・いや)

俺「そういや今回麗華ちゃん思考バカだったわ、行くぜゆきのん!!」

麗華「ちょっと待ちなさい!!」

麗華「私のどこがバカだって言うんですか!?」

俺「チェーンの概念から勉強しましょうね」

ジャッカル「お前昔のほうが強かったぞ」

雪乃「負け犬はさっさとお帰りなさいな」

麗華「・・・バカって言う方がバカー!!」スタコラサッサー

ジャッカル「行っちまったな・・・いいのか?」

俺「いいよ。これからすることに麗華ちゃんを巻き込むわけにはいかない」

雪乃「優しいのね」

俺「いや、あの娘のCPUが足手まといなのは事実です」

ジャッカル「麗華を巻き込みたくないことか・・・ヤベェやつだな?」

雪乃「法に触れる類かしら?」

俺「そうね。端的に言うとセキュリティを敵に回します」

雪乃「へぇ・・・」

ジャッカル「面白ぇ・・・そんなん慣れっ子だぜ・・・!」

俺「やっぱ頼もしいわ、君たち」

俺「敵は治安維持局にあり!!」

雪乃「念の為聞いておきたいのだけれど、どうして誘拐犯の居場所が分かったの?」

ジャッカル「そういやお前、最初から知ってる口ぶりだったよな?」

俺「交友関係と欠かさぬ本編視聴の賜物だよ」

ジャッカル(分からん・・・)

雪乃(やっぱりこの子面白いわ・・・)

俺「まあ結構前の話だしぶっちゃけ確証はない」

ジャッカル「なんだよ、はっきりしねぇなぁ」

俺「だってあの辺は中だるみ凄かったし満足が全部持っていったし」

俺「で、不安だったから先に知ってそうな奴に聞きにいったんだけど無駄足だったね」

ジャッカル(なんでレインがそんなこと知ってると思ったんだよ・・・)

雪乃「で、仕方がないから確証はないけど治安維持局に潜入しましょう。と、そういう話ね」

俺「そだよ」

ジャッカル「リスクが高ぇな。危険を冒して治安維持局にまで忍び込んでハズレでしたじゃ報われねぇぜ」

俺「それでもやるしかない・・・別にぃ怖気づいたってんなら乗らなくてもいいですよぉ?」

ジャッカル「はっ!冗談だろ?」

雪乃「舐めないでほしいわね」

俺「君たちホント頼もしい」

雪乃「進入経路は確保できているの?まさか正面から入るわけじゃないでしょう?」

俺「いや?正々堂々真正面からお邪魔するよ?」

ジャッカル「マジかよ」

俺「だって俺たちさらわれた姫君を救出する正義のヒーローだよ?」

ジャッカル「そんなんで一般人が治安維持局に入れるわけねぇだろ」

俺「え?マジぃ?それどこソースよぉ?」

ジャッカル「極めてマジョリティな一般論だよ」

雪乃「茶番はいいからさっさと教えなさいな」

俺「ああ、移動するぞ」

~噴水広場~

雪乃「こんな所に来て・・・お茶でもするつもりかしら?」

ジャッカル「時間ねぇんじゃないのかよ」

俺「まぁ待てって。この時間はたしかこの辺に・・・あーいたいた」

俺「んちゃっす、マーさん」

マーミームー「・・・あらぁ、俺さん。お久しぶりですねぇ」

ジャッカル(・・・誰だ?)ヒソヒソ

雪乃(確か・・・某社の社長秘書だったかしら)ヒソヒソ

ジャッカル(ああ・・・あのバカでっけービルの・・・)ヒソヒソ

マー「最近顔を出してくれなくて寂しかったですよぉ」

俺「マージで?この世界で俺にそんなこと言ってくれるのゆまとマーさんだけだわ」

雪乃「あら?私も坊やを拒絶したことはないのだけれど」

俺「そうでした」

マー「あらぁ・・・ずいぶんと若い女の子たちと一緒なんですねぇ・・・そういうことは程々にしないと駄目ですよぉ?」

俺「うん気をつける・・・はぁ、モテる男は辛いよ」

ジャッカル「ふざけろ」

マー「それで何か用ですか?」

俺「ちょっちアレ用意してくんね?」

マー「アレ、ですかぁ?」

俺「うん、偽造ID」

ジャッカル「ブーーッ!!」

雪乃「そんな出前頼むみたいに・・・」

マー「いいですよぉ」

ジャッカル「いいのかよ!?」

マー「どこのIDを用立てればいいんです?」

俺「治安維持局で」

マー「・・・これはまた、大御所が出ましたねぇ」

俺「あ、やっぱ無理だった?」

マー「いえ、ちょっと大変ですが大丈夫ですよぉ」

ジャッカル「・・・権力って本当に何でもできるんだな」

雪乃「現代社会の闇を垣間見ている気分ね」

マー「では、社内で作成しますので移動しましょうか」

俺「どんくらいかかりそう?」

マー「大体30分くらいですかねぇ?」

俺「分かった。なるべく巻きでお願い」

マー「了解でぇす。では、私に付いてきてくださぁい」

俺「行きますよ、お二人さん」

ジャッカル「お前の人脈どうなってんだよ・・・?」

俺「トップモデルからサテライトのギャングまで何もかもだよ」

ジャッカル「あの女の会社って何やってんだ?」

俺「んー?ホント何でもだと思うよ」

雪乃「故にコネクションも多い、ということかしらね」

俺「だろうね」

マー「どこにでもある一般企業ですよぉ」

ジャッカル「一般企業は簡単に偽造ID用意したりしねぇよ」

マー「意外とどこでもやってるんですけどねぇ」

ジャッカル「・・・マジか!?」

マー「映画とかだと」

ジャッカル「・・・」

マー「着きましたよぉ」

雪乃「あら、意外とすぐだったわね」

俺「そりゃあ激務に追われる社長秘書が休憩に遠出してちゃ問題でしょ」

ジャッカル「お前はその激務に追われてる社長秘書を顎で使ってるわけだけどな」

俺「友人の頼みはプライスレス」

雪乃「それは受動側が唱えるのが美しいのであって、坊やが言ったらただの厚かましい主張よ」

俺「今更世間体とか気にしてもしゃあないし」

ジャッカル「ニートが言うからこそ説得力のある台詞だわな」

~某社某室~

俺「顔はめんどくさいから変えなくていいや。名前だけ偽名で」

ジャッカル「変装とかしたほうがいいんじゃねぇの?」

俺「あれって意外と時間かかるんだよ?まあ、帽子と眼鏡くらいでいいでしょ。それに・・・」

ジャッカル「なんだよ?」

俺「せっかくのハンサムフェイスを隠してしまったら俺の魅力が半減してしまうだろう?」

ジャッカル「ははっ、くたばれ」

雪乃「この際整形でもしたらどう?今より下になることなんてないからお得よ」

俺「・・・」

マー「名前の方はどうします?」

ジャッカル「個人的には覚えやすいのがいい」

雪乃「私の美しさに見合ったものがいいわ」

俺「ダニエル、ティモシー、エヴァで」

ジャッカル「後半覚えにくいわ!!」

雪乃「それより男性名が2人いるのだけれど」

俺「じゃあマッシュ、オルテガ、ガイアで」

雪乃「男性名を減らせと言ったつもりだったのだけれど、分かりにくかったかしら?」

俺「じゃあフィオーラ、ファリナ、フロリーナ!これならいいだろ!?」

ジャッカル「・・・お前はどれ使うの?」

俺「そりゃあ、フロリーナなんて高貴な名前が似合うのは俺しかいないだろう」

ジャッカル「割とマジでキモいわ!!」

雪乃「真面目に考えて」

俺「完二、りせ、直人」

雪乃「真面目に」

俺「今のはけっこう真面目だったでしょー!!?」

俺「よし・・・じゃあシンジ、アスカ、レイで決定な・・・」ハァハァ

ジャッカル「もうそれでいいわ・・・」ハァハァ

マー「あ、終わりましたかぁ?」

雪乃「ええ・・・ものすごく不毛な時間を過ごした気分ね・・・」

俺「つーかこんなことしてる場合じゃねーじゃん!!」

ジャッカル「その通りだよバーカ!!」

マー「焦らなくても、IDの方ならもう仕上がってますよぉ」

俺「さっすがマーさんデキる女ー!!」

マー「治安維持局の方にも細工を施しておきました。アナタ方は本日付で配属された新人セキュリティということになってまぁす」

俺「さすがマーさん用意周到ー!!」

ジャッカル「・・・なぁ、今更だけどこの会社ヤバくね?」

雪乃「そうね」

マー「セキュリティの制服もこちらで用意したので、後で着替えて下さいねぇ」

俺「さすがマーさん気配り上手ー!!」

マー「これがIDでぇす。なくさないで下さいね?」

俺「・・・俺の写真映り悪くね?」

ジャッカル「それ、よく撮れてる方だぞ」

~治安維持局~

モブリティ「・・・それで、君たちが本日付でここに配属になった」

俺「はい!!僕は!エバンゲリオン初号機パイロット!碇シンジです!!」

ジャッカル「・・・惣流=アスカ=ラングレー」

モブリティ「外国の方かな?」

ジャッカル「南アフリカから来ました」

モブリティ「・・・」

雪乃「綾波レイよ」

モブリティ「・・・」

ジャッカル(めっちゃ怪しまれてんだけど・・・)ヒソヒソ

俺(お前のせいだな。なんだよ南アフリカって・・・正解はドイツだよ)ヒソヒソ

ジャッカル(知らねぇよ!つーかお前の方が酷ぇよ!!)ヒソヒソ

モブリティ「お前ら本当に正式なセキュリティなんだろうな?」

俺「もちのろん」

ジャッカル「当然」

モブリティ「・・・」

雪乃「モブリティ隊員、彼らは慣れない環境に緊張しているのでしょう。なに、彼らもプロです。じきにここの空気にも慣れていくでしょう」

モブリティ「・・・そうか」

モブリティ「君にはそういった緊張の念はないようだな」

雪乃「はっ!然るべき訓練を受けておりますので」

モブリティ「頼もしいな。君たちにはこの部署に勤務してもらう。後のことは君にまかせてもよさそうだが?」

雪乃「お任せ下さい」

モブリティ「ならば、私はこれで失礼するよ・・・中央勤務は忙しいのでな」

雪乃「心中、お察しします」

モブリティ「ふっ・・・ではな」スタスタ

ジャッカル(なんだこの茶番)

雪乃「まあ、ざっとこんなものかしら」

俺「やるじゃんゆきのん!さすが女優志望」

雪乃「ふふっ、この程度は当然よ」

ジャッカル「しかし早い内から自由行動ができるとはラッキーだな」

俺「そうだね。若干セキュリティの管理体制に問題があるよね」

雪乃「大きな組織なんて大概そういうものじゃないかしら?」

俺「機械がIDを認めれば信用するしかないってことか」

ジャッカル「無駄な時間と人員を省くための機械だからな」

雪乃「で、内部に潜入したまではいいけれどこれからどうするの?」

ジャッカル「まさかここからノープランってわけじゃねぇんだろ?」

俺「・・・」

ジャッカル「・・・おい」

俺「そ、そそそそんなわけないじゃん」

ジャッカル「マジかよ」

雪乃「勘弁してほしいわ」

俺「誤解があるようだから言っておくが場所は分かる」

ジャッカル「ほう」

俺「ただそこに行く手順が分からない」

雪乃「それを世間一般では場所が分からないと言うのよ」

俺「案内図的なのないの!?」

雪乃「パソコンで調べたら?」

俺「なーる、ゆきのん冴えてるじゃん」

俺「因みに誰かパソコン得意?」

雪乃「私が動かすといつも壊れてしまうの、何もしてないのに」

ジャッカル「ほら、俺って肉体労働専門じゃん?」

俺「なんだよ、口だけは達者なトーシローの集まりかよ!」

ジャッカル「お前がやりゃあいいじゃん」

俺「・・・他の手段を探そう」

雪乃「私がやってみてもいいけれど?」

俺「バットエンドしか見えない」

ジャッカル「やっぱ麗華の奴を連れてくるべきだったな」

俺「すみませーん!ちょっと聞きたいんですけどぉ・・・」

モブリティ「はい?どうしました?」

俺「あのぉ、俺今日ここに配属されたばかりのド新人なんですけどぉ、この荷物を届けろって言われたんですけどぉ、ちょっと来たばっかなんでこの場所分からなくてぇ、だから道を教えて欲しいなぁって思うんですけどぉウィッシュ」

ジャッカル(う、うぜぇ・・・!!)

モブリティ「い、いいですよ・・・それで、その場所は?」

俺「長官室的なところです」

ジャッカル「ブッ!!?」

雪乃(いきなり噴き出すと怪しまれるわ、止めなさい)ヒソヒソ

ジャッカル(いや、だってよぉ・・・)ヒソヒソ

雪乃(察するに、どうやらゆまは治安維持局の長官と一緒にいるようね)ヒソヒソ

ジャッカル(それってアレだろ?ゆまを誘拐したのはここの長官ってことじゃん・・・そんなん驚くなって方が無理だぜ・・・)ヒソヒソ

モブリティ「・・・えーと、それは長官に用があるということですか?」

俺「そうみたいっすねー。どうしても!どうしても至急この荷物を長官に届けないといけないらしくてー!」

モブリティ「はぁ、だれに頼まれたんです?」

俺「イェーガー副長官です」シレッ

モブリティ「副長官から直接場所はお聞きにならなかったんですか?」

俺「それがあの人、俺に頼むなりすーぐどっか行っちゃってぇ!せっかちなドングリピエロですよねー?」

ジャッカル(・・・よくもまぁそんな嘘がペラペラと出てくるもんだ)

俺「だから副長官に確認を取っても連絡付かないと思いますよー?」

モブリティ「そうですか・・・しかし困りましたね」

俺「ホントっすよー」

モブリティ「いえ、そうではなく・・・一般の隊員には長官の居場所は教えられていないんです」

俺「・・・マジで?」

モブリティ「それどころか、現在の長官がどういった方なのかも我々はよく知らないんです」

俺(不安定すぎだろセキュリティェ・・・悪の秘密結社かよ・・・まあ実際それっぽい奴らだけど)

モブリティ「どうしましょうか・・・?」

俺「あーいーっすよ、こっちは俺たちで何とかするんで。お仕事邪魔してごめんなさいね」

モブリティ「いえ・・・それでは失礼します」スタスタ

俺「・・・お手上げ侍じゃん」

ジャッカル「お手上げ侍だな」

雪乃「坊や、副長官とコンタクトは取れないの?」

俺「んー・・・コネクションがないこともないけど、アイツたしか今行方をくらましてるんじゃなかったかな?」

ジャッカル「どこにいるか分かんないって?」

俺「そうだね、正直難しいかな」

ジャッカル「そうか・・・ならしらみつぶすしかねぇな」

俺「がんばれ肉体労働専門」

雪乃「見つかったら教えなさい」

ジャッカル「お前らもやるんだよ!!」

伊東拓也「何を騒いでいる?」

ジャッカル「あん?」

雪乃「・・・いえ、些細な言い争いです。今、解決しました」

俺(あ・・・これあかんパターンや)

伊東「そうか、それならいいんだが・・・ん?」

俺「・・・」

伊東「俺じゃないか。治安維持局に何の用だ?」

俺「ちょっとトイレを借りに・・・」

伊東「というか、何故セキュリティの制服を着ている?」

俺「このたびコスプレイヤーに就任いたしまして・・・」

モブリティ「ここにいたのか。お前たち、仕事をサボって何をしている!探したぞ!」

ジャッカル(あー・・・これヤベェな・・・)

伊東「ん?仕事とは、どういうことだ?」

モブリティ「どうもこうもない。そこの新人たちが就任早々行方をくらましてな・・・おかげでこちらは大迷惑だよ!」

雪乃(さて・・・どう切り抜けるのかしら・・・?)チラッ

俺「・・・」

モブリティ「仕事は遊びじゃないんだぞ!碇隊員!!」

伊東「碇・・・?お前そんな苗字だったか?」

俺「」

ジャッカル(あーこれ積んだわ)

雪乃(どうやら足手まといは見つかったようね・・・)

俺(広すぎる交友関係が仇となるとは・・・)

モブリティ「・・・それはどういうことだ?」

伊東「どうもこうも・・・説明してくれるんだろうな?俺」

ジャッカル「はぁ・・・お前戦犯な」

雪乃「役立たず・・・」

俺「ぐぬぬ・・・」

俺「まあいい・・・俺には最終兵器がある・・・」

ジャッカル「もういいって、お前には期待してねぇから」

雪乃「今回のことは事務所を通して正式に抗議させてもらうわ」

伊東「おい俺」

俺「・・・デュエルで勝負だーー!!!」

伊東「・・・なんだと?」

俺「揉めごとになったらデュエルで解決!!それがこの世界のルールだろうが!!」

ジャッカル「お前・・・デュエルはド○えもんじゃねぇんだぞ・・・」

雪乃「でも一理ある。そう思わないかしら?」

伊東「・・・たしかに」

モブリティ「そうかもしれん」

ジャッカル(え?そういう流れ?)

俺「でしょでしょ!?」

伊東「ならばデュエルだ!本官が勝ったら全てを話してもらうぞ!!」

俺「・・・誰が行く?」

ジャッカル「・・・言いだしっぺが行けよ!!」

雪乃「アナタそれ男としてどうなの?」

俺「え、俺?やだよめんどくさい」

ジャッカル「しゃーねーな、んじゃあ俺が相手に・・・」

俺「あいつカオス使いだぞ」

ジャッカル「・・・めんどくせぇ」

俺「だべ?この中で除外に強いのは多分ゆきのんだけど・・・」

雪乃「私だって除外は嫌いよ」

ジャッカル「・・・オーケー分かった。じゃんけんだな」

俺「お前行けよ」

ジャッカル「どんだけお前に譲歩してやってると思ってんだ!!いいからやるぞ!」

三人「じゃーんけーん・・・!」

俺「待て!!」

ジャッカル「なんだよ!?」

俺「最初はグーからじゃないとなんか気持ち悪い」

ジャッカル「知るかよ!!」

雪乃「最初はグー、じゃんけん・・・」

俺「おい待てゆきのん!!」

ジャッカル「チームの輪を乱すなって・・・ああもう!!」

俺「」

ジャッカル「うっし!」

雪乃「坊やの負けよ。おとなしくデュエルしてらっしゃい」

俺「ちっくしょー!!」

伊東「相談は済んだか?」

ジャッカル「ああ、たった今な」

雪乃「アナタをぶちのめすナイトが誕生したところよ」

俺「私男だけど除外ゾーンってなくなればいいと思う」

伊東「除外は立派な戦略だぞ俺よ」

俺「うっせー玄米3積みすっぞ!!」

雪乃「それは奴らにとってご褒美よ」

俺「デュエル!」
伊東「デュエル」

俺 LP4000  伊東 LP4000

伊東「お前から挑んだデュエルだ。よって先攻は本官がもらう!」

俺「理屈が通ってねぇぞふざけんな!!」

伊東「ドロー!!」

俺「クソが!!」

伊東「本官はライトロード・パラディン ジェインを召還!!さらにカードを1枚セットしてターンエンドだ!!」

伊東「ジェインの効果でデッキの上から2枚を墓地に送る」

俺「ネクガとグラゴニスか・・・グラゴニス?」

ジャッカル「カオスロードか」

雪乃「専門でないからよく分からないのだけれど、カオスロードにあの竜っているのかしら?」

ジャッカル「分からん。じゃあ純ライロかよ?」

雪乃「それはウチの学園の方にすでにいた気がするわ」

ジャッカル「まあいい。で、こっちの案配は・・・?」

俺「俺のターン!ドロー!!」

「俺の手札」
おろ埋 増援 黒庭 ヴァイロンプリズム×2 テラフォ

ジャッカル「なにあれ」

雪乃「戦うたびにデッキが奇怪になっていくわねあの坊やは」

ジャッカル「ヴァイロンデッキか?つーか手札が事故ってんのかどうかも分かんねぇ・・・」

俺「・・・おろ埋発動。シンクロ・フュージョニストを墓地に」

ジャッカル「あ、ダメだヴァイロン主軸じゃねぇぞ」

伊東「もっとハキハキ宣言せんか!!」

俺「さらに!!俺は!!フィールド魔法ブラック・ガーデンを発動!!!」

ジャッカル「うるせぇ!!」

俺「注文多いね君たちは!!」

俺「チューナーモンスター、ヴァイロン・プリズムを召喚!」

伊東「む?ヴァイロンデッキか!」

雪乃(違うわね)

ジャッカル(ぜってー違ぇ・・・)

俺「お前のフィールドにトークンが生まれるぞ」

伊東「攻撃力800のトークンをわざわざ敵のフィールドに特殊召喚だとぉ!?」

ジャッカル「アイツ自分の役割知ってんなぁ」

俺「ブラック・ガーデンの効果でトークン破壊」

伊東「な、なにぃ!?フィールドの植物族モンスターを全てと自身を破壊してその攻撃力の合計値分の攻撃力を持つモンスターを墓地から特殊召喚するだとぉ!!?俺のやつ、そこまで考えて・・・!!」

俺「あ、ごくろうさまです」

ジャッカル「アイツホント知ってんなぁ」

雪乃「進行上手ね」

俺「俺はシンクロ・フュージョニストを特殊召喚!!」

伊東「クッ・・・俺のフィールドにチューナーとチューナー以外のモンスターが揃った・・・来るか!?」

俺「俺は、レベル2シンクロ・フュージョニストにレベル4ヴァイロン・プリズムをチューニング!!」

俺「シンクロ召喚!!大地の騎士ガイアナイト!!」

雪乃「ブリューナクではないのね」

ジャッカル「アイツはいつもそうだ」

俺「さらに!ヴァイロン・プリズムの効果でLP500を支払い自身をガイアナイトの装備カードにする!!」

俺 LP3500  伊東 LP4000

伊東「なんだと!?これでガイアナイトの攻撃力は実質3600・・・!!」

俺「さらにさらに!シンクロ・フュージョニストの効果発動!!」

伊東「まだあるのか!?」

ジャッカル(・・・ああ、そういうデッキね)

雪乃「あのカードがシンクロ召喚に使われたとき、デッキから「フュージョン」か「融合」と名の付いたカードを手札に加えられるカードだったかしら?」

俺「そうだよ」

俺「俺が手札に加えるカードはミラクルシンクロフュージョン!!」

モブ「なんと!!」

モブ「1ターン目からシンクロ召喚を行い、さらに次の一手までも用意するとは・・・」

ゆま「さすがは俺さんですぅ」

俺「待たせたな!ここでやっとバトルフェイズだ!!」

伊東「ああ!けっこう待ったぞ!」

俺「俺はガイアナイトでジェインに攻撃!!なんか凄いシェーバー!!」

伊東「トラップ発動!!聖なるバリア―ミラーフォース―!!」

俺「うそやん」

俺「お、俺のガイアがぁぁぁあ!!!」

伊東「ふっ、油断大敵だぞ俺よ」

ジャッカル「wwwww」

雪乃「長々とメインフェイズしてああなるのが一番滑稽よね」

ジャッカル「だ・・・ダッセェwww」

俺「外野は黙ってなさいよ!!」

伊東「む?今のは外野とガイアをかけたのか?」

俺「・・・俺が滑ったみたいになるだろーが!!」

俺(どうする・・・ここはゴーズを警戒させつつターンエンドしたいが、LP4000ルールじゃ死にかねん・・・)

モブ「さすがは伊東さんだ。あそこでミラフォを伏せているとは・・・」

モブ「あちらの彼も侮れんぞ。破壊されたとはいえ1ターン目から攻撃力3600ものモンスターを召喚したのだからな」

モブ「ああ・・・このデュエル、面白くなりそうだぜ」

ジャッカル「・・・ギャラリーが増えてきたな」

雪乃「こちらとしてはあまり目立ちたくなかったのだけれど・・・参ったわね」

ジャッカル(・・・いざとなったら俺だけ逃げよ)
雪乃(・・・いざとなったら坊やに全ての罪を着せようかしら)

俺「あまり良い選択とは言えないが仕方ない・・・」

俺「俺はメイン2でテラ・フォーミングを発動!2枚目のブラック・ガーデンを手札に加える!!」

俺「そのまま発動!!」

雪乃「黒庭には召喚に成功したお互いのモンスターの攻撃力を半分にする効果もある・・・あれで後続の攻撃力を減らす算段のようね」

モブ「・・・しかし俺に言わせればあれは悪手だ」

モブ「ああ、黒庭は極めてトリッキーなカード。場に留めてはお互いの動きを制限してしまう諸刃の剣だからな・・・」

モブ「奴にとってこの一手はある種の賭けになる、ということか」

ジャッカル「ああ、あの黒庭がこのデュエルにどう作用するか・・・見物だぜ」

雪乃「アナタそっちの会話に参加するとモブみたいに思われるわよ」

俺「俺はこれでターンエンド」

伊東「・・・いいだろう。本官のターン!!ドロー!!」

伊東「ライトロード・マジシャン ライラを召喚!!」

俺(さようなら黒庭さん)

雪乃「特に何の賭けにもならなかったみたいね」

モブ「・・・」

伊東「お前のフィールドのブラック・ガーデンの効果でライラの攻撃力は半分の850に、そしてお前のフィールドに攻撃力800のトークンが生成される」

伊東「バトルだ!!俺はライラでトークンに攻撃!!」

俺「グワァァァア!!」

伊東「さらにジェインでダイレクトアタック!!」

俺「イシツブテェェェエ!!」

俺 LP1650  伊東 LP4000

伊東「メイン2でライラの効果発動!ブラック・ガーデンを破壊する!!」

俺「いいよ」

モブ「破壊したか」

モブ「そりゃそうだろ。あのまま放置したら蘇生カードだし」

伊東「ターンエンドだ。ライトロードたちの効果でデッキの上から合計5枚のカードを墓地へ送る」

伊東「・・・お、ウォルフがいるな。そのまま攻撃表示で特殊召喚だ」

俺「・・・俺ライロのああいうラッキーパンチ嫌い」

ジャッカル「まあ分かる」

俺(他には・・・ゴーズとジェインが落ちたくらいか)

俺「俺のターン!ドロー!!」

「俺のドロー」
死者蘇生

俺「おいおいこれじゃあMeの勝ちじゃないか」

ジャッカル「アイツいいの引いたなー」

雪乃「向こうに伏せはないし、うまいことやればこのターンで終わるんじゃないかしら?」

モブ「ゴーズも見えてるしな」

俺「えーと・・・あれをああしてこうして・・・」

伊東「おい、まだか?」

俺「ちょっとタンマ、長考ボタン押すわ」

俺「よし分かった。俺は増援を発動!終末の騎士を手札に加える!!」

俺「そのまま召喚!効果を発動するぞ!!」

雪乃「終末で墓地に落とす。美しい動きね」

ジャッカル「最近はそういうの遅いらしいけどな」

俺「破壊神ヴァサーゴを墓地に落とす」

伊東「・・・珍しいカードだな」

モブ「破壊神ヴァサーゴ・・・?」

雪乃「融合素材代用モンスターね」

ジャッカル「アイツのデッキには昔のカードを入れなきゃならない縛りでもあんのか・・・?」

俺「レベル3闇属性悪魔族で何気にすごいスペックを持った奴ですよ?」

俺「そして!俺はRUM‐ミラクルシンクロフュージョン‐を発動!!」

伊東「ランクアップ・・・何だって?」

ジャッカル「おーいアイツカード名詐称してんぞ」

俺「このカードは、俺のフィールド及び墓地のモンスターでシンクロモンスターを素材とした融合モンスターのエクシーズ召喚を行えるカード!!」

伊東「な、なんだと!?」

ジャッカル「混ぜんな」

俺「俺は!墓地に存在する大地の騎士ガイアナイトをカオスエクシーズチェンジ!!オーバーレイネットワークを再構築!!」

雪乃「真面目に」

俺「あ、はい」

俺「俺は墓地のガイアナイトとヴァサーゴで融合召喚!!」

俺「俺のデッキの切り札、地天の騎士ガイアドレイクを召喚だぜー!!」

雪乃「ガイアドレイク・・・攻撃力3500でありながらモンスターによる破壊と対象効果に耐性を持つ大型融合モンスターね」

ジャッカル「久々に見たな」

俺「フゥハハハ!強いぞーかっこいいぞー!!」

モブ「切り札ってもっとピンチの局面で出すカードだよなぁ・・・」

モブ「現実のデュエルはそう美味くいかないよなぁ・・・」

俺「ふっ、俺のガイアの強さはこんなもんじゃないぜ・・・ガイアが俺にもっと輝けと囁いているぜ・・・」

伊東「いいから早くしろ!お前のターン長いぞ!!」

俺「さらに俺は魔法カード死者蘇生を発動!墓地のヴァイロン・プリズムを特殊召喚!!」

俺「終末とプリズムでシンクロ召喚!ダークエンド・ドラゴン!!」

雪乃「守りを考えてスタダの方がよくないかしら?」

ジャッカル「アイツのデッキシグナーの竜1枚も入ってないぞ。「あれはこの世界では遊星たちのオンリーワンだから!!」とか言って」

俺「そしてもちろんヴァイロン・プリズムの効果が発動される」

伊東「・・・ハッ!まさか!?俺のやつ、それが狙いか!!」

俺「フハハハハ!気付いたようだな!!ヴァイロン・プリズムをガイアドレイクに装備させることによってガイアドレイクの攻撃力は4500!!!」

モブ「な、なんだってー!?」

モブ「まさに最強の騎士の誕生ってことかよ・・・!!」

雪乃「・・・」
ジャッカル「・・・」

俺「さあ!最強へと昇華した我がガイアの手によって地獄に屠られるがいい!!」

伊東「くっ・・・もはやこれまでか・・・」

モブ「まさに地球(ガイア)の如き雄雄しさ・・・」

モブ「南無三・・・!!」

雪乃「できないわよ」

俺「・・・」

俺「・・・んん?」

ジャッカル「ガイアドレイクのテキストよく見ろって」

「地天の騎士ガイアドレイク」
融合・効果モンスター
星10/地属性/獣戦士族/攻3500/守2800
「大地の騎士ガイアナイト」+効果モンスター以外のシンクロモンスター
このカードは効果モンスターの効果の対象にならず、
効果モンスターの効果では破壊されない。

「このカードは効果モンスターの効果の対象にならず」

俺「」

伊東「なるほど。装備する効果は対象をとっているのか」

俺「・・・ええーーー!!?まじかるぅぅぅ!!!?」

ジャッカル「じ、自分のデッキの切り札の効果くらい把握しておけよ・・・」

雪乃「正直、今日最大の珍行動よ」

モブ「な、なんてダサいんだ・・・!」

俺「モブ如きに言われるとは・・・」

俺「・・・プリズムはダークエンドに装備で」

伊東「あ、ああ・・・」

俺 LP1150  伊東 LP4000

俺「ダークエンドの効果でライラを墓地送りに」

伊東「う、うむ・・・いいぞ」

俺「あ、バトルで」

伊東「お、おう」

ジャッカル(暗・・・)

俺「ダークエンドでジェインに攻撃」

伊東「ぐわぁぁぁ!!」

俺「ガイアでウォルフに攻撃」

伊東「ぐぬぅぅぅう!!」

俺「そのままエンドで」

伊東「・・・」

伊東「もっと熱くなれ!!」

俺 LP1150  伊東 LP1300

伊東「俺のターン!ドロー!!」

モブ「ライフは意外と拮抗しているな」

ジャッカル「フィールドアドが天と地の差だけどな」

伊東「む?今のは地天の騎士にかけたのか?」

俺「・・・」

雪乃「・・・」

ジャッカル「・・・」

ジャッカル「・・・俺が滑ったみたいな空気止めろ!!」

伊東「このままでは終わらんぞ俺よ!本官は死者蘇生を発動!ライトロード・ドラゴン グラゴニスを

特殊召喚!!」

俺「グラゴニス・・・今の攻撃力は2900か」

ジャッカル「今のアイツの場は低いほうのダークエンドですら攻撃力3100だぞ・・・どうするつもりだ

?」

伊東「そしてグラゴニスをリリース!!」

俺「んん?」

伊東「邪帝ガイウスをアドバンス召喚するぞ!!」

俺「・・・申し訳程度にカオス要素出してんじゃないよ!!」

雪乃(やっぱりカオスロードだったのね)

俺「だが、ガイウスじゃ俺のガイアはどうにもできないぜ」キリッ

伊東「そうだな。仕方がない、ダークエンド・ドラゴンを除外だ」

俺「いいでしょう。まあダークエンドくらい・・・」

伊東「だが効果ダメージも受けてもらうぞ!!」

俺「そうでしたぐわぁぁぁ!!!」

俺 LP150  伊東 LP1300

俺「あ、危ねー・・・」

伊東「・・・一矢は報いたか。私はこれでターンエンドだ」

雪乃「伏せ無しね・・・」

ジャッカル「こりゃあ勝負あったか」

俺「俺のターン!ドロー!!」

「俺のドロー」
ゾンビキャリア

俺「2体目のヴァイロン・プリズムを召喚!!」

伊東「・・・」

俺「覚悟はいいか?伊東さんよぉ」

伊東「・・・やはりお前は強いな、俺。さあ、攻撃してこい!!」

ジャッカル「アイツ最後まで敵役としてのパーソナルをこなしてったな」

俺「バトル!!ガイアドレイクでガイウスに攻撃!!」

伊東「ぐぬおぉぉぉ!!!」

俺「終わりだ!ヴァイロン・プリズムでダイレクトアタック!!」

伊東「この瞬間!本官の墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!!」

俺「・・・ヒョッ?」

伊東「ヴァイロン・プリズムの攻撃を無効にする!!まだ勝負は終わってないぞ、俺よ!!」

俺「わ・・・」

俺(忘れてた・・・!!)
ジャッカル(忘れてた・・・!!)
雪乃「私は覚えてたわよ」

俺「つーかネクガあったんなら思わせぶりな台詞吐いてんじゃないよ!!」

ジャッカル「明らかにこのターンで終わる空気だったろ!!」

伊東「何を言う。本官は別に負けを認めるような発言はしていないぞ?」

俺「グッ・・・ターンエンド・・・!!」

ジャッカル「・・・あーこりゃマズイな」

モブ「そうか?いくら九死に一生を得たといえど、あのガイアドレイクを突破するのは至難の業だと思

うが・・・」

モブ「バカが、そんなんだからお前はモブなんだよ」

モブ「お前もモブだがな」

ジャッカル「忘れたのかよ?アイツのライフは既に150しかないんだぜ?」

モブ「・・・あっ!!」

モブ「そう。そして奴さんの場には攻撃表示のヴァイロン・プリズム」

モブ「つまり伊東さんが攻撃力1650以上のモンスターをドローすれば・・・いや、もしかしたら既に手

札に・・・!!」

ゆま「向こうの手札は3枚・・・その可能性は充分にあります!!」

雪乃(ていうかガイアドレイクの攻撃にネクガ使っとけば勝てたんじゃないかしら?)

伊東「フッ・・・デュエルは最後まで何が起こるか分からんものだな・・・」

伊東「本官のターン!!ドロー!!!」

ジャッカル「お疲れー」

雪乃「私たちはそこのキング・オブ・期待外れとは無関係ですので」

伊東「・・・」

伊東「・・・カードを1枚セットしてターンエンド」

俺「・・・」

ジャッカル「・・・」

雪乃「・・・」

モブ「・・・」

モブ「・・・」

モブ「・・・」

俺「・・・さ、さすがは残念CPUぅ」

俺「俺のターンドロースタンバイメインバトルガイアドレイクでダイレクトアターック!!」

伊東「ゴロォォォォン!!!」

俺 LP150  伊東 LP0

俺「よっしゃぁぁぁあ!!!」

伊東「・・・本官の、負けか」

俺「ふっ・・・アンタも聞こえただろう?神風(かぜ)の静響(こえ)が」

ジャッカル「お前ならやると思ってたぜ!!」

雪乃「さすがね・・・私の期待を裏切らない可愛い坊や」

俺「さっきの台詞聞こえてんだよ非行少女どもが!!」

ジャッカル「相変わらずガイアナイトを立てる為のデッキか」

俺「遊星のフェイバリットがジャンクウォリアーなように、俺の相棒はガイアナイトなのだー!」

雪乃「最近はスタダしか見ないけれどね」

伊東「しかし見事なデュエルだったぞ」

俺「後半グッダグダでしたやん・・・」

モブ「いや、そう謙遜することはないと思うぜ?」

ゆま「そうです!いいデュエルだったと思うです!!」

モブ「ああ。伊東さんをここまで追い詰めるなんて侮れない奴だぜ!」

俺「・・・んん?」

俺「セイセイセイ・・・ちょっと待ってよゴーカイジャー」

ゆま「どうしたんですか?俺さん」

ジャッカル「・・・あ!?ゆまいるじゃねぇか!!」

雪乃「平然とモブに紛れ込んでたわね」

俺「い、いつからいたのよ・・・?」

ゆま「ミラクルシンクロフュージョンを手札に加えたあたりからですぅ」

ジャッカル「めちゃくちゃ序盤じゃねぇか・・・」

俺「え、ええー・・・」

ゆま「そういえば皆さんはなんでこんなところでデュエルしてたんですか?」

俺「それについて説明したいのは山々なんだけど、たった今その理由が不確かになったから説明できな

い・・・」

雪乃「ゆま、アナタ誰かに誘拐されていたのではなかったの?」

ゆま「はえ?なんのことですか?」

雪乃「・・・ちょっと坊や」

俺「今俺に振るなって・・・こっちだって混乱してんだよ」

ジャッカル「ゆま、この手紙見てみろ」

ゆま「はい?・・・あー、これっておじいちゃんが書いてくれたやつです」

俺「・・・んん?」

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