魔王「この世界に魔法など存在しない!」(579)

側近「はぁ?いったいなにを言ってるんですか?」

魔王「魔法が使えるなどと言う戯言に付き合う気はないと言っているのだ」

側近「……」

魔王「我が魔王軍から魔道兵団を廃止する。歩兵部隊を増強するのだ!」

側近「ちょっ、何言ってんですか。そんなことしたら人間軍にまけてしまいます!」

魔王「黙れ、私が魔王になったからにはそんな戯言には付き合わん。魔法など存在せん」

側近「いえ、現に魔法は…」

魔王「ならばつかって見せよ」

側近「え」

魔王「魔法が使えるのであれば見せてみよ」

側近「お、おい。ワーウルフ」

ワーウルフ「へ?」

側近「魔法をお見せしろ」

ワーウルフ「ここででっすか?」

側近「早くしろ」

ワーウルフ「は、はいっす!はぁぁ…」ゴゴゴゴゴ

ワーウルフ「闇に堕ちし地獄の太子よ…獄炎となりてすべてを滅ぼせ!」

魔王(何言ってんだ?こいつ…)

ワーウルフ「ファイアーボール!」ゴゥ

側近「どうです!この威力!壁が吹き飛んでしまいました」

魔王「そんなものは見えんぞ」

側近「へ?」

魔王「ふんっ、前魔王のジジイといい、お前たちといい、こんな下らんごっこ遊びをいつまで続けるつもりだ」

ヴァンパイア「おい、こら。言っていいことと悪いことがあるぞ!」

魔王「む?」

ヴァンパイア「あんたが倒したとはいえ、魔道王と呼ばれた前魔王様を侮辱することはゆさねぇ!」

魔王「あのもうろくジジイのことか。ボケもあそこまでいけば奇跡だな」

ヴァンパイア「貴様ー!」

魔王「それに倒しただと?あのジジイが火の上を歩いて渡れるとか言うからやらせてやったら火傷で死んだんだろうが」

ヴァンパイア「まだ愚弄するかー!」

側近「ん?何?人間どもの軍隊が?」

魔王「どうした」

ヴァンパイア「俺の話をきけー!」

側近「伝令によると人間どもの軍がこの魔王城に向かって進行中とのことです」

魔王「魔王が変わったこの時がチャンスと思ったか……情報が早いな」

魔王「仕方ない!兵科は現状のままで構わん!半数は残れ。残りは私と人間どもを迎え撃つ!」

側近「はっ!では、魔王様もこちらの武器を」スッ

魔王「何だこれは」

側近「魔界に伝わる伝説の魔剣ガラティーンでございます」

魔王「なんだ、その恥ずかしい名前の剣は。私はこの普通の鉄の槍で構わん」ヒュン

側近「そんな魔力も込められていない槍でどうします!」

ワーフルフ「そうっすよ!槍よりやっぱ剣っしょ!剣のほうがつよいっすよ」

ヴァンパイア「どうせ槍ならゲイボルクやロンギヌスでも使ったらどうだ」

魔王「何を馬鹿な。剣で槍に勝てるものか。リーチが違うわ!私はこの鉄の槍でよい」

―――魔王城南方1km地点

魔王「来たな。人間ども」

側近「魔道兵団、魔族歩兵団ともに配置につきました」

魔王「歩兵団だけでよいのだが、非常時だ。何もいうまい」

魔王「ん?なんだ?お前の持ってる木の棒は?」

魔族歩兵A「はっ、魔王様!これこそ北の火山より生まれし炎の魔力剣ファイアブランドです!」

魔王「ではお前の持っているそのハタキは?」

魔族歩兵B「はいっ!よくぞ聞いてくれました!これが伝説と歌われる悪魔の王が生み出した魔剣ムラサメです!」

魔王「これは心配だ……」

側近「光った!人間どもに動きがありました!」

―――人間軍

参謀「いいか!我らには神がついておる!王城に輝く聖火が我らの道を照らしてくれる!魔法兵準備は言いか!」

魔法兵団長「魔法兵!構えー!」

魔法兵A「はっ!」

参謀「ここは敵地であるが恐れるな!我らの神がここでもまた真の神なり!詠唱はじめー!」

魔法兵「太陽の神アポロンよ……その光を持ちて我らの矢となりたまえ!」

魔法兵団長「てぇー!」

魔法兵「ライトボール!」カッ

―――魔王軍

側近「きたっ!魔法の攻撃です!」

魔王「ん?どこだ?見えないが」

魔道兵A「ぎゃああ!光の玉があああああああ」

側近「怯むな!魔族の魔力を見せてやれ!」

魔道兵B「はっ!深遠よりいでし漆黒よ……我らの炎となりて敵を焼き尽くせ!」

魔道兵「ダークファイアー!」

魔王「お前達言ってて恥ずかしくないのか?」

側近「歩兵隊よ!我らが援護する!進めー!」

ワーウルフ「いよっしゃー!先方は俺にまかせてくれっす!今夜は満月っすから……アオオオオン!」

魔王「どうした、ワーウルフ。突然叫んで」

ワーウルフ「満月が俺を狼へと変えるんすよ。アオオオオオオオオン!力10倍っす」

魔王「変わっておらんが……」

ワーウルフ「歩兵部隊いくっすよ!くらえー!ギャラクティカマグナム!」

魔族歩兵A「将軍につづけー!真空!虎牙破斬!」

魔族歩兵B「空波斬!」

魔王「お前ら!そんな敵から離れて何をやっておる!剣が届くわけないだろうが!」

魔王「ええい!馬鹿馬鹿しい!私が出る!」ザッ

―――人間軍

魔法兵「ま、魔王だ!魔王が出たぞおおおおおお!」

魔法兵「ひいいい!なんて恐ろしい顔だ」

魔王「ひどい言われようだな」

魔法兵「肌が青色だぞ……まさに悪魔のようだ」

魔王「肌は肌色だ!」

人間魔法兵「頭にも恐ろしい!二本のつのが!」

魔王「角などないぞ!」

人間魔法兵「そして……頭の真ん中に……おおっ!恐ろしい!アホ毛が」

魔王「アホ毛のことだけは言うな!」

魔法兵団長「落ち着け!」

魔法兵「おおっ!団長がきてくれたぞ」

魔法兵「団長ー!」

魔法兵団長「たとえ魔王であろうと我等の敵ではない!お前たちの魔力をオラに分けてくれ!」

魔法兵「はっ!みんな手を天に上げろ!」

魔法兵「おおおおおおおおおおおお!」

魔法兵団長「大天使ミカエルよ!我等の祈りに答え、その神威を示したたまえ!おおおおおおおおおおお!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

魔王「何いってるんだ?こいつら」

側近「魔王様危険です!お下がりください!」

魔法兵団長「エターナルフォースブリザード!」カッ

側近「魔王様には指一本触れさせん!はああああああ」

側近「カルマよ!我がカルマ!ここに顕現し力を示せ!開け!地獄の門!」

側近「ダークバリアー!」カッ

魔法兵団長「おおおおおおおおおおおお!」ドドドドドッ

側近「ま、魔王様……今のうちにお逃げください」ビリビリッ

側近「は、はやく……ぐぐぐぐぐぐっ、長くは持ちません」

魔法兵団長「みんな!もう少しだ!もう少しだけオラに魔力を!おおおおおおおお!」ドドドドドッ

側近「手が……指が溶ける……魔王様ばんざああああああああい!」ジュウ

魔王「お互いに手のひら向け合って何をやっとるんだ?お前達は」

魔法兵団長「魔王!どどめだあああああああ!」

魔王「……」シーン

魔法兵団長「なんだと!?エターナルフォースブリザードがはじかれた!?なんという魔力!」

魔王「ごっこ遊びは家でやれ!」ドスッ

魔法兵団長「ごふっ……」

魔王「槍で一撃ではないか」

魔法兵「団長がやられたぞおおおおおおお!衛生兵ー!」

魔法兵「蘇生だ!蘇生魔法をかけろ!」

衛生兵「はぁぁあ……な、なんだこれは……傷が治らない……」

魔王「手をかざしただけで傷が治るはずないだろう」

魔法兵「呪いだ……魔槍か……魔王の魔槍の呪いだあああああああああ!」

魔王「ただの鉄の槍だ!」

側近「魔王……さ……ま……」ガクッ

ワーウルフ「側近様……惜しい人を亡したっす……」

魔王「貴様、まだ何もしておらんではないか!さっさと起きて戦え!」バシーン

側近「あいたっ!」

ワーウルフ「すごい!ビンタ一発で治ったっす……」

魔族歩兵「魔王様の治癒魔法か!死んだ人間を生き返らせた!」

魔族歩兵「うおおおおおおおおおお!ビンタ一発魔法!魔王様!魔王様!」

魔王「いいから進めー!」

魔族歩兵「ギャラクティカマグナム!」

魔王「意味のない遠隔攻撃はやめろ!」

参謀「た、退却だーーーーーー!」

ワーワー

―――魔王城

側近「いやぁ、快勝でしたね」

魔王「勝った気がせんがな」

側近「ヴァンパイア、これであなたもちょっとは魔王様を見直したでしょう」

ヴァンパイア「まぁ、あんた強いってことは分かったよ。恐ろしいほどの魔力と魔法だ」

魔王「いや、魔力も魔法もないといっているだろうが」

ヴァンパイア「ふん、謙遜は嫌味だぜ」

伝令「側近様……」ゴニョゴニョ

側近「何!?」

魔王「どうした?」

側近「そ、それが先の戦いで捕獲した敵兵なのですが」

魔王「ああ、確か地下牢に入れておくように命じたな」

側近「それが……全員逃げられてしまいました」

魔王「なんだと!?誰だ!警備についていた者は!」

側近「ゴーストです」

魔王「ゴースト?知らんやつだな。とにかく呼べ!」

側近「すでに来ております。さぁ、釈明しろ。ゴースト!」

魔王「ん?え?どこだ?どこにいる?」

側近「ゴースト!お前魔王様になんてことを言うんだ!言い訳にしても見苦しいぞ!」

魔王「お、おい。側近、貴様誰と話をしておる?ゴーストなどいないではないか?」

側近「ゴーストなどいない……ひ、ひぃ!」

ワーウルフ「ま、まさか魔王様やっちまうっすか」

ヴァンパイア「いないことにしちまうってか」

ゴースト「」

側近「ゴーストおおおおおおおおおおおおお!」

ヴァンパイア「さすが魔王だぜ……容赦ねぇな」

ワーウルフ「消しずみっす」

魔王「何?私が今何かしたのか?消したのか?ゴーストを?」キョロキョロ

ヴァンパイア「あんたの恐ろしさ……理解したぜ……もうさからわねぇよ」

側近「逃げた人間どもから我等の情報が漏れる危険もあります。これはこちらも敵の情報を得る必要があるかと」

魔王「そうだな。密偵が必要か」

ヴァンパイア「それなら俺がうってつけだろう」

魔王「何?」

ヴァンパイア「俺にはこの変化の術がある」ドロンッ

側近「おおっ!一瞬でこうもりに」

ワーウルフ「変化というか正体っすよね」

ヴァンパイア「そしてこの飛行能力がある。ハハハハハハ!では行ってくるぞ!」パタパタ

側近「窓から飛んでいってしまいましたね」

魔王「私にはおっさんが口でパタパタ言いながら壁を降りていくのが見えるのだが……」

―――王城

ヴァンパイア(ここが人間の城か……くくくっこうもりの姿ならバレまい)

王様「何!?敗退だと!?」

参謀「はっ……兵力では勝っていたのですが……」

王様「ならば何がまずかったのだ!戦略か!ならば貴様の責任だぞ!」

参謀「いえ!そ、それが魔王です!やつ一人に我が軍はなすすべもなく……くっ」

王様「魔王だと!?新しくなった魔王がか!?王座についたばかりで力もないものと思っておったが……」

参謀「やつの魔力に魔法も弾かれ……やつに受けた傷は治癒魔法さえ効かず……」

王様「なんと恐ろしい……」

参謀「我ら人間はこのままやつに屈するしかないんですか。くっ……」

勇者♂「そんなことはねぇよ!」

王様「お前は……勇者!間に合ったか!」

勇者「ああ、ちっと南のほうで魔族を叩くのに手間取ってたがな。北方の魔王?相手にとって不足はない。なぁ、みんな」

魔法使い♀「当然!魔力が強い?あはは、あたしの魔法で消し炭にしてやるわ」

賢者♀「それはわたくしの台詞でしょう?姉さん。わたくしの魔法で八つ裂きです」

僧侶♀「だ、大丈夫でしょうか。あの……その……」ビクビクッ

参謀「こ、この方たちは?」

王様「預言の勇者たちだ!」

参謀「預言?」

王様「ああ、ババさま!」

預言者「なんじゃ?」

王様「預言をもう一度聞かせてくれ」

預言者「よかろう……おお……見える……見えるぞ……」

預言者「おお……恐ろしい……世界が青き混沌に支配されようとしておる……」

参謀「青き混沌!?魔王のことか!?確かに全身青色の化け物でした!」

預言者「その者、青き混沌を晴らすため……狼を駆り……聖なる力を得るだろう」

預言者「聖なる力と声が響き渡り、その後世界は混沌から救われるであろう!」クワッ

王様「その者こそこの勇者殿だ!そして魔法使いと賢者、この二人は双頭の狼ケルベロス姉妹と呼ばれておる。魔法でかなうものはおらん」

参謀「おお!ではこの僧侶は?」

王様「なんか聖なるとか言っておったので入れてみた」

参謀「……」

僧侶「あはっ……は」

勇者「まぁ俺たちに任せておけば安心よ。青き混沌の魔王もおしまいだぜ」

王様「期待しておるぞ」

ヴァンパイア(勇者か……これは知らせねば我等の存続が危ないな)

僧侶「あ、あの……ところであの窓のところにいるおじさんは誰ですか?」

王様「何!?」

勇者「何者だ!」バッ

ヴァンパイア「俺に気づくとはさすがだな!勇者よ!」

勇者「こうもり!?」

ヴァンパイア「今の話効かせてもらった!勇者よ!我ら魔族、貴様を決して生かしてはおかん!預言は絶対に阻止するぞ!ハハハハハハハハ」パタパタ

勇者「待ちやがれ!くっ……逃げられた!」

僧侶「おじさんがぱたぱた言いながら壁を降りていく……」

勇者「なんだ?僧侶?」

僧侶「な、何でもありません!何も見てません!私何もおかしくありません」ブンブン

勇者「しかし、さすがだな。僧侶。あのわずかな魔力を見逃さないとは」

魔法使い「あたしは魔法は使うばっかで感知系は苦手なのよねぇ」

賢者「僧侶さんにはかないませんね」

僧侶「いや、あの……ごめんなさいごめんなさい」ペコペコ

王様「魔王にお主のことを知られた以上、のんびりもしてられぬ。頼んだぞ!勇者」

勇者「ああ!任せておけ!魔王は俺が必ずしとめる!」

―――魔法使いの家

魔法使い「出発前に我が家でゆっくりくつろいでいってよ」

賢者「わたくし達の実家、この国なんですよ」

勇者「悪いな、ありがたいぜ。宿屋よりゆっくり出来るな」

僧侶「あ、あのこの料理なんですが……」

魔法使い「あたしの手料理よ。母さんにも手伝ってもらったけどね」

賢者「ほとんど母さんの料理でしょ」

魔法使い「言わなきゃわかんないのに!もう!」

勇者「はははははは、でも旨いよ」

僧侶「このシチュー火が通ってないような……」

魔法使い「火?あたしの魔法の炎でたっぷり暖めたわよ」

勇者「そうだぜ。こんなに熱々じゃねえか。はふはふっ……」

僧侶「魔法の炎……煮えてない……ううっ硬い」ガリッ

勇者「はぁ?僧侶……お前もしかしてまだ魔法なんて存在しないとか言い出すんじゃねえだろうな」

僧侶「な、何言ってるんですか!魔法はありますよ!私だって使い手です!」

勇者「だよな。でもまたそんなこと言ってると施設に入れられちまうぞ?」

僧侶「ひぃ!だ、だだだから違います……ちょっと食欲がないだけで……」

勇者「まぁいいや、それよりお前らの母さんにあいさつさせろよ。料理のお礼もしないとな」

賢者「あ、じゃあわたくしが連れてきますね。母さーん!ほらっ、こっちこっち」ズルズルッ

賢者「この間母さん死んじゃって蘇生受けたばっかだから少しだけですよ」

ズルズルッ

勇者「あ、おばさんお邪魔してまーす」ペコッ

僧侶「ひぃ!し、死体!?」

勇者「ん?」

僧侶「な、なんでもないです……」

魔法使い「あはは、もうっ母さんったら久しぶりのお客さんだからってはしゃいじゃってぇ」ズルズルッ

賢者「ほらっ、ここに座っておしゃべりしましょう」ドスン

僧侶「あ……ああ……神様……」ブルブルッ

勇者「どうしたんだ?僧侶、おかしなやつだな。まぁ、明日から戦場だからな。ちゃんと寝ておけよ」

ワイワイ

僧侶(怖い……怖い……誰か助けて……)

―――魔王城南方30km砦

側近「ヴァンパイアの情報のおかげで先手を取れましたね」

魔王「ああ、だが、ここまで進出したおかげで前線が延びてしまった。一度兵たちも交代させねばなるまい」

魔王「ちょうど魔王城の歩兵部隊の兵錬が終わるころだな。半数を城に戻して城から歩兵部隊を向かわせる」

側近「では私が半数を交代させてきましょう。魔王様はこちらで指揮を」

魔王「わかった……ん?」

ヴァンパイア「魔王!これはどういうことだ!」

魔王「これとな何のことだ?」

ヴァンパイア「これだ!この俺の部隊の編成表だ!俺の魔法兵団がすべて歩兵に降格だと!?いったい誰のおかげでここまで来れたと思ってるんだ」

魔王「降格ではない。正当な戦力増強策だ」

ヴァンパイア「何を馬鹿な!我が血族は古より伝わる吸血鬼の家系!魔力こそ戦力の源だぞ!それを歩兵などと」

魔王「それでな、側近。歩兵は槍兵と弓兵をメインとする。長距離武器を活かすのだ。城の兵たちにも伝えよ」

側近「はっ!」

ヴァンパイア「聞けよ!」

魔王「だから何度も言っているだろう。魔法など存在せんと」

ヴァンパイア「あー!そうかい!わぁったよ!おい!側近!城に戻るんだろう!俺も帰る!」

魔王「好きにしろ」

側近「じゃあ、一緒に戻りますか」

ヴァンパイア「じゃあな!」

―――砦兵舎

側近「え?私だけ一足先に魔王城へ?」

ヴァンパイア「そのほうが効率いいだろ。俺は半数を魔王城に戻す。あんたは半数を魔王城から連れてくる。一緒にやれば半分の時間だ」

側近「確かにそうですけど……」

ヴァンパイア「任せておけって!ちゃんとやるからよ」

側近「分かりました。ではお任せします。一足先に馬を飛ばして行きます!それでは!」

パカッパカッ

ヴァンパイア「行ったか……魔王のやろう……見てろ」

ヴァンパイア「司令官!司令官はいるか!」

司令官「はっ、ヴァンパイア将軍。何事でしょうか」

ヴァンパイア「兵を交代させることは聞いているな」

司令官「はっ、城で兵連をつんだ弓兵と槍兵を投入するとか」

ヴァンパイア「そのとおり。そのため全軍ここよりいったん撤退する」

司令官「はっ!?半数と聞いておりましたが……」

ヴァンパイア「予定は変更だ。魔王様もすでに城へ戻られた。一度城でこの伸びすぎた前線を立て直す!」

司令官「本当ですか?この苦労して手に入れた砦を手放すとは」

ヴァンパイア「俺が信用できないのか!?」

司令官「い、いえ!了解しました!全軍撤退準備!」

ヴァンパイア(くくくっ、これで魔王はこの砦に一人。人間軍の餌食になるがいいわ)

ヴァンパイア(城には魔王様の命令だったとでも言っておこう。あいつさえいなければ最悪力ずくでも何とかなる)

―――砦南方

勇者「見えてきたな。あの砦か」

参謀「はっ!先日魔王に選挙されまして、今も立て篭もっております」

魔法使い「なっさけないわねぇ、あんたたちも」

参謀「くっ……」

勇者「いや、もし魔王が俺と同じくらいの実力があるのであればそれも無理ないだろ」

賢者「そうですね。一般兵がいくらいても同じでしょう」

僧侶「そ、それでどうするんですか……」

勇者「参謀さんよ、あんたたちは後ろのほうからついてくりゃいいよ。あの砦程度一人ででも落してやるからよ」

参謀「それでは我等の役目は……」

勇者「まっ、雑魚が逃げ出さないように城を囲んでてくれ。はーっはっはっは」

面白い。くそう、明日早いのに……

wktk

―――砦内

勇者「っと言ったものの……誰もいねーじゃねーか!」

参謀「そんなまさか……確かに落されたのはこの砦ですが」

魔法使い「あたしたちに恐れをなして逃げたんじゃないのぉ?」

僧侶「ゆ、油断しちゃだめですよ……死んじゃったらおしまいです」ビクビクッ

賢者「そのときはあなたが蘇生すればいいじゃないですか。ねぇ?」

僧侶「人は死んじゃったら生き返ら……いえ、なんでもないです」

参謀「ここが仕官の部屋でしたが……」

勇者「どれ、ちょっとどいてな。おらぁ!」

バーンッ

魔王「誰だ!ドアを蹴って開けるやつは!どういう教育を受けて……ん?」

参謀「ぎゃああああああああああああ!まままままままま……」

勇者「青い肌……」

魔法使い「頭に二本の角……」

賢者「そしてアホ毛……」

魔王「アホ毛のことは言うな」

僧侶「青?角?どこに……?」

勇者「お前が魔王か!」

魔王「人間どもか!?兵たちはどうした!?」

勇者「誰もいなかったぞ!」

魔王「なに!?どうなっている?何者だ!」

勇者「俺か?俺は勇者。青き混沌の魔王!お前を滅ぼす者だ!」

魔王「はぁ?」

勇者「僧侶!」

僧侶「は、はい」

勇者「魔王の弱点が分析できるか」

僧侶「え……その……多勢に無勢ですからみんなで弓でも射掛ければ倒せるんじゃないかと……」

参謀「馬鹿な!数千の軍でもかなわなかったんですぞ!」

勇者「僧侶、お前腹へって頭に血が回ってないんじゃないか?」

僧侶「確かにお腹はすいてますけど……いつも生のものばっかでほとんど食べられないし……」

勇者「仕方ねえ、俺たちでやるか」

勇者「僧侶、お前は一般兵たちと一緒に下がってな。ちょろちょろしてると消し飛ぶぞ」

参謀「は、はい!」ザッ

勇者「行くぞ!みんな!」

魔法使い「まかせて!」

賢者「あなたは双頭の狼の力を知ることになる」

僧侶「え、えっと……その……よろしくおねがいします」ペコッ

魔王「何やら分からんが……くっ……武器がないがやるしかないようだな……」

勇者「はぁああああああああああ!神よ!我に力を!」

勇者「神装!!!」

勇者「説明しよう!神に選ばれし勇者はその魔力を開放することにより、神に等しい力をその身に装着し、詠唱なしでその神威を使用できるのだ!」

僧侶「じ、自分で言っちゃうんですか……」

魔王「お前言ってて恥ずかしくないのか?勇者」

勇者「お前魔法兵団長のエターナルフォースブリザードを破ったそうだな」

魔王「破る前にそんなものはなかったがな」

勇者「俺のはちっとレベルが違うぞ!はああああああああああああ!」

勇者「賢者!魔王に呪縛を!」

賢者「おっけー!臨!兵!闘!者!皆!陣!列!前!行!」

賢者「九龍結界陣!」

勇者「魔法使い!神装強化だ!」

魔法使い「まかせて!ほおおおおおおおお!世界に数多にかける力の象徴よ!力の神アスラよ!我らに力を!」

魔法使い「マッスル……マッスル……マッスルオクレ!マッスルパワーアップ!!」

勇者「おおおおおおおおおおおおおおお!力がみなぎるううううう!いくぞおおおおおおおおおおお!」

勇者「エターナルフォースブリザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアド!」

ドギャアアアアアアアアアアアアアアア

魔王「あのな、お前今、自分でドギャアとか言ってるからな……」

勇者「なに!?弾かれただと!?」

魔法使い「あたしが強化した魔法で……そんなまさか!」

魔王「ではこちらから行くか」ザッ

賢者「動いた!?結界の呪縛も聞いてないですって!?」

魔王「武器がないから素手になるが……体術は一通りこなしておる」

魔王「いくぞ!」ザッ

僧侶「上段突き!」ドスッ

魔王「うぐっ……何……お前は……」

僧侶「……」ヒュンヒュン

魔王「棒術だと……」

勇者「僧侶!?お前そんなことできたのか!?」

僧侶「教会で一通り棒術は教わりましたから」

僧侶「返し突き!薙ぎ払い!」ガッガッ

魔王「うっ……シンプルだが……強い!」グラッ

僧侶「足払い!」カッ

魔法使い「僧侶!もっと魔法も合成して使いなさいよ!ほらっ!グランドスラムとか!」

僧侶「そんなのないです……」

>>魔法使い「マッスル……マッスル……マッスルオクレ!マッスルパワーアップ!!」

ワロタ

勇者「まぁいい!よくやった僧侶!あとは任せな!」ドンッ

僧侶「きゃっ」ドテッ

勇者「いくぜ!魔法使い!賢者!」

勇者「エターナルフォース……」

魔法使い「ハイパーマッスル……」

賢者「化血陣発動……」

魔王「ええい!馬鹿馬鹿しい!いい加減それやめんか!」

魔王「この世界に魔法なんぞ存在せんのだぞ!」

僧侶「え……」ドキッ

僧侶(魔法が……ないって言った?)

魔王「ごっこ遊びは家でやれい!」ドガッ バキッ ドスッ

勇者「く、くそ!!な、なんて魔力だ」

魔法使い「や、やられる……」

で、この魔王の性別は

>>96
化血陣って封神演義だっけ?

賢者「いえ、さっきの僧侶の攻撃は効いていたわ……もしかして……勇者。さっきの僧侶の分析はあっていたんじゃ……」

勇者「何?」

賢者「僧侶を信じてみましょう」

勇者「くっ……信じられねぇが……参謀!いるか!」

参謀「はっ」

勇者「やつに弓を射掛けろ!普通の弓でいい!」

参謀「で、でもそんなものじゃ怒りを買うだけじゃあ……」

勇者「はやくやれ!」

参謀「は、はい!弓を撃てー!」

ドスッ

魔王「ぐっ……なん……だと……腕が……」

参謀「き、効いている!?ど、どんどん撃ち込めー!」

ヒュンヒュンッ

魔王さまー!!

魔王「くっ……こいつはまずい」サッ

参謀「逃がすな!囲め!」

魔王「まずい……やられる……いや、だが……こいつらは魔法があると信じている……」

魔王「そこをつけば……」

魔王「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」

参謀「ひ、ひぃ!吼えた!」

勇者「魔力が膨れ上がったぞ!気をつけろ!」

魔王(ひるんでいる……いけるか!?)

魔王「こ、これだけはやりたくなかったが……仕方ない……」

しえん

魔王「すーぱーうるとら……///」

魔王「みらくるぎゃらてぃっく……///」

魔王「すぺちゃるぼんばーろいやるふぁいなる魔王びーむ!!!///」カー

勇者「……」

魔法使い「……」

賢者「……」

参謀「……」

シーン

魔王「くっ……恥ずかしい……いっそ死にたい……くそっ///」カー

僧侶(あ、あの反応……もしかしてあの人は……私と同じ……?それにちょっと噛んだ?)

なんだこの魔王

かわいい

はよ

魔王「あれだけの屈辱を耐えたのに……効かなかったのか……?」

勇者「ぎゃああああああああああああ!目が!目がつぶれたああああああああああ!」

魔法使い「ひぃいいいいいいいい!焼ける!全身が焼けるように熱いわ!」

賢者「おおおおおおおおおおおお!体の内側から呪いがあふれて……きゃあああああああ!」

参謀「……ぶくぶくっ」ガクッ

魔王「き、効いた!よし!この隙に……」

勇者「僧侶おおおおおおお!回復をしろおおおおおおお!」

僧侶「え……」

勇者「お前の法力ならいけるだろ!はやくしろおおおおおおおお!みんなしんじまうぞ!」

僧侶「で、でも……」

勇者「はやくしろおお!また施設送りにするぞ!ごらあああああ!」

流石魔王さま!!

僧侶ターン(゜∀゜)キタ

僧侶「ひぃ!わ、わかりました。え、えっと……すーぱーうるとらみらくるぎゃらてぃっく……///」

魔王「お、おい!やめろ!それさっき私が……///」カー

僧侶「すぺちゃるぼんばーろいやるふぁいなる癒しの手!!!///」カー

魔王「ぎゃああああああ!やめろおおおおお!」

勇者「き、きたきたきたああああああ!体が治っていくぜ!しかも魔王にダメージまで!」

勇者「さぁ、こっちには無限の回復力がある!やっちまうか!」

魔王「くっ……ここまでか」

これ魔王と僧侶にとってはシュールな光景だな

プラシーボ こうかって すげー!!

>>134
僧侶はやらなきゃ幽閉魔王はやらなきゃ死亡
命がけの黒歴史だぞ

魔法があると信じて疑わないうちが幸せなんだな…

僧侶「ま、待ってください!」

勇者「なんだ、僧侶。なにかあるのか」

僧侶「ま、魔法がないって言ってました……よね?」

魔王「ああ!魔法など存在せん!」

勇者「僧侶!耳を貸すな!きっと幻惑魔法だ!」

僧侶「で、でも……」

参謀「ゆ、勇者殿!大変です!」

勇者「ああ、もう!今度はなんだ!」

参謀「外に魔族が……」

側近「魔王様あああああああああああああ!」

魔王「側近!?下か!?」ガタッ

ワーウルフ「助けにきたっすよー!っていっても俺達だけっすけど」

側近「早く逃げて!馬は用意してあります!」

魔王「助かったぞ!ここは退かせてもらう!」バッ

>>139
やらなきゃ死ぬし、やっても死にたくなるって最悪だなwww

勇者「逃がすな!弓を放て!」

参謀「はっ!」

ヒュンヒュンッ

僧侶「あっ!ま、待って……」

魔王「なんだ?さっきからの様子を見ていたが……お前……もしかして私と同じか?」

僧侶「わ、私も連れて……きゃっ」

魔王「来るがいい!」バッ

勇者「窓から逃げたぞ!」

魔法使い「僧侶がさらわれたわ!」

賢者「僧侶は幻惑魔法にやられたんです!はやく追わないと!」

魔王「はぁ!」パカッパカッ

僧侶「あの……あの……」

魔王「しっかり捕まっていろ!」

僧侶「はいっ!」ギュッ

勇者が空気でワロス

時間停止魔法!!とか叫べば……

もしくは洗脳魔法!!とか言えば……


ちょっとこの世界行ってくる

―――魔王城

魔王「事情を説明してもらうか。側近……うぐっ……」

側近「それより怪我の治療を!治癒魔法の得意なものを呼びますので」

魔王「いらんっ!包帯と傷薬をよこせ!」

側近「そ、そんなんでいいんですか?はい」スッ

魔王「お前達に任せておいたら傷が腐るわ」ペタペタ

僧侶「あ、私やります」ペタッ

魔王「そうか。頼む」

側近「で、その女は?どうするんです?」

ワーウルフ「へへへっ、食べるんっしょ?ねぇ、ちょっと俺にもかじらせてくださいっす」

僧侶「ひぃ!」ガクガクッ

魔王「誰が食べるか!こいつに手を出したら許さんからな!」

ワーウルフ「えー」

魔王「それよりどうして砦に私一人残して退却したのだ。側近」ギロッ

       /⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃

     |    /       <ルーラ!
      ( ヽノ
      ノ>ノ
  三  レレ

>>159
しかしMPがたりなかった!
とか
こうかがなかった!
になるだけじゃなかろうか

>>165
いま賢者兼魔法使いだからMPは足りてるはず

しえん

側近「わ、私じゃないですよ!そんな魔眼で攻めないでください」

魔王「ならばどうしたというのだ」

側近「ヴァンパイアのやつが裏切ったんです。態度がおかしかったので問い詰めたら吐きました」

魔王「それでやつは?」

側近「地下牢に入れております」

魔王「またゴーストやらに見晴らせておるわけではなかろうな」

側近「ゴーストは魔王様がやっちゃったじゃないですか」

魔王「しかしヴァンパイアのやつはなぜ……」

魔王「どうも魔道兵が減らされるのが気に食わなかったみたいですね」

魔王「そんなくだらん理由で……」

グー

魔王「なんだ?側近お前か?」

側近「ち、違いますよ!」

グー

>>168
戦士が魔法使いに転職してもレベル上げなきゃMP0なんだぜ

>>176
遊び人→賢者魔法使いだから大丈夫

この世界ではスライムとかゴーレムとかの魔法生物はどうなってるんだ

魔王「何の音だ?」

僧侶「あ、あの……あのあの……///」カー

僧侶「ごめんなさい……最近あまり食べてなくて……」

グー

僧侶(ううっ……はずかしい……だって勇者様たちの食べ物火が通ってなくて食べられなかったんだもん……)

魔王「そういえば私も腹が減ったな。空腹では怪我も治らん。よしっ、食堂に行くぞ」グイッ

僧侶「あっ……」

魔王「そこで食事でもしながらお前の話も聞かせてもらおう」

なにこれ和む

勇者たちが生肉を「うめぇー!!」って言ってかぶりつく光景を僧侶ちゃんは一人で見てたかと思うと泣ける

―――食堂

魔王「食事ができるまで話を聞かせてもらおうか」

僧侶「あの……あの……」ビクビクッ

魔王「なぜ一緒に来た?」

僧侶「それは……その……一緒かと思ったから……」

魔王「一緒とは何がだ」

僧侶「魔法なんて存在しないって……」

魔王「やはりそれか。お前も魔法が見えないのだな?」

僧侶「じゃあやっぱり魔王様も……」

魔王「だが、そんなお前がなんで勇者とともに魔法の使い手をしているのだ」

僧侶「あの……ここではどうなのかわかりませんけど、王国じゃ魔法が見えないなんて言ったら絶対いけないんです……」

魔王「言えない?」

僧侶「そんなことを言ったら異常者として施設に収容されてしまうんです……だから……私も見えるふりをしていました……」

僧侶「でも……施設に入れられてしまって……」

魔王「魔法が見えるふりをしていたのになぜ施設にいれられるのだ?」

僧侶「私の両親は神官で、教会で働いていたんですが……二人とも事故で亡くなってしまいました。それで私は両親を埋葬して弔ったんですが……」

僧侶「そ、それを……それをみんなは生きてる両親を私が生き埋めにしたって!そして蘇生させると言って両親の遺体を掘り出して……」ブルブルッ

僧侶「両親は生きてることになってますが遺体はそのままです……私は施設に入れられてしまいました」

魔王「なんと……人間達の国ではそんなことが……」

僧侶「だから私は施設に入ってからは絶対に魔法が見えないなんて言いませんでした……魔法を使えるふりまでしました」

僧侶「そのうち魔法攻撃に動じない私は高位の僧侶ということになって……」

人間の国じゃ老衰以外で死亡理由は無いのかな?

怖ぇ

僧侶「で、でも……私のような出来損ないと同じ境遇なのに……魔王様は堂々と魔法など存在しないって……」

魔王「出来損ないだと!?馬鹿を言うな!自分を信じないでどうする!」

僧侶「魔王様……」

魔王「僧侶とかいったか。お前には私の姿がどう見える?」

僧侶「ど、どうって……アホ毛の生えてる以外は普通の人ですよね?肌も肌色ですし」

魔王「アホ毛いうな。そうだ、私もお前も同じ人間だ。何も恥じるところなどないな」

僧侶「……///」ポーッ

魔王「おっと食事がきたようだ。続きは食べながら話すか」

わっふるわっふる

魔王「どうした。食べんのか?」

僧侶「あ、はい。いただきます」

魔王「いただきます」パクッ

魔王「んっ?な、なんだこれは!料理長を呼べ!」

料理長「お、お呼びでしょうか。魔王様」

魔王「この料理を作ったのは誰だ!」

料理長「わ、私です」

魔王「貴様はクビだ!出て行け!」ガタッ

生焼けキター?

僧侶の世界観だと死体がいっぱい溢れてるわけだ
やばい

料理長「な、なんでですか!?私の料理のどこがいけないんです」

魔王「このスープ……だしの取りかたは完璧だ。食材も最高のものを使っておる」

料理長「そうですとも!魔王様に食べていただくんです。最高の料理です!」

魔王「だがかすかに香りがつけてある。この香りはなんだ……木苺でもない、苔桃でもない、桑の実でもない……これは魔力草だ!そうだな!?」

料理長「は、はい!魔王様の魔力を回復していただこうと……」

魔王「私はあの青い草が大嫌いだと言ってあっただろうが!」

料理長「でも魔力草はたいていどんな料理にも入っていまして……」

僧侶「あ、あの……私これ……食べられません……魔力草が入ってます……アレルギーで……」

魔王「ん?」

僧侶「え?」

魔王「これは……もしかして……おい、その施設にいたやつらは魔力草を食べていたか?」

僧侶「確か嫌いな人が多かったような……」

魔王「いや、気のせいかもしれんが……あいつで試してみるか」

ハリボテファンタジー怖すぎワロタ

倒されたモンスター(おっさん)達が落とす装備品はつまりおっさんのお古ってことじゃね

怖いなぁ…しえん

―――地下牢

ヴァンパイア「だせー!ここからだせー!俺は将軍だぞ!」ガタガタッ

魔王「元気そうだな。ヴァンパイア」

僧侶「あ、壁降りてたパタパタおじさん」

ヴァンパイア「魔王!よくもこんなところへ!魔族のことを想うならこの俺をここからだせ!そして魔道兵を復帰させろ!」

魔王「くくくっ、いつまでそんなことを言っておれるかな?」

ヴァンパイア「お、俺に何をする気だ……ま、まさか……」

魔王「おい、料理長」

料理長「は、はい!」

魔王「貴様の失敗は帳消しにしてやる。その代わりヴァンパイアへの食事は私と同じものを食わせろ」

料理長「わ、わかりました」

ヴァンパイア「はぁ、俺にあんたと同じもの食わせてくれるのか?」

魔王「さっき作り直した料理を出してやれ」

料理長「ど、どうぞ」カチャッ

ヴァンパイア「じゃあいただきます」モグモグ

ヴァンパイア「ん?なんだ?なんか足りねぇな」

魔王「まだ気づかんか。味オンチめ、しばらく様子を見よう」

彼の知らない彼の黒歴史が今明らかに…
さすが魔王様

―――1ヵ月後

ヴァンパイア「うあああああああああああ!魔力草!魔力草をよこせえええええええ!」ガタガタ

魔王「相変わらずやかましいやつだな」

ヴァンパイア「魔王貴様ー!食事から魔力草を抜きやがったなぁああ!魔力が衰えるうううううう」ガタガタ

魔王「そんなものはじめからないわ」

ヴァンパイア「まだ言うかああああ!草をくれえええええええ」

魔王「どうした、得意の魔法でも使って見せろ」

ヴァンパイア「おおおおおおお!メギドフレイム!」

シーン

ヴァンパイア「あ、あれ?エナジードレイン!」

シーン

ヴァンパイア「な、なんだ!?魔法がでないぞ!」

魔王「ふんっ、出ていないのか。私には最初から分からんがな。これでも魔法があるというか?」

ヴァンパイア「ま、魔力切れだ!そうだ!魔力草が足りないからだ!」

ヒェェェーッ

口でパタパタ言いながら壁をよじ登る行動が怖く思えてきた

魔王「そうか、では側近」

側近「はい?なんです?」

魔王「ちょっと魔法使って見せろ。簡単なものでも構わん」

側近「魔法ですか?では……ファイアーボール!」ゴゴォ

魔王「どうだ?ヴァンパイア。見えたか?」

ヴァンパイア「な、何をしている?側近。何も出ていないぞ、自分でゴゴォと言っていたぞ」

魔王「続けてみろ」

側近「?」

側近「では……深淵のよりいでし混沌の申し子よ……我が血と魔力を糧に顕現せよ……ダークエターナル!」ドギュー

魔王「どうだ?」

ヴァンパイア「あ……あ……も、もしかして……俺もあんな感じだった?」

魔王「ああ、ノリノリであったな」

ヴァンパイア「ぎゃあああああああああああああああああああああ!」ジタバタ

魔王「ふははははは!己の恥を知ったか!」

純粋にワクワクしてた最初の方が懐かしい…怖ぇ

ちくしょう寝たい

魔王様マジ魔王

これからが本当の地獄だ

アレルギーのある奴は無理やり食わされて飾られるんだろ

僧侶「ちょっと可哀想じゃないですか?」

魔王「だがこれで決まりだ!原因は魔力草だな!側近!」

側近「は、はい?」

魔王「魔力草を全面禁止にする!今あるものもすべて燃やし尽くせ!」

側近「な、何をいってるんですか!魔力草は我々の魔力の源ですよ!魔力草の栽培地があることで人間どもより有利に立ってるんですから!」

魔王「そんな栽培地など人間どもにくれてやれ!いいか?人間に勝ちたいなら言うことを聞け」

側近「うぐ……」

魔王「それとも私とやりあうか?」ギロッ

側近「わ、分かりましたよ!どうなってもしりませんよ!」

魔王「それから僧侶」

僧侶「は、はい!」

魔王「お前の収容されていた施設というのはどこにある?」

僧侶「え……」

魔王「王国に攻め入り、まずそこを開放する。我らの仲間だろうからな」ニッ

僧侶「魔王様……///」

>>290
何それ怖い

これで魔王軍は名実ともに最強になるわけか

そういやいつの間にか魔王スレになってんな

―――王国

王様「どどどど、どうなっておるのだ。勇者よ、魔族に連戦連敗ではないか」

勇者「申し訳ない!やつら魔法耐性をあげてきやがって……」

魔法使い「魔王が地獄の門を開いてその力で守ってるのよ」

賢者「神をも恐れぬ所業を……恐れ多いことを」

王様「どうするのだ!」

勇者「だが、安心してくれ。この王国にやつらが迫ったとき……それが魔族の最後だ」

王様「ほぅ……策があるのか?」

勇者「ああ、最近魔力草も大量に手に入るようになっただろ?だから魔法使いと賢者で罠を張っている」

魔法使い「多重結界の大規模魔方陣よ。ふふふっ……大人数の高位の術師たちの魔力が必要になるけど……魔力草が大量にあれば……」

賢者「そこに魔族たちが足を踏み入れたら……ジ・エンド」

王様「おお!さすが勇者だ。城の術師も総動員させよう」

勇者「ははははは!ここが魔王の墓場になる!」

魔法使いェ…

どうなるんだ

てか脱ヤクした魔界勢は今ごろみんなで足バタバタさせてんのかなww

―――王国北方5km地点

ワーウルフ「先方は俺っすよ!アオオオオオオオオオオオン!」

魔王「満月だからってそんなにはしゃぐな。お前もう狼になったりしないだろう。全然変わってないな」

ワーウルフ「気分っすよ!気分!ノリが大事っす」

ヴァンパイア「いやぁ、晴れ晴れした気分ですね!魔王様!」

僧侶「あの……この人は変わりすぎて気持ち悪いんですけど……」

ヴァンパイア「酷いな!君は!わたくしはもとから紳士だよ」

側近「もう王国目前ですね。どうします?兵たちの士気も十分です。今なら王国だって落せますよ」

魔王「いや、まずは王国のはずれ……あそこにある壁の中の施設を落す」

ワーウルフ「なんすか?あれ?刑務所っすか?」

僧侶「刑務所のほうがまだ人間らしい生活ができます……そんなところです……」

魔王「行くぞ!」

おもしれー

むしろ魔法陣は別の意味で効果的かもな

魔王軍全員がぐあああああバタバタ状態になる

死体さえなければ平和な・・でもないか

ワーウルフの後輩臭がすごい

>>319
スライム(おっさん)「ピラミッド作って合体!キングスライム!とかうわああああ」
ドラゴン(おっさん)「我は古の龍族とかうわああああ」
サキュバス(BBA)「いい歳してこんな格好うわああああ」


インキュバス(おっさん)「やらないか」

―――不能者収容所

ドドドドドド

門番A「な、何の音だ?」

門番B「あ、あれは……敵襲!敵襲だああああ!」

カーンカーン

門番A「ど、どうするよ?」

門番B「どうするって?」

門番A「俺たちがここにいるのは中のやつらを出さないためだ。守るためじゃない」

門番B「そ、そりゃそうだ!じゃあ……逃げるか?」

門番A「ああ、逃げよう!そうしよう!」

ワーウルフ「アオオオオオオオオオン!」ドガッ

ヴァンパイア「敵前逃亡とは紳士にあるまじき行為!許せません!紳士キック!」ドスッ

門番A・B「……」バタッ

魔王「この中か……頑丈な鉄の扉だな……」

>>330スライム役のおっさんは何が楽しくてスライムやってんだろうなwww

紳士キックwww

中にはガチもんの中二病さんもいるのかもな

門番A「お、お前らにこの門がやぶれるものか……この門は魔法の結界で……」

魔王「破城槌を出せ!」

側近「はっ!」

門番A「な、なんだその木の道具は……そんなもので魔法の扉が……」

魔王「突き壊せい!」

ドーン ドーン ガシャーン

魔王「そんなものとやらで壊せたようだな?お前達のいう魔法の扉は」

門番A「あ、あ、あわわ……」

囚人A「なんだなんだ?」

囚人B「そ、外だ!門が壊れている」

囚人C「いったい何が……」

魔王「貴様ら!私を見よ!」

囚人A「誰だ?あれは……」

魔王「貴様らには私が何に見える?」

囚人A「アホ毛の人間」 囚人B「アホ毛の人間」 囚人C「アホ毛の人間」

どんだけなんだ魔王のアホ毛wwww

魔王カワイソスwwwwww

魔王の個性アホ毛wwww

アホ毛www

魔王「あ、アホ毛言うな!こほんっ!そうだ!人間に見えるのであれば安心だ……私は魔王!」

魔王「そしてお前達にこの言葉を教えてやる!」

魔王「この世界に魔法など存在しないとな!」

囚人A「い、言った……あいつ言いやがった……言ってはいけない言葉を……」

囚人B「でも魔王?魔族の王なのに普通の人間だ……」

囚人C「あいつの自信はなんだ?もしかして……俺たちは……」

ザワザワ

魔王「そうだ!お前達はできそこないなどではない!狂っているのは……そう!あそこにいるやつらだ!」ビシッ

囚人A「城の……国の人々……魔法を信じる人たちが狂っている?……俺たちは間違っていない?」

囚人B「そうだ!俺たちは最初からまともだった!」

囚人C[そうだそうだ!」

勇者「そこまでだ!異常者ども!」

はよはよ

立場逆転してるぞwww

賢者「魔王軍がどこに向かったかと思ったらこんなところに……ふふふっ、おあつらえむけの場所ですね」

魔法使い「しかも、国のゴミどもと一緒なんてね。ふふふっ、まとめて始末できるわ」

僧侶「ま、待ってください!」

勇者「僧侶!無事だったのか!おい、さっさとこっちにこい!」

僧侶「ここの人たちは異常者なんかじゃありません!訂正してください」

勇者「僧侶……お前……いまだに魔王の幻術の虜なんだな……。ま、死んで蘇生させてから治してやるよ」

僧侶「待って!あなたたちの魔法は間違ってます!分かってるんですか、魔法で……怪我は治せないんですよ!死んだ人も生き返らないんですよ!」

賢者「これは救いようがありませんね」

僧侶「怪我を魔法で治療としたつもりになって……そのまま悪化して死んでしまった人がたくさんいます……私!もうそんなひとから目をそらしません!」

魔法使い「悲しいけど……これ戦争なのよ」

勇者「多重結界魔方陣準備!」

参謀「はっ!魔法部隊展開せよ!」

∫←アホ毛
⌒←頭

魔法がないと確信したこんな大勢の前で魔法()使うと勇者死ぬんじゃないか
別の意味で

>>369
波平じゃん

>>369おまえのせいで俺の中の魔王がなみへいヘアーになったじゃねーか

>>369
剛毛納得

>>369
こういうことかよ!

ラーラーラー♪

魔王「なんだ?この歌は」

勇者「天使の歌だ……ははははは!ここに天使を降ろす!」

ラーラーラー♪

魔法使い「私達の魔法技術を舐めてもらったら困るわね。天使の力を借りるんじゃない、天使の力そのものをここに降ろすのよ」

賢者「さぁ……歌いなさい。この魔法の歌声が天使を降ろすの。この1万人の高位魔法使いの歌声がね。結界内のあなたたちは消し炭よ」

勇者「さぁ!食らうがいい!天威を!」

囚人D「いやあああああああああああ!やめてえええ!」

魔王「どうした?」

僧侶「き、きっと症状が軽いとされてた囚人じゃ……魔力草がいくらか体内に残ってて……」

僧侶「ど、どうしよう……このままじゃ……」

ワーウルフ「このままだとどうなるんすか?」

僧侶「きっと何人かは精神がやられてしまいます……あいつらの言うことをそのまま真に受けて……」

ヴァンパイア「ではどうすればいいのかね?紳士的には!」

重病ですねえ・・

枕と毛布はよ!

わりとガチで怖いよな

でも続き気になる

僧侶「それは……」

魔王「貴様ら!どこを見ている!私を見ろといっておるだろうが!」

魔王「この魔王が断言する!この世界に魔法など存在しない!」

囚人「で、でも……初めてあったひとを信じるなんて……」

魔王「私を信じなくてもいい!」

魔王「己自身を信じろ!」

囚人達「!!」

魔王「お前達は自分自身を信じることも出来ないのか!今は自分を信じてみろ!」

パァァァ

勇者「来る……くるぞ……来た!食らええええええ!天使の威!!!エンジェルコア!!」

ピシャアアアアアアアアアア!

妄想vs現実ktkr

ああこれもう勇者死んだ

一万人でピシャアアアアアアアアアア!って言うのか
うるさいだろうな

勇者が自分で パァァァとかピシャアアアアアアアアアア!って言ってるのを見て爆笑しない魔王軍が逆にすごい

>>406数時間前まで同じことやってて恥ずかしいんだよ///

>>405
まったく同じこと思ったわ

勇者「パァァァ来る……くるぞ……来た!食らええええええ!天使の威!!!エンジェルコアピシャアアアアアアアアアア!!!」





囚人A「は……ははは」

囚人B「ば、馬鹿じゃねーの?あいつら?」

囚人C「だ、だよなぁ?恥ずかしいよな」

囚人D「なんであんなの怖がってたのかしら」

魔王「勇者よ、これが答えだ」

勇者「くそっ!また魔王の魔力に阻まれた!」

魔法使い「なんて防御結界なの!?」

賢者「もうわたくしたちには魔王を倒す手はないの……?」

魔王「まだ言うか」

狂気を感じる

ダメ、ぜったい

シャレにならんもんな

でも1万人でピッシャアアアアアアアアアアとか叫ばれたらちょっと怖いな

>>423
ちゅうにかんじゃの りんしょう!
こうかは            

勇者「な、ならばこれでどうだ!」ボッ

魔王「なんだ?」

勇者「普通のたいまつだよ。普通の」

勇者「お前には普通の攻撃が意外と効くみたいだからな……火をかけろー!」

魔法使い「いっておくけど、あたしの魔法の火じゃないわよ」

賢者「お城から持ってきた火ですからあなたたちの魔法防御で防げるかしらね」

参謀「火をはなてー!」

ボッ

僧侶「ゆ、勇者様……」

魔王「大丈夫だ。信じろ」ギュッ

僧侶「はい……」

勇者「ははははは!燃えろ燃えろ!出来損ないごと燃えてしまえー!」

賢者「綺麗……火の柱が天まで……」

魔法使い「あっつ……これはさすがに耐えられないでしょ」

. .........ヽ
. .........| )
. ......... ノ ノ
       / ̄ ̄ ̄ ̄\
      /;;::       ::;ヽ
      |;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;;|
      |;;::        ::;;|
      |;;::   c{ っ  ::;;|

       |;;::  __  ::;;;|
       ヽ;;::  ー  ::;;/
        \;;::  ::;;/

          |;;::  ::;;|
          |;;::  ::;;|
   / ̄ ̄ ̄      ̄ ̄ ̄\
   |;;::              ::;;|

   |;;::              ::;;|

どうなるどうなる

>>427やめんかこら

おっとこれは

城の炎って魔法でつけてたんじゃね?

つまりただの棒もって燃やそうと

―――数時間後

勇者「どれ?死体は確認しておくか」

魔法使い「建物も焼け落ちて何もかも真っ黒こげね……見つかるかしら?」

賢者「ないですね……死体が……」

勇者「どういうことだ?」

魔王「死体も何も火などついておらんぞ!」

勇者「な、なに!?魔王が無傷だと!?」

魔王「私だけではない!お前達は最初から火などつけておらん!」

パァァァ

勇者「な、なんだ!?建物が……直っていく!」

魔法使い「そ、そんな……こんな奇跡みたいなことが……?」

賢者「もう元通りの光景……ありえません……魔王が奇跡を起こすなんて……」

魔王「ほぅ?お前達にはそう見えるのか?」

やだ魔王かっこいい

>>426
>僧侶「ゆ、勇者様……」
>
>魔王「大丈夫だ。信じろ」ギュッ

きっとなんかある…よな?

>>437
なるほど

なるほど、ただの棒だったから

>勇者「な、ならばこれでどうだ!」ボッ
>
>魔王「なんだ?」

なんて会話になったわけか

>>437
これが正解か

妄想が武器って怖いな

勇者「なぜだ……普通の火で燃やしたのに……」

僧侶「普通の火……それはあれのことですか?」ビシッ

勇者「ああ!そうだ!王国建国のときよりある王城に輝く聖火の火だ!なぜ燃えうつらないんだ!」

僧侶「当たり前です……今なら……言えます!あそこに火なんて最初から灯っていません!」

勇者「な……に?」

僧侶「大昔の聖者が灯した魔法の火……そんなもの存在しない」

僧侶「そう!この世界に魔法なんて存在しないんですから!」

魔王「よく言った、僧侶……あとは私達に任せろ」

魔王「さぁ、かかってくるか?勇者ども」

勇者「く、くそがあああああああああああ!」

カッ

火のついてない薄暗い城の中を頭のイかれた奴らが徘徊してる・・・
どう見てもこっちが魔王城です本当に(ry

>>448
でも魔王城も何も居ないところに「ようゴースト、体調はどうだ?」とかやってただろうと思うと……

こういうのを何て形容すれば良いのか分からないよ
見えない敵?

しかも魔法があるからってろくに手入れもしてないだろうから廃墟同然の城なんだろうな…

そもそも王城なんてあるんだろうか
魔法で建設しましたなんてなったら

>>453(色んな意味で)廃人だな

―――エピローグ

魔法使い「勇者……大丈夫?」

勇者「しっ……大きい声だすな。今は耐えなきゃいけない時だからな」

賢者「魔力草……ちょっとだけですけど手に入りました。食べてください」

勇者「助かる……今は発禁だからな……これ」モグモグ

魔法使い「この世界を正しい姿に戻すの。勇者、お願いね」

勇者「任せておけ」

ガラッ

勇者「きたっ!やつだ……やつを倒さないことには始まらない」

魔法使い「気をつけて!やつは凶暴よ」

賢者「恐怖に負けてはだめです……勇気を持って!」

勇者「はああああああああああ!神装!」

勇者「説明しよう!神に選ばれし勇者はその魔力を開放することにより、神に等しい力をその身に装着し、詠唱なしでその神威を使用できるのだ!」

勇者「おおおおおおおおおおおおおおお!エターナルフォースブリザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアド!」

ところで施設のやらの飯にヤクが入ってないのはなんでなんだ?

こうしてRPGの世界は生まれました的なことか

>>461
貴重な魔力草を狂人どもに食わせられるかよ
みたいな

なるほどね

どちらが正しい世界なんだろうな…
みんな幸せなのは魔力草が溢れてる世界なのか

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、妄想してたらこの話を思いついたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
想像力を無駄にするわけには行かないので
魔王ネタで挑んでみた所存ですw
以下、魔王達のみんなへのメッセジをどぞ

魔王「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えたが・・・気にするな!」

僧侶「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

側近「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいですね・・・」

ワーウルフ「見てくれありがとな!
正直、作中で言った俺の気持ちは本当だよ!」

ヴァンパイア「・・・ありがと」パタパタ

では、

魔王、僧侶、側近、ワーウルフ、ヴァンパイア、勇者「皆さんありがとうございました!」



魔王、僧侶、側近、ワーウルフ、ヴァンパイア「って、なんで勇者が!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

ところでさぁ、ラリってる奴らの食ってた生肉は普通の肉だよな?
けしてその辺に捨てられてる人の・・・おっと、誰か来たようだ

看護婦「あー、もう。こんなところにいたんですか。勇者さん」

勇者「何!?こいつ……俺の神装が通用しないだと!?」

看護婦「はいはい、わかりましたから病室戻りましょうねー」グイッ

勇者「は、離せ!俺は神に選ばれた勇者だぞ!」

魔法使い「勇者を離して!ファイアーボール!」

賢者「地裂陣発動!」

看護婦「あなたたちまでこんなところに。もうっ!病院ぬけだしちゃだめだぞぉ」コンコンッ

魔法使い「あいたっ」

賢者「あうっ」

看護婦「じゃあ、みんな病室にもどりましょうねぇ」

パタパタパタ

看護婦さん萌え

魔王はよ

昔はまだみんなまともだったのかwwwwwww

はよ

なんとなく「うみねこのなく頃に」の魔法使い思い出したわ

しえんしえん

>>486
もしかしてこの国だけが昔の日本みたいに、鎖国的で世界から隔離された異常国だったのかもな

―――魔王城

魔王「なんとか世界も落ち着いたようだな」

僧侶「まだ魔力草の幻惑から抜け出せない人もいるみたいですけど……」

魔王「それは時間が解決してくれるだろう。むっ?誰だ」

預言者「ふぉっふぉっふぉ!気づきおったか」

魔王「何者だ?」

預言者「その者、青き混沌を晴らすため……狼を駆り……聖なる力を得るだろう」

預言者「聖なる力と声が響き渡り、その後世界は混沌から救われるであろう」

預言者「見事じゃ……英雄よ」

魔王「貴様、魔力草に幻惑されておるのか?病院いくか?」

預言者「ふぉっふぉっふぉ!」

サファ……

僧侶「魔王様?どうしたんですか?」

魔王「ん?何の話だった?ああ、世界から魔法がなくなったという話だったな」

(゜∀゜)!

お?

正常な人々を魔族として、異常な自分達を正常な人間と思ってたってことかな

僧侶「はい……」

魔王「狂った世界の中では正常な人間が狂人扱いされる……それが正常と誰も証明できない」

僧侶「そんな中で魔王様は自分を信じきってました……私は自分を疑っていきてたのに……」

魔王「そんなことはないぞ」

僧侶「え?」

魔王「私も自分のほうが間違っていると思わないことがないわけではなかった。そう信じたかっただけかもしれん、いや、このまま生きていれば疑ってしまったかもしれない」

魔王「僧侶、お前に出会わなければな」

僧侶「……」

僧侶「魔王様……魔法はやっぱりあります」

魔王「なんだと?」

僧侶「魔力草の呪いから世界を救う魔法です。魔王様がみんなを……私の呪縛を解いてくださったんです」

私怨

僧侶「これを魔法と言わないでなんていうんですか」

魔王「まぁ、ものはいいようだな。それでも私は魔法などないと言おう」

僧侶「そうですね……世界の魔法は解けました……」

僧侶「でも……ひとつだけ魔法がとけないんです」

魔王「何?」

僧侶「魔王様がかけたんですよ、私に」

魔王「なんだ?なんのことだ?」

僧侶「魔王様からかけられた恋の魔法がとけないんです///」チュッ

魔王「!?」

僧侶「ほらっ……やっぱりとけない///」




おしまい

 恋 の 魔 法

波平に恋したのならそりゃあ魔法だわ

これは良いエンド
乙!!

乙!!

とりあえず乙

>>516
フネさんは僧侶だったのか…

最後まで見ていただいた方いましたらありがとうございました。

それでは!

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