海原雄山「ほぅ、ここがアニメイトか」 (33)

雄山「ちょっと入ってみよう」

山岡「おいおい、自分の歳を考えろ」

ゆうこ「そうよそうよ!」

雄山「良いではないか、店に入るくらい。別に犯罪を犯すわけでもあるまい」

ゆうこ「それはそうだけれど・・・・・・」

雄山「士郎、一緒に入れ」

山岡「俺は遠慮しておく」

雄山「では、栗田と一緒に入ろう」

ゆうこ「えー、まぁいいか。ちょっと興味あるのよね」

山岡「仕方ないな」

―アニメイト秋葉原店内―

ゆうこ「へーえ。最近はこういうアニメが流行ってるのね」

山岡「俺にはさっぱり理解できないけど」

ゆうこ「あ、これ知ってる。忍者アニメ! 懐かしい~」

山岡「あれ、雄山は?」

ゆうこ「店の奥の方へ行ったみたい。美少女アニメコーナーかしら」

雄山「・・・・・・・・・」ワクワク

山岡「そんなのがいいのか?」

雄山「ビクッ! わっ、士郎! いつの間に」

ゆうこ「へー、アイドルマスターシンデレラガールズ!」

山岡「いい歳こいて。見てるこっちが恥ずかしいぜ」

ゆうこ「雄山は、福山舞ちゃん推しかぁ」

雄山「べっ、別に舞のことなんか、気になってなどおらんからな!」

山岡「何を言ってんだこのオッサンは・・・・・・」

ゆうこ「で、買うの? そのストラップ」

雄山「買うわけない! さっさと店を出る。いざ入ってみると
若者だらけで妙に居心地が悪いな!」

店の出口にて・・・・・・

ピロピロピロピロ!!!!!!(防犯装置)

山岡「おい、誰だよ万引きした奴」

ゆうこ「私じゃないわ?」

雄山「しまった! うっかり舞のストラップを袖に入れて
しまっていた」

店員「あの、お会計はこちらですので・・・・・・」

雄山「う、うむ。すまん。あぁ、ついでにこのタスペトリーも」

山岡「結局買うのかよ」

ゆうこ「あやうく犯罪者になるところだったわ・・・・・・」


店を出た三人。

雄山「クリアファイルも買っておけばよかった」

山岡「いい加減にしろよ?」

ゆうこ「そういえば、お腹が空いたわ?」

山岡「そういえば、昼飯を食いそびれていたなぁ」

ゆうこ「どこか美味しいお店知ってる?」

山岡「確か、神田に旨いハヤシライスを出す店が・・・・・・」

雄山「おい、あの店は何だ?!」

ゆうこ「ああ、あれはメイド喫茶ね。へー、可愛い」

山岡「何だ、ゆうこあそこでメシ食いたいのか?」

雄山「仕方がない。あの冥土喫茶とやらで昼食にしよう」ワクワク

ゆうこ(私まだ何も言ってないけど・・・・・・)

―メイド喫茶―

メイド(正統派)「お帰りなさいませ~、ご主人様♪」

ゆうこ「うわっ! 凄い! こんな風になってるんだ!」

山岡「なんかガキ臭いっていうか、乳臭いっていうか」

メイド(お姉さん系)「奥の席へどうぞ~」

雄山「う、うむ・・・・・・」

―ボックス席―

山岡「腹が膨れるものはないかな」

ゆうこ「メニューの名前も拘ってるのね」

メイド(正統派)「ご注文をお伺い致します♪」

山岡「んじゃー、俺はこの『チャーハン作るお! メイド魂てんこ盛りチャーハン』を」

ゆうこ「私は、『キャワワな妹メイドが作ったデレデレカレー』」

雄山「俺は『ツンデレ妹謹製・ツンツン☆オムライス』を」

―20分後―

メイド(正統派)「お待たせしました~」

山岡「あー、腹減った」

ゆうこ「割と本格的ね。ハートマークの蒲鉾が入ってる・・・・・・」

メイド(正統派)「じゃあ、美味しくなる魔法をかけますね☆」

メイド(お姉さん系)「おいしくな~れ!」キュンキュン

山岡「逆に不味くなりそうだな」

ゆうこ「しーっ」b

雄山「俺の料理がまだ運ばれていないが・・・・・・」

ゴトッ・・・

雄山「おお、やっときた」

メイド(ツンデレ)「べっ、別にあんたの為に作ったんじゃないんだからねっ!」

雄山「じゃあ誰の為に作ったというのだ」

メイド(ツンデレ)「・・・・・・・・(カチン)。じゃ、じゃあ。ケチャップで
味付けするわねっ。なんて書いて欲しい?」

雄山「余計な事はしなくていい。しかしこのオムライス・・・・・・」

ゆうこ「どうしたの?」

雄山「色が悪いな。どんな卵を使えばこうなるのか」

山岡「やれやれ。ムダに舌の肥えたオッサンだ」モグモグ

メイド(ツンデレ)「ぜっ、全部食べてくれないと、酷いんだからね!」

雄山「全部どころか、一口も食えんぞ。こんなもん」

メイド(ツンデレ)「食えよ・・・・・・チッ(舌打ち)」

雄山「どういう卵を使っている?」

メイド(正統派)「一応、業務スーパーで買出したものを・・・・・・」

雄山「それはダメだ。ブロイラーといって、そういう鶏が産んだ
卵は具合が悪い。豊かで豊潤な味は出せない」

山岡「エサの中に抗生物質が入ってたりするからな」

ゆうこ「まーた始まった」

雄山「しかし、今ここでその手の文句を言っても始まらない。
メイドよ、厨房を見せてくれないか」

メイド(正統派)「へっ? あの、支配人に相談しないと・・・・・・」

支配人「どうかなさいましたか。お客様?」

雄山「厨房を見せてくれ。こんなゲテモノを出す店だ。厨房を
改善する必要がある」

支配人「はぁ、美食倶楽部の海原先生がそう仰るのであれば是非・・・・・」

山岡「何だよこの展開」

雄山の料理指南が厨房で始まった。

 その日の内に、メイドたちの料理の腕は格段に上がった。

 味も格段に良くなった。


―そして、いつの間にか夕方―

支配人「今日は色々ありがとうございまいた」

雄山「これで集客アップは間違いないだろう」

ゆうこ「そろそろ帰りましょうか」

メイド(ツンデレ)「おっ、おっ、お土産にこれをあげるんだからねっ!」サッ

ゆうこ「猫耳カチューシャくれるの?」

メイド(ツンデレ)「海原先生に・・・・・・っ」
雄山「俺に猫耳だと?」

山岡「ワハハ、猫耳雄山とは傑作だ!!!」

猫耳カチューシャをつける雄山。
雄山「どうだ?」

ゆうこ「キャーッ! かーわーいーいー(?)」

山岡「今世紀最強のグロだ」

雄山「さて、帰るか」

ゆうこ「猫耳つけたままで?!」

雄山「テンションが上がってきたからな。この姿で
秋葉原を歩くのも乙なものだ」

山岡「ディズニーランドじゃあるまいし・・・・・・」

猫耳雄山を先頭に、秋葉原を闊歩する3人。
大いに注目を集めた。

―数日後、東西新聞社―

山岡「会社宛にこんな同人誌(コピー本)が届いたぞ」

ゆうこ「まぁ!」

『猫耳雄山×大原社主(R-18指定)』

山岡「なかなか面白い内容だったwww」

雄山「―――――――――――――っ!!!!!」ドドドドド
文化部に乗り込んできた雄山。

ゆうこ「あら、雄山じゃない」

山岡「なんの用だろう」

雄山「この同人誌を書いたのは誰だああああああああああああああっ!!!」


東西新聞社は今日も賑やかだった。

―完―

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