上条「vs仲間」 (85)
九巻後のもーそー。需要ある?
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決意したはいいが、流石に多国籍連合軍に正面きって正々堂々と闘えるとは、上条は思っていない。
オティヌスを殺す為に奴らは本気でくる。
勝ち目がない。
分析するような時間もないし、死んで覚えるような命のストックもない。
だから。
「逃げるぞ」
と、上条は言った。
そうする以外に策はなかった。
オティヌスには時間がない。今も妖精化とやらが、彼女の身体を蝕んでいるだろう。
だから、期限は1日。1日以内に、他の策をねる。
逃げ切って、冷静に考える。それから攻める。
そのことをオティヌスも理解していたのか、彼女は頷き立ち上がった。
「行くぞ」
瞬間、青白い光が、彼の後ろを走った。
いや、
オティヌス目掛けて走った。
「……ッ!」
上条は理解するよりはやく、右手を伸ばした。
そして、視線を前へとやる。
そこにたっていたのは、やはりといっていいのか、彼女だった。
「御坂!」
そこにいたのは、御坂美琴だった。
「あんた、洗脳されてんのよ!」
御坂美琴は言った。
でなければ、上条当麻がオティヌスにつくわけがない。
上条は、洗脳されている。それが御坂美琴の認識だった。
(あの時間は俺とオティヌスしかわからねぇ。くそッ!どうすりゃいい?)
今事情を説明しても、はいそうですか、で済むわけがない。
御坂の中でさらに、洗脳されているという疑念が強くなるだけだ。
だから、闘うしかない。
第3位と。
御坂美琴と。
仲間と。
…闘うしかない!
御坂も、上条と同じ考えであるのか、いつのまにか、2人は臨戦体制に入っていた。
「あんたは狙いじゃない!」
御坂から見て、上条は洗脳されている状態なので、通じるわけがないのはわかっているのだが、それでもなお御坂美琴は叫ぶ。
「あんたは狙いじゃないから!だから?? 手を引いて?? お願い!」
(だったら、尚更闘うしかねえだろうが!)
上条は無言で、オティヌスの前に立ちはだかった。
オティヌスを護るために。
「おい。お前が、私を護る必要はないんだ、元といえば私のじご、んむっ」
上条はオティヌスの口を手でおおった。
「黙ってろ」
そして、彼は言う。
仲間に。
「よし、やろうぜ御坂!」
続きかいていきます。
先に、御坂が動いた。
いや、正確には、彼女の周りの地面が。
金属と金属の擦れる独特の甲高い音をたてながら。
「ここ、船の残骸でできてるんだって!?だったら私に勝ってくださいって言ってるようなもんよ!」
(マズイッ…!)
上条はオティヌスと御坂との間に右手を伸ばす。
(…くそぅ、やっぱりばれちゃうか)
御坂はオティヌスと鉄屑との間に磁力のレールを引いていたのだが、あっさりと上条に見破られてレールを消されてしまう。
「だけど、ばれても手数で補えばいいでっ…しょ!」
そう言いながら、オティヌスに自分の周りの鉄屑を次々に飛ばす。
しかし上条はそれを、一つはレールを消し、一つはオティヌスをどかして避けさせ、という具合にいなして行く。
「まだまだぁ!」
次に彼女は砂鉄の剣を複数つくり、オティヌスへとぶつけようとする。
しかしそれも上条に消されてしまう。
その後も御坂は様々な攻撃を加えるが、いずれも上手くはいかなかった。
(マズイわね。このままだといずれ…)
とあるのキャラって御坂も一方殺そうとしたことあるし麦野やフレンダとがちでやったけど御坂って人殺しするタイプだっけ
(御坂、キツくなってきたみたいだな…)
御坂の呼吸は少しずつ速くなっていた。
たぶん、いや、確実に次の一撃で勝負は決まるだろう。
それにしても、何か引っかかる。
御坂美琴の、学園都市第3位の実力はこんなものなのだろうか。
どこか、おかしい。
考えろ、上条当麻。血液を脳に巡らせろ。
それが、勝敗を左右する。
>>25
あくまでも、死なない程度でやってるということで一つ。
あと、御坂からしたらオティヌスの力って未知数なので、強めにやったのもあります。
本文にかかなくて申し訳ない
すいません。一時間くらいあけます
彼女は自分を倒しにきてる。上条当麻とオティヌスを倒そうとしている。
いや、本当にそうか?
つい先ほどから、オティヌス“のみ”攻撃してはいないか?
まるで、上条当麻は攻撃しない、と決めていたみたいに。
そう、だからこそ、彼女は本気をだしていなかったのだ。
いや、だせなかったのだ。
全てに合点がいった。
じゃあ、あとは。
攻撃にそなえるのみ。
御坂が素早く鉄の塊をオティヌスにとばす、と思われた。
しかし、鉄の塊はダミー、そして、電撃が飛ぶ。
上条へ。
(これでアイツの目を眩まして、そのあいだにオティヌスに攻撃する!)
彼女は勝利を確信した。
しかし、実際は。
目眩ましは、効かなかった。
彼は、電撃がきた瞬間に横っ跳びに跳ねた。
そしてレールを打ち消したのだ。
「…嘘、でしょ」
御坂美琴は崩れ落ちながら言った。
「あんた、冷静すぎる…でしょ…」
「いや、実際賭けだったよ、ヒヤヒヤした」
「御坂、お前、やっぱ優しいな」
上条当麻はそんな事をいいながら、オティヌスと歩いていった。
「…いか、ないで…まちな…さいよ、ちょ…と…」
御坂美琴は朦朧とした意識の中で思った。
上条当麻はどこかへいってしまうと。
物理的な意味だけではなく、精神的な意味でも。
どこかに、いってしまうと。
とりあえず今日はここまでで。
トリップはこうで大丈夫ですかね?
このSSまとめへのコメント
早く続き見てみたい( ̄▽ ̄)